JP2013217018A - 送信装置、受信装置、受信システム及び受信プログラム - Google Patents

送信装置、受信装置、受信システム及び受信プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】 マッドパルス等の液体によるデータ伝送において、より多くの量の情報を送信する。
【解決手段】 送信装置100は、泥水410にデータを伝送するための圧力波420を発生させる送信装置であって、筒状部材110と、筒状部材110の内部に当該筒状部材の軸方向に並べて設けられる、泥水410を通過させる穴部が設けられたステータ121と当該ステータ121と重ねて設けられて回転位置に応じてステータ121の穴部を遮蔽する遮蔽部を有すると共に回転可能なロータ122とからなる複数の弁120と、それぞれのロータ122を回転させるモータ130と、伝送するデータに応じて、それぞれのロータ122を互いに異なる周波数で回転させると共に停止させるようにモータ130を制御するコントロールユニット150とを備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、液体に圧力波を発生させてデータの伝送を行う送信装置、受信装置、受信システム及び受信プログラムに関する。
従来から、石油等の資源掘削及び科学掘削において重要な技術として、掘削した孔内に関する情報をリアルタイムで計測するMWD(Measurement While Drilling)と呼ばれるものがある。MWDでは、マッドパルス(泥水圧力波)と呼ばれるバックプレッシャー(循環流れと逆方向への圧力)を生じさせ、圧力波形の位相差や周波数の違いを利用する伝送技術が用いられている(例えば、特許文献1参照)。
特開昭62−284889号公報
マッドパルスによるデータ伝送は孔底付近で流れを瞬間的に遮断することで圧力派を生じさせて、信号を何千メートルも離れた地上まで送信するものである。しかしながら、従来のマッドパルスを用いた送信器は十分な量の情報を送信することができなかった。例えば、弁の開閉によるものでは1bps(bits per second)程度であり、ロータ羽根の回転による連続波方式では3〜16bps程度である。
本発明は、上記の問題点を鑑みてなされたものであり、マッドパルス等の液体によるデータ伝送において、より多くの量の情報を送信することができる送信装置、受信装置、受信システム及び受信プログラムを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明に係る送信装置は、液体にデータを伝送するための圧力波を発生させる送信装置であって、筒状部材と、筒状部材の内部に当該筒状部材の軸方向に並べて設けられる、液体を通過させる穴部が設けられたステータと当該ステータと重ねて設けられて回転位置に応じてステータの穴部を遮蔽する遮蔽部を有すると共に回転可能なロータとからなる複数の弁と、それぞれのロータを回転させる駆動手段と、伝送するデータに応じて、それぞれのロータを互いに異なる周波数で回転させると共に停止させるように駆動手段を制御する制御手段と、を備える。
本発明に係る送信装置では、複数の弁が異なる周波数で回転及び停止されることで、それぞれの周波数での圧力波を発生させることができる。従って、本発明に係る送信装置によれば、データの搬送波として用いる圧力波により多くの情報を含めることができ、マッドパルス等の液体によるデータ伝送において、より多くの量の情報を送信することが可能となる。
送信装置は、伝送するデータとして所定の物理量を検出するセンサを更に備えることとしてもよい。この構成によれば、例えば、掘削された孔内における電気抵抗値、密度等の物理量を適切に送信することができる。
送信装置は、並べて設けられた複数の弁のうちの一方の端側に設けられた弁の更に外側に駆動手段を収容する耐圧容器と、筒状部材の軸方向に沿って設けられ、ロータそれぞれ及び駆動手段に接続されてそれぞれのロータに独立して駆動手段からの回転力を伝達させるシャフトと、を更に備えることとしてもよい。この構成によれば、確実に本発明に係る送信装置を構成することができる。また、送信装置に設けられる耐圧容器が1つで済むため、液体の流路を塞ぐおそれが少ない。
送信装置は、複数の弁それぞれの近傍に複数の弁ごとに設けられる駆動手段を収容する複数の耐圧容器と、筒状部材の軸方向に沿って設けられ、ロータと接続されてロータに駆動手段からの回転力を伝達させる複数のシャフトと、を更に備えることとしてもよい。この構成によれば、確実に本発明に係る送信装置を構成することができる。また、弁毎に駆動手段を設けることとしているため、簡易に実現することができる。
本発明に係る受信装置として、本発明に係る受信装置は、複数のリファレンス波形を示す情報、及び当該リファレンス波形の数のリファレンス用の相関を示すリファレンス相関値の組と抽出される情報とが対応付けられた情報を記憶する記憶手段と、液体に生じた圧力を時系列に検出して計測波形を検出する波形検出手段と、波形検出手段によって検出された計測波形と、記憶手段によって記憶された情報によって示される複数のリファレンス波形それぞれとの相関を示す第1相関値を算出する第1相関値算出手段と、第1相関値算出手段によって算出された第1相関値の組と、記憶手段によって記憶された情報によって示されるリファレンス相関値の組との相関を示す第2相関値を算出する第2相関値算出手段と、第2相関値算出手段によって算出された第2相関値と、記憶手段によって記憶されたリファレンス相関値の組と抽出される情報とから、波形検出手段によって検出された計測波形から抽出される情報を決定する情報決定手段と、情報決定手段によって決定された情報を出力する出力手段と、を備える。
本発明に係る送信装置では、搬送波は液体中を伝搬するため無線通信等のような高周波の搬送波とすることができない。従って、各リファレンス波形が類似してしまうことから、各相関関数値の急峻なピークが得られない。以上のことから、計測波形とリファレンス波形との相関値のみから情報を抽出する単なるスライディング相関によって適切に情報を抽出することが難しい。本発明に係る受信装置では、計測波形のリファレンス波形との第1相関値に基づいて、リファレンス用の相関を示す値の組との第2相関値が算出されて、当該第2相関値に基づいて、計測波形から抽出される情報(受信される情報)が決定される。従って、計測波形とリファレンス波形との相関値(第1相関値)のみを利用する場合と比べて、より適切に計測波形からの情報の抽出を行うことが可能になる。
記憶手段は、リファレンス相関値の複数の組と抽出される情報とが対応付けられた情報を記憶し、第2相関値算出手段は、第1相関値の組と、リファレンス相関値の複数の組との第2相関値とを算出して、情報決定手段は、抽出される情報に対応付けられたリファレンス相関値の複数の組の第2相関値から抽出される情報を決定する、こととしてもよい。この構成によれば、抽出される情報に複数のリファレンス用の相関を示す値が対応付けられており、1つの情報を複数の第2相関値から抽出するため、更に適切に計測波形からの情報の抽出を行うことが可能になる。
記憶手段は、抽出される情報に対応付けられるリファレンス相関値の組を階層的に記憶しておき、第2相関値算出手段は、第1相関値算出手段によって算出された第1相関値の組と、記憶手段によって記憶された情報によって示される最下層のリファレンス相関値の組との相関を示す相関値を算出して、算出した相関値とそれ以降の層のリファレンス相関値の組とを用いて相関値を階層の数に応じた回数算出して、第2相関値を算出する、こととしてもよい。この構成によって、よりノイズに強い受信を行うことができる。
また、本発明に係る送受信システムは、上記の本発明に係る送信装置と、上記の本発明に係る受信装置とを含んで構成される。
ところで、本発明は、上記のように受信装置の発明として記述できる他に、以下のように受信プログラムの発明としても記述することができる。これはカテゴリ等が異なるだけで、実質的に同一の発明であり、同様の作用及び効果を奏する。
即ち、本発明に係る受信プログラムは、コンピュータを、複数のリファレンス波形を示す情報、及び当該リファレンス波形の数のリファレンス用の相関を示すリファレンス相関値の組と抽出される情報とが対応付けられた情報を記憶する記憶手段と、液体に生じた圧力を時系列に検出して計測波形を検出する波形検出手段と、波形検出手段によって検出された計測波形と、記憶手段によって記憶された情報によって示される複数のリファレンス波形それぞれとの相関を示す第1相関値を算出する第1相関値算出手段と、第1相関値算出手段によって算出された第1相関値の組と、記憶手段によって記憶された情報によって示されるリファレンス相関値の組との相関を示す第2相関値を算出する第2相関値算出手段と、第2相関値算出手段によって算出された第2相関値と、記憶手段によって記憶されたリファレンス相関値の組と抽出される情報とから、波形検出手段によって検出された計測波形から抽出される情報を決定する情報決定手段と、情報決定手段によって決定された情報を出力する出力手段と、して機能させる。
本発明では、複数の弁が異なる周波数で回転及び停止されることで、それぞれの周波数での圧力波を発生させることができる。従って、本発明によれば、データの搬送波として用いる圧力波により多くの情報を含めることができ、マッドパルス等の液体によるデータ伝送において、より多くの量の情報を送信することが可能となる。
本発明の実施形態に係る送信装置及び受信装置、並びにそれらを含んで構成される送受信システムの構成を示す図である。 筒状部材の軸方向から見た弁を示す図である。 送信装置に記憶されるビットパターン(シンボル)と弁の状態(開閉率)との対応関係を示す図である。 送信装置によって発生される圧力波(波形)を示すグラフである。 送信装置の弁及びモータ等の構造(配置)の一例を示す図である。 送信装置の弁及びモータ等の構造(配置)の別の例を示す図である。 送信装置の弁及びモータ等の構造(配置)の更に別の例を示す図である。 受信装置のプロセッサの機能構成を示す図である。 受信装置において、圧力センサからの入力(圧力計データ)から情報を抽出するまでの過程を模式的に示す図である。 一次相関波形によるスライディング相関の一例を示す図である。 圧力波形に対してリファレンス波形を用いて、スライディング相関した結果の相関関数を示すグラフである。 実際に取得される波形(計測波形)とリファレンス波形のマッチングの一例を示す図である。 波形パターン番号毎の、各リファレンス波形と圧力波との相関関数値のグラフである。 積分処理を行う場合の処理を概念的に示す図である。 二次相関の積分をするためのノイズを混入した影響を示す図である。 受信装置における処理の簡単な例の相関関数(第1相関値)を示す図である。 受信装置における処理の簡単な例のリファレンス波形(リファレンス相関値の組)を示す図である。 受信装置における処理の簡単な例の相関関数とリファレンス波形との相関係数(第2相関値)を示す図である。 受信装置における処理の簡単な例の相関関数とリファレンス波形との相関係数(第2相関値)を示す図である。 受信装置における処理の簡単な例の積分を行う場合の相関関数(第1相関値)を示す図である。 受信装置における処理の簡単な例の積分を行う場合のリファレンス波形(リファレンス相関値の組)を示す図である。 本発明の実施形態に係る送信装置及び受信装置の動作及びそれらの装置において実行される処理を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係る受信プログラムの構成を、記録媒体と共に示す図である。
以下、図面と共に本発明に係る送信装置、受信装置、受信システム及び受信プログラムの好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明においては同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
図1に本実施形態に係る送信装置100、受信装置200及びそれらを含んで構成される送受信システム1を示す。送受信システム1は、液体に圧力波を発生させてデータの伝送を行うシステムである。送受信システム1は、例えば、図1に示すように海底あるいは地底を掘削する際の掘削している地点の坑底データを地上あるいは船上に伝えるために用いられる。
掘削はドリルビット310によって行われる。ドリルビット310によって海底あるいは地底に開けられた孔には配管(ケーシング)320が設けられる。配管320は、海底あるいは地底に近い側には径が大きいもの320aが用いられ、ドリルビット310に近い側には径が小さいもの320bが用いられる。配管320は、掘削の深さによっては数千メートルの長さになることがある。配管320内には、流水タンク330内に予め設けられた液体である泥水(マッド)410が循環ポンプ340によって、流水タンク330と配管320とをつなぐ伝送路(スタンドパイプ)350を通って流し込まれる。流し込まれた泥水410は、ドリルビット310による掘削により生じた掘り屑と共にサクション360によって吸引されて地上あるいは船上まで運ばれる。
本実施形態では、この泥水に圧力波(マッドパルス、バックプレッシャー)420を発生させて、この圧力波によってデータの伝送を行う。例えば、本実施形態では、掘削中に掘削している地点の方位、傾斜、ツール・フェイス(ドリルビット310の向き)、荷重、トルク、温度、圧力等の物理量を計測して、これらの計測データを、圧力波を用いてリアルタイムに地上あるいは船上に伝送する。この技術のことをMWDと呼ぶ。
引き続いて、本実施形態に係る送信装置100を説明する。送信装置100は、泥水410の流れにデータを伝送するための圧力波420を発生させる装置である。送信装置100は、送信装置100は、筒状部材110と、複数の弁(モジュレータ)120と、モータ130と、センサ140と、コントロールユニット150とを備えて構成されている。
筒状部材110は、配管320の内部に設けられ、送信装置100の主要な構成を収容する部材(ドリルパイプ)である。筒状部材110は、例えば、スチール管によって構成されている。筒状部材110は、ドリルビット310とは逆側(地上側あるいは船上側)の開口部で伝送路350と接続されており、筒状部材110には伝送路350から泥水410が流入する。筒状部材110に流入した泥水410は、筒状部材110のドリルビット310側の開口部から流出して、配管320と筒状部材110との間を流れ地上あるいは船上に戻る。なお、配管320の内部に設けられるドリルパイプは、掘削の深さによっては数千メートルの長さになることがあるが、本実施形態に係る筒状部材110は、以下の構成を格納する分の長さだけあればよい。
弁120は、筒状部材110の内部に3つ設けられて、泥水410の流れにデータを伝送するための圧力波420を発生させる部材である。弁120は、当該筒状部材110の軸方向に並べて設けられる。1つの弁120は、重ねて設けられるステータ121とロータ122とから構成されている。ステータ121は、平板(円板)状の部材であり、筒状部材110に流れ込んだ泥水410を遮るように筒状部材110に固定されている。ステータ121には、泥水410を通過させる穴部が設けられている。
ロータ122は、平板(円板)状の部材であり、筒状部材110の軸方向を回転軸として筒状部材110内部で回転可能なように設けられる。ロータ122は、回転位置に応じてステータ121の穴部を遮蔽する遮蔽部(羽根)を有している。遮蔽部は、ステータ121の穴部に対応する形状とっている。
図2に、筒状部材110の軸方向から見た弁120を示す。図2に示すようにステータ121の穴部1211は、例えば、径方向に広がる扇状(径方向に幅がある円弧上)の形状をしており、ステータ121の周方向に均等に4つ設けられている。また、ロータ122の遮蔽部1221は、筒状部材110の軸方向から見たとき、ステータ121の穴部1211と同様の形状及び位置に設けられている。遮蔽部1221は、ステータ121の周方向に均等に4片設けられている。図2(a)に示すように、ステータ121の穴部1211の上にロータ122の遮蔽部1221が位置していると、筒状部材110に流れ込んだ泥水が遮られる。一方で、図2(b)に示すように、ステータ121の穴部1211の上にロータ122の遮蔽部1221が位置していなければ、筒状部材110に流れ込んだ泥水410がステータ121の穴部1211を通ることができる。
上記のようにロータ122の遮蔽部1221が、ステータ121の穴部1211を遮蔽することによって圧力波420が発生する。ロータ122は、回転力を伝達させると共に回転軸となるシャフト160に接続されており、シャフト160を通じてコントロールユニット150の制御を受けたモータ130によって回転あるいは停止される。シャフト160は、筒状部材110の軸方向に沿って設けられ、ロータ122及びモータ130に接続されてロータ122にモータ130からの回転力を伝達させる部材である。後述するように、それぞれの弁120のそれぞれのロータ122は、互いに異なる周波数で回転される。なお、図1では、ステータ121が下側(ドリルビット310側)、ロータ122が上側(地上側あるいは船上側)で重ねられているが、ステータ121とロータ122の上下が逆になって重ねられていてもよい。
モータ130は、シャフト160に接続されており、シャフト160を回転させることによってそれぞれのロータ122を回転させる駆動手段である。モータ130は、コントロールユニット150から制御を受けてロータ122を回転させる。モータ130としては、例えば、パルスモータを利用することができる。また、モータ130は、後述するように耐圧容器に収容される。
センサ140は、送信装置100から伝送するデータとして所定の物理量を検出するセンサである。センサ140は、例えば、図1に示す状態でドリルビットの直上に配置される。センサ140は、その位置での方位、傾斜、ツール・フェイス(ドリルビット310の向き)、荷重、トルク、温度、圧力等の物理量を計測(検出)する。なお、センサ140としては、上述した物理量を計測可能な既存のセンサを用いることができる。種類の異なる複数の物理量を計測する場合には、それに応じた複数のセンサ140が用いられてもよい。センサ140は、ケーブル等によってコントロールユニット150と接続されており、ケーブルを通じて測定した物理量を示すデータをコントロールユニット150に出力する。
コントロールユニット150は、伝送するデータに応じて、それぞれのロータ122を互いに異なる周波数で回転させると共に停止させるようにモータ130を制御する制御手段である。コントロールユニット150は、CPU(Central Processing Unit)及びメモリ等を備える電子基板と電子基板及びモータ130に電力を供給する電源(バッテリ)等によって実現され、具体的には以下のような機能を備えている。
それぞれのロータ122の周波数は、予め設定されている。例えば、それぞれ地上側あるいは船上側から順に並べられた弁120それぞれを上段、中段、下段とする。上段は12Hz(ステータ121の穴部1211が4つあるため、1秒間にロータ122が3回転する)、中段は8Hz(同様に1秒間にロータ122が2回転する)、下段は4Hz(同様に1秒間にロータ122が1回転する)で回転させる。
コントロールユニット150は、例えば、センサ140から計測データ(地層等の検層データ)を入力して、伝送するデータを入力する。コントロールユニット150は、入力したデータを「101001…」といった2値データ(ビット列)に変換する。コントロールユニット150は、2値データを入力ビット数の単位で分割し、1,0パターン(ビットパターン)を形成する。なお、入力ビット数は予め設定されてコントロールユニット150に記憶されている数であり、例えば、4(ビット)等の数値である(その場合、ビットパターンは4桁のビット列となる)。次に、コントロールユニット150は、ビットパターンに応じて回転制御パラメータを決定し、当該回転制御パラメータに応じてモータ130を制御して多段の弁120のロータ122を回転、あるいは停止させる(変調を開始する)。
具体的には、コントロールユニット150は、図3に示すようなビットパターンと多段の弁120のロータ122の状態との対応関係を示す情報を予め記憶しておく。この情報は、例えば、送受信システム1の管理者等によって予め作成されてコントロールユニット150に入力される。図3における「シンボル」の欄がビットパターンに相当する。また、上段開閉率(%)、中段開閉率(%)及び下段中断開閉率(%)は、それぞれの弁120のロータ122の状態を示す。
開閉率(%)が100(%)であることは、ロータ122の遮蔽部1221がステータ121の穴部1211を最も塞いでいない状態(最も開放された状態、例えば、図2(b)に示す状態)に相当する。開閉率(%)が0(%)であることは、ロータ122の遮蔽部1221がステータ121の穴部1211を最も塞いでいる状態(例えば、図2(a)に示す状態)に相当する。開閉率(%)が50(%)であることは、ロータ122の遮蔽部1221がステータ121の穴部1211を最も塞いでいない状態の50%塞いでいる状態であり、時間の経過によって更に塞がれる(閉めかけの)状態に相当する。開閉率(%)が−50(%)であることは、ロータ122の遮蔽部1221がステータ121の穴部1211を最も塞いでいない状態の50%塞いでいる状態であり、時間の経過によって更に解放される(開きかけの)状態に相当する。
コントロールユニット150は、送信するビットパターンが図3におけるシンボルの何れにあたるかを判断して、送信するビットパターンと同じシンボルに対応付けられた解放率にそれぞれの弁120がなるようにロータ122を制御する。具体的には、当該解放率となるようにロータ122の回転を停止させる。ロータ122の回転を停止させる長さは、回転の周波数や1つの情報を伝送する時間間隔に応じて決められ、例えば、本実施形態の例では数十m秒程度とされる。
コントロールユニット150による制御によって、各弁120からは圧力波が生じる。図4のグラフに示すように各段の弁120毎に圧力波が生じ、回転周波数による波形が生じる。なお、図4のグラフは横軸が時刻(時間)、縦軸が圧力波の圧力の大きさを示す。各段の圧力波が合成(合計)されることにより合計の合成波が形成される。この合成波がデータを伝送するための圧力波420である。この方法を利用することによって、データを重畳して送信する。即ち、各段の弁120の周波数と位相とにより変化する圧力波の形状に情報を充填する。従って、周波数及び位相を各段で設定し、この形状を作り出していく。形状の時間長さTは、情報が充填されている波形の繰り返し周期である。位相はこの1波形の形状の長さである周期T毎に変化することでTの周期で異なった波形を送信することができる。情報を有するある段iの1波形I(t)は以下のように表される。
Figure 2013217018

ここでAは圧力、fは周波数、φは位相、tは時刻を示す。また、この波形I(t)の長さはT(即ちt=0〜T)である。
そして、多段の弁120によって変調される圧力波Pは、これらの各弁120の合成圧力波となることから段数Nを用いて以下のように表される。
Figure 2013217018
ここで、送信装置100の弁120及びモータ130等の構造(配置)についてより詳細に説明する。図5にモータ130として中空パルスモータを用いた構造を示す。図5に示すように各弁120a,120b,120cのロータ122a,122b,122cには、それぞれシャフト160a,160b,160cが接続されている。中段のロータ122bに接続されるシャフト160bは、図5に示すように中空(筒状)になっており上段のロータ122aに接続されるシャフト160aを収容する。また、下段のロータ122cに接続されるシャフト160cは、同様に中空(筒状)になっており中段のロータ122bに接続されるシャフト160bを収容する。このような構成をとることで、各シャフト160a,160b,160cは、別のシャフト160a,160b,160cとは独立して回転することができ、互いに独立して回転力をロータ122a,122b,122cに伝達することができる。
各シャフト160a,160b,160cは、それぞれ別のモータ130a,130b,130cに接続されており、それぞれのモータ130a,130b,130cによって回転される。3つのモータ130a,130b,130cのうち、モータ130b,130cとして中空パルスモータが用いられる。図5に示すようにモータ130bの中空部分にはモータ130aが、モータ130cの中空部分にはモータ130cがそれぞれ配置される。なお、モータ130aは、モータ130bの中空部分に配置可能なように小型モータを用いることが望ましい。このようにしてまとめられたモータ130a,130b,130cは、複数の弁120a,120b,120cのうちの一方の端側(下段側)に設けられた弁120cの更に外側に配置される。
モータ130a,130b,130c、及びモータ130a,130b,130cの更に外側に設けられたコントロールユニット150は、下段の弁120cの更に外側に配置される耐圧容器(格納容器)170に収容される。耐圧容器170は、用いられる構成のものが用いることができる。各モータ130a,130b,130cとコントロールユニット150とは、耐圧容器170内で、例えば、ケーブル181により接続されており、ケーブル181を介して電力の供給及び制御が行われる。また、耐圧容器170においてシャフト160a,160b,160cが通る部分は、内外から液体が漏れださないようにシールされている。
この構成によれば、確実に本実施形態に係る送信装置100を構成することができる。また、送信装置100に設けられる耐圧容器170が1つで済むため、省スペースが実現でき、泥水410等の液体の流路を塞ぐおそれが少ない。
図6に、モータ130(パルスモータ)を直列に繋ぎ、コントロールユニット150が格納された外側容器に配線する構造を示す。この構成では各弁120のロータ122の下段側の近傍にそれぞれ別々にモータ130が固定されて配置される。モータ130は、モータ130の位置に応じて弁120の近傍に設けられるそれぞれの耐圧容器(格納容器)170内に設けられる。耐圧容器170は、油漬けの均圧機構であり圧力補償機構171が配置されている。また、耐圧容器170にはコネクタ180が設けられている。コネクタ180を通るケーブル(電線)181を介して各モータ130とコントロールユニット(モータドライバ)150とが接続されており、ケーブル181を介して電力の供給及び制御が行われる。コントロールユニット150は、弁120及びモータ130の3つの組が配置された更に下段に配置されている。コントロールユニット150は、別の耐圧容器に格納されている。
図7に、モータ130(中空モータ)を直列に繋ぎ、モータ130及びシャフト160の中空部分に配線してコントロールユニット150が格納された外側容器に配線する構造を示す。本構造では、図6と同様に弁120毎にモータ130が設けられる。モータ130a,130b,130cとコントロールユニット150とを接続するケーブル181は、上段の弁120aを除いた、中段の弁120bを動作させるためのシャフト160b及びモータ130bの中空部分、及び下段の弁120cを動作させるためのシャフト160c及びモータ130cの中空部分を通って配置される。また、本構成のようにモータ130の近傍にモータを動作させるためのモータドライバ151を配置してもよい。モータドライバ151に係る配線についても同様に配置される。
図6及び図7に示したように弁120毎にモータ130を設ける構成としても、確実に本実施形態に係る送信装置100を構成することができる。また、弁120毎にモータ130を設けることとしているため、図5で示した例とは異なり、弁120、モータ130及びシャフト160とをそれぞれ同じものにすることができ、簡易に実現することができる。
続いて、送信装置100における弁(遮蔽部、モジュレータ)120の開口率について説明する。以下の内容を考慮して開口率を調節することができる。マッドパルスを発生させるための変調器(モジュレータ)について、流路中に仮想の弁を設け、弁の抵抗係数を変化させることでモデル化が可能になる。
図2に弁の構成要素であるステータ(固定子部)121及びロータ(回転子部)122を示す。ロータ122は、上述したように4片の遮蔽部1221(4枚の羽根1221)によって構成されている。ロータ122は、回転することによってステータ121の穴部1211(流路)が遮蔽され圧力を増加させる。4片の遮蔽部1221のロータ122が1回転(360度)することにより、4回分の圧力波変動が見込まれる。ステータ121とロータ122との(図2における紙面の奥行方向における)間には数ミリ単位のギャップがあり、完全に循環流路が遮蔽されない構造となっている。また、データ伝送については、ロータ122の回転を瞬時に止めて圧力波に位相変化させ、圧力波形をシンボルとして1/0データを伝送する。
ロータ122の回転に伴い変換する弁120による抵抗係数KROTを以下の式に定義する。
Figure 2013217018

ここでτは弁120の「上部方向(筒状部材110の軸方向)から見た流路の開口率」である。全断面積(筒状部材110の内径の断面積)はAt、ステータ121の中心部分面積はAs、Qは定常状態の流量[m/s]、Hは定常状態での(弁120の上部と下部との)圧力差(水頭損失)[m]である。ここで、ステータ121の中心部分は、周方向の何れの位置にも穴部1211がない部分のことである。また、ステータ121の穴部1211と、ロータ122の遮蔽部1221との重なっている部分がないとき、「上部方向から見た流路の開口率」は0%である。ステータ121の穴部1211と、ロータ122の遮蔽部1221とが重なっているとき、このときの「上部方向から見た流路の開口率」を以下の式に示す。
Figure 2013217018

ここで、dは図2(c)に示すように全断面の直径であり、dcはステータ121の中心部分の直径である。
時刻0で重なりがないとすると、時刻tだけ経ったときの重なり部分は、角度・tの分である。重なり部分の面積Acを以下の式に示す。
Figure 2013217018

ここで、図2(c)に示すようにロータ122のωtは角速度である。このときの「上部方向から見た流路の開口率」を以下の式に示す。また、ステータ121の穴部1211の遮蔽部1221との全重なり面積はAczとする。
Figure 2013217018

本モデルでは、最大開口率が0.3839であるが、これの1/2、即ち戻り圧中心値を基準とした圧力振動τ´を以下の式のように模擬する。
Figure 2013217018

また、弁120による抵抗係数KTOTALは以下の式のように表される。
Figure 2013217018

ここで、KGAPはギャップの部分の抵抗係数であり、Kは材質のもつ固有の抵抗係数である。開口率を時々刻々と変化させることで、ロータ122の回転の影響を抵抗係数の形で取り込むことができる。また、上記のような分析により、圧力波の最大及び最小の圧力、並びに圧力波と位置との関係等を把握することができる。以上が送信装置100の構成である。
引き続いて、本実施形態に係る受信装置200を説明する。受信装置200は、送信装置100によって発生させられた圧力波420の計測波形を検出して、この計測波形から情報(受信情報)を抽出する(復号する)装置である。図1に示すように受信装置200は、圧力センサ210と、プロセッサ220と、モニタ230とを備えて構成される。
圧力センサ210は、伝送路(スタンドパイプ)350の地上あるいは船上の部分に取り付けられており、送信装置100によって泥水410に発生させられた圧力波420の大きさを時系列に検出する装置である。即ち、圧力センサ210は、圧力波420の計測波形を検出する波形検出手段の一機能である。圧力センサ210は、連続的に圧力の検出を行って、検出した圧力を電圧値あるいは電流値としてプロセッサ220に出力する。圧力センサ210は、例えば、数ミリ秒又は数十ミリ秒の間隔で圧力の検出を行う。なお、圧力センサ210としては、既存の圧力センサを用いることができる。圧力センサ210とプロセッサ220とはセンサケーブルによって接続されており、圧力センサ210から出力された情報がプロセッサ220によって受信される。
プロセッサ220は、圧力センサ210から圧力値を示す電圧値あるいは電流値として入力して、それに基づいて受信情報を抽出する。プロセッサ220は、例えば、CPU及びメモリ等を備えるコンピュータである。プロセッサ220は、例えば、抽出した受信情報をモニタ230に出力する。モニタ230は、受信情報の表示出力を行う。
プロセッサ220の受信情報を抽出するための機能について説明する。図8に示すようにプロセッサ220は、機能的な構成として、記憶部221と、波形検出部222と、第1相関値算出部223と、第2相関値算出部224と、情報決定部225と、出力部226とを備えて構成される。また、図9に圧力センサ210からの入力(圧力計データ)から情報を抽出するまでの過程を模式的に示す。
記憶部221は、複数のリファレンス波形を示す情報、及び当該リファレンス波形の数のリファレンス用の相関を示すリファレンス相関値の組と抽出される情報とが対応付けられた情報を記憶する記憶手段である。リファレンス波形、及びリファレンス相関値は、圧力波420の計測波形から、情報を抽出する(復号する)際に参照される情報である。記憶部221に記憶される情報は、第1相関値算出部223、第2相関値算出部224及び情報決定部225によって参照されるが、具体的にどのような情報であるかは上記の各機能部の説明において述べる。
波形検出部222は、圧力センサ210からの入力を受け付けて、泥水410に生じた圧力波の時系列の計測波形を検出する波形検出手段の一機能である。波形検出部222は、圧力センサ210からの入力である圧力計データ(検出した圧力を示す電圧値あるいは電流値)をA/D変換してデジタル値として取得する。圧力センサ210によって検出される圧力波f(t)は、送信装置100によって発生させられた圧力波P(t)に加えてパイプ振動、ポンプ脈動等のノイズ成分が含まれることから、
f(t)=P(t)+Noise
として表される。そこで波形検出部222は、A/D変換後の圧力波に不要帯域カットのためのフィルタリング、及びノイズ成分除去のためのノイズキャンセル処理を行う(図9のフィルタ及びノイズキャンセルに相当する)。なお、これらは既存の一般的な方法によって処理される。ノイズキャンセル後の圧力波(計測波形)をf(t)とする。波形検出部222は、f(t)を第1相関値算出部223に出力する。
第1相関値算出部223は、波形検出部222によって検出された計測波形f(t)と、記憶部221によって記憶された情報によって示される複数のリファレンス波形それぞれとの相関を示す第1相関値を算出する第1相関値算出手段である。リファレンス波形は、予め設定された波形である。具体的には、リファレンス波形は、従来のスライディング相関で用いられているリファレンス波形と同様のものとを用いることができるが、本発明の特徴から任意の形状の波形を用いることもできる。また、利用する(記憶部221によって記憶される)リファレンス波形の数は、例えば、従来のスライディング相関と同様に抽出する情報(シンボル)の数と同じとしてもよいが、必ずしも同じである必要はなく、任意の複数の数とすることができる。また、リファレンス波形の時間的な長さは、予め設定された長さであり、送信装置100から送信される個々のビットパターン(1つのシンボル)に対応する圧力波の幅に相当する。具体的には、本実施形態の例では250m秒の幅である。
情報が充填された圧力波の周波数と位相の組み合わせは既知であることから、リファレンス波形を構成するリファレンス信号であるRも圧力波Pと同様に、例えば、以下の式で表されるものを用いることができる。
Figure 2013217018

このリファレンス信号の長さも波形の周期T(即ちt=0〜T)である。ここで、kはリファレンス波形の番号(インデックス)である。また、Kは、情報が充填された波形のパターン数である。Kは、段数(送信装置100における弁120の数)N、及び位相の分解能rにより以下のように与えられる。
K=r
例えば、N=3、φの分解能を4(φ=0,π/2,π,3π/2)とすると、K=64となる。このことから、段数及び位相分解能を向上させることで、波形のパターンを増やすことができ情報の送受信速度を上げることができる。
第1相関値算出部223は、この(一次)リファレンス波形Rとf(t)との相関を取り、以下のように表される一次相関関数波形を算出する(図9の一次相関処理に相当する)。
Figure 2013217018

ここでf(t)は正規化後の波形とする。ここでのτは、スライディング時間である。また、ここで用いる計測波形f(t)は、個々のビットパターン(1つのシンボル)に対応する圧力波の幅分のものである。具体的には、本実施形態の例では250m秒の幅である。これにより、リファレンス波形数の相関関数C(t)が得られる。
また、計測波形f(t)の位置(時間)を次のビットパターン(1つのシンボル)に対応する位置(時間)にずらして順次、一次相関関数波形を算出する。図10に一次相関波形によるスライディング相関の一例を示す。ここで、横軸は時間を示し、縦軸は圧力値を示す。
また、図11に様々な圧力波形に対して図10に示したリファレンス波形r(t)を用いて、スライディング相関した結果の相関関数を示す。従来のスライディング相関では、高い相関が算出された波形をリファレンス波形とのマッチングからデータシンボルとして算出・表示することができる。
図12に実際に取得される波形(計測波形)とリファレンス波形のマッチングの一例を示す。横軸は時間で、縦軸は計測圧力値を最大圧力値で除し正規化した値である。このリファレンス波形をスライディング相関による一次相関によるデータの読み取りを行う。
リファレンス波形の生成の仕方については、例えば以下の2パターンがある。
(1)理論式による生成
圧力波形パターンは理論的に算出可能なため、予め理論式から導出した波形を利用する。浅い深度であればフィルタリング及びノイズキャンセルにより、類似した波形を得ることができるため、この方法で処理は可能である。
(2)圧力波を利用して生成
大水深掘削等の低SN環境においては、フィルタリング及びノイズキャンセル後の圧力波が理論式と異なることが考えられる。その場合、使用する既知の全パターンを送っておき、これらをリファレンス信号として利用する。このときフィルタリング、ノイズキャンセル及び全パターンを複数回送って信号積分することでノイズ等の影響をある程度除去しておく。
データを相関するための時間による区切り(タイムスタンプ)について以下に説明する。圧力波の各波形は一定の周期Tで到来しているため、第1相関値算出部223は、一次相関処理で得られた相関関数Cを周期Tでサンプリングし、相関関数Cの各波形のける中央値を抽出する(図9のタイミングパルスを用いた処理に相当する)。t=mTであり、C (t)(の中央値)は離散時刻mを用いて、C (m)と与えられる。ここで、サンプリングの開始時刻については、情報の充填された波形前に、比較的長時間の既知のスタートパターンを構成しておき、これらの相関処理によるピークを基準に抽出すればよい。また、簡単のためにサンプリングを瞬時値のmTとして記述しているが、実際には点で抽出するのではなく、ノイズ混入時の対策としてある時間幅を持ってサンプリングしてその幅で時間積分したものをサンプリングされたC(t)としている。
なお、正確にはk通りのリファレンス信号(リファレンス波形)があるならば、k通りのスライディング相関(第1相関値算出部223による一次相関関数波形の算出)を同時に行い、次のシンボルに行くと同時にタイミングパルスを順次打って、次々と二次相関処理に入る。これによって、リアルタイムに処理を行うことが可能になる。
第1相関値算出部223は、上記の処理によって、第1相関値の組として、計測波形のf(t)における個々のビットパターンに対応する圧力波の幅毎にリファレンス波形の数の数値C (m)を得る。第1相関値算出部223は、得られた数値C (m)を第2相関値算出部224に入力する。
第2相関値算出部224は、第1相関値算出部223から入力された第1相関値の組であるC (m)と、記憶部221によって記憶された情報によって示されるリファレンス相関値の組との相関を示す第2相関値を算出する第2相関値算出手段である。上記の一次相関処理では、圧力波と各リファレンス波形との相関関数を取ることでC (m)を得た。従来のスライディング相関では一般的には、圧力波に含まれるパターンとリファレンス波形のパターンとが一致するタイミングでC (m)のピークが急峻に得られ、そのタイミングでパターン検出が可能となる。しかしながら、上述したように本実施形態では、搬送波は液体中を伝搬するため無線通信等のような高周波の搬送波とすることができないので、各相関関数値の急峻なピークが得られず、適正なパターン検出を行うことができない。
第2相関値算出部224による二次相関処理では、ピークを検出するのではなく、各リファレンス波形により得られた複数の相関関数値からなる相関関数パターンに着目し、あるタイミングに到来しているある情報を持った波形パターンの検出を行う。圧力波に対し複数のリファレンス波形との得られた一次相関関数列に対し、二次リファレンス波形として相関関数列(リファレンス相関値の組)を予め生成しておき、それぞれのマッチングを実施する。ここで、1つの相関関数列(リファレンス相関値の組)には、リファレンス波形の数と同じ数だけの要素が含まれる。また、相関関数列の数は、対応付けられる情報(受信情報)の数である。これらの数は、任意に設定することができる。
図13に波形パターン番号毎の、各リファレンス波形と圧力波との相関関数値C (m)のグラフを示す。ここで波形パターン番号とは、圧力波の周期T毎に付された番号である。
一次相関処理で得たC (m)について周期Tサンプリング番号(波形パターン番号)mにおける各リファレンス波形kにより構成される関数値に着目する。即ち、時間とリファレンス波形パターン数の二次元で構成されるC (m)について、時間ではなく波形パターンを横軸として関数列を作成すると、mとkとが転置することで、C (k)が得られる。この関数は、ある波形パターンが到来している時刻mにおいて、k個のすべてのリファレンス波形との相関をとったそれぞれの相関関数値の列(第1相関値の組)である。即ち、ある程度ノイズがふくまれているものの「どれかは不明だが、k個のうちの時刻、に到来している既知の波形パターンと、全kパターンからなる相関相関関数値列」に対し、「全kパターンと全kパターンからなる相関関数列」とのマッチングを実施すれば、必ずどれか合致するものがあり、それを到来時刻mにおける波形パターンとみなすことができる。数式で表すと、C (m)とマッチングを行うための二次リファレンス波形(リファレンス相関値の組)は、既知の波形数kの二次元のマトリクスにより、R (k)となる。
この二次リファレンス波形とC (m)を転置したC (k)とのマッチング(相関係数)の値、即ち二次相関処理結果である相関係数J (k)は以下のようになる。
(k)=C (k)・R (k)
相関係数値J (k)は、具体的には以下の式によって算出される。
Figure 2013217018

なお、上記の式で上付きバーは平均を示す。
この処理では、ある時刻mにおいてC (k)とR (k)とのマッチングをK回取ることになる。即ち、第2相関値算出部224は、記憶部221によって記憶されたリファレンス相関値の組の数だけの相関係数値を算出する(図9の二次相関処理に相当する)。第2相関値算出部224は、算出した相関係数値を情報決定部225に出力する。
情報決定部225は、第2相関値算出部224によって算出された第2相関値と、記憶部221によって記憶された情報から、波形検出部222によって検出された計測波形(圧力波)から抽出される情報を決定する情報決定手段である。記憶部221は、リファレンス相関値の組と、抽出される情報(復号される個々の情報)とが対応付けて記憶されている。情報決定部225は、入力された複数(上述したようにリファレンス相関値の組がK個であればK個)の相関係数のうち一番高い値を示した波形番号kが時刻mにおける検出波形パターン(リファレンス相関値の組)とする。なお、検出波形パターンは、相関係数が一番高い値を示したものとするのではなく、最尤判定を行って決定することとしてもよい。情報決定部225は、記憶部221に記憶された情報において、この波形番号に対応するリファレンス相関値の組に対応付けられた情報を、圧力波の当該時刻(周期T)に係る情報として抽出する(図9の判定に相当する)。
例えば、時刻m=1のときにk=3でk=1〜Kにおいて相関係数が最大値を取るならば、m=1の時刻では3番目のリファレンス波形が到来しているということである。即ち、k=3に充填された情報(k=3で示されるリファレンス相関値の組に対応付けられた情報)を取得する。情報決定部225は、決定した情報を出力部226に出力する。
出力部226は、情報決定部225から入力された情報(受信情報)を出力する出力手段である。この出力は、例えばモニタ230に出力する。
上述した例では、抽出される情報にリファレンス相関値の組(既知のリファレンス関数列波形)は1組しか対応付けられていなかった。しかしながら、記憶部221に、リファレンス相関値の複数の組と抽出される情報とを対応付けて記憶させておき、これを用いて以下に説明するような積分処理を行うこともできる。これにより、正しくマッチングする(正解の)相関係数と、それ以外の(正解でない)相関係数との値を離して、一次、二次相関処理(マッチング)の誤検出を防止することができる。
図14に、積分処理を行う場合の処理を概念的に示す。図14に示すように、記憶部221にリファレンス波形の組を複数記憶させておく。例えば、波形A,B,Cの組、波形I,II,IIIの組、波形α,β,γの組を記憶させておく。また、記憶部221に、それぞれのリファレンス波形の組に対応するリファレンス相関値の組(関数列波形)を記憶させておく。
第1相関値算出部223は、それらの組のリファレンス波形を用いて、計測波形f(t)との相関関数(第1相関値)を算出する。続いて、第2相関値算出部224は、それらの組の関数列波形を用いて、算出された各組の相関係数(第2相関値)を算出する。これにより、各組で相関係数が算出される。そして、それらの積分を取って(和をとって)、積分された値の最大値に対応付けられた情報を、圧力波の当該時刻(周期T)に係る情報として抽出する。
以上の処理から、時刻mにおけるJ(k)の相関係数において、最大値を取るkを検出することで波形の検出が可能になった。同波形でマッチングしたときにはJ(k)=1となるが、それ以外のケースではJ(k)は−1〜1の間で様々な値を取る。k=10のときマッチングしてJ=1、k=1及びk=20のときJ=−0.3、J=0.6という値を取ったとする。
ノイズ混入時には、この相関係数Jの値がふらつくことになり、正解であるk=10に対し、k=1,20のケースでJの値が逆転したとき誤検出することになる。この場合、Jの値が高いk=20を誤検出する可能性が高いことになる。即ち、「マッチングする相関係数とそれ以外の相関係数の値を離す」ことが重要であり、こうした誤検出を防止するために、相関係数の積分処理を実施する。
ここで、一次リファレンス信号Rを再出する。
Figure 2013217018

上記ではこのsin関数を一次リファレンス波形として利用したが、ここでは上述のRの時間での微分波R´波を利用する。
Figure 2013217018

この式を用いて同様の処理を行うと、微分リファレンス波形を用いた相関係数J (k)が得られる。
上述の例k=10でマッチング、k=1,20でディスマッチングの例を考えてみる。微分波を用いたケースでも、マッチングk=10のときはJ (10)≒1となるが、k=1,20のときは、J (1)=−0.2、J (10)=0.1という先ほどのケースと無関係の値を取る。
従って、
(1)+J (1)=0.3+(−0.2)=0.1
(10)+J (10)≒1+1=2
(1)+J (1)≒0.6+0.1=0.7
となり、k=10の時の相関係数と、他のケースの相関係数が離れていることがわかる。
一般化して記述すると、R(t)、R´(t)…と、同一波形、微分波形と採用するリファレンス波形のケース数をL(l=1,2,3…)とすると、
Figure 2013217018

と表される。ここでJint (k)はL回積分後の相関係数である。なお、同一波形及び微分波形という波形を利用しているが、その他にも時間反転波形(位相共役波)、二階微分波等、種々のものを用いることができる。これは本実施形態における二次相関処理が、相関関数のピークを用いない方式であるため、こうした様々な波形の選択が可能になる。
また、「積分処理(並行して処理)」において、以下のケースを並行して処理した積分効果を見てみる。白色雑音(−6dB)を混入しているというケースである。
(1)圧力波形 に対し、圧力波形の一次リファレンス波形適用
(2)圧力微分波形 に対し、圧力微分波形の一次リファレンス波形適用
(3)圧力微分波形 に対し、圧力波形の一次リファレンス波形適用
(4)圧力波形 に対し、圧力微分波形の一次リファレンス波形適用
(5)圧力波形 に対し、時間反転圧力波形の一次リファレンス波形適用
図15に二次相関の積分をするためのノイズを混入した影響を示す。図15(a)及び図15(b)は個々の相関係数値を示したグラフであり、図15(c)は積分された相関係数値を示したグラフである。なお、図15は実測に基づくイメージ図である。グラフにおいて横軸は離散時間(m)であり、縦軸は相関係数の値である。
図15(a)、図15(b)に示されるように個々の相関係数値では、時刻によっては、抽出されるべき情報に対応付けられた(正解の)相関係数と、抽出されるべき情報に対応付けられていない(不正解の)相関係数とが近い値となっている。しかし、図15(c)に示されるように積分された相関係数値は、正解の相関係数値がそれ以外の相関係数値と離れている。このようにノイズが混入している場合であっても、誤検出を防ぐことができる。
ここで、第1相関値算出部223、第2相関値算出部224及び情報決定部225による処理を簡単な例を用いて説明する。ある情報を充填した波形A,B,C,DをA,D,C,Bの順番に送ったとする。即ち、f(t)=[A,D,C,B]の圧力波形を送受信したとする。Aには「0000」、Bには「0001」、Cには「0010」、Dには「0011」の情報を充填した(それぞれの情報が対応付けられている)とする。この場合、f(t)は、「0000001100100001」の情報を送ることとなる。また、この説明ではノイズは考えない。
離散時間mで記述するとf(m)ば、f(1)=A、f(2)=B、f(3)=C、f(4)=Dである。一次相関処理ではR (t)のリファレンス波形A,B,C,Dの4種類を用意しておく。即ち、一次リファレンス波形はR (t)=A、R (t)=B、R (t)=C、R (t)=Dとなる。ここで、f(t)=[A,D,C,B]に一次相関を適用すると、リファレンス波形A,B,C,Dそれぞれと圧力波形f(t)と相関処理し、それぞれの相関関数(第1相関値)を得られ、例えば、図16に示すような値となる。
本来、対応する波形同士で急峻なピークが出るはずであるが、類似波形ばかりであるので図16に示すようにピークが出ない場合がある。ピークを検出する場合、Aの到来波形時刻m=1には値10のAではなく、値12のCが検出されてしまう。従って、このような場合には、ピークを検出する方式を用いることができない。
そこで、図17(a)に示すように、それぞれの相関関数について縦軸を見てみる。これらは、既知の圧力波形と既知のリファレンス波形との相関による値である。従って、図17(b)で示すように、既知の波形で構成される二次リファレンス波形(リファレンス相関値の組)を用意しておく。
図18に示すようにC (k)に対して、R (k)、R (k)、R (k)、R (k)とマッチングを取ってみる(相関演算を行う)と、J(1)、J(2)、J(3)、J(4)を得る。次に、図19に示すようにC (k)に対して、R (k)、R (k)、R (k)、R (k)とマッチングを取ってみる(相関演算を行う)と、J(1)、J(2)、J(3)、J(4)を得る。即ち、4つの全パターンで相関係数(第2相関値)を取っていく。
例えば最初の例を見ると相関係数J(k)は、J(1)=1、J(2)=−0.2、J(3)=0.8、J(4)=0.4となり、数値が合致するR (k)と相関係数を取ったJ(1)が最大値1を取る。R (k)は、Aに対してA〜Dそれぞれの相関を取った関数値列(リファレンス相関値の組)であるので、これに合致するということはC (k)のタイミングではAが到来しているという判断ができる。同様に、C (k)ではR (k)が最大値なのでそれを構成するD、C (k)ではR (k)が最大値なのでそれを構成するC、C (k)ではR (k)が最大値なのでそれを構成するBをそれぞれ検出できる。
なお、ノイズが入った場合、C(t)の一次相関処理後の関数列がリファレンス波形に対し、異なった値を示すことになりこれがご検出の原因となる。また、圧力波の帯域以外はフィルタでカットする。ポンプノイズ等の雑音成分はノイズキャンセルでカットする。
続いて、積分処理について説明する。f(t)=[A,D,C,B]に一次相関を適用する。ここで、リファレンス波形はABCDに対して、同じタイプの波形ではなく、I,II,III,IVという波形を用意する。図20に示すように、リファレンス波形A,B,C,Dそれぞれと圧力波形f(t)と相関処理をし、それぞれの相関関数C(t)を得る。ここでは、同じ波形の相関結果ではないので、対応する箇所(A=A)でも高い値とならない。
上記と同様に図21(a)に示すように、それぞれの相関関数について、縦軸を見てみる。これらは既知の圧力波形と、既知のリファレンス波形との相関による値である。従って、既知の波形で構成される図22(b)に示すような、二次リファレンス波形を用意しておく。
上記とC (k)に対して、R (k)、R (k)、R (k)、R (k)とマッチングを取ってみる(相関演算を行う)と、J (1)=1、J (2)=0.3、J (3)=−0.4、J (4)=0.7となる。数値が合致するR (k)のときのJ (1)が最大値1を取る。同様に、C (k)では、ではR (k)が最大値なのでそれを構成するD、C (k)ではR (k)が最大値なのでそれを構成するC、C (k)ではR (k)が最大値なのでそれを構成するBをそれぞれ検出できる。
ここで、最初の例では上述した相関係数を得た。この例だとk=1とk=3で近い値を示しており、ノイズ混入の場合、誤検出となるおそれがある。そこで、最初の例(図16〜図19の例)と次の例(図20,図21の例)で得られた相関係数を加算してみる。即ち、最初の例のJ(k)をJ (k)、次の例をJ (k)とすれば、相関係数は以下のようになる。即ち、
(1)=1、 J (1)=1、
(2)=−0.2、J (2)=0.3、
(3)=0.8、 J (3)=−0.4、
(4)=0.4、 J (4)=0.7
となる。これらを同じkのケースで加算すると、
(1)+J (1)=1+1=2、
(2)+J (2)=−0.2+0.3=0.1
(3)+J (3)=0.8+(−0.4)=0.4
(4)+J (4)=0.4+0.7=1.1
となり、合致した場合としていない場合との相関係数が離れることにより、ノイズ混入時の誤検出が減少することになる。これらは波形A,B,C,D及びI,II,III,IVから得られた相関係数であるが、A,B,C,DとI,II,III,IVとが異なった波形であることから、こうした検出が可能となる。本実施形態では、ピークを使用しない検出方式なので、このようにして様々は波形のセットを利用できる。以上が受信装置200の構成である。
引き続いて、図22に示すフローチャートを用いて、本実施形態に係る送信装置100及び受信装置200の動作及びそれらの装置において実行される処理を説明する。送信装置100では、まず、センサ140によって、所定の物理量である検層データが検出される(S101)。検出された検層データは、送信装置100から送信される情報としてセンサ140からコントロールユニット150に入力される。続いて、コントロールユニット150によって、検層データがビット列データ(1,0データ)に変換される(S102)。続いて、コントロールユニット150によって、ビット列が入力ビット数(分割ビット数)のビットパターンに分割される(S103)。続いて、コントロールユニット150によって図3に示した情報が参照され、送信するビットパターンから、弁120の状態(開閉率)が特定され当該状態応じた弁の120のロータ122の回転制御パラメータに変換される。続いて、コントロールユニット150によって、回転制御パラメータに従ってモータ130が制御されて、各弁120のロータ122が回転、あるいは停止させる(S105)。
上記の処理及び動作によって、泥水410の流れの中に、送信される情報に応じて各弁120から個々の圧力波が生じ、それらが足しあわされて送信装置100からの圧力波420となる。圧力波420は、伝送路350(ドリルパイプ及びスタンドパイプ)を伝って、孔底から地上あるいは船上方向に向かって伝搬する(S001)。
当該圧力波420は、受信装置200の圧力センサ210によって時系列に検出される(S201)。検出された圧力波420の圧力を示す電圧値あるいは電流値は、圧力センサ210からプロセッサ220に伝えられる。プロセッサ220では、波形検出部222によって、圧力センサ210からの入力が受け付けられる。続いて、波形検出部222によって、圧力を示す電圧値あるいは電流値がA/D変換される(S202)。続いて、A/D変換された値は、波形検出部222によって不要帯域カットのためにフィルタリングされ(S203)、ノイズ成分の除去が行われる(S204)。このようにして得られた、計測波形は波形検出部222から第1相関値算出部223に入力される。
続いて、第1相関値算出部223によって、記憶部221によって記憶されたリファレンス波形が用いられて、計測波形に対して一次相関処理が行われる(S205)。また、第1相関値算出部223によって、一次相関処理が行われて得られた相関関数Cが、周期Tでサンプリングされて、各周期Tの相関関数値(第1相関値)が取得される(S206)。相関関数値は、第1相関値算出部223から第2相関値算出部224に入力される。
続いて、第2相関値算出部224によって、記憶部221によって記憶された二次リファレンス波形(リファレンス相関値の組)が用いられて、相関関数値に対して二次相関処理が行われる(S207)。続いて、第2相関値算出部224によって、二次相関処理によって得られた各相関係数の積分処理が行われる(S208)。なお、この処理は、複数の二次リファレンス波形(リファレンス相関値の組)が用いられる場合に行われる。但し、ノイズの混入が少ない場合等には必ずしも行われなくてもよい。上記のようにして得られた相関係数は、第2相関値算出部224から情報決定部225に出力される。
続いて、情報決定部225によって、記憶部221によって記憶された二次リファレンス波形と抽出される情報(復号される個々の情報)との対応関係が参照されて、各二次リファレンス波形に係る相関係数の大きさから、情報が抽出される(S209)。抽出された情報は、情報決定部225から出力部226に出力される。続いて、当該情報は、出力部226からモニタ230に出力されて、モニタ230によって表示出力される。
上述したように本実施形態に係る送信装置100では、複数の弁120が異なる周波数で回転及び停止されることで、それぞれの周波数での圧力波を発生させることができる。従って、本実施形態に係る送信装置100によれば、データの搬送波として用いる圧力波により多くの情報を含めることができ、マッドパルス等の液体によるデータ伝送において、より多くの量の情報を送信することが可能となる。
送信装置100で生成されるビットパターン数Kは、回転位相分解能(開度のパターン数)r、モジュレータの段数Nにより、
K=r
と与えられる。例えば、開度分解能50%、段数3段の場合、各段で−50、0、50、100の4段階を有するので、4=64パターンの波形を生成できる。
従って、1波形あたりの情報充填量I(bit)は、
I=log
となり、この場合6bitとなる(実際に使用する場合、2の累乗に当てはまらない分解能数であれば、2の累乗数に当てはまるように残りパターンを予め異なった分解能の開度で与えておき対応すればよい)。
従って、伝送速度V(bps)はこの1波形あたりに充填された情報量I(bit)と回転時間T(sec)により、
V=I/T
と与えられる。上述の例では、T=0.25secの場合、V=24bpsとなる。
本実施形態に係る送信装置100では、1シンボル4ビット(データ長250m秒)で行っているので伝送速度は16bpsとなる。また、上述した復調方式を用いると、更に各段の位相パターン(モジュレータ開閉率)の組み合わせを増やすことができる。これにより、理論的には64bpsでの伝送が可能になる。更に、データ長を短縮し、回転周波数を増加することで更に伝送速度を上昇させることが可能であり、160bpsの伝送も可能になると推定される。1つのシンボルに10ビットのデータを含めることとすれば、1秒間に16シンボル計160bpsのデータ伝送が可能になる。
また、送信装置100においては、モータ130としてパルスモータを使用するので、ロータ122の遮蔽部122aの開度を正確に把握でき、これによりシステムが構想的に簡易になり、弁120の全開、全閉の指示及び制御が容易になる。そして、各段の弁120(モジュレータ)のダメージへの回避(例えば、1段壊れてもデータの送信を可能とする)が、従来の単段型の殿堂モータを利用したモジュレータでは困難なことを可能にする。
また、本実施形態のような復調処理を用いることにより従来あった狭帯域通信ではなく、相関マッチングを利用し情報波形そのものを検出することにより、多段モジュレータにより生成される合成圧力波による高速通信を可能とする。
本実施形態に係る送信装置100では、搬送波は液体中を伝搬するため無線通信等のような高周波の搬送波とすることができない。従って、計測波形とリファレンス波形との相関値のみから情報を抽出する単なるスライディング相関によって適切に情報を抽出することが難しい。本実施形態に係る受信装置200では、計測波形のリファレンス波形との第1相関値に基づいて、リファレンス用の相関を示す値の組との第2相関値が算出されて、当該第2相関値に基づいて、計測波形から抽出される情報(受信される情報)が決定される。従って、計測波形とリファレンス波形との相関値(第1相関値)のみを利用する場合と比べて、より適切に計測波形からの情報の抽出を行うことが可能になる。
また、本実施形態に係る受信装置200では、ピークを検出しないため、リファレンス波形として受信波に含まれていない別のセット2、セット3…のリファレンス波形を利用することも可能である。これらのマッチング結果を積分することで対ホワイトノイズ性能が向上する。
また、上述したように本実施形態では、第1相関値を算出するための相関と、第2相関値を算出するための相関との2回の相関を取っていた。しかし、3回、4回と同様の方法で相関を取っていく方法(即ち、第2相関値を算出するために複数回の相関をとる方法)としてもよい。この場合、記憶部221は、抽出される情報に対応付けられるリファレンス相関値の組を階層的に記憶しておく。そして、第2相関値算出部224は、第1相関値算出部223によって算出された第1相関値の組と、記憶部221によって記憶された情報によって示される最下層のリファレンス相関値の組との相関を示す相関値を算出して、算出した相関値とそれ以降の層のリファレンス相関値の組とを用いて相関値を階層の数に応じた回数算出して、第2相関値を算出することとしてもよい。この構成によって、よりノイズに強い受信を行うことができる。
引き続いて、上述した一連の受信装置200の処理をコンピュータに実行させるための振動通信プログラムを説明する。図23に示すように、受信プログラム600は、コンピュータに挿入されてアクセスされる、あるいはコンピュータが備える記録媒体500に形成されたプログラム格納領域510内に格納される。
受信プログラム600は、受信処理を統括的に制御するメインモジュール610と、記憶部モジュール611と、波形検出モジュール612と、第1相関値算出モジュール613と、第2相関値算出モジュール614と、情報決定モジュール615と、出力モジュール616とを含んで構成される。記憶部モジュール611と、波形検出モジュール612と、第1相関値算出モジュール613と、第2相関値算出モジュール614と、情報決定モジュール615と、出力モジュール616とを実行させることにより実現される機能は、上述した受信装置200のプロセッサ220の記憶部221と、波形検出部222と、第1相関値算出部223と、第2相関値算出部224と、情報決定部225と、出力部226との機能とそれぞれ同様である。
なお、受信プログラム600は、その一部若しくは全部が、通信回線等の伝送媒体を介して伝送され、他の機器により受信されて記録(インストールを含む)される構成としてもよい。また、受信プログラム600の各モジュールは、1つのコンピュータでなく、複数のコンピュータのいずれかにインストールされてもよい。その場合、当該複数のコンピュータによるコンピュータシステムよって上述した一連の受信プログラム600の受信処理が行われる。
本発明に係る受信装置、送信装置及び送受信システムは、例えば、石油等の資源掘削及び科学掘削に利用することができる。また、孔の中に液体を満たされるものにおいて液体を伝送媒体とすることができるものであれば任意の分野に適用することができる。
1…送受信システム、100…送信装置、110…筒状部材、120…弁、121…ステータ、1211…穴部、122…ロータ、1221…遮蔽部、130…モータ、140…センサ、150…コントロールユニット、151…モータドライバ、160…シャフト、170…耐圧容器、171…圧力補償機構、180…コネクタ、181…ケーブル、200…受信装置、210…圧力センサ、220…プロセッサ、221…記憶部、222…波形検出部、223…相関値算出部、224…相関値算出部、225…情報決定部、226…出力部、230…モニタ、310…ドリルビット、320…配管、330…流水タンク、340…循環ポンプ、350…伝送路、360…サクション、500…記録媒体、510…プログラム格納領域、600…受信プログラム、610…メインモジュール、611…記憶部モジュール、612…波形検出モジュール、613…相関値算出モジュール、614…相関値算出モジュール、615…情報決定モジュール、616…出力モジュール。

Claims (9)

  1. 液体にデータを伝送するための圧力波を発生させる送信装置であって、
    筒状部材と、
    前記筒状部材の内部に当該筒状部材の軸方向に並べて設けられる、液体を通過させる穴部が設けられたステータと当該ステータと重ねて設けられて回転位置に応じてステータの穴部を遮蔽する遮蔽部を有すると共に回転可能なロータとからなる複数の弁と、
    それぞれの前記ロータを回転させる駆動手段と、
    伝送するデータに応じて、それぞれの前記ロータを互いに異なる周波数で回転させると共に停止させるように駆動手段を制御する制御手段と、
    を備える送信装置。
  2. 伝送するデータとして所定の物理量を検出するセンサを更に備える請求項1に記載の送信装置。
  3. 並べて設けられた前記複数の弁のうちの一方の端側に設けられた弁の更に外側に前記駆動手段を収容する耐圧容器と、
    前記筒状部材の軸方向に沿って設けられ、前記ロータそれぞれ及び前記駆動手段に接続されてそれぞれのロータに独立して駆動手段からの回転力を伝達させるシャフトと、
    を更に備える請求項1又は2に記載の送信装置。
  4. 前記複数の弁それぞれの近傍に前記複数の弁ごとに設けられる前記駆動手段を収容する複数の耐圧容器と、
    前記筒状部材の軸方向に沿って設けられ、前記ロータと接続されてロータに駆動手段からの回転力を伝達させる複数のシャフトと、
    を更に備える請求項1又は2に記載の送信装置。
  5. 複数のリファレンス波形を示す情報、及び当該リファレンス波形の数のリファレンス用の相関を示すリファレンス相関値の組と抽出される情報とが対応付けられた情報を記憶する記憶手段と、
    液体に生じた圧力を時系列に検出して計測波形を検出する波形検出手段と、
    前記波形検出手段によって検出された計測波形と、前記記憶手段によって記憶された情報によって示される前記複数のリファレンス波形それぞれとの相関を示す第1相関値を算出する第1相関値算出手段と、
    前記第1相関値算出手段によって算出された第1相関値の組と、前記記憶手段によって記憶された情報によって示される前記リファレンス相関値の組との相関を示す第2相関値を算出する第2相関値算出手段と、
    前記第2相関値算出手段によって算出された第2相関値と、前記記憶手段によって記憶された前記リファレンス相関値の組と抽出される情報とから、前記波形検出手段によって検出された計測波形から抽出される情報を決定する情報決定手段と、
    前記情報決定手段によって決定された情報を出力する出力手段と、
    を備える受信装置。
  6. 前記記憶手段は、前記リファレンス相関値の複数の組と抽出される情報とが対応付けられた情報を記憶し、
    前記第2相関値算出手段は、前記第1相関値の組と、前記リファレンス相関値の複数の組との第2相関値とを算出して、
    前記情報決定手段は、前記抽出される情報に対応付けられた前記リファレンス相関値の複数の組の第2相関値から抽出される情報を決定する、
    請求項5に記載の受信装置。
  7. 前記記憶手段は、前記抽出される情報に対応付けられる前記リファレンス相関値の組を階層的に記憶しておき、
    前記第2相関値算出手段は、前記第1相関値算出手段によって算出された第1相関値の組と、前記記憶手段によって記憶された情報によって示される最下層の前記リファレンス相関値の組との相関を示す相関値を算出して、算出した相関値とそれ以降の層の前記リファレンス相関値の組とを用いて相関値を階層の数に応じた回数算出して、第2相関値を算出する、
    請求項5又は6に記載の受信装置。
  8. 請求項1〜4の何れか一項に記載された送信装置と、請求項5〜7の何れか一項に記載された受信装置とを含んで構成される送受信システム。
  9. コンピュータを、
    複数のリファレンス波形を示す情報、及び当該リファレンス波形の数のリファレンス用の相関を示すリファレンス相関値の組と抽出される情報とが対応付けられた情報を記憶する記憶手段と、
    液体に生じた圧力を時系列に検出して計測波形を検出する波形検出手段と、
    前記波形検出手段によって検出された計測波形と、前記記憶手段によって記憶された情報によって示される前記複数のリファレンス波形それぞれとの相関を示す第1相関値を算出する第1相関値算出手段と、
    前記第1相関値算出手段によって算出された第1相関値の組と、前記記憶手段によって記憶された情報によって示される前記リファレンス相関値の組との相関を示す第2相関値を算出する第2相関値算出手段と、
    前記第2相関値算出手段によって算出された第2相関値と、前記記憶手段によって記憶された前記リファレンス相関値の組と抽出される情報とから、前記波形検出手段によって検出された計測波形から抽出される情報を決定する情報決定手段と、
    前記情報決定手段によって決定された情報を出力する出力手段と、
    して機能させる受信プログラム。
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