JP2013221325A - 無給水循環式水洗トイレシステム、及び、このシステムを収容したコンテナトイレ - Google Patents

無給水循環式水洗トイレシステム、及び、このシステムを収容したコンテナトイレ Download PDF

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Abstract

【課題】便器から排出される汚水の浄化能力に優れ、かかる汚水を完全に生分解して再利用可能な水を得るのに好適な無給水循環式水洗トイレシステムとこのシステムを収容したコンテナトイレを提供する。
【解決手段】同システムは、水洗トイレ室R1の便器から排出される汚水を浄化処理する原水槽1と、原水槽で浄化処理された処理水を浄化処理する前処理部2と、前処理部で浄化処理された処理水を浄化処理する後処理部3と、後処理部で浄化処理された処理水を便器洗浄水として水洗トイレ室に供給する給水部4と、を有し、前処理部2は嫌気槽と好気槽を備え、好気槽は、処理水が接触する接触材22Aとして、微生物とその栄養剤を固定してなる表面積が10m/grの杉木材チップ22E、及び、その処理水に直流で2−30V、1−10Aの範囲の微弱な電圧・電流を流す手段として、陰極22Bと陽極22Cの電極対、並びに、前記杉木材チップや前記処理水に4−20μmの波長の遠赤外線を照射する手段として、遠赤外線放射鉱石22Dを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、水洗トイレ室の便器から排出される汚水を微生物の働きによって浄化し、それを便器洗浄水として繰返し何度も再利用する形式の無給水循環式水洗トイレシステムとこのシステムを収容したコンテナトイレに関し、特に、汚水の浄化能力に優れ、汚水を完全に生分解して再利用可能な水を得ることができるようにしたものである。
水の供給ができず放流先がない場所でも、水洗トイレを利用できるようにするため、またすでに始まっている世界的規模での水不足解消に寄与するため、無給水循環式水洗トイレシステムの開発が行われている。この種の無給水循環式水洗トイレシステムは、例えば、特許文献1に開示されている。
同文献1の無給水循環式水洗トイレシステムは、1次浄化槽(110)、2次浄化槽(120)及び3次浄化槽(130)を備えており、これらの浄化槽(110、120、130)において便器から排出される汚水を浄化処理し、浄化処理後の処理水を便器洗浄水として再利用するものである。
ところで、同文献1の無給水循環式水洗トイレにおいて、1次浄化槽(110)は嫌気槽(110a)と曝気槽(110b)を備えており、便器から排出される汚水は、これらの槽(110a、110b)にて嫌気性、好気性の微生物による生分解を受けて浄化処理される。また、2次浄化槽(120)には、杉木材チップ、セラミック、スポンジなどの多孔質材が充填されており、1次浄化槽で浄化処理された処理水は、その多孔質材で繁殖した微生物による生分解を受けて浄化処理される。さらに、3次浄化槽(130)は、活性炭を主成分として含むフィルタからなり、2次浄化槽で浄化処理された処理水は、そのフィルタを通過することで浄化処理される。なお、1次浄化槽(110)の曝気槽(110b)では、電流を流すことにより、微生物の活性化度を高めている。
しかしながら、同文献1の無給水循環式水洗トイレによると、前記のように便器から排出された汚水を1次浄化槽(110)、2次浄化槽(120)及び3次浄化槽(130)で浄化処理しているが、汚水の浄化は不十分であり、汚水を完全に生分解して再利用可能な水を得ることはできない。
なお、以上の説明において、カッコ内の符号は、特許文献1で用いられている符号である。
特開2005−334877号公報
本発明は前記問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、便器から排出される汚水の浄化能力に優れ、かかる汚水を完全に生分解して再利用可能な水を得るのに好適な無給水循環式水洗トイレシステムを提供することにある。
前記目的を達成するために、本発明に係る無給水循環式水洗トイレシステムは、水洗トイレ室の便器から排出される汚水を浄化処理する原水槽と、前記原水槽で浄化処理された処理水を浄化処理する前処理部と、前記前処理部で浄化処理された処理水を浄化処理する後処理部と、前記後処理部で浄化処理された処理水を便器洗浄水として前記水洗トイレ室に供給する給水部と、を具備する無給水循環式水洗トイレシステムであって、前記原水槽は、前記水洗トイレ室の便器から排出されて溜まった汚水を微生物による嫌気分解で浄化処理する嫌気槽として機能するとともに、前記汚水に向けて定期的にエアーを噴射することによって前記汚水中の固形物を粉砕、撹拌する粉砕撹拌手段を有し、前記前処理部は、前記原水槽で浄化処理された処理水を微生物による嫌気分解で浄化処理する嫌気槽と、該嫌気槽で浄化処理された処理水を微生物による生分解で浄化処理する好気槽と、該好気槽で浄化処理された処理水中の固形物を沈殿させる沈殿槽と、該沈殿槽内の処理水を流量調節して前記後処理部へ供給する流量調節槽と、を有し、前記前処理部の好気槽は、曝気された状態になっていて、前記前処理部の嫌気槽で浄化処理された処理水が接触する接触材として、微生物とその栄養剤を固定してなる表面積が10m/grの杉木材チップ、及び、その処理水に直流で2−30V、1−10Aの範囲の微弱な電圧・電流を流す手段として、陰極と陽極の電極対、並びに、前記杉木材チップや前記処理水に4−20μmの波長の遠赤外線を照射する手段として、遠赤外線放射鉱石を備えており、前記後処理部は、前記前処理部で浄化処理された処理水を微生物による生分解で浄化処理する手段として、微生物とその栄養剤とを固定した杉木材チップが詰められている第1の反応槽、及び、第1の反応槽で浄化処理された処理水を脱色消臭する手段として、脱色用と脱臭用の活性炭が詰められている第2の反応槽を備え、前記給水部は、前記脱色消臭後の処理水を便器洗浄水として前記水洗トイレ室に供給することを特徴とする。
前記本発明に係る無給水循環式水洗トイレシステムにおいて、前記好気槽に設けられる前記杉木材チップは、その大きさが平均10mmであり、前記後処理部の前記第1の反応槽に充填されている前記杉木材チップは、その大きさが2−7mmであって、これらの杉木材チップは、特許第4276696号の製造方法、具体的には下記工程1−2によって製造されたものを採用することができる。
工程1: 工程1は、複数の杉木材チップ中にその平均チップ径より大きい粒径の遠赤外線放射鉱石が均一に散らばって配置されるように当該複数の杉木材チップ中に遠赤外線放射鉱石を混入する工程である。
工程2: 工程2は、炉内壁面に遠赤外線放射鉱石を貼り詰めた加熱炉を用意し、該加熱炉内に前記遠赤外線放射鉱石入りの複数の杉木材チップを置き、前記炉内壁面の遠赤外線放射鉱石からの遠赤外線と、前記複数の杉木材チップ中に混入されている遠赤外線放射鉱石からの遠赤外線とによって、複数の杉木材チップをその内外から加熱することで、杉木材チップの水管のキャップを開かせる工程である。
また、前記本発明に係る無給水循環式水洗トイレシステムにおいて、前記原水槽には、エアー噴射穴を複数形成したパイプが設置されており、設置したパイプのエアー噴射穴から前記原水槽の槽底部に溜まった汚水に向けて定期的にエアーを噴射することにより、汚水中に含まれている大便その他の固形物を粉砕、撹拌するように構成してもよい。
好気槽に設けられる接触材としては、一般にはプラスチック製や糸状のものが用いられるが、微生物の菌床としてもっと効率が良い接触材は、本発明で採用した杉木材チップである。この杉木材チップは、杉木材組織の多孔質化を促進したもので、その表面積が10m/grになっているからである。
本発明に係るコンテナトイレは、第1及び第2のコンテナからなり、第1のコンテナに、前記無給水循環式水洗トイレシステムを構成する水洗トイレ室と原水槽を収容し、かつ、第2のコンテナに機械室を設け、この機械室に同システムを構成する前処理部、後処理部、及び、給水部を設置してなることを特徴とする。
本発明に係るコンテナトイレは、前記無給水循環式水洗トイレシステムを収容したコンテナトイレであって、当該コンテナトイレは、第1及び第2のコンテナからなり、第1のコンテナに、前記無給水循環式水洗トイレシステムを構成する水洗トイレ室と原水槽を収容し、かつ、前記第2のコンテナに機械室を設け、この機械室に同システムを構成する前処理部、後処理部、及び、給水部を設置してなることを特徴とする。
また、本発明に係る無給水循環式水洗トイレシステムは、前記無給水循環式水洗トイレシステムを収容したコンテナトイレであって、当該コンテナトイレは、一つのコンテナに、請求項1に記載の無給水循環式水洗トイレシステムを構成する水洗トイレ室、原水槽、前処理部、後処理部、及び、給水部を収容してなることを特徴とする。
本発明に係る無給水循環式水洗トイレシステムは、前記のようにコンテナに収容することによって、トラック等の搬送手段で容易に移動できる形式となるが、これとは別に、同システムを現場に直接設置する形式(固定式)も採用し得る。
本発明によると、前処理部の好気槽の具体的な構成として、好気槽は、前処理部の嫌気槽で浄化処理された処理水が接触する接触材として、微生物とその栄養剤を固定してなる表面積が10m/grの杉木材チップ、及び、その処理水に直流で2−30V、1−10Aの範囲の微弱な電圧・電流を流す手段として、陰極と陽極の電極対、並びに、前記杉木材チップや前記処理水に4−20μmの波長の遠赤外線を照射する手段として、遠赤外線放射鉱石を備える構成を採用した。このため、下記(ア)(イ)(ウ)の3つの作用が相乗することによって、微生物の繁殖がより一層活発になり、活性化度の高い元気な微生物が増え、前処理部において汚水をほぼ完全に浄化することができる点で、かかる汚水を完全に生分解して再利用可能な水を得るのに好適な無給水循環式水洗トイレシステムと、このシステムを収容したコンテナトイレを提供し得る。
(ア)多孔質化が促進された接触材、すなわち表面積が10m/grの杉木材チップを使用したことによる菌床の増加。
(イ)2−30V、1−10Aの範囲の微弱な電圧・電流を処理水に付与したことによる微生物の細胞の活性化と処理水中の有機物のイオン化促進。
(ウ)4−20μmの波長の遠赤外線を発する遠赤外線放射鉱石を導入したことによる微生物の細胞の活性化。
人々の生活向上により生活用水の使用量は日増しに多くなっている。それに伴い水洗トイレの普及も著しく、そこで使用されている水道水は全生活用水の約40%になるといわれている。地球上の循環水は限りがあるのに、世界人口は年々増加し、2025年には80億人を超えると言われ、国連は世界の人口の約50%は水不足に苦しむことになると警告している。この事態を回避するため、特に水の使用量が多い農業の分野などでは、水を少なく使用する農法など、様々な研究が進められている。また、人口の増加と生活水準の向上により生活用水の使用量は、ますます増加している。本発明は、生活用水の40%を占める水洗トイレに使用されている水を再利用できるようにすることにより、水不足解消に大きく寄与し、また、水環境改善に寄与するものである。
水洗トイレで一回に流す水の量は、以前は20−30リットルであったが、最近は節水目的で6−10リットルに絞られているところが多い。したがって、以前決められたJIS規格では、水洗トイレから排出される汚水の濃度はBOD260ppmと定められているが、最近の節水の関係で、汚水の濃度はBOD500ppm以上になっているのが実情である。このように濃度の高まった汚水でも、本発明は、より完全に生分解して再利用可能な水を得ることができるものである。
本発明に係る無給水循環式水洗トイレシステムのフロー図。 本発明に係る無給水循環式水洗トイレシステムを収容してなるコンテナトイレの概念図。 図2に示した前処理部の概念ブロック図。 図4(a)は、図1、図2、図3に示した前処理部を構成する好気槽の詳細断面図、同図(b)は、その好気槽の上面図。 図5(a)は、図1、図2、図3に示した後処理部を構成する第1の反応槽(円筒型)の正面外観図、同図(b)は、第1の反応槽の内部構成図、同図(c)は、(a)に示したA−A線での断面図、同図(d)は、第1の反応槽で採用した多孔質板の平面模式図、同図(e)は、(a)に示したB−B線での断面図、同図(f)は、(a)の第1の反応槽を四角筒型とした場合におけるA−A線での断面図、同図(g)は、(a)の第1の反応槽を四角筒型とした場合における多孔質板の平面模式図、同図(h)は、(a)の第1の反応槽を四角筒型とした場合におけるB−B線での断面図。 図6(a)は、図1、図2、図3に示した後処理部を構成する第2の反応槽(円筒型)の正面外観図、同図(b)は、第2の反応槽の内部構成図、同図(c)は、(a)に示したA−A線での断面図、同図(d)は、第2の反応槽で採用した多孔質板の平面模式図、同図(e)は、(a)に示したB−B線での断面図、同図(f)は、(a)の第2の反応槽を四角筒型とした場合におけるA−A線での断面図、同図(g)は、(a)の第2の反応槽を四角筒型とした場合における多孔質板の平面模式図、同図(h)は、(a)の第2の反応槽を四角筒型とした場合におけるB−B線での断面図。 図7(a)は本発明に係るコンテナトイレを構成する第1のコンテナの便器レイアウト図、同図(b)は本発明に係るコンテナトイレを構成する第2のコンテナの機器レイアウト図。 図8(a)は本発明に係るコンテナトイレを構成する第1のコンテナの正面図、同図(b)はその左側面図、同図(c)はその右側面図、同図(d)はその背面図。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、添付した図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明に係る無給水循環式水洗トイレシステムのフロー図、図2は、本発明に係る無給水循環式水洗トイレシステムを収容してなるコンテナトイレの概念図である。なお、図1と図2において共通する部材には同一符号を付してある。
図1の無給水循環式水洗トイレシステムと図2のコンテナは、便器を有する水洗トイレ室R1と、水洗トイレ室R1の便器から排出される汚水を浄化処理する原水槽1、1A、1Bを有している。
図2のコンテナトイレは、独立した2つのコンテナC1、C2を備え、第1のコンテナC1に水洗トイレ室R1と第1の原水槽1Aとを収容している。そして、第2のコンテナC2は、機械室R2を収容し、機械室R2の底部に第1の原水槽1Aと同様の機能を有する第2の原水槽1Bを設けている。
更に、図1の無給水式循環式水洗トイレシステムと図2のコンテナトイレは、前記原水槽1、1A、1Bで浄化処理された処理水を浄化処理する前処理部2と、前処理部2で浄化処理された処理水を浄化処理する後処理部3と、後処理部3で浄化処理された処理水を便器洗浄水として水洗トイレ室R1に供給する給水部4と、を有している。図2のコンテナトイレでは、第2のコンテナC2の機械室R2に、前処理部2と後処理部3と給水部4を配置している。
《原水槽1、第1の原水槽1Aの詳細構成》
原水槽1、第1の原水槽1Aは、その槽内に嫌気性菌などの微生物が繁殖しており、大便、小便、及びこれらを流した便器洗浄水など、水洗トイレ室R1の便器から排出された汚水を当該微生物による嫌気分解で浄化処理する嫌気槽として機能する。
原水槽1、第1の原水槽1Aの一角には、水中ポンプ5Aを設置したポンプ室10が設けられており、このポンプ室10にも汚水が流れ込むように構成してある。そして、ポンプ室10に汚水が一定量溜まると、水中ポンプ5Aが自動的に起動し、ポンプ室10内の汚水が移送パイプ6を介して第2の原水槽1Bへ圧送されるように構成してある。
前記ポンプ室10の水中ポンプ5Aを自動的に起動する方式としては、例えば、図示は省略するが、ポンプ室10に水位計測センサを設置し、その水位計測センサの計測値(ポンプ室10に溜まった汚水の水位)が設定値に到達したら、水位計測センサから出力される到達信号をトリガにして水中ポンプ5Aが起動する方式を採用してもよいし、これ以外の別の方式を採用してもよい。
原水槽1、第1の原水槽1Aには、直径5mm程度のエアー噴射穴を複数形成したPVCパイプ7が設置されている。PVCパイプ7は、原水槽1、第1の原水槽1Aの槽底部に溜まった汚水に向けてエアー噴射穴から定期的にエアーを噴射することにより、汚水中に含まれている大便その他の固形物を粉砕、撹拌する手段(粉砕撹拌手段)として機能する。このような定期的なエアーの噴射により、冬季寒冷地での汚水の凍結は防止される。定期的なエアーの噴射は、例えば一日に数回程度としてもよく、その回数は必要に応じて適宜変更することができる。
図1及び図2の例では、原水槽1、第1の原水槽1Aは、水洗トイレ室R1の床面F1下に設け、その広さは水洗トイレ室R1の床面F1全体とほぼ同じ面積に設定しているが、これに限定されることはない。また、原水槽1、第1の原水槽1Aの高さは300−500mmの範囲で設定可能であるが、必要に応じてその高さを変更することもできる。
《第2の原水槽1Bの詳細構成》
第2の原水槽1Bは、機械室R2の床面F2下に設けられ、かつ、移送パイプ6を介して第1の原水槽1Aのポンプ室10に連通することにより、ポンプ室10の汚水が移送パイプ6を通じて流れ込むように構成してある。この第2の原水槽1Bにも水中ポンプ5Bが設けられており、第2の原水槽1Bに流れ込んだ汚水はその水中ポンプ5Bにより前処理部2に圧送される。
《第1及び第2の原水槽1A、1Bの利用形態》
図2の例では、2つの原水槽1A、1Bを備える構成を採用しているが、水洗トイレの利用状況に応じて、いずれか一方の原水槽を省略してもよい。例えば、第1の原水槽1Aだけでも十分に処理できるなら、第2の原水槽1Bを省略してもよい。この場合、第1の原水槽1Aのポンプ室10から移送パイプ6を介して圧送される汚水は、第2の原水槽1Bを経由しないで、前処理部2に直接送られるものとする。
《前処理部2の詳細構成》
図3は、図1、図2に示した前処理部2の概念ブロック図である。この図3を参照すると、前処理部2は、第1及び第2の原水槽1A、1B又はそのいずれか一方で浄化処理された処理水を嫌気性菌等の微生物による嫌気分解で浄化処理する嫌気槽21と、嫌気槽21で浄化処理された処理水を微生物による生分解で浄化処理する好気槽22と、好気槽22で浄化処理された処理水中の固形物を沈殿させる沈殿槽23と、沈殿槽内の処理水を流量調節して後処理部へ供給する流量調節槽24と、を有している。
前処理部2の嫌気槽21は、先に説明した原水槽1や第1又は第2の原水槽1A、1Bと同様の機能、すなわち、汚水を嫌気性菌等の微生物による嫌気分解で浄化処理する機能を有している。
図4(a)は、図1、図2、図3に示した前処理部を構成する好気槽の詳細断面図、同図(b)は、その好気槽の上面図である。図4(a)を参照すると、前処理部2の好気槽22は、曝気された状態になっていて、(1)前処理部2の嫌気槽21で浄化処理された処理水が接触する接触材22Aとして、微生物とその栄養剤を固定してなる表面積が10m/grの杉木材チップ22E、及び(2)その処理水に直流で2−30V、1−10Aの範囲の微弱な電圧・電流を付与する手段として、陰極22Bと陽極22Cの電極対、並びに(3)前記杉木材チップ22E(22A)や前記処理水に4−20μmの波長の遠赤外線を照射する手段として、遠赤外線放射鉱石22Dを備えている。更に、図4(b)を参照すると、前処理部2の好気槽22には散気管22Gを設けている。
好気槽22に設けられる前記接触材22A(22E)は、好気槽22の約50%の容積を占めるものとする。図4の例では、当該接触材22A(22E)の具体的な設置方式として、孔の直径が5mmの多孔質膜(化学繊維製)で形成した多孔質収容袋を用意し、この多孔質収容袋に複数の杉木材チップ22E(22A)を詰める方式と、好気槽22の内底面より300mm上、好気槽の水面より100mm下、好気槽の奥より200mm前方に枠(図示省略)を組み、組んだ枠の中に前記のような杉木材チップ22E(22A)入り多孔質収容袋を配置し固定する方式とを採用しているが、これらの方式に限定されることはない。
前処理部2の好気槽22に設けられる前記散気管22Gは、図4(b)のように、好気槽の奥より200mmの範囲に設置し、かつ、前記のように図示しない枠内に配置固定した前方の杉木材チップ22E(22A)に向ってエアーを噴射供給することにより、杉木材チップ22Eにおいて繁殖する好気菌などの微生物に対してその生命維持に必要なエアーが十分に与えられるように構成してある。
前記好気槽22に設けられる前記杉木材チップ22E(22A)は、その大きさが平均10mmであって、特許第4276696号の製造方法、具体的には下記工程1−工程2によって製造されたものを採用することが好ましい。
前記特許の製造方法で製造された杉木材チップは、微生物の菌床として利用される杉木材チップの開いた水管の数が増え、杉木材組織の多孔質化を促進したもので、その表面積が10m/grになっていることから、微生物の菌床として好適で、より多くの微生物を繁殖させることができ、微生物による浄化処理能力の向上を図れる。また、この杉木材チップは、多孔質であり、その孔の外部では空気との接触により好気性菌等の微生物が繁殖し、その孔の内部では空気と接触し難いので嫌気性菌等の微生物が繁殖する、つまり酸化反応と還元反応が同時に進む優れた接触材である。
(工程1)
工程1は、複数の杉木材チップ中にその平均チップ径より大きい粒径の遠赤外線放射鉱石が均一に散らばって配置されるように当該複数の杉木材チップ中に遠赤外線放射鉱石を混入する工程である。なお、前記遠赤外線放射鉱石については、例えば、遠赤外線の放射率が最高値で94%の雲母や、石英、バクハン石、セラミックなどを使用することができる。
(工程2)
工程2は、炉内壁面に遠赤外線放射鉱石を貼り詰めた加熱炉を用意し、該加熱炉内に前記遠赤外線放射鉱石入りの複数の杉木材チップを置き、前記炉内壁面の遠赤外線放射鉱石からの遠赤外線と、前記複数の杉木材チップ中に混入されている遠赤外線放射鉱石からの遠赤外線とによって、複数の杉木材チップをその内外から加熱することで、杉木材チップの水管のキャップを開かせる工程である。なお、炉内壁面に貼り詰める遠赤外線放射鉱石については先に例示したものを採用できる。
前記陰極22Bについては、図4のように、好気槽22の内底面付近にステンレス板22Fを設置し、設置したステンレス板22Fに電源の陰極を接続する方式を採用した。前記陽極22Cについては、図4のように、好気槽22の上方から水中に向けて黒鉛棒を吊るし、吊るした黒鉛棒に電源の陽極を接続する方式を採用したが、これら以外の方式を採用してもよい。
前記2−30V、1−10Aの範囲の微弱な電圧・電流を処理水に流すことにより、処理水中で電気分解が生じる。この電気分解は、通常の工業用とは異なり、上述の微弱な電圧・電流で行われることにより、微生物の細胞の活性化と処理水(前処理部2の嫌気槽21で浄化処理された処理水)中の有機物のイオン化を促進し、微生物による生分解能力を高める。
前処理部2の好気槽22に配置される前記遠赤外線放射鉱石22Dについては、微生物の細胞を活性化するため、4−20μmの波長の遠赤外線を発するもの、例えば黒雲母を採用することが好ましい。微生物を含む生命体の細胞はアミノ酸などの有機物から構成されており、アミノ酸を構成する炭素、水素、及び酸素などの原子間では常に伸縮運動や変角運動などが行われている。これらの運動によって発生する波動の波長は4−20μmである。このため、その波動の波長と同領域の波長(4−20μm)の遠赤外線を発生する前記例示の黒雲母などを採用することにより、微生物の細胞で共鳴が起こり、好気槽22内で微生物の細胞の活性化を図ることができる。
また、汚水(前処理部2の嫌気槽21で浄化処理された処理水)の水分子は、イオン結合により数分子から数十分子に連なったクラスターを形成して安定化していると考えられる。このクラスターに遠赤外線が当たると、クラスターは、壊れて単分子化され、微生物の細胞の中に入りやすくなり、微生物の細胞を活性化する。
以上説明したように、前処理部2の好気槽22においては、(ア)多孔質化が促進された接触材22A、すなわち表面積が10m/grの杉木材チップ22Eを使用したことによる菌床の増加、(イ)2−30V、1−10Aの範囲の微弱な電圧・電流を処理水に付与したことによる微生物の細胞の活性化と処理水中の有機物のイオン化促進、及び(ウ)4−20μmの波長の遠赤外線を発する遠赤外線放射鉱石22Dを導入したことによる微生物の細胞の活性化という、3つの作用効果が相乗することによって、微生物の繁殖がより一層活発になり、活性化度の高い(浄化能力の高い)元気な微生物が増え、汚水をほぼ完全に浄化することができる。
前処理部2の好気槽22で生分解によりほぼ完全に浄化された処理水は、次の沈殿槽23へ送られ、処理水中の固形物を沈殿させた後、流量調節槽24経由で流量調節されながら、後処理部3へ送られる。沈殿槽23において沈殿した固形物は、定期的に好気槽22に戻され、繰返し好気槽22で生分解を受けるように構成してある。
《後処理部3の詳細構成》
図1、図2に示したように、後処理部3は、前処理部2で浄化処理された処理水を微生物による生分解で浄化処理する手段として、数種の微生物とその栄養剤(例えばアミノ酸)とを固定した杉木材チップ31Aが複数詰められている第1の反応槽31、及び、その第1の反応槽31で浄化処理された処理水を脱色消臭する手段として、脱色用と脱臭用の活性炭32Aが詰められている第2の反応槽32を備えている。
図2の例では、前記第1の反応槽31と第2の反応槽32をそれぞれ2つずつ設けているが、これらの反応槽31、32の数は必要に応じて適宜増減することができる。なお反応槽31、32の高さは1500−2000mmが適当である。また、第1及び第2の反応槽31、32の材質はFRP又はPVCが良い。
第1の反応槽31でも接触材として杉木材チップ31Aを使用しているが、その杉木材チップ31Aの大きさは平均2−7mmである。また、この杉木材チップ31Aも多孔質であり、その孔の外部では空気との接触により好気性菌等の微生物が繁殖し、微生物による酸化反応で処理水の浄化処理が行われる。これと同時に、その孔の内部では空気と接触し難いので嫌気性菌等の微生物が繁殖し、微生物による還元反応で処理水の浄化処理が行われる。
第1の反応槽31では、その上面側から下方に向けて、処理水(前処理槽2で浄化処理された処理水)が供給される。供給された処理水は、杉木材チップ31A(接触材)に触れながら下方に流れていく。この際、流れる処理水が杉木材チップ31Aに接触している間は、前述の酸化反応及び還元反応による処理水の浄化処理が繰返し行われるので、処理水の浄化は、前処理部2での浄化後に比べ、より一層完全なものになる。
また、第1の反応槽31では、微生物による浄化処理能力の向上を図るために、先に説明した前処理部2の好気槽22と同じく、特許第4276696号の製造方法で製造した杉木材チップを接触材として採用してもよい。そして、更なる浄化処理の性能向上を図るため、接触材として多孔質のセラミックやスポンジなどを添加してもよい。また、みかんの皮を添加してもよい。みかんの皮も多孔質なので菌床になる。
図5(a)は、図1、図2、図3に示した後処理部を構成する第1の反応槽(円筒型)の正面外観図、同図(b)は、第1の反応槽の内部構成図、同図(c)は、(a)に示したA−A線での断面図、同図(d)は、第1の反応槽で採用した多孔質板の平面模式図、同図(e)は、(a)に示したB−B線での断面図、同図(f)は、(a)の第1の反応槽を四角筒型とした場合におけるA−A線での断面図、同図(g)は、(a)の第1の反応槽を四角筒型とした場合における多孔質板の平面模式図、同図(h)は、(a)の第1の反応槽を四角筒型とした場合におけるB−B線での断面図である。
図5(a)から(e)を参照すると、第1の反応槽31は、下部が直径3mm程度の多数の孔を備えた多孔質板31Bになっていて、多孔質板31Bの上に接触材(杉木材チップ31Aなど)が置かれるように構成してある。さらに、第1の反応槽31の上部には直径20mm程度のパイプ31E、31Fを2つ取り付けてあり、前処理槽2で浄化処理された処理水は、一方のパイプ31Eを通じて第1の反応槽31の内部に導入される。他方のパイプ31Fはオーバフロー用として設けたものである。
また、図5で例示した第1の反応槽31では、その下部より400mm程度の位置に直径16mm程度のパイプ31Dを取り付け、取り付けたパイプ31Dに散気管31Cを接続することにより、当該パイプ31Dから散気管31Cを通じて第1の反応槽31の内部に空気を十分に供給できるように構成してある。これにより、杉木材チップ31Aで繁殖する好気性の微生物には生命維持に必要な空気が十分に与えられる。そして、この第1の反応槽31内において微生物による生分解で浄化された処理水は、前記多孔質板31Bの下方に設けたパイプ31Gを通じて第2の反応槽32へ供給される。
図5(a)から(e)は第1の反応槽31を円筒型としたものであるが、第1の反応槽31は円筒型に限定されることはなく、例えば図5(f)−(h)で示すような四角筒型のものを採用してもよい。
図6(a)は、図1、図2、図3に示した後処理部を構成する第2の反応槽(円筒型)の正面外観図、同図(b)は、第2の反応槽の内部構成図、同図(c)は、(a)に示したA−A線での断面図、同図(d)は、第2の反応槽で採用した多孔質板の平面模式図、同図(e)は、(a)に示したB−B線での断面図、同図(f)は、(a)の第2の反応槽を四角筒型とした場合におけるA−A線での断面図、同図(g)は、(a)の第2の反応槽を四角筒型とした場合における多孔質板の平面模式図、同図(h)は、(a)の第2の反応槽を四角筒型とした場合におけるB−B線での断面図である。
図6(a)から(e)を参照すると、第2の反応槽32の底面は密閉になっており、第2の反応槽32の下部より50mm程度の位置には、直径2mm程度の多数の孔を備えた多孔質板32Bが設置され、この多孔質板32Bの上に脱色用と脱臭用の活性炭32Aが配置されるように構成してある。また、第2の反応槽32の上部より400mmの位置には、活性炭32Aで脱色及び脱臭された無臭透明の水を第2の反応槽32内から排出させる手段として、直径20mm程度の出口パイプ32Cを取り付けてあり、その出口パイプ32Cの槽内部側開口端は、第2の反応槽32の内部に設けたPVCパイプ32Dの上部開口端に連結してある。PVCパイプ32Dの下部開口端は、前記多孔質板32Bと第2の反応槽32の底面との間に位置するように設けている。さらに、第2の反応槽32の上部には、直径20mm程度のパイプ32E、32Fを2つ取り付けてあり、一方のパイプ32Eは第1の反応槽31で浄化処理された処理水を第2の反応槽32の内部に導入する導入管として設けており、他方のパイプ32Fはオーバフロー管である。パイプ32Gは水抜き用のバルブ付パイプである。
図6(a)から(e)は第2の反応槽32を円筒型としたものであるが、第2の反応槽32は円筒型に限定されることはなく、例えば図6(f)−(h)で示すような四角筒型のものを採用してもよい。
第2の反応槽32では、その上面側の前記パイプ32Eから下方に向けて、処理水(第1の反応槽31で浄化処理された処理水)が供給される。供給された処理水は、脱色用と脱臭用の活性炭32Aに接触することで、脱色と脱臭が行われ、無臭透明の水になる。無臭透明の水は、PVCパイプ32Dの下部開口端から同PVCパイプ32D内に入り、同PVCパイプ32Dの上部開口端から出口パイプ32Cを通じて、給水部4へ送られる。
前記第2の反応槽32によると、パイプ32Eより第2の反応槽32に供給された処理水は、最上位の活性炭32Aから最下位の活性炭32Aまでの範囲を通り抜けることによって初めて、出口パイプ32Cから給水部4へ送られる構成になっているので、活性炭32Aの能力を十分に発揮することができる。
給水部4に溜まった無臭透明の水は、必要に応じて、水洗トイレ室R1に送られ、便器洗浄水として再利用される。
図7(a)は本発明に係るコンテナトイレを構成する第1のコンテナの便器レイアウト図、同図(b)は本発明に係るコンテナトイレを構成する第2のコンテナの機器レイアウト図、図8(a)は本発明に係るコンテナトイレを構成する第1のコンテナの正面図、同図(b)はその左側面図、同図(c)はその右側面図、同図(d)はその背面図である。
図7(a)に示したように、第1のコンテナC1は、内部に床面F1(図2参照)を設置し、床面F1より上の空間に7つの水洗トイレ室R1を収容しており、床面F1の下には第1の原水槽1Aを設けている。また、各水洗トイレ室R1の壁には扉、窓、換気扇など、トイレとして必要な部材を設置してある(図8(a)−(d)参照)。さらに、寒冷地で使用する場合を考慮し、各水洗トイレ室R1の壁に保温材を設置する等、必要な保温処置を施すことも可能である。なお、壁材はユーザの希望により選択することができる。水洗トイレ室R1や便器の数については、図7(a)の例に限定されることはなく、必要に応じて適宜増減することができる。
図7(b)に示したように、第2のコンテナC2は、内部に床面F2(図2参照)を設置し、床面F2より上の空間に機械室R2を設けるとともに、その機械室R2に、前処理部2と後処理部3と給水部4とこれらのメンテナンス用の通路とを設置している。また床面F2の下には第2の原水槽1Bを設けている。
コンテナ骨格寸法には国際規格があり、それによると、20ftの一般コンテナの高さの外寸は2591mm、内寸は2386mmである。一方、ハイキューブコンテナの高さの外寸は2891mm、内寸は2690mmである。前記第1のコンテナC1や第2のコンテナC2としては、前記一般コンテナとハイキューブコンテナのいずれを採用してもよいが、トイレ利用者の便宜を図る観点などから、ハイキューブコンテナの採用が適当であると考えられる。
以上説明した本発明に係るコンテナトイレの実施形態においては、第1のコンテナC1に水洗トイレ室R1と原水槽1Aを収容し、かつ、第2のコンテナC2に機械室R2を設け、この機械室R2に前処理部2、後処理部3、及び、給水部4を設置したが、これに限定されることはない。図示は省略するが、本発明に係るコンテナトイレの他の実施形態として、水洗トイレ室R1、原水槽1B、前処理部2、後処理部3、及び、給水部4を一つのコンテナにまとめて収容してもよい。
C1 第1のコンテナ
C2 第2のコンテナ
F1 水洗トイレ室の床面
F2 機械室の床面
P1、P2 水中ポンプP
R1 水洗トイレ室
R2 機械室
1A 第1の原水槽
1B 第2の原水槽
2 前処理部
21 嫌気槽
22 好気槽
22A 接触材
22B 陰極
22C 陽極
22D 遠赤外線放射鉱石
22E 杉木材チップ
22F ステンレス板
22G 散気管
23 沈殿槽
24 流量調節槽
3 後処理部
31 第1の反応槽
31A 杉木材チップ
31B 多孔質板
31C 散気管
32 第2の反応槽
32A 活性炭
32B 多孔質板
32C 出口パイプ
32D PVCパイプ
32E パイプ(導入管)
32F パイプ(オーバフロー管)
32G パイプ(水抜き用のバルブ付パイプ)
4 給水部
5A、5B、5C 水中ポンプ
6 移送パイプ
7 エアー噴射穴付きPVCパイプ(粉砕撹拌手段)
前記目的を達成するために、本発明に係る無給水循環式水洗トイレシステムは、水洗トイレ室の便器から排出される汚水を浄化処理する原水槽と、前記原水槽で浄化処理された処理水を浄化処理する前処理部と、前記前処理部で浄化処理された処理水を浄化処理する後処理部と、前記後処理部で浄化処理された処理水を便器洗浄水として前記水洗トイレ室に供給する給水部と、を具備する無給水循環式水洗トイレシステムであって、前記原水槽は、前記水洗トイレ室の便器から排出されて溜まった汚水を微生物による嫌気分解で浄化処理する嫌気槽として機能するとともに、前記汚水に向けて定期的にエアーを噴射することによって前記汚水中の固形物を粉砕、撹拌する粉砕撹拌手段を有し、前記前処理部は、前記原水槽で浄化処理された処理水を微生物による嫌気分解で浄化処理する嫌気槽と、該嫌気槽で浄化処理された処理水を微生物による生分解で浄化処理する好気槽と、該好気槽で浄化処理された処理水中の固形物を沈殿させる沈殿槽と、該沈殿槽内の処理水を流量調節して前記後処理部へ供給する流量調節槽と、を有し、前記前処理部の好気槽は、曝気された状態になっていて、前記前処理部の嫌気槽で浄化処理された処理水が接触する接触材として、微生物とその栄養剤を固定してなる表面積が10m/grの杉木材チップ、及び、その処理水に直流で2−30V、1−10Aの範囲の微弱な電圧・電流を流す手段として、陰極と陽極の電極対、並びに、前記杉木材チップや前記処理水に4−20μmの波長の遠赤外線を照射する手段として、遠赤外線放射鉱石を備えており、前記後処理部は、前記前処理部で浄化処理された処理水を微生物による生分解で浄化処理する手段として、微生物とその栄養剤とを固定した杉木材チップが詰められている第1の反応槽、及び、第1の反応槽で浄化処理された処理水を脱色消臭する手段として、脱色用と脱臭用の活性炭が詰められている第2の反応槽を備え、前記給水部は、前記脱色消臭後の処理水を便器洗浄水として前記水洗トイレ室に供給するように構成されており、前記好気槽に設けられる前記杉木材チップは、その大きさが平均10mmであり、前記後処理部の前記第1の反応槽に充填されている前記杉木材チップは、その大きさが2−7mmであって、これらの杉木材チップは、下記工程1−2によって製造されたものであることにより、微生物の菌床として利用される杉木材チップの開いた水管の数が増え、杉木材組織の多孔質化を促進したものであることを特徴とする。

Claims (5)

  1. 水洗トイレ室の便器から排出される汚水を浄化処理する原水槽と、
    前記原水槽で浄化処理された処理水を浄化処理する前処理部と、
    前記前処理部で浄化処理された処理水を浄化処理する後処理部と、
    前記後処理部で浄化処理された処理水を便器洗浄水として前記水洗トイレ室に供給する給水部と、を具備する無給水循環式水洗トイレシステムであって、
    前記原水槽は、前記水洗トイレ室の便器から排出されて溜まった汚水を微生物による嫌気分解で浄化処理する嫌気槽として機能するとともに、前記汚水に向けて定期的にエアーを噴射することによって前記汚水中の固形物を粉砕、撹拌する粉砕撹拌手段を有し、
    前記前処理部は、前記原水槽で浄化処理された処理水を微生物による嫌気分解で浄化処理する嫌気槽と、該嫌気槽で浄化処理された処理水を微生物による生分解で浄化処理する好気槽と、該好気槽で浄化処理された処理水中の固形物を沈殿させる沈殿槽と、該沈殿槽内の処理水を流量調節して前記後処理部へ供給する流量調節槽と、を有し、
    前記前処理部の好気槽は、曝気された状態になっていて、前記前処理部の嫌気槽で浄化処理された処理水が接触する接触材として、微生物とその栄養剤を固定してなる表面積が10m/grの杉木材チップ、及び、その処理水に直流で2−30V、1−10Aの範囲の微弱な電圧・電流を流す手段として、陰極と陽極の電極対、並びに、前記杉木材チップや前記処理水に4−20μmの波長の遠赤外線を照射する手段として、遠赤外線放射鉱石を備えており、
    前記後処理部は、前記前処理部で浄化処理された処理水を微生物による生分解で浄化処理する手段として、微生物とその栄養剤とを固定した杉木材チップが詰められている第1の反応槽、及び、第1の反応槽で浄化処理された処理水を脱色消臭する手段として、脱色用と脱臭用の活性炭が詰められている第2の反応槽を備え、
    前記給水部は、前記脱色消臭後の処理水を便器洗浄水として前記水洗トイレ室に供給すること
    を特徴とする無給水循環式水洗トイレシステム。
  2. 前記好気槽に設けられる前記杉木材チップは、その大きさが平均10mmであり、前記後処理部の前記第1の反応槽に充填されている前記杉木材チップは、その大きさが2−7mmであって、これらの杉木材チップは、下記工程1−2によって製造されたものであることを特徴とする請求項1に記載の無給水循環式水洗トイレシステム。
    工程1: 工程1は、複数の杉木材チップ中にその平均チップ径より大きい粒径の遠赤外線放射鉱石が均一に散らばって配置されるように当該複数の杉木材チップ中に遠赤外線放射鉱石を混入する工程である。
    工程2: 工程2は、炉内壁面に遠赤外線放射鉱石を貼り詰めた加熱炉を用意し、該加熱炉内に前記遠赤外線放射鉱石入りの複数の杉木材チップを置き、前記炉内壁面の遠赤外線放射鉱石からの遠赤外線と、前記複数の杉木材チップ中に混入されている遠赤外線放射鉱石からの遠赤外線とによって、複数の杉木材チップをその内外から加熱することで、杉木材チップの水管のキャップを開かせる工程である。
  3. 前記原水槽には、エアー噴射穴を複数形成したパイプが設置されており、設置したパイプのエアー噴射穴から前記原水槽の槽底部に溜まった汚水に向けて定期的にエアーを噴射することにより、汚水中に含まれている大便その他の固形物を粉砕、撹拌すること
    を特徴とする請求項1に記載の無給水循環式水洗トイレシステム。
  4. 請求項1に記載の無給水循環式水洗トイレシステムを収容したコンテナトイレであって、
    前記コンテナトイレは、第1及び第2のコンテナからなり、第1のコンテナに、請求項1に記載の無給水循環式水洗トイレシステムを構成する水洗トイレ室と原水槽を収容し、かつ、前記第2のコンテナに機械室を設け、この機械室に同システムを構成する前処理部、後処理部、及び、給水部を設置してなることを特徴とするコンテナトイレ。
  5. 請求項1に記載の無給水循環式水洗トイレシステムを収容したコンテナトイレであって、
    前記コンテナトイレは、一つのコンテナに、請求項1に記載の無給水循環式水洗トイレシステムを構成する水洗トイレ室、原水槽、前処理部、後処理部、及び、給水部を収容してなること
    を特徴とするコンテナトイレ。
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