JP2013226609A - 構造部材表面の加工方法及び構造部材 - Google Patents

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Abstract

【課題】伝熱性能のばらつきを抑制することができる構造部材表面の加工方法を提供する。
【解決手段】構造部材表面の加工方法であって、上記構造部材1表面に、所定の方向に沿って複数の溝2を形成する工程と、上記溝2の形成方向と直交する方向に沿って上記構造部材表面を切削し、厚肉部10、及びこの厚肉部10よりも上記切削前の上記構造部材表面側に形成されて上記溝2の形成方向の厚さが上記厚肉部10よりも薄い薄肉部12、を有するフィン13を複数形成する工程と、上記フィンをローラー5で押圧して上記薄肉部12を上記溝2の形成方向に曲げ、上記フィン13の先端近傍を隣接する上記フィン13に接触させてトンネル流路6aを形成する工程と、を備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は構造部材表面の加工方法、および当該加工方法により加工された構造部材に関する。
発電機器、電力貯蔵機器,電力貯蔵用二次電池などのパワーエレクトロニクス機器や熱交換器等に用いられている伝熱管又は冷却機器等の部材は、伝熱面積又は放熱面積を増加させて冷却効率を向上させるために伝熱面に多数の冷却フィンが設置されたり、伝熱部の内外面に凹凸形状等の放熱部が形成されたりして構成される。
これらの冷却機器等における熱伝達が良好になると冷却対象の電子機器との温度差を小さくすることが可能になり、同じ温度差で単位伝熱面積当りで比較すると、より多くの熱量の除去(熱伝達)が可能となる。
各種の熱伝達機構の中で、特に沸騰熱伝達の効率を向上させる場合においては、冷却面上に多くの沸騰気泡を発生させ、冷却面が乾燥しないように発生した気泡を速やかに離脱させる必要がある。つまり沸騰気泡を速やかにかつ安定して生成する伝熱面が必要となる。
この沸騰熱伝達の効率向上には、多くの因子が影響する。その中で液体と蒸気の物性値を除いた主要パラメータとして、伝熱面の表面性状がある。具体的には微小なピットやキャビティなどの窪みを存在させることであり、これらの微細構造を起点として気泡発生核となることによって、気泡の発生が活発化され熱伝達が向上する。
従って、熱伝達向上のための伝熱面としては、微小なピットやキャビティを人工的に付与することが重要となる。これらを応用した表面性状を有する伝熱面としては、キャビティ内の気泡核安定性に有利な内側に凹んだ構造、いわゆるリエントラントなキャビティを高密度で形成した微細構造を有する伝熱面や、外表面に環状フィンを有するローフィン管などが用いられている。特にリエントラントな微細構造を有する伝熱面は平滑管と比較して、数倍の沸騰熱伝達の促進効果が得られる。これらの微細構造を有する伝熱面としては、基材表面に金属粒子や繊維を層状に焼結、溶射、めっき処理して得られる多孔質層の表面構造を有する伝熱面や、機械加工や転造加工などによって表面にトンネル構造(トンネル流路)を形成した伝熱面とがある。
部材表面を上記微細構造に加工する方法としては、例えば図7(a)に示すように基材としての円管1の表面に機械加工によって微細構造を形成する場合においては、まず円管1の伝熱面の周方向(管軸に直角な方向)に複数のV字溝2を形成し、次に円管の管軸方向に溝加工を実施して複数の溝3およびフィン部4を形成し、しかる後にフィン部4へローラー5を所定方向から押圧するローラー掛けを実施して、図7(b)に示すようにフィン部4を傾斜もしくは湾曲させることにより、トンネル流路6を形成している。
特開2010−243132号公報
しかしながら、上記の従来技術においては、押圧ローラー5によってフィン部4が傾斜したり、もしくは湾曲したりする際に発生するフィン部4の引張り力により、図7(b)に示すように溝3の底部も変形してしまう。また、湾曲したフィン部4の頂部が隣接するフィン部4に被さったり、又は隣接するフィン部4までに届かずに大きなポア7を形成したりする場合があり、形状等が均一な微細構造は得られていない問題点があった。
さらに形成されるトンネル流路6の深さや使用材料の種類、ローラー5の押付力の微小差により変形の度合いは大きく異なることから、上記微細構造の変形の度合いを高度に制御することが困難であった。トンネル流路等の構造寸法と伝熱性能とは密接な関係があることが知られており、伝熱性能に大きなばらつきを生じる原因となっている。
本発明は上述した課題を解決するためになされたものであり、従来よりも伝熱性能のばらつきを抑制することができる構造部材表面の加工方法およびその加工方法により加工された構造部材を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明の各実施形態に係る構造部材表面の加工方法は、構造部材表面の加工方法であって、上記構造部材表面に、所定の方向に沿って複数の溝を形成する工程と、上記溝の形成方向と直交する方向に沿って上記構造部材表面を切削し、厚肉部、及びこの厚肉部よりも上記切削前の上記構造部材表面側に形成されて上記溝の形成方向の厚さが上記厚肉部よりも薄い薄肉部、を有するフィン(段付きフィン)を複数形成する工程と、上記フィンをローラーで押圧して上記薄肉部を上記溝の形成方向に曲げ、上記フィンの先端近傍を隣接する上記フィンに接触させてトンネル流路を形成する工程と、を備える。
上記構成に係る構造部材表面の加工方法によれば、伝熱面の部位による伝熱性能のばらつきが少なく、均一な伝熱特性を有する構造部材を提供することができる。
本発明の実施例1に係る構造部材表面の加工方法を説明する図であり、(a)は円管表面の外周方向に複数のV字溝を形成した状態を示す斜視図、(b)は円管表面の管軸方向に複数の段付きフィンを形成した状態を示す斜視図、(c)は円管表面に形成した管軸方向に複数の段付きフィンを形成した状態を示す斜視図、(d)は段付きフィンの頂部をローラー掛けしてトンネル流路を形成する状態を示す断面図。 実施例2を説明する図であり、(a)はローラーと段差部との距離を小さく設定してローラー掛けを実施する状態を示す断面図であり、(b)は図2(a)におけるA−A矢視平面図、(c)はローラーと段差部との距離を大きく設定してローラー掛けを実施する状態を示す断面図、(d)は図2(c)におけるB−B矢視平面図。 実施例3に係る構造部材表面の加工方法の他の実施例を示す断面図。 実施例4に係る構造部材表面の加工方法の他の実施例を示す断面図。 実施例5に係る構造部材表面の加工方法の他の実施例を示す斜視図。 実施例6に係る構造部材表面の加工方法の他の実施例を示す斜視図。 従来の構造部材表面の加工方法を示す図であり、(a)は従来のトンネル構造を形成する概念図、(b)は形成されたトンネル構造を示す断面図。
以下、本発明に係る構造部材表面の加工方法の実施例について、添付図面を参照して具体的に説明する。
(実施例1)
図1は本発明に係る構造部材表面の加工方法の実施例を示す図である。本実施例に係る構造部材表面の加工方法は、上記構造部材表面に、所定の方向に沿って複数の溝を形成する工程と、上記溝の形成方向と直交する方向に沿って上記構造部材表面を切削し、厚肉部(第1フィン)、及び上記厚肉部よりも上記切削前の上記構造部材表面側に形成されて上記溝の形成方向の厚さが上記厚肉部よりも薄い薄肉部(第2フィン)、を有するフィン(段付きフィン)を複数形成する工程と、前記フィンをローラーで押圧して前記薄肉部を前記溝の形成方向に曲げ、前記フィンの先端近傍を隣接する前記フィンに接触させてトンネル流路を形成する工程と、から成る。
より具体的に説明すると、上記実施例に係る構造部材表面の加工方法は、構造部材1の基材となる円管表面の周方向に複数のV字溝2を形成する工程と、円管表面に近い第1フィン10とこの第1フィン10の頂部に連接され第1フィン10の断面積より小さい断面積を有する第2フィン12とを段差部11を介して一体に形成された複数の段付きフィン13を、円管表面の軸方向に平行に形成する工程と、上記段付きフィン13の側面からローラー5を押圧して第2フィン12のみを変形させ第2フィン12の先端部を隣接する段付きフィン13の段差部11に圧接させることにより、上記隣接する一対の第1フィン10と変形して圧接された第2フィン12とで囲まれたトンネル流路6aを形成する工程と、を備えて構成される。
上記構造部材表面の加工方法においては、まず図1(a)に示すように、基材としての円管1表面の軸方向に垂直な方向(周方向)に複数のV字溝2を掘る。円管1としては鋼管等が使用され、V字溝2のピッチは0.5〜5mm程度とする。
次に、図1(b)に示すように、円管1表面の軸方向に平行な方向に複数の段付きフィン13を形成する。この段付きフィン13は、円管1表面に近い第1フィン(厚肉部)10とこの第1フィン10の頂部に連接され第1フィン10の断面積より小さい断面積を有する第2フィン(薄肉部)12とを段差部11を介して一体に形成されて構成される。換言すると、段付きフィン13は厚肉部(第1フィン10)の上に薄肉部(第2フィン12)が形成されたものである。この段付きフィン13は溝切り研削工具等で形成される。第2フィン12の頂部には図1(a)に示す工程で形成されたV字溝2が形成されている。
最後に、図1(c)に示すように、段付きフィン3に対してその垂直方向からローラー5を転動させて第2フィン12のみを隣接する段付きフィン13の段差部11の方向(矢印方向)に変形せしめて、図1(d)に示すように、トンネル流路6aを形成する。
上記ローラー掛け工程において、段付きフィン13の側面からローラー5を押圧した際には、図1(d)に示すように、より剛性が小さい第2フィン12のみが、隣接する段付きフィン13の段差部11の方向に変形され、段差部11に圧接される。したがって根元の第1フィンは変形しないために、隣接する第1フィンと変形した第2フィンとで囲まれたトンネル流路6aの変形が少なく所定の均一な伝熱面が得られる。そのため、伝熱面の部位による伝熱性能のばらつきが少なく、均一な伝熱特性を発揮できる。
すなわち、本実施例においては、円管1の軸方向に垂直にV字溝2を掘り、円管1の軸方向に平行な段付きフィン13を形成し、段付きフィン13と垂直方向にローラー5を転がし、トンネル流路6aを形成することによってリエントラントな形状を有する伝熱面が高い寸法精度で形成される。
(実施例2)
次に本発明の他の実施例について図2を参照して説明する。図2はローラーと段差部との距離を調整して、第2フィンに形成されたV字溝と段差部とに囲まれた三角孔の大きさを制御する方法を示す図である。
すなわち、本実施例に係る構造部材表面の加工方法は、ローラー5を押圧して第2フィンを変形させる際に、ローラーと段差部との距離を調整することにより、第2フィンに形成されたV字溝と段差部とに囲まれた三角孔の大きさを制御することを特徴とする。他の構成は実施例1と同一である。
具体的には、実施例1と同様に、円管1の軸方向に垂直なV字溝2を掘り、円管1の軸方向に平行な段付きフィン13を形成する。最後に段付きフィン13に対して垂直方向からローラー5を転動する際にローラー5と段差部11との距離を調整することで三角孔14a,14bの大きさを制御するものである。
図2(a)に示すように、ローラー5と段差部11との距離L1を小さく設定してローラー掛けを実施した場合には、図2(b)に示すように、変形して段差部11上に圧接された第2フィン12の先端部が圧壊されることにより、第2フィン12に形成されたV字溝2と段差部11とに囲まれた三角孔14aの大きさを小さく制御することができる。
一方、図2(c)に示すように、ローラー5と段差部11との距離L2を大きく設定してローラー掛けを実施した場合には、図2(d)に示すように、第2フィン12の先端部が圧壊されないので第2フィン12に形成されたV字溝2と段差部11とに囲まれた三角孔14bの大きさを大きく制御することができる。
高い剛性を有する第1フィン10に囲まれたトンネル流路6a,6bの寸法は、ローラー5の押付力やローラー5と段差部11との距離に対して影響を受けることは少ない。一方、低い剛性を有する第2フィン12の変形量は容易に制御可能である。したがって、形成したい三角孔の大きさに基づいてローラー5と段差部11との距離L(換言すると、段付きフィン13の高さ方向におけるローラー5の位置)や、ローラー5の押圧力を調整することで、三角孔14a,14bの大きさを任意の寸法で形成することができる。
本実施例によれば、ローラー5を転動する際に、ローラー5と段差部11との距離を調整することにより、三角孔14a,14bを所望の寸法に制御してリエントラントな形状を有する伝熱面が効果的に得られる。
(実施例3)
本発明の他の実施例について図3を参照して説明する。図3に示す本実施例3に係る構造部材表面の加工方法は、円管として肉厚が管軸方向に変化する円管1aに適用するものであり、円管1aの内部の断面積は管軸方向で一定であるが、上端の頂部の肉厚が大きい一方、底部の肉厚は小さく、全体としてテーパ状の形状を有している。
すなわち実施例3に係る構造部材表面の加工方法は、実施例1と同様に円管1aの軸方向に垂直な方向(周方向)に複数のV字溝を掘り、さらに円管1aの軸方向に平行な方向に複数の段付きフィンを形成する。最後に段付きフィンに対して垂直方向からローラーを転動させて段付きフィンの頂部を隣接する段付きフィンの段差部方向に変形させて圧着させる。
さらに本実施例では、外形がテーパ状の円管1aに対して例えば段付きフィンのような溝15を掘ることにより、トンネル流路の深さを制御でき、円管1aの軸方向に対して伝熱性能を変化させた伝熱面を形成することができる。こうして、本実施例によれば、肉厚が管軸方向に異なる円管1aを用いてリエントラントな形状を形成する伝熱面が製造できる。
(実施例4)
本発明の他の実施例について図4を参照して説明する。図4に示す本実施例4に係る構造部材表面の加工方法は、肉厚が管軸方向において段階的に異なる円管1bに適用したものであり、円管1bの内部の断面積は管軸方向で一定であるが、上端の頂部の肉厚が大きい一方、底部の肉厚は小さく、全体として管肉厚が軸方向で変化する形状を有している。
すなわち実施例4に係る伝熱面の製造方法は、実施例1と同様に円管1bの軸方向に垂直な方向(周方向)に複数のV字溝を掘り、さらに円管1bの軸方向に平行な方向に複数の段付きフィンを形成する。最後に段付きフィンに対して垂直方向からローラーを転動させて段付きフィンの頂部を隣接する段付きフィンの段差部方向に変形させて圧着させる。
さらに本実施例では、肉厚が段階的に変化する円管1bに対して例えば段付きフィンのような溝15を掘ることにより、トンネル流路の深さを制御でき、円管1bの軸方向に対して伝熱性能を変化させた伝熱面を形成することができる。こうして、本実施例によれば、肉厚が管軸方向に段階的に変化する円管1bを用いてリエントラントな形状を形成する伝熱面が製造できる。
(実施例5)
本発明の他の実施例について図5を参照して説明する。図5に示す本実施例5に係る伝熱面の製造方法は、前記円管として周方向に複数分割された構造体16を用いることを特徴とするものであり、図5においては想定する円管を周方向に4分割した例で示している。
すなわち、実施例5に係る構造部材表面の加工方法は、実施例1と同様に周方向に分割した構造体16の軸方向に垂直な方向(周方向)に図示しない複数のV字溝を掘り、さらに構造体16の軸方向に平行な方向に複数の段付きフィン13を形成する。各段付きフィン13の形状は実施例1と同様である。最後に段付きフィン13に対して垂直方向からローラーを転動させて段付きフィン13の頂部を隣接する段付きフィン13の段差部方向に変形させて圧着させる。
実施例1に示した円管に比べて非常に曲率が大きく、大口径を有する円管を製造する場合には、周方向に分割した各構造体16に対して、図示しないV字溝を掘り、さらに各構造体16の軸方向に平行な方向に複数の段付きフィン13を掘る。最後に段付きフィン13に対して垂直方向からローラーを転動させて段付きフィン13の頂部を隣接する段付きフィン13の段差部方向に変形させて圧着させる。各構造体16についてトンネル流路の形成が完了した段階で4つの構造体を合体させて一体に接合することにより、大口径を有する円管が形成される。
本実施例のように、大口径を有する円管を周方向に分割して伝熱面を製造することにより、伝熱面の製造装置の大規模化を回避することができ、設備費の軽減を図ることが可能になる。そして、本実施例によれば大口径な円管を周方向に分割した構造体16を用いてリエントラントな形状を形成する伝熱面が効率的に製造できる。
(実施例6)
本発明の他の実施例について図6を参照して説明する。図6に示す本実施例6に係る伝熱面の製造方法は、前記円管として管軸方向に連接した複数の円管要素17a,17bを用い、各円管要素17a,17bの周方向に複数箇所形成したトンネル流路6aに案内線18を挿通した円管要素17a,17bを結合することにより、トンネル流路6aの断裂がない伝熱面を形成することを特徴とするものであり、その他の構成は実施例1と同一である。
前記実施例1に示した製造方法によって製造された伝熱面を有する円管の軸方向長さを延長する場合において、ローラーを転がす直前に、円管の周方向の複数箇所に形成したトンネル流路6aに案内線18を挿通しておく。ローラーを転がした後の円管要素17aと円管要素17bの案内線18を結束した後に、円管要素17aと円管要素17bとを結合して軸方向長さを延長することにより、円管要素17aと円管要素17bとの結合部分でのトンネル流路6aの断裂がない長尺の円管を製造することができる。
本実施例によれば、各円管要素の周方向に形成した複数のトンネル流路6aに案内線18を挿通した円管要素17a,17bを結合することにより、トンネル流路6aの断裂がないリエントラントな形状を形成する伝熱面を製造することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
例えば、各実施例では円管の外表面を加工対象として説明したが、本発明の適用対象はこれに限定されない。角管、平板、種々の装置表面等、様々な部材の表面に適用可能である。
また、実施例では周方向にV字溝2を形成するものとして説明したが、例えばU字、W字、逆台形等の溝であってもよく、V字に限定されるものではない。
また、段付きフィン13を形成するものとして説明したが、段が形成されてなくともよい。フィンの厚みを変化させることでローラーの押圧によってフィンが折り曲げられる位置を制御することが肝要であり、例えば局部的にテーパ部を形成する、あるいはフィンの中途に局部的に薄肉部を形成する加工であってもよい。
1,1a,1b…構造部材(基材、円管)、2…円管の周方向に形成された(V字)溝、3…溝、4…フィン部、5…ローラー、6,6a…トンネル流路、7…ポア、10…第1フィン(厚肉部)、11…段差部、12…第2フィン(薄肉部)、13…段付きフィン、14a,14b…三角孔、15…溝、16…周方向に分割された構造体、17a,17b…円管要素、18…案内線。

Claims (8)

  1. 構造部材表面の加工方法であって、
    上記構造部材表面に、所定の方向に沿って複数の溝を形成する工程と、
    上記溝の形成方向と直交する方向に沿って上記構造部材表面を切削し、厚肉部、及びこの厚肉部よりも上記切削前の上記構造部材表面側に形成されて上記溝の形成方向の厚さが上記厚肉部よりも薄い薄肉部、を有するフィンを複数形成する工程と、
    上記フィンをローラーで押圧して上記薄肉部を上記溝の形成方向に曲げ、上記フィンの先端近傍を隣接する上記フィンに接触させてトンネル流路を形成する工程と、
    を備える構造部材表面の加工方法。
  2. 前記構造部材が円管であり、前記複数の溝は前記円管の周方向に形成され、
    前記フィンは前記円管の軸方向に沿って形成されることを特徴とする請求項1記載の構造部材表面の加工方法。
  3. 前記フィンの先端近傍が前記隣接するフィンに接触することで前記溝と前記隣接するフィンに囲まれて形成される孔部の寸法に基づいて、前記ローラーを押圧して前記薄肉部を変形させる際の前記フィンの高さ方向における前記ローラーの前記フィンとの相対位置を制御する請求項1または2記載の構造部材表面の加工方法。
  4. 前記円管は肉厚が管軸方向に漸次変化する円管である請求項2または3記載の構造部材表面の加工方法。
  5. 前記円管は肉厚が管軸方向において段階的に異なる円管であることを特徴とする請求項2または3記載の構造部材表面の加工方法。
  6. 円筒が周方向に複数分割された形状の構造体の表面に前記トンネル流路を形成した後、上記構造体を複数結合して前記円管として形成する請求項2乃至5の何れか1項に記載の構造部材表面の加工方法。
  7. 円筒が軸方向に複数分割された形状の複数の円管要素の表面に前記トンネル流路を形成した後、前記各円管要素の周方向に複数箇所形成されたトンネル流路に案内線を挿通して前記円管要素を軸方向に結合して前記円管として形成する請求項2乃至5の何れか1項に記載の構造部材表面の加工方法。
  8. 請求項1乃至7の何れか1項に記載の構造部材表面の加工方法によって加工された構造部材。
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