JP2013215830A - ワイヤ放電加工機およびワイヤ放電加工機を用いたワーク測定方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】プローブを用いてワーク寸法を計測する場合の計測範囲を大きくし、座標系設定を容易にする。
【解決手段】ワークWに対して相対移動可能に設けられ、ワイヤ電極3を所定の軸線L1上に支持する第1のワイヤ支持部1および第2のワイヤ支持部2と、ワーク表面への当接を検知する測定プローブ12と、測定プローブ12が第1のワイヤ支持部1と一体に移動するように、測定プローブ12を支持する支持部11と、測定プローブ12からの信号に基づきワーク寸法を計測する計測部20とを備え、支持部11は、ワイヤ電極12をワーク近傍から除去した状態で、測定プローブ12が所定の軸線L1上に位置するように測定プローブ12を支持する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ワーク測定機能を有するワイヤ放電加工機およびワイヤ放電加工機を用いたワーク測定方法に関する。
この種のワーク測定方法として、ワイヤ放電加工機に接触式電子プローブ(以下、単にプローブと呼ぶ)を取り付けて、ワークの寸法を測定するようにしたものが知られている(例えば特許文献1参照)。この特許文献1記載の方法では、ワイヤ放電加工機の上部ワイヤガイドヘッドにプローブを取り付けて、プローブをワイヤ電極の側方に配置し、工作物の所定の既加工点の位置をこのプローブで計測し、計測結果に基づいてワーク加工位置を補正する。
特開平7−9262号公報
しかしながら、上記特許文献1記載の方法では、ワイヤ電極の側方にプローブを配置するため、ワーク計測時にプローブがワイヤ放電加工機の何らかの部位(例えばワーク固定部材)に干渉し、ワイヤ電極によるワーク加工範囲の全体にわたりプローブを移動できないおそれがある。
本発明によるワイヤ放電加工機は、ワークに対して相対移動可能に設けられ、ワイヤ電極を所定の軸線上に支持する第1のワイヤ支持部および第2のワイヤ支持部と、ワーク表面への当接を検知する測定プローブと、測定プローブが第1のワイヤ支持部と一体に移動するように、測定プローブを支持する支持部と、測定プローブからの信号に基づきワーク寸法を計測する計測部とを備え、支持部は、ワイヤ電極をワーク近傍から除去した状態で、測定プローブが所定の軸線上に位置するように測定プローブを支持することを特徴とする。
また、本発明によるワイヤ放電加工機を用いたワーク測定方法は、ワークに対して相対移動可能である第1のワイヤ支持部および第2のワイヤ支持部により、所定の軸線上に支持されたワイヤ電極をワーク近傍から除去する工程と、測定プローブが所定の軸線上に位置し、かつ、第1のワイヤ支持部と一体に移動するように、支持部を介して測定プローブを支持する工程と、測定プローブをワークに対して相対移動させて、ワーク寸法を計測する工程とを含むことを特徴とする。
本発明によれば、ワイヤ電極をワーク近傍から除去してワークを計測する時に、測定プローブがワイヤ電極の軸線上に位置するようにしたので、ワイヤ電極によるワーク加工範囲の全体にわたりプローブを移動することができる。
(a)、(b)はそれぞれワーク加工時およびワーク計測時における本発明の第1の実施の形態に係るワイヤ放電加工機の要部構成を示す正面図。 本発明の第1の実施の形態に係るワイヤ放電加工機の制御構成を示すブロック図。 ワイヤ電極とプローブの位置ずれを示す図。 ワイヤ電極およびプローブをそれぞれ基準としたマスターワークの中心位置を示す図。 本発明の第2の実施の形態に係るワイヤ放電加工機のワーク計測時における動作を説明する平面図。 本発明の第2の実施の形態に係るワイヤ放電加工機のワーク計測時における動作を説明する側面図。
−第1の実施の形態−
以下、図1〜図4を参照して本発明によるワイヤ放電加工機の第1の実施の形態について説明する。図1(a),(b)は、それぞれ本発明の第1の実施の形態に係るワイヤ放電加工機の要部構成を示す正面図であり、図1(a)はワーク加工時の状態を、図1(b)はワーク計測時の状態をそれぞれ示している。なお、説明の便宜上、以下では図示のように上下左右方向を定義するとともに、紙面垂直方向手前側および奥側をそれぞれ前側および後側(前後方向)と定義し、この定義に従い各部の構成を説明する。左右方向、前後方向および上下方向は、それぞれX軸方向、Y軸方向およびZ軸方向と平行である。
図1(a)に示すように、ワークWの上方および下方には、ワークWを挟んで互いに同軸上に上ヘッド1および下ヘッド2が配置されている。上ヘッド1と下ヘッド2の間には鉛直方向に延びる軸線L1に沿ってワイヤ電極3が支持されている。ワイヤ電極3はリール等に巻回され、ワーク加工時に不図示の送給手段によってヘッド1,2間に送給される。
上ヘッド1は、上部案内支持部4を介してクイル5の下端に取り付けられている。クイル5は、図示しないX方向のスライド機構(Xスライド機構)、Y方向のスライド機構(Yスライド機構)およびZ方向のスライド機構(Zスライド機構)を介して左右方向、前後方向および上下方向にスライド可能に設けられている。各スライド機構は、例えばボールねじとボールねじを回転駆動するサーボモータ等により構成される。下ヘッド2は、下部案内支持部および前後方向に延在する支持アーム(不図示)を介して上ヘッド1に一体に連結されている。なお、ワイヤ放電加工機には、ワークWを支持するテーブルや加工液を貯留する加工槽等が設けられているが、これらの図示は省略する。
この構成により、上ヘッド1と下ヘッド2は、前後左右方向に一体に移動可能となり、ワイヤ電極3は、鉛直姿勢を維持したまま、ワークWに対して前後左右方向(XY方向)に相対移動する。なお、Xスライド機構、Yスライド機構およびZスライド機構のいずれかまたは全てを、ワークWを支持するテーブル側に設け、テーブル側を移動することで、ワークWに対してワイヤ電極3を相対移動させるように構成することもできる。
X方向、Y方向およびZ方向の各スライド機構には、各軸の位置を検出する位置検出器がそれぞれ設けられている。ワイヤ電極3の初期位置からのXY方向の移動量は、Xスライド機構およびYスライド機構に設けられた位置検出器からの信号によって検出することができる。また、クイル5の軸線L1上の点、例えば上ヘッド1の下端部の点P0(以下、基準点と呼ぶ)の初期位置からのZ方向の移動量は、Zスライド機構に設けられた位置検出器からの信号によって検出することができる。
クイル5の下端部には、上部案内支持部4の周囲を覆うように略ボックス形状のケース6が取り付けられている。ケース6の内側かつ上部案内支持部4の右側には、エア駆動式のチャック装置10が収容支持されている。チャック装置10は、右面に係合孔部10aを有し、この係合孔部10aに被取付部材の係合突部を挿入して、被取付部材をクランプおよびアンクランプするものである。
エア圧は、クイル5の前面に設けられたスイッチ8の操作に応じて供給および停止される。すなわち、スイッチ8がA位置に操作されると、チャック装置内へのエア圧の供給が停止され、係合孔部10aに設けられた作動部材がばね力によって所定方向に付勢されて、被取付部材がチャック装置10にクランプされる。一方、スイッチ8がB位置に操作されると、チャック装置内にエア圧が供給され、このエア圧によって作動部材がばね力に抗して反対方向に押動され、被取付部材がチャック装置10からアンクランプされる。図1(a)では、被取付部材として平板状のカバー7が用いられ、チャック装置10によりカバー7がケース6の右面に取り付けられ、係合孔部10aが閉塞されている。
図1(b)に示すように、ワーク計測時には、ワークWの近傍からワイヤ電極3が除去されるとともに、カバー7に代えてケース6の右面にアーム11の一端部がクランプされる。アーム11はケース6に沿って下方に延在し、アーム11の他端部には測定プローブ12が保持されている。測定プローブ12は、上ヘッド1の下方に、ワイヤ電極3の軸線L1と一致するように配置され、アーム11を介して上ヘッド1と一体に移動可能である。
測定プローブ12は、上下方向に延在するアーム部12bと、アーム部12bの下端部に設けられた球状ないし半球状の接触子12aとを有する。接触子12aは、アーム部12bを介して弾性支持されており、XY方向の所定範囲にわたり変位可能である。この接触子12aの可動範囲は、アーム部12bの長さおよび振れ幅に応じて異なり、例えば測定プローブ12の中心から10mm〜50mm程度である。
軸線L1上の基準点P0と接触子12aとの位置ずれ量、つまりZ方向の位置ずれ量ΔZは予めメモリに記憶されている。測定プローブ12は、接触子12aがワーク表面に当接したか否かを検知する。すなわち、測定プローブ12は、接触子12aがワーク表面に非接触のときはオフ信号を出力し、ワーク表面に当接するとオン信号を出力する。このオン信号の出力時における各スライド機構の位置検出器からの信号により、ワーク寸法(ワーク表面のXYZ座標)を求めることができる。すなわち、オン信号の出力時におけるXスライド機構およびYスライド機構の位置検出器からの信号により、測定プローブ12の接触点におけるワーク表面のXY座標を求めることができ、Zスライド機構の位置検出器からの信号と位置ずれ量ΔZとにより、Z座標を求めることができる。
図2は、第1の実施の形態に係るワイヤ放電加工機の主要な制御構成を示すブロック図である。制御部20は、CPU,ROM,RAM、その他の周辺回路などを有する演算処理装置を含んで構成される。制御部20には、Xスライド機構、Yスライド機構およびZスライド機構の各軸の位置をそれぞれ検出する位置検出器21X,21Y,21Zと、測定プローブ12と、計測開始指令やワーク計測座標等の各種設定値を入力する入力部23とが接続されている。制御部20は、これら位置検出器21X,21Y,21Zと、測定プローブ12と、入力部23とからの入力信号に基づき、ワーク寸法の計測時におけるサーボモータ22X,22Y,22Zの駆動を制御する。すなわち、ワーク寸法の計測位置において、測定プローブ12をワーク表面に当接させる。測定プローブ12による計測値は、ワーク寸法の設計値とともにモニター24に出力される。
第1の実施の形態に係るワイヤ放電加工機による主要な動作を説明する。
(1)ワーク加工時
ワーク加工時には、図1(a)に示すようにチャック装置10によりケース6の右面にカバー7を取り付ける。この状態で、予め定められた加工プログラムに従い、制御部20から各スライド機構のサーボモータ22X,22Y,22Zに制御信号を出力し、ワークWを固定したままワイヤ電極3を移動させて、ワイヤ電極3とワークWとの間に加工用電源からパルス電圧を印加する。これによりワークWとワイヤ電極3との間に放電が発生し、ワイヤ電極3の移動軌跡に沿ってワークWを加工することができる。ワーク加工時にはカバー7を取り付けているため、チャック装置内へのごみ等の混入を防ぐことができる。
(2)ワーク計測時
ワーク加工終了後にワーク寸法を計測する場合、ワイヤ電極3を切断し、ワークWの近傍からワイヤ電極3を除去する。さらに、スイッチ8をB位置に操作してチャック装置10にエア圧を供給し、チャック装置10からカバー7をアンクランプするとともに、チャック装置10の係合孔部10aにアーム11端部の係合突部を挿入した後、スイッチ8をA位置に操作し、アーム11をクランプする。これにより図1(b)に示すように軸線L1上の上ヘッド1の下方に測定プローブ12が配置される。この状態で、スライド機構の動作によりワークWを固定したまま上ヘッド1と一体に測定プローブ12を移動し、ワーク表面の計測位置に測定プローブ12の接触子12aを当接させ、ワーク寸法を計測する。すなわち、測定プローブ12のオン信号出力時における位置検出器21X,21Y,21Zの検出値に基づき、制御部20は、測定プローブ12の接触点におけるワーク表面座標を演算し、ワーク寸法計測値としてモニター24に出力する。
本実施の形態によれば以下のような作用効果を奏することができる。
(1)一端部がクイル下端のケース6の側面に保持されたアーム11の他端部に測定プローブ12を取り付け、ワイヤ電極3の軸線L1と一致するように上ヘッド1の下方に測定プローブ12を配置した。これにより、ワーク加工用のワイヤ電極3のXY方向の位置とワーク計測用の測定プローブ12のXY方向の位置とが等しくなり、測定プローブ12がテーブル上のワーク固定部材等に干渉することなく、ワークWの加工範囲の全体にわたって測定プローブ12を移動することができ、計測範囲を大きくとることができる。
(2)測定プローブ12によるワーク寸法の測定後に、測定プローブ12を取り外してワイヤ電極3により測定点におけるワークWを加工する場合に、ワイヤ電極3の移動量を少なくすることができ、ワーク計測後の迅速なワーク加工が可能である。
(3)測定プローブ12をワイヤ電極3の軸線L1と一致するように設けたので、ワークWの計測精度を高めることができる。すなわち、例えばワーク計測時にテーブル側を所定量移動させる場合、基準となる軸線L1の位置は所定量だけ移動するのに対し、軸線L1以外では移動による誤差が生じることがあるが、本実施の形態では、このような誤差が生じることなく、ワーク寸法を精度よく計測することができる。
なお、以上では、プローブ12が軸線L1上に位置するものとして説明したが、測定プローブ12の位置L2と軸線L1とは、図3に示すように厳密には異なる場合がある。この場合には、両者のずれ量(X方向の位置ずれ量ΔX,Y方向の位置ずれ量ΔY)を予め求めておき、この位置ずれ量ΔX,ΔYをメモリに記憶して、制御部20で、測定プローブ12による計測値を位置ずれ量ΔX,ΔYの分だけ補正するようにすればよい。
位置ずれ量ΔX,ΔYは、図4に示すように、中央に円形上の貫通穴15aが開口されたマスターワーク15を用いて求めることができる。この場合、まず、マスターワーク15をテーブルに固定し、貫通穴15aにワイヤ電極3を挿通する。次いで、ワイヤ電極3に電圧を印加しつつワイヤ電極15aを貫通穴15aの内壁面に向けて移動し、電圧の変化に基づきワイヤ電極3が貫通穴15aの内壁面に接触したか否かを判定し、接触点の座標を求める。これを複数の接触点に対して行い、複数の接触点の座標から貫通穴15aの中心位置P1を求める。
次に、ワイヤ電極3を取り外した後、測定プローブ12を貫通穴15aの内壁面に接触させ、接触点の座標を求める。これを複数の接触点に対して行い、複数の接触点の座標から貫通穴15aの中心位置P2を求める。ワイヤ電極3を基準とした中心位置P1とプローブ12を基準とした中心位置P2とのずれ量は、軸線L1と軸線L2との位置ずれ量ΔX,ΔYに相当する。このため、この中心位置P1,P2のずれ量をメモリに記憶し、ずれ量を用いて補正手段としての制御部20で測定プローブ12による計測値を補正する。
−第2の実施の形態−
図5、図6を参照して本発明によるワイヤ放電加工機の第2の実施の形態について説明する。なお、以下では、第1の実施の形態との相違点を主に説明する。第1の実施の形態では、測定プローブ12の接触子12aをワーク表面に当接するまで移動させるようにしたが、第2の実施の形態では、ワーク表面に当接するまで移動させた後(第1の移動)、さらに予め定めた所定量だけ測定プローブ12を移動させる(第2の移動)。
図5、図6は、第2の実施の形態に係るワイヤ放電加工機のワーク計測時における動作を説明する平面図および側面図である。なお、ワーク計測時には、ワイヤ電極3は取り除かれるが、図5では、説明の便宜上、ワイヤ電極3を示しており、第1の移動を行った時の接触子12aとワイヤ電極3の位置、及び第2の移動を行ったときの接触子12aとワイヤ電極3の位置をそれぞれ示している。また、第1の移動時のワイヤ電極3の軸線L1の位置をL1a、接触子12aの中心L2の位置をL2aで、第2の移動時のワイヤ電極3の軸線L1の位置をL1b、接触子12aの中心L2の位置をL2bでそれぞれ示している。さらに、一方のワーク端面Waの計測点をPaで、他方のワーク端面Wbの計測点をPbでそれぞれ示している。
第1の移動とは、接触子12aをワーク端面Wa,Wbの計測点Pa,Pbに当接させるまでの移動である。一方、第2の移動とは、その計測点Pa,Pbにさらにワイヤ電極3が当接する位置までの移動であり、接触子12aとワイヤ電極3のすれ量αに相当する。このずれ量αは、ワイヤ電極3と接触子12aの中心位置L1a,L2aのずれ量(測定プローブ12の取付誤差)α1、およびワイヤ電極3と接触子12aの半径r1,r2の差α2(ワイヤ電極3と接触子12aの形状差)によって生じる。取付誤差によるずれ量α1は、例えば図4で説明した手法によって計測することができ、形状差によるずれ量α2は、例えばワイヤ電極3と接触子12aの設計値から求めることができる。これにより全体のずれ量αを求めることができる。本実施の形態では、測定プローブ12を、アーム11を介して軸線L1上に位置するように配置しているため、全体のずれ量αは、接触子12aの可動範囲よりもはるかに小さい。なお、形状差によるずれ量α2は、図5に示すように測定プローブ12の移動方向に応じて方向が変化し、このため、全体のずれ量α(αa,αb)も移動方向に応じて異なる。移動方向に応じたずれ量αa,αbは、ワーク寸法の計測前に予め測定され、メモリに記憶されている。
図5、図6のワーク端面Waの計測点Paを計測するときには、測定プローブ12を矢印XA方向に移動し、測定プローブ12をワーク端面Waに当接させる(第1の移動)。測定プローブ12がオン信号を出力すると、制御部20はサーボモータ22X,22Yに信号を出力し、予め記憶されたずれ量αa分だけ、さらに測定プローブ12を移動させる(第2の移動)。これによりワイヤ電極3の軸線L1の位置がL1aからL1bに変化し、ワイヤ電極3の位置を計測点Paの位置に一致させることができる。制御部20は、このときの位置検出器21X,21Y,21Zからの信号に基づきワーク寸法を計測する。このとき、図6に示すように測定プローブ12がずれ量αa分だけワーク側に押し込まれ、接触子12aの中心位置12aが、ワークWの内側に移動するが、この場合の押し込み量αaは接触子12aの可動範囲内であり、測定プローブ12に損傷を与えることはない。
一方、ワーク端面Wbの計測点Pbを計測するときには、測定プローブ12を矢印XB方向に移動し、測定プローブ12をワーク端面Waに当接させる(第1の移動)。測定プローブ12がオン信号を出力すると、制御部20はサーボモータ22X,22Yに信号を出力し、予め記憶されたずれ量αb分だけ、さらに測定プローブ12をワークWの反対側に移動させる(第2の移動)。これによりワイヤ電極3の軸線L1の位置がL1aからL1bに変化し、ワイヤ電極3の位置を計測点Paの位置に一致させることができる。制御部20は、このときの位置検出器21X,21Y,21Zからの信号に基づきワーク寸法を計測する。このとき、図6に示すように測定プローブ12の接触子12aはワーク端面Wbから離れる。
このように第2の実施形態では、測定プローブ12がワーク表面Wa,Wbの計測点Pa,Pbに当接したと仮定したときの軸線L1の位置L1aと、ワイヤ電極3が同一のワーク表面Wa,Wbの計測点Pa,Pbに当接したと仮定したときの軸線L1の位置L1bとのずれ量αを予め測定し、記憶した。そして、ワーク寸法の計測時に、制御部20がサーボモータ22X,22Y,22Zを駆動制御することで、測定プローブ12を、ワーク表面に当接する位置L2a(第1の位置)まで移動させた後(第1の移動)、さらにこの第1の位置L2aからずれ量α分だけずれた位置L2b(第2の位置)まで移動させ(第2の移動)、第2の位置L2bへの移動後の位置検出器21X,21Y,21Zからの信号に基づきワーク寸法を計測するようにした。
これによりワーク寸法の計測時に、ワイヤ電極3の位置を計測点Pa,Pbの位置に一致させることができ、ワイヤ電極を用いてワークを測定する場合と同様の制御で測定プローブを用いた測定をすることができる。すなわち、接触子12aがワーク端面Wa,Wbに当接したときの位置検出器21X,21Y,21Zの検出値を計測データとして用いる場合には、接触子12aの位置とワイヤ電極3の位置とがずれ量α分だけずれているため、検出値を補正する必要があるが、第2の実施形態によれば、そのような補正をすることなく、ワイヤ電極を用いてワークを測定する場合と同様の制御で測定プローブを用いた測定をすることができる。
また、第2の実施の形態では、測定プローブ12がオンした後に、測定プローブ12の位置を予め記憶したずれ量α分だけずらすので、接触子12aの中心位置L2がワイヤ電極3の軸線L1からずれている場合であっても、ワーク寸法を精度よく計測することができる。この場合、ずれ量αは、接触子12aの可動範囲内にあればいいので、測定プローブ12の取付位置を高精度に軸線L1の位置に一致させる必要はなく、アーム11等を安価に構成できる。
なお、上記実施の形態では、ワークWに対して相対移動可能に設けられた上ヘッド1と下ヘッド2とによりワイヤ電極3を軸線L1上に支持するようにしたが、第1のワイヤ支持部および第2のワイヤ支持部の構成はこれに限らない。ワーク表面への当接を検知するのであれば、測定プローブ12はいかなるものでもよい。測定プローブ12からの信号に基づきワーク寸法を測定するのであれば、計測部としての位置検出器21X,21Y,21Zおよび制御部20の構成もいかなるものでもよい。プローブ12が上ヘッド1と一体に移動するようにアーム11でプローブ12を支持するようにしたが、ワイヤ電極3をワーク近傍から除去した状態で、プローブ12が軸線L1上に位置するようにプローブ12を支持するのであれば、支持部の構成はこれに限らない。クイル5の下端部にケース6を設け、チャック装置10により上ヘッド1の近傍にてアーム11を支持するようにしたが、アーム支持部の構成もこれに限らない。
上記第2の実施の形態では、測定プローブ12がワーク表面に当接したと仮定したときの軸線L1の位置と、ワイヤ電極3が同一のワーク表面に当接したと仮定したときの軸線L1の位置とのずれ量αを予め測定するようにしたが、この測定はいかなる手法を用いて行ってもよい。ずれ量αを記憶する記憶部は例えば制御部20に設けられるが、他の記憶部を用いてもよい。制御部20がサーボモータ22X,22Y,22Zに制御信号を出力することで、測定プローブ12を第1の位置L2aおよび第2の位置L2bに移動するようにしたが、移動手段の構成はこれに限らない。なお、以上では、測定プローブ12をワイヤ電極3の軸線L1上に位置するようにしたが、この場合の軸線L1上に位置するとは、測定プローブ12を精度よく軸線L1上に位置させる場合だけでなく、軸線L1の近傍に位置させる場合も含む。軸線L1の近傍とは、例えば測定プローブ12の接触子12aの可動範囲内のことである。
また、第2の実施の形態では、第2の移動としてワイヤ電極3がワークWに当接する位置まで移動させていたが、ワークWの端面位置をワーク座標系の原点に使用したい場合、第1の移動でワークWの端面位置を測定後、第2の移動としてワイヤ電極3を挿通したときのワイヤ中心位置が測定したワークWの端面位置になるように送り軸を移動させるようにすることができる。これにより、第2の移動後の座標位置が原点位置となり、簡単にワーク座標系の原点を設定でき、原点座標に移動したときの機械位置の把握が容易になる。
以上の実施の形態によるワーク測定方法は、ワークWに対して相対移動可能である上ヘッド1および下ヘッド2により、所定の軸線L1上に支持されたワイヤ電極3をワーク近傍から除去する工程と、プローブ12が軸線L1上に位置し、かつ、上ヘッド1と一体に移動するように、アーム11を介してプローブ12を支持する工程と、プローブ12をワークWに対して相対移動させて、ワーク寸法を計測する工程とを含むことを特徴とする。
1 上ヘッド
2 下ヘッド
3 ワイヤ電極
11 アーム
12 測定プローブ
12a 接触子
20 制御部
21X,21Y,21Z 位置検出器
22X,22Y,22Z サーボモータ
L1 ワイヤ電極の軸線
L2 接触子の中心位置

Claims (4)

  1. ワークに対して相対移動可能に設けられ、ワイヤ電極を所定の軸線上に支持する第1のワイヤ支持部および第2のワイヤ支持部と、
    ワーク表面への当接を検知する測定プローブと、
    前記測定プローブが前記第1のワイヤ支持部と一体に移動するように、前記測定プローブを支持する支持部と、
    前記測定プローブからの信号に基づきワーク寸法を計測する計測部とを備え、
    前記支持部は、前記ワイヤ電極をワーク近傍から除去した状態で、前記測定プローブが前記所定の軸線上に位置するように前記測定プローブを支持することを特徴としたワイヤ放電加工機。
  2. 請求項1に記載のワイヤ放電加工機において、
    前記支持部によって支持された前記測定プローブの位置が前記所定の軸線からずれているとき、この位置ずれ量に応じて前記測定プローブによる計測値を補正する補正手段をさらに備える、ワイヤ放電加工機。
  3. 請求項1に記載のワイヤ放電加工機において、
    前記測定プローブがワーク表面に当接したときの前記所定の軸線の位置と、前記ワイヤ電極が同一のワーク表面に当接したときの前記所定の軸線の位置とのずれ量を予め記憶する記憶部と、
    ワーク寸法の計測時に、前記支持部によって支持された前記測定プローブを、前記測定プローブからの信号に基づいてワーク表面に当接する第1の位置まで移動させた後、さらに該第1の位置から前記記憶部に記憶されたすれ量分だけずれた第2の位置まで移動させる移動手段とを備え、
    前記計測部は、前記測定プローブが前記第2の位置へ移動後にワーク寸法を計測する、ワイヤ放電加工機。
  4. ワークに対して相対移動可能である第1のワイヤ支持部および第2のワイヤ支持部により、所定の軸線上に支持されたワイヤ電極をワーク近傍から除去し、
    測定プローブが前記所定の軸線上に位置し、かつ、前記第1のワイヤ支持部と一体に移動するように、支持部を介して前記測定プローブを支持し、
    前記測定プローブをワークに対して相対移動させて、ワーク寸法を計測することを特徴としたワイヤ放電加工機を用いたワーク測定方法。
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