以下、本発明を遊技機の一種であるパチンコ遊技機に具体化した一実施形態を図1〜図18に基づいて説明する。
図1に示すように、パチンコ遊技機の遊技盤10の前面には、発射ハンドルの操作によって発射された遊技球を誘導する誘導レール10aが円形渦巻き状に敷設されている。この誘導レール10aによって遊技盤10には、該遊技盤10の左下方から左上方に向かって延びる遊技球の誘導路10bが形成されるとともに、誘導レール10aの内側にパチンコ遊技の主体となるほぼ円形の遊技領域H1が形成される。また、遊技盤10の前面であって誘導レール10aの外側となる遊技領域H1外は、パチンコ遊技に直接関与しない非遊技領域H2とされている。
そして、遊技盤10のほぼ中央には、液晶ディスプレイ型の画像表示部GHを有する図柄表示手段としての演出表示装置11を備えた表示枠体(センター役物)10cが配設されている。演出表示装置11には、複数の図柄列(本実施形態では3列)を変動表示させて行う図柄変動ゲームを含み、該図柄変動ゲームに関連して実行される各種の表示演出が画像表示される。本実施形態において演出表示装置11の図柄変動ゲームでは、複数列(本実施形態では3列)の図柄からなる図柄組み合わせを導出する。なお、演出表示装置11の図柄変動ゲームは、表示演出を多様化するための飾り図柄(演出図柄、以下、「飾図」という)を用いて行われる。
また、演出表示装置11の左下には、7セグメント型の第1特別図柄表示装置12aと第2特別図柄表示装置12bとが並んで配設されている。第1特別図柄表示装置12a又は第2特別図柄表示装置12bでは、特別図柄(以下、「特図」という)を変動させて表示する図柄変動ゲームが行われる。特図は、大当りか否かの内部抽選(大当り抽選)の結果、小当りか否かの内部抽選(小当り抽選)の結果を示す報知用の図柄である。以下、第1特別図柄表示装置12aの図柄変動ゲームを第1図柄変動ゲームとしての「第1変動ゲーム」といい、第1変動ゲームで用いる特図を第1図柄としての「特図1」という。また、第2特別図柄表示装置12bの図柄変動ゲームを第2図柄変動ゲームとしての「第2変動ゲーム」といい、第2変動ゲームで用いる特図を第2図柄としての「特図2」という。また、以下の説明で、「変動ゲーム」という場合には、第1変動ゲームと第2変動ゲームの両ゲームを意味する。また、以下の説明で、単に「特図」という場合には、特図1と特図2の両図柄を意味する。
各特別図柄表示装置12a,12bには、複数種類(本実施形態では、102種類)の特図の中から、大当り抽選又は小当り抽選の抽選結果に応じて選択された特図が、変動ゲームの終了によって確定停止表示(確定停止)される。各特別図柄表示装置12a,12bにおける102種類の特図は、大当りを認識しうる図柄となる100種類の大当り図柄と、小当りを認識しうる図柄となる1種類の小当り図柄と、はずれを認識しうる図柄となる1種類のはずれ図柄と、に分類される。大当り図柄が確定停止表示された場合、遊技者には、大当り遊技が付与される。小当り図柄が確定停止表示された場合、遊技者には、小当り遊技が付与される。
また、演出表示装置11には、各列毎に[1]〜[9]の9種類の数字が飾図として表示されるようになっている。また、演出表示装置11における各列の飾図は、変動ゲームが開始すると、予め定めた変動方向(縦スクロール方向)に沿って変動表示されるようになっている。図柄の変動(変動表示)とは、演出表示装置11、各特別図柄表示装置12a,12bにおいて、表示図柄の種類を変化させながら図柄又は図柄列が動作している状態を示す。
そして、第1特別図柄表示装置12aと演出表示装置11では、同時に第1変動ゲームと該第1変動ゲームに係わる表示演出(飾図による図柄変動ゲーム)が開始され、同時に終了する(即ち、同時に特図と飾図が確定停止表示される)。具体的には、第1変動ゲームの開始に伴って、第1特別図柄表示装置12aでは特図1の変動が開始する一方で、演出表示装置11では各列の飾図の変動が開始する。同様に、第2特別図柄表示装置12bと演出表示装置11では、同時に第2変動ゲームと該第2変動ゲームに係わる表示演出(飾図による図柄変動ゲーム)が開始され、同時に終了する(即ち、同時に特図と飾図が確定停止表示される)。具体的には、第2変動ゲームの開始に伴って、第2特別図柄表示装置12bでは特図2の変動が開始する一方で、演出表示装置11では各列の飾図の変動が開始する。
また、本実施形態において演出表示装置11は、各特別図柄表示装置12a,12bに比較して大きい表示領域で構成されるとともに、飾図は特図に比較して遥かに大きく表示される。このため、遊技者は、演出表示装置11に確定停止表示された飾図から大当り、小当り、又ははずれを認識しうる。
そして、演出表示装置11には、各特別図柄表示装置12a,12bの表示結果に応じた表示結果が表示される。具体的に言えば、各特別図柄表示装置12a,12bに当りとしての大当りを認識しうる当り表示結果となる大当り図柄(大当り表示結果)が確定停止表示される場合には、演出表示装置11にも大当り図柄が原則として確定停止表示される。なお、演出表示装置11に確定停止表示される大当り図柄は、原則として、全列の飾図が同一図柄となる図柄組み合わせによって構成される([111],[222]など)。
また、各特別図柄表示装置12a,12bにはずれを認識しうるはずれ図柄(はずれ表示結果)が確定停止表示される場合には、演出表示装置11にもはずれ図柄が原則として確定停止表示される。本実施形態において、飾図によるはずれ図柄は、全列の図柄が異なる図柄となる図柄組み合わせ([135],[246]など)、又は1列の図柄が他の2列の図柄とは異なる図柄となる図柄組み合わせによって構成される([151],[757]など)。
また、各特別図柄表示装置12a,12bに当りとしての小当りを認識しうる当り表示結果となる小当り図柄(小当り表示結果)が確定停止表示される場合には、演出表示装置11に確変示唆図柄が確定停止表示される。また、各特別図柄表示装置12a,12bで大当り図柄が確定停止表示される場合でも、演出表示装置11に確変示唆図柄が確定停止表示される場合もある。なお、確変示唆図柄は、大当り抽選の抽選確率が低確率(通常確率)から高確率に変動する確率変動状態(以下、「確変状態」という)が付与される可能性があることを示唆する図柄である。本実施形態において、飾図による確変示唆図柄は、3列のうち、左右2列が同一図柄であって、中列が左右2列の図柄の変動順序における前後に位置する図柄となる図柄組み合わせによって構成される([343]や[323]など)。
また、演出表示装置11では、遊技者側から見て左列→右列→中列の順に図柄列の変動が停止するようになっており、特定の2列(本実施形態では左右の2列)に同一の飾図が一旦停止表示された場合、リーチが形成される。ここで、一旦停止表示とは、画像表示部GHにおいてゆれ変動状態で表示されている状態であり、画像表示部GHにおいて図柄が確定停止している確定停止表示とは区別される。本実施形態では、複数の図柄列のうち左列が第1停止列、右列が第2停止列、中列が第3停止列となり、左列及び右列がリーチ状態を形成するリーチ形成列となる。
また、第1特別図柄表示装置12aの左上には、複数個(本実施形態では2個)の第1特図保留発光部を有する第1特別図柄保留表示装置13aが配設されている。第1特別図柄保留表示装置13aは、機内部で記憶した第1変動ゲームにおける特図用の始動保留球の記憶数を遊技者に報知する。なお、以下、第1変動ゲームにおける特図用の始動保留球の記憶数を「第1保留記憶数」という。第1保留記憶数は、遊技盤10に配設した第1始動入賞口14に遊技球が入賞することで「1」加算される一方で、第1変動ゲームの開始により「1」減算される。したがって、変動ゲーム中に第1始動入賞口14へ遊技球が入賞すると、第1保留記憶数は更に加算されるとともに、所定の上限数(本実施形態では「4」)まで累積される。
また、第2特別図柄表示装置12bの左上には、複数個(本実施形態では2個)の第2特図保留発光部を有する第2特別図柄保留表示装置13bが配設されている。第2特別図柄保留表示装置13bは、機内部で記憶した第2変動ゲームにおける特図用の始動保留球の記憶数を遊技者に報知する。なお、以下、第2変動ゲームにおける特図用の始動保留球の記憶数を「第2保留記憶数」という。第2保留記憶数は、遊技盤10に配設した第2始動入賞口15に遊技球が入賞することで「1」加算される一方で、第2変動ゲームの開始により「1」減算される。したがって、変動ゲーム中に第2始動入賞口15へ遊技球が入賞すると、第2保留記憶数は更に加算されるとともに、所定の上限数(本実施形態では「4」)まで累積される。
また、第2特別図柄保留表示装置13bの左上には、複数個(本実施形態では2個)の普図発光部を有する普通図柄表示手段としての普通図柄表示装置20が配設されている。普通図柄表示装置20では、複数種類の普通図柄を変動させて表示する普通図柄変動ゲームが行われる。普通図柄は、普通当りか否かの内部抽選(普通当り抽選)の結果を示す報知用の図柄である。なお、以下の説明では、普通図柄を「普図」といい、普通図柄変動ゲームを「普図ゲーム」という。また、この普図ゲームにおいても変動ゲームと同じように、遊技盤10に配設した普通始動入賞口としての普通図柄作動ゲート19に遊技球が通過(入球)することで普図用の始動保留球が記憶される。この普図用の始動保留球の記憶数は、普通図柄作動ゲート19への遊技球の通過により、所定の上限数(本実施形態では「4」)を上限として「1」加算される一方で、普図ゲームの開始により「1」減算される。
そして、本実施形態のパチンコ遊技機は、第1変動ゲームと第2変動ゲームとが同時に実行されないように構成されている。そして、変動ゲームを開始させる際、その時点における第1保留記憶数と第2保留記憶数が共に「1」以上である場合は、第2保留記憶数に基づく第2変動ゲームが優先して実行される。一方、変動ゲームの開始条件が成立した際、その時点における第1保留記憶数が「1」以上であって、第2保留記憶数が「0(零)」である場合は、第1保留記憶数に基づく第1変動ゲームが実行される。すなわち、第2変動ゲームは、後述する始動条件が成立すると、その時点において先に第1保留記憶数として記憶されている特図1の始動保留球が存在する場合であっても、その始動保留球よりも先に優先して実行される(割り込み実行される)。なお、本実施形態において、変動ゲームと普図ゲームとは同時に実行可能である。
また、演出表示装置11の下方には、遊技球の入球口14aを有する第1始動入賞口14が配設されている。また、演出表示装置11の右方には、遊技球の入球口15aを有する第2始動入賞口15が配設されている。すなわち、遊技盤10において、各始動入賞口14,15は、互いに離間して配置されている。第1始動入賞口14は、常時遊技球の入球を許容しうるように入球口14aを常時開放させた構成とされている。また、第2始動入賞口15は、普通電動役物とされ普通電動役物ソレノイドSOL1(図5に示す)の作動により回動動作を行う開閉機構(作動体)としての横長の長方形の開閉扉16を備えており、開閉扉16が開動作することにより遊技球の入球を許容しうるように入球口15aを開放させる構成とされている。そして、各始動入賞口14,15の奥方には、入球した遊技球を検知する第1始動口スイッチSW1及び第2始動口スイッチSW2(図5に示す)が配設されている。なお、第1始動入賞口14は、入球した遊技球を第1始動口スイッチSW1で入球検知することにより、第1変動ゲームの始動条件(特別始動条件)と予め定めた球数(本実施形態では、3球)の賞球としての遊技球の払出条件を付与しうる。また、第2始動入賞口15は、入球した遊技球を第2始動口スイッチSW2で入球検知することにより、第2変動ゲームの始動条件(特別始動条件)と予め定めた球数(本実施形態では、1球)の賞球としての遊技球の払出条件を付与しうる。
本実施形態では、遊技球を入球検知する第1始動口スイッチSW1を有する第1始動入賞口14が入球検知手段(第1入球検知手段)に相当する。また、本実施形態では、遊技球を入球検知する第2始動口スイッチSW2を有するとともに、開閉扉16の開動作を伴って遊技球を入球口15aへと導く第2始動入賞口15が入球検知手段(第2入球検知手段)に相当する。
本実施形態の第2始動入賞口15では、図1に示すように、開閉扉16が前倒し状態とされる開状態にある場合、開閉扉16と略同一の大きさ及び形状の入球口15aを開放して、該入球口15aへ遊技球を導くようになっている。このような開状態にある入球口15aは、第1始動入賞口14における入球口14aよりも大きく開放されるとともに、入球口14aよりも単位時間当りに多くの遊技球を導くようになっている。また、この第2始動入賞口15では、図1の拡大図に示すように、開閉扉16が起き上がり状態とされる閉状態にある場合、開閉扉16と略同一の大きさ及び形状の入球口15aを閉鎖して、該入球口15aへの遊技球の入球を規制するようになっている。
すなわち、開閉扉16は、閉状態から開状態へと変移するための起き上がり状態から前倒し状態への回動動作にて入球口15aへ遊技球を導くことになる。なお、開閉扉16は、開状態にある上面(すなわち、閉状態にある裏面)で流下してくる遊技球を受け止めて、該遊技球を入球口15aへと導く。一方、開閉扉16は、開状態から閉状態へと変移するための前倒し状態から起き上がり状態への回動動作にて入球口15aへの遊技球の入球を規制することになる。なお、開閉扉16は、閉状態にある前面(すなわち、開状態にある下面)で流下してくる遊技球の入球口15aへの入球を規制する。
また、第1始動入賞口14の下方には、遊技球の入球口18aを有する特別入賞口としての第1大入賞口18が配設されている。また、第2始動入賞口15の下方には、遊技球の入球口22aを有する特別入賞口としての第2大入賞口22が配設されている。すなわち、遊技盤10において、各大入賞口18,22は、互いに離間して配置されている。第1大入賞口18は、特別電動役物とされ第1大入賞口ソレノイドSOL2(図5に示す)の作動により回動動作を行う横長の長方形の第1大入賞口扉17を備えており、第1大入賞口扉17が開動作することにより遊技球の入球を許容しうるように入球口18aを開放させる構成とされている。また、第2大入賞口22は、特別電動役物とされ第2大入賞口ソレノイドSOL3(図5に示す)の作動により回動動作を行う横長の長方形の第2大入賞口扉21を備えており、第2大入賞口扉21が開動作することにより遊技球の入球を許容しうるように入球口22aを開放させる構成とされている。
そして、各大入賞口18,22の奥方には、入球した遊技球を検知する第1カウントスイッチSW3及び第2カウントスイッチSW4(図5に示す)が配設されている。各大入賞口18,22は、入球した遊技球を検知することにより、予め定めた個数(例えば、15個)の賞球としての遊技球の払出条件を付与しうる。
各大入賞口18,22は、大当り遊技中に各大入賞口扉17,21の開動作によって開放されることで遊技球の入球(入賞)が許容される。このため、大当り遊技中、遊技者は、賞球を獲得できるチャンスをうることができる。なお、本実施形態における各大入賞口18,22は、小当り遊技中にも各大入賞口扉17,21の開動作によって開放される。以下の説明で、単に「大入賞口」という場合には、第1大入賞口18と第2大入賞口22の両大入賞口を意味する。また、以下の説明で、単に「大入賞口扉」という場合には、第1大入賞口扉17と第2大入賞口扉21の両大入賞口扉を意味する。
本実施形態の大入賞口では、図1に示すように、大入賞口扉が前倒し状態とされる開状態にある場合、大入賞口扉と略同一の大きさ及び形状の対応する入球口を開放して、該入球口へ遊技球を導くようになっている。また、大入賞口では、図1の拡大図(第2大入賞口22を例示)に示すように、大入賞口扉が起き上がり状態とされる閉状態にある場合、大入賞口扉と略同一の大きさ及び形状の対応する入球口を閉鎖して、該入球口への遊技球の入球を規制するようになっている。
すなわち、大入賞口扉は、閉状態から開状態へと変移するための起き上がり状態から前倒し状態への回動動作にて対応する入球口へ遊技球を導くことになる。なお、大入賞口扉は、開状態にある上面(すなわち、閉状態にある裏面)で流下してくる遊技球を受け止めて、該遊技球を対応する入球口へと導く。一方、大入賞口扉は、開状態から閉状態へと変移するための前倒し状態から起き上がり状態への回動動作にて対応する入球口への遊技球の入球を規制することになる。なお、大入賞口扉は、閉状態にある前面(すなわち、開状態にある下面)で流下してくる遊技球の対応する入球口への入球を規制する。
また、遊技盤10において演出表示装置11の右方には、普通図柄作動ゲート(以下、「ゲート」という)19が配設されている。ゲート19の奥方には、入球し通過した遊技球を検知するゲートスイッチSW5(図5に示す)が配設されている。ゲート19は、遊技球の通過を契機に、普図ゲームの始動条件(普通始動条件、すなわち普図当り抽選の抽選契機)のみを付与しうる。
本実施形態の遊技盤10には、表示枠体10cを囲うようにして釘などの遊技構成部材により遊技球の流路が形成されているとともに、表示枠体10cにより該流路が左流路と右流路とに分岐されている。そして、左流路では、遊技球が第1始動入賞口14又は第1大入賞口18へ向かうように前記遊技構成部材が遊技盤10に配置されている。これにより、遊技球の流路が左流路となる場合には、表示枠体10cの左側に形成される左側領域H1(L)を遊技球が流下するとともに、第1始動入賞口14又は第1大入賞口18へと向かうことになる。また、右流路では、遊技球が第2始動入賞口15、ゲート19、第1大入賞口18、又は第2大入賞口22へ向かうように前記遊技構成部材が遊技盤10に配置されている。これにより、遊技球の流路が右流路となる場合には、図1の仮想線Yに示すように、表示枠体10cの右側に形成される右側領域H1(R)を遊技球が通過するとともに、第2始動入賞口15、ゲート19、第1大入賞口18、又は第2大入賞口22へ向かうことになる。
なお、遊技盤10において、第1大入賞口18の左方には左下入賞口23aが配設されているとともに、第1大入賞口18の右方には右下入賞口23bが配設されている。各入賞口23a,23bは、常時遊技球の入球を許容しうるように入球口を常時開放させた構成とされている。そして、各入賞口23a,23bの奥方には、入球した遊技球を検知する左下入賞口スイッチSW6及び右下入賞口スイッチSW7(図5に示す)が配設されている。各入賞口23a,23bは、入球した遊技球を各入賞口スイッチSW6,SW7で入球検知することにより、予め定めた球数(本実施形態では、10球)の賞球としての遊技球の払出条件のみを付与しうる。このため、遊技球の流路が左流路となる場合には遊技球が左下入賞口23aにも向かうことになる一方、遊技球の流路が右流路となる場合には遊技球が右下入賞口23bにも向かうことになる。
そして、遊技盤10に発射された後、各流路を流下する遊技球は、遊技盤10の最下方に位置するとともに何れの入賞口やゲートにも入球しなかった遊技球をアウト球として機外に排出するためのアウト球口24に向かうことになる。
したがって、本実施形態であれば遊技者は、遊技球が左流路を流下するように遊技(以下、「左打ち遊技」という)を行うことで、第1始動入賞口14又は第1大入賞口18へと遊技球を向かわせうる。この場合の遊技球は、第1大入賞口18よりも上流側の第1始動入賞口14へと先に到達し易いが、第1始動入賞口14に向かうことなく直接的に第1大入賞口18へと到達する場合もある。
また、本実施形態であれば遊技者は、遊技球が右流路を流下するように遊技(以下、「右打ち遊技」という)を行うことで、第2始動入賞口15、ゲート19、第1大入賞口18、又は第2大入賞口22へと遊技球を向かわせうる。この場合の遊技球は、第2始動入賞口15及び各大入賞口18,22よりも上流側のゲート19へと先に到達するようになっており、その後、右流路の上流側から配置される順にしたがって、第2始動入賞口15→第2大入賞口22→第1大入賞口18というように到達することになる。
なお、本実施形態では、第1大入賞口18の開放に基づいて行われる大当り遊技中や小当り遊技中であれば左打ち遊技及び右打ち遊技の何れによっても、第1大入賞口18へ遊技球を効率よく入球させることができるように構成されている。一方、本実施形態では、第2大入賞口22の開放に基づいて行われる大当り遊技中や小当り遊技中であれば右打ち遊技により、第2大入賞口22へ遊技球を効率よく入球させることができるように構成されている。すなわち、第2大入賞口22の開放に基づいて行われる大当り遊技の状態では、右打ち遊技により左打ち遊技よりも遊技者にとって有利になりうる。
また、遊技盤10の非遊技領域H2の右下方には、未払出し状態にある賞球の総数を示す未払出球数を表示する賞球残数表示装置25が装着されている。この賞球残数表示装置25は、遊技者や遊技場の係員等により特定可能なように未払出球数を表示する。また、本実施形態の賞球残数表示装置25は、3つの7セグメントLEDを横並び形態で配置し、3桁の数字(000〜999)又は3桁のアルファベット(例えば、「FFF」)を発光表示可能な構成とされている。例えば、賞球残数表示装置25に「048」の3桁の数字が表示された場合には、遊技球の未払出球数が「48球」であることを報知している。なお、この賞球残数表示装置25は、遊技盤10がパチンコ遊技機に装着された状態で、遊技中の遊技者が表示内容を視認可能な位置に装着されている。
また、図1や該図1の拡大図に示すように、第2始動入賞口15は、大入賞口のうち同じ側の領域、すなわち右側領域H1(R)に配置される第2大入賞口22と近接している。また、第2始動入賞口15は、大入賞口のうち近接している第2大入賞口22の幅と近い幅であって同一の横長の長方形を有している。なお、本実施形態において、第2始動入賞口15は、第2大入賞口22の幅よりも狭いが該幅の半分よりも広い幅(本実施形態では、約3分の2)に形成されている。また、本実施形態において、第2大入賞口22は、第1大入賞口18の幅よりも狭い幅に形成されている。
そして、第2始動入賞口15は、第2大入賞口22が入球口22aへ遊技球を導く動作と同一動作、すなわち閉状態から開状態へと変移するための起き上がり状態から前倒し状態への回動動作にて入球口15aへ遊技球を導くようになっている。なお、第2始動入賞口15は、第2大入賞口22が入球口22aへの遊技球の入球を規制する動作と同一動作、すなわち開状態から閉状態へと変移するための前倒し状態から起き上がり状態への回動動作にて入球口15aへの遊技球の入球を規制するようにもなっている。
このため、本実施形態では、第2始動入賞口15が開放される場合、第2大入賞口22に近接している似た形状の開閉扉16が開放され、さらに第2大入賞口22の入球口22aに遊技球を導くのと同じようにして入球口15aに遊技球が導かれることになる。このため、第2大入賞口22が連続して開放されるような状況では、このような連続した開放の終了後に第2始動入賞口15の開放を伴う場合、第2大入賞口22が開放される状況が未だ継続して行われているかのように演出表現してなされる。
また、図1や該図1の拡大図に示すように、第2始動入賞口15は、この配設位置付近の右側領域H1(R)における流下経路の半分以上を占める幅を有している。また、第2始動入賞口15は、第2大入賞口22の右側領域H1(R)の上流に配置されている。
このため、本実施形態では、第2始動入賞口15が開放される場合、右側領域H1(R)を流下する遊技球の大半が入球口15aへと導かれうるようになっている。また、本実施形態では、第2大入賞口22が開放される場合、第2始動入賞口15も合わせて開放されていれば右側領域H1(R)を流下する遊技球の大半が入球口22aへと導かれ難くなっている。一方、本実施形態では、第2大入賞口22が開放される場合、第2始動入賞口15が閉鎖されていれば右側領域H1(R)を流下する遊技球の大半が入球口22aへと導かれうるようになっている。
また、本実施形態のパチンコ遊技機では、遊技者にとって有利な確変状態が付与される場合がある。確変状態が付与された場合、大当り抽選の当選確率(抽選確率)が低確率(通常確率)から高確率へ変動(向上)される。また、確変状態は、次回の大当りが生起される迄の間(次回までの間)、付与される。確変状態は、大当り抽選の当選確率が高確率に変動して大当りが生起され易くなるため、遊技者にとって有利な状態となる。
また、本実施形態のパチンコ遊技機は、変動時間短縮(以下、「変短」という)状態が付与される場合がある。変短状態中は、変動ゲームの変動時間が非変短状態中(変短状態が付与されていない通常状態)に比して短縮される場合があり(短縮されうる)、特に、はずれ表示結果が確定停止表示される変動ゲームの変動時間が短縮される場合がある。また、変短状態中は、普図ゲームの変動時間が非変短状態中に比して短縮されるとともに、ゲート19の通過に基づく普図当り抽選の当選確率(抽選確率)が低確率から高確率に変動される。また、変短状態中は、1回の普図当り抽選に当選したことに基づく開閉扉16の合計開放時間が非変短状態中に比して長くなる。また、変短状態は、予め定めた上限回数となる「9回(付与上限回数)」又は「100回(付与上限回数)」の変動ゲームが行われるまでの間、又は次回の大当りが生起される迄の間、付与される。
このように、変短状態中は、開閉扉16が遊技者にとって有利に動作し、単位時間当りの第2始動入賞口15への入球率が向上するため遊技者にとって有利な特定遊技状態となる。そして、変短状態は、単位時間当りの開閉扉16の開放時間が増加する開放時間増加状態であって、第2始動入賞口15への入球率が向上する入球率向上状態でもある。
そして、ゲート19に効率よく遊技球を通過させることで開閉扉16が開放され易くその開放時間も非変短状態よりも長いことから、第2始動入賞口15へ遊技球を効率よく入球させることができる変短状態では、右打ち遊技が左打ち遊技よりも遊技者にとって有利になりうる。その結果、右打ち遊技が有利な変短状態では、第2変動ゲームが優先的に行われることを考慮すると、主に第2変動ゲームが行われることになる。
一方、ゲート19に効率よく遊技球を通過させても開閉扉16が開放され難くその開放時間も変短状態よりも短いことから、第2始動入賞口15へ遊技球を入球させることが困難な非変短状態では、左打ち遊技が右打ち遊技よりも遊技者にとって有利になりうる。その結果、左打ち遊技が有利な非変短状態では、第2変動ゲームの始動条件を得難いことを考慮すると、主に第1変動ゲームが行われることになる。
次に、本実施形態のパチンコ遊技機に規定する大当り遊技及び小当り遊技について図2及び図3を参照して以下に説明する。
大当り遊技は、変動ゲーム(特図、及び飾図による図柄変動ゲーム)にて大当り図柄が確定停止表示され、該変動ゲームの終了後に開始される。大当り遊技が開始すると、大入賞口が開放されるラウンド遊技が予め定めた規定ラウンド数(R)を上限として複数回(本実施形態では、15ラウンドとする「15回」、10ラウンドとする「10回」、又は5ラウンドとする「5回」)行われる。1回のラウンド遊技では、大入賞口の大入賞口扉の開閉が所定回数(本実施形態では、「1回」)行われるまでである。そして、1回のラウンド遊技中に大入賞口は、入球上限個数となる規定個数(本実施形態では、8球又は9球)の遊技球が入賞するまでの間、又はR秒数(ラウンド遊技時間)となる規定時間(本実施形態では、25秒、8秒、又は0.04秒)が経過するまでの間、開放される。そして、大当り遊技では、各ラウンド遊技を対象として1回のラウンド遊技中に大入賞口を1回開放させて合計で15回又は5回開放させるようになっている。また、ラウンド遊技では、ラウンド演出が行われる。そして、大当り遊技は、最終回のラウンド遊技にて大入賞口の最後の開放が終了され、該最後の開放の終了後に終了される。
本実施形態では、大当り遊技の開始に際し、変動ゲーム(飾図による図柄変動ゲーム)にて大当り図柄が確定停止表示されてから大当り遊技に基づいて大入賞口の最初の開放の間に、大当り遊技が開始されることを報知するオープニング演出が該大当り遊技中に行われる場合がある。すなわち、このように大当り遊技中にオープニング演出が行われる場合、該オープニング演出の終了後には、大入賞口の最初の開放が行われる。また、本実施形態では、大当り遊技の終了に際し、大当り遊技に基づいて大入賞口の最後の開放の終了後から次の変動ゲームを行う間に、大当り遊技が終了されることを報知するエンディング演出が該大当り遊技中に行われる場合がある。すなわち、このように大当り遊技中にエンディング演出が行われる場合、該エンディング演出の終了後には、次の変動ゲームが行われる。
本実施形態のパチンコ遊技機では、大当り抽選に当選した場合、図2に示す複数種類(本実施形態では13種類)の大当りの中から1つの大当りが決定(選択)され、その決定された大当りに基づく大当り遊技が付与されるようになっている。そして、13種類の大当りのうち、何れの大当りとするかは、大当り抽選に当選した際に決定する特図(大当り図柄)の種類に応じて決定される。本実施形態において100種類の特図の大当り図柄は、図2に示すように、特図毎に分類される。そして、特図の大当り図柄では、大当りの種類が特定されることで、大当り遊技(開放される大入賞口とその開放態様)に加えて、該大当り遊技の終了後を確変状態とするか否か及び変短状態とするか否かに基づく遊技状態が特定される。なお、特図の小当り図柄では、小当りが特定されることで、小当り遊技(開放される大入賞口とその開放態様)に加えて、該小当り遊技の終了後の遊技状態として当選時の遊技状態で継続(現状維持)させることが特定される。このため、本実施形態において、特図(特に大当り図柄や小当り図柄)は、大入賞口の開放に基づく大当り遊技や小当り遊技、さらにこれら大当り遊技や小当り遊技の終了後の遊技状態を特定する当り情報となる。
そして、特図1の大当り図柄として、図柄Aには4種類が、図柄Bには18種類が、図柄Cには22種類が、図柄Dには11種類が、図柄Eには25種類が、図柄Fには8種類が、図柄Gには8種類が、図柄Hには4種類がそれぞれ振分けられている。また、特図1の小当り図柄として、図柄Iには、1種類が振分けられている。また、特図2の大当り図柄として、図柄aには25種類が、図柄bには25種類が、図柄cには30種類が、図柄dには5種類が、図柄eには5種類が、図柄fには10種類がそれぞれ振分けられている。また、特図2の小当り図柄として、図柄gには1種類が振分けられている。
また、特図の大当り図柄の決定には、後述する特図振分用乱数が用いられ、その特図振分用乱数の抽出値をもとに特図が決定される。特図の大当り図柄には、各特図に対して、特図振分用乱数の取りうる数値(本実施形態では0〜99までの全100通りの整数値)が、所定個数ずつ(本実施形態では1つずつ)振分けられている。このため、特図の大当り図柄は、特図振分用乱数の値が特定されれば、一義的に決定する。また、特図の小当り図柄の決定には、後述する小当り図柄振分用乱数が用いられ、その小当り図柄振分用乱数の抽出値をもとに特図が決定される。特図の小当り図柄には、図柄I又は図柄gの1つに対して、小当り図柄振分用乱数の取りうる数値(本実施形態では、0〜10までの全11通りの整数値)が振分けられている。このため、特図の小当り図柄は、小当り図柄振分用乱数の値に関係なく予め決められた特図となる。
そして、本実施形態において、特図1である図柄A〜図柄I(小当り図柄である図柄Iを含む)では同一の第1大入賞口18を開放させることを定めているとともに、特図2である図柄a〜図柄g(小当り図柄である図柄gを含む)では同一の第2大入賞口22を開放させることを定めている。なお、第1大入賞口18が開放される大当り遊技(小当り遊技を含む)では、規定個数が「8球」に設定されているとともに、第2大入賞口22が開放される大当り遊技(小当り遊技を含む)では、規定個数が「9球」に設定されている。
まず、特図1である図柄A〜Hに基づく大当り遊技について説明する。
具体的に、図柄A,B,Fに基づく大当り遊技では、規定ラウンド数が「15回」に設定されている。また、図柄A,B,Fに基づく大当り遊技では、1ラウンド目(1R)〜10ラウンド目(10R)の第1大入賞口18の開放態様(最大開放時間)が「0.04秒」に、11ラウンド目(11R)〜15ラウンド目(15R)の第1大入賞口18の開放態様(最大開放時間)が「25秒」に設定されている。すなわち、この場合の大当り遊技では、第1大入賞口18を「0.04秒」開放させる動作を10回繰り返した後、第1大入賞口18を「25秒」開放させる動作を5回繰り返させることになる。以下、図柄Aに基づく大当りを「大当りA」、図柄Bに基づく大当りを「大当りB」、図柄Fに基づく大当りを「大当りF」という。
また、図柄C,Gに基づく大当り遊技では、規定ラウンド数が「10回」に設定されている。また、図柄C,Gに基づく大当り遊技では、1ラウンド目(1R)〜5ラウンド目(5R)の第1大入賞口18の開放態様(最大開放時間)が「0.04秒」に、6ラウンド目(6R)〜10ラウンド目(10R)の第1大入賞口18の開放態様(最大開放時間)が「25秒」に設定されている。すなわち、この場合の大当り遊技では、第1大入賞口18を「0.04秒」開放させる動作を5回繰り返した後、第1大入賞口18を「25秒」開放させる動作を5回繰り返させることになる。以下、図柄Cに基づく大当りを「大当りC」、図柄Gに基づく大当りを「大当りG」という。
また、図柄D,Hに基づく大当り遊技では、規定ラウンド数が「5回」に設定されている。また、図柄D,Hに基づく大当り遊技では、1ラウンド目(1R)〜5ラウンド目(5R)の第1大入賞口18の開放態様(最大開放時間)が「25秒」に設定されている。すなわち、この場合の大当り遊技では、第1大入賞口18を「25秒」開放させる動作を5回繰り返させることになる。以下、図柄Dに基づく大当りを「大当りD」、図柄Hに基づく大当りを「大当りH」という。
また、図柄Eに基づく大当り遊技では、規定ラウンド数が「5回」に設定されている。また、図柄Eに基づく大当り遊技では、1ラウンド目(1R)〜5ラウンド目(5R)の第1大入賞口18の開放態様(最大開放時間)が「0.04秒」に設定されている。すなわち、この場合の大当り遊技では、第1大入賞口18を「0.04秒」開放させる動作を5回繰り返させることになる。以下、図柄Eに基づく大当りを「大当りE」という。
次に、特図2である図柄a〜fに基づく大当り遊技について説明する。
具体的に、図柄a,dに基づく大当り遊技では、規定ラウンド数が「15回」に設定されている。また、図柄a,dに基づく大当り遊技では、1ラウンド目(1R)の第2大入賞口22の開放態様(最大開放時間)が「25秒」に、2ラウンド目(2R)〜15ラウンド目(15R)の第2大入賞口22の開放態様(最大開放時間)が「8秒」に設定されている。すなわち、この場合の大当り遊技では、第2大入賞口22を「25秒」開放させる動作を1回行った後、第2大入賞口22を「8秒」開放させる動作を14回繰り返させることになる。以下、図柄aに基づく大当りを「大当りa」、図柄dに基づく大当りを「大当りd」という。
また、図柄b,eに基づく大当り遊技では、規定ラウンド数が「10回」に設定されている。また、図柄b,eに基づく大当り遊技では、1ラウンド目(1R)の第2大入賞口22の開放態様(最大開放時間)が「25秒」に、2ラウンド目(2R)〜10ラウンド目(10R)の第2大入賞口22の開放態様(最大開放時間)が「8秒」に設定されている。すなわち、この場合の大当り遊技では、第2大入賞口22を「25秒」開放させる動作を1回行った後、第2大入賞口22を「8秒」開放させる動作を9回繰り返させることになる。以下、図柄bに基づく大当りを「大当りb」、図柄eに基づく大当りを「大当りe」という。
また、図柄c,fに基づく大当り遊技では、規定ラウンド数が「5回」に設定されている。また、図柄c,fに基づく大当り遊技では、1ラウンド目(1R)の第2大入賞口22の開放態様(最大開放時間)が「25秒」に、2ラウンド目(2R)〜5ラウンド目(5R)の第2大入賞口22の開放態様(最大開放時間)が「8秒」に設定されている。すなわち、この場合の大当り遊技では、第2大入賞口22を「25秒」開放させる動作を1回行った後、第2大入賞口22を「8秒」開放させる動作を4回繰り返させることになる。以下、図柄cに基づく大当りを「大当りc」、図柄fに基づく大当りを「大当りf」という。
また、特図1である図柄I及び特図2である図柄gに基づく小当り遊技は、変動ゲーム(特図、及び飾図による図柄変動ゲーム)にて小当り図柄が確定停止表示され、該変動ゲームの終了後に開始される。また、小当り遊技では、大入賞口の開放回数が「1回」に設定されているとともに、大入賞口の開放態様(最大開放時間)が「0.04秒」が設定されている。すなわち、この場合の小当り遊技では、大入賞口を「0.04秒」開放させる動作を1回のみ行わせることになる。以下、図柄Iに基づく小当りを「小当りI」、図柄gに基づく小当りを「小当りg」という。
そして、大入賞口の開放態様が「25秒」又は「8秒」に設定されているラウンド遊技は、規定個数分の遊技球が入球することにより終了する場合もある。すなわち、このようなラウンド遊技の合計開放時間としては「25秒」又は「8秒」が最大時間となる。一方、大入賞口の開放態様が「0.04秒」に設定されているラウンド遊技は、規定個数分の遊技球が入球しえないことになる。すなわち、このようなラウンド遊技の合計開放時間としては「0.04秒」が最大時間となる。
このため、大当りA〜D,F〜Hに基づく大当り遊技は、実質的に第1大入賞口18へ遊技球を入賞させて賞球を獲得しうる開放態様を「25秒」とする5回分のラウンド遊技で構成される(「実質R」が「5R」)。また、大当りEに基づく大当り遊技は、実質的に第1大入賞口18へ遊技球を入賞させ難いラウンド遊技で構成される(「実質R」が「0(零)R」)。
また、大当りa,dに基づく大当り遊技は、実質的に第2大入賞口22へ遊技球を入賞させて賞球を獲得しうる開放態様を「25秒」とする1回分と、開放態様を「8秒」とする14回分とのラウンド遊技で構成される(「実質R」が「15R」)。また、大当りb,eに基づく大当り遊技は、実質的に第2大入賞口22へ遊技球を入賞させて賞球を獲得しうる開放態様を「25秒」とする1回分と、開放態様を「8秒」とする9回分とのラウンド遊技で構成される(「実質R」が「10R」)。また、大当りc,fに基づく大当り遊技は、実質的に第2大入賞口22へ遊技球を入賞させて賞球を獲得しうる開放態様を「25秒」とする1回分と、開放態様を「8秒」とする4回分とのラウンド遊技で構成される(「実質R」が「5R」)。
本実施形態において、特図2である大当りa〜fに基づく大当り遊技では、1ラウンド目の開放態様を2ラウンド目、さらには2ラウンド目以後における開放態様よりも長く設定している。なお、特図2である大当りa〜fに基づく大当り遊技での1ラウンド目の開放態様は、特図1である大当りA〜D,F〜Hで実質的に賞球を獲得しうる開放態様「25秒」と同一に設定している。一方、特図2である大当りa〜fに基づく大当り遊技では、2ラウンド目以後における開放態様を1ラウンド目の開放態様よりも短く設定しながらも全てのラウンド遊技で実質的に賞球を獲得しうるようにもしている。このため、本実施形態の特図2である大当りa〜fに基づく大当り遊技では、実質的に賞球を獲得しうるラウンド遊技を設定しながらも全てのラウンド遊技を開放態様「25秒」で行う場合に比べて大当り遊技の消化時間が短縮されている。
なお、大入賞口の開放態様が「0.04秒」に設定されている小当りI及び小当りgに基づく小当り遊技は、規定個数分の遊技球が入球しえないことになる。すなわち、このような小当り遊技の合計開放時間としては「0.04秒」が最大時間となる。
そして、各大当り図柄に基づく大当り遊技の終了後には、大当り図柄の種類と該大当り当選時の状態(大当り時状態)とに応じた遊技状態が付与される。なお、小当り図柄に基づく小当り遊技の終了後には、小当り当選時の遊技状態で継続(現状維持)するようになっている。すなわち、小当りI及び小当りgでは、これら当選時に確変状態が付与されていれば小当り遊技の終了後も確変状態を継続(現状維持)して付与する一方、確変状態が付与されていなければ小当り遊技の終了後にも継続(現状維持)して確変状態を付与しない。また、小当りI及び小当りgでは、これら当選時に変短状態が付与されていれば小当り遊技の終了後も変短状態を継続(現状維持)して付与する一方、変短状態が付与されていなければ小当り遊技の終了後にも継続(現状維持)して変短状態を付与しない。
まず、特図1である大当りA〜Hに関して説明する。
大当りAに基づく大当り遊技の終了後には、大当り時状態を問わないで、確変状態と合わせて次回までの間、変短状態が付与されることで、大当り後当選確率として「高確」、大当り後変短状態として「次回」が付与される。
また、大当りB〜Dに基づく大当り遊技の終了後には、大当り時状態が「低+無」又は「高+無」である場合、確変状態と合わせて「9回」分の変動ゲームを対象に変短状態が付与されることで、大当り後当選確率として「高確」、大当り後変短状態として「9回」が付与される。一方、大当りB〜Dに基づく大当り遊技の終了後には、大当り時状態が「低+有」又は「高+有」である場合、確変状態と合わせて次回までの間、変短状態が付与されることで、大当り後当選確率として「高確」、大当り後変短状態として「次回」が付与される。
また、大当りEに基づく大当り遊技の終了後には、大当り時状態が「低+無」又は「高+無」である場合、確変状態が付与される一方で変短状態が付与されないことで、大当り後当選確率として「高確」、大当り後変短状態として「0(零)回」が付与される。一方、大当りEに基づく大当り遊技の終了後には、大当り時状態が「低+有」又は「高+有」である場合、確変状態と合わせて次回までの間、変短状態が付与されることで、大当り後当選確率として「高確」、大当り後変短状態として「次回」が付与される。
また、大当りF〜Hに基づく大当り遊技の終了後には、大当り時状態が「低+無」又は「高+無」である場合、非確変状態と合わせて「9回」分の変動ゲームを対象に変短状態が付与されることで、大当り後当選確率として「低確」、大当り後変短状態として「9回」が付与される。一方、大当りF〜Hに基づく大当り遊技の終了後には、大当り時状態が「低+有」又は「高+有」である場合、非確変状態と合わせて「100回」分の変動ゲームを対象に変短状態が付与されることで、大当り後当選確率として「低確」、大当り後変短状態として「100回」が付与される。
次に、特図2である大当りa〜fに関して説明する。
大当りa〜cに基づく大当り遊技の終了後には、大当り時状態を問わないで、確変状態と合わせて次回までの間、変短状態が付与されることで、大当り後当選確率として「高確」、大当り後変短状態として「次回」が付与される。また、大当りd〜fに基づく大当り遊技の終了後には、大当り時状態を問わないで、非確変状態と合わせて「100回」分の変動ゲームを対象に変短状態が付与されることで、大当り後当選確率として「低確」、大当り後変短状態として「100回」が付与される。
なお、「大当り時状態」は、大当り当選時(小当り当選時)の遊技状態を意味し、「大当り後当選確率」は、大当り遊技(小当り遊技)の終了後の大当り抽選の確率抽選状態、すなわち確変状態であるか否かを意味する。また、「大当り後変短状態」は、大当り遊技(小当り遊技)終了後が変短状態であるか否かを意味する。本実施形態で、「低+無」は非確変状態且つ非変短状態を意味し、「低+有」は非確変状態且つ変短状態を意味し、「高+無」は確変状態且つ非変短状態を意味し、「高+有」は確変状態且つ変短状態を意味する。また、「低+無」又は「高+無」は纏めて非変短状態を意味し、「低+有」又は「高+有」は纏めて変短状態を意味する。
また、各大当り図柄に基づく大当り遊技では、大当り図柄の種類と大当り時状態とに応じた大当り遊技中にオープニング演出を行うための演出時間となるオープニング時間(「OP」)が設定される。
まず、特図1である大当りA〜Hに関して説明する。
大当りA〜Hに基づく大当り遊技では、大当り時状態が「低+無」又は「高+無」である場合、オープニング時間として有限な時間(>「0(零)秒」)が設定される。なお、大当りEに基づく大当り遊技では、オープニング時間として「4.3秒」が設定される一方、他の大当りに基づく大当り遊技では、オープニング時間として「5秒」が設定される。一方、大当りA〜Hに基づく大当り遊技では、大当り時状態が「低+有」又は「高+有」である場合、オープニング時間自体が設定されない、すなわち有限な時間よりも短い「0(零)秒」が設定されることになる。なお、小当りIに基づく小当り遊技では、当選時が「低+無」又は「高+無」である場合、オープニング時間として有限な時間(本実施形態では、「10.46秒」)が設定される。一方、小当りIに基づく小当り遊技では、当選時が「低+有」又は「高+有」である場合、オープニング時間自体が設定されない、すなわち「0(零)秒」が設定されることになる。
次に、特図2である大当りa〜fに関して説明する。
大当りa〜fに基づく大当り遊技では、大当り時状態を問わないで、オープニング時間自体が設定されない、すなわち「0(零)秒」が設定されることになる。なお、小当りgに基づく小当り遊技では、当選時の状態を問わないで、オープニング時間自体が設定されない、すなわち「0(零)秒」が設定されることになる。
このため、特図1である大当りA〜H(小当りI)に関しては、非変短状態での大当り(小当り)の当選となる場面において、オープニング時間に基づくオープニング演出を大当り遊技中(小当り遊技中)に行わせることを定めている。一方、特図1である大当りA〜H(小当りI)に関しては、変短状態での大当り(小当り)の当選となる場面において、オープニング演出を大当り遊技中(小当り遊技中)に行わせないことを定めている。なお、特図1である大当りA〜H(小当りI)は、非変短状態での大当り(小当り)の当選となる場面が主であることから、これらに基づく大当り遊技(小当り遊技)中にはオープニング時間に基づくオープニング演出が大抵の場合に行われることになる。一方、特図2である大当りa〜f(小当りg)に関しては、非変短状態及び変短状態の何れでの大当り(小当り)の当選となる場面においてもオープニング演出を大当り遊技中(小当り遊技中)に行わせないことを定めている。なお、特図2である大当りa〜f(小当りg)は、変短状態での大当り(小当り)の当選となる場面が主であるが、これらに基づく大当り遊技(小当り遊技)中には状態に関係なくオープニング演出が行われないようにしている。
また、各大当り図柄に基づく大当り遊技では、大当り図柄の種類と大当り時状態とに応じた大当り遊技中にエンディング演出を行うための演出時間となるエンディング時間(「ED」)が設定される。
まず、特図1である大当りA〜Hに関して説明する。
大当りA〜Hに基づく大当り遊技では、大当り時状態が「低+無」又は「高+無」である場合、エンディング時間として有限な時間(>「0(零)秒」)が設定される。なお、大当りEに基づく大当り遊技では、エンディング時間として「5秒」が設定される一方、他の大当りに基づく大当り遊技では、エンディング時間として「10秒」が設定される。一方、大当りA〜Hに基づく大当り遊技では、大当り時状態が「低+有」又は「高+有」である場合、エンディング時間自体が設定されない、すなわち有限な時間よりも短い「0(零)秒」が設定されることになる。なお、小当りIに基づく小当り遊技では、当選時が「低+無」又は「高+無」である場合、エンディング時間として有限な時間(本実施形態では、「5秒」)が設定される。一方、小当りIに基づく小当り遊技では、当選時が「低+有」又は「高+有」である場合、エンディング時間自体が設定されない、すなわち「0(零)秒」が設定されることになる。
次に、特図2である大当りa〜fに関して説明する。
大当りa〜fに基づく大当り遊技では、大当り時状態を問わないで、エンディング時間に基づくエンディング演出を大当り遊技中に行わせないことを定めている。なお、小当りgに基づく小当り遊技では、当選時の状態を問わないで、エンディング時間自体が設定されない、すなわち「0(零)秒」が設定されることになる。
このため、特図1である大当りA〜H(小当りI)に関しては、非変短状態での大当り(小当り)の当選となる場面において、エンディング時間に基づくエンディング演出を大当り遊技中(小当り遊技中)に行わせることを定めている。一方、特図1である大当りA〜H(小当りI)に関しては、変短状態での大当り(小当り)の当選となる場面において、エンディング時間に基づくエンディング演出を大当り遊技中(小当り遊技中)に行わせないことを定めている。なお、特図1である大当りA〜H(小当りI)は、非変短状態での大当り(小当り)の当選となる場面が主であることから、これらに基づく大当り遊技(小当り遊技)中にはエンディング時間に基づくエンディング演出が大抵の場合に行われることになる。一方、特図2である大当りa〜f(小当りg)に関しては、非変短状態及び変短状態の何れでの大当り(小当り)の当選となる場面においてもエンディング演出を大当り遊技中(小当り遊技中)に行わせないことを定めている。なお、特図2である大当りa〜f(小当りg)は、変短状態での大当り(小当り)の当選となる場面が主であるが、これらに基づく大当り遊技(小当り遊技)中には状態に関係なくエンディング演出が行われないようにしている。
また、特図1及び特図2である各大当り図柄に基づく大当り遊技では、大入賞口の1回の開放が終了してから次の開放が可能とされるまでの開放間時間、すなわち大入賞口の開放間の開放間時間となる開放インターバル時間(「R間秒数」)として、「1.5秒」を設定している。なお、本実施形態では、原則、大入賞口の1回の開放の終了後に開放インターバル時間を設定するとともに、大当り遊技に基づいて最後の大入賞口の開放の終了後にも開放インターバル時間を設定するように構成されている。このため、本実施形態では、大当り遊技中にエンディング時間に基づくエンディング演出が行われる場合、大当り遊技に基づいて最後の大入賞口の開放の終了後、開放インターバル時間の経過を契機にエンディング時間を設定するように構成されている。
なお、小当りI及び小当りgに基づく大当り遊技では、大入賞口の1回の開放の終了後に開放インターバル時間を設定するように構成されている。このため、本実施形態では、小当り遊技中にエンディング時間に基づくエンディング演出が行われる場合、小当り遊技に基づいて1回の大入賞口の開放の終了後、開放インターバル時間の経過を契機にエンディング時間を設定するように構成されている。
このようにして、オープニング時間やエンディング時間を決定して設定する主制御用CPU30aは、演出時間決定手段として機能する。
また、本実施形態の大当り図柄(特図)の振分けによれば、第2変動ゲーム(100/100)では、「実質R」を1以上とする特図が、第1変動ゲーム(75/100)に比して多く振分けられている。また、第2変動ゲーム(60/100)では、「実質R」を10以上とする特図が、第1変動ゲーム(0/100)に比して多く振分けられている。また、第2変動ゲームでの大当りの当選時には、大当りの種類や当り時状態に関係なく変短状態が付与されることになる。一方、非変短状態で主に行われる第1変動ゲームで大当りに当選する場合には、大当り遊技の終了後に変短状態が付与されても「9回」が上限となる可能性が高いことになる。したがって、第2変動ゲームでは、第1変動ゲームに比して遊技者にとっての利益が大きくなる可能性が高くなる結果、遊技者にとって有利に構成されている。
また、本実施形態では、特図1に関して言えば、同一の大入賞口を同一の開放態様で開放させることになる大当り、すなわち大当りA,Bと大当りF、大当りCと大当りG、大当りDと大当りHのそれぞれの間で、演出に関しても見た目上に同一と認識可能とすることで、見た目上に判別しえないようになっている。また、本実施形態では、特図2に関して言えば、同一の大入賞口を同一の開放態様で開放させることになる大当り、すなわち大当りaと大当りd、大当りbと大当りe、大当りcと大当りfのそれぞれの間で、演出に関しても見た目上に同一と認識可能とすることで、見た目上に判別しえないようになっている。
なお、特図1において、大当りEと小当りIに関して言えば、同一の大入賞口を異なる開放態様で開放させるが、演出に関しては見た目上に同一と認識可能とすることで、演出上に判別しえないようになっている。すなわち、小当りIに基づく小当り遊技では、設定可能なオープニング時間及びエンディング時間を大当りEに基づく大当り遊技とは異ならせることで、小当り遊技と大当り遊技の開始から終了までの最長時間が同一に調整されている。
なお、本実施形態では、演出に関して見た目上に違いを判別しえないようにするために、比較対象とする大当り遊技や小当り遊技の間において、これらの契機となる飾図による図柄変動ゲームや、大当り遊技中や小当り遊技中の演出からも、見た目上に違いを判別しえないように演出を設定している。
そして、本実施形態では、演出に関して見た目上に違いを判別しえないようにする大当りや小当りの間で、確変状態であるか否かを遊技者に判別させ難くして確変状態を潜伏させるゲーム性(以下、「潜確のゲーム性」という)を作り出している。なお、演出に関して見た目上に違いを判別しえないようにする大当りや小当りの間では、大当り遊技の終了後が確変状態及び非確変状態の何れの場合もありうる一方、変短状態の付与態様がこれらの間で、同一となる場合があるようになっている。
次に、本実施形態のパチンコ遊技機における遊技状態の移行遷移に伴う、演出モードの移行態様について図4に基づき説明する。
本実施形態では、潜確のゲーム性を作り出すために飾図による図柄変動ゲームを実行させるための複数種類(本実施形態では5種類)の演出状態としての演出モードが用意されている。具体的に、通常モードMA、特別モードMB、準備モードMC、連荘モードMD、及び本連荘モードMEが用意されている。各演出モードでは、演出表示装置11において、対応する背景画像が画像表示される。
なお、本実施形態において、演出表示装置11では、飾図による図柄変動ゲームに関連して画像表示される背景画像が画像表示され、当該背景画像に重なるように各列の飾図が画像表示されて、これら飾図が変動表示されることで飾図による図柄変動ゲームが実行されるようになっている。そして、本実施形態では、演出表示装置11に画像表示される背景画像により各種演出モードを実行させ、背景画像の種類から現在滞在している演出モードの種類を遊技者が把握し得るようになっている。本実施形態における背景画像は、飾図による図柄変動ゲームで表示される飾図を除いて構成し得る画像であり、飾図による図柄変動ゲームで変動表示される飾図毎に対応付けて画像表示されるものとは異なっている。
そして、本実施形態では、大当り又は小当りの当選を契機に、当選の種類(特図や飾図)に応じた演出モードへの移行を定めている。この場合には、直前まで滞在していた演出モードから、対応する演出モードへの移行が行われる。
具体的に、非確変状態である可能性が高く設定される通常モードMA中には、大当りE、小当りI、及び小当りgの当選を契機として、確変状態であることに期待できることを遊技者に報知する特別モードMBへの移行がなされる。また、通常モードMA中又は特別モードMB中には、大当りa〜fの当選を契機として、確変状態であることに期待できるとともに、大当りの連続当選に期待できる連荘モードMDへの移行がなされる。また、通常モードMA中又は特別モードMB中には、大当りA〜D,F〜Hの当選を契機として、連荘モードMDへの移行が期待できる準備モードMCへの移行がなされる。
また、特別モードMB中には、「9回」分の変動ゲームの間滞在した後、10回目の変動ゲームから通常モードMAへの移行がなされる。また、特別モードMB中には、大当りE、小当りI、及び小当りgの再びの当選を契機として、特別モードMBへの再移行がなされる。
また、準備モードMC中には、大当りB〜D,F〜Hの当選を契機としている場合、「9回」分の変動ゲームの間滞在した後、変短状態の終了に伴って「10回」以後の変動ゲームから通常モードMAへの移行がなされる。また、準備モードMC中には、大当りAの当選を契機としている場合、「9回」分の変動ゲームの間滞在した後、変短状態の継続に伴って「10回」以後の変動ゲーム(「変短9回越え」)から確変状態であることを遊技者に確定的に報知するとともに、大当りの連続当選することを遊技者に確定的に報知する本連荘モードMEへの移行がなされる。また、準備モードMC中には、大当りA〜D,F〜H及び大当りa〜fの当選を契機として、連荘モードMDへの移行がなされる。また、準備モードMC中には、大当りEの当選を契機として、本連荘モードMEへの移行がなされる。また、準備モードMC中には、小当りI及び小当りgの当選を契機として、準備モードMCの継続がなされる。
また、連荘モードMD中には、大当りF〜H及び大当りd〜fの当選を契機としている場合、「100回」分の変動ゲームの間滞在した後、変短状態の終了に伴って「101回」以後の変動ゲームから通常モードMAへの移行がなされる。また、連荘モードMD中には、大当りA〜D及び大当りa〜cの当選を契機としている場合、「100回」の変動ゲームの間滞在した後、変短状態の継続に伴って「101回」以後の変動ゲーム(「変短100回越え」)から本連荘モードMEへの移行がなされる。また、連荘モードMD中には、大当りA〜D,F〜H及び大当りa〜fの当選を契機として、連荘モードMDへの再移行がなされる。また、連荘モードMD中には、大当りEの当選を契機として、本連荘モードMEへの移行がなされる。また、連荘モードMD中には、小当りI及び小当りgの当選を契機として、連荘モードMDの継続がなされる。
また、本連荘モードME中には、大当りA〜D,F〜H及び大当りa〜fの当選を契機として、連荘モードMDへの移行がなされる。また、本連荘モードME中には、大当りEの当選を契機として、本連荘モードMEへの再移行がなされる。また、本連荘モードME中には、小当りI及び小当りgの当選を契機として、本連荘モードMEの継続がなされる。
すなわち、通常モードMA中又は特別モードMB中は、遊技状態が「低+無」又は「高+無」の場合に滞在しうるとともに、非変短状態であることから主に第1変動ゲームが行われる。このため、通常モードMA中又は特別モードMB中は、主に行われる第1変動ゲームで大当りA〜D,F〜Hに当選しなければ変短状態が付与されることのない状態(以下、「通常ゾーン」という)と位置付けられる。なお、このような通常モードMA中は、「通常」の文字を画像表示部GHに画像表示させるとともに、特別モードMB中は、「特別」の文字を画像表示部GHに画像表示させる。
また、連荘モードMD中は、遊技状態が「低+有」又は「高+有」であって少なくとも「100回」分の変動ゲームを対象に変短状態が付与される場合に滞在しうるとともに、変短状態であることから主に第2変動ゲームが行われる。このため、連荘モードMD中は、少なくとも「100回」分の変動ゲームといった期間にて主に行われる第2変動ゲームで大当りに当選することで、このような期間を連続して手に入れることができる状態(以下、「連荘ゾーン」という)と位置付けられる。なお、このような連荘モードMD中は、「連荘」の文字を画像表示部GHに画像表示させる。
また、準備モードMC中は、遊技状態が「低+有」又は「高+有」であって非変短状態から変短状態への移行の契機の到来後、「9回」分の変動ゲームを対象に滞在しうるとともに、変短状態であることから主に第2変動ゲームが行われる。このため、準備モードMC中は、「9回」分の変動ゲームといった限られた期間にて主に行われる第2変動ゲームで大当りに当選することで、連荘ゾーンへの移行がなされる準備段階となる状態(以下、「準備ゾーン」という)と位置付けられる。なお、このような準備モードMC中には、「準備」の文字を画像表示部GHに画像表示させる。
また、本連荘モードME中は、遊技状態が「高+有」であって次回の大当りまでの変動ゲームを対象に確変状態及び変短状態が付与される場合に滞在しうるとともに、変短状態であることから主に第2変動ゲームが行われる。このため、本連荘モードME中は、連荘ゾーンの中でも次回の連荘ゾーンを連続して手に入れることができる特別有利な状態と位置付けられる。なお、このような本連荘モードME中には、「本連荘」の文字を画像表示部GHに画像表示させる。
次に、パチンコ遊技機の電気的構成を図5にしたがって説明する。
本実施形態のパチンコ遊技機の機裏側には、パチンコ遊技機全体を制御する主制御基板30が装着されている。主制御基板30は、パチンコ遊技機全体を制御するための各種処理を実行するとともに、該処理結果に応じた各種の制御指令(制御コマンド)を出力する。また、機裏側には、演出制御基板31が装着されている。演出制御基板31は、主制御基板30が出力した制御指令(制御コマンド)に基づき、演出表示装置11の動作を制御する。また、機裏側には、払出制御基板32が装着されている。払出制御基板32は、主制御基板30が出力した制御指令(制御コマンド)に基づき、機裏側に装着されている球払出装置33の動作を制御する。
以下、主制御基板30、演出制御基板31、及び払出制御基板32の具体的構成を説明する。
主制御基板30には、制御動作を所定の手順で実行する主制御用CPU30aと、主制御用CPU30aの制御プログラムを格納する主制御用ROM30bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる主制御用RAM30cが設けられている。そして、主制御用CPU30aには、各始動口スイッチSW1,SW2、各カウントスイッチSW3,SW4、ゲートスイッチSW5、各入賞口スイッチSW6,SW7がそれぞれ遊技球を検知して出力する検知信号を入力可能に接続されている。また、主制御用CPU30aには、各特別図柄表示装置12a,12b、各特別図柄保留表示装置13a,13b、普通図柄表示装置20が接続されている。また、主制御用CPU30aには、普通電動役物ソレノイドSOL1、各大入賞口ソレノイドSOL2,SOL3が接続されている。
また、主制御用CPU30aは、当り判定用乱数、特図振分用乱数、小当り図柄振分用乱数、リーチ判定用乱数、変動パターン振分用乱数、及び普図当り判定用乱数などの各種乱数の値を所定の周期毎に更新する乱数更新処理(乱数生成処理)を実行する。当り判定用乱数は、大当り抽選(大当り判定)及び小当り抽選(小当り判定)で用いる乱数である。特図振分用乱数は、大当り図柄を決定する際に用いられる乱数である。小当り図柄振分用乱数は、小当り図柄を決定する際に用いられる乱数である。リーチ判定用乱数は、大当り抽選及び小当り抽選の何れにも当選しなかった場合、すなわちはずれの場合にリーチを形成するか否かのリーチ抽選(リーチ判定)で用いる乱数である。変動パターン振分用乱数は、変動ゲームの変動パターンを選択する際に用いる乱数である。普図当り判定用乱数は、普図当り抽選で用いる乱数である。また、主制御用CPU30aはタイマ機能を搭載しており、所定のタイミング(例えば、変動ゲームを開始するタイミング)で時間を計測する。また、主制御用RAM30cには、パチンコ遊技機の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグなど)が記憶(設定)される。
主制御用ROM30bには、メイン制御プログラム、各種の判定値(大当り判定値、小当り判定値、リーチ判定値、普図当り判定値など)が記憶されている。大当り判定値は、大当り抽選で用いる判定値であり、当り判定用乱数の取りうる数値(0〜65535までの全65536通りの整数)の中から定められている。本実施形態では、非確変状態用の大当り判定値として208個の値が設定されており、非確変状態時の大当り抽選で当選する確率は65536分の208となる。一方、確変状態用の大当り判定値として1640個の値が設定されており、確変状態時の大当り抽選で当選する確率は65536分の1640となる。
小当り判定値は、小当り抽選で用いる判定値であり、当り判定用乱数の取りうる数値(0〜65535までの全65536通りの整数)の中から、大当り判定値と重複しないように定められている。本実施形態では、小当り判定値として280個の値が設定されており、小当り抽選で当選する確率は65536分の280となる。
リーチ判定値は、はずれを決定する場合にリーチを形成するか否かの内部抽選(リーチ判定)で用いる判定値であり、リーチ判定用乱数の取りうる数値(0〜238までの全239通りの整数)の中から定められている。
普図当り判定値は、普図当り抽選で用いる判定値であり、普図当り判定用乱数の取りうる数値(0〜65535までの全65536通りの整数)の中から定められている。
また、主制御用ROM30bには、複数種類の変動パターンが記憶されている。変動パターンは、図柄(特図及び飾図)の変動が開始してから図柄(特図及び飾図)が確定停止表示されるまでの間の演出のベースとなるパターンであって、変動ゲームの変動内容(演出内容)及び変動時間(演出時間)を特定しうる。本実施形態において、複数種類の変動パターンは、当り変動用の変動パターン、はずれリーチ変動用の変動パターン、及びはずれ変動用の変動パターンに分類できる。当り変動は、大当り抽選に当選した場合に行われる大当り変動と、大当り抽選又は小当り抽選に当選した場合に行われる確変示唆変動とに分類される。そして、大当り変動では、変動ゲームにおいて最終的に大当り図柄を確定停止表示させる。一方、大当り変動では、飾図による図柄変動ゲームにおいて、リーチ演出を経て、最終的に大当り図柄を確定停止表示させる。また、確変示唆変動では、変動ゲームにおいて最終的に大当り図柄又は小当り図柄を確定停止表示させる。一方、確変示唆変動では、飾図による図柄変動ゲームにおいて、リーチ演出を経て、最終的に確変示唆図柄を確定停止表示させる。はずれリーチ変動は、大当り抽選及び小当り抽選に当選せずに、リーチ抽選に当選した場合に行われ、変動ゲームにおいて最終的にはずれ図柄を確定停止表示させる。一方、はずれリーチ変動では、飾図による図柄変動ゲームにおいて、リーチ演出を経て、最終的にはずれ図柄(リーチを形成する)を確定停止表示させる。はずれ変動は、大当り抽選、小当り抽選、及びリーチ抽選の何れにも当選しなかった場合に行われ、変動ゲームにおいて最終的にはずれ図柄を確定停止表示させる。一方、はずれ変動では、飾図による図柄変動ゲームにおいて、リーチ演出を経ないで、最終的にはずれ図柄(リーチを形成しない)を確定停止表示させる。なお、変動ゲームでは、特図の変動が開始されると、リーチ演出を行うことなく、変動時間の経過時まで特図の変動が継続される。そして、当り変動用、はずれリーチ変動用及びはずれ変動用の変動パターンは、それぞれ複数種類あり、何れかが選択される。
次に、演出制御基板31について説明する。
演出制御基板31には、制御動作を所定の手順で実行する演出制御用CPU31aと、演出制御用CPU31aの制御プログラムを格納する演出制御用ROM31bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる演出制御用RAM31cが設けられている。演出制御用CPU31aは、各種乱数の値を所定の周期毎に更新する乱数更新処理(乱数生成処理)を実行する。また、演出制御用CPU31aには、演出表示装置11が接続されている。また、演出制御用ROM31bには、各種の画像表示用データ(図柄、背景、文字、キャラクタなどの画像データ)が記憶されている。また、演出制御用RAM31cには、パチンコ遊技機の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグなど)が記憶(設定)される。
次に、払出制御基板32について説明する。
払出制御基板32には、賞球の払出制御動作を所定の手順で行う払出制御用CPU32aと、払出制御用CPU32aの制御プログラムを格納する払出制御用ROM32bと、適宜書き換えられる賞球として払い出す遊技球の個数(賞球個数)が記憶される払出制御用RAM32cが設けられている。また、払出制御用CPU32aには、賞球として遊技球を払い出す払出動作を行う球払出装置33が接続されている。なお、球払出装置33には、遊技球を払い出す払出動作を許容あるいは規制する賞球ソレノイド33aと、該賞球ソレノイド33aが払出動作により払い出した遊技球を検知する賞球センサ33bが設けられている。すなわち、払出制御用CPU32aには、賞球ソレノイド33aが接続されているとともに、賞球センサ33bが遊技球を検知して出力する検知信号を入力可能に接続されている。また、払出制御用CPU32aには、賞球残数表示装置25が接続されている。
以下、主制御基板30の主制御用CPU30aが、メイン制御プログラムに基づき実行する特別図柄入力処理や特別図柄開始処理などの各種処理について説明する。本実施形態において主制御用CPU30aは、所定の制御周期(例えば、4ms)毎に特別図柄入力処理や特別図柄開始処理などの各種処理を実行する。なお、特別図柄開始処理は、特別図柄入力処理の終了後に実行される。
最初に、特別図柄入力処理について説明する。
まず、主制御用CPU30aは、第1始動口スイッチSW1から検知信号を入力しているか否かに基づき、第1始動入賞口14に入賞(遊技球が入球)したか否かを判定する。この判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに記憶されている第1保留記憶数が上限数の4未満であるか否かを判定する。この判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、第1保留記憶数を+1(1加算)する。第1保留記憶数を更新(1加算)した主制御用CPU30aは、更新後(加算後)の第1保留記憶数を表示するように第1特別図柄保留表示装置13aの表示内容を変更する。その後、主制御用CPU30aは、各種乱数の値を主制御用RAM30cから読み出して取得し、該値を第1保留記憶数に対応する主制御用RAM30cの所定の記憶領域に設定する。本実施形態において、主制御用CPU30aは、当り判定用乱数、特図振分用乱数、小当り図柄振分用乱数、リーチ判定用乱数、及び変動パターン振分用乱数の各値を取得する。その後、主制御用CPU30aは、特別図柄入力処理を終了する。
また、第1始動入賞口14へ入賞したことを判定する場合、主制御用CPU30aは、第1始動口スイッチSW1(第1始動入賞口14)に定めた球数の遊技球を賞球として払い出すことを指示する払出信号を払出制御基板32(払出制御用CPU32a)に出力する。この払出信号の詳細は、後述する。
一方、第1始動入賞口14に遊技球が入球していない場合、又は第1始動入賞口14に遊技球が入球したが第1保留記憶数が4未満でない場合、主制御用CPU30aは、第2始動口スイッチSW2から検知信号を入力しているか否かに基づき、第2始動入賞口15に遊技球が入球したか否かを判定する。この判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、特別図柄入力処理を終了する。一方、この判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに記憶されている第2保留記憶数が上限数の4未満であるか否かを判定する。第2保留記憶数が4未満でない場合、主制御用CPU30aは、特別図柄入力処理を終了する。一方、第2保留記憶数が4未満である場合、主制御用CPU30aは、第2保留記憶数を+1(1加算)する。第2保留記憶数を更新(1加算)した主制御用CPU30aは、更新後(加算後)の第2保留記憶数を表示するように第2特別図柄保留表示装置13bの表示内容を変更する。その後、主制御用CPU30aは、各種乱数の値を主制御用RAM30cから読み出して取得し、該値を第2保留記憶数に対応する主制御用RAM30cの所定の記憶領域に設定する。本実施形態において、主制御用CPU30aは、当り判定用乱数、特図振分用乱数、小当り図柄振分用乱数、リーチ判定用乱数、及び変動パターン振分用乱数の各値を取得する。その後、主制御用CPU30aは、特別図柄入力処理を終了する。
また、第2始動入賞口15へ入賞したことを判定する場合、主制御用CPU30aは、第2始動口スイッチSW2(第2始動入賞口15)に定めた球数の遊技球を賞球として払い出すことを指示する払出信号を払出制御基板32(払出制御用CPU32a)に出力する。この払出信号の詳細は、後述する。
このようにして、各始動入賞口14,15への遊技球の入球を契機に各種乱数の値を取得し、該取得した値に基づいて大当り判定や小当り判定(当り判定)を行う主制御用CPU30aが、乱数取得手段、大当り判定手段、及び小当り判定手段(当り判定手段)として機能する。また、各始動入賞口14,15毎に入球した遊技球を上限数(保留上限数)まで記憶する主制御用RAM30cが、第1保留記憶手段及び第2保留記憶手段(保留記憶手段)として機能する。
次に、特別図柄開始処理について説明する。
まず、主制御用CPU30aは、変動ゲームの実行中、及び大当り遊技中又は小当り遊技か否かの実行条件判定を実行する。この実行条件判定の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。一方、実行条件判定の判定結果が否定の場合(変動ゲーム中ではなく、かつ大当り遊技中でも小当り遊技中でもない場合)、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに記憶されている第2保留記憶数が「0」よりも大きいか否かを判定する。第2保留記憶数が1以上の場合、主制御用CPU30aは、保留中の第2変動ゲームが存在するので、主制御用RAM30cの所定の記憶領域に割り当てられた特別図柄変動処理フラグに第2変動ゲームを実行することを示す値「1」を設定する。そして、主制御用CPU30aは、第2保留記憶数を「1」減算し、更新後(減算後)の第2保留記憶数を表示するように第2特別図柄保留表示装置13bの表示内容を変更する。なお、主制御用CPU30aは、図柄変動処理フラグに「1」を設定する場合、第2始動保留球に基づく第2変動ゲームに係る特別図柄開始処理を行うことになる。
続いて、主制御用CPU30aは、第2保留記憶数に対応付けられて主制御用RAM30cの所定の記憶領域に記憶されている当り判定用乱数の値を読み出す。このとき、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに記憶されている第2始動保留球のうち、最も早く記憶した第2始動保留球に対応付けられた当り判定用乱数の値を読み出す。
そして、主制御用CPU30aは、第2保留記憶数に対応付けて記憶されていた当り判定用乱数の値と大当り判定値を比較し、両値が一致するか否かの第2変動ゲームに係る大当り判定(大当り抽選)をする。このとき、主制御用CPU30aは、現在の遊技状態が非確変状態の場合、非確変状態用の大当り判定値を用いて大当り判定を行う一方で、現在の遊技状態が確変状態の場合、確変状態用の大当り判定値を用いて大当り判定を行う。なお、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに設定された制御フラグ(後述する確変フラグ)に基づき現在の遊技状態が確変状態か否かを把握する。
この大当り判定の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、大当り変動となる第2変動ゲームを実行させるための第2大当り変動処理を実行する。第2大当り変動処理において主制御用CPU30aは、最も早く記憶した第2始動保留球に対応付けされた特図振分用乱数の値を読み出す。そして、主制御用CPU30aは、該特図振分用乱数の値をもとに第2特別図柄表示装置12bに確定停止表示させる特図2として大当り図柄を決定する。本実施形態において特図の大当り図柄は、大当りの種類毎に設定されていることから、大当り図柄を決定することによって遊技者に付与する大当りの種類を決定したことになる。このとき、主制御用CPU30aは、特図振分用乱数に基づき、第2特別図柄表示装置12bに確定停止表示させる特図2として図柄a〜fに分類される何れかを決定する。また、主制御用CPU30aは、大当り変動用の変動パターンを選択し、決定する。その後、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。
一方、上記大当り判定の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、先に読み出した当り判定用乱数の値と小当り判定値を比較し、両値が一致するか否かの第2変動ゲームに係る小当り判定(小当り抽選)をする。このように第2変動ゲームに係る小当り判定を行なう場合、主制御用CPU30aは、変動ゲームの小当り確率を、確変状態であるか否かに関係なく、所定の確率(本実施形態では、280/65536)で、小当り判定を行うこととなる。
この小当り判定の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、小当りとなる変動ゲームであることを示す小当りフラグに「1」を設定し、確変フラグ及び作動フラグから値を読み出し、該値に基づいて、小当りとなる第2変動ゲームを実行させるための第2小当り変動処理を実行する。第2小当り変動処理において主制御用CPU30aは、最も早く記憶した第2始動保留球に対応付けされた小当り図柄振分用振分乱数の値を主制御用RAM30cから読み出し、該小当り図柄振分用乱数の値に基づいて、第2特別図柄表示装置12bに確定停止表示させる特図として小当り図柄を決定する。このとき、主制御用CPU30aは、小当り図柄振分用乱数に基づき、第2特別図柄表示装置12bに確定停止表示させる特図2として図柄gを決定する。また、主制御用CPU30aは、確変示唆変動用の変動パターンを選択し、決定する。その後、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。
一方、上記小当り判定の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、当り判定用乱数の値が大当り又は小当りとなる値ではないことからはずれを特定する。このため、主制御用CPU30aは、最も早く記憶した第2保留記憶数に対応付けされたリーチ判定用乱数の値を読み出すとともに、リーチ判定用乱数の値とリーチ判定値を比較し、両値が一致するか否かの第2変動ゲームに係るリーチ判定(リーチ抽選)を行う。なお、主制御用CPU30aは、直前の大当りの種類と現在の遊技状態とに対応するリーチ判定値を用いたリーチ判定を行う。リーチ判定値の詳細は、後述する。
このリーチ判定の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、リーチ抽選でリーチに当選したことから、はずれリーチ変動となる第2変動ゲームを実行させるための第2リーチ変動処理を実行する。第2リーチ変動処理において主制御用CPU30aは、第2特別図柄表示装置12bに確定停止表示させる特図2としてはずれ図柄を決定する。また、主制御用CPU30aは、はずれリーチ変動用の変動パターンを選択し、決定する。その後、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。
一方、リーチ判定の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、はずれ変動となる第2変動ゲームを実行させるための第2はずれ変動処理を実行する。第2はずれ変動処理において主制御用CPU30aは、第2特別図柄表示装置12bに確定停止表示させる特図2としてはずれ図柄を決定する。また、主制御用CPU30aは、はずれ変動用の変動パターンを選択し、決定する。なお、主制御用CPU30aは、直前の大当りの種類と現在の遊技状態とに基づいて選択可能なはずれ変動用の変動パターンを選択する。はずれ変動用の変動パターンの詳細は、後述する。その後、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。
一方、第2保留記憶数が「0」の場合、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに記憶されている第1保留記憶数が「0」よりも大きいか否かを判定する。第1保留記憶数が「0」の場合、保留中の各変動ゲームが存在しないので、特別開始処理を終了する。
一方、第1保留記憶数が「0」よりも大きい場合、保留中の第1変動ゲームが存在するので、特別図柄変動処理フラグに第1変動ゲームを実行することを示す値「0」を設定する。そして、主制御用CPU30aは、第1保留記憶数を「1」減算し、更新後(減算後)の第1保留記憶数を表示するように第1特別図柄保留表示装置13aの表示内容を変更する。なお、主制御用CPU30aは、図柄変動処理フラグに「0」を設定する場合、第1始動保留球に基づく第1変動ゲームに係る特別図柄開始処理を行うことになる。
続いて、主制御用CPU30aは、第1保留記憶数に対応付けられて主制御用RAM30cの所定の記憶領域に記憶されている当り判定用乱数の値を読み出す。このとき、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに記憶されている第1始動保留球のうち、最も早く記憶した第1始動保留球に対応付けされた当り判定用乱数の値を読み出す。
そして、主制御用CPU30aは、第1保留記憶数に対応付けて記憶されていた当り判定用乱数の値と大当り判定値を比較し、両値が一致するか否かの第1変動ゲームに係る大当り判定(大当り抽選)をする。このとき、主制御用CPU30aは、現在の遊技状態が非確変状態の場合、非確変状態用の大当り判定値を用いて大当り判定を行う一方で、現在の遊技状態が確変状態の場合、確変状態用の大当り判定値を用いて大当り判定を行う。
この大当り判定の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、大当り変動となる第1変動ゲームを実行させるための第1大当り変動処理を実行する。第1大当り変動処理において主制御用CPU30aは、最も早く記憶した第1始動保留球に対応付けされた特図振分用乱数の値を読み出す。そして、主制御用CPU30aは、該特図振分用乱数の値をもとに第1特別図柄表示装置12aに確定停止表示させる特図1として大当り図柄を決定する。このとき、主制御用CPU30aは、特図振分用乱数に基づき、第1特別図柄表示装置12aに確定停止表示させる特図1として図柄A〜Hに分類される何れかを決定する。また、主制御用CPU30aは、図柄A〜D,F〜Hを決定する場合、大当り変動用の変動パターンを選択し、決定する。一方、主制御用CPU30aは、図柄Eを決定する場合、確変示唆変動用の変動パターンを選択し、決定する。その後、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。
一方、上記大当り判定の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、先に読み出した当り判定用乱数の値と小当り判定値を比較し、両値が一致するか否かの第1変動ゲームに係る小当り判定(小当り抽選)をする。このように第1変動ゲームに係る小当り判定を行なう場合、主制御用CPU30aは、変動ゲームの小当り確率を、確変状態であるか否かに関係なく、所定の確率(本実施形態では、280/65536)で、小当り判定を行うこととなる。
この小当り判定の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、小当りとなる変動ゲームであることを示す小当りフラグに「1」を設定し、確変フラグ及び作動フラグから値を読み出し、該値に基づいて、小当りとなる第1変動ゲームを実行させるための第1小当り変動処理を実行する。第1小当り変動処理において主制御用CPU30aは、最も早く記憶した第1始動保留球に対応付けされた小当り図柄振分用振分乱数の値を主制御用RAM30cから読み出し、該小当り図柄振分用乱数の値に基づいて、第1特別図柄表示装置12aに確定停止表示させる特図として小当り図柄を決定する。このとき、主制御用CPU30aは、小当り図柄振分用乱数に基づき、第1特別図柄表示装置12aに確定停止表示させる特図1として図柄Iを決定する。また、主制御用CPU30aは、確変示唆変動用の変動パターンを選択し、決定する。その後、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。
一方、上記小当り判定の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、当り判定用乱数の値が大当り又は小当りとなる値ではないことからはずれを特定する。このため、主制御用CPU30aは、最も早く記憶した第1保留記憶数に対応付けされたリーチ判定用乱数の値を読み出すとともに、リーチ判定用乱数の値とリーチ判定値を比較し、両値が一致するか否かの第1変動ゲームに係るリーチ判定(リーチ抽選)を行う。なお、主制御用CPU30aは、直前の大当りの種類と現在の遊技状態とに対応するリーチ判定値を用いたリーチ判定を行う。リーチ判定値の詳細は、後述する。
このリーチ判定の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、リーチ抽選でリーチに当選したことから、はずれリーチ変動となる第1変動ゲームを実行させるための第1リーチ変動処理を実行する。第1リーチ変動処理において主制御用CPU30aは、第1特別図柄表示装置12aに確定停止表示させる特図1としてはずれ図柄を決定する。また、主制御用CPU30aは、はずれリーチ変動用の変動パターンを選択し、決定する。その後、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。
一方、リーチ判定の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、はずれ変動となる第1変動ゲームを実行させるための第1はずれ変動処理を実行する。第1はずれ変動処理において主制御用CPU30aは、第1特別図柄表示装置12aに確定停止表示させる特図1としてはずれ図柄を決定する。また、主制御用CPU30aは、はずれ変動用の変動パターンを選択し、決定する。なお、主制御用CPU30aは、直前の大当りの種類と現在の遊技状態とに基づいて選択可能なはずれ変動用の変動パターンを選択する。はずれ変動用の変動パターンの詳細は、後述する。その後、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。
そして、特図及び変動パターンを決定した主制御用CPU30aは、決定事項にしたがって生成した制御コマンドを所定のタイミングで演出制御基板31(演出制御用CPU31a)に出力する。具体的に言えば、主制御用CPU30aは、変動パターンを指示するとともに変動ゲームの開始を指示する変動パターン指定コマンドを変動ゲームの開始に際して最初に出力する。ちなみに、変動パターン指定コマンドは、特図1用(第1変動ゲーム用)の変動パターン指定コマンドと、特図2用(第2変動ゲーム用)の変動パターン指定コマンドに分類されている。また、主制御用CPU30aは、特図を指示する特図用の停止図柄指定コマンドを変動パターン指定コマンドの出力後、次に出力する。なお、特図用の停止図柄指定コマンドも、特図1用(第1変動ゲーム用)の停止図柄指定コマンドと、特図2用(第2変動ゲーム用)の停止図柄指定コマンドに分類されている。そして、主制御用CPU30aは、指示した変動パターンに定められている変動時間の経過時に変動ゲームの終了(図柄の確定停止)を指示する図柄停止コマンドを前記変動時間の経過に伴って出力する。ちなみに、図柄停止コマンドは、特図1用(第1変動ゲーム用)の図柄停止コマンドと、特図2用(第2変動ゲーム用)の図柄停止コマンドに分類されている。また、主制御用CPU30aは、第1変動ゲームの開始に伴って第1特別図柄表示装置12aの表示内容を制御する一方で、第2変動ゲームの開始に伴って第2特別図柄表示装置12bの表示内容を制御する。すなわち、主制御用CPU30aは、変動ゲームの開始により特図の変動を開始させ、決定した変動パターンに定められている変動時間の経過時に決定した特図(大当り図柄、小当り図柄又ははずれ図柄)を確定停止表示させる。
また、特図を確定停止表示させて1回の変動ゲームを終了させて第2保留記憶数又は第1保留記憶数の何れかが「1以上」であって保留中の変動ゲームが存在する場合、主制御用CPU30aは、変動インターバル時間(本実施形態では、0.5秒)を経て次の変動ゲームを行わせるように制御する。すなわち、主制御用CPU30aは、複数回の変動ゲームを連続して行わせる場合、変動パターン指定コマンドの出力に際し、直前の変動ゲームを終了させてから変動インターバル時間をあけて該変動パターン指定コマンドを出力する。
このようにして、大当り判定や小当り判定の判定結果に基づいて変動ゲームを行わせるための制御を行う主制御用CPU30aが特別図柄変動ゲーム制御手段となりうる。
そして、主制御用CPU30aは、大当りを決定した場合、決定した変動パターンに基づく変動ゲームの終了後、特図で特定される大当りの種類に基づく大当り遊技の制御を開始する。その際に主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに大当り遊技を開始させたことを示す情報を設定する。主制御用CPU30aは、大当り遊技において、大当り遊技の開始時にオープニングコマンドを出力するとともに、各ラウンド遊技の開始時にラウンドコマンドを出力し、さらに大当り遊技の終了時にエンディングコマンドを出力する。なお、主制御用CPU30aは、エンディングコマンドの出力後、エンディング時間の経過時に大当り遊技を開始させたことを示す情報をクリア(消去)する。このため、本実施形態では、大当り遊技を開始させたことを示す情報を設定している間が、大当り遊技中となる。オープニングコマンドはオープニング(演出)の開始を指示し、ラウンドコマンドはラウンド遊技(演出)の開始を指示し、エンディングコマンドはエンディング(演出)の開始を指示する。そして、主制御用CPU30aは、大当り遊技において、大入賞口の開閉動作を対応する開放態様で制御する。なお、主制御用CPU30aは、オープニングコマンドの出力後、今回の大当り図柄と大当り時状態とに基づいたタイミングにて最初(1回目)のラウンドコマンドを出力する。最初のラウンドコマンドの詳細は、後述する。
また、主制御用CPU30aは、小当りを決定した場合、決定した変動パターンに基づく変動ゲームの終了後、小当り遊技の制御を開始する。その際に主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに小当り遊技を開始させたことを示す情報を設定する。主制御用CPU30aは、小当り遊技において、小当り遊技の開始時にオープニングコマンドを出力するとともに、小当り遊技中の大入賞口の開放の開始を指示するコマンドを出力し、さらに小当り遊技の終了時にエンディングコマンドを出力する。なお、主制御用CPU30aは、エンディングコマンドの出力後、エンディング時間の経過時に小当り遊技を開始させたことを示す情報をクリア(消去)する。このため、本実施形態では、小当り遊技を開始させたことを示す情報を設定している間が、小当り遊技中となる。大入賞口の開放の開始を指示するコマンドは、小当り遊技の大入賞口の開閉動作中における演出の開始を指示する。そして、主制御用CPU30aは、小当り遊技において、大入賞口の開閉動作を対応する開放態様で制御する。なお、主制御用CPU30aは、オープニングコマンドの出力後、今回の小当り図柄と小当り当選時の状態とに基づいたタイミングにて大入賞口の開放を指示するコマンドを出力する。小当り遊技の制御における大入賞口の開放を指示するコマンドの詳細は、後述する。
また、主制御用CPU30aは、大当り遊技中又は小当り遊技中、各カウントスイッチSW3,SW4から検知信号を入力しているか否かに基づき、大入賞口に入賞(遊技球が入球)したか否かを判定している。大入賞口へ入賞したことを判定する場合、主制御用CPU30aは、各カウントスイッチSW3,SW4に定めた球数の遊技球を賞球として払い出すことを指示する払出信号をそれぞれ払出制御基板32(払出制御用CPU32a)に出力する。これらの払出信号の詳細は、後述する。なお、主制御用CPU30aは、オープニングコマンドやエンディングコマンドといった大当り遊技及び小当り遊技の開始や終了を指示するコマンドを、演出制御用CPU31aだけでなく払出制御用CPU32aにも合わせて出力する。
また、大当り遊技を終了させた主制御用CPU30aは、大当り遊技の終了後、遊技状態を確変状態とする場合、確変状態を付与することを示す確変フラグに「1」を設定するとともに、確変状態を付与することを示す確変コマンドを出力する。また、主制御用CPU30aは、大当り遊技の終了後、非確変状態を付与する場合、確変フラグに「0」を設定するとともに、非確変状態を付与することを示す非確変コマンドを出力する。
また、主制御用CPU30aは、大当り遊技の終了後、変短状態を付与する場合、変短状態を付与することを示す作動フラグに「1」を設定するとともに、変短状態を付与することを示す変短コマンドを出力する。この場合に主制御用CPU30aは、作動回数(本実施形態では、「100回」)を設定する場合がある。そして、主制御用CPU30aは、作動回数を設定している場合、変動ゲームが実行される毎に作動回数を1減算し、作動回数が「0」になると、変短状態の終了条件の成立として変短状態を終了させる。この場合に主制御用CPU30aは、作動フラグに「0」を設定するとともに、非変短状態を付与することを示す非変短コマンドを出力する。また、主制御用CPU30aは、大当り遊技の終了後、非変短状態を付与する場合、作動フラグに「0」を設定するとともに、非変短コマンドを出力する。
なお、小当り遊技の終了後、小当り当選時の遊技状態が維持されることから、主制御用CPU30aは、小当り当選時の遊技状態に設定する。そして、これに合わせて主制御用CPU30aは、小当り当選時の遊技状態となるように確変状態や変短状態などの遊技状態を指定するコマンドを出力する。その際に、作動回数が設定されていた場合には、小当り当選時の作動回数に関しても維持させる。
このようにして、大入賞口の開放に関する制御を行うとともに、遊技状態に関する制御を行う主制御用CPU30aが、特別入賞口開放制御手段及び遊技状態制御手段として機能する。
また、確変フラグ及び作動フラグは、大当り遊技や小当り遊技が付与された場合にクリアされる(「0」が設定される)ようになっている。この場合、主制御用CPU30aは、大当りや小当りが生起された場合、大当り遊技や小当り遊技の開始に伴って確変状態及び変短状態を終了させる。また、確変フラグ及び作動フラグは、主制御用RAM30cの所定の記憶領域に記憶されるようになっている。これら確変コマンド、非確変コマンド、変短コマンド、非変短コマンドにより、演出制御用CPU31aは、現在、確変状態であるか非確変状態であるか、又は変短状態であるか非変短状態であるかを把握することができる。
そして、大当り遊技又は小当り遊技を終了させた主制御用CPU30aは、終了時点における各保留記憶数を確認し、その始動保留球をもとに、変動ゲームに係る処理を実行し、変動ゲームを行わせる。なお、主制御用CPU30aは、今回の大当り図柄と大当り時状態とに基づいたタイミングにて大当り遊技の終了後、次の変動ゲームを実行可能な状態を生起させる。また、主制御用CPU30aは、今回の小当り図柄と小当り当選時の状態とに基づいたタイミングにて小当り遊技の終了後、次の変動ゲームを実行可能な状態を生起させる。大当り遊技又は小当り遊技の終了後、次の変動ゲームを実行可能な状態の詳細は、後述する。
一方、主制御用CPU30aは、大当り遊技又は小当り遊技の終了時点における各保留記憶数が「0」の場合、各始動入賞口14,15に遊技球が入球する迄の間、変動ゲームを実行させることなく、待機する。
次に、主制御用CPU30aが、メイン制御プログラムに基づき実行する普図ゲームに関する処理について説明する。
主制御用CPU30aは、ゲート19を遊技球が通過し、該遊技球を検知したゲートスイッチSW5が出力する検知信号を入力すると、普図当り判定用乱数の値を主制御用RAM30cから取得し、その値を普図用の始動保留球の記憶数(以下、普図始動保留記憶数という)に対応付けて主制御用RAM30cに一時的に記憶する。なお、主制御用CPU30aは、普図始動保留記憶数が上限数(本実施形態では「4」)に達していない場合、普図始動保留記憶数を1加算して普図始動保留記憶数を書き換える一方で、普図始動保留記憶数が上限数に達している場合、上限数を超える普図始動保留記憶数の書き換えを行わないとともに、普図当り判定用乱数の値も取得しない。
そして、主制御用CPU30aは、普図が変動表示中ではなく、普図当り遊技中ではないときに、普図始動保留記憶数に対応付けられて主制御用RAM30cに記憶した普図当り判定用乱数の値を読み出す。そして、主制御用CPU30aは、該値と普図当り判定値とを比較し、普図当りか否かの開放判定としての普図当り判定(普図当り抽選)を行う。なお、普図当り判定において主制御用CPU30aは、遊技状態が非変短状態である場合には、後述する非変短状態用の普図当り判定値と普図当り判定用乱数の値を比較する一方で、遊技状態が変短状態である場合には、後述する変短状態用の普図当り判定値と普図当り判定用乱数の値を比較する。
そして、主制御用CPU30aは、普図ゲームの開始に伴って普通図柄表示装置20の表示内容を制御する。すなわち、主制御用CPU30aは、普図ゲームの開始により普図の変動を開始させ、予め定めた変動時間の経過時に決定した普図(普図当り図柄又は普図はずれ図柄)を確定停止表示させる。なお、主制御用CPU30aは、普図ゲームの開始時の遊技状態に応じて、普図ゲームの変動時間として異なる変動時間を設定し、普図を確定停止表示させる。
また、普図を確定停止表示させて1回の普図ゲームを終了させて普図始動保留記憶数が「1以上」であって保留中の普図ゲームが存在する場合、主制御用CPU30aは、普図変動インターバル時間(本実施形態では、0.5秒)を経て次の普図ゲームを行わせるように制御する。すなわち、主制御用CPU30aは、複数回の普図ゲームを連続して行わせる場合、次の普図ゲームの実行に際し、直前の普図ゲームを終了させてから普図変動インターバル時間をあけて次の普図ゲームを行わせる。また、主制御用CPU30aは、普図当りとなる普図ゲームの終了後、開閉扉16の開放態様を制御する。なお、主制御用CPU30aは、普図当りとなる普図ゲームの開始時の遊技状態に応じて、開閉扉16の開放態様として異なる態様を設定し、開閉扉16を開放させる。普図ゲームに関する普図ゲーム仕様及び開閉扉16の開放に関する開閉扉仕様の詳細は、後述する。
このようにして、ゲート19への遊技球の入球を契機に普図当り判定を行い、普図判定の判定結果に基づいて普図ゲームを行わせるように制御する主制御用CPU30aが、開放判定手段及び普通図柄変動ゲーム制御手段として機能する。また、普図ゲームの結果に応じて、開閉扉16の開放態様を制御する主制御用CPU30aが、始動入賞口開放制御手段として機能する。
なお、主制御用CPU30aは、変動ゲーム中、大当り遊技中又は小当り遊技中、各入賞口スイッチSW6,SW7から検知信号を入力しているか否かに基づき、各入賞口23a,23bに入賞(遊技球が入球)したか否かを判定している。各入賞口23a,23bへ入賞したことを判定する場合、主制御用CPU30aは、各入賞口スイッチSW6,SW7に定めた球数の遊技球を賞球として払い出すことを指示する払出信号をそれぞれ払出制御基板32(払出制御用CPU32a)に出力する。これらの払出信号の詳細は、後述する。
次に、演出制御基板31の演出制御用CPU31aが演出制御プログラムに基づき実行する各種処理について説明する。
演出制御用CPU31aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、該コマンドにしたがって演出表示装置11に確定停止表示させる飾図の図柄組み合わせを決定する。具体的に言えば、特図として大当り図柄が指示されている場合、演出制御用CPU31aは、特図毎に大当りの図柄(組み合わせ)を決定する。そして、演出制御用CPU31aは、特図1用の停止図柄指定コマンドにより大当りA〜D,F〜H又は特図2用の停止図柄指定コマンドにより大当りa〜fが指示されている場合、飾図(図柄組み合わせ)として、全列の図柄が同一の図柄となる飾図の大当り図柄([111]、[222]など)を決定する。また、演出制御用CPU31aは、特図1用の停止図柄指定コマンドにより大当りEや小当りI、又は特図2用の停止図柄指定コマンドで小当りgが指定されている場合、飾図(図柄組み合わせ)として、確変示唆の飾図の大当り図柄([121]、[232]など)を決定する。
一方、演出制御用CPU31aは、特図としてはずれ図柄が指示されている場合、飾図としてはずれ図柄(組み合わせ)を決定する。このとき、演出制御用CPU31aは、はずれリーチ変動用の変動パターンが指示されている場合、飾図として、リーチ図柄を含むはずれの図柄(組み合わせ)を決定する。一方、演出制御用CPU31aは、はずれ変動用の変動パターンが指示されている場合、飾図として、リーチ図柄を含まないはずれの図柄(組み合わせ)を決定する。
そして、演出制御用CPU31aは、画像表示用データをもとに飾図による図柄変動ゲームを画像表示させるように演出表示装置11の表示内容を制御する。このとき、演出制御用CPU31aは、飾図による図柄変動ゲーム中に図柄停止コマンドを入力すると、決定した飾図を演出表示装置11に確定停止表示させて飾図による図柄変動ゲームを終了させる。また、演出制御用CPU31aは、演出表示装置11の飾図による図柄変動ゲームの開始に伴って該ゲームの開始からの経過時間を計時し、その計時した時間と画像表示用データをもとに画像表示部GHに映し出す画像を所定の制御周期毎(例えば、4ms毎)に切り替える。
また、演出制御用CPU31aは、図柄停止コマンドを入力してから、新たな変動パターン指定コマンドを入力するまでの間、すなわち変動インターバル時間の間、変動インターバル演出を行わせるように演出表示装置11の表示内容を制御する。なお、演出制御用CPU31aは、新たな変動パターン指定コマンドを入力するまでの変動インターバル時間(本実施形態では、0.5秒)の間、ゲーム間演出としての変動インターバル演出を繰り返し実行させつつ飾図による図柄変動ゲームの実行を待機する。
また、演出制御用CPU31aは、大当り遊技中の演出の制御において、オープニングコマンド、ラウンドコマンド、及びエンディングコマンドを入力すると、対応する画像表示用データを選択する。また、演出制御用CPU31aは、小当り遊技中の演出の制御において、オープニングコマンド、大入賞口の開放の開始を指示するコマンド、エンディングコマンドを入力すると、対応する画像表示用データを選択する。
そして、演出制御用CPU31aは、画像表示用データをもとに大当り遊技中及び小当り遊技中の各種演出を実行させるように演出表示装置11の表示内容を制御する。また、演出制御用CPU31aは、大当り遊技中及び小当り遊技中の各種演出の開始に伴ってこれら演出の開始からの経過時間を計時し、その計時した時間と画像表示用データをもとに画像表示部GHに映し出す画像を所定の制御周期毎(例えば、4ms毎)に切り替える。
なお、演出制御用CPU31aは、今回の大当り図柄(特図)と大当り時状態とに基づいた演出時間内で対応する演出を行わせるように演出表示装置11の表示内容を制御する。また、演出制御用CPU31aは、今回の小当り図柄(特図)と小当り当選時の状態とに基づいた演出時間内で対応する演出を行わせるように演出表示装置11の表示内容を制御する。大当り遊技中又は小当り遊技中の演出の詳細は、後述する。
このようにして、当り遊技終了演出としてのエンディング演出を、当り遊技終了演出実行手段となる演出表示装置11に行わせるように制御する演出制御用CPU31aが、終了演出制御手段として機能する。
また、演出制御用CPU31aは、確変コマンドや変短コマンドを入力すると、確変状態や変短状態が付与されたことを示す情報(フラグなど)を演出制御用RAM31cに設定する。そして、演出制御用CPU31aは、確変コマンド、非確変コマンド、変短コマンド、及び非変短コマンドを入力するまで現在の設定内容を演出制御用RAM31cに記憶維持させる。演出制御用CPU31aは、演出制御用RAM31cの前記設定内容によって、遊技状態が確変状態であるか否か、変短状態であるか否かを把握している。
また、演出制御用CPU31aは、所定のモードの移行の契機の到来により、該モードの移行の契機に応じた移行態様で演出モードの移行を制御する。演出制御用CPU31aは、演出制御用RAM31cに演出モードの種類を示すモードフラグ(情報)を設定することで、設定している演出モードを把握する。また、演出制御用CPU31aは、変動ゲーム(飾図による図柄変動ゲーム)の開始毎にモードフラグに示す演出モードとなるように演出表示装置11の表示内容を制御する。
また、演出制御用CPU31aは、変短コマンドを入力した後、右打ち遊技を遊技者に促す右打ち推奨報知演出を行わせるように演出表示装置11の表示内容を制御する。なお、演出制御用CPU31aは、変短状態の間、右打ち推奨報知演出を継続して行わせる。また、演出制御用CPU31aは、オープニングコマンドを入力した後、右打ち推奨報知演出を行わせるように演出表示装置11の表示内容を制御する。なお、演出制御用CPU31aは、大当り遊技中や小当り遊技中の間、右打ち推奨報知演出を継続して行わせる。画像表示部GHでは、右打ち推奨報知演出として「→」及び「右」が画像表示される。また、演出制御用CPU31aは、非変短状態中に特図1である大当りE及び小当りIの当選に基づき、オープニングコマンドを入力した後、右打ち推奨報知演出を特に行わせないようになっている。
一方、演出制御用CPU31aは、非変短コマンドを入力した後、左打ち遊技を遊技者に促す左打ち推奨報知演出を行わせるように演出表示装置11の表示内容を制御する。なお、演出制御用CPU31aは、左打ち推奨報知演出に関しては予め定めた演出時間(本実施形態では10秒)の間だけ行わせて終了させるようになっている。画像表示部GHでは、左打ち推奨報知演出として「←」及び「左」が画像表示される。
次に、本実施形態におけるリーチ判定や変動パターンを選択するための構成について、はずれ変動用の変動パターンを中心に説明する。
図6に示すように、主制御用CPU30aが行うリーチ判定で当選とするリーチ確率(リーチ判定値)が、特別図柄開始処理時における(現在の)変短状態の有無及び(現在の)保留記憶数により規定されている。なお、本実施形態では、変動ゲームの種類に関係なく、変短状態の有無及び保留記憶数によりリーチ確率を規定している。また、保留記憶数は、変動ゲーム毎に対応して管理される各保留記憶数に基づいている。
すなわち、「低+無」又は「高+無」の変短状態「無」では、保留記憶数が「1」又は「2」で30/239、「3」で12/239、「4」で2/239のリーチ確率をそれぞれ規定している。また、「低+有」又は「高+有」の変短状態「有」では、保留記憶数が「1」〜「4」で20/239のリーチ確率を一律に規定している。
また、「低+有」又は「高+有」であって変短状態の中でも特殊な状況の変短状態「有(特殊)」では、保留記憶数が「1」〜「4」で0/239のリーチ確率を一律に規定している。本実施形態では、変短状態中に大当りA〜D,F〜Hに当選した後、又は大当りa〜fに当選した後に付与される変短状態の開始後、4回分の変動ゲームが行われる間を変短状態「有(特殊)」としている。なお、遊技者の見た目上には、連荘モードMDへの移行又は再移行から4回分の変動ゲームということになる。すなわち、本実施形態では、このような変短状態「有(特殊)」での変動ゲームを対象として、リーチ抽選に当選しえないリーチ確率を規定している。一方、本実施形態では、変短状態中に大当りA〜D,F〜Hに当選した後、又は大当りa〜fに当選した後に付与される変短状態の開始後、4回分の変動ゲームが行われた5回以後の変動ゲームを対象としては変短状態「有」に基づくことになる。
また、図7及び図8(a)に示すように、主制御用CPU30aが選択可能なはずれ変動用の変動パターンが、特別図柄開始処理時における(現在の)変短状態の有無及び(現在の)保留記憶数により規定されている。なお、本実施形態では、変動ゲームの種類に関係なく、変短状態の有無及び保留記憶数によりはずれ変動用の変動パターンを規定している。そして、図7に示すように、変動時間を異ならせたはずれ変動用の変動パターンHP1〜HP3,HP97〜HP104の複数種類(本実施形態では、11種類)を設定している。なお、これら変動パターンHP1〜HP3,HP97〜HP104の変動時間は、図7のように設定されており、原則、はずれリーチ変動用、大当り変動用、確変示唆変動用の変動パターンよりも短くなるように構成されている。なお、上述した変動状態の中でも特殊な状況では、例外的にはずれ変動用の変動パターンよりも短い又は同等の変動時間を設定しているはずれリーチ変動用、大当り変動用、確変示唆変動用の変動パターンも含まれている。
すなわち、図8(a)に示すように、「低+無」又は「高+無」の変短状態「無」では、保留記憶数が「1」〜「4」で変動パターンHP1〜HP3を選択可能に規定している。このため、変短状態「無」では、保留記憶数に関係なく、「2.4秒」以上の変動時間による変動ゲームが行われるとともに、リーチ抽選の当否に関しても当選し難いことから「2.4秒」〜「12秒」の変動時間に基づくはずれの変動ゲームが行われ易いことになる。また、「低+有」又は「高+有」の変短状態では、変短状態の状況に応じて選択可能とする変動パターンを異ならせて規定している。
すなわち、図8(a)に示すように、「低+有」又は「高+有」であって変動状態の中でも変短状態「有(9回)」では、保留記憶数が「1」〜「4」で変動パターンHP1のみを選択可能に規定している。本実施形態では、非変短状態中に大当りA〜D,F〜Hに当選した後に付与される変短状態の開始後、9回分の変動ゲームが行われる間を変短状態「有(9回)」としている。なお、遊技者の見た目上には、準備モードMCへの移行又は再移行から9回分の変動ゲームということになる。このため、本実施形態では、このような変短状態「有(9回)」での変動ゲームを対象として、保留記憶数に関係なく「12秒」以上の変動時間による変動ゲームが行われるとともに、リーチ抽選の当否に関しても当選し難いことから「12秒」の変動時間に基づくはずれの変動ゲームが行われ易いことになる。なお、変短状態「有(9回)」では、リーチ確率に関しては変短状態「有」に基づくことになる。
また、図8(a)に示すように、「低+有」又は「高+有」であって変動状態の中でも上述した変短状態「有(特殊)」では、保留記憶数が「1」〜「4」で変動パターンHP97,HP102〜HP104を選択可能に規定している。このため、本実施形態では、このような変短状態「有(特殊)」での変動ゲームを対象として、「0.52秒」以上の変動時間による変動ゲームが行われ、リーチ抽選の当否に関しては当選しえないことから「0.52秒」、「1.54秒」、「2.56秒」、「3.58秒」の何れかの変動時間に基づくはずれの変動ゲームが行われ易いことになる。
また、図8(a)に示すように、「低+有」又は「高+有」であって変短状態「有(9回)」及び変短状態「有(特殊)」を除く変動状態「有(通常)」では、保留記憶数が「1」〜「4」で変動パターンHP97〜HP101を選択可能に規定している。本実施形態では、非変短状態中に大当りAに当選した後に付与される変短状態の開始後、9回分の変動ゲームが行われた10回以後の変動ゲームの間を変短状態「有(通常)」としている。また、本実施形態では、変短状態中に大当りA〜D,F〜Hに当選した後、又は大当りa〜fに当選した後に付与される変短状態の開始後、4回分の変動ゲームが行われた5回以後の変動ゲームの間を変短状態「有(通常)」としている。なお、遊技者の見た目上には、本連荘モードMEの変動ゲーム、又は連荘モードMDへの移行又は再移行から5回以後の変動ゲームということになる。このため、本実施形態では、このような変短状態「有(通常)」での変動ゲームを対象として、保留記憶数に関係なく「0.52秒」以上の変動時間による変動ゲームが行われるとともに、リーチ抽選の当否に関しても当選し難いことから「0.52秒」以上の変動時間に基づくはずれの変動ゲームが行われ易いことになる。なお、変短状態「有(通常)」では、リーチ確率に関しては変短状態「有」に基づくことになる。
ここで、変短状態「有(特殊)」におけるはずれ変動用の変動パターンについて、図8(b)に基づきさらに詳しく説明する。なお、変短状態「有(特殊)」は、変短状態中に大当りA〜D,F〜Hに当選した後、又は大当りa〜fに当選した後に付与される変短状態の開始後の状態であることから、第2保留記憶数が存在し易い状態である。
すなわち、変短状態「有(特殊)」では、直前の大当り遊技の終了時に第2保留記憶数が第2保留記憶数の上限となる「4」に達している状況で変動パターンHP97のみを選択可能に規定している。この場合の全てがはずれの場合、4回分の第2変動ゲームの終了までの時間が、4回の変動時間(「0.52秒」×4)と3回の変動インターバル時間(「0.5秒」×3)とを加算した「3.58秒」となる。
一方、直前の大当り遊技の終了時に第2保留記憶数が「4」に達していない状況で実行が保留されている第2変動ゲームを対象として、変動パターンHP102〜HP104を選択可能に規定している。
具体的に、変短状態「有(特殊)」では、直前の大当り遊技の終了時に第2保留記憶数が「3」であって3回分の第2変動ゲームの実行が保留されている場合、1回目及び2回目の第2変動ゲームを対象として、変動パターンHP97のみを選択可能とし、3回目の第2変動ゲームを対象として、変動パターンHP102のみを選択可能に規定している。この場合の全てがはずれの場合、3回分の第2変動ゲームの終了までの時間が、3回の変動時間(「0.52秒」×2+「1.54秒」)と2回の変動インターバル時間(「0.5秒」×2)とを加算した「3.58秒」であって、直前の大当り遊技の終了時に第2保留記憶数が「4」に達している状況と同一時間に調整可能にしている。なお、この場合、大当り遊技の終了後時に実行が保留されている第1変動ゲームや大当り遊技の終了後に実行が保留された第1変動ゲーム及び第2変動ゲームであって、該大当り遊技の終了後から4回目の変動ゲームを対象としては、変動パターンHP97のみを選択可能に規定している。
また、変短状態「有(特殊)」では、直前の大当り遊技の終了時に第2保留記憶数が「2」であって2回分の第2変動ゲームの実行が保留されている場合、1回目の第2変動ゲームを対象として、変動パターンHP97のみを選択可能とし、2回目の第2変動ゲームを対象として、変動パターンHP103のみを選択可能に規定している。この場合の全てがはずれの場合、2回分の第2変動ゲームの終了までの時間が、2回の変動時間(「0.52秒」+「2.56秒」)と1回の変動インターバル時間(「0.5秒」)とを加算した「3.58秒」であって、直前の大当り遊技の終了時に第2保留記憶数が「4」に達している状況と同一時間に調整可能にしている。なお、この場合、大当り遊技の終了時に実行が保留されている第1変動ゲームや大当り遊技の終了後に実行が保留された第1変動ゲーム及び第2変動ゲームであって、該大当り遊技の終了後から3回目及び4回目の変動ゲームを対象としては、変動パターンHP97のみを選択可能に規定している。
また、変短状態「有(特殊)」では、直前の大当り遊技の終了時に第2保留記憶数が「1」であって1回分の第2変動ゲームの実行が保留されている場合、1回の第2変動ゲームを対象として、変動パターンHP104のみを選択可能に規定している。この場合がはずれの場合、1回分の第2変動ゲームの終了までの時間が、1回の変動時間(「3.58」)であって、直前の大当り遊技の終了時に第2保留記憶数が「4」に達している状況と同一時間に調整可能にしている。なお、この場合、大当り遊技の終了時に実行が保留されている第1変動ゲームや大当り遊技の終了後に実行が保留された第1変動ゲーム及び第2変動ゲームであって、該大当り遊技の終了後から2回目〜4回目の変動ゲームを対象としては、変動パターンHP97のみを選択可能に規定している。
なお、本実施形態では、変短状態「有(特殊)」では、直前の大当り遊技の終了時に第2保留記憶数が「0」である場合、次の第2始動入賞口15への入賞に伴っては該大当り遊技の終了後から4回以内の変動ゲームの条件のもと第2保留記憶数が「1」の場合と同じように変動パターンHP104のみを選択可能に規定している。
そして、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理時におけるリーチ判定に際し、その時の変短状態の有無及び保留記憶数により規定されるリーチ確率を用いて判定を行うことになる。また、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理時における変動パターンの選択に際し、その時の変短状態の有無及び保留記憶数により選択可能に規定される変動パターンを選択し、決定することになる。この場合に主制御用CPU30aは、はずれ変動用の変動パターンの選択に際し、特に変短状態「有(特殊)」のような状況において、直前の大当り遊技の終了時の第2保留記憶数に基づいて規定される選択態様にて変動パターンを選択し、決定することになる。
図8(b)に示すように、本実施形態では、変短状態「有(特殊)」では、直前の大当り遊技の終了時の第2保留記憶数により変動パターンの選択態様を変化させることで、第2変動ゲームに関して、直前の大当り遊技の終了時に実行が保留されている第2変動ゲームの終了までの時間を同一時間に調整可能にしている。
また、本実施形態において、変動パターンHP97は、全ての変動パターンの中でも最も短い変動時間(「0.52秒」)を定めているとともに、このような最も短い変動時間として、特に大入賞口の開閉に関する開放インターバル時間(「1.5秒」)の半分よりも短く設定している。このため、変動パターンHP97に基づく変動ゲームが連続して行われる場合には、大入賞口の開放間隔よりも短い間隔で変動ゲームが繰り返し行われるようにしている。そして、このように大入賞口の開放間隔よりも短い間隔で変動ゲームを連続して実行可能な間は、リーチ抽選にも当選しえないようにすることで、第2変動ゲームに関して、直前の大当り遊技の終了後、該大当り遊技の終了時に実行が保留されている第2変動ゲームの終了までの時間を同一時間にする状況を効果的に生じさせ易くしている。
次に、本実施形態における普図ゲーム仕様及び開閉扉仕様について説明する。
図9に示すように、主制御用CPU30aが行う普図当り判定で当選とする普図当り確率(普図当り判定値)が、普図当り判定時における(現在の)変短状態の有無により規定されている。
すなわち、非変短状態中では、非変短状態用の普図当り判定値として1個の値が設定されており、1/65536の普図当り確率を規定している。また、変短状態では、変短状態用の普図当り判定値として65535個の値が設定されており、65535/65536の普図当り確率を規定している。本実施形態では、非変短状態に制御される大当り遊技中及び小当り遊技中において、非変短状態の普図当り判定値を用いた普図当り判定が行われる。このため、変短状態時に行われる普図当り判定の普図当り確率は、非変短状態時に行われる普図当り判定の普図当り確率よりも高くなる。
また、図9に示すように、主制御用CPU30aが決定する普図ゲームの変動時間が、普図当り判定時における(現在の)変短状態の有無により規定されている。なお、普図ゲームの変動時間は、普図当り判定の判定結果に関係なく変短状態の有無に基づいて規定されている。
すなわち、非変短状態では、普図ゲームの変動時間として「2秒」を規定している。また、変短状態では、普図ゲームの変動時間として「0.52秒」を規定している。本実施形態では、非変短状態に制御される大当り遊技中及び小当り遊技中において、非変短状態の普図ゲームの変動時間が決定される。このため、変短状態時に行われる普図ゲームの変動時間は、非変短状態時に行われる普図ゲームの変動時間よりも短縮される。
また、図10に示すように、普図当りとなる普図ゲームの終了後に主制御用CPU30aが制御する開閉扉16の開放態様が、普図当り判定時における(現在の)変短状態の有無により規定されている。
すなわち、普図当り判定時が非変短状態では、開閉扉16の開放態様として「0.2秒(第1開放時間)」で1回分、開放させることを規定している。また、普図当り判定時が変短状態中では、開閉扉16の開放態様として「6秒(第2開放時間)」で1回分、開放させることを規定している。本実施形態では、普図当り判定時が非変短状態に制御される大当り遊技中及び小当り遊技中において、普図当り判定時が非変短状態での開閉扉16の開放態様で制御される。このため、普図当り判定時が変短状態時での開閉扉16の開放態様は、普図当り判定時が非変短状態時に行われる開閉扉16の開放態様よりも延長される。
なお、普図当りに基づく開閉扉16の開放では、開閉扉16の1回の開放の終了後、開閉終了インターバル時間として「0.13秒」を設定している。このため、主制御用CPU30aは、普図当りに基づく開閉扉16の開放の終了後、開閉終了インターバル時間を経て次の普図ゲームを行わせるように制御する。また、普図当りに基づく開閉扉16の開放中に第2始動入賞口15は、入球上限個数となる規定個数(本実施形態では、10球)の遊技球が入賞するまでの間、又は開放態様に基づいて「0.2秒」又は「6秒」が経過するまでの間、開放される。
なお、開閉扉16の開放態様が「6秒」の開放は、規定個数分の遊技球が入球することにより終了する場合もある。すなわち、このような開閉扉16の合計開放時間としては「6秒」の開放は、規定個数分の遊技球を入球させ得ないことになる。また、開閉扉16の開放態様が「0.2秒」の開放は、規定個数分の遊技球が入球しえないことになる。すなわち、このような開閉扉16の合計開放時間としては「0.2秒」が最大時間となる。
そして、本実施形態において、変短状態時に行われる普図ゲームの変動時間(「0.52秒」)は、特図に基づく変動パターンの中でも最も短い変動時間(「0.52秒」)と同一時間を定めているとともに、このような普図ゲームの変動時間として、特に大入賞口の開閉に関する開放インターバル時間(「1.5秒」)の半分よりも短く設定している。また、本実施形態において、変短状態時に行われる普図ゲームに基づく開閉扉16の開放時間(「6秒」)は、特図2である大当りa〜fに基づく大当り遊技における2ラウンド目以後の第2大入賞口22の開放態様(「8秒」)の半分よりも長くして、該第2大入賞口22の開放態様に近づけて似せるようにしている。
このため、変短状態時に普図ゲームが連続して行われる場合には、大入賞口の開放間隔よりも短い間隔で普図ゲームが繰り返し行われるようにしている。さらにこのような変短状態時には大抵の場合に普図当りとなることから、1回の普図ゲーム「0.52秒」と、開閉扉16の開放態様「6秒」と、開閉終了インターバル時間「0.13秒」とを加算した「6.65秒」の間隔で開閉扉16の開放が行われることになる。すなわち、変短状態時には、特図2である大当りa〜fに基づく大当り遊技における2ラウンド目以後の第2大入賞口22の開放の間隔「8.5秒」の半分よりも長くして、該第2大入賞口22の開放の間隔に近づけて似せるようにしている。
一方、本実施形態において、変短状態時に行われる普図ゲームに基づく開閉扉16の開放時間(「6秒」)は、特図2である大当りa〜fに基づく大当り遊技における1ラウンド目の開放態様(「25秒」)の半分よりも短くして、該開放態様よりも十分に短くなるようにしている。なお、本実施形態において、変短状態時に行われる普図ゲームの変動時間、及び該変動時間と変短状態時に行われる普図当り判定に基づく開閉扉16の開放時間とを加算した時間は、共に特図2である大当りa〜fに基づく大当り遊技における1ラウンド目の開放態様(「25秒」)の半分よりも短くなるようにしている。これは、非変短状態時に行われる普図ゲームの変動時間、及び該変動時間と非変短状態時に行われる普図当り判定に基づく開閉扉16の開放時間とを加算した時間も同様にしている。
また、非変短状態に制御される大当り遊技中や小当り遊技中に一度移行すると、これら大当り遊技中や小当り遊技中には大抵の場合に普図はずれとなるとともに、普図ゲームの変動時間も延長されることから、開閉扉16が開放される頻度が変短状態中よりも極端に低下することになる。一方、大当り遊技や小当り遊技が終了されて変短状態に移行すると、該変短状態中には大抵の場合に普図当りとなるとともに、普図ゲームの変動時間も短縮されることから、開閉扉16の開放している頻度が大当り遊技中や小当り遊技中よりも極端に高まることになる。
次に、本実施形態における賞球に関する処理について説明する。
まず、本実施形態の賞球の仕様について説明する。
図11(a)に示すように、各入賞口への入賞に対してはそれぞれに賞球数を定めている。なお、本実施形態では、このような賞球数を定めてテーブル化したものが主制御用ROM30bに記憶されている。
そして、主制御用CPU30aは、各入賞口の何れかに遊技球が入賞したか否かを、各種処理の中で判定している。この各種処理の中で各入賞口の何れかの入賞口へ遊技球が入賞したことを判定する場合、主制御用CPU30aは、遊技球が入賞した入賞口の種類に対応する賞球数を主制御用ROM30bから読み出し、その賞球数を判定する。そして、主制御用CPU30aは、判定した賞球にしたがって生成した払出信号(制御コマンド)を所定のタイミングで払出制御用CPU32aに出力する。
すなわち、第1始動入賞口14への入賞に対しては「3球」の賞球数を定めている。このため、主制御用CPU30aは、第1始動口スイッチSW1からの検知信号を入力すると、「3球」の遊技球を賞球として払い出すことを指示する払出信号を生成し、出力する。すなわち、第1始動入賞口14への入賞に対しては、1球の入賞に対して1球以上の価値の賞球を払い出すことを定めている。このため、第1始動入賞口14への入賞は、仮に次から次へと連続的に発生する場合、遊技者の保有する遊技球を徐々に増加に導くことになる。
また、第2始動入賞口15への入賞に対しては「1球」の賞球数を定めている。このため、主制御用CPU30aは、第2始動口スイッチSW2からの検知信号を入力すると、「1球」の遊技球を賞球として払い出すことを指示する払出信号を生成し、出力する。すなわち、第2始動入賞口15への入賞に対しては、1球の入賞に対して同価値となる1球であって、第2始動入賞口15へ入賞したのと同一分の遊技球を賞球として払い出すことを定めている。このため、第2始動入賞口15への入賞は、仮に次から次へと連続的に発生したとしても、遊技者の保有する遊技球の増加を最大でも維持に止めることになる。
また、第1大入賞口18又は第2大入賞口22への入賞に対しては「15球」の賞球数を定めている。このため、主制御用CPU30aは、第1カウントスイッチSW3又はカウントスイッチSW4からの検知信号を入力すると、「15球」の遊技球を賞球として払い出すことを指示する払出信号を生成し、出力する。すなわち、第1大入賞口18又は第2大入賞口22への入賞に対しては、1球の入賞に対して十分に大きい価値となる賞球を払い出すことを定めている。このため、第1大入賞口18又は第2大入賞口22への入賞は、実質的に賞球の獲得が可能な大当り遊技中などに連続的に発生することで、遊技者の保有する遊技球の増加を効果的に導くことになる。
また、左下入賞口23a又は右下入賞口23bへの入賞に対しては「10球」の賞球数を定めている。このため、主制御用CPU30aは、左下入賞口スイッチSW6又は右下入賞口スイッチSW7からの検知信号を入力すると、「10球」の遊技球を賞球として払い出すことを指示する払出信号を生成し、出力する。すなわち、左下入賞口23a又は右下入賞口23bへの入賞に対しては、1球の入賞に対して十分に大きい価値となる賞球を払い出すことを定めている。このため、左下入賞口23a又は右下入賞口23bへの入賞は、仮に次から次へと連続的に発生する場合、遊技者の保有する遊技球の増加を導くことになる。
なお、ゲート19の入賞に対しては賞球の払い出しを定めていない。このため、主制御用CPU30aは、ゲートスイッチSW5からの検知信号を入力しても払出信号の生成自体を行わない。
このように本実施形態では、第2始動入賞口15への遊技球の入球率が向上する変短状態であっても、払い出される賞球の増加が最大で維持に止められるようになる。また、本実施形態のように、普図ゲームの変動時間が短い及び第2始動入賞口15の開放時間が長い変短状態における第2始動入賞口15の開放においては、非変短状態よりも長い開放時間で、右側領域H1(R)を流下する遊技球の大半を入賞させうる構成であっても、払い出される賞球の増加が最大で維持に止められるようになる。
一方、本実施形態では、変短状態でも入球率の変化が見込まれない第1始動入賞口14に関して、1球の入賞に対して1球以上の価値の賞球を払い出すことを定めることで、変短状態でも入球率の上昇が見込まれないがある程度の賞球の獲得が担保されるようになる。
次に、本実施形態の賞球の払い出しに関する処理について説明する。
払出制御用CPU32aは、主制御用CPU30aが出力する払出信号を入力すると、該払出信号により指定された賞球数を示す未払出球数を、払出制御用RAM32cの所定領域に記憶する。この未払出球数は、払出信号に基づいて、球払出装置33により払出動作を行う球数を示しており、払出信号の入力を契機として該払出信号により指定された賞球数が加算される。このように払出制御用CPU32aは、払出信号に基づいて、球払出装置33による払出動作が行われていない未払出球数を計数し、その未払出球数を累積して記憶する。
また、払出制御用CPU32aは、払出制御用RAM32cに記憶されている未払出球数を表示させるように賞球残数表示装置25の表示内容を制御する。払出制御用CPU32aは、払出制御用RAM32cに記憶されている未払出球数が「1」以上でない場合、[000]を表示させるように賞球残数表示装置25の表示内容を制御する。そして、払出制御用CPU32aは、図11(b)に示すように、未払出球数が「1」〜「999」の場合、それぞれの球数を示すように[001]〜[999]を表示させるように賞球残数表示装置25の表示内容を制御する。また、払出制御用CPU32aは、図11(b)に示すように、未払出球数が表示上限個数となる「999」を越える「1000」以上の場合、表示の限界を超えている(オーバーフローの状態である)ことを示す[FFF]を表示させるように賞球残数表示装置25の表示内容を制御する。なお、賞球残数表示装置25で[FFF]が表示される場合でも払出制御用RAM32cでは、未払出球数については計数が行われている。このため、賞球残数表示装置25では、[FFF]が表示されていない場合、各種入賞口へ遊技球が入賞する毎に対応する賞球数が見た目上に加算される一方、[FFF]が表示されている場合、各種入賞口へ遊技球が入賞しても賞球数が見た目上に加算されないことになる。このため、賞球残数表示装置25で[FFF]が表示されている場合、表示内容の変化から各種入賞口に対応する賞球数というものを遊技者に把握させ難くすることができる。
また、払出制御用CPU32aは、球払出装置33に遊技球の払出動作を行わせるための払出制御処理を所定周期毎に実行する。
そして、払出制御用CPU32aは、払出制御用RAM32cに記憶されている未払出球数が「1」以上でない場合、未払い出しの賞球がないことから払出動作の指示をしない。一方、払出制御用CPU32aは、払出制御用RAM32cに記憶されている未払出球数が「1」以上の場合、遊技球の払出動作を指示する払出動作信号を球払出装置33に出力する。この払出動作信号を入力する球払出装置33は、遊技球を「1球」払い出すように賞球ソレノイド33aを動作させる。このように賞球ソレノイド33aの動作により払い出された遊技球は、賞球センサ33bにより検知され、該検知を示す検知信号が払出制御用CPU32aにも出力される。
すなわち、払出動作信号を出力した後、賞球センサ33bから検知信号を入力する払出制御用CPU32aは、払出制御用RAM32cに記憶されている未払出球数を「1」減算する。続いて、払出制御用CPU32aは、払出制御用RAM32cに記憶されている未払出球数を表示させるように賞球残数表示装置25の表示内容を制御する。このように払出制御用CPU32aは、払出動作信号を出力した後、賞球センサ33bからの検知信号を入力することで、該払出動作信号に基づく遊技球の払い出しが完了したと判定する。
また、本実施形態では、払出制御用CPU32aは、大当り遊技中及び小当り遊技中であるか否かに応じて、上述した払出制御処理の制御を異ならせるようになっている。
すなわち、払出制御用CPU32aは、主制御用CPU30aからオープニングコマンドを入力すると、大当り遊技及び小当り遊技の開始が指示されると、エンディングコマンドを入力する大当り遊技及び小当り遊技の終了が指示されるまでの間、遅延制御を伴わせるようになっている。なお、払出制御用CPU32aは、エンディングコマンドを入力した後、遅延制御を伴わせない通常時の制御を行うことになる。
この遅延制御において、払出制御用CPU32aは、払出動作における賞球ソレノイド33aの動作間隔を、大当り遊技中及び小当り遊技中でない通常時よりも「0.5秒」延長させるようになっている。具体的に、遅延制御を行わない通常時と遅延制御を行う大当り遊技中及び小当り遊技中とで、例えば、10球の遊技球を払い出すまでの時間を比較すると図12(a),(b)に示すような違いを生じさせることができる。なお、図12(a),(b)は、払出動作の「許容」及び「規制」の状態を示している。
図12(a)に示すように、通常時には、該通常時に予め定めた規定動作間隔(例えば、「0.1秒」)で「1球」ずつ遊技球の払い出しが行われるとともに、合わせて賞球残数表示装置25の表示内容が「1」ずつ減算されることになる。一方、図12(b)に示すように、大当り遊技中及び小当り遊技中には、通常時に予め定めた規定動作間隔にさらに「0.5秒」を加算した間隔で「1球」ずつ遊技球の払い出しが行われるとともに、合わせて賞球残数表示装置25の表示内容が「1」ずつ減算されることになる。すなわち、大当り遊技中及び小当り遊技中には、通常時よりも「0.5秒」遅れて「1球」ずつ遊技球の払い出しが行われることになる。また、通常時において「10球」の遊技球の払い出しが完了する時点において、賞球残数表示装置25の表示内容を比較すると、図12(a)に示す通常時であれば「10球」減算された[000]の結果となる一方、図12(b)に示す大当り遊技中及び小当り遊技中であれば「2球」減算された[008]の結果となる。
その結果、払出制御用CPU32aは、遅延制御を行う大当り遊技中及び小当り遊技中の間、払出信号を入力してから該払出信号に基づく遊技球の払い出しを完了するまでに要する払出時間を通常時よりも遅延させることになる。また、この場合には、遅延制御が行われる大当り遊技中及び小当り遊技中の間、未払出球数の減少に係る時間を通常時よりも延長させることになる。
このため、大当り遊技中のように大入賞口に遊技球が次から次へと入賞可能な状態中に払出動作で遅延制御を伴わせることで、未払出球数が通常時よりも増加し易くなる。そして、大当り遊技の終了時には、該大当り遊技中に払い出しが遅延された未払い分の賞球が多く残存する状態を創出することができる。このような状態では、大当り遊技の終了後も未払い分の賞球の払い出しが引き続き行われることになる。また、このような状態では、賞球残数表示装置25に[FFF]が表示されて維持されると、表示内容の変化から各種入賞口に対応する賞球数というものを遊技者に把握させ難くする状態を大当り遊技の終了後に創出することができる。
このようにして各入賞口への入賞を契機に払出条件を付与する各種スイッチSW1〜SW4,SW6,SW7が、払出条件付与手段として機能する。なお、本実施形態では、各種スイッチSW1〜SW4,SW6,SW7での検知結果を処理する主制御用CPU30aも払出条件付与手段として機能しうる。また、払出条件の成立に基づいて遊技球の払い出しに関わる払出制御用CPU32a及び球払出装置33が払出実行手段として機能する。また、払出条件の成立から遊技球の払い出しを完了するまでに要する払出時間を通常よりも遅延させる遅延制御を行う払出制御用CPU32aが、払出遅延制御手段として機能する。また、これら各種スイッチSW1〜SW4,SW6,SW7(主制御用CPU30a)、払出制御用CPU32a、及び球払出装置33により払出手段が構築されている。
次に、本実施形態における大当り遊技及び小当り遊技におけるオープニング演出及びエンディング演出に関する処理について説明する。
図13に示すように、主制御用CPU30aは、今回の当選が特図1及び特図2の何れであるかと当選時が変短状態及び非変短状態の何れであるかに応じて、オープニングコマンドの出力後に行う制御を異ならせるようになっている。
まず、図13の最上段に示す当選が特図1であって当選が非変短状態の場合について説明する。
この場合に主制御用CPU30aは、大当り図柄又は小当り図柄が確定停止表示された変動ゲームの終了後、オープニング時間を設定するために、オープニングコマンドを出力して大当り又は小当りに応じた時間の経過を契機に、最初の第1大入賞口18の開放を指示するコマンド(ラウンドコマンド等)を演出制御用CPU31aに出力する。なお、主制御用CPU30aは、オープニングコマンドを出力して、大当りA〜D,F〜Hの場合に「5秒」、大当りEの場合に「4.3秒」、小当りIの場合に「10.46秒」のそれぞれの経過を契機に、最初の第1大入賞口18の開放を指示する。
続いて、主制御用CPU30aは、遊技球の入賞状況に応じて各ラウンド遊技の制御を行い、最後の第1大入賞口18の開放の終了後、開放インターバル時間が経過するとエンディングコマンドを出力する。そして、主制御用CPU30aは、エンディングコマンドの出力後、エンディング時間を設定するために、エンディングコマンドを出力して大当り又は小当りに応じた時間の経過を契機に、各保留記憶数の何れかの存在を条件に次の変動ゲームの開始を指示する変動パターン指定コマンドを出力する。なお、主制御用CPU30aは、エンディングコマンドを出力して、大当りA〜D,F〜Hの場合に「10秒」、大当りE及び小当りIの場合に「5秒」のそれぞれの経過を契機に、次の変動ゲームの開始を指示可能となる。
このため、図13の最上段に示す当選が特図1であって当選時が非変短状態の場合には、オープニング演出を行うことになるオープニング時間(OP)と、大入賞口の開閉中の演出を行うことになるラウンド時間(RN)と、エンディング演出を行うことなるエンディング時間(ED)とで構成される大当り遊技又は小当り遊技が行われる。
次に、図13の中段に示す当選が特図1であって当選時が変短状態の場合と、図13の最下段に示す当選が特図2の場合とについて説明する。なお、当選が特図2の場合には、変短状態及び非変短状態の何れであるかに関係なく、同一の制御を行うようになっている。
この場合に主制御用CPU30aは、大当り図柄又は小当り図柄が確定停止表示された変動ゲームの終了後、オープニング時間を設定しないことから、オープニングコマンドに続けて、最初の大入賞口の開放を指示するコマンド(ラウンドコマンド等)を演出制御用CPU31aに出力する。
続いて、主制御用CPU30aは、遊技球の入賞状況に応じて各ラウンド遊技の制御を行い、最後の大入賞口の開放の終了後、エンディング時間を設定しないことから、開放インターバル時間が経過するとエンディングコマンドに続けて、各保留記憶数の何れかの存在を条件に次の変動ゲームの開始を指示する変動パターン指定コマンドを出力する。
このため、図13の中段に示す当選が特図1であって当選時が変短状態の場合と、図13の最下段に示す当選が特図2の場合には、大入賞口の開閉中の演出を行うことになるラウンド時間(RN)のみで構成される大当り遊技又は小当り遊技が行われる。すなわち、当選時が変短状態である場合や、当選が特図2である場合には、当選が特図1であって当選時が非変短状態のようなオープニング時間及びエンディング時間を割り当てるときよりも大当り図柄又は小当り図柄が確定停止表示された変動ゲームの終了後から、次の変動ゲームが行われるまでが短縮されうる。
本実施形態において、第1変動ゲームが主に行われる非変短状態では、大当り又は小当りに当選する状況が第1変動ゲームで主に発生することから、図13の最上段に示すように構成される大当り遊技又は小当り遊技が出現することになる。なお、遊技者の見た目上には、特別モードMBへの移行や準備モードMCへの移行の場面ということになる。すなわち、非変短状態では、第1変動ゲームでの大当り又は小当りが発生することで、特別モードMBや準備モードMCへの移行に際し、オープニング時間及びエンディング時間を割り当てた大当り遊技又は小当り遊技を経ることになる。
一方、本実施形態において、第2変動ゲームが主に行われる変短状態では、大当り又は小当りに当選する状況が第2変動ゲームで主に発生することから、図13の最下段に示すように構成される大当り遊技又は小当り遊技が出現することになる。なお、遊技者の見た目上には、連荘モードMDへの移行又は再移行や本連荘モードMEへの移行又は再移行の場面ということになる。すなわち、変短状態では、第2変動ゲームでの大当り又は小当りが発生することで、連荘モードMDへの移行又は再移行や本連荘モードMEへの移行又は再移行に際し、オープニング時間及びエンディング時間を割り当てない大当り遊技又は小当り遊技を経ることになる。
なお、本実施形態では、非変短状態であっても第2変動ゲームでの大当り又は小当りが発生する場合もあり、この場合にはオープニング時間及びエンディング時間を割り当てない大当り遊技又は小当り遊技を経て予め定めている演出モードへの移行がなされる。また、本実施形態では、変短状態であっても第1変動ゲームでの大当り又は小当りが発生する場合もあり、この場合にはオープニング時間及びエンディング時間を割り当てない大当り遊技又は小当り遊技を経て予め定めている演出モードへの移行がなされる。
そして、上述したような主制御用CPU30aの出力する各種コマンドに合わせて演出制御用CPU31aは、大当り遊技中及び小当り遊技中の各種演出を行わせるように演出表示装置11の表示内容を制御する。
すなわち、演出制御用CPU31aは、当選が特図1であって当選時が非変短状態の場合、オープニングコマンドを入力すると、設定されるオープニング時間の間、大当り及び小当りの種類に応じたオープニング演出、すなわち大当り遊技中及び小当り遊技中の演出を開始させる。続いて、演出制御用CPU31aは、最初の大入賞口の開放を指示するコマンド(ラウンドコマンド等)を入力すると、大当り及び小当りの種類に応じた大入賞口の開閉中に演出を行わせる。続いて、演出制御用CPU31aは、エンディングコマンドを入力すると、設定されるエンディング時間の間、大当り及び小当りの種類に応じたエンディング演出を行わせた後、変動パターン指定コマンドの入力を契機に、次の飾図による図柄変動ゲームの演出を行わせるように制御する。
また、演出制御用CPU31aは、当選が特図1であって当選時が変短状態、又は当選が特図2の場合、オープニングコマンドを入力してもオープニング演出を行わせないようになっている。さらに演出制御用CPU31aは、続けて入力する最初の大入賞口の開放を指示するコマンド(ラウンドコマンド等)の入力を契機に、大当り及び小当りの種類に応じた大入賞口の開閉中の演出、すなわち大当り遊技中及び小当り遊技中の演出を開始させる。続いて、演出制御用CPU31aは、エンディングコマンドを入力してもエンディング演出を行わせないで、続いて入力する変動パターン指定コマンドの入力を契機に、次の飾図による図柄変動ゲームの演出を行わせるように制御する。
このため、本実施形態では、当選が特図1であって当選時が非変短状態の場合、オープニング演出により大当り遊技及び小当り遊技の開始がこれら遊技中の演出にて報知されるとともに、エンディング演出により大当り遊技及び小当り遊技の終了がこれら遊技中の演出にて報知される。
一方、本実施形態では、当選が特図1であって当選時が変短状態、又は当選が特図2の場合、オープニング演出が行われないことから大当り遊技及び小当り遊技の開始がこれら遊技中に報知されないうちに大入賞口の開放が開始されることになる。また、この場合には、エンディング演出が行われないことから大当り遊技及び小当り遊技の終了がこれら遊技中に報知されないうちに次の変動ゲーム(飾図による図柄変動ゲーム)が開始されることになる。
本実施形態では、このように大当り遊技及び小当り遊技の終了がこれら遊技中に報知されない場合、これら遊技の終了後に行われる第2変動ゲーム(飾図による図柄変動ゲーム)にて該大当り遊技及び小当り遊技の終了を報知する特殊エンディング演出を行わせるようにしている。
なお、このような特殊エンディング演出は、特図1である大当りA〜D,F〜Hであって当選時が変短状態、又は特図2である大当りa〜fの場合に行われる一方、特図1である大当りE及び小当りI、又は特図2である小当りgの当選時には行われないようになっている。すなわち、変短状態における大当りEの当選後には、見た目上に本連荘モードMEへ移行又は再移行がなされるように演出制御用CPU31aにより制御が行われることになる。このような変短状態における大当りEの当選に対応する大当り遊技中の演出としては、本連荘モードMEへの移行を報知する演出を対応付けることで、該大当り遊技中にエンディング演出を行わせなくても違和感なく遊技者が遊技を進行させられるようにしている。また、変短状態における小当りIや小当りgの当選後には、原則、見た目上に当選時の演出モードの継続がなされるように演出制御用CPU31aにより制御が行われることになる。このような変短状態における小当りIや小当りgの当選に対応する小当り遊技中の演出としては、これらの当選自体を気付かせ難くする(秘匿する)演出を対応付けることで、該小当り遊技中にエンディング演出を行わせなくても違和感なく遊技者が遊技を進行させられるようにしている。
次に、特殊エンディング演出を行わせるための処理について説明する。
上述した特殊エンディング演出を行わせる状況は、主制御用CPU30aにより変短状態「有(特殊)」に基づいてリーチ確率及び変動パターンの決定が行われるようになるとともに、演出制御用CPU31aにより連荘モードMDへの移行又は再移行がなされる。すなわち、特殊エンディング演出を行わせる状況は、第2保留記憶数に基づいて最大で4回に亘って変動パターンHP97による変動ゲームが行われうる状況ということになる。なお、このような状況では、既に当選時が変短状態であったり第2変動ゲームが行われていたりするので、第2保留記憶数が「1」以上である可能性が高く、変動パターンHP97による第2の変動ゲームが特に行われ易い状況と位置付けられる。
さらに本実施形態では、実行が保留されている第2変動ゲームが存在する場合に、該保留の中に大当り(小当りを除く)となる第2変動ゲームが含まれていること(以下、「保留内大当り」という)を、特殊エンディング演出中に報知可能に構成されている。本実施形態では、保留内大当りが含まれているか否かに応じて特殊エンディング演出の演出内容を異ならせて行うようになっている。
そして、演出制御用CPU31aは、特殊エンディング演出を行わせるに際し、エンディングコマンドを入力して次の飾図による図柄変動ゲームを実行可能な状況、すなわち大当り遊技の終了時点で保留内大当りが存在するか否かを判定し、該判定結果に応じた処理を行う。演出制御用CPU31aは、特殊エンディング演出を行わせるに際し、保留内大当りが存在しないと判定する場合に図15(a)に示す態様で特殊エンディング演出の演出内容を決定する。一方、演出制御用CPU31aは、特殊エンディング演出を行わせるに際し、保留内大当りが存在すると判定する場合に図15(b)に示す態様で特殊エンディング演出の演出内容を決定する。
次に、保留内大当りが存在するか否かを判定するための情報(本実施形態では、事前判定コマンド)を主制御用CPU30aが演出制御用CPU31aに指示するための事前判定処理について説明する。なお、事前判定処理とは、上述した特別図柄入力処理において第2始動入賞口15での遊技球の入球検知を契機に取得する各種乱数の値の中でも、大当り判定用乱数及び特図振分用乱数の値を後に行われる特別図柄開始処理に先立って事前判定し、該事前判定の結果を指示する事前判定コマンドを生成及び出力するための処理である。
図14(a)に示す事前判定処理を行うために主制御用CPU30aは、特別図柄入力処理において、第2始動入賞口15へ入賞したことを判定した結果、各種乱数の値を主制御用RAM30cから読み出して取得し、該取得した各種値を主制御用RAM30cに設定した後、事前判定処理を行う。
そして、事前判定処理において、主制御用CPU30aは、該事前判定処理に至る入賞により主制御用RAM30cに設定した中から大当り判定用乱数の値と、非確変状態用の大当り判定値とを比較し、両値が一致するか否かを事前判定する(ステップS101)。ステップS101において、主制御用CPU30aは、事前判定の対象としている第2始動保留球に基づく第2変動ゲームが、後に行われる特別図柄開始処理時の確変状態及び非確変状態の遊技状態に関係なく、大当りとなるか否かを事前判定している。
ステップS101の判定結果が肯定の場合(非確変状態用の大当り判定値と一致する場合)、主制御用CPU30aは、第2保留記憶数、及び今回の事前判定処理に至る入賞により主制御用RAM30cに設定した中から特図振分用乱数の値に基づく大当りの種類を確認する(ステップS102)。ステップS102において、主制御用CPU30aは、第2保留記憶数として今回の事前判定処理に至る入賞により1加算して更新後の第2保留記憶数を意味する。続いて、主制御用CPU30aは、ステップS102の結果に応じて、図14(b)に示す事前判定コマンドとして、E×H00H〜02Hの何れかを生成(セット)し(ステップS103)、事前判定処理を終了する。なお、主制御用CPU30aは、ステップS103で生成した事前判定コマンドを所定のタイミングで演出制御用CPU31aに出力する。
図14(b)に示すように、ステップS103で生成されうる事前判定コマンドは、事前判定で用いた大当り判定用乱数の値が非確変状態用の大当り判定値と一致する「低確大当り」となることを指示する。また、ステップS103で生成されうる事前判定コマンドの上位バイトを構成する[E×H]は、ステップS102で確認した第2保留記憶数を指示する。すなわち、[E5H]は第2保留記憶数が[1]、[E6H]は第2保留記憶数が[2]、[E7H]は第2保留記憶数が[3]、[E8H]は第2保留記憶数が[4]をそれぞれ指示する。また、ステップS103で生成されうる事前判定コマンドの下位バイトを構成する[00H]、[01H]、及び[02H]は、ステップS102で確認した大当りの種類を指示する。すなわち、[00H]は大当りa,d、[01H]は大当りb,e、[02H]は大当りc,fをそれぞれ指示する。
一方、ステップS101の判定結果が否定の場合(非確変状態用の大当り判定値と一致しない場合)、主制御用CPU30aは、事前判定処理に至る入賞により主制御用RAM30cに設定した中から大当り判定用乱数の値と、確変状態用の大当り判定値とを比較し、両値が一致するか否かを事前判定する(ステップS104)。ステップS104において、主制御用CPU30aは、事前判定の対象としている第2始動保留球に基づく第2変動ゲームが、後に行われる特別図柄開始処理時の確変状態の場合に限って大当りとなるか否かを事前判定している。
ステップS104の判定結果が否定の場合(確変状態用の大当り判定値と一致しない場合)、主制御用CPU30aは、後に行われる特別図柄開始処理での大当りとならないことから、事前判定コマンドを生成することなく事前判定処理を終了する。一方、ステップS104の判定結果が肯定の場合(確変状態用の大当り判定値と一致する場合)、主制御用CPU30aは、第2保留記憶数、及び今回の事前判定処理に至る入賞により主制御用RAM30cに設定した中から特図振分用乱数の値に基づく大当りの種類を確認する(ステップS105)。ステップS105において、主制御用CPU30aは、第2保留記憶数として今回の事前判定処理に至る入賞により1加算して更新後の第2保留記憶数を意味する。続いて、主制御用CPU30aは、ステップS105の結果に応じて、図14(b)に示す事前判定コマンドとして、E×H03H〜05Hの何れかを生成(セット)し(ステップS106)、事前判定処理を終了する。なお、主制御用CPU30aは、ステップS106で生成した事前判定コマンドを所定のタイミングで演出制御用CPU31aに出力する。
図14(b)に示すように、ステップS106で生成されうる事前判定コマンドは、事前判定で用いた大当り判定用乱数の値が確変状態用の大当り判定値と一致する「高確大当り」となることを指示する。また、ステップS106で生成されうる事前判定コマンドの上位バイトを構成する[E×H]は、ステップS105で確認した第2保留記憶数を指示する。すなわち、[E5H]は第2保留記憶数が[1]、[E6H]は第2保留記憶数が[2]、[E7H]は第2保留記憶数が[3]、[E8H]は第2保留記憶数が[4]をそれぞれ指示する。また、ステップS106で生成されうる事前判定コマンドの下位バイトを構成する[03H]、[04H]、及び[05H]は、ステップS105で確認した大当りの種類を指示する。すなわち、[03H]は大当りa,d、[04H]は大当りb,e、[05H]は大当りc,fをそれぞれ指示する。
このようにして第2始動入賞口15で遊技球の入球検知(入賞検知)時、その時に取得される乱数の各値が示す第2変動ゲームが大当りとなるか否かを事前判定する主制御用CPU30aが、事前判定手段となりうる。
そして、演出制御用CPU31aは、事前判定コマンドを入力すると、該コマンドで指示される第2保留記憶数に対応付けて演出制御用RAM31cの所定の記憶領域としての特別図柄種別エリアに必要な情報(フラグやコマンド自体)を格納(設定)する。演出制御用CPU31aは、第2保留記憶数[1]を指示する事前判定コマンドを入力すると、第2保留記憶数[1]に対応する特別図柄種別エリアに必要な情報を格納する。また、演出制御用CPU31aは、第2保留記憶数[2]を指示する事前判定コマンドを入力すると、第2保留記憶数[2]に対応する特別図柄種別エリアに必要な情報を格納する。また、演出制御用CPU31aは、第2保留記憶数[3]を指示する事前判定コマンドを入力すると、第2保留記憶数[3]に対応する特別図柄種別エリアに必要な情報を格納する。また、演出制御用CPU31aは、第2保留記憶数[4]を指示する事前判定コマンドを入力すると、第2保留記憶数[4]に対応する特別図柄種別エリアに必要な情報を格納する。
そして、演出制御用CPU31aは、変動パターン指定コマンドを入力すると第2保留記憶数[1]に対応付けられた特別図柄種別エリアに記憶されている情報を読み出して、「変動中」に対応付けられた特別図柄種別エリアに設定(記憶)する。「変動中」に対応付けられた特別図柄種別エリアは、実行中の第2変動ゲームに関する情報を設定するための記憶領域である。そして、「変動中」の特別図柄種別エリアに設定される情報は、対象の第2変動ゲームの終了(図柄停止コマンドの入力)に伴って消去される。
また、演出制御用CPU31aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、第2保留記憶数[1]に対応付けられた特別図柄種別エリアの情報を、第2保留記憶数[2]に対応付けられた特別図柄種別エリアに格納されている情報に書き換える。同様に演出制御用CPU31aは、第2保留記憶数[2]に対応付けられた特別図柄種別エリアの情報を、第2保留記憶数[3]に対応付けられた特別図柄種別エリアに格納されている情報に書き換える。同様に演出制御用CPU31aは、第2保留記憶数[3]に対応付けられた特別図柄種別エリアの情報を、第2保留記憶数[4]に対応付けられた特別図柄種別エリアに格納されている情報に書き換える。同様に、演出制御用CPU31aは、第2保留記憶数[4]に対応付けられた特別図柄種別エリアに格納されている情報を、クリア(消去)する。このように演出制御用CPU31aは、変動パターン指定コマンドを入力して、変動ゲームの実行が指示される毎に特別図柄種別エリアの情報を処理する。
なお、本実施形態において、演出制御用CPU31aは、大当り遊技の終了後も特別図柄種別エリアの全情報を消去しないで維持する。これにより、本実施形態において、大当りの当選後の事前判定や、大当り遊技中の第2始動入賞口15への入賞に基づく事前判定についても有効とされる(反映される)。
次に、このような事前判定の結果を用いて特殊エンディング演出の演出内容を決定する処理について説明する。
演出制御用CPU31aは、エンディングコマンドを入力する大当り遊技の終了時、特別図柄種別エリアに格納している情報を読み出して、保留内大当りが存在するか否かを保留内判定する。本実施形態において、演出制御用CPU31aは、大当り遊技の終了後の遊技状態が指示される確変コマンド等の入力後に保留内判定を行うようになっている。
そして、保留内判定において、演出制御用CPU31aは、確変コマンドを入力する場合、実行を保留している第2変動ゲームが確変状態での大当り判定を伴うことから、特別図柄種別エリアの情報として低確大当り又は高確大当りを示す内容が存在しているか否かを判定することで、保留内大当りが存在しているか否かを判定する。また、保留内判定において、演出制御用CPU31aは、非確変コマンドを入力する場合、実行を保留している第2変動ゲームが非確変状態での大当り判定を伴うことから、特別図柄種別エリアの情報として低確大当りを示す内容が存在しているか否かを判定することで、保留内大当りが存在しているか否かを判定する。
保留内判定の判定結果が否定の場合(保留内大当りが存在していないことを判定する場合)、演出制御用CPU31aは、図15(a)に示す態様で特殊エンディング演出の演出内容を決定する。本実施形態の特殊エンディング演出において、演出表示装置11では、所定のキャラクタを登場させて「チャンス継続中」などのプレートを画像表示させる表示演出が途切れることなく行われる。
このように保留内判定の判定結果が否定の場合、大当り遊技の終了時に実行が保留されている第2変動ゲームの全てが大当りではなく、小当り又ははずれということになる。また、ここで想定される変短状態「有(特殊)」の状況では、リーチ判定にも当選しえないことからはずれであればリーチなしのはずれということになる。このため、保留内判定の判定結果が否定とされる場合に主制御用CPU30aは、大当り遊技の終了時に実行が保留されている第2変動ゲームの内容として、小当りに当選しないことを条件にはずれ変動用の変動パターンに基づく内容を決定することになる。
この場合に主制御用CPU30aは、図15(a)に示すように、各保留記憶数に基づいて実行が保留されている第2変動ゲームを行わせることになる。なお、上述したように、主制御用CPU30aは、大当り遊技の終了時の第2保留記憶数に関係なく、該大当り遊技の終了後から実行が保留されている第2変動ゲームの終了までが「3.58秒」となるように変動パターンを決定することになる。また、大当り遊技の終了時に実行が保留されている第2変動ゲームが存在しない場合、すなわち保留内大当りも存在しない場合には、図15(a)に示すように、該大当り遊技の終了後から4回以内の変動ゲームの条件のもと第2始動入賞口15への入賞による変動ゲームを行わせることになる。
このため、演出制御用CPU31aは、大当り遊技の終了後であって特殊エンディング演出を実行可能な状況において、該大当り遊技の終了時に実行が保留されている第2変動ゲームが存在している場合、これら第2変動ゲームに跨って特殊エンディング演出を行わせるように演出表示装置11の表示内容を制御する。なお、大当り遊技の終了後であって特殊エンディング演出を実行可能な状況では、該大当り遊技の終了時に実行が保留されている第2変動ゲームの回数に関係なく、該大当り遊技の終了後から実行が保留されている第2変動ゲームの終了までの変動時間が同一時間(「3.58秒」)となるように調整される。このため、演出制御用CPU31aは、大当り遊技の終了後であって特殊エンディング演出を実行可能な状況では、該大当り遊技の終了時に実行が保留されている第2変動ゲームの回数に関係なく、同一の演出内容(演出データ)による特殊エンディング演出を行わせることになる。
その結果、本実施形態では、図15(a)に示すように、特殊エンディング演出の実行の対象となる変動ゲームが「4回」、「3回」、又は「2回」の複数回となる場合、これらの第2変動ゲームで繋がった演出内容による特殊エンディング演出が行われることになる。すなわち、特殊エンディング演出の実行の対象となる第2変動ゲームの回数によっては、各回の第2変動ゲームに対応する演出内容も異なることになる。なお、本実施形態では、特殊エンディング演出の実行の対象となる第2変動ゲームが「1回」の場合、この第2変動ゲームの間で繋がった演出内容による特殊エンディング演出が行われることになる。
具体的に演出制御用CPU31aは、大当り遊技の終了時に4回に達する第2変動ゲームの実行が保留されている場合、1回目〜4回目の第2変動ゲームに跨って特殊エンディング演出を行わせる。また、演出制御用CPU31aは、大当り遊技の終了後時に4回に達しないで3回の第2変動ゲームの実行が保留されている場合、1回目〜3回目の第2変動ゲームに跨って特殊エンディング演出を行わせる。また、演出制御用CPU31aは、大当り遊技の終了時に4回に達しないで2回の第2変動ゲームの実行が保留されている場合、1回目及び2回目の第2変動ゲームに跨って特殊エンディング演出を行わせる。また、演出制御用CPU31aは、大当り遊技の終了時に4回に達しないで1回の第2変動ゲームの実行が保留されている場合、1回目の第2変動ゲームに跨って特殊エンディング演出を行わせる。
なお、演出制御用CPU31aは、大当り遊技の終了時に実行が保留されている第2変動ゲームが存在しない場合、該大当り遊技の終了後に始動条件が付与される1回の第2変動ゲームで繋がった演出内容による特殊エンディング演出を行わせうる。
一方、保留内判定の判定結果が肯定の場合(保留内大当りが存在していることを判定する場合)、演出制御用CPU31aは、図15(b)に示す態様で特殊エンディング演出の演出内容として、保留内大当りが存在していることを報知するスペシャルエンディング演出の演出内容を決定する。本実施形態のスペシャルエンディング演出において、演出表示装置11では、大当り遊技が終了されないでまだ継続しているような演出、すなわち該大当り遊技中のラウンド演出と同一内容の表示演出が途切れることなく行われる。
このように保留内判定の判定結果が肯定の場合、大当り遊技の終了時に実行が保留されている第2変動ゲームの何れかが大当りである一方、大当り以外の第2変動ゲームが小当り又ははずれということになる。また、ここで想定される変短状態「有(特殊)」の状況では、リーチ判定にも当選しえないことからはずれであればリーチなしのはずれということになる。このため、保留内判定の判定結果が肯定とされる場合に主制御用CPU30aは、大当り遊技の終了時に実行が保留されている第2変動ゲームのうち保留内大当りの対象よりも前の内容として、小当りに当選しないことを条件にはずれ変動用の変動パターンに基づく内容を決定することになる。
この場合に主制御用CPU30aは、図15(b)に示すように、第2保留記憶数に基づいて実行が保留されている第2変動ゲームを行わせることになる。なお、上述したように、主制御用CPU30aは、大当り遊技の終了時の第2保留記憶数に関係なく、該大当り遊技の終了後から実行が保留されている第2変動ゲームの終了までが「3.58秒」となるように変動パターンを決定する一方、途中、大当りとなる第2変動ゲームにおいては大当りの当選に基づいた変動パターンを決定することになる。また、この場合には、少なくとも事前判定コマンドを入力していることから、大当り遊技の終了時に実行が保留されている第2変動ゲームが存在しないことはありえないことになる。
このため、演出制御用CPU31aは、大当り遊技の終了後であってスペシャルエンディング演出を実行可能な状況において、該大当り遊技の終了時に実行が保留されている第2変動ゲームが存在している場合、これら第2変動ゲームに跨ってスペシャルエンディング演出を行わせるように演出表示装置11の表示内容を制御する。なお、大当り遊技の終了後であってスペシャルエンディング演出を実行可能な状況では、保留内大当りの対象となる回数分は少なくとも第2変動ゲームの実行が保留されていることから、該保留内大当りの対象となる第2変動ゲームよりも前に実行されることになる第2変動ゲームの変動時間が「0.52秒」となることになる。このため、演出制御用CPU31aは、大当り遊技の終了後であってスペシャルエンディング演出を実行可能な状況において、保留内大当りの対象となる第2変動ゲームの終了までの間、これまでのラウンド演出と同一内容のスペシャルエンディング演出を行わせることになる。このように、実際には大当り遊技が終了するべき時点でスペシャルエンディング演出により、ラウンド演出と同一内容の演出が継続して行われる場合、保留内大当りの存在が遊技者に報知されることになる。また、本実施形態では、保留内大当りの対象となる変動ゲームの開始に伴ってはさらに大当りとなる旨を報知する大当り報知演出を行わせるようにもなっている。
その結果、本実施形態では、図15(b)に示すように、スペシャルエンディング演出の実行の対象となる第2変動ゲームが「4回」、「3回」、又は「2回」の複数回となる場合、これらの第2変動ゲームで繋がった演出内容によるスペシャルエンディング演出が行われることになる。すなわち、スペシャルエンディング演出の実行の対象となる第2変動ゲームの回数によっては、各回の第2変動ゲームに対応する演出内容も異なることになる。なお、本実施形態では、スペシャルエンディング演出の実行の対象となる第2変動ゲームが「1回」の場合、この第2変動ゲームの間で繋がった演出内容によるスペシャルエンディング演出が行われることになる。
具体的に演出制御用CPU31aは、大当り遊技の終了時に実行が保留されている第2変動ゲームのうち、4回目の第2変動ゲームが保留内大当りの対象である場合、1回目〜4回目の第2変動ゲームに跨ってスペシャルエンディング演出を行わせる。また、演出制御用CPU31aは、大当り遊技の終了時に実行が保留されている第2変動ゲームのうち、3回目の第2変動ゲームが保留内大当りの対象である場合、1回目〜3回目の第2変動ゲームに跨ってスペシャルエンディング演出を行わせる。また、演出制御用CPU31aは、大当り遊技の終了時に実行が保留されている第2変動ゲームのうち、2回目の第2変動ゲームが保留内大当りの対象である場合、1回目及び2回目の第2変動ゲームに跨ってスペシャルエンディング演出を行わせる。また、演出制御用CPU31aは、大当り遊技の終了時に実行が保留されている第2変動ゲームのうち、1回目の第2変動ゲームが保留内大当りの対象である場合、1回目の第2変動ゲームに跨ってスペシャルエンディング演出を行わせる。
なお、演出制御用CPU31aは、特殊エンディング演出を行わせた後であっても変動パターンが変短状態「有(特殊)」に基づいて決定される場合、変短状態「有(通常)」に基づいて決定するときと同一内容の演出を行わせるようになっている。
このようにして、保留内大当りに基づくスペシャルエンディング演出を演出表示装置11に行わせるように制御する演出制御用CPU31aが、報知制御手段として機能する。
次に、本実施形態の遊技の流れについて、図16〜図18に基づき説明する。
なお、図16〜図18の例では、変動ゲームや普図ゲームの保留が途切れることなく存在する場合であって、特に変短状態が付与される間には第2保留記憶数が途切れることなく存在する場合を示している。また、図16〜図18の例では、変動ゲームの実行中を「実」、非実行中を「非」と示し、大当り遊技の実行中を「実」、非実行中を「非」と示し、大入賞口の開放中を「開」、閉鎖中を「閉」と示し、普図ゲームの実行中を「実」、非実行中を「非」と示し、開閉扉16の開放中を「開」、閉鎖中を「閉」と示している。
まず、本実施形態において、非変短状態からの大当り遊技前後の遊技の流れであって大当り遊技の終了後が変短状態となることで、通常ゾーンから準備ゾーンや連荘ゾーンへと移行する遊技の流れについて図16に基づき説明する。なお、図16は、非変短状態中に第1変動ゲームが行われ、特図1である大当りA〜D,F〜Hの当選に基づいて大当り図柄が確定停止表示され、続いて、第1大入賞口18が開放される大当り遊技が開始される場合を例示している。図16の例では、大当り遊技における第1大入賞口18の開放として、「0.04秒」による最初の開放を伴う場合、「0.04秒」による開放を「5回」又は「10回」伴った後、「25秒」の開放を「5回」伴うことになる。また、図16の例では、大当り遊技における第1大入賞口18の開放として、「25秒」による最初の開放を伴う場合、「25秒」による開放を「5回」伴うことになる。このような第1大入賞口18の開放としては、開放インターバル時間「1.5秒」間隔で伴うことになる。以下の説明で、非変短状態からの大当り遊技という場合には、第1変動ゲームでの大当りの中でも大当りA〜D,F〜Hを意味する。
すなわち、非変短状態からの大当り遊技では、当選時が非変短状態であることと、第1変動ゲームでの大当りであることから、オープンニング時間「5秒(OP)」とともにエンディング時間「10秒(ED)」がそれぞれ設定されて行われる。また、非変短状態からの大当り遊技では、該大当り遊技の終了後、実行が保留されている変動ゲームが変短状態のもと行われる。なお、非変短状態からの第1変動ゲームでの大当り後の変短状態では、変短状態「有(9回)」により各変動ゲームの内容が決定されることから、「12秒」以上の変動時間による変動ゲームが行われるようになる。
このため、演出表示装置11では、大当り遊技の開始に伴ってオープニング演出が行われる。なお、このオープニング演出では、右打ち推奨演出も合わせて行われる。また、演出表示装置11では、大当り遊技中の第1大入賞口18の開放に合わせてラウンド演出が行われる。また、演出表示装置11では、大当り遊技の終了に伴ってエンディング演出が行われる。また、演出表示装置11では、大当り遊技の終了後、実行が保留されている変動ゲーム(飾図による図柄変動ゲーム)が変短状態であって準備ゾーンであることを報知する準備モードMCのもと行われる。
また、非変短状態からの大当り遊技となる場合、普図ゲームは、非変短状態である大当り遊技の開始前、原則、左打ち遊技が行われていることから、普図ゲームの始動条件が成立しえない、すなわち普図ゲーム自体が行わないことになる。このため、非変短状態からの大当り遊技となる場合、第2始動入賞口15の開放と今回の大当り遊技の最初の第1大入賞口18の開放とが重なってしまう場面の想定がされ難い(されえない)ようになっている。なお、非変短状態からの大当り遊技では、オープニング時間が設定されることからも第2始動入賞口15の開放と今回の大当り遊技における最初の第1大入賞口18の開放とが重なってしまう場面の想定がされ難い(されえない)ようになっている。
また、非変短状態からの大当り遊技となる場合、普図ゲームは、大当り遊技の開始後から右打ち遊技が行われることから、普図ゲームの始動条件が成立しうる、すなわち普図ゲームが行われうることになる。一方、大当り遊技の間においては、この間が非変短状態であって普図ゲームの変動時間が変短状態よりも長い、且つ普図当りにも変短状態よりも当選し難い(当選しえない)ことから、第2始動入賞口15の開放が実現され難い(されえない)ようになっている。このため、非変短状態からの大当り遊技となる場合、大当り遊技の間においても第2始動入賞口15の開放と今回の大当り遊技の第1大入賞口18の開放とが重なってしまう場面の想定がされ難い(されえない)ようになっている。
また、大当り遊技の終了後の変短状態の場合、普図ゲームは、普図ゲームの変動時間が非変短状態よりも短い、且つ普図当りにも非変短状態及び特図の大当りよりも当選し易い(大抵の場合に当選する)ことから、第2始動入賞口15の開放が実現され易い(大抵の場合に実現される)ようになっている。また、大当り遊技の終了後の変短状態における第2始動入賞口15の開放においては、非変短状態よりも長い開放時間で、右側領域H1(R)を流下する遊技球の大半を入賞させうるようになっている。
また、払出動作は、大当り遊技の開始前、通常時の制御を行っている一方、大当り遊技の開始後から遅延制御を行うようになる。なお、第1変動ゲームでの大当りに基づく大当り遊技では、実質的に賞球の獲得を可能にするラウンド遊技が最大で5回であることや第1大入賞口18への規定個数及び賞球数を考慮しても、「1000球」以上の遊技球の払い出しが見込まれないことから、賞球残数表示装置25の表示内容がオーバーフローさせえないことになる。
一方、非変短状態からの大当り遊技の終了後、大当りEを除いて「9回」分の変動ゲームを対象に付与される変短状態の場合、該大当り遊技における最後の第1大入賞口18の開放の終了後で該第1大入賞口18への入賞がなくても賞球の払い出しが継続して行われる状況を創出しうる。このような状況では、第2始動入賞口15に遊技球が入賞しても払い出しが遅延されている遊技球の払い出しも伴うことから、第2始動入賞口15の入賞に対する賞球数が「1球」であることを遊技者に把握させ難い(把握させない)ことになる。
また、このような状況は、非変短状態からの大当り遊技が第1変動ゲームでの大当りに基づくことやエンディング時間が設定されることを考慮すれば、さほど継続されないことから、変短状態の上限が「100回」等であるとこの間に終了されてしまう可能性が高いことになる。その結果、上記のような状況が終了された後の変短状態においては、第2始動入賞口15の入賞に対する賞球数が「1球」であることを遊技者に把握させ易くしてしまう可能性がある。このため、上記のような状況と変短状態との終了を少しでも近付けるような回数として、本実施形態で設定しうる上限の「100回」よりも少なく、各保留記憶数の上限数よりも多い「9回」を定めることで、第2始動入賞口15の入賞に対する賞球数が「1球」であることを遊技者に把握させ難くしている。なお、「9回」とは、第1保留記憶数と第2保留記憶数との上限数の合算に1加算したものであって、第1保留記憶数が上限数の場面から変短状態が開始されれば、達しうる回数である。
なお、本実施形態では、第1大入賞口18が開放される大当り遊技の終了後、大当りEを除いて「9回」分の変動ゲームを対象に付与される変短状態の場合、該第1大入賞口18へ遊技球を導く動作と同一動作にて遊技球の入球を導く第2始動入賞口15の開放が、大当りよりも高い確率で行われるようになる。このような変短状態では、普図ゲームの変動時間を大入賞口の開放インターバル時間以下に設定することで、第1大入賞口18が開放される大当り遊技中に第1大入賞口18を開放させるタイミングに似せたタイミングで第2始動入賞口15の開放を実現している。
次に、本実施形態において、変短状態からの大当り遊技前後の遊技の流れであって大当り遊技の終了後も変短状態となることで、準備ゾーンや連荘ゾーンから連荘ゾーンへと移行(再移行)する遊技の流れについて図17及び図18に基づき説明する。なお、図17及び図18は、変短状態中に第2変動ゲームが行われ、大当りa〜fの当選に基づいて大当り図柄が確定停止表示され、続いて、第2大入賞口22が開放される大当り遊技が開始される場合を例示している。図17及び図18の例では、大当り遊技における第2大入賞口22の開放として、「25秒」による最初の開放を「1回」伴った後、「8秒」による2回目及び3回目の開放、すなわち2回以後の開放を「14回」、「9回」、又は「4回」伴うことになる。このような第2大入賞口22の開放としては、開放インターバル時間「1.5秒」間隔で伴うことになる。また、図18の例では、図17の例に示す大当り遊技の終了後の変短状態が付与される場合を例示している。以下の説明で、変短状態からの大当り遊技という場合には、第2変動ゲームでの大当りa〜fを意味する。
すなわち、変短状態からの大当り遊技では、第2変動ゲームでの大当りであることから、オープンニング時間及びエンディング時間がそれぞれ設定されないで行われる。このため、変動状態からの大当り遊技では、直前の変動ゲームでの大当り図柄の確定停止表示の直後、今回の大当り遊技の最初の第2大入賞口22の開放が開始されるとともに、今回の大当り遊技の最後の第2大入賞口22の終了後、開放インターバル時間の経過を契機に、実行が保留されている変動ゲームが変短状態のもと行われる。なお、変短状態からの大当り後の変短状態では、第2保留記憶数が存在する場合、該第2保留記憶数に関係なく、はずれとなる条件のもと該大当り遊技の終了時に実行が保留されている第2変動ゲームの終了までの時間を同一に調整されるようになる。
このため、演出表示装置11では、オープニング演出を伴わせることなく、大当り遊技中の第2大入賞口22の開放に合わせてラウンド演出が行われる。また、演出表示装置11では、大当り遊技の終了後、実行が保留されている変動ゲーム(飾図による図柄変動ゲーム)が変短状態であって連荘ゾーンであることを報知する連荘モードMDや本連荘モードMEのもと行われる。また、演出表示装置11では、大当り遊技の終了後、実行が保留されている第2変動ゲーム(飾図による図柄変動ゲーム)にて特殊エンディング演出が行われる。また、演出表示装置11では、大当り遊技の終了後、実行が保留されている第2変動ゲーム(飾図による図柄変動ゲーム)の中に保留内大当りが存在している場合、該保留内大当りの対象となる第2変動ゲームを含む実行が保留されている第2変動ゲームにてスペシャル演出が行われる。
本実施形態において、大当り遊技中にオープニング時間を設定している間は、大入賞口の開放も行われないことから、遊技球を発射させても大入賞口への入賞のない状況と言える。また、大当り遊技中にエンディング時間を設定している間は、大入賞口の開放も行われないことから、遊技球を発射させても大入賞口への入賞のない状況と言える。
そこで、本実施形態では、変短状態からの大当り遊技を経ることで移行する大当りが連続しうるような状況であればオープニング時間やエンディング時間を設定しない、すなわち「0(零)秒」とすることで、遊技球を発射させても大入賞口への入賞のない状況を省いて、時間効率が向上されている。
また、本実施形態では、第2変動ゲームに関しては変短状態の有無に関係なく、オープニング時間やエンディング時間を設定しない、すなわち「0(零)秒」とすることで、非変短状態の間、特に変短状態の終了時に保留されているような第2変動ゲームが大当りとなるような場面でも時間効率が向上されている。
また、本実施形態において、変短状態からの大当り遊技では、該大当り遊技の終了時に実行が保留されている第2変動ゲームにて特殊エンディング演出により、エンディング時間を設定しなくても大当り遊技の終了が遊技者に報知される。このような特殊エンディング演出を伴わせる第2変動ゲームでは、主に最も短い変動時間「0.52秒」となるように構成することで、大当り遊技の終了を報知しても次の大当りまでの期間の間延びが抑制されている。
また、本実施形態において、変短状態からの大当り遊技では、該大当り遊技の終了時の第2保留記憶数に関係なく、実行が保留されている第2変動ゲームの終了までの時間が同一時間に調整されることから、該第2保留記憶数が「4」に達していなくても同一内容での特殊エンディング演出を途中で途切れさせることがないようにされている。なお、実行が保留されている第2変動ゲームの終了までの時間を同一時間に調整する際、大当り遊技の終了時に実行が保留されているうち最後の第2変動ゲームに関しては変動時間として「0.52秒」よりも長くして調整される。
また、本実施形態において、変短状態からの大当り遊技では、該大当り遊技の終了時に実行が保留されている第2変動ゲームにてスペシャルエンディング演出により、見た目上に変動ゲームを経ることなく次の大当り遊技へと繋がるような複数の大当りが恰も一つの大当りかのようにして演出表現してなされる。なお、このようにしてスペシャルエンディング演出が行われる場合、対象のうち保留内大当り以外の第2変動ゲームに関しては、「0.52秒」であって開放インターバル時間以下の変動時間で行われるようになる。このため、スペシャルエンディング演出が行われる場面のように、連続して大当りとなる場合には、第2大入賞口22が開放される大当り遊技中に第2大入賞口22を開放させるタイミングに似せたタイミングで次の大当り遊技に基づく第2大入賞口22の開放を実現している。
また、変短状態からの大当り遊技となる場合、普図ゲームは、変短状態である大当り遊技の開始前、原則、右打ち遊技が行われていることから、普図ゲームの始動条件が成立しうる、すなわち普図ゲームが行われることになる。このため、図17の斜線部のように、変短状態からの大当り遊技となる場合、第2始動入賞口15の開放と今回の大当り遊技の最初の第2大入賞口22の開放とが重なってしまう場面の想定がされるようになっている。なお、変短状態からの大当り遊技では、オープニング時間が設定されないことからも第2始動入賞口15の開放と今回の大当り遊技における最初の第2大入賞口22の開放とが重なってしまう場面の想定がされるようになっている。
そこで、本実施形態では、大当りa〜fに基づく最初の第2大入賞口22の開放に関して、少なくとも2ラウンド目以後の開放よりも長くすることで、最初の第2大入賞口22の開放と第2始動入賞口15の開放のタイミングが重なっても、第2大入賞口22へ遊技球を導く妨げになることが2ラウンド目以後の開放に比べて抑制されている。
また、本実施形態では、大当りa〜fに基づく最初の第2大入賞口22の開放に関して、変短状態での普図ゲームの変動時間と、変短状態での第2始動入賞口15の開放時間との合算よりも長く開放されることから、第2始動入賞口15の開放の終了が該最初の第2大入賞口22の開放中に到来させるようにしている。
このように大当りa〜fに基づく最初の第2大入賞口22の開放に関して、変短状態での普図ゲームの変動時間と、変短状態での第2始動入賞口15の開放時間との合算よりも長く開放する前提では、オープニング時間を設定しなくても第2始動入賞口15の開放の終了が該最初の第2大入賞口22の開放中に到来させるようにしている。
このため、本実施形態では、第2大入賞口22及び第2始動入賞口15が同一流路上であって第2始動入賞口15は第2大入賞口22よりも上流に設けても第2始動入賞口15の開放が第2大入賞口22へ遊技球を導く妨げとならないようにもしている。
さらに本実施形態では、第2始動入賞口15の開放が第2大入賞口22の妨げになることを抑制させるための開放としては、最初の第2大入賞口22のみに設定する一方、2ラウンド目以後の開放に関しては該最初の第2大入賞口22よりも短く開放させることで、大当り遊技の消化時間の短縮が図られている。
また、変短状態からの大当り遊技となる場合、普図ゲームは、大当り遊技の開始前から引き続き右打ち遊技が行われることから、普図ゲームの始動条件が成立しうる、すなわち普図ゲームが行われうることになる。一方、大当り遊技の間においては、この間が非変短状態であって普図ゲームの変動時間が変短状態よりも長い、且つ普図当りにも変短状態よりも当選し難い(当選しえない)ことから、第2始動入賞口15の開放が実現され難い(されえない)ようになっている。このため、変短状態からの大当り遊技となる場合、大当り遊技の間においても第2始動入賞口15の開放と今回の大当り遊技の第1大入賞口18の開放とが重なってしまう場面の想定がされ難い(されえない)ようになっている。
また、変短状態からの大当り遊技の終了後の変短状態の場合、普図ゲームは、普図ゲームの変動時間が非変短状態よりも短い、且つ普図当りにも非変短状態及び特図の大当りよりも当選し易い(大抵の場合に当選する)ことから、第2始動入賞口15の開放が実現され易い(大抵の場合に実現される)ようになっている。また、大当り遊技の終了後の変短状態における第2始動入賞口15の開放においては、非変短状態よりも長い開放時間で、右側領域H1(R)を流下する遊技球の大半を入賞させうるようになっている。
すなわち、図18に示すように、変短状態の場合、普図ゲームが連続して行われ、連続して普図当りに当選するときには、第2始動入賞口15の「6秒」による開放が、普図ゲームの変動時間と開閉終了後インターバル時間の合算に基づく「0.65秒」間隔で行われることになる。このため、大当りa〜fに基づく大当り遊技の終了後の変短状態の場合、直前の大当り遊技の2ラウンド目以後の第2大入賞口22の開放に見た目上に近付けて似せるようにして第2始動入賞口15の「6秒」による開放が行われるようになる。また、大当りa〜fに基づく大当り遊技の終了後の変短状態の場合、普図ゲームが連続して行われ、連続して普図当りに当選するときには、直前の大当り遊技の2ラウンド目以後の第2大入賞口22の開放間隔に見た目上に近付けて似せるようにして第2始動入賞口15の開放が行われるようになる。
このため、本実施形態では、第2大入賞口22が開放される大当り遊技の終了後、該第2大入賞口22へ遊技球を導く動作と同一動作にて遊技球の入球を導く第2始動入賞口15の開放が、大当りよりも高い確率で行われるようになる。また、変短状態のように第2大入賞口22が開放される大当りが連続しうる状況では、普図ゲームの変動時間を大入賞口の開放インターバル時間以下に設定することで、第2大入賞口22が開放される大当り遊技中に第2大入賞口22を開放させるタイミングに似せたタイミングで第2始動入賞口15の開放を実現している。これにより、第2大入賞口22が開放される大当り遊技の終了後、該第2大入賞口22の開放が恰も続いているかのようにして演出表現してなされる。
また、本実施形態では、右打ち遊技において、第2大入賞口22及び第2始動入賞口15の何れを狙って遊技球を発射させてもこれらの何れにも入球可能に遊技球の流路が形成されることから、第2大入賞口22が開放される大当り遊技の終了後には遊技方法にも変化を伴わせることなく第2始動入賞口15に遊技球を入球可能にされる。
また、本実施形態では、変短状態からの大当り遊技の場合、エンディング時間の設定もしないことから、該大当り遊技の終了後の次の第2始動入賞口15や第2大入賞口22の開放までの期間の短縮が図られ、第2大入賞口22の開放が恰も続いているかのようにして効果的に見せることができる。
また、払出動作は、大当り遊技の開始前、通常時の制御を行っている一方、大当り遊技の開始後から遅延制御を行うようになる。このため、実質的に賞球の獲得を可能なラウンド遊技が10回や15回とされる大当りa,b,d,eに基づく大当り遊技の途中においては、賞球の払い出しによる未払出球数の減少よりも第2大入賞口22への入賞による未払出球数の増加が多くなることで、未払出球数が「1000球」以上に達しうるようになる。その結果、賞球残数表示装置25の表示内容は、図17に示す大当り遊技の開始時点で[000]の表示内容が、図18に示す大当り遊技の途中から[FFF]の表示内容を表示するようになり、[FFF]の表示内容のまま大当り遊技が終了されるようになる。
このため、変短状態からの大当り遊技であって大当りa,b,d,eに基づく大当りの場合、賞球残数表示装置25の表示内容が[FFF]の表示内容のまま大当り遊技が終了されると、その後の変短状態では、最後の第2大入賞口22の開放の終了後で該第2大入賞口22への入賞がなくても賞球の払い出しが継続して行われる状況が創出される。
これにより、第2大入賞口22が開放される大当り遊技の終了後、再び第2大入賞口22の開放が行われるまでに間隔が空いても、払い出しが遅延されている遊技球の払い出しを伴う第2始動入賞口15の開放により第2大入賞口22の開放が恰も続いているかのように見せることができる。また、このような場合には、第2始動入賞口15に遊技球が入賞しても払い出しが遅延されている遊技球の払い出しも伴うことから、第2始動入賞口15の入賞に対する賞球数が「1球」であることを遊技者に把握させ難い(把握させない)ことになる。
また、本実施形態では、変短状態からの大当り遊技の場合、エンディング時間の設定もしないことから、該大当り遊技における最後の第2大入賞口22の開放の終了後で該第2大入賞口22への入賞がなくても賞球の払い出しが継続して行われる状況をより長く確保できるようになる。
このようなことから本実施形態では、変短状態からの大当り遊技の終了後の変短状態において、第2始動入賞口15の開放が繰り返し行われつつ、このような開放に合わせて直前の大当り遊技で遅延制御された分の賞球の払い出しが行われる。その結果、このような間には、変短状態からの大当り遊技が開始されることで、複数の当りが恰も連続しているかのようにして遊技者に見せることができるようになっている。
また、さらに変短状態では、第2始動入賞口15の開放により該第2始動入賞口15への遊技球の入賞が次から次へと果たされる状況であることから、該第2始動入賞口15への入賞毎に1球の払い出しが行われることになる。しかしながら、賞球残数表示装置25の表示内容が[FFF]の表示内容のまま維持されている間であれば、第2始動入賞口15に遊技球がどれだけ入賞しても該第2始動入賞口15への入賞に対する未払出球数の増加を遊技者に把握させ難い(把握させない)ことになる。これにより、第2始動入賞口15の入賞に対する賞球数が「1球」であることを遊技者に把握させ難い(把握させない)ことになる。
なお、変短状態からの大当り遊技の終了後の変短状態では、途中に第2変動ゲームに基づいて小当りgに当選する場合もある。このような小当りgの当選によっては、第2大入賞口22の開放が行われることから、大当りに基づいて第2大入賞口22の開放が行われなくても、小当りに基づいて第2大入賞口22の開放が行われ、さらに遊技球を入賞させることで賞球の獲得が可能とされる。このため、賞球の払い出しの主体が第2始動入賞口15への入賞となる変短状態では、第2始動入賞口15に加えて大当りではないが第2大入賞口22を開放させるチャンス、すなわち第2始動入賞口15への入賞に対する賞球を1球に定めても遊技球を増加させうるチャンスを創出することができる。
なお、図16の例では、非変短状態からの大当り遊技としては、第1変動ゲームに基づく大当りで例示したが、第2変動ゲームに基づく大当りとなる場合もある。この場合には、図17及び図18に示すようにして遊技が流れることになる。
また、図17及び図18の例では、変短状態からの大当り遊技としては、第2変動ゲームに基づく大当りで例示したが、第1変動ゲームに基づく大当りとなる場合もある。この場合には、図17及び図18に示す態様のうち大当り中の大入賞口が第1大入賞口であってそれぞれの大当りに対応する開放態様で行われる点が異なることになる。
以上詳述したように、本実施形態は、以下の効果を有する。
(1)連続して大当りとならない場合には、複数の大当り間で、大入賞口へ遊技球を導く動作と同一動作にて遊技球を入球口へと導く第2始動入賞口15の開放が行われうるようになる。すなわち、この第2始動入賞口15の開放に関しては、該開放させる結果が大当りとされるよりも高い確率で導出可能にすることで、連続して大当りとならない場合でも大入賞口へ遊技球を導く動作と同一動作を伴う第2始動入賞口15の開放を高い確率で実現可能にしている。また、この第2始動入賞口15の開放に関しては、普図ゲームの変動時間を開放インターバル時間以下に設定可能にすることで、大当り遊技中に大入賞口を開放させるタイミングに似せたタイミングで第2始動入賞口15の開放を実現可能にしている。これにより、大当りとする1回分の大入賞口の開放が行われた後、再び大入賞口の開放が行われるまでに間隔が空いても、第2始動入賞口15の開放により大入賞口の開放が恰も続いているかのように見せて複数の大当りが恰も連続しているかのように見せることができる。
(2)第2大入賞口22及び第2始動入賞口15が同一流路上であって第2始動入賞口15は第2大入賞口22よりも上流に設ける構成とした。さらに第2始動入賞口15を開放とする開放時間は、大当り遊技に基づいて大入賞口の各開放時間未満(本実施形態では、実質的に賞球の獲得を可能な開放態様未満)に設定されるようにした。これにより、第2大入賞口22及び第2始動入賞口15が同一流路上であって第2始動入賞口15は第2大入賞口22よりも上流に設けても第2始動入賞口15の開放が該第2大入賞口22へ遊技球を導く妨げとなることを抑制することができる。一方、第2大入賞口22及び第2始動入賞口15の開放が重なる場合には、第2始動入賞口15は第2大入賞口22よりも上流に設けられることから、第2始動入賞口15に遊技球を導く一方、該第2始動入賞口15へ導かれなかった遊技球をさらに第2大入賞口22へも導くことができる。
(3)遊技盤10には、第2大入賞口22及び第2始動入賞口15の何れを狙って遊技球を発射させてもこれらの何れにも入球可能に遊技球の流路が形成される構成とした。これにより、右打ち遊技が行われる大当り遊技の終了後には遊技球をそのまま発射し続けていれば第2始動入賞口15に遊技球を入球可能にしている。これにより、大当りとする1回分の第2大入賞口22の開放が行われた後、遊技者に遊技方法にも変化を伴わせる必要がないことから、複数の大当りが恰も連続しているかのように見せることができる。
(4)変短状態(本実施形態では、特に第2変動ゲームに基づく大当り遊技の終了後の変短状態)では、大当りとする1回分の大入賞口(特に、第2大入賞口22)の開放が行われた後、再び大入賞口の開放が行われるまでに間隔が空いても、該大入賞口への入球の代わりに第2始動入賞口15への入球が効率よく行われうる状況となる。このため、変短状態からの大当り遊技や終了後に変短状態が付与される大当り遊技に関しては、該大当り遊技に基づいて大入賞口の最後の開放の終了後、大当り遊技が終了されることを報知するエンディング時間を設定することなく次の変動ゲームを実行可能に構成した。これにより、次の第2始動入賞口15や大入賞口の開放までの期間の短縮を図ることができるようになり、大入賞口の開放が恰も続いているかのように効果的に見せることができる。
(5)非変短状態ではなく変短状態を対象として、普図ゲームの変動時間が開放インターバル時間以下となるように設定する構成とした。すなわち、大入賞口の開放が恰も続いているかのように効果的に見せる場面として、変短状態を対象に制御することで、大入賞口の開放が恰も続いているかのような効果をより顕著に発揮させることができる。
(6)大当り遊技中には、非変短状態が付与される構成とした。このため、大当り遊技が開始された大入賞口の最初の開放が開始された後の普図当り抽選では、第2始動入賞口15が開放され難い状況となる。また、大当り遊技中(本実施形態では、特に大当りa〜f)には、該大当り遊技に基づいて大入賞口(本実施形態では、特に第2大入賞口22)の最初の開放が開始される際に第2始動入賞口15が開放されている場合もある。このような場合にも大入賞口の最初の開放の終了よりも前に第2始動入賞口15の開放を終了させるように制御可能にすることで、該第2始動入賞口15の開放が該大入賞口の2回目以後における該大入賞口へ遊技球を導く妨げとなることを抑制することができる。
(7)第2始動入賞口15への入球率が向上しない非変短状態では、第1始動入賞口14を狙って遊技球を発射することで、ゲート19へ遊技球が至らないがある程度の入球率を確保しうる遊技の状況となる。一方、第2始動入賞口15への入球率が非変短状態よりも向上する変短状態では、第2始動入賞口15を狙って遊技球を発射することで、ゲート19へ遊技球が到達して該第2始動入賞口15への入球を効率よく確保しうる遊技の状況となる。このように、遊技の状況に応じて遊技の方法を変化させることで遊技が単調になることを抑制することができる。
(8)変短状態からの第2大入賞口22が開放される大当り遊技の終了後、変動ゲームの変動時間を開放インターバル時間以下に設定可能にすることで連続して大当りとなる場合には、直近の大当り遊技に基づく第2大入賞口22の開放に続いて第2大入賞口22の開放が恰も続いているかのように見せることができるようになる。
(9)払出条件の成立から遊技球の払い出しを完了するまでに要する払出時間を通常時よりも遅延可能に構成することで、大当り遊技に基づいて大入賞口の最後の開放の終了後も引き続き遊技球が払い出される状況を創出しうるようになる。このような状況においては、大入賞口へ遊技球を導く動作と同一動作にて遊技球を入球口へと導く第2始動入賞口15の開放が行われうるとともに、このような開放時にも払い出しが遅延されている遊技球の払い出しを伴わせるようにもなる。これにより、大当りとする1回分の大入賞口の開放が行われた後、再び大入賞口の開放が行われるまでに間隔が空いても、払い出しが遅延されている遊技球の払い出しを伴う始動入賞口の開放により特別入賞口の開放が恰も続いているかのように見せて複数の当りが恰も連続しているかのように見せることができる。
(10)払出条件の成立から遊技球の払い出しを完了するまでに要する払出時間を通常よりも遅延させる場面として、大入賞口が開放されうる大当り遊技中(小当り遊技中)を対象に制御することで、大入賞口の開放が恰も続いているかのような効果をより顕著に発揮させることができる。
また、このような大入賞口の開放が恰も続いているかのような効果を必要としない場面においては、遅延制御を行うことで却って遊技者の混乱を招きうる。そこで、大入賞口が開放されえない大当り遊技中(小当り遊技中)でない場面を対象に遅延制御を実行しないことで、遊技者の混乱を招くことが抑制される。
(11)大当り遊技に基づいて大入賞口の最後の開放の終了後、大当り遊技が終了されることを報知するエンディング時間を設定することなく次の図柄変動ゲームを実行可能にした上で、大当り遊技中には払出時間を通常よりも遅延可能に構成した。これにより、大当りとする1回分の大入賞口の開放が行われた後、再び大入賞口の開放が行われるまでにおける払い出しが遅延されている遊技球の払い出しを伴う期間をより長く確保できる結果、複数の当りが恰も連続しているかのように効果的に見せることができる。
(12)第2始動入賞口15の開放に関しては、大当りとされるよりも高い確率で出現可能にしている。さらに第2始動入賞口15の開放に関しては、大当り遊技中に大入賞口を開放させるタイミングに似せて開放可能にしている。さらに加えて払出時間に関しては、通常よりも遅延可能にしている。すなわち、これらの相乗効果により、大当りとする1回分の大入賞口の開放が行われた後、再び大入賞口の開放が行われるまでに間隔が空いても、第2始動入賞口15の開放により大入賞口の開放が恰も続いているかのように見せて複数の当りが恰も連続しているかのように効果的に見せることができる。
(13)大当り遊技の終了後(本実施形態では、特に大当り遊技の終了後が変短状態となる場合)、最大で「4回」分の第2保留記憶数に基づいて最も短い変動時間にて第2変動ゲームを行わせるように制御し、これらゲームの間には繋がった演出内容で特殊エンディング演出を行わせる構成とした。これにより、大当り遊技に基づいて大入賞口の最後の開放の終了後から次の変動ゲームが行われるまでの期間長に関係なく、該大当り遊技の終了を遊技者に報知可能となって該期間長を短く調整すれば次の大当りまでの期間の短縮を図ることができる。さらに特殊エンディング演出を行わせる第2変動ゲームに関しては、最も短い変動時間にて行わせることで複数の大当り間の間延びの抑制にも寄与する結果、大当り遊技の終了を分かり易くしつつ複数の大当り間の間延びを抑制することができる。
(14)大当り遊技の終了後(本実施形態では、特に大当り遊技の終了後が変短状態となる場合)、実際に存在する第2保留記憶数が「4」に満たない場合、これらに基づく第2変動ゲームの変動時間が第2保留記憶数が「4回」分の第2保留記憶数に基づいて最も短い変動時間で行われる第2変動ゲームによる変動時間に調整される構成とした。これにより、大当り遊技の終了後、第2保留記憶数が「4」に満たない場合でも第2保留記憶数が「4」である場合と同様にして特殊エンディング演出が行われるようになる。すなわち、大当り遊技の終了後、第2保留記憶数が「4」に満たないことから、特殊エンディング演出が途中で途切れたり、該途中から再開されたりする違和感を解消することができる。
また、第2保留記憶数の「4回」分の第2変動ゲームで行われる特殊エンディング演出を、「4回」よりも少ない第2変動ゲームで行う結果、少なくとも一の第2変動ゲームの変動時間が最も短い変動時間よりも長くなりうる。このように少なくとも一の第2変動ゲームの変動時間を長くしうることで、第2変動ゲームに関する始動条件の獲得に寄与することができる。
(15)特殊エンディング演出を行わせる前提において、大当り遊技に基づいて大入賞口の最後の開放の終了後には、エンディングを行わせるエンディング時間を設定することなく次の変動ゲームを実行可能な状態を生起可能になる。すなわち、大当り遊技に基づいて大入賞口の最後の開放の終了後から次の変動ゲームが行われるまでの期間を省くことになる結果、次の大当りまでの期間の短縮を図ることができるようになる。このような短縮を図りつつも大当り遊技の終了が遊技者に報知されるようにもなる。その結果、大当り遊技の終了を分かり易くしつつ複数の大当り間の間延びを効果的に抑制することができる。
(16)演出制御用CPU31aに基づいて保留内当りの報知が行われない場合、大当り遊技に基づいて大入賞口の最後の開放の終了後から次の変動ゲームが行われるまでの期間長に関係なく、該大当り遊技の終了を遊技者に報知可能となって該期間長を短く調整すれば次の大当りまでの期間の短縮を図ることができる。一方、演出制御用CPU31aに基づいて保留内当りの報知が行われる場合、見た目上に変動ゲームを経ることなく次の大当り遊技へと繋がっていくようになって見た目上に次の大当りまでの期間の短縮を図ることができる。さらに特殊エンディング演出を行わせる第2変動ゲームに関しては、保留内当りの報知が行われるか否かに関係なく最も短い変動時間にて行わせる結果、大当り遊技の終了を分かり易くしつつ複数の大当り間の間延びを抑制することができる。
(17)保留内当りを報知する場合、保留内当りの報知が行われない場合とは異なるスペシャルエンディング演出が行われる構成とした。これにより、大当り遊技の終了後、保留内当りの可能性を遊技者に容易に把握可能にすることから、遊技者に分かり易い演出を実現することができる。
(18)スペシャルエンディング演出は、大当り遊技がさらに継続されることを報知する内容にて行われる構成とした。これにより、複数の大当りが恰も一つの大当りかのようにして演出表現してなされるようになることから、見た目上に次の大当りまでの期間の短縮を図ることができる。
(19)大当り判定が肯定となる場合、変短状態の付与中であることから大当り遊技を跨いで変短状態が付与されうるときには、非変短状態の付与中に比べて短い演出時間(本実施形態では、エンディング時間やオープニング時間)が決定される構成とした。これにより、変短状態が連続して付与されることから、大当りが連続しうるような状況であれば少しでも時間効率をよくすることができる。そして、変短状態に関連して遊技球の入球し易さが変化するような第2始動入賞口15に基づく大当りに関しては、状況に関係なく非変短状態での第1始動入賞口14に基づく大当りに比べて短い演出時間(本実施形態では、「0秒」)を決定する構成とした。これにより、非変短状態の付与中であるが大当り遊技を経て上記短い演出時間を決定可能な状況を創出することができるようになる。その結果、状況に応じて変化しうる遊技者の望みにも応えることができる。
(20)大当り遊技中に演出時間(本実施形態では、エンディング時間やオープニング時間)を設定している間は、大入賞口の開放も行われないことから、遊技球を発射させても大入賞口への入賞のない状況と言える。このため、変短状態からの大当り遊技を経ることで移行する大当りが連続しうるような状況であれば上記演出時間を設定しない、すなわち「0秒」とすることで、遊技球を発射させても大入賞口への入賞のない状況を省いて、時間効率を向上させることができる。
また、変短状態からの大当り遊技を経ることで移行する大当りが連続しうるような状況であればエンディング時間及びオープニング時間を共に設定しない、すなわち「0」とすることで、時間効率をさらに向上させることができる。
(21)第2大入賞口22の開放に関しては、最初の開放時間を少なくとも次の開放よりも長く設定する構成とした。これにより、大当り遊技における第2大入賞口22の最初の開放に関しては、該最初の開放と第2始動入賞口15の開放のタイミングが重なることで該第2始動入賞口15の開放が該第2大入賞口22へ遊技球を導く妨げになることが該最初の開放の次の開放に比べて抑制される。また、大当り遊技中は非変短状態を付与する構成とすることで、大当り遊技における第2大入賞口22の最初の開放の次以後の開放時に第2始動入賞口15が開放されてもその開放時間が短くなる可能性を高めている。これにより、大当り遊技における第2大入賞口22の最初の開放の次以後の開放の開放時間を短くすることができるようになり、大当り遊技の消化時間の短縮を図ることができる。その結果、大当り遊技の消化時間の短縮を図りつつ第2始動入賞口15の開放が第2大入賞口22の妨げになることを抑制することができる。
(22)大当り遊技における第2大入賞口22の最初の開放の開放時間は、行われうる普図ゲームの変動時間(本実施形態では、特に変短状態での変動時間)と行われうる第2始動入賞口15の開放時間(本実施形態では、特に変短状態での開放時間)との合算よりも長く設定される構成とした。これにより、大当り遊技に関しては、第2大入賞口22の最初の開放と第2始動入賞口15の開放のタイミングがどのように重なっても該第2始動入賞口15の開放の終了を該最初の開放中に到来させることができるようになる。すなわち、どのような場合でも第2大入賞口22の最初の開放で第2始動入賞口15の開放と重ならない場面を創出することができ、該最初の開放の次以後の開放に至っては該第2始動入賞口15の開放と重ならないようにすることができる。その結果、第2始動入賞口15の開放が第2大入賞口22の妨げになることを効果的に抑制することができる。
(23)大当り遊技における第2大入賞口22の最初の開放の開放時間を、行われうる普通図柄変動ゲームの変動時間と行われうる始動入賞口の開放時間との合算よりも長く設定する前提では、行われうる始動入賞口の開放時間よりも短いオープニング時間を設定可能となる。これにより、オープニング時間の短縮が実現可能になり、大当り遊技の消化時間の短縮を図ることができる。
また、上記前提では、オープニング時間を行われうる普図ゲームの変動時間よりも短く設定可能となる。これにより、当り遊技が開始されることを報知する演出時間の短縮が実現可能になり、当り遊技の消化時間の短縮を図ることができる。
また、上記前提では、オープニング時間を設定しない、すなわち「0」とする構成を実現可能となる。これにより、オープニング時間のさらなる短縮が実現可能になり、大当り遊技の消化時間の短縮を効果的に図ることができる。
(24)非変短状態では、普図当りの確率が変短状態よりも低いとともに、普図ゲームの変動時間が変短状態よりも長い構成とした。すなわち、大当り遊技中は非変短状態を付与する構成とすることで、大当り遊技における第2大入賞口22の最初の開放の次以後の開放時に第2始動入賞口15が開放される場面を効果的に減少させている。これにより、大当り遊技における第2大入賞口22の最初の開放の次以後の開放の開放時間を短くすることができるようになり、大当り遊技の消化時間の短縮を図ることができる。その結果、大当り遊技の消化時間の短縮を図りつつ第2始動入賞口15の開放が第2大入賞口22の妨げになることを抑制することができる。
(25)大当り遊技における第2大入賞口22の最初の開放の開放時間は、以後の開放よりも長く設定される構成とした。すなわち、第2始動入賞口15の開放が第2大入賞口22の妨げになることを抑制するための開放としては、大当り遊技における第2大入賞口22の最初の開放のみに設定する一方、他の開放に関しては大当り遊技の消化時間の短縮を図るように設定することができるようになる。これにより、大当り遊技における第2大入賞口22の最初の開放の次以後の開放の開放時間を効果的に短くすることができるようになり、大当り遊技の消化時間の短縮を効果的に図ることができる。
(26)第2始動入賞口15への遊技球の入球検知による払出条件の成立に基づいては該第2始動入賞口15に入球した個数と同じ個数(本実施形態では、遊技球1球の入球検知に対して遊技球1球)の遊技球を賞球として払い出す構成とした。これにより、変短状態が付与されることで第2始動入賞口15への遊技球の入球率の上昇に伴って払い出される賞球の増加が最大で維持に止められるようになる。すなわち、変短状態が付与されることで第2始動入賞口15への遊技球の入球率に関しては、払い出される賞球の増加を抑えつつ該入球率を効果的に上昇可能になる結果、変短状態の付与中に遊技者を不快にさせることを抑制することができる。
(27)変短状態では、非変短状態と比較して、第2始動入賞口15を開放させる結果を導出し易く、普図ゲームの変動時間も短く、第2始動入賞口15の合計開放時間も長くなる構成とした。これにより、変短状態では、非変短状態と比較して、第2始動入賞口15に基づいて単位時間あたりの第2始動入賞口15の開放時間が増加する結果、該第2始動入賞口15へ遊技球が入球し易くなって入球率が上昇するようになる。そして、このようにして単位時間あたりの第2始動入賞口15への遊技球の入球率を極めて高く上昇させても該上昇に伴って払い出される賞球の増加に関しては最大で維持に止めることができる。
(28)変短状態でも入球率の変化が見込まれないことから、払い出される賞球の増加の要因になりえない第1始動入賞口14に関しては、第2始動入賞口15への遊技球1球の入球検知に対して遊技球複数(本実施形態では、遊技球1球の入球検知に対して遊技球3球)を賞球として払い出す構成とした。このように第1始動入賞口14に関しては、変短状態の付与中でも入球率の上昇が見込まれないがある程度の賞球の獲得を担保することから、非変短状態でも遊技者を不快にさせることを抑制することができる。
なお、上記実施形態は、次のような別の実施形態(別例)にて具体化できる。
・本実施形態では、各始動入賞口14,15の配置を変更してもよく、例えば、これらを同一流路上に設けたりさらに上下又は左右に並べて設けたりしてもよい。このような配置の変更に伴っては、ゲート19の位置も合わせて変更可能である。なお、ゲート19に関して、第2始動入賞口15と同一流路上に設ける構成が好ましいが、異なる流路に設けて実現することもできる。また、ゲート19に関して、第2始動入賞口15よりも下流側に設けるようにすることで、変短状態での第2始動入賞口15への入球率を意図的に低下させる構成とすることもできる。
・本実施形態では、第1始動入賞口14にも開閉機構を設けるようにすることもできる。また、各始動入賞口14,15は、入球口を異ならせる一方、始動スイッチに関して同一にすることもできる。すなわち、2つの特図を用いるパチンコ遊技機ではなく、1つの特図を用いて大当りの態様を抽選するパチンコ遊技機に具体化してもよい。
・本実施形態では、第2始動入賞口15の開放中に大当り遊技における大入賞口を開放させる際、ハード的な制御により実現してもよい。例えば、ハード的な制御としては、オープニングコマンド又は最初のラウンドコマンドの出力に合わせて該第2始動入賞口15の開放を強制的に終了させてもよい。また、ハード的な制御としては、第2始動入賞口15の開放の終了まで、オープニング時間を強制的に設定し、該第2始動入賞口15の開放の終了後にラウンドコマンドを遅れて出力することで、大当り遊技における最初の大入賞口の開放の開始を遅延させてもよい。また、ハード的な制御として、開放が重なった分を上乗せして大入賞口を開放(延長)させてもよい。
・本実施形態では、普図当り抽選の当選確率が大当りの当選確率よりも高く設定可能であれば、非変短状態での普図当り抽選の当選確率を大当りの非確変状態や確変状態での当選確率よりも高めてもよい。また、普図ゲームの変動時間が開放インターバル時間以下に設定可能であれば、変短状態での普図ゲームとして開放インターバル時間よりも長くなる場合があってもよい。また、普図ゲームの変動時間に関しては、変動ゲームで最も短い変動時間「0.52秒」と同一時間に設定したが、これよりも短く設定してもよいし、長く設定してもよい。また、変動状態での開閉扉16の開放時間は、開放していることと遊技球を入賞可能な時間に設定されていれば変更可能であって、より第2大入賞口22の開放時間(特に「8秒」)に近付けることもできる。一方、第2大入賞口22の開放時間(特に「8秒」)に関しては、より第2始動入賞口15の開放時間(特に「6秒」)近付けることもできる。
・本実施形態において、変短状態での第2始動入賞口15への遊技球の入球率が非変短状態よりも高くなっていれば、普図ゲーム仕様や開閉扉仕様を変更してもよい。例えば、変短状態では、普図当り抽選の当選確率の上昇、普図ゲームの短縮、開閉扉16の開放時間の延長のうち何れかの機能を備えていればよい。また、変短状態では、変動ゲーム(特図)の変動時間については短縮されるような機能を有していなくてもよい。例えば、変短状態では、普図当り抽選の当選確率の上昇及び普図ゲームの短縮により実現されてもよい。
・本実施形態では、状況に関係なく演出時間(オープニング時間又はエンディング時間)を設定することもできる。また、演出時間に関しては、変更してもよく、オープニング時間をエンディング時間よりも長くしたり同じにしたり行わせたい演出に合わせて設定されていればよい。また、同一の大当り遊技の間で状況に応じて演出時間が変化可能になっていればよく、異なる大当り遊技の間でそれぞれの大当り遊技に応じて異なる演出時間を設定していてもよい。
・本実施形態では、オープニング時間を設定しない場合、直前の飾図による図柄変動ゲームの終盤でオープニング演出にかわる演出を行わせるようにしてもよい。
・本実施形態では、大当り遊技中や小当り遊技中も変短状態に制御可能にしてもよい。
・本実施形態では、変動時間短縮機能を備えないようにすることもできる。すなわち、変短状態であるか否かに関係なく、ある程度開閉扉16の開放が見込めるようなパチンコ遊技機に具体化することもできる。
・本実施形態では、第2始動入賞口15と第2大入賞口22との位置関係を変更してもよく、例えば、これらを異なる流路上に設けたり、一方については左打ち遊技及び右打ち遊技の何れかでしか遊技球を入球可能でないが他方については左打ち遊技及び右打ち遊技の何れでも遊技球を入球可能にしたりもできる。また、例えば、第2始動入賞口15と第2大入賞口22とを左右に並べて設けることもできるし、第2大入賞口22を上流側に設けることもできる。
・本実施形態では、第2始動入賞口15と第2大入賞口22に関して、少なくとも遊技球の入球を導く動作が同一動作に構成されていればよく、これらの入球口を開閉させる構成として左右方向に回動動作する羽根タイプにて実現することもできる。また、第2始動入賞口15と第2大入賞口22に関しては、形状を多少異ならしたり、大きさに差を付けたりしてもよい一方、形状として大きさまで揃えてもよい。
・本実施形態では、変動ゲームで最も短い変動時間を開放インターバル時間よりも長く設定することもできる。この場合には、普図ゲームの変動時間を変動ゲームで最も短い変動時間よりも短くしたり、開放インターバル時間以下にすることで上述した効果を奏しうるようになる。
・本実施形態において、払出動作の遅延制御は、遊技状態に関係なく定期又は不定期に行うように構成することもできる。また、このような遅延制御は、入賞口毎や大当りの種類(特図1に基づく大当りであるか特図2に基づく大当りであるか等)に通常時の制御及び遅延制御の何れの制御を行うかを定めるようにしてもよい。例えば、大入賞口の入賞に対する賞球の払い出しについては状態に関係なく遅延制御を行う一方、他の入賞口の入賞に対する賞球の払い出しについては状態に関係なく通常時の制御を行ってもよい。
・本実施形態において、払出動作の遅延を実現する構成としては、主制御用CPU30aの出力する払出信号の出力タイミングを遅延させることで実現するようにしてもよい。例えば、主制御用CPU30aは、大入賞口の入賞に対する賞球の払出信号に関して、他の入賞口の入球に対する賞球の払出信号よりも遅れて出力するようにしてもよいし、大当り遊技中や小当り遊技中には賞球の払出信号を遅れて出力するようにしてもよい。本別例では、賞球残数表示装置25を主制御用CPU30aが払出信号に関連して管理することで、賞球残数表示装置25の表示内容を[FFF]に変化させることができる。
・本実施形態において、払出動作の遅延を実現する構成としては、払い出される遊技球を導く通路として機裏側に複数の通路を設けるようにし、どの通路を通過するかで遊技球が払い出されるまでの払出時間を異ならせることで、払出動作を遅延させることもできる。
・本実施形態において、払い出される遊技球を導く通路途中に払出制御用CPU32a等により制御される遊技球通過規制部材を設けるようにして、ハード的な制御と機械的な構成とで払出動作の遅延を実現することもできる。
・本実施形態では、払出動作の遅延制御で払出動作を「0.5秒」延長させるに際し、5球や10球のように複数球払い出したら延長させるように、複数球単位で延長させることもできる。
・本実施形態では、賞球残数表示装置25の表示の限界を2桁に構成したり、200球や300球等に引き下げたりすることで、賞球数が「1球」であることを遊技者に把握させ難くする効果がより効果的に発揮されるようにもできる。
・本実施形態では、遊技球の払い出し毎にその旨を報知する賞球報知部(例えば、パチンコ遊技機の前枠に設けられるランプ等)を設けるようにしてもよく、このような賞球報知部の報知態様で未払出球数の状況を報知してもよい。例えば、未払出球数が1000球未満では、遊技球の払い出し毎に通常態様(ランプであれば点滅)で報知する一方、未払出球数が1000球以上では、1000球未満となるまでの間、特別態様(ランプであれば点灯維持)で報知することで、賞球数が「1球」であることを遊技者に把握させ難くする効果を奏しうる。このような効果は、報知態様の切替契機となる未払出球数を200球や300球等のように引き下げることでより効果的に発揮されるようになる。
・本実施形態では、特殊エンディング演出に関して、大当り遊技にエンディング時間を設定した上で、大当り遊技と変動ゲームとに跨るようにして行わせてもよい。すなわち、エンディング時間が設定される場面においても特殊エンディング演出の実行が可能となる。
・本実施形態では、特殊エンディング演出に関して、大当り遊技の終了時、各保留記憶数の合算に基づいて特殊エンディングを行わせるようにしてもよい。
・本実施形態では、変短状態「有(特殊)」において、大当り遊技の終了時の第2保留記憶数に関係なく、4回分の変動ゲームに関してははずれの条件のもと変動パターンHP97(「0.52秒」)のみを選択可能に規定してもよい。この場合には、実行が保留されている第2変動ゲームで実行可能な演出をそれぞれに設けることで、該保留されている第2変動ゲームに応じた特殊エンディング演出を行わせるようにしてもよい。一方、この場合には、特殊エンディング演出を第2変動ゲームのみで行うようにしてもよいし、第1変動ゲームが行われる場合でも続けて行うようにしてもよい。また、この場合には、変動ゲームが途切れてしまっても直前の変動ゲームとその後の変動ゲームとの間で、途切れても違和感のない演出内容で構成しつつ、複数回の変動ゲームの間において繋がった内容となるように構成すればよい。なお、このような思想は、スペシャルエンディング演出について適用してもよい。
・本実施形態では、特殊エンディング演出を行わせるための調整の構成として、変動インターバル時間を考慮して各第2変動ゲームにおける変動時間を均等割りした上で、大当り遊技の終了時に実行が保留されている第2変動ゲームの終了までを同一時間になるように調整してもよい。この場合には、このように均等割りした変動時間を定めた変動パターンを設けるとともに、状況に応じて対応する変動パターンを選択可能に規定するようにすればよい。
・本実施形態では、特殊エンディング演出の期間を「4回」分の第2変動ゲームの終了にさらに変動インターバル時間を加えた間に定めることもできる。
・本実施形態の特殊エンディング演出では、保留内大当りが存在しているかもしれないことを示唆する演出(所謂、「ガセ演出」)を行わせるようにしてもよい。この場合には、このような「ガセ演出」用の演出データを用意し、抽選等により「ガセ演出」を行うか否かを決定するように構成すればよい。
・本実施形態において、スペシャルエンディング演出の演出内容は、大当り遊技が終了されないでまだ継続しているような演出ではなく、特殊エンディング演出のうち一部のキャラクタやその色や背景を変化させるような演出にて実現することもできる。
・本実施形態において、スペシャルエンディング演出では、途中まで特殊エンディング演出と同一内容の演出を行わせた後、保留内大当りの対象となる変動ゲームにて大当りを報知する当確演出を行わせることもできるし、スペシャルエンディング演出及び当確演出の何れを行わせるかを抽選により決定することもできる。
・本実施形態において、スペシャルエンディング演出では、事前判定コマンドに基づく大当りの種類に応じて演出内容を異ならせることで、大当りの種類の報知やこれから遊技者が獲得しうる利益の大小の期待度を示唆するような演出として用いることもできる。
・本実施形態において、保留内大当りが存在するか否かの判定をエンディングコマンドの入力に合わせて行うようにしていたが、大当り遊技の開始時、すなわちオープニングコマンドの入力に合わせて行うようにしてもよい。この場合には、大当り遊技中の各始動入賞口の入賞に基づく事前判定については考慮されないことになる。また、このような判定時期としては、大当り遊技の終了後の変動ゲームが行われるまでに行われていればよく、大当り遊技中の特定のラウンド遊技であったり、エンディングコマンドの入力後の開放インターバル時間中であったり、大当り遊技の終了後、最初の変動パターン指定コマンドの入力に合わせて行うこともできる。
・本実施形態において、スペシャルエンディング演出で報知される内容として、大当りEや小当りIや小当りgについても報知可能にしてもよい。
・本実施形態では、大当り遊技や小当り遊技における最後の大入賞口の開放後、開放インターバル時間を設定しなくてもよい。
・本実施形態において、演出時間(オープニング時間又はエンディング時間)を設定しない、すなわち「0秒」とする場面では、演出時間を短縮する構成にて実現することもできる。この場合には、特図1であるか特図2であるかや大当りの種類等に応じて、演出時間の短縮割合(短縮割合100%であれば「0秒」を意味する)を異ならせることもできる。
・本実施形態では、演出時間(オープニング時間又はエンディング時間)の設定態様を変更してもよく、例えば、特図1であるか特図2であるかに関係なく、演出時間を設定する条件を同一に定めることもできる。また、大当りの種類によっては演出時間の設定態様を変更することもでき、例えば、大当りEや小当りIや小当りgの当選時には状況に関係なく、演出時間を設定することもできる。
・本実施形態では、演出時間(オープニング時間又はエンディング時間)の設定態様に関して、オープニング時間とエンディング時間とで短縮(「0秒」)される条件を異ならせたような大当り遊技を規定することもできる。例えば、準備ゾーンの契機では、オープニング時間及びエンディング時間を共に設定し、連荘ゾーンの契機では、オープニング時間を設定する一方でエンディング時間を短縮(「0秒」)し、連荘ゾーンの再移行では、オープニング時間及びエンディング時間を共に短縮(「0秒」)したりする。なお、連荘ゾーンから準備ゾーンへと状況が降格していくような仕様であれば、このような契機では、オープニング時間を短縮(「0秒」)とする一方でエンディング時間を設定したりしてもよい。
・本実施形態において、大当り遊技としては最初の大入賞口の開放から最後の大入賞口の開放の終了までと定義付けしてもよい。この場合には、大当りの当選に基づく変動ゲーム(飾図による図柄変動ゲーム)で大当り図柄の確定停止表示後から最初の大入賞口の開放までの間が、オープニング演出を実行可能な期間とされる。また、この場合には、大当り遊技における最後の大入賞口の開放の終了から次の変動ゲームの開始までの間が、エンディング演出を実行可能な期間とされる。
・本実施形態において、演出時間(オープニング時間又はエンディング時間)を設定しない、すなわち「0秒」とする場面では、オープニングコマンドやエンディングコマンドの出力を行わない構成とすることもできる。すなわち、主制御用CPU30aは、オープニング時間を設定しない場面において、直前の変動ゲームでの図柄(特図及び飾図)の確定停止表示後(図柄停止コマンドの出力後)、最初の大入賞口の開放を指示するコマンド(ラウンドコマンド等)を演出制御用CPU31aに出力する。また、主制御用CPU30aは、エンディング時間を設定しない場面において、最後の大入賞口の開放の終了後、開放インターバル時間が経過すると各保留記憶数の何れかの存在を条件に次の変動ゲームの開始を指示する変動パターン指定コマンドを出力する。
・本実施形態において、第2大入賞口22が開放される大当り遊技では、1ラウンド目の開放態様が少なくとも2ラウンド目よりも長く開放するように規定されていればよく、1ラウンド目のような「25秒」の開放態様を5ラウンド間隔で規定することもできる。例えば、大当りa,cに基づく大当り遊技では、1ラウンド目、6ラウンド目、11ラウンド目で「25秒」の開放態様を定める一方、他のラウンドで「8秒」の開放態様を定める。また、大当りb,dに基づく大当り遊技では、1ラウンド目、6ラウンド目で「25秒」の開放態様を定める一方、他のラウンドで「8秒」の開放態様を定める。また、大当りc,eに基づく大当り遊技では、1ラウンド目で「25秒」の開放態様を定める一方、他のラウンドで「8秒」の開放態様を定める。なお、「8秒」の開放態様に対しては、さらに短い開放態様に変更したり、「25秒」よりも短い範囲内で「8秒」よりも長い開放態様に変更することもできる。すなわち、大当り遊技を構成するラウンド遊技のうち最も長い開放態様で全てのラウンド遊技が行われる場合に比して、大当り遊技の消化に見込む時間の短縮が図られていればよい。
・本実施形態において、第2大入賞口22が開放される大当り遊技では、1ラウンド目の開放態様が行われうる普図ゲームの変動時間(変短状態を想定する場合には0.52秒以上)と開閉扉16の開放時間(変短状態を想定する場合には6秒以上)との合算よりも長く規定していればよい。
・本実施形態において、第2大入賞口22が開放される大当り遊技では、1ラウンド目の開放態様が行われうる普図ゲームの変動時間(変短状態を想定する場合には0.52秒以上)及び開閉扉16の開放時間(変短状態を想定する場合には6秒以上)の何れか長い方よりも長く規定していればよい。
・本実施形態では、第1大入賞口18が開放される大当り遊技(第1変動ゲームでの大当り)に関して、変短状態で付与される可能性が低いが、第2始動入賞口15との開放タイミングが重なった場合の不利益を解消できるように、開放態様を調整することもできる。例えば、大当りAに基づく大当り遊技では、1ラウンド目の開放態様を「25秒」に規定する一方、2ラウンド目〜11ラウンド目の開放態様を「0.04秒」に規定する他方、12ラウンド目〜15ラウンド目の開放態様を「25秒」に規定する。
・本実施形態では、第1始動入賞口14への入賞に対する賞球数を変更してもよく、「10球」のように増加させてもよいし、第2始動入賞口15と同様に「1球」に定めてもよい。
・本実施形態では、第2始動入賞口15に入球した球数と同じ球数の遊技球を賞球として払い出すようになっていればよく、入球を判定する判定期間を設定し、この判定期間内に入球した遊技球の球数と同価値となる球数の遊技球を賞球として払い出すようにすることもできる。例えば、判定期間が「1.5秒」であってこの間に2球の遊技球の入球が検知される場合には、入球した2球と同価値となる2球の賞球が払い出されることになる。
・本実施形態では、小当り遊技における大入賞口の開放時間を遊技球を入球させ易くするように長く設定することもできる。
・本実施形態では、小当り図柄振分用乱数を取得するように構成したが、小当り図柄振分用乱数を設定しなくてもよい。また、小当り図柄は1通りとしたが複数種類の小当り図柄を設定してもよい。
・本実施形態では、少なくとも第2変動ゲームで小当りに当選可能であればよい。例えば、第1変動ゲームで小当りに当選可能としない場合には、大当りEも設定しない仕様にて実現することもできる。
・本実施形態では、小当りI(小当りg)に基づく小当り遊技での大入賞口の開放態様(開放回数や開放時間)を大当りEに基づく大当り遊技と見た目上に同一と認識可能な態様に設定することもできる。例えば、小当りI(小当りg)に基づく小当り遊技と大当りEに基づく大当り遊技では、大入賞口の開放回数と1回の開放時間、開放インターバル時間といった各種時間を同一時間に設定もできる。なお、大当りEとの見分け難くする役割を担う小当りIと、賞球獲得の役割を担う小当りgとは、これらの間で開放態様を同一にする必要もなく、これらの間で異なる開放態様をそれぞれに規定してもよい。
・本実施形態では、大当りの種類を変更することもできる。例えば、第2変動ゲームからの大当りに関しては、規定ラウンド数を全て「15R」に定める一方、第1変動ゲームからの大当りに関しては、規定ラウンド数を全て「5R」に定めることもできる。また、第1変動ゲームの大当りに関しては、「0.04秒」の開放を設定していなくてもよい。また、変短状態の付与に関しては、「9回」分の変動ゲームを上限に付与する代わりに「18回」に変更してもよいし、さらに多くすることもできる一方、「9回」未満に定めることもできる。
・本実施形態は、第2変動ゲームを第1変動ゲームよりも優先して行わなくてもよく、各始動入賞口への入賞順に各変動ゲームを行うような仕様にて実現することもできる。
・本実施形態は、確変状態に変動ゲームの実行回数に基づく上限(例えば、70回等)を設定するような仕様にて実現することもできる。
・本実施形態では、演出表示装置11を液晶式としたが、ドットマトリクス式や7セグメントLED式の表示装置としてもよいし、ドラム式などの機械式の表示装置としてもよい。
・本実施形態において、演出モードとしては通常モードMAや特別モードMB中の大当りから本連荘モードMEへと直接移行可能に構成することもできる。
・本実施形態における各種演出(演出モード等)は、演出表示装置11で行われるものに限られず、スピーカやランプで行うものであってもよいし、各種演出(演出モード等)専用の演出手段を別途設けてもよい。
・本実施形態では、特図と飾図を用いるパチンコ遊技機に具体化したが、特図のみを用いるパチンコ遊技機に具体化してもよい。この場合には、特図が演出用の図柄となりうる。
・本実施形態において、特図用の停止図柄指定コマンドは、変動ゲームにおいて各特別図柄表示装置12a,12bに確定停止表示させる図柄(特図)を示すコマンドでもよいし、大当りの種類を特定できる内容を示すコマンドであればよい。また、大当りや小当りの抽選結果や大当りや小当りの種類は、変動パターンから特定できる構成とすることもできる。この場合、変動パターン指定コマンドが大当りや小当りの抽選結果や大当りや小当りの種類も示すようにしてもよい。
・本実施形態において、主制御基板30と演出制御基板31との間に、各種演出を統括的に制御する副制御基板を新たに設けることもできる。そして、副制御基板では、演出制御基板31(演出制御用CPU31a)が実行する処理の一部の処理を行うようにすることもできる。
・本実施形態は、1種,2種混合のパチンコ遊技機に搭載してもよい。なお、第1種パチンコ遊技機とは、始動入賞口への遊技球の入球を契機に図柄の変動が開始され、所定の図柄の図柄組み合わせが確定停止表示された場合に大当りとなるパチンコ遊技機を指す。また、第2種パチンコ遊技機とは、例えば、始動入賞口への遊技球の入球を契機に特別電動役物が開放し、当該電動役物内の特別領域(所謂、Vゾーン)へ遊技球が入賞すると大当りとなるパチンコ遊技機を指す。
次に、上記実施形態及び別例(変形例)から把握できる技術的思想について以下に追記する。
(イ)遊技球の入球検知により前記特別始動条件を付与するとともに、前記特定遊技状態の付与中であるか否かに関係なく入球率の変化を伴わないで入球口に遊技球を常時入球可能とされる常時開放始動入賞口を備え、前記払出手段は、前記常時開放始動入賞口への遊技球1球の入球検知による前記払出条件の成立に基づいては遊技球複数を賞球として払い出すように構成された請求項3に記載の遊技機。
(ロ)前記特別始動条件の成立に基づいて前記図柄変動ゲームが当りか否かを判定する当り判定を行う当り判定手段を備え、前記始動入賞口は、前記特別入賞口へ遊技球を導く動作と同一動作にて遊技球を入球口へと導くように構成されており、前記開放判定手段は、前記特定遊技状態の付与中、前記当り判定で当りとされるよりも高い確率で前記始動入賞口を開放させる結果を導出し、前記普通図柄変動ゲーム制御手段は、前記特定遊技状態の付与中、前記特別入賞口が所定回数開放される際の1回の開放が終了して次の開放が開始されるまでの開放間時間以下となるように前記普通図柄変動ゲームの変動時間を設定する請求項1〜請求項3、及び技術的思想(イ),(ロ)のうちいずれか一項に記載の遊技機。