JP2013223625A - 超音波画像解析装置および超音波画像解析方法 - Google Patents

超音波画像解析装置および超音波画像解析方法 Download PDF

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Abstract

【課題】短軸像から生成した3D像に基づいて血管の内中膜厚を測定していた従来の超音波画像解析装置では、短軸像の取得時相がフレーム毎に異なるため、3D像から生成した長軸断面の血管輪郭には凹凸が発生し、内中膜厚が正確に測定できないという課題があった。
【解決手段】短軸像から生成した3D像に基づいて内中膜の1次測定位置を決定し、1次測定位置において検査者が長軸像を取得する。長軸像に基づいて1次測定位置を修正し、修正後の測定位置において内中膜厚を測定する超音波画像解析装置。
【選択図】図6

Description

本発明は、位置決め用の超音波画像を解析して測定対象位置を自動的に決定し、当該測定位置の超音波画像が取得できるようにユーザーを誘導する超音波画像解析装置および方法に関する。
生体の画像診断装置としては、エックス線診断装置やMR(磁気共鳴)診断装置、あるいは、超音波診断装置が普及している。なかでも、超音波診断装置は非侵襲性や実時間性などの利点を持ち、診断や検診に広く利用されている。診断部位は、心臓、血管、肝臓、乳房など多岐に渡るが、近年、動脈硬化のリスク判定を目的とした頸動脈診断が注目されている。
以下に、超音波による頸動脈診断について説明する。図11は頸動脈を超音波でスキャンする際の像の見え方の説明図である。図11(a)は、超音波プローブを示す。超音波プローブ上には超音波振動子が配置されており、本例のように超音波振動子が1次元的に配置される際には、超音波振動子の直下の2次元のスキャン面に対して超音波画像が得られる。一般的に、頸動脈の診断においては、頸動脈を輪切りにする方向(短軸方向)と短軸方向に略直交する方向(長軸方向)の2方向からの画像を取得する(図11(b))。長軸方向、短軸方向で頸動脈をスキャンすると、例えば、図11(c)と(d)のような血管像が得られる。次に、頸動脈診断においては血管壁の厚さを指標として動脈硬化の進行度合いを把握することから、動脈の血管壁の構造について図12を参照して説明する。動脈の血管壁は、内膜、中膜、外膜の3層から構成され(図12(a)、図12(c))、動脈硬化の進展に伴い、主に内膜と中膜が肥厚する。従って、超音波による頸動脈診断では、図12(b)に示す内膜境界と外膜境界を検出することで、内膜と中膜を合わせた内中膜の厚みを測定する。内中膜の厚みが局所的に一定値を超えた状態はプラークと呼ばれ、長軸像においては、図12(d)のような血管壁の構造変化をきたす。プラークの大きさによっては、投薬、あるいは、外科的にプラークを剥離するなどの治療が必要となることから、内中膜の厚みの正確な測定が診断の鍵となる。しかしながら、内中膜の厚みは測定部位に依存して変化するとともに、検査者にとっては首の内部に存在する頸動脈の3次元的な走行形状を把握するのが困難であるため、頸動脈診断においては熟練した手技が必要とされてきた。これに対して、測定の自動化により、高度な手技を必要としない頸動脈診断を実現するための方法が提案されている。
まず、図13と図14を参照して内中膜厚測定の従来方式について説明する。図13は、頸動脈の3D像を構築する際のフローを示す。まず、頸動脈全体をスキャンして複数の短軸像を取得し(図13(a))、短軸像の各フレームから血管輪郭を抽出する(図13(b))。次に、各フレームの血管輪郭を3D空間内に配置し(図13(c))、輪郭頂点に基づいてポリゴンを生成するなどして頸動脈の3D像を構築する(図13(d))。そして、3D像から内中膜厚の測定位置と向きを決定する。図14は、測定位置と向きについて示す。測定位置や向きは診断目的に応じて異なるが、例えば、検診では頸動脈の形状に基づいて設定した測定基準位置から所定の距離を測定位置とする(図14(b))。図14(b)は、血管の走行方向における測定位置を示すが、短軸方向の面内においては、3D像を構成する各フレームにおける短軸像の輪郭中心を結んだ線(以降、中心線と呼ぶ)を通る平面(以降、最大活面と呼ぶ)となるように測定位置を設定する(図14(c))。最大活面の向きは、ユーザーが入力するなどして決定する。このようにして決定した測定位置の内中膜厚を、3D像を解析して算出する。
図15は、従来の超音波画像解析装置00の構成を示すブロック図である。超音波画像解析装置00は、超音波画像取得手段001、短軸3D像構築手段002、測定位置決定手段003、および、短軸情報測定手段004とから構成され、頸動脈全体を短軸方向にスキャンして取得した短軸像から頸動脈の3D像を構築し、3D像に基づいて所定位置における長軸断面の内中膜厚を測定する。超音波画像取得手段001は、頸動脈全体を短軸方向に順にスキャンした短軸像shCineを取得し、短軸3D像構築手段002に入力する。短軸3D像構築手段002は、短軸像shCineから頸動脈の輪郭を抽出して、3D空間内に配置して3D像(以降、短軸3D像と呼ぶ)を構築する。測定位置決定手段003は、ユーザー入力などに基づいて内中膜厚の測定位置と最大活面を決定し、短軸情報測定手段004は、測定位置と最大活面により確定するスキャン面における内中膜厚を短軸3D像に基づいて測定する。図16は、超音波画像解析装置00の動作を示すフローチャートである。まず、ステップS001において頸動脈を短軸でスキャンし、短軸3D像を構築する。続いて、ステップS002では、短軸3D像を解析して測定位置と最大活面を決定し、ステップS003において長軸断面における内中膜厚を測定する。
特開2003−305039号公報
従来の超音波画像解析装置00では、短軸像から生成した3D像に基づいて内中膜厚を測定していた。ところが、血管は心拍に同期して拍動するため、拍動に応じて輪郭形状も変化する。短軸像をスキャンする際には、プローブを移動させながら頸動脈全体をスキャンするため、フレーム毎に異なる時相で超音波画像を取得することとなる。結果として、異なる時相で取得したフレーム間には短軸像の輪郭に凹凸が発生し、短軸像から生成した3D像における長軸断面にも、図17に示すように凹凸が発生する。また、拍動に伴って内中膜厚も変動する。内中膜厚の測定には、心拍における拡張末期、つまり、血管が最も収縮する時相における、一定区間内の内中膜厚の平均値などが用いられるが、短軸像から生成した長軸断面においては近接フレーム間での時相が異なるため、内中膜厚を正しく測定できないという第1の課題があった。
さらに、内中膜厚の測定時には、測定位置と最大活面を決定する必要がある。しかしながら、短軸像からは最大活面は高精度に決定できるものの、測定位置の精度が低下する。図18(a)は、短軸像における最大活面の決定について示すが、輪郭の中心位置は拍動の影響を受け難いため、中心線を通る平面である最大活面は、高精度に決定できる。図18(b)は短軸3D像からの測定位置の決定について示す。短軸3D像から生成した長軸断面は拍動の影響で輪郭に凹凸が発生するため、長軸断面における輪郭形状を解析して決定する測定基準位置の位置精度が低下し、正しい測定位置が得られない。このように、従来の超音波画像解析装置00では、測定基準位置を決定する際の位置精度が低下するという第2の課題があった。
前記従来の課題を解決するために、本発明の超音波画像解析装置は、複数の向きから取得した超音波画像を用いて血管の測定位置を決定する超音波画像解析装置であって、前記血管の走行方向に沿ってスキャンした複数の短軸像から血管壁の輪郭を抽出し、血管輪郭の3次元形状を構築する3次元像構築手段と、前記3次元形状を解析して、第1の測定位置情報を取得する短軸情報解析手段と、前記走行方向と略直交する方向からスキャンした長軸像を解析して、第2の測定位置情報を取得する長軸情報解析手段と、前記第1、及び、前記第2の測定位置情報に基づいて、最終的な測定位置と向きを決定する測定位置決定手段と、を備える。
本発明の超音波画像解析装置により、短軸像と長軸像を併用して測定位置を決定することで内中膜厚の測定精度が向上するため、血管の超音波診断における内中膜厚測定の精度と再現性を大幅に改善できる。
超音波画像解析装置10の構成を示すブロック図 超音波画像解析装置10のシステム構成を示す図 超音波画像解析装置10の動作を示すフローチャート 超音波画像解析装置10におけるナビゲーション情報の表示例を示す図 超音波画像解析装置10におけるステップS202の動作を説明する図 超音波画像解析装置20の構成を示すブロック図 短軸像と長軸像を併用することの効果を説明する図 超音波画像解析装置20の動作を示すフローチャート スキャン面と測定範囲との関係を説明する図 IMT測定時とMax−IMT測定時の動作を示すフローチャート 頸動脈を超音波でスキャンする際の像の見え方を説明する図 動脈の血管壁の構造について説明する図 頸動脈の3D像を構築する際の処理フローを説明する図 測定対象の測定位置と向きについて説明する図 従来の超音波画像解析装置00の構成を示すブロック図 従来の超音波画像解析装置00の動作を示すフローチャート 従来の超音波画像解析装置00の第1の課題を説明する図 従来の超音波画像解析装置00の第2の課題を説明する図 超音波画像解析方法を、フレキシブルディスク等の記録媒体に記録されたプログラムを用いて、コンピュータシステムにより実施する場合の説明図
以下本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
実施の形態1の超音波画像解析装置および方法について、図面を参照しながら説明する。実施の形態1の超音波画像解析装置10は、測定対象を超音波で測定する際の測定位置情報(少なくとも測定位置と最大活面を含む)を自動的に設定したうえで、検査者が測定位置情報により示されるスキャン面で測定できるようにナビゲーションする。さらに、検査者が操作するプローブにおけるスキャン面が測定位置情報に合致したかどうかを自動的に判定して、当該位置においてスキャンした超音波画像から所定のパラメータを測定する。このように測定位置情報の決定やパラメータの測定を自動化するとともに、検査者が所望の測定位置でスキャンできるようにナビゲーションするという特徴を有する。
図1は、超音波画像解析装置10の構成を示すブロック図である。超音波画像解析装置10は、超音波画像取得手段101、短軸3D像構築手段102、測定位置決定手段103、プローブ位置情報取得手段104、合致判定手段105、および、長軸情報測定手段106とから構成される。本実施の形態では測定対象として頸動脈を例に説明するが、対象は頸動脈に限定されるものではなく、腹部大動脈や下腿動脈などの他の血管、あるいは、肝臓や乳房など他の部位であってもよい。また、画像取得手段についても、検査者がプローブを移動させながら体内をスキャンする形態であれば、光超音波や近赤外光など超音波以外のモーダルであってもよい。
超音波画像取得手段101は、短軸の超音波画像shCineを取得して短軸3D像構築手段102に入力する。短軸3D像構築手段102は、超音波画像shCineから頸動脈の輪郭を抽出して3D空間内にマッピングし、頸動脈の3D像を構築したうえで、3D空間内にマッピングした輪郭の座標shContを測定位置決定手段103に入力する。この際、超音波画像が3D空間内のどの位置でスキャンされたかを示す位置情報が必要となり、各超音波画像における頸動脈の輪郭が位置情報に基づいて3D空間内にマッピングされる。位置情報は、カメラや磁気センサ、あるいは、加速度センサやジャイロなどを用いて取得できる。一例として、カメラを用いる場合には、超音波プローブに取り付けた光学マーカーをカメラで撮影し、光学マーカーの位置と姿勢の変化から光学マーカーの3次元位置と向きを取得できる。また、磁気センサを用いる場合には、超音波プローブに磁気センサのレシーバを取り付けて、磁場発生装置から発生させた磁場の変化を検出することで位置情報が取得できる。
測定位置決定手段103は、輪郭座標shContに基づいて輪郭の3D形状を解析し、内中膜測定用の超音波画像を取得する際のスキャン面の位置と向きを示す測定位置情報locRefと、内中膜厚の測定範囲を示す測定範囲情報mesRanを決定する。そして、これらの決定後に、ナビゲーションが開始される。プローブ位置情報取得手段104は、検査者が操作する超音波プローブの位置情報locCurを取得して合致判定手段105に入力する。合致判定手段105は、測定位置情報locRefと位置情報locCurとを比較して、両者の差異が所定の閾値以下であるかどうか判定する。ここで、プローブに光学マーカーを取り付けた場合には、位置情報取得手段から直接得られるのは光学マーカーの原点位置と向きであり、これはスキャン面(超音波画像を取得できる領域)の原点とは異なるため、両者の位置関係に基づいてスキャン面の原点位置が別途算出される。なお、光学マーカーの原点位置がスキャン面の原点位置と一致する場合には、両者の変換は不要である。以降では簡単のため、プローブの位置情報locCurは、スキャン面の原点位置に変換した後の位置情報を指すものとする。
長軸情報測定手段106は、合致判定手段105において、測定位置情報locRefと位置情報locCurとの差異が閾値以下であると判定された際に、当該位置において長軸像loCineを取得して、測定範囲情報mesRanが示す測定範囲における内中膜厚を自動的に測定する。
図2は、超音波画像解析装置10のシステム構成例を示す図である。図2(a)は、プローブの位置情報をカメラで取得する際の例である。カメラを用いて光学マーカーの像を取得するため、プローブが移動しても光学マーカーがカメラに対して死角とならない位置にカメラが配置される。一例として、ここでは、被検者の上方にカメラを配置することで、死角となる領域を低減している。なお、カメラを複数配置すれば、光学マーカーがいずれか1つのカメラから見えればよいため、死角が更に低減できる。このようにプローブの位置情報が取得できる状態で、図13に示したような方法で頸動脈を短軸でスキャンして3D像を構築し、更に、測定対象部位の測定位置情報を決定する。図2(b)は、検査者に提示するナビゲーション画面の例であり、頸動脈の3D像に対して測定対象部位のスキャン面(実線の矩形)を重畳すると共に、プローブの位置情報から算出した現在のスキャン面(点線の矩形)を表示する。検査者は、実線の矩形と点線の矩形が一致するようにプローブを移動させればよく、図2(c)に示すように両者の差異が閾値以下になると、当該スキャン位置における超音波画像に基づいて内中膜厚が測定される(図2(d))。図2(d)において、スキャン面は測定位置情報locRefによって、スキャン面における内中膜厚の測定範囲については、測定範囲情報mesRanによって、それぞれ決定される。
図3は、超音波画像解析装置10の動作を示すフローチャートである。ステップS201において、頸動脈の短軸像をスキャンし、短軸像から血管輪郭を抽出したうえで、短軸3D像を構築する。ここで、スキャンは短軸方向に限定されるものではなく、頸動脈の測定部位を含む範囲の全体像が取得できれば、長軸像、あるいは、短軸像と長軸像の組合せであってもよい。なお、短軸像とは異なる方向からスキャンした場合にも、それらの超音波画像から血管輪郭を抽出する。血管輪郭の抽出時には、内膜と外膜のうち、少なくとも外膜輪郭を抽出する。
ステップS202では、短軸3D像における外膜輪郭の形状を解析して測定対象の測定位置情報を決定する。内中膜厚の測定は長軸像を用いて実施するため、当該長軸像を取得するためのスキャン面に対応する測定位置情報を取得する。
続いて、ステップS203において、短軸3D像、測定位置情報locRef、および、位置情報locCurなどを同一座標空間内にマッピングして、ナビゲーション情報としてユーザーに提示する。この後、ナビゲーション情報に基づいて、検査者がプローブを移動して、長軸像のスキャンを行う。検査者がナビゲーション情報に従ってプローブを移動させる際には、ナビゲーション画面内でのスキャン面と実際のスキャン面との関係を分かり易く提示することがポイントとなる。そこで、図4に示す例のように、頸動脈の3D像と頭部との位置関係、あるいは、目標のスキャン面に対してプローブを移動させる際の移動方向なども情報として提示できる。
ステップS204では、測定位置情報locRefと位置情報locCurとの差異が閾値以下であるかどうかを判定し、閾値以下であれば当該位置での超音波画像を取得してステップS205に進む。閾値よりも大きければ、位置情報の差異が閾値以下となるまでプローブの移動を継続する。ここで、血管径、および、内中膜厚は血管の拍動に伴って変動するため、血管径が最小となる時相(心臓の拡張末期に相当)で測定するのが望ましい。そのため、ステップS204では、位置情報の差異に加えて、血管拍動の時相が予め定めた時相に一致するかどうかを判定してもよい。拍動の時相は、心電図などの外部手段から取得しても良いし、超音波画像を解析して取得してもよい。例えば、位置情報が閾値以下になった状態で、少なくとも1心拍以上の間プローブを静止させ、血管輪郭の径あるいは面積が極小になる時相を選択する。あるいは、カラーフローやパワードプラなどから得られる血流面積が極小になる時相を選択してもよい。また、位置情報の差異が閾値以下となる複数の超音波画像を取得してもよい。
最後に、ステップS205において、ステップS204で取得した超音波画像に基づいて、測定範囲情報mesRanにおける内中膜厚を測定する。
次に、ステップS202とステップS205の処理について詳細に説明する。図5は、ステップS202の動作例を説明する図である。図5(a)は、ステップS201で構築した短軸3D像から切り出した長軸断面を示す。頸動脈は、血管径がほぼ一定の状態から徐々に径が増加した後に2本に分岐するが、血管径がほぼ一定の部位を総頸動脈、径が徐々に増加する部位をバルブと呼ぶ。分岐後の2本の血管は、それぞれ、内頸動脈(主に脳を栄養する)、外頸動脈(主に皮膚や筋肉を栄養する)と呼ばれる。動脈硬化の初期においては、バルブ付近の内中膜厚が肥厚するケースが多いため、動脈硬化のスクリーニングでは、バルブと総頸動脈の境界から総頚動脈側に1cmの場所における内中膜厚を1〜2cmの範囲に渡って測定することが推奨されている。総頸動脈とバルブの境界は、血管径の勾配における変曲点として定義される。
図5(b)は、横軸を走行方向として、縦軸に血管径をプロットしたグラフであり、走行方向の原点を総頸動脈側にとると、勾配が正から負に切り替わる位置が変曲点となる。ここでは、長軸断面における1次元的な径変化に基づいて変曲点を決定したが、走行方向における短軸輪郭の面積変化など2次元的な情報を用いてもよい。面積変化を用いることで、輪郭抽出のエラーに起因する輪郭位置の揺らぎなどに対して、よりロバストに変曲点位置を決定できる。また、血管輪郭を走行方向に対してローパスフィルタ処理するなどしてノイズを低減してから変曲点を探索してもよい。
図5(c)は、変曲点から1cmの位置における1cm幅の領域が測定位置として決定される様子を示す。ここで、測定位置を決定する際の基準部位をランドマークと呼ぶが、変曲点はランドマークの一例であり、頸動脈が2本に分岐する位置など、他の位置であってもよい。また、ランドマークからの距離や測定範囲などは、診断プロトコル毎に規定されるものであり、1cmに限定されるものではない。なお、図5(a)における長軸断面は、総頸動脈あるいはバルブと、内頸動脈、外頸動脈の血管輪郭の中心位置を通る平面としているが、例えば、総頸動脈とバルブにおける血管輪郭の中心線を含む任意の平面としてもよい。また、最大活面については、ランドマーク付近における頸動脈の中心線を含む平面を選択する。最大活面についても、再現性の高い決定方法が望ましいため、例えば、ランドマーク付近における中心線と分岐部近傍の内頸動脈の輪郭中心とを含む平面、あるいは、ランドマーク付近における中心線と、分岐部近傍の内頸動脈および外頸動脈の輪郭中心との距離が最小2乗となる平面など、予め定めた方法により決定する。あるいは、最大活面を決定したうえで、最大活面における外膜輪郭に基づいてランドマーク位置を決定してもよい。測定部位は複数設定してもよく、例えば、総頸動脈内、あるいは総頸動脈と内頸動脈の部位を複数組み合わせることが可能である。最大活面についても同様に、例えば、60度の間隔で3箇所設定するなど、複数の断面を設定してもよい。また、総頸動脈とバルブの境界は、図5(b)のグラフにおける勾配の変化量が閾値を越える位置とするなどしてもよいし、血管径や血管面積が総頸動脈に対して所定の値だけ増加した位置などとしてもよい。
ステップS205では、測定範囲情報mesRanにより決定される測定範囲の内中膜厚を自動的に測定する。内中膜厚の測定には、内膜境界と外膜境界を検出する必要があるが、これら境界では超音波のBモード画像における輝度値が急峻に変化するため、輝度値の変化に基づいて境界を検出する。なお、境界検出時には、カラーフローやパワードプラなどの空間的な血流情報を併用してもよい。特に、内膜境界は血管内腔との境界であり、血流の境界を検出できれば、内膜境界を決定する際の有用な補助情報となる。さらに、血管の形状は滑らかに変化するなどの血管形状に特徴的な拘束条件も補助情報として利用してもよい。また、内中膜厚としては、測定範囲内の内中膜厚の平均値だけでなく、測定範囲内での最大値などを用いてもよい。
このように、本実施の形態の超音波画像解析装置10によれば、測定部位の測定位置情報に基づいて検査者をナビゲーションし、最適なスキャン位置において頸動脈の長軸画像を取得できる。また、内中膜厚の測定は長軸画像に基づいて行うことから、短軸3D像から生成した断面に基づいて内中膜厚を測定していた従来の超音波画像解析装置00における第1の課題が解決できる。さらに、検査者は提示された測定位置に向かってプローブを移動させればよいため、経験の浅い検査者でも簡便に測定が行えるという利点もある。
以下、本実施の形態の変形例について述べる。
本実施の形態では、スキャン面が2次元であるプローブを移動しながら短軸方向にスキャンすることで3D像を構築したが、3Dプローブ(プローブを移動させずに3D像が得られる)を用いてもよい。例えば、プローブ面に超音波振動子が2次元的に配置されたマトリクスプローブや、1次元の超音波振動子がプローブ内で揺動することで3D像を取得する揺動プローブなどを利用できる。3Dプローブで得られる観察領域が十分でない場合には、3Dプローブを移動させながらスキャンし、個々の位置で取得した3D像を連結することで、広い領域の3D像を得ることができる。なお、2次元プローブを使用する際にも、その種類を限定するものではなく、リニアプローブ、コンベックスプローブ、セクタープローブなど種々のプローブが選択可能である。
また、ステップS202では3D像を構築したが、必ずしも3D像を構築する必要はなく、超音波画像から抽出した血管輪郭の3D空間内での位置が得られればよい。
また、3D像はCTやMRIなど超音波以外のモダリティから取得してもよい。この際、3D像を取得した際の3D座標系と超音波プローブの位置情報を取得する際の3D座標系との対応関係は予め求めておく。
また、ステップS202、あるいは、ステップS205の処理を全て自動化する必要はなく、一部を検査者が手動で行ってもよい。
さらに、内中膜厚を測定する超音波画像のスキャン面に対してナビゲーションを行うだけでなく、短軸3D像の取得時にもナビゲーションが可能である。例えば、超音波画像のフレームレートに応じて、短軸像をスキャンする際にプローブを移動させる最適な速度を決定できるため、プローブの移動速度が推奨の範囲内であるかどうかをナビゲーション画面に表示してもよい。また、観察範囲の短軸像のスキャンが終了した後に短軸3D像を構築するのではなく、短軸像をスキャンしながら、取得済みの短軸像に対して実時間、あるいは、実時間に近い形で、短軸3D像を逐次的に構築してもよい。こうすることで、スキャン済みの領域を確認しながらスキャンできるため、必要な領域をスキャンできたかどうかが容易に判断できる。
また、内中膜厚を2次元的に測定するためだけでなく、以下のように、プラークの体積など3次元的な測定を行うためのナビゲーションを行ってもよい。まず、短軸3D像を解析して内中膜厚の肥厚を検出し、プラーク部位を特定する。続いて、プラークの体積を測定するために、プラーク全体に対して等間隔で長軸像が得られるようにするなど、体積の測定に必要な複数の長軸像を決定し、これらの長軸像が取得できるようにナビゲーションを行う。プラークの3次元的な輪郭は、取得した複数の長軸像の輪郭を補間することで得られるため、補間結果などに基づいて体積を算出できる。特に、投薬によるプラークの縮退効果を早期に見極めるには体積測定が有効とされている。
また、ナビゲーションの対象は、内中膜厚の測定に限定されるものではなく、ドプラにより血流速の計測を行う際の、ドプラゲートやプローブの入射角などに対しても適用できる。例えば、長軸像におけるカラーフローやパワードプラの画像に基づいて決定した血流領域からドプラゲートの位置を決定し、スキャン面の向きと血管の中心線の向きとの関係から入射角を決定できる。
さらに、プラークなどの経時的な変化を観察するためにナビゲーションを行ってもよい。具体的には、初回診断時など、基準となる診断時における3D像とスキャン面との位置関係を少なくとも記憶しておく。例えば、頸動脈の分岐部や、総頸動脈とバルブの境界などのランドマークからの距離と、総頸動脈部分の中心線とスキャン面との相対的な角度、又は、総頸動脈と内頸動脈、あるいは外径動脈の中心線上の点を通る平面とスキャン面との相対的な角度を記録するなどが可能である。次回の診断時には、短軸スキャンを行って3D像を構築したうえで、記憶しておいた基準のスキャン面を3D像に重畳表示する。検査者は、基準のスキャン面における超音波画像を取得する。
(実施の形態2)
実施の形態2の超音波画像解析装置20および方法について、図面を参照しながら説明する。超音波画像解析装置20は、超音波画像解析装置10と同様に、3D像の構築からナビゲーション、内中膜厚の測定までを行うが、短軸像と長軸像の解析結果を併用して測定部位の測定位置情報を決定する点において超音波画像解析装置10と異なる。
図6は、超音波画像解析装置20の構成を示すブロック図であり、超音波画像取得手段101、短軸3D像構築手段102、短軸情報解析手段203、プローブ位置情報取得手段104、合致判定手段205、長軸情報解析手段206、測定位置決定手段207、および、長軸情報測定手段208とから構成される。このうち、短軸情報解析手段203、長軸情報解析手段206、および、測定位置決定手段207(これら3つの手段をまとめた手段を、両軸情報併用手段210として定義する)の動作に特徴を有するため、これら3つの手段の動作について主に説明し、超音波画像解析装置10と同様の機能を有する手段については、同一符号を附し、説明を省略する。
短軸情報解析手段203は、実施の形態1の測定位置決定手段103と同様の方法により短軸3D像を解析して、測定部位の位置と最大活面の情報を少なくとも含む1次測定位置情報locRef1を出力する。
合致判定手段205は、1次測定位置情報locRef1とプローブ移動中のスキャン面の位置情報locCurとの差異に基づいて合致判定を行う。
次に、長軸情報解析手段206は、合致判定手段205において、測定位置情報locRef1と位置情報locCurとの差異が閾値以下であると判定された際に、当該位置において長軸像loCineを取得するとともに、長軸像を解析して測定位置情報の更新情報locSupを作成し、測定位置決定手段207に入力する。
長軸情報解析手段206では、測定位置と最大活面のうち、少なくとも、測定位置を更新する。ここで、短軸像と長軸像の解析結果の併用について説明する。短軸情報解析手段203では、短軸3D像から生成した長軸断面に基づいて測定位置を決定する。しかしながら、血管の拍動の影響などから、ランドマーク検出時の位置精度が十分に得られない場合がある。従って、長軸情報解析手段206では、長軸像から抽出した外膜輪郭に基づいてランドマークを検出し、測定位置を決定する。外膜輪郭は、短軸像における血管輪郭の抽出と同様に、Bモード画像の輝度値の変化などを用いて抽出する。長軸像における輪郭は超音波画像内で直線状、あるいは、緩やかな弧を描いて変化するため、抽出結果がこれらの形状特徴を満たすように拘束条件を設定して抽出処理を実施してもよい。抽出した外膜輪郭からの測定位置は、短軸情報解析手段203と同様の方法により決定する。
測定位置決定手段207は、1次測定位置情報locRef1と更新情報locSupに基づいて、2次測定位置情報locRef2を決定する。具体的には、1次測定位置情報locRef1における最大活面と、更新情報locSupにおける測定位置から2次測定位置情報locRef2が構成される。また、2次測定位置情報locRef2により決定されるスキャン面における内中膜厚の測定範囲情報mesRan2についても別途設定し、長軸情報測定手段208に入力する。
長軸情報測定手段208は、測定範囲情報mesRan2により示される位置の内中膜厚を自動的に測定する。図7は、短軸像と長軸像の両方の解析結果を併用して測定位置情報を決定することの利点を説明する図である。まず、短軸像における輪郭中心は拍動の影響を受け難いため、最大活面は短軸像から正確に決定できる。測定位置については、長軸像からの長軸輪郭では拍動の影響に伴う凹凸が発生しないため、ランドマークの位置を正確に決定でき、ランドマーク位置から所定の距離に設定する測定位置も正確に決定できる。結果として、長軸像と短軸像の解析結果を組み合わせることで、最大活面と測定位置の両方を正確に決定できる。
図8は、超音波画像解析装置20の動作を示すフローチャートである。ステップS301において、血管を短軸スキャンし、血管輪郭の短軸3D像を構築する。続いて、ステップS302では、短軸3D像を解析して測定部位の1次測定情報locRef1を決定する。ステップS303では、少なくとも、短軸3D像、1次測定位置情報、および、現在のスキャン位置を示す情報を3次元空間内にマッピングしてナビゲーション情報として表示する。次に、ナビゲーションに従って検査者がプローブを移動させる。
ステップS304では、現在の測定位置情報と1次測定位置情報との差異が閾値以下であるか判定し、閾値以下であればステップS305に進み、閾値以下でなければ検査者はプローブの移動を継続する。ステップS305では、現在位置で取得した長軸像から血管輪郭を抽出してランドマークを検出し、更新情報locSupを決定する。
ステップS306では、1次測定情報locRef1と更新情報locSupに基づいて2次測定位置情報locRef2を決定すると共に、内中膜の測定範囲を示す測定範囲情報mesRan2も決定する。ステップS307において、測定範囲情報mesRan2により示される測定位置の内中膜厚を測定する。
なお、本動作フローでは、測定に用いる長軸像を決定した後に、当該長軸像に基づいて更新情報locSupを決定したが(ステップS305)、1次測定位置情報における測定位置と2次測定位置情報における測定位置との差異が大きいと、ステップS305において取得した長軸像が測定範囲を包含しないケースが発生し得る(図9)。
図9(a)は、ステップS305で取得した長軸像が測定位置を包含するケースを示す。図9(a)の左側において、(1)は短軸3D像の解析結果に基づくランドマーク位置、(2)は長軸像の解析結果に基づくランドマーク位置であり、(3)と(4)は、それぞれ、(1)に基づいて設定したスキャン面と測定範囲を示す。図9(a)の右図における(5)は、長軸像の解析結果に基づいて設定した測定範囲を示し、この測定範囲における内中膜が測定される。本ケースでは、(3)のスキャン面が(5)の測定位置を包含するため、問題は発生しない。
一方、図9(b)は、(1)と(2)の位置の差異が大きいため、(3)のスキャン面が(5)の測定範囲を包含せず、内中膜厚の測定が正しく行えないケースを示す。このような問題を解決するために、図9(c)に示すように、ステップS305で取得した長軸像に基づいて測定範囲を決定した後に、測定範囲を包含するようなスキャン面を再設定し、再設定したスキャン面において取得した長軸像に基づいて内中膜厚の測定を行うように動作してもよい。ここで、再設定後のスキャン面の位置についてもナビゲーション画面において提示する。例えば、再設定前のスキャン面の位置は点滅表示し、再設定後のスキャン面の位置は点滅させないこととすれば、両者が識別できる。また、スキャン面の再設定までを一連の動作としてナビゲーションできるように、ステップS304において現在の位置情報と1次測定位置情報の差異が一定値以下となった時点で、当該位置における長軸像を取得してスキャン面の再設定を行って、再設定後のスキャン面をナビゲーション画面に反映し、再設定後のスキャン面に対して検査者を誘導してもよい。なお、内中膜厚の測定は、再設定後のスキャン面において取得した長軸像に対して実施する。
次に、内中膜厚を測定する診断方法の具体例について説明する。頸動脈の診断には大きく分けて2通りの方法があり、1つ目は、健康診断のようなスクリーニング目的であり、頸動脈の所定の位置における内中膜厚を測定することで動脈硬化の程度を判定する。この測定を、IMT(Intima Medium Thickness)測定と呼ぶ。2つ目は、精査目的の診断であり、総頸動脈、バルブ、あるいは、内頸動脈などにおいて内中膜厚が最大となる位置を探索し、最大位置、および、最大位置の前後1cmの位置など所定の距離だけ離れた位置の内中膜厚を測定する。この測定を、Max−IMT測定と呼ぶ。
図10(a)と(b)は、それぞれ、IMT測定時の測定位置情報の決定フロー、および、Max−IMT測定時の測定位置情報の決定フローを示す。IMT測定時は、まず、ステップS3021において、短軸3D像を解析して血管中心線を検出し、最大活面を決定する。続いて、ステップS3022では、短軸3D像を解析して総頸動脈―バルブの境界位置を仮決定し、ステップS3023において、最大活面と総頸動脈―バルブの境界位置に基づいて1次測定位置情報を決定する。ステップS3061では、検査者がナビゲーションに従って取得した長軸像を解析して、総頸動脈―バルブの境界位置を確定する。最後に、ステップS3071において、ステップS3021で決定した最大活面と、ステップS3061で確定した総頸動脈―バルブの境界位置に基づいて2次測定位置情報を決定する。
一方、Max―IMT測定時には、まず、ステップS3025において、短軸3D像を解析して血管中心線を検出し、測定に用いる最大活面を決定する。続いて、ステップS3026では、短軸3D像を解析して内中膜の最大肥厚位置を仮決定する。ここで、最大肥厚位置は、総頸動脈、バルブ、内頸動脈などの各部において検出してもよいし、頚動脈を走行方向に沿って複数区間に分割した各区間において検出してもよい。このとき、最大肥厚位置は部位や区間毎に複数設定される。あるいは、最大肥厚位置を検出するのではなく、内中膜厚が所定の閾値を越える部位を全て検出してもよい。次に、ステップS3027では、最大活面と最大肥厚位置に基づいて、最大肥厚位置における最大活面がスキャン面となるように1次測定位置情報を決定する。ステップS3062では、検査者がナビゲーションに従って取得した長軸像を解析して、最大肥厚位置を確定する。最後に、ステップS3072において、ステップS3025で決定した最大活面と、ステップS3062で確定した最大肥厚位置に基づいて2次測定位置情報を決定する。経過観察や投薬効果の確認などにおいては、初回の診断時に測定した最大肥厚位置と同一の位置を、その後の診断時に繰り返し測定できることが望ましく、上記のMax−IMT測定方法により最大肥厚部の位置を正確に決定できることの有用性は高い。
なお、測定を行う最大活面は複数設定してもよく、ナビゲーション画面においては、複数の最大活面を順に測定するように検査者に対して測定位置情報を提示する。特に、プラーク部位を対象としたMax―IMTの測定などでは、複数の最大活面から測定することにより、プラークの3次元的な形状を、より正確に捉えることができる。例えば、短軸3D像を解析して内中膜厚が最大となる最大活面を基準として、所定の角度だけ異なる最大活面についても測定対象とする。
なお、図10におけるIMT測定とMax―IMT測定の各動作は、短軸像と長軸像を併用して2次測定位置情報を決定する例として説明したが、超音波画像解析装置10においても適用できる。超音波画像解析装置10は、短軸像の解析結果のみから測定位置情報を決定するため、1次測定位置情報の決定に必要なステップのみから構成される。
また、IMT測定とMax―IMT測定をユーザーが切替えられるようにしてもよい。このとき、切替え信号が両軸情報併用手段210に対して入力され、両軸情報併用手段210は入力信号に応じて両モードを切替える。
また、本実施の形態では、ナビゲーションを目的としたが、短軸像と長軸像を併用して高精度に位置決定を行う方法は、短軸3D像において検出したプラークのランドマークからの相対位置を、長軸像を用いて正確に測定するなど、他の用途に用いることも可能である。
(実施の形態3)
上記各実施の形態で示した超音波画像解析方法を実現するためのプログラムを、フレキシブルディスク等の記録媒体に記録するようにすることにより、上記実施の形態で示した処理を、独立したコンピュータシステムにおいて簡単に実施することが可能となる。
図19は、上記各実施の形態の超音波画像解析方法を、フレキシブルディスク等の記録媒体に記録されたプログラムを用いて、コンピュータシステムにより実施する場合の説明図である。
図19(b)は、フレキシブルディスクの正面からみた外観、断面構造、及びフレキシブルディスクを示し、図19(a)は、記録媒体本体であるフレキシブルディスクの物理フォーマットの例を示している。フレキシブルディスクFDはケースF内に内蔵され、該ディスクの表面には、同心円状に外周からは内周に向かって複数のトラックTrが形成され、各トラックは角度方向に16のセクタSeに分割されている。従って、上記プログラムを格納したフレキシブルディスクでは、上記フレキシブルディスクFD上に割り当てられた領域に、上記プログラムが記録されている。
また、図19(c)は、フレキシブルディスクFDに上記プログラムの記録再生を行うための構成を示す。超音波画像解析方法を実現する上記プログラムをフレキシブルディスクFDに記録する場合は、コンピュータシステムCsから上記プログラムをフレキシブルディスクドライブを介して書き込む。また、フレキシブルディスク内のプログラムにより超音波画像解析方法を実現する上記超音波画像解析方法をコンピュータシステム中に構築する場合は、フレキシブルディスクドライブによりプログラムをフレキシブルディスクから読み出し、コンピュータシステムに転送する。
なお、上記説明では、記録媒体としてフレキシブルディスクを用いて説明を行ったが、光ディスクを用いても同様に行うことができる。また、記録媒体はこれに限らず、ICカード、ROMカセット等、プログラムを記録できるものであれば同様に実施することができる。
なお、図1あるいは図6の超音波画像解析装置のブロックは典型的には集積回路であるLSI(Large Scale Integration)として実現される。これらは個別に1チップ化されても良いし、一部又は全てを含むように1チップ化されても良い。
ここでは、LSIとしたが、集積度の違いにより、IC(Integrated Circuit)、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。
また、集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセッサーで実現してもよい。例えば、GPU(Graphic Processing Unit)などのグラフィクス処理用の専用回路が使用できる。LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサーを利用しても良い。
さらには、半導体技術の進歩又は派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。バイオ技術の適応等が可能性としてありえる。
また、図1あるいは図6の超音波画像解析装置の各手段は、インターネットやLAN(Local Area Network)などのネットワークを介して接続してもよい。例えば、ネットワーク上のサーバや蓄積デバイスに保持された超音波画像を読み込む構成などが可能である。さらに、各手段の機能追加などをネットワーク経由で行ってもよい。
(その他変形例)
なお、本発明を上記実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明は、上記の実施の形態に限定されないのはもちろんである。以下のような場合も本発明に含まれる。
(1)上記の各装置は、具体的には、マイクロプロセッサ、ROM、RAM、ハードディスクユニット、ディスプレイユニット、キーボード、マウスなどから構成されるコンピュータシステムである。前記RAMまたはハードディスクユニットには、コンピュータプログラムが記憶されている。前記マイクロプロセッサが、前記コンピュータプログラムにしたがって動作することにより、各装置は、その機能を達成する。ここでコンピュータプログラムは、所定の機能を達成するために、コンピュータに対する指令を示す命令コードが複数個組み合わされて構成されたものである。
(2)上記の各装置を構成する構成要素の一部または全部は、1個のシステムLSI(Large Scale Integration:大規模集積回路)から構成されているとしてもよい。システムLSIは、複数の構成部を1個のチップ上に集積して製造された超多機能LSIであり、具体的には、マイクロプロセッサ、ROM、RAMなどを含んで構成されるコンピュータシステムである。前記RAMには、コンピュータプログラムが記憶されている。前記マイクロプロセッサが、前記コンピュータプログラムにしたがって動作することにより、システムLSIは、その機能を達成する。
(3)上記の各装置を構成する構成要素の一部または全部は、各装置に脱着可能なICカードまたは単体のモジュールから構成されているとしてもよい。前記ICカードまたは前記モジュールは、マイクロプロセッサ、ROM、RAMなどから構成されるコンピュータシステムである。前記ICカードまたは前記モジュールは、上記の超多機能LSIを含むとしてもよい。マイクロプロセッサが、コンピュータプログラムにしたがって動作することにより、前記ICカードまたは前記モジュールは、その機能を達成する。このICカードまたはこのモジュールは、耐タンパ性を有するとしてもよい。
(4)本発明は、上記に示す方法であるとしてもよい。また、これらの方法をコンピュータにより実現するコンピュータプログラムであるとしてもよいし、前記コンピュータプログラムからなるデジタル信号であるとしてもよい。
また、本発明は、前記コンピュータプログラムまたは前記デジタル信号をコンピュータ読み取り可能な記録媒体、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、CD−ROM、MO、DVD、DVD−ROM、DVD−RAM、BD(Blu−ray Disc)、半導体メモリなどに記録したものとしてもよい。また、これらの記録媒体に記録されている前記デジタル信号であるとしてもよい。
また、本発明は、前記コンピュータプログラムまたは前記デジタル信号を、電気通信回線、無線または有線通信回線、インターネットを代表とするネットワーク、データ放送等を経由して伝送するものとしてもよい。
また、本発明は、マイクロプロセッサとメモリを備えたコンピュータシステムであって、前記メモリは、上記コンピュータプログラムを記憶しており、前記マイクロプロセッサは、前記コンピュータプログラムにしたがって動作するとしてもよい。
また、前記プログラムまたは前記デジタル信号を前記記録媒体に記録して移送することにより、または前記プログラムまたは前記デジタル信号を前記ネットワーク等を経由して移送することにより、独立した他のコンピュータシステムにより実施するとしてもよい。
(5)上記実施の形態及び上記変形例をそれぞれ組み合わせるとしてもよい。
本発明に係る超音波画像解析装置および方法によれば、短軸像と長軸像を併用することで、血管の内中膜厚を測定する際の位置決めを高精度に行える。故に、本発明に係る超音波画像解析装置および方法は、動脈硬化のスクリーニングなどにおける測定精度および再現性を向上できることから、医療診断機器産業において高い利用可能性をもつ。
00,10,20 超音波画像解析装置
001,101 超音波画像取得手段
002,102 短軸3D像構築手段
003,103,207 測定位置決定手段
104 プローブ位置情報取得手段
105,205 合致判定手段
106,208 長軸情報測定手段

Claims (4)

  1. 複数の向きから取得した超音波画像を用いて血管の測定位置を決定する超音波画像解析装置であって、
    前記血管の走行方向に沿ってスキャンした複数の短軸像から血管壁の輪郭を抽出し、血管輪郭の3次元形状を構築する3次元像構築手段と、
    前記3次元形状を解析して、第1の測定位置情報を取得する短軸情報解析手段と、
    前記走行方向と略直交する方向からスキャンした長軸像を解析して、第2の測定位置情報を取得する長軸情報解析手段と、
    前記第1、及び、前記第2の測定位置情報に基づいて、最終的な測定位置と向きを決定する測定位置決定手段と、
    を備えることを特徴とする超音波画像解析装置。
  2. 前記第1の測定位置情報は、少なくとも3次元空間における測定位置と向きを含み、
    前記第2の測定位置情報は、少なくとも3次元空間における測定位置を含み、
    前記測定位置決定手段は、前記第2の測定位置情報における測定位置に基づいて、前記最終的な測定位置を決定することを特徴とする請求項1に記載の超音波画像解析装置。
  3. 前記血管は頸動脈であって、
    前記測定位置は、頸動脈における総頸動脈部とバルブ部の境界位置から所定の距離だけ離れた位置であり、
    前記短軸情報解析手段は、前記3次元形状に基づいて前記境界位置を検出して、前記第1の測定位置情報を取得し、
    前記長軸情報解析手段は、前記長軸像に基づいて前記境界位置を検出して、前記第2の測定位置情報を取得すること
    を特徴とする請求項1に記載の超音波画像解析装置。
  4. 複数の向きから取得した超音波画像を用いて血管の測定位置を決定する超音波画像解析方法であって、
    前記血管の走行方向に沿ってスキャンした複数の短軸像から血管壁の輪郭を抽出し、血管輪郭の3次元形状を構築する3次元像構築ステップと、
    前記3次元形状を解析して、第1の測定位置情報を取得する短軸情報解析ステップと、
    前記走行方向と略直交する方向からスキャンした長軸像を解析して、第2の測定位置情報を取得する長軸情報解析ステップと、
    前記第1、及び、前記第2の測定位置情報に基づいて、最終的な測定位置と向きを決定する測定位置決定ステップと、
    を含むことを特徴とする超音波画像解析方法。
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