JP2013220478A - 機械装置間の電力回生方法及び機械装置間の電力回生システム - Google Patents

機械装置間の電力回生方法及び機械装置間の電力回生システム Download PDF

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浩充 太田
Yasuharu Mukai
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Abstract

【課題】
力行電力と回生電力をより合わせやすくして、回生抵抗を省略若しくは小さくできるとともに消費エネルギーを低減化でき、制御盤を小型化、及び低コスト化ができる。
【解決手段】
減速時に相互に回生電流を供給可能に電気的に接続されるとともに、作業自由度に対して1つの冗長自由度を有する機械装置を含む複数の機械装置を相互に組み合わせて、組み合わせた機械装置間の加速・減速タイミングの協調をとって、当該組み合わせた一部の機械装置の減速時に生じる回生エネルギーを当該組み合わせた残りの他の機械装置の加速エネルギーとして利用するとき、第1段階として機械装置(冗長ロボット)の姿勢変更の加減速動作を利用してエネルギー需給バランスをとるように当該組み合わせた機械装置(冗長ロボット)の動作計画を立てる。第2段階として、機械装置(冗長ロボット)と組み合わされた他の機械装置とともに動作させる。
【選択図】図4

Description

本発明は、機械装置間の電力回生方法及び機械装置間の電力回生システムに関する。
従来、工作機械、ロボット等の多くの機械が稼働している工場等におけるエネルギーのリサイクル方法が特許文献1で提案されている。特許文献1では、直流電源から給電されるサーボドライバにより、駆動される複数の機械から構成されたシステムにおいて、前記直流電源を前記機械に共通接続するDC共通リンクが設けられ、回生状態にある機械と力行状態にある機械のペアリングを行って、前記回生状態にある機械から前記共通リンクを介して力行状態にある前記ペアリング対象の機械に慣性エネルギーを移行させるようにしている。そして、運動エネルギーを必要としているペアリング対象の機械に対して制動中の機械の回生エネルギーを融通することにより、工場全体の消費エネルギーを低減化するようにしている。例えば、ペアリングが行われた機械では、機械の起動・停止をずらすことにより、前記消費エネルギーを低減するようにしている。
特開2001−37080号公報
ところが、力行状態にある機械と、回生状態にある機械とのペアリングのエネルギー需給バランスがとれていないと、回生エネルギー(すなわち、回生電力)が過剰になる場合があり、この場合には、回生抵抗で回生電力を消費せざるを得ない問題がある。または、力行、回生の平準化のために、各機械の起動・停止タイミングを大幅にずらす必要がある場合は、サイクルタイムが長くなる問題もある。
本発明の目的は、力行電力と回生電力をより合わせやすくして、回生抵抗を省略若しくは小さいものにすることができ、消費エネルギーを低減化できるとともに、制御盤を小型化、及び低コスト化ができる機械装置間の電力回生方法及び機械装置間の電力回生システムを提供することにある。
上記問題点を解決するために、請求項1の発明は、減速時に相互に回生エネルギーを供給可能に電気的に接続されるとともに、作業自由度に対して少なくとも1つ以上の冗長自由度を有する冗長ロボットを1台以上含む複数の機械装置を相互に組み合わせて、組み合わせた機械装置間の加速・減速タイミングの協調をとって、当該組み合わせた一部の機械装置の減速時に生じる回生エネルギーを当該組み合わせた残りの他の機械装置の加速エネルギーとして利用するとき、前記冗長ロボットの姿勢変更の加減速動作を利用してエネルギー需給バランスをとるように当該組み合わせた冗長ロボットの動作計画を立てる第1段階と、前記動作計画に基づいて当該冗長ロボットを、該冗長ロボットと組み合わされた他の機械装置とともに動作させる第2段階を含むことを特徴とする機械装置間の電力回生方法を要旨としている。
請求項2の発明は、請求項1において、前記相互に組み合わせた複数の機械装置には、1台以上の前記冗長ロボットと、冗長自由度を備えない非冗長機械装置が含まれており、前記第1段階は、前記冗長ロボットに関する第1作業プログラムをシミュレーションで実行し、そのシミュレーションの中で、前記第1作業プログラムで教示されている手先位置姿勢毎に、該手先位置姿勢を目標値とした拘束条件の下で、前記冗長自由度が許容するリンク位置姿勢を変化させた場合の該冗長ロボットが備える各軸の負荷トルクを算出して、電力消費及び回生パターンを取得する第3段階と、前記非冗長機械装置に関する第2作業プログラムをシミュレーションで実行し、そのシミュレーションの中で、前記第2作業プログラムが実行されて動作したときの各軸の負荷トルクを算出して、電力消費及び回生パターンを取得する第4段階とが組み合わされるとともに、前記第3段階及び第4段階で取得した電力消費及び回生パターンを総合する第5段階と、前記冗長ロボットの姿勢変更の加減速動作を利用して、エネルギー需給バランスをとるように、前記総合した電力消費及び回生パターンの変動を最小化する前記冗長ロボットの前記リンク位置姿勢を決定して前記冗長ロボットの動作計画をたて、その動作計画に基づいて第1作業プログラムを更新する第6段階を含み、前記第2段階では、前記冗長ロボットを、前記動作計画に基づいて更新された第1作業プログラムに基づいて動作させるとともに、前記非冗長機械装置を、前記第2作業プログラムに基づいて動作させることを特徴とする。
請求項3の発明は、減速時に相互に回生エネルギーを供給可能に電気的に接続されるとともに、作業自由度に対して少なくとも1つ以上の冗長自由度を有する冗長ロボットを1台以上含む複数の機械装置と、前記冗長ロボットを含む前記機械装置間の加速・減速タイミングの協調をとって、当該組み合わせた一部の機械装置の減速時に生じる回生エネルギーを当該組み合わせた残りの他の機械装置の加速エネルギーとして利用するとき、前記冗長ロボットの姿勢変更の加減速動作を利用してエネルギー需給バランスをとるように当該組み合わせた前記冗長ロボットの動作計画を立てる動作計画生成部を備え、前記組み合わせた冗長ロボットの制御部は、前記動作計画に基づいて当該冗長ロボットを動作させるとともに、前記冗長ロボットを除く前記組み合わせた他の機械装置の制御部は、前記冗長ロボットとともに該機械装置を動作させることを特徴とする機械装置間の電力回生システムを要旨としている。
請求項4の発明は、請求項3において、前記相互に組み合わせた複数の機械装置には、1台以上の前記冗長ロボットと、冗長自由度を備えない非冗長機械装置が含まれており、前記動作計画生成部は、前記冗長ロボットに関する第1作業プログラムをシミュレーションで実行し、そのシミュレーションの中で、前記第1作業プログラムで教示されている手先位置姿勢毎に、該手先位置姿勢を目標値とした拘束条件の下で、前記冗長自由度が許容するリンク位置姿勢を変化させた場合の該冗長ロボットが備える各軸の負荷トルクを算出して、電力消費及び回生パターンを取得する第1電力消費・回生パターン取得部と、前記非冗長機械装置に関する第2作業プログラムをシミュレーションで実行し、そのシミュレーションの中で、前記第2作業プログラムで動作したときの各軸の負荷トルクを算出して、電力消費及び回生パターンを取得する第2電力消費・回生パターン取得部と、第1及び第2電力消費・回生パターン取得部がそれぞれ取得した電力消費及び回生パターンを総合する総合部と、前記冗長ロボットの姿勢変更の加減速動作を利用して、エネルギー需給バランスをとるように、前記総合した電力消費及び回生パターンの変動を最小化する前記冗長ロボットの前記リンク位置姿勢を決定して前記冗長ロボットの動作計画をたて、その動作計画に基づいて第1作業プログラムを更新する更新部を備え、前記冗長ロボットの制御部は、前記更新部で更新された第1作業プログラムに基づいて、当該冗長ロボットを動作させ、前記非冗長機械装置の制御部は、前記第2作業プログラムに基づいて当該非冗長機械装置を動作させることを特徴とする。
請求項1乃至請求項4の発明によれば、エネルギー需給のアンバランスがあれば、冗長ロボットの動作によってこれを抑制するので、力行電力と回生電力をより合わせやすくして、回生抵抗を省略若しくは小さいものにすることができ、このことによって消費エネルギーを低減化できるとともに、回生抵抗を省略若しくは小さくできることから、回生抵抗が収納される制御盤を小型化、及び低コスト化ができる。
一実施形態の機械装置間の電力回生システムの概略図。 冗長性を有するマニピュレータのスケルトン図。 一実施形態のロボット制御装置の概略構成図。 上位コントローラが実行する電力消費・回生パターン形成プログラムのフローチャート。 上位コントローラが実行する電力消費・回生パターン形成プログラムのフローチャート。 上位コントローラが実行する電力消費・回生パターン形成プログラムのフローチャート。 上位コントローラが実行する電力消費・回生パターン形成プログラムのフローチャート。 姿勢パラメータの説明図。 力行、回生、負荷トルク、及び回転速度の関係を示す説明図。 一実施形態の動作パターンを示す説明図。 上位コントローラが、P(t)変動を最小化しない場合の比較例を示す従来の動作パターンを示す説明図。
以下、本発明を具体化した一実施形態の機械装置間の電力回生方法及び機械装置間の電力回生システムを図1〜図10を参照して説明する。
図1に示す機械装置間の電力回生システムは、例えば工場等の生産機械装置のシステムである。
同図に示すように、交流電源100はコンバータ110に供給されて直流電圧に変換される。コンバータ110の出力側は、平滑コンデンサ112、遮断器SHを有する幹線122が接続されている。前記幹線122または幹線122から分岐した分岐線124には、機械装置A〜Dの各軸のサーボモータM10、M20、M30、M40を駆動するインバータ120、130、140、150に接続されている。また、インバータ120、130、140、150には回生抵抗R1〜R4が接続されている。
なお、図1では、サーボモータM10、M20、M30、M40及びインバータ120、130、140、150は、それぞれ、機械装置A〜Dが備える複数軸のサーボモータ及び複数のインバータを代表的に図示したものである。
また、各インバータ120、130、140、150は、それぞれ機械装置A〜Dのコンピュータからなる制御部160、170、180、190からの指令に基づいて、サーボモータM10、M20、M30、M40を制御駆動する。そして、前記指令には、サーボモータM10、M20、M30、M40を加速指令及び減速指令が含まれている。加速指令があるときは、機械装置は、力行状態となり、減速指令があるときは回生状態となる。この回生状態となる場合、幹線122及び分岐線124を介して他の機械装置に回生エネルギーとしての回生電流を供給可能である。
機械装置A〜Dの制御部160、170、180、190は、コンピュータからなる上位コントローラ200と通信可能に通信線で接続されている。上位コントローラ200は、動作計画生成部、第1電力消費・回生パターン取得部、第2電力消費・回生パターン取得部、総合部、及び更新部に相当する。
本実施形態では、機械装置Aは、直交軸を有する工作機械、直交軸を有するマシニングセンタ等の工作機械により構成されている。機械装置Bは、冗長自由度がないロボット(以下、非冗長ロボットという)により構成されている。例えば、6軸のマニピュレータを有するロボットであるが、6軸ロボットに限定するものではない。機械装置A,Bは、冗長自由度がない非冗長機械装置に相当する。
機械装置A,Bは、制御部160,170の図示しない記憶部にそれぞれ格納された作業プログラムに従って図示しないワークを加工する。
機械装置C,Dは、冗長自由度を有する冗長ロボットにより構成されている。ここで、冗長ロボット及び冗長ロボットの制御部180,190について説明する。なお、機械装置C,Dの構成、すなわち、冗長ロボットの構成は、本実施形態では同じ構成であるため、一方の冗長ロボット及び制御部180について説明する。
(冗長ロボット)
冗長ロボットは,作業自由度に対して冗長自由度を有するマニピュレータを備えている。図2に示すように、本実施形態では、マニピュレータ10は、8個のリンク11〜18が7個の関節21〜27により直列に連結されて形成されている。多関節ロボットであるマニピュレータ10は、7個の関節21〜27においてリンク12〜18が旋回することのできる7自由度(自由度n=7)を有するロボットであり、その作業空間の次元数(次元数m)は6であって、1(=n−m)の冗長性を有する。すなわち、本実施形態のマニピュレータは、作業自由度6に対して、1つの冗長自由度を有する。
第1リンク11は一端が床面FLに固定され、他端が第1関節21の一側に接続されている。第1関節21の他側には、第2リンク12の一端が接続され、第2リンク12の他端には第2関節22の一側が接続されている。以下同様に、第3リンク13、第4リンク14、第5リンク15、第6リンク16、第7リンク17及び第8リンク18が、それぞれ第3関節23、第4関節24、第5関節25、第6関節26及び第7関節27を介して順に連結されている。
第1関節21の他側は一側に対して、矢印31に示すように、図2において上下方向に延びる軸を中心に回転可能とされており、これにより、第2リンク12は隣接する第1リンク11に対して、第1関節21の回転軸(J1軸)を中心に矢印31方向に旋回可能である。
また、第2関節22の他側は一側に対して、矢印32に示すように、図2において紙面に垂直な方向に延びる軸(J2軸)を中心に回転可能とされている。これにより、第3リンク13は隣接する第2リンク12に対して、第2関節22の回転軸を中心に矢印32方向に回転可能である。
以下、第3関節23、第4関節24、第5関節25、第6関節26及び第7関節27についてもそれぞれ、回転可能とされており、第4リンク14、第5リンク15、第6リンク16、第7リンク17及び第8リンク18も、それぞれ関節23〜27の回転軸(J3軸〜J7軸)を中心に、矢印33〜37方向に旋回可能である。尚、本願の全体にわたって、第1関節21〜27を介して連結されているリンク11〜18同士を、互いに隣接するリンク11〜18という。また、J1軸〜J7軸は、関節軸に相当する。
図2に示すように、第1関節21には第1サーボモータ41が取り付けられており、電力が供給されることにより、第2リンク12を図示しない減速機を介して第1リンク11に対して旋回させる。
また、第2関節22には第2サーボモータ42が取り付けられており、電力が供給されることにより、第3リンク13を図示しない減速機を介して第2リンク12に対して旋回させる。以下、同様に、第3関節23、第4関節24、第5関節25、第6関節26及び第7関節27にはそれぞれサーボモータ43〜47が取り付けられており、電力が供給されることにより、各々リンク14〜18を図示しない減速機を介して旋回させる。
なお、各モータは、各関節内に設けられるが、図2では、説明の便宜上、関節とは分離して図示している。また、本実施形態では回転系アクチュエータとしてサーボモータであるACサーボモータが使用されているが、限定されるものではない。
第8リンク18の先端には、ツール49が取り付けられている。ツール49は第8リンク18とともに、第7関節27の回転軸(J7軸)を中心に図2に示すように矢印37方向に旋回可能とされている。ツール49は、例えば、ワーク等を把持可能なハンドである。なお、ツール49の種類は、本発明とは関係しないため、限定されるものではない。
上述したようにマニピュレータ10は、第1サーボモータ41〜第7サーボモータ47を駆動して第2リンク12〜第8リンク18を回転させることにより、第2リンク12〜第8リンク18の回転角度が累積して先端部にあるツール49に働くため、ツール49の先端の位置および姿勢を、その作業内容に応じた目標位置および目標姿勢に一致させることが可能である。
次に、図3を参照してマニピュレータ10を制御する制御部180としてのコントローラRCを中心とした多関節ロボットの電気的な構成を説明する。
コントローラRCは、コンピュータ90と、コンピュータ90に電気的に接続されたPWMジェネレータ51〜57と、PWMジェネレータ51〜57に電気的に接続されたサーボアンプ61〜67を有する。各サーボアンプ61〜67はそれぞれ第1サーボモータ41〜第7サーボモータ47に電気的に接続されている。
コンピュータ90は、制御指令をPWMジェネレータ51〜57に出力し、PWMジェネレータ51〜57は、当該制御令指令に基づいてPWM信号をサーボアンプ61〜67に出力する。サーボアンプ61〜67は、その出力に応じてサーボモータ41〜47を作動させることにより、各リンク12〜18を回転させる。
前記サーボモータ41〜47にはロータリエンコーダ71〜77が内蔵されており、インターフェイス80を介してコンピュータ90と接続されている。ロータリエンコーダ71〜77は、各々のサーボモータ41〜47の回動角度を検出することにより、すなわち、リンク12〜18のそれぞれが隣接するリンク11〜17に対する回転角度(関節角度)を検出して、その検出信号をコントローラRCに送信する。ロータリエンコーダ71〜77は、回転角度検出器に相当する。なお、回転角度検出器としては、ロータリエンコーダに限定するものではなく、レゾルバ、或いは、ポテンショメータであってもよい。
なお、第1サーボモータ41〜第7サーボモータ47に対してロータリエンコーダ71〜77を設ける代わりに、リンク11〜18または第1関節21〜第7関節27に、リンク11〜18の回転角度(関節角度)を直接に検出可能なセンサを取り付けてもよい。
前記コンピュータ90は、CPU91、ROM92、RAM93、及びハードディスク等の不揮発性の記憶部94、及びインターフェイス95等を備え、バス96を介して電気的に接続されている。
記憶部94には、各種データ、ロボットに各種作業を行わせるための作業プログラム、各種パラメータ等が記憶されている。すなわち、本実施形態のロボットは、ティーチングプレイバック方式で作動するロボットであり、前記作業プログラムが実行されることにより、前記マニピュレータ10が動作する。ROM92は、システム全体のシステムプログラムが記憶されている。RAM93は、CPU91の作業用のメモリであって、各種演算等が実行されるときに一時的にデータが格納される。
コントローラRCには入力装置82が前記インターフェイス95を介して接続されている。入力装置82は、図示しないモニター画面及び各種入力キー等を有する操作盤であり、ユーザーが各種のデータを入力操作可能とされている。入力装置82は、多関節ロボットの電源スイッチが設けられるとともに、コンピュータ90に対して、マニピュレータ10の先端部にあるツール49の先端(以下、手先という)の最終目標位置および最終目標姿勢、ツール49の先端の補間点における位置および姿勢の入力、並びに、冗長性を利用したマニピュレータ10の姿勢変更のためのジョグ操作等による入力が可能となっている。
(実施形態の作用)
次に、上位コントローラ200が実行する電力消費・回生パターン形成プログラムを、図4〜図7のフローチャートを参照して説明する。電力消費・回生パターン形成プログラムは、上位コントローラ200が備える図示しない記憶部に格納されている。なお、この電力消費・回生パターン形成プログラムを実行するに当たり、各機械装置A〜Dの作業プログラムは、コピーされて上位コントローラ200の図示しない記憶部に記憶しているものとする。
(S100)
図4に示すように、この電力消費・回生パターン形成プログラムが起動されると、上位コントローラ200は、S100では、各機械装置A〜Dの作業プログラムを読込みしてシミュレートすることにより、機械装置毎に電力消費・回生パターン計算を順次行う。図5〜図7には、S100での処理での詳細が示されている。
(冗長ロボットにおける電力消費・回生パターン計算)
まず、図5を参照して、機械装置C(冗長ロボット)についての電力消費・回生パターン計算について説明する。なお、機械装置D(冗長ロボット)についての説明は同じとなるため、説明を省略する。
(S10)
S10では、上位コントローラ200は機械装置Cの作業プログラムを読込みして、当該作業プログラムに記述されている最初の教示点(手先位置)、手先姿勢及び速度データを記憶部の所定領域に初期手先位置姿勢としてセットする。なお、手先位置及び手先姿勢を合わせて手先位置姿勢という。ここで、セットした手先位置姿勢を目標値となる。
(S12)
S12では、上位コントローラ200は、姿勢パラメータΦを初期化する、本実施形態ではΦ=0にして初期化するが、初期値は0に限定するものではない。姿勢パラメータΦについて説明する。
姿勢パラメータΦは、冗長自由度を有する前記マニピュレータ10が、手先位置を固定した場合、すなわち、手先位置姿勢を拘束した条件(拘束条件)とした場合において、その冗長自由度により許容されるリンク位置姿勢を示すものである。図8に示すように、具体的には、マニピュレータ10の第4関節24は、第2関節22(以下、第1基準点Wという)を中心とし、第3リンク13〜第4リンク14のリンク長の合計を半径とした球A1と、第6関節26(以下、第2基準点Kという)を中心とし、第5リンク15〜第6リンク16のリンク長の合計を半径とする球A2とが形成する交差円E上の移動が可能である。従って、本実施形態では、この交差円E上に第4関節24が位置するようにして、リンク位置姿勢が変わる。
図8に示すように、前記交差円Eの中心を通る中心軸Oは、第1基準点W(第2関節22中心)と第2基準点K(第6関節26中心)を通過する軸である。第4関節24はこの交差円E上に位置するため、姿勢パラメータΦは、交差円E上のリンク位置姿勢を示すパラメータとして表すことができる。そこで、交差円E上の適宜の位置Rから、変更された位置までの角度を、ここでは、姿勢パラメータΦとして定義されている。なお、適宜の位置Rは、既知として設定されている。
(S14)
S14では、上位コントローラ200は、手先位置姿勢から関節角度を求めるために逆変換演算を行う。
ここで、第1関節21〜第7関節27の関節角度q1,q2,q3,…,q7とし、手先座標(x,y,z)及び手先姿勢(a,b,c)とすると、ベクトルq及び手先位置姿勢Xは下記のように表される。
各関節角度q1,q2,q3,…,q7は、式(2)に示すように表すことができ、これらの式は、逆変換式である。本ステップでは、式(2)により、手先位置姿勢Xと姿勢パラメータΦにより、各関節角度q1,q2,q3,…,q7を算出する。
(S16)
S16では、上位コントローラ200は、各軸(すなわち、各関節i)の角加速度を、前記関節角度qi(i=1〜7)と、S10でセットしたデータ(なお、後述するS26からリターンした場合には、S26で更新した作業プログラムに記述されている次のステップで記述されている手先位置姿勢並びに速度データ)に基づいて算出する。
(S18)
S18では、上位コントローラ200は、慣性力、遠心力、重力、コリオリ力に基づいて、各関節軸に設けられたモータの負荷トルクを式(3)により算出する。
式(3)の右辺において、第1項は慣性力、第2項は遠心力・コリオリ力より導かれるトルク、第3項は重力負荷より導かれるトルク、第4項は摩擦トルク、及び第5項はアクチュエータ慣性トルクである。これらの式中、右辺の第1項から第3項は、ラグランジュ法により導かれた運動方程式であり、公知の式である。また、右辺の第4項及び第5項はアクチュエータの影響を考慮に入れた項である。
第1項の慣性力については下記の通りである。
なお、「既知」とかかれているパラメータ等は、記憶部94に格納されている。
上記のように算出された負荷トルクは、モータの定格トルク以下では、モータ電流と比例関係にあるため、上位コントローラ200は、定数を前記負荷トルクに乗算して、理論値であるモータ電流が得られる。
図9は、負荷トルクと、モータの回転速度、及び加速、原則、定速との関係を示したものである。同図に示すように、加速が行われている間は、モータの負荷トルクは大きな値でテラス状となり、このときは力行状態となる。また、減速が行われている場合は、モータの負荷トルクは小さな値でテラス状となり、このときは回生状態となる。また、モータの回転速度が、作業プログラムで教示された速度となっている間は、定速状態となる。
このようにして、上位コントローラ200は、算出したモータ電流に基づいて、このときの姿勢パラメータにおける電力消費及び回生データを取得するとともにこの電力消費及び回生データを図示しない記憶部に格納する。
(S20)
S20では、上位コントローラ200は姿勢パラメータΦとして所定値(例えば、1°)を加算して更新する。すなわち、仮想的に姿勢パラメータΦを増加させてリンクの位置姿勢を変えたものとするのである。なお、所定値は、限定するものではない。
(S22)
S22では、上位コントローラ200は、姿勢パラメータΦが、予め設定された上限値Φmax以下であれば、S14に戻り、姿勢パラメータΦが予め設定された上限値Φmaxを超えた場合には、S24に移行する。この上限値Φmaxは、冗長ロボットのリンク位置姿勢で許容される上限値であり、予め試験等により設定されたものである。
姿勢パラメータΦが上限値Φmaxを超えない間は、S22からS14に戻るため、姿勢パラメータΦが変化することにより、同じ教示点においては、手先位置姿勢を拘束した状態で、すなわち、1つの教示点の手先位置姿勢の下で、第4関節24が交差円E上を移動することになる。
(S24)
S24では、上位コントローラ200は、作業プログラム上の次の教示点における手先位置姿勢、速度データを読込して演算処理に使用するパラメータとして更新する。ここで更新された手先位置姿勢は、目標値となる。
(S26)
S26では、上位コントローラ200は、S24で更新した目標手先位置姿勢、すなわち、作業プログラムの最終的な教示点の手先位置姿勢に達したか否かを判定する。ここで、最終的な教示点における手先位置姿勢に達していなければ、S12に戻り、新たな次の教示点において,S12〜S24の処理を行い、最終的な教示点における手先位置姿勢に達していれば、S28に移行する。
(S28)
S28では、上位コントローラ200は、当該作業プログラム上の各教示点において、S18で姿勢パラメータΦに応じて算出し、取得した電力消費・回生データを総合することにより、姿勢パラメータΦと時刻tの関数である電力消費・回生パターンP1(t,Φ)として、図示しない記憶部に格納しなおし、冗長ロボットに関する電力消費・回生パターン計算を終了する。
なお、詳細説明は省略するが、上位コントローラ200は、機械装置Dについても同様に機械装置Dの作業プログラムをシミュレートすることにより、電力消費・回生パターンP2(t,Φ)を取得する。
(機械装置A(非冗長機械装置)における電力消費・回生パターン計算)
次に、図6を参照して、機械装置Aについての電力消費・回生パターン計算について説明する。
(S40)
S40では、上位コントローラ200は、機械装置Aの作業プログラムを読込み当該作業プログラムの各軸の初期位置(初期の目標位置)及び速度データを設定する。
(S42)
S42では、上位コントローラ200は、当該機械装置Aの前記作業プログラムに基づいて機械装置Aの各軸の加速度を計算する。
(S44)
S44では、上位コントローラ200は、慣性力、遠心力、重力、コリオリ力に基づいて、各軸に設けられたモータの負荷トルクを公知の方法により算出する。さらに、上位コントローラ200は、前記負荷トルクに基づいてモータ電流を算出し、該モータ電流に基づいて、このときの姿勢パラメータにおける電力消費及び回生データを取得するとともにこの電力消費及び回生データを図示しない記憶部に格納する。
(S46)
S46では、上位コントローラ200は、作業プログラムに基づいて次の軸の目標位置及び速度データを演算処理に使用するパラメータとして更新する。
(S48)
S48では、上位コントローラ200は、S46で更新した次の軸の目標位置に到達したか否かを判定する。ここで、最終的な軸の目標位置に到達していなければ、S44に戻り、新たな次の軸目標位置において,S44〜S46の処理を行い、作業プログラムの最終的な軸の目標位置に達していれば、S50に移行する。なお、軸の目標位置は、工作機械における、工具先端位置を言い、例えば、当該工作機械で、定義されている座標系のX軸位置、Y軸位置、Z軸位置である。
(S50)
S50では、上位コントローラ200は、当該作業プログラム上の各目標位置において、S44で姿勢パラメータΦに応じて算出し、取得した電力消費・回生データを総合することにより、時刻tの関数である電力消費・回生パターンP3(t)として、図示しない記憶部に格納しなおし、機械装置Aに関する電力消費・回生パターン計算を終了する。
(機械装置B(非冗長ロボット)における電力消費・回生パターン計算)
次に、図7を参照して、機械装置Bについての電力消費・回生パターン計算について説明する。
(S60)
S60では、上位コントローラ200は、機械装置Bの作業プログラムを読込みして、当該作業プログラムに記述されている最初の教示点(手先位置)、手先姿勢及び速度データを記憶部の所定領域に初期手先位置姿勢としてセットする。
(S62)
S62では、上位コントローラ200は、S60でセットした手先位置姿勢から関節角度を求めるために公知の逆変換演算を行う。
(S64)
S64では、上位コントローラ200は、各軸(すなわち、各関節i)の角加速度を、S62で求めた関節角度と、S60でセットしたデータ(なお、後述するS70からリターンした場合には、S68で更新した作業プログラムに記述されている次のステップで記述されている手先位置姿勢並びに速度データ)に基づいて算出する。
(S66)
S66では、上位コントローラ200は、慣性力、遠心力、重力、コリオリ力に基づいて、各関節軸に設けられたモータの負荷トルクを、公知の方法により算出する。
上記のように算出した負荷トルクは、モータの定格トルク以下では、モータ電流と比例関係にあるため、上位コントローラ200は、定数を前記負荷トルクに乗算して、理論値であるモータ電流を取得する。
このようにして、上位コントローラ200は、算出したモータ電流に基づいて、電力消費及び回生データを取得するとともにこの電力消費及び回生データを図示しない記憶部に格納する。
(S68)
S68では、上位コントローラ200は、作業プログラム上の次の教示点における手先位置姿勢、速度データを読込して次の演算処理に使用するパラメータとして更新する。
(S70)
S70では、上位コントローラ200は、S68で更新した目標手先位置姿勢、すなわち、作業プログラムの最終的な教示点の手先位置姿勢に達したか否かを判定する。ここで、最終的な教示点における手先位置姿勢に達していなければ、S62に戻り、新たな次の教示点において,S62〜S70の処理を行い、最終的な教示点における手先位置姿勢に達していれば、S72に移行する。
(S72)
S72では、上位コントローラ200は、当該作業プログラム上の各教示点において、S66で、取得した電力消費・回生データを総合することにより、時刻tの関数である電力消費・回生パターンP4(t)として、図示しない記憶部に格納しなおし、非冗長ロボットに関する電力消費・回生パターン計算を終了する。
なお、各機械装置A〜Dに関して、それらの電力消費・回生パターン計算をどの機械装置から行うかの順番は、限定するものではない。
次に、図4のフローチャートの説明に戻る。
(S200)
S100の処理が終了すると、上位コントローラ200は、システム全体の電力消費・回生パターン計算を行う。
電力消費・回生パターン計算は、下記式(4)で行う。
なお、式(4)中、nは機械装置の台数である。本実施形態では、n=4である。
(S300)
S300では、上位コントローラ200は、P(t)変動を最小化する姿勢パラメータΦ、及び、時刻tを探索する。このP(t)変動を最小化する姿勢パラメータΦ及び時刻tの探索結果に基づいて、上位コントローラ200は、冗長ロボットである機械装置C,Dの作業プログラムに関して、探索結果である姿勢パラメータΦ及び時刻tに関わる部分について動作計画を立てて、すなわち、該作業プログラムを更新する。そして、上位コントローラ200は、更新後の作業プログラムを、機械装置C,Dに送信する。機械装置C,Dでは、更新後の作業プログラムを図示しない記憶部94等に記憶する。この更新後の各作業プログラムにより、機械装置C及び機械装置Dは、それぞれ機械装置A,Bを含む他の機械装置と相互に協調して加工作業等を行うことになる。ここで、更新後の機械装置C、Dの作業プログラムは更新後の第1作業プログラムに相当する。また、機械装置A,Bの作業プログラムは、第2作業プログラムに相当する。
このようにして、機械装置C,Dの作業プログラムが更新された後、機械装置A〜Dの制御が、各作業プログラムに基づいて各機械装置を動作させると、図10に示すように、機械装置間において、エネルギー需給バランスがとれたものとなる。
(探索方法の例)
ここで、探索方法の一例を、図11の従来例を下にして本方法によって行われる例を図10を参照して説明する。図10は、探索方法の例が示されるとともに、機械装置A〜Dが各作業プログラムに従って動作したときのエネルギー需給バランスの例ともなるタイムチャートである。なお、説明の便宜上、以下では、上位コントローラ200がS300での探索しているものとして説明することとする。
図11で示す時刻tの経過中において、機械装置A,Bには、それぞれの作業プログラムのシミュレーションにより力行及び回生の同パターンが得られたとする。すなわち、機械装置Aには、時刻tの経過中、力行F1,F2及び回生J1,J2があり、機械装置Bには、時刻tの経過中、力行F3,F4及び回生J3があったとする。この場合、図11に示すように交流電源100から電流が流入する。
一方、機械装置C,Dには、それぞれの作業プログラムのシミュレーションにより力行及び回生の同パターンが得られたとする。なお、図11では、説明の便宜上、機械装置C,Dでは、姿勢パラメータΦが固定されたものの一例として図示している。この場合、機械装置Cには、時刻tの経過中、力行F5及び回生J4があり、機械装置Bには、時刻tの経過中、力行F6及び回生J5があったとする。
図11に示すように、機械装置A〜Dにおいて、力行及び回生が行われる場合、上位コントローラ200は、それらの力行及び回生の順毎に、電力消費、すなわち、P(t)の変動を最小化するように対応処理する。
ここでは、力行F1、回生J1、力行F3、回生J3、力行F2、力行F2、回生J2、力行F4の順となる。なお、回生J1及び力行F3は同時刻に開始されるとともに、回生J2及び力行F4は同時刻に開始されている。
(力行F1について)
まず、上位コントローラ200は、経過時刻順に、力行、回生が行われている機械装置A〜Dに対して、機械装置C(冗長ロボット)または機械装置D(冗長ロボット)の中から力行及び回生が行われていない機械装置を選び出す。
例えば、機械装置Aの力行F1の時刻において、力行及び回生が行われていない機械装置C(または機械装置D)を選ぶ。図10の例では、機械装置Cが選択されている。
上位コントローラ200は、力行F1に対応した当該機械装置Cの回生に備えて、言い換えれば、力行F1の消費電流量を全て賄い可能、或いは部分的に賄い可能な回生電流を、電力消費・回生パターンP1(t,Φ)から選択し、選択した姿勢パラメータΦに向かってリンク位置姿勢が変化するような加速を可能とする。なお、本実施形態において、部分的に賄い可能とは、例えば、電力消費・回生パターンP1(t,Φ)中、最も効率的に前記力行F1の消費電流量を賄うことができる姿勢パラメータΦによっても全て賄いできない場合のその最も効率的な消費電流量を賄うことができる姿勢パラメータΦを選択した場合を指す。そして、選択された姿勢パラメータΦは、当該機械装置Cが、前述した力行F1の消費電流量を全て賄い可能、或いは部分的に賄い可能な回生電流を生成する可能な位置である。
すなわち、図9に示すように、機械装置Cは、姿勢パラメータΦで特定された位置まで向かってリンク位置姿勢が変化するように加速可能及び減速可能するのであるが、減速状態(回生状態)が継続するときに回生電流を生成して、機械装置Aの消費電力にその回生電流を供給して、交流電源100からの消費電力を抑制可能にする。
このため、機械装置C(冗長ロボット)が前記回生状態を取りうるためには、予め加速する必要がある。図10に示す例では、この場合、加速開始時期は、例えば、減速度と加速度の絶対値が同じ場合、加速時間は減速時間と同じであるため、減速時間(力行F1の継続時間:「t2−t1」時間))は、t1時刻よりも「t2−t1」時間分早期に開始するようにすればよい。
また、前述のt1時刻よりも「t2−t1」時間分早期に加速するよりもさらに早期に加速を行いたい場合は、前記減速度の絶対値よりもさらに小さな速度で加速可能としてもよい。この場合は、力行F1の継続時間(「t2−t1」の時間)が固定値であるため、これよりも長い時間を掛けて加速する。この場合の加速開始時間は、前記減速時間よりも長くなるように定数を加算設定する。図10の例では、減速時間よりも長い時間を掛けて、時刻t1よりも以前にリンク位置姿勢が変化するように加速可能とする。
また、図10の例では、機械装置Cのみの回生電流では、力行F1の消費電流が賄えないとして、さらに機械装置Dにおいて、さらに、同様に時刻t1から「t2−t1」時間、回生状態としている。この場合、機械装置Cにより回生電流が公知の方法により計算して、力行F1に必要な消費電流から差し引き、その差分を、残りの機械装置Dにおいて、同様に、前記差分を満たす当該機械装置Dの電力消費・回生パターンP2(t,Φ)から選択し、選択した姿勢パラメータΦに向かってリンク位置姿勢が変化するように加速を行う。なお、この場合の姿勢パラメータΦは、当該機械装置Dが、前記差分の消費電流量を全て賄い可能な回生電流を生成する可能な位置である。
(力行F5について)
図11に示す力行F5は、機械装置C(冗長ロボット)における「t4−t3」時間の力行である。この場合、図10では、上位コントローラ200は、力行F5に対応した当該機械装置Dの回生に備えて、言い換えれば、力行F5の消費電流量を全て賄い可能、或いは部分的に賄い可能な回生電流を生成可能である姿勢パラメータΦを、機械装置Dの電力消費・回生パターンP2(t,Φ)から選択することにより、選択した姿勢パラメータΦに向かってリンク位置姿勢が変化するように加速可能とする。そして、時刻t3から減速を介して回生状態をt4まで継続させるようにする。なお、加速開始時刻の算出は、力行F1の場合と同様に行えばよい。
(回生J1、力行F3について)
図11に示す機械装置Aでは回生J1が行われ、機械装置Bでは力行F3が同時に開始された例であって、機械装置Aによる回生電流が、力行F3の消費電流よりも大きい例である。このため、図10に示すように、上位コントローラ200は、この回生電流の方が力行による消費電力よりも大きな差分を解消するために、すなわち、該差分の回生電流を消費可能な力行を行わせることが可能な姿勢パラメータΦを機械装置Cの電力消費・回生パターンP1(t,Φ)から選択する。
図11に示す回生J1は、力行F3よりも短い時間(時刻t6)で終了し、「t6−t7」時間は、機械装置Bにより、力行F3が継続して行われる。
このため上位コントローラ200は、このt5〜t7間の電力消費,すなわち、P(t)の変動を最小とするように姿勢パラメータΦを機械装置Cの電力消費・回生パターンP1(t,Φ)から選択する。そして、上位コントローラ200は、「t5−t6」時間は姿勢パラメータΦで特定される位置に向かって、リンク位置姿勢が変化するように加速(力行)させ、「t6〜t7」時間は、前記姿勢パラメータΦに向かって減速(回生)を可能とさせる。
減速時間(「t7−t6」時間)の減速(回生)による回生電流は、「t7−t6」時間の力行F3で消費される消費電流と同等分となるように生成される。すなわち、上位コントローラ200は前記減速時間(「t7−t6」時間)の減速度の算出を、減速時間(「t7−t6」時間)と、「t6−t5」時間の加速度と、姿勢パラメータΦとの関係により求める。
(力行F6、回生J3について)
図11の力行F6、回生J3は、機械装置Dの力行F6が時刻t8で開始された後、時刻t10で終了し、一方、機械装置Bの回生J3が時刻t8の後の時刻t9で開始された後、時刻t10の後の時刻t11で終了した場合である。
この場合、図10に示すように上位コントローラ200は、まず、「t8〜t9」時間の力行F6の電力消費の変動を最小とするように姿勢パラメータΦを機械装置Cの電力消費・回生パターンP1(t,Φ)から選択する。この結果、機械装置Cでは選択された姿勢パラメータΦに向かって、「t8〜t9」の間は、減速(回生)を行うことが可能となる。
また、図10における「t9〜t10」時間は、図11の「t9〜t10」時間と同様に力行F6の消費電流が回生J3の回生電流で賄えることが可能であるため、上位コントローラ200はこの間は、図10と同様に機械装置Dの力行を行わせるようにしている。
また、図11の「t10〜t11」時間は、機械装置Dの力行が終了し、機械装置Bの回生が継続して行われている時間である。この「t10〜t11」時間は、機械装置Cの「t10〜t11」時間の機械装置Bの回生J3による回生電流を消費するために、上位コントローラ200は、電力消費の変動を最小とするように機械装置Cの姿勢パラメータΦ及び機械装置Dの姿勢パラメータΦを、電力消費・回生パターンP1(t,Φ)、電力消費・回生パターンP2(t,Φ)から選択する。この選択された姿勢パラメータΦに向かって、「t10〜t11」時間は、機械装置C及び機械装置Dでは力行(加速)を行うことが可能となる。この場合、機械装置Dの力行は、図10に示すように、F6aとなる。なお、この場合、機械装置Cまたは機械装置Dのいずれか一方のみの電力消費・回生パターンから姿勢パラメータΦを選択して、選択した側の機械装置のみに力行(加速)するようにしてもよい。
(力行F2、回生J4、回生J5について)
図11では、機械装置Aの力行F2が時刻t12〜t13に行われ、機械装置Cの回生J4が、時刻t12〜taに行われ、機械装置Dが、時刻t13〜t14に行われている例である。なお、時刻taは、時刻t12と時刻t13の間である。
上位コントローラ200は、電力消費の変動を最小とするように、機械装置Cの電力消費・回生パターンP1(t,Φ)のtを変えて、図11の回生J4を図10の回生J4aとなるように、すなわち、回生J4aの終了時刻をt13となるようにするとともに、機械装置Dの電力消費・回生パターンP1(t,Φ)のtを変えて、図11の回生J5(開始時刻t13〜終了時刻t14)を、図1に示す回生J5a(開始時刻t11〜終了時刻t14)に変更する。
(回生J2、力行F4について)
図11では、機械装置Aの回生J2が時刻t15〜t16に行われ、機械装置Bの力行F4が、時刻t15〜t17に行われている例である。この例は、時刻t15〜時刻t16間での回生J2の回生電流の方が、時刻t15〜時刻t16での力行F4の消費電流よりも大きい例である。
この場合、上位コントローラ200は、電力消費の変動を最小とするように、時刻t15〜時刻t16間では、機械装置Cの電力消費・回生パターンP1(t,Φ)のΦを選択して、機械装置Cに当該姿勢パラメータΦで特定されるリンク位置姿勢に向かって加速(力行)させて、力行F4の消費電流と回生J2の回生電流の差分を賄う消費電流を生じさせる。
また、時刻t16〜t17間の力行F4分の消費電流を賄うために、すなわち、電力消費の変動を最小とするように、上位コントローラ200は、機械装置C及び機械装置Dの電力消費・回生パターンP1(t,Φ)の姿勢パラメータΦをそれぞれ選択して、例えば、両方の回生電流が同じとなるように、姿勢パラメータΦを選択して、機械装置C及び機械装置Dの姿勢パラメータΦで特定されるリンク位置姿勢に向かって回生(減速)させるようにする。なお、この場合、機械装置C及び機械装置Dは、時刻t16の以前は、機械装置C,Dをそれぞれ加速(力行)状態に、上位コントローラ200は設定するものとする。
なお、上記のようにしても、当該機械装置において、回生時に生成した回生電流が他の機械装置が必要とする消費電流以上となった場合には、それぞれのインバータ120〜150に設けられた回生抵抗R1〜R4に流して熱として消費するものとする。
本実施形態では、下記の特徴を有する。
(1) 本実施形態の機械装置間の電力回生方法は、減速時に相互に回生電流(回生エネルギー)を供給可能に電気的に接続されるとともに、作業自由度に対して1つの冗長自由度を有する機械装置(冗長ロボット)C,Dを含む複数の機械装置A〜Dを相互に組み合わせて、組み合わせた機械装置間の加速・減速タイミングの協調をとって、当該組み合わせた一部の機械装置の減速時に生じる回生エネルギーを当該組み合わせた残りの他の機械装置の加速エネルギーとして利用するとき、第1段階として機械装置(冗長ロボット)C,Dの姿勢変更の加減速動作を利用してエネルギー需給バランスをとるように当該組み合わせた機械装置C,D(冗長ロボット)の動作計画を立てる。また、第2段階として、機械装置C,D(冗長ロボット)と組み合わされた他の機械装置A,Bとともに動作させる。この結果、本実施形態の方法によれば、力行時の消費電流(力行電力)と回生時の回生電流(回生電力)をより合わせやすくして、回生抵抗を省略若しくは小さいものにすることができ、このことによって消費エネルギーを低減化できるとともに、回生抵抗を小さくできることから、回生抵抗が収納される制御盤を小型化、及び低コスト化ができる。
(2) 本実施形態の機械装置間の電力回生方法は、相互に組み合わせた複数の機械装置には、冗長ロボットである2台の機械装置B,Cと、冗長自由度を備えない非冗長機械装置である機械装置A,Bが含まれている。
また、第1段階では、冗長ロボットである機械装置C,Dに関する作業プログラム(第1作業プログラム)をシミュレーションで実行し、そのシミュレーションの中で、該作業プログラム(第1作業プログラム)で教示されている手先位置姿勢毎に、該手先位置姿勢を目標値とした拘束条件の下で、前記冗長自由度が許容するリンク位置姿勢を変化させた場合の該機械装置C,Dが備える各軸の負荷トルクを算出して、電力消費及び回生パターン(電力消費・回生パターンP1(t,Φ)、P2(t,Φ))を取得する第3段階と、機械装置A,B(非冗長機械装置)に関する作業プログラム(第2作業プログラム)をシミュレーションで実行し、そのシミュレーションの中で、第2作業プログラムが実行されて動作したときの各軸の負荷トルクを算出して、電力消費及び回生パターン(電力消費・回生パターンP3(t),P4(t))を取得する第4段階が組み合わされている。
さらに、第1段階では、第5段階としてのS300において、第3段階及び第4段階で取得した電力消費及び回生パターンを総合する。そして、冗長ロボットである機械装置C,Dの姿勢変更の加減速動作を利用して、エネルギー需給バランスをとるように、前記総合した電力消費及び回生パターンの変動を最小化する機械装置C,D(冗長ロボット)のリンク位置姿勢を決定して機械装置C,Dの動作計画をたて、その動作計画に基づいて第1作業プログラムを更新する第6段階を含む。そして、第2段階では、機械装置C,D(冗長ロボット)を、前記動作計画に基づいて更新された作業プログラム(第1作業プログラム)に基づいて動作させるとともに、非冗長機械装置である機械装置A,Bを、作業プログラム(第2作業プログラム)に基づいて動作させる。
この結果、本実施形態によれば、冗長ロボットの作業プログラム(第1作業プログラム)及び非冗長機械装置である機械装置の作業プログラムのシミュレーションを行うことにより、上記(1)の効果を容易に実現できる。
(3) 本実施形態の機械装置間の電力回生システムは、減速時に相互に回生エネルギーを供給可能に電気的に接続されるとともに、作業自由度に対して1つの冗長自由度を有する機械装置C,D(冗長ロボット)を2台含む複数の機械装置A〜Dを備える。
また、電力回生システムは、機械装置C,D(冗長ロボット)を含む機械装置間の加速・減速タイミングの協調をとって、当該組み合わせた一部の機械装置の減速時に生じる回生エネルギーを当該組み合わせた残りの他の機械装置の加速エネルギーとして利用するとき、機械装置C,D(冗長ロボット)の姿勢変更の加減速動作を利用してエネルギー需給バランスをとるように当該組み合わせた前記冗長ロボットの動作計画を立てる上位コントローラ200(動作計画生成部)を備える。
また、組み合わせた機械装置C,D(冗長ロボット)の制御部180,190は、動作計画に基づいて機械装置C,D(冗長ロボット)を動作させるとともに、非冗長機械装置の機械装置A,Bの制御部160,170は、機械装置C,D(冗長ロボット)とともに該機械装置を動作させる。この結果、本電力回生システムによれば、力行時の消費電流(力行電力)と回生時の回生電流(回生電力)をより合わせやすくして、回生抵抗を省略若しくは小さいものにすることができ、このことによって消費エネルギーを低減化できるとともに、回生抵抗を小さくできることから、回生抵抗が収納される制御盤を小型化、及び低コスト化ができる電力回生システムとなる。
(4) 本実施形態の機械装置間の電力回生システムは、上位コントローラ200(動作計画生成部)は、機械装置C,D(冗長ロボット)に関する作業プログラム(第1作業プログラム)をシミュレーションで実行し、そのシミュレーションの中で、詐欺プログラム(第1作業プログラム)で教示されている手先位置姿勢毎に、該手先位置姿勢を目標値とした拘束条件の下で、前記冗長自由度が許容するリンク位置姿勢を変化させた場合の機械装置C,D(冗長ロボット)が備える各軸の負荷トルクを算出して、電力消費及び回生パターン(電力消費・回生パターンP1(t,Φ)、P2(t,Φ))を取得する第1電力消費・回生パターン取得部として機能する。また、上位コントローラ200(動作計画生成部)は、機械装置A,B(非冗長機械装置)に関する作業プログラム(第2作業プログラム)をシミュレーションで実行し、そのシミュレーションの中で、作業プログラム(第2作業プログラム)で動作したときの各軸の負荷トルクを算出して、電力消費及び回生パターン(電力消費・回生パターンP3(t),P4(t))を取得する第2電力消費・回生パターン取得部として機能する。
さらに、上位コントローラ200(動作計画生成部)は、取得した電力消費及び回生パターン(電力消費・回生パターンP1(t,Φ)、P2(t,Φ),P3(t),P4(t)を総合する総合部として機能する。
そして、上位コントローラ200(動作計画生成部)は、機械装置C,D(冗長ロボット)の姿勢変更の加減速動作を利用して、エネルギー需給バランスをとるように、総合した電力消費及び回生パターン(P(t))の変動を最小化する機械装置C,D(冗長ロボット)のリンク位置姿勢を決定して機械装置C,D(冗長ロボット)の動作計画をたて、その動作計画に基づいて作業プログラム(第1作業プログラム)を更新する更新部として機能する。そして、機械装置C,D(冗長ロボット)の制御部180,190は、更新された作業プログラム(第1作業プログラム)に基づいて、当該機械装置C,D(冗長ロボット)を動作させ、また、機械装置A,B(非冗長機械装置)の制御部160,170は、当該機械装置A,Bの作業プログラム(第2作業プログラム)に基づいて機械装置A,Bを動作させる。この結果、本実施形態の電力回生システムでは、冗長ロボットの作業プログラム(第1作業プログラム)及び非冗長機械装置である機械装置の作業プログラムのシミュレーションを行うことにより、上記(3)の効果を容易に実現できる。
なお、本発明の実施形態は前記実施形態に限定されるものではなく、下記のように変更しても良い。
・ 前記実施形態では、機械装置Aは、直交軸を有する工作機械等としたが、多軸工作機械のように直交軸のみならず、関節軸が回転軸を有する機械装置であってもよい。この場合、図6のS42では、各軸の加速度及び角加速度を計算するものとする。この場合、軸位置は、当該回転軸回りの回転位置を示す回転軸位置を含む。
・ 前記実施形態では、4台の機械装置で説明したが、少なくとも1台の冗長ロボットを含み、多の機械装置は、非冗長機械装置であってもよい。また、機械装置の台数は、2台以上であればよい。
・ 前記実施形態では、アクチュエータをサーボモータとしてのACモータを使用したが、DCモータでもよく、ステッピングモータ等を使用してもよい。
・ 前記実施形態では、1つの冗長自由度をもつようにしたが、1つの冗長自由度に限定するものではなく、2つ以上の冗長自由度をもつロボット制御装置及び制御方法にも適用できる。
・ 前記実施形態では、回生抵抗を従来よりも小さくできるようにしたが、力行時の消費電流(力行電力)と回生時の回生電流(回生電力)を同じにすることが100%できる場合は回生抵抗を省略してもよい。
・ 前記実施形態では、非冗長機械装置の機械装置A,Bについては、シミュレーションを行うことにより、電力消費・回生パターンP3(t),P4(t)を取得するようにしたが、シミュレーションに限定するものではなく、非冗長機械装置の機械装置では、それぞれ、力行時の消費電流及び回生時の回生電流を実測した値(実測値)であってもよい。
A,B,C,D…機械装置、
10…マニピュレータ、11〜18…リンク、
160、170、180、190…制御部、
200…上位コントローラ(動作計画生成部、第1電力消費・回生パターン取得部、第2電力消費・回生パターン取得部、総合部、及び更新部)。

Claims (4)

  1. 減速時に相互に回生エネルギーを供給可能に電気的に接続されるとともに、作業自由度に対して少なくとも1つ以上の冗長自由度を有する冗長ロボットを1台以上含む複数の機械装置を相互に組み合わせて、組み合わせた機械装置間の加速・減速タイミングの協調をとって、当該組み合わせた一部の機械装置の減速時に生じる回生エネルギーを当該組み合わせた残りの他の機械装置の加速エネルギーとして利用するとき、前記冗長ロボットの姿勢変更の加減速動作を利用してエネルギー需給バランスをとるように当該組み合わせた冗長ロボットの動作計画を立てる第1段階と、
    前記動作計画に基づいて当該冗長ロボットを、該冗長ロボットと組み合わされた他の機械装置とともに動作させる第2段階を含むことを特徴とする機械装置間の電力回生方法。
  2. 前記相互に組み合わせた複数の機械装置には、1台以上の前記冗長ロボットと、冗長自由度を備えない非冗長機械装置が含まれており、
    前記第1段階は、
    前記冗長ロボットに関する第1作業プログラムをシミュレーションで実行し、そのシミュレーションの中で、前記第1作業プログラムで教示されている手先位置姿勢毎に、該手先位置姿勢を目標値とした拘束条件の下で、前記冗長自由度が許容するリンク位置姿勢を変化させた場合の該冗長ロボットが備える各軸の負荷トルクを算出して、電力消費及び回生パターンを取得する第3段階と、
    前記非冗長機械装置に関する第2作業プログラムをシミュレーションで実行し、そのシミュレーションの中で、前記第2作業プログラムが実行されて動作したときの各軸の負荷トルクを算出して、電力消費及び回生パターンを取得する第4段階とが組み合わされるとともに、
    前記第3段階及び第4段階で取得した電力消費及び回生パターンを総合する第5段階と、
    前記冗長ロボットの姿勢変更の加減速動作を利用して、エネルギー需給バランスをとるように、前記総合した電力消費及び回生パターンの変動を最小化する前記冗長ロボットの前記リンク位置姿勢を決定して前記冗長ロボットの動作計画をたて、その動作計画に基づいて第1作業プログラムを更新する第6段階を含み、
    前記第2段階では、前記冗長ロボットを、前記動作計画に基づいて更新された第1作業プログラムに基づいて動作させるとともに、前記非冗長機械装置を、前記第2作業プログラムに基づいて動作させることを特徴とする請求項1に記載の機械装置間の電力回生方法。
  3. 減速時に相互に回生エネルギーを供給可能に電気的に接続されるとともに、作業自由度に対して少なくとも1つ以上の冗長自由度を有する冗長ロボットを1台以上含む複数の機械装置と、
    前記冗長ロボットを含む前記機械装置間の加速・減速タイミングの協調をとって、当該組み合わせた一部の機械装置の減速時に生じる回生エネルギーを当該組み合わせた残りの他の機械装置の加速エネルギーとして利用するとき、前記冗長ロボットの姿勢変更の加減速動作を利用してエネルギー需給バランスをとるように当該組み合わせた前記冗長ロボットの動作計画を立てる動作計画生成部を備え、
    前記組み合わせた冗長ロボットの制御部は、前記動作計画に基づいて当該冗長ロボットを動作させるとともに、前記冗長ロボットを除く前記組み合わせた他の機械装置の制御部は、前記冗長ロボットとともに該機械装置を動作させることを特徴とする機械装置間の電力回生システム。
  4. 前記相互に組み合わせた複数の機械装置には、1台以上の前記冗長ロボットと、冗長自由度を備えない非冗長機械装置が含まれており、
    前記動作計画生成部は、
    前記冗長ロボットに関する第1作業プログラムをシミュレーションで実行し、そのシミュレーションの中で、前記第1作業プログラムで教示されている手先位置姿勢毎に、該手先位置姿勢を目標値とした拘束条件の下で、前記冗長自由度が許容するリンク位置姿勢を変化させた場合の該冗長ロボットが備える各軸の負荷トルクを算出して、電力消費及び回生パターンを取得する第1電力消費・回生パターン取得部と、
    前記非冗長機械装置に関する第2作業プログラムをシミュレーションで実行し、そのシミュレーションの中で、前記第2作業プログラムで動作したときの各軸の負荷トルクを算出して、電力消費及び回生パターンを取得する第2電力消費・回生パターン取得部と、
    第1及び第2電力消費・回生パターン取得部がそれぞれ取得した電力消費及び回生パターンを総合する総合部と、
    前記冗長ロボットの姿勢変更の加減速動作を利用して、エネルギー需給バランスをとるように、前記総合した電力消費及び回生パターンの変動を最小化する前記冗長ロボットの前記リンク位置姿勢を決定して前記冗長ロボットの動作計画をたて、その動作計画に基づいて第1作業プログラムを更新する更新部を備え、
    前記冗長ロボットの制御部は、前記更新部で更新された第1作業プログラムに基づいて、当該冗長ロボットを動作させ、
    前記非冗長機械装置の制御部は、前記第2作業プログラムに基づいて当該非冗長機械装置を動作させる請求項3に記載の機械装置間の電力回生システム。
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