JP2013227253A - 蛍光シリコンナノ粒子を用いた薬物送達システム - Google Patents

蛍光シリコンナノ粒子を用いた薬物送達システム Download PDF

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Abstract

【解決課題】
シリコンナノ粒子への薬物の担持方法及び担持された薬物を細胞内で選択的に放出させる方法を提供すること。
【解決手段】
薬剤が内包されたシリコンナノ粒子の凝集体。
【選択図】なし

Description

本発明は、極めて安定な蛍光特性を有すると共に、担持された薬物を細胞内で選択的に放出させることができるシリコンナノ粒子を用いた薬物送達システムに関る。
蛍光イメージングは、疾患の早期診断を可能にする極めて重要な技術である。さらに近年、蛍光材料を薬物送達体に組み込むことで、イメージングによる診断と薬物による治療を一体化する技術が注目を集めている。従来、蛍光材料として有機蛍光色素が用いられてきたが、蛍光退色が早いため、長期の観察及び正確な診断が困難であった。これに対し、本発明者らは、色素分子に代わる新規材料として蛍光シリコンナノ粒子を発明し、当該粒子が高い光安定性と低い生体毒性を有することを示した(PCT/JP2011/74781)。しかし一方で、この蛍光シリコンナノ粒子に薬物送達体としての機能を付与する技術については、これまで確立されていなかった。
蛍光シリコンナノ粒子を用いた診断と治療の一体化を図るためには、シリコンナノ粒子に薬物送達体としての機能を付与する必要がある。本発明は、シリコンナノ粒子への薬物の担持方法及び担持された薬物を細胞内で選択的に放出させる方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、シリコンナノ粒子分散液中に薬物を加え、イオンやpHの変化によって粒子を凝集させることにより、薬物を内包したシリコンナノ粒子凝集体が得られることを見出し、さらに、pH応答性の官能基を有するシリコンナノ粒子及び薬剤を使用したものは細胞内外でのpHの差に応答して細胞内でのみ選択的に薬剤を放出することを見出して、本発明に到達した。
即ち、本発明は、
(1)薬剤が内包されたシリコンナノ粒子の凝集体、
(2)シリコンナノ粒子が蛍光特性を有する、(1)に記載のシリコンナノ粒子凝集体、
(3)シリコンナノ粒子が表面修飾種により化学的修飾がされたものである、(1)又は(2)に記載のシリコンナノ粒子凝集体、
(4)表面修飾種が、両親媒性官能基を有するブロックコポリマー、アミン類分子、カルボキシル基を有する化合物及びその塩からなる群より選択される、(3)に記載のシリコンナノ粒子凝集体、
(5)シリコンナノ粒子が、ケイ素化合物のガスを原料として、気相プラズマを合成場として使用する方法により調製されたものである、(1)〜(4)のいずれか1に記載のシリコンナノ粒子凝集体、
(6)ケイ素化合物がハロゲン含有ケイ素化合物である、(1)〜(5)のいずれか1に記載のシリコンナノ粒子凝集体、
(7)薬剤及びシリコンナノ粒子の表面修飾種がpH応答性の官能基を有する、(1)〜(6)のいずれか1に記載のシリコンナノ粒子凝集体、
(8)薬剤とシリコンナノ粒子を含み、複数個のシリコンナノ粒子が凝集して存在しているシリコンナノ粒子凝集体であって、投与された被験者の体内で、周辺pHの変化に応答して薬剤を放出するように構成された、該凝集体、
(9)シリコンナノ粒子が蛍光特性を有する、(8)に記載のシリコンナノ粒子凝集体、
(10)シリコンナノ粒子が表面修飾種により化学的修飾がされたものである、(8)又は(9)に記載のシリコンナノ粒子凝集体、
(11)シリコンナノ粒子が、ケイ素化合物のガスを原料として、気相プラズマを合成場として使用する方法により調製されたものである、(8)〜(10)のいずれか1に記載のシリコンナノ粒子凝集体、
(12)ケイ素化合物がハロゲン含有ケイ素化合物である、(8)〜(11)のいずれか1に記載のシリコンナノ粒子凝集体、
(13)薬剤及び表面修飾種がpH応答性の官能基を有する、(8)〜(12)のいずれか1に記載のシリコンナノ粒子凝集体、
(14)(1)〜(13)のいずれか1に記載のシリコンナノ粒子凝集体を用いた薬剤送達システム、
(15)画像診断及び薬物治療に用いられる(14)に記載の薬剤送達システム、
(16)(1)〜(13)のいずれか1に記載のシリコンナノ粒子凝集体を含む細胞内での選択放出性を有した薬剤送達組成物、
(17)画像診断及び薬物治療に用いられる(16)に記載の選択放出性薬剤送達組成物、
(18)(a)シリコンナノ粒子を水、リン酸緩衝生理食塩水(PBS)等の溶媒中に分散させ、薬剤を添加する工程、(b)分散液のpH又はイオン濃度を調整することにより、シリコンナノ粒子を凝集させる工程、を含む、薬剤が内包されたシリコンナノ粒子の凝集体を製造する方法、及び
(19)シリコンナノ粒子が表面修飾種により化学的修飾がされたものである、(18)に記載のシリコンナノ粒子凝集体を製造する方法
を、提供するものである。
本発明の薬剤を内包したシリコンナノ粒子凝集体は、本発明者らによりこれまで提示されたシリコンナノ粒子と同様に、高い光安定性と低い細胞毒性を示す。更に、得られる凝集体径が100nm前後であるため、エンドサイトーシスにより細胞に効率的に取り込まれる。これらの特徴により、本発明の薬剤を内包したシリコンナノ粒子凝集体を用いることにより、蛍光画像診断などにおいて、従来の有機色素よりも長期に渡って正確な診断が可能となる。特に、内視鏡などでの手術と併用する場合、長期の正確な診断は不可欠であることから、医療現場への寄与は大きい。
更に、本発明の薬剤を内包したシリコンナノ粒子凝集体は、様々な種類の薬剤を内封することが可能であり、従来の課題であったシリコンナノ粒子への薬物担持方法の確立に寄与するものである。加えて、本発明の薬剤を内包したシリコンナノ粒子凝集体は、細胞内で薬剤を放出するのみならず、その放出が細胞内に限定されて選択的に起こる。これにより、本発明の薬剤を内包したシリコンナノ粒子凝集体は、薬剤送達体として疾患を効率的に治療するのみならず、ターゲット部位以外での薬剤放出の抑制により、治療における副作用を最小限に抑えることができる。
従って、本発明は、シリコンナノ粒子による診断と治療の一体化という課題の解決に寄与することができる。これらの寄与により、抗がん剤等による薬物治療の経過がリアルタイムで正確に診断できるようになるなど、様々な利点が期待でき、疾患の正確で高効率、低負荷な診断と治療の実現に貢献できるものである。
シリコンナノ粒子製造装置の概略図 DOX内包シリコンナノ粒子凝集体のpHによる平均凝集径及びゼータ電位の変化 DOX内包シリコンナノ粒子凝集体のpH変化による薬物放出挙動 DOX内包シリコンナノ粒子凝集体投与直後と48時間後のヒト肝癌由来細胞株HepG2の共焦点顕微鏡観察結果 DOX内包シリコンナノ粒子凝集体のヒト肝癌由来細胞株HepG2に対するWSTアッセイの結果
本発明の1つの態様は、薬剤が内包されたシリコンナノ粒子の凝集体(以下「シリコンナノ粒子凝集体」または「薬剤内包シリコンナノ粒子凝集体」とも言う。)である。本発明において、薬剤が「内包」されているとは、薬剤がシリコンナノ粒子凝集体の表面にある場合、シリコンナノ粒子凝集体中に取り込まれている場合(例えば、シリコンナノ粒子間の隙間にある場合)のいずれをも包含する。また、シリコンナノ粒子凝集体とは、複数個のシリコンナノ粒子が凝集して存在していることを意味する。
また、本発明の1つの態様は、薬剤とシリコンナノ粒子を含み、複数個のシリコンナノ粒子が凝集して存在しているシリコンナノ粒子凝集体であって、投与された被験者の体内で、周辺pHの変化に応答して薬剤を放出するように構成された、該凝集体である。本発明の好ましい態様においては、シリコンナノ粒子凝集体は、周辺pHの変化に応答して薬剤を選択的に放出するように構成される。
シリコンナノ粒子
本発明のシリコンナノ粒子凝集体においては、シリコンナノ粒子は蛍光特性を有するシリコンナノ粒子であればいずれのシリコンナノ粒子であってもよい。シリコンナノ粒子が蛍光特性を有することで、蛍光イメージングによる診断と治療の一体化を実現することが可能となる。
本発明においては、シリコンナノ粒子は、何らの処理などがなされていないシリコンナノ粒子であってもよいが、表面修飾種により化学的修飾がされたシリコンナノ粒子(以下「表面修飾シリコンナノ粒子」とも言う。)であることが好ましい。本発明においては、シリコンナノ粒子は、pH応答性の官能基を有するように化学的処理がされたシリコンナノ粒子であることが特に好ましい。シリコンナノ粒子の表面にこのような化学的修飾処理を施すことにより、所定のpHでは凝集体の状態にあって薬剤を内包しているが、pHが変化(例えば、酸性側に、あるいはアルカリ性側に変化)すると、凝集体が分散して薬剤を外部に放出することが可能になる。これにより、例えば、シリコンナノ粒子凝集体を細胞内に取り込んだときに、細胞内外でのpHの差に応答して細胞内でのみ選択的に薬剤を放出することが可能となる。
本発明に使用できる表面修飾種としては、pH応答性の化学種、即ち、pHの変化に応じて電離の度合いや結合の様式、膨潤度などの化学的、物理的性質が変化する化学種、例えば、カルボキシル基、水酸基、アミノ基、スルホン基、アミド基、イミド基等の官能基を有する化合物又はその塩等、ヒドラゾン結合を有する化合物又はその塩等、ポリN-イソプロピルアクリルアミド(P(NIPAAm))を含む化合物又はその塩等、及びこれらを含む糖、ペプチド等が挙げられる。また、本発明においては、表面修飾種として、両親媒性界面活性剤も使用することができ、例えば、BRIJ、Igepal(登録商標)、TX−100などが挙げられる。また、本発明においては、両親媒性官能基を有するブロックコポリマーも使用することができ、例えば、PluronicP123、F−127や、スチレンモノマーとアクリル酸モノマーのブロックコポリマーなどが好適に使用される。
本発明においては、上記表面修飾種の中でも、アリルアミン等のアミン類分子、カルボキシル基を有する化合物又はその塩、両親媒性官能基を有するブロックコポリマーを使用すると、水への分散性が得られるのみならず、表面修飾種によるシリコンナノ粒子の部位選択的な細胞染色も可能となり好ましい。
本発明において、シリコンナノ粒子の表面を化学的に修飾するには公知の方法で行うことができる。例えば、両親媒性ブロックコポリマーの溶液と、シリコンナノ粒子の分散溶液を適当な時間常温で攪拌することにより行うことができる。こうして表面が化学的に修飾されたシリコンナノ粒子(以下「表面修飾シリコンナノ粒子」ともいう。)を得ることができる。ここで、本発明の表面修飾ナノ粒子においては、表面修飾種がシリコンナノ粒子の表面と共有結合、分子間結合、イオン結合、又は水素結合していてもよく、あるいはこれらの組合わせであってもよい。また、本発明においては、シリコンナノ粒子の表面が表面修飾種により、親水性/疎水性相互作用など、結合を介さない形で被覆されていてもよい。
本発明においては、シリコンナノ粒子にエッチング処理を施した後に、その表面を上記のように化学的に修飾することができる。
本発明のシリコンナノ粒子凝集体においては、蛍光特性を示す任意のシリコンナノ粒子を使用することができるが、シリコンナノ粒子自体として安定な蛍光特性を示すものを使用することが好ましい。このような安定な蛍光特性を示すシリコンナノ粒子としては、本発明者らによるPCT/JP2011/74781に記載されている、ケイ素化合物のガスを原料として、気相プラズマを合成場として使用する方法で製造されたシリコンナノ粒子であることが好ましい。以下にその製造方法の概略を説明する。
ケイ素化合物として、シラン(水素化ケイ素)、ハロゲン含有ケイ素化合物を使用できる。使用できるハロゲン含有ケイ素化合物としては、例えば、三塩化シラン、四塩化ケイ素、四臭化ケイ素、四ヨウ化ケイ素が挙げられる。
ケイ素化合物としてシラン、三塩化シランを使用する場合は、これら化合物は常温で気体であるため、搬送ガスと共にまたは単独でプラズマチャンバーなどのプラズマを発生させる場(プラズマ場)に導入することができる。また、ケイ素化合物として四塩化ケイ素、四臭化ケイ素を使用する場合は、これら化合物は常温で液体であるため、液体を予めガス化させて搬送ガスと共にプラズマ場に導入してもよいし、液体に搬送ガスを通してバブリングして、搬送ガスと共にプラズマ場に導入してもよいが、後者の方が簡便に行うことができる。更に、ケイ素化合物として四ヨウ化ケイ素を使用する場合は、常温で固体であるため、加熱して予めガス化させて搬送ガスと共にプラズマ場に導入するか、加熱して液体にして搬送ガスを通してバブリングして、搬送ガスと共にプラズマ場に導入することができる。また、使用することができる搬送ガスにはアルゴンガスがある。
本発明においては、還元剤として水素ガスもプラズマ場に導入する。水素ガスは、ケイ素化合物と別にプラズマ場に導入することもできるが、ケイ素化合物、搬送ガスとともにプラズマ場に導入することもできる。ケイ素化合物として四塩化ケイ素、四臭化ケイ素、四ヨウ化ケイ素を使用する場合には、液体状態の化合物に搬送ガス及び水素ガスを通して、これらを一緒にプラズマ場に導入することができる。
プラズマを発生させる装置としてはプラズマチャンバーが一般に使用できる。本発明においては、RF容量結合水平電極放電プラズマが好適に使用される。この装置は、真空チャンバー内に上下電極が水平に配置され、原料ガスは上部電極のシャワーヘッド部から供給される。また、下部電極は温度制御可能な基板であり、反応温度の制御を行える。
本発明においては、プラズマチャンバー内でのプラズマ出力密度は、通常、0.1〜2.5W/cmに設定される。電極の温度は、通常、上部電極は室温に、下部電極は室温〜600℃に設定される。また、周波数については、高周波誘導熱プラズマで通常使用される周波数を使用することができるが、好ましくは13.56MHzの周波数が使用される。
プラズマチャンバーにケイ素化合物を導入する流速は、一般には、1〜30sccm(標準立法センチメートル/分)、好ましくは1〜3sccmである。また、プラズマ場へのアルゴンガスを導入する全流速は、通常40〜300sccm、好ましくは115〜155sccmの範囲である。また、プラズマチャンバーに水素ガスを導入する流速は、通常、20sccmである。
本発明においては、プラズマチャンバー内におけるケイ素化合物ガス、アルゴンガス及び水素ガスの全圧は、一般に1.0〜10.0Torr、好ましくは2.5〜5.0Torr、より好ましくは2.5〜3.5Torrに制御される。また、本発明においては、好適には、反応時間は3〜30分である。
また、本発明においては、プラズマチャンバー内におけるケイ素化合物ガスの分圧は、一般に3.3×10−3〜7.5Torr、好ましくは1.6×10−2〜0.13Torr、より好ましくは1.6×10−2〜9.1×10−2Torrの範囲に制御される。これにより、シリコンナノ粒子の蛍光色を制御することが可能である。ケイ素化合物ガスの分圧が低いほど赤色シリコンナノ粒子が生成し、分圧が高いほど青色シリコンナノ粒子が生成する。
本発明において、プラズマチャンバー内で形成されたシリコンナノ粒子を捕集するには、真空チャンバーと排ガス管の間にフィルターを設けて当該フィルター上で捕集することができる。フィルターとしてはPTFEフィルターが好適に使用される。
更に、本発明においては、生成したシリコンナノ粒子を捕集するために、真空チャンバーの出口にコールドトラップを設置することができる。コールドトラップの冷却媒体として液体窒素が好適に使用される。コールドトラップを設けることにより、生成したシリコンナノ粒子と一緒にプラズマチャンバーから排出されるアルゴンガスやハロゲン化水素ガス、ハロゲンガスが液化若しくは固化し、シリコンナノ粒子が液化物、固化物とともに捕集容器の側壁や底部に堆積するため、シリコンナノ粒子が容器内で散逸することを防ぐことができ、捕集率を向上させることができる。
上記の方法により製造されるシリコンナノ粒子の表面を化学的に修飾して前記表面修飾シリコンナノ粒子を得ることができる。また、当該シリコンナノ粒子を以下に記載の方法でエッチング処理して、その後、シリコンナノ粒子の表面を化学的に修飾することもできる。
本発明の方法で製造されるシリコンナノ粒子は、場合により、エッチングを施すことができる。これにより蛍光強度を増大させ得る。エッチングは、フッ化水素、又はフッ化水素と硝酸の混酸を用いて行うことができる。エッチングは、本発明のシリコンナノ粒子をエタノール等のアルコール類やトルエン等の有機溶媒に分散させ、この分散溶液にフッ化水素等を直接添加することにより行うことができる。添加するフッ化水素等の量として、シリコンナノ粒子(存在する粉末全てがSiOからなると仮定した場合)に対する化学量論量のフッ化水素の少なくとも1倍、好ましくは少なくとも10倍添加する。
薬剤
本発明のシリコンナノ粒子凝集体に内包される薬剤として、種々の薬剤が使用できる。例えば、抗肝炎剤、抗糖尿病剤、抗眼疾患剤、抗菌剤、抗ウイルス剤、抗真菌剤、麻酔剤、抗血管疾患剤、抗再狭窄(症)剤、抗狭窄(症)剤、血管収縮剤、血管拡張剤、強心剤、酵素、抗炎症剤、抗術後癒着剤、抗乾癬剤、抗関節炎剤、抗多発性硬化症剤、抗炎症性腸疾患剤、ホルモン、骨代謝調節剤、降圧剤、昇圧剤、鎮静剤、抗癌剤、抗ヒスタミン剤、鎮咳剤、ワクチン、抗神経障害剤及び喘息治療剤の少なくとも1つであり得る。
本発明のシリコンナノ粒子凝集体に内包される薬剤としては、アミン類などpH応答性の官能基を分子内に有する薬剤であることが好ましい。理論に拘束されることを意図するものではないが、pH応答性の官能基を分子内に有する薬剤では、pH応答性の官能基を有するシリコンナノ粒子と水素結合や静電的相互作用などを有効に形成し得、薬剤をシリコンナノ粒子凝集体に好適に担持することができると考えられる。pH応答性の官能基としては、例えば、カルボキシル基、水酸基、アミノ基、スルホン基、アミド基、イミド基等の官能基が挙げられる。このようなpH応答性の官能基を分子内に有する薬剤としては、例えば、抗がん剤であるドキソルビシン、抗不整脈薬であるプロカインアミド、抗ヒスタミン剤の一種であるジフェンドラミンなどが挙げられる。
本発明のシリコンナノ粒子凝集体は、好適には、pHが中性付近(7〜8)では薬剤を殆ど放出しないが、pHが酸性(5以下)になると薬剤の放出を開始するという特性を有する。このように、本発明のシリコンナノ粒子凝集体は、pHに応答した薬剤放出のON/OFF特性に優れている。
シリコンナノ粒子凝集体の調製方法
本発明のシリコンナノ粒子凝集体は、以下の方法で製造することができる。
まず、前記した方法で製造したシリコンナノ粒子または表面修飾シリコンナノ粒子を水、リン酸緩衝生理食塩水(PBS)等の溶媒中に分散させ、薬剤を添加する。次に、分散液のpH又はイオン濃度を調整することにより、シリコンナノ粒子を凝集させ、薬剤が内包されたシリコンナノ粒子凝集体を得ることができる。
薬剤の添加量としては、分散液1mLあたり、通常0.1〜2.0mg、好ましくは0.1〜0.7mgである。
生成するシリコンナノ粒子凝集体の径は、シリコンナノ粒子自体の径、表面修飾種の種類、薬剤の種類等によって任意に変わり得るが、20〜300nm程度であるのが細胞への取り込み易さの点から好ましい。
薬剤送達システム
本発明のもう一つの態様は、前記シリコンナノ粒子凝集体を用いた薬剤送達システムである。
本発明の薬剤送達システムは、好適には、投与された被験者の体内で、pHの変化に応答して薬剤を放出するように構成されている。本発明の薬剤送達システムにおいては、pHの変化に応答して薬剤を選択的に放出するように構成することが好ましい。また、本発明の薬剤送達システムは、蛍光イメージングによる画像診断も可能であることから、診断と薬物治療の一体化を図ることができる。
選択放出性薬剤送達組成物
本発明のもう一つの態様は、前記シリコンナノ粒子凝集体を含む選択放出性薬剤送達組成物である。
本発明の選択放出性薬剤送達組成物は、治療上有効量の薬剤を含み、1または複数の薬学的に許容される賦形剤を含むことができる。また、本発明の選択放出性薬剤送達組成物は、任意で、1または複数の追加の治療的に活性な物質を含み得る。
本発明の選択放出性薬剤送達組成物は、薬学的に許容される賦形剤を含み得、これは、所望の特定の投薬形態に適している場合、任意の溶媒、分散媒体、希釈剤、または他の液体ビヒクル、分散もしくは懸濁助剤、界面活性剤、等張剤、増粘剤もしくは乳化剤、防腐剤、固形結合剤、滑沢剤などを含むことができる。
本発明の選択放出性薬剤送達組成物は、経口および非経口投与のための液体投薬形態(薬学的に許容されるエマルジョン、マイクロエマルジョン、液剤、懸濁剤、シロップ剤、およびエリキシル剤)、注射用調製物、経口投与のための固体投薬形態(カプセル剤、錠剤、丸剤、粉剤、および顆粒剤)などの形態に製剤化して投与することができる。
本発明の選択放出性薬剤送達組成物は、ヒトへの投与に好適である薬学的組成物に主に関するが、このような組成物は、全ての種類の動物への投与に一般的に好適であることが、当業者に理解される。
本発明の選択放出性薬剤送達組成物は、好適には、投与された被験者の体内で、pHの変化に応答して薬剤を選択的に放出するように構成されている。また、本発明の選択放出性薬剤送達組成物は、蛍光イメージングによる画像診断も可能であることから、診断と薬物治療の一体化を図ることができる。
以下実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
薬剤内包シリコンナノ粒子凝集体の調製
(1)シリコンナノ粒子の合成
RF(13.56MHz高周波)容量結合水平電極放電プラズマから以下の手順でシリコンナノ粒子を合成した。
図1に示すシリコンナノ粒子製造装置を用いて、以下の手順によりシリコンナノ粒子を合成した。ステンレス製の耐圧容器に液体四臭化ケイ素(Sigma−Aldrich社から購入、純度:99.995%)250mlを充填した。容器中の液体四臭化ケイ素にアルゴンガスを通し、また還元剤として水素ガスを別のガスラインからプラズマチャンバー内に導入し、四臭化ケイ素、アルゴンガス、水素ガスからなる前駆物質をプラズマチャンバー内に導入した。プラズマ出力密度を1.25W/cmに固定した。四臭化ケイ素の流速は、反応器の制御温度(一般に50℃)における四臭化ケイ素の飽和蒸気圧を用いて計算したところ、1〜3sccm(標準立法センチメートル/分)であった。水素ガスの流速を20sccmに設定し、アルゴンガスの全流速を115〜155sccmの範囲とした。プラズマチャンバー内における四臭化ケイ素ガス、アルゴンガス及び水素ガスの全圧を3Torrに制御した。反応時間は30分であった。形成されたシリコンナノ粒子は、プラズマチャンバーと排ガス管の間に設けたコールドトラップで捕集し、窒素ガスで充填した。捕集した粒子をトルエン中に分散し、透明で、自然光下で無色なナノ粒子の懸濁液(分散溶液)を得た。
(2)シリコンナノ粒子の表面修飾
窒素ガス雰囲気下でシリコンナノ粒子10mgを、10mlのトルエンに分散した溶液を準備した。この溶液に、0.05MのHPtCl・6HOイソプロピルアルコール溶液40μl、アリルアミン(3−アミノプロペン)0.6mlを添加し、70℃で12時間反応させた。その後、溶媒であるトルエンを蒸発させ、純水8mlを加えて粒子を分散させることで、アリルアミンで表面修飾したシリコンナノ粒子を得た。
(3)シリコンナノ粒子への薬剤の担持
(2)で得たアリルアミンで表面修飾したシリコンナノ粒子3.6mgをリン酸緩衝液(3mL)に分散させ、この分散液に抗がん剤であるドキソルビシン(DOX;和光純薬製)を0.7mg添加した。次に、水酸化ナトリウムを添加して、pHを7.5まで上げて粒子を凝集させて、DOXを内包したシリコンナノ粒子凝集体(以下「DOX内包シリコンナノ粒子凝集体」と言う。)を得た。
[実施例2]
DOX内包シリコンナノ粒子凝集体のpH応答性
実施例1で調製したDOX内包シリコンナノ粒子凝集体のpHに対する応答性を評価した。
DOX内包シリコンナノ粒子凝集体3.6mgをPBS 3mLに分散し、0.1Mの塩酸で所定のpHに調整した後、平均凝集径及びゼータ電位を動的光散乱装置(Malvern Instrument Ltd, Zetasizer Nano)を用いて、波長633nmの赤色光を照射した際に得られる173°の散乱光強度から、溶液中の粒子粒径分布を測定した。
また、対応するDOXの放出量を蛍光光度計(日本分光株式会社FP−6300)で測定した。溶液を485nmで励起した際の580nmにおける蛍光強度を測定し、事前に用意した検量線によって蛍光強度をDOX濃度に換算することで、シリコンナノ粒子凝集体からのDOX放出量を評価した。
これらの測定結果を図2及び3に示す。
図2から、pHの低下に伴い、ゼータ電位が上昇し、凝集径が減少していることが分かる。従って、シリコンナノ粒子表面をアミノ基で修飾することにより、pHの低下に伴い、凝集体が分散することが確認された。
また、図3は、pH変化による薬物放出挙動を示す。中性条件下では、ほとんどDOXが放出されないのに対して、酸性条件下では、DOXが時間と共に放出され、10時間程度で放出量がほぼ一定値に達することが分かる。また、最終的に放出されるDOX量はpH低下に伴って上昇することも明らかになった。このように、本発明の薬剤内包シリコンナノ粒子凝集体では、pHの低下に応答して、薬剤が選択的かつ急速に放出されることが示される。また、これらの結果から、pHに応答して凝集体が分散することで、内包された薬剤が放出されていくことが確認された。
[実施例3]
DOX内包シリコンナノ粒子凝集体の細胞内における薬物放出
ヒト肝癌由来細胞株HepG2をDOX内包シリコンナノ粒子凝集体(0.1mg/ml)と共に37℃でインキュベートし、1.5時間後、48時間後のシリコンナノ粒子、DOXそれぞれの細胞内局在性を、共焦点顕微鏡によって観察した。シリコンナノ粒子由来の蛍光はダイオードレーザー(405nm)で励起し、430−530nmの範囲で検出を行った。DOX由来の蛍光は、アルゴンイオンレーザー(488nm)で励起し、500−600nmの範囲で検出を行った。
測定した結果を図4に示す。
図4の上段は投与直後(1.5時間)での観察結果、下段は48時間経過後の観察結果を示す。写真は左から、細胞の透過像、シリコンナノ粒子由来の蛍光像、DOX由来の蛍光像をそれぞれ示し、右端の写真は2つの蛍光像を重ね合わせたものである。
投与直後では、シリコンナノ粒子とDOXの蛍光を重ねると完全に一致しており、両者の分布が一致することから、薬剤がまだ放出されていないことが分かる。
これに対して、48時間経過後では、DOXの蛍光の分布が細胞質に拡散しており、シリコンナノ粒子とDOXの蛍光が一致しないことが分かる。このことから、薬剤が細胞内で放出されていることが示される。
[実施例4]
DOX内包シリコンナノ粒子凝集体の薬理効果
DOXの添加量を変えたDOX内包シリコンナノ粒子凝集体を調製し、ヒト肝癌由来細胞株HepG2に加え、48時間後の生存率をWSTアッセイによって調べることで薬理効果を検証した。比較として、DOXのみを添加した場合、シリコンナノ粒子のみを添加した場合についても試験を行った。その結果を図5に示す。
薬剤を含まないシリコンナノ粒子を添加した場合には細胞は死なないのに対して、薬剤を内包したシリコンナノ粒子凝集体では明確な薬効を確認することができた。
以上のように、本発明の薬剤内包シリコンナノ粒子凝集体は、細胞内で薬物を放出するのみならず、その放出が細胞内に限定されて選択的に起こることが確認された。これにより、本発明の薬剤を内包したシリコンナノ粒子凝集体は、薬物送達体として疾患を効率的に治療するのみならず、ターゲット部位以外での薬物放出の抑制により、治療における副作用を最小限に抑えることが可能である。
従って、本発明は、シリコンナノ粒子による診断と治療の一体化という課題の解決に寄与することができる。これらの寄与により、抗がん剤等による薬物治療の経過がリアルタイムで正確に診断できるようになるなど、様々な利点が期待でき、疾患の正確で高効率、低負荷な診断と治療の実現に貢献できるものである。

Claims (19)

  1. 薬剤が内包されたシリコンナノ粒子の凝集体。
  2. シリコンナノ粒子が蛍光特性を有する、請求項1に記載のシリコンナノ粒子凝集体。
  3. シリコンナノ粒子が表面修飾種により化学的修飾がされたものである、請求項1又は2に記載のシリコンナノ粒子凝集体。
  4. 表面修飾種が、両親媒性官能基を有するブロックコポリマー、アミン類分子、カルボキシル基を有する化合物及びその塩からなる群より選択される、請求項3に記載のシリコンナノ粒子凝集体。
  5. シリコンナノ粒子が、ケイ素化合物のガスを原料として、気相プラズマを合成場として使用する方法により調製されたものである、請求項1〜4のいずれか1項に記載のシリコンナノ粒子凝集体。
  6. ケイ素化合物がハロゲン含有ケイ素化合物である、請求項1〜5のいずれか1項に記載のシリコンナノ粒子凝集体。
  7. 薬剤及びシリコンナノ粒子の表面修飾種がpH応答性の官能基を有する、請求項1〜6のいずれか1項に記載のシリコンナノ粒子凝集体。
  8. 薬剤とシリコンナノ粒子を含み、複数個のシリコンナノ粒子が凝集して存在しているシリコンナノ粒子凝集体であって、投与された被験者の体内で、周辺pHの変化に応答して薬剤を放出するように構成された、該凝集体。
  9. シリコンナノ粒子が蛍光特性を有する、請求項8に記載のシリコンナノ粒子凝集体。
  10. シリコンナノ粒子が表面修飾種により化学的修飾がされたものである、請求項8又は9に記載のシリコンナノ粒子凝集体。
  11. シリコンナノ粒子が、ケイ素化合物のガスを原料として、気相プラズマを合成場として使用する方法により調製されたものである、請求項8〜10のいずれか1項に記載のシリコンナノ粒子凝集体。
  12. ケイ素化合物がハロゲン含有ケイ素化合物である、請求項8〜11のいずれか1項に記載のシリコンナノ粒子凝集体。
  13. 薬剤及び表面修飾種がpH応答性の官能基を有する、請求項8〜12のいずれか1項に記載のシリコンナノ粒子凝集体。
  14. 請求項1〜13のいずれか1項に記載のシリコンナノ粒子凝集体を用いた薬剤送達システム。
  15. 画像診断及び薬物治療に用いられる請求項14に記載の薬剤送達システム。
  16. 請求項1〜13のいずれか1項に記載のシリコンナノ粒子凝集体を含む細胞内での選択放出性を有した薬剤送達組成物。
  17. 画像診断及び薬物治療に用いられる請求項16に記載の選択放出性薬剤送達組成物。
  18. (a)シリコンナノ粒子を水、リン酸緩衝生理食塩水(PBS)等の溶媒中に分散させ、薬剤を添加する工程、
    (b)分散液のpH又はイオン濃度を調整することにより、シリコンナノ粒子を凝集させる工程、
    を含む、薬剤が内包されたシリコンナノ粒子の凝集体を製造する方法。
  19. シリコンナノ粒子が表面修飾種により化学的修飾がされたものである、請求項18に記載のシリコンナノ粒子凝集体を製造する方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2022259907A1 (ja) * 2021-06-11 2022-12-15 国立大学法人大阪大学 シリコン微粒子を含有する疾患の予防又は治療剤

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