JP2013225275A - 3次元画像表示システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 3次元空間内にメッシュを設定し、メッシュの格子点ごとに、その格子点を視点として3次元画像を表示した場合に、地物の名称を表す文字列など、3次元画像内に表示すべき情報と、その情報を表示すべき表示位置を示した格子点データを用意する。ユーザの現在位置および視線方向に基づいて、3次元地図または撮像された実風景を画像レイヤに描画し、格子点データに格納されている文字列および表示位置に基づいて、文字レイヤに文字を描画する。そして、画像レイヤと文字レイヤとを重畳して表示する。
このように格子点データを用いることにより、3次元空間内の地物に対応した適切な位置に適切な情報を軽い計算負荷で表示させることができる。
【選択図】 図2
Description
3次元地図を地図として活用するためには、3次元地図として表示された画像内に、地名や地物の名称などの文字を合わせて表示することが必要となる。特許文献1は、3次元地図中のオブジェクトの表示領域、即ちオブジェクトが表示画面上に表示されている領域内に文字情報を表示する技術を開示している。
しかし、いずれの方法においても、3次元画像内で文字を表示する位置を決定する計算処理の負荷が大きいという課題がある。即ち、3次元地図内に文字を表示する場合も、実風景の景観中に文字を表示する場合のいずれにおいても、単に3次元空間内の地物と文字との対応関係を特定するだけでは足りず、視点位置や視線方向を特定した上で、3次元画像内で各地物と適切な位置関係で文字が表示されるよう、その表示位置を決定する必要があり、その処理負荷は軽くはない。
図1は文字ポリゴンを3次元空間に配置した場合の課題を示す説明図である。図示する通り、3次元空間内のビルの正面に文字ポリゴンを配置して、3次元画像を表示する場合を考える。ビルの正面近い視点1からの画像1では、図示する通り、文字ポリゴンはビルと重畳され、判読可能な状態で表示される。しかし、ビルの斜め方向の視点2からの画像2では、文字ポリゴンも斜め方向から見ることになる結果、図示する通り、文字が判読できない状態で表示されてしまう。これを回避するため、視点位置および視線方向に応じて、文字ポリゴンの角度を変化させようとすれば、やはり計算負荷が増えてしまう。
3次元空間内に設定された複数の地点ごとに、各地点を視点とする前記3次元画像内に表示すべき前記情報、および該情報の前記3次元画像内での表示位置を記憶する情報データベースと、
前記3次元画像を表示すべき視点位置を入力する入力部と、
前記視点位置における前記3次元画像を表示する表示制御部とを備え、
前記表示制御部は、前記情報データベースから、前記視点位置に対応する地点に記憶された前記情報および表示位置を取得し、該表示位置に基づいて前記3次元画像内に前記情報を重畳させて表示する3次元画像表示システムである。
表示されるべき情報としては、3次元画像に含まれる各地物の名称・属性などの情報を表す文字、地名や行き先案内などの案内用文字、通行規制を表す標識その他の記号、各地物に対する広告その他の画像などとすることができる。
これらの情報を表示すべき適切な位置は、視点ごとに、3次元画像に含まれる地物との位置関係によって定まることになる。情報データベースは、地物との位置関係を考慮して、予め設定された表示位置を記憶しているのである。表示位置の形式は、表示すべき3次元画像内での2次元的な座標値の形式や、3次元空間内での3次元座標の形式など、種々の形式をとることができる。
情報を記憶しておくべき複数の地点は、種々の設定が可能である。例えば、地表面に所定間隔の格子を設定し、この格子点ごとに情報を記憶させるものとしてもよい。また、地表面だけでなく、建物の側面などに3次元的に設定された格子点ごとに情報を記憶させてもよい。
前記情報データベースは、前記地点ごとに前記3次元画像に表示される範囲を超える視線方向について前記情報および表示位置を記憶しており、
前記入力部は、さらに前記3次元画像を表示する際の視線方向も入力し、
前記表示制御部は、前記視点位置および視線方向に基づいて前記情報データベースを参照し、前記3次元画像および前記情報の表示を行うものとしてもよい。
前記表示制御部は、画像レイヤに前記3次元画像を描画し、2次元の描画を行うための情報レイヤに前記情報を描画し、該画像レイヤと情報レイヤとを重畳して前記表示を行うものとしてもよい。
図2に情報レイヤを用いた表示例を示す。ここには、ビルA、ビルBが存在する3次元空間について、ビルA、ビルBの名称を表す文字を表示する例を示した。上記態様では、かかる場合に、3次元空間とは別に情報レイヤを用意し、ここにビルA、ビルBなどの文字を表示する。視点からの画像としては、ビルA、ビルBをレンダリングした画像が描画される画像レイヤと、文字を描画した情報レイヤとが重畳された重畳画像が得られる。図2に示したのは、画像レイヤと情報レイヤとを用いて3次元画像を表示する一例であり、3次元空間および表示すべき情報の内容が、これらに限定されることを意味するものではない。
前記表示制御部は、画像レイヤに前記3次元画像を描画し、2次元の描画を行うための前記視点位置を中心に360度の方位を取り囲むように円筒状に設けられた情報レイヤに前記情報を描画し、該画像レイヤと情報レイヤとを重畳して前記表示を行うようにしてもよい。
このように視点位置を中心に全方向を取り囲むように情報レイヤを設けることにより、全方向に情報を表示させておくことができ、視線方向が変化しても、円滑に情報を表示することが可能となる。
前記情報は、3次元空間内の地物と関連づけられた情報であり、
前記表示制御部は、前記情報が関連づけられた前記地物と前記視点位置との距離が遠くなるほど、前記情報のサイズを小さくして前記表示を行うものとしてもよい。
こうすることにより、情報の表示自体に遠近感を持たせることができ、直感に即した3次元表示を実現することが可能となる。
指定された出発地から目的地に至る経路を探索する経路探索部を有し、
前記表示制御部は、前記情報データベースに格納された地点のうち、前記経路探索によって得られた経路と所定の位置関係にある地点を検索対象として前記視点位置に対応する地点を特定し、前記表示を行うものとしてもよい。
かかる態様では、得られた経路に基づいて情報データベースの検索対象を絞り込むことができる。従って、視点位置に対応する地点を特定する処理負荷を軽減することができ、情報の表示を速やかに行うことが可能となる。
検索対象の絞り込みは、種々の方法をとることができる。
例えば、経路に相当する道路ポリゴンに含まれる地点を検索対象としてもよい。
また、道路をノードおよびリンクで表したネットワークデータを用いて経路探索を行う場合には、経路として得られたリンクまでの距離が所定範囲内の地点を検索対象としてもよい。この場合は、さらに経路の進行方向を考え、進行方向に向かってリンクの左側または右側に存在する地点を検索対象としてもよい。リンクが道路の中央に設定されている場合、自動車で通行するのであれば、リンクの左側を通行する可能性が高く、徒歩で通行するのであれば、リンクの右側を通行する可能性が高いと言えるからである。
通行可能な場所を特定し得る地図データベースと、
ユーザの現在位置を計測するための位置センサとを備え、
前記入力部は、前記地図データベースを参照して、前記位置センサの計測結果に近接する前記通行可能な場所を特定し、該特定された場所を前記視点位置とするものとしてもよい。
こうすることにより、地図データベースを参照することにより、位置センサよる計測誤差を修正して、視点位置を特定することができる。地図データベースは、道路ポリゴンを含む描画用の地図データであってもよいし、ネットワークデータであってもよい。
本発明は、その他、コンピュータによって3次元画像を表示する3次元画像表示方法として構成してもよいし、かかる表示をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラムとして構成してもよい。また、かかるコンピュータプログラムを記録したコンピュータが読み取り可能な記録媒体として構成してもよい。記録媒体としては、フレキシブルディスクやCD−ROM、光磁気ディスク、ICカード、ROMカートリッジ、パンチカード、バーコードなどの符号が印刷された印刷物、コンピュータの内部記憶装置(RAMやROMなどのメモリ)および外部記憶装置等、コンピュータが読取り可能な種々の媒体を利用できる。
図3は、実施例における3次元画像表示システムの構成を示す説明図である。3次元画像表示システムは、予め用意された3次元地図データベースを用いて3次元地図を表示したり、端末に用意されたカメラを利用して撮影した実風景を表示したりすることができ、これらの3次元画像内に、情報として、地物の名称などの文字を重ねて表示することができるシステムである。
本明細書において、3次元画像とは、立体視できる画像という意味ではなく、3次元地図や実風景などの3次元的に表現された画像を言う。
実施例1では、3次元画像を表示する例を示すが、さらに経路探索の機能を備えることにより、3次元画像を利用した経路案内システムとして構成することもできる。
図中には、3次元地図データを生成するデータ生成装置100も併せて示した。
サーバ200には、図示する機能ブロックが構成されている。本実施例では、これらの機能ブロックは、それぞれの機能を実現するソフトウェアをインストールすることによって構成したが、その一部または全部をハードウェア的に構成してもよい。
地図データベース210は、3次元地図および情報を表示するためのデータベースである。本実施例では、3Dポリゴンデータ211、文字データ212、格子点データ213を含む地図データを格納する。
3Dポリゴンデータ211は、道路、建物などの地物の3次元形状を表すポリゴンデータである。文字データ212は、3次元画像に表示すべき文字、例えば、地物の名称や地名などのデータである。本実施例では、3次元地図および実風景の双方に文字を表示し得るが、文字データ212は、両者に共通のデータとした。格子点データ213は、文字の表示に利用されるデータであり、3次元空間内に設けられたメッシュの格子点ごとに、表示すべき文字およびその表示位置を記憶している。格子点データ213の構造については、後述する。
送受信部201は、ネットワークNE2を介して端末300とのデータの送受信を行う。本実施例では、地図データベースの送受信が主として行われる。また、送受信部201は、ネットワークNE1を介してデータ生成装置100との通信も行う。本実施例では、生成された格子点データの授受が主として行われる。
データベース管理部202は、地図データベース210からのデータの読み出し、書き込みを制御する。
端末300には、主制御部304の下で稼働する種々の機能ブロックが構成されている。本実施例では、主制御部304および各機能ブロックは、それぞれの機能を実現するソフトウェアをインストールすることによって構成したが、その一部または全部をハードウェア的に構成してもよい。
送受信部301は、サーバ200とのネットワークNE2を介した通信を行う。本実施例では、地図データベースの送受信が主として行われる。
コマンド入力部302は、ユーザからの指示を入力する。本実施例における指示としては、3次元地図の表示範囲、拡大・縮小の指定などが挙げられる。
位置方位入力部303は、端末300の現在位置および方位を入力する。現在位置は、GPS(Global Positioning System)によって取得することができ、方位は、電子コンパスを利用して取得することができる。
画像入力部308は、端末300に備えられたカメラを利用して実風景を撮像した画像データまたは動画データを入力する。
地図情報記憶部305は、サーバ200から提供された地図データベースを一時的に記憶しておくバッファである。地図データベースには、3次元画像内に文字を表示するための文字データおよび格子点データも含まれる。本実施例では、地図情報記憶部305は、不足する範囲の地図データをサーバ200から受信するものとしたが、予め地図データベース全体を記憶させるようにしてもよい。
表示制御部306は、地図情報記憶部305を参照して、端末300のディスプレイに3次元画像を文字とともに表示する。表示制御部306には、格子点特定部306Aが設けられており、格子点特定部306Aは、視点位置等に基づいて格子点データを特定する機能を奏する。
データ生成装置100は、格子点データを生成するための装置であり、図示する機能ブロックが構成されている。本実施例では、これらの機能ブロックは、パーソナルコンピュータに、それぞれの機能を実現するソフトウェアをインストールすることによって構成したが、その一部または全部をハードウェア的に構成してもよい。
送受信部105は、ネットワークNE1を介してサーバ200とデータの授受を行う。
コマンド入力部101は、キーボード等を介してオペレータの指示を入力する。本実施例では、格子点データを生成する際のメッシュの設定および3次元画像内に表示すべき文字の指定等が含まれる。
3Dポリゴンデータ記憶部104は、格子点データを生成する際に3次元地図を表示するために用いられる3Dポリゴンデータを格納するデータベースである。3Dポリゴンデータの内容は、サーバ200で説明した3Dポリゴンデータ211と同じである。
格子点設定部102は、格子点データを構成するためのメッシュを特定する。メッシュは、例えば、地表面を所定サイズに区切って設定することができる。また、地物の側面などに3次元的に構成してもよい。
文字位置設定部106は、格子点設定部102で設定された各格子点を視点とする3次元画像内に表示すべき文字およびその表示位置を設定する。表示位置の設定方法は後述する。
格子点データ記憶部103は、格子点設定部102および文字位置設定部106によって設定された格子点データを格納する。この格子点データは、送受信部105を介してサーバ200の格子点データ213として格納されることになる。
図4は、格子点の設定例を示す説明図である。図4(a)には、道路上に所定サイズのメッシュaを設定した例を示した。このメッシュaの格子点Pごとに、格子点データ、即ち格子点Pを視点位置として3次元画像を表示した場合に、その3次元画像内に表示すべき文字およびその表示位置を示したデータが生成されることになる。
メッシュaのサイズは、任意に設定可能であり、例えば、10m程度とすることができる。メッシュaのサイズを大きくすると、3次元画像を表示する際にユーザが指定等する視点位置と、格子点データが生成される格子点とのずれが大きくなり、3次元画像内に表示される文字やその表示位置が不適切となる可能性が高くなる。一方、メッシュaのサイズを小さくすれば、全体の格子点数が増大するため、格子点データの容量が大きくなる。メッシュaのサイズは、これらを考慮して、設定すればよい。
メッシュaのサイズは、全ての場所で統一的である必要はなく、場所に応じて異なるサイズとしても構わない。また、図4(a)では、道路上にのみメッシュaを設定する例を示したが、道路以外の部分にメッシュを設定することも可能である。
図5は、文字レイヤの例を示す説明図である。図の左側に示すように、格子点Pの周囲に円筒形の文字レイヤを設定する。図中では、円筒形の一部のみを示したが、文字レイヤは、360度全方向について用意されている。文字レイヤの高さは、3次元画像として表示可能な画角を考慮して任意に設定可能である。
図中に示したαmaxは3次元画像の上下方向の最大画角を表す最大垂直画角であり、Umaxは3次元画像の最大水平画角である。3次元画像を表示する際には、このように文字レイヤの一部が用いられることになるが、格子点データとしては、360度全方向に対して用意されているのである。
図の右側には、文字レイヤを展開した状態を示した。文字レイヤには、格子点Pを視点とした場合の3次元画像中に表示されるべき文字が表示される。図中には、Aビル、Bビルという建物の名称が表示されている例を示している。格子点データは、この文字を表示するためのデータとして、「Aビル」「Bビル」などの表示すべき文字列、およびその表示位置を記憶している。表示位置は、種々の座標系をとることができるが、本実施例では、北を0度とする水平方向の角度uと、垂直方向の高さvからなる円筒座標系で表すものとした。図の例では、「Aビル」「Bビル」の表示位置としては、各文字列の下端中央の座標(u1,v1)、(u2,v2)が記憶されることになる。
格子点データ213は、図4で説明した格子点ごとに用意されている。図6中の格子点P…格子点Pnは、各格子点について同様のデータが用意されていることを表している。
格子点Pnに示した通り、その内容としては、まず格子点位置を表す3次元座標が格納されている。地表面にのみメッシュを設定する場合には、緯度、経度などの2次元座標値としてもよい。
次に、格子点Pnを視点位置とする3次元画像内に示されるべき文字およびその表示位置を示すデータが格納される。図中の文字情報1…文字情報mは、格子点Pnについてm個の文字情報が同様の形式で格納されていることを表している。文字情報mに示した通り、その内容は、文字列を特定するための文字データID、表示時の文字サイズ、および文字位置である。
文字データIDは、格子点データ213とは別に用意された文字データ212に格納された文字列データに付された識別番号である。このように格子点データ213に文字列データを直接格納するのではなく、文字データIDを格納することにより、複数の格子点で共通の文字列を用いる場合でも、格子点データ213内に文字列データを重複して格納する必要がなくなり、データ容量を抑制することができる利点がある。
表示時の文字サイズは、文字に対応する地物と、格子点との距離に応じて設定されている。格子点から地物までの距離が遠いほど、文字サイズが小さくなるように設定した。文字サイズは、オペレータが手動で設定するものとしてもよいが、本実施例では、データ生成装置100が自動的に設定するものとした。即ち、格子点と表示すべき文字列が指定されると、データ生成装置100は、その文字列に対応する地物と格子点との距離を算出し、算出結果に基づいて文字サイズを決定するのである。距離と文字サイズとの関係は、予めテーブル、関数などで規定しておけばよい。
図7は、案内情報表示処理のフローチャートである。3次元地図や実風景などの3次元画像中に、地物の名称などの文字を重ねて表示する処理である。この処理は、主として端末300の表示制御部306が行うものである。
これらの処理によって3次元画像を描画するためのデータが用意される。
図中に格子点の特定方法を例示した。この例では、現在位置PPの周囲に格子点P1〜P4が存在している。かかる状況で、格子点は2つの方法により特定することができる。
第1の方法は、現在位置PPからの距離が最も近い格子点を選択する方法である。図の例では、最短距離d1にある格子点P1が選択されることになる。
第2の方法は、視線方向に最も近い格子点を選択する方法である。この方法では、ステップS10で入力された方位(図中の矢印dr)と、現在位置PPと各格子点とを結ぶ線分とのなす角θが最も小さくなる格子点を選択することになる。図の例では、角θが最小となる格子点P2が選択される。格子点は、上述の第1、第2のいずれの方法によって選択してもよい。
また、案内情報表示処理を、現在位置および視線方向の変化に応じて、繰り返し実行することにより、リアルタイムで適切な情報を提示することが可能となる。
図8(a)は、CGモードにおける表示例を示している。この例では、3次元地図が表示され、3次元地図中の各地物の名称を表す文字列が、地物に重畳して表示されている。また、地物の名称は、地物が遠くなるほど、小さく表示される。
図8(b)は、ARモードにおける表示例を示している。この例では、ユーザが街中で端末300をかざし、実風景を撮像すると、その画像内に、地物の名称を表す文字列が、地物に重畳して表示される。
本実施例の3次元画像表示システムによれば、格子点データを用いることにより、3次元画像内に表示すべき文字列およびその表示位置を容易に設定することができ、軽い処理負荷で適切な位置に文字を表示させることが可能となる。
図8の例では、文字列として地物の名称を表示する例を示したが、3次元画像内には、この他、地名、行き先案内など種々の文字を表示可能である。また、通行規制を表す標識などの記号や、店舗の広告等の画像を表示させてもよい。いずれの場合も、格子点データを用いることで、適切な表示位置に容易に表示させることが可能となる。
実施例2では、ユーザによって指定された出発地から目的地に至る経路を案内するための経路案内装置としての構成を説明する。
図9は、実施例2における3次元画像表示システムの構成を示す説明図である。データ生成装置は省略し、サーバ200Aおよび端末300の構成のみを示した。
実施例2では、サーバ200において、ネットワークデータ214および経路探索部220が備えられている。
ネットワークデータ214は、道路をノードおよびリンクで表した経路探索用のデータである。経路探索部220は、このネットワークデータ214を参照して、指定された出発地から目的地までの経路探索を行う。得られた経路は、ネットワークNE2を介して端末300に送信され、ユーザに対する経路案内に利用される。
その他の構成は、実施例1と同様である。
図10は、経路案内処理のフローチャートである。左側に端末300での処理を示し、右側にサーバ200Aでの処理を示した。
まず、ユーザが経路を探索すべき出発地、目的地を入力する(ステップS20)。出発地は、ユーザが指定してもよいし、GPSなどで検出された現在位置を用いても良い。指定された出発地、目的地の情報は、サーバ200Aに送信される。
サーバ200Aでは、経路探索部220(図9参照)が、経路探索処理を実行する。
つまり、ステップS20で指定された出発地、目的地を受信し(ステップS30)、出発地から目的地に至る経路をダイクストラ法など周知の手法によって探索する(ステップS31)。そして、探索結果を端末300に送信する(ステップS32)。
図11(a)は、道路ポリゴンに基づいて絞り込む例を示した。経路探索によって、ノードN1〜N5およびリンクL1〜L4で表される経路が得られたとする。これに対応する道路ポリゴンが、図中のハッチングを付した部分である。かかる場合には、経路に対応する道路ポリゴン上の領域、即ち、図11(a)中のハッチングを付した領域に存在する格子点を、検索対象とすることができる。
図11(b)は、ネットワークデータに基づいて絞り込む例を示した。図11(a)と同様に、ノードN1〜N5およびリンクL1〜L4で表される経路が得られたとする。図11(b)の方法では、これらのリンクL1〜L4に対して、所定幅Wbの領域(図中のハッチングを付した領域)を設定し、この領域内に存在する格子点を、検索対象とする。所定幅Wbは、経路の全般にわたって一定である必要はなく、経路に対応する道路幅などに応じて変化させてもよい。また、所定幅Wbは、道路よりも広幅としてもよいし、狭幅としてもよい。
図11(c)は、経路の進行方向を考慮した絞り込みの例を示した。ここでは、得られた経路のうちノードN1〜N3およびリンクL1〜L2の部分のみを示している。出発地から目的地に向かう方向は、図中に矢印で示すように、リンクL1→L2の方向であるとする。道路の中央にリンクL1、L2が設定されているとすると、この経路を車両で通過する場合には、リンクよりも左側の領域を通行することになる。図11(c)では、かかる点を考慮して、リンクL1、L2の左側に所定幅Wcの領域(図中のハッチングを付した領域)を設定し、この領域内に存在する格子点を、検索対象とする。所定幅Wcは、経路の全般にわたって一定である必要はなく、経路に対応する道路幅などに応じて変化させてもよい。また、所定幅Wcは、道路の半幅よりも広幅としてもよいし、狭幅としてもよい。図11(c)では、リンクL1、L2の左側のみに領域を設ける例を示したが、右側に所定幅Wcよりも狭幅の領域を設けても良い。図11(c)では、車両での通行を想定しているため左側に領域を設けているが、歩行者を想定する場合は右側に設けることもできる。
図11(a)〜図11(c)に示した各方法は、いずれか一つのみを使用してもよいし、道路の幅、リンクが1条・2条のいずれで設定されているか、道路内に存在する格子点の密度、ユーザからの指定などに応じて、いずれかを使い分けても良い。
端末300は、ステップS22において、図11に示した方法で格子点の絞り込みを行うと、案内情報表示処理を実行する(ステップS23)。
案内情報表示処理の内容は、実施例1(図7)と同様である。ただし、現在位置に近い格子点の特定(図7のステップS14)は、図11で絞り込んだ結果を対象として行われる。こうすることによって、検索対象が限定されるため、格子点を特定するための処理負荷を軽減することができる。
また、実施例2においては、現在位置の特定(図7のステップS10)に経路探索結果を反映することもできる。つまり、GPS等で検出された現在位置をそのまま利用するのではなく、この検出結果に対して、経路探索で得られた経路上の最も近接する地点を特定するのである。実施例2においては、ユーザは、経路探索で得られた経路上を移動している可能性が高いため、このように特定することによって、GPS等での検出誤差を抑制し、精度良く情報表示を行うことができる。
ただし、ユーザが経路から意図的にまたは誤って外れる可能性もあるため、上述の探索結果を用いての現在位置の特定は、GPS等で検出された現在位置と経路探索で得られた経路との距離が所定値以内の場合に限って適用する方法をとってもよい。
実施例2では、経路探索結果に基づいて格子点を絞り込む例を示したが、例えば、実施例1において、現在位置または直近の過去の位置に基づいて、所定距離内の領域に格子点を絞り込んだ上で検索を行うようにしてもよい。
また、実施例2では、GPS等の検出結果と経路探索結果とを参照して現在位置を特定する例を示したが、実施例1においても、GPS等の検出結果と、地図上の道路ポリゴンに基づいて現在位置を特定するようにしてもよい。例えば、GPS等の検出結果に直近の道路ポリゴンの上の地点を現在位置とするのである。
本発明は上述の実施例に限定されず、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の構成を採ることができることはいうまでもない。例えば、実施例においてハードウェア的に構成されている部分は、ソフトウェア的に構成することもでき、その逆も可能である。
101…コマンド入力部
102…格子点設定部
103…格子点データ記憶部
104…3Dポリゴンデータ記憶部
105…送受信部
106…文字位置設定部
200、200A…サーバ
201…送受信部
202…データベース管理部
210…地図データベース
211…3Dポリゴンデータ
212…文字データ
213…格子点データ
214…ネットワークデータ
220…経路探索部
300…端末
301…送受信部
302…コマンド入力部
303…位置方位入力部
304…主制御部
305…地図情報記憶部
306…表示制御部
306A…格子点特定部
308…画像入力部
Claims (9)
- 3次元空間を表した3次元画像および該画像に関連した情報を表示する3次元画像表示システムであって、
3次元空間内に設定された複数の地点ごとに、各地点を視点とする前記3次元画像内に表示すべき前記情報、および該情報の前記3次元画像内での表示位置を記憶する情報データベースと、
前記3次元画像を表示すべき視点位置を入力する入力部と、
前記視点位置における前記3次元画像を表示する表示制御部とを備え、
前記表示制御部は、前記情報データベースから、前記視点位置に対応する地点に記憶された前記情報および表示位置を取得し、該表示位置に基づいて前記3次元画像内に前記情報を重畳させて表示する3次元画像表示システム。 - 請求項1記載の3次元画像表示システムであって、
前記情報データベースは、前記地点ごとに前記3次元画像に表示される範囲を超える視線方向について前記情報および表示位置を記憶しており、
前記入力部は、さらに前記3次元画像を表示する際の視線方向も入力し、
前記表示制御部は、前記視点位置および視線方向に基づいて前記情報データベースを参照し、前記3次元画像および前記情報の表示を行う3次元画像表示システム。 - 請求項1または2記載の3次元画像表示システムであって、
前記表示制御部は、画像レイヤに前記3次元画像を描画し、2次元の描画を行うための情報レイヤに前記情報を描画し、該画像レイヤと情報レイヤとを重畳して前記表示を行う3次元画像表示システム。 - 請求項2記載の3次元画像表示システムであって、
前記表示制御部は、画像レイヤに前記3次元画像を描画し、2次元の描画を行うための前記視点位置を中心に360度の方位を取り囲むように円筒状に設けられた情報レイヤに前記情報を描画し、該画像レイヤと情報レイヤとを重畳して前記表示を行う3次元画像表示システム。 - 請求項3または4記載の3次元画像表示システムであって、
前記情報は、3次元空間内の地物と関連づけられた情報であり、
前記表示制御部は、前記情報が関連づけられた前記地物と前記視点位置との距離が遠くなるほど、前記情報のサイズを小さくして前記表示を行う3次元画像表示システム。 - 請求項1〜5いずれか記載の3次元画像表示システムであって、
指定された出発地から目的地に至る経路を探索する経路探索部を有し、
前記表示制御部は、前記情報データベースに格納された地点のうち、前記経路探索によって得られた経路と所定の位置関係にある地点を検索対象として前記視点位置に対応する地点を特定し、前記表示を行う3次元画像表示システム。 - 請求項1〜6いずれか記載の3次元画像表示システムであって、
通行可能な場所を特定し得る地図データベースと、
ユーザの現在位置を計測するための位置センサとを備え、
前記入力部は、前記地図データベースを参照して、前記位置センサの計測結果に近接する前記通行可能な場所を特定し、該特定された場所を前記視点位置とする3次元画像表示システム。 - コンピュータによって、3次元空間を表した3次元画像および該画像に関連した情報を表示する3次元画像表示方法であって、
前記コンピュータは、3次元空間内に設定された複数の地点ごとに、各地点を視点とする前記3次元画像内に表示すべき前記情報、および該情報の前記3次元画像内での表示位置を記憶する情報データベースを有しており、
該コンピュータが実行するステップとして、
前記3次元画像を表示すべき視点位置を入力する入力ステップと、
前記視点位置における前記3次元画像を表示する表示制御ステップとを備え、
前記表示制御ステップは、前記情報データベースから、前記視点位置に対応する地点に記憶された前記情報および表示位置を取得し、該表示位置に基づいて前記3次元画像内に前記情報を重畳させて表示するステップである3次元画像表示方法。 - コンピュータによって、3次元空間を表した3次元画像および該画像に関連した情報を表示するためのコンピュータプログラムであって、
前記コンピュータは、3次元空間内に設定された複数の地点ごとに、各地点を視点とする前記3次元画像内に表示すべき前記情報、および該情報の前記3次元画像内での表示位置を記憶する情報データベースを有しており、
該コンピュータに、
前記3次元画像を表示すべき視点位置を入力する入力機能と、
前記視点位置における前記3次元画像を表示する表示制御機能とを実現させ、
前記表示制御機能は、前記情報データベースから、前記視点位置に対応する地点に記憶された前記情報および表示位置を取得し、該表示位置に基づいて前記3次元画像内に前記情報を重畳させて表示する機能であるコンピュータプログラム。
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