JP2013219156A - インダクタ、及び、その製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】インダクタンス値(共振の鋭さQ 値)を従来よりも大きな値に維持し、電力コンバなどで要求される大きな周波数の領域で、従来よりも大きなインダクタンス値L(共振の鋭さQ)を得ることのできるインダクタ、及び、その製造方法を提供する。
【解決手段】インダクタ100は、一方の面に凹部1bが形成された基板1と、凹部1bの内部に形成された第1磁性体層2と、基板1の他方の面、及び、第1磁性体層2の一方の面に形成された第1絶縁体層3と、第1絶縁体層3において第1磁性体層2が形成されている側の面と反対側の面に形成された金属層4と、第1絶縁体層3の金属層4が形成されている側と同じ側の面において金属層4を被覆可能に形成された第2絶縁体層5と、第2絶縁体層5において第1絶縁体層3が形成されている側の面と反対側の面に形成された第2磁性体層6とを備え、金属層4が第1及び第2磁性体層の間に設けられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、電力コンバータ、ローカル発振器、及び、アンテナ給電用ユニットなどの機器で使用されるインダクタ、及び、その製造方法に関するものである。
従来から、下記特許文献1に開示されているように、プリント基板のグランド間接地構造基板内において、高周波ノイズが発生することによる基板回路への影響を排除することを目的としたグランド間接続構造が開示されている。より具体的には、図7に示すように、インダクタが形成された面上に強磁性体27を一様に塗布することによって、つまり、インダクタ上に強磁性体を配置することによって、上記目的が達成されている。
特開平9−199818号公報
しかしながら、インダクタンス値L(共振の鋭さQ)を上げることを目的として、上記の従来技術のように、インダクタ上に強磁性体を配置した場合には、インダクタで発生する磁束をデバイス内に十分に閉じ込めることができないので、インダクタンス値L(共振の鋭さQ
値)を十分に大きな値に維持できない。そのため、電力コンバータで要求される大きな周波数(4[Mhz]〜500[Mhz])、ローカル発振器(LO)で要求されるより大きな周波数(400[Mhz]〜500[Mhz])、及び、アンテナ給電用ユニットなどで要求される大きな周波数(≦500[Mhz])の領域で十分に大きなインダクタンス値L(共振の鋭さQ)を得ることができないという問題があった。
そこで、本発明は、インダクタンス値(共振の鋭さQ 値)を従来よりも大きな値に維持し、電力コンバータ、ローカル発振器、及び、アンテナ給電用ユニットなどで要求される大きな周波数の領域で、従来よりも大きなインダクタンス値L(共振の鋭さQ)を得ることのできるインダクタ、及び、その製造方法を提供することを目的とするものである。
(1) 本発明のインダクタは、一方の面に凹部が形成された基板と、前記凹部の内部に形成された第1磁性体層と、前記基板の他方の面、及び、前記第1磁性体層の一方の面に形成された第1絶縁体層と、前記第1絶縁体層において前記第1磁性体層が形成されている側の面と反対側の面に形成された金属層と、前記第1絶縁体層の前記金属層が形成されている側と同じ側の面において前記金属層を被覆可能に形成された第2絶縁体層と、前記第2絶縁体層において前記第1絶縁体層が形成されている側の面と反対側の面に形成された第2磁性体層とを備え、前記金属層が、前記第1及び第2磁性体層の間に設けられていることを特徴とするものである。
上記(1)の構成によれば、金属層を第1及び第2の磁性体層の間に設けることで閉磁路を形成することが可能となり、コイルで発生する磁束を従来よりもデバイス内に閉じ込めることができる。その結果、コイルのインダクタンス値L(共振の鋭さQ値)を従来よりも大きな値に維持でき、電力コンバータ、ローカル発振器、及び、アンテナ給電用ユニットなどで要求される大きな周波数の領域で、従来よりも大きなインダクタンス値L(共振の鋭さQ)を得ることができる。
(2) 上記(1)のインダクタにおいては、前記第1及び第2磁性体層のそれぞれが、複数積層された積層構造を有することが好ましい。
上記(2)の構成によれば、コイルで発生する磁束のより多くをデバイス内に閉じ込めることができる。その結果、コイルのインダクタンス値L(共振の鋭さQ値)をより大きな値に維持できる。
(3) 上記(1)又は(2)のインダクタにおいては、前記第1及び第2磁性体層のそれぞれが、1(kΩ・m)以上の電気抵抗率を有する第1導電層と、100以上の比透磁率を有する第2導電層と、を備え、前記第2導電層の電気抵抗率が、前記第1導電層の電気抵抗率よりも小さいことが好ましい。ここで、第2導電層の比透磁率は、100以上1000以下であることがより好ましい。
上記(3)の構成によれば、前記第1及び第2磁性体層のそれぞれを、高い電気抵抗率且つ高い比透磁率を同時に実現可能な複合磁性体層として形成することで、コイル内で生じる渦電流の発生を効率的に抑制しつつ、コイルで発生する磁束をデバイス内に効率的に閉じ込めることができる。
(4) 上記(3)のインダクタにおいては、前記第1導電層が、ソフトフェライト材料で形成されていることが好ましい。ここでのソフトフェライトとは、Znフェライト、Ni−Zn系フェライト、Mn−Zn系フェライト、及び、Cu−Zn系フェライトなどを含む材料のことである。なお、該ソフトフェライト材料においては、Znフェライト、Ni−Zn系フェライト、Mn−Zn系フェライト、及び、Cu−Zn系フェライトなどのうち、いずれか一つ以上を含むものであればよい。
上記(4)の構成によれば、Znフェライト、Ni−Zn系フェライト、Mn−Zn系フェライト、及び、Cu−Zn系フェライトのうち、いずれか一つ以上からなるフェライト材料を用いることで、1(kΩ・m)以上の電気抵抗率を有する第1導電層を容易に構成することができる。
(5) 上記(3)又は(4)のインダクタにおいては、前記第2導電層が、少なくともCо系磁性合金からなるアモルファス材料で形成されているが好ましい。ここでのアモルファス材料は、Cоを50%以上含む4元系の合金を用いて形成することがより好ましい。また、ここでの「Cо系合金」とは、Fe−Cо−Si−B合金、Cо−Si−B合金、Fe−Cо−P−C合金、及び、Fe−Cо−P−B−Al合金を含む。
上記(5)の構成によれば、少なくともCо系磁性合金からなるアモルファス材料を用いることで、100以上の比透磁率を有する第2導電層を容易に構成することができる。
(6) 上記(1)〜(5)のインダクタにおいては、前記金属層が、前記基板、前記第1及び第2絶縁体層の積層方向から見た場合に、渦巻き状に形成されていることが好ましい。
上記(7)の構成によれば、金属層を渦巻き状に形成することにより、金属層の内部に磁力線を集中させることができる。従って、より多くの磁束を発生させることができ、コイルのインダクタンス値及びQ値をより向上させたデバイスを得ることができる。また、金属層を薄く形成できるので、デバイス全体の軽量化(コンパクト化)を図ることができる。
(7) 本発明のインダクタの製造方法は、基板の一方の面を酸化して第1絶縁体層を形成する工程、及び、予め一方の面に第1絶縁体層を形成した基板を準備する工程のいずれか一方の工程と、前記基板の他方の面に凹部を形成する工程、及び、前記第1絶縁体層の一方の面に金属層を形成し、前記第1絶縁体層の前記金属層が形成されている側と同じ側の面において前記金属層を被覆可能な第2絶縁体層を形成する工程より選択した一方の工程と、選択されていない他方の工程と、前記凹部の内部に第1磁性体層を形成する工程、及び、前記第2絶縁体層において前記第1絶縁体層が形成されている側の面と反対側の面に第2磁性体層を形成する工程より選択した一方の工程と、選択されていない他方の工程と、を順に行うことにより、前記金属層を前記第1及び第2磁性体層の間に設けたことを特徴とするものである。
上記(7)の構成によれば、基板の他方の面に凹部を形成することにより、第1磁性体層を第1絶縁体層において第2絶縁体層が形成されている側と反対側の面に容易に形成することができる。その結果、金属層を第1及び第2磁性体層の間に設けることが可能となり、金属層におけるインダクタンス値L(共振の鋭さQ値)が低下することを従来よりも抑制できるという効果を有したインダクタを容易に製造できる。
(8) 上記(7)のインダクタの製造方法においては、前記第1及び第2磁性体層のそれぞれを複数積層する工程を含むことが好ましい。
上記(8)の構成によれば、コイルのインダクタンス値L(共振の鋭さQ値)をより大きな値に維持可能なインダクタを容易に製造できる。
本発明の第1実施形態に係るインダクタの概略図であって、(a)が上視図、(b)が(a)のA−A線の矢視断面図である。 図1に示したインダクタの各製造工程を示す図である。 図1に示したインダクタの各製造工程を示す図である。 従来型のDC−DCコンバータの説明図であって、(a)が回路構成の一例を示す説明図、(b)が損失電力特性を示す説明図である。 磁束の伝搬特性についてのシミュレーション結果を示す説明図である。 絶縁基板における導電性フィラーを用いた直流電流特性についてのシミュレーション結果を示す説明図である。 8層の強磁性体層を有するインダクタの性能測定についての実験結果を示す説明図であって、(a)が、縦軸をインダクタンス値L[H]、横軸を周波数[GHz]として性能測定を行った結果を示し、(b)が、縦軸を共振の鋭さQ、横軸を周波数[GHz]として性能測定を行った結果を示すものである。 本実施形態に係るインダクタの適用例を示す説明図であって、(a)が、ローカル発振器の回路構成の一例を示し、(b)が、アンテナ給電用ユニットの回路構成の一例を示すものである。 本発明の第2実施形態に係るインダクタの概略図であって、(a)が上視図、(b)が(a)のB−B線の矢視断面図である。 図9に示したインダクタの各製造工程を示す図である。 図9に示したインダクタの各製造工程を示す図である。
<第1実施形態>
以下、図1〜図8を参照しながら、本発明の第1実施形態に係るインダクタ、及び、その製造方法について説明する。なお、図1(a)においては、説明の都合上、第2磁性体層6及び第2絶縁体層5を介して金属層4を透視した際の、該金属層4の外形線を仮想線(破線)によって表している。同様に、図1(a)においては、第2絶縁体層5及び第1絶縁体層3を介して基板1の凹部1bを透視した際の、該凹部1bの外形線を仮想線(一点鎖線及び実線)によって表している。
(第1実施形態に係るインダクタ100の構成について)
図1(a),(b)に示すように、インダクタ100は、基板1と、第1磁性体層2と、第1絶縁体層3と、金属層4と、第2絶縁体層5と、第2磁性体層6と、を備えているものである。
(基板1の構成について)
基板1は、ケイ素などの半導体からなるものであり、図1(b)に示すように、一方の面1aに形成された略矩形状の凹部1bを有したものである。該凹部1bの外形は、図1(a)の仮想線で示すように、略矩形状に形成されているが、この形状に限定されるものではなく、略円形状、及び、略楕円形状など種々の形状に形成できる。
(第1磁性体層2の構成について)
第1磁性体層2は、図1(b)に示すように、第1導電層20と、第2導電層21と、を有したものである。
(第1導電層20の構成について)
第1導電層20は、Znフェライト(例えば、ZnFe)、Ni−Zn系フェライト、Mn−Zn系フェライト、及び、Cu−Zn系フェライトのうち、いずれか一つ以上からなるソフトフェライトを含んだ材料で形成されており、1(kΩ・m)以上の電気抵抗率を有するものである。また、第1導電層20は、図1(b)に示すように、凹部1bの内部に形成されているものである。
(第2導電層21の構成について)
第2導電層21は、少なくともCо系磁性合金(例えば、Fe−Cо−Si−B合金、Cо−Si−B合金、Fe−Cо−P−C合金、及び、Fe−Cо−P−B−Al合金)からなるアモルファス材料で形成されており、100以上の比透磁率を有するものである。また、第2導電層21は、図1(b)に示すように、第1導電層20において第1絶縁体層3が形成されている側の面と反対側の面に形成されているものである。ここで、第2導電層21の電気抵抗率(kΩ
・m)は、上記第1導電層20の電気抵抗率(kΩ・m)よりも小さい。また、第2導電層21は、100以上1000以下の比透磁率を有することがより好ましい。
(第1絶縁体層3の構成について)
第1絶縁体層3は、二酸化ケイ素などの絶縁体からなる層であり、図1(b)に示すように、基板1の他方の面1c、及び、第1磁性体層2の一方の面2aの側に形成されているものである。
(金属層4の構成について)
金属層4は、Al、Cu、又はPtなどの金属からなる層であり、図1(b)に示すように、第1絶縁体層3において第1磁性体層2が形成されている側の面3aと反対側の面3b側に埋設されているものである。金属層4は、図1(b)に示すように、第1磁性体層2と第2磁性体層6との間に設けられているものである。また、金属層4は、図1(a)に示すように、基板1、第1絶縁体層3、及び、第2絶縁体層5の積層方向から見た場合に、渦巻き状に形成されており、略長方形状の第2磁性体層6(図1(a)参照)における各対角線の交点を中心として渦巻き状に巻回された巻線構造を有している。ここでの「中心」の位置は、第2磁性体層6における各対角線の交点に限定されるものではなく、金属層4を、第2磁性体層6の内側に形成し(図1(a)参照)、第1磁性体層2と第2磁性体層6との間に設けることさえできれば(図1(b)参照)、どのような位置に決定してもよい。
(第2絶縁体層5の構成について)
第2絶縁体層5は、ポリイミドなどの樹脂からなる層であり、図1(b)に示すように、第1絶縁体層3の面3bと同じ側の面5aにおいて、金属層4を被覆するように形成されているものである。
(第2磁性体層6の構成について)
第2磁性体層6は、図1(b)に示すように、第1導電層60と、第2導電層61と、を有したものである。
(第1導電層60の構成について)
第1導電層60は、上記第1導電層20と同様に、Znフェライト(例えば、ZnFe)、Ni−Zn系フェライト、Mn−Zn系フェライト、及び、Cu−Zn系フェライトのうち、いずれか一つ以上からなるフェライト材料で形成されており、1(kΩ
・m)以上の電気抵抗率を有するものである。また、第1導電層60は、図1(b)に示すように、第2絶縁体層5において第1絶縁体層3が形成されている側の面と反対側の面に形成されているものである。
(第2導電層61の構成について)
第2導電層61は、上記第2導電層21と同様に、少なくともCо系磁性合金(例えば、Fe−Cо−Si−B合金、Cо−Si−B合金、Fe−Cо−P−C合金、及び、Fe−Cо−P−B−Al合金)からなるアモルファス材料で形成されており、100以上の比透磁率を有するものである。また、第2導電層61は、第1導電層60において第2絶縁体層5が形成されている側の面と反対側の面に形成されているものである。ここで、第2導電層61の電気抵抗率(kΩ
・m)は、上記第1導電層60の電気抵抗率(kΩ ・m)よりも小さい。また、第2導電層61は、100以上1000以下の比透磁率を有することがより好ましい。
(第1実施形態に係るインダクタ100の製造方法について)
次に、インダクタ100の製造方法の一例について、図2及び図3を用いて説明する。
まず、一方の面に二酸化ケイ素からなる第1絶縁体層3の前駆体層7を予め形成した板状材料(例えば、シリコンウェハー)を、基板1の前駆体層8として準備する(図2(a)参照)。ここでの前駆体層7の厚さは7[μm]であるが、この厚さに限定されるものではない。
次に、前駆体層7の一方の面に、フォトレジスト9を塗布する(図2(b)参照)。
次に、露光により現像液への溶解性が変化するフォトレジスト9の特性に基づき、フォトレジスト9にフォトマスクの画像を転写/形成する(図2(c)参照)。このフォトマスクは、金属層4の渦巻き状の外形(図1(a)参照)と同じ形状のマスクパターン(配線パターン)を有しているものである。
次に、エッチングによって、前駆体層7の一方の面に上記マスクパターン(配線パターン)を形成する(図2(d)参照)。
次に、フォトレジスト9に洗浄処理を施し、フォトレジスト9を取り除くことにより、第1絶縁体層3を作成する(図2(e)参照)。
次に、電解メッキ法によって、第1絶縁体層3の一方の面に、Cuからなる金属層4を形成する(図2(f)参照)。ここでの金属層4の厚さは6[μm]であるが、この厚さに限定されるものではない。
次に、第1絶縁体層3の一方の面、及び、金属層4の一方の面に、ポリアミド酸の溶液を塗布し、塗布した溶液に乾燥処理及び熱処理を施すことによって、ポリイミドからなる第2絶縁体層5を形成する(図2(g)参照)。
次に、前駆体層8の他方の面に、フォトレジスト10を塗布する(図2(h)参照)。
次に、露光により現像液への溶解性が変化するフォトレジスト10の特性に基づき、フォトレジスト10にフォトマスクの画像を転写/形成する(図3(a)参照)。このフォトマスクは、基板1の凹部1bの外形(図1(a)参照)と同じ形状のマスクパターンを有しているものである。
次に、キセノンガス雰囲気下で、前駆体層8の他方の面をエッチングする等方性エッチングによって、前駆体層8の他方の面に凹部1bを形成し、基板1を作成する(図3(b)参照)。なお、凹部1bの形成は、等方性エッチングに限らず、溶液を用いた湿式のウェットエッチングによって行ってもよい。
次に、フォトレジスト10に洗浄処理を施し、フォトレジスト10を取り除く(図3(c)参照)。
次に、ステンシルマスク11を用いたスパッタリングによって、第2絶縁体層5の一方の面に、ZnFeからなる第1導電層60を形成する(図3(d)参照)。ここでの第1導電層60の厚さは80[nm]であるが、この厚さに限定されるものではない。他方、ここでのスパッタリングに伴い、図3(d)に示すように、ステンシルマスク11の一方の面には、ZnFeからなる導電層12が形成される。
次に、ステンシルマスク11を反転させて、該ステンシルマスク11を用いたスパッタリングによって、第1絶縁体層3の他方の面に、ZnFeからなる第1導電層20を形成する(図3(e)参照)。ここでの第1導電層20の厚さは第1導電層60と同じく80[nm]であるが、この厚さに限定されるものではない。他方、ここでのスパッタリングに伴い、図3(e)に示すように、ステンシルマスク11の一方の面に形成されている導電層12には、ZnFeからなる導電層13が積層される。
次に、ステンシルマスク11を反転させて、該ステンシルマスク11を用いたスパッタリングによって、第1導電層60の一方の面に、FeCоSiBからなる第2導電層61を形成する(図3(f)参照)。ここでの第2導電層61の厚さは110[nm]であるが、この厚さに限定されるものではない。他方、ここでのスパッタリングに伴い、図3(f)に示すように、導電層12に積層されている導電層13には、FeCоSiBからなる導電層14が積層される。
次に、ステンシルマスク11を反転させて、該ステンシルマスク11を用いたスパッタリングによって、第1導電層20の一方の面に、FeCоSiBからなる第2導電層21を形成する(図3(g)参照)。ここでの第2導電層21の厚さは第2導電層61と同じく110[nm]であるが、この厚さに限定されるものではない。他方、ここでのスパッタリングに伴い、図3(g)に示すように、導電層13に積層されている導電層14には、FeCоSiBからなる導電層15が積層される。なお、本製造方法では、スパッタリングによって、各第1導電層20,60及び各第2導電層21,61を形成する方法について述べたが、この方法に限定されるものではなく、電解メッキ法などの方法によって、各第1導電層20,60及び各第2導電層21,61を形成してもよい。
上記各工程(図3(d)〜図3(g))では、第1磁性体層2(第1導電層20及び第2導電層21)及び第2磁性体層6(第1導電層60及び第2導電層61)の成膜処理を、第1絶縁体層3の他方の面と、第2絶縁体層5の一方の面と、に対して交互に行うことで、第1磁性体層2及び第2磁性体層6を均一な厚さ190[nm]に形成できる。
次に、実施例により本発明を具体的に説明する。ここでは、従来型のDC−DCコンバータに言及しつつ、本実施形態に係るインダクタ100(図1参照)の分析結果について説明する。なお、本発明は、本実施例に限定されるものではない。
(従来型のDC−DCコンバータについて)
図4(a)は、従来型のDC−DCコンバータであって、低消費電力型電流スイッチに適用されるDC−DCコンバータの回路構成の一例を示している。該DC−DCコンバータは、トランジスタTrのオン/オフに応じて、直流電圧を所定の電圧値[V]に昇圧可能なものであって、その要部は、チョークコイルCLと、トランジスタTrと、ダイオードDと、からなるものである。チョークコイルCLの一端は、入力端子Vinに接続されるものである。チョークコイルCLの他端は、トランジスタTrのドレインと、ダイオードDのアノードとに接続されるものである。トランジスタTrのソースは、接地線GNDに接続されるものである。ダイオードDのカソードは、出力端子Voutに接続されるものである。この構成によれば、例えば1[V]の電圧が入力端子Vinに印加された場合、該DC−DCコンバータは、4[V]の電圧を出力端子Voutから出力可能となっている。
現状の低消費電力型電流スイッチに適用されるDC−DCコンバータにあっては、100[MHz]よりも小さいスイッチング周波数で駆動するものが主流となっている。ここでの「スイッチング周波数」とは、DC−DCコンバータの回路仕様の一つであって、オン/オフの切り替えを制御する信号の周波数を意味するものである。図4(b)は、従来型のDC−DCコンバータの損失電力特性を示すものであって、Gregory Sizikov, Avinoam
Kolodny, Eby G. Fridman and Michael Zelikson,「 Frequency Dependent Efficiency Model of
On-Chip DC-DC Buck Converters」,
2010 IEEE 26-th Convention of Electrical and Electronics Engineers in Israel(非特許文献1)に示されているものである。なお、図4(b)中の「スイッチングロス漸近直線」における「スイッチングロス」とは、電気回路の開閉にともなう電力の損失を意味している。
また、上述したDC−DCコンバータのインダクタンス値L[H]は、以下の式(1)で表される。
Figure 2013219156
ここで、式(1)中のVinmax[V]は、DC−DCコンバータの入力電圧の最大値[V]を示している。また、式(1)中のVinmin[V]は、DC−DCコンバータの入力電圧の最小値[V]を示している。また、式(1)中のVout[V]は、DC−DCコンバータの出力電圧[V]を示している。また、式(1)中のf[Hz]は、スイッチング周波数[Hz]を示している。また、式(1)中のPout[W]は、DC−DCコンバータの出力電力[W]を示している。
上記式(1)は、図4(a)に示すDC−DCコンバータ回路において用いることが可能なL値の制限を表している。図4(a)に示すDC−DCコンバータを動作させるためには、上記式(1)に示す条件を成立させる必要がある。上記式(1)に示すように、出力電圧Pout[W]を小さくすれば(あるいは小さくするためには)、大きなインダクタンス値L[H]が必要となる。
(DC−DCコンバータへの適用について)
本発明者は、本実施形態に係るインダクタ100(図1参照)をDC−DCコンバータ回路(図4(a)参照)に適用した。その結果、インダクタ100の製造工程において、直径:800[μm]、渦巻き回数:7[回]、厚さ:6[μm]の金属層4を形成した場合、DC−DCコンバータへの適用において、インダクタンス値L[nH]を従来の52[nH]から60[nH]に増加させることができた。ここでの「渦巻き回数」とは、金属層4(図1(a)参照)における巻線の巻回数を意味している。なお、後述する表3中の項目「渦巻き回数」も同じ意味である。
(インダクタンス値Lの増加について)
本発明者は、Cuからなる金属層4(図1(a)参照)の形状について分析を行った。ここでは、金属層4の積層方向に対する断面形状を円形状と仮定した上で、二酸化ケイ素からなる第1絶縁体層3と、ZnFeからなる第1導電層20,60とを、金属層4と同心円状に積層した場合について分析した。その結果、以下の近似計算式(2)〜(6)に示すように、金属層4で発生する磁束によって、インダクタンス値Lの増加が制限されることが分かった。
Figure 2013219156
ここで、式(2),(6)中のL[H]は、本発明の比較例として、インダクタの製造プロセス(図2及び図3参照)において、図3(d)〜(g)に示す各製造工程を実施せずに、金属層4を第1磁性体層2(第1導電層20及び第2導電層21)と第2磁性体層6(第1導電層60及び第2導電層61)との間に設けなかった場合のインダクタンス値[H]を示している。また、式(2),(6)中のL[H]は、インダクタの製造プロセス(図2及び図3参照)において、図3(f),(g)に示す各製造工程を実施せずに、金属層4を各第1導電層20,60の間に設けた場合のインダクタンス値[H]を示している。また、式(2),(7)中のW[μm]は、コイル(金属層4)の直径[μm]を示している。また、式(2),(8)中のt[μm]は、第1絶縁体層3の厚さ[μm]を示している。また、式(2),(8)中のt[μm]は、金属層4の厚さ[μm]を示している。また、式(2),(8)中のt[μm]は、第1導電層20の厚さ[μm]を示している。また、式(2),(8)中のt[μm]は、第1導電層60の厚さ[μm]を示している。また、式(2),(9)中のμZnFe2O4は、各第1導電層20,60の比透磁率を示している。また、式(2),(9)中のμeffは、第1磁性体層2(第1導電層20及び第2導電層21)、及び、第2磁性体層6(第1導電層60及び第2導電層61)の各比透磁率を示している。
ここで、上記式(6)中の数値「5.39」は、金属層4を各第1導電層20,60の間に設けなかった場合の金属層4における磁気抵抗(magnetic resistance)[A/Wb]であって、金属層4における磁束の流れ難さの度合いを示している。また、式(6)中の数値「0.5」は、金属層4を各第1導電層20,60の間に設けた場合の金属層4における磁気抵抗[A/Wb]を示している。また、式(6)中の数値「0.001」は、第1導電層20における磁気抵抗[A/Wb]を示している。また、式(6)中の数値「0.602」は、第1導電層60における磁気抵抗[A/Wb]を示している。また、式(6)中の数値「0.799」は、真空中の磁気抵抗[A/Wb]を示している。
上記式(6)中における各磁気抵抗0.5[A/Wb],0.001[A/Wb],0.602[A/Wb],0.799[A/Wb]の合計値1.902[A/Wb]は、上記式(6)中の磁気抵抗5.39[A/Wb]よりも小さい値となっている。この結果から、金属層4を各第1導電層20,60の間に設けた場合には、金属層4を各第1導電層20,60の間に設けなかった場合よりも、磁束が金属層4内を伝搬し易くなり、金属層4で発生する磁束をデバイス内に閉じ込め易くなることが分かった。
(各材料の磁束の伝搬特性について)
図5は、磁束の伝搬特性についてのシミュレーション結果を示している。ここでは、Cuからなる金属層4、マトリックス(ZnFe)からなる第1導電層20,60、フィラー(FeCоSiB)からなる第2導電層21,61の組合せにより、3種類のケースA〜Cについて、データの採取を行った。図5中の各特性曲線A〜Cは、各ケースA〜Cに相当するものである。ここで、ケースAは、インダクタの製造プロセス(図2及び図3参照)において、図3(d)〜(g)に示す各製造工程を実施して、金属層4を第1磁性体層2(第1導電層20及び第2導電層21)と第2磁性体層6(第1導電層60及び第2導電層61)との間に設けた場合を示している。ケースBは、本発明の比較例として、インダクタの製造プロセス(図2及び図3参照)において、図3(d)〜(g)に示す各製造工程を実施せずに、金属層4を第1磁性体層2(第1導電層20及び第2導電層21)と第2磁性体層6(第1導電層60及び第2導電層61)との間に設けなかった場合を示している。ケースCは、インダクタの製造プロセス(図2及び図3参照)において、図3(f),(g)に示す各製造工程を実施せずに、金属層4を各第1導電層20,60の間に設けた場合を示している。
図5では、フィラー体積密度65[%]を境界値として、フィラー体積密度[%]が境界値65[%]未満の場合に、電気抵抗(Ω)が十分に大きくなっている。他方、フィラー体積密度[%]が境界値65[%]を超える場合に、電気抵抗(Ω)が十分に小さくなっている。ここで、フィラー体積密度[%]を約50[%]〜65[%]とする範囲内において、特性曲線B,Cを比較した結果、金属層4を各第1導電層20,60の間に設けた場合には、金属層4を第1磁性体層2と第2磁性体層6との間に設けなかった場合よりも電気抵抗(Ω)が大きくなり、金属層4内で生じる渦電流を低減できることが分かった。
また、図5に示すように、特性曲線Aは、フィラー(FeCоSiB)とマトリックス(ZnFe)との間の比透磁率を小さくすると、緩やかに変化することが分かった。また、特性曲線Cを考察した結果、磁束は、第1導電層20,60を介して伝搬されることが分かった。
(絶縁基板における導電性フィラーを用いた直流電流特性について)
図6は、絶縁基板における導電性フィラーを用いた直流電流特性についてのシミュレーション結果を示している。ここでは、フィラー体積密度[%]が50[%]を超える場合に、渦電流に起因して、許容し難い損失電力[W]が発生するという結果を得た。
(CMOS(Complementary
Metal Oxide Semiconductor)インダクタに強磁性体層を設けた際の性能測定について)
以下の表1,2は、CMOSインダクタに強磁性体層を設けた際の性能測定を示している。
Figure 2013219156
Figure 2013219156
ここで、表2中の「新型のVNA」とは、本実施形態に係るインダクタ100(図1参照)を適用した高周波回路(ベクトル・ネットワーク・アナライザ)を示すものである。また、表1,2中の「S1」,「S2」は、180[℃]の温度条件下で、2時間、焼鈍加工したデバイスを示している。また、表1,2中の「S3」,「S4」は、180[℃]の温度条件下で、3時間、焼鈍加工したデバイスを示している。なお、表2中の「n/a」は、「not available」の略語であって、データがないことを意味している。
表1,2の測定結果から、新型のVNAでは、旧型のVNAと比べて、共振周波数(GHz)が4〜6[%]減少し、初期のインダクタンス値(nH)が0.5〜11[%]増加し、共振の鋭さQの最大値が5〜10[%]減少することが分かった。また、強磁性体層の厚さ[μm]を現行の0.8[μm]よりも大きくすれば、初期のインダクタンス値(nH)をさらに増加できることが分かった。また、室温下におけるデバイスの熟成加工についてさらに研究を進めれば、強磁性体層に加わる機械的なストレスを緩和できる可能性が高いことが分かった。
(インダクタの性能測定について)
図7は、高周波回路(ベクトル・ネットワーク・アナライザ)を用いたインダクタの性能測定についての実験結果を示している。図7(a)は、縦軸をインダクタンス値L[nH]とし、横軸を周波数[GHz]とした際のインダクタンス値Lの変化特性を示している。また、図7(b)は、縦軸を共振の鋭さQとし、横軸を周波数[GHz]とした際の共振の鋭さQの変化特性を示している。ここで、図7(a),(b)中の『Standard』は、インダクタに強磁性体層を設けなかった際のインダクタンス値L及び共振の鋭さQの変化特性を示している。また、『Annealed』は、焼鈍加工によってインダクタに強磁性体層を設けた際のインダクタンス値L及び共振の鋭さQの変化特性を示している。また、『Annealed_Aged』は、焼鈍/熟成加工によってインダクタに強磁性体層を設けた際のインダクタンス値L及び共振の鋭さQの変化特性を示している。
図7(a)に示すように、周波数を0.08[GHz]とした場合には、焼鈍/熟成加工によってインダクタに強磁性体層を設けた際のインダクタンス値L[H]は60[nH]となり、インダクタに強磁性体層を設けなかった際のインダクタンス値L(=52[nH])と比べて8[nH]だけ大きな値となった。
また、図7(b)に示すように、周波数を0.08[GHz]とした場合には、焼鈍/熟成加工によってインダクタに強磁性体層を設けた際の共振の鋭さQは1.8となり、インダクタに強磁性体層を設けなかった際の共振の鋭さQ(=1.5)と比べて0.3だけ大きな値となった。同様に、周波数を0.08[GHz]とした場合には、焼鈍加工によってインダクタに強磁性体層を設けた際の共振の鋭さQは1.8となり、インダクタに強磁性体層を設けなかった際の共振の鋭さQ(=1.5)と比べて0.3だけ大きな値となった。
(ローカル発振器への適用について)
図8(a)は、本実施形態に係るインダクタ100(図1参照)を適用したローカル発振器(以下、単に発振器ともいう)の回路構成の一例を示している。該発振器は、カップリングコイルL1,L2のインダクタンス値に応じて発振周波数を制御可能なものであって、その要部は、n型MOSトランジスタNT1,NT2と、カップリングコイルL1,L2と、可変キャパシタCと、からなる。トランジスタNT1のソースは、トランジスタNT2のソースに接続される。トランジスタNT1,NT2の各ソースは、接地線GNDに接続される。トランジスタNT1のゲートは、トランジスタNT2のドレインと、カップリングコイルL2の入力端子とに接続される。トランジスタNT1のドレインは、トランジスタNT2のゲートと、カップリングコイルL1の入力端子とに接続される。カップリングコイルL1,L2の各出力端子は、ドレイン電圧線Vddに接続される。可変キャパシタCは、カップリングコイルL1,L2の各入力端子間に接続される。ここでの発振器は、カップリングコイルL1,L2のインダクタンス値Lを40[nH]とした場合、0.5[GHz]の発振周波数で発振可能であることが分かった。
(アンテナ給電用ユニットへの適用について)
図8(b)は、本実施形態に係るインダクタ100(図1参照)を適用したアンテナ給電用ユニットの回路構成の一例を示すものである。該アンテナ給電用ユニットは、アンテナ受信信号を増幅し、その増幅信号を受信装置(不図示)に入力可能なものであって、その要部は、入力整合回路A1と、アンテナ受信信号を増幅可能な増幅部A2と、アンテナ受信信号の伝送線路として機能する同軸ケーブルA3と、からなる。入力整合回路A1は、同軸ケーブルA3のブースタ入力端子INに設けられ、増幅部A2へ入力されるアンテナ受信信号をフィルタリングするとともに、ブースタ入力端子INにおけるインピーダンスを増幅部A2における入力インピーダンスに整合させるものであって、その要部は、コイルLと、キャパシタCと、からなる。ここでの増幅部A2は、500[MHz]の周波数帯域で平坦なゲイン特性を有することが分かった。
上記構成によれば、金属層4を第1磁性体2と第2の磁性体層6との間に設けることで閉磁路を形成することが可能となり、金属層4で発生する磁束を従来よりもデバイス内に閉じ込めることができる。その結果、金属層4のインダクタンス値L(共振の鋭さQ値)を従来よりも大きな値に維持でき、電力コンバータ、ローカル発振器、及び、アンテナ給電用ユニットなどで要求される大きな周波数の領域で、従来よりも大きなインダクタンス値L(共振の鋭さQ)を得ることができる。
また、上記構成によれば、第1磁性体2及び第2磁性体層6のそれぞれを、高い電気抵抗率且つ高い比透磁率を同時に実現可能な複合磁性体層として形成することで、金属層4内で生じる渦電流の発生を効率的に抑制しつつ、金属層4で発生する磁束をデバイス内に効率的に閉じ込めることができる。
また、上記構成によれば、Znフェライト、Ni−Zn系フェライト、Mn−Zn系フェライト、及び、Cu−Zn系フェライトのうち、いずれか一つ以上からなるフェライト材料を用いることで、1(kΩ・m)以上の電気抵抗率を有する第1導電層20,60を容易に構成することができる。
また、上記構成によれば、少なくともCо系合金からなるアモルファス材料を用いることで、100以上の比透磁率を有する第2導電層21,61を容易に構成することができる。
また、上記構成によれば、金属層4を渦巻き状に形成することにより、金属層4の内部に磁力線を集中させることができる。従って、より多くの磁束を発生させることができ、金属層4におけるインダクタンス値L及び共振の鋭さQ値を従来よりも向上させることができる。また、金属層4を渦巻き状に形成することよって、金属層4を薄く形成できるので、デバイス全体の軽量化(コンパクト化)を図ることができる。
また、上記構成によれば、基板1の面1aに凹部1bを形成することにより、第1磁性体層2を第1絶縁体層3において第2絶縁体層5が形成されている側と反対側の面3aに容易に形成することができる。その結果、金属層4を第1磁性体層2及び第2磁性体層6の間に設けることが可能となり、金属層4におけるインダクタンス値L(共振の鋭さQ値)が低下することを従来よりも抑制できるという効果を有したインダクタ100を容易に製造できる。
また、上記構成によれば、スパッタリングによる第1磁性体層2(第1導電層20及び第2導電層21)及び第2磁性体層6(第1導電層60及び第2導電層61)の成膜処理を、第1絶縁体層3の他方の面と、第2絶縁体層5の一方の面と、に対して交互に行うとともに、第1磁性体層2及び第2磁性体層6の各厚さを均一にすることで、第1磁性体層2及び第2磁性体層6に加わるストレスを吸収し易くできる。その結果、インダクタ100の破損を従来よりも抑制できる。
<第2実施形態>
以下、図9〜図11を参照しながら、本発明の第2実施形態に係るインダクタ、及び、その製造方法について説明する。なお、第1実施形態の部位1,2,5〜15,20,21,60,61と、本実施形態の部位201,202,205〜215,220,221,260,261(図示していない部位がある)とは、順に同様のものであるので、説明を省略することがある。
(第2実施形態に係るインダクタ200の構成について)
図9(a),(b)に示すように、インダクタ200は、基板201と、第1磁性体層202と、第1絶縁体層203と、金属層204と、第2絶縁体層205と、第2磁性体層206と、を備えているものである。なお、図9(a)においては、説明の都合上、第2磁性体層206及び第2絶縁体層205を介して金属層204を透視した際の、該金属層204の外形線を仮想線(破線)によって表している。同様に、図9(a)においては、第2絶縁体層205及び第1絶縁体層203を介して基板201の凹部201bを透視した際の、該凹部201bの外形線を仮想線(一点鎖線及び実線)によって表している。なお、下記の「前」及び「後」なる各用語は、図9(a)に示すインダクタ200の各位置を示している。
(金属層204の構成について)
金属層204は、Al、Cu、又はPtなどの金属からなる層であり、図9(b)に示すように、第1絶縁体層203において第1磁性体層202の形成されている側の面203aと反対側の面203bに形成されているものである。金属層204は、図9(b)に示すように、第1磁性体層202と第2磁性体層206との間に設けられているものである。また、金属層204は、図9(a)に示すように、基板201、第1絶縁体層203、及び、第2絶縁体層205の積層方向から見た場合に、略矩形状に形成されているものである。
なお、本実施形態では、図9(a)に示すように、金属層204の前側端部204aと後側端部204bは、それぞれ、第2絶縁体層205の前側端部205cと後側端部205dよりも内側に配置されているが、ここで、一変形例として、金属層204の前側端部204aが第2絶縁体層205の前側端部205cまで延在していてもよく、同様に、金属層204の後側端部204bが第2絶縁体層205の後側端部205dまで延在していてもよい。
(第2実施形態に係るインダクタ200の製造方法について)
図10及び図11は、インダクタ200の製造方法の一例を示している。なお、第1実施形態の図2(a),(b),(g),(h)及び図3(a)〜(h)に示す各製造工程と、本実施形態の図10(a),(b),(g),(h)及び図11(a)〜(h)に示す各製造工程とは、順に同様のものであるので、ここでは、図10(c)〜図10(f)に示す各製造工程についてのみ詳細に説明する。
図10(a),(b)に示す各製造工程を実施した後、図10(c)において、露光により現像液への溶解性が変化するフォトレジスト209の特性に基づき、フォトレジスト209にフォトマスクの画像を転写/形成する。このフォトマスクは、金属層204の略矩形状の外形(図9(a)参照)と同じ形状のマスクパターン(配線パターン)を有しているものである。
次に、エッチングによって、前駆体層207の一方の面に上記マスクパターン(配線パターン)を形成する(図10(d)参照)。
次に、フォトレジスト209に洗浄処理を施し、フォトレジスト209を取り除くことにより、第1絶縁体層203を作成する(図10(e)参照)。
次に、電解メッキ法によって、第1絶縁体層203の一方の面に、Cuからなる金属層204を形成する(図10(f)参照)。
そして、上記各工程(図10(g),(h)、図11(a)〜(g))を実施することによって、インダクタ200が完成する(図11(h)参照)。
上記構成によれば、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
以上、本発明の実施形態について図面に基づいて説明したが、具体的な構成は、これらの実施形態に限定されるものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
なお、第1実施形態では、図2及び図3に示す各工程を順に行うことにより、インダクタ100を製造する例について述べたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、以下の工程(1)〜(5)、つまり、(1)基板1の一方の面を酸化して第1絶縁体層3を形成する工程、(2)基板1の他方の面に凹部1bを形成する工程、(3)第1絶縁体層3の一方の面に金属層4を形成し、第1絶縁体層3において金属層4の形成されている側と同じ側の面において金属層4を被覆可能な第2絶縁体層5を形成する工程、(4)凹部1bの内部に第1磁性体層2を形成する工程、(5)第2絶縁体層5において第1絶縁体層3の形成されている側の面と反対側の面に第2磁性体層6を形成する工程、を順に行うことにより、インダクタ100を製造してもよい。第2実施形態における製造方法(図10及び図11参照)についても、同様の順番で、インダクタ200を製造可能である。
なお、第1実施形態では、第1導電層20及び第2導電層21を、この順序で、第1絶縁体層3の他方の面に積層する例について述べたが、この積層順序は変更できる。また、第1実施形態では、第1導電層60及び第2導電層61を、この順序で、第2絶縁体層5の一方の面に積層する例について述べたが、この積層順序は変更できる。インダクタ100を製造する例について述べたが、本発明はこれに限定されるものではない。特に、FeCоSiBからなる第2導電層61を、ポリイミドなどの樹脂からなる第2絶縁体層5に隣接して形成した場合には、第2導電層61と第2絶縁体層5とがなじみ易くなり、隣接して形成しなかった場合よりも、第2磁性体層6と第2絶縁体層5との密着強度を向上できる。第2実施形態における第1導電層220,260及び第2導電層221,261の積層順序についても同様に変更できる。
なお、上記各実施形態では、インダクタ100,200の製造工程において、上記各工程(図3(d)〜図3(g)、図11(d)〜図11(g))を1回のみ実施して、第1磁性体層2,202及び第2磁性体層6,206をそれぞれ一層ずつ形成する例について述べたが、本発明はこれに限定されるものではない。インダクタ100,200が、第1磁性体層2,202及び第2磁性体層6,206のそれぞれを複数積層した積層構造を有していてもよい。より具体的には、該積層構造体の各厚さが例えば5[μm]〜10[μm]になるまで、上記各工程(図3(d)〜図3(g)、図11(d)〜図11(g))を複数回繰り返すことによって、インダクタを完成させてもよい。これにより、金属層4,204のインダクタンス値L(共振の鋭さQ値)をより大きな値に維持可能なインダクタを容易に製造できる。
1、201 基板
1a、1c、2a、3a、3b、5a、5b、203a、203b 面
1b、201b 凹部
2、202 第1磁性体層
3、203 第1絶縁体層
4、204 金属層
5、205 第2絶縁体層
6、206 第2磁性体層
7、8、207、208 前駆体層
9、10、209、210 フォトレジスト
11、211 ステンシルマスク
20、60、220、260 第1導電層
21、61、221、261 第2導電層
100、200 インダクタ

Claims (8)

  1. 一方の面に凹部が形成された基板と、
    前記凹部の内部に形成された第1磁性体層と、
    前記基板の他方の面、及び、前記第1磁性体層の一方の面に形成された第1絶縁体層と、
    前記第1絶縁体層において前記第1磁性体層が形成されている側の面と反対側の面に形成された金属層と、
    前記第1絶縁体層の前記金属層が形成されている側と同じ側の面において前記金属層を被覆可能に形成された第2絶縁体層と、
    前記第2絶縁体層において前記第1絶縁体層が形成されている側の面と反対側の面に形成された第2磁性体層とを備え、
    前記金属層が、
    前記第1及び第2磁性体層の間に設けられていることを特徴とするインダクタ。
  2. 前記第1及び第2磁性体層のそれぞれが、
    複数積層された積層構造を有することを特徴とする請求項1に記載のインダクタ。
  3. 前記第1及び第2磁性体層のそれぞれが、
    1(kΩ・m)以上の電気抵抗率を有する第1導電層と、
    100以上の比透磁率を有する第2導電層と、
    を備え、
    前記第2導電層の電気抵抗率が、
    前記第1導電層の電気抵抗率よりも小さいことを特徴とする請求項1又は2に記載のインダクタ。
  4. 前記第1導電層が、ソフトフェライト材料で形成されていることを特徴とする請求項3に記載のインダクタ。
  5. 前記第2導電層が、
    少なくともCо系磁性合金からなるアモルファス材料で形成されていることを特徴とする請求項3又は4に記載のインダクタ。
  6. 前記金属層が、
    前記基板、前記第1及び第2絶縁体層の積層方向から見た場合に、渦巻き状に形成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のインダクタ。
  7. 基板の一方の面を酸化して第1絶縁体層を形成する工程、及び、予め一方の面に第1絶縁体層を形成した基板を準備する工程のいずれか一方の工程と、
    前記基板の他方の面に凹部を形成する工程、及び、前記第1絶縁体層の一方の面に金属層を形成し、前記第1絶縁体層の前記金属層が形成されている側と同じ側の面において前記金属層を被覆可能な第2絶縁体層を形成する工程より選択した一方の工程と、選択されていない他方の工程と、
    前記凹部の内部に第1磁性体層を形成する工程、及び、前記第2絶縁体層において前記第1絶縁体層が形成されている側の面と反対側の面に第2磁性体層を形成する工程より選択した一方の工程と、選択されていない他方の工程と、
    を順に行うことにより、
    前記金属層を前記第1及び第2磁性体層の間に設けたことを特徴とするインダクタの製造方法。
  8. 前記第1及び第2磁性体層のそれぞれを複数積層する工程を含むことを特徴とする請求項7に記載のインダクタの製造方法。
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