JP2013214327A - 座標入力装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】静電容量を検出する座標入力装置において、微小入力容量を高信号ノイズ比で検出可能な容量検出回路を実現する。
【解決手段】容量センサ電極と、容量センサ電極にかかわる容量を検出するため、容量センサ電極に一定電位を印加するためのスイッチ素子SAと、容量センサ電極に蓄積された電荷を転送するためのスイッチ素子SBと、容量センサ電極からスイッチ素子SBを介して転送される電荷を検出するための積分回路で構成され、一定電位を供給する電圧源は、スイッチ素子SAを介して容量センサ電極に接続され、また容量センサ電極はスイッチ素子SBを介して積分回路の入力端子にされる容量検出回路において、容量検出回路の積分回路の入力端子は、積分回路の基準レベルに短絡するためのスイッチ素子SCと調整容量Caが接続され、調整容量Caのもう一方の端子には調整用信号ADJが印加される。
【選択図】図1

Description

本発明は、画面へ座標を入力する座標入力装置、およびそれを備える表示装置に関し、特に静電容量結合方式の座標入力装置における座標検出精度の高精度化に好適な技術に関する。
表示画面に使用者の指などを用いてタッチ操作(接触押圧操作、以下、単にタッチと称する)して情報を入力する画面入力機能をもつ入力装置(以下、タッチセンサ又はタッチパネルとも称する)を備えた表示装置は、PDAや携帯端末などのモバイル用電子機器、各種の家電製品、無人受付機等の据置型顧客案内端末に用いられている。このようなタッチによる入力装置として、タッチされた部分の抵抗値変化を検出する抵抗膜方式、あるいは容量変化を検出する静電容量結合方式、タッチにより遮蔽された部分の光量変化を検出する光センサ方式、などが知られている。
これらの方式のなかで、最近では静電容量結合方式のタッチパネルが注目されている。モバイル用電子機器の表示装置に表示するボタンやスライダーなどを用いて、タッチにより入力装置に入力を行う場合、表示装置の前面に入力装置を配置する必要がある。この場合には、表示装置の表示輝度低下を少なくして表示画質を維持しつつ、入力機能を組み込むことが必要となる。ここで、一般的に抵抗膜式や光センサ方式では透過率が80%程度と低いのに対し、静電容量結合方式は約90%と透過率が高い。そのため、表示画質を低下させない点で有利となる。また、抵抗膜式は抵抗膜の機械的な接触によりタッチ位置を検知する。そのため、タッチ(機械的接触)回数が増えて抵抗膜が劣化または破損すると、検出誤差が大きくなることや検出不能となる問題がある。一方、静電容量結合方式では、検出用電極が他の電極などと接触するような機械的接触はなく、耐久性の点からも有利となる。
静電容量結合方式における容量検出回路としては、例えば、特許文献1で開示されているような方式がある。この開示された方式では、容量を検出するためのセンサ電極容量に、一定電圧で電荷を充電させ、その電荷量を後段の積分回路で検出する。その積分回路で用いるオペアンプのオフセットをキャンセルする為に、スイッチ制御によりセンサ電極容量からの充電時の積分電圧と、放電時の積分電圧を交互に測定している。
米国特許第7235983号明細書
特許文献1で開示した静電容量の検出方式の課題を、図17から図18を用いて説明する。図17は従来の静電容量の検出回路DCKTを簡潔に示した図である。従来の検出回路DCKTは、容量検出用のセンサ電極(容量)Csへ一定電圧VDDを充電する為のスイッチSAと、センサ電極容量Csに充電された電荷を積分回路へ転送する為のスイッチSB、および積分容量Ciと積分値をリセットするためのスイッチSR、およびオペアンプとで構成される積分回路からなる。端子viは、検出回路DCKTとセンサ電極容量Csとを接続する入力端子で、端子voは検出回路DCKTの出力電圧端子である。
図18は、センサ電極容量Csの充放電1回で得られる積分電圧を、容量検出の出力信号とする場合の波形図である。図18(a)は、図17において入力端子viにセンサ電極容量Csだけが接続されている場合の波形図であり、図18(b)は、センサ電極容量Csにタッチが発生し、新たに入力容量Cfが加わった場合の波形図である。検出周期Tdec_rにおいて、期間ta_rは、積分容量Ciのリセット期間であり、スイッチSRがオン状態となることで積分容量Ciに蓄積された積分電圧がリセットされる。次に、期間tb_rにおいて、スイッチSAのみオン状態とすることで、センサ電極容量Csおよび入力容量Cfに一定電圧VDDを充電する。最後に期間tc_rにおいて、スイッチSAをオフとしスイッチSBをオンとすることで、CsおよびCfに充電された電荷を積分回路に転送する。ここで、図18(a)のようにセンサ電極容量Csのみの場合、積分電圧は−VDD・Cs/Ciとなり、図18(b)のように入力容量Cfがある場合、積分電圧は−VDD・(Cs+Cf)/Ciとなる。座標入力装置では、これらの積分電圧値(出力信号)をAD変換によりデジタル化した後、入力が無い場合のデジタル信号と入力がある場合のデジタル信号との差分を入力信号として検出し、タッチ座標を計算する。
ここで、指などの静電容量による入力容量Cfは数pF以下と小さいのに対し、センサ電極容量Csは入力画面のサイズ等にもよるが数十pFと大きい。そのため、AD変換前に積分回路の出力電圧をアンプにより増幅させようとしてもセンサ電極容量Csによる積分値がオフセットとしてあるため、充分な増幅をえることが出来ず、AD変換後の入力信号のダイナミックレンジが狭くなり、精度よく入力座標を検出することが出来ないという問題がある。
本発明の目的は、静電容量を検出する座標入力装置において、微小入力容量を高信号ノイズ比で検出可能な容量検出回路を実現することである。
上記課題の解決を実現するため本発明では、第1の電極と該第1の電極と交差する第2の電極と、前記第1の電極と第2の電極による電極容量と、容量検出回路とを有し、前記容量検出回路は、前記第1の電極に電圧を印加する走査用回路と、前記第2の電極に接続された積分容量を有する検出用回路とを有し、前記検出用回路は前記積分容量に充電された電荷により生じる積分電圧を出力し、第1手順で前記積分電圧を基準電圧にリセットし、第2手順で前記走査用回路により前記第1の電極に所定の電圧を印加し、第3手順で調整電圧により前記電極容量に電荷を充電し、第4手順で前記検出用回路により前記第2手順と第3手順による前記積分電圧を検出し、前記第1手順を間に挟むことなく前記第2手順と前記第3手順とを複数回繰り返す。また、本発明では、複数の第1の電極と該第1の電極と交差する複数の第2の電極と、前記第1の電極と第2の電極との間に生じる電極容量と、容量検出回路とを有し、前記容量検出回路は、前記第1の電極を順次選択して電圧を印加する走査用回路と、前記第2の電極に接続された積分回路と、前記積分回路の入力端子と出力端子との間に接続された積分容量と第1スイッチ素子と、前記第2の電極に一方の電極が接続された調整容量とを有し、第1手順で前記第1スイッチ素子をオン状態として前記積分容量をリセットし、第2手順で前記走査用回路により前記第1の電極に所定の電圧を印加し、第3手順で前記調整容量の他方の電極に調整電圧を印加し、第4手順で前記積分回路の出力端子から前記第2手順と第3手順により前記積分容量に充電された電荷による積分電圧を検出し、前記第1手順と前記第4手順との間で前記第2手順と前記第3手順とを複数回行う。
本発明によれば、タッチにより増加する入力容量だけを出力信号として検出できるため、検出可能な入力容量のダイナミックレンジが広くなり、検出精度が向上する。
本発明第1の実施例における容量検出回路の回路図 本発明第1の実施例における充放電1回での容量検出回路の電圧波形図 本発明第1の実施例における充放電2回での容量検出回路の電圧波形図 本発明第1の実施例における座標入力装置、およびそれを用いた表示装置のシステムブロック図 本発明第1の実施例における座標入力装置の容量検出シーケンス 本発明第1の実施例における座標入力装置のデジタル出力信号 本発明第1の実施例における座標入力装置の容量検出タイミングチャート 本発明第2の実施例における容量検出回路の回路図 本発明第2の実施例における充放電1回での容量検出回路の電圧波形図 本発明第2の実施例における充放電2回での容量検出回路の電圧波形図 本発明第2の実施例における座標入力装置、およびそれを用いた表示装置のシステムブロック図 本発明第2の実施例における座標入力装置の容量検出シーケンス 本発明第2の実施例における座標入力装置のデジタル出力信号 本発明第2の実施例における座標入力装置の容量検出タイミングチャート 本発明第3の実施例における容量検出回路の回路図 本発明第3の実施例における充放電1回での容量検出回路の電圧波形図 従来技術における容量検出回路の回路図 従来技術における充放電1回での容量検出回路の電圧波形図
以下、本発明の実施例を詳細に説明する。
本発明第1の実施例における座標入力装置で使用する容量検出回路について、図1から3を用いて説明する。図1は、本発明第1の実施例における容量検出回路の回路図である。容量検出回路DCKTは、入力端子viに接続されたセンサ電極容量Cs、およびセンサ電極にタッチすることで増加する入力容量Cfを検出するための回路である。
容量検出回路DCKTは、一定電圧VDDをセンサ電極容量Csへ充電するためのスイッチSA、充電した電荷を転送する為のスイッチSB、リセット用のスイッチSR付きの積分回路、センサ電極容量Csの積分電圧値(以下、電極オフセット電圧と呼ぶ)を調整して出力信号voから除くための調整容量Caからなる。積分回路は、積分容量Ciとオペアンプから構成される。また、調整容量Caの一方の端子は、調整用信号ADJが印加される。
図2は、本発明第1の実施例の容量検出回路DCKTの動作を説明するための電圧波形図である。図2(a)は、入力がセンサ電極容量Csだけの場合であり、図2(b)は入力容量Cfがタッチにより発生した場合を示す。図2は、入力端子viに接続される容量に1回充放電を行うことで、容量を検出するタイミングチャートである。この場合には、高速で容量を検出することができるため、後段のデジタルフィルタを増やしたり、また入力装置の反応時間(座標検出時間)を早くしたりする事ができる。1回の充放電周期であるTdec_rにおいて、期間ta_rではリセット用のスイッチSRをオン状態として積分容量Ciの積分電圧をリセットする。次に、期間tb_rではスイッチSAをオン状態とすることで、入力端子viに接続される容量に一定電圧VDDを印加して充電する。つぎの期間tc_rでは、スイッチSAがオフの状態でスイッチSBをオン状態とすることで、入力端子viに接続されている容量に充電された電荷を、積分回路に転送する。よって、期間tc_rにおいて、センサ電極容量Csだけの場合には図2(a)に示すように積分電圧が−VDD・Cs/Ciとなり、タッチにより入力容量Cfが増加した図2(b)の場合には積分電圧が−VDD・(Cs+Cf)/Ciとなる。次の期間td_rで、センサ電極容量Csによる電極オフセット電圧を調整する。まず、調整用信号ADJをGNDから−Vadjとすることで、調整容量Caに電荷を充電する。このとき調整容量Caには電荷Ca*Vadjが充電されるため、積分回路の出力はVadj・Ca/Ciだけ増加する。ここで、図2(a)におけるセンサ電極容量Csの電極オフセット電圧VDD・Cs/Ciと、調整容量Caへの充電による調整量Vadj・Ca/Ciとが等しくなるように調整電圧VadjおよびCaを設定すれば、センサ電極容量による電極オフセット電圧を出力電圧voから除く事が可能となる。その後、期間td_r内に、スイッチSCをオン状態とする。スイッチSCをオン状態として接地(GND)と導通しても、オペアンプの負端子は仮想接地であるため電流は流れず、積分電圧は変化しない。ここで、スイッチSCのオン抵抗は充分低いこととする。この状態で調整容量Caの電荷を放電するために調整用信号ADJをGNDへ戻す。このとき発生する調整容量Caからの放電電流は、スイッチSCのオン抵抗が充分低いため積分回路へは流れずに、スイッチSCを介してGNDへと放電する。
上記動作により、図2(a)に示すように、入力端子viに接続される容量がセンサ電極容量Csの場合には、オフセット電圧が調整されて出力信号voは0Vとなる。一方、タッチにより入力容量Cfが増加した場合、図2(b)に示すように、出力信号voは入力容量Cfに比例した積分電圧−VDD・Cf/Ciとなる。このように、電極オフセット電圧を出力電圧から排除することができるため、AD変換前に出力電圧信号を増幅しても、AD変換のレンジをフルに使用する事ができ、検出可能な入力容量のダイナミックレンジを大きくする事ができる。
図3は、本発明第1の実施例における容量検出回路DCKTを用いた、もう一つの容量検出方法を示す電圧波形図である。図3において、入力端子viに接続される容量に対し2回の充放電を行う。期間Tpdは入力容量の検出周期であり、その最初の充放電期間は積分容量Ciのリセット動作を行う充放電期間Tdec_rとし、次の放電期間は積分容量Ciのリセット動作を行わない充放電期間Tdecとする。充放電期間Tdec_rとTdecとの差は、期間ta_rで積分容量Ciのリセット動作を行うのに対し、期間taでは積分容量Ciのリセット動作を行わないことである。それ以外の期間tb_rとtb、期間tc_rとtc、期間td_rとtdは、同じ設定としてもよい。これらの期間は、既に図2で説明したように入力端子viに接続された容量対して電荷を充電し、放電される電荷を積分したのち調整用信号ADJと調整容量Caにより電極オフセット電圧をキャンセルする動作を行う。
図3(a)に示すように、各充放電期間で電極オフセット電圧をキャンセルするため、充放電回数が2回であっても入力容量がない場合には出力電圧voは0Vとなる。これに対し、入力容量Cfがタッチにより発生した場合には、図3(b)に示すように積分回路には入力容量Cfに依存した積分電圧VDD・Cf/Ciが充放電の回数に応じて加算されるため、出力電圧voは2・VDD・Cf/Ciとなる。図3では充放電期間Tdec_rを1回とし、充放電期間Tdecを1回とすることで合計2回の充放電検出としたが、ここで充放電期間Tdec_rを1回とし、充放電期間Tdecをn−1回とすることで、合計n回(但し、nは2以上の整数)の充放電検出とすることも可能である。これにより、出力電圧はn・VDD・Cf/Ciと1回充放電の場合のn倍とすることができる。
このように、アナログ回路部分で信号加算を行うことにより、各充放電時に発生するノイズを平均化して低減することが可能となる。また、入力容量Cfが微小な場合でもアナログ信号の増幅無しで出力信号を増加できるため、高い信号ノイズ比を得る事が可能となる。
以上のように、本発明第1の実施例における容量検出回路では、タッチによる入力が無いときの出力電圧を、調整用信号ADJと調整容量Caによりキャンセルする事ができるため、微小な入力容量Cfを検出する事が可能となり、この容量検出回路DCKTを用いた座標入力装置において、入力座標を高精度で検出することが可能となる。ここで、タッチによる入力が無いときの出力電圧は、電極オフセット電圧で決まる場合もあり、またオペアンプや各スイッチの各種特性を反映して決まる場合もあるが、いずれも調整用信号ADJと調整容量Caの設定によりキャンセル可能である。
また、本実施例の説明では、タッチによる入力が無いときの出力電圧を負電位と仮定して説明したが、タッチによる入力が無いときの出力電圧が正電位の場合には、調整用信号ADJを正方向の電圧に変化させることでキャンセルする事が可能である。
次に、図4から図6を用いて、本発明第1の実施例における座標入力装置と、それを備えた表示装置について説明する。図4は、本発明第1の実施例における座標入力装置と、それを備えた表示装置のシステムブロック図である。座標入力部101は、通常透明基板に透明電極からなるセンサ電極TPを有する。ここではマトリクス状にセンサ電極を配置しており、横方向にX座標検知用の電極TP_Xを4本並べて配置し、縦方向にY座標検知用の電極TP_Yを4本並べて配置している。但し、電極数や電極配置方法は、これに限らない。各センサ電極には、それぞれのセンサ電極容量を検出するための、図1に示した容量検出回路DCKTが接続される。各容量検出回路DCKTは、入力座標検出制御部103から出力される各種制御信号(SA,SB,SR,ADJ)に基づいて動作し、それぞれのセンサ電極とそれに入力される容量の検出結果である出力信号voをAD変換部ADCに出力する。AD変換部ADCは、入力座標検出制御部103が出力するAD変換タイミング信号ADTに応じて、各容量検出回路の出力信号voをAD変換し、その結果のデジタル信号DATAを入力座標検出制御部103へ出力する。入力座標検出制御部103は、デジタル信号DATAから入力の有無、および入力座標を判定すると共に、その判定結果をシステム105へ出力する。システムは、入力座標や入力アクションに応じた処理を実行し、それに基づいた画像を表示装置制御部104へ出力する。表示装置制御部104は、画像を表示するための信号データ、および表示装置を駆動するための表示制御信号DPCを表示部102に出力する。ここで、表示制御信号DPCは、入力座標検出制御部103へも出力される。以上の構成により、入力(タッチ)に応じてシステムのアプリケーションを実行し、その実行結果に基づいた映像を表示装置に表示することが出来る。
次に、図5を用いて本発明第1の実施例における座標入力装置の動作シーケンスを説明する。本発明第1の実施例における座標入力装置では、各センサ電極の容量を順次検出する。図5ではTP_X1電極からTP_X4電極、TP_Y1電極からTP_Y4電極へと順次検出するが、検出順序はこれに限らない。各検出動作回路の検出方法は、図2に示したように1回の充放電による検出でもよいし、図3に示したようにn回の充放電による検出でもよい。これらは、座標入力装置としての入力検出速度に依存して設計される項目である。各容量検出回路の出力信号はAD変換タイミング信号ADTに応じて、デジタル信号DATAを出力する。よって、DATAは各センサ電極の容量検出結果がシリアルで出力されることになる。
図6は、図4に示す座標入力部101において、タッチによる容量増加がFAの1箇所で発生した場合の、各センサ電極の容量検出結果である。タッチがFAの箇所で発生した場合には、センサ電極TP_X2とTP_Y2で入力容量が増加するため、これらに対応するデジタル信号DX2とDY2のデジタル信号が高くなり、これらのセンサ電極に対応する座標に入力があったと判定できる。
次に、図7を用いて、本発明第1の実施例における容量検出回路において、表示装置からのノイズを軽減するための検出方法について説明する。図4において、座標入力部101と表示部102は縦方向に重ねて配置される。そのため、表示部102に含まれる画像表示用の駆動電極と、座標入力部101のセンサ電極TPとの間に寄生容量が発生する。この寄生容量を介して、表示部102に含まれる画像表示用の駆動電極における電位変動が、座標入力部101のセンサ電極TPへ伝播するため、容量検出回路の出力にノイズが発生する原因となる。そこで、図7に示すように、画像表示用の駆動電極における電位変動のタイミング(図7では、表示制御信号DPCが切り替るタイミング)が、必ず期間td_r、またはtd内に収まるように、入力座標検出制御部103は表示制御信号DPCに基づいて、容量検出回路の各種制御信号を制御する。これにより、容量検出のための電荷充放電を行う期間ta_r、ta、tb_r、tb、tc_r、tcでは表示部102によるノイズが発生しない。また、期間td_r、tdにおいては、スイッチSBがオフ状態となっているため、表示部102において表示制御信号DPCが変動することでセンサ電極TPにノイズが発生しても出力電圧voには影響を及ぼさない。よって、前述のように入力座標検出制御部103が表示制御信号DPCに基づいて、表示部102の映像表示用の駆動電極信号が切り替るタイミングを各検出周期におけるtd_r、またはtd内に収まるように制御することで、表示部102からのノイズを軽減することが出来る。これにより、タッチによる入力座標を高精度に検出することができる。
前記映像表示用の駆動電極は、例えば液晶表示装置の場合には、信号電圧を液晶に供給する信号電圧線や、コモン電極などである。
次に、本発明第2の実施例にかかる座標入力装置で使用する容量検出回路について、図8から図10を用いて説明する。図8は、本発明第2の実施例における容量検出回路の回路図である。容量検出回路は、走査用回路SCKTと検出用回路DCKTの2つ対で構成される。走査用回路SCKTの出力端子viには、容量検出用の走査センサ電極TP_Yが接続される。検出用回路DCKTの入力端子vsには、容量検出用の検出センサ電極TP_Xが接続される。端子voは検出用回路DCKTの出力電圧を出力する。本発明第2の実施例にかかる容量検出回路では、走査センサ電極TP_Yと検出センサ電極TP_Xとの交差部付近で生じる容量を検出する。容量Csは、走査センサ電極TP_Yと検出センサ電極TP_Xとの交差容量等の入力が無い状態での容量である。容量Cfは、走査センサ電極TP_Yと検出センサ電極TP_Xとの交差部付近にタッチによる入力があった場合に生じる入力容量である。
走査用回路SCKTは、走査センサ電極TP_Yに一定電位VDDを充電する為のスイッチSAと、走査センサ電極TP_Yに充電された一定電位VDDをGNDに放電するためのスイッチSBとからなる。検出用回路DCKTは、積分容量Ciの積分電圧をリセットする為のスイッチSR、積分容量Ciとオペアンプからなる積分回路、および積分回路の出力電圧を調整するための調整容量CaとスイッチSCからなる。調整容量CaとそのCaの一方の端子を駆動する調整用信号ADJは、タッチによる入力容量Cfが無い状態で容量Csを検出した結果得られる積分電圧(以下、電極オフセット電圧と呼ぶ)を調整し、出力信号voから除くために使用する。またスイッチSCは、走査センサ電極のリセットや、調整容量Caのリセット、およびノイズ抑制時などに使用する。
図9は、本発明第2の実施例の容量検出回路であるSCKTとDCKTの動作を説明するための電圧波形図である。図9(a)は、入力がセンサ電極容量Csだけの場合であり、図9(b)は入力容量Cfがタッチにより発生した場合を示す。図9は、走査センサ電極TP_Yと検出センサ電極TP_Xとの交差部付近の容量に1回充放電を行うことで、容量を検出するタイミングチャートである。この場合には、高速で容量を検出することができるため、後段のデジタルフィルタを増やしたり、また入力装置の反応時間(座標検出時間)を早くしたりする事ができる。
1回の充放電周期であるTdec_rにおいて、期間ta_rではリセット用のスイッチSRをオン状態として積分容量Ciの積分電圧をリセットする。また、走査センサ電極の電位をGNDにリセットするために、スイッチSBをオン状態とする。次に、期間tb_rではスイッチSAをオン状態とすることで、出力端子viに接続される走査センサ電極TP_Yに一定電圧VDDを印加する。このとき検出センサ電極TP_Xの電位は、DCKTの入力端子vsを介してオペアンプの負端子に接続されているため接地GNDとなる。そのため、走査センサ電極TP_Yと検出センサ電極TP_Xとの交差部付近の容量は一定電位VDDに応じた電荷が充電される。この充電のために必要な電荷が積分回路に積分される。このため、図9(a)に示すようにタッチによる入力が無い場合には、出力電圧voの電位は−VDD・Cs/Ciとなり、一方、図9(b)に示すようにタッチによる入力が有る場合には、出力電圧voの電位は−VDD・(Cs+Cf)/Ciとなる。次の期間tc_rで、電極オフセット電圧の調整、走査センサ電極のリセットを行う。まず、調整用信号ADJをGNDから−Vadjとすることで、調整容量Caに電荷を充電する。このとき調整容量Caには電荷Ca*Vadjが充電されるため、積分回路の出力はVadj・Ca/Ciだけ増加する。ここで、図9(a)における電極オフセット電圧VDD・Cs/Ciと、調整容量Caへの充電による調整量Vadj・Ca/Ciとが等しくなるように調整電圧VadjおよびCaを設定すれば、電極オフセット電圧を出力電圧voから除く事が可能となる。調整用信号ADJを変化させた後で、スイッチSCをオン状態とする。スイッチSCをオン状態として接地(GND)と導通しても、オペアンプの負端子は仮想接地であるため電流は流れず、積分電圧は変化しない。ここで、スイッチSCのオン抵抗は充分低いこととする。この状態でスイッチSBをオン状態として走査センサ電極TP_Yの電位をGNDにリセットする。この際、走査センサ電極TP_Yと検出センサ電極TP_Xとの交差部付近の容量から電荷が放電されるが、これによる電流はスイッチSCを介してGNDへ流れるため積分回路の出力電圧voへは影響しない。また、同じくスイッチSCがオン状態で、調整容量Caの電荷を放電するために調整用信号ADJをGNDへ戻す。このとき発生するCaからの放電電流は、スイッチSCのオン抵抗が充分低いため積分回路へは流れずに、スイッチSCを介してGNDへと放電する。
上記動作により、図9(a)に示すように、タッチによる入力が無い場合には、電極オフセット電圧が調整されて出力信号voは0Vとなる。一方、タッチにより入力容量Cfが増加した場合、図9(b)に示すように、出力信号voは入力容量Cfに比例した積分電圧−VDD・Cf/Ciとなる。このように、電極オフセット電圧を出力電圧から排除することができるため、AD変換前に出力電圧信号を増幅しても、AD変換のレンジをフルに使用する事ができ、検出可能な入力容量のダイナミックレンジを大きくする事ができる。
図10は、本発明第2の実施例における容量検出回路SCKTとDCKTを用いた、もう一つの容量検出方法を示す電圧波形図である。図10においては、走査センサ電極TP_Yと検出センサ電極TP_Xとの交差部付近の容量に対し2回の充放電を行う。期間Tpdは入力容量の検出周期であり、その最初の充放電期間は積分容量Ciと走査センサ電極のリセット動作を行う充放電期間Tdec_rとし、次の放電期間はリセット動作を行わない充放電期間Tdecとする。充放電期間Tdec_rとTdecとの差は、期間ta_rで積分容量Ciと走査センサ電極のリセット動作を行うのに対し、期間taではリセット動作を行わないことである。それ以外の期間tb_rとtb、期間tc_rとtcは、同じ設定としてもよい。これらの期間は、既に図9で説明したように走査センサ電極TP_Yと検出センサ電極TP_Xとの交差部付近の容量対して電荷を充電し、その際に流れる電流を積分したのち調整用信号ADJと調整容量Caにより電極オフセット電圧をキャンセルする動作を行う。図10(a)に示すように、Tdec_rとTdecのそれぞれの充放電期間で電極オフセット電圧をキャンセルするため、充放電回数が2回であっても入力容量がない場合には出力電圧voは0Vとなる。これに対し、入力容量Cfがタッチにより発生した場合には、図10(b)に示すように積分回路には入力容量Cfに依存した積分電圧VDD・Cf/Ciが充放電の回数に応じて加算されるため、出力電圧voは2・VDD・Cf/Ciとなる。図10では充放電期間Tdec_rを1回とし、充放電期間Tdecを1回とすることで合計2回の充放電検出としたが、ここで充放電期間Tdec_rを1回とし、充放電期間Tdecをn−1回とすることで、合計n回の充放電検出とすることも可能である。これにより、出力電圧はn・VDD・Cf/Ciと1回充放電の場合のn倍とすることができる。
このように、アナログ回路部分で信号加算を行うことにより、各充放電時に発生するノイズを平均化して低減することが可能となる。また、入力容量Cfが微小な場合でもアナログ信号の増幅無しで出力信号を増加できるため、高い信号ノイズ比を得る事が可能となる。
以上のように、本発明第2の実施例における容量検出回路では、タッチによる入力が無いときの出力電圧を、調整用信号ADJと調整容量Caによりキャンセルする事ができるため、微小な入力容量Cfを検出する事が可能となり、この容量検出回路DCKTを用いた座標入力装置において、入力座標を高精度で検出することが可能となる。ここで、タッチによる入力が無いときの出力電圧は、電極オフセット電圧で決まる場合もあり、またオペアンプや各スイッチの各種特性を反映して決まる場合もあるが、いずれも調整用信号ADJと調整容量Caの設定によりキャンセル可能である。
次に、図11から図13を用いて、本発明第2の実施例における座標入力装置と、それを備えた表示装置について説明する。
図11は、本発明第2の実施例における座標入力装置と、それを備えた表示装置のシステムブロック図である。座標入力部101は、通常透明基板に透明電極からなるセンサ電極TPを有する。ここではマトリクス状にセンサ電極を配置しており、横方向にX座標検知用の電極TP_Xを4本並べて配置し、縦方向にY座標検知用の電極TP_Yを4本並べて配置している。但し、電極数は、これに限らない。ここで、Y座標検知用の電極TP_Yは、走査センサ電極として走査用回路SCKTに接続され、X座標検知用の電極TP_Xは、検出センサ電極として検出用回路DCKTに接続される。
各走査用回路SCKTは、入力座標検出制御部103から出力される制御信号(SA、SB)に基づいて動作する。ここでは、各走査センサ電極をTP_Y1からTP_Y4へと順次選択し、選択された走査センサ電極TP_Yと各検出センサ電極TP_Xとの交差部付近の容量に一定電圧を充電する。各検出用回路DCKTは、入力座標検出制御部103から出力される制御信号(SC,SR,ADJ)に基づいて動作し、前記走査用回路SCKTにより選択された走査センサ電極TP_Yと各検出センサ電極TP_Xとの交差部付近の容量に充電される電流を検出し、タッチによる入力容量の検出結果である出力信号voをAD変換部ADCに出力する。AD変換部ADCは、入力座標検出制御部103が出力するAD変換タイミング信号ADTに応じて、各検出用回路DCKTの出力信号voをAD変換し、その結果のデジタル信号DATAを入力座標検出制御部103へ出力する。入力座標検出制御部103は、デジタル信号DATAから入力の有無、および入力座標を判定すると共に、その判定結果をシステム105へ出力する。システムは、入力座標や入力アクションに応じた処理を実行し、それに基づいた画像を表示装置制御部104へ出力する。表示装置制御部104は、画像を表示するための信号データ、および表示装置を駆動するための表示制御信号DPCを表示部102に出力する。ここで、表示制御信号DPCは、入力座標検出制御部103へも出力される。以上の構成により、入力(タッチ)に応じてシステムのアプリケーションを実行し、その実行結果に基づいた映像を表示装置に表示することが出来る。
次に、図12を用いて本発明第2の実施例における座標入力装置の動作シーケンスを説明する。本発明第2の実施例における座標入力装置では、走査用回路SCKTにより走査センサ電極TP_Yを順次選択して、選択された走査センサ電極TP_Yと各検出センサ電極TP_Xとの交差部付近の入力容量を検出する。そのため、SCKT1により走査センサ電極TP_Y1を選択した場合には、各検出用回路DCKT1〜4で検出される結果は、それぞれ検出センサ電極TP_X1からTP_X4との交差部付近の入力容量を検出した結果となる。よって、走査用回路を順次選択し、走査センサ電極TP_Y1からTP_Y4までの検出を行うことで、全ての交差部付近の入力容量を検出することができる。各検出動作の検出方法は、図9に示したように1回の充放電による検出でもよいし、図10に示したようにn回の充放電による検出でもよい。各検出用回路の出力信号はAD変換タイミング信号ADTに応じて、デジタル信号DATAを出力する。よって、DATAは選択された走査センサ電極と各検出センサ電極との交差部付近の入力容量検出結果をパラレルで出力することになる。ここでは、走査センサ電極TP_Y1と各検出センサ電極との交差部付近の入力容量検出結果を、DX1(Y1)からDX4(Y1)で表している。
図13は、図11に示す座標入力部101において、タッチによる容量増加がFAとFBの2箇所で発生した場合の、各センサ電極の交差部付近における入力容量を検出した結果である。タッチがFAの箇所で発生した場合には、走査センサ電極TP_Y2と検出センサ電極TP_X2との交差部付近のデータDX2(Y2)と、走査センサ電極TP_Y4と検出センサ電極TP_X4との交差部付近のデータDX4(Y4)の2つのデータが入力容量Cfに応じて高くなり、この2点に対応する座標で入力があったと判定できる。
次に、図14を用いて、本発明第2の実施例における容量検出回路において、表示装置からのノイズを軽減するための検出方法について説明する。図8において、座標入力部101と表示部102は縦方向に重ねて配置される。そのため、実施例1で説明したように表示部102に含まれる画像表示用の駆動電極と、座標入力部101のセンサ電極TPとの間に寄生容量が発生する。この寄生容量を介して、表示部102に含まれる画像表示用の駆動電極における電位変動が、座標入力部101のセンサ電極TPへ伝播するため、容量検出回路の出力にノイズが発生する原因となる。
そこで、図14に示すように、画像表示用の駆動電極における電位変動のタイミング(図14では、表示制御信号DPCが切り替るタイミング)が、必ず期間tc_rまたはtc内のスイッチSCがオン状態となる期間(図14ではtsc_r)に収まるように、入力座標検出制御部103は表示制御信号DPCに基づいて、容量検出回路の各種制御信号を制御する。これにより、容量検出のための電荷充電を行う期間ta_r、ta、tb_r、tbでは表示部102によるノイズが発生しない。また、期間tc_r、tcにおいては、スイッチSCがオン状態となっているため、表示部102において表示制御信号DPCが変動することで検出センサ電極TP_Xにノイズにより電流が発生しても、スイッチSCを介してGNDに流れるため、積分回路の出力電圧voには影響を及ぼさない。よって、前述のように入力座標検出制御部103が表示制御信号DPCに基づいて、表示部102の映像表示用の駆動電極信号が切り替るタイミングを各検出周期におけるtc_r、またはtc内のスイッチSCがオン状態である期間に収まるように制御することで、表示部102からのノイズを軽減することが出来る。これにより、タッチによる入力座標を高精度に検出することができる。
次に、本発明第3の実施例にかかる座標入力装置で使用する容量検出回路について、図15から図16を用いて説明する。本発明第3の実施例にかかる容量検出回路は、前述した実施例1と実施例2において電極オフセット電圧、またはタッチ入力が無い場合の容量検出回路における積分電圧を調整容量Caと調整用信号ADJでキャンセルしたのに対し、電流源IAで制御する方式である。容量検出回路DCKTは、入力端子viに接続されたセンサ電極容量Cs、およびセンサ電極にタッチすることで増加する入力容量Cfを検出するための回路である。
図15は、本発明第3の実施例における容量検出回路の回路図である。容量検出回路DCKTは、一定電圧VDDをセンサ電極容量Csへ充電するためのスイッチSA、充電した電荷を転送する為のスイッチSB、リセット用のスイッチSR付きの積分回路、センサ電極容量Csの積分電圧値(以下、電極オフセット電圧と呼ぶ)を調整して出力信号voから除くための調整用電流源IAからなる。積分回路は、積分容量Ciとオペアンプから構成される。また電流源IAは、タイミングに応じて電流量を制御する。
図16は、本発明第3実施例の容量検出回路DCKTの動作を説明するための電圧波形図である。図16(a)は、入力がセンサ電極容量Csだけの場合であり、図16(b)は入力容量Cfがタッチにより発生した場合を示す。図16は、入力端子viに接続される容量に1回充放電を行うことで、容量を検出するタイミングチャートである。1回の充放電周期であるTdec_rにおいて、期間ta_rではリセット用のスイッチSRをオン状態として積分容量Ciの積分電圧をリセットする。次に、期間tb_rではスイッチSAをオン状態とすることで、入力端子viに接続される容量に一定電圧VDDを印加して充電する。つぎの期間tc_rでは、スイッチSAがオフの状態でスイッチSBをオン状態とすることで、入力端子viに接続されている容量に充電された電荷を、積分回路に転送する。よって、期間tc_rにおいて、センサ電極容量Csだけの場合には図16(a)に示すように積分電圧が−VDD・Cs/Ciとなり、タッチにより入力容量Cfが増加した図16(b)の場合には積分電圧が−VDD・(Cs+Cf)/Ciとなる。これまでの期間、調整用電流源IAの出力電流は積分回路の積分電圧に影響を及ぼさないよう充分小さくする。
期間tc_rにおいて、センサ電極容量Csによる電極オフセット電圧を調整する。ここでは、ある一定期間tiaだけ定電流iaを電流源IAが生成する。図15の場合には積分回路から電流源にむけて電流iaが流れるため、積分電圧はia・tia/Ciだけ上昇する。ここで、図16(a)におけるセンサ電極容量Csの電極オフセット電圧VDD・Cs/Ciと、電流源IAによる調整量ia・tia/Ciとが等しくなるように調整用電流iaと期間tiaを設定すれば、センサ電極容量による電極オフセット電圧を出力電圧voから除く事が可能となる。その後、期間td_r内に、スイッチSCをオン状態とする。スイッチSCをオン状態として接地(GND)と導通しても、オペアンプの負端子は仮想接地であるため電流は流れず、積分電圧は変化しない。ここで、スイッチSCのオン抵抗は充分低いこととする。
上記動作により、図16(a)に示すように、入力端子viに接続される容量がセンサ電極容量Csの場合には、オフセット電圧が調整されて出力信号voは0Vとなる。一方、タッチにより入力容量Cfが増加した場合、図16(b)に示すように、出力信号voは入力容量Cfに比例した積分電圧−VDD・Cf/Ciとなる。このように、電極オフセット電圧を出力電圧から排除することができるため、AD変換前に出力電圧信号を増幅しても、AD変換のレンジをフルに使用する事ができ、検出可能な入力容量のダイナミックレンジを大きくする事ができる。
本発明第3の実施例における容量検出回路においても、図示しないが実施例1と同様に複数回の充放電による容量検出は可能である。また、本発明第3の実施例における容量検出回路において電極オフセット電圧調整のために用いた電流源IAは、本発明第2の実施例における容量検出回路へも適用可能である。この場合には、図8において調整用容量Csの代わりとして電流源IAを適用する。この場合、電流源IAによる電極オフセット電圧の調整は、図9の電圧波形図において期間tc_rまたはtcにて行う。具体的には、期間tc_rにおいて、スイッチSCがオフ状態である期間を、電流源IAが電流iaを生成する期間tiaとする。これにより、電極オフセット電圧を調整したのち、スイッチSCをオン状態として走査センサ電極のリセット動作をおこなう。上記制御により、本発明第3の実施例における電流源IAを用いた出力電圧voの調整は、実施例2の容量検出回路にも適用できる。
また、本発明第3の実施例にかかる容量検出回路を用いた座標入力装置、およびそれを備えた表示装置については、前述した実施例1と実施例2と同様であるため、説明は省略する。
以上のように、本発明第3の実施例における容量検出回路では、タッチによる入力が無いときの出力電圧を、電流源IAによりキャンセルする事ができるため、微小な入力容量Cfを検出する事が可能となり、この容量検出回路DCKTを用いた座標入力装置において、入力座標を高精度で検出することが可能となる。
ここで、タッチによる入力が無いときの出力電圧は、電極オフセット電圧で決まる場合もあり、またオペアンプや各スイッチの各種特性を反映して決まる場合もあるが、いずれも調整用電流iaと期間tiaの設定によりキャンセル可能である。また、本実施例の説明では、タッチによる入力が無いときの出力電圧を負電位と仮定して説明したが、タッチによる入力が無いときの出力電圧が正電位の場合には、電流源IAの電流方向を逆にすることでキャンセルする事が可能である。
また、本発明第1から第3の実施例において、図1、図8、または図15で示した容量検出回路、または検出用回路DCKTで使用するオペアンプからの出力電流量を調整するため、スイッチ素子SCの端子とオペアンプの負側入力端子との間に、調整用の抵抗を挿入しても良い。
本発明の実施例によれば、タッチにより増加する入力容量だけを出力信号として検出できるため、検出可能な入力容量のダイナミックレンジが広くなり、検出精度が向上する。また、充放電を複数回繰り返して入力容量にかかわるアナログ信号だけを加算することができるため、各充放電時に発生するノイズが平均化されてノイズ成分が減少し、信号ノイズ比の高い検出結果が得られる。また、微小な入力容量でも充放電回数を増やすだけで信号を増加させる事が出来るため、オペアンプで単純にアナログ信号を増幅させる場合に比べて高い信号ノイズ比を得ることが出来る。これにより高精度な座標検出結果を得る事ができる。
さらに、通常の充放電周期の期間内で表示装置からのノイズ成分を除去できるため、ノイズ成分を単純にマスクする場合に比べて検出時間を短縮でき、座標入力装置として高速な座標検出を実現することが出来る。
タッチ操作により入力した位置を入力座標として検出する入力装置として利用される。
Cf タッチによる入力容量
Cs タッチ入力がない場合の容量
SA スイッチ、およびその制御信号
SB スイッチ、およびその制御信号
SC スイッチ、およびその制御信号
SR スイッチ、およびその制御信号
Ci 積分容量
Ca 調整容量
ADJ 調整用信号
Tdec_r 充放電周期
Tdec 充放電周期
Tpd n回充放電を行う場合の検出周期
TP_X X座標検出用センサ電極
TP_Y Y座標検出用センサ電極
ADC AD変換部
DATA デジタル出力データ
101 座標入力部
102 表示部
103 入力座標検出制御部
104 表示装置制御部
105 システム(CPU)
DPC 表示制御信号
FA タッチによる入力箇所
FB タッチによる入力箇所
DCKT 容量検出回路、または検出用回路
SCKT 走査用回路
IA 調整用電流源
ia 調整用電流

Claims (7)

  1. 第1の電極と該第1の電極と交差する第2の電極と、
    前記第1の電極と第2の電極による電極容量と、
    容量検出回路とを有し、
    前記容量検出回路は、
    前記第1の電極に電圧を印加する走査用回路と、
    前記第2の電極に接続された積分容量を有する検出用回路とを有し、
    前記検出用回路は前記積分容量に充電された電荷により生じる積分電圧を出力し、
    第1手順で前記積分電圧を基準電圧にリセットし、
    第2手順で前記走査用回路により前記第1の電極に所定の電圧を印加し、
    第3手順で調整電圧により前記電極容量に電荷を充電し、
    第4手順で前記検出用回路により前記第2手順と第3手順による前記積分電圧を検出し、
    前記第1手順を間に挟むことなく前記第2手順と前記第3手順とを複数回繰り返すことを特徴とする座標入力装置。
  2. 前記第2の電極に前記基準電圧を印加した状態で、前記調整電圧を前記基準電圧に戻すことを特徴とする請求項1に記載の座標入力装置。
  3. 前記調整電圧は、前記第1の電極に印加された所定の電圧により前記電極容量に充電された電荷をキャンセルする電圧に設定されることを特徴とする請求項1に記載の座標入力装置。
  4. 前記調整電圧による電極容量への電荷の充電は前記第2の電極に接続された調整容量を介して行われることを特徴とする請求項1に記載の座標入力装置。
  5. 複数の第1の電極と該第1の電極と交差する複数の第2の電極と、
    前記第1の電極と第2の電極との間に生じる電極容量と、
    容量検出回路とを有し、
    前記容量検出回路は、
    前記第1の電極を順次選択して電圧を印加する走査用回路と、
    前記第2の電極に接続された積分回路と、
    前記積分回路の入力端子と出力端子との間に接続された積分容量と第1スイッチ素子と、
    前記第2の電極に一方の電極が接続された調整容量とを有し、
    第1手順で前記第1スイッチ素子をオン状態として前記積分容量をリセットし、
    第2手順で前記走査用回路により前記第1の電極に所定の電圧を印加し、
    第3手順で前記調整容量の他方の電極に調整電圧を印加し、
    第4手順で前記積分回路の出力端子から前記第2手順と第3手順により前記積分容量に充電された電荷による積分電圧を検出し、
    前記第1手順と前記第4手順との間で前記第2手順と前記第3手順とを複数回行うことを特徴とする座標入力装置。
  6. 前記第2の電極に第2スイッチ素子を介して基準電圧を印加した状態で、前記調整電圧を前記基準電圧に戻すことを特徴とする請求項5に記載の座標入力装置。
  7. 前記調整電圧は、前記第1の電極に印加された所定の電圧により前記電極容量に充電された電荷をキャンセルする電圧に設定されることを特徴とする請求項1に記載の座標入力装置。
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