JP2013217803A - 電力量計 - Google Patents

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Abstract

【課題】インジェクション部(トロイダルコア)の設置のために、熟練した作業員による作業を要しない構造の電力量計を提供する。
【解決手段】電力量計1は、それぞれ信号線及び送電線を構成する第1及び第2のプリント配線S,L1が形成されたプリント基板Pと、第2のプリント配線L1を通じて送られる交流電力を計量する計量部2と、計量部2の計量結果を示す高周波信号を第1のプリント配線Sに供給するモデムとを備え、プリント基板Pには、第1及び第2のプリント配線S,L1がともに通過する第1の領域A1が設けられ、第1の領域A1は、第1のプリント配線Sを第2のプリント配線L1に磁気結合させる第1のトロイダルコアT1を取り付け可能に構成される。
【選択図】図2

Description

本発明は電力量計に関し、特に、電力線に高周波信号を重畳させるために誘導結合方式を用いる電力線搬送通信システムに好適な電力量計に関する。
近年、電力線に10kHz以上の高周波信号を重畳して通信を行う電力線搬送通信(PLC,Power Line Communications)が注目されている。以前は、電力線搬送通信の周波数帯域としては10kHz〜450kHzの帯域(以下、「低周波数帯域」という。)のみが認められていたが、2006年10月の電波法令改正により、屋内限定ではあるものの2MHz〜30MHzのより高帯域を用いることが認められた。これに伴い、数十〜数百Mbpsの高速通信が可能になったことから、特に家庭内やオフィス内での利用に注目が集まっている。
しかし、従来通りの低周波数帯域を用いる電力線搬送通信システムも引き続き多用されている。具体的には、集合住宅内の各戸の電力量計(電気メーター)の検針(データ収集)や遠隔地からの機器制御に用いる例が挙げられる。
ところで、電力線に高周波信号を重畳させるための技術のひとつとして、並走する電力線と信号線とをトロイダルコアで挟み込むことにより、信号線に流れる高周波信号を電力線にインジェクションする方式(誘導結合方式)が知られている。特許文献1,2には、誘導結合方式を用いる電力線搬送通信システムが開示されている。
特許第4708068号公報 特許第4782124号公報
誘導結合方式の電力線搬送通信システムを電力量計の検針に用いる場合、電力量計の出力信号(検針データ)を電力線にインジェクションする必要があり、これは電力線にインジェクション部(通常はトロイダルコア)を取り付けることによって実現される。取り付け作業は、できれば電力量計の設置と同時に行うことが好ましいが、既設の電力量計に対してインジェクション部を追加することになる場合も多い。そのような場合、インジェクション部の取り付け作業は既設の電力線に対して行う現場作業となるが、作業に際してはトロイダルコアを取り付ける場所の確保や取り付け作業に困難を伴うことが多い。そのため、熟練した作業員による作業が必要となるうえ、作業時間も長くなっており、作業コストが嵩むという問題がある。以下、作業の具体的な内容について詳しく説明する。
電力量計は一般に、電力量計収容箱の中に配置される。収容箱には穴が設けられており、電力線は、この穴を通じて収容箱内に導入される。収容箱のサイズは様々であるが、通常は電力量計より若干大きい程度のサイズであり、内部にインジェクション部を設置する場所を確保することはできない。したがって、収容箱の外で電力線にインジェクション部を取り付けることになるが、収容箱の外の状態は家庭ごとに異なるため、画一化したマニュアル作業によってはインジェクション部を配置することができず、熟練した作業員による作業が必要となる。
また、収容箱内にインジェクション部を設置できる場合であっても、収容箱内では電力線が折れ曲がって配線されていることが一般的である。したがって、インジェクション部を設置するためには収容箱内の電力線のフォーミングを変える必要があり、そのような作業には、やはり熟練した作業員による作業が必要となる。
また、特許文献1に開示される技術では、電力線のうち、インジェクション部から見て対向モデムの反対側に位置する部分に、ヒューズとキャパシタからなるバイパス部が設けられている。このバイパス部は、インジェクション部から電力線に注入された高周波信号のうち、対向モデムから離れる方向に流れていく分を対向モデム側に誘導するために設けられるもので、バイパス部を用いることにより、特許文献1の図2に示されるように、全帯域にわたって高周波信号の減衰量を低下させ、通信効率を高めることができる。
このバイパス部を既設の電力線に取り付ける際には、従来、電力線の被覆を破り、内部の導体に直接キャパシタ(バイパスキャパシタ)を接触させている。しかしながら、電力線の被覆を破ると、経年変化によって破れが拡大していく場合があり、ショート不良や断線不良の原因となっていた。
したがって、本発明の目的の一つは、インジェクション部の設置のために熟練した作業員による作業を要しない構造の電力量計を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、そもそも現場でのインジェクション部の取り付け作業を要しない、インジェクション部組み込み型の電力量計を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、バイパス部を設置することによる電力線不良の発生を抑制できる電力量計を提供することにある。
上記目的を達成するための本発明による電力量計は、それぞれ信号線及び送電線を構成する第1及び第2のプリント配線が形成されたプリント基板と、前記第2のプリント配線を通じて送られる交流電力を計量する計量部と、前記計量部の計量結果を示す高周波信号を前記第1のプリント配線に供給するモデムとを備え、前記プリント基板には、前記第1及び第2のプリント配線がともに通過する第1の領域が設けられ、前記第1の領域は、前記第1のプリント配線を前記第2のプリント配線に磁気結合させる第1のインジェクション部を取り付け可能に構成されることを特徴とする。
本発明によれば、電力量計を構成するプリント基板上に、電力線搬送通信システム用の1のインジェクション部を取り付け可能に構成された第1の領域が予め用意されるので、熟練した作業員でなくても第1のインジェクション部の取り付け作業を行えるようになる。また、工場での製造段階で電力量計に第1のインジェクション部を取り付けておくことも可能になり、その場合には、そもそも現場での取り付け作業をなくすことが可能になる。
上記電力量計において、前記第1及び第2のプリント配線は、前記第1の領域内で並置され、前記プリント基板は、前記第1の領域のうち前記第1及び第2のプリント配線を挟んで対向する2つの位置に、それぞれ第1及び第2の貫通孔を有することとしてもよい。また、前記第1のインジェクション部である第1のトロイダルコアをさらに備え、前記第1のトロイダルコアは、前記第1及び第2の貫通孔を通って前記第1の領域に取り付けられることとしてもよい。
また、上記電力量計において、前記プリント基板には、送電線を構成する第3のプリント配線がさらに形成されるとともに、前記第1及び第3のプリント配線がともに通過する第2の領域が設けられ、前記第2の領域は、前記第1のプリント配線を前記第3のプリント配線に磁気結合させる第2のインジェクション部を取り付け可能に構成される。この場合、前記第1及び第3のプリント配線は、前記第2の領域内で並置され、前記プリント基板は、前記第2の領域のうち前記第1及び第3のプリント配線を挟んで対向する2つの位置に、それぞれ第3及び第4の貫通孔を有することとしてもよい。また、前記第2のインジェクション部である第2のトロイダルコアをさらに備え、前記第2のトロイダルコアは、前記第3及び第4の貫通孔を通って前記第2の領域に取り付けられることとしてもよい。
また、上記電力量計において、前記プリント基板には、送電線を構成する第4のプリント配線がさらに形成され、前記第2乃至第4のプリント配線は、単相3線式の送電線を構成することとしてもよい。
また、上記電力量計において、前記第2のプリント配線は、前記第3のプリント配線に向けて突出した第1のランドパターンを有し、前記第3のプリント配線は、前記第1のランドパターンに向けて突出した第2のランドパターンと、前記第4のプリント配線に向けて突出した第3のランドパターンとを有し、前記第4のプリント配線は、前記第3のランドパターンに向けて突出した第4のランドパターンを有することとしてもよい。これによれば、バイパス部を設置するために電力線の被覆を破る必要がないので、バイパス部を設置することによる電力線不良の発生を抑制できる。なお、この場合、一端が前記第1のランドパターンと電気的に接続され、他端が前記第2のランドパターンと電気的に接続された第1のキャパシタと、一端が前記第3のランドパターンと電気的に接続され、他端が前記第4のランドパターンと電気的に接続された第2のキャパシタとをさらに備え、前記第1及び第2のキャパシタそれぞれの静電容量は、該第1及び第2のキャパシタが前記高周波信号のバイパスとして機能する一方、前記第2乃至第4のプリント配線の間での前記交流電力の漏えいが実質的に発生しない値であることが好ましい。
また、上記電力量計において、前記第1のプリント配線と前記第2のプリント配線とは、前記プリント基板の互いに反対側の表面に形成されることとしてもよい。
本発明によれば、電力量計を構成するプリント基板上に、電力線搬送通信システム用のトロイダルコアを取り付け可能に構成された領域が予め用意されるので、熟練した作業員でなくてもインジェクション部の取り付け作業を行えるようになる。また、工場での製造段階で電力量計にインジェクション部を取り付けておくことも可能になり、その場合には、そもそも現場での取り付け作業をなくすことが可能になる。
(a)(b)はそれぞれ、本実施の形態による電力量計に含まれるプリント基板の表面及び裏面の平面図を示している。 (a)は、プリント基板に第1及び第2のトロイダルコア並びに第1及び第2のキャパシタを取り付けた状態を示している。また、(b)は、(a)のA−A線断面に対応する電力量計の断面図である。 本実施の形態による電力量計の等価回路図である。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の好ましい実施の形態について詳細に説明する。
図1(a)(b)は、本実施の形態による電力量計1の構成図である。電力量計1はプリント基板Pを有しており、図1(a)はその表面Paの平面図を、図1(b)は裏面Pbの平面図をそれぞれ示している。
本実施の形態による電力量計1は、各家庭の電力使用量を計測するためのものである。図示していないが、各家庭には宅内分電盤が設置されており、柱上トランスから宅内分電盤まで単相3線式の送電線が引き込まれる。電力量計1はこの配電線の途中に設けられており、送電線を流れる電力を積算計量する役割を果たす。電力量計1の計量結果(検針データ)は、電力線搬送通信システムにより、電力線に重畳されて電柱上の柱上トランス近傍に設置されたPLCモデムへ送られ、さらにPLCモデムから、電柱に張り巡らされた光ファイバ網を介して電力会社へと送信される。
図1(a)に示すように、プリント基板Pの表面Paには、並走するプリント配線LR,LW,LB(第2乃至第4のプリント配線)と、第1乃至第4のランドパターンL1〜L4とが形成される他、機能部として計量部2、制御部3、表示部4、及びPLCモデム部5が配置される。
プリント配線LR,LW,LBは、商用の交流電力(周波数50Hz又は60Hz)を送電するための単相3線式の送電線を構成する。具体的には、プリント配線LRが第1の電圧線(赤線)、プリント配線LWが中性線(白線)、プリント配線LBが第2の電圧線(黒線)となる。プリント配線LR,LW,LBそれぞれの一端はトランス(柱上トランス)に接続され、それぞれの他端は宅内分電盤に接続される。
計量部2は、プリント配線LR,LW,LBを通じて送られる交流電力を積算し、計量する機能を有している。計量部2の種類は特に限定されないが、例えばアラゴーの円板を有する誘導形のものであってよい。
制御部3は、計量部2の計量結果をデータ化し、検針データとして表示部4及びPLCモデム部5に供給する機能を有している。表示部4は、供給された検針データを、人の目に見える形で表示する機能を有している。具体的な例を挙げると、表示部4は、例えば液晶ディスプレイや現字形表示部である。
PLCモデム部5は、制御部3から供給される検針データを示す10kHz〜450kHzの高周波信号を生成する回路である。PLCモデム部5は、生成した高周波信号を、後述するプリント配線Sに供給するよう構成される。
プリント配線Sについて説明する。プリント配線S(第1のプリント配線)は、図1(b)に示すように、プリント基板Pの裏面Pbに形成される。プリント配線Sは、プリント基板Pに設けられるスルーホールH5を通って、表面PaのPLCモデム部5に接続される。
ここで、プリント基板Pには、図1(a)(b)に示すように、プリント配線LRが通過する第1の領域A1と、プリント配線LWが通過する第2の領域A2とが設けられる。プリント配線Sは、これらの領域A1,A2内で、それぞれプリント配線LR,LWと上下方向に並置されるように配線される。また、プリント配線Sは、両端でPLCモデム部5に接続され、かつ領域A1,A2を順次通過するように配線される。
領域A1,A2はそれぞれ、領域内を並走する2本のプリント配線を挟むトロイダルコア(インジェクション部)を取り付け可能に構成される。具体的に説明すると、プリント基板Pは、領域A1のうち、領域内を並走するプリント配線LR,Sを挟んで対向する2つの位置に、それぞれ第1及び第2の貫通孔H1,H2を有している。同様に、プリント基板Pは、領域A2のうち、領域内を並走するプリント配線LW,Sを挟んで対向する2つの位置に、それぞれ第3及び第4の貫通孔H3,H4を有している。第1乃至第4の貫通孔H1〜H4はいずれも、図示するように、プリント配線の延伸方向に沿う長辺を有する長方形の断面を有しており、これにより、第1及び第2の貫通孔H1,H2の間、並びに第3及び第4の貫通孔H3,H4の間には、それぞれブリッジ状の領域が形成されている。各プリント配線は、このブリッジ状の領域に配線される。なお、図1の例では、第2の貫通孔H2と第3の貫通孔H3とが一体化し、ひとつの大きな貫通孔を構成しているが、これらが分離していてもよいのは勿論である。トロイダルコアは、これら第1乃至第4の貫通孔H1〜H4に取り付けられる。
図2(a)は、領域A1,A2にそれぞれ第1及び第2のトロイダルコアT1,T2を取り付けた状態を示している。また、図2(b)は、図2(a)のA−A線断面に対応する電力量計1の断面図である。これらの図に示すように、第1及び第2のトロイダルコアT1,T2はそれぞれ円筒状の磁性体コアであり、円筒軸を含む平面で2分割できるように構成される。取り付けの際には、各トロイダルコアを2分割した状態で対応する貫通孔に挿入し、その後、各分割片の端面どうしをつなぎ合わせる。これにより、それぞれ対応する2本のプリント配線を挟む第1及び第2のトロイダルコアT1,T2が完成する。なお、第1及び第2のトロイダルコアT1,T2は、例えば接着等の手段によりプリント基板Pに固定しておくことが好ましい。これは、取り付けた後の第1及び第2のトロイダルコアT1,T2が、プリント基板Pに対して動いてしまうことのないようにするためである。また、第1及び第2のトロイダルコアT1,T2それぞれに磁気ギャップを設けてもよい。
図3は、電力量計1の等価回路図である。ただし同図では、計量部2にかかる回路については図示していない。同図に示すように、プリント配線Sは、第1及び第2のトロイダルコアT1,T2を介して、それぞれプリント配線LR,LWと磁気結合している。別の言い方をすれば、トロイダルコアT1(第1のインジェクション部)は、プリント配線Sをプリント配線LRに磁気結合させている。また、トロイダルコアT2(第2のインジェクション部)は、プリント配線Sをプリント配線LWに磁気結合させている。このように、プリント配線Sがプリント配線LR,LWと磁気結合しているので、PLCモデム部5からプリント配線Sに供給された高周波信号(制御部3から供給される検針データを示す信号)は、プリント配線LR,LWにインジェクションされる(重畳される)ことになる。インジェクションされた高周波信号は、図示しない柱上トランスの近傍に設置したPLCモデム(親機)が受信し、最終的には電柱に張り巡らされた光ファイバ網を介して電力会社のサーバまで到達する。
図1(a)(b)において、第1乃至第4のランドパターンL1〜L4は、プリント配線LR,LW,LBに設けられる突起状の配線パターンであり、いずれも領域A1,A2より宅内分電盤側の位置に設けられる。この配置は電力線搬送通信システムの通信効率を高めるためであるが、詳しくは後述する。第1のランドパターンL1は、プリント配線LRからプリント配線LW側に向けて突出して設けられる。一方、第2のランドパターンL2は、プリント配線LWから第1のランドパターンL1に向けて突出して設けられる。また、第3のランドパターンL3は、プリント配線LWからプリント配線LB側に向けて突出して設けられる。一方、第4のランドパターンL4は、プリント配線LBから第3のランドパターンL3に向けて突出して設けられる。
第1乃至第4のランドパターンL1〜L4は、プリント配線間を短絡するキャパシタを接続するために設けられるものである。図2(a)には、第1及び第2のランドパターンL1,L2の間に第1のキャパシタC1を、第3及び第4のランドパターンL3,L4の間に第2のキャパシタC2を、それぞれ接続した例を示している。同図に示すように、第1及び第2のキャパシタC1,C2はそれぞれチップキャパシタであり、図示しない裏面側の端子により、対応するランドパターンと接続される。
図3には、第1及び第2のキャパシタC1,C2にかかる等価回路も示している。同図に示すように、第1及び第2のキャパシタC1,C2はバイパス部Bを構成する。バイパス部Bは、高周波信号のバイパスとして機能する一方、プリント配線LR,LW,LBの間での交流電力の漏えいが実質的に発生しないよう設計された回路である。これは、第1及び第2のキャパシタC1,C2の静電容量を、プリント配線LR,LW,LBを通じて送られる交流電力が第1及び第2のキャパシタC1,C2を実質的に通過できず、一方でプリント配線Sに供給される高周波信号が第1及び第2のキャパシタC1,C2を実質的に通過できる程度の値に設計することによって実現される。こうすることで、バイパス部Bが、プリント配線LR,LW,LBを通じて送られる交流電力の周波数(50Hz又は60Hz)と、プリント配線Sに供給される高周波信号の周波数(10kHz以上)との間にカットオフ周波数を有するローパスフィルタとして機能するので、プリント配線LR,LWにインジェクションされた高周波信号のうち宅内分電盤側に向かう成分が、バイパス部Bで反射されてトランス側に向かうことになる。したがって、電力線搬送通信システムの通信効率が高められる。
また、バイパス部Bは、電力線搬送通信システムにおける通信の安定度を向上させる効果も有している。すなわち、近年の家電製品にはインバータ化されたものが多く、そのような家電製品は一般に、電源が放出するノイズを低減するための大容量のコンデンサを一次側に有している。このような大容量のコンデンサは、送電線から見ればそれ自体がノイズ源となり、電力線搬送通信システムにおける通信が安定しない要因となる。バイパス部Bは、こうして宅内で発生するノイズを反射する役割も果たすので、バイパス部Bを設けることで、電力線搬送通信システムにおける通信の安定度を向上させることが可能になる。
以上説明したように、本実施の形態による電力量計1では、プリント基板P上に、電力線搬送通信システム用の第1及び第2のトロイダルコアT1,T2を取り付け可能に構成された第1及び第2の領域A1,A2が予め用意される。したがって、熟練した作業員でなくても、第1及び第2のトロイダルコアT1,T2の取り付け作業を行えるようになる。また、工場での製造段階で電力量計1に第1及び第2のトロイダルコアT1,T2を取り付けておくことも可能になり、その場合には、そもそも現場での取り付け作業をなくすことが可能になる。
また、本実施の形態による電力量計1では、プリント基板P上に、バイパス部Bを構成する第1及び第2のキャパシタC1,C2を設置するための第1乃至第4のランドパターンL1〜L4が予め用意される。したがって、バイパス部Bを設置するために電力線の被覆を破る必要がないので、バイパス部Bを設置することによる電力線不良の発生を抑制できる。
以上、本発明の好ましい実施の形態について説明したが、本発明はこうした実施の形態に何等限定されるものではなく、本発明が、その要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施され得ることは勿論である。
例えば、上記実施の形態では2つのトロイダルコアT1,T2を用い、プリント配線Sを2本の電力線に磁気結合させたが、1つのトロイダルコアを用いて1本の電力線に磁気結合させることとしてもよいし、3つのトロイダルコアを用いて3本の電力線に磁気結合させることとしてもよい。いずれの場合にも、上記実施の形態で説明した第1乃至第4の貫通孔H1〜H4と同様の貫通孔を用いて、トロイダルコアを取り付ける領域を確保することが可能である。
また、上記実施の形態では電力量計にバイパス部を設けたが、バイパス部を設けることは必須ではない。すなわち、バイパス部を設けなくても、本発明の主たる効果、すなわち、熟練した作業員でなくてもトロイダルコアの取り付け作業を行えるようになる、という効果を得ることは可能である。
また、上記実施の形態では第1及び第2のランドパターンL1,L2の間、並びに第3及び第4のランドパターンL3,L4の間に、それぞれチップキャパシタを接続したが、キャパシタとヒューズとが直列に接続されたチップ部品を接続することとしてもよい。こうすることで、プリント配線LR,LW,LBの間に短絡が発生することを防止できる。
また、上記実施の形態では単相3線式の送電線に本発明を適用した例を挙げたが、本発明は、その他のタイプの送電線、例えば単相2線式の送電線などにも好適に適用可能である。
A1 第1の領域
A2 第2の領域
B バイパス部
C1,C2 キャパシタ
H1〜H4 貫通孔
H5 スルーホール
L1〜L4 ランドパターン
LR,LW,LB,S プリント配線
P プリント基板
Pa プリント基板Pの表面
Pb プリント基板Pの裏面
T1,T2 トロイダルコア
1 電力量計
2 計量部
3 制御部
4 表示部
5 PLCモデム部

Claims (10)

  1. それぞれ信号線及び送電線を構成する第1及び第2のプリント配線が形成されたプリント基板と、
    前記第2のプリント配線を通じて送られる交流電力を計量する計量部と、
    前記計量部の計量結果を示す高周波信号を前記第1のプリント配線に供給するモデムとを備え、
    前記プリント基板には、前記第1及び第2のプリント配線がともに通過する第1の領域が設けられ、
    前記第1の領域は、前記第1のプリント配線を前記第2のプリント配線に磁気結合させる第1のインジェクション部を取り付け可能に構成される
    ことを特徴とする電力量計。
  2. 前記第1及び第2のプリント配線は、前記第1の領域内で並置され、
    前記プリント基板は、前記第1の領域のうち前記第1及び第2のプリント配線を挟んで対向する2つの位置に、それぞれ第1及び第2の貫通孔を有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の電力量計。
  3. 前記第1のインジェクション部である第1のトロイダルコアをさらに備え、
    前記第1のトロイダルコアは、前記第1及び第2の貫通孔を通って前記第1の領域に取り付けられる
    ことを特徴とする請求項2に記載の電力量計。
  4. 前記プリント基板には、送電線を構成する第3のプリント配線がさらに形成されるとともに、前記第1及び第3のプリント配線がともに通過する第2の領域が設けられ、
    前記第2の領域は、前記第1のプリント配線を前記第3のプリント配線に磁気結合させる第2のインジェクション部を取り付け可能に構成される
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の電力量計。
  5. 前記第1及び第3のプリント配線は、前記第2の領域内で並置され、
    前記プリント基板は、前記第2の領域のうち前記第1及び第3のプリント配線を挟んで対向する2つの位置に、それぞれ第3及び第4の貫通孔を有する
    ことを特徴とする請求項4に記載の電力量計。
  6. 前記第2のインジェクション部である第2のトロイダルコアをさらに備え、
    前記第2のトロイダルコアは、前記第3及び第4の貫通孔を通って前記第2の領域に取り付けられる
    ことを特徴とする請求項5に記載の電力量計。
  7. 前記プリント基板には、送電線を構成する第4のプリント配線がさらに形成され、
    前記第2乃至第4のプリント配線は、単相3線式の送電線を構成する
    ことを特徴とする請求項4乃至6のいずれか一項に記載の電力量計。
  8. 前記第2のプリント配線は、前記第3のプリント配線に向けて突出した第1のランドパターンを有し、
    前記第3のプリント配線は、前記第1のランドパターンに向けて突出した第2のランドパターンと、前記第4のプリント配線に向けて突出した第3のランドパターンとを有し、
    前記第4のプリント配線は、前記第3のランドパターンに向けて突出した第4のランドパターンを有する
    ことを特徴とする請求項7に記載の電力量計。
  9. 一端が前記第1のランドパターンと電気的に接続され、他端が前記第2のランドパターンと電気的に接続された第1のキャパシタと、
    一端が前記第3のランドパターンと電気的に接続され、他端が前記第4のランドパターンと電気的に接続された第2のキャパシタとをさらに備え、
    前記第1及び第2のキャパシタそれぞれの静電容量は、該第1及び第2のキャパシタが前記高周波信号のバイパスとして機能する一方、前記第2乃至第4のプリント配線の間での前記交流電力の漏えいが実質的に発生しない値である
    ことを特徴とする請求項8に記載の電力量計。
  10. 前記第1のプリント配線と前記第2のプリント配線とは、前記プリント基板の互いに反対側の表面に形成される
    ことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか一項に記載の電力量計。
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