JP2013215762A - レーザ接合システム及びレーザ接合方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】分割放物面鏡を用いてレーザ光を分割することにより部品点数を削減することができると共に簡易な構成で分割レーザ光の焦点間距離を広範囲で調整することができ、且つ接合品質の向上を図ることができるレーザ接合システム及びレーザ接合方法を提供する。
【解決手段】LDユニット17から発振されたレーザ光LBをワークWに照射して接合を行うレーザ接合方法において、レーザ接合システム10Aは、1つの放物面鏡を分割することにより形成され、且つ前記レーザ光LBを2つの分割レーザ光LB1、LB2に分割してワークWに集光照射する分割放物面鏡42、44と、各分割放物面鏡42、44におけるレーザ光LBの入射方向に沿った相対位置を変位させる変位機構48と、これら分割レーザ光LB1、LB2の出力比率を変更する出力比率変更機構28とを備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、レーザ発振器から発振されたレーザ光をワークに照射して半田付けやろう付けといった接合を行うレーザ接合システム及びレーザ接合方法に関する。
従来、プリント配線板に電子部品を実装するための接合方法として、フロー方式やリフロー方式の半田付けが広汎に利用されている。ところが、この種の方式で半田付けすることが困難な電子部品(例えば、耐熱性の低い電子部品、端子熱容量の比較的大きな電子部品等)をプリント配線板に実装する場合や、実装済みの基板をアッセンブリーする場合等には、後工程で部分的に半田付け作業を行う必要がある。
このような後工程での部分的な半田付け作業は、人手によって半田ごてを用いて行われることが多く、接合品質のバラツキの発生、接合不良率の増加、生産時間の長期化、生産コストの高騰化等が問題になることがある。そのため、近年、自動で高速且つ安価に半田付けを行うことが可能なレーザ半田付け装置の開発が進められている。レーザ半田付け装置によれば、レーザ光の集光度合いを容易に調整することができることから、寸法の小さい電子部品等の実装にも対応することが可能である。
前記レーザ半田付け装置を用いて、電子部品の複数の端子部をプリント配線板に順次半田付けをした場合、例えば、半田付けが完了した端子部が熱変形することで、半田付けがなされていない他の端子部がプリント配線板から浮き上がり、該他の端子部の半田付けが良好に行われないことがある。
このような不具合は、複数の端子部を同時に半田付けすることにより解消することが可能である。しかしながら、この場合、複数のレーザ光を同時に複数の被半田付け部に照射する必要がある。
他方、熱交換器の冷却フィンや宝飾品の微少部品等に用いられる接合方法として、半田よりも融点の高いろう材を用いたろう付けが利用されている。このろう付けにおいてもレーザ光を用いることにより、品質の向上が図れたり、微細部分のろう付けに対応することも可能である。
レーザ接合装置のうちのレーザ半田付け装置において、ビームスプリッタを用いて1つのレーザ光を2つの分割レーザ光に分割する技術的思想が開示されている(例えば、特許文献1参照)。このような装置によれば、2つの分割レーザ光を各被接合部に照射することは可能となる。しかしながら、各被接合部は、異なる熱容量を有していることが多いため、これら分割レーザ光の出力比率を容易に変更することができることが望ましい。特に、ろう付けにおいては、材質の異なる金属部品同士を接合したり、大きさの異なる部品同士を接合することが多々あるので、熱容量の違いによる影響が生じ易い。
この種のレーザ接合装置としては、プリズムを用いて分割レーザ光の出力比率を変更するもの(例えば、特許文献2参照)や、レーザ光の入射位置によって反射率(透過率)が異なるように構成された分割部材(ビームスプリッタ)を用いて分割レーザ光の出力比率を変更するもの(例えば、特許文献3参照)が提案されている。
これらレーザ接合装置では、プリズムやビームスプリッタを用いてレーザ光を分割しているため、各分割レーザ光を集光する集光レンズが必要であるため、部品点数が増加してしまう。
レーザ加工の分野では、1つの放物面鏡を2つに分割して形成された一対の分割放物面鏡を用いてレーザ光を2つの分割レーザ光に分割すると共に集光することにより、集光レンズを削減する技術的思想が知られている(例えば、特許文献4参照)。
また、この特許文献4には、各分割放物面鏡を回転可能、又は加工方向(各放物面鏡に入射されるレーザ光の光軸方向と交差する方向)に移動させることにより、各分割レーザ光の焦点間距離を変更することができることが記載されている。
特開平7−211424号公報 特開2011−56520号公報 特開2007−289980号公報 特開平4−182087号公報
上述した特許文献4のような技術をレーザ半田付け装置に適用した場合、各分割放物面鏡を回転可能に構成すると、該分割放物面鏡から導かれる分割レーザ光がプリント配線板の実装面に対して斜めに入射されるので、既に実装されている他の電子部品等が邪魔になって所定の被半田付け部に該分割レーザ光を照射することができないことがある。また、レーザろう付けにおいても、接合部品の形状が複雑な場合には所望の接合部分にレーザ光を照射することができないことがある。
一方、各分割放物面鏡を加工方向に移動可能に構成すると、分割レーザ光の焦点間距離の調整幅が狭くなる(例えば、1〜5mm程度の範囲の調整幅となる)。
本発明は、このような課題を考慮してなされたものであり、分割放物面鏡を用いてレーザ光を分割することにより部品点数を削減することができると共に簡易な構成で分割レーザ光の焦点間距離を広範囲で調整することができ、且つ接合品質の向上を図ることができるレーザ接合システム及びレーザ接合方法を提供することを目的とする。
[1] 本発明に係るレーザ接合システムは、レーザ発振器から発振されたレーザ光をワークに照射して接合を行うレーザ接合システムにおいて、放物面鏡を分割することにより形成され、且つ前記レーザ光を複数の分割レーザ光に分割して前記ワークに集光照射する複数の分割放物面鏡と、前記複数の分割放物面鏡における前記レーザ光の入射方向に沿った前記複数の分割放物面鏡の相対位置を変位させる分割放物面鏡変位手段と、前記複数の分割レーザ光の出力比率を変更する出力比率変更手段と、を備えることを特徴とする。
本発明に係るレーザ接合システムによれば、複数の分割放物面鏡によって、レーザ光を複数の分割レーザ光に分割してワークに集光照射することができるので、集光レンズが不要であり部品点数の削減を図ることができると共に、複数の被接合部に分割レーザ光を同時に照射することができる。
また、出力比率変更手段によって、複数の分割レーザ光の出力比率を変更することができるので、各被接合部の熱容量に対応した出力の分割レーザ光を前記各被接合部に照射することができる。これにより、接合品質の向上を図ることができる。
さらに、分割放物面鏡変位手段によって、前記複数の分割放物面鏡における前記レーザ光の入射方向に沿って前記複数の分割放物面鏡の相対位置を変位させることができるので、簡易な構成で分割レーザ光の焦点間距離を広範囲で調整することが可能になる。
[2] 上記のレーザ接合システムにおいて、前記レーザ発振器から発振されたレーザ光を伝送するための伝送用光ファイバと、前記伝送用光ファイバの出射側端部が固定されると共に、該伝送用光ファイバから出射したレーザ光を平行光にコリメートするコリメータレンズユニットとをさらに備え、前記出力比率変更手段は、前記コリメータレンズユニットにおける前記レーザ光の光軸方向と直交する方向に該コリメータレンズユニットを変位させることにより、前記複数の分割放物面鏡の前記レーザ光の入射比率を変更するコリメータレンズユニット変位手段を有していてもよい。
このようなシステムによれば、コリメータレンズユニット変位手段によって、コリメータレンズユニットにおけるレーザ光の入射方向と直交する方向に該コリメータレンズユニットを変位させて複数の分割放物面鏡のレーザ光の入射比率を変更することができるので、複数の分割レーザ光の出力比率を容易に変更することができる。
[3] 上記のレーザ接合システムにおいて、前記レーザ発振器から発振された前記レーザ光を前記各分割放物面鏡に向けて反射するミラーをさらに備え、前記出力比率変更手段は、前記ミラーの位置を変位させることにより、前記複数の分割放物面鏡の前記レーザ光の入射比率を変更するミラー変位手段を有していてもよい。
このようなシステムによれば、ミラー変位手段によって、ミラーの位置を変位させて複数の分割放物面鏡のレーザ光の入射比率を変更することができるので、複数の分割レーザ光の出力比率を容易に変更することができる。
[4] 上記のレーザ接合システムにおいて、前記出力比率変更手段は、前記レーザ発振器から前記各分割放物面鏡までの光路上に配設されて、前記レーザ光の透過量を変更可能なバリアブルアッテネータを有していてもよい。
このようなシステムによれば、レーザ発振器から各分割放物面鏡までの光路上にレーザ光の透過量を変更可能なバリアブルアッテネータを配設しているので、複数の分割放物面鏡のレーザ光の入射比率を変更することができる。これにより、複数の分割レーザ光の出力比率を容易に変更することができる。
[5] 上記のレーザ接合システムにおいて、前記バリアブルアッテネータは、前記各分割放物面鏡に対応して複数配設されていてもよい。
このようなシステムによれば、バリアブルアッテネータを各分割放物面鏡に対応して複数配設するので、各分割放物面鏡のレーザ光の入射量を調整することができる。これにより、各分割レーザ光の出力を好適に調整することができる。
[6] 上記のレーザ接合システムにおいて、前記各分割レーザ光が照射された前記ワークの温度を取得する温度取得手段と、前記温度取得手段にて取得された温度に基づいて前記出力比率変更手段を制御する制御部と、をさらに備えていてもよい。
このようなシステムによれば、各分割レーザ光が照射されたワークの温度に基づいて、出力比率変更手段を制御するので、半田付け部の温度管理を行うことができる。これにより、管理された再現性の良い接合が可能となる。
[7] 上記のレーザ接合システムにおいて、前記レーザ光のスポット形状を略楕円形状又は方形状にするスポット形状変形手段をさらに備えていてもよい。
このようなシステムによれば、レーザ光のスポット形状を略楕円形状又は方形状にしているので、各分割レーザ光のスポット形状について略楕円形状又は方形状にすることができる。これにより、例えば、ワークの被接合部が平面視で矩形状に形成されている場合であっても、該被接合部を好適に昇温することができる。
[8] 本発明のレーザ接合方法において、レーザ発振器から発振されたレーザ光を複数の分割放物面鏡にて複数の分割レーザ光に分割してワークに集光照射することにより接合を行うレーザ接合方法において、放物面鏡を分割して形成された前記複数の分割放物面鏡における前記レーザ光の入射方向に沿った前記複数の分割放物面鏡の相対位置を変位させることによって、前記複数の分割レーザ光の焦点間距離を設定する工程と、前記複数の分割レーザ光の出力比率を変更する工程と、を行うことを特徴とする。
このような方法によれば、複数の分割放物面鏡によって、レーザ光を複数の分割レーザ光に分割してワークに集光照射するので、集光レンズが不要であり部品点数の削減を図ることができると共に、複数の被接合部に分割レーザ光を同時に照射することができる。
また、複数の分割放物面鏡におけるレーザ光の入射方向に沿った前記複数の分割放物面鏡の相対位置を変位させることによって、複数の分割レーザ光の焦点間距離を設定するので、簡易な構成で分割レーザ光の焦点間距離を広範囲で調整することができる。
さらに、複数の分割レーザ光の出力比率を変更するので、各被接合部の熱容量に対応した出力の各分割レーザ光を前記各被接合部に照射することができる。これにより、接合品質の向上を図ることができる。
以上説明したように、本発明によれば、分割放物面鏡によって、レーザ光を複数の分割レーザ光に分割してワークに集光照射することができるので部品点数を削減することができる。また、複数の分割レーザ光の出力比率を変更することができるので接合品質の向上を図ることができる。さらに、前記複数の分割放物面鏡における前記レーザ光の入射方向に沿って相対位置を変位させることができるので、簡易な構成で分割レーザ光の焦点間距離を広範囲で調整することが可能になる。
本発明の第1実施形態に係るレーザ接合システムを示す模式図である。 前記レーザ接合システムの要部を示したブロック図である。 前記レーザ接合システムを用いた接合手順を説明するためのフローチャートである。 図1に示すワークに分割レーザ光を照射した状態の平面説明図である。 本発明の第2実施形態に係るレーザ接合システムの要部を示したブロック図である。 変形例に係るレーザ接合システムの要部を示したブロック図である。 本発明の第3実施形態に係るレーザ接合システムの要部を示したブロック図である。 図7のVIII−VIII線に沿った一部省略断面図である。 本発明の第4実施形態に係るレーザ接合システムの要部を示したブロック図である。 図9に示すワークに分割レーザ光を照射した状態の平面説明図である。 本発明の第5実施形態に係るレーザ接合システムの要部を示したブロック図である。 図11のXII−XII線に沿った一部省略断面図である。 図11に示すワークに分割レーザ光を照射した状態の平面説明図である。 本発明の第6実施形態に係るレーザ接合システムの要部を示したブロック図である。 図14に示すレーザ接合システムを用いた接合手順を説明するためのフローチャートである。 本発明の第7実施形態に係るレーザ接合システムの要部を示したブロック図である。 図16に示すレーザ接合システムを用いた接合手順を説明するためのフローチャートである。 図18Aは、図16に示すワークに分割レーザ光を照射した状態を示す説明図であり、図18Bは、該分割レーザ光をワークに対して移動させた状態を示す説明図である。
以下、本発明に係るレーザ接合システム及びレーザ接合方法について、好適な実施形態を挙げ、添付の図面を参照しながら詳細に説明する。
(第1実施形態)
第1実施形態に係るレーザ接合システム10Aは、レーザ光LBを用いてワークWを昇温させて半田付けを行うレーザ半田付けシステムとして構成されており、ワークWを載置するためのステージ12と、LD電源14と、LD電源14から供給される駆動電流に基づいてレーザ光LBを発振するレーザ発振器15と、レーザ発振器15から発振されたレーザ光LBを伝送する伝送ユニット16と、伝送ユニット16にて伝送されたレーザ光LBをワークWに照射するための出射ユニット18と、半田(糸半田)Sを供給する複数(例えば、2つ)の半田供給部20、22と、制御部24とを備える。
図4に示すように、ワークWは、所定の銅パターン300が形成されたプリント配線板302と、プリント配線板302に実装される電子部品304とを有する。
電子部品304は、例えば、表面実装型のICとして構成されており、平面視で矩形状に形成された電子部品本体306と、電子部品本体306から一方の側に延びた複数(例えば、3本)の第1ピン308a〜308cと、電子部品本体306から他方の側に延びた複数(例えば、3本)の第2ピン310a〜310cとを含む。
複数の第1ピン308a〜308cと複数の第2ピン310a〜310cとは、左右対称に配設されている。図4から諒解されるように、銅パターン300には、各第1ピン308a〜308cが配設される複数の第1パッド部312a〜312cと、各第2ピン310a〜310cが配設される複数の第2パッド部314a〜314cとが設けられている。
すなわち、本実施形態では、各第1ピン308a〜308cと各第1パッド部312a〜312cとで複数の第1被半田付け部(第1被接合部)316a〜316cが形成されると共に、各第2ピン310a〜310cと各第2パッド部314a〜314cとで複数の第2被半田付け部(第2被接合部)318a〜318cが形成される。
図1から諒解されるように、レーザ発振器15は、例えば、FC−LD(ファイバカップリングレーザダイオード)からなり、LDユニット17と取り出し用光ファイバ19とを一体的に結合して構成される。LDユニット17は、1つ又は複数のLDアレイを有し、LD電源14より所要のLD駆動電流を供給(注入)されて、例えば、1W〜200Wの高出力LD光をレーザ光LBとして発振出力する。取り出し用光ファイバ19は、例えば、SI型光ファイバであって、伝送ユニット16まで延びて、その出射端面よりレーザ光LBを出射する。
伝送ユニット16は、入射部21と伝送用光ファイバ23とを有する。入射部21は、取り出し用光ファイバ19より所定の広がり角度で出射されたレーザ光LBを平行光にコリメートするコリメートレンズ25と、コリメートレンズ25からの平行光のレーザ光LBを絞って伝送用光ファイバ23に入射させる集光レンズ27とを含む。
伝送用光ファイバ23は、任意の長さを有してよく、SUSスパイラル管からなる保護管の中にSI型光ファイバからなるファイバ心線を通したものである。ファイバ心線は、例えば、純粋石英ガラスからなるコアと、このコアを同軸に覆う例えばフッ素ドープ石英ガラスからなるクラッドと、このクラッドを同軸に覆う例えばポリアミドからなる被覆とで構成されている。伝送用光ファイバ23は、出射ユニット18内で終端している。
図2に示すように、出射ユニット18は、伝送用光ファイバ23の出射側端部を保持するファイバ保持部30と、伝送用光ファイバ23より所定の広がり角度で出射されたレーザ光LBを平行光に平行化するコリメートレンズ34を含むコリメータレンズユニット29と、コリメータレンズユニット29を変位させるための出力比率変更機構(コリメータレンズユニット変位手段)28と、コリメートレンズ34にて平行化されたレーザ光LBをワークWに導く出射ユニット本体31とを有する。
コリメータレンズユニット29は、コリメートレンズ34を収容した状態で支持するレンズ支持部32を含む。レンズ支持部32は、ファイバ保持部30が固定された状態で、出射ユニット本体31を構成する後述する筐体40に対して変位可能に設けられている。
出力比率変更機構28は、後述する分割レーザ光LB1と分割レーザ光LB2との出力比率を変更するためのものである。本実施形態において、出力比率変更機構28は、コリメータレンズユニット29におけるレーザ光LBの光軸方向(コリメートレンズ34におけるレーザ光LBの入射方向)と直交する方向(図2の左右方向)にコリメータレンズユニット29を変位させるものであり、例えば、リニアモータ、サーボモータ、又はステッピングモータを用いた電動アクチュエータで構成することができる。出力比率変更機構28は、前記筐体40に固定されている。
出射ユニット本体31は、図示しない駆動機構によってステージ12に対して移動可能となっており、伝送用光ファイバ23から出射されたレーザ光LBを所定方向(例えば、ステージ12の載置面13に平行な方向)に反射するミラー36と、ミラー36によって反射されたレーザ光LBを複数の分割レーザ光LB1、LB2に分割してワークWに集光照射するための分割照射機構38と、ミラー36及び分割照射機構38を収容する筐体40とを有する。
ミラー36は、筐体40に固定されている。分割照射機構38は、1つの放物面鏡を2分割することにより形成された分割放物面鏡42、44と、分割放物面鏡42を筐体40に固定するための固定部46と、これら分割放物面鏡42、44を相対変位させるための変位機構(分割放物面鏡変位手段)48とを含む。
分割放物面鏡42は、ミラー36から導かれたレーザ光LBの一部を分割レーザ光LB1としてワークWの各第1被半田付け部316a〜316cに照射し、分割放物面鏡44は、該レーザ光LBの残余を分割レーザ光LB2としてワークWの各第2被半田付け部318a〜318cに照射する(図4参照)。各分割放物面鏡42、44のうちレーザ光LBを反射する反射面は、各分割レーザ光LB1、LB2の光軸方向がステージ12の載置面13に対して略直交するような形状になされている。
変位機構48は、各分割放物面鏡42、44におけるレーザ光LBの入射方向に沿って分割放物面鏡44を変位させるものであり、例えば、リニアモータ、サーボモータ、又はステッピングモータを用いた電動アクチュエータで構成することができる。変位機構48は筐体40に固定されている。
筐体40には、各分割レーザ光LB1、LB2の光路上に配設されたシャッター50と、半田付け時に発生する金属ヒューム等の異物が筐体40内に侵入することを防止するための保護部材(侵入防止手段)52と、ミラー36を挟むようにして各分割放物面鏡42、44と対向配置されたカメラユニット54とが設けられている。
シャッター50は、各分割レーザ光LB1、LB2の通過を許可する開状態と、各分割レーザ光LB1、LB2の通過を遮断する閉状態とを切り替え可能に構成されている。保護部材52は、各分割レーザ光LB1、LB2の透過性が良好なガラス等で構成されている。
カメラユニット54は、図示しない落射照明を含んで構成されており、該落射照明の光は、ミラー36を透過した後、各分割放物面鏡42、44で反射してワークWに達する。そして、該ワークWで反射された落射照明の反射光は、各分割放物面鏡42、44で反射された後、ミラー36を透過してカメラユニット54に導かれる。
すなわち、カメラユニット54は、分割放物面鏡42、44が初期位置(分割放物面鏡42の反射面と分割放物面鏡44の反射面とで1つの連続した面となるような分割放物面鏡42、44の位置)にある時に使用され、ワークWの各第1被半田付け部316a〜316c及び各第2被半田付け部318a〜318cを含んだ領域を撮影することができる。カメラユニット54にて撮影された情報(画像情報、動画情報)は、制御部24に出力される。
半田供給部20は、半田Sを所定の送り速度によって各第1被半田付け部316a〜316cに供給可能に構成されており、半田供給部22は、半田Sを所定の送り速度によって第2被半田付け部318a〜318cに供給可能に構成されている。また、半田供給部20、22は、分割放物面鏡42、44の相対移動に伴って移動可能に構成することができる。例えば、分割放物面鏡44の移動に連動して半田供給部22を移動させることで、常に正確な位置に半田Sを供給することができる。
制御部24は、LD電源14を駆動制御する電源制御部55(図1参照)と、制御部本体56とを有する。制御部本体56は、記憶部58、出力比率制御部60、分割放物面鏡変位制御部62、シャッター制御部64、カメラユニット制御部66、及び半田供給制御部68を含む。
記憶部58には、図示しない入力手段によって入力されたワークWの情報等が記憶されている。ワークWの情報としては、例えば、実装する電子部品304の種類、ワークWにおける各第1被半田付け部316a〜316cと各第2被半田付け部318a〜318cの中心間距離L1(図4参照)に関するデータ、各第1被半田付け部316a〜316cの熱容量に関するデータ、各第2被半田付け部318a〜318cの熱容量に関するデータ、コリメータレンズユニット29の変位量と分割レーザ光LB1、LB2の出力比率との関係を示した変位量マップ等が挙げられる。
出力比率制御部60は、出力比率変更機構28を駆動制御してコリメータレンズユニット29を変位させる。分割放物面鏡変位制御部62は、変位機構48を駆動制御して分割放物面鏡44を変位させる。シャッター制御部64は、シャッター50を開閉する。カメラユニット制御部66は、カメラユニット54を駆動制御する。半田供給制御部68は、各半田供給部20、22を駆動制御して所定の位置に半田Sを供給する。
次に、以上のように構成されたレーザ接合システム10Aを用いて電子部品304をプリント配線板302に半田付けする手順について図3及び図4を参照しながら説明する。
本実施形態では、初期状態において、プリント配線板302がステージ12の載置面13に配置されている。なお、プリント配線板302には、各第1パッド部312a〜312cに各第1ピン308a〜308cが位置すると共に、各第2パッド部314a〜314cに各第2ピン310a〜310cが位置するように電子部品304が位置決め配設されている。
また、分割放物面鏡44の初期位置は、各分割放物面鏡42、44におけるレーザ光LBの反射面が連続した一つの面となるような位置である。なお、シャッター50は、開状態になっている。
本実施形態に係る半田付け手順では、先ず、半田付けを行う電子部品304と出射ユニット18との位置決めを行う(図3のステップS1)。すなわち、図示しない駆動機構によって出射ユニット18をステージ12に対して移動させて、分割レーザ光LB1、LB2の照射可能範囲内に第1被半田付け部316aと第2被半田付け部318aとを位置させる。具体的には、分割放物面鏡42と第1被半田付け部316aとを対向配置させる。なお、この位置決め工程では、出射ユニット18を固定としてステージ12を移動させても構わない。
また、この位置決め工程において、制御部24は、カメラユニット54からの撮影情報に基づいて位置決めがなされたか否かを判断してもよい。この場合、例えば、ワークWに目印を設けておき、カメラユニット54からの撮影情報に基づく画像の所定位置に該目印が位置したときに位置決めがなされたと判断することができる。なお、上述したように、初期状態において、分割放物面鏡42の反射面と分割放物面鏡44の反射面とが連続した一つの面になっているため、このような画像を用いた判断を容易に行うことができる。
続いて、分割放物面鏡変位制御部62は、変位機構48を駆動制御して分割放物面鏡44を所定位置に変位させる(ステップS2)。このとき、分割放物面鏡変位制御部62は、例えば、記憶部58に記憶されている中心間距離L1に関するデータに基づいて分割放物面鏡44の変位量を調整する。
ただし、この工程において、分割放物面鏡変位制御部62は、カメラユニット54からの撮影情報に基づく画像から第1被半田付け部316aと第2被半田付け部318aとの中心間距離L1を算出し、その算出結果に基づいて分割放物面鏡44の変位量を調整しても構わない。この場合、予め記憶部58に前記中心間距離L1に関するデータを記憶させておく必要がないため、半田付けの準備工程にかかる工数の削減を図ることができる。
なお、このとき、半田供給部22は、分割放物面鏡44の移動に連動して所定位置に移動することとなる。すなわち、この段階で、半田供給部20が第1被半田付け部316aに半田Sを供給可能な位置に配置されると共に、半田供給部22が第2被半田付け部318aに半田Sを供給可能な位置に配置される。
次に、分割レーザ光LB1と分割レーザ光LB2の出力比率の設定を行う(ステップS3)。具体的には、出力比率制御部60が出力比率変更機構28を駆動制御してコリメータレンズユニット29を所定距離だけ変位させる。出力比率変更機構28がコリメータレンズユニット29を一方の側(図2の左側)に変位させた場合には分割レーザ光LB1の出力比率が大きくなり、出力比率変更機構28がコリメータレンズユニット29を他方の側(図2の右側)に変位させた場合には分割レーザ光LB2の出力比率が大きくなる。
このとき、出力比率制御部60は、記憶部58に記憶されている第1被半田付け部316aの熱容量と第2被半田付け部318aの熱容量とに基づいて各分割レーザ光LB1、LB2の好適な出力比率を算出し、この算出結果と変位量マップとから得られる変位量に基づいてコリメータレンズユニット29の変位量を調整する。
なお、この出力比率を設定する工程では、例えば、シャッター50を閉状態にした状態でLDユニット17からレーザ光LBを発振させ、各分割レーザ光LB1、LB2の強度を図示しないビームプロファイラで測定し、該測定結果を参照しながらリアルタイムでコリメータレンズユニット29を変位させ、分割レーザ光LB1、LB2の出力比率を調整しても構わない。
その後、電源制御部55は、LD電源14を駆動制御してLDユニット17からレーザ光LBを発振させる(ステップS4)。このとき、シャッター50が閉状態である場合には、シャッター制御部64が該シャッター50を開状態にする(ステップS5)。また、半田供給制御部68は、半田供給部20を駆動制御して第1被半田付け部316aに所定量の半田Sを供給すると共に、半田供給部22を駆動制御して第2被半田付け部318aに所定量の半田Sを供給する(ステップS6)。なお、ステップS5の処理は、レーザ光LBを発振する段階でシャッター50が開状態である場合には、不要であることは言うまでもない。
LDユニット17から発振したレーザ光LBは、取り出し用光ファイバ19から出射されてコリメートレンズ25で平行化された後、集光レンズ27で伝送用光ファイバ23内に入射されて出射ユニット18まで伝送される。伝送用光ファイバ23から出射されたレーザ光LBは、コリメートレンズ34で平行化された後、ミラー36で反射されて各分割放物面鏡42、44に導かれる。そして、分割放物面鏡42に入射した一部のレーザ光LBが、該分割放物面鏡42で反射されて分割レーザ光LB1として第1被半田付け部316aに集光照射されると同時に、分割放物面鏡44に入射した残余のレーザ光LBが、該分割放物面鏡44で反射されて分割レーザ光LB2として第2被半田付け部318aに集光照射される(ステップS7、図4参照)。
これにより、分割レーザ光LB1が照射された第1被半田付け部316aが該分割レーザ光LB1を吸収して昇温されると共に、分割レーザ光LB2が照射された第2被半田付け部318aが該分割レーザ光LB2を吸収して昇温されることになる。
そうすると、半田供給部20から第1被半田付け部316aに供給された半田Sが溶融すると共に、半田供給部22から第2被半田付け部318aに供給された半田Sが溶融する。
その後、半田供給制御部68が各半田供給部20、22の駆動を停止して半田Sの供給を停止すると共に、電源制御部55がLD電源14の駆動を停止してレーザ光LBの発振を停止する(ステップS8)。
これにより、第1被半田付け部316aに供給されて濡れ拡がった半田Sが固化すると共に第2被半田付け部318aに供給されて濡れ拡がった半田Sが固化し、第1被半田付け部316aの半田付けと第2被半田付け部318aの半田付けとが同時に完了する。
次に、制御部24は、全ての半田付けが終了したか否かを判断する(ステップS9)。半田付けが残っている場合(ステップS9:NO)には、ステップS1以降の処理を行う。具体的には、第1被半田付け部316bと第2被半田付け部318bとの半田付けを同時に行い、さらに、第1被半田付け部316cと第2被半田付け部318cとの半田付けを同時に行う。
全ての半田付けが終了した場合(ステップS9:YES)には、本実施形態に係る半田付け手順が終了する。
ところで、従来では、レーザ半田付けを行う際に、第1被半田付け部316aを先行して半田付けをした後に、第2被半田付け部318aを半田付けすることがあった。しかしながら、この場合、第1被半田付け部316aを半田付けした時点で第1ピン308aが熱歪みによって変形し、その結果、第2ピン310aが第2パッド部314aから浮き上がることがあった。そうすると、第2被半田付け部318aの接合品質が低下するおそれがある。
本実施形態に係るレーザ接合システム10Aによれば、2つの分割放物面鏡42、44によって、レーザ光LBを2つの分割レーザ光LB1、LB2に分割してワークWに集光照射しているので、集光レンズが不要であり部品点数の削減を図ることができると共に、第1被半田付け部316aと第2被半田付け部318aとを同時に半田付けすることができる。
これにより、従来のように、例えば、第2被半田付け部318aが第2パッド部314aから浮き上がることがないので、第1被半田付け部316a及び第2被半田付け部318aの接合品質が低下することもない。第1被半田付け部316b、316c、と第2被半田付け部318b、318cの半田付けについても同様である。
また、出力比率変更機構28にてコリメータレンズユニット29を変位させることによって、分割レーザ光LB1、LB2の出力比率を変更することができるので、各第1被半田付け部316a〜316cの熱容量に対応した分割レーザ光LB1を該各第1被半田付け部316a〜316cに照射することができると共に、各第2被半田付け部318a〜318cの熱容量に対応した出力の分割レーザ光LB2を該各第2被半田付け部318a〜318cに照射することができる。これにより、接合品質の向上を図ることができる。
さらに、変位機構48によって、各分割放物面鏡42、44におけるレーザ光LBの入射方向に沿った分割放物面鏡42と分割放物面鏡44の相対位置を変位させることができるので、簡易な構成で分割レーザ光LB1、LB2の焦点間距離を広範囲で調整することができる。
本実施形態によれば、出力比率変更機構28によってコリメータレンズユニット29を変位させることにより、各分割放物面鏡42、44のレーザ光LBの入射比率を変更することができるので、分割レーザ光LB1、LB2の出力比率を容易に変更することができる。
本実施形態は上述した構成に限定されない。例えば、本実施形態に係るレーザ接合システム10Aは、伝送ユニット16を設けないで、コリメータレンズユニット29を構成するレンズ支持部32にレーザ発振器15を直接固定しても構わない。この場合であっても、上述した効果と同様の効果を奏する。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態に係るレーザ接合システム10Bについて図5及び図6を参照しながら説明する。なお、第2実施形態に係るレーザ接合システム10Bにおいて、第1実施形態に係るレーザ接合システム10Aと同一又は同様な機能及び効果を奏する要素には同一の参照符号を付し、詳細な説明を省略する。なお、後述する第3及び第7実施形態においても同様である。
図5に示すように、本実施形態に係るレーザ接合システム10Bでは、出射ユニット69の構成が上述した出射ユニット18の構成と異なっている。具体的には、出力比率変更機構28に代えて出力比率変更機構(ミラー変位手段)70が設けられている。なお、本実施形態では、コリメータレンズユニット29は筐体40に固定されている。
出力比率変更機構70は、ミラー36におけるレーザ光LBの入射方向と直交する方向(図5の左右方向)に該ミラー36をコリメータレンズユニット29に対して変位させるためのものであって、例えば、リニアモータ、サーボモータ、又はステッピングモータを用いた電動アクチュエータで構成することができる。出力比率変更機構70は、前記筐体40に固定されている。
本実施形態では、出力比率制御部60が出力比率変更機構70を駆動制御してミラー36を変位させる。そして、出力比率変更機構70がミラー36を一方の側(図5の左側)に変位させた場合には分割レーザ光LB2の出力比率が大きくなり、出力比率変更機構70がミラー36を他方の側(図5の右側)に変位させた場合には分割レーザ光LB1の出力比率が大きくなる。
すなわち、本実施形態においても、上述した第1実施形態と同様の効果を奏することができる。本実施形態は、上述した構成に限定されることはない。例えば、図6に示す変形例のように、出力比率変更機構70に代えて、ミラー36におけるレーザ光LBの入射方向に沿って該ミラー36を変位させることができる出力比率変更機構(ミラー変位手段)70aが設けられていてもよい。
この変形例では、出力比率変更機構70aがミラー36をコリメータレンズユニット29が位置する側に変位させた場合には分割レーザ光LB1の出力比率が大きくなり、出力比率変更機構70aがミラー36をコリメータレンズユニット29が位置する側とは反対側に変位させた場合には分割レーザ光LB2の出力比率が大きくなる。この場合であっても、上述した第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態に係るレーザ接合システム10Cについて図7及び図8を参照しながら説明する。
図7及び図8に示すように、本実施形態に係るレーザ接合システム10Cでは、出射ユニット71の構成が上述した出射ユニット18の構成と異なっている。具体的には、出力比率変更機構28に代えて出力比率変更機構72が設けられている。出力比率変更機構72は、レーザ光LBにおけるミラー36と各分割放物面鏡42、44との間の光路上に配設された複数(例えば、2つ)のバリアブルアッテネータ74、76と、各バリアブルアッテネータ74、76を変位可能に支持する支持部78、80とを有する。
各バリアブルアッテネータ74、76は、矩形の板状部材であって、その長手方向の位置によってレーザ光LBの透過率が異なるように形成されている。具体的には、各バリアブルアッテネータ74、76は、その先端に向かうに従って連続的に又は段階的にレーザ光LBの透過率が大きくなるように形成される一方、幅方向においてはその透過率が一定に形成されている。
各支持部78、80は、各バリアブルアッテネータ74、76の基端に接続された状態で、該バリアブルアッテネータ74、76をその長手方向に沿って変位させるためのものであって、例えば、リニアモータ、サーボモータ、又はステッピングモータを用いた電動アクチュエータで構成することができる。
各支持部78、80は、各バリアブルアッテネータ74、76が各分割放物面鏡42、44に対応した位置に配設されるように筐体40に固定されている。すなわち、レーザ光LBのうちバリアブルアッテネータ74の透過光が分割放物面鏡42に導かれ、レーザ光LBのうちバリアブルアッテネータ76の透過光が分割放物面鏡44に導かれる。
本実施形態では、各バリアブルアッテネータ74、76は、レーザ光LBの光軸方向に沿った位置を揃えた状態でその側面同士が摺動可能なように設けられている。これにより、バリアブルアッテネータ74とバリアブルアッテネータ76との間にレーザ光LBが通過可能な隙間が形成されることがないため、簡易な構成でレーザ光LBを効率的に各バリアブルアッテネータ74、76に入射させることができる。なお、各バリアブルアッテネータ74、76は、レーザ光LBの光軸方向に沿ってオフセットしていても構わない。
本実施形態によれば、出力比率制御部60が各支持部78、80を駆動制御して各バリアブルアッテネータ74、76を変位させることにより、各バリアブルアッテネータ74、76の透過光量を変更することができる。これにより、各分割レーザ光LB1、LB2の出力自体を容易に変更することができる。
また、これにより、各分割放物面鏡42、44に導かれるレーザ光LBの入射比率を変更することができるので、分割レーザ光LB1、LB2の出力比率を容易に変更することができる。
(第4実施形態)
次に、第4実施形態に係るレーザ接合システム10Dについて図9及び図10を参照しながら説明する。なお、第4実施形態に係るレーザ接合システム10Dにおいて、第3実施形態に係るレーザ接合システム10Cと同一又は同様な機能及び効果を奏する要素には同一の参照符号を付し、詳細な説明を省略する。なお、後述する第5実施形態においても同様である。
図9に示すように、本実施形態に係るレーザ接合システム10Dでは、出射ユニット79の構成が上述した出射ユニット71の構成と異なっている。具体的には、コリメータレンズユニット29に代えて楕円ビーム形成部(スポット形状変形手段)81が設けられる。
楕円ビーム形成部(スポット形状変形手段)81は、コリメートレンズ82と、平凹シリンドリカルレンズ83と、平凸シリンドリカルレンズ84と、レンズ支持部85とによって構成されている。各レンズ82、83、84は、ファイバ保持部30側から順に配設され、レンズ支持部85に収容された状態で支持されている。
伝送用光ファイバ23から所定の広がり角度で出射されたレーザ光LBは、コリメートレンズ82によって両軸方向において平行化される。コリメートレンズ82で平行化されたレーザ光LBは、その片軸が平凹シリンドリカルレンズ83によって広げられ、さらに、広げられた片軸が平凸シリンドリカルレンズ84によって平行化される。
このような楕円ビーム形成部81において形成されて出射されたレーザ光LBは、ミラー36によって反射した後に分割放物面鏡42、44によって加工点に集光される。このように加工点に集光された分割レーザ光LB1、LB2は、スポット形状が略楕円形状となる。
本実施形態に係るレーザ接合システム10Dによれば、レーザ光LBのスポット形状を楕円ビーム形成部81によって略楕円形状にしているので、第1被半田付け部316a〜316cに集光照射される分割レーザ光LB1のスポット形状と、第2被半田付け部318a〜318cに集光照射される分割レーザ光LB2のスポット形状とを略楕円形状にすることができる(図10参照)。これにより、各第1被半田付け部316a〜316cと各第2被半田付け部318a〜318cの形状が細長い形状であった場合であっても、第1被半田付け部316a〜316cと第2被半田付け部318a〜318cを好適に昇温することができる。
本実施形態に係るレーザ接合システム10Dは、上述した構成に限定されない。例えば、スポット形状変形手段は、断面方形状のコアを有した方形コアファイバであっても構わない。この場合、伝送用光ファイバ23を前記方形コアファイバとして構成すればよい。
これにより、各分割レーザ光LB1、LB2のスポット形状を方形状にすることができるので、第1被半田付け部316a〜316cと第2被半田付け部318a〜318cを好適に昇温することができる。
この場合、レーザスポットの長辺と短辺の比率は、長辺:短辺=2:1程度が限界となる。該レーザスポットの長辺の比率をさらに大きくしたい場合(細長い形状のレーザスポット形状を得たい場合)には、例えば、楕円光学系(楕円ビーム形成部81)と前記方形コアファイバとを組み合わせることにより容易に実現することができる。
(第5実施形態)
次に、本発明の第5実施形態に係るレーザ接合システム10Eについて図11〜図13を参照しながら説明する。
先ず、本実施形態で用いられるワークWaについて説明する。図11及び図13に示すように、ワークWaは、円環状の銅パターン320が形成されたプリント配線板322と、プリント配線板322に実装される電子部品324とを有する。
電子部品324は、例えば、スルーホール型の電解コンデンサとして構成されており、円柱状の電子部品本体326と、電子部品本体326の端部から突出してプリント配線板322の貫通孔328に挿通される端子330とを含む。
図11に示すように、本実施形態に係るレーザ接合システム10Eでは、出射ユニット87の構成が上述した出射ユニット18の構成と異なっている。具体的には、分割照射機構38に代えて分割照射機構86が設けられると共に、出力比率変更機構72に代えて出力比率変更機構88が設けられている。なお、本実施形態では、半田供給部22がなく、半田供給部20が設けられている。
分割照射機構86は、1つの放物面鏡を3つに分割することにより形成された分割放物面鏡90、92、94と、分割放物面鏡90を筐体40に固定するための固定部46と、これら分割放物面鏡90、92、94を相対変位させるための2つの変位機構96、98とを含む。
分割放物面鏡90は、ミラー36から導かれたレーザ光LBの一部を分割レーザ光LB1としてワークWaの銅パターン320に照射し、分割放物面鏡92は、該レーザ光LBの他の一部を分割レーザ光LB2として端子330に照射し、分割放物面鏡94は、該レーザ光LBの残余を分割レーザ光LB3として銅パターン320に照射する(図13参照)。
変位機構96は、各分割放物面鏡90、92、94におけるレーザ光LBの入射方向に沿って分割放物面鏡92を変位させ、変位機構98は、該入射方向に沿って分割放物面鏡94を変位させる。これにより、銅パターン320のうち分割レーザ光LB1が照射される部位と分割レーザ光LB3が照射される部位とを、端子330を中心に左右対称となるように位置させることができる(図13参照)。各変位機構96、98は筐体40に固定されている。
図12に示すように、出力比率変更機構88は、レーザ光LBにおけるミラー36と各分割放物面鏡90、92、94との間の光路上に配設された3つのバリアブルアッテネータ100、102、104と、各バリアブルアッテネータ100、102、104を変位可能に支持する支持部106、108、110とを有する。各バリアブルアッテネータ100、102、104は、上述したバリアブルアッテネータ74と同様な構成であり、各支持部106、108、110は、上述した支持部78と同様な構成である。
各支持部106、108、110は、各バリアブルアッテネータ100、102、104が各分割放物面鏡90、92、94に対応した位置に配設されるように筐体40に固定されている。すなわち、レーザ光LBのうちバリアブルアッテネータ100の透過光が分割放物面鏡90に導かれ、バリアブルアッテネータ102の透過光が分割放物面鏡92に導かれ、バリアブルアッテネータ104の透過光が分割放物面鏡94に導かれる。
本実施形態では、各バリアブルアッテネータ100、102、104は、レーザ光LBの光軸方向に沿った位置を揃えた状態でその側面同士が摺動可能なように設けられている。これにより、隣接するバリアブルアッテネータ100、102、104の間にレーザ光LBが通過可能な隙間が形成されることがないため、簡易な構成でレーザ光LBを効率的に各バリアブルアッテネータ100、102、104に入射させることができる。
本実施形態では、分割放物面鏡変位制御部62が、各変位機構96、98を駆動制御して各分割放物面鏡92、94を変位させることにより、分割レーザ光LB1と分割レーザ光LB2の焦点間距離L2と、分割レーザ光LB2と分割レーザ光LB3の焦点間距離L3を容易に変更することができる。
また、出力比率制御部60が各支持部106、108、110を駆動制御して各バリアブルアッテネータ100、102、104を変位させることにより、各バリアブルアッテネータ100、102、104の透過光量を変更することができるので、各分割レーザ光LB1、LB2、LB3の出力自体を容易に変更することができる。
本実施形態によれば、分割レーザ光LB1、LB3を銅パターン320に照射する共に分割レーザ光LB2を端子330に照射することができるので、端子330と銅パターン320とを好適に昇温させることができる。これにより、接合品質の向上を図ることができる。
また、円環状の銅パターン320のうち分割レーザ光LB1が照射される部位と分割レーザ光LB3が照射される部位とが端子330を中心に左右対称となるように位置させることができるため、該端子330の全周に亘って半田付けを行う場合であっても、該銅パターン320を略均一に昇温させて半田Sを該端子330の全周に好適に濡れ拡がらせることができる。これにより、接合品質のさらなる向上を図ることができる。
(第6実施形態)
次に、本発明の第6実施形態に係るレーザ接合システム10Fについて図10、図14及び図15を参照しながら説明する。なお、第6実施形態に係るレーザ接合システム10Fにおいて、第4実施形態に係るレーザ接合システム10Dと同一又は同様な機能及び効果を奏する要素には同一の参照符号を付し、詳細な説明を省略する。
図10及び図14に示すように、本実施形態に係るレーザ接合システム10Fは、分割レーザ光LB1の照射により昇温した第1被半田付け部316a〜316cの温度を測定する第1温度測定部112と、分割レーザ光LB2の照射により昇温した第2被半田付け部318a〜318cの温度を測定する第2温度測定部114とを有する。温度取得手段としての第1温度測定部112及び第2温度測定部114の各々としては、例えば、放射温度計を用いることができる。
また、制御部本体116の記憶部58には、設定温度比率が記憶されている。設定温度比率は、良好な半田付け部を得ることができるような、分割レーザ光LB1が照射される各第1被半田付け部316a〜316cの温度と、分割レーザ光LB2が照射される各第2被半田付け部318a〜318cの温度との比率であって、具体的には、各第1被半田付け部316a〜316cの熱容量と各第2被半田付け部318a〜318cの熱容量とを用いて設定される。
制御部本体116には、温度比率算出部118と判定部120とがさらに設けられている。温度比率算出部118は、第1温度測定部112にて測定された各第1被半田付け部316a〜316cの温度と第2温度測定部114にて測定された各第2被半田付け部318a〜318cの温度との比率を算出する。
判定部120は、温度比率算出部118にて得られた算出温度比率と記憶部58に記憶されている設定温度比率とが一致しているか否かを判定する。
次に、以上のように構成されたレーザ接合システム10Fを用いて電子部品304をプリント配線板302に半田付けする手順について図15を参照しながら説明する。
本実施形態では、図15のステップS21〜ステップS27までの手順が図3のステップS1〜ステップS7までの手順と同様である。そのため、ステップS21〜ステップS27までの手順については簡単に説明する。
本実施形態では、先ず、半田付けを行う電子部品304と出射ユニット79との位置決めを行い(図15のステップS21)、分割放物面鏡44を所定位置に変位させる(ステップS22)。
次いで、出力比率制御部60は、各支持部78、80を駆動制御して各バリアブルアッテネータ74、76を変位させることにより分割レーザ光LB1と分割レーザ光LB2の出力比率の設定を行う(ステップS23)。
その後、電源制御部55がLD電源14を駆動制御してLDユニット17からレーザ光LBを発振させる(ステップS24)。このとき、シャッター50が開状態である場合には、シャッター制御部64がシャッター50を開状態にする(ステップS25)。また、半田供給制御部68は、各半田供給部20、22を駆動制御して半田SをワークWに供給する(ステップS26)。
そうすると、分割放物面鏡42から導かれた分割レーザ光LB1が第1被半田付け部316aに集光照射されると同時に、分割放物面鏡44から導かれた分割レーザ光LB2が第2被半田付け部318aに集光照射される(ステップS27)。
そして、温度比率算出部118は、分割レーザ光LB1を吸収して昇温した第1被半田付け部316aの温度と分割レーザ光LB2を吸収して昇温した第2被半田付け部318aの温度との比率を算出する(ステップS28)。
続いて、判定部120は、温度比率算出部118にて得られた算出温度比率と記憶部58に記憶されている設定温度比率とが一致しているか否かを判定する(ステップS29)。
算出温度比率と設定温度比率とが一致していない場合(ステップS29:NO)には、出力比率制御部60は、算出温度比率が設定温度比率に近づくように各支持部78、80を駆動制御して各バリアブルアッテネータ74、76を変位させることにより、分割レーザ光LB1と分割レーザ光LB2の出力比率を調整する(ステップS30)。その後、ステップS28以降の処理を行う。
算出温度比率と設定温度比率とが一致した場合(ステップS29:YES)には、半田供給制御部68は、各半田供給部20、22の駆動を停止する(ステップS31)。
その後、制御部本体116は任意の設定条件に移行する(ステップS32)。具体的には、例えば、制御部本体116は、レーザ光LBの出力を段階的に低下させた後にレーザ光LBの発振を停止する第1設定条件、レーザ光LBの出力にダウンスロープをかけて該レーザ光LBの発振を停止する第2設定条件、又はレーザ光LBを所定時間だけパルス発振させて第1被半田付け部316aと第2被半田付け部318aに後熱を加える第3設定条件等に移行することができる。
これら設定条件に基づいてレーザ光LBを制御することにより、半田Sが濡れ拡がり易くなり、高品質な半田付けを実現することができる。なお、ステップS32の設定条件の移行を行うことなく、ステップS31中に、レーザ光LBの発振を停止しても構わない。
これにより、第1被半田付け部316aの半田付けと第2被半田付け部318aの半田付けとが同時に完了する。次に、制御部24は、全ての半田付けが終了したか否かを判断する(ステップS33)。半田付けが残っている場合(ステップS33:NO)には、ステップS21以降の処理を行う。具体的には、第1被半田付け部316bと第2被半田付け部318bとの半田付けを同時に行い、さらに、第1被半田付け部316cと第2被半田付け部318cとの半田付けを同時に行う。
全ての半田付けが終了した場合(ステップS33:YES)には本実施形態に係る半田付け手順が終了する。
本実施形態では、分割レーザ光LB1が照射された各第1被半田付け部316a〜316cの温度と分割レーザ光LB2が照射された各第2被半田付け部318aの温度との比率(算出温度比率)が設定温度比率と同一になるように、各バリアブルアッテネータ74、76の位置(レーザ光LBの各バリアブルアッテネータ74、76の透過量)を調整してフィードバック制御をしているので、半田Sの温度管理を行うことができる。これにより、管理された再現性の良い接合が可能となる。
(第7実施形態)
次に、本発明の第7実施形態に係るレーザ接合システム10Gについて図16〜図18を参照しながら説明する。本実施形態に係るレーザ接合システム10Gは、レーザ光LBを用いてワークWbを昇温させてろう付けを行うものである。
先ず、本実施形態に係るワークWbについて図16及び図18Aを参照しながら説明する。図16及び図18Aに示すように、ワークWbは、第1ワーク部400と第2ワーク部402とを有する。第1ワーク部400と第2ワーク部402の各々は、例えば、いずれも銅板(金属板)で構成されており、第1ワーク部400の方が第2ワーク部402よりも大きく形成されている。本実施形態に係るワークWbは、第1ワーク部400の平面に第2ワーク部402の側面を突き合わせた状態で位置決め保持された構成となっている(図16参照)。
すなわち、図18Aから諒解されるように、第1ワーク部400のうち第2ワーク部402に接触している部分を含む近傍が第1被ろう付け部(第1被接合部)404となり、第2ワーク部402のうち第1ワーク部400に接触している部分を含む近傍が第2被ろう付け部(第2被接合部)406となる。この場合、第1ワーク部400が第2ワーク部402よりも大きいため、第1被ろう付け部404の熱容量が第2被ろう付け部406の熱容量よりも大きくなる。
また、本実施形態に係るレーザ接合システム10Gでは、半田供給部20、22に代えてろう材供給部150が設けられ、制御部本体152の構成が上述した制御部本体56の構成と異なっている。ろう材供給部150は、ろう材Bを所定の送り速度によって第1被ろう付け部404と第2被ろう付け部406との境界部408に向けて供給可能に構成されている。なお、ろう材供給部150は、出射ユニット18の移動に伴って移動可能に構成することができる。
ろう材Bとしては、アルミニウム合金ろう、リン銅ろう、銀ろう、ニッケルろう、金ろう、白金ろう、貴金属ろう等を用いることができる。このようなろう材Bは、半田(軟ろう)Sに比して溶融温度が高い硬ろうに当たる。
制御部本体152は、上述した記憶部58に代えて記憶部154が設けられると共に半田供給制御部68に代えてろう材供給制御部156が設けられている。記憶部154には、図示しない入力手段によって入力されたワークWbの情報等が記憶されている。
ワークWbの情報としては、例えば、第1ワーク部400及び第2ワーク部402の材質や大きさ、第1被ろう付け部404の熱容量に関するデータ、第2被ろう付け部406の熱容量に関するデータ、コリメータレンズユニット29の変位量と分割レーザ光LB1、LB2の出力比率との関係を示した変位量マップ等が挙げられる。ろう材供給制御部156は、ろう材供給部150を駆動制御して所定の位置にろう材Bを供給する。
次に、以上のように構成されたレーザ接合システム10Gを用いて第1ワーク部400と第2ワーク部402とをろう付けする手順について図17〜図18Bを参照しながら説明する。なお、図17のフローチャートにおいて、上述した図3のフローチャートと同様の手順についての詳細な説明は省略する。
本実施形態に係るろう付け手順では、先ず、ろう付けを行うワークWbと出射ユニット18との位置決めを行う(図17のステップS41)。すなわち、図示しない駆動機構によって出射ユニット18をワークWbに対して移動させて、分割レーザ光LB1、LB2の照射可能範囲内に第1被ろう付け部404と第2被ろう付け部406とを位置させる。
続いて、分割放物面鏡変位制御部62は、変位機構48を駆動制御して分割放物面鏡44を所定位置に変位させ(ステップS42)、分割レーザ光LB1と分割レーザ光LB2の出力比率の設定を行う(ステップS43)。
本実施形態では、第1被ろう付け部404の熱容量が第2被ろう付け部406の熱容量よりも大きいため、分割レーザ光LB1の出力が分割レーザ光LB2の出力よりも大きくなるような出力比率に設定される。
その後、電源制御部55は、LD電源14を駆動制御してLDユニット17からレーザ光LBを発振させる(ステップS44)。このとき、シャッター50が閉状態である場合には、シャッター制御部64が該シャッター50を開状態にする(ステップS45)。また、ろう材供給制御部156は、ろう材供給部150を駆動制御してろう材BをワークWbの境界部408に供給する(ステップS46)。
そうすると、分割放物面鏡42から導かれた分割レーザ光LB1が第1被ろう付け部404に集光照射されると同時に、分割放物面鏡44から導かれた分割レーザ光LB2が第2被ろう付け部406に集光照射される(ステップS47、図18A参照)。
これにより、分割レーザ光LB1が照射された第1被ろう付け部404が該分割レーザ光LB1を吸収して昇温されると共に、分割レーザ光LB2が照射された第2被ろう付け部406が該分割レーザ光LB2を吸収して昇温されることになる。なお、本実施形態のように、第1被ろう付け部404と第2被ろう付け部406が近接しているような場合には、分割レーザ光LB1又は分割レーザ光LB2がろう材Bに直接照射され、該ろう材Bが直接昇温されることもある。分割レーザ光LB1、LB2が照射されると、ろう材供給部150から境界部408に供給されたろう材Bが溶融して第1被ろう付け部404と第2被ろう付け部406に広がる。
その後、図示しない駆動機構によって出射ユニット18を前記境界部408に沿って所定距離(境界部408の長さ)だけ移動させる(ステップS48)。このとき、ろう材供給制御部156は、ろう材供給部150を境界部408に沿って移動させる。そうすると、分割レーザ光LB1が境界部408に沿って第1被ろう付け部404を移動すると共に、分割レーザ光LB2が境界部408に沿って第2被ろう付け部406を移動する一方で、ろう材Bが境界部408に沿って連続的に供給されることになる(図18B参照)。このとき、各分割レーザ光LB1、LB2の移動速度とろう材供給部150の移動速度は略同一になる。
これにより、分割レーザ光LB1、LB2が遠ざかった部位において溶融したろう材Bが凝固して凝固部160が形成されると共に、分割レーザ光LB1、LB2が移動した部位において新しく供給されたろう材Bが溶融することになるため、第1ワーク部400と第2ワーク部402とが連続的にろう付けされることとなる。
出射ユニット18の移動が完了すると、ろう材供給制御部156がろう材供給部150の駆動を停止してろう材Bの供給を停止すると共に、電源制御部55がLD電源14の駆動を停止してレーザ光LBの発振を停止する(ステップS49)。この段階で、本実施形態に係るろう付けが終了する(ステップS50)。
本実施形態によれば、第1実施形態に示した効果と同様の効果を奏することができる。本実施形態は、上述した構成に限定されない。例えば、出射ユニット18に代えて、上述した出射ユニット69、71、79、87を設けても構わない。
本発明は、上述した実施形態に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることは当然可能である。
具体的には、本発明に係るレーザ接合システムは、第1〜第7実施形態の技術的思想を適宜組み合わせて構成してもよい。例えば、第6実施形態の温度取得手段を第1実施形態に係るレーザ接合システム10Aに盛り込み、該温度取得手段にて取得された温度に基づいて出力比率変更機構28を制御してコリメータレンズユニット29の位置をフィードバック制御してもよい。この場合、管理された再現性の良い接合が可能となる。
また、上述した実施形態において、カメラユニット54を削除しても構わない。この場合、出射ユニット18、69、71、79、87を小型化することができる。
さらに、第1、第3〜第7実施形態において、カメラユニット54とミラー36を削除しても構わない。この場合、第1及び第7実施形態では、前記カメラユニット54の位置にコリメータレンズユニット29と出力比率変更機構28を設け、第3及び第5実施形態では、前記カメラユニット54の位置にコリメータレンズユニット29を設け、第4及び第6実施形態では、前記カメラユニット54の位置に楕円ビーム形成部81を設ければよい。
このような変形例によれば、コリメータレンズユニット29又は楕円ビーム形成部81から出射したレーザ光LBは、ミラー36を介することなく、分割放物面鏡42、44又は分割放物面鏡90、92、94に入射されることとなる。これにより、出射ユニット18の一層の小型化を図ることができる。
また、第1〜第6実施形態においては、半田供給部20、22によって糸半田Sを各被半田付け部に供給している。これに替えて、各被半田付け部に、半田ペーストや金属粒子を熱硬化樹脂中に分散させて成る金属ペーストをあらかじめ塗布しておくこともできる。
10A〜10G…レーザ接合システム
15…レーザ発振器 18、69、71、79、87…出射ユニット
20、22…半田供給部 24…制御部
28、70、70a、72、88…出力比率変更機構
29…コリメータレンズユニット 34…コリメートレンズ
36…ミラー 38、86…分割照射機構
42、44、90、92、94…分割放物面鏡
48、96、98…変位機構(分割放物面鏡変位手段)
56、116…制御部本体
60…出力比率制御部 62…分割放物面鏡変位制御部
74、76、100、102、104…バリアブルアッテネータ
81…楕円ビーム形成部(スポット形状変形手段)
112…第1温度測定部(温度取得手段)
114…第2温度測定部(温度取得手段)
LB1、LB2、LB3…分割レーザ光
W、Wa、Wb…ワーク

Claims (8)

  1. レーザ発振器から発振されたレーザ光をワークに照射して接合を行うレーザ接合システムにおいて、
    放物面鏡を分割することにより形成され、且つ前記レーザ光を複数の分割レーザ光に分割して前記ワークに集光照射する複数の分割放物面鏡と、
    前記複数の分割放物面鏡における前記レーザ光の入射方向に沿った前記複数の分割放物面鏡の相対位置を変位させる分割放物面鏡変位手段と、
    前記複数の分割レーザ光の出力比率を変更する出力比率変更手段と、
    を備えることを特徴とするレーザ接合システム。
  2. 請求項1記載のレーザ接合システムにおいて、
    前記レーザ発振器から発振されたレーザ光を伝送するための伝送用光ファイバと、
    前記伝送用光ファイバの出射側端部が固定されると共に、該伝送用光ファイバから出射したレーザ光を平行光にコリメートするコリメータレンズユニットとをさらに備え、
    前記出力比率変更手段は、前記コリメータレンズユニットにおける前記レーザ光の光軸方向と直交する方向に該コリメータレンズユニットを変位させることにより、前記複数の分割放物面鏡の前記レーザ光の入射比率を変更するコリメータレンズユニット変位手段を有することを特徴とするレーザ接合システム。
  3. 請求項1又は2に記載のレーザ接合システムにおいて、
    前記レーザ発振器から発振された前記レーザ光を前記各分割放物面鏡に向けて反射するミラーをさらに備え、
    前記出力比率変更手段は、前記ミラーの位置を変位させることにより、前記複数の分割放物面鏡の前記レーザ光の入射比率を変更するミラー変位手段を有することを特徴とするレーザ接合システム。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のレーザ接合システムにおいて、
    前記出力比率変更手段は、前記レーザ発振器から前記各分割放物面鏡までの光路上に配設されて、前記レーザ光の透過量を変更可能なバリアブルアッテネータを有することを特徴とするレーザ接合システム。
  5. 請求項4記載のレーザ接合システムにおいて、
    前記バリアブルアッテネータは、前記各分割放物面鏡に対応して複数配設されていることを特徴とするレーザ接合システム。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のレーザ接合システムにおいて、
    前記各分割レーザ光が照射された前記ワークの温度を取得する温度取得手段と、
    前記温度取得手段にて取得された温度に基づいて前記出力比率変更手段を制御する制御部と、をさらに備えることを特徴とするレーザ接合システム。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載のレーザ接合システムにおいて、
    前記レーザ光のスポット形状を略楕円形状又は方形状にするスポット形状変形手段をさらに備えることを特徴とするレーザ接合システム。
  8. レーザ発振器から発振されたレーザ光を複数の分割放物面鏡にて複数の分割レーザ光に分割してワークに集光照射することにより接合を行うレーザ接合方法において、
    放物面鏡を分割して形成された前記複数の分割放物面鏡における前記レーザ光の入射方向に沿った前記複数の分割放物面鏡の相対位置を変位させることによって、前記複数の分割レーザ光の焦点間距離を設定する工程と、
    前記複数の分割レーザ光の出力比率を変更する工程と、
    を行うことを特徴とするレーザ接合方法。
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