JP2007007697A - レーザロウ付け加工方法、加工ヘッド及び加工装置 - Google Patents

レーザロウ付け加工方法、加工ヘッド及び加工装置 Download PDF

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眞生 渡辺
Takashi Akaha
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Abstract

【課題】 ロウ付け対象部に対する溶融ロウ材の濡れ性(浸透性)が向上するだけでなく、ロウ付け対象部の方向変化や、ロウ付け対象部の隙間の横断面形状の相違に容易に対応することなどが可能なレーザロウ付け加工方法、加工ヘッド及び加工装置を提供する。
【解決手段】 レーザ光35を2分割して第1分割レーザ光35bと第2分割レーザ光35cとの間に空間部35dを形成し、この空間部に配置したロウワイヤ供給装置の先端部45からロウワイヤ50をロウ付け対象部38に供給するとともに、第1分割レーザ光はロウ付け対象部に供給された状態のロウワイヤのレーザロウ付け加工ヘッド移動方向と直交する方向の一方に位置して、このロウワイヤの一方側と板材36との間に集光して照射し、且つ、第2分割レーザ光は前記ロウワイヤの前記移動方向と直交する方向の他方に位置して、このロウワイヤの他方側と板材37との間に集光して照射する構成とする。そして第1分割レーザ光の前記移動方向と直交する方向の照射位置などを調整可能とする。
【選択図】 図2

Description

本発明はレーザ光を用いてロウ付け加工を行うためのレーザロウ付け加工方法、加工ヘッド及び加工装置に関する。
図13(a)は従来のレーザロウ付け加工方法の様子を示す斜視図、図13(b)は図13(a)のA方向矢視図、図14はロウ付け加工の結果を示す図である。
図13(a)及び図13(b)には板材1のフランジ部(屈曲部)1aと板材2のフランジ部(屈曲部)2aとの突合せ部であるロウ付け対象部3に対して、レーザロウ付け加工(レーザブレージング加工)を行う場合を例示している。図13(b)に示すようにロウ付け対象部3には横断面形状がV字状の隙間3aが形成されている。即ち、隙間3aは表面側(入口側)から奥側に向かうにしたがって次第に横幅が狭くなっている。
そして、このロウ付け対象部3にロウ付け加工を施すには、レーザロウ付け加工ヘッド4を図13(a)中に矢印Bで示すようにロウ付け対象部3の長手方向に沿って移動させつつ、図示しないレーザ発振器から発振されてレーザロウ付け加工ヘッド4まで伝送されてきたレーザ光7を、レーザロウ付け加工ヘッド4からロウ付け対象部3に集光して照射する。同時にロウワイヤ6を、レーザロウ付け加工ヘッド4の移動方向前方側に配設されたロウワイヤ供給装置の先端部5からロウ付け対象部3へと供給する。その結果、レーザ光7によってロウワイヤ6が加熱溶融されるとともにロウ付け対象部3が加熱昇温されることにより、ロウ付け対象部3がロウ付けされる。
ところが、この場合にはレーザ光7が主にロウワイヤ6に照射されるため、ロウ付け対象部3(隙間3a)の奥の方まで十分に加熱昇温することができず、十分な濡れ性(濡れ面積)が得られないため、図14に示すようにロウワイヤ6の溶融物であるロウ材6Aが、ロウ付け対象部3の隙間3aの奥まで到達しない。即ち、奥の方が非常に狭くなっているV字状の隙間3aに対しては溶融ロウ材6Aの浸透性が悪い。従って、板材1,2とロウ材6Aとの接合面積が小さくなり、板材1,2の接合強度が小さくなってしまう。
これに対して下記の特許文献1にはV字状の隙間を有するロウ付け対象部に対し、濡れ面積を大きくして溶融ロウ材の浸透性を向上させたレーザロウ付け加工ヘッドが開示されている。図15には、このレーザロウ付け加工ヘッドの構成を示す。
図15に示すように、レーザロウ付け加工ヘッド21内には図示しないレーザ発振器から発振されたレーザ光28aが光ファイバ27を通って取り込まれ、取り込まれたレーザ光28aはコリメートレンズ22で平行光28aとなってビームスプリッタ23に達する。ビームスプリッタ23では平行光28aを二つの分割レーザ光28b,28cとする。分割レーザ光28b,28cはベンドミラー24,25で反射して分割平行光28d,28eとなる。分割平行光28d,28eは集光レンズ26で集光されて集光レンズ26の焦点fに向かう収束光28f,28gとなる。この収束光28f,28bが、レーザロウ付け加工ヘッド4の移動方向前方側に配設された図示しないロウワイヤ供給装置の先端部から板材1,2のロウ付け対象部3へ供給されたロウワイヤ6の手前の焦点fで交差した後は、その前方で再び二つの分割レーザ光28h,28iとなる。そして、この分割レーザ光28h,28iが、ロウワイヤ6と各板材1,2との間にそれぞれ照射される。
なお、1つのレーザ光を2分割するレーザ加工ヘッドの例としては下記の特許文献2に開示されたものもある。
特開2003−311452号公報 特開2002−59286号公報
しかしながら、溶融ロウ材の浸透性を改善した上記従来のレーザロウ付け加工ヘッド21においても、依然としてロウワイヤ6はレーザロウ付け加工ヘッド21の移動方向の前方からロウ付け対象部3へ供給する構成であるため、ロウ付け対象部の方向の2次元的又は3次元的な変化に応じてレーザロウ付け加工ヘッド21の移動方向も2次元的又は3次元的に変化させる場合にレーザロウ付け加工ヘッド21(即ち分割レーザ光28h,28i)とロウワイヤ6との相対位置関係を一定に保持するのが面倒であり、特にロボットによる3次元ロウ付け加工には適さない。
また、レーザロウ付け加工ヘッド21ではロウ付け対象部3に対する分割レーザ光28h,28iの照射位置、即ちレーザロウ付け加工ヘッド21の移動方向と直交する方向の照射位置が固定であるため、当該照射位置が、特定のロウ付け対象部3に対しては適切であっても、V字状の隙間の横断面形状が異なる他のロウ付け対象部に対しては不適切となる場合もある。
従って本発明は上記の事情に鑑み、ロウ付け対象部に対する溶融ロウ材の濡れ性(浸透性)が向上するだけでなく、ロウ付け対象部の2次元的又は3次元的な方向変化に容易に対応することや、ロウ付け対象部の隙間の横断面形状の相違にも容易に対応することなどが可能なレーザロウ付け加工方法、加工ヘッド及び加工装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決する第1発明のレーザロウ付け加工方法は、第1ワークと第2ワークの突き合せ部であって横断面形状がV字状の隙間が形成されたロウ付け対象部に対し、レーザロウ付け加工ヘッドが前記ロウ付け対象部の長手方向に沿って相対移動しつつ、前記レーザロウ付け加工ヘッドから前記ロウ付け対象部にレーザ光を集光して照射するとともにロウワイヤを供給することにより、前記レーザ光で前記ロウワイヤの加熱溶融と前記ロウ付け対象部の加熱昇温とを行って前記ロウ付け対象部をロウ付けするレーザロウ付け加工方法であって、
前記レーザ光を第1分割レーザ光と第2分割レーザ光とに2分割し、且つ、前記第1分割レーザ光と前記第2分割レーザ光とを前記相対移動方向と直交する方向に離間させることにより前記第1分割レーザ光と前記第2分割レーザ光との間に空間部を形成して、この空間部に配置したロウワイヤ供給装置の先端部から、前記ロウワイヤを前記ロウ付け対象部に供給すること、
前記第1分割レーザ光は、前記ロウ付け対象部に供給された状態の前記ロウワイヤの前記相対移動方向と直交する方向の一方に位置して、このロウワイヤの一方側と前記第1ワークとの間に集光して照射し、且つ、前記第2分割レーザ光は、前記ロウワイヤの前記相対移動方向と直交する方向の他方に位置して、このロウワイヤの他方側と前記第2ワークとの間に集光して照射することを特徴とする。
また、第2発明のレーザロウ付け加工方法は、第1発明のレーザロウ付け加工方法において、
前記第1分割レーザ光もしくは前記第2分割レーザ光、又は、前記第1分割レーザ光及び前記第2分割レーザ光の前記相対移動方向と直交する方向の照射位置を、前記ロウ付け対象部の隙間の横断面形状に応じて調整した後、前記相対移動を開始して前記ロウ付けを行うことを特徴とする。
また、第3発明のレーザロウ付け加工方法は、第1発明のレーザロウ付け加工方法において、
前記相対移動のとき、前記第1分割レーザ光もしくは前記第2分割レーザ光、又は、前記第1分割レーザ光及び前記第2分割レーザ光を、前記相対移動方向と直交する方向に振ることを特徴とする。
また、第4発明のレーザロウ付け加工方法は、第2又は第3発明のレーザロウ付け加工方法において、
前記第1分割レーザ光と前記第2分割レーザ光の分割割合を、前記ロウ付け対象部の隙間の横断面形状に応じて調整した後、前記相対移動を開始して前記ロウ付けを行うことを特徴とする。
また、第5発明のレーザロウ付け加工方法は、第1ワークと第2ワークの突き合せ部であって横断面形状がV字状の隙間を有するロウ付け対象部に対し、レーザロウ付け加工ヘッドが前記ロウ付け対象部の長手方向に沿って相対移動しつつ、前記レーザロウ付け加工ヘッドから前記ロウ付け対象部にレーザ光を集光して照射するとともにロウワイヤを供給することにより、前記レーザ光で前記ロウワイヤの加熱溶融と前記ロウ付け対象部の加熱昇温とを行って前記ロウ付け対象部をロウ付けするレーザロウ付け加工方法であって、
前記レーザ光の一部をレーザ光本体の外側に取り出してレーザ光本体に空間部を形成することによりレーザ光本体の横断面形状をC字状とし、前記空間部に配置したロウワイヤ供給装置の先端部から、前記ロウワイヤを前記ロウ付け対象部に供給すること、
前記レーザ光本体の一方の側部は、前記ロウ付け対象部に供給された状態の前記ロウワイヤの前記相対移動方向と直交する方向の一方に位置して、このロウワイヤの一方側と前記第1ワークとの間に集光して照射し、且つ、前記レーザ光本体の他方の側部は、前記ロウワイヤの前記相対移動方向と直交する方向の他方に位置して、このロウワイヤの他方側と前記第2ワークとの間に集光して照射することを特徴とする。
また、第6発明のレーザロウ付け加工方法は、第5発明のレーザロウ付け加工方法において、
前記レーザ光本体の外側に取り出した前記レーザ光の一部も前記ロウ付け対象部に集光して照射する場合、前記レーザ光の一部の前記相対移動方向と直交する方向の照射位置を、前記ロウ付け対象部の隙間の横断面形状に応じて調整した後、前記相対移動を開始して前記ロウ付けを行うことを特徴とする。
また、第7発明のレーザロウ付け加工方法は、第5発明のレーザロウ付け加工方法において、
前記レーザ光本体の外側に取り出した前記レーザ光の一部も前記ロウ付け対象部に集光して照射する場合、前記相対移動のときに前記レーザ光の一部を、前記相対移動方向と直交する方向に振ることを特徴とする。
また、第8発明のレーザロウ付け加工ヘッドは、第1ワークと第2ワークの突き合せ部であって横断面形状がV字状の隙間が形成されたロウ付け対象部に対し、前記ロウ付け対象部の長手方向に沿って相対移動しつつ、前記ロウ付け対象部にレーザ光を集光して照射するとともにロウワイヤを供給することにより、前記レーザ光で前記ロウワイヤの加熱溶融と前記ロウ付け対象部の加熱昇温とを行って前記ロウ付け対象部をロウ付けするレーザロウ付け加工ヘッドであって、
前記レーザ光を第1分割レーザ光と第2分割レーザ光とに2分割し、且つ、前記第1分割レーザ光と前記第2分割レーザ光とを前記相対移動方向と直交する方向に離間させることにより前記第1分割レーザ光と前記第2分割レーザ光との間に空間部を形成するレーザ光分割手段と、
前記空間部に配設されて前記ロウワイヤを前記ロウ付け対象部に供給するロウワイヤ供給装置の先端部とを有し、
前記第1分割レーザ光は、前記ロウ付け対象部に供給された状態の前記ロウワイヤの前記相対移動方向と直交する方向の一方に位置して、このロウワイヤの一方側と前記第1ワークとの間に集光手段により集光して照射し、且つ、前記第2分割レーザ光は、前記ロウワイヤの前記相対移動方向と直交する方向の他方に位置して、このロウワイヤの他方側と前記第2ワークとの間に前記集光手段により集光して照射する構成としたことを特徴とする。
また、第9発明のレーザロウ付け加工ヘッドは、第8発明のレーザロウ付け加工ヘッドにおいて、
前記第1分割レーザ光もしくは前記第2分割レーザ光、又は、前記第1分割レーザ光及び前記第2分割レーザ光の前記相対移動方向と直交する方向の照射位置を調整するレーザ光照射位置調整手段を有することを特徴する。
また、第10発明のレーザロウ付け加工ヘッドは、第8発明のレーザロウ付け加工ヘッドにおいて、
前記相対移動のとき、前記第1分割レーザ光もしくは前記第2分割レーザ光又は前記第1分割レーザ光及び前記第2分割レーザ光を、前記相対移動方向と直交する方向に振るレーザ光振り手段を有することを特徴とする。
また、第11発明のレーザロウ付け加工ヘッドは、第8発明のレーザロウ付け加工ヘッドにおいて、
前記第1分割レーザ光と前記第2分割レーザ光の分割割合を調整するレーザ光分割割合調整手段を有することを特徴とする。
また、第12発明のレーザロウ付け加工ヘッドは、第1ワークと第2ワークの突き合せ部であって横断面形状がV字状の隙間を有するロウ付け対象部に対し、前記ロウ付け対象部の長手方向に沿って相対移動しつつ、前記ロウ付け対象部にレーザ光を集光して照射するとともにロウワイヤを供給することにより、前記レーザ光で前記ロウワイヤの加熱溶融と前記ロウ付け対象部の加熱昇温とを行って前記ロウ付け対象部をロウ付けするレーザロウ付け加工ヘッドであって、
前記レーザ光の一部をレーザ光本体の外側に取り出してレーザ光本体に空間部を形成するkとにより、前記レーザ光本体の横断面形状をC字状とする空間部形成手段と、
前記空間部に配設されて前記ロウワイヤを前記ロウ付け対象部に供給するロウワイヤ供給装置の先端部とを有し、
前記レーザ光本体の一方の側部は、前記ロウ付け対象部に供給された状態の前記ロウワイヤの前記相対移動方向と直交する方向の一方に位置して、このロウワイヤの一方側と前記第1ワークとの間に集光手段により集光して照射し、且つ、前記レーザ光本体の他方の側部は、前記ロウワイヤの前記相対移動方向と直交する方向の他方に位置して、このロウワイヤの他方側と前記第2ワークとの間に前記集光手段により集光して照射する構成としたことを特徴とする。
また、第13発明のレーザロウ付け加工ヘッドは、第12発明のレーザロウ付け加工ヘッドにおいて、
前記レーザ光本体の外側に取り出した前記レーザ光の一部を前記ロウ付け対象部に集光して照射する集光手段と、
前記レーザ光の一部の前記相対移動方向と直交する方向の照射位置を調整するレーザ光照射位置調整手段とを有することを特徴とする。
また、第14発明のレーザロウ付け加工ヘッドは、第12発明のレーザロウ付け加工ヘッドにおいて、
前記レーザ光本体の外側に取り出した前記レーザ光の一部を前記ロウ付け対象部に集光して照射する集光手段と、
前記相対移動のとき、前記レーザ光の一部を、前記相対移動方向と直交する方向に振るレーザ光振り手段とを有することを特徴とする。
また、第15発明のレーザロウ付け加工装置は、第8〜第14発明の何れかのレーザロウ付け加工ヘッドと、
レーザ光を発振するレーザ発振器と、
前記レーザ発振器から発振されたレーザ光を前記レーザロウ付け加工ヘッドへと伝送するレーザ光伝送手段と、
前記ロウ付け対象部に対し、前記レーザロウ付け加工ヘッドを前記ロウ付け対象部の長手方向に沿って相対移動させるレーザロウ付け加工ヘッド移動手段とを有することを特徴とする。
第1発明のレーザロウ付け加工方法又は第8発明のレーザロウ付け加工ヘッドによれば、レーザ光を2分割して第1分割レーザ光と第2分割レーザ光との間に空間部を形成し、この空間部に配置したロウワイヤ供給装置の先端部からロウワイヤをワークのロウ付け対象部に供給するとともに、第1分割レーザ光はロウ付け対象部に供給された状態のロウワイヤにおけるレーザロウ付け加工ヘッドの相対移動方向と直交する方向(即ちロウ付け対象部の幅方向)の一方に位置して、このロウワイヤの一方側と第1ワークとの間に集光して照射し、且つ、第2分割レーザ光は前記ロウワイヤの前記相対移動方向と直交する方向の他方に位置して、このロウワイヤの他方側と第2ワークとの間に集光して照射するため、第1分割レーザ光と第2分割レーザ光が、ロウワイヤを加熱溶融するだけでなく、単にレーザ光を照射する場合に比べてV字状の隙間へもよく入り込んでロウ付け対象部の加熱昇温も効率的に行うことができる。このため、ロウ付け対象部に対する溶融ロウ材の濡れ性(浸透性)が良好になって、V字状の隙間の奥の方まで溶融ロウ材が入り込むため、第1ワークと第1ワークの接合強度が向上する。しかも、第1分割レーザ光と第2分割レーザ光の間の空間部にロウワイヤ供給装置の先端部が配設されており、第1分割レーザ光及び第2分割レーザ光とロウワイヤとが同軸状となるため、従来に比べてレーザ光とロウワイヤの相対位置関係を一定に保つ手間がかからないため、ロウ付け対象部の2次元的又は3次元的な方向変化にも容易に対応することができる。
また、第2発明のレーザロウ付け加工方法又は第9発明のレーザロウ付け加工ヘッドによれば、第1分割レーザ光もしくは第2分割レーザ光、又は、第1分割レーザ光及び第2分割レーザ光の前記相対移動方向と直交する方向(ロウ付け対象部の幅方向)の照射位置を、ロウ付け対象部の隙間の横断面形状に応じて調整することができるため(即ち、このことによってV字状の隙間の深さ方向の照射位置も調整することができるため)、ロウ付け対象部の隙間の横断面形状が異なる場合、例えばV字状の隙間の開く角度や深さなどが異なる場合にも、ロウ付け対象部を加熱昇温するのに適切な照射位置を容易に選択することができて、ロウ付け対象部に対する溶融ロウ材の濡れ性(浸透性)を、より良くすることができる。
また、第3発明のレーザロウ付け加工方法又は第10発明のレーザロウ付け加工ヘッドによれば、レーザロウ付け加工ヘッドの相対移動のとき、第1分割レーザ光もしくは第2分割レーザ光、又は、第1分割レーザ光及び第2分割レーザ光を、前記相対移動方向と直交する方向(ロウ付け対象部の幅方向)に振るため、これらのレーザ光を振らない場合に比べてロウ付け対象部の幅方向に全体的に(即ちV字の隙間の深さ方向にも全体的に)レーザ光を照射することができる。このため、より確実にロウ付け対象部の加熱昇温を行うことができてロウ付け対象部に対する溶融ロウ材の濡れ性(浸透性)を、より良くすることができる。
また、第4発明のレーザロウ付け加工方法又は第11発明のレーザロウ付け加工ヘッドによれば、第1分割レーザ光と第2分割レーザ光の分割割合を、ロウ付け対象部の隙間の横断面形状に応じて調整することができるため、ロウ付け対象部の隙間の横断面形状が異なる場合、例えばロウワイヤの一方側と他方側とでロウワイヤとワークとの間隔が異なる場合などにも、ロウ付け対象部を加熱昇温するのに適切な第1分割レーザ光と第2分割レーザ光の分割割合を容易に選択することができて、ロウ付け対象部に対する溶融ロウ材の濡れ性(浸透性)を、より良くすることができる。
また、第5発明のレーザロウ付け加工方法又は第12発明のレーザロウ付け加工ヘッドによれば、レーザ光の一部をレーザ光本体の外側に取り出してレーザ光本体に空間部を形成し(レーザ光本体の横断面形状をC字状とし)、この空間部に配置したロウワイヤ供給装置の先端部からロウワイヤをワークのロウ付け対象部に供給するとともに、レーザ光本体の一方の側部はロウ付け対象部に供給された状態のロウワイヤのレーザロウ付け加工ヘッドの相対移動方向と直交する方向(即ちロウ付け対象部の幅方向)の一方に位置して、このロウワイヤの一方側と第1ワークとの間に集光して照射し、且つ、レーザ光本体の他方の側部は、前記ロウワイヤの前記相対移動方向と直交する方向の他方に位置して、このロウワイヤの他方側と第2ワークとの間に集光して照射するため、横断面形状がC字状のレーザ光本体が、ロウワイヤを加熱溶融するだけでなく、単にレーザ光を照射する場合に比べてV字状の隙間へもよく入り込んでロウ付け対象部の加熱昇温も効率的に行うことができる。このため、ロウ付け対象部に対する溶融ロウ材の濡れ性(浸透性)が良好になって、V字状の隙間の奥の方まで溶融ロウ材が入り込むため、第1ワークと第1ワークの接合強度が向上する。しかも、レーザ光本体の空間部にロウワイヤ供給装置の先端部が配設されており、レーザ光本体とロウワイヤとが同軸状となるため、従来に比べてレーザ光とロウワイヤの相対位置関係を一定に保つ手間がかからないため、ロウ付け対象部の2次元的又は3次元的な方向変化にも容易に対応することができる。
また、第6発明のレーザロウ付け加工方法又は第13発明のレーザロウ付け加工ヘッドによれば、レーザ光本体の外側に取り出したレーザ光の一部もワークのロウ付け対象部に集光して照射する場合、レーザ光の一部の前記相対移動方向と直交する方向(ロウ付け対象部の幅方向)の照射位置を、ロウ付け対象部の隙間の横断面形状に応じて調整することができるため(即ち、このことによってV字状の隙間の深さ方向の照射位置も調整することができるため)、ロウ付け対象部の隙間の横断面形状が異なる場合、例えばV字状の隙間の開く角度や深さなどが異なる場合にも、ロウ付け対象部を加熱昇温するのに適切な照射位置を容易に選択することができて、ロウ付け対象部に対する溶融ロウ材の濡れ性(浸透性)を、より良くすることができる。
また、第7発明のレーザロウ付け加工方法又は第14発明のレーザロウ付け加工ヘッドによれば、レーザ光本体の外側に取り出したレーザ光の一部もワークのロウ付け対象部に集光して照射する場合、レーザロウ付け加工ヘッドの相対移動のときにレーザ光の一部を、前記相対移動方向と直交する方向(ロウ付け対象部の幅方向)に振るため、これらのレーザ光を振らない場合に比べてロウ付け対象部の幅方向に全体的に(即ちV字の隙間の深さ方向にも全体的に)レーザ光を照射することができる。このため、より確実にロウ付け対象部の加熱昇温を行うことができてロウ付け対象部に対する溶融ロウ材の濡れ性(浸透性)を、より良くすることができる。
また、第15発明のレーザロウ付け加工装置によれば、第8〜第14発明の何れかのレーザロウ付け加工ヘッドを有しているため、上記第8〜第14発明の効果が得られることから、ロウ付け加工に非常に適したレーザロウ付け加工装置を実現することができる。
以下、本発明の実施の形態例を図面に基づいて詳細に説明する。
<実施の形態例1>
図1は本発明の実施の形態例1に係るレーザロウ付け加工装置の構成を示す斜視図、図2(a)は前記レーザロウ付け加工装置に備えたレーザロウ付け加工ヘッドの構成を示す側面図、図2(b)は図2(a)のC−C線矢視断面図である。また、図3(a)は図2(a)のD部拡大図であって第1分割レーザ光の照射位置を調整する様子を示す図、図3(b)は図2(a)のD部拡大図であって第1分割レーザ光と第2分割レーザ光の分割割合を調整する様子を示す図、図3(c)は図2(a)のD部拡大図であってロウ付け加工の結果を示す図である。また、図4(a)〜図4(d)は前記レーザロウ付け加工ヘッドを適用することが有効な各種のワーク例を示す図である。
図1に示すように、本実施の形態例1のレーザロウ付け加工装置はYAGレーザ発振器31、レーザ光伝送手段としての光ファイバ32、レーザロウ付け加工ヘッド33、レーザロウ付け加工ヘッド移動手段としての多軸NC(数値制御)ロボット34などを備えている。
YAGレーザ発振器31から発振されたレーザ光35は、光ファイバ32によってレーザロウ付け加工ヘッド33の入力部まで伝送され、光ファイバ32の先端から出射される。レーザロウ付け加工ヘッド33は多軸NCロボット34に装着されており、この多軸NCロボット34によって、第1ワークとしての第1の板材36と第2ワークとしての第2の板材37との突き合わせ部であるロウ付け対象部38の長手方向(図1中の矢印E方向)に移動される。なお、このとき、必ずしもレーザロウ付け加工ヘッド33側を移動させる場合に限定するものではなく、板材36,37側を移動させてもよく、レーザロウ付け加工ヘッド21が板材36,37に対して相対移動すればよい。
レーザロウ付け加工ヘッド33は、その外筒39内に1つのコリメート光学系としてのコリメートレンズ群40と、第1反射ミラー41と、第2反射ミラー42と、1つの集光光学系(集光手段)としての集光レンズ群43とを備えている。コリメートレンズ群40は直列に配列された複数枚のレンズから構成されている。集光レンズ群43も直列に配列された複数枚のレンズから構成されている。また、外筒39の先(図中下部)にはロウワイヤ供給装置44の先端部(チップ)45が配設されている。また、第2反射ミラー42にはレーザ光照射位置調整手段としてのミラー回動装置46を備えており、第1反射ミラー41にはレーザ光分割割合調整手段としてのミラー移動装置47を備えている。ミラー回動装置46は電動機などの回転駆動手段を備えて第2反射ミラー42を回動させるものである。ミラー移動装置47は電動機と直線移動機構(ラック&ピニオンなど)との組み合わせやエアシリンダなどの直線駆動手段を備えて第1反射ミラー41を直線的に移動させるものである。
図1及び図2に示すようにレーザロウ付け加工ヘッド33では、まず、光ファイバ32の先端から出射されたレーザ光35を、光ファイバ32の先(図中下方)に配設されたコリメートレンズ群40によって平行光35aにする。コリメートレンズ群40の先(図中下方)には第1反射ミラー41と第2反射ミラー42とが配設され、これらの反射ミラー41,42の先(図中下方)には集光レンズ群43が配設されている。また、図示は省略するが、集光レンズ群43の先(図中下方)には集光レンズ群43などを保護するための保護ガラスも設けられている。なお、コリメートレンズ群40に代えて1枚のコリメートレンズを用いてもよく、集光レンズ群43に代えて1枚の集光レンズを用いてもよい。
第1反射ミラー41はフラットミラーであり、コリメートレンズ群40によって平行にされた平行光35aに対して、この平行光35aの光軸と直交する方向に平行光35aの横断面の中央部まで挿入されるとともに、反射面41aが上向き(コリメートレンズ群側の向き)で且つ外側(図中左側)に傾けられている。従って、この第1反射ミラー41では、平行光35aの一部(図中左半分)を側方(図中左方向)に反射することにより、平行光35aを第1分割レーザ光35bと第2分割レーザ光35cとに2等分割する。なお、第1反射ミラー41の端部41bは平行光35aの無駄な反射を防止するためにナイフエッジ構造となっている。第2反射ミラー42は第1反射ミラー41と同様のフラットミラーであり、第1反射ミラー41の側方に配置されるとともに、反射面42aが下向き(集光レンズ群側の向き)で且つ第1反射ミラー41側(図中右側)に傾けられている。従って、この第2反射ミラー42では、第1反射ミラー41によって反射された第1分割レーザ光35bを更に集光レンズ群43方向(図中下方)へと第1分割レーザ光35cと平行になるように反射して、第1分割レーザ光35bと第2分割レーザ光35cとの間に空間部(間隔)35dを設ける。
集光レンズ群43では、第1及び第2反射ミラー41,42によって反射された第1分割レーザ光35bと、第1反射ミラー41によって反射されずにそのまま図中下方(集光レンズ方向)へと伝送された第2分割レーザ光35cとを、板材36,37のロウ付け対象部38に集光して照射する。集光レンズ群43はコリメートレンズ群40よりも多少径が大きくなっている。そして、コリメートレンズ群40の光軸と集光レンズ群43の光軸とを同光軸と直交する方向にずらすことによりコリメートレンズ群40を集光レンズ群43に対して一方側(図中右側)に寄せ、この集光レンズ群43の他方側(図中左側)に第1及び第2反射ミラー41,42で反射された第1分割レーザ光35bを入射させるように構成している。
このことにより、コリメートレンズ群40から集光レンズ群43へと真直ぐに伝送される第2分割レーザ光35cと、この第2分割レーザ光35cに対してその光軸と直交する方向(図中左方向)に離間する第1分割レーザ光35bとが1つの集光レンズ群43に入射されるようになっている。このようして1つの集光レンズ群43で両方の分割レーザ光35b,35cを集光することができるため、レーザロウ付け加工ヘッド全体が非常に小型となっている。
集光レンズ群43のレーザ光出射側(図中下側)では、第1分割レーザ光35bと第2分割レーザ光35cとの間の空間部35dにロウワイヤ供給装置44の先端部45が配設されている。ロウワイヤ供給装置44はロウワイヤ送り装置48と、先端部45と、これらのロウワイヤ送り装置48と先端部45とをつなぐ案内管49とを有しており、これらが外筒39などの適宜の支持部に支持されてレーザロウ付け加工ヘッド33に装着されている。ロウワイヤ送り装置48から送り出されるロウワイヤ50はワーク(板材36,37)よりも低融点のロウ材(銅合金など)からなるものであり、案内管49によって先端部45へと案内され、この先端部45から繰り出されて板材36,37のロウ付け対象部38へ供給される。このとき、先端部45が第1分割レーザ光35bと第2分割レーザ光35cとの間の空間部35dに配置されているため、先端部45から繰り出されるロウワイヤ50と第1及び第2分割レーザ光35b,35cは図2(b)に示すように同軸状となる。
図3に示すように、ロウ付け対象部38は板材36のフランジ部(屈曲部)36aと板材37のフランジ部(屈曲部)37aとの突き合わせ部であるため、ロウ付け対象部38には横断面形状がV字状の隙間38aが形成されている。即ち、隙間38aは横幅が表面側(入口側)から奥側に向かうにしたがって次第に狭くなっているため、横断面形状が概ねVの字のような形状となっている。
そして、図3に示すように、第1分割レーザ光35bは、ロウ付け対象部38に供給された状態のロウワイヤ50の対してレーザロウ付け加工ヘッド33の移動方向(ロウ付け対象部38の長手方向:図1の矢印E方向)と直交する方向(ロウ付け対象部38の幅方向)の一方に位置しており、このロウワイヤ50の一方側と板材36との間に集光して照射され、且つ、第2分割レーザ光35cは、ロウ付け対象部38に供給された状態のロウワイヤ50に対してレーザロウ付け加工ヘッド33の移動方向(ロウ付け対象部38の長手方向)と直交する方向(ロウ付け対象部38の幅方向)の他方に位置して、このロウワイヤ50の他方側と板材37との間に集光して照射される構成となっている。
また、図1及び図2に示すようにミラー回動装置46では第2反射ミラー42を、レーザロウ付け加工ヘッド33の移動方向(ロウ付け対象部38の長手方向)に沿った回動軸42b回りに矢印Fのように回動させることができる。即ち、ミラー回動装置46はレーザ光照射位置調整手段として機能するものであり、図3(a)に実線と一点鎖線とで示すように第1分割レーザ光35bの前記移動方向と直交する方向(ロウ付け対象部38の幅方向)の照射位置を調整することができる。なお、このことによってV字状の隙間38aの深さ方向の照射位置も調整されることになる。
ミラー回動装置46による第2反射ミラー42の回動(第1分割レーザ光35bの照射位置の調整)は、レーザロウ付け加工ヘッド33の移動を開始する前にロウ付け対象部38の隙間38aの横断面形状に応じて行うものであり、予め設定した隙間38aの横断面形状データに基づいて自動的に実施するようにしてもよく、作業員の手動操作によって実施するようにしてもよい。また、必ずしもミラー回動装置46によって行う場合に限定するものではなく、作業員の手作業によって第2反射ミラー42の回動(第1分割レーザ光35bの照射位置の調整)を行う構成としてもよい。また、第1分割レーザ光35bの照射位置(回動角度)を調整する際には、この調整とともに多軸NCロボット34によるレーザロウ付け加工ヘッド33全体の角度も調整も行うことにより、より適切な第1分割レーザ光35bと第2分割レーザ光35cの照射位置(照射角度)を調整するようにしてもよい。なお、隙間38aの横断面形状に応じて、第1分割レーザ光35bなどの照射位置をどの程度調整するのが適当かは、予め試験などを行って適宜決定すればよい。
また、ミラー回動装置46はレーザ光振り手段として機能させることもできる。即ち、レーザロウ付け加工ヘッド33がロウ付け対象部38の長手方向に沿って移動するとき、ミラー回動装置46が第2反射ミラー42を左右に繰り返し回動させることにより、第1分割レーザ光35bを、図3(a)に矢印Gで示すように前記移動方向と直交する方向(ロウ付け対象部38の幅方向)に振るようにすることもできる。
また、図1及び図2に示すようにミラー移動装置47はレーザ光分割割合調整手段として機能するものであり、第1反射ミラー41をレーザロウ付け加工ヘッド33の移動方向と直交する方向(ロウ付け対象部38の幅方向:図1,2の矢印H方向)に移動させることにより、第1分割レーザ光35bと第2分割レーザ光35cの分割割合を調整することができる。このミラー移動装置47による第1反射ミラー41の移動(第1分割レーザ光35bと第2分割レーザ光35cの分割割合の調整)も、レーザロウ付け加工ヘッド33の移動を開始する前にロウ付け対象部38の隙間38aの横断面形状に応じて行うものであり、予め設定した隙間38aの横断面形状データに基づいて自動的に実施するようにしてもよく、作業員の手動操作によって実施するようにしてもよい。また、必ずしもミラー移動装置46によって行う場合に限定するものではなく、作業員の手作業によって第1反射ミラー41の移動(第1分割レーザ光35bと第2分割レーザ光35cの分割割合の調整)を行う構成としてもよい。図3(b)には第2分割レーザ光35cの分割割合を第1分割レーザ光35bの分割割合よりも大きくした場合を例示している。なお、隙間38aの横断面形状に応じて、第1分割レーザ光35bと第2分割レーザ光35cの分割割合をどの程度調整するのが適当かは、予め試験などを行って適宜決定すればよい。
以上のように、本実施の形態例1のレーザロウ付け加工ヘッド33又はレーザロウ付け加工方法によれば、レーザ光35を2分割して第1分割レーザ光35bと第2分割レーザ光35cとの間に空間部35dを形成し、この空間部35dに配置したロウワイヤ供給装置44の先端部45からロウワイヤ50を板材36,37のロウ付け対象部38に供給するとともに、第1分割レーザ光35bはロウ付け対象部38に供給された状態のロウワイヤ50におけるレーザロウ付け加工ヘッド33の移動方向と直交する方向(即ちロウ付け対象部38の幅方向)の一方に位置して、このロウワイヤ50の一方側と板材36との間に集光して照射し、且つ、第2分割レーザ光35cは前記ロウワイヤ50の前記移動方向と直交する方向の他方に位置して、このロウワイヤ50の他方側と板材37との間に集光して照射するため、第1分割レーザ光35bと第2分割レーザ光35cが、ロウワイヤ50を加熱溶融するだけでなく、単にレーザ光を照射する場合に比べてV字状の隙間38aへもよく入り込んでロウ付け対象部38の加熱昇温も効率的に行うことができる。このため、ロウ付け対象部38に対する溶融ロウ材50Aの濡れ性(浸透性)が良好になって、図3(c)に示すようにV字状の隙間38aの奥の方まで溶融ロウ材50Aが入り込むため、板材36,37の接合強度が向上する。しかも、第1分割レーザ光35bと第2分割レーザ光35cの間の空間部35dにロウワイヤ供給装置44の先端部45が配設されており、第1分割レーザ光35b及び第2分割レーザ光35cとロウワイヤ50とが同軸状となるため、従来に比べてレーザ光とロウワイヤの相対位置関係を一定に保つ手間がかからないため、ロウ付け対象部の2次元的又は3次元的な方向変化にも容易に対応することができる。
また、本実施の形態例1のレーザロウ付け加工ヘッド33又はレーザロウ付け加工方法によれば、第1分割レーザ光35bの前記移動方向と直交する方向(ロウ付け対象部38の幅方向)の照射位置を、ロウ付け対象部38の隙間38aの横断面形状に応じて調整することができるため(即ち、このことによってV字状の隙間38aの深さ方向の照射位置も調整することができるため)、ロウ付け対象部38の隙間38aの横断面形状が異なる場合、例えばV字状の隙間38aの開く角度や深さなどが異なる場合にも、ロウ付け対象部38を加熱昇温するのに適切な照射位置を容易に選択することができて、ロウ付け対象部38に対する溶融ロウ材50Aの濡れ性(浸透性)を、より良くすることができる。
また、本実施の形態例1のレーザロウ付け加工ヘッド33又はレーザロウ付け加工方法によれば、レーザロウ付け加工ヘッド33の移動のとき、第1分割レーザ光35bを、前記移動方向と直交する方向(ロウ付け対象部38の幅方向)に振るため、レーザ光を振らない場合に比べてロウ付け対象部38の幅方向に全体的に(即ちV字の隙間38aの深さ方向にも全体的に)レーザ光を照射することができる。このため、より確実にロウ付け対象部38の加熱昇温を行うことができてロウ付け対象部38に対する溶融ロウ材50Aの濡れ性(浸透性)を、より良くすることができる。
また、本実施の形態例1のレーザロウ付け加工ヘッド33又はレーザロウ付け加工方法によれば、第1分割レーザ光35bと第2分割レーザ光35cの分割割合を、ロウ付け対象部38の隙間38aの横断面形状に応じて調整することができるため、ロウ付け対象部38の隙間38aの横断面形状が異なる場合、例えばロウワイヤ50の一方側と他方側とでロウワイヤ50と板材36,37との間隔が異なる場合などにも、ロウ付け対象部38を加熱昇温するのに適切な第1分割レーザ光35aと第2分割レーザ光35bの分割割合を容易に選択することができて、ロウ付け対象部38に対する溶融ロウ材50Aの濡れ性(浸透性)を、より良くすることができる。
また、本実施の形態例1のレーザロウ付け加工装置によれば、レーザロウ付け加工ヘッド33を有しているため、上記の効果が得られることから、ロウ付け加工に非常に適したレーザロウ付け加工装置を実現することができる。
なお、レーザ光分割手段及び集光手段の構成としてはレーザ光を2分割してその間に空間部を形成し、これらの分割レーザ光をロウ付け対象部に集光して照射する構成のものであればよいが、特に上記のような構成とした場合、即ち、レーザ光35を平行にする1つのコリメート光学系(コリメートレンズ群40)と、このコリメート光学系で平行にされたレーザ光35aの一部分を反射することにより、同レーザ光35aを第1分割レーザ光35bと第2分割レーザ光35cとに2分割する第1反射ミラー41と、第1反射ミラー41で反射された第1分割レーザ光35bを更に反射して、第1分割レーザ光35bと第2分割レーザ光35cとの間に空間部35dを設ける第2反射ミラー42と、第1分割レーザ光35aと第2分割レーザ光35cとをロウ付け対象部38に集光して照射する1つの集光光学系(集光レンズ群43)とを有する構成とした場合には、簡易な構成でレーザ光35を2分割してその間に空間部35dを形成し、第1分割レーザ光35bと第2分割レーザ光35cをロウ付け対象部38に集光して照射することができる。
また、本実施の形態例1のレーザロウ付け加工ヘッド33は、上記のような板材36,37に限定するものではなく、ロウ付け対象部にV字状の隙間が形成される各種のワークに適用して有効なものである。ロウ付け対象部にV字状の隙間が形成されるワークとしては例えば図4に例示するようなものが挙げられる。
図4(a)は板材61のフランジ部(屈曲部)61aと板材62の平面62aとを突き合わせた例であり、この突き合わせ部(ロウ付け対象部)63にV字状の隙間63aが形成されている。この場合には、第1分割レーザ光35bは、ロウ付け対象部63に供給された状態のロウワイヤ50の対してレーザロウ付け加工ヘッド33の移動方向(ロウ付け対象部63の長手方向:図4の紙面と直交する方向)と直交する方向の一方に位置し、このロウワイヤ50の一方側と板材61との間に集光して照射され、且つ、第2分割レーザ光35cは、ロウ付け対象部63に供給された状態のロウワイヤ50に対してレーザロウ付け加工ヘッド33の移動方向と直交する方向の他方に位置し、このロウワイヤ50の他方側と板材62との間に集光して照射される。
図4(b)は板材64と板材65と突き合わせたロウ付け対象部66にV字状の開先(隙間)66aを形成した例である。この場合には、第1分割レーザ光35bは、ロウ付け対象部66に供給された状態のロウワイヤ50の対してレーザロウ付け加工ヘッド33の移動方向(ロウ付け対象部66の長手方向:図4の紙面と直交する方向)と直交する方向の一方に位置し、このロウワイヤ50の一方側と板材64との間に集光して照射され、且つ、第2分割レーザ光35cは、ロウ付け対象部66に供給された状態のロウワイヤ50に対してレーザロウ付け加工ヘッド33の移動方向と直交する方向の他方に位置し、このロウワイヤ50の他方側と板材65との間に集光して照射される。
図4(c)は板材67と板材68と突き合わせたロウ付け対象部69にVI字状の開先(V字状の隙間)69aを形成した例である。この場合には、第1分割レーザ光35bは、ロウ付け対象部69に供給された状態のロウワイヤ50の対してレーザロウ付け加工ヘッド33の移動方向(ロウ付け対象部69の長手方向:図4の紙面と直交する方向)と直交する方向の一方に位置し、このロウワイヤ50の一方側と板材67との間に集光して照射され、且つ、第2分割レーザ光35cは、ロウ付け対象部69に供給された状態のロウワイヤ50に対してレーザロウ付け加工ヘッド33の移動方向と直交する方向の他方に位置し、このロウワイヤ50の他方側と板材68との間に集光して照射される。
図4(d)は板材70のテーパ状の端面70aと板材71の平面71aとを突き合わせた例であり、この突き合わせ部(ロウ付け対象部)72にV字状の隙間72aが形成されている。この場合には、第1分割レーザ光35bは、ロウ付け対象部72に供給された状態のロウワイヤ50の対してレーザロウ付け加工ヘッド33の移動方向(ロウ付け対象部72の長手方向:図4の紙面と直交する方向)と直交する方向の一方に位置し、このロウワイヤ50の一方側と板材71との間に集光して照射され、且つ、第2分割レーザ光35cは、ロウ付け対象部72に供給された状態のロウワイヤ50に対してレーザロウ付け加工ヘッド33の移動方向と直交する方向の他方に位置し、このロウワイヤ50の他方側と板材70との間に集光して照射される。
<実施の形態例2>
図5は本発明の実施の形態例2に係るレーザロウ付け加工装置の構成を示す斜視図である。図6は前記レーザロウ付け加工装置に備えたレーザロウ付け加工ヘッドの構成を示す側面図であり、図6(a)は図8のR方向矢視図、図6(b)は図8のS方向矢視図である。図7は反射ミラーによって反射される平行光(レーザ光)の一部のみを表した側面図であり、図7(a)は図6(a)に対応する図、図7(b)は図6(b)に対応する図である。図8(a)は図6(a)のI−I線矢視断面拡大図、図8(b)は図6(a)のJ−J線矢視断面拡大図、図8(c)は図6(a)のK−K線矢視断面拡大図である。
また、図9は反射ミラーの他の配置例を示す説明図であり、図9(a)は側面図、図9(b)は図9(a)のL方向矢視図、図9(c)は図9(a)のM−M線矢視断面図、図9(d)は図9(a)のN−N線矢視断面図、図10(a)は図6(b)のO部拡大図であって反射ミラーによって反射されるレーザ光の一部の照射位置を調整する様子を示す図、図10(b)は図6(b)のO部拡大図であってロウ付け加工の結果を示す図である。
図5に示すように、本実施の形態例2のレーザロウ付け加工装置はYAGレーザ発振器81、レーザ光伝送手段としての光ファイバ85、レーザロウ付け加工ヘッド82、レーザロウ付け加工ヘッド移動手段としての多軸NC(数値制御)ロボット83などを備えている。
YAGレーザ発振器81から発振されたレーザ光84は、光ファイバ85によってレーザ加工ヘッド82の入力部まで伝送され、光ファイバ85の先端から出射される。レーザロウ付け加工ヘッド82は多軸NCロボット83に装着されており、この多軸NCロボット83によって、第1ワークとしての第1の板材36と第2ワークとしての第2の板材37との突き合わせ部であるロウ付け対象部38の長手方向(図1中の矢印P方向)に移動される。なお、このとき、必ずしもレーザロウ付け加工ヘッド82側を移動させる場合に限定するものではなく、板材36,37側を移動させてもよく、レーザロウ付け加工ヘッド82が板材36,37に対して相対移動すればよい。
上記実施の形態例1の場合と同様、ロウ付け対象部38は板材36のフランジ部(屈曲部)36aと板材37のフランジ部(屈曲部)37aとの突き合わせ部であるため、ロウ付け対象部38にはV字状の隙間38aが形成されている(図3,図10参照)。即ち、隙間38aは表面側(入口側)から奥側に向かうにしたがって次第に横幅が狭くなっている。また、上記実施の形態例1の場合と同様、本実施の形態例2のレーザロウ付け加工ヘッド82も、上記のような板材36,37に限定するものではなく、ロウ付け対象部にV字状の隙間が形成される各種のワーク(図4参照)に適用して有効なものである。
図5に示すようにレーザロウ付け加工ヘッド82は、その外筒90内に1つのコリメート光学系としてのコリメートレンズ群86と、第1反射ミラー87と、第2反射ミラー88と、1つの集光光学系(集光手段)としての集光レンズ群89とを備えている。コリメートレンズ群86は直列に配列された複数枚のレンズから構成されている。集光レンズ群89も直列に配列された複数枚のレンズから構成されている。また、外筒90の先(図中下部)にはロウワイヤ供給装置96の先端部(チップ)95が配設されている。また、第2反射ミラー88にはレーザ光照射位置調整手段としてのミラー回動装置100を備えている。ミラー回動装置100は電動機などの回転駆動手段を備えて第2反射ミラー42を回動させるものである。
図5〜図7に示すようにレーザロウ付け加工ヘッド82では、まず、光ファイバ85の先端から出射されたレーザ光84を、光ファイバ85の先(図中下方)に配設されたコリメートレンズ群86によって平行光84aにする。コリメートレンズ群86の先(図中下方)には第1反射ミラー87と第2反射ミラー88とが配設され、これらの反射ミラー87,88の先(図中下方)には集光レンズ群89が配設されている。また、図示は省略するが、集光レンズ群89の先(図中下方)には集光レンズ群89などを保護するための保護ガラスも設けられている。なお、コリメートレンズ群86に代えて1枚のコリメートレンズを用いてもよく、集光レンズ群89に代えて1枚の集光レンズを用いてもよい。
第1反射ミラー87は所定の幅(所望の幅の空間部をレーザ光本体に形成可能な幅)を有する細長い長方形状のフラットミラーである。第1反射ミラー87は、コリメートレンズ群86により平行にされた平行光84aに対して、この平行光84aの横断面の径方向に沿って水平(平行光84aの光軸と直交する方向)に前記横断面の中央部まで挿入されるとともに(図6(a),図7(a),図8(a)参照)、反射面87aが上向き(コリメートレンズ群側)で且つ第1反射ミラー87の挿入方向と直交する方向に傾けられている(図6(b),図7(b)参照、図示例では図中右方向に傾けられている)。従って、第1反射ミラー87では、平行光(レーザ光)84aの一部84bを反射してレーザ光本体84cの外へ取り出す。その結果、レーザ光本体84cには細長い空間部84dが形成され(図6(b),図8(b))、レーザ光本体84cの横断面形状がC字状となる。
第2反射ミラー88は第1反射ミラー87と同様の細長いフラットミラーであり、レーザ光本体84cの外側に配置されるとともに、反射面88aが下向き(集光レンズ群側)で且つ第1反射ミラー87側に傾けられている。従って、この第2反射ミラー88では、第1反射ミラー87で反射された平行光84aの一部84bを、レーザ光本体84cと平行で且つレーザ光本体84cの外周面に接する又は近接するように反射する(図6(b),図8(b)参照)。図示例では平行光の一部84bがレーザ光本体84cの外周面に接する場合を示しており、このことによって集光レンズ群89の径をできるだけ小さくしている。
また、第1及び第2反射ミラー87,88の配置は、上記のような配置に限らず、図90のようにしてもよい。即ち、図9に示すように、第1反射ミラー87は、反射面87aを上向き(コリメートレンズ群側)にした状態で、レーザ光84aに対して、レーザ光84aの横断面の径方向に沿い且つレーザ光84aの光軸に対して斜めに(集光レンズ群側に向かって斜めに)挿入するとともに(図9(a)参照)、第1反射ミラー87の挿入方向と直交する方向に傾ける(図9(b)参照)。このことにより、第1反射ミラー87では、平行光の一部84bを、レーザ光本体84cの外側に斜めに反射する(図9(c)参照)。第2反射ミラー88は、レーザ光本体84cの外側において、反射面88aを下向き(集光レンズ群側)にした状態で、第1反射ミラー87と同様にレーザ光84aの光軸に対して斜めにするとともに、第1反射ミラー87側に傾けることにより(図9(b)参照)、第1反射ミラー87で反射された平行光の一部84bを、レーザ光本体84cと平行で且つレーザ光本体84cの外周面に接する又は近接するように反射する(図9(b)参照)。
この場合には図9(d)に示すように平行光の一部84bがレーザ光本体84cの真横に位置するため、図8(b)のように平行光の一部84bがレーザ光本体84cの真横からずれた位置にある場合に比べて、より集光レンズ群89の径を小さくすることができるようになる。
集光レンズ群89では、第1反射ミラー87によって空間部84dが形成されたレーザ光本体84cと、第1及び第2反射ミラー87,88によって反射された平行光の一部84bとを、板材36,37のロウ付け対象部38に集光して照射する。また、集光レンズ群89はコリメートレンズ群86よりも多少径が大きくなっている。そして、コリメートレンズ群86の光軸と集光レンズ群89の光軸とを同光軸と直交する方向にずらすことによりコリメートレンズ群86を集光レンズ群89に対して一方側(図6(b)中左側)に寄せ、この集光レンズ群89の他方側(図6(b)中右側)に第1及び第2反射ミラー87,88で反射された平行光の一部84bを入射させるように構成している。
このことにより、コリメートレンズ群86から集光レンズ群89へと真直ぐに伝送されるレーザ光本体84cと、このレーザ光本体84cの外に取り出された平行光の一部84bとが、1つの集光レンズ群89に入射されるようになっている。このようにして1つの集光レンズ群89によりレーザ光本体84cと平行光の一部84bとを集光する構成であるため、レーザ加工ヘッド全体が非常に小型となっている。
集光レンズ群89のレーザ光出射側(図中下側)では、レーザ光本体84cの空間部84dにロウワイヤ供給装置96の先端部95が配設されている。ロウワイヤ供給装置96はロウワイヤ送り装置97と、先端部95と、これらのロウワイヤ送り装置97と先端部95とをつなぐ案内管98とを有しており、これらが外筒90などの適宜の支持部に支持されてレーザロウ付け加工ヘッド82に装着されている。ロウワイヤ送り装置97から送り出されるロウワイヤ93はワーク(板材36,37)よりも低融点のロウ材(銅合金など)からなるものであり、案内管98によって先端部95へと案内され、この先端部95から繰り出されて板材36,37のロウ付け対象部38へ供給される。このとき、先端部95がレーザ光本体84cの空間部84dに配置されているため、先端部95から繰り出されるロウワイヤ93とレーザ光本体84cは図8(c)に示すように同軸状となる。
そして、図10に示すように、レーザ光本体84cの一方の側部84c−1は、ロウ付け対象部38に供給された状態のロウワイヤ93の対してレーザロウ付け加工ヘッド82の移動方向(ロウ付け対象部38の長手方向:図5の矢印P方向)と直交する方向(ロウ付け対象部38の幅方向)の一方に位置しており、このロウワイヤ93の一方側と板材36との間に集光して照射され、且つ、レーザ光本体84cの他方の側部84c−2は、ロウ付け対象部38に供給された状態のロウワイヤ93に対してレーザロウ付け加工ヘッド82の移動方向(ロウ付け対象部38の長手方向)と直交する方向(ロウ付け対象部38の幅方向)の他方に位置して、このロウワイヤ93の他方側と板材37との間に集光して照射される構成となっている。また、同時に平行光の一部84bもロウ付け対象部38(図示例ではロウワイヤ93の前記他方側と板材37との間であるが、ロウワイヤ93の前記一方側と板材36との間とすることもできる)に集光して照射される。
また、図5〜図7に示すようにミラー回動装置100では第2反射ミラー88を、レーザロウ付け加工ヘッド82の移動方向(ロウ付け対象部38の長手方向)に沿った回動軸42b回りに矢印Qのように回動させることができる。即ち、ミラー回動装置100はレーザ光照射位置調整手段にとして機能するものであり、図10に実線と一点鎖線とで示すように平行光の一部84bの前記移動方向と直交する方向(ロウ付け対象部38の幅方向)の照射位置を調整することができる。なお、このことによってV字状の隙間38aの深さ方向の照射位置も調整されることになる。
ミラー回動装置100による第2反射ミラー88の回動(平行光の一部84bの照射位置の調整)は、レーザロウ付け加工ヘッド82の移動を開始する前にロウ付け対象部38の隙間38aの横断面形状に応じて行うものであり、予め設定した隙間38aの横断面形状データに基づいて自動的に実施するようにしてもよく、作業員の手動操作によって実施するようにしてもよい。また、必ずしもミラー回動装置100によって行う場合に限定するものではなく、作業員の手作業によって第2反射ミラー88の回動(平行光の一部84bの照射位置の調整)を行う構成としてもよい。なお、隙間38aの横断面形状に応じて、平行光の一部84bの照射位置をどの程度調整するのが適当かは、予め試験などを行って適宜決定すればよい。
また、ミラー回動装置100はレーザ光振り手段として機能させることもできる。即ち、レーザロウ付け加工ヘッド82がロウ付け対象部38の長手方向に沿って移動するとき、ミラー回動装置100が第2反射ミラー88を左右に繰り返し回動させることにより、平行光の一部84bを、図10に矢印Rで示すように前記移動方向と直交する方向(ロウ付け対象部38の幅方向)に振るようにすることもできる。
以上のように、本実施の形態例2のレーザロウ付け加工ヘッド82又はレーザロウ付け加工方法によれば、レーザ光84の一部84bをレーザ光本体84cの外側に取り出してレーザ光本体84cに空間部84dを形成し(レーザ光本体84cの横断面形状をC字状とし)、この空間部84dに配置したロウワイヤ供給装置96の先端部95からロウワイヤ93を板材36,37のロウ付け対象部38に供給するとともに、レーザ光本体84cの一方の側部84c−1は、ロウ付け対象部38に供給された状態のロウワイヤ93のレーザロウ付け加工ヘッド82の移動方向と直交する方向(ロウ付け対象部38の幅方向)の一方に位置して、このロウワイヤ93の一方側と板材36との間に集光して照射し、且つ、レーザ光本体84cの他方の側部84c−2は、前記ロウワイヤ93の前記移動方向と直交する方向の他方に位置して、このロウワイヤ93の他方側と板材37との間に集光して照射するため、横断面形状がC字状のレーザ光本体84cが、ロウワイヤ93を加熱溶融するだけでなく、単にレーザ光を照射する場合に比べてV字状の隙間38aへもよく入り込んでロウ付け対象部38の加熱昇温も効率的に行うことができる。このため、ロウ付け対象部38に対する溶融ロウ材93Aの濡れ性(浸透性)が良好になって、図10(b)に示すようにV字状の隙間38aの奥の方まで溶融ロウ材93Aが入り込むため、板材36,37の接合強度が向上する。しかも、レーザ光本体84cの空間部84dにロウワイヤ供給装置96の先端部95が配設されており、レーザ光本体84cとロウワイヤ93とが同軸状となるため、従来に比べてレーザ光とロウワイヤの相対位置関係を一定に保つ手間がかからないため、ロウ付け対象部の2次元的又は3次元的な方向変化にも容易に対応することができる。
また、本実施の形態例2のレーザロウ付け加工ヘッド82又はレーザロウ付け加工方法によれば、レーザ光本体84cの外側に取り出したレーザ光の一部84bも板材36,37のロウ付け対象部38に集光して照射する場合、レーザ光の一部84bの前記移動方向と直交する方向(ロウ付け対象部38の幅方向)の照射位置を、ロウ付け対象部38の隙間38aの横断面形状に応じて調整することができるため(即ち、このことによってV字状の隙間38aの深さ方向の照射位置も調整することができるため)、ロウ付け対象部38の隙間38aの横断面形状が異なる場合、例えばV字状の隙間38の開く角度や深さなどが異なる場合にも、ロウ付け対象部38を加熱昇温するのに適切な照射位置を容易に選択することができて、ロウ付け対象部38に対する溶融ロウ材93Aの濡れ性(浸透性)を、より良くすることができる。
また、本実施の形態例2のレーザロウ付け加工ヘッド82又はレーザロウ付け加工方法によれば、レーザ光本体84cの外側に取り出したレーザ光の一部84bも板材36,37のロウ付け対象部38に集光して照射する場合、レーザロウ付け加工ヘッド82の移動のときにレーザ光の一部84bを、前記移動方向と直交する方向(ロウ付け対象部38の幅方向)に振るため、レーザ光を振らない場合に比べてロウ付け対象部38の幅方向に全体的に(即ちV字の隙間38aの深さ方向にも全体的に)レーザ光を照射することができる。このため、より確実にロウ付け対象部38の加熱昇温を行うことができてロウ付け対象部38に対する溶融ロウ材93Aの濡れ性(浸透性)を、より良くすることができる。
また、本実施の形態例2のレーザロウ付け加工装置によれば、レーザロウ付け加工ヘッド82を有しているため、上記の効果が得られることから、ロウ付け加工に非常に適したレーザロウ付け加工装置を実現することができる。
なお、空間部形成手段及び集光手段の構成としてはレーザ光の一部をレーザ光本体の外側に出してレーザ光本体に空間部を形成し(レーザ光本体の横断面形状をC字状とし)、レーザ光本体やレーザ光の一部をロウ付け対象部に集光して照射する構成のものであればよいが、特に上記のような構成の場合、即ち、レーザ光84を平行にする1つのコリメート光学系(コリメートレンズ群86)と、このコリメート光学系で平行にされたレーザ光84aの一部84bを反射してレーザ光本体84cの外に取り出すことにより、レーザ光本体84cに空間部84dを形成する第1反射ミラー87と、レーザ光本体84cの外側に位置し、第1反射ミラー87で反射されたレーザ光の一部84bを、レーザ光本体84cと平行で且つレーザ光本体84cの外周面に接する又は近接するように反射する第2反射ミラー88と、第1反射ミラー87により空間部84dが形成されたレーザ光本体84cと、第1及び第2反射ミラー87,88により反射されたレーザ光の一部84dとをロウ付け対象部88に集光して照射する1つの集光光学系(集光レンズ群89)とを有する構成とした場合には、簡易な構成でレーザ光本体84cに空間部84dを形成し、このレーザ光本体84cとレーザ光の一部84bとをロウ付け対象部88に集光して照射することができる。
<実施の形態例3>
図11は本発明の実施の形態例3に係るレーザロウ付け加工装置の構成図、図12(a)は図11のT部拡大図であって第1分割レーザ光と第2分割レーザ光の照射位置を調整する様子を示す図、図12(b)は図11のT部拡大図であって第1分割レーザ光と第2分割レーザ光の分割割合を調整する様子を示す図、図12(c)は図11のT部拡大図であってロウ付け加工の結果を示す図である。
図11に示すように、本実施の形態例3のレーザロウ付け加工装置はYAGレーザ発振器111、レーザ光伝送手段としての光ファイバ112、レーザロウ付け加工ヘッド113、レーザロウ付け加工ヘッド移動手段としての多軸NC(数値制御)ロボット114などを備えている。
YAGレーザ発振器111から発振されたレーザ光115は、光ファイバ112によってレーザ加工ヘッド113の入力部まで伝送され、光ファイバ112の先端から出射される。レーザロウ付け加工ヘッド113は多軸NCロボット114に装着されており、この多軸NCロボット114によって、第1ワークとしての第1の板材36と第2ワークとしての第2の板材37との突き合わせ部であるロウ付け対象部38の長手方向(図11の紙面と直交する方向)に移動される。なお、このとき、必ずしもレーザロウ付け加工ヘッド113側を移動させる場合に限定するものではなく、板材36,37側を移動させてもよく、レーザロウ付け加工ヘッド113が板材36,37に対して相対移動すればよい。
上記実施の形態例1の場合と同様、ロウ付け対象部38は板材36のフランジ部(屈曲部)36aと板材37のフランジ部(屈曲部)37aとの突き合わせ部であるため、ロウ付け対象部38にはV字状の隙間38aが形成されている(図3,図12参照)。即ち、隙間38aは表面側(入口側)から奥側に向かうにしたがって次第に横幅が狭くなっている。また、上記実施の形態例1の場合と同様、本実施の形態例2のレーザロウ付け加工ヘッド113も、上記のような板材36,37に限定するものではなく、ロウ付け対象部にV字状の隙間が形成される各種のワーク(図4参照)に適用して有効なものである。
図11に示すようにレーザロウ付け加工ヘッド113は、その外筒116内に1つのコリメート光学系としてのコリメートレンズ117(コリメートレンズ群でもよい)と、ビームスプリッタ(凸形ルーフミラー)118と、第1反射ミラー119と、第2反射ミラー120と、1つの集光光学系(集光手段)としての集光レンズ121(集光レンズ群でもよい)とを備えている。また、外筒116の先(図中下部)にはロウワイヤ供給装置122の先端部(チップ)123が配設されている。また、第1反射ミラー119と第2反射ミラー120にはレーザ光照射位置調整手段としてのミラー回動装置124とミラー回動装置125とをそれぞれ備え、更に、ビームスプリッタ118にはレーザ光分割割合調整手段としてのビームスプリッタ移動装置126を備えている。ミラー回動装置124,125は電動機などの回転駆動手段を備えて第1反射ミラー119と第2反射ミラー120とをそれぞれ回動させるものである。ビームスプリッタ移動装置47は電動機と直線移動機構(ラック&ピニオンなど)との組み合わせやエアシリンダなどの直線駆動手段を備えてビームスプリッタ118を直線的に移動させるものである。
レーザロウ付け加工ヘッド113では、まず、光ファイバ112の先端から出射されたレーザ光115を、光ファイバ112の先(図中下方)に配設されたコリメートレンズ117によって平行光115aにする。コリメートレンズ117の先(図中下方)にはビームスプリッタ118と第1反射ミラー119及び第2反射ミラー120とが配設され、これらの先(図中下方)には集光レンズ121が配設されている。また、図示は省略するが、集光レンズ121の先(図中下方)には集光レンズ121などを保護するための保護ガラスも設けられている。
ビームスプリッタ118は側面視が三角形状のものであり、左右両側の傾斜した反射面118a,118bによって平行光115aを反射することにより、平行光115aを第1分割レーザ光115bと第2分割レーザ光115cとに2等分割する。第1反射ミラー119はフラットミラーであり、ビームスプリッタ118の一方の側方に配設されるとともに、反射面119aが下向き(集光レンズ側の向き)で且つビームスプリッタ118側(図中右側)に傾けられている。第2反射ミラー120もフラットミラーであり、ビームスプリッタ118の他方の側方に配設されるとともに、反射面120aが下向き(集光レンズ側の向き)で且つビームスプリッタ118側(図中左側)に傾けられている。従って、これらの第1反射ミラー119と第2反射ミラー120では、ビームスプリッタ118によって反射された第2分割レーザ光115bと第2分割レーザ光115cとを更に図中下方(集光レンズ群方向)へと互いに平行になるように反射して、第1分割レーザ光115bと第2分割レーザ光115cとの間に空間部(間隔)115dを設ける。
集光レンズ121では、第1反射ミラー119によって反射された第1分割レーザ光115と、第2反射ミラー120によって反射された第2分割レーザ光115cとを、板材36,37のロウ付け対象部38に集光して照射する。
集光レンズ121のレーザ光出射側(図中下側)では、第1分割レーザ光115bと第2分割レーザ光115cとの間の空間部115dにロウワイヤ供給装置122の先端部123が配設されている。ロウワイヤ供給装置122はロウワイヤ送り装置127と、先端部123と、これらのロウワイヤ送り装置127と先端部123とをつなぐ案内管128とを有しており、これらが外筒116などの適宜の支持部に支持されてレーザロウ付け加工ヘッド113に装着されている。ロウワイヤ送り装置127から送り出されるロウワイヤ130はワーク(板材36,37)よりも低融点のロウ材(銅合金など)からなるものであり、案内管128によって先端部123へと案内され、この先端部123から繰り出されて板材36,37のロウ付け対象部38へ供給される。このとき、先端部123が第1分割レーザ光115bと第2分割レーザ光115cとの間の空間部115dに配置されているため、先端部123から繰り出されるロウワイヤ130と第1及び第2分割レーザ光115b,115cは上記実施の形態例1の場合と同様(図2(b)参照)に同軸状となる。
そして、第1分割レーザ光115bは、ロウ付け対象部38に供給された状態のロウワイヤ130の対してレーザロウ付け加工ヘッド113の移動方向(ロウ付け対象部38の長手方向:図11の紙面と直交する方向)と直交する方向(ロウ付け対象部38の幅方向)の一方に位置しており、このロウワイヤ130の一方側と板材36との間に集光して照射され、且つ、第2分割レーザ光115cは、ロウ付け対象部38に供給された状態のロウワイヤ130に対してレーザロウ付け加工ヘッド113の移動方向(ロウ付け対象部38の長手方向)と直交する方向(ロウ付け対象部38の幅方向)の他方に位置して、このロウワイヤ130の他方側と板材37との間に集光して照射される構成となっている。
また、ミラー回動装置124では第1反射ミラー119を、レーザロウ付け加工ヘッド113の移動方向(ロウ付け対象部38の長手方向)に沿った回動軸119b回りに矢印Uのように回動させることができる。ミラー回動装置125では第2反射ミラー120を、レーザロウ付け加工ヘッド113の移動方向(ロウ付け対象部38の長手方向)に沿った回動軸120b回りに矢印Vのように回動させることができる。即ち、ミラー回動装置124,125はレーザ光照射位置調整手段にとして機能するものであり、図12(a)に実線と一点鎖線とで示すように第1分割レーザ光115b及び第2分割レーザ光115cの前記移動方向と直交する方向(ロウ付け対象部38の幅方向)の照射位置を調整することができる。なお、このことによってV字状の隙間38aの深さ方向の照射位置も調整されることになる。
ミラー回動装置124,125による第1反射ミラー119及び第2反射ミラー120の回動(第1分割レーザ光115b及び第2分割レーザ光115cの照射位置の調整)は、レーザロウ付け加工ヘッド113の移動を開始する前にロウ付け対象部38の隙間38aの横断面形状に応じて行うものであり、予め設定した隙間38aの横断面形状データに基づいて自動的に実施するようにしてもよく、作業員の手動操作により実施するようにしてもよい。また、必ずしもミラー回動装置124,125によって行う場合に限定するものではなく、作業員の手作業によって第1反射ミラー119及び第2反射ミラー120の回動(第1分割レーザ光115b及び第2分割レーザ光115cの照射位置の調整)を行う構成としてもよい。なお、隙間38aの横断面形状に応じて、第1分割レーザ光115b及び第2分割レーザ光115cの照射位置をどの程度調整するのが適当かは、予め試験などを行って適宜決定すればよい。
また、ミラー回動装置124,125はレーザ光振り手段として機能させることもできる。即ち、レーザロウ付け加工ヘッド113がロウ付け対象部38の長手方向に沿って移動するとき、ミラー回動装置124,125が第1反射ミラー119と第2反射ミラー120とをそれぞれ左右に繰り返し回動させることにより、第1分割レーザ光115bと第2分割レーザ光115cとを、それぞれ図12(a)に矢印X,Yで示すように前記移動方向と直交する方向(ロウ付け対象部38の幅方向)に振るようにすることもできる。
また、ビームスプリッタ移動装置126はレーザ光分割割合調整手段として機能するものであり、ビームスプリッタ118をレーザロウ付け加工ヘッド113の移動方向と直交する方向(ロウ付け対象部38の幅方向)に移動させることにより、第1分割レーザ光115bと第2分割レーザ光115cの分割割合を調整することができる。このビームスプリッタ移動装置126によるビームスプリッタ118の移動(第1分割レーザ光115bと第2分割レーザ光115cの分割割合の調整)も、レーザロウ付け加工ヘッド113の移動を開始する前にロウ付け対象部38の隙間38aの横断面形状に応じて行うものであり、予め設定した隙間38aの横断面形状データに基づいて自動的に実施するようにしてもよく、作業員の手動操作により実施するようにしてもよい。また、必ずしもビームスプリッタ移動装置126によって行う場合に限定するものではなく、作業員の手作業によってビームスプリッタ118の移動(第1分割レーザ光115bと第2分割レーザ光115cの分割割合の調整)を行う構成としてもよい。図12(b)には第2分割レーザ光115cの分割割合を第1分割レーザ光115bの分割割合よりも大きくした場合を例示している。なお、隙間38aの横断面形状に応じて、第1分割レーザ光115bと第2分割レーザ光115cの分割割合をどの程度調整するのが適当かは、予め試験などを行って適宜決定すればよい。
以上のように、本実施の形態例3のレーザロウ付け加工ヘッド113又はレーザロウ付け加工方法によれば、レーザ光115を2分割して第1分割レーザ光115bと第2分割レーザ光115cとの間に空間部115dを形成し、この空間部115dに配置したロウワイヤ供給装置122の先端部123からロウワイヤ130を板材36,37のロウ付け対象部38に供給するとともに、第1分割レーザ光115bはロウ付け対象部38に供給された状態のロウワイヤ130におけるレーザロウ付け加工ヘッド113の移動方向と直交する方向(即ちロウ付け対象部38の幅方向)の一方に位置して、このロウワイヤ130の一方側と板材36との間に集光して照射し、且つ、第2分割レーザ光115cは前記ロウワイヤ130の前記移動方向と直交する方向の他方に位置して、このロウワイヤ130の他方側と板材37との間に集光して照射するため、第1分割レーザ光115bと第2分割レーザ光115cが、ロウワイヤ130を加熱溶融するだけでなく、単にレーザ光を照射する場合に比べてV字状の隙間38aへもよく入り込んでロウ付け対象部38の加熱昇温も効率的に行うことができる。このため、ロウ付け対象部38に対する溶融ロウ材130Aの濡れ性(浸透性)が良好になって、図3(c)に示すようにV字状の隙間38aの奥の方まで溶融ロウ材130Aが入り込むため、板材36,37の接合強度が向上する。しかも、第1分割レーザ光115bと第2分割レーザ光115cの間の空間部115dにロウワイヤ供給装置122の先端部123が配設されており、第1分割レーザ光115b及び第2分割レーザ光115cとロウワイヤ130とが同軸状となるため、従来に比べてレーザ光とロウワイヤの相対位置関係を一定に保つ手間がかからないため、ロウ付け対象部の2次元的又は3次元的な方向変化にも容易に対応することができる。
また、本実施の形態例3のレーザロウ付け加工ヘッド113又はレーザロウ付け加工方法によれば、第1分割レーザ光115b及び第2分割レーザ光115cの前記移動方向と直交する方向(ロウ付け対象部38の幅方向)の照射位置を、ロウ付け対象部38の隙間38aの横断面形状に応じて調整することができるため(即ち、このことによってV字状の隙間38aの深さ方向の照射位置も調整することができるため)、ロウ付け対象部38の隙間38aの横断面形状が異なる場合、例えばV字状の隙間38aの開く角度や深さなどが異なる場合にも、ロウ付け対象部38を加熱昇温するのに適切な照射位置を容易に選択することができて、ロウ付け対象部38に対する溶融ロウ材130Aの濡れ性(浸透性)を、より良くすることができる。しかも、この場合には第1分割レーザ光115bと第2分割レーザ光115cの両方の照射位置を調整可能であるため、特に効果的である。
また、本実施の形態例3のレーザロウ付け加工ヘッド113又はレーザロウ付け加工方法によれば、レーザロウ付け加工ヘッド113の移動のとき、第1分割レーザ光115b及び第2分割レーザ光115cを、前記移動方向と直交する方向(ロウ付け対象部38の幅方向)に振るため、レーザ光を振らない場合に比べてロウ付け対象部38の幅方向に全体的に(即ちV字の隙間38aの深さ方向にも全体的に)レーザ光を照射することができる。このため、より確実にロウ付け対象部38の加熱昇温を行うことができてロウ付け対象部38に対する溶融ロウ材130Aの濡れ性(浸透性)を、より良くすることができる。しかも、この場合には第1分割レーザ光115bと第2分割レーザ光115cの両方を振ることができるため、特に効果的である。
また、本実施の形態例3のレーザロウ付け加工ヘッド113又はレーザロウ付け加工方法によれば、第1分割レーザ光115bと第2分割レーザ光115cの分割割合を、ロウ付け対象部38の隙間38aの横断面形状に応じて調整することができるため、ロウ付け対象部38の隙間38aの横断面形状が異なる場合、例えばロウワイヤ130の一方側と他方側とでロウワイヤ130と板材36,37との間隔が異なる場合などにも、ロウ付け対象部38を加熱昇温するのに適切な第1分割レーザ光115aと第2分割レーザ光115bの分割割合を容易に選択することができて、ロウ付け対象部38に対する溶融ロウ材130Aの濡れ性(浸透性)を、より良くすることができる。
また、本実施の形態例3のレーザロウ付け加工装置によれば、レーザロウ付け加工ヘッド113を有しているため、上記の効果が得られることから、ロウ付け加工に非常に適したレーザロウ付け加工装置を実現することができる。
なお、レーザ光分割手段及び集光手段の構成としてはレーザ光を2分割してその間に空間部を形成し、これらの分割レーザ光をロウ付け対象部に集光して照射する構成のものであればよいが、特に上記のような構成とした場合、即ち、レーザ光115を平行にする1つのコリメート光学系(コリメートレンズ117)と、このコリメート光学系で平行にされたレーザ光115aを第1分割レーザ光115bと第2分割レーザ光115cとに2分割するビームスプリッタ118と、ビームスプリッタ118で反射された第1分割レーザ光115b及び第2分割レーザ光115cを更に反射して、第1分割レーザ光115bと第2分割レーザ光115cとの間に空間部115dを設ける一対の反射ミラー119,120と、第1分割レーザ光115aと第2分割レーザ光115cとをロウ付け対象部38に集光して照射する1つの集光光学系(集光レンズ121)とを有する構成とした場合には、簡易な構成でレーザ光115を2分割してその間に空間部115dを形成し、第1分割レーザ光115bと第2分割レーザ光115cをロウ付け対象部38に集光して照射することができる。また、両方の反射ミラー119,120を回動可能にすることができるため、第1分割レーザ光115bと第2分割レーザ光115cの両方とも、照射位置の調整などを可能にすることができる。
本発明はレーザロウ付け加工方法、加工ヘッド及び加工装置に関するものであり、ロウ付け対象部に対する溶融ロウ材の濡れ性(浸透性)を向上させるだけでなく、ロウ付け対象部の2次元的又は3次元的な方向変化に容易に対応可能とし、ロウ付け対象部の隙間の横断面形状の相違にも容易に対応可能とする場合に適用して有用なものである。
本発明の実施の形態例1に係るレーザロウ付け加工装置の構成を示す斜視図である。 (a)は前記レーザロウ付け加工装置に備えたレーザロウ付け加工ヘッドの構成を示す側面図、(b)は(a)のC−C線矢視断面図である。 (a)は図2(a)のD部拡大図であって第1分割レーザ光の照射位置を調整する様子を示す図、(b)は図2(a)のD部拡大図であって第1分割レーザ光と第2分割レーザ光の分割割合を調整する様子を示す図、(c)は図2(a)のD部拡大図であってロウ付け加工の結果を示す図である。 前記レーザロウ付け加工ヘッドを適用することが有効な各種のワーク例を示す図である。 本発明の実施の形態例2に係るレーザロウ付け加工装置の構成を示す斜視図である。 前記レーザロウ付け加工装置に備えたレーザロウ付け加工ヘッドの構成を示す側面図であり、(a)は図8のR方向矢視図、(b)は図8のS方向矢視図である。 反射ミラーによって反射される平行光(レーザ光)の一部のみを表した側面図であり、(a)は図6(a)に対応する図、(b)は図6(b)に対応する図である。 (a)は図6(a)のI−I線矢視断面拡大図、(b)は図6(a)のJ−J線矢視断面拡大図、(c)は図6(a)のK−K線矢視断面拡大図である。 反射ミラーの他の配置例を示す説明図であり、(a)は側面図、(b)は(a)のL方向矢視図、(c)は(a)のM−M線矢視断面図、(d)は(a)のN−N線矢視断面図である。 (a)は図6(b)のO部拡大図であって反射ミラーによって反射されるレーザ光の一部の照射位置を調整する様子を示す図、(b)は図6(b)のO部拡大図であってロウ付け加工の結果を示す図である。 本発明の実施の形態例3に係るレーザロウ付け加工装置の構成図である。 (a)は図11のT部拡大図であって第1分割レーザ光と第2分割レーザ光の照射位置を調整する様子を示す図、(b)は図11のT部拡大図であって第1分割レーザ光と第2分割レーザ光の分割割合を調整する様子を示す図、(c)は図11のT部拡大図であってロウ付け加工の結果を示す図である。 (a)は従来のレーザロウ付け加工方法の様子を示す斜視図、(b)は(a)のA方向矢視図である。 ロウ付け加工の結果を示す図である。 従来のレーザロウ付け加工ヘッドの構成図である。
符号の説明
31 YAGレーザ発振器
32 光ファイバ
33 レーザロウ付け加工ヘッド
34 多軸NCロボット
35 レーザ光
35a 平行光
35b 第1分割レーザ光
35c 第2分割レーザ光
35d 空間部
36 板材
36a フランジ部
37 板材
37a フランジ部
38 ロウ付け対象部
38a V字状の隙間
39 外筒
40 コリメートレンズ群
41 第1反射ミラー
41a 反射面
41b 端部
42 第2反射ミラー
42a 反射面
42b 回動軸
43 集光レンズ群
44 ロウワイヤ供給装置
45 先端部
46 ミラー回動装置
47 ミラー移動装置
48 ロウワイヤ送り装置
49 案内管
50 ロウワイヤ
50A 溶融ロウ材
61 板材
61a フランジ部
62 板材
62a 平面
63 ロウ付け対象部
63a V字状の隙間
64,65 板材
66 ロウ付け対象部
66a V字状の開先(隙間)
67,68 板材
69 ロウ付け対象部
69a VI字状の開先(V字状の隙間)
70 板材
70a 端面
71 板材
71a 平面
72 ロウ付け対象部
72a V字状の隙間
81 YAGレーザ発振器
82 レーザロウ付け加工ヘッド
83 多軸NCロボット
84 レーザ光
84a 平行光
84b レーザ光の一部
84c レーザ光本体
84c−1,84c−2 側部
84d 空間部
85 光ファイバ
86 コリメートレンズ群
87 第1反射ミラー
87a 反射面
88 第2反射ミラー
88a 反射面
88b 回動軸
89 集光レンズ群
90 外筒
93 ロウワイヤ
93A 溶融ロウ材
95 先端部
96 ロウワイヤ供給装置
97 ロウワイヤ送り装置
98 案内管
100 ミラー回動装置
111 YAGレーザ発振器
112 光ファイバ
113 レーザロウ付け加工ヘッド
114 多軸NCロボット
115 レーザ光
115a 平行光
115b 第1分割レーザ光
115c 第2分割レーザ光
115d 空間部
116 外筒
117 コリメートレンズ
118 ビームスプリッタ
118a,118b 反射面
119 第1反射ミラー
119a 反射面
119b 回動軸
120 第2反射ミラー
120a 反射面
120b 回動軸
121 集光レンズ
122 ロウワイヤ供給装置
123 先端部
124,125 ミラー回動装置
126 ビームスプリッタ移動装置
127 ロウワイヤ送り装置
128 案内管
130 ロウワイヤ
130A 溶融ロウ材

Claims (15)

  1. 第1ワークと第2ワークの突き合せ部であって横断面形状がV字状の隙間が形成されたロウ付け対象部に対し、レーザロウ付け加工ヘッドが前記ロウ付け対象部の長手方向に沿って相対移動しつつ、前記レーザロウ付け加工ヘッドから前記ロウ付け対象部にレーザ光を集光して照射するとともにロウワイヤを供給することにより、前記レーザ光で前記ロウワイヤの加熱溶融と前記ロウ付け対象部の加熱昇温とを行って前記ロウ付け対象部をロウ付けするレーザロウ付け加工方法であって、
    前記レーザ光を第1分割レーザ光と第2分割レーザ光とに2分割し、且つ、前記第1分割レーザ光と前記第2分割レーザ光とを前記相対移動方向と直交する方向に離間させることにより前記第1分割レーザ光と前記第2分割レーザ光との間に空間部を形成して、この空間部に配置したロウワイヤ供給装置の先端部から、前記ロウワイヤを前記ロウ付け対象部に供給すること、
    前記第1分割レーザ光は、前記ロウ付け対象部に供給された状態の前記ロウワイヤの前記相対移動方向と直交する方向の一方に位置して、このロウワイヤの一方側と前記第1ワークとの間に集光して照射し、且つ、前記第2分割レーザ光は、前記ロウワイヤの前記相対移動方向と直交する方向の他方に位置して、このロウワイヤの他方側と前記第2ワークとの間に集光して照射することを特徴とするレーザロウ付け加工方法。
  2. 請求項1に記載のレーザロウ付け加工方法において、
    前記第1分割レーザ光もしくは前記第2分割レーザ光、又は、前記第1分割レーザ光及び前記第2分割レーザ光の前記相対移動方向と直交する方向の照射位置を、前記ロウ付け対象部の隙間の横断面形状に応じて調整した後、前記相対移動を開始して前記ロウ付けを行うことを特徴とするレーザロウ付け加工方法。
  3. 請求項1に記載のレーザロウ付け加工方法において、
    前記相対移動のとき、前記第1分割レーザ光もしくは前記第2分割レーザ光、又は、前記第1分割レーザ光及び前記第2分割レーザ光を、前記相対移動方向と直交する方向に振ることを特徴とするレーザロウ付け加工方法。
  4. 請求項2又は3に記載のレーザロウ付け加工方法において、
    前記第1分割レーザ光と前記第2分割レーザ光の分割割合を、前記ロウ付け対象部の隙間の横断面形状に応じて調整した後、前記相対移動を開始して前記ロウ付けを行うことを特徴とするレーザロウ付け加工方法。
  5. 第1ワークと第2ワークの突き合せ部であって横断面形状がV字状の隙間を有するロウ付け対象部に対し、レーザロウ付け加工ヘッドが前記ロウ付け対象部の長手方向に沿って相対移動しつつ、前記レーザロウ付け加工ヘッドから前記ロウ付け対象部にレーザ光を集光して照射するとともにロウワイヤを供給することにより、前記レーザ光で前記ロウワイヤの加熱溶融と前記ロウ付け対象部の加熱昇温とを行って前記ロウ付け対象部をロウ付けするレーザロウ付け加工方法であって、
    前記レーザ光の一部をレーザ光本体の外側に取り出してレーザ光本体に空間部を形成することによりレーザ光本体の横断面形状をC字状とし、前記空間部に配置したロウワイヤ供給装置の先端部から、前記ロウワイヤを前記ロウ付け対象部に供給すること、
    前記レーザ光本体の一方の側部は、前記ロウ付け対象部に供給された状態の前記ロウワイヤの前記相対移動方向と直交する方向の一方に位置して、このロウワイヤの一方側と前記第1ワークとの間に集光して照射し、且つ、前記レーザ光本体の他方の側部は、前記ロウワイヤの前記相対移動方向と直交する方向の他方に位置して、このロウワイヤの他方側と前記第2ワークとの間に集光して照射することを特徴とするレーザロウ付け加工方法。
  6. 請求項5に記載のレーザロウ付け加工方法において、
    前記レーザ光本体の外側に取り出した前記レーザ光の一部も前記ロウ付け対象部に集光して照射する場合、前記レーザ光の一部の前記相対移動方向と直交する方向の照射位置を、前記ロウ付け対象部の隙間の横断面形状に応じて調整した後、前記相対移動を開始して前記ロウ付けを行うことを特徴とするレーザロウ付け加工方法。
  7. 請求項5に記載のレーザロウ付け加工方法において、
    前記レーザ光本体の外側に取り出した前記レーザ光の一部も前記ロウ付け対象部に集光して照射する場合、前記相対移動のときに前記レーザ光の一部を、前記相対移動方向と直交する方向に振ることを特徴とするレーザロウ付け加工方法。
  8. 第1ワークと第2ワークの突き合せ部であって横断面形状がV字状の隙間が形成されたロウ付け対象部に対し、前記ロウ付け対象部の長手方向に沿って相対移動しつつ、前記ロウ付け対象部にレーザ光を集光して照射するとともにロウワイヤを供給することにより、前記レーザ光で前記ロウワイヤの加熱溶融と前記ロウ付け対象部の加熱昇温とを行って前記ロウ付け対象部をロウ付けするレーザロウ付け加工ヘッドであって、
    前記レーザ光を第1分割レーザ光と第2分割レーザ光とに2分割し、且つ、前記第1分割レーザ光と前記第2分割レーザ光とを前記相対移動方向と直交する方向に離間させることにより前記第1分割レーザ光と前記第2分割レーザ光との間に空間部を形成するレーザ光分割手段と、
    前記空間部に配設されて前記ロウワイヤを前記ロウ付け対象部に供給するロウワイヤ供給装置の先端部とを有し、
    前記第1分割レーザ光は、前記ロウ付け対象部に供給された状態の前記ロウワイヤの前記相対移動方向と直交する方向の一方に位置して、このロウワイヤの一方側と前記第1ワークとの間に集光手段により集光して照射し、且つ、前記第2分割レーザ光は、前記ロウワイヤの前記相対移動方向と直交する方向の他方に位置して、このロウワイヤの他方側と前記第2ワークとの間に前記集光手段により集光して照射する構成としたことを特徴とするレーザロウ付け加工ヘッド。
  9. 請求項8に記載のレーザロウ付け加工ヘッドにおいて、
    前記第1分割レーザ光もしくは前記第2分割レーザ光、又は、前記第1分割レーザ光及び前記第2分割レーザ光の前記相対移動方向と直交する方向の照射位置を調整するレーザ光照射位置調整手段を有することを特徴するレーザロウ付け加工ヘッド。
  10. 請求項8に記載のレーザロウ付け加工ヘッドにおいて、
    前記相対移動のとき、前記第1分割レーザ光もしくは前記第2分割レーザ光又は前記第1分割レーザ光及び前記第2分割レーザ光を、前記相対移動方向と直交する方向に振るレーザ光振り手段を有することを特徴とするレーザロウ付け加工ヘッド。
  11. 請求項8に記載のレーザロウ付け加工ヘッドにおいて、
    前記第1分割レーザ光と前記第2分割レーザ光の分割割合を調整するレーザ光分割割合調整手段を有することを特徴とするレーザロウ付け加工ヘッド。
  12. 第1ワークと第2ワークの突き合せ部であって横断面形状がV字状の隙間を有するロウ付け対象部に対し、前記ロウ付け対象部の長手方向に沿って相対移動しつつ、前記ロウ付け対象部にレーザ光を集光して照射するとともにロウワイヤを供給することにより、前記レーザ光で前記ロウワイヤの加熱溶融と前記ロウ付け対象部の加熱昇温とを行って前記ロウ付け対象部をロウ付けするレーザロウ付け加工ヘッドであって、
    前記レーザ光の一部をレーザ光本体の外側に取り出してレーザ光本体に空間部を形成するkとにより、前記レーザ光本体の横断面形状をC字状とする空間部形成手段と、
    前記空間部に配設されて前記ロウワイヤを前記ロウ付け対象部に供給するロウワイヤ供給装置の先端部とを有し、
    前記レーザ光本体の一方の側部は、前記ロウ付け対象部に供給された状態の前記ロウワイヤの前記相対移動方向と直交する方向の一方に位置して、このロウワイヤの一方側と前記第1ワークとの間に集光手段により集光して照射し、且つ、前記レーザ光本体の他方の側部は、前記ロウワイヤの前記相対移動方向と直交する方向の他方に位置して、このロウワイヤの他方側と前記第2ワークとの間に前記集光手段により集光して照射する構成としたことを特徴とするレーザロウ付け加工ヘッド。
  13. 請求項12に記載のレーザロウ付け加工ヘッドにおいて、
    前記レーザ光本体の外側に取り出した前記レーザ光の一部を前記ロウ付け対象部に集光して照射する集光手段と、
    前記レーザ光の一部の前記相対移動方向と直交する方向の照射位置を調整するレーザ光照射位置調整手段とを有することを特徴とするレーザロウ付け加工ヘッド。
  14. 請求項12に記載のレーザロウ付け加工ヘッドにおいて、
    前記レーザ光本体の外側に取り出した前記レーザ光の一部を前記ロウ付け対象部に集光して照射する集光手段と、
    前記相対移動のとき、前記レーザ光の一部を、前記相対移動方向と直交する方向に振るレーザ光振り手段とを有することを特徴とするレーザロウ付け加工ヘッド。
  15. 請求項8〜14の何れか1項に記載のレーザロウ付け加工ヘッドと、
    レーザ光を発振するレーザ発振器と、
    前記レーザ発振器から発振されたレーザ光を前記レーザロウ付け加工ヘッドへと伝送するレーザ光伝送手段と、
    前記ロウ付け対象部に対し、前記レーザロウ付け加工ヘッドを前記ロウ付け対象部の長手方向に沿って相対移動させるレーザロウ付け加工ヘッド移動手段とを有することを特徴とするレーザロウ付け加工装置。
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