JP2013213785A - ジャイロセンサー及びそれを用いた電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】少ない振動マスで多軸回りの角速度を検出することを可能にするとともに、加速度による誤差を低減することが可能なジャイロセンサー及びそれを用いた電子機器を提供する。
【解決手段】ジャイロセンサー1は、可動検出電極部を備えた振動マス10と、平面視で駆動マス10と重なる位置に配置された検出電極80と、振動マス10から第1方向に延出する第1駆動部20aと、振動マス10から第1方向と交差する第2方向に延出する第2駆動部20bと、第1駆動部20aに対し第2駆動部20bの位相差が90度異なるように第1駆動部20aおよび第2駆動部20bに交流電圧を印加する交流電源部50と、を備え、振動マス10は、第1駆動部20a及び第2駆動部20bによって駆動されて、中心部が回動運動をする。
【選択図】図1

Description

本発明は、ジャイロセンサー及びそれを用いた電子機器に関する。
従来、カーナビゲーションシステム、携帯電話機、航空機の姿勢検知やビデオカメラの手ぶれ補正等に、角速度を検出するジャイロセンサーが用いられている。ジャイロセンサーは、一定の振動数で振動する振動マスに角速度が加わった時に、当該振動マスに生じるコリオリ力を検出することによって、角速度を検出するものである。近年では、シリコンなどの半導体基板を、フォトリソグラフィー技術を用いて加工することにより、小型のジャイロセンサーを作製するMEMS(Micro Electro Mechanical System)技術が提案されている。
一般的に1軸回りの角速度を検出するMEMSジャイロセンサーは、2つの振動マスを互いに逆位相で駆動振動させる構成になっている(例えば特許文献1参照)。このように構成する主な目的は、直線加速度を受けたときに検出される信号を相殺し、角速度だけを検出させるためである。
特表平9−512106号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、1軸回りの角速度を検出するために振動マスが2つ必要になるため、多軸回りの角速度を検出する場合には、必要となる振動マスの数が検出軸の数に比例して増加することとなる。例えば3軸回りの角速度を検出するためには、振動マスが6個必要となる。したがって、多軸回りの角速度を検出する場合には、ジャイロセンサーの小型化が非常に困難となる。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであって、少ない振動マスで多軸回りの角速度を検出することを可能とするジャイロセンサー及びそれを用いた電子機器を提供することを目的とする。
また、本発明は、少ない振動マスで多軸回りの角速度を検出することを可能にするとともに、加速度による角速度の検出誤差を低減することが可能なジャイロセンサー及びそれを用いた電子機器を提供することを目的とする。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
[適用例1]可動検出電極部を備えた振動マスと、平面視で該可動検出電極部と重なる位置に配置された固定検出電極部と、前記振動マスから第1方向に延出する第1駆動部と、前記振動マスから前記第1方向と交差する第2方向に延出する第2駆動部と、前記第1駆動部に対し前記第2駆動部の位相差が90度異なるように前記第1駆動部及び前記第2駆動部に交流電圧を印加する交流電源部と、を備え、前記振動マスは、前記第1駆動部及び前記第2駆動部によって駆動されて、中心部が回動運動をすることを特徴とするジャイロセンサー。
本発明によれば、第1駆動部に対し第2駆動部の位相差が90度異なるように前記第1駆動部及び前記第2駆動部に交流電圧を印加し、振動マスは前記第1駆動部及び前記第2駆動部によって駆動されて、その中心部が回動運動をするため、1つの振動マスで多軸回りの角速度を検出することができる。
[適用例2]前記第1駆動部は、前記振動マスから前記第1方向に延出する第1可動電極部と、該第1可動電極部に対向して配置された第1固定電極部と、を含み、前記第2駆動部は、前記振動マスから前記第2方向に延出する第2可動電極部と、該第2可動電極部に対向して配置された第2固定電極部と、を含むことを特徴とする適用例1に記載のジャイロセンサー。
本発明によれば、第1可動電極部、第2可動電極部、第1固定電極部及び第2固定電極部によって、振動マスを回動させる第1駆動部と第2駆動部を形成することができる。
[適用例3]前記第1可動電極部にそれぞれ対向して配置された、前記第1固定電極部が備える各固定電極に印加される電圧は、互いに逆位相であり、前記第2可動電極部にそれぞれ対向して配置された、前記第2固定電極部が備える各固定電極に印加される電圧は、互いに逆位相であり、前記第1固定電極部に印加される電圧と、前記第2固定電極部に印加される電圧とは、互いに位相が90度異なっていることを特徴とする適用例2に記載のジャイロセンサー。
本発明によれば、印加する電圧の位相によって駆動マスを回動運動させることができる。
[適用例4]前記振動マスの外側に配置され、前記振動マスを支持する複数の支持部を備えたことを特徴とする適用例1乃至3の何れか1例に記載のジャイロセンサー。
本発明によれば、振動マスを安定して支持し、加速度による角速度の検出誤差を低減することができる。
[適用例5]前記振動マスは開口部を備え、該開口部の内部に前記振動マスを支持する支持部を備えたことを特徴とする適用例1乃至4の何れか1例に記載のジャイロセンサー。
本発明によれば、振動マスを安定して支持することができる。
[適用例6]前記第1可動電極部及び前記第2可動電極部の先端には、前記振動マスを支持する支持部が備えられたことを特徴とする適用例1乃至5の何れか1例に記載のジャイロセンサー。
本発明によれば、振動マスから遠い場所で振動マスを支持することができるため、振動マスの振動を妨げずに、振動マスを支持することができる。
[適用例7]適用例1乃至6の何れか1例に記載のジャイロセンサーが2つ設けられ、前記2つのジャイロセンサーの前記振動マスの回動方向は、互いに逆方向であり、一方のジャイロセンサーの出力信号と、他方のジャイロセンサーの出力信号の差動をとることを特徴とするジャイロセンサー。
本発明によれば、2つのジャイロセンサーの出力信号の差動をとることで加速度を相殺することができるため、少ない振動マスで多軸回りの角速度を検出することができるとともに、加速度による角速度の検出誤差を低減することが可能となる。
[適用例8]適用例1乃至7の何れか1例に記載のジャイロセンサーが搭載された電子機器。
本発明によれば、小型で高感度な電子機器とすることができる。
本発明の第1実施形態に係るジャイロセンサーの模式的平面図である。 図1に示すジャイロセンサーのA−A’断面図である。 速度Vと角速度Ωとコリオリ力Fcの関係を示す図である。 駆動電力、変位、速度、コリオリ力間の位相の関係を示すグラフである。 変形例に係る支持部を説明するための駆動マスの模式的平面図である。 他の変形例に係る支持部を説明するためのジャイロセンサーの模式的平面図である。 本発明の第2実施形態に係る差動検出型ジャイロセンサーの模式的平面図である。 本発明の電子機器を適用したモバイル型(またはノート型)のパーソナルコンピューターの構成を示す斜視図である。 本発明の電子機器を適用した携帯電話機(PHSも含む)の構成を示す斜視図である。 本発明の電子機器を適用したディジタルスチルカメラの構成を示す斜視図である。
次に、本発明に係る実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係るジャイロセンサー1の模式的平面図であり、図2は、図1に示すジャイロセンサー1のA−A’線断面図である。このジャイロセンサー1は、X−Y−Zの直交座標系でXY軸回りの回転角速度を検出する面内2軸センサーである。
ジャイロセンサー1は、XY平面内に配置された基板70上に、振動マス10と2つの第1駆動部20aと2つの第2駆動部20bとが、基板70との間に隙間を設けた状態で配置されている。
基板70は例えばガラスで形成されている。基板70の主面のうち振動マス10と対向する面であって、平面視で駆動マス10と重なる位置には、検出電極(「固定検出電極部」に対応)80が設けられている。
ジャイロセンサー1には、振動マス10と検出電極80との間の静電容量の変化を検出する静電容量検出回路(不図示)が接続されており、当該静電容量検出回路には、当該静電容量を示す出力信号から角速度を算出する角速度検出回路(不図示)が接続されている。
振動マス10は、例えばシリコンで形成され、本実施形態では、振動マス10自体が検出電極(「可動検出電極部」に対応)となっている。また、本実施形態では、振動マス10は円板形状を有しているが、振動マス10の形状は円板形状に限定されるものではなく、質量のある物体であればよく、例えば円環状、四角形状、多角形状、またはコの字形状であってもよい。
振動マス10は、その重心についての点対称位置で基板70上にバネ支持されている。本実施形態の場合は、振動マス10の周縁部に等間隔に設定された4点(直交2軸と振動マス10の周縁部との交点)それぞれには、バネ部30の一端が連結されている。バネ部30の他端はアンカー部40で基板70上に固定されている。バネ部30とアンカー部40で、振動マス10を支持する支持部が構成される。振動マス10を4つの支持部でバネ支持することで、振動マス10を安定して支持しつつ平面振動可能とすることができる。なお、支持部は4つに限定されることはなく、2つや3つであってもよく、或いは5つ以上であってもよい。
また、振動マス10の周縁部には、Y軸方向(「第1方向」に対応)に沿って配置される2つの第1駆動部20aと、X軸方向(「第2方向」に対応)に沿って配置される2つの第2駆動部20bと、が連結され、これらの駆動部20a、20bは振動マス10から十字状に延びている。第1駆動部20a、20a、第2駆動部20b、20bそれぞれは、駆動マス10の周縁部のうちバネ部30が連結されている4点の各中間地点に連結されている。第1駆動部20aと第2駆動部20bとは隣接して配置されており、駆動マス10から第1駆動部20aが延出する方向と、当該第1駆動部20aに隣接する第2駆動部20bが駆動マス10から延出する方向と、の角度は90°となっている。
第1駆動部20aは、駆動マス10からY軸方向に延出する可動電極(「第1可動電極部」に対応)21aと、当該可動電極21aにそれぞれ対向して配置された固定電極22a1、22a2(「第1固定電極部」に対応)と、を備えている。第2駆動部20bは、駆動マス10からX軸方向に延出する可動電極(「第2可動電極部」に対応)21bと、当該可動電極21bにそれぞれ対向して配置された固定電極22b1、22b2(「第2固定電極部」に対応)と、を備えている。可動電極21a、21bは、一端が振動マス10に連結されている。一方、固定電極22a1、22a2、22b1、22b2は、アンカー部41によって基板70と連結されている。可動電極21a、21b及び固定電極22a1、22a2、22b1、22b2は櫛歯状の電極指を有しており、可動電極21aと固定電極22a1、22a2の電極指、及び可動電極21bと固定電極22b1、22b2の電極指は、交互に一定の間隔をおいて配置されている。
各固定電極22a1、22a2、22b1、22b2には、当該固定電極22a1、22a2、22b1、22b2に交流電圧を印加する交流電源部50が接続されている。交流電源部50は図示しないコントローラにより制御され、コントローラは第1駆動部20aに対し第2駆動部20bの位相差が90度異なるように、第1駆動部20a及び第2駆動部20bに交流電圧を印加する。
本実施形態では、交流電源部50から、固定電極22a1に交流電圧V1、固定電極22a2に交流電圧V2、固定電極22b1に交流電圧V3、固定電極22b2に交流電圧V4が印加されるものとする。そして、交流電圧V1、V2、V3、V4は、振幅が同一の正弦波であり、交流電圧V1と交流電圧V2は逆位相、交流電圧V3は交流電圧V1に対し位相が90°遅れ(又は、90°進み)、交流電圧V3と交流電圧V4は逆位相となるように印加されている。このような設定は前記コントローラにより行えばよい。
第1駆動部20a及び第2駆動部20bに交流電圧が印加されると、固定電極22a1、22a2と可動電極21aとの間、及び固定電極22b1、22b2と可動電極21bとの間に静電力が働き、第1駆動部20aの可動電極21aがX軸方向に振動し、第2駆動部20bの可動電極21bがY軸方向に振動する。本実施形態では、第2駆動部20bの可動電極21b、固定電極22b1、22b2それぞれに印加される電圧の位相は、第1駆動部20aの可動電極21a、固定電極22a1、22a2それぞれに対し印加される交流電圧の位相よりも90°遅れているため、4つの可動電極21a、21bに連結された振動マス10は、振動マス10の中心部が矢印D1の方向に略円の軌跡を描くように回動運動を行う。
すなわち、振動マス10の回動運動は、X軸方向の往復振動とY軸方向の往復振動の合成である。振動マス10がX軸方向に振動しているときにY軸回りの角速度が検出されると、コリオリ力FcがZ軸方向に作用するので、振動マス10と検出電極80との距離が変化する。同様に、振動マス10がY軸方向に振動しているときにX軸回りの角速度が検出されると、同様にコリオリ力FcがZ軸方向に作用し、振動マス10と検出電極80との距離が変化する。
これは、図3に示すように、速度Vで移動する物体mに対して、その速度方向に直交する軸回りの角速度Ωが加わった場合に、残りの軸方向にコリオリ力Fcが発生することによる。
この結果、振動マス10と検出電極80との間の静電容量が変化する。この静電容量の変化量ΔCは角速度Ωの大きさに比例するため、静電容量検出部により検出された静電容量の変化量ΔCを示す出力信号から、X軸回り、Y軸回りの角速度Ωを算出することができる。静電容量の変化量ΔCの検出は、検出電極80と振動マス10とに電気的接続状態にある部材、例えばバネ部30のアンカー部40を利用すればよい。あるいは検出電極80と駆動部20a、20bの可動電極21a、21bを利用することも考えられる。
この場合、X軸、Y軸回りの角速度それぞれに対応する静電容量の変化量を示す出力信号が連続して検出されるが、振動マス10のX軸方向及びY軸方向の駆動振動は90°の位相差があるため、この位相差の情報に基づいて、出力信号をX軸回りの角速度により生じた成分と、Y軸回りの角速度により生じた成分とに時間方向で分離することができる。この結果、X軸回り及びY軸回りの角速度それぞれを算出することができる。
図4(a)は、固定電極22a1に印加される駆動電力Fdrive_xの位相(交流電圧V1の位相)と、当該駆動電力Fdrive_xによる振動マス10のX軸方向への変位Xと、振動マス10のX軸方向への速度Vxと、Y軸回りに角速度Ωが印加された場合に質量mの振動マス10にかかるコリオリ力Fcori_xと、の位相の関係を示すグラフである。グラフの横軸は時間経過を示し、縦軸は、電力、速度、距離等の大きさを示す。交流電源部50により駆動電力Fdrive_xが固定電極22a1に印加されると、可動電極21aとの間に静電力が発生して、可動電極21aが共振振動し、可動電極21aに連結された振動マス10も振動する。共振により振動するため、振動マス10の変位Xの位相は駆動電力Fdrive_xの位相に90°遅れる。
振動マス10のX軸方向への速度Vxは、変位Xを時間で微分したものであり、速度Vxの位相は変位Xの位相よりも90°進む。コリオリ力Fcori_xは、速度Vxと同位相であり、2mVxΩで算出される。したがって、コリオリ力cori_xは、駆動電力Fdrive_xと同位相で検出される。
なお、固定電極22a2に印加される交流電圧V2については、交流電圧V1と逆位相の関係となり、変位X、速度Vx、コリオリ力Fcori_xの波形は図4(a)と同様となる。
図4(b)は、駆動電力Fdrive_yの位相(交流電圧V3の位相)と、当該駆動電力Fdrive_yによる振動マス10のY軸方向への変位Yと、振動マス10のY軸方向への速度Vyと、X軸回りに角速度Ωが印加された場合のコリオリ力Fcori_yと、の位相の関係を示すグラフである。これらのグラフは、図4(a)のグラフにおける波形の位相を90°遅延させたものになっている。
なお、固定電極22b1に印加される交流電圧V4については、交流電圧V3と逆位相の関係となり、変位Y、速度Vy、コリオリ力Fcori_yの波形の位相は図4(b)と同様となる。
これらの位相の情報に基づいて、X軸回り及びY軸回りの角速度それぞれを算出することができる。
なお、上述した実施形態で示したバネ部30の屈曲形状は一例に過ぎず、バネ部30の折り返し部分の数や向きは任意であってよいし、或いはバネ部30に屈曲がなく直線形状であってもよい。
また、上述した実施形態では、支持部として、4つのバネ部30とアンカー部40が振動マス10を支持するとして説明したが、振動マス10を支持する方式はこれに限定されることはない。例えば、図5に示すように、振動マス10の中央部に開口部10aを設けて駆動マス10を円環状とし、基板70上に設けた1点のアンカー部40と、振動マス10の内周とをバネ部30で接合することで、開口部10aの内部に支持部を設けるようにしてもよい。この場合、バネ部30を、アンカー部40から略十字の方向に延びるように配置することで、振動マス10を安定して支持することができる。
或いは、図6に示すように、可動電極21a、21bの振動マス10と連結されている側とは反対側の先端部をバネ部30の一端と接続し、当該バネ部30の他端をアンカー部40で固定することで、振動マス10を支持するようにしてもよい。この場合には、振動マス10は遠い位置から支持されることとなるため、振動マス10の振動を妨げることがない。
或いは、バネ部30及びアンカー部40を設けずに、基板70上に絶縁体の突起を設け、当該突起で振動マス10を支持するようにしてもよい。この場合には、ジャイロセンサー1に駆動電力が印加されていない時は振動マス10は突起上に載置される。駆動電力として、固定電極に直流電圧と交流電圧を印加することで、直流成分で可動電極に対する静電引力とし、交流成分を振動成分とすることができる。これにより、駆動電力が印加されている時は、振動マス10が静電力で突起から浮くようになるため、振動マス10の振動を妨げることがない。また、このような突起を設けることで、基板70と振動マス10との貼り付きを防止することができる。
以上説明したように、振動マス10を複数設けなくても、第1駆動部20aに対し第2駆動部20bの位相差が90°度異なるように、第1駆動部20a及び第2駆動部20bに交流電圧を印加することで、振動マス10は第1駆動部20a及び第2駆動部20bに駆動されて、その中心部が略円の軌跡を描く回動運動をする。そして、1つの振動マス10のXY平面内の回動運動はX軸方向及びY軸方向についての振動運動に分離することができるため、位相情報に基づいて、測定信号をX軸回りの角速度により生じた成分と、Y軸回りの角速度により生じた成分とに分離することで、X軸回り及びY軸回りの角速度それぞれを算出することができる。したがって、多軸検出用のジャイロセンサー1であっても小型化が可能となる。また、振動マス10を支持部で支持することで、X軸方向又はY軸方向の直線加速度による角速度の誤検出を低減することができる。
なお、上述した実施形態では、第1駆動部20aと第2駆動部20bとを2つずつ設け、合計4つの駆動部を設けるとして説明したが、駆動部の数はこれに限定されることはなく、第1駆動部20aと第2駆動部20bとが少なくとも1つずつあればよい。
また、上述した実施形態では、第1の駆動部20aと第2の駆動部20bとは、延出方向が互いに直交するように配置されているとして説明したが、第1の駆動部20aと第2の駆動部20bとの延出方向の角度は90°に限らず、互いに交差するように配置されていればよい。
次に、本発明の第2実施形態について説明する。図7は、本発明の第2実施形態に係るジャイロセンサー1Aの模式的平面図である。
本実施形態に係るジャイロセンサー1Aは、第1実施形態に係る2つのジャイロセンサー1を同一の基板にX軸方向に並列に配置したものである。ただし、2つのジャイロセンサー1の振動マス10の回動方向D1、D2が互いに逆方向になるように設定される。これは、第1駆動部20aと第2駆動部20bとの間の位相差が図7に示す左右のジャイロセンサー1(1L、1R)で互いに正負逆(+90度と−90度)となるようにすることで実現できる。
本実施形態においては、2つのジャイロセンサー1の振動マス10の中心部は、それぞれ矢印D1、D2の向きに互いに逆方向に回動運動するため、X軸回り又はY軸回りに角速度を受けたときの2つのジャイロセンサー1L、1Rの駆動振動は互いに逆相であり、コリオリ力の向きも互いに逆向きになる。
一方、2つのジャイロセンサー1L、1Rが直線加速度を受けたときは、2つの振動マス10は同じ方向に変位する。
したがって、各ジャイロセンサー1L、1Rの出力信号の作動をとる、つまり、ジャイロセンサー1Aの静電容量の変化量ΔCを示す出力信号を、各ジャイロセンサー1L、1Rの静電容量の変化量ΔC1、ΔC2を示す出力信号の差分として算出することで、加速度に関する信号を相殺し、角速度に関する信号のみを残すことができる。したがって、加速度による誤差の影響を受けない、X軸、Y軸方向の高精度な角速度検出が可能となる。
次に、本発明の電子機器を説明する。
図8は、本発明の電子機器を適用したモバイル型(またはノート型)のパーソナルコンピューターの構成を示す斜視図である。
この図において、パーソナルコンピューター1100は、キーボード1102を備えた本体部1104と、表示ユニット1106とにより構成され、表示ユニット1106は、本体部1104に対しヒンジ構造部を介して回動可能に支持されている。
このようなパーソナルコンピューター1100には、ジャイロセンサー1が内蔵されている。
図9は、本発明の電子機器を適用した携帯電話機(PHSも含む)の構成を示す斜視図である。
この図において、携帯電話機1200は、アンテナ(図示せず)、複数の操作ボタン1202、受話口1204および送話口1206を備え、操作ボタン1202と受話口1204との間には、表示部が配置されている。
このような携帯電話機1200には、ジャイロセンサー1が内蔵されている。
図10は、本発明の電子機器を適用したディジタルスチルカメラの構成を示す斜視図である。なお、この図には、外部機器との接続についても簡易的に示されている。
ここで、通常のカメラは、被写体の光像により銀塩写真フィルムを感光するのに対し、ディジタルスチルカメラ1300は、被写体の光像をCCD(Charge Coupled Device)などの撮像素子により光電変換して撮像信号(画像信号)を生成する。
ディジタルスチルカメラ1300におけるケース(ボディー)1302の背面には、表示部が設けられ、CCDによる撮像信号に基づいて表示を行う構成になっており、表示部は、被写体を電子画像として表示するファインダとして機能する。
また、ケース1302の正面側(図中裏面側)には、光学レンズ(撮像光学系)やCCDなどを含む受光ユニット1304が設けられている。
撮影者が表示部に表示された被写体像を確認し、シャッタボタン1306を押下すると、その時点におけるCCDの撮像信号が、メモリ1308に転送・格納される。
また、このディジタルスチルカメラ1300においては、ケース1302の側面に、ビデオ信号出力端子1312と、データ通信用の入出力端子1314とが設けられている。そして、図示されるように、ビデオ信号出力端子1312にはテレビモニタ1430が、デ−タ通信用の入出力端子1314にはパーソナルコンピューター1440が、それぞれ必要に応じて接続される。さらに、所定の操作により、メモリ1308に格納された撮像信号が、テレビモニタ1430や、パーソナルコンピューター1440に出力される構成になっている。このようなディジタルスチルカメラ1300には、ジャイロセンサー1が内蔵されている。
このような電子機器は、小型で高感度なジャイロセンサー1を備えるので、優れた信頼性を有する。
なお、本発明の電子機器は、図8のパーソナルコンピューター(モバイル型パーソナルコンピューター)、図9の携帯電話機、図10のディジタルスチルカメラの他にも、例えば、インクジェット式吐出装置(例えばインクジェットプリンタ)、ラップトップ型パーソナルコンピューター、テレビ、ビデオカメラ、ビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳(通信機能付も含む)、電子辞書、電卓、電子ゲーム機器、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、防犯用テレビモニタ、電子双眼鏡、POS端末、医療機器(例えば電子体温計、血圧計、血糖計、心電図計測装置、超音波診断装置、電子内視鏡)、魚群探知機、各種測定機器、計器類(例えば、車両、航空機、船舶の計器類)、フライトシュミレータ等に適用することができる。
以上、本発明のジャイロセンサー及び電子機器について図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれらに限定されるものでなはなく、特許請求の範囲に記載された本発明の技術思想の範囲で種々の変形が可能である。
1(1R、1L)、1A………ジャイロセンサー、10………振動マス、20a………第1駆動部、20b………第2駆動部、21a、21b………可動電極、22a1、22a2、22b1、22b2………固定電極、30………バネ部、40、41………アンカー部、50………交流電源部、70………基板、80………検出電極。

Claims (8)

  1. 可動検出電極部を備えた振動マスと、
    平面視で該可動検出電極部と重なる位置に配置された固定検出電極部と、
    前記振動マスから第1方向に延出する第1駆動部と、
    前記振動マスから前記第1方向と交差する第2方向に延出する第2駆動部と、
    前記第1駆動部に対し前記第2駆動部の位相差が90度異なるように前記第1駆動部及び前記第2駆動部に交流電圧を印加する交流電源部と、を備え、
    前記振動マスは、前記第1駆動部及び前記第2駆動部によって駆動されて、中心部が回動運動をすることを特徴とするジャイロセンサー。
  2. 前記第1駆動部は、前記振動マスから前記第1方向に延出する第1可動電極部と、該第1可動電極部に対向して配置された第1固定電極部と、を含み、
    前記第2駆動部は、前記振動マスから前記第2方向に延出する第2可動電極部と、該第2可動電極部に対向して配置された第2固定電極部と、を含むことを特徴とする請求項1に記載のジャイロセンサー。
  3. 前記第1可動電極部にそれぞれ対向して配置された、前記第1固定電極部が備える各固定電極に印加される電圧は、互いに逆位相であり、
    前記第2可動電極部にそれぞれ対向して配置された、前記第2固定電極部が備える各固定電極に印加される電圧は、互いに逆位相であり、
    前記第1固定電極部に印加される電圧と、前記第2固定電極部に印加される電圧とは、互いに位相が90度異なっていることを特徴とする請求項2に記載のジャイロセンサー。
  4. 前記振動マスの外側に配置され、前記振動マスを支持する複数の支持部を備えたことを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載のジャイロセンサー。
  5. 前記振動マスは開口部を備え、該開口部の内部に前記振動マスを支持する支持部を備えたことを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載のジャイロセンサー。
  6. 前記第1可動電極部及び前記第2可動電極部の先端には、前記振動マスを支持する支持部が備えられたことを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載のジャイロセンサー。
  7. 請求項1乃至6の何れか1項に記載のジャイロセンサーが2つ設けられ、
    前記2つのジャイロセンサーの前記振動マスの回動方向は、互いに逆方向であり、
    一方のジャイロセンサーの出力信号と、他方のジャイロセンサーの出力信号の差動をとることを特徴とするジャイロセンサー。
  8. 請求項1乃至7の何れか1項に記載のジャイロセンサーが搭載された電子機器。
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