JP2013221844A - はんだ接合の寿命予測方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】寿命予測方法は、使用環境での最高温度、最低温度および温度サイクルの周波数を設定するステップと、加速試験のための実験環境での最高温度、最低温度および温度サイクルの周波数を設定するステップと、加速試験を実施して製品が故障するまでの試験寿命を測定するステップと、使用環境での温度サイクルのプロファイルデータ、実験環境での温度サイクルのプロファイルデータおよび試験寿命のデータから、使用環境および実験環境それぞれでのランプレートおよびデュエルタイムを用いて表された新しい加速係数式におけるランプレートおよびデュエルタイムそれぞれについてのべき乗数を求め、それらのべき乗数を加速係数式に適用して加速係数を算出するステップと、算出した加速係数および測定した試験寿命から製品の使用寿命を算出するステップとを含む。
【選択図】図2
Description
ΔTlab=Tmax_lab−Tmin_lab
n:はんだにより決まる定数
Ea:活性化エネルギー
R:ボルツマン定数
なお、当分野の技術として理解されているように、「ランプレート(Ramp Rate)」は高温に上昇または低温に下降する温度速度(単位:℃/時間)であり、「デュエルタイム(DwellTime)」は所定の高温または低温における保持時間(単位:時間)である。
ΔTlab=Tmax_lab−Tmin_lab
n:はんだにより決まる定数
Ea:活性化エネルギー
R:ボルツマン定数
−製品保証年数
−パワーオン時間(電源が入った状態の保障時間)
−オン/オフサイクル(製品の電源をオン/オフするサイクル数)
−製品環境の最低/最高温度(製品環境は、製品が搭載されての全体の環境)
−製品そのものの最低/最高温度
−製品の最大パワー
−空冷時は空冷する空気流量
式2については、ステップ210で設定した使用環境での最高温度Tmax_field、最低温度Tmin_fieldおよび温度サイクルの周波数Ffieldによる温度サイクルのプロファイルデータ、ステップ220で設定した実験環境での最高温度Tmax_lab、最低温度Tmin_labおよび温度サイクルの周波数Flabによる温度サイクルのプロファイルデータ、ならびにステップ230で測定した試験寿命Nlabのデータから、使用環境でのランプレートRampfieldおよびデュエルタイムDwellfield、ならびに実験環境でのランプレートRamplabおよびデュエルタイムDwelllabを用いて表されたランプレートの項[Rampfield/Ramplab]m1のべき乗数m1およびデュエルタイムの項[Dwellfield/Dwelllab]m2のべき乗数m2を求め、求めたべき乗数m1およびm2を式2に適用して加速係数AFを算出する。
式3についても、同様に、ステップ210で設定した使用環境での最高温度Tmax_field、最低温度Tmin_fieldおよび温度サイクルの周波数Ffieldによる温度サイクルのプロファイルデータ、ステップ220で設定した実験環境での最高温度Tmax_lab、最低温度Tmin_labおよび温度サイクルの周波数Flabによる温度サイクルのプロファイルデータ、ならびにステップ230で測定した試験寿命Nlabのデータから、使用環境でのランプレートRampfield、デュエルタイムDwellfieldおよび最低温度Tmin_field、ならびに実験環境でのランプレートRamplab、デュエルタイムDwelllabおよび最低温度Tmin_labを用いて表されたランプレートの項[Rampfield/Ramplab]m1のべき乗数m1、デュエルタイムの項[Dwellfield/Dwelllab]m2のべき乗数m2および最低温度の項[Tmin_field/Tmin_lab]m3のべき乗数m3を求め、求めたべき乗数m1、m2およびm3を式3に適用して加速係数AFを算出する。
表1のデータより寿命N(50)を縦軸にそしてランプレートを横軸にとってグラフにすると、図6に示す関数が導出される。図6より、ランプレートが速く、即ち大きくなると、寿命N(50)は小さく、即ち短くなっている。
寿命N(50)を縦軸にそしてランプレートを横軸にとって表2の数値をグラフにすると、図7に示す一次関数が導出される。これら3つの一次関数の傾き、即ち変数xの係数は求まる。3つの傾きの平均を取って一次関数の傾きとする。ランプレートは、RampUplab=RampDownlab=Ramplabなので、得られた傾きからm1が求まり、ランプレートの項[Rampfield/Ramplab]m1を算出する。Rampfieldについては先に述べたようにして得られる値を用い、Ramplabについては加速試験で得られる値を用いる。その後ステップ390に進み、算出したランプレートの項[Rampfield/Ramplab]m1は式2または式3の新しい加速係数式に適用される。
Claims (20)
- はんだで接合された製品のはんだ接合の寿命を予測する方法であって、
前記製品の使用環境での最高温度Tmax_field、最低温度Tmin_fieldおよび温度サイクルの周波数Ffieldを設定するステップと、
前記製品の加速試験のための実験環境での最高温度Tmax_lab、最低温度Tmin_labおよび温度サイクルの周波数Flabを設定するステップと、
前記製品の前記加速試験を実施して前記製品が故障するまでの試験寿命Nlabを測定するステップと、
前記設定した前記使用環境での最高温度Tmax_field、最低温度Tmin_fieldおよび温度サイクルの周波数Ffieldによる温度サイクルのプロファイルデータ、前記設定した前記実験環境での最高温度Tmax_lab、最低温度Tmin_labおよび温度サイクルの周波数Flabによる温度サイクルのプロファイルデータ、ならびに前記測定した前記試験寿命Nlabのデータから、前記使用環境でのランプレートRampfieldおよびデュエルタイムDwellfield、ならびに前記実験環境でのランプレートRamplabおよびデュエルタイムDwelllabを用いて表された次の式1におけるランプレートについてのべき乗数m1およびデュエルタイムについてのべき乗数m2を求め、求めた前記べき乗数m1およびm2を式1に適用して加速係数AFを算出するステップと、
ΔTlab=Tmax_lab−Tmin_lab
n:はんだにより決まる定数
Ea:活性化エネルギー
R:ボルツマン定数
前記算出した前記加速係数AFおよび前記測定した前記試験寿命Nlabから前記製品の使用寿命Nfield=AFxNlabを算出するステップと、
を含む方法。 - 前記加速係数AFを算出するステップは、前記ランプレートRampfieldおよびRamplabの項の前記べき乗数m1を求めるときに、前記ランプレートRamplabについて前記実験環境での温度サイクルの温度の上昇および下降のランプレートRampUplabおよびRampDownlabの大きさが同じか異なるかを判定することを含む、請求項1に記載の方法。
- 前記実験環境での温度サイクルの温度の上昇および下降のランプレートRampUplabおよびRampDownlabの大きさが同じと判定したときには、前記試験寿命Nlabを前記温度の上昇または下降のランプレートRampUplabまたはRampDownlabに対応するランプレートRamplabで表す関数を導出して、前記試験寿命Nlabと前記ランプレートRamplabとの相関を判定することを含む、請求項2に記載の方法。
- 前記試験寿命Nlabと前記ランプレートRamplabとの相関の判定において相関がないと判定したときには、m1=0となり、前記ランプレートの項[Rampfield/Ramplab]m1=1とする、請求項3に記載の方法。
- 前記試験寿命Nlabと前記ランプレートRamplabとの相関の判定において相関があると判定したときには、前記試験寿命Nlabを前記ランプレートRamplabで表す関数より、正規化した前記試験寿命Nlabを正規化した前記ランプレートRamplabで表す一次関数を導出して、当該一次関数の傾きからm1を求め、前記ランプレートの項[Rampfield/Ramplab]m1を算出する、請求項3に記載の方法。
- 前記実験環境での温度サイクルの温度の上昇および下降のランプレートRampUplabおよびRampDownlabの大きさが異なると判定したときには、前記試験寿命Nlabを高温上昇時のランプレートRampUplabで表す関数を導出して、前記試験寿命Nlabと前記高温上昇時のランプレートRampUplabとの相関を判定することと、前記試験寿命Nlabを低温下降時のランプレートRampDownlabで表す関数を導出して、前記試験寿命Nlabと前記低温下降時のランプレートRampDownlabとの相関を判定することとを含む、請求項2に記載の方法。
- 前記試験寿命Nlabと前記高温上昇時のランプレートRampUplabとの相関の判定において相関がないと判定したときには、前記ランプレートの項[Rampfield/Ramplab]m1の一方の部分をなす[RampUpfield/RampUplab]m1aについてはm1a=0となり、[RampUpfield/RampUplab]m1a=1とする、請求項6に記載の方法。
- 前記試験寿命Nlabと前記高温上昇時のランプレートRampUplabとの相関の判定において相関があると判定したときには、前記試験寿命Nlabを前記高温上昇時のランプレートRampUplabで表す関数より、正規化した前記試験寿命Nlabを正規化した前記高温上昇時のランプレートRampUplabで表す一次関数を導出して、当該一次関数の傾きから前記ランプレートの項[Rampfield/Ramplab]m1の一方の部分をなす[RampUpfield/RampUplab]m1aについてのm1aを求め、前記[RampUpfield/RampUplab]m1aを算出する、請求項6に記載の方法。
- 前記試験寿命Nlabと前記低温下降時のランプレートRampDownlabとの相関の判定において相関がないと判定したときには、前記ランプレートの項[Rampfield/Ramplab]m1の他方の部分をなす[RampDownfield/RampDownlab]m1bについてはm1b=0となり、[RampDownfield/RampDownlab]m1b=1とする、請求項6、7または8に記載の方法。
- 前記試験寿命Nlabと前記低温下降時のランプレートRampDownlabとの相関の判定において相関があると判定したときには、前記試験寿命Nlabを前記低温下降時のランプレートRampDownlabで表す関数より、正規化した前記試験寿命Nlabを正規化した前記低温下降時のランプレートRampDownlabで表す一次関数を導出して、当該一次関数の傾きから前記ランプレートの項[Rampfield/Ramplab]m1の他方の部分をなす[RampDownfield/RampDownlab]m1bについてのm1bを求め、前記[RampDownfield/RampDownlab]m1bを算出する、請求項6、7または8に記載の方法。
- 前記加速係数AFを算出するステップは、前記デュエルタイムDwellfieldおよびDwelllabの項の前記べき乗数m2を求めるときに、前記デュエルタイムDwelllabについて前記実験環境での高温および低温のデュエルタイムDwell_HighlabおよびDwell_Lowlabが同じか異なるかを判定することを含む、請求項1または2に記載の方法。
- 前記実験環境での高温および低温のデュエルタイムDwell_HighlabおよびDwell_Lowlabが同じと判定したときには、前記試験寿命Nlabを前記高温または低温のデュエルタイムDwell_HighlabまたはDwell_Lowlabに対応するデュエルタイムDwelllabで表す関数を導出して、前記試験寿命Nlabと前記デュエルタイムDwelllabとの相関を判定することを含む、請求項11に記載の方法。
- 前記試験寿命Nlabと前記デュエルタイムDwelllabとの相関の判定において相関がないと判定したときには、m2=0となり、前記デュエルタイムの項[Dwellfield/Dwelllab]m2=1とする、請求項12に記載の方法。
- 前記試験寿命Nlabと前記デュエルタイムDwelllabとの相関の判定において相関があると判定したときには、前記試験寿命Nlabを前記デュエルタイムDwelllabで表す関数より、正規化した前記試験寿命Nlabを正規化した前記デュエルタイムDwelllabで表す一次関数を導出して、当該一次関数の傾きからm2を求め、前記デュエルタイムの項[Dwellfield/Dwelllab]m2を算出する、請求項12に記載の方法。
- 前記実験環境での高温および低温のデュエルタイムDwell_HighlabおよびDwell_Lowlabが異なると判定したときには、前記試験寿命Nlabを前記高温のデュエルタイムDwell_Highlabで表す関数を導出して、前記試験寿命Nlabと前記高温のデュエルタイムDwell_Highlabとの相関を判定することと、前記試験寿命Nlabを前記低温のデュエルタイムDwell_Lowlabで表す関数を導出して、前記試験寿命Nlabと前記低温のデュエルタイムDwell_Lowlabとの相関を判定することとを含む、請求項11に記載の方法。
- 前記試験寿命Nlabと前記高温のデュエルタイムDwell_Highlabとの相関の判定において相関がないと判定したときには、前記デュエルタイムの項[Dwellfield/Dwelllab]m2の一方の部分をなす[Dwell_Highfield/Dwell_Highlab]m2aについてはm2a=0となり、[Dwell_Highfield/Dwell_Highlab]m2a=1とする、請求項15に記載の方法。
- 前記試験寿命Nlabと前記高温のデュエルタイムDwell_Highlabとの相関の判定において相関があると判定したときには、前記試験寿命Nlabを前記高温のデュエルタイムDwell_Highlabで表す関数より、正規化した前記試験寿命Nlabを正規化した前記高温のデュエルタイムDwell_Highlabで表す一次関数を導出して、当該一次関数の傾きから前記デュエルタイムの項[Dwellfield/Dwelllab]m2の一方の部分をなす[Dwell_Highfield/Dwell_Highlab]m2aについてのm2aを求め、前記[Dwell_Highfield/Dwell_Highlab]m2aを算出する、請求項15に記載の方法。
- 前記試験寿命Nlabと前記低温のデュエルタイムDwell_Lowlabとの相関の判定において相関がないと判定したときには、前記デュエルタイムの項[Dwellfield/Dwelllab]m2の他方の部分をなす[Dwell_Lowfield/Dwell_Lowlab]m2bについてはm2b=0となり、[Dwell_Lowfield/Dwell_Lowlab]m2b=1とする、請求項15、16または17に記載の方法。
- 前記試験寿命Nlabと前記低温のデュエルタイムDwell_Lowlabとの相関の判定において相関があると判定したときには、前記試験寿命Nlabを前記低温のデュエルタイムDwell_Lowlabで表す関数より、正規化した前記試験寿命Nlabを正規化した前記低温のデュエルタイムDwell_Lowlabで表す一次関数を導出して、当該一次関数の傾きから前記デュエルタイムの項[Dwellfield/Dwelllab]m2の他方の部分をなす[Dwell_Lowfield/Dwell_Lowlab]m2bについてのm2bを求め、前記[Dwell_Lowfield/Dwell_Lowlab]m2bを算出する、請求項15、16または17に記載の方法。
- はんだで接合された製品のはんだ接合の寿命を予測する方法であって、
前記製品の使用環境での最高温度Tmax_field、最低温度Tmin_fieldおよび温度サイクルの周波数Ffieldを設定するステップと、
前記製品の加速試験のための実験環境での最高温度Tmax_lab、最低温度Tmin_labおよび温度サイクルの周波数Flabを設定するステップと、
前記製品の前記加速試験を実施して前記製品が故障するまでの試験寿命Nlabを測定するステップと、
前記設定した前記使用環境での最高温度Tmax_field、最低温度Tmin_fieldおよび温度サイクルの周波数Ffieldによる温度サイクルのプロファイルデータ、前記設定した前記実験環境での最高温度Tmax_lab、最低温度Tmin_labおよび温度サイクルの周波数Flabによる温度サイクルのプロファイルデータ、ならびに前記測定した前記試験寿命Nlabのデータから、前記使用環境でのランプレートRampfield、デュエルタイムDwellfieldおよび最低温度Tmin_field、ならびに前記実験環境でのランプレートRamplab、デュエルタイムDwelllabおよび最低温度Tmin_labを用いて表された次の式2におけるランプレートについてのべき乗数m1、デュエルタイムについてのべき乗数m2および最低温度についてのべき乗数m3を求め、求めた前記べき乗数m1、m2およびm3を式2に適用して加速係数AFを算出するステップと、
ΔTlab=Tmax_lab−Tmin_lab
n:はんだにより決まる定数
Ea:活性化エネルギー
R:ボルツマン定数
前記算出した前記加速係数AFおよび前記測定した前記試験寿命Nlabから前記製品の使用寿命Nfield=AFxNlabを算出するステップと、
を含む方法。
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