JP2013220171A - イメージングプローブ - Google Patents

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Abstract

【課題】安全に生体に挿入し、光を走査して出射して反射光を受光することができるOCT用のイメージングプローブを提供すること。
【解決手段】プローブを外径が1mmφ以下の細径の筒状とし、先端面は外向きに丸みを帯びた形状とする。このプローブ内には内部に光伝送媒体を有しており、この光伝送媒体への入射位置を変化させることで光を走査する。こうすればイメージングプローブを生体に挿入しても生体に対する影響を少なくし、OCT装置を用いて走査した面の断面画像を得ることができる。
【選択図】図2

Description

本発明は光を偏向させて測定対象を走査するイメージングプローブに関するものである。
従来、レーザ光を偏向させて対象物を走査し、その反射光を用いて測定対象の状態を観測する装置が用いられている。特に医療の分野においては、光診断は原理的に非侵襲で患者に痛み等の負担を与えず、早急な治療を要する診断を円滑にしたり、又は治療中の経過観察をすることができると考えられ、医療に多大な貢献が期待される。このような光診断では生体内に光プローブや内視鏡を挿入し、光ファイバを通じて信号光を生体部位にあてて後方に戻る光を同じ光ファイバを用いて伝播させ、その光の強度や周波数成分等を解析することによって部位の状態を診断する。腹腔鏡手術など、体外から管状の治療具や内視鏡を挿入して行われる手術では、貫通させる孔が小さければ、出血なども少なく、また患者への負担も小さく、治療後の回復も早い。
又特許文献1には光源からの光を先端が鋭い中空ニードル内の光ファイバに導き、光偏向部を介して検出体に導くと共に、その反射光を同じ経路を通って受光部に導くプローブが提案されている。そして光ファイバを挿脱又は回動させることによって、2次元の画像を得るようにしている。
一方で、OCTの内視鏡への応用が研究されており、血管内視鏡や消化器内視鏡などが実用化されつつあるが、体外から貫通するプローブは細径化という点でまだ実用化に課題がある。細径のプローブが実現できれば、乳がんの診断、筋組織にかかわる病気の診断などにも実用化が期待される。
また、主に黄班症や網膜剥離の治療のために、網膜についているゼリー状の硝子体を吸引除去することにより網膜を正常に戻す硝子体手術が行われている。従来、OCT装置は症状の診断のために事前に用いられるが、非特許文献1には術中に病変部を確認する必要性も挙げられている。
米国特許6,564,087
Shuo Han et al., "Handheld forward-imaging needle endoscope for ophthalmic optical coherence tomography inspection", Journal of Biomedical Optics, March/April 2008, Vol. 13 2, 020505-1
従来の血管や消化器でのOCT技術を応用して断面の画像を得ようとすると、柔軟なチューブの内側でプローブをスキャニングさせたり回転させることが必要である。特に人体組織などを貫通して使用するようなプローブでは、比較的直線的で硬い管、あるいは筒状のスリーブの中でプローブをスキャニングさせたり回転させる必要がある。しかしプローブを細径にしなければならず、構造が小型であるために体液や血液との気密を取ることが難しいなどの問題点があった。またプローブの先端が組織を傷つける危険性を伴うという問題点があった。
又特許文献1では光学ユニットを平行移動させる必要がありスキャニングが複雑になるという欠点があった。又生体等に挿入するにはプローブ部分が大きくなりすぎ、診断が難しくなるという欠点があった。
現状の眼科用OCT装置は、手術中に使うものではないので手術中での適用は難しいという問題点があった。また既存のOCT装置では網膜の外周部に関しては眼球外部から水晶体を通して観察することは難しいという欠点があった。
本発明はこのような従来の課題に着目してなされたものであって、安全に生体に挿入し光をスキャニングすることができるイメージングプローブを提供することを目的とする。
この課題を解決するために、本発明のイメージングプローブは、外径が1mmφ以下の筒状体であり、先端部に光透過窓を有し、内部に光伝送媒体を含むプローブと、前記プローブの前記光伝送媒体からの光の出射位置を変化させる位置調整部と、前記位置調整部からの光を集光して外部に出射し、外部からの光を前記位置調整部に入射する集光レンズと、を具備するものである。
ここで前記光伝送媒体は、前記プローブ内に設けられたファイバ保持スリーブ内で振動する光ファイバであり、前記位置調整部は、前記光ファイバ保持スリーブ内で前記光ファイバを周期的に変位させる変位手段としてもよい。
ここで前記位置調整部は、前記プローブの光伝送媒体への光の入射位置を変化させる位置調整部としてもよい。
ここで前記位置調整部は、前記光伝送媒体への光の入射位置を変化させるピエゾ素子としてもよい。
ここで前記位置調整部は、光を反射させるスキャニングミラーと、前記スキャニングミラーの光の反射角度を変化させるドライバと、を有するようにしてもよい。
ここで前記位置調整部は、前記イメージングプローブに供給される光ファイバの入射位置を変化させるローラと、前記ローラを駆動するモータとを有するようにしてもよい。
ここで前記位置調整部は、前記イメージングプローブに供給される光ファイバの入射位置を変化させる電磁リレーとしてもよい。
ここで前記光伝送媒体は、前記プローブの内部に固定された屈折率分布型の光ファイバであり、当該光ファイバは、通過する光の正弦的伝搬周期をPとすると、P/2の整数倍の長さを有するようにしてもよい。
ここで前記位置調整部と前記プローブとは分離されており、前記光ファイバは前記位置調整部と前記プローブとを接続するものとしてもよい。
ここで前記光伝送媒体は、前記プローブの内部に固定された屈折率分布型のGRINレンズであり、当該GRINレンズは通過する光の正弦的伝搬周期をPとすると、P/2の整数倍の長さを有するようにしてもよい。
ここで前記プローブは、先端に前記集光レンズからの光を側方に反射する反射体を更に有するようにしてもよい。
このように本発明によれば、光ファイバを伝送路として用いたイメージングプローブにおいて可動部分を少なくしてプローブからの出射光を走査することができる。又光ファイバを保持する管状体の外径は1mmφ以下の細径であり、生体に挿入し終えた後も開口部分の縫合の必要がなく、回復も早いという効果が得られる。又プローブの先端は丸みを帯びているので、生体の網膜などに触れても損傷してしまうことはない。又プローブ内の光ファイバを固定しておく場合にはプローブの細径化を容易に行うことができる。
図1は本発明の第1の実施の形態によるイメージングプローブを用いたOCTによる画像表示システムのブロック図である。 図2は本実施の形態のイメージングプローブを示す概略図である。 図3Aは図2のA−A線断面図(その1)である。 図3Bは図2のA−A線断面図(その2)である。 図4は本発明の第1の実施の形態によるイメージングプローブの光ファイバの振動の状態を示す概略図である。 図5は本発明の第2の実施の形態によるイメージングプローブを示す概略図である。 図6は本発明の第3の実施の形態によるイメージングプローブを示す概略図である。 図7は本発明の第4の実施の形態によるイメージングプローブを示す概略図である。 図8は本発明の第5の実施の形態によるイメージングプローブを示す概略図である。 図9は本発明の第3の実施の形態によるイメージングプローブの変形例を示す概略図である。 図10は本発明の第2〜第5の実施の形態によるイメージングプローブの変形例を示す概略図である。
(第1の実施の形態)
次に本発明の第1の実施の形態について説明する。図1は第1の実施の形態によるイメージングプローブを用いたOCT装置の構成の一例を示すブロック図である。本図においてチューナブルレーザ11は、波長が例えば1μm以上で所定範囲、例えば100nmの範囲の波長の光で周期的に変化させた信号光を出力するものである。チューナブルレーザ11の出力は光ファイバ13を介して光サーキュレータ14に与えられる。光サーキュレータ14は端子14a,14b,14cを有し、端子14aに加わった光は端子14bより、端子14bに加わった光は端子14cより出射するものである。光サーキュレータ14の端子14b側には光分岐部15が設けられている。光分岐部15は励起光をシングルモードの光ファイバ16を介して後述するイメージングプローブ側に伝送すると共に、光ファイバ17を介して参照鏡18にも出射し、イメージングプローブと参照鏡18からの反射光をバランス型のフォトダイオード(BR)19側に伝送するものである。フォトダイオード19は光信号を電気信号に変換するもので、その出力は増幅器20,ローパスフィルタ(LPF)21を介して、トリガ発生部12からのトリガのタイミングに基づきAD変換器22により集録され、信号処理部23に加えられる。信号処理部23はこの反射光の強度又は周波数変化に基づいて断面画像を生成して、画像表示部24上に表示するものである。
次にイメージングプローブとその周辺部分について図2を用いて説明する。第1の実施の形態では、光ファイバ16の先端に位置調整部30とプローブ40とが設けられ、これらによってイメージングプローブが構成される。図2において、位置調整部30はケース31内にモータ32とその回転軸に接続されたロータ33を有している。モータ32は外部からの制御信号によって動作し、一定速度でロータ33を回転させるものである。ロータ33は中心軸が偏芯した円柱状の部材である。位置調整部のケース31内には光ファイバ16を中心としてロータ33と対称な位置にばね34が設けられる。ばね34は光ファイバ16の側面を−x軸の方向に付勢している。光ファイバ16のロータ33とばね34に挟まれた部分はロータ33の回転によってx軸に沿って上下動し、これと垂直なy軸方向には移動しないように図示しないサポータによって支持されている。
このケース31の側方にはプローブ40の保護スリーブ41が連結されている。保護スリーブ41はイメージングプローブの測定対象に挿入するものであるため、外径を例えば1mmφ以下の円筒状とし、先端が透明で周囲は丸みを持った形状とする。そしてこの保護スリーブ41の内部には、光ファイバを保持するためのファイバ保持スリーブ42が固定されている。ファイバ保持スリーブ42は図3A,図3BにA−A線の断面形状を示すように、断面が長円形の筒状の部材であって、その内部で上下方向(x軸方向)に光ファイバ16を振動させることができる。そしてファイバ保持スリーブ42の先端部分には集光レンズ43が設けられる。集光レンズ43は入射光を外部に集光して出射すると共に、外部からの反射光を光ファイバ16に戻すものである。プローブ40内の光ファイバ16はレーザ光を測定対象に導き、測定対象からの反射光をOCT装置に戻すための光伝送媒体である。
次にこの実施の形態の動作について説明する。まずこの実施の形態によるイメージングプローブのプローブ40を測定対象、例えば人体の測定部位に挿入する。プローブ40は外径が1mmφ以下の円筒状であるため、人体に挿入しても傷口はほとんど広がることはなく、人体への負担を最小限にとどめることができる。保護スリーブ41の先端の円周部分は丸みをもった形状であるため、観察中にプローブ先端が測定中の部位に当たっても損傷を与えることはない。この状態で図1に示すようにチューナブルレーザ11を周期的に波長を走査するように駆動する。そして波長走査光を光ファイバ13、光サーキュレータ14、光ファイバ16を介してイメージングプローブに導く。そして光ファイバ16からのレーザ光を集光レンズ43に導き、集光レンズ43で集光してプローブ40の前方に照射する。測定点からの反射光はそのまま集光レンズ43を介して光ファイバ16に加わり、更に光分岐部15、光サーキュレータ14を介してOCT装置側に戻る。このため信号処理部23での解析によって光の照射方向の断面状態の情報を得ることができる。このときプローブの挿入角度と挿入の長さを変化させ、集光レンズ43によって集光される焦点位置までの距離を調整することによって、投光した光が測定対象の所望の部位に入射するように調整する。そして位置調整部30のモータ32を駆動することによってロータ33を回転させ、これに伴って光ファイバ16を図3Aの状態と図3Bの状態とを往復するように上下に振動させることができる。こうすれば光ファイバ16はファイバ保持スリーブ42内で上下方向に振動し、光をプローブ40の前方に上下方向に走査し、その反射光を受光することができる。これによりxz軸の2次元の断面画像を生成して画像表示部24に表示することができる。
尚プローブ40の長さが短い場合や光ファイバ16自体の柔軟性が低ければ、光ファイバ16の位置をロータ33によって変化させることで、図2に実線と破線で示すようにファイバ保持スリーブ42内で光ファイバ16が単に上下に平行に動くだけとなる。一方プローブ40の長さが長い場合や光ファイバ16の柔軟性が高い場合には、図4A,図4Bに示すように光ファイバ16が波打つようにファイバ保持スリーブ42内で振動する場合もある。いずれの場合も集光レンズ43の位置で光ファイバの入射位置を変化させることができる。
この実施の形態では光ファイバ16は保護スリーブ内で振動するが、保護スリーブ自体はプローブの保護スリーブ内で固定されているため、プローブ自体を容易に細径化することができる。又プローブを気密にする必要もなく、プローブの製造を極めて容易に行うことができる。
次に本発明の第2の実施の形態によるイメージングプローブについて図5を用いて説明する。この実施の形態はプローブ内で可動部分がないようにしたものであり、その他の部分は第1の実施の形態と同様である。図5に示すように、光ファイバ16の先端には位置調整部50とプローブ60が設けられる。位置調整部50はプローブ60に光を入射したり、プローブ60から光を出射する位置を変化させるものである。位置調整部50はケース51内に光ファイバ16が導かれており、光ファイバ16の先端部分の側面にはピエゾアクチュエータ52が固定されている。ピエゾアクチュエータ52は外部からの駆動によって光ファイバ16の端部を実線と破線で示すようにx軸方向にわずかに移動させるものである。これによりプローブ60への光の入射位置が図示のように上下方向にわずかに変化する。
このケース51の側方にはプローブ60の保護スリーブ61が連結されている。保護スリーブ61は外径が1mmφ以下の円筒形の部材であり、先端部分は光を通過させるための開口部又は透明窓が設けられる。保護スリーブ61はイメージングプローブの測定対象に挿入するものであるため、先端の周囲は丸みを持った形状とする。プローブ60の内部には屈折率分布型(GI型)の光ファイバ62が固定されている。光ファイバ62は中心軸をピークとして周辺に近づくにつれて屈折率が徐々に低下する屈折率分布を有する光ファイバであり、入射した光は図示のようにある周期で曲折しながら正弦的に伝搬する。そして1往復して元の像高に戻る長さを1ピッチ(P)とする。光ファイバ62の長さは1/2ピッチの整数倍とし、図5では2ピッチとの長さする。この光ファイバ62の先端には光を集光するためのレンズ63が設けられる。又光ファイバ62,レンズ63は保護スリーブ61内に固定されている。
さて測定時にはこの実施の形態によるイメージングプローブのプローブ40を測定対象、例えば人体の測定部位に挿入する。この状態で図1に示すようにチューナブルレーザ11を周期的に波長を走査するように駆動する。そして波長走査光を光ファイバ13、光サーキュレータ14、光ファイバ16を介してイメージングプローブに導く。こうすれば光ファイバ62,レンズを通過した光が測定対象に向けて照射される。そして測定対象からの反射光がレンズ63を介して光ファイバ16に入射し、そのまま光ファイバ16を通過して、図1に示す分岐部15に戻る。ここでピエゾアクチュエータ52を駆動すると、光ファイバ16から光ファイバ62への入射位置を変化させることができる。従って集光レンズ63からの光の出射方向もこれに合わせて変化することとなり、レーザ光をxz平面内で測定対象に向けて走査することができる。この場合にもチューナブルレーザ11の波長を走査することによってxz軸の2次元断面画像を生成して画像表示部24に表示することができる。
次に本発明の第3の実施の形態によるプローブについて図6を用いて説明する。この実施の形態は位置調整部のみが第2の実施の形態と異なっており、プローブ60の構成は同一であるので詳細な説明を省略する。位置調整部70はプローブ60に光を入射及び出射する位置を変化させるものである。本図に示すようにケース71には光ファイバ16が導かれており、光ファイバ16の光軸上にはレンズ72,スキャニングミラー73が設けられ、スキャニングミラー73の反射光が光ファイバ62に入射できるように配置されている。スキャニングミラー73はその反射角度をわずかに変化させるためのドライバ74が接続されている。
さて測定時にはこの実施の形態によるイメージングプローブのプローブ60を測定対象、例えば人体の測定部位に挿入する。この状態で図1に示すようにチューナブルレーザ11を周期的に波長を走査するように駆動する。そして波長走査光を光ファイバ13、光サーキュレータ14、光ファイバ16を介してイメージングプローブに導く。こうすれば光ファイバ16からの光はレンズ72,ミラー73を介してプローブ60の光ファイバ62に入射される。ここでスキャニングミラー73をドライバ74によって微小角度周期的に変化させ、光ファイバ62に入射する入射方向を変化させる。これによって光ファイバ62を通過して外部に出射する光の方向を変化させることができ、物体に対してレーザ光をスキャニングすることが可能となる。
次に本発明の第4の実施の形態によるプローブについて図7を用いて説明する。この実施の形態は位置調整部のみが第2の実施の形態と異なっており、プローブ60の構成はほぼ同一であるので詳細な説明を省略する。位置調整部80はプローブ60に光を入射及び出射する位置を変化させるものである。位置調整部80はケース81内にモータ82とその回転軸に接続されたロータ83を有している。モータ82は外部からの制御信号によって動作し、一定速度でロータ83を回転させるものである。ロータ83は中心軸が偏芯した円柱状の部材である。位置調整部のケース81内で光ファイバ16を中心としてロータ83と対称な位置にはばね84が設けられる。ばね84は光ファイバ16の側面を−x軸の方向に付勢している。光ファイバ16のロータ83とばね84に挟まれた部分はロータ83の回転によってx軸に沿って上下動し、これと垂直なy軸方向には移動しないように図示しないサポータによって支持されている。この実施の形態ではプローブ60の先端には円柱状の集光レンズ64が用いられている。この集光レンズ64はGRINレンズであり、レンズ63と同一の機能を有する。
さて測定時にはこの実施の形態によるイメージングプローブのプローブ60を測定対象、例えば人体の測定部位に挿入する。この状態で図1に示すようにチューナブルレーザ11を周期的に波長を走査するように駆動する。そして波長走査光を光ファイバ13、光サーキュレータ14、光ファイバ16を介してイメージングプローブに導く。こうすれば光ファイバ16からの光はプローブ60の光ファイバ62に入射される。そしてモータ82を回転させることによって光ファイバ16の端面と光ファイバ52の入射位置をx軸方向に沿って変化させ、これによって入射位置を変化させることができる。これによって光ファイバ62を通過して外部に出射する光の方向を変化させることができ、物体に対してレーザ光をスキャニングすることが可能となる。
次に本発明の第5の実施の形態によるプローブについて図8を用いて説明する。この実施の形態も位置調整部のみが第2の実施の形態と異なっており、プローブ60の構成は同一であるので詳細な説明を省略する。位置調整部90はプローブ60に光を入射及び出射する位置を変化させるものである。位置調整部90はケース91内で光ファイバ16の端部に当接する電磁リレー92を有している。電磁リレー92は外部からの制御信号によって動作し、アクチュエータ93を図示の実線位置と破線の位置とに切換えるものである。位置調整部のケース91内には光ファイバ16を中心としてアクチュエータ93と対称な位置にばね94が設けられる。ばね94は光ファイバ16の側面を−x軸の方向に付勢している。光ファイバ16のアクチュエータ93とばね94に挟まれた部分は電磁リレー92の付勢、消勢によってx軸に沿って上下動し、これと垂直なy軸方向には移動しないように図示しないサポータによって支持されている。
この実施の形態によるイメージングプローブのプローブ60を測定対象、例えば人体の測定部位に挿入する。この状態で図1に示すようにチューナブルレーザ11を周期的に波長を走査するように駆動する。そして波長走査光を光ファイバ13、光サーキュレータ14、光ファイバ16を介してイメージングプローブに導く。本図に示すように位置調整部90は電磁リレー92を用いて光ファイバ62Aの入射位置をオン及びオフに周期的に切換えることで実線と破線のように変化させる。これによって光ファイバ62を通過して外部に出射する光の方向を変化させることができ、物体に対してレーザ光をスキャニングすることが可能となる。
前述した第2〜第5の実施の形態ではプローブ内で光ファイバが伝送媒体として固定されており、更にその先端を気密にする必要がないため、プローブの細径化を容易に行うことができる。又プローブを交換することができれば測定毎にプローブを交換し、人体にプローブを挿入したときの感染を未然に防止することができる。
尚第2〜第5の実施の形態では、プローブ内で光を伝搬する伝搬媒体として屈折率分布型の光ファイバ62(GI型光ファイバ)を用いているが、プローブが比較的短い場合には光ファイバ62に代えてGRINレンズ(屈折率分布型ロッドレンズ)を用いてもよい。
又第3の実施の形態ではプローブ60の先端にレンズ64を設けているが、これに加えて図9に示すように光軸に対して約45°の角度で光を側方に反射する反射体を設け、光をz軸方向から側方に変化させるようにしてもよい。この反射体には例えば図9に示すプリズム65を用いてもよく、ミラーを用いてもよい。その他の第1,第2,第4,第5の実施の形態についても同様に反射体を設けてもよい。こうすればプローブの軸に対して略垂直に光を向けて照射し、その反射光を受光することができる。
又前述した各実施の形態ではプローブの先端部分を被う透明のプラスチックカバーを用いているが、金属カバーとし、その一部分のみを透明の窓としておいてもよい。
又前述した第2〜第5の実施の形態では、プローブの側方に位置調整部を設けている。これに代えて図10に示すように、OCTシステム10の出力側に位置調整部50,70,80又は90を設け、これらの位置調整部から屈折率分布型の光ファイバ101を介してプローブ60に導くようにしてもよい。このとき光ファイバ101は使い易い適当な長さ、例えば1m程度とする。こうすればプローブ自体の構造を簡略化することもできる。又プローブを容易に交換できるので、プローブをディスポーザルとすることが可能となる。
本発明のイメージングプローブは人体に対する負荷を小さくすることができるので、腹腔鏡手術や乳がんの診断、筋組織にかかわる病気の診断など硝子体手術などに好適に用いることができる。又硝子体手術において網膜面上で探索しながらOCT画像として目的部位を確認できれば、手術の精度が飛躍的に上がることが期待できる。
11 チューナブルレーザ
12 駆動部
13,16,62,101 光ファイバ
14 サーキュレータ
15 光分岐部
23 信号処理部
24 画像表示部
30,50,70,80,90 位置調整部
31,51,72,81,91 ケース
32,82 モータ
33,83 ロータ
34,84 ばね
40,60 プローブ
41 ファイバ保護スリーブ
42 ファイバ保持スリーブ
43,63,64 集光レンズ
52 ピエゾアクチュエータ
65 プリズム
72 レンズ
73 スキャニングミラー
74 ドライバ
92 電磁リレー
93 アクチュエータ

Claims (11)

  1. 外径が1mmφ以下の筒状体であり、先端部に光透過窓を有し、内部に光伝送媒体を含むプローブと、
    前記プローブの前記光伝送媒体からの光の出射位置を変化させる位置調整部と、
    前記位置調整部からの光を集光して外部に出射し、外部からの光を前記位置調整部に入射する集光レンズと、を具備するイメージングプローブ。
  2. 前記光伝送媒体は、前記プローブ内に設けられたファイバ保持スリーブ内で振動する光ファイバであり、
    前記位置調整部は、前記光ファイバ保持スリーブ内で前記光ファイバを周期的に変位させる変位手段である請求項1記載のイメージングプローブ。
  3. 前記位置調整部は、前記プローブの光伝送媒体への光の入射位置を変化させる位置調整部である請求項1記載のイメージングプローブ。
  4. 前記位置調整部は、前記光伝送媒体への光の入射位置を変化させるピエゾ素子である請求項3記載のイメージングプローブ。
  5. 前記位置調整部は、
    光を反射させるスキャニングミラーと、
    前記スキャニングミラーの光の反射角度を変化させるドライバと、を有する請求項3記載のイメージングプローブ。
  6. 前記位置調整部は、
    前記イメージングプローブに供給される光ファイバの入射位置を変化させるローラと、
    前記ローラを駆動するモータとを有する請求項3記載のイメージングプローブ。
  7. 前記位置調整部は、前記イメージングプローブに供給される光ファイバの入射位置を変化させる電磁リレーである請求項3記載のイメージングプローブ。
  8. 前記光伝送媒体は、前記プローブの内部に固定された屈折率分布型の光ファイバであり、
    当該光ファイバは、通過する光の正弦的伝搬周期をPとすると、P/2の整数倍の長さを有する請求項3〜7のいずれか1項記載のイメージングプローブ。
  9. 前記位置調整部と前記プローブとは分離されており、
    前記光ファイバは前記位置調整部と前記プローブとを接続するものである請求項8記載のイメージングプローブ。
  10. 前記光伝送媒体は、前記プローブの内部に固定された屈折率分布型のGRINレンズであり、
    当該GRINレンズは通過する光の正弦的伝搬周期をPとすると、P/2の整数倍の長さを有する請求項3〜7のいずれか1項記載のイメージングプローブ。
  11. 前記プローブは、先端に前記集光レンズからの光を側方に反射する反射体を更に有する請求項1〜10のいずれか1項記載のイメージングプローブ。
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