JP2013222692A - 高分子電解質形燃料電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】ガス拡散層のセパレータ側への垂れ込みを抑制することができる高分子電解質形燃料電池を提供すること。
【解決手段】サーペンタイン状に形成され、反応ガスが通流する反応ガス通流領域が設けられているセパレータを備え、セパレータには、少なくとも1の折り返し部29に、窪み部49と該窪み部49の底面から立設された複数の突起部59が設けられ、突起部59は、セパレータの厚み方向から見て、少なくとも3つ以上の突起部59のそれぞれに接触するように真円50を描いた場合に、真円50の直径が、突起部59の短径よりも小さくなるように配置され、窪み部49は、該窪み部49に設けられている突起部59の電極との接触面の総面積と該窪み部49の面積との比が0.307以上、かつ、0.572以下となるように形成する。
【選択図】図2

Description

本発明は、高分子電解質形燃料電池、特に、高分子電解質形燃料電池のセパレータの構造に関する。
高分子電解質形燃料電池(以下、PEFCという)は、水素が含有された燃料ガスと空気等の酸素が含有された酸化剤ガスとを電気化学反応させることにより、電力と熱とを同時に発生させるものである。PEFCの単電池(セル)は、高分子電解質膜及び一対のガス拡散電極(アノード及びカソード)から構成されるMEA(Membrane−Electrode−Assembly)と、ガスケットと、導電性の板状のセパレータと、を有している。
また、セパレータの主面には、燃料ガス又は酸化剤ガス(これらを反応ガスという)を供給し、排出するためのマニホールドを形成するマニホールド孔(反応ガス供給用マニホールド孔と反応ガス排出用マニホールド孔)が設けられており、ガス拡散電極と当接する主面には、反応ガスが通流する溝状でサーペンタイン状に形成された反応ガス流路がこれらのマニホールド孔と連通するように設けられている。
このようなサーペンタイン状の反応ガス流路において、流路の折り返し部に発電ガスを混合する窪み部を設け、該窪み部の底面から立設された島状の複数の突起が配置されている、燃料電池用セパレータ及び燃料電池が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に開示されている燃料電池用セパレータ及び燃料電池では、流路溝の延長上に突起を配置することにより、発電ガスの混合を適正に図ることができる。
特開2007−207744号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示されている燃料電池用セパレータ及び料電池であっても、ガス拡散層を従来の燃料電池におけるガス拡散層で使用されている樹脂を含浸した炭素繊維の基材を用いずに、高分子樹脂と導電性粒子とを含むシートで形成した場合に、ガス拡散層が複数の突起の間に垂れ込み、反応ガスの圧損が変化するおそれがあった。また、ガス拡散層が突起間に垂れ込むことにより、ガス拡散層と触媒層と野間で剥離等が起きることにより、電池性能又は耐久性に影響を及ぼすおそれがあった。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、ガス拡散層を高分子樹脂と導電性粒子とを含むシートで形成した場合であっても、従来の燃料電池に比して、ガス拡散層のセパレータ側への垂れ込みを抑制することができる、高分子電解質形燃料電池を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る高分子電解質形燃料電池は、電解質層と該電解質層を挟む一対の電極を有する電解質層−電極接合体と、板状で、前記電解質層−電極接合体の前記一対の電極のそれぞれと接触するように配設され、前記電極と接触する一方の主面に溝状の複数の直線部と1以上の折り返し部とを有し、サーペンタイン状に形成され、反応ガスが通流する反応ガス通流領域が設けられている、一対の導電性のセパレータと、を備え、前記セパレータには、1以上の前記折り返し部のうち、少なくとも1の折り返し部には、窪み部と該窪み部の底面から立設された複数の突起部が設けられ、前記突起部は、前記セパレータの厚み方向から見て、少なくとも3つ以上の前記突起部のそれぞれに接触するように真円を描いた場合に、前記真円の直径が、前記突起部の前記電極と接触する面(以下、接触面)の短径よりも小さくなるように配置され、前記窪み部は、該窪み部に設けられている前記突起部の前記接触面の総面積と該窪み部の面積との比が0.307以上、かつ、0.572以下となるように形成されている。
これにより、ガス拡散層を高分子樹脂と導電性粒子とを含むシートで形成した場合であっても、従来の燃料電池に比して、ガス拡散層のセパレータ側への垂れ込みを抑制することができる。
本発明の上記目的、他の目的、特徴、及び利点は、添付図面参照の下、以下の好適な実施形態の詳細な説明から明らかにされる。
本発明の高分子電解質形燃料電池によれば、ガス拡散層を高分子樹脂と導電性粒子とを含むシートで形成した場合であっても、従来の燃料電池に比して、ガス拡散層のセパレータ側への垂れ込みを抑制することが可能となる。
図1は、本実施の形態1に係る高分子電解質形燃料電池の概略構成を模式的に示す断面図である。 図2は、図1に示す高分子電解質形燃料電池におけるカソードセパレータの内面の概略構成を示す模式図である。 図3は、図2に示すカソードセパレータの折り返し部の要部を拡大した模式図である。 図4は、図2に示すカソードセパレータの突起部周辺を拡大した模式図である。
以下、本発明の好ましい実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、全ての図面において、同一または相当部分には同一符号を付し、重複する説明は省略する。また、全ての図面において、本発明を説明するために必要となる構成要素のみを抜粋して図示しており、その他の構成要素については図示を省略している。さらに、本発明は、以下の実施の形態に限定されない。
(実施の形態1)
本実施の形態1に係る高分子電解質形燃料電池は、電解質層と該電解質層を挟む一対の電極を有する電解質層−電極接合体と、板状で、電解質層−電極接合体の一対の電極のそれぞれと接触するように配設され、電極と接触する一方の主面に溝状の複数の直線部と1以上の折り返し部とを有し、サーペンタイン状に形成され、反応ガスが通流する反応ガス通流領域が設けられている、一対の導電性のセパレータと、を備え、セパレータには、1以上の折り返し部のうち、少なくとも1の折り返し部には、窪み部と該窪み部の底面から立設された複数の突起部が設けられ、突起部は、セパレータの厚み方向から見て、少なくとも3つ以上の突起部のそれぞれに接触するように真円を描いた場合に、真円の直径が、突起部の電極と接触する面(以下、接触面)の短径よりも小さくなるように配置され、窪み部は、該窪み部に設けられている突起部の接触面の総面積と該窪み部の面積との比が0.307以上、かつ、0.340以下となるように形成されている態様を例示するものである。
以下、本実施の形態1に係る高分子電解質形燃料電池の一例について、図面を参照しながら説明する。
[高分子電解質形燃料電池の構成]
次に、本実施の形態1に係る高分子電解質形燃料電池の構成について、図1を参照しながら説明する。
図1は、本実施の形態1に係る高分子電解質形燃料電池の概略構成を模式的に示す断面図である。
図1に示すように、本実施の形態1に係る高分子電解質形燃料電池100は、MEA(Membrane−Electrode−Assembly:膜−電極接合体)5と、ガスケット7と、アノードセパレータ6Aと、カソードセパレータ6Bと、を備えている。
MEA5は、水素イオンを選択的に輸送する高分子電解質膜1と、アノード電極4Aと、カソード電極4Bと、を有している。高分子電解質膜1は、略4角形(ここでは、矩形)の形状を有しており、高分子電解質膜1の両面には、その周縁部より内方に位置するようにアノード電極4Aとカソード電極4Bがそれぞれ設けられている。なお、高分子電解質膜1の周縁部には、燃料ガス供給マニホールド孔31、冷却媒体供給マニホールド孔35等の各マニホールド孔が厚み方向に貫通するように設けられている。
アノード電極4Aは、高分子電解質膜1の一方の主面上に設けられ、白金系金属触媒(電極触媒)を担持したカーボン粉末(導電性炭素粒子)からなる触媒担持カーボンと触媒担持カーボンに付着した高分子電解質を含むアノード触媒層2Aと、ガス通気性と導電性を兼ね備えたアノードガス拡散層3Aと、を有している。アノード触媒層2Aは、一方の主面が高分子電解質膜1と接触するように配置されている。アノード触媒層2Aの他方の主面には、アノードガス拡散層3Aが配置されている。
同様に、カソード電極4Bは、高分子電解質膜1の他方の主面上に設けられ、白金系金属触媒(電極触媒)を担持したカーボン粉末(導電性炭素粒子)からなる触媒担持カーボンと触媒担持カーボンに付着した高分子電解質を含むカソード触媒層2Bと、カソード触媒層2Bの上に設けられ、ガス通気性と導電性を兼ね備えたカソードガス拡散層3Bと、を有している。カソード触媒層2Bは、一方の主面が高分子電解質膜1と接触するように配置されていて、カソード触媒層2Bの他方の主面には、カソードガス拡散層3Bが配置されている。
なお、本実施の形態1においては、アノードセパレータ6Aの厚み方向から見て、アノード触媒層2Aは、その外端がアノードガス拡散層3Aの外端よりも外方に位置するように(はみ出すように)形成されており、また、カソード触媒層2Bは、その外端がカソードガス拡散層3Bの外端よりも外方に位置するように形成されているが、これに限定されない。アノード触媒層2Aは、その外端がアノードガス拡散層3Aよりも内方に位置するように形成されてもよく、カソード触媒層2Bは、その外端がカソードガス拡散層3Bよりも内方に位置するように形成されてもよい。
また、アノードガス拡散層3A及びカソードガス拡散層3Bは、従来の燃料電池におけるガス拡散層で使用されている樹脂を含浸した炭素繊維の基材を用いずに、高分子樹脂と導電性粒子とを含むシートで構成されている。高分子樹脂としては、例えば、フッ素樹脂が挙げられ、導電性粒子としては、例えば、カーボンからなる粒子が挙げられる。
フッ素樹脂としては、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、FEP(テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体)、PVDF(ポリビニリデンフルオライド)、ETFE(テトラフルオロエチレン・エチレン共重合体)、PCTFE(ポリクロロトリフルオロエチレン)、PFA(テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)等が挙げられ、耐熱性、撥水性、耐薬品性の観点からPTFEが好ましい。PTFEの原料としては、ディスパージョン及び粉末状の形状があげられるが、ディスパージョンが、作業性の点から好ましい。
また、カーボン材料としては、グラファイト、カーボンブラック、活性炭等が挙げられ、これらの材料を単独で使用してもよく、また、複数の材料を組み合わせて使用してもよい。また、上記カーボン材料の原料形態としては、粉末状、繊維状、粒状等のいずれの形状でもよい。
そして、アノードガス拡散層3A及びカソードガス拡散層3Bには、バインダーとしての機能を奏させる観点から、高分子樹脂が、5重量%以上含まれていることが好ましく、アノードガス拡散層3A及びカソードガス拡散層3Bを均一な厚さにするための圧延プロセス時の条件を簡易にする観点から、50重量%以下で含まれていることが好ましい。また、上記と同様の観点から、10〜30重量%の量で含まれていることがより好ましい。
なお、アノードガス拡散層3A及びカソードガス拡散層3Bには、高分子樹脂及び導電性粒子以外に、分散溶媒、界面活性剤等が含まれていてもよい。分散溶媒としては、水、メタノールやエタノール等のアルコール類、エチレングリコール等のグリコール類が挙げられる。また、界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル等のノニオン系、アルキルアミンオキシド等の両性イオン系が挙げられる。
また、分散溶媒量、界面活性剤量は、アノードガス拡散層3A及びカソードガス拡散層3Bを構成する導電性粒子の材料、高分子樹脂の種類、高分子樹脂と導電性粒子の配合比等により適宜選択可能である。一般的には、分散溶媒量、界面活性剤量が多いほど、高分子樹脂と導電性粒子が均一分散しやすいが、流動性が高くなり、シート化が難しくなる傾向がある。さらに、界面活性剤は、導電性粒子の材料、分散溶媒の種類により適宜選択でき、また、界面活性剤を使用しなくてもよい。
ここで、アノードガス拡散層3A及びカソードガス拡散層3Bの製造方法について、説明する。
アノードガス拡散層3A及びカソードガス拡散層3Bは、高分子樹脂と導電性粒子とを含む混合物を混練して、押出し、圧延してから、焼成することにより製造する。具体的には、導電性粒子であるカーボンと分散溶媒、界面活性剤を攪拌・混錬機に投入後、混錬して粉砕・造粒して、カーボンを分散溶媒中に分散させる。ついで、高分子樹脂であるフッ素樹脂をさらに攪拌・混錬機に投下して、攪拌及び混錬して、カーボンとフッ素樹脂を分散する。得られた混錬物を圧延してシートを形成し、焼成して分散溶媒、界面活性剤を除去することでカソードガス拡散層3Bを形成するシートが製造される。
なお、本実施の形態1においては、アノードガス拡散層3A及びカソードガス拡散層3Bの両方のガス拡散層を、高分子樹脂と導電性粒子とを含むシートで構成したが、これに限定されない。アノードガス拡散層3A及びカソードガス拡散層3Bのいずれか一方を、高分子樹脂と導電性粒子とを含むシートで構成し、他方のガス拡散層を従来の燃料電池におけるガス拡散層で使用されている樹脂を含浸した炭素繊維の基材で構成してもよい。
また、図1に示すように、MEA5のアノード電極4A及びカソード電極4B(正確には、アノードガス拡散層3A及びカソードガス拡散層3B)の周囲には、高分子電解質膜1を挟んで一対のフッ素ゴム製でドーナツ状のガスケット7が配設されている。これにより、燃料ガスや酸化剤ガスが電池外にリークされることが防止され、また、高分子電解質形燃料電池100内でこれらのガスが互いに混合されることが防止される。なお、ガスケット7の周縁部には、厚み方向の貫通孔からなる燃料ガス供給マニホールド孔31、冷却媒体供給マニホールド孔35等の各マニホールド孔が設けられている。
また、MEA5とガスケット7を挟むように、導電性のアノードセパレータ6Aとカソードセパレータ6Bが配設されている。これにより、MEA5が機械的に固定され、複数の高分子電解質形燃料電池100をその厚み方向に積層したときには、MEA5が電気的に接続される。なお、アノードセパレータ6A及びカソードセパレータ6Bは、熱伝導性及び導電性に優れた金属、黒鉛、または、黒鉛と樹脂を混合したものを使用することができ、例えば、カーボン粉末とバインダー(溶剤)との混合物を射出成形により作製したものやチタンやステンレス鋼製の板の表面に金メッキを施したものを使用することができる。
アノードセパレータ6Aのアノード電極4Aと接触する一方の主面(以下、内面)には、燃料ガスが通流するための燃料ガス通流領域8が設けられており、また、他方の主面(以下、外面)には、冷却媒体が通流するための溝状の冷却媒体通流領域10が設けられている。同様に、カソードセパレータ6Bのカソード電極4Bと接触する一方の主面(以下、内面)には、酸化剤ガスが通流するための酸化剤ガス通流領域9が設けられており、また、他方の主面(以下、外面)には、冷却媒体が通流するための溝状の冷却媒体通流領域10が設けられている。
なお、アノードセパレータ6A及びカソードセパレータ6Bのそれぞれの主面の周縁部には、燃料ガス供給マニホールド孔31、冷却媒体供給マニホールド孔35等の各マニホールド孔が設けられている。また、冷却媒体通流領域10の形状は任意であり、例えば、いわゆるストレート状に形成されていてもよく、サーペンタイン状に形成されていてもよく、また、渦巻状に形成されていてもよい。さらに、冷却媒体通流領域10は、1つの高分子電解質形燃料電池100において、アノードセパレータ6A及びカソードセパレータ6Bの少なくとも一方のセパレータの外面に設けられていればよい。
また、アノードセパレータ6Aを多孔状の導電材にて形成し、冷却媒体通流領域10を通流する冷却媒体の圧力が、燃料ガス通流領域8を通流する燃料ガスの圧力よりも高くなるようにして、冷却媒体の一部をアノードセパレータ6Aの内面側に透過させて、高分子電解質膜1を湿らせる、所謂、内部加湿型のセパレータを採用してもよい。
同様に、カソードセパレータ6Bを多孔状の導電材にて形成し、冷却媒体通流領域10を通流する冷却媒体の圧力が、酸化剤ガス通流領域9を通流する酸化剤ガスの圧力よりも高くなるようにして、冷却媒体の一部をカソードセパレータ6Bの内面側に透過させて、高分子電解質膜1を湿らせる、所謂、内部加湿型のセパレータを採用してもよい。
これにより、アノード電極4A及びカソード電極4Bには、それぞれ燃料ガス及び酸化剤ガスが供給され、これらのガスが反応して電気と熱が発生し、水が生成される。また、冷却水等の冷却媒体を冷却媒体通流領域10に通流させることにより、発生した熱の回収が行われる。
なお、このように構成された高分子電解質形燃料電池100を単電池として使用してもよく、高分子電解質形燃料電池100を複数積層して燃料電池スタックとして使用してもよい。
[セパレータの構成]
次に、カソードセパレータ6Bの構成について、図2乃至図4を参照しながら、さらに詳細に説明する。なお、アノードセパレータ6Aは、カソードセパレータ6Bと同様に構成されているので、その詳細な説明は省略する。
図2は、図1に示す高分子電解質形燃料電池におけるカソードセパレータの内面の概略構成を示す模式図である。また、図3は、図2に示すカソードセパレータの折り返し部の要部を拡大した模式図である。さらに、図4は、図2に示すカソードセパレータの突起部周辺を拡大した模式図である。
なお、図2において、セパレータにおける上下方向を図における上下方向として表し、折り返し部を二点鎖線で示しているが、理解を容易にするために、線をずらして描いている。また、図3においては、窪み部を一点鎖線で示しているが、理解を容易にするために、線をずらして描いている。
図2に示すように、カソードセパレータ6Bは、板状で、かつ、略矩形に構成されている。カソードセパレータ6Bの主面の周縁部には、複数の貫通孔が形成されていて、これらの貫通孔は、燃料ガス供給マニホールド孔31等の各マニホールド孔を構成する。
具体的には、カソードセパレータ6Bの一方の側部(以下、第1の側部という)の上部には、燃料ガス供給マニホールド孔31が設けられていて、その下部には、酸化剤ガス排出マニホールド孔34が設けられている。一方、カソードセパレータ6Bの他方の側部(以下、第2の側部という)の上部には、酸化剤ガス供給マニホールド孔33が設けられていて、その下部には、燃料ガス排出マニホールド孔32が設けられている。
また、燃料ガス供給マニホールド孔31と酸化剤ガス供給マニホールド孔33との間には、冷却媒体供給マニホールド孔35が設けられていて、燃料ガス排出マニホールド孔32と酸化剤ガス排出マニホールド孔34との間には、冷却媒体排出マニホールド孔36が設けられている。
カソードセパレータ6Bの内面には、酸化剤ガス供給マニホールド孔33と酸化剤ガス排出マニホールド孔34とを接続するように、屈曲状に形成された酸化剤ガス通流領域9が設けられている。酸化剤ガス通流領域9は、カソードセパレータ6Bの厚み方向から見て、全体として、サーペンタイン状に形成されている。また、酸化剤ガス通流領域9は、溝状の複数の直線部19と1以上(ここでは、6つ)の折り返し部29を有している。
直線部19は、流路溝で形成されていて、酸化剤ガスが通流(分流)するように構成されている。なお、複数の直線部19を構成する流路溝と流路溝との間の部分が、カソード電極4Bと当接するリブ部12を形成する(区画する)。換言すると、隣接するリブ部12とリブ部12との間の部分が直線部19を構成する流路溝と定義される。ここで、「隣接する」とは、特定の一対のリブ部12の間に、他のリブ部12が配置されてない状態をいう。
折り返し部29は、直線部19を通流する酸化剤ガスを反転するように(折り返すように)構成されている。折り返し部29は、カソードセパレータ6Bの厚み方向から見て、略矩形状に形成されていて、略U字状の外周壁が設けられている。なお、本実施の形態1においては、外周壁の上下方向に延びる壁を外端29Aという。
また、1以上の折り返し部29の少なくとも1つ(本実施の形態1においては、1つ)の折り返し部29には、窪み部49が設けられている。窪み部49には、複数の突起部59が設けられている。
以下、図2乃至図4を参照しながら、折り返し部29、窪み部49、及び突起部59の構成について、より詳細に説明する。
図2及び図3に示すように、窪み部49は、直線部19を形成する流路溝と連通するように形成されている。より詳細には、窪み部49は、折り返し部29の複数の直線部19と、該直線部19を形成する複数のリブ部12以外の部分から構成される。
また、突起部59は、窪み部49の底面からカソードセパレータ6Bの厚み方向に延びるように設けられていて、円柱状(正確には、真円柱状)に形成されている。なお、本実施の形態1においては、折り返し部29の外端29Aを構成する壁の一部が、内方に突出するように凸部59Aが形成され、該凸部59Aが、突起部59Aを構成する。換言すると、突起部59Aは、折り返し部29の外端29Aと接触するように設けられている。なお、以下では、突起部59と突起部59Aとを区別せずに、突起部59と記載する。
そして、窪み部49は、窪み部49に設けられている突起部59のカソードセパレータ6Bと接触する面(以下、接触面という)の総面積と、該窪み部49の面積と、の比(以下、突起部59の総面積と窪み部49の面積との比という)が、0.307以上、かつ、0.572以下となるように形成されている。すなわち、窪み部49は、カソードガス拡散層3Bのカソードセパレータ6B側への垂れ込みを抑制する観点から、突起部59の総面積と窪み部49の面積との比が、0.307以上となるように形成されている。また、窪み部49は、酸化剤ガス通流領域9内を通流する酸化剤ガスの圧損を抑制する観点から、突起部59の総面積と窪み部49の面積との比が、0.572以下となるように形成されている。さらに、窪み部49は、酸化剤ガス通流領域9内を通流する酸化剤ガスの圧損を抑制する観点から、突起部59の総面積と窪み部49の面積との比が、0.413以下となるように形成されていてもよい。
また、図4に示すように、突起部59は、カソードセパレータ6Bの厚み方向から見て、少なくとも3つ以上(ここでは、3つ)の突起部59のそれぞれに接触するように真円50を描いた場合に、真円50の直径bが、突起部59の接触面の短径aよりも小さくなるように配置されている。なお、真円50の直径bは、酸化剤ガス通流領域9内を通流する酸化剤ガスの圧損を抑制する観点から、0.5mm以上であることが好ましく、1.0mm以上であることがより好ましい。また、真円50の直径bは、カソードガス拡散層3Bのカソードセパレータ6B側への垂れ込みを抑制する観点から、1.38mm以下であることが好ましい。
さらに、図4に示すように、突起部59は、突起部59の接触面の短径aが、直線部19の溝幅cより大きくなるように形成されている。これにより、窪み部49に流れ込んだ酸化剤ガスの混合を促進することができる。
このように構成された、本実施の形態1に係る高分子電解質形燃料電池100では、ガス拡散層を高分子樹脂と導電性粒子とを含むシートで形成した場合であっても、従来の燃料電池に比して、ガス拡散層のセパレータ側への垂れ込みを抑制することができる。
なお、本実施の形態1においては、窪み部49を1の折り返し部29に設ける形態を採用したが、これに限定されず、窪み部49を複数の折り返し部29に設ける形態(すなわち、窪み部49が複数設けられている形態)を採用してもよい。また、本実施の形態1においては、窪み部49を上流側の折り返し部29に設ける形態を採用したが、窪み部49が設けられる位置については、任意であることはいうまでもない。
また、本実施の形態1においては、突起部59を略円柱形に形成したが、これに限定されず、三角柱形又は四角柱形に形成されていてもよい。また、本実施の形態1においては、突起部59における、カソードセパレータ6Bの厚み方向に垂直な断面を真円形としたが、これに限定されず、楕円形であってもよい。
さらに、本実施の形態1においては、高分子電解質形燃料電池100は、いわゆる内部マニホールド形の燃料電池スタックを採用したが、これに限定されず、外部マニホールド形の燃料電池スタックを採用してもよい。
上記説明から、当業者にとっては、本発明の多くの改良や他の実施形態が明らかである。したがって、上記説明は、例示としてのみ解釈されるべきであり、本発明を実行する最良の形態を当業者に教示する目的で提供されたものである。本発明の要旨を逸脱することなく、その構造及び/又は機能の詳細を実質的に変更できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組合せにより種々の発明を形成できる。
本発明の高分子電解質形燃料電池は、従来の燃料電池に比して、ガス拡散層のセパレータ側への垂れ込みを抑制することができ、電池性能又は耐久性を向上させることができるため、燃料電池の技術分野で有用である。
1 高分子電解質膜(電解質層)
2A アノード触媒層
2B カソード触媒層
3A アノードガス拡散層
3B カソードガス拡散層
4A アノード電極(電極)
4B カソード電極(電極)
5 MEA(Membrane−Electrode−Assembly:電解質層−電極接合体)
6A アノードセパレータ
6B カソードセパレータ
7 ガスケット
8 燃料ガス通流領域
9 酸化剤ガス通流領域
10 冷却媒体通流領域
12 リブ部
19 直線部
19a 上流側直線部
19b 下流側直線部
29 折り返し部
29A 外端
31 燃料ガス供給マニホールド孔
32 燃料ガス排出マニホールド孔
33 酸化剤ガス供給マニホールド孔
34 酸化剤ガス排出マニホールド孔
35 冷却媒体供給マニホールド孔
36 冷却媒体排出マニホールド孔
49 窪み部
50 真円
59 突起部
59A 突起部
100 高分子電解質形燃料電池

Claims (6)

  1. 電解質層と該電解質層を挟む一対の電極を有する電解質層−電極接合体と、
    板状で、前記電解質層−電極接合体の前記一対の電極のそれぞれと接触するように配設され、前記電極と接触する一方の主面に溝状の複数の直線部と1以上の折り返し部とを有し、サーペンタイン状に形成され、反応ガスが通流する反応ガス通流領域が設けられている、一対の導電性のセパレータと、を備え、
    前記セパレータには、1以上の前記折り返し部のうち、少なくとも1の折り返し部には、窪み部と該窪み部の底面から立設された複数の突起部が設けられ、
    前記突起部は、前記セパレータの厚み方向から見て、少なくとも3つ以上の前記突起部のそれぞれに接触するように真円を描いた場合に、前記真円の直径が、前記突起部の前記電極と接触する面(以下、接触面)の短径よりも小さくなるように配置され、
    前記窪み部は、該窪み部に設けられている前記突起部の前記接触面の総面積と該窪み部の面積との比が0.307以上、かつ、0.572以下となるように形成されている、高分子電解質形燃料電池。
  2. 前記突起部の前記接触面の短径が、前記直線部の溝幅より大きい、請求項1に記載の高分子電解質形燃料電池。
  3. 前記突起部の前記接触面の短径aと前記真円の直径bが、下記式の関係を満たす、請求項1又は2に記載の高分子電解質形燃料電池。
    0.333≦b/a≦0.920
  4. 前記真円の直径が、0.50m以上、かつ、1.38mm以下である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の高分子電解質形燃料電池。
  5. 隣接する前記直線部の間に形成され、前記電極と接触する部分をリブ部と定義した場合に、
    前記窪み部は、前記折り返し部の前記直線部と前記リブ部以外の部分である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の高分子電解質形燃料電池。
  6. 前記電極は、触媒層とガス拡散層を備え、
    前記ガス拡散層は、高分子樹脂と導電性粒子を備える、請求項1〜5のいずれか1項に記載の高分子電解質形燃料電池。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN108172857A (zh) * 2017-11-23 2018-06-15 同济大学 一种支持高电流密度放电的燃料电池电堆流场板
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