以下、本発明の一実施の形態に係るゲーム管理装置、ゲームシステム、ゲーム管理方法及びプログラムについて、図面を参照しながら説明する。
〔ゲームシステムの概要〕
本発明の一実施の形態に係るゲーム管理装置が組み込まれたゲームシステムの構成例を、図1に示している。同図に示すように、このゲームシステムは、インターネットなどのネットワーク4上に設置されたゲームサーバ1と、当該ゲームサーバ1と通信可能に接続されたデータベースサーバ2と、ネットワーク4を介してゲームサーバ1と通信可能に接続できる各ユーザの端末装置3とによって構成される。
本実施の形態のネットワーク4は、インターネットに限定されるものではなく、ゲームサーバ1と各ユーザの端末装置3との間を通信可能に相互に接続できるものであれば、例えば、専用回線、公衆回線(電話回線、移動体通信回線等)、有線LAN(Local Area Network)、無線LAN等であってもよく、或いはインターネットとこれらを組み合わせたものであってもよい。
このゲームシステムの例において、本発明の一実施の形態に係るゲーム管理装置は、ゲームサーバ1およびデータベースサーバ2から構成される。ゲームサーバ1は、ゲームサービスを受ける各ユーザの端末装置3からのネットワーク4を介したアクセスを受け付けて、各ユーザのゲーム情報をデータベースサーバ2(記憶装置)に蓄積して管理し、各ユーザにネットワーク4を介したゲームサービスを提供する。
本実施の形態では、ゲームサーバ1によるゲームサービスの提供の一形態として、各ユーザの端末装置3に搭載されたウェブブラウザによってゲームがプレイできる、いわゆるブラウザゲームを提供する例について説明する。このブラウザゲームを提供するサービス形態では、ユーザの端末装置3にゲーム専用のソフトウェアをダウンロード又はインストールする必要がなく、端末装置3をネットワーク4に接続できる環境であれば、ユーザはどこでも気軽にゲームサーバ1から提供されるゲームサービスを楽しむことができる。
このゲームシステムでは、ブラウザゲーム用のプログラム(アプリケーションソフトウェア)がゲームサーバ1に実装されており、ゲームサーバ1が、各ユーザの端末装置3における入力操作に応じてゲーム進行のための演算処理やデータ処理を実行する。そして、ゲームサーバ1は、演算処理等の実行結果に基づいてデータベースサーバ2内の各ユーザのゲーム情報を更新するとともに、当該実行結果をユーザの端末装置3の画面に表示させるためのウェブページ情報(ゲーム画面データ)を各ユーザの端末装置3に送信する。
各ユーザの端末装置3には、ユーザーエージェントとしてウェブサイト閲覧機能を有するウェブブラウザが搭載されており、ゲームサーバ1から送信されたウェブページ情報を端末装置3の画面に表示することができるようになっている。この端末装置3としては、例えば、携帯電話端末、PHS端末、携帯情報端末(PDA)、携帯電話と携帯情報端末とを融合させた携帯端末であるスマートフォン、パーソナルコンピュータまたはタブレット型コンピュータなど、ネットワーク4経由でゲームサーバ1に接続してゲームサービスの提供を受けることができる様々な端末が適用できる。
また、本実施の形態で提供されるゲームは、ユーザが、ゲームサービスを受けている他のユーザと交流を行いながらプレイすることができる、いわゆるソーシャルゲームの要素を有する。例えば、本実施の形態のゲームサーバ1およびデータベースサーバ2をソーシャルネットワーキングサービス(SNS)のシステムに組み込むことによって、SNSのサービスの一つとしてソーシャルゲームサービスを提供するゲームシステムとすることができる。このようにSNSのプラットフォーム上で動作するゲームシステムによりゲームサービスをユーザに提供することもできるが、ゲームサーバ1およびデータベースサーバ2をSNSのシステムに組み込まずに、独立したゲームシステムとして構築してもよい。
このゲームシステムにおいて、各ユーザはキャラクタ(入手物)を、所定のゲームモードで入手することができる。そして、本実施の形態のゲームサーバ1は、ユーザが入手した所定数(例えば9つ)のキャラクタのみによって即席の入手物チーム(入手物グループ)を構成する。そして、この入手物チームに属するキャラクタの入手時の能力値(ゲーム内で変動可能であるが入手時のまま変動していない第1属性)に基づいてグループ評価値を算出し、グループ評価値が所定基準を満たすユーザに対して特典(第1特典)を付与する。例えば、ゲーム全体のグループ評価値のランキングで上位10位までに入ったユーザに対して、ゲーム内で使用できる価値のあるアイテムを付与する。
このグループ評価値の算出に用いられるのは、所定期間中にユーザが入手したキャラクタの能力値(どのユーザも強化等していない入手したままの能力値)であり、ゲーム初心者から上級者まで、全てのユーザがほぼ同じ条件で、グループ評価値が算出される。よって、どのユーザもほぼ同じ条件でランキングを競い、特典獲得の機会が与えられる。このように、ゲームの熟練度に依存しない特典獲得の機会を提供できるため、あらゆるユーザのゲーム意欲を効果的に引き出すことができるのである。このような特典付与機能を備えた本実施の形態に係るゲーム管理装置(ゲームサーバ1等)の構成の詳細を、以下に説明する。
〔ゲーム管理装置の構成〕
上述のように本実施の形態では、ゲーム管理装置は、ゲームサーバ1およびデータベースサーバ2から構成される。図2にゲームサーバ1のハード構成の一例を示している。同図に示すように、ゲームサーバ1は、主に、CPU(Central Processing Unit)11と、主記憶装置としてのROM(Read Only Memory)12及びRAM(Random Access Memory)13と、補助記憶装置14と、通信制御部15と、入出力制御部16とを備えており、これらはアドレスバス、データバス、コントロールバス等を含むバスライン17を介して相互に接続されている。なお、バスライン17と各構成要素との間には必要に応じてインタフェース回路が介在しているが、ここではインタフェース回路の図示を省略している。
CPU11は、システムソフトウェアやゲームプログラム等のアプリケーションソフトウェアの命令を解釈して実行し、ゲームサーバ1全体の制御を行う。ROM12は、ゲーサーバ1の基本的な動作制御に必要なプログラム等を記憶している。RAM13は、各種プログラム及びデータを記憶し、CPU11に対する作業領域を確保する。
補助記憶装置14は、ゲームプログラム等のアプリケーションソフトウェアや各種データ等を格納する記憶装置である。補助記憶装置14としては、例えばハードディスクドライブなどを用いることができる。ゲームサーバ1(コンピュータ)をゲーム管理装置として動作させるための本実施の形態のプログラムも、この補助記憶装置14に記憶されており、当該プログラムはゲームサーバ1の起動時に補助記憶装置14からバスライン17を介してRAM13へとロードされ、当該CPU11によって実行される。
通信制御部15は、ネットワーク4と接続される通信インタフェース15aを備え、ネットワーク4を介した各ユーザの端末装置3との間の通信を制御する。また、通信制御部15は、ネットワーク4に接続されている図示しないサーバとの通信も制御するようになっている。例えば、ゲームサーバ1をSNSに組み込んだシステム構成とした場合、ゲームサーバ1の通信制御部15は、SNSサーバとの間の通信を制御する。
入出力制御部16は、データベースサーバ2と通信可能に接続されており、CPU11がデータベースサーバ2に対してデータ(レコード)の読み書きを実行するときの入出力制御を行うデータベースインタフェースである。
データベースサーバ2は、ゲームサーバ1が管理する各ユーザのゲーム情報を記憶する領域を有する記憶装置として、例えばRAID(Redundant Arrays of Inexpensive Disks)構成の大容量ハードディスク装置を具備する。このデータベースサーバ2は、例えば、各ユーザを一意に識別する識別情報(ユーザID)と対応付けて、各ユーザの各種ゲーム情報(ユーザ名、レベル、ゲーム内ポイント、所持アイテムなど)を記憶するリレーショナルデータベース、オブジェクトデータベース又はオブジェクト関係データベース等として構築することができる。
本実施の形態では、ゲーム管理装置がゲームサーバ1およびデータベースサーバ2から構成される例を示すが、これに限定されるものではない。例えば、ゲームサーバ1にデータベースサーバ2の機能を持たせて、ゲーム管理装置をゲームサーバ1のみで構成することもできる。また、ゲームサーバ1の有する各機能を複数のサーバに分散して持たせて、ゲームサーバ1を複数台のサーバとして構成することもできる。例えば、ユーザが端末装置3を操作してゲームサーバ1へアクセスした場合に、当該ユーザが正規のユーザかどうかを判別する認証機能を有する認証サーバを、ゲームサーバ1のメインサーバとは別に設け、メインサーバと認証サーバとでゲームサーバ1を構成してもよい。他の構成例としては、ユーザが課金対象のアイテムをゲーム内で購入した場合に課金管理を行う課金管理サーバを、ゲームサーバ1のメインサーバ等とは別に設け、メインサーバ、認証サーバおよび課金管理サーバによりゲームサーバ1を構成してもよい。
また、本ゲームサービスを利用するユーザ数が数十万人、数百万人、あるいはそれ以上となると、多数のユーザの端末装置3からの巨大なアクセスにも耐え得るサーバシステムの構築が求められるため、ネットワーク4上に複数のゲームサーバ1を設けて冗長化(多重化)を図ることにより、負荷分散型のシステム構成としてもよい。この場合、複数のゲームサーバ1間の負荷を調整するためのロードバランサを設けることが望ましい。
次に、本実施の形態に係るゲームサーバ1にアクセスしてゲームサービスの提供を受けるユーザの端末装置3の構成を説明する。
〔端末装置の構成〕
ユーザが操作する端末装置3としては、上述のように携帯電話端末やスマートフォンをはじめとして、ウェブサイト閲覧機能を有する様々な端末を適用できるが、本実施の形態では、携帯端末を例示してその構成を説明する。なお、携帯端末以外の端末装置3についても、ウェブサイト閲覧機能を用いてゲーム画面を表示したり、ゲームを実行するための入力操作を行うといった、ゲームをプレイする上で必要となる基本的な構成は、携帯端末と同様である。
ウェブサイト閲覧機能等を有する携帯端末は、フィーチャーフォン(Feature phone)やスマートフォン(Smartphone)等とも呼称され、図3にその構成例を示している。同図に示すように、端末装置3は、主に、CPU31と、主記憶装置としてのROM32及びRAM33と、画像処理部34と、表示部35と、サウンド処理部36と、音声入力部37と、音声出力部38と、補助記憶装置39と、操作入力部40と、通信制御部41とを備えており、構成要素31〜34、36および39〜41はバスライン42を介して相互に接続されている。なお、バスライン42と各構成要素との間には必要に応じてインタフェース回路が介在しているが、ここではインタフェース回路の図示を省略している。
CPU31は、ウェブブラウザを含む各種プログラムの命令を解釈して実行し、端末装置3全体の制御を行う。ROM32には、端末装置3の基本的な動作制御に必要なプログラム等が記憶されている。また、RAM33には、ROM32または補助記憶装置39からロードされた各種プログラムやデータが記憶され、CPU31に対する作業領域を確保する。HTML等で記述されたゲーム画面データを表示するウェブブラウザは、ROM32または補助記憶装置39に記憶されており、RAM33にロードされてCPU31によって実行される。また、ウェブブラウザのブラウザ機能を拡張するための様々なプラグインソフトウェアを、ウェブブラウザと共にROM32または補助記憶装置39に記憶していてもよい。
画像処理部34は、CPU31からの画像表示命令に基づいて表示部35を駆動し、当該表示部35の画面に画像を表示させる。表示部35には、液晶ディスプレイまたは有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等の既知の種々の表示装置が適用できる。
サウンド処理部36は、音声入力部37から音声が入力されたときにアナログ音声信号をデジタル音声信号に変換するとともに、CPU31からの発音指示に基づいてアナログ音声信号を生成して音声出力部38に出力する。音声入力部37は、端末装置3に内蔵されたマイクロフォンからなり、電話通信する場合や録音を行う場合などに用いられる。音声出力部38は、電話通信時の受話スピーカおよび電話着信音やゲーム実行時の効果音などを出力するスピーカからなる。
補助記憶装置39は、各種プログラムやデータ等を格納する記憶装置である。補助記憶装置39としては、携帯電話端末の内部メモリとして、例えばフラッシュメモリドライブ等を用いることができ、また、携帯電話端末の外部メモリとして、例えばメモリカードリーダライタ等を用いることができる。
操作入力部40は、ユーザの操作入力を受け入れて当該操作入力に対応した入力信号を、バスライン42を介してCPU31に出力するものである。操作入力部40の例としては、端末装置3の本体に設けられた方向指示ボタン、決定ボタン、英数文字等入力ボタンなどの物理的ボタンがある。また、表示部35の画面にタッチパネル(接触入力式のインタフェース)を搭載することによって表示部35をいわゆるタッチスクリーンとして構成している端末装置3の場合、当該タッチパネルも操作入力部40となる。
通信制御部41は、通信インタフェース41aを備え、ゲーム操作時等にデータ通信するための通信制御機能および携帯電話端末として音声データを送受信するための通信制御機能等を有している。ここで、データ通信用の通信制御機能には、例えば、無線LAN接続機能、無線LANや携帯電話回線網を介したインターネット接続機能、所定の周波数帯(例えば2.4GHzの周波数帯)を用いた近距離無線通信機能などが含まれる。通信制御部41は、CPU31からの命令に基づいて端末装置3を無線LANやインターネット等に接続するための接続信号を発信するとともに、通信相手側から送信されてきた情報を受信してCPU31へ供給する。
なお、端末装置3には、その他にもGPS(Global Positioning System)信号受信回路、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサ等の撮像装置(カメラ)、3軸加速度センサなどが備えられていてもよく、例えば、GPS位置情報などをゲーム内で活用してもよい。
上記構成の端末装置3において、ゲームサービスを受けようとするユーザは、ウェブブラウザを立ち上げてゲームサーバ1が管理するゲームサイトにアクセスする操作を行う。このアクセスがゲームサーバ1に認証された場合、端末装置3の通信制御部41がゲームサーバ1から送信されてくるHTML等で記述されたゲーム画面データを受信し、CPU31がウェブブラウザを実行してゲーム画面を表示部35に表示させる。ここでユーザは、ゲーム画面に表示されている選択可能なボタンオブジェクトやハイパーリンクを、操作入力部40を操作して選択入力する。この選択入力に応じてゲームサーバ1がゲームを進行させ、新たなゲーム画面データを端末装置3に送信する。そして、この新たなゲーム画面が端末装置3の表示部35に表示され、以下、同様に、ユーザは、表示部35に表示されているゲーム画面で選択可能なボタンオブジェクト等を選択する操作により、ゲームサーバ1が提供するゲームをプレイすることができるようになっている。
〔ゲーム管理装置の機能的構成〕
次に、上記のように構成されたゲーム管理装置(ゲームサーバ1およびデータベースサーバ2)の機能的構成について説明する。図4は、ゲーム管理装置の機能ブロック図である。
図4に示すように、ゲーム管理装置は、ゲーム情報記憶制御手段71およびゲーム進行手段72を備えている。これらの各手段71・72は、ゲームサーバ1のCPU11が本実施の形態に係るプログラムを実行することにより実現されるものである。
ゲーム情報記憶制御手段71は、各ユーザのゲーム情報を記憶装置50(データベースサーバ2等)に記憶する機能を有する。なお、記憶装置50そのものについては、ゲーム管理装置(またはゲームシステム)の内外を問わず、どこに設置されていてもよい。例えば、記憶装置50は、ゲームサーバ1が有するRAM13や補助記憶装置14、データベースサーバ2、あるいはゲーム管理装置や端末装置3とは別構成のファイルサーバ等であってもよい。ゲーム情報記憶制御手段71が記憶装置50に記憶して管理するゲーム情報の項目は、本ゲームサーバ1がユーザに提供するゲームサービスの内容によって異なる。
本ゲームサーバ1によって提供されるゲームの例としては、野球、サッカー、ゴルフなどの各種スポーツを題材としたスポーツゲーム、戦闘を題材とした戦闘ゲーム、音楽シミュレーションゲーム、その他種々のロールプレイングゲーム・育成ゲーム・シミュレーションゲームといったように、ゲーム形式・ジャンルを問わず様々なゲームを挙げることができる。その一例として、本実施の形態では、ゲームサーバ1がゲームサービスとして野球ゲームを提供する場合について、以下に説明する。
本実施の形態では、ユーザがゲーム内において選手キャラクタを所有し、当該選手キャラクタを用いてゲーム内で他のユーザと試合(対戦)を行うことができる野球ゲームを例に挙げる。ユーザが所有する選手キャラクタは、当該選手キャラクタの形態を端末装置3の画面上で視認可能としたカード形式とすることができる。すなわち、選手キャラクタは、デジタル選手カードとしてゲームサーバ1で管理されるとともに、ユーザの端末装置3の画面に表示される。図5には、ユーザの端末装置3の画面に表示される選手カード101を例示しており、選手キャラクタの形態およびカードの希少価値度などを表記したデジタル選手カードとして画面上に表示される。図5の例では、希少価値度の高さを星印の多さで視覚的に分かり易く示している(例えば希少価値度が高いほど星印の数を多くしている)。ユーザは、ゲームを進行させながら選手カードを集め、自分だけのオリジナルチームを結成し、他のユーザと対戦することができる。また、ユーザは、集めた選手カード同士を合成することによって選手カード(キャラクタ)の能力を強化する(すなわち、キャラクタを育成する)ことができ、より強いチーム作りを目指してゲームを楽しむことができるようになっている。
また、本実施の形態のゲームでは、前述のように、所定のゲームモード(後述の抽選モード)で入手した所定数(本実施の形態では9枚)の選手カードで即席のチームを構成してランキングを競い、ランキング上位者に付与される特典を狙うことができる。
このような野球ゲームにおいて、各ユーザのゲーム情報を管理するゲーム情報記憶制御手段71の構成例を、図6に示す。同図に示すように、ゲーム情報記憶制御手段71は、ユーザ情報記憶制御手段71a、レベル情報記憶制御手段71b、所有選手カード記憶制御手段71c、所有ポイント記憶制御手段71d、所有コイン記憶制御手段71e、所有アイテム記憶制御手段71fおよび入手物記憶制御手段51などを備えている。図7には、ゲーム情報記憶制御手段71の各記憶制御手段がデータベースサーバ2に記憶して管理する、各ユーザのゲーム情報の一例(この例ではユーザID=“000001”の1人分のゲーム情報)を示している。
ユーザ情報記憶制御手段71aは、各ユーザを一意に識別するユーザIDと対応付けて、ログインID、パスワード、ユーザ名(ゲーム内で使用するニックネーム等)、チーム名等の各ユーザに関するユーザ情報を、ユーザID毎にデータベースサーバ2の所定の記憶領域に記憶する。ここで、ログインIDおよびパスワードは、各ユーザが端末装置3を操作してゲームサーバ1にアクセスしたときのログイン認証に用いられる。ユーザ名およびチーム名は、ユーザがゲームサービスを受けるための会員登録をした際や、ゲームを初めて実行した際に、ユーザが自ら設定した任意の情報である。ユーザ名およびチーム名は、必要に応じてゲーム画面に表示される。
レベル情報記憶制御手段71bは、ユーザIDと対応付けて、ユーザのゲームレベルの情報をデータベースサーバ2の所定の記憶領域に記憶する。本野球ゲームでは、例えば、ユーザがゲームを進行させることにより経験値が蓄積され、当該経験値が一定量に達することによりユーザのゲームレベルがアップするようになっている。
所有選手カード記憶制御手段71cは、ユーザIDと対応付けて、ゲーム内でユーザが入手して所有している選手カード(キャラクタ)の情報を、ユーザID毎にデータベースサーバ2の所定の記憶領域に記憶する。この選手カードの情報の例としては、選手カードを一意に識別するための識別情報(選手カードID)、選手の能力の高さを示す能力値(第1属性)およびレギュラー選手フラグなどがある。
図7では、3つの能力項目(能力1〜3)に対して選手の能力値を設定できる例を示している。能力項目の例としては、選手カードが野手の場合は、能力1〜3を「打撃」、「走力」、「守備」等とすることができ、また選手カードが投手の場合は、能力1〜3を「球威」、「制球」、「変化」等とすることができる。能力項目はこの例に限らず、増減可能である。レギュラー選手フラグとは、ユーザが所有している選手カードのうち、他のユーザのチームとの試合に出場するレギュラー選手(一軍オーダーに組み込まれた選手)であるか、それともレギュラー選手以外の控え選手であるかを判別するフラグであり、これが「1」のときレギュラー選手の選手カードとして登録されていることを示す。ユーザは、端末装置3を操作することにより、所有している選手カードからレギュラー選手を選択したり、チームオーダーを設定したりすることができるようになっている。
また、データベースサーバ2には、図8に示すように、選手カードIDと対応付けられて、選手カードの、選手名、背番号、ポジション(第2属性)、チーム(第3属性)、希少価値度、能力値(合成により強化されていない初期値)および画像データなどの選手カード情報が記憶された選手カードデータベースが存在する。そして、ゲーム情報記憶制御手段71は、所有選手カード記憶制御手段71cが記憶している選手カードIDに基づいて、当該選手カードIDに対応する選手カードの属性情報や画像データを選手カードデータベースから取得できるようになっている。
本実施の形態の選手カードは、現実世界のプロ野球12チームの何れかに所属する実在選手を模写したカードである。よって、各選手カードの属性情報には、対応する実在選手の選手名、背番号、ポジション、チーム(プロ野球12チームの何れか)が設定されている。
また、本実施の形態では、各ユーザがゲーム内で所有することができる選手カードの保有数に上限が設けられており、ゲームサーバ1は、各ユーザの選手カードの保有数が上限を超えないように管理している。選手カードの保有数の上限は、例えば30枚、60枚、100枚等、任意に設定することができる。
所有ポイント記憶制御手段71dは、ユーザIDと対応付けて、ゲーム内でユーザが入手して所有している各種ポイント(ポイントに準ずる値などを含む)を、ユーザID毎にデータベースサーバ2の所定の記憶領域に記憶する。本ゲームにおいては、様々なゲームモードが存在し、ゲームモードに応じて様々なポイントを獲得したり、獲得したポイントを使用したりできるようになっている。
図7に示すように、ポイントの例としては、上述の経験値の他、行動ポイント、運営コスト、強化ポイント、交流ポイントなどがある。行動ポイントは、当該行動ポイントを消費しながら選手カードを探索して選手をスカウトするという「スカウトモード」で使用される。運営コストは、他のユーザを指定して個別対戦の試合を行う「試合モード」で使用されるものであり、試合を運営する場合に必要なコスト(ポイント)という位置付けで、当該個別対戦を行うことにより消費される。例えば、ゲーム中に消費されて減った行動ポイントや運営コストは、時間の経過により回復する(例えば、3分経過する毎に1ポイントずつ回復する)ようにしたり、前記経験値が一定量に達してユーザのレベルがアップすることにより回復するようにしたりできる。
また、前記の強化ポイントは、ユーザが所有する選手カード同士を合成することによって選手カードの能力を向上させる「強化モード」で使用されるものであり、当該合成を行うことにより消費される。この強化ポイントは、例えばスカウトモードの実行や試合モードの実行等によって獲得できるようにすることができる。
また、前記交流ポイントは、ユーザが他のユーザ(特に仲間)と挨拶等の交流を行うことによって獲得できるポイントである。この交流ポイントは、例えば、ゲームサーバ1が管理している全ての選手カードの中から乱数等に基づく抽選で所定枚数(例えば1枚)の選手カードを獲得できる「抽選モード」で使用可能である。本実施の形態では、所定量の交流ポイントを消費して、1枚の選手カード抽選を受けることができる。
所有コイン記憶制御手段71eは、ユーザIDと対応付けて、ゲーム内でユーザが所有しているコイン(前記ポイントよりも価値の高いゲーム内通貨)を、ユーザID毎にデータベースサーバ2の所定の記憶領域に記憶する。このコインは、例えば、課金対象のアイテムを獲得する等の際に必要となるものである。本実施の形態では、このコインは、前記「抽選モード」でも使用可能であり、所定量のコインを消費して、1枚の選手カード抽選を受けることができる。
所有アイテム記憶制御手段71fは、ユーザIDと対応付けて、ゲーム内でユーザが入手したアイテムを、ユーザID毎にデータベースサーバ2の所定の記憶領域に記憶する。図7に示すように、アイテムの例としては、回復アイテム、パズルカードのピース、フェイクカードなどがある。回復アイテムは、ゲーム中に消費して減った前述の行動ポイントおよび/または運営コストを、時間の経過を待たずに一瞬で最大値まで回復させるアイテムである。例えば、回復アイテムは、前記コインを消費して購入したり、ゲーム内で所定のボーナス条件を満たしたりすることにより獲得できる。
パズルカードのピースは、所定数のピース(例えばP1〜P6の6つのピース)を全部集めてパズルカードを完成させることで強力な(能力値の高い)選手カードを入手することができるアイテムである。例えば、パズルカードのピースは、前記スカウトモードの実行時に乱数等に基づく抽選で当選した場合に獲得でき、また前記試合モードで他のユーザが所有しているピースを狙って対戦して勝利した場合に、当該対戦相手のユーザから奪取できるようになっている。
フェイクカードは、前記パズルカードのピースにセットしておくことにより、前記試合モードの対戦で他のユーザに負けても、狙われたピースを一度だけ奪取されないようにできるアイテムである。例えば、フェイクカードは、前記コインを消費して購入したり、ゲーム内で所定のボーナス条件を満たしたりすることにより獲得できる。
なお、ユーザがゲーム内で獲得して所有できるアイテムは、これらに限定されるものではなく、例えば、対戦に勝利したとき等に獲得できる宝アイテム、武器や防具等のキャラクタへの装備品、色々な効果・演出を発生させる魔法アイテムや特殊アイテム、その他の様々なアイテムを所有できるものとしてもよい。
入手物記憶制御手段51は、所定のゲームモードでユーザが入手した入手物の情報を記憶装置50に記憶する機能を有する。本実施の形態では、所定のゲームモードを「抽選モード」とし、入手物を「抽選モードで獲得した選手カード」とした例について説明する。本実施の形態では、この抽選モードでユーザが獲得した9枚(所定数)の選手カードによって即席の入手物チーム(入手物グループ)が構成され、チーム評価値(グループ評価値)が算出されることになる。すなわち、入手物記憶制御手段51は、入手物チームに所属する選手カードを記憶装置50に記憶する機能を有する。
図7に示すように、入手物記憶制御手段51は、ユーザIDと対応付けて、抽選モードでユーザが入手した選手カードIDを、ユーザID毎に記憶装置50(データベースサーバ2等)の所定の記憶領域に記憶する。
次に、図4に示すゲーム進行手段72について説明する。同図に示すように、ゲーム進行手段72は、機能的には、受信手段72a、ゲーム実行手段72b、画面生成手段72cおよび送信手段72d等を備えている。ゲーム進行手段72は、基本的に、ユーザによる端末装置3での操作に応じてゲームを実行し、当該実行結果に応じたゲーム画面データを生成してこれを端末装置3に送信し、端末装置3にユーザの操作に応じたゲーム画面を表示させることによってゲームを進行させる。
ユーザの端末装置3のウェブブラウザによってゲーム画面が表示されているとき、ユーザがゲーム画面上の選択可能なボタンオブジェクトやハイパーリンクが設定された文字列等を選択する操作を行った場合、当該操作に関する操作情報(ゲーム画面のリクエスト等)が端末装置3のウェブブラウザによってゲームサーバ1へ送信される。ゲームサーバ1では、前記操作情報を受信手段72aが受信したとき、ゲーム実行手段72bが、当該操作情報に応じてユーザのゲーム情報を読み出して演算やデータ処理を行うことによってゲームを実行する。
例えば、対戦モードで他のユーザのチームと対戦するという操作がユーザによって行われた場合を例に挙げると、ゲーム実行手段72bは、対戦を行う両ユーザのユーザIDに対応した両チームの選手カード(試合に出場する選手カード)の情報をデータベースサーバ2から読み出す。そして、ゲーム実行手段72bは、両チームのキャラクタの能力値等に基づいて、勝敗を決定する演算を行う。この勝敗決定の演算の例としては、単純に両チームのキャラクタの能力値の合計が高い方を勝利チームとしてもよいし、能力値の合計が高い方のチームが勝利する確率を高くして勝利チームを確率演算により求めてもよい。
また、本実施の形態のゲーム実行手段72bは、前記「抽選モード」でのゲームを実行するための抽選手段73を備える。この抽選手段73は、ユーザの端末装置3にて行われる抽選モード実行操作に関する情報に応じて、ゲーム内の選手カードの中からユーザに付与する規定数(本実施の形態では1枚)の選手カードを抽選する抽選処理を実行する。
本実施の形態では、ユーザが抽選モードで選手カードを抽選で入手する方法が複数用意されている。その1つは、ユーザが、自分が所有する交流ポイントというゲーム内ポイントを所定量(例えば選手カード1枚につき200ポイント)消費して、選手カードを抽選で入手できるというものである(以下、これを「通常抽選」と呼称する)。ゲーム内の選手カードの中でも、能力値の高い選手カードほど選択確率が低く、および/または希少価値度の高い選手カードほど選択確率が低くなっている。
抽選モードで選手カードを入手するその他の方法は、ユーザが、自分が所有するコイン(前記交流ポイントよりも価値の高いゲーム内通貨)を所定量(例えば選手カード1枚につき300ポイント)消費して、選手カードを抽選で入手できるというものである(以下、これを「特別抽選」と呼称する)。この特別抽選では、前記の通常抽選よりも能力値の高い選手カードおよび/または希少価値度の高い選手カードの選択確率が高くなっている。すなわち、特別抽選の方が、通常抽選よりも、能力値の高い選手カードおよび/または希少価値度の高い選手カードをユーザが入手し易い。
抽選モードで選手カードを入手するさらに他の方法は、各ユーザが、1日1回だけ無料で(交流ポイントもコインも消費せずに)選手カードを抽選で1枚入手できるというものである(以下、これを「無料抽選」と呼称する)。この無料抽選は、1日1回に限定されず、例えば1日2回(午前中の所定時間帯と午後の所定時間帯にそれぞれ1回ずつ)無料で選手カードを抽選で入手できるようにしてもよい。すなわち、無料抽選は、様々な条件で各ユーザに認めることができる。この無料抽選において、ゲーム内の各選手カードの選択確率は、通常抽選と同じになっている。
「無料抽選」については回数制限があるが、「通常抽選」や「特別抽選」については回数制限がないので、ユーザが所有する交流ポイントやコインの範囲内で、任意の回数の選手カードの抽選を受けることができる。
ここで、抽選モードでの操作の一例を説明する。例えば、ユーザが端末装置3を操作して図5のメイン画面中の「抽選モード」ボタン104を選択すれば、端末装置3から操作情報がゲームサーバ1へ送信される。ゲームサーバ1は、ユーザの端末装置3からこの操作情報を受信して、図9に示す抽選モード画面データを端末装置3へ送信する。この抽選モード画面には、「通常抽選」ボタン111および「特別抽選」ボタン112が表示される。また、ユーザが無料抽選を受けることができる場合には、「通常抽選」ボタン111に代えて、図示しない「無料抽選」ボタンが表示される。
図9の抽選モード画面において、「通常抽選」ボタン111、「特別抽選」ボタン112、または「無料抽選」ボタンがユーザにより選択操作された場合、当該操作の情報に応じて、抽選手段73が選手カードの抽選処理を実行する。
次に、図4に示す画面生成手段72cについて説明する。画面生成手段72cは、ゲーム実行手段72bによる実行結果に応じて、例えばHTMLデータからなるゲーム画面データを生成する。HTMLデータには、データベースサーバ2から読み出された選手カード等の画像データを含めてもよい。また、HTMLデータには、端末装置3のウェブブラウザのプラグインによって動作するスクリプト(プログラム)が埋め込まれていてもよい。ゲームサーバ1から提供されたスクリプトが端末装置3で実行される場合は、端末装置3で表示されるゲーム画面を動画とすることも可能である。
例えば、抽選手段73が選手カードの抽選処理を実行した結果、1枚の選手カードがユーザの獲得カードとして選択された場合、画面生成手段72cは、当該選手カードをユーザに通知するための画面データを生成する。この画面データには、選手カードの画像、選手名、背番号、ポジション、チーム、希少価値度、能力値(合成により強化されていない初期値)などが含まれる。
また、送信手段72dは、画面生成手段72cにより生成された画面データ(HTMLデータ等)を、ゲーム画面のリクエストに対するレスポンスとして、またはゲーム実行手段72bによる実行結果として、ユーザの端末装置3へ送信する。このゲーム画面データを受信したユーザの端末装置3では、ウェブブラウザによって表示部35にゲーム画面が表示される。
次に、ユーザが抽選モードで入手した選手カードで入手物チームを構成し、この入手物チームを評価してユーザに特典を付与するゲームサーバ1の主要な機能ブロック図を、図10に示す。同図に示すように、ゲームサーバ1は、主に、入手物記憶制御手段51、入手物チーム構成手段52(入手物グループ構成手段)、チーム評価値算出手段53(グループ評価値算出手段)および特典付与手段54を備えている。これらの各手段51〜54は、ゲームサーバ1のCPU11が本実施の形態に係るプログラムを実行することにより実現されるものである。
入手物記憶制御手段51は、前述のとおり、抽選モードでユーザが入手した選手カードの情報を記憶装置50に記憶する。また、入手物チーム構成手段52は、ユーザが入手した所定数(本実施の形態では9枚)の選手カードによって、当該ユーザの入手物チームを構成する機能を有する。例えば、入手物チーム構成手段52は、所定期間中(例えば13時30分から翌日の13時30分になるまでの期間中)に、入手物記憶制御手段51に記憶されるユーザの選手カードが9枚になった時点で、当該9枚の選手カードによって入手物チームの構成を完了する。
図11Aおよび図11Bには、ユーザが抽選モードで入手した9枚の選手カードにより構成された入手物チームを表示する画面例を示している。ユーザが端末装置3で図11Aの画面をスクロールすることにより図11Bの画面が表示される。例えば、ユーザが抽選モードで選手カードを入手する毎に、図11Aの画面が表示されて選手カード表示欄121の枠が埋められていく。9枚の選手カードによってユーザの入手物チームが完成すれば、チーム評価値算出手段53によってチーム評価値が算出される。
チーム評価値算出手段53は、入手物チームに属する選手カードの属性情報の内、少なくとも、ゲーム内で変動可能であるが入手時のまま変動していない第1属性に基づいてチーム評価値を算出する機能を有する。本実施の形態では、第1属性を、選手カードの能力値(打撃力、走力、守備力等)とした例について説明する。選手カードの能力値は、ゲーム内で変動可能(強化モードで強化が可能)であるが、チーム評価値算出手段53によるチーム評価値の算出に際しては、選手カードが強化されていない、ユーザが入手した時点での能力値が適用される。
ここで、チーム評価値算出手段53によるチーム評価値の算出例を説明する。チーム評価値算出手段53は、入手物チームに属する9枚の選手カードの能力値を全て合計してチーム評価値を算出することができる。他の算出例としては、入手物チームに属する9枚の選手カードの能力値の合計を9で割ったチームの平均値を算出してもよい。
また、後述するように、入手物チームに属する9枚の選手カードのポジションの属性やチームの属性(第1属性以外の属性)によって、第1属性としての能力値に基づくチーム評価値が変動するように調整してもよい。
特典付与手段54は、チーム評価値算出手段53によって算出されたチーム評価値が所定基準を満たすユーザに対して、特典(第1特典)を付与する機能を有する。本実施の形態では、チーム評価値が所定基準を満たす例として、ゲーム全体のランキングで上位n位(例えば10位)までに入る(すなわち、ゲーム内の全てのチーム評価値を比較した場合に、上位n番目までに含まれる)という基準を満たす場合について説明する。
特典付与手段54は、例えば、チーム評価値のゲーム全体のランキングで1位〜3位のユーザに対しては、ゲーム内で使用可能な価値ある特別なアイテム、例えば、希少価値度の最も高い選手カードが必ず1枚獲得できるゲーム内チケットを第1特典として付与する。また、チーム評価値のゲーム全体のランキングで4位〜10位のユーザに対しては、例えば、希少価値度が2番目に高い選手カードが必ず1枚獲得できるゲーム内チケットを第1特典として付与する。
第1特典の他の例としては、ゲーム内で使用可能なポイント(交流ポイントや強化ポイント等)を付与したり、対戦時の選手カードの能力を一時的に向上させたりする特典などもある。これらはほんの一例であり、ゲームの種類や内容に応じた様々な第1特典をユーザに付与することができる。
次に、チーム評価値に基づいたゲーム内ランキングを管理するゲームサーバ1の主要な機能ブロック図を、図12に示す。同図に示すように、ゲームサーバ1は、前述の入手物記憶制御手段51、入手物チーム構成手段52およびチーム評価値算出手段53の他に、ランキング管理手段55およびランキング表示制御手段56を備えている。
ランキング管理手段55は、チーム評価値に基づいた各ユーザのゲーム内のランキングを管理する機能を有する。例えば、ランキング管理手段55は、図13に示すように、各ユーザのユーザIDと対応付けたチーム評価値を記憶装置50(データベースサーバ2等)に記憶し、それを降順または昇順に並べてゲーム内のランキングを管理する。図13のランキング情報の例では、エントリー時間も併せて記憶している。このエントリー時間とは、ユーザの入手物チームのチーム評価値が算出されてランキングにエントリーされた時間の情報である。本実施の形態では、毎日、13時30分から翌日の13時30分になるまでの24時間がエントリー期間であり、1日毎のランキングがランキング管理手段55により管理されている。
本実施の形態のランキング管理手段55は、上位x位、例えば上位5000位までは正確なランキングを管理し、(x+1)位以降のランキングについては、ランキング外とするランキング管理をする。これにより、ランキング情報としては、最大で5000個の情報だけを記憶すればよい。もちろん、ランキング管理手段55は、ゲーム内の全てのチーム評価値に対して正確なランキングを管理してもよい。
ランキング表示制御手段56は、ランキング管理手段55が管理しているランキングに関する情報を、ユーザの端末装置3のゲーム画面に表示させる機能を有する。すなわち、ランキング表示制御手段56は、ランキングに関する情報を表示させる画面データをユーザの端末装置3に送信する。ランキングに関する情報は、例えば抽選モード画面内に設けられたランキング表示ページ内に表示される。ランキング表示ページの一例を図14に示す。例えば、ユーザの入手物チームが完成し、そのチーム評価値が算出されてランキングにエントリーされた時点で、図14に示すように、現時点のランキングがゲーム画面のランキング情報表示領域131に表示される。本実施の形態では、ランキングの上位5000位までは、例えば「あなたのチームは3位にランクインしました」と正確なランキングが画面に表示される。一方、5001位以下のランキングであれば、例えば「あなたのチームはランキング外です」という表示がなされる。なお、他のユーザのエントリーも継続されて行われるので、この3位は暫定的なものであり、徐々に低下していく可能性がある。しかし、一時的であってもランキングに掲載されること自体がユーザにとっては大きな喜びであり、そのユーザのゲームに対する注目度を強いものとすることができ、ゲームの継続性に寄与できる。そして、このような構成をとることによって、単に最終結果のランキングを出す場合に比べて、多くのユーザがランキング掲載される可能性を有することになるので、ゲームコミュニティ全体の活性化を図ることができる。
また、図14のランキング表示ページには、上位入賞チーム、例えばランキング10位までの入手物チームを対象としたランキング表示も行われる。なお、図14の画面にはランキング4位までの情報しか表示されていないが、画面スクロールにより5位〜10位の情報も確認できる。このランキング表示欄には、上位入賞者の名前、チーム評価値、エントリー時間などが表示される。また、「詳細」ボタン132を押すことにより、上位入賞チームのチーム構成(入手物チームに所属する9枚の選手カード)の詳細を別画面で確認することもできる。また、もしもユーザの入手物チームが10位までにランクインした場合には、当該ユーザのランキング情報が目立つ色等で強調表示される。
なお、最終的なランキングが確定するのは、毎日のエントリー締切時刻(本実施の形態では13時30分)であり、前述の通り、それまではランキングの変動が起こり得る。図14のランキング表示ページは、本ゲームイベント中はいつでも見ることができ、ユーザがランキング表示ページにアクセスする毎に、最新のランキング情報を確認できる。そして、エントリー締切時刻になって最終的なランキングが確定したとき、前述のように、特典付与手段54が、ランキング1位〜10位のユーザに対して第1特典を付与する。
ところで、本実施の形態のゲームサーバ1は、9枚の選手カードにより入手物チームが完成して、そのチーム評価値の算出が完了するまでは、入手物チームに属する選手カードを使用できないように管理している。その理由は、チーム評価値の算出に用いられる選手カードの能力値が、抽選モードで入手した状態のまま変動していない能力値だからである。本実施の形態では、チーム評価値の算出が完了してランキングにエントリーされた時点で、ゲームサーバ1が入手物チームを解散して、ユーザが9枚の選手カードをゲーム内で使用できるようになる。この場合、入手物記憶制御手段51が記憶装置50に記憶していた9枚の選手カードの情報が、所有選手カード記憶制御手段71cに移管される。そして、所有選手カード記憶制御手段71cが9枚の選手カードの情報を記憶装置50に記憶する。これにより、ユーザは入手物チームに所属していた9枚の選手カードを強化したり、他のユーザとの対戦で使用したりすることができる。
また、チーム評価値の算出が完了して入手物チームが解散すれば、入手物記憶制御手段51が記憶装置50に記憶していた選手カードの情報が初期化される。その後、ユーザは、抽選モードで入手した新たな選手カードにより、入手物チームの作成に再チャレンジできる。すなわち、ランキングのエントリー受付期間中であれば、同じユーザが何度でも入手物チームを作成して、1人のユーザが複数の入手物チームをエントリー可能である。
なお、入手物チームが完成するまで抽選モードで入手した選手カードの使用が制限されることから、本ゲームイベントに参加しないという選択を可能としてもよい。例えば、本ゲームイベントに参加するにはイベント登録を必要とし、このイベント登録を行ったユーザのみが抽選モードで入手した選手カードにより入手物チームを作成できるようにする。逆に、デフォルトでは本ゲームイベントに参加することになっており、参加したくない場合にのみ不参加の操作を行うようにしてもよい。
また、抽選モードで9枚の選手カードを入手する前に、ユーザが意図的に、途中で入手物チームを解除するチーム解除操作(グループ解除操作)を可能としてもよい。例えば、抽選モードで5枚の選手カードを入手した時点で、所望の選手カードが入手できていない場合、その後、4枚の選手カードを入手して入手物チームを完成させるのではなく、途中で入手物チームを解除し(チームを解散させ)、最初から入手物チームを作成し直すことを可能とする。
〔ゲームシステムの動作〕
上記の構成において、本発明の実施の形態に係るゲームシステムの動作例を、図15のフローチャートを参照しながら以下に説明する。図15は、ユーザが端末装置3を操作してゲームサーバ1にアクセスしてゲームサービスを受けるときの、端末装置3およびゲームサーバ1の処理の流れを示すものである。
ユーザがゲームサービスを受ける場合、先ず、端末装置3の操作入力部40を操作してウェブブラウザを起動する(S11)。その後、ユーザは、ゲームサーバ1が管理するゲームサイトにアクセスする操作を行い、これにより、端末装置3からゲームサーバ1へアクセスリクエストが送信される(S12)。このとき、ゲームサーバ1は、端末装置3からのアクセスに対するログイン認証を行い(S21)、ゲームサービスの利用登録がなされているユーザからのアクセスであることを確認する。その後、ゲームサーバ1は、HTML等で記述されたメイン画面データを端末装置3に送信する(S22)。なお、メイン画面とは別のトップ画面がある場合は、まずトップ画面を送信してもよい。そして、メイン画面データを受信した端末装置3では、ウェブブラウザが当該データを解釈し、メイン画面を表示部35に表示させる(S13)。
図5に例示するように、メイン画面には、ユーザのチーム名100、ユーザが所有する選手カードの中からリーダーとして選択された選手カード101の画像、ユーザのゲーム情報102(ユーザのレベル、行動ポイント、運営コスト、強化ポイント、交流ポイント、所有する選手カードの数、仲間人数など)が表示される。また、スカウト、オーダー、強化、抽選、試合の各モードを選択するためのボタン群103なども表示される。さらに、このメイン画面には、端末装置3の方向キーやタッチパネル等を操作して画面をスクロールさせることによって、図示しない各種メニューボタン、仲間の動き情報、他のユーザからのメッセージなど、様々なオブジェクトや情報が表示されるようになっている。
ここでユーザが、画面に表示されている選択可能なボタン等のオブジェクトやハイパーリンクを選択する操作をすると、当該操作に応じた画面のリクエストが端末装置3からゲームサーバ1へ送信される(S14)。このリクエストを受信したゲームサーバ1は、ユーザの操作に応じた演算処理やデータ処理を行ってゲームを実行し(S23)、実行結果を反映させたゲーム画面データを端末装置3へ送信する(S24)。そして、画面データを受信した端末装置3では、ウェブブラウザが当該データを解釈し、ゲーム画面を表示部35に表示させる(S15)。
以降は、ユーザの端末装置3においては前記のS14およびS15が繰り返され、ゲームサーバ1においては前記のS23およびS24が繰り返され、これにより、端末装置3の画面に表示されている選択可能なボタン等をユーザが選択する度に、端末装置3のゲーム画面が次々と切り替わり、ゲームを進行させることができる。
その後、ユーザが端末装置3を操作してゲーム画面を閉じた場合(S16)、ゲームサーバ1はログアウト処理を行う(S25)。例えば、ユーザがウェブブラウザを閉じた場合、ゲームサーバ1はセッションタイムアウト後にログアウト処理を行う。
ところで、本ゲームシステムにおいては、ユーザがゲームサーバ1からログアウトした場合であっても、ゲームサーバ1側で当該ユーザのゲーム情報を読み出してゲームを進行させることができる。例えば、ログアウトしているユーザのチームに対して、ログインしている他のユーザが対戦(個別対戦)を仕掛けてくることもある。この場合も、ゲームサーバ1のゲーム進行手段72は、ユーザがログインしているか否かに依らずに、各ユーザのゲーム情報をデータベースサーバ2から読み出して対戦を実行し、その実行結果を反映させて各ユーザのゲーム情報を更新する。このように、ユーザがゲームサーバ1からログアウトしているときに実行された対戦の結果は、その後、ユーザがゲームサーバ1にアクセスしたときに画面で確認することができる。
〔ゲーム管理装置の動作〕
次に、本発明の実施の形態に係るゲーム管理装置のより詳細な動作例を、図16等のフローチャートを参照しながら説明する。図16は、ある1人のユーザを対象としたゲームサーバ1の処理の流れを示すものであり、ゲームサーバ1が管理している各々のユーザに対して同様の処理が行われる。
図16に示すように、ゲームサーバ1は、ユーザの端末装置3からアクセス要求を受けたとき(S31でYES)、端末装置3から送信されてきたログインID・パスワード、または携帯電話端末の個体識別番号等に基づいて、アクセスを許可するか否かを判断するログイン認証を行う(S32)。ここで、アクセスを許可しない場合(S32でNO)、ゲームサーバ1は、端末装置3にゲームサービスの利用登録を促す画面データを送信する(S33)。一方、アクセスを許可する場合(S32でYES)、アクセス情報(ログ)を記憶する(S34)。
そして、ゲームサーバ1は、アクセスを許可したユーザの端末装置3に、メイン画面データ(またはトップ画面データ)を送信する(S35)。その後、ユーザの端末装置3から送信されてくるユーザのゲーム操作に応じた画面リクエストを受信すると(S36でYES)、ゲーム実行手段72bは、当該画面リクエストに応じた演算処理やデータ処理を行ってゲームを実行する(S37)。
その後、ゲームサーバ1はゲームの実行によりユーザのゲーム情報を更新する必要があるか否かを判断し(S38)、更新の必要がある場合(S38でYES)、データベースサーバ2に記憶されているユーザのゲーム情報を更新する(S39)。例えば、ユーザのゲーム操作が他のユーザとの個別対戦を行う操作であった場合、当該対戦が実行された結果、試合結果の情報、コスト、強化ポイント、アイテム等のユーザのゲーム情報が更新されることになる。一方、例えば、ユーザのゲーム操作が画面移動の操作であった場合、当該操作に応じたゲームの実行処理としてはユーザのゲーム情報をデータベースサーバ2から読み出す等のデータ処理だけであって、当該処理の前後でユーザのゲーム情報に変化はなく、よってユーザのゲーム情報を更新する必要はない(S38でNO)。
その後、画面生成手段72cがゲームの実行結果を反映させたゲーム画面データを生成し(S40)、送信手段72dが当該ゲーム画面データをユーザの端末装置3へ送信する(S41)。その後、ユーザの端末装置3がログアウトしたか否かが判断され(S42)、端末装置3がログアウトするまで、前記S36〜S41の処理が繰り返されることで、ゲームが進行していく。
次に、図17および図18のフローチャートを参照して、本実施の形態のゲームサーバ1の動作の一例について説明する。
ユーザが端末装置3で抽選モードの実行ボタン(図9の「通常抽選」ボタン111、「特別抽選」ボタン112、または図示しない「無料抽選」ボタン)を押す操作を行った場合、当該操作に関する情報に応じて、ゲームサーバ1の抽選手段73が選手カードの抽選処理を実行する(S51でYES)。この抽選処理でユーザの入手物として決定された選手カードは、入手物記憶制御手段51が、ユーザIDと対応付けて記憶装置50に記憶する(S52)。この抽選モードでユーザが入手した選手カードで入手物チームが構成され、9枚の選手カードで入手物チームが完成するまで、ステップS51およびS52が繰り返される。
なお、ユーザが抽選モードで選手カードを入手する毎に、図11Aおよび図11Bに示すように、当該ユーザの入手物チームの現在の構成がゲーム画面に表示される。また、図9の抽選モード画面において、「現在のチーム構成」ボタン113を押せば、いつでも図11Aおよび図11Bの画面に遷移して、ユーザの入手物チームの現在の構成が確認できるようになっている。
抽選モードでユーザが入手した9枚の選手カードで入手物チームが完成したとき(S53)、チーム評価値算出手段53は、当該9枚の選手カードの能力値を合計してチーム評価値を算出する(S54)。算出されたチーム評価値は、ユーザIDと対応付けられて記憶装置50(データベースサーバ2)に記憶され(S55)、ランキング管理手段55によってゲーム内のランキングが管理される。例えば、図13に示すように、ランキング管理手段55は、デイリーランキングにエントリーされたチーム評価値を昇順に並べて、ゲーム内のランキングを管理する。
その後、ランキング表示制御手段56は、ランキング管理手段55が管理しているランキングに関する情報を表示させる画面データをユーザの端末装置3に送信し、ユーザに現時点でのランキングを報知する(S56)。これにより、例えば、図14に例示するランキング表示ページが端末装置3の画面に表示される。なお、このランキング表示ページは、例えば抽選モードの画面内に設けられ、ランキング表示ページにアクセスする毎に、いつでも最新のランキング情報を確認できる。
次に、図18のフローチャートを参照して、チーム評価値のランキングに基づく第1特典の付与処理について説明する。ゲームサーバ1は、ランキングのエントリー期間が終了した場合(S61)、チーム評価値のゲーム全体のランキングが1位〜10位のユーザを抽出する(S62)。そして、特典付与手段54が、ランキング1位〜10位のユーザに対して、第1特典を付与する(S63)。例えば、1位〜3位のユーザに対しては希少価値度の最も高い選手カードが必ず1枚獲得できるゲーム内チケット、4位〜10位のユーザに対しては希少価値度が2番目に高い選手カードが必ず1枚獲得できるゲーム内チケットを、それぞれ付与する。第1特典が付与されたユーザの端末装置3に対して、ゲームサーバ1は、特典が付与されたことを報知する(S64)。
以上のように、本実施の形態のゲーム管理装置は、図10に示すように、抽選モード(所定のゲームモード)でユーザが入手した選手カード(入手物)の情報を記憶装置50に記憶する入手物記憶制御手段51と、ユーザが入手した9枚(所定数)の選手カードによって当該ユーザの入手物チームを構成する入手物チーム構成手段52(入手物グループ構成手段)と、入手物チームに属する選手カードの属性情報の内、少なくとも、ゲーム内で変動可能であるが入手時のまま変動していない能力値(第1属性)に基づいてチーム評価値を算出するチーム評価値算出手段53と、チーム評価値がゲーム全体のランキング10位以内にランクインした(所定基準を満たした)ユーザに対して、第1特典を付与する特典付与手段54と、を備える構成である。
本実施の形態の構成では、ユーザが抽選モードで入手した9枚の選手カードによって構成される入手物チームのチーム評価値を算出して、このチーム評価値が所定基準を満たすユーザに特典を付与するようになっている。そして、チーム評価値の算出に用いられるのは、ユーザが入手した時点の選手カードの能力値であり、ゲーム初心者から上級者まで全てのユーザがほぼ同じ条件で、チーム評価値が算出される。すなわち、仮に各ユーザが既に所有している選手カードを対象として入手物チームを構成する場合、能力値の高い選手カード(入手後に強化・育成された選手カード)を数多く所有しているゲーム上級者が有利であり、能力値の高い選手カードをあまり所有していないゲーム初心者にとっては不利である(例えば、ゲーム全体のランキングに基づいて特典が付与される場合は、ゲーム初心者が特典を獲得する可能性は低い)。これに対して、本構成では、ユーザが入手した選手カード(入手後に強化・育成等により能力値が変更されていない選手カード)だけを対象として入手物チームを構成してグループ評価値を算出するので、どのユーザもほぼ同じ条件で特典獲得の機会が与えられるのである。
なお、本実施の形態では、抽選モードとして、「通常抽選」よりも能力値の高い選手カードを入手し易い「特別抽選」というオプションが設けられている(図9参照)。よって、「通常抽選」よりも「特別抽選」で選手カードを入手する方が、高いチーム評価値となり、特典獲得の可能性が高まる。この「特別抽選」は、ゲーム初心者から上級者まで、ユーザ全員がだれでも使用できる。従って、この「特別抽選」を積極的に利用すれば、ゲーム初心者が上級者よりも高いチーム評価値を獲得できる可能性も十分ある。
このように、本実施の形態では、全てのユーザのスタートラインがほぼ同じである特典付与形態が実現され、どのユーザも特典の獲得を期待できる。すなわち、本構成は、ゲームの熟練度に依存しない特典獲得の機会を提供できるため、あらゆるユーザのゲーム意欲を効果的に引き出すことができ、ゲーム全体の活性化を図ることができる。
なお、上記の説明では、入手物チームを構成する選手カードの入手ルートを抽選モード(所定のゲームモード)とした例について説明したが、これに限定されない。例えば、「ゲーム進行中に所定の当選確率で当選した場合にキャラクタまたはアイテムが抽選で付与されるゲームモード」など、キャラクタ等をゲーム中に抽選等で入手可能な任意のゲームモードを「所定のゲームモード」とすることができる。
但し、他のユーザからのプレゼント、ユーザ同士での選手カードのトレード、前述の希少価値度の最も高い選手カードが必ず1枚獲得できるゲーム内チケットなどにより入手した選手カードは、入手物チームの対象外とする。なぜならば、プレゼント等で入手した選手カードで手物チームを構成できるとすると、全てのユーザのスタートラインがほぼ同じである特典付与形態とはならないからである。例えば、プレゼントでは、プレゼントを贈る側が意図的に能力値の高い選手カードをプレゼント対象として選択できる。
よって、本実施の形態のように、入手物チームを構成する選手カード(入手物)の入手ルートを、選手カードの入手を抽選で行うゲームモードに限定することが望ましい。抽選の条件は全てのユーザに対して同一であり、入手物チームの作成に関し、全てのユーザのスタートラインをほぼ同一にすることができる。
また、上記の説明では、チーム評価値がゲーム全体のランキングで上位n位(上記では10位)までに入るという所定基準を満たした場合に、第1特典を付与する例について説明したが、これに限定されない。例えば、チーム評価値がゲーム全体の上位m%(例えば1%)に入る、すなわち、ゲーム内の全てのチーム評価値を比較した場合に、上位m%(0<m<100)に含まれるという所定基準を満たした場合に、第1特典を付与してもよい。あるいは、チーム評価値が閾値(例えば7000)以上であるという所定基準を満たした場合に、第1特典を付与してもよい。
また、本実施の形態のゲーム管理装置は、図12に示すように、前述の入手物記憶制御手段51、入手物チーム構成手段52およびチーム評価値算出手段53の他に、チーム評価値に基づいた各ユーザのゲーム内のランキングを管理するランキング管理手段55およびランキング管理手段が管理しているランキングに関する情報をゲーム画面に表示させるランキング表示制御手段56を備えている構成である。
この構成では、上述のように、ユーザが抽選モードで入手した選手カード(入手後に強化・育成等により能力値が変更されていない選手カード)だけを対象として入手物チームを構成してチーム評価値を算出するので、どのユーザもほぼ同じ条件でランキングを争うことができる。これにより、ゲームの熟練度に依存しないランキングシステムを提供できるため、あらゆるユーザのゲーム意欲を効果的に引き出すことができ、ゲーム全体の活性化を図ることができる。
次に、入手物チームに属する選手カードの第2属性(ゲーム内で変動しない属性:本実施の形態ではポジションの属性)によって、チーム評価値を変動させる構成について説明する。
この構成のゲームサーバ1は、図19に示すように、対応付け手段57をさらに含む。選手カードには、投手、捕手、一塁手、・・・というゲーム内で変動しないポジションのうちの何れか1つのポジションが設定されている。そして、対応付け手段57は、そのようなポジションのいずれかが予め設定されている所定数の比較項目に対して、ユーザが抽選モードで入手した選手カードを対応付ける機能を有する。ここで、比較項目の数(所定数)は、入手物チームを構成する選手カードの数と同じにすることもできるし、両者を異ならせることもできる。例えば、入手物チームを構成する選手カードが9枚に対し、比較項目を10以上としてもよい。本実施の形態では、比較項目の数を、入手物チームを構成する選手カードの数と同数の「9」とする例について説明する。
図20に、比較項目の例を示している。同図に示すように、対応付け手段57は、投手、捕手、一塁手、二塁手、三塁手、遊撃手、左翼手、中堅手、右翼手の各ポジションが予め設定されている9つの比較項目を、記憶装置50(データベースサーバ2等)に記憶し、当該9つの比較項目に対して、ユーザが抽選モードで入手した9枚の選手カードをそれぞれ対応付ける。9つの比較項目には、それらを一意に識別する識別情報としての守備番号「1」〜「9」が付けられている。なお、図20は、ユーザID=“000001”の1人分の比較項目と選手カードとの対応付けの一例を示すものである。各ユーザの対応付け情報は、対応付け手段57により、ユーザID毎に管理されている。
ここで、比較項目と選手カードとの対応付けの方法としては、種々の方法がある。例えば、ユーザが抽選モードで選手カードを入手する毎に、対応付け手段57がランダムに比較項目を選択し、選択した比較項目と選手カードとを対応付ける方法がある。あるいは、後述するように、ユーザが抽選モードで入手した順に、比較項目の守備番号に選手カードを対応付ける方法がある。あるいは、後述するように、抽選モードで入手した選手カードのポジションをユーザに通知する前の段階で、ユーザが比較項目のポジションを任意に選択できるようにし、ユーザが選択した比較項目と選手カードとを対応付ける方法もある。
また、本実施の形態のチーム評価値算出手段53は、対応付け手段57によって対応付けられたそれぞれの比較項目について、当該比較項目のポジションとユーザが抽選モードで入手した選手カードのポジションとが一致するか否かを判断し、少なくとも一つのポジションについて両者が一致する場合に、当該選手カードの能力値(第1属性)に基づいて算出されるチーム評価値を、全ての比較項目について両者が一致しない場合よりも大きくなるようにする。ここで、ポジションが一致した比較項目の数が多いほど、チーム評価値がより大きくなるようにすることが望ましい。
対応付け手段57によって対応付けられた比較項目および選手カードの両ポジションが一致することを、ここでは適正ポジションと呼称する。
本実施の形態のチーム評価値算出手段53のチーム評価値の算出例を次に説明する。チーム評価値をVteam、入手物チームに属する全ての選手カードの能力値を合計した値をVsum、変数をaとした場合、チーム評価値Vteamは、
Vteam=a×Vsum ・・・(1)
として算出できる。上式(1)において、変数a≧1である。適正ポジションの数が0の場合(すなわち、全ての比較項目のポジションについて選手カードのポジションと一致しない場合)変数a=1となる。一方、適正ポジションの数が1以上の場合(すなわち、少なくとも一つの比較項目のポジションについて選手カードのポジションと一致する場合)、変数a>1となり、チーム評価値Vteamは適正ポジションの数が0の場合より大きくなる。例えば、適正ポジションの数をNとした場合、変数aは、
a=0.1N+1 ・・・(2)
として表すことができる。これにより、適正ポジションの数Nが多いほどチーム評価値Vteamが大きく算出される。
チーム評価値の他の算出例としては、入手物チームに属する全ての選手カードの能力値を合計して(または平均をとって)チーム評価値を算出するが、この算出に際し、入手物チームに属する9枚の選手カードのうち、適正ポジションの選手カードの能力値のみを、適正ポジションボーナスとして大きくする(例えば2倍にする)。この場合も、適正ポジションの数が多いほどチーム評価値が大きく算出される。この詳細は後述する。
図21に示すように、入手物チームを表示するゲーム画面には、比較項目のポジションと選手カードとの対応付けの結果が表示される。もしも適正ポジションの選手カードが存在する場合、その選手カードには「適正ポジション」の表示が付される。図21の画面例では、捕手と二塁手の2つのポジションの選手カードが適正ポジションになっている例を示している。なお、図21の画面には入手物チームの情報が全部表示されていないが、画面スクロールにより入手物チームを全部確認することができる。
本構成のゲームサーバ1の動作の一例について、図22のフローチャートを参照しながら、次に説明する。同図に示すように、抽選モードで選手カードの抽選処理が実行されてユーザが選手カードを入手した場合(S71でYES)、入手物記憶制御手段51がその選手カードをユーザIDと対応付けて記憶装置50に記憶する(S72)。さらに、対応付け手段57が、図20に例示するように、ユーザが入手した選手カードを比較項目に対応付ける(S73)。このステップS71〜S73は、9枚の選手カードで入手物チームが完成するまで繰り返される。
なお、ユーザが抽選モードで選手カードを入手する毎に、図21に示すように、当該ユーザの入手物チームの現在の構成がゲーム画面に表示される。また、図9の抽選モード画面において、「現在のチーム構成」ボタン113を押せば、いつでも図21の画面に遷移して、ユーザの入手物チームの現在の構成が確認できるようになっている。
抽選モードでユーザが入手した9枚の選手カードで入手物チームが完成したとき(S74)、チーム評価値算出手段53は、その中に適正ポジションが存在するか否かを判断する(S75)。ここで、適正ポジションが全く存在しなければ(S75でNO)、上式(1)で使用する変数aを、a=1に設定する。一方、少なくとも1つの適正ポジションが存在すれば(S75でYES)、変数aを、a>1に設定する。例えば、上式(2)を適用して、適正ポジションの数Nに応じた変数aを設定する。その後、チーム評価値算出手段53は、上式(1)を適用してチーム評価値を算出する(S78)。
上記のようにして算出されたチーム評価値は、上述のようにユーザIDと対応付けられてデータベースサーバ2に記憶され、ランキング管理手段55によってゲーム内のランキングが管理される。
以上のように、本実施の形態のゲーム管理装置は、図19に示すように、入手物記憶制御手段51、入手物チーム構成手段52、チーム評価値算出手段53、特典付与手段54の他に、対応付け手段57をさらに備える。そして、チーム評価値算出手段53が、対応付け手段57によって対応付けられた比較項目について、当該比較項目のポジション(第2属性)とユーザが入手した入手物のポジションとが一致するか否かを判断し、少なくとも一つの比較項目について両者が一致する場合に、当該選手カードの能力値(第1属性)に基づいて算出されるチーム評価値を、全ての比較項目について両者が一致しない場合よりも大きくなるようにする構成である。
本構成により、比較項目のポジションとユーザが抽選モードで入手した選手カードのポジションとが運よく一致した場合に、ユーザのチーム評価値が大きくなるというゲーム要素が付加される。これにより、ユーザが選手カードを入手する毎に、チーム評価値が大きくなるかもしれないという期待感をユーザに持たせることが可能となり、ゲームの興趣性を向上させることができる。また、本構成は前述の実施の形態の構成と組み合わせて適用できる。
次に、ユーザが抽選モードで入手した順に、選手カードを比較項目に対応付ける構成を説明する。この構成の対応付け手段57は、所定数(本実施の形態では9つ)の比較項目に対して、ユーザが抽選モードで入手した選手カードを、ユーザが入手した順番で対応付ける処理を実行する。例えば、図20に例示するように、投手、捕手、一塁手、二塁手、三塁手、遊撃手、左翼手、中堅手、右翼手の9つの比較項目(守備番号1〜9)がこの順番で用意されており、ユーザが抽選モードで最初に選手カードを入手したときには投手の比較項目(守備番号1)、2番目に選手カードを入手したときには捕手の比較項目(守備番号2)、・・・というように、入手の順に、比較項目の守備番号に選手カードを自動的に当てはめていく。
また、図23に示すように、チーム評価値算出手段53は、第1検出手段58を備えている。この第1検出手段58は、対応付け手段57によって対応付けられた比較項目と選手カードとの組み合わせのそれぞれに対してポジション同士を比較し、両者のポジションが一致している(すなわち、適正ポジションの)選手カードを検出する機能を有する。
また、本実施の形態のチーム評価値算出手段53は、チーム評価値の算出に際して、第1検出手段58によって検出された適正ポジションの選手カードの能力値を、当該選手カードが適正ポジションでない場合よりも、チーム評価値が大きく算出されるように調整する。例えば、適正ポジションの選手カードについては、当該選手カードの能力値を所定倍、例えば2倍に調整する。本実施の形態の選手カードには能力1〜3の能力値が設定されているので、チーム評価値の算出に使用される適正ポジションの選手カードの能力値を、(能力1+能力2+能力3)×2とする。あるいは、適正ポジションの選手カードについては、当該選手カードの能力値に所定値、例えば500を加算する。すなわち、チーム評価値の算出に使用される適正ポジションの選手カードの能力値を、(能力1+能力2+能力3+500)とする。
なお、適正ポジションの選手カードが複数ある場合には、それぞれの選手カードの能力値が前記のように調整される。チーム評価値算出手段53は、入手物チームに属する全ての選手カードの能力値を合計して(または平均をとって)チーム評価値を算出するが、この際、適正ポジションの数が多いほど、チーム評価値が大きく算出されることになる。
本構成のゲームサーバ1の動作の一例について、図24のフローチャートを参照しながら、次に説明する。同図に示すように、抽選モードで選手カードの抽選処理が実行されてユーザが選手カードを入手した場合(S81でYES)、入手物記憶制御手段51がその選手カードをユーザIDと対応付けて記憶装置50に記憶する(S82)。さらに、対応付け手段57が、上述のように、ユーザが入手した順に、選手カードを比較項目に対応付ける(S83)。このステップS81〜S83は、9枚の選手カードで入手物チームが完成するまで繰り返される。なお、ユーザが抽選モードで選手カードを入手する毎に、図21に示すように、当該ユーザの入手物チームの現在の構成がゲーム画面に表示される。
抽選モードでユーザが入手した9枚の選手カードで入手物チームが完成したとき(S84)、第1検出手段58によって検出された適正ポジションの選手カードが存在するか否かが判断される(S85)。ここで、適正ポジションの選手カードが存在すれば(S85でYES)、適正ポジションの選手カードの能力値を2倍に調整する(S86)。この能力値の調整は、あくまでチーム評価値の算出のためのものであり、選手カードの能力値の属性そのものを2倍に書き換えるものではない。その後、チーム評価値算出手段53は、入手物チームに属する全ての選手カードの能力値を合計して(または平均をとって)チーム評価値を算出する(S87)。このステップS87の算出処理において、適正ポジションの選手カードについては、ステップS86で2倍に調整された能力値が適用される。
一方、適正ポジションの選手カードが全く存在しなければ(S85でNO)、何れの選手カードの能力値も2倍に調整されることなく、チーム評価値が算出される(S87)。このようにして算出されたチーム評価値は、上述のようにユーザIDと対応付けられてデータベースサーバ2に記憶され、ランキング管理手段55によってゲーム内のランキングが管理される。
以上のように、本実施の形態のゲーム管理装置は、図23に示すように、入手物記憶制御手段51、入手物チーム構成手段52、チーム評価値算出手段53、特典付与手段54、対応付け手段57の他に、第1検出手段58をさらに備える。そして、対応付け手段57は、所定数の比較項目に対して、抽選モードで入手した選手カードをユーザが入手した順番で対応付ける処理を実行する。また、チーム評価値算出手段53は、チーム評価値の算出に際して、第1検出手段58によって検出された適正ポジションの選手カードの能力値(第1属性)を、当該選手カードが適正ポジションでない場合よりも、チーム評価値が大きく算出されるように調整する構成である。
本構成により、比較項目と選手カードとの対応付けが入手順に自動的に行われるので、ユーザは、対応付けに関する特別な操作をすることなく、抽選モードで選手カードを入手する毎に、チーム評価値が大きくなるかもしれないという期待感を持つことができ、ゲームの興趣性が向上する。
次に、抽選モードで入手した選手カードのポジションをユーザに通知する前の段階で、ユーザが比較項目のポジションを任意に選択できるようにし、ユーザが選択した比較項目と選手カードとを対応付ける構成について説明する。
この構成のゲームサーバ1は、図25に示すように、操作受付手段59をさらに備える。この操作受付手段59は、ユーザが抽選モードで選手カードを入手した場合に、当該選手カードのポジションをユーザに通知する前の段階で、所定数(本実施の形態では9つ)の前記比較項目の中から任意の1つを選択する操作を受け付ける機能を有する。
ユーザが抽選モードで選手カードを入手した直後に端末装置3に表示される画面の一例を図26に示す。同図に示すように、ユーザが抽選モードで選手カード141を入手した直後には、当該選手カード141が、仮想的に中が見えない袋に入れられた状態でゲーム画面に表示される。あるいは、選手カード141が裏向きの状態でゲーム画面に表示され、そのポジションがユーザには分からないようにする。この状態で、ユーザは、投手、捕手、一塁手、二塁手、三塁手、遊撃手、左翼手、中堅手、右翼手の9つの比較項目の中から任意の1つを選択する操作を行うことができる。図26の例では、選手カードが配置されていない比較項目のポジションの「選択」ボタン142を、ユーザが任意に1つ選んで押す操作を行うことができ、操作受付手段59が当該操作を受け付ける。
また、本実施の形態の対応付け手段57は、操作受付手段59によって受け付けられた前記操作に関する情報に基づき、ユーザに選択された比較項目のポジションに対して、ユーザが入手した選手カード141を対応付ける処理を実行する。例えば、図26の画面で、ユーザが二塁手のポジションの「選択」ボタン142を押した場合、図27の画面に遷移し、ユーザが入手した選手カード141が二塁手の比較項目と対応付けられた結果が表示される。ここで、選手カード141のポジションの属性も二塁手であれば、「適正ポジション」の表示が行われる。
本構成のゲームサーバ1の動作の一例について、図28のフローチャートを参照しながら、次に説明する。同図に示すように、抽選モードで選手カードの抽選処理が実行されてユーザが選手カードを入手した場合(S91でYES)、入手物記憶制御手段51がその選手カードをユーザIDと対応付けて記憶装置50に記憶する(S92)。その後、ゲームサーバ1は図26に例示する画面データをユーザの端末装置3へ送信し、ユーザによる比較項目のポジション選択の操作を待つ(S93)。この時点では、ユーザが入手した選手カードのポジションは、まだ端末装置3の画面には表示されていない。
その後、ユーザの端末装置3にて、比較項目のポジションの中から任意の1つを選択する操作が行われた場合、操作受付手段59が当該操作を受け付ける(S93でYES)。この場合、対応付け手段57が、操作受付手段59によって受け付けられた前記操作に関する情報に基づき、ユーザに選択された比較項目に対して、ユーザが入手した選手カードを対応付ける(S94)。前記のステップS91〜S94は、9枚の選手カードで入手物チームが完成するまで繰り返される。なお、ステップS94の対応付け処理が実行される毎に、図27に例示するように、当該ユーザの入手物チームの現在の構成がゲーム画面に表示される。
抽選モードでユーザが入手した9枚の選手カードで入手物チームが完成したとき(S95)、ステップS85〜S87が実行される。このステップS85〜S87は、図24のフローチャートに示したステップと同じであり、ここではその説明を省略する。
以上のように、本実施の形態のゲーム管理装置は、図25に示すように、入手物記憶制御手段51、入手物チーム構成手段52、チーム評価値算出手段53、特典付与手段54、対応付け手段57、第1検出手段58の他に、前述の操作受付手段59をさらに備える。そして、対応付け手段57は、操作受付手段59によって受け付けられたユーザによる操作に関する情報に基づき、ユーザに選択された比較項目に対して、ユーザが抽選モードで入手した選手カードを対応付ける処理を実行する。また、チーム評価値算出手段53は、チーム評価値の算出に際して、第1検出手段58によって検出された適正ポジションの選手カードの能力値(第1属性)を、当該選手カードが適正ポジションでない場合よりも、チーム評価値が大きく算出されるように調整する構成である。
本構成では、比較項目と選手カードとの対応付けが自動的に行われるのではなく、選手カードの入手時にそれに対応付ける比較項目のポジションをユーザが任意に選択できるようにしている。このように、ユーザ自らが比較項目と選手カードとの対応付けに関与し、その結果として比較項目と選手カードとのポジションが一致して(適正ポジションとなって)チーム評価値が大きくなれば、ユーザの満足感も高まるので、ゲームの興趣性が向上する。
次に、適正ポジションとなる確率を高めることを可能とするゲーム要素を付加する構成について説明する。本実施の形態では、抽選モードにおいて、複数のポジションの中の一部のポジションを有するゲーム内の選手カードのみを抽選対象とした抽選処理が行われるオプションが設けられている。本実施の形態では、抽選対象を内野ポジション(捕手、一塁手、二塁手、三塁手、遊撃手)に限定した「内野手限定」抽選モード実行操作(属性限定抽選モード実行操作)や、外野ポジション(左翼手、中堅手、右翼手)に限定した「外野手限定」抽選モード実行操作などが可能である。その他にも、抽選対象から投手のポジションを除いた「野手限定」抽選モード実行操作や、抽選対象から野手のポジションを除いた「投手限定」抽選モード実行操作などを可能としてもよい。このような一部のポジションに限定した抽選モード実行操作(属性限定抽選モード実行操作)を行うために必要なゲーム内ポイントまたはコインの消費量を、ポジションを限定しない抽選モード実行操作を行う場合よりも大きくしてもよい。
ここで、「左翼手」のポジションが予め設定された比較項目に対して、ユーザが抽選モードにより入手した選手カードが対応付けられる場合を例に挙げる。野球の9つのポジションを限定しないで抽選モードによりユーザが選手カードを入手した場合、当該選手カードのポジションと比較項目の「左翼手」のポジションとが一致する確率は「1/9」である。これに対して、外野ポジションに限定した「外野手限定」の抽選モードにより選手カードを入手できる場合、当該選手カードのポジションと比較項目の「左翼手」のポジションとが一致する確率は「1/3」と大幅に高くなる。よって、このような一部のポジションに限定した抽選モードで選手カードを入手できれば、適正ポジションとなる確率は大幅にアップする。よって、結果的に、ゲーム内ランキングが向上し、チーム評価値が所定基準を満たして第1特典を獲得する可能性も高くなる。従って、ユーザにとっては、選手カードの抽選に際し、通常よりも大きなポイントまたはコインの消費を行なえば、第1特典を獲得する可能性を高めることができるという選択肢も与えられる。
前述した、ユーザが抽選モードで入手した順に、選手カードを比較項目に対応付ける構成の場合、比較項目のポジションの並びは予め決まっているので、ユーザは、抽選モードの実行操作をする前に、次にどのポジションの選手カードが入手できれば適正ポジションになるかは分かっている。例えば、図11Aおよび図11Bの例では、ユーザが抽選モードで入手した2枚目〜6枚目の選手カードは、それぞれ捕手、一塁手、二塁手、三塁手、遊撃手の比較項目に対応付けられることになる。よって、ユーザは、抽選モードで2枚目〜6枚目の選手カードを入手する場合に、「内野手限定」抽選モード実行操作を行えば、適正ポジションとなる確率が向上する。同様に、7枚目〜9枚目の選手カードを入手する場合に、「外野手限定」抽選モード実行操作を行えば、適正ポジションとなる確率が向上する。
また、前述した、抽選モードで入手した選手カードのポジションをユーザに通知する前の段階で、ユーザが比較項目のポジションを任意に選択できる構成の場合、ユーザは次のような対応をとることができる。すなわち、「内野手限定」抽選モード実行操作を行って入手した選手カードに対しては、内野手の比較項目を選択すれば、適正ポジションとなる確率が向上する。
このようなポジションを限定した抽選モードの操作の一例を次に説明する。図29は、本実施の形態の抽選モードのゲーム画面の一例である。この抽選モード画面には、前述した「通常抽選」ボタン111および「特別抽選」ボタン112の他に、「内野手限定」ボタン114・116および「外野手限定」ボタン115・117も表示される。「内野手限定」ボタン114と116との違いは、ボタン114が「通常抽選」の内野手限定オプションの操作ボタンであるのに対して、ボタン116が「特別抽選」の内野手限定オプションの操作ボタンである。よって、「内野手限定」ボタン116を操作する方が、「内野手限定」ボタン114を操作するよりも、能力値の高いおよび/または希少価値度の高い内野手の選手カードを入手し易い。同様に、「外野手限定」ボタン115と117との違いは、ボタン115が「通常抽選」の外野手限定オプションの操作ボタンであるのに対して、ボタン117が「特別抽選」の内野手限定オプションの操作ボタンである。「外野手限定」ボタン117を操作する方が、「外野手限定」ボタン115を操作するよりも、能力値の高いおよび/または希少価値度の高い外野手の選手カードを入手し易い。
ポジションを限定した抽選モードの操作を行う場合、ポジションを限定しない抽選モードの操作を行う場合よりも、交流ポイントまたはコインの消費量を多くすることが望ましい。本実施の形態では、ポジションを限定しない「通常抽選」ボタン111の操作に必要な交流ポイントが200ポイントであるのに対し、「内野手限定」ボタン114の操作に必要な交流ポイントが400ポイント、「外野手限定」ボタン115の操作に必要な交流ポイントが700ポイントとなっている。また、「特別抽選」ボタン111の操作に必要なコインが300コインであるのに対し、「内野手限定」ボタン116の操作に必要な交コインが400コイン、「外野手限定」ボタン117の操作に必要なコインが500コインとなっている。
本実施の形態のゲームサーバ1は、図30に示すように、入手物記憶制御手段51、入手物チーム構成手段52、チーム評価値算出手段53、特典付与手段54、対応付け手段57の他に、属性限定抽選部73aを含む抽選手段73を備える。この抽選手段73の属性限定抽選部73aは、ユーザの端末装置3にて行われる、複数のポジション(第2属性)の中の一部のポジションに限定した属性限定抽選モード実行操作(「内野手限定」ボタン114等の操作)に関する情報に応じて、一部のポジションを有するゲーム内の選手カードのみを抽選対象とした抽選処理を実行する。
本構成は、比較項目のポジションとユーザが抽選モードで入手した選手カードのポジションとが一致する確率を高めることを可能とするゲーム要素をゲームに付加する。これにより、チーム評価値が大きくなるかもしれないというユーザの期待感をより大きなものにすることができる興趣性の高いゲームを実現できる。また、本構成は前述の実施の形態の各構成と組み合わせて適用できる。
次に、入手物チームに属する選手カードの第3属性(ゲーム内で変動せず、任意の1つをユーザが選択して登録可能な属性:本実施の形態ではチームの属性)によって、チーム評価値を変動させる構成について説明する。
本実施の形態の選手カードは、現実世界の日本のプロ野球12チームの何れかに所属する実在選手を模写した選手キャラクタのカードである。よって、選手カードには、プロ野球12チームのうちの何れか1つのチームの属性が設定されている。そして、各ユーザは、12のチームの中から1つのチームを、自己の端末装置3を操作して登録することができる。例えば、ユーザがゲームサービスに登録してから最初にゲームを行う際に、自分が希望するチームの属性を、「お気に入りチーム」として登録できるようになっている。
本実施の形態のゲームサーバ1は、図31に示すように、ユーザ選択属性記憶制御手段60をさらに含む。このユーザ選択属性記憶制御手段60は、複数の(本実施の形態では12の)チームのうちの何れか1つのチームであってユーザが選択操作したチーム(お気に入りチーム)を記憶装置50(データベースサーバ2等)に記憶する機能を有する。例えば、図7に示すように、ユーザ選択属性記憶制御手段60は、ユーザのユーザIDと対応付けて、当該ユーザが選択したお気に入りチームを、データベースサーバ2の所定の記憶領域に記憶する。
また、図31に示すように、チーム評価値算出手段53は、第2検出手段61を備えている。この第2検出手段61は、ユーザが選択したチーム(お気に入りチーム)と、ユーザが抽選モードで入手した選手カードのチームとを比較し、両者が一致している選手カード(すなわちお気に入りチームの選手カード)を検出する機能を有する。
また、本実施の形態のチーム評価値算出手段53は、チーム評価値の算出に際して、第2検出手段61によって検出されたお気に入りチームの選手カードの能力値を、当該選手カードのチームがお気に入りチームでない場合よりも、チーム評価値が大きく算出されるように調整する。例えば、お気に入りチームの選手カードについては、お気に入りチームボーナスとして、当該選手カードの能力値を所定倍、例えば2倍に調整する。本実施の形態の選手カードには能力1〜3の能力値が設定されているので、チーム評価値の算出に使用されるお気に入りチームの選手カードの能力値を、(能力1+能力2+能力3)×2とする。あるいは、お気に入りチームの選手カードについては、当該選手カードの能力値に所定値、例えば500を加算する。すなわち、チーム評価値の算出に使用されるお気に入りチームの選手カードの能力値を、(能力1+能力2+能力3+500)とする。
なお、お気に入りチームの選手カードが複数ある場合には、それぞれの選手カードの能力値が前記のように調整される。チーム評価値算出手段53は、入手物チームに属する全ての選手カードの能力値を合計して(または平均をとって)チーム評価値を算出するが、この際、お気に入りチームの選手カードの数が多いほど、チーム評価値が大きく算出されることになる。
図32に示すように、入手物チームを表示するゲーム画面には、お気に入りチームの選手カードが存在する場合、その選手カードに「お気に入りチーム」の表示が付される。図32の画面例では、1枚目と2枚目の選手カードが、ユーザのお気に入りチームである「チーム1」のカードであるため、「お気に入りチーム」の表示がなされている。
また、前述のように、適正ポジションの選手カードには、「適正ポジション」の表示を付してもよい。図32の2枚目の選手カードのように、「お気に入りチーム」且つ「適正ポジション」となる場合もある。
本構成のゲームサーバ1の動作の一例について、図33のフローチャートを参照しながら、次に説明する。同図に示すように、抽選モードで選手カードの抽選処理が実行されてユーザが選手カードを入手した場合(S101でYES)、入手物記憶制御手段51がその選手カードをユーザIDと対応付けて記憶装置50に記憶する(S102)。このステップS101およびS102は、9枚の選手カードで入手物チームが完成するまで繰り返される。なお、ユーザが抽選モードで選手カードを入手する毎に、図32に示すように、当該ユーザの入手物チームの現在の構成がゲーム画面に表示される。なお、前述のように、対応付け手段57が選手カードを比較項目に対応付ける処理を実行してもよい。
抽選モードでユーザが入手した9枚の選手カードで入手物チームが完成したとき(S103)、第2検出手段61によって検出されたお気に入りチームの選手カードが存在するか否かが判断される(S104)。ここで、お気に入りチームの選手カードが存在すれば(S104でYES)、お気に入りチームの選手カードの能力値を2倍に調整する(S105)。この能力値の調整は、あくまでチーム評価値の算出のためのものであり、選手カードの能力値の属性そのものを2倍に書き換えるものではない。その後、チーム評価値算出手段53は、入手物チームに属する全ての選手カードの能力値を合計して(または平均をとって)チーム評価値を算出する(S106)。このステップS106の算出処理において、お気に入りチームの選手カードについては、ステップS105で2倍に調整された能力値が適用される。
一方、お気に入りチームの選手カードが全く存在しなければ(S105でNO)、ステップS106に移行することなく、チーム評価値が算出される(S106)。このようにして算出されたチーム評価値は、上述のようにユーザIDと対応付けられてデータベースサーバ2に記憶され、ランキング管理手段55によってゲーム内のランキングが管理される。
以上のように、本実施の形態のゲーム管理装置は、図31に示すように、入手物記憶制御手段51、入手物チーム構成手段52、チーム評価値算出手段53、特典付与手段54の他に、ユーザ選択属性記憶制御手段60および第2検出手段61を備える。そして、チーム評価値算出手段53は、チーム評価値の算出に際して、第2検出手段61によって検出されたお気に入りチームの選手カードの能力値(第1属性)を、当該選手カードのチームがお気に入りチームでない場合よりも、チーム評価値が大きく算出されるように調整する構成である。
本構成により、ユーザが選択したチームの属性(第3属性)と選手カードのチームとが一致すれば、チーム評価値が大きくなり、第1特典を獲得できる可能性が高まる。よって、ユーザは抽選モードで選手カードを入手する毎に、チーム評価値が大きくなるかもしれないという期待感を持つことができ、ゲームの興趣性が向上する。
また、本構成は前述の実施の形態の各構成と組み合わせて適用できる。例えば、前述の適正ポジションボーナスも併せて適用する構成としてもよい。お気に入りチームボーナスと適正ポジションボーナスを併用する場合、1枚の選手カードが「お気に入りチーム」且つ「適正ポジション」となる場合もある(図32の2枚目の選手カード参照)。この場合、選手カードの能力値は、チーム評価値の算出に際して、例えば2倍×2倍=4倍に調整される。
次に、入手物チーム作成のバリエーションについて説明する。ユーザが9枚の選手カードを抽選モードで入手した時点で、入手物チームを完成させる構成が考えられる。あるいは、ユーザが9枚の選手カードを抽選モードで入手した時点で、入手物チームに属する選手カードの変更の要否をユーザに確認し、一部の選手カードの変更をユーザに許可した上で入手物チームを完成させる構成も考えられる。
前者の構成では、入手物チーム構成手段52が、所定数(本実施の形態では9枚)の選手カードをユーザが抽選モードで入手したときに、自動的に、入手物チームの構成を完了する。すなわち、図34のフローチャートに示すように、抽選モードで選手カードの抽選処理が実行されてユーザが選手カードを入手した場合(S111でYES)、入手物記憶制御手段51がその選手カードをユーザIDと対応付けて記憶装置50に記憶する(S112)。このステップS111およびS112を繰り返し、ユーザの抽選モードでの選手カードの入手数が9枚となった場合(S113でYES)、入手物チーム構成手段52が、自動的にユーザの入手物チームを完成させる(S114)。
この構成によれば、ユーザは抽選モードで9枚の選手カードが入手するだけで、自動的にユーザの入手物チームが完成してチーム評価値が算出される。そして、抽選モードで9枚の選手カードを入手した時点で、ゲーム内のランキングシステムに自動的にエントリーされる。このように本構成では、単に所定のゲームモード(本実施の形態では抽選モード)で所定数(本実施の形態では9枚)の選手カード(入手物)を入手するだけというシンプルで分かり易いゲーム仕様で、前述のようにゲームの熟練度に依存しない特典獲得の機会を提供し、あらゆるユーザのゲーム意欲を効果的に引き出すことが可能なゲームを実現できる。
次に、ユーザが9枚の選手カードを抽選モードで入手した時点で、入手物チームに属する選手カードの変更の要否をユーザに確認する構成について説明する。この構成のゲームサーバ1は、図35に示すように、確認情報表示制御手段62と、チーム内入手物変更手段63(グループ内入手物変更手段)とをさらに備える。
確認情報表示制御手段62は、ユーザが9枚の選手カードを抽選モードで入手したときに、入手物チームに属する選手カードの変更の要否を確認するための確認情報をゲーム画面に表示させる機能を有する。例えば、確認情報表示制御手段62は、図36に例示する確認情報画面のデータを、ユーザの端末装置3へ送信する。
図36の画面には、ユーザが抽選モードで入手した9枚の選手カードで構成されている現在の入手物チームが表示される。また、画面内には、「チーム確定」ボタン151および「変更」ボタン152も表示される。「チーム確定」ボタン151は、ユーザが現在の入手物チームの構成に満足し、選手カードの変更を希望しない場合に操作するためのコマンドボタンである。ユーザが「チーム確定」ボタン151を選択する操作をすることにより、入手物チーム構成手段52は、選手カードの変更なしに現在の入手物チームを完成させる。
また、本実施の形態では、図36の画面に表示されている現在の入手物チームに属する9枚の選手カードの中からユーザが任意に選択した1枚の選手カードを変更可能とする。ユーザは、選手カードの変更を希望する場合、変更対象の選手カードに対応する「変更」ボタン152を選択する変更操作を行う。
ここで、この変更操作を行うためには、所定の対価を消費することが必要であるようにしてもよい。即ち、1回の変更操作のために所定のゲーム内ポイントまたはコインを消費するものとしてもよい(例えば、交流ポイント(抽選用ポイント)200ポイントを消費する)。なお、変更操作を行うための対価条件を付加することなく、全員に変更操作の機会を与えても良い。
チーム内入手物変更手段63は、図36に例示する確認情報がゲーム画面に表示された後に行われる操作であって、入手物チームに属する選手カードの中から規定数以内(本実施の形態では1枚)の選手カードを変更対象に指定した変更操作(「変更」ボタン152を選択する操作)に関する情報に応じて、変更対象に指定された選手カードをその後にユーザが抽選モードで入手した選手カードに変更する機能を有する。本実施の形態では変更可能な選手カードの規定数を1枚としているがこれに限定されず、例えば2枚以内の変更を許可してもよい。
本構成のゲームサーバ1の動作の一例について、図37のフローチャートを参照しながら、次に説明する。同図に示すように、抽選モードで選手カードの抽選処理が実行されてユーザが選手カードを入手した場合(S111でYES)、入手物記憶制御手段51がその選手カードをユーザIDと対応付けて記憶装置50に記憶する(S112)。このステップS111およびS112を繰り返し、ユーザの抽選モードでの選手カードの入手数が9枚となった場合(S113でYES)、確認情報表示制御手段62は、選手カードの変更の要否を確認するための確認情報を、端末装置3のゲーム画面に表示させる表示制御を実行する(S121)。例えば、確認情報表示制御手段62は、図36に示す確認情報画面のデータを、ユーザの端末装置3へ送信する。
その後、ユーザが、変更対象の選手カードに対応する「変更」ボタン152を選択する変更操作を行った場合(S122でYES)、ゲームサーバ1は、図9または図29に例示する抽選モードの画面データを端末装置3へ送信し、抽選モードへ移行する(S123)。そして、ユーザが抽選モードの実行ボタン(「通常抽選」ボタン111、「特別抽選」ボタン112等)を押して抽選処理が実行され、ユーザが抽選モードで新たに選手カードを入手した場合(S124でYES)、チーム内入手物変更手段63が、新たに入手した選手カードを、変更対象の選手カードと変更する(S125)。これにより、入手物チーム構成手段52は、ユーザの入手物チームを完成させる(S126)。
なお、2枚以上の選手カードの変更を許可する場合、変更する選手カードの数だけ、ステップS124およびS125を繰り返せばよい。
選手カードが変更されて入手物チームが完成した場合、図38に例示する入手物チームを表示するゲーム画面データが、ゲームサーバ1からユーザの端末装置3へ送信される。図38の画面は、図36の画面において入手物チームの中で最も能力値の低い一塁手のポジションの選手カードを変更対象とした変更操作が行われた場合の画面例である。図38の画面では、変更操作後に抽選モードで新たに入手した選手カードが、一塁手のポジションに配置されて入手物チームが完成している。この画面内の「ランキング確認」ボタン151を押せば、図14に例示するランキング表示ページに遷移する。
なお、ステップS122で変更操作が行われることなく、図36の「チーム確定」ボタン151を選択する操作が行われた場合(S122でNO)、入手物チーム構成手段52は、選手カードの変更なしに現在の入手物チームを完成させる(S126)。
以上のように、本実施の形態のゲーム管理装置は、図35に示すように、入手物記憶制御手段51、入手物チーム構成手段52、チーム評価値算出手段53、特典付与手段54の他に、確認情報表示制御手段62およびチーム内入手物変更手段63を備える構成である。
本構成では、ユーザが所定数(本実施の形態では9枚)の選手カード(入手物)を抽選モードで入手した時点で、自動的に入手物チームを完成させるのではなく、入手物チームに属する選手カードの変更の要否を、一旦ユーザに確認し、規定数以内の選手カードを変更対象に指定した変更操作を可能とする。これにより、以下の効果を奏する。
例えば、ランキング上位を狙ったユーザが、抽選モードの「特別抽選」で選手カードを入手していたが、1日1回だけ適用できる「無料抽選」で入手物チームの1枠を埋めてしまうことも起こり得る。この場合、ユーザが入手した9枚の選手カードの中の1枚の選手カードの能力値がその他の選手カードの能力値よりも極端に低いため、グループ評価値が低くなってしまう場合もあり得え、これがユーザのモチベーションの低下を来す可能性もある。そこで、本構成では、規定数以内の選手カードの変更を可能とすることにより、チーム評価値をより高めることができる機会を、所定数の選手カードを入手した時点でユーザに与える。これにより、ユーザのモチベーションの低下を効果的に回避することができる。また、本構成は前述の実施の形態の各構成と組み合わせて適用できる。
次に、入手物チームの完成時に、入手物チームに属する複数の選手カードの属性情報を組み合わせた特定条件を満たすと、ユーザに第2特典が付与される構成について説明する。この構成のゲームサーバ1は、図39に示すように、条件記憶制御手段64と判定手段65とをさらに備える。
条件記憶制御手段64は、入手物チームに属する複数の選手カードの属性情報を組み合わせた特定条件を予め記憶装置50(データベースサーバ2等)に記憶する機能を有する。例えば、図40に示すように、条件記憶制御手段64は、内容の異なる複数の特定条件を記憶装置50に記憶している。また、条件記憶制御手段64は、それぞれの特定条件に対応付けて、特定条件が満たされた場合にユーザに付与される第2特典の内容も記憶装置50に記憶している。また、各特定条件にはそれを一意に識別するための条件IDが付され、達成難易度、条件名なども併せて記憶されている。
ここで、特定条件の一例を説明する。条件ID=1の「バラバラポジション」とは、入手物チームに属する9枚の選手カードが、全て適正ポジションではないという特定条件である。このバリエーションとしては、適正ポジションではない選手カードが閾値以上(例えば8枚以上)という特定条件も考えられる。また、適正ポジションの選手カードが閾値以上(例えば4枚以上)という特定条件も考えられる。
条件ID=2の「同選手」とは、入手物チームに属する9枚の選手カードの中に同一の選手カード(同一の選手名の選手カード)が閾値以上(図40では2枚以上)存在するという特定条件である。
条件ID=3の「同チーム」とは、入手物チームに属する9枚の選手カードの中に同一チームの選手カードが閾値以上(図40では5枚以上)存在するという特定条件である。
条件ID=4の「オールセリーグ」および条件ID=5の「オールパリーグ」とは、入手物チームに属する9枚の選手カードが、全て同一リーグのチームの選手カードという特定条件である。
条件ID=6の「オールレギュラー以上」とは、入手物チームに属する9枚の選手カードの希少価値度が、全てレギュラー以上という特定条件である。ここで、本実施の形態では、5段階の希少価値度が設けられており、1=ノーマル、2=レギュラー、3=グレート、4=スター、5=スーパースターの順に希少価値度が高くなる。レギュラー以上とは、希少価値度が2以上のことをいう。また、条件ID=7の「オールグレート以上」とは、入手物チームに属する9枚の選手カードの希少価値度が、全てグレート以上(3以上)という特定条件である。これらを一般化すると、入手物チームに属する選手カードの中に希少価値度の高さが所定以上の選手カードが閾値以上存在するという特定条件である。
第2特典の例としては、図40に示すように、ゲーム内で使用可能なポイント(交流ポイント等)やアイテム(回復アイテム、特別抽選券など)をユーザに付与するという特典がある。なお、特別抽選券とは、希少価値度の高い選手カードが抽選で入手し易い「特別抽選」を、コインを消費することなく1回実行できる特別なアイテムである。第2特典の他の例としては、対戦時の選手カードの能力を一時的に向上させたりする特典などもある。これらはほんの一例であり、ゲームの種類や内容に応じた様々な第2特典をユーザに付与することができる。
図39の判定手段65は、入手物チームが前記特定条件を満たすか否かを判定する機能を有する。本実施の形態では、ユーザの入手物チームの構成が完了した時点で、判定手段65が各特定条件を満たすか否かを判定する。特典付与手段54は、判定手段65によって特定条件を満たすと判定された場合に、ユーザに対して第2特典を付与する。本実施の形態では複数の特定条件が設けられており、満たされた特定条件に応じた第2特典がユーザに付与される。
本構成のゲームサーバ1の動作の一例について、図41のフローチャートを参照しながら、次に説明する。同図に示すように、ユーザの入手物チームが完成した場合(S131でYES)、判定手段65が、入手物チームに属する複数の選手カードの属性情報を組み合わせた特定条件を満たすか否かを判定する(S132)。ここで、ユーザの入手物チームが特定条件の少なくとも1つを満たしている場合(S132でYES)、特典付与手段54は、満たした特定条件に応じた第2特典をユーザに付与する(S133)。
なお、1つの入手物チームが複数の特定条件を同時に満たす場合もある。例えば、ユーザの入手物チームが「オールセリーグ」および「オールレギュラー以上」の2つの特定条件を同時に満たした場合、回復アイテムおよび特別抽選券の2つの第2特典がユーザに付与される。
ところで、ゲーム内ランキングに基づいて付与される前述の第1特典は、ランキングが確定するまではユーザに付与されない。一方、第2特典は、ユーザの入手物チームの完成時に特定条件を満たしていれば、その場でユーザに付与される。
ユーザに第2特典が付与された場合、ゲームサーバ1は第2特典付与の旨をユーザの端末装置3に報知する(S134)。例えば、ゲームサーバ1は、図42に例示する第2特典報知画面データをユーザの端末装置3へ送信する。図42は、ユーザの入手物チームが「オールレギュラー以上」の特定条件を満たした場合の画面例である。この第2特典報知画面には、ユーザの入手物チームが満たした特定条件名および特定条件を満たした対象の選手カード(この例では9枚の選手カード)とともに、第2特典の内容を示すメッセージ(この例では「報酬として特別抽選券1枚をプレゼントしました。」)などが表示される。
以上のように、本実施の形態のゲーム管理装置は、図39に示すように、入手物記憶制御手段51、入手物チーム構成手段52、チーム評価値算出手段53、特典付与手段54の他に、条件記憶制御手段64および判定手段65を備える。そして、特典付与手段は、判定手段65によってユーザの入手物グループが特定条件を満たすと判定された場合に、当該ユーザに対して第2特典を付与する構成である。
本構成では、入手物グループに属する複数の入手物の属性情報を組み合わせた特定条件が満たされた場合に、第1特典とは別の第2特典がユーザに付与される。よって、ユーザにとっては、第1特典および第2特典の両方を獲得する機会が与えられる。また、第1特典が獲得できなかった場合でも、第2特典を獲得できる場合がある。この第2特典を獲得できる特定条件も、ユーザが抽選モードで入手した選手カードの属性情報を組み合わせたものであり、ゲーム初心者から上級者まで、全てのユーザがほぼ同じ条件で第2特典を獲得できるチャンスがある。このように、ゲームの熟練度に依存しない特典の獲得チャンスをゲーム内で増加させることにより、あらゆるユーザのゲーム意欲を効果的に引き出すことができ、ゲーム全体の活性化を図ることができる。また、本構成は前述の実施の形態の各構成と組み合わせて適用できる。
〔他の実施の形態〕
各種情報を記憶装置50に記憶する記憶制御機能を有する構成(入手物記憶制御手段51、ユーザ選択属性記憶制御手段60、条件記憶制御手段64など)に関し、記憶装置50そのものについては当該構成に含まれないので、ゲーム管理装置(またはゲームシステム)の内外を問わず、どこに設置されていてもよい。例えば、記憶装置50は、ゲームサーバ1が有するRAM13や補助記憶装置14、データベースサーバ2、端末装置3が有するRAM33や補助記憶装置39、あるいはゲーム管理装置や端末装置3とは別構成のファイルサーバ等であってもよい。
また、上述の実施の形態では、ゲーム実行プログラムがゲームサーバ1側に実装されており、各ユーザの端末装置3における入力操作に応じて、ゲームサーバ1がゲーム進行のための演算処理やデータ処理を実行し、その実行結果を反映させた画面データを端末装置3へ送信することによって、ゲームが進行するゲームシステムへの適用例について説明した。これはいわゆるクライアントサーバ型のゲームシステムであるが、これに限定されるものではない。例えば、ゲームサーバ1が、ユーザのゲーム情報を管理し、ゲーム内でのランキング管理や特典付与管理等のゲームサービスをユーザに提供する一方、ゲームを進行させるゲーム実行処理については、基本的にはユーザの端末装置側にて行われるゲームシステムにも本発明の実施の形態に係るゲーム管理装置、ゲーム管理方法及びプログラムを適用できる。
すなわち、ゲーム実行プログラムの一部または全部をユーザの端末装置側にダウンロードまたはインストールし、端末装置においてもゲーム実行処理が行われるようなゲームシステムにも適用できる。例えば、ユーザの端末装置が、インターネット通信、無線LAN通信、所定の周波数帯(例えば2.4GHzの周波数帯)を用いた近距離無線通信、または有線LAN通信などにより他のユーザの端末装置とピア・ツー・ピア接続し、ピア・ツー・ピア型のゲームを実行することも可能である。
よって、ユーザの端末装置としては、ゲームサーバ(ゲーム管理装置)に接続してプレゼントの管理等のゲームサービスの提供を受けることができる様々なものが適用でき、前述の携帯電話端末、スマートフォン、PHS端末、携帯情報端末(PDA)、パーソナルコンピュータ、タブレット型コンピュータ以外にも、ネットワーク接続機能を有している家庭用ビデオゲーム装置(家庭用ビデオゲーム機を家庭用テレビジョンに接続することによって構成されるゲーム装置)や、携帯型のゲーム専用装置なども適用可能である。
また、上述の実施の形態では、ゲーム管理装置を、各ユーザの端末装置と通信を行うことができるゲームサーバ1およびデータベースサーバ2により構成した例を説明したがこれに限定されない。すなわち、ゲーム管理装置は、家庭用ビデオゲーム装置、携帯型のゲーム専用装置、携帯電話端末、PHS端末、携帯情報端末(PDA)、スマートフォン、パーソナルコンピュータまたはタブレット型コンピュータなどから構成されるユーザのゲーム装置に適用され、ゲームの管理を行うものとすることができる。このように、本ゲーム管理装置をスタンドアローンでの動作するゲーム装置に適用しても、上述のゲームサーバ1に適用した場合と同様の効果を奏する。すなわち、ゲーム管理装置をゲームサーバ1に適用した場合のゲーム管理装置の各手段は、ゲームサーバ1と端末装置3との間で通信を行いながら処理を実行するのに対し、ゲーム管理装置をゲーム装置に適用した場合のゲーム管理装置の各手段は、ゲーム装置でのユーザの操作に応じた処理を実行するという違いはあるものの、それ以外の機能・構成は同様であり、両者は同様の効果を奏する。
また、本実施の形態に係るコンピュータ読み取り可能なプログラムは、ハードディスク、光ディスク(CD−ROM、DVD−ROM等)、フレキシブルディスク、半導体メモリ等のコンピュータ読み取り可能な各種記録媒体に記録され、当該記録媒体から読み出されてゲームサーバ1のCPU11等により実行される。また、プログラムをゲームサーバ1やゲーム装置に提供する手段は、前述した記録媒体に限定されるものではなく、インターネット等の通信ネットワークを介して行うこともできる。
(1)本発明の一局面によるゲーム管理装置は、ゲームの管理を行うゲーム管理装置であって、所定のゲームモードでユーザが入手した入手物の情報を記憶装置に記憶する入手物記憶制御手段と、ユーザが入手した所定数の前記入手物によって当該ユーザの入手物グループを構成する入手物グループ構成手段と、前記入手物グループに属する入手物の属性情報の内、少なくとも、ゲーム内で変動可能であるが入手時のまま変動していない第1属性に基づいてグループ評価値を算出するグループ評価値算出手段と、前記グループ評価値が所定基準を満たすユーザに対して、第1特典を付与する特典付与手段と、を備える。
この構成のゲーム管理装置は、例えば各ユーザの端末装置と通信を行うことができるサーバなどの情報処理装置により構成することができ、各種ゲーム、例えばオンラインゲームやソーシャルゲーム等の管理を行うものとすることができる。あるいは、本構成のゲーム管理装置は、家庭用ビデオゲーム装置(家庭用ビデオゲーム機を家庭用テレビジョンに接続することによって構成されるゲーム装置)、携帯型のゲーム専用装置、携帯電話端末、PHS(Personal Handy-phone System)端末、携帯情報端末(PDA:Personal Digital Assistant)、携帯電話と携帯情報端末とを融合させた携帯端末であるスマートフォン、パーソナルコンピュータまたはタブレット型コンピュータなどから構成されるユーザのゲーム装置に適用され、ゲームの管理を行うものとすることができる。
本ゲーム管理装置は、所定のゲームモードでユーザが入手した入手物の情報を記憶装置に記憶する入手物記憶制御手段を備える。なお、記憶装置そのものについては本構成には含まれないので、ゲーム管理装置の内外を問わず、どこに設置されていてもよい。ここで、「入手物」には、キャラクタ(カード形式を含む)やアイテム(宝アイテム、武器や防具等のキャラクタへの装備品、回復アイテム、魔法アイテム、特殊アイテム、その他の様々なアイテム)など、プレイヤがゲーム内で入手して所有することができる様々なものを含めることができる。また、「所定のゲームモード」に関しては、例えば、「ゲーム内ポイントを消費して、抽選で規定数のキャラクタまたはアイテムを入手物として必ず入手できるゲームモード」や、「ゲーム進行中に所定の当選確率で当選した場合にキャラクタまたはアイテムが抽選で付与されるゲームモード」など、キャラクタ等をゲーム中に抽選等で入手可能な任意のゲームモードを「所定のゲームモード」とすることができる。
本ゲーム管理装置の入手物グループ構成手段は、前記所定のゲームモードでユーザが入手した所定数(例えば9つ)の前記入手物によって当該ユーザの入手物グループを構成する機能を有する。ここで、所定のゲームモードで選手キャラクタを入手可能な野球ゲームを例に挙げると、入手物グループ構成手段は、当該ゲームモードでユーザが入手した9人の選手キャラクタにより、入手物グループとしての野球チームを構成する。
また、グループ評価値算出手段は、入手物グループに属する入手物の属性情報の内、少なくとも、ゲーム内で変動可能な第1属性に基づいてグループ評価値を算出する。ここで、第1属性の例としては、キャラクタの能力(野球ゲームを例に挙げると、選手キャラクタの打撃力、走力、守備力等の属性)や、アイテムの性能(攻撃アイテムの攻撃力や防御アイテムの防御力等の属性)などがある。第1属性は、ゲーム内で変動可能(例えばキャラクタの能力の強化・育成が可能)であるが、グループ評価値の算出に際しては、キャラクタの強化・育成等が行われていない(ゲーム内で変動していない)、ユーザが入手した時点での第1属性が適用される。
グループ評価値の算出例としては、入手物グループに属する全ての入手物の能力値(第1属性)を対象とした合計値を算出してもよいし、その平均値を算出してもよい。あるいは、後述の(2)または(6)の構成のように、入手物グループに属する入手物の第2属性(野球の選手キャラクタのポジションの属性等)や第3属性(野球の選手キャラクタのチームの属性等)によって、グループ評価値が変動するように調整してもよい。
そして、特典付与手段は、グループ評価値が所定基準を満たすユーザに対して、第1特典を付与する。「グループ評価値が所定基準を満たす」には、例えば下記(a)〜(c)などが含まれる。
(a)ゲーム全体のランキングで上位n位(例えば10位)までに入る。すなわち、ゲーム内の全てのグループ評価値を比較した場合に、上位n番目までに含まれるという基準を満たす。
(b)ゲーム全体の上位m%(例えば1%)に入る。すなわち、ゲーム内の全てのグループ評価値を比較した場合に、上位m%(0<m<100)に含まれるという基準を満たす。
(c)グループ評価値が閾値(例えば7000)以上であるという基準を満たす。
ユーザに付与される第1特典の例としては、ゲーム内で使用可能なポイントやアイテムをユーザに付与するという特典がある。また、アイテムを抽選で獲得できるゲームでは、レアアイテム(通常のアイテムよりも抽選確率が低く、希少価値が高いアイテム)の抽選確率を上昇させるという特典もある。あるいは、ユーザの所有するキャラクタの能力を一時的に向上させるという特典もある。これらはほんの一例であり、ゲームの種類や内容に応じた様々な第1特典をユーザに付与することができる。
以上のように、本構成では、ユーザが入手した所定数の入手物によって構成される入手物グループのグループ評価値を算出して、このグループ評価値が所定基準を満たすユーザに特典を付与するようになっている。グループ評価値の算出に用いられるのは、ユーザが入手した時点での入手物の属性情報であり、ゲーム初心者から上級者まで全てのユーザがほぼ同じ条件で、グループ評価値が算出される。すなわち、仮に各ユーザが既に所有しているキャラクタ等を対象として入手物グループを構成する場合、能力値の高いキャラクタ(入手後に強化・育成されたキャラクタ)を数多く所有しているゲーム上級者が有利であり、能力値の高いキャラクタをあまり所有していないゲーム初心者にとっては不利である(例えば、ゲーム全体のランキングに基づいて特典が付与される場合は、ゲーム初心者が特典を獲得する可能性は低い)。これに対して、本構成では、ユーザが入手した入手物(入手後に強化・育成等により第1属性が変更されていない入手物)だけを対象として入手物グループを構成してグループ評価値を算出するので、どのユーザもほぼ同じ条件で特典獲得の機会が与えられるのである。このように、ゲームの熟練度に依存しない特典獲得の機会を提供できるため、あらゆるユーザのゲーム意欲を効果的に引き出すことができ、ゲーム全体の活性化を図ることができる。
(2)上記の構成において、前記入手物には、前記属性情報として、ゲーム内で変動しない複数の第2属性のうちの何れか1つの第2属性が設定されており、ゲーム管理装置は、前記第2属性のいずれかが予め設定されている所定数の比較項目に対して、前記入手物を対応付ける対応付け手段をさらに備える。そして、前記グループ評価値算出手段は、前記対応付け手段によって対応付けられた前記比較項目について、当該比較項目の前記第2属性とユーザが入手した入手物の第2属性とが一致するか否かを判断し、少なくとも一つの比較項目について両者が一致する場合に、当該入手物の前記第1属性に基づいて算出される前記グループ評価値を、全ての比較項目について両者が一致しない場合よりも大きくなるようにすることが望ましい。
この構成によれば、ユーザが入手した入手物には、属性情報として、ゲーム内で変動しない複数の第2属性のうちの何れか1つの第2属性が設定されている。ここで、第2属性の例としては、野球ゲームの選手キャラクタに設定される投手、一塁手、捕手等のポジションの属性がある。野球ゲームに限らず、サッカー、アメリカンフットボール等のチームで試合を行うスポーツゲームの選手キャラクタに設定されるポジションの属性は第2属性に含まれる。また、第2属性のその他の例としては、料理を作成するゲームの食材アイテムに設定される肉、魚、野菜等の属性や、植物を育成するゲームの植物アイテムに設定されるチューリップ、バラ、ユリ等の属性などがある。これらはほんの一例であり、ゲーム内で変動しない様々な属性を第2属性とすることができる。
本構成の対応付け手段は、第2属性のいずれかが予め設定されている所定数の比較項目を予め用意しており、この所定数の比較項目に対して、ユーザが所定のゲームモードで入手した所定数の入手物をそれぞれ対応付ける。ここで、比較項目の数(所定数)は、入手物グループを構成する入手物の数と同じにすることもできるし、両者を異ならせることもできる。対応付け手段は、例えば、投手、捕手、一塁手、二塁手、三塁手、遊撃手、左翼手、中堅手、右翼手のポジションが予め設定されている9つの比較項目に対して、ユーザが入手した9人の選手キャラクタ(入手物)をそれぞれ対応付ける。
ここで、比較項目と入手物との対応付けの方法としては、種々の方法がある。例えば、ユーザが入手物を入手する毎に、対応付け手段がランダムに比較項目を選択し、選択した比較項目と入手物とを対応付ける方法がある。あるいは、後述する(3)の構成のように、ユーザが入手した順に比較項目と入手物とを対応付ける方法がある。あるいは、後述する(4)の構成のように、入手物の第2属性をユーザに通知する前の段階で、ユーザが比較項目を任意に選択できるようにし、ユーザが選択した比較項目と入手物とを対応付ける方法もある。
また、本構成のグループ評価値算出手段は、対応付け手段によって対応付けられた比較項目について、当該比較項目の第2属性とユーザが入手した入手物の第2属性とが一致するか否かを判断する。そして、少なくとも一つの比較項目について両者が一致する場合に、当該入手物の前記第1属性に基づいて算出されるグループ評価値を、全ての比較項目について両者が一致しない場合よりも大きくなるようにする。ここで、第2属性が一致した比較項目の数が多いほど、グループ評価値がより大きくなるようにしてもよい。例えば、グループ評価値算出手段は、グループ評価値の算出に際して、第2属性が一致した比較項目に対応付けられている入手物の第1属性の値(例えば能力値)を2倍にすることにより、算出されるグループ評価値が大きくなるようにする。
以上のように、比較項目の第2属性とユーザが入手した入手物の第2属性とが運よく一致した場合に、ユーザのグループ評価値が大きくなるというゲーム要素が付加される。これにより、ユーザが入手物を入手する毎に、グループ評価値が大きくなるかもしれないという期待感をユーザに持たせることが可能となり、ゲームの興趣性を向上させることができる。
(3)上記の(2)の構成において、前記対応付け手段は、所定数の前記比較項目に対して、前記入手物をユーザが入手した順番で対応付ける処理を実行する。そして、ゲーム管理装置は、前記対応付け手段によって対応付けられた前記比較項目と前記入手物との組み合わせのそれぞれに対して第2属性同士を比較し、両者の第2属性が一致している前記入手物を検出する第1検出手段をさらに備え、前記グループ評価値算出手段は、前記グループ評価値の算出に際して、前記第1検出手段によって検出された各入手物の第1属性を、当該入手物の第2属性が前記対応付け手段によって対応付けられた前記比較項目の第2属性と一致していない場合よりも、前記グループ評価値が大きく算出されるように調整することが望ましい。
この構成によれば、対応付け手段は、前述の所定数の比較項目に対して、ユーザが入手した順番で入手物を自動的に対応付ける。例えば、投手、捕手、一塁手、二塁手、三塁手、遊撃手、左翼手、中堅手、右翼手の9つの比較項目がこの順番で用意されており、ユーザが選手キャラクタを最初に入手したときには投手の比較項目、2番目に入手したときには捕手の比較項目、・・・というように入手の順番に応じて自動的に対応付けがなされる。
そして、第1検出手段は、対応付け手段によって対応付けられた比較項目と入手物との組み合わせのそれぞれに対して第2属性同士を比較し、両者の第2属性が一致している入手物を検出する。さらに、グループ評価値算出手段は、グループ評価値の算出に際して、第1検出手段によって検出された各入手物の第1属性を、当該入手物の第2属性が対応付け手段によって対応付けられた比較項目の第2属性と一致していない場合よりも、グループ評価値が大きく算出されるように調整する。例えば、第1検出手段によって比較項目の第2属性との一致が検出された入手物については、当該入手物の第1属性の値(例えば能力値)を所定倍(例えば2倍)に調整する、または当該入手物の第1属性の値(例えば能力値)に所定値(例えば500)を加算する。なお、第1検出手段によって一致が検出された入手物が複数ある場合には、検出されたそれぞれの入手物の第1属性が前記のように調整されることにより、一致が検出された入手物の数が多いほど、グループ評価値が大きく算出されることになる。
以上のように、本構成では、比較項目と入手物との対応付けが自動的に行われるので、ユーザは、対応付けに関する特別な操作をすることなく、入手物を入手する毎に、グループ評価値が大きくなるかもしれないという期待感を持つことができ、ゲームの興趣性が向上する。
(4)上記の(2)の構成において、ゲーム管理装置は、ユーザが前記入手物を入手した場合に、当該入手物の第2属性をユーザに通知する前の段階で、所定数の前記比較項目の中から任意の1つを選択する操作を受け付ける操作受付手段をさらに備える。そして、前記対応付け手段は、前記操作受付手段によって受け付けられた前記操作に関する情報に基づき、選択された前記比較項目に対して、ユーザが入手した前記入手物を対応付ける処理を実行する。また、ゲーム管理装置は、前記対応付け手段によって対応付けられた前記比較項目と前記入手物との組み合わせのそれぞれに対して第2属性同士を比較し、両者の第2属性が一致している前記入手物を検出する第1検出手段をさらに備え、前記グループ評価値算出手段は、前記グループ評価値の算出に際して、前記第1検出手段によって検出された各入手物の第1属性を、当該入手物の第2属性が前記対応付け手段によって対応付けられた前記比較項目の第2属性と一致していない場合よりも、前記グループ評価値が大きく算出されるように調整することが望ましい。
この構成によれば、ユーザが入手物を入手した場合に、当該入手物の第2属性をユーザに通知する前の段階で、操作受付手段が、ユーザによって行われる、第2属性のいずれかが予め設定されている所定数の比較項目の中から任意の1つを選択する操作を受け付ける。例えば、ユーザが所定のゲームモードで入手したキャラクタ等は、仮想的に中が見えない袋に入れられた状態でゲーム画面に表示される。この状態で、ユーザは、例えば、投手、捕手、一塁手、二塁手、三塁手、遊撃手、左翼手、中堅手、右翼手の9つの比較項目の中から任意の1つを選択する操作を行うことができ、操作受付手段が当該操作を受け付ける。すなわち、ユーザは中が見えない袋を入手するたびに、それを自分の好きな比較項目に対して、順次あてがっていくのである。なお、一度選択された比較項目を再度選択できないようにしてもよいし、同じ比較項目を何度も選択できるようにしてもよい。
なお、本構成には含まれない内容ではあるが、操作受付手段が前記操作を受け付けた後であれば、任意のタイミングで、入手物の第2属性をユーザに通知してもよい(例えば、袋を開封して選手キャラクタの第2属性としてのポジションが分かるようにする)。
また、本構成の対応付け手段は、操作受付手段によって受け付けられた前記操作に関する情報に基づき、選択された比較項目に対して、ユーザが入手した入手物を対応付ける処理を実行する。例えば、ユーザが選手キャラクタを最初に入手したときに、捕手の比較項目を選択する操作を行った場合には、捕手の比較項目に対してユーザが最初に入手した選手キャラクタが対応付けられる。
そして、第1検出手段は、対応付け手段によって対応付けられた比較項目と入手物との組み合わせのそれぞれに対して第2属性同士を比較し、両者の第2属性が一致している入手物を検出する。さらに、グループ評価値算出手段は、グループ評価値の算出に際して、第1検出手段によって検出された各入手物の第1属性を、当該入手物の第2属性が対応付け手段によって対応付けられた比較項目の第2属性と一致していない場合よりも、グループ評価値が大きく算出されるように調整する。例えば、第1検出手段によって比較項目の第2属性との一致が検出された入手物については、当該入手物の第1属性の値(例えば能力値)を所定倍(例えば2倍)に調整する、または当該入手物の第1属性の値(例えば能力値)に所定値(例えば500)を加算する。なお、第1検出手段によって一致が検出された入手物が複数ある場合には、検出されたそれぞれの入手物の第1属性が前記のように調整されることにより、一致が検出された入手物の数が多いほど、グループ評価値が大きく算出されることになる。
以上のように、本構成では、比較項目と入手物との対応付けが自動的に行われるのではなく、入手物の入手時にそれに対応付ける比較項目をユーザが任意に選択できるようにしている。このように、ユーザ自らが比較項目と選入手物との対応付けに関与し、その結果として比較項目と入手物との第2属性が一致してグループ評価値が大きくなれば、ユーザの満足感も高まるので、ゲームの興趣性が向上する。
(5)上記の(2)ないし(4)の何れかの構成において、前記ゲームモードは、抽選で規定数のキャラクタまたはアイテムを前記入手物として入手できる抽選モードであり、ゲーム管理装置は、抽選モード実行操作に関する情報に応じて、ゲーム内のキャラクタまたはアイテムの中からユーザに付与する規定数のキャラクタまたはアイテムを抽選する抽選処理を実行する抽選手段をさらに備える。そして、前記抽選モード実行操作は、前記複数の第2属性の中の一部の第2属性に限定した属性限定抽選モード実行操作を含み、前記抽選手段は、前記属性限定抽選モード実行操作に関する情報に応じて、当該一部の第2属性を有するゲーム内のキャラクタまたはアイテムのみを抽選対象とした前記抽選処理を実行することが望ましい。
この構成によれば、入手物グループを構成する入手物を入手するためのゲームモードは、抽選で規定数(例えば1つ)のキャラクタまたはアイテムを入手できる抽選モードである。抽選手段は、抽選モード実行操作に関する情報に応じて、ゲーム内のキャラクタまたはアイテムの中からユーザに付与する規定数のキャラクタまたはアイテムを抽選する抽選処理を実行する。例えば、ゲーム内ポイントを所定量(例えば100ポイント)消費する抽選モード実行操作をユーザが行えば、抽選手段は、当該操作に関する情報に応じて、ゲーム内の全ての選手キャラクタの中から抽選で1人の選手キャラクタを抽選する。これにより、ユーザは、抽選により決定された選手キャラクタを入手することができる。
ここで、本構成では、抽選モード実行操作として、複数の第2属性の中の一部の第2属性に限定した属性限定抽選モード実行操作が可能となっている。例えば、第2属性としての野球の9つのポジションの中の内野ポジション(捕手、一塁手、二塁手、三塁手、遊撃手)に限定した抽選モード実行操作や、外野ポジション(左翼手、中堅手、右翼手)に限定した抽選モード実行操作などが可能である。なお、このように一部の第2属性に限定した属性限定抽選モード実行操作を行うためには、例えば、この操作を実行するのに必要なゲーム内ポイントを、一部の第2属性に限定しない場合よりも大きくしてもよい。例えば、通常の抽選1回に100ポイント消費するところを、500ポイント消費するように設定するのである。そして、このような属性限定抽選モード実行操作がユーザによって行われた場合には、抽選手段は、当該操作に関する情報に応じて、一部の第2属性を有するゲーム内のキャラクタまたはアイテムのみ(例えば、外野ポジションの選手キャラクタのみ)を抽選対象とした抽選処理を実行する。
ここで、第2属性として「左翼手」のポジションが予め設定された比較項目に対して、ユーザが抽選モードにより入手した選手キャラクタが対応付けられる場合を例に挙げる。野球の9つのポジションを限定しないで抽選モードにより選手キャラクタを入手した場合、当該選手キャラクタのポジションと比較項目の「左翼手」のポジションとが一致する確率は「1/9」である。これに対して、外野ポジションに限定した属性限定の抽選モードにより選手キャラクタを入手した場合、当該選手キャラクタのポジションと比較項目の「左翼手」のポジションとが一致する確率は「1/3」と大幅に高くなる。つまり、比較項目の第2属性と、入手した選手キャラクタの第2属性が一致する可能性が大幅に高くなり、結果的に、グループ評価値が所定基準を満たして第1の特典を入手する可能性も高くなる。従って、ユーザにとっては、選手キャラクタの抽選に際し、例えば通常よりも大きなポイント消費を行なえば、第1の特典を入手する可能性を高めることができるという選択肢も与えられる。
以上のように、本構成では、比較項目の第2属性とユーザが入手した入手物の第2属性とが一致する確率を高めることを可能とするゲーム要素を付加することによって、グループ評価値が大きくなるかもしれないというユーザの期待感をより大きなものにすることができる興趣性の高いゲームを実現する。
(6)上記の(1)ないし(5)の何れかの構成において、前記入手物には、前記属性情報として、ゲーム内で変動せず、任意の1つをユーザが選択して登録可能な複数の第3属性のうちの何れか1つの第3属性が設定されており、ゲーム管理装置は、前記複数の第3属性のうちの何れか1つの第3属性であってユーザが選択操作した第3属性を記憶装置に記憶するユーザ選択属性記憶制御手段と、ユーザが選択した第3属性と、ユーザが入手した前記入手物の第3属性とを比較し、両者が一致している前記入手物を検出する第2検出手段と、をさらに備える。そして、前記グループ評価値算出手段は、前記グループ評価値の算出に際して、前記第2検出手段によって検出された各入手物の第1属性を、当該入手物の第3属性がユーザの選択した第3属性と一致していない場合よりも、前記グループ評価値が大きく算出されるように調整することが望ましい。
この構成によれば、ユーザが入手した入手物には、属性情報として、ゲーム内で変動せず、任意の1つをユーザが選択して登録可能な複数の第3属性のうちの何れか1つの第3属性が設定されている。ここで、第3属性の例としては、野球ゲームの選手キャラクタに設定されるチーム属性(例えば、日本のプロ野球12チームの何れかのチームの属性、MLB30チームの何れかのチームの属性等)があり、ユーザは自分のお気に入りチームを1つ選択して登録できる。野球ゲームに限らず、サッカー、アメリカンフットボール等のチームで試合を行うスポーツゲームの選手キャラクタに設定されるチーム属性は第3属性に含まれる。
第3属性のその他の例としては、各種ゲームのキャラクタまたはアイテムに設定される複数の相性属性がある。例えば、A属性(A属性はB属性に対する相性は良いがC属性に対する相性は悪い)、B属性(B属性はC属性に対する相性は良いがA属性に対する相性は悪い)、C属性(C属性はA属性に対する相性は良いがB属性に対する相性は悪い)という3種類の相性属性があり、キャラクタやアイテム等に、3種類の属性のうちの何れか1つの属性が設定されている。そして、ユーザがA属性・B属性・C属性の中から任意の1つを選択して登録できるゲームの場合、このような相性属性も第3属性となり得る。
本構成のユーザ選択属性記憶制御手段は、複数の第3属性のうちの何れか1つの第3属性であって各ユーザが選択操作した第3属性を記憶装置に記憶する。例えば、各ユーザがゲームを開始するときに、複数のチームの中から自分のお気に入りチームを選択して登録できるようになっている。
そして、本構成の第2検出手段は、ユーザが選択した第3属性と、ユーザが入手した入手物の第3属性とを比較し、両者が一致している入手物を検出する。さらに、グループ評価値算出手段は、グループ評価値の算出に際して、第2検出手段によって検出された各入手物の第1属性を、当該入手物の第3属性がユーザの選択した第3属性と一致していない場合よりも、グループ評価値が大きく算出されるように調整する。例えば、第2検出手段によって第3属性の一致が検出された入手物については、当該入手物の第1属性の値(例えば能力値)を所定倍(例えば2倍)に調整する、または当該入手物の第1属性の値(例えば能力値)に所定値(例えば500)を加算する。なお、第2検出手段によって一致が検出された入手物が複数ある場合には、検出されたそれぞれの入手物の第1属性が前記のように調整されることにより、一致が検出された入手物の数が多いほど、グループ評価値が大きく算出されることになる。
以上のように、本構成では、ユーザが選択した第3属性(お気に入りチームの属性等)と入手物の第3属性とが一致すれば、グループ評価値が大きくなり、第1特典を獲得できる可能性が高まる。よって、ユーザは入手物を入手する毎に、グループ評価値が大きくなるかもしれないという期待感を持つことができ、ゲームの興趣性が向上する。
(7)上記の(1)ないし(6)の何れかの構成において、前記入手物グループ構成手段は、ユーザが前記所定数の前記入手物を入手したときに、前記入手物グループの構成を完了することが望ましい。
この構成によれば、ユーザが所定数(例えば9つ)の入手物を所定のゲームモードで入手した時点で、自動的に入手物グループの構成が完了となる。つまり、所定のゲームモードで所定数の入手物をユーザが入手するだけで、自動的にユーザの入手物グループが完成してグループ評価値が算出される。例えば、ゲーム全体のグループ評価値のランキングに基づいて第1特典が付与される場合には、所定数の入手物をユーザが入手した時点でランキングにエントリーされる。ここで、所定数とは、例えば野球ゲームの場合、1チームを構成する9個の選手キャラクタとすることができる。すなわち、9個の選手キャラクタが入手された時点で1チームが構成されたものとみなし、この1チームがエントリーされるものとすればよい。これによって、ユーザは仮想の1チームが構成されるたびに、そのチームをランキングに送り込むような面白さを感じることができる。野球ゲーム以外でも、例えばサッカーゲームであれば、11個の選手キャラクタが入手された時点で1チームが構成されたものとすればよい。このように、現実世界で構成単位の数が決まっているようなチームまたは団体、グループが存在する場合に、その構成単位の数を上記の所定数とすることができる。このように本構成では、単に所定のゲームモードで所定数の入手物を入手するだけというシンプルで分かり易いゲーム仕様で、前述のようにゲームの熟練度に依存しない特典獲得の機会を提供し、あらゆるユーザのゲーム意欲を効果的に引き出すことが可能なゲームを実現できる。
(8)上記の(1)ないし(6)の何れかの構成において、ゲーム管理装置は、ユーザが前記所定数の前記入手物を入手したときに、前記入手物グループに属する入手物の変更の要否を確認するための確認情報をゲーム画面に表示させる確認情報表示制御手段と、前記確認情報がゲーム画面に表示された後に行われる操作であって、前記入手物グループに属する入手物の中から規定数以内の入手物を変更対象に指定した変更操作に関する情報に応じて、変更対象に指定された入手物をその後にユーザが前記ゲームモードで入手した入手物に変更するグループ内入手物変更手段と、をさらに備えることが望ましい。
この構成によれば、ユーザが所定数の入手物を所定のゲームモードで入手した時点で、確認情報表示制御手段が、入手物グループに属する入手物の変更の要否を確認するための確認情報をゲーム画面に表示させる。この確認情報がゲーム画面に表示された後に、ユーザは、入手物の一部を変更することもできるし、それをしないという選択も可能である。
ユーザが入手物の一部を変更する場合、ユーザは、入手物グループに属する入手物の中から規定数以内(例えば2つ以内)の入手物を変更対象に指定した変更操作を行うことができる。そして、本構成のグループ内入手物変更手段は、前記変更操作に関する情報に応じて、変更対象に指定された入手物を、その後にユーザが所定のゲームモードで入手した入手物に変更する処理を実行する。ここで、変更操作を行うためには、所定の対価を消費することが必要であるようにしてもよい。即ち、1回の変更操作のために所定のゲーム内ポイントを消費するものとしてもよい(例えば、抽選用ポイントを200ポイント消費)。
以上のように、本構成では、ユーザが所定数の入手物を所定のゲームモードで入手した時点で、自動的に入手物グループを完成させるのではなく、入手物グループに属する入手物の変更の要否を、ユーザに確認する。例えば、ユーザが9人の選手キャラクタを入手したが、その中の1つの選手キャラクタの第1属性(能力値等)がその他の選手キャラクタの第1属性よりも極端に低いため、グループ評価値が低くなってしまう場合もあり得え、これがユーザのモチベーションの低下を来す可能性もある。そこで、規定数以内(例えば2つ以内)の入手物の変更を可能とすることにより、グループ評価値をより高めることができる機会を、所定数の入手物を入手した時点でユーザに与えることにより、ユーザのモチベーションの低下を効果的に回避することができる。
(9)上記の(1)ないし(8)の何れかの構成において、ゲーム管理装置は、前記入手物グループに属する複数の入手物の属性情報を組み合わせた特定条件を予め記憶装置に記憶する条件記憶制御手段と、前記入手物グループが前記特定条件を満たすか否かを判定する判定手段と、をさらに備え、前記特典付与手段は、前記判定手段によって前記特定条件を満たすと判定された場合に、ユーザに対して第2特典を付与することが望ましい。
この構成によれば、条件記憶制御手段は、入手物グループに属する複数の入手物の属性情報を組み合わせた特定条件を予め記憶装置に記憶している。そして、判定手段によって特定条件を満たすと判定された場合に、ユーザに対して第2特典が付与される。
ここで、「入手物グループに属する複数の入手物の属性情報を組み合わせた特定条件」の例を次に説明する。例えば、入手物である選手キャラクタの属性情報としてチーム属性(日本のプロ野球12チームの何れかのチームの属性)が設定されている場合に、入手物グループに属する9人の選手キャラクタの中に、同一のチーム属性の選手キャラクタが閾値以上(例えば5人以上)存在するという特定条件が考えられる。また、入手物グループに属する9人の選手キャラクタの全員がセリーグの選手キャラクタ、または全員がパリーグの選手キャラクタであるという特定条件も考えられる。また、入手物には属性情報として複数段階の希少価値度(例えば1〜5の希少価値度)のうちの何れか1つの希少価値度が設定されている場合に、希少価値度の高さが所定以上(例えば3以上)の入手物が閾値以上存在する(例えば入手物グループに属する全ての入手物の希少価値度が3以上)という特定条件も考えられる。これらはほんの一例であり、入手物グループに属する複数の入手物の属性情報を組み合わせた様々な条件を特定条件として設定可能である。
また、条件記憶制御手段が、複数の特定条件を記憶装置に記憶しており、何れかの特定条件が満たされた場合に第2特典がユーザに付与されるようにしてもよい。また、特定条件が同時に複数満たされた場合、複数の第2特典がユーザに付与されるようにしてもよい。
第2特典の例としては、ゲーム内で使用可能なポイントやアイテムをユーザに付与するという特典がある。また、アイテムを抽選で獲得できるゲームでは、レアアイテム(通常のアイテムよりも抽選確率が低く、希少価値が高いアイテム)の抽選確率を上昇させるという特典もある。あるいは、ユーザの所有するキャラクタの能力を一時的に向上させるという特典もある。これらはほんの一例であり、ゲームの種類や内容に応じた様々な第2特典をユーザに付与することができる。
以上のように、本構成では、入手物グループに属する複数の入手物の属性情報を組み合わせた特定条件が満たされた場合に、第1特典とは別の第2特典がユーザに付与される。よって、ユーザにとっては、第1特典および第2特典の両方を獲得する機会が与えられる。また、第1特典が獲得できなかった場合でも、第2特典を獲得できる場合がある。この第2特典を獲得できる特定条件も、ユーザが入手した入手物の属性情報を組み合わせたものであり、ゲーム初心者から上級者まで、全てのユーザがほぼ同じ条件で第2特典を獲得できるチャンスがある。このように、ゲームの熟練度に依存しない特典の獲得チャンスをゲーム内で増加させることにより、あらゆるユーザのゲーム意欲を効果的に引き出すことができ、ゲーム全体の活性化を図ることができる。
(10)本発明の他の一局面によるゲーム管理装置は、ゲームの管理を行うゲーム管理装置であって、所定のゲームモードでユーザが入手した入手物の情報を記憶装置に記憶する入手物記憶制御手段と、ユーザが入手した所定数の前記入手物によって当該ユーザの入手物グループを構成する入手物グループ構成手段と、前記入手物グループに属する入手物の属性情報の内、少なくとも、ゲーム内で変動可能であるが入手時のまま変動していない第1属性に基づいてグループ評価値を算出するグループ評価値算出手段と、前記グループ評価値に基づいた各ユーザのゲーム内のランキングを管理するランキング管理手段と、前記ランキング管理手段が管理しているランキングに関する情報をゲーム画面に表示させるランキング表示制御手段と、を備える。
この構成によれば、ゲーム管理装置が前述の入手物記憶制御手段、入手物グループ構成手段およびグループ評価値算出手段を備え、ユーザが入手した所定数の入手物によって構成された入手物グループのグループ評価値を算出する。また、本構成では、ランキング管理手段が、グループ評価値に基づいた各ユーザのゲーム内のランキングを管理する。例えば、ランキング管理手段は、各ユーザのグループ評価値を記憶装置に記憶し、それを降順または昇順に並べてゲーム内のランキングを管理する。
なお、ランキング管理手段は、ゲーム内の全てのグループ評価値に対して正確なランキングを管理してもよいし、例えば、上位x位(例えば、上位5000位)までは正確なランキングを管理し、(x+1)位以降のランキングについては、ランキング外とするランキング管理をしてもよい。
そして、ランキング表示制御手段は、ランキング管理手段が管理しているランキングに関する情報をゲーム画面に表示させる。これにより、ユーザは、自分が入手した所定数の入手物によって構成された入手物グループのランキングを確認できる。
以上のように、本構成では、グループ評価値に基づくゲーム内ランキングの表示制御を行う。上述のように、ユーザが入手した入手物(入手後に強化・育成等により第1属性が変更されていない入手物)だけを対象として入手物グループを構成してグループ評価値を算出するので、どのユーザもほぼ同じ条件でランキングを争うことができる。これにより、ゲームの熟練度に依存しないランキングシステムを提供できるため、あらゆるユーザのゲーム意欲を効果的に引き出すことができ、ゲーム全体の活性化を図ることができる。
(11)本発明の他の一局面によるゲームシステムは、ゲームの管理を行うゲーム管理装置と、当該ゲーム管理装置との間で通信を行う端末装置と、を含むゲームシステムであって、前記ゲーム管理装置が、所定のゲームモードでユーザが入手した入手物の情報を記憶装置に記憶する入手物記憶制御手段と、前記入手物グループに属する入手物の属性情報の内、少なくとも、ゲーム内で変動可能であるが入手時のまま変動していない第1属性に基づいてグループ評価値を算出するグループ評価値算出手段と、前記グループ評価値が所定基準を満たすユーザに対して、第1特典を付与する特典付与手段と、を備える。
(12)本発明の他の一局面によるゲーム管理方法は、ゲームの管理を行うコンピュータにおけるゲーム管理方法であって、コンピュータが、所定のゲームモードでユーザが入手した入手物の情報を記憶装置に記憶する入手物記憶制御ステップと、コンピュータが、ユーザが入手した所定数の前記入手物によって当該ユーザの入手物グループを構成する入手物グループ構成ステップと、コンピュータが、前記入手物グループに属する入手物の属性情報の内、少なくとも、ゲーム内で変動可能であるが入手時のまま変動していない第1属性に基づいてグループ評価値を算出するグループ評価値算出ステップと、コンピュータが、前記グループ評価値が所定基準を満たすユーザに対して、第1特典を付与する特典付与ステップと、を含む。
(13)本発明の他の一局面によるプログラムは、コンピュータを、ゲームの管理を行うゲーム管理装置として動作させるためのプログラムであって、前記コンピュータを、所定のゲームモードでユーザが入手した入手物の情報を記憶装置に記憶する入手物記憶制御手段、ユーザが入手した所定数の前記入手物によって当該ユーザの入手物グループを構成する入手物グループ構成手段、前記入手物グループに属する入手物の属性情報の内、少なくとも、ゲーム内で変動可能であるが入手時のまま変動していない第1属性に基づいてグループ評価値を算出するグループ評価値算出手段、前記グループ評価値が所定基準を満たすユーザに対して、第1特典を付与する特典付与手段、として機能させるためのプログラムである。
本発明の一態様の構成によれば、ユーザが入手した入手物だけを対象として入手物グループを構成してグループ評価値を算出するので、熟練者、初心者を問わず、どのユーザもほぼ同じ条件で特典獲得の機会が与えられる。よって、ゲームの熟練度に依存しない特典獲得の機会を提供できるため、あらゆるユーザのゲーム意欲を効果的に引き出すことができる。
本発明の一局面によるゲーム管理装置は、ゲームの管理を行うゲーム管理装置であって、ユーザが入手した所定数の入手物(例えば選手カード)によって当該ユーザの入手物グループ(例えば9枚の選手カードによる入手物チーム)を構成する入手物グループ構成手段(例えば入手物チーム構成手段)と、前記入手物グループに属する入手物全体のグループ評価値を算出するグループ評価値算出手段(例えばチーム評価値算出手段)と、前記グループ評価値が所定基準を満たすユーザに対して、第1特典を付与する特典付与手段と、を備える。
上記の構成において、前記グループ評価値算出手段は、前記入手物グループに属する入手物における入手時の所定の第1属性に基づいて前記グループ評価値を算出することが望ましい。
上記の構成において、前記入手物には、前記属性情報として、ゲーム内で変動しない複数の第2属性のうちの何れか1つの第2属性が設定されており、前記第2属性のいずれかが予め設定されている所定数の比較項目に対して、前記入手物を対応付ける対応付け手段をさらに備え、前記グループ評価値算出手段は、前記対応付け手段によって対応付けられた前記比較項目について、当該比較項目の前記第2属性とユーザが入手した入手物の第2属性とが一致するか否かを判断し、少なくとも一つの比較項目について両者が一致する場合に、当該入手物の前記第1属性に基づいて算出される前記グループ評価値を、全ての比較項目について両者が一致しない場合よりも大きくなるようにすることが望ましい。
上記の構成において、前記対応付け手段は、所定数の前記比較項目に対して、前記入手物をユーザが入手した順番で対応付ける処理を実行し、前記対応付け手段によって対応付けられた前記比較項目と前記入手物との組み合わせのそれぞれに対して第2属性同士を比較し、両者の第2属性が一致している前記入手物を検出する第1検出手段をさらに備え、前記グループ評価値算出手段は、前記グループ評価値の算出に際して、前記第1検出手段によって検出された各入手物の第1属性を、当該入手物の第2属性が前記対応付け手段によって対応付けられた前記比較項目の第2属性と一致していない場合よりも、前記グループ評価値が大きく算出されるように調整することが望ましい。
上記の構成において、ユーザが前記入手物を入手した場合に、当該入手物の第2属性をユーザに通知する前の段階で、所定数の前記比較項目の中から任意の1つを選択する操作を受け付ける操作受付手段をさらに備え、前記対応付け手段は、前記操作受付手段によって受け付けられた前記操作に関する情報に基づき、選択された前記比較項目に対して、ユーザが入手した前記入手物を対応付ける処理を実行し、前記対応付け手段によって対応付けられた前記比較項目と前記入手物との組み合わせのそれぞれに対して第2属性同士を比較し、両者の第2属性が一致している前記入手物を検出する第1検出手段をさらに備え、前記グループ評価値算出手段は、前記グループ評価値の算出に際して、前記第1検出手段によって検出された各入手物の第1属性を、当該入手物の第2属性が前記対応付け手段によって対応付けられた前記比較項目の第2属性と一致していない場合よりも、前記グループ評価値が大きく算出されるように調整することが望ましい。
上記の構成において、前記ゲームモードは、抽選で規定数のキャラクタまたはアイテムを前記入手物として入手できる抽選モードであり、抽選モード実行操作に関する情報に応じて、ゲーム内のキャラクタまたはアイテムの中からユーザに付与する規定数のキャラクタまたはアイテムを抽選する抽選処理を実行する抽選手段をさらに備え、前記抽選モード実行操作は、前記複数の第2属性の中の一部の第2属性に限定した属性限定抽選モード実行操作を含み、前記抽選手段は、前記属性限定抽選モード実行操作に関する情報に応じて、当該一部の第2属性を有するゲーム内のキャラクタまたはアイテムのみを抽選対象とした前記抽選処理を実行することが望ましい。
上記の構成において、前記入手物には、前記属性情報として、ゲーム内で変動せず、任意の1つをユーザが選択して登録可能な複数の第3属性のうちの何れか1つの第3属性が設定されており、前記複数の第3属性のうちの何れか1つの第3属性であってユーザが選択操作した第3属性を記憶装置に記憶するユーザ選択属性記憶制御手段と、ユーザが選択した第3属性と、ユーザが入手した前記入手物の第3属性とを比較し、両者が一致している前記入手物を検出する第2検出手段と、をさらに備え、前記グループ評価値算出手段は、前記グループ評価値の算出に際して、前記第2検出手段によって検出された各入手物の第1属性を、当該入手物の第3属性がユーザの選択した第3属性と一致していない場合よりも、前記グループ評価値が大きく算出されるように調整することが望ましい。
上記の構成において、前記入手物グループ構成手段は、ユーザが前記所定数の前記入手物を入手したときに、前記入手物グループの構成を完了することが望ましい。
上記の構成において、ユーザが前記所定数の前記入手物を入手したときに、前記入手物グループに属する入手物の変更の要否を確認するための確認情報をゲーム画面に表示させる確認情報表示制御手段と、前記確認情報がゲーム画面に表示された後に行われる操作であって、前記入手物グループに属する入手物の中から規定数以内の入手物を変更対象に指定した変更操作に関する情報に応じて、変更対象に指定された入手物をその後にユーザが前記ゲームモードで入手した入手物に変更するグループ内入手物変更手段と、をさらに備えることが望ましい。
上記の構成において、前記入手物グループに属する複数の入手物の属性情報を組み合わせた特定条件を予め記憶装置に記憶する条件記憶制御手段と、前記入手物グループが前記特定条件を満たすか否かを判定する判定手段と、をさらに備え、前記特典付与手段は、前記判定手段によって前記特定条件を満たすと判定された場合に、ユーザに対して第2特典を付与することが望ましい。
本発明の他の一局面によるゲーム管理装置は、ゲームの管理を行うゲーム管理装置であって、ユーザが入手した所定数の入手物によって当該ユーザの入手物グループを構成する入手物グループ構成手段と、前記入手物グループに属する入手物全体のグループ評価値を算出するグループ評価値算出手段と、前記グループ評価値に基づいた各ユーザのゲーム内のランキングを管理するランキング管理手段と、前記ランキング管理手段が管理しているランキングに関する情報をゲーム画面に表示させるランキング表示制御手段と、を備える。
本発明の他の一局面によるゲームシステムは、ゲームの管理を行うゲーム管理装置と、当該ゲーム管理装置との間で通信を行う端末装置と、を含むゲームシステムであって、前記ゲーム管理装置が、ユーザが入手した所定数の入手物によって当該ユーザの入手物グループを構成する入手物グループ構成手段と、前記入手物グループに属する入手物全体のグループ評価値を算出するグループ評価値算出手段と、前記グループ評価値が所定基準を満たすユーザに対して、第1特典を付与する特典付与手段と、を備える。
本発明の他の一局面によるゲーム管理方法は、ゲームの管理を行うコンピュータにおけるゲーム管理方法であって、コンピュータが、ユーザが入手した所定数の入手物によって当該ユーザの入手物グループを構成する入手物グループ構成ステップと、コンピュータが前記入手物グループに属する入手物全体のグループ評価値を算出するグループ評価値算出ステップと、コンピュータが、前記グループ評価値が所定基準を満たすユーザに対して、第1特典を付与する特典付与ステップと、を含む。
本発明の他の一局面によるプログラムは、コンピュータを上記のゲーム管理装置として動作させるためのプログラムであって、前記コンピュータを前記ゲーム管理装置が備えている各手段として機能させるためのプログラムである。