JP2011130825A - 超音波データ処理装置およびそのプログラム - Google Patents

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【課題】弁の形状までを考慮して心室の計測、画像化等を行える超音波診断装置を提供することを目的とする。
【解決手段】データ処理空間内における、心臓に対する超音波の送受波により得られた超音波データを処理する超音波データ処理装置において、心臓内の心室の入口にある僧帽弁46の上にまたはそれより上流側に基準面52Sを設定する手段と、基準面52Sに基づいて僧帽弁46を探索し、僧帽弁46の形状に近似した弁近似線56を生成する手段とを備える。超音波データ処理装置は、さらに、基準面52Sと弁近似線56との間に挟まれる弁上流側領域に対して計測または画像化を実行する。
【選択図】図5

Description

本発明は超音波データ処理装置に関し、特に、心臓に対する超音波の送受波によって得られた超音波データに基づいて心臓内の心室に対する計測等を行う装置に関する。
医療の分野において、生体内の組織を超音波画像として表示する超音波診断装置が広く用いられている。超音波診断装置は超音波の送受波により得られた超音波データを処理するモジュール(計測モジュール、画像化モジュール)を備えており、当該モジュールは超音波データ処理装置に相当する。超音波診断装置から超音波データを受け入れて、それを処理する情報処理装置(コンピュータ)も超音波データ処理装置の一種である。
一般に、超音波診断装置は、2次元画像(断層画像)を表示するモード、3次元画像を表示するモード、等を備えている。前者の断層画像は超音波ビームの一次元走査によって取得されたフレームデータ(2次元超音波データ)に基づいて形成され、後者の3次元画像は超音波ビームの2次元走査によって取得されたボリュームデータに基づいて形成される。ボリュームデータは、診断対象組織を含む生体内3次元領域における各位置に対応づけられたボクセルの集合として構成されるものである。換言すれば、複数のフレームデータの集合として構成される。各ボクセルのデータ値は、生体内の各点で反射した超音波(エコー)の強度を示す。3次元画像表示モードでは、上記のように、ボリュームデータに基づいて生体内の組織が奥行感をもって3次元画像としてディスプレイに表示される。なお、エコーに含まれるドプラ情報に基づいて血流の3次元画像が表示されることもある。
このような超音波診断装置は、一般に、超音波データに基づいて人体内の組織についての画像を表示する機能に加えて、超音波データに基づいて臓器の体積等を計測してその計測結果を表示する機能を有する。例えば、引用文献1には、ボリュームデータに基づいて心臓の左室の体積を求める超音波診断装置について記載されている。この技術は、データ処理空間内に左室と左房とを分離する複数の切断面(分離面候補)を弁の付近に設定し、その中から分離面を決定し、当該分離面を使って左室体積を自動的に抽出、計測するものである。なお、特許文献2には、2次元画像上における左室抽出処理が開示されている。同文献には弁の付け根を通過する左室抽出用の分離ラインが開示されている。
特開2006−167080号公報 特開2002−330967号公報
左房から左室への入口には僧帽弁がある。僧帽弁は心拍周期で開閉運動するため、すなわち閉じていない状態もあるため、そのような状態でも左室体積を計測できるようにするために、特許文献1に見られる技術では、僧帽弁の形状を単なる平面で近似し、その平面から血流の流出側の全体領域を左室内の領域であるものとみなして左室の体積を求めている。しかし、僧帽弁は単なる平面ではなく複雑な形状を有しているため、しかも、心拍時相によってその形態が変動するため、僧帽弁の位置に単なる平面としての分離面を設定したのでは、場合によっては、求められる左室の体積に誤差が生じ易い。すなわち、体積計測用の分離面と弁との間の局所領域までが計測対象となってしまうという問題がある。このような問題は、左室の解析に限らず右心室の解析においても生じ得る。
上記においては、ボリュームデータに基づいて3次元計測を行う場合についての課題を説明したが、フレームデータに基づいて2次元計測を行う場合にも同じような問題が生じる。また、計測ではなく抽出組織の画像化その他の処理を行う場合にも同じような問題が生じ得る。
本発明は、弁の形状までを考慮して心室の計測、画像化等を行える超音波診断装置を提供することを目的とする。
本発明は、2次元または3次元のデータ処理空間内における、心臓に対する超音波の送受波により得られた超音波データを処理する超音波データ処理装置において、前記心臓内の心室の入口にある弁の上にまたはそれより上流側に基準図形を設定する基準図形設定手段と、前記基準図形に基づいて前記弁を探索し、前記弁の形状に近似した弁近似図形を生成する弁近似図形生成手段と、を備え、前記基準図形と前記弁近似図形との間に挟まれる弁上流側領域に対して計測または画像化が実行される、ことを特徴とする。
また、本発明に係る超音波データ処理装置においては、前記心室について前記基準図形より下流側の領域全体の面積または体積を概算値として求める手段と、前記概算値から前記弁上流側領域の面積または体積である局所値を減算することにより、前記心室についての実効値を求める手段と、を備えることが好適である。
また、本発明に係る超音波データ処理装置においては、前記超音波データに基づいて前記心室および前記弁が表れた参照画像を形成する参照画像形成手段と、前記参照画像に基づいて前記基準図形を設定する位置を指定するための位置指定手段と、を含み、前記基準図形設定手段は、前記指定された位置に基づいて前記基準図形を定める、ことが好適である。
また、本発明に係る超音波データ処理装置においては、前記弁近似図形生成手段は、前記基準図形に基づいて設定される複数の探索開始点から前記弁に向けて複数の探索経路を設定する探索経路設定手段と、前記各探索経路上において弁表面位置を検出する弁表面位置検出手段と、前記複数の探索経路上での弁表面位置の検出結果に基づいて前記弁近似図形を生成する生成手段と、を含むことが好適である。
また、本発明に係る超音波データ処理装置においては、前記弁表面位置検出手段は、前記各探索経路に沿った弁表面位置の探索が所定の終了条件に達した場合に当該探索を終了させ、前記生成手段は、実際に検出された複数の弁表面位置に基づく補間演算により前記弁近似図形を生成する、ことが好適である。
また、本発明に係る超音波データ処理装置においては、前記弁近似図形は2次元または3次元の山状形態を有し、前記心臓の心拍時相に応じて前記山状形態が周期的に変動し、各心拍時相において前記概算値および前記局所値が演算され、これにより各心拍時相において前記実効値が演算される、ことが好適である。
また、本発明は、超音波データ処理装置において実行されるプログラムであって、2次元または3次元のデータ処理空間内において、心臓に対する超音波の送受波によって得られたフレームデータまたはボリュームデータとしての超音波データを処理する超音波データ処理プログラムにおいて、前記心臓内の心室の入口にある弁の上にまたはそれより上流側に2次元または3次元の基準図形を設定する機能と、前記基準図形に基づいて前記弁を探索し、これにより前記弁の形状に近似した弁近似図形を生成する機能と、前記基準図形と前記弁近似図形との間の挟まれる弁上流側領域に対して計測または画像化を実行する機能と、を含むことを特徴とする。
なお、本発明における図形には、2次元領域で定義された直線もしくは曲線、または、3次元領域で定義された平面、曲面、または立体形状を含むものとする。
本発明によれば、弁の形状までを考慮して心室の計測、画像化等を行える。よって、例えば、心室の面積や体積を演算する場合においてその演算結果の精度を高められる(誤差を少なくすることができる)。あるいは、例えば、心室の超音波画像を表示する場合においてその形態を正確に表現できる。あるいは、例えば、弁の流入側の局所領域それ自体を計測対象または画像化対象とすることが可能となる。これは疾病診断のための新しい情報を提供するものである。
実施形態に係る超音波診断装置の構成を示す図である。 3次元データ処理空間に存在するボリュームデータを概念的に示す図である。 観測断面における左房および左室を示す図である。 心室解析部が実行する処理を示すフローチャートである。 弁上流側領域の体積を求める処理を説明する図である。 3次元処理に際して心室解析部が実行する処理を示すフローチャートである。 観測断面上の弁近似線の一部を母線とする回転対称の立体形状を弁近似面として求める処理を説明する図である。
図1に本発明の実施形態に係る超音波診断装置10の構成を示す。この超音波診断装置10は、医療の分野において用いられる装置であり、本実施形態において、心臓における特定の心室、特に左室の計測、画像化を行う装置である。もっとも、本発明に係る手法は右室その他の内腔の計測に適用することも可能である。具体的には、超音波診断装置10は、超音波を人体内に送信し、人体内で生じた反射波を受信するものである。そして、受信した反射波に基づいて、人体内の臓器を画像として示すデータ、かかる臓器の体積を示すデータ等を生成し、データの内容をディスプレイ表示する。以下、図1に示す各構成要素を参照しつつ説明する。
超音波プローブ14は、本実施形態において、生体内の3次元空間(3次元エコーデータ取込空間)に対して超音波を送受波する送受波器である。超音波プローブ14は、本実施形態において、超音波ビームを2次元走査するための2Dアレイ振動子を備えている。但し、1Dアレイ振動子を電子走査方向と直行する機械走査方向に機械走査することによって3次元空間を形成するようにしてもよい。ちなみに、2Dアレイ振動子は2次元配列された複数の振動素子により構成されるものであり、1Dアレイ振動子は一次元配列された複数の振動素子により構成されるものである。本実施形態では、心臓特に左室を含む3次元空間を形成するため、生体の胸部表面上に超音波プローブ14が当てられる。いずれにしても、本実施形態では、3次元空間からボリュームデータが取得される。一般に、ボリュームデータは複数のフレームデータ(ビーム走査面データ)に相当し、各フレームデータは複数のビームデータに相当し、各ビームデータは複数のエコーデータに相当する。3次元空間において、各エコーデータは通常、ボクセルデータと称される。なお、経食道プローブを用いて心臓についてのフレームデータあるいはボリュームデータが取得されるようにしてもよい。
送信回路12は、送信ビームフォーマーとして機能し、具体的には、複数の送信信号を生成しそれらを超音波プローブ14内のアレイ振動子へ並列的に出力する。超音波プローブ14では、それらの送信信号に基づいて超音波が生成され、それが生体内へ放射される。これにより送信ビームが形成される。超音波プローブ14内のアレイ振動子は、人体内で生じた反射波を受信し、受信した反射波に基づき複数の受信信号を生成してそれらを受信回路16に並列的に出力する。受信回路16は、受診ビームフォーマーとして機能するものであり、具体的には、複数の受信信号に対する整相加算処理により、受信ビームに相当するビームデータ(整相加算後の受信信号)を生成する。このビームデータは、受信ビーム一本分に相当するエコーデータ列として構成され、それがプロセッサ18に出力される。このビームデータは、特定の超音波送受信方向について、超音波プローブ14からの各距離上で生じた反射波の強度を時間軸上に表したデータである。プロセッサ18は、受信回路16から出力されたビームデータを必要に応じてメモリ20に記憶する。
本実施形態に係る超音波診断装置10では、人体内の注目組織、すなわち左室を含む3次元空間が形成されるように超音波ビームが2次元走査され、ここで超音波の一回の送受信毎に一方向のビームデータが取得され、それが各方位について実行されることにより、メモリ20には、複数の方位に対応する複数のビームデータが記憶される。
プロセッサ18内に構成されたデータ変換部22は、メモリ20に記憶されたビームデータ群に対して座標変換処理を適用し、これにより直交座標系のボリュームデータを生成する。そのボリュームデータが再びメモリ20に記憶される。このようにして得られたボリュームデータは、3軸からなる直交座標系の個々の座標点にデータ値を対応付けたボクセル集合に相当するものである。なお、上記の座標変換処理がメモリ20への各ビームデータの最初の書き込み時に実行されてもよい。通常、ボリュームデータの生成に先立って、各ビームデータに対して、検波処理、対数圧縮処理等の信号処理が施される。心臓の各心拍時相における診断を行うため、ボリュームデータは、心拍周期より短い時間間隔で更新されることが好ましい。
プロセッサ18は、図1に示された構成例において、心室解析部24および画像処理部26を構成する。心室解析部24は、3次元データ処理空間において、左室を抽出し、左室の体積を演算する機能を有する。画像処理部26は、3次元画像処理法、例えばボリュームレンダリング法により、画像化対象組織の3次元画像を形成する機能を有する。画像化対象組織は、本実施形態において左室であり、必要に応じて、後に詳述する僧帽弁流入側の局所領域(望ましくは弁運動領域に相当する部分)である。プロセッサ18は、図示される構成の他、ボリュームデータに基づいて特定切断面の2次元断層画像(Bモード画像)を形成する機能も備えているが、それについて図示省略されている。プロセッサ18はプログラム動作するものであり、プロセッサ18が有する各機能はソフトウエア機能として実現することも可能である。すなわち、それらの機能を外部のコンピュータで実行させることも可能である。そのような外部コンピュータは超音波データ処理装置に相当するものである。プロセッサ18には、図1に示されるように、操作パネル30およびディスプレイ28が接続されている。図1には図示されていない制御部が各構成の動作制御を行っている。プロセッサ18がかかる制御部として機能してもよい。
ここで、生体内の3次元空間に対応する3次元のデータ処理空間に対して2次元の観測断面(任意切断面)を設定し、観測断面上の組織を表す断層画像をディスプレイ28に表示する断面表示処理について説明する。本実施形態では、左室の体積演算および3次元画像化に先立って、そのような断層画像として左室の縦断面(中央縦断面)に相当する位置がユーザーにより指定され、指定された位置に対応する断層画像が表示される。具体的には、操作パネル30は、観測断面を指定する断面指定情報をユーザの操作に応じてプロセッサ18に出力する。プロセッサ18内に構成された断層画像形成部(図示せず)は、メモリ20に記憶されたボリュームデータから、断面指定情報によって指定される観測断面上のボクセル群のデータを取得する。そして、取得したデータを2次元座標値とピクセルデータとを対応付けた画像データ(Bモード画像データ)に変換する。その画像データがディスプレイ28に出力され、左室の断層画像がディスプレイ28に表示される。左室の縦断面に相当する断層画像を得るには、ディスプレイ28に表示される断層画像の内容を見ながら、3次元空間に対して設定する観察断面の位置を変化させ、最適な断層画像が表示された位置をもって、観察断面の位置とすればよい。そのようなマニュアルサーチによらずにパターン認識処理により最適な観察断面を探索するようにしてもよい。いずれにしても、表示された断層画像上には、僧帽弁を備える左室がその周囲の心筋を含めて表示される。そのような断層画像を用いて、左室と左房との間(厳密には僧帽弁の上またはその流入側の位置)に後述する基準面が設定される。このように、断層画像が形成および表示されるのは基準面を設定するためである。そのため、基準面が自動的に設定される場合には断層画像を表示しなくてもよい。
なお、抽出された左室(内腔)の3次元表示処理に当たっては、望ましくはボリュームレンダリング法が採用される。ボリュームレンダリング法は、視点から伸びる各視線(レイ)上において奥行き方向に各ボクセルを参照して、不透明度(オパシティ)を示す情報を所定のボクセル演算によって求め、最終的なボクセル演算結果を当該視線に対応する画素の画素値とする公知のレンダリング処理法である。ボリュームレンダリング法によれば、視点から奥行き方向側にある組織が、輝度の強弱を以て立体的に表示される。そのようなレンダリング処理は、図1の画像処理部26が実行してもよい。
本実施形態に係る超音波診断装置10は、上述したように、心臓の心室体積を求める心室解析処理機能を備えるものである。以下に、その演算例につき説明する。
図2には3次元データ処理空間に存在するボリュームデータ36が概念的に示されている。符号32は左房(左房血流領域)を示し、符号34は左室(左室血流領域)を示す。両者間には図示されていない僧帽弁が存在し、左房32から左室34へ血液が流入する。左室34は、心機能において重要な部分を担っており、その体積あるいは体積変化は心機能を評価する上での重要な指標となる。よって、左室34の体積をできるだけ正確に求める必要がある。ここで、僧帽弁が開いている状態では、左房32と左室34とが空間的に連なり、両者を何らかの手段で分離しないと左室抽出を行えないという点が問題となる。従来技術においては、3次元処理において分離面を設定し、あるいは、2次元処理において分離線を設定して、強制的に2つの内腔を空間的に分離していた。しかし、そのような単純な平面あるいは直線での分離によると、左室34についての正確な体積あるいは面積を求められない。そこで、本実施形態においては、2つの内腔の分離に際して僧帽弁の形状(各心拍時相における形状)をも考慮して左室抽出を行う。
心室解析処理では、図2に示す例では、観測断面38(観測用解析断面)、および観測断面38に平行に所定の距離を隔てて配置された複数の解析断面40が設定される。観測断面38は、以下に説明する基準面52Sを設定するための表示用断面であると同時に、それ自体も解析対象となる断面である。すなわち、観測断面38上において、後述するように僧帽弁の形状が考慮されつつ左室の面積が演算され、各解析断面40上でも後述するように僧帽弁の形状が考慮されつつ左室の面積が演算される。そのように演算された複数の面積から、それらの断面38および40のボクセル数換算の距離間隔を用いて、左室の体積が演算される。基準面52Sは、本実施形態において、僧帽弁の弁輪部を通る位置に設定され、あるいは、僧帽弁の流入側の近傍位置に設定される。基準面52Sは、図示の例では、観測断面38上において指定される2点(後述)を通り、観測断面38に垂直な面である。基準面52Sは、左房32と左室34とをおおよそ分離する面であると同時に、後述のように、僧帽弁の表面形状を左房側から抽出するための探索開始面として用いる。したがって、僧帽弁の左房側にそれに比較的近い位置に設定されるのが望ましい。図2において、基準面52Sは、観察断面38および複数の解析断面40に対して共通の垂直面であり、各断面上においては1本の直線として表れる。なお、それらの観察断面を含む解析断面数については任意に定めることができる。
図3に観測断面38における左房42および左室44を示す。これは断層画像として表示されるものである。ハッチングが施されている部分が心筋等に相当し、それによって囲まれた領域は血流領域を示している。図3に示すように、心臓は、複数の心腔を有し、ここでは左房42および左室44が表されている。左房42と左室44の間、すなわち、左室44の入口には、血液の逆流を防ぐ僧帽弁46がある。
心室解析処理においては、基準面52Sを設定するため、観測断面38上に2つの基準点が設定される。基準面52Sは、その2つの基準点を通り観測断面38に垂直な面として設定される。基準点は、図3に示すように弁輪部に位置する点48Aおよび点48Bとすることが好ましい。あるいは、弁輪部に位置する2点より上流側の2点を基準点としてもよい。心室解析処理においては、さらに、観測断面38より下流側の領域を指定するための心尖部上の点(以下、心尖点50とする。)が設定される。
左室の体積を求める場合、観測断面38について、観測断面38と基準面52Sとの交線である基準線52L、およびそれより心尖部側の心筋によって囲まれた領域の面積が左室概算面積として求められる。この面積は、基準線52Lおよびそれより心尖部側の心筋で囲まれた領域を示すボクセル数に基づいて求めることができる。
左室の体積を求める処理では、さらに、各解析断面40についても同様に、基準線52Lに相当する直線およびそれより心尖部側の心筋によって囲まれた領域の面積が左室概算面積として求められる。そして、観測断面38について求められた左室内概算面積に観測断面38の断層厚みを乗じた値、および各解析断面40について求められた左室内概算面積にそれぞれの断層厚みを乗じた値を加算合計した値に、単位ボクセル当たりの体積を乗じた値が左室の概算体積として求められる。
ここで、断層厚みは、各断面の厚みをボクセル単位を以て示すものとして予め定義された値である。例えば、最上層より下方にある各断面については、各断面の上層側に隣接する断面までのボクセル数換算の距離を以て断層厚みを定義する。そして、最上層の断面については、予め定められた数のボクセル数を以て断層厚みを定義する。
ここで求めようとしている左室の体積は、僧帽弁46より下流側の左室44内の体積である。しかし、上記のようにして求められる概算体積には、基準面52Sと僧帽弁46との間に挟まれる弁上流側領域の体積が誤差として含まれる。そこで、本実施形態に係る心室解析処理においては、弁上流側領域の体積を求め、概算体積から弁上流側領域の体積を減算した値を左室体積として求める。
次に、超音波診断装置10が実行する処理の具体的な流れについて説明する。まず、基準点および心尖点を設定する際に超音波診断装置10が実行する処理について説明する。心室解析処理を開始するための操作が操作パネル30で行われると、操作パネル30は、心室解析処理を実行すべき旨の指令情報をプロセッサ18に出力する。その指令情報を受けたプロセッサ18は、ユーザに対する操作指示をディスプレイ28に表示する。この操作指示は、2つの基準点および心尖点を観測断面38上に指定すべき旨の指示を含む。操作指示の表示処理は、観測断面38の画像をディスプレイ28に表示する処理と併せて画像処理部26が実行してもよい。
操作パネル30では、ユーザの操作によって2つの基準点および心尖点が指定される。ユーザが基準点および心尖点を指定する際には、ディスプレイ28に表示された観測断面38の画像が参照される。このようにして2つの基準点および心尖点が指定されると、操作パネル30は各点の位置情報をプロセッサ18に出力する。プロセッサ18内に構成された心室解析部24は、操作パネル30から出力された各点の位置情報を取得する。
なお、基準点および心尖点の指定は、パターン認識処理によって行ってもよい。この場合、画像処理部26は、観測断面38の画像データに基づくパターン認識処理に基づいて、左室44および僧帽弁46の形状を認識する。そして、例えば、弁輪部を指定する2点を基準点48Aおよび48Bとして認識し、それぞれの位置情報を求める。また、左室44の頂点を心尖点50として認識してその位置情報を求める。画像処理部26は、基準点48A、48B、および心尖点50の位置情報を心室解析部24に出力する。
上述のように、心室解析処理は、観測断面38および各解析断面40を設定し、各断面上の面積計算に基づいて行われる。心室解析部24は、観測断面38および解析断面40を設定するための情報として、断面表示処理で用いられた断面指定情報を用いてもよい。断面指定情報は、断面表示処理でのパネル操作と共に心室解析部24に与えてもよいし、心室解析処理を実行するときに画像処理部26が心室解析部24に与えてもよい。
このように心室の体積を求めるための設定が行われた後、心室解析部24は図4のフローチャートに従う処理を実行する。心室解析部24は、2つの基準点48Aおよび48Bを通り観測断面38に垂直な基準面52Sを設定する(S101)。この設定処理は、基準点48Aおよび48Bの位置情報に基づいて行われる。
さらに、心室解析部24は、観測断面38上のボクセル群のデータをメモリ20から取得し、各ボクセルのデータ値を2値化する(S102)。ここで、2値化とは、所定の閾値を超えるデータ値を1に置き換え、所定の閾値以下のデータ値を0に置き換える処理をいう。この閾値は、血液と実組織とが弁別されるよう定められる。2値化によってエコー値の低い血流領域が抽出され、診断対象物の輪郭が明確化される。このような2値化の代わりに、2値化後のボクセルのデータ値につき1と0を入れ換える反転2値化を行ってもよい。図3のハッチングが施されていない領域は2値化されたボクセルのデータ値が0である領域を示し、ハッチングが施されている領域は2値化されたボクセルのデータ値が1である領域を示す。
左室概算面積は、基準線52Lおよび心筋に囲まれた、基準線52Lより心尖部側の領域の面積であり、この領域に対応するボクセルの数を加算合計することで求めることができる。そこで、心室解析部24は、左室44の内部に対応するボクセルを探索する(S103)。この探索処理は、(1)基準線52Lより心尖点50側の領域に対応するボクセルであること、および(2)心筋および基準線52Lに囲まれた領域に対応し、データ値が0のボクセルであること、という条件を満たすボクセルを探索することで行う。心室解析部24は、探索したボクセルの数を加算合計した左室内概算面積を求める(S104)。このような処理によって、基準線52Lおよび心筋に囲まれた、基準線52Lより心尖部側の領域の面積が左室内概算面積として求められる。
なお、このようにボクセル数の加算合計に基づいて面積を求める代わりに、上記特許文献2に示されるように、心筋の内壁の輪郭を示すトレース曲線を求め、トレース曲線および基準線52Lに基づいて左室概算面積を求めてもよい。
心室解析部24は、観測断面38に平行に所定の距離を隔てて位置する複数の解析断面40を設定する(S105)。設定する解析断面40の数は、左室44内の領域が全域に亘って解析断面40によって切断される数とする。心室解析部24は、各解析断面40について、基準面52Sに対応する直線と心筋に囲まれた血流領域の面積を左室内概算面積として求める(S106)。各解析断面40について左室内概算面積を求める処理は、観測断面38について左室内概算面積を求める処理と同様である。すなわち、基準面52Sと解析断面40との交線を基準線とし、基準線より心尖部側の心筋で囲まれた血流領域に対応するボクセルの数の加算合計値に基づいて左室内概算面積を求める。
心室解析部24は、観測断面38について求められた左室内概算面積に観測断面38の断層厚みを乗じた値、および各解析断面40について求められた左室内概算面積にそれぞれの断層厚みを乗じた値を加算合計した値に、単位ボクセル当たりの体積を乗じた値を概算体積として求める(S107)。
次に、心室解析部24は、ステップS108〜S116によって弁上流側領域の体積を求め、概算体積から弁上流側領域の体積を減算した値を左室体積として求める。ステップS108〜S116の処理について、以下、図5を参照して説明する。
弁上流側体積の算出においては、初めに、観測断面38について、基準線52Lから心尖点50の方向に向かって僧帽弁46を探索し、僧帽弁46とその上流側の領域との境界を示す弁近似線56を求める。そして、基準線52Lと弁近似線56との間に挟まれる血流領域の面積が弁上流側領域の面積として求められる。さらに、各解析用断面についても同様に弁上流側領域の面積が求められ、観測断面38および各解析用断面について求められた弁上流側面積を合成することによって弁上流側体積が求められる。
図5(a)に示すように、心室解析部24は、線分48A−48B上に複数の探索開始点54を設定する(S108)。そして、各探索開始点54から心尖点50がある側に基準線52Lに対して垂直に伸びる垂線を設定する(S109)。心室解析部24は、探索開始点54から離れる方向に、垂線上のボクセルのデータ値を順に読み込む(S110)。そして、最初にデータ値として1が読み込まれたボクセルの位置座標値を探索座標値として取得する(S111)。本実施形態においてこの探索座標値は、僧帽弁46上の位置を示す。ここで、図5(a)の探索開始点54Nのように、その点から所定距離だけ離れるまでの範囲内で、データ値として1が読み取られないものについては、その距離までのデータ値の読み込みを行ったときに処理を停止する。この距離は、2つの基準点48Aおよび48Bの間の距離の半分として定めてもよい。
図5(b)に示すように、心室解析部24は、探索座標値が示す点を補間した弁近似線56を求める(S112)。弁近似線56は、探索座標値が示す点の相互間を直線で結んだ折れ線近似補間、スプライン補間等を行うことで求めてもよい。
弁上流側領域の面積は、基準線52L と弁近似線56との間に挟まれる領域の面積であり、この領域に対応するボクセルの数を加算合計することで求めることができる。そこで、心室解析部24は、基準線52Lと弁近似線56との間に挟まれる領域に対応する、データ値が0のボクセルを探索する(S113)。そして、探索したボクセルの数を加算合計した値を弁上流側面積として求める(S114)。心室解析部24は、さらに、観測断面38について弁近似線56を求めた処理と同様の処理によって、各解析断面40について弁近似線を求める(S115)。すなわち、基準面52Sと解析断面40との交線を基準線とし、観測断面38上の心尖点50を解析断面40に投影した点を解析断面40上の心尖点とする。そして、解析断面40上の基準線から心尖点に向かう方向の垂線に沿って、僧帽弁46に属する点の位置を探索する。さらに、解析断面40においても観測断面38上の計算と同様にして弁近似線を求め、基準線と弁近似線に囲まれた領域の面積を弁上流側面積として求める。
心室解析部24は、観測断面38について求められた弁上流側面積に観測断面38の断層厚みを乗じた値、および各解析断面40について求められた弁上流側面積にそれぞれの断層厚みを乗じた値を加算合計した値に、単位ボクセル当たりの体積を乗じた値を弁上流側体積として求める(S116)。
心室解析部24は、概算体積から弁上流側体積を減算した左室体積を求める(S117)。そして、弁上流側体積および左室体積を画像処理部26に出力する(S118)。画像処理部26は、弁上流側領域体積および左室体積をディスプレイ28に表示させる。
このようにして求められた左室体積は、僧帽弁46より下流側の左室44内の体積を示す。したがって、本実施形態に係る超音波診断装置10によれば、左室の診断に適した左室体積が求められる。
ここで、上述の左室体積を求める処理は、次の(1)〜(5)の処理を順に実行するものである。(1)観測断面38および各解析断面40について左室内概算面積を求める処理(S103〜S106)、(2)観測断面38および各解析断面40について求められた左室内概算面積と、各断層厚みとに基づいて概算体積を求める処理(S107)、(3)観測断面38および各解析断面40について弁上流側面積を求める処理(S108〜S115)、(4)観測断面38および各解析断面40について求められた弁上流側面積と、各断層厚みとに基づいて弁上流側体積を求める処理(S116)、(5)概算体積から弁上流側体積を減算し、左室体積を求める処理(S117)。
このような過程で左室体積を求める代わりに、次の(A)〜(C)の処理を順に実行することで左室体積を求めてもよい。(A)観測断面38および各解析断面40について、左室内概算面積および弁上流側面積を求める処理、(B)観測断面38および各解析断面40について、左室内概算面積から弁上流側面積を減算した左室内断面積を求める処理、(C)観測断面38について求められた左室内断面積に観測断面38の断層厚みを乗じた値、および各解析断面40について求められた左室内断面積にそれぞれの断層厚みを乗じた値を加算合計し、左室体積を求める処理。
左室体積は、観測断面38および解析断面40という計算範囲の区切りを設けない3次元計算処理によって求めてもよい。3次元計算処理の説明に際しては図1〜図3および図5を援用する。
図6は、心室解析部24が実行する処理を示すフローチャートである。左室体積を求める計算を各断面での面積計算に分けて行う場合と同様、心室解析部24には、2つの基準点48Aおよび48Bおよび心尖点50の各位置情報、ならびに、断面指定情報が与えられる。心室解析部24は、2つの基準点48Aおよび48Bを通り観測断面38に垂直な基準面52Sを設定する(S201)。
心室解析部24は、メモリ20に記憶されたボリュームデータのボクセルを取得し2値化する(S202)。そして、左室44の内部空間を示すボクセルを探索する(S203)。この探索処理は、(1)基準面52Sより心尖点50側の領域に対応するボクセルであること、および(2)心筋および基準面52Sに囲まれた領域に対応し、データ値が0のボクセルであること、という条件を満たすボクセルを探索することで行う。心室解析部24は、探索したボクセルの数を加算合計した値に、単位ボクセル当たりの体積を乗じた値を、概算体積として求める(S204)。このような処理によって、基準面52Sから僧帽弁46に至るまでの弁上流側領域と僧帽弁46より下流側の左室44内の領域とを合わせた領域の体積が、概算体積として求められる。
心室解析部24は、基準面52S上において心筋に囲まれた探索開始領域52Rを設定する(S205)。探索開始領域52Rの設定は、基準面52Sにおいて、データ値が1であるボクセルに囲まれたデータ値が0であるボクセルを探索することで行う。心室解析部24は、探索開始領域52R上に複数の探索開始点54を設定する(S206)。そして、各探索開始点54から心尖点50がある側に基準面52Sに対して垂直に伸びる垂線を設定する(S207)。心室解析部24は、探索開始点54から離れる方向に、垂線上のボクセルのデータ値を順に読み込む(S208)。そして、最初にデータ値として1が読み込まれたボクセルの位置座標値を探索座標値として取得する(S209)。ここで、図5(b)の探索開始点54Nのように、その点から所定距離だけ離れるまでの範囲内で、データ値として1が読み取られないものについては、その距離までのデータ値の読み込みを行ったときに処理を停止する。
心室解析部24は、探索座標値が示す点を補間した弁近似面を求める(S210)。そして、基準面52Sと弁近似面との間に挟まれる領域に対応するボクセルを探索する(S211)。心室解析部24は、探索したボクセルの数を加算合計した値に単位ボクセル当たりの体積を乗じた値を、弁上流側体積として求める(S212)。心室解析部24は、概算体積から弁上流側体積を減算した左室体積を求める(S213)。そして、弁上流側体積および左室体積を画像処理部26に出力する(S214)。画像処理部26は、弁上流側領域体積および左室体積をディスプレイ28に表示させる。
このようにして求められた左室体積は、図4のフローチャートの処理で求められる左室体積と同様、僧帽弁46より下流側の左室44内の体積を示す。これによって、左室の診断に適した左室体積が求められる。
ここで、ステップS205〜S210に従い弁近似面を求める代わりに、図7に示すように、観測断面38上の弁近似線56の一部を母線とする回転対称の立体形状を弁近似面として求めてもよい。この場合、観測断面38は、左室44の断面積が最も大きくなるよう、そして、面方向が左房から左室に向かう方向に沿うように設定することが好ましい。心室解析部24は、線分48A−48Bの垂直二等分線を中心軸58として求める。そして、中心軸58を以て弁近似線56を分割し、分割された2本の弁近似線のうち一方を中心軸58を中心に回転させたときに、その分割された弁近似線の軌跡が形成する図形を弁近似面として求める。
本実施形態に係る超音波診断装置10では、解析結果の時間変化に関するデータをディスプレイ表示する処理を実行してもよい。例えば、画像処理部26は、ボリュームデータが更新される毎に求められる左室体積に基づいて、左室体積の時間変化をグラフ化して波形表示する画像データを生成し、ディスプレイ28に表示させてもよい。同様に、画像処理部26は、弁上流側領域の体積の時間変化をグラフ化して波形表示する画像データを生成し、ディスプレイ28に表示させてもよい。さらに、左室体積の時間変化に基づいて左室の収縮率を求め、ディスプレイ28に表示させてもよい。収縮率は、例えば、左室体積の極大値に対する、左室体積の極大値から極小値を減算した値の比率として求める。ここで、左室体積および弁上流側領域の体積を表示する代わりに、観測断面38上における弁上流側面積および左室内断面積を表示してもよい。
また、ボリュームデータが更新される毎に断面表示処理を実行することにより、心臓の心拍時相に応じて形状が周期的に変化する左房、左室、僧帽弁等の画像をディスプレイ28に表示させることができる。画像への表示態様は、断層像表示であってもよいし、ボリュームレンダリング法に基づく表示であってもよい。
なお、上記では、弁上流側領域の体積および左室体積を求める処理について説明した。これらの求積処理は、2次元解析に帰着されるものである。したがって、専ら観測断面38における弁上流側領域の面積および左室断面積を求めることを目的とした2次元処理に本発明を用いることができる。
10 超音波診断装置、12 送信回路、14 超音波プローブ、16 受信回路、18 プロセッサ、20 メモリ、22 データ変換部、24 心室解析部、26 画像処理部、28 ディスプレイ、30 操作パネル、32,42 左房、34,44 左室、36 ボリュームデータ、38 観測断面、40 解析断面、46 僧帽弁、48A,48B 基準点、50 心尖点、52S 基準面、52L 基準線、52R 探索開始領域、54,54N 探索開始点、56 弁近似線、58 中心軸。

Claims (7)

  1. 2次元または3次元のデータ処理空間内における、心臓に対する超音波の送受波により得られた超音波データを処理する超音波データ処理装置において、
    前記心臓内の心室の入口にある弁の上にまたはそれより上流側に基準図形を設定する基準図形設定手段と、
    前記基準図形に基づいて前記弁を探索し、前記弁の形状に近似した弁近似図形を生成する弁近似図形生成手段と、
    を備え、
    前記基準図形と前記弁近似図形との間に挟まれる弁上流側領域に対して計測または画像化が実行される、ことを特徴とする超音波データ処理装置。
  2. 請求項1に記載の超音波データ処理装置において、
    前記心室について前記基準図形より下流側の領域全体の面積または体積を概算値として求める手段と、
    前記概算値から前記弁上流側領域の面積または体積である局所値を減算することにより、前記心室についての実効値を求める手段と、
    を備えることを特徴とする超音波データ処理装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の超音波データ処理装置において、
    前記超音波データに基づいて前記心室および前記弁が表れた参照画像を形成する参照画像形成手段と、
    前記参照画像に基づいて前記基準図形を設定する位置を指定するための位置指定手段と、
    を含み、
    前記基準図形設定手段は、前記指定された位置に基づいて前記基準図形を定める、ことを特徴とする超音波データ処理装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の超音波データ処理装置において、
    前記弁近似図形生成手段は、
    前記基準図形に基づいて設定される複数の探索開始点から前記弁に向けて複数の探索経路を設定する探索経路設定手段と、
    前記各探索経路上において弁表面位置を検出する弁表面位置検出手段と、
    前記複数の探索経路上での弁表面位置の検出結果に基づいて前記弁近似図形を生成する生成手段と、
    を含むことを特徴とする超音波データ処理装置。
  5. 請求項4記載の超音波データ処理装置において、
    前記弁表面位置検出手段は、前記各探索経路に沿った弁表面位置の探索が所定の終了条件に達した場合に当該探索を終了させ、
    前記生成手段は、実際に検出された複数の弁表面位置に基づく補間演算により前記弁近似図形を生成する、ことを特徴とする超音波データ処理装置。
  6. 請求項2から請求項5のいずれか1項に記載の超音波データ処理装置において、
    前記弁近似図形は2次元または3次元の山状形態を有し、前記心臓の心拍時相に応じて前記山状形態が周期的に変動し、
    各心拍時相において前記概算値および前記局所値が演算され、これにより各心拍時相において前記実効値が演算される、
    ことを特徴とする超音波データ処理装置。
  7. 超音波データ処理装置において実行されるプログラムであって、2次元または3次元のデータ処理空間内において、心臓に対する超音波の送受波によって得られたフレームデータまたはボリュームデータとしての超音波データを処理する超音波データ処理プログラムにおいて、
    前記心臓内の心室の入口にある弁の上にまたはそれより上流側に2次元または3次元の基準図形を設定する機能と、
    前記基準図形に基づいて前記弁を探索し、これにより前記弁の形状に近似した弁近似図形を生成する機能と、
    前記基準図形と前記弁近似図形との間の挟まれる弁上流側領域に対して計測または画像化を実行する機能と、
    を含むことを特徴とする超音波データ処理プログラム。
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