以下、図面を用いて、本発明に係る遊技台(例えば、パチンコ機100等の弾球遊技機やスロット機等の回胴遊技機)について詳細に説明する。
<全体構成>
まず、図1を用いて、本発明を適用することができるパチンコ機100の全体構成について説明する。なお、同図はパチンコ機100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。
パチンコ機100は、外枠102と、本体104と、前面枠扉106と、球貯留皿付扉108と、発射装置110と、遊技盤200と、をその前面(遊技者側)に備える。
外枠102は、遊技機設置営業店に設けられた設置場所(島設備等)へと固定させるための縦長方形状から成る木製の枠部材である。
本体104は、外枠102の内部に備えられ、施錠機能付きで且つ、ヒンジ部112を介して外枠102に回動自在に装着された縦長方形状の遊技機基軸体となる扉部材である。また、本体104は、枠状に形成され、内側に空間部114を有している。このパチンコ機100を設置した店舗(遊技店)の店員は、この本体104を開閉操作することが可能であり、本体104が開いたことを検出する本体開放センサ1041が設けられている。
前面枠扉106は、施錠機能付きで且つ開閉自在となるようにパチンコ機100の前面側となる本体104の前面に対しヒンジ部112を介して装着され、枠状に構成されることでその内側を開口部116とした扉部材である。遊技店の店員は、この前面枠扉106も開閉操作することが可能であり、前面枠扉106が開いたことを検出する前面枠扉センサ1061も設けられている。なお、この前面枠扉106には、開口部116にガラス製又は樹脂製の透明板部材118が設けられ、前面側には、スピーカ120や枠ランプ122が取り付けられている。前面枠扉106の後面と遊技盤200の前面とで遊技領域124が設けられる空間を区画形成する。なお、ここでの説明では、光源をLEDとするものもランプと称する。
球貯留皿付扉108は、パチンコ機100の前面において本体104の下側に対して、施錠機能付きで且つ開閉自在となるように装着された扉部材である。この球貯留皿付扉108は、前面枠扉106を開放した状態で操作可能となる開放レバー1081を押すことによって開く。また、球貯留皿付扉108が開いたことを検出する球貯留皿付扉センサ1082も設けられている。球貯留皿付扉108は、複数の遊技球(以下、単に「球」と称する場合がある)が貯留可能で且つ発射装置110へと遊技球を案内させる通路が設けられている上皿126と、上皿126に貯留しきれない遊技球を貯留する下皿128と、遊技者の操作によって上皿126に貯留された遊技球を下皿128へと排出させる球抜ボタン130と、遊技者の操作によって下皿128に貯留された遊技球を遊技球収集容器(俗称、ドル箱)へと排出させる球排出レバー132と、遊技者の操作によって発射装置110へと案内された遊技球を遊技盤の遊技領域124へと打ち出す球発射ハンドル134と、遊技者の操作によって各種演出装置206(図2参照)の演出態様に変化を与えるチャンスボタン136と、チャンスボタン136に内蔵され、そのチャンスボタン136を発光させるチャンスボタンランプ138と、遊技店に設置されたカードユニット(CRユニット)に対して球貸し指示を行う球貸操作ボタン140と、カードユニットに対して遊技者の残高の返却指示を行う返却操作ボタン142と、遊技者の残高やカードユニットの状態を表示する球貸表示部144と、を備える。また、図1に示すパチンコ機100には、下皿128が遊技球によって満タンになったことを検知する下皿満タン検知センサ(不図示)が設けられている。
発射装置110は、本体104の下方に取り付けられ、球発射ハンドル134が遊技者に操作されることによって回動する発射杆146と、遊技球を発射杆146の先端で打突する発射槌148と、を備える。この発射装置110は、遊技者に球発射ハンドル134が継続的に発射操作されている間は、所定の発射期間(例えば0.6秒)の経過ごとに遊技球を遊技盤の遊技領域124へ向けて発射する。
遊技盤200は、前面に遊技領域124を有し、本体104の空間部114に臨むように、所定の固定部材を用いて本体104に着脱自在に装着されている。遊技領域124は、遊技盤200を本体104に装着した後、開口部116から観察することができる。なお、図1では遊技領域124の具体的構成は図示省略してあり、その具体的構成は図3に示す。
図2は、図1のパチンコ機100を背面側から見た外観図である。
パチンコ機100の背面上部には、上方に開口した開口部を有し、遊技球を一時的に貯留するための球タンク150と、この球タンク150の下方に位置し、球タンク150の底部に形成した連通孔を通過して落下する球を背面右側に位置する払出装置152に導くためのタンクレール154とを配設している。
払出装置152は、筒状の部材からなり、その内部には、不図示の払出モータとスプロケットと払出センサとを備えている。この払出装置152は、着脱自在なものであり、所定位置に装着されると、タンクレール154の下流端に接続する。
スプロケットは、払出モータによって回転可能に構成されており、タンクレール154を通過して払出装置152内に流下した遊技球を一時的に滞留させると共に、払出モータを駆動して所定角度だけ回転することにより、一時的に滞留した遊技球を払出装置152の下方へ1個ずつ送り出すように構成している。すなわち、払出装置152は、遊技球に駆動力を与えてその遊技球を搬送する球送り装置の一種である。
払出センサは、スプロケットが送り出した遊技球の通過を検知するためのセンサであり、遊技球が通過しているときにハイまたはローの何れか一方の信号を、遊技球が通過していないときはハイまたはローの何れか他方の信号を払出制御部600へ出力する。この払出センサを通過した遊技球は、不図示の球レールを通過してパチンコ機100の前面側に配設した上皿126に到達するように構成しており、パチンコ機100は、所定の付与条件が成立したことに基づいて遊技者にその付与条件に応じた量の遊技価値(遊技球)をこの構成により付与する(払い出す)。
払出装置152の図中左側には、遊技全般の制御処理を行う主制御部300(図4参照)を構成する主基板156を収納する主基板ケース158、主制御部300が生成した処理情報に基づいて演出に関する制御処理を行う第1副制御部400(図4参照)を構成する第1副基板160を収納する第1副基板ケース162、第1副制御部400が生成した処理情報に基づいて演出に関する制御処理を行う第2副制御部500(図4参照)を構成する第2副基板164を収納する第2副基板ケース166、遊技球の払出に関する制御処理を行う払出制御部600(図4参照)を構成するとともに遊技店員の操作によってエラーを解除するエラー解除スイッチ168を備える払出基板170を収納する払出基板ケース172、遊技球の発射に関する制御処理を行う発射制御部630(図4参照)を構成する発射基板174を収納する発射基板ケース176、各種電気的遊技機器に電源を供給する電源管理部660(図4参照)を構成するとともに遊技店員の操作によって電源をオンオフする電源スイッチ178と電源投入時に操作されることによってRAMクリア信号を主制御部300に出力するRAMクリアスイッチ180とを備える電源基板182を収納する電源基板ケース184、および払出制御部600とカードユニットとの信号の送受信を行うCRインターフェース部186を配設している。
図3は、遊技盤200を正面から見た略示正面図である。
遊技盤200には、外レール202と内レール204とを配設し、遊技球が転動可能な遊技領域124を区画形成している。
遊技領域124の略中央には、演出装置206を配設している。この演出装置206には、略中央に装飾図柄表示装置208を配設し、その周囲に、普通図柄表示装置210と、第1特別図柄表示装置212と、第2特別図柄表示装置214と、普通図柄保留ランプ216と、第1特別図柄保留ランプ218と、第2特別図柄保留ランプ220と、高確中ランプ222を配設している。なお、以下、普通図柄を「普図」と称する場合があり、特別図柄、第1特別図柄、第2特別図柄のうちの一つまたは複数を「特図」と称する場合がある。
演出装置206は、演出可動体A224や演出可動体B225を動作して演出を行うものであり、詳細については後述する。
装飾図柄表示装置208は、装飾図柄ならびに演出に用いる様々な表示を行うための表示装置であり、図1に示すパチンコ機100では液晶表示装置(Liquid Crystal Display)によって構成する。この装飾図柄表示装置208は、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cおよび演出表示領域208dの4つの表示領域に分割し、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208bおよび右図柄表示領域208cはそれぞれ異なった装飾図柄を表示し、演出表示領域208dは演出に用いる画像を表示する。さらに、各表示領域208a、208b、208c、208dの位置や大きさは、装飾図柄表示装置208の表示画面内で自由に変更することを可能としている。なお、装飾図柄表示装置208として液晶表示装置を採用しているが、液晶表示装置でなくとも、種々の演出や種々の遊技情報を表示可能に構成されていればよく、例えば、ドットマトリクス表示装置、7セグメント表示装置、有機EL(ElectroLumineS3ence)表示装置、リール(ドラム)式表示装置、リーフ式表示装置、プラズマディスプレイ、プロジェクタを含む他の表示デバイスを採用してもよい。
普図表示装置210は、普図の表示を行うための表示装置であり、図1に示すパチンコ機100では7セグメントLEDによって構成する。第1特図表示装置212および第2特図表示装置214は、特図の表示を行うための表示装置であり、図1に示すパチンコ機100では7セグメントLEDによって構成する。これらの第1特図表示装置212および第2特図表示装置214は、所定の図柄表示手段である。なお、装飾図柄表示装置208に表示される装飾図柄は、第1特図表示装置212や第2特図表示装置214に表示される図柄を、演出を高めた形で表す図柄であり、装飾図柄表示装置208も、所定の図柄表示手段としてもよい。
普図保留ランプ216は、保留している所定の第1の変動遊技(詳細は後述する普図変動遊技)の数を示すためのランプであり、図1に示すパチンコ機100では、普図変動遊技を所定数(例えば、4つ)まで保留することを可能としている。
第1特図保留ランプ218および第2特図保留ランプ220は、保留している所定の第2の変動遊技(詳細は後述する特図変動遊技)の数を示すためのランプであり、図1に示すパチンコ機100では、特図変動遊技を所定数(例えば、4つ、第1特図用と第2特図用を合わせると8つ)まで保留することを可能としている。ここにいう保留とは、後述する始動情報に基づく各種判定処理(抽選処理等)の開始を保留することを意味する。
高確中ランプ222は、現在の図柄制御状態を示す報知を行なうためのランプ(報知手段)である。この高確中ランプ222は、電源が投入されてから大当り遊技の開始まで、現在の図柄制御状態を示す報知を行ない、それ以降は、現在の図柄制御状態を示す報知をしないように構成している。また図柄制御状態では、電源が再投入された場合には、電源が遮断される直前の図柄制御状態に復帰する。この図柄制御状態については後述するが、ここでの図柄制御状態として、通常状態、時短状態(電サポ状態)、および確変状態のうちのいずれの状態としてもよいし、特図確変ありの状態および特図確変なしの状態のうちの一方の状態としてもよい。
なお、本明細書では制御状態という遊技台(パチンコ機100)の内部における状態をさす文言を用いて説明するが、この制御状態という文言にはいわゆる遊技状態の概念が含まれる。
また、この演出装置206の周囲には、一般入賞口226と、普図始動口228と、第1特図始動口230と、第2特図始動口232と、可変入賞口234を配設している。
一般入賞口226は、図1に示すパチンコ機100では遊技盤200に複数配設しており、この一般入賞口226への入球を所定の球検出センサ(図示省略)が検出した場合(一般入賞口226に入賞した場合)、図2に示す払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、10個)の球を賞球として図1に示す上皿126に排出する。上皿126に排出した球は遊技者が自由に取り出すことが可能であり、これらの構成により、入賞に基づいて賞球を遊技者に払い出すようにしている。なお、一般入賞口226に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。ここでは、入賞の対価として遊技者に払い出す球を「賞球」、遊技者に貸し出す球を「貸球」と区別して呼ぶ場合があり、「賞球」と「貸球」を総称して「球(遊技球)」と呼ぶ。
普図始動口228は、ゲートやスルーチャッカーと呼ばれる、遊技領域124の所定の領域を球が通過したか否かを判定するための装置で構成しており、図1に示すパチンコ機100では遊技盤200の左側に1つ配設している。普図始動口228を通過した球は一般入賞口226に入球した球と違って、遊技島側に排出することはない。球が普図始動口228を通過したことを所定の球検出センサが検出した場合、パチンコ機100は、普図表示装置210による普図変動遊技を開始する。
第1特図始動口230は、図1に示すパチンコ機100では遊技盤200の中央に1つだけ配設している。この第1特図始動口230は、遊技球が進入する入り口の大きさが変化しない第一の始動領域である。第1特図始動口230への入球を所定の球検出センサが検出した場合、図2に示す払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、3個)の球を賞球として上皿126に排出するとともに、第1特図表示装置212による特図変動遊技を開始する。なお、第1特図始動口230に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。この第1特図始動口230は、始動領域の一つであり、自身の大きさが変化しない固定始動領域の一例に相当する。
第2特図始動口232は、図1に示すパチンコ機100では普図始動口228の下側に1つだけ配設している。すなわち、第2特図始動口232は、遊技盤200の右側に設けられている。この第2特図始動口232の近傍には、ソレノイドによって左右に開閉自在な一対の羽根部材2321が設けられており、一対の羽根部材2321と第2特図始動口232を併せたものが、可変始動手段に相当し、一般には、電動チューリップ(電チュー)と呼ばれる。一対の羽根部材2321は、第2特図始動口232への入賞の難易度を変更する部材である。すなわち、一対の羽根部材2321が閉じたままでは第2特図始動口232への入球は不可能であり、一対の羽根部材2321が閉じた態様は入賞困難な開閉態様である。一方、普図変動遊技に当選し、普図表示装置210が当り図柄を停止表示した場合に一対の羽根部材2321が所定の時間間隔、所定の回数で開閉し、第2特図始動口232への球の入球が可能(入賞容易状態)になり、一対の羽根部材2321が開いた開状態は入賞容易な状態である。すなわち、第2特図始動口232は、入り口(遊技球の進入口)の大きさが小サイズ(第1の大きさに相当)と大サイズ(第2の大きさに相当)のうちのいずれか一方のサイズからいずれか他方のサイズに変化する、遊技球の進入のしやすさが可変の可変始動領域であって、第二の始動領域の一例に相当する。この大サイズの大きさは、第1特図始動口230の入り口の大きさよりも大きい。一対の羽根部材2321が開いた状態では、遊技領域124に進入した遊技球のうち、固定始動領域である第1特図始動口230に進入する遊技球よりも、可変始動領域である第2特図始動口232に進入する遊技球の方が多い。一方、小サイズの大きさは、第1特図始動口230の入り口の大きさよりも小さいか、あるいは第1特図始動口230の入り口の大きさ以下である。第2特図始動口232への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、4個)の球を賞球として上皿126に排出するとともに、第2特図表示装置214による特図変動遊技を開始する。なお、第2特図始動口232に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
可変入賞口234は、図1に示すパチンコ機100では遊技盤200の中央部下方に1つだけ配設している。この可変入賞口234は、可変入賞開口と、ソレノイドによってその可変入賞開口を開閉自在な扉部材2341とを備えている。可変入賞開口は大入賞口と呼ばれることがあり、可変入賞口234はアタッカと呼ばれることがある。扉部材2341は、所定の閉状態およびその閉状態よりも遊技球の、可変入賞開口への進入が容易な開状態のうちのいずれか一方の状態からいずれか他方の状態に状態変更する。閉状態および開状態はともに静止状態であり、閉状態は所定の第1の静止状態であり、図1に示すパチンコ機100の可変入賞口234における閉状態は、扉部材2341が遊技盤200の遊技者側の面と一致した静止状態である。一方、開状態は所定の第2の静止状態であり、図1に示すパチンコ機100の可変入賞口234における開状態は、扉部材2341が遊技盤200に対して略垂直になるまで遊技者側に回動した静止状態である。可変入賞口234は、後述する大当り遊技が開始されるまでは閉状態を維持し、大当り遊技が開始されると、開状態と閉状態との間で状態変更を繰り返す。なお、閉状態には、完全に閉塞してしる状態の他、遊技球の進入が実質的に不可能な程度に少し開いている状態であってもよい。また、可変入賞口は、遊技球が通過したり入り込んだりすること等によって遊技球の入賞となるものであればよく、図3に示すものに限定されない。特図変動遊技に当選して第1特図表示装置212あるいは第2特図表示装置214が大当り図柄を停止表示した場合に扉部材2341が所定の時間間隔、所定の回数で開閉する。可変入賞口234への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、15個)の球を賞球として上皿126に排出する。なお、可変入賞口234に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
さらに、これらの入賞口や始動口の近傍には、風車と呼ばれる円盤状の打球方向変換部材236や、遊技釘238を複数個、配設していると共に、内レール204の最下部には、いずれの入賞口や始動口にも入賞しなかった球をパチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出するためのアウト口240を設けている。
上皿126に収容されている球は発射レールの発射位置に供給される。このパチンコ機100では、遊技者の球発射ハンドル134の操作量に応じた強度で発射モータを駆動し、発射杆146および発射槌148によって外レール202、内レール204を通過させて遊技領域124に打ち出す。そして、遊技領域124の上部に到達した球は、打球方向変換部材236や遊技釘238等によって進行方向を変えながら下方に落下し、入賞口(一般入賞口226、可変入賞口234)や始動口(第1特図始動口230、第2特図始動口232)に入賞するか、いずれの入賞口や始動口にも入賞することなく、または普図始動口228を通過するのみでアウト口240に到達する。
<演出装置206>
次に、パチンコ機100の演出装置206について説明する。
この演出装置206の前面側には、遊技球の転動可能な領域にワープ装置242およびステージ244を配設し、遊技球の転動不可能な領域に演出可動体A224を配設している。また、演出装置206の背面側には、装飾図柄表示装置208および遮蔽装置246(以下、扉と称する場合がある)を配設している。すなわち、演出装置206において、装飾図柄表示装置208および遮蔽装置246は、ワープ装置242、ステージ244、および演出可動体A224の後方に位置することとなる。
ワープ装置242は、演出装置206の左上方に設けたワープ入口242aに入った遊技球を演出装置206の前面下方のステージ244にワープ出口242bから排出する。
ステージ244は、ワープ出口242bから排出された球や遊技釘238などによって乗り上げた球などが転動可能であり、ステージ244の中央部には、通過した球が第1特図始動口230へ入球し易くなるスペシャルルート244aを設けている。
演出可動体A224は、人間の右腕の上腕と前腕を模した上腕部224aと前腕部224bとからなり、肩の位置に上腕部224aを回動させる不図示の上腕モータと肘の位置に前腕部224bを回動させる不図示の前腕モータを備える。演出可動体A224は、上腕モータと前腕モータによって装飾図柄表示装置208の前方を移動する腕役物である。
また、演出装置206には、演出可動体B225も用意されている。演出可動体B225は、装飾図柄表示装置208よりも遊技者側で昇降する家紋役物であり、この図3では装飾図柄表示装置208よりも上方にあり、遊技者から見えない位置に隠されている。
遮蔽装置246は、格子状の左扉246aおよび右扉246bからなり、装飾図柄表示装置208および前面ステージ244の間に配設する。左扉246aおよび右扉246bの上部には、不図示の2つのプーリに巻き回したベルトをそれぞれ固定している。すなわち、左扉246aおよび右扉246bは、モータによりプーリを介して駆動するベルトの動作に伴って左右にそれぞれ移動する。遮蔽装置246は、左扉246aおよび右扉246bを閉じた状態ではそれぞれの内側端部が重なり、遊技者が装飾図柄表示装置208を視認し難いように遮蔽する。左扉246aおよび右扉246bを開いた状態ではそれぞれの内側端部が装飾図柄表示装置208の表示画面の外側端部と若干重なるが、遊技者は装飾図柄表示装置208の表示の全てを視認可能である。また、左扉246aおよび右扉246bは、それぞれ任意の位置で停止可能であり、例えば、表示した装飾図柄がどの装飾図柄であるかを遊技者が識別可能な程度に、装飾図柄の一部だけを遮蔽するようなことができる。なお、左扉246aおよび右扉246bは、格子の孔から後方の装飾図柄表示装置208の一部を視認可能にしてもよいし、格子の孔の障子部分を半透明のレンズ体で塞ぎ、後方の装飾図柄表示装置208による表示を漠然と遊技者に視認させるようにしてもよいし、格子の孔の障子部分を完全に塞ぎ(遮蔽し)、後方の装飾図柄表示装置208を全く視認不可にしてもよい。
図1に示すスピーカ120や枠ランプ122等の装飾ランプ、図3に示す装飾図柄表示装置208、演出可動体A224、演出可動体B225、および遮蔽装置246は、演出手段に相当し、これらの中でも装飾図柄表示装置208は装飾図柄表示手段の一例に相当する。
<制御部>
次に、図4を用いて、このパチンコ機100の制御部の回路構成について詳細に説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図を示したものである。
パチンコ機100の制御部は、大別すると、遊技の中枢部分を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて主に演出の制御を行う第1副制御部400と、第1副制御部400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部500と、主制御部300が送信するコマンドに応じて主に遊技球の払い出しに関する制御を行う払出制御部600と、遊技球の発射制御を行う発射制御部630と、パチンコ機100に供給される電源を制御する電源管理部660と、によって構成している。図1に示すパチンコ機100では、主制御部300、第1副制御部400および第2副制御部500はそれぞれ別の回路基板からなるものであるが、これら3つの制御部(300,400,500)は、共通の一つの回路基板からなるものであってもよいし、第1副制御部400と第2副制御部500が、主制御部300の回路基板とは別の共通の一つの回路基板からなるものであってもよい。したがって、主制御部300、第1副制御部400および第2副制御部500それぞれを所定の制御手段ととらえることもできるし、これら3つの制御部(300,400,500)を併せた一つのものを所定の制御手段ととらえることもできるし、第1副制御部400および第2副制御部500を併せた一つのものを所定の制御手段ととらえることもできる。
<主制御部>
まず、パチンコ機100の主制御部300について説明する。
主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており、この基本回路302には、CPU304と、制御プログラムや各種データを記憶するためのROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312と、プログラム処理の異常を監視するWDT314を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第1副制御部400についても同様である。この基本回路302のCPU304は、水晶発振器316bが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。
また、基本回路302には、水晶発振器316aが出力するクロック信号を受信する度に0〜65535の範囲で数値を導出する乱数値生成回路318(この回路には3つの乱数値生成回路を内蔵しているものとする)と、本体開放センサ1041、前面枠扉センサ1061、球貯留皿付扉センサ1082、および図1に示す下皿128が遊技球によって満タンになったことを検知する下皿満タン検知センサや、各始動口、入賞口の入り口および可変入賞口の内部に設けた球検出センサを含む各種センサ320が出力する信号を受信し、増幅結果や基準電圧との比較結果を乱数値生成回路318および基本回路302に出力するためのセンサ回路322と、第1特図表示装置212や第2特図表示装置214の表示制御を行うための駆動回路324と、普図表示装置210の表示制御を行うための駆動回路326と、各種状態表示部328(例えば、普図保留ランプ216、第1特図保留ランプ218、第2特図保留ランプ220、高確中ランプ222等)の表示制御を行うための駆動回路330と、第2特図始動口232や可変入賞口234等を開閉駆動する各種ソレノイド332を制御するための駆動回路334を接続している。
乱数値生成回路318は、基本回路302で使用する乱数値を生成する。この乱数値生成回路318における乱数の生成には、大別するとカウンタモードと乱数モードとの2種類の方法がある。カウンタモードでは、所定の時間間隔でカウントアップ(ダウン)する数値を取得して、その数値を乱数として導出する。乱数モードには、さらに2つの方法がある。乱数モードにおける一つ目の方法は、乱数の種を用いて所定関数(例えばモジュラス関数)による演算を行い、この演算結果を乱数として導出する。二つ目の方法は、0〜65535の範囲の数値がランダムに配列された乱数テーブルから数値を読み出し、その読み出した数値を乱数として導出する。乱数値生成回路318では、各種センサ320からセンサ回路322に入力される信号に重畳しているホワイトノイズを利用して不規則な値を取得する。乱数値生成回路318は、こうして取得した値を、カウンタモードでカウントアップ(ダウン)させるカウンタの初期値として用いたり、乱数の種として用いたり、あるいは乱数テーブルの読み出し開始位置を決定する際に用いる。
なお、第1特図始動口230に球が入賞したことを、各種センサ320のうちの球検出センサが検出した場合には、センサ回路322は球を検出したことを示す信号を乱数値生成回路318に出力する。この信号を受信した乱数値生成回路318は、第1特図始動口230に対応する乱数値生成回路のそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、乱数値生成回路318に内蔵された、第1特図始動口230に対応する乱数値記憶用レジスタに記憶する。また、乱数値生成回路318は、第2特図始動口232に球が入賞したことを示す信号を受信した場合も同様に、第2特図始動口232に対応する乱数値生成回路のそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、乱数値生成回路318に内蔵された、第2特図始動口232に対応する乱数値記憶用レジスタに記憶する。さらに、乱数値生成回路318は、普図始動口228に球が入賞したことを示す信号を受信した場合も同様に、普図始動口228に対応する乱数値生成回路のそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、乱数値生成回路318に内蔵された、普図始動口228に対応する乱数値記憶用レジスタに記憶する。
また、この明細書にいう球検出センサとしては、具体的には、一般入賞口226、第1特図始動口230、第2特図始動口232、可変入賞口234など所定の入賞口に入賞した球を検出するセンサや、普図始動口228を通過する球を検出するセンサがあげられる。
さらに、基本回路302には、情報出力回路336を接続しており、主制御部300は、この情報出力回路336を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路350にパチンコ機100の遊技情報(例えば、制御状態を表す情報等)を出力する。
また、主制御部300には、電源管理部660から主制御部300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路338を設けており、この電圧監視回路338は、電源の電圧値が所定の値(例えば、9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路302に出力する。低電圧信号は、主制御部300のCPU304を動作させるための電気系統に異常があることを表す電気系統異常信号であり、電圧監視回路338は電気系統異常信号出力手段の一例に相当する。
また、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)340を設けており、CPU304は、この起動信号出力回路340から起動信号を入力した場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。主制御部300のCPU304は、遊技制御手段の一例に相当する。
また、主制御部300は、第1副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェースと、払出制御部600にコマンドを送信するための出力インタフェースをそれぞれ備えており、この構成により、第1副制御部400および払出制御部600との通信を可能としている。なお、主制御部300と第1副制御部400および払出制御部600との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は第1副制御部400および払出制御部600にコマンド等の信号を送信できるように構成しているが、第1副制御部400および払出制御部600からは主制御部300にコマンド等の信号を送信できないように構成している。
<副制御部>
次に、パチンコ機100の第1副制御部400について説明する。第1副制御部400は、主に主制御部300が送信したコマンド等に基づいて第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えており、この基本回路402には、CPU404と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412を搭載している。この基本回路402のCPU404は、水晶発振器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。また、基本回路402には、制御プログラムや各種演出データを記憶するためのROM406が接続されている。なお、ROM406は、制御プログラムと各種演出データとを別々のROMに記憶させてもよい。
また、基本回路402には、スピーカ120(およびアンプ)の制御を行うための音源IC416と、各種ランプ418の制御を行うための駆動回路420と、腕役物の演出可動体A224の駆動制御を行うための駆動回路A422と、家紋役物の演出可動体B225の駆動制御を行うための駆動回路B423と、演出可動体A224や演出可動体B225の現在位置を検出する演出可動体センサ424と、図1に示すチャンスボタン136の押下を検出するチャンスボタン検出センサ426と、演出可動体センサ424やチャンスボタン検出センサ426からの検出信号を基本回路402に出力するセンサ回路428と、を接続している。
さらに、第1副制御部400には、装飾図柄表示装置(液晶表示装置)208および遮蔽装置246の制御を行うための第2副制御部500が接続されている。
<払出制御部、発射制御部、電源管理部>
次に、パチンコ機100の払出制御部600、発射制御部630、電源管理部660について説明する。
払出制御部600は、主に主制御部300が送信したコマンド等の信号に基づいて図2に示す払出装置152の払出モータ602を制御すると共に、払出センサ604が出力する制御信号に基づいて賞球または貸球の払い出しが完了したか否かを検出すると共に、インタフェース部606を介して、パチンコ機100とは別体で設けられたカードユニット608との通信を行う。
発射制御部630は、払出制御部600が出力する、発射許可または停止を指示する制御信号や、球発射ハンドル134内に設けた発射強度出力回路が出力する、遊技者による球発射ハンドル134の操作量に応じた発射強度を指示する制御信号に基づいて、図1に示す発射杆146および発射槌148を駆動する発射モータ632の制御や、上皿126から発射装置110に球を供給する球送り装置634の制御を行う。
電源管理部660は、パチンコ機100に外部から供給される交流電源を直流化し、所定の電圧に変換して払出制御部600と第2副制御部500に所定電圧を供給する。主制御部300、第1副制御部400、および発射制御部630は、払出制御部600から所定電圧の供給を受ける。また、電源管理部660は、外部からの電源が断たれた後も所定の部品(例えば主制御部300のRAM308等)に所定の期間(例えば10日間)電源を供給するための蓄電回路(例えば、コンデンサ)を備えている。なお、図1に示すパチンコ機100では、電源管理部660から払出制御部600と第2副制御部500に所定電圧を供給し、払出制御部600から主制御部300と第1副制御部400と発射制御部630に所定電圧を供給しているが、各制御部や各装置に他の電源経路で所定電圧を供給してもよい。
<図柄の種類>
次に、図5(a)〜(c)を用いて、パチンコ機100の第1特図表示装置212、第2特図表示装置214、装飾図柄表示装置208、普通図柄表示装置210が停止表示する特図および普図の種類について説明する。
図5(a)は特図の停止図柄態様(第1の図柄態様)の一例を示したものである。第1特図始動口230に球が入球したことを球検出センサである第1始動口センサが検出したことを条件として特図1変動遊技が開始され、第2特図始動口232に球が入球したことを球検出センサである第2始動口センサが検出したことを条件として特図2変動遊技が開始される。特図1変動遊技が開始されると、第1特別図柄表示装置212は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図1の変動表示」(特図変動遊技)を行う。また、特図2変動遊技が開始されると、第2特別図柄表示装置214は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図2の変動表示」(特図変動遊技)を行う。そして、特図1の変動開始前に決定した変動時間が経過すると、第1特別図柄表示装置212は特図1の停止図柄態様を停止表示し、特図2の変動開始前に決定した変動時間が経過すると、第2特別図柄表示装置214は特図2の停止図柄態様を停止表示する。以下、この「特図1又は2の変動表示」を開始してから特図1又は2の停止図柄態様を停止表示するまでの一連の表示を特図の変動停止表示と称することがある。この特図の変動停止表示は複数回、連続して行われることがある。
図5(a)には、図柄変動表示における停止図柄態様として「特図A」から「特図J」の10種類の特図が示されている。図5(a)においては、図中の白抜きの部分が消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するセグメントの場所を示している。
ここでは、特図の停止図柄態様として、6種類の大当り図柄(「特図A」から「特図F」)が用意されている。「特図A」は15ラウンド(R)特別大当り図柄であり、「特図C」は2R特別大当り図柄であって、突然確変と称される。これらの図柄(特図A,C)が停止表示されるとその後、制御状態は特図高確率普図高確率状態になる。「特図B」は15R大当り図柄であり、「特図D」は2R大当り図柄であって、突然時短と称される。特図Bまたは特図Dが停止表示されるとその後、制御状態は特図低確率普図高確率状態になる。「特図E」は、隠れ確変と称される2R大当り図柄であり、「特図F」は突然通常と称される2R大当り図柄である。特図Eが停止表示されるとその後、制御状態は特図高確率普図低確率状態になる。特図Fが停止表示されるとその後、制御状態は特図低確率普図低確率状態になる。
ここにいうラウンドとは、所定量の遊技価値(所定球数)を獲得することができるチャンスの回数をいう。すなわち、図3に示す可変入賞口234の作動回数を表すものであり、15ラウンドとは、可変入賞口234の1または複数回の開閉動作を1回(1回の作動)として、この作動が15回続くことを意味する。すなわち、1回の作動が、開閉状態が第1の開閉状態(ここでは閉状態)から第2の開閉状態(ここでは開状態)に変化する特定変化の一例に相当し、可変入賞口234は、大当り遊技中に、この特定変化を複数の定数回(15ラウンドの場合であれば15回)行うものである。各ラウンドは所定のラウンド終了条件(例えば所定球数(一例として10球)の遊技球の進入、所定量の遊技価値(所定球数)の獲得、ラウンド開始から所定時間の経過などのうちのうちの1または複数)が成立することにより終了する。図1に示すパチンコ機100では、後述するように、特図変動遊技における大当りか否かの決定はハードウェア乱数の抽選によって行い、特別大当りか否かの決定はソフトウェア乱数の抽選によって行う。大当りと、特別大当りあるいは時短大当りとの違いは、次回の特図変動遊技で、大当りに当選する確率が高い(特別大当りあるいは時短大当り)か低い(大当り)かの違いである。以下、この大当りに当選する確率が高い状態のことを特図高確率状態と称し、その確率が低い状態のことを特図低確率状態と称する。図1に示すパチンコ機100では、大当り遊技中には特図低確率状態へ移行し、特図A、特図C、および特図Eに当選した場合には、大当り遊技終了後、次に大当りするまで特図高確率状態が維持される。一方、特図B、特図D、および特図Fに当選した場合には、大当り遊技終了後も特図低確率状態のままである。特図低確率状態は第1の確率制御状態の一例に相当する。また、大当り遊技終了後に特図高確率状態になることを特図確変と称することもあり、大当り遊技終了後に大当りに当選する確率が高くなっている状態(特図高確率状態)は、遊技者の有利度が高くなる制御状態であって第2の確率制御状態の一例に相当する。この特図高確率状態を確変状態と称することがある。なお、本明細書では制御状態という遊技台(パチンコ機100)の内部における状態をさす文言を用いて説明するが、この制御状態という文言にはいわゆる遊技状態の概念が含まれる。この確率制御状態の移行は主制御部300が行い、主制御部300は、確率制御状態移行手段の一例に相当する。
また、特図A〜Dに当選すると、いずれも大当り遊技終了後、電チューサポート(電サポ)有りの状態(以下、電サポ状態と称する)に移行する。電サポ状態とは、特図変動遊技における大当りを終了してから、次の大当りを開始するまでの時間を短くする等して、遊技者の有利度が非電サポ状態より高い所定状態のことをいう。この電サポ状態は、このパチンコ機100に用意された制御状態の一つであり、時短状態と称されることもある。すなわち、電サポ状態(時短状態)は、大当り遊技の終了を条件に開始される。なお、厳密にいえば、「電サポ状態」はあくまでも普図がらみの状態であり、「時短状態」は特図がらみの状態または普図および特図がらみの状態である。主制御部300のRAM308には時短フラグも用意されており、時短フラグがオンに設定されていると、電サポ状態であり、普図高確率状態である。普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、普図変動遊技に当選しやすくなる(普図確変)。例えば、普図変動遊技の当選確率が、普図低確率状態(非電サポ状態)では1/101であるのに対し、普図高確率状態(電サポ状態)では99/101に上昇する。また、電サポ状態の方が、非電サポ状態に比べて普図変動遊技の変動時間は短くなる(普図変短)。例えば、非電サポ状態では10秒の普図変動遊技の変動時間が電サポ状態では1.2秒に短縮される。また、電サポ状態では、非電サポ状態に比べて、第2特図始動口232の一対の羽根部材2321の1回の開放における開放時間が長くなりやすい(電チュー開放期間延長)。例えば、非電サポ状態では0.3秒の電チュー開放期間が電サポ状態では1.7秒に延長される。さらに、電サポ状態では非電サポ状態に比べて、一対の羽根部材2321は多く開きやすい(電チュー開放回数増加)。例えば、普図始動口228への1回の入賞につき非電サポ状態では1回しか開かない一対の羽根部材2321が、電サポ状態では3回開く(例えば、1.7秒開放することを3回繰り返し、開放と開放の間の閉鎖時間は1.6秒)。電チュー開放期間延長や電チュー開放回数増加により、第2特図始動口232に入球する確率が高まる。なお、時短フラグは、大当り遊技中にはオフに設定される。したがって、大当り遊技中には、非電サポ状態が維持される。これは、大当り遊技中に電サポ状態であると、大当り遊技中に可変入賞口234に所定の個数、遊技球が入球するまでの間に第2特図始動口232に多くの遊技球が入球し、大当り中に獲得することができる遊技球の数が多くなってしまい射幸性が高まってしまうという問題があり、これを解決するためのものである。なお、図1に示すパチンコ機100では、電サポ状態(時短状態)では、普図確変、普図変短、電チュー開放期間延長、および電チュー開放回数増加の総てが行われるが、これらのうちの少なくともいずれか一つが行われれば、遊技者の有利度が高い状態になり、電サポ状態(時短状態)としてもよい。あるいは、第2特図始動口232に入球する確率が高まる、電チュー開放期間延長または電チュー開放回数増加のうちのいずか一方が行われれば、電サポ状態(時短状態)としてもよい。非電サポ状態では、電サポ状態よりも遊技球が第2特図始動口232に進入し難い。上述のごとく、第2特図始動口232は、遊技球が進入する入り口の大きさが小サイズと大サイズのうちのいずれか一方のサイズからいずれか他方のサイズに変化するものである。この第2特図始動口232は、入り口が、電サポ状態では非電サポ状態よりも長期間にわたって大サイズである。図1に示すパチンコ機100では、特図Aおよび特図Cが停止表示されると、その後に行われる大当り遊技終了後、次に大当り遊技が開始されるまで電サポ状態(普図高確率状態)が維持され、特図Bおよび特図Dが停止表示されると、その後に行われる大当り遊技終了後、特図変動遊技が100回行われる間、電サポ状態が維持され、101回目には非電サポ状態(普図低確率状態)に移行する。一方、電サポ無しの大当り(特図E,特図F)に当選した場合には、大当たり遊技終了後に電サポ状態に移行しない。非電サポ状態では、第2特図始動口232は、入り口が小サイズに維持される。一方、上述のごとく、電サポ状態では、第2特図始動口232は、入り口が大サイズになり、遊技球の進入率が高められる。すなわち、非電サポ状態では、遊技球が可変始動領域である第2特図始動口232に第1の進入率で進入するのに対して、電サポ状態では、遊技球が第2特図始動口232に上記第1の進入率よりも進入率が高い第2の進入率で進入する。したがって、非電サポ状態が第一の進入率制御状態の一例に相当し、電サポ状態が第二の進入率制御状態の一例に相当する。
さらに、図1に示すパチンコ機100では、大当り図柄の他に小当り図柄として2種類の停止図柄が用意されている。図5(a)に示す、特図Gは第1小当り図柄であり、特図Hは第2小当り図柄である。小当り遊技では、可変入賞口234の扉部材2341が所定回(例えば15回)作動し、その扉部材2341は、1回の作動につき開状態を最大で1.5秒間しか維持しない。小当りにおける扉部材2341の開放では、例えば、1回目の開放で、遊技球が所定球数(例えば10球)進入してしまうと、あるいは所定量の遊技価値(所定球数)を獲得してしまうと、2回目以降の開放は行われない。小当り遊技中には、特図低確率普図低確率状態へ移行する。小当りは、小当り遊技前後で制御状態が変化しない役であり、小当り遊技終了後には小当り遊技開始前の制御状態に復帰する。
大当り遊技および小当り遊技では、可変入賞口234の扉部材2341が1または複数回の開閉動作を行い、遊技者の有利度が相対的に高い状態になる。
また、図1に示すパチンコ機100では、ハズレ図柄も2種類用意されている。図5(a)に示す、特図Iは第1ハズレ図柄であり、特図Jは第2ハズレ図柄である。ハズレ図柄が停止表示されると、可変入賞口234の扉部材2341は開閉動作を行わず、遊技者の有利度が相対的に低い状態になる。なお、「特図I」と「特図J」以外のハズレ図柄(例えば、第3のハズレ図柄等)をさらに用意しておいてもよく、図1に示すパチンコ機100ではハズレ図柄は複数種類の図柄を含むものである。
以上説明したように、図1に示すパチンコ機100では、遊技者の有利度が高い第2の有利度の当り制御状態(大当り制御状態および小当り制御状態)と、第2の有利度よりは有利度が低い第1の有利度のハズレ制御状態とが用意され、パチンコ機100は当り制御状態(第二の制御状態)とハズレ制御状態(第一の制御状態)のうちのいずれか一方の制御状態をとる。これらの制御状態の移行も主制御部300のCPU304が行い、主制御部300のCPU304は、制御状態移行手段の一例にも相当する。なお、小当り制御状態は、可変入賞口234の扉部材2341が開閉動作を行うものの、可変入賞口234への入球はほとんど期待することができないため、小当り制御状態を上記第1の有利度の制御状態(第一の制御状態)ととらえることもできる。
なお、図1に示すパチンコ機100には、大当り図柄1として「特図A」以外の図柄も用意されており、大当り図柄2等の他の図柄についても同様である。
第1特図表示装置212および第2特図表示装置214は、当否判定結果(抽選結果)を報知する報知手段であって、図柄変動を開始してから当否判定の結果に対応した図柄態様(特図A〜と特図J)を停止表示するまでの図柄変動表示を行う図柄表示手段の一例に相当する。
図5(b)は装飾図柄の一例を示したものである。図1に示すパチンコ機100の装飾図柄には、「装飾1」〜「装飾10」の10種類がある。第1特図始動口230または第2特図始動口232に球が入賞したこと、すなわち、第1特図始動口230に球が入球したことを第1始動口センサが検出したこと、あるいは第2特図始動口232に球が入球したことを第2始動口センサが検出したことを条件にして、装飾図柄表示装置208の左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cの各図柄表示領域に、「装飾1」→「装飾2」→「装飾3」→・・・・「装飾9」→「装飾10」→「装飾1」→・・・の順番で表示を切り替える「装飾図柄の変動表示」を行う。すなわち、装飾図柄表示装置208は、第1特別図柄表示装置212および第2特別図柄表示装置214とは別に、装飾図柄を変動表示するものである。そして、装飾図柄の組合せである停止図柄態様(第2の図柄態様)を停止表示する。15R特別大当りである「特図A」や2R特別大当りである「特図C」を報知する場合には、図柄表示領域208a〜208cに、同じ奇数の装飾図柄が3つ並んだ“装飾図柄の組合せ2”(例えば「装飾3−装飾3−装飾3」や「装飾5−装飾5−装飾5」等)を停止表示する。15R大当りである「特図B」を報知する場合には、図柄表示領域208a〜208cに、同じ偶数の装飾図柄が3つ並んだ“装飾図柄の組合せ1”(例えば「装飾2−装飾2−装飾2」や「装飾4−装飾4−装飾4」等)を停止表示する。また、隠れ確変である「特図E」や、突然通常である「特図F」や、小当りである「特図G」,「特図H」を報知する場合には、図柄表示領域208a〜208cに、「装飾1−装飾2−装飾3」といった“装飾図柄の組合せ3”を停止表示し、突然確変である「特図C」や、突然時短である「特図D」を報知する場合には、図柄表示領域208a〜208cに、「装飾1−装飾3−装飾5」といった“装飾図柄の組合せ4”を停止表示する。また、ハズレである「特図I」,「特図J」を報知する場合には、図柄表示領域208a〜208cに、“装飾図柄の組合せ1”〜“装飾図柄の組合せ4”以外の装飾図柄の組合せ(例えば、ばらけ目)を停止表示する。以下、装飾図柄表示装置208において、この「装飾図柄の変動表示」を開始してから装飾図柄の停止図柄態様(例えば、“装飾図柄の組合せ2”)を停止表示するまでの一連の表示を装飾図柄の変動停止表示と称することがある。
なお、特図1や特図2の停止図柄態様(図5(a)参照)と、装飾図柄表示装置208の左中右の各図柄表示領域208a〜cに表示される一つの装飾図柄の停止図柄態様(同図(b)参照)は、装飾図柄(同図(b)参照)の方が大きい。
図5(c)は普図の停止図柄態様(第2の図柄態様)の一例を示したものである。図1に示すパチンコ機100の普図の停止表示態様には、当り図柄である「普図A」と、ハズレ図柄である「普図B」の2種類がある。普図始動口228を球が通過したことを球検出センサであるゲートセンサが検出したことに基づいて、普図表示装置210は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「普図の変動表示」(普図変動遊技)を行う。そして、変動時間が経過した後に、当り図柄である「普図A」とハズレ図柄である「普図B」の内のいずれか一方の図柄を停止表示する。この図5(c)においても、図中の白抜きの部分が消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するセグメントの場所を示している。
以下、この「普図の変動表示」を開始してから普図の停止図柄態様を停止表示するまでの一連の表示を普図の変動停止表示と称することがある。普図表示装置210は補助図柄報知手段の一例に相当する。
<主制御部メイン処理>
次に、図6を用いて、図4に示す主制御部300のCPU304が実行する主制御部メイン処理について説明する。なお、同図は主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
図4に示す主制御部300のRAM308には、大当り用特図1乱数カウンタ、小当り用特図1乱数カウンタ、ハズレ用特図1乱数カウンタ、およびこれらのカウンタの特図2用のカウンタが設けられている。また、そのRAM308には、特図変動時間第1判定乱数値、および特図変動時間第2判定乱数値それぞれを生成するための乱数カウンタも設けられている。さらに、そのRAM308には、特図1の保留数、特図1当選乱数値、大当り用特図1乱数値、小当り用特図1乱数値、ハズレ用特図1乱数値、特図1当否判定結果、特図1決定結果、特図1変動時間、特図1の装飾図柄表示装置208の演出態様、およびこれらの、保留数や乱数値や結果の特図2用のものがそれぞれが記憶される。またRAM308には、当否判定(抽選)の開始を保留することができる最大数(この例では4つ)の領域に区分けされた保留記憶部が特図1と特図2で別々に用意されている。特図1の保留記憶部には、後述するように、特図1当選乱数値、大当り用特図1乱数値、小当り用特図1乱数値、ハズレ用特図1乱数値、および特図1変動時間決定用乱数値の5つの乱数値を1セットにしてこれら5つの乱数値が入賞順(保留順)に1セットずつ1領域ごとに格納される。
上述したように、図4に示す主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)340を設けている。この起動信号を入力した基本回路302のCPU304は、リセット割込によりリセットスタートしてROM306に予め記憶している制御プログラムに従って図6に示す主制御部メイン処理を実行する。
ステップS101では、初期設定1を行う。この初期設定1では、CPU304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定(仮設定)、割込マスクの設定、I/O310の初期設定、RAM308に記憶する各種変数の初期設定、WDT314への動作許可及び初期値の設定等を行う。なお、図1に示すパチンコ機100では、WDT314に、初期値として32.8msに相当する数値を設定する。
ステップS103では、WDT314のカウンタの値をクリアし、WDT314による時間計測を再始動する。
ステップS105では、低電圧信号がオンであるか否か、すなわち、電圧監視回路338が、電源制御部660が第2副制御部500を介して主制御部300に供給している電源の電圧値が所定の値(例えば、9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を出力しているか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(CPU304が電源の遮断を検知した場合)にはステップS103に戻り、低電圧信号がオフの場合(CPU304が電源の遮断を検知していない場合)にはステップS107に進む。なお、電源が投入された直後で未だ上記所定の値(9V)に達しない場合にもステップS103に戻り、供給電圧がその所定の値以上になるまで、ステップS105は繰り返し実行される。
ステップS107では、初期設定2を行う。この初期設定2では、後述する主制御部タイマ割込処理を定期毎に実行するための周期を決める数値をカウンタタイマ312に設定する処理、I/O310の所定のポート(例えば試験用出力ポート、第1副制御部400への出力ポート)からクリア信号を出力する処理、RAM308への書き込みを許可する設定等を行う。
ステップS109では、電源の遮断前(電断前)の状態に復帰するか否かの判定を行い、電断前の状態に復帰しない場合(主制御部300の基本回路302を初期状態にする場合)には初期化処理(ステップS113)に進む。
具体的には、最初に、図2に示す電源基板182に設けたRAMクリアスイッチ180を遊技店の店員などが操作した場合に送信されるRAMクリア信号がオン(操作があったことを示す)であるか否か、すなわちRAMクリアが必要であるか否かを判定し、RAMクリア信号がオンの場合(RAMクリアが必要な場合)には、基本回路302を初期状態にすべくステップS113に進む。一方、RAMクリア信号がオフの場合(RAMクリアが必要でない場合)には、RAM308に設けた電源ステータス記憶領域に記憶した電源ステータスの情報を読み出し、この電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報であるか否かを判定する。そして、電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報でない場合には、基本回路302を初期状態にすべくステップS113に進み、電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報である場合には、RAM308の所定の領域(例えば全ての領域)に記憶している1バイトデータを初期値が0である1バイト構成のレジスタに全て加算することによりチェックサムを算出し、算出したチェックサムの結果が特定の値(例えば0)であるか否か(チェックサムの結果が正常であるか否か)を判定する。そして、チェックサムの結果が特定の値(例えば0)の場合(チェックサムの結果が正常である場合)には電断前の状態に復帰すべくステップS111に進み、チェックサムの結果が特定の値(例えば0)以外である場合(チェックサムの結果が異常である場合)には、パチンコ機100を初期状態にすべくステップS113に進む。同様に電源ステータスの情報が「サスペンド」以外の情報を示している場合にもステップS113に進む。
ステップS111では、復電時処理を行う。この復電時処理では、電断時にRAM308に設けられたスタックポインタ退避領域に記憶しておいたスタックポインタの値を読み出し、スタックポインタに再設定(本設定)する。また、電断時にRAM308に設けられたレジスタ退避領域に記憶しておいた各レジスタの値を読み出し、各レジスタに再設定した後、割込許可の設定を行う。以降、CPU304が、再設定後のスタックポインタやレジスタに基づいて制御プログラムを実行する結果、パチンコ機100は電源断時の状態に復帰する。すなわち、電断直前にタイマ割込処理(後述)に分岐する直前に行った(ステップS115内の所定の)命令の次の命令から処理を再開する。また、図4に示す主制御部300における基本回路302に搭載されているRAM308には、送信情報記憶領域が設けられている。このステップS111では、その送信情報記憶領域に、復電コマンドをセットする。この復電コマンドは、電源断時の状態に復帰したことを表すコマンドであり、後述する、主制御部300のタイマ割込処理におけるステップS233において、第1副制御部400へ送信される。
ステップS113では、初期化処理を行う。この初期化処理では、割込禁止の設定、スタックポインタへのスタック初期値の設定(本設定)、RAM308の全ての記憶領域の初期化などを行う。さらにここで、主制御部300のRAM308に設けられた送信情報記憶領域に正常復帰コマンドをセットする。この正常復帰コマンドは、主制御部300の初期化処理(ステップS113)が行われたことを表すコマンドであり、復電コマンドと同じく、主制御部300のタイマ割込処理におけるステップS233において、第1副制御部400へ送信される。
ステップS115では、割込禁止の設定を行った後、基本乱数初期値更新処理を行う。この基本乱数初期値更新処理では、普図当選乱数カウンタ、大当り用特図乱数値カウンタ、小当り用特図乱数値カウンタ、およびハズレ用特図乱数値カウンタの初期値をそれぞれ生成するための4つの初期値生成用乱数カウンタと、普図タイマ乱数値、特図1変動時間決定用乱数値、および特図2変動時間決定用乱数値をそれぞれ生成するための3つの乱数カウンタを更新する。例えば、普図タイマ乱数値として取り得る数値範囲が0〜20とすると、RAM308に設けた普図タイマ乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に1を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が21であれば0を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。他の初期値生成用乱数カウンタ、乱数カウンタもそれぞれ同様に更新する。主制御部300は、所定の周期ごとに開始するタイマ割込処理を行っている間を除いて、このステップS115の処理を繰り返し実行する。
<主制御部タイマ割込処理>
次に、図7を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割込処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
図4に示す主制御部300は、所定の周期(例えば、約4msに1回)でタイマ割込信号を発生するカウンタタイマ312を備えており、このタイマ割込信号を契機として主制御部タイマ割込処理を所定の周期で開始する。
ステップS201では、タイマ割込開始処理を行う。このタイマ割込開始処理では、CPU304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。
ステップS203では、WDT314のカウント値が初期設定値(例えば、32.8ms)を超えてWDT割込が発生しないように(処理の異常を検出しないように)、WDT314を定期的に(例えば、主制御部タイマ割込の周期である約2msに1回)リスタートを行う。
ステップS205では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、I/O310の入力ポートを介して、各種の球検出センサを含む図4に示す各種センサ320の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、RAM308に各種センサ320ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。球検出センサの検出信号を例にして説明すれば、前々回のタイマ割込処理(約4ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前回検出信号記憶領域から読み出し、この情報をRAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前々回検出信号記憶領域に記憶し、前回のタイマ割込処理(約2ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた今回検出信号記憶領域から読み出し、この情報を上述の前回検出信号記憶領域に記憶する。また、今回検出した各々の球検出センサの検出信号を、上述の今回検出信号記憶領域に記憶する。
また、ステップS205では、上述の前々回検出信号記憶領域、前回検出信号記憶領域、および今回検出信号記領域の各記憶領域に記憶した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を比較し、各々の球検出センサにおける過去3回分の検出信号の有無の情報が入賞判定パターン情報と一致するか否かを判定する。一個の遊技球が一つの球検出センサを通過する間に、約2msという非常に短い間隔で起動を繰り返すこの主制御部タイマ割込処理は何回か起動する。このため、主制御部タイマ割込処理が起動する度に、上述のステップS205では、同じ遊技球が同じ球検出センサを通過したことを表す検出信号を確認することになる。この結果、上述の前々回検出信号記憶領域、前回検出信号記憶領域、および今回検出信号記領域それぞれに、同じ遊技球が同じ球検出センサを通過したことを表す検出信号が記憶される。すなわち、遊技球が球検出センサを通過し始めたときには、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りになる。図1に示すパチンコ機100では、球検出センサの誤検出やノイズを考慮して、検出信号無しの後に検出信号が連続して2回記憶されている場合には、入賞があったと判定する。図4に示す主制御部300のROM306には、入賞判定パターン情報(例えば、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りであることを示す情報)が記憶されている。このステップS205では、各々の球検出センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が、予め定めた入賞判定パターン情報(例えば、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りであることを示す情報)と一致した場合に、一般入賞口226、可変入賞口234、第1特図始動口230、および第2特図始動口232への入球、または普図始動口228の通過があったと判定する。すなわち、これらの入賞口234、230やこれらの始動口230、232、228への入賞があったと判定する。例えば、一般入賞口226への入球を検出する一般入賞口センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が上述の入賞判定パターン情報と一致した場合には、一般入賞口226へ入賞があったと判定し、以降の一般入賞口226への入賞に伴う処理を行うが、過去3回分の検出信号の有無の情報が上述の入賞判定パターン情報と一致しなかった場合には、以降の一般入賞口226への入賞に伴う処理を行わずに後続の処理に分岐する。なお、主制御部300のROM306には、入賞判定クリアパターン情報(例えば、前々回検出信号有り、前回検出信号無し、今回検出信号無しであることを示す情報)が記憶されている。入賞が一度あったと判定した後は、各々の球検出センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が、その入賞判定クリアパターン情報に一致するまで入賞があったとは判定せず、入賞判定クリアパターン情報に一致すれば、次からは上記入賞判定パターン情報に一致するか否かの判定を行う。
ステップS207およびステップS209では、基本乱数初期値更新処理および基本乱数更新処理を行う。これらの基本乱数初期値更新処理および基本乱数更新処理では、上記ステップS115で行った初期値生成用乱数カウンタの値の更新を行い、次に主制御部300で使用する、普図当選乱数値、普図タイマ乱数、大当り用特図1乱数値、小当り用特図1乱数値、ハズレ用特図1乱数値、特図1変動時間決定用乱数値、大当り用特図2乱数値、小当り用特図2乱数値、ハズレ用特図2乱数値、および特図2変動時間決定用乱数値それぞれを生成するための乱数カウンタを更新する。例えば、普図当選乱数値として取り得る数値範囲が0〜100とすると、RAM308に設けた普図当選乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に1を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が101であれば0を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。また、取得した値に1を加算した結果、乱数カウンタが一周していると判定した場合にはそれぞれの乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタの値を取得し、乱数カウンタの記憶領域にセットする。例えば、0〜100の数値範囲で変動する普図当選乱数値生成用の乱数カウンタから値を取得し、取得した値に1を加算した結果が、RAM308に設けた所定の初期値記憶領域に記憶している前回設定した初期値と等しい値(例えば7)である場合に、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタから値を初期値として取得し、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタにセットすると共に、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタが次に1周したことを判定するために、今回設定した初期値を上述の初期値記憶領域に記憶しておく。また、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタが次に1周したことを判定するための上述の初期値記憶領域とは別に、特図乱数生成用の乱数カウンタが1周したことを判定するための初期値記憶領域をRAM308に設けている。なお、図1に示すパチンコ機100では特図1に関する乱数値を取得するためのカウンタと特図2に関する乱数値を取得するためのカウンタとを別に設けたが、同一のカウンタを用いてもよい。
ステップS211では、演出乱数更新処理を行う。この演出乱数更新処理では、主制御部300で使用する演出用乱数値を生成するための乱数カウンタを更新する。
ステップS213では、タイマ更新処理を行う。このタイマ更新処理では、普通図柄表示装置210に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための普図表示図柄更新タイマ、第1特図表示装置212に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための特図1表示図柄更新タイマ、第2特図表示装置214に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための特図2表示図柄更新タイマ、所定の入賞演出時間、所定の開放時間、所定の閉鎖時間、所定の終了演出期間などを計時するためのタイマなどを含む各種タイマを更新する。
ステップS215では、入賞口カウンタ更新処理を行う。この入賞口カウンタ更新処理では、入賞口234、230や始動口230、232、228に入賞があった場合に、RAM308に各入賞口ごと、あるいは各始動口ごとに設けた賞球数記憶領域の値を読み出し、1を加算して、元の賞球数記憶領域に設定する。
また、ステップS217では、入賞受付処理を行う。この入賞受付処理では、第1特図始動口230に入賞があり、且つ、保留している特図1変動遊技の数が所定数(ここでは4)未満である場合には、所定の記憶条件が成立したことになり、所定の始動情報を取得する。すなわち、保留数が所定数未満であれば、特図1当選乱数値、大当り用特図1乱数値、小当り用特図1乱数値、ハズレ用特図1乱数値、および特図1変動時間決定用乱数値を取得する。ここで取得した特図1当選乱数値は、ハードウェア乱数を加工した値(ハードウェア乱数の値+Rレジスタの値+1)である。一方、大当り用特図1乱数値、小当り用特図1乱数値、ハズレ用特図1乱数値、および特図1変動時間決定用乱数値は、RAM308に設けられたソフトウェア乱数カウンタから導出されたソフトウェア乱数を加工した値(ソフトウェア乱数の値+Rレジスタの値+1)である。図4に示す乱数値生成回路318、RAM308に設けられたソフトウェア乱数カウンタ、および乱数加工を施す主制御部300を併せたものが、始動情報を生成して導出するものであり、始動情報導出手段(第1の始動情報導出手段,第2の始動情報導出手段)の一例に相当する。ここで取得された各種乱数値(始動情報)は、RAM308に設けた特図1の保留記憶部の、入賞順(保留順)に応じた空いている領域に、1セットの始動情報として記憶される。この特図1の保留記憶部は、第1特図始動口230(第1の始動領域)に遊技球が進入した場合に取得した始動情報を所定の第1上限個数(ここでは4個)まで記憶可能な第1の始動情報記憶手段に相当する。このとき各種乱数値(始動情報)をRAM308に設けた一時領域に一旦記憶し、その一時領域に記憶された値を特図1の保留記憶部に記憶してもよく、この場合、一時領域を第1の始動情報記憶手段としてもよいし、特図1の保留記憶部および一時領域を第1の始動情報記憶手段としてもよい。また、主制御部300のCPU304は、RAM308に記憶されている特図1の保留数の値に1を加算し、特図1の保留数が1増加する。したがって、主制御部300のCPU304が保留手段の一例に相当する。また、特図2についても、特図1と同様に始動情報である各乱数値を取得し、取得した乱数値をRAM308に設けた特図2の保留記憶部に、1セットの始動情報として同様に記憶され、さらに、RAM308に記憶されている特図2の保留数の値に1を加算する。特図2の保留記憶部は、第2特図始動口232(第2の始動領域)に遊技球が進入した場合に取得した始動情報を所定の第2上限個数(ここでは4個)まで記憶可能な第2の始動情報記憶手段に相当する。このとき各種乱数値(始動情報)をRAM308に設けた一時領域に一旦記憶し、その一時領域に記憶された値を特図2の保留記憶部に記憶してもよく、この場合一時領域を第2の始動情報記憶手段としてもよいし、特図2の保留記憶部および一時領域を第2の始動情報記憶手段としてもよい。
また、普図始動口228を球が通過したことを検出し、且つ、保留している普図変動遊技の数が所定数(ここでは4)未満の場合には、そのタイミングにおける普図当選乱数値生成用の乱数カウンタの値を始動情報である普図当選乱数値として取得し、RAM308に設けた特図用とは別の乱数値記憶領域に記憶する。また、この入賞受付処理では、所定の球検出センサにより、第1特図始動口230、第2特図始動口232、普図始動口228、または可変入賞口234の入賞(入球)を検出した場合に、第1副制御部400に送信すべき送信情報に、第1特図始動口230、第2特図始動口232、普図始動口228、および可変入賞口234の入賞(入球)の有無を示す入賞受付情報を設定する。
なお、特図の始動情報にしても普図の始動情報にしても、保留数がそれぞれの所定数以上であれば取得せずに、ステップS219に進む。
ステップS219では、払出要求数送信処理を行う。図4に示す払出制御部600に出力する出力予定情報および払出要求情報は1バイトで構成しており、ビット7にストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット6に電源投入情報(オンの場合、電源投入後一回目のコマンド送信であることを示す)、ビット4〜5に暗号化のための今回加工種別(0〜3)、およびビット0〜3に暗号化加工後の払出要求数を示すようにしている。
ステップS221では、普図状態更新処理を行う。この普図状態更新処理は、普図の状態に対応する複数の処理のうちの1つの処理を行う。例えば、普図変動表示の途中(上述する普図表示図柄更新タイマの値が1以上)における普図状態更新処理では、普通図柄表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。この制御を行うことで、普通図柄表示装置210は普図の変動表示(普図変動遊技)を行う。
また、普図変動表示時間が経過したタイミング(普図表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理では、当りフラグがオンの場合には、当り図柄の表示態様となるように普通図柄表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行い、当りフラグがオフの場合には、ハズレ図柄の表示態様となるように普通図柄表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行う。また、主制御部300のRAM308には、普図状態更新処理に限らず各種の処理において各種の設定を行う設定領域が用意されている。ここでは、上記点灯・消灯駆動制御を行うとともに、その設定領域に普図停止表示中であることを示す設定を行う。この制御を行うことで、普通図柄表示装置210は、当り図柄(図5(c)に示す普図A)およびハズレ図柄(図5(c)に示す普図B)いずれか一方の図柄の確定表示を行う。さらにその後、所定の停止表示期間(例えば500m秒間)、その表示を維持するためにRAM308に設けた普図停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により、確定表示された図柄が所定期間停止表示され、普図変動遊技の結果が遊技者に報知される。
また、普図変動遊技の結果が当りであれば、後述するように、普図当りフラグがオンされる。この普図当りフラグがオンの場合には、所定の停止表示期間が終了したタイミング(普図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理では、RAM308の設定領域に普図作動中を設定するとともに、所定の開放期間(例えば2秒間)、第2特図始動口232の羽根部材2321の開閉駆動用のソレノイド(332)に、羽根部材2321を開放状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた羽根開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。このようにして一対の羽根部材2321の開放制御を行う主制御部300のCPU304が、可変始動領域制御を行う可変始動領域制御手段の一例に相当する。一方、非電サポ状態であれば、RAM308の設定領域に普図非作動中を設定するとともに、第2特図始動口232の羽根部材2321の開閉駆動用のソレノイド(332)には、何ら信号を出力しない。こうすることで、羽根部材2321は閉じた状態のままになる。なお、羽根部材2321を閉じた状態に維持するための信号を必ず出力するようにしてもよい。
また、電サポ状態であった場合には、所定の開放期間が終了したタイミング(羽根開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する処理では、所定の閉鎖期間(例えば0.1秒間)、羽根部材2321の開閉駆動用のソレノイド(332)に、羽根部材2321を閉鎖状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた羽根閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。
また、電サポ状態であった場合には、所定の閉鎖期間が終了したタイミング(羽根閉鎖時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する普図状態更新処理において、RAM308の設定領域に普図非作動中を設定する。さらに、普図変動遊技の結果がハズレであれば、後述するように、普図ハズレフラグがオンされる。この普図ハズレフラグがオンの場合には、上述した所定の停止表示期間が終了したタイミング(普図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理でも、RAM308の設定領域に普図非作動中を設定する。普図非作動中の場合における普図状態更新処理では、何もせずに次のステップS223に移行するようにしている。
続いて、ステップS223では普図関連抽選処理を実行する。この普図関連抽選処理では、普図変動遊技および第2特図始動口232の開閉制御を行っておらず(普図の状態が非作動中)、且つ、保留している普図変動遊技の数が1以上である場合に、上述の乱数値記憶領域に記憶している普図当選乱数値に基づいた乱数抽選により普図変動遊技の結果を当選とするか、不当選とするかを決定する当り判定をおこない、当選とする場合にはRAM308に設けた当りフラグにオンを設定する。不当選の場合には、当りフラグにオフを設定する。また、当り判定の結果に関わらず、次に上述の普図タイマ乱数値生成用の乱数カウンタの値を普図タイマ乱数値として取得し、取得した普図タイマ乱数値に基づいて複数の変動時間のうちから普図表示装置210に普図を変動表示する時間を1つ選択し、この変動表示時間を、普図変動表示時間として、RAM308に設けた普図変動時間記憶領域に記憶する。なお、保留している普図変動遊技の数は、RAM308に設けた普図保留数記憶領域に記憶するようにしており、当り判定をするたびに、保留している普図変動遊技の数から1を減算した値を、この普図保留数記憶領域に記憶し直すようにしている。また当り判定に使用した乱数値を消去する。
続いて、特図先読み処理(ステップS224)が実行される。この特図先読み処理については後述する。
次に、特図1および特図2それぞれについての特図状態更新処理を行うが、最初に、特図2についての特図状態更新処理(特図2状態更新処理)を行い(ステップS225)、次いで、特図1についての特図状態更新処理(特図1状態更新処理)を行う(ステップS227)。特図2状態更新処理は、特図2の状態に応じて、次の8つの処理のうちの1つの処理を行う。例えば、特図2変動表示の途中(上述の特図2表示図柄更新タイマの値が1以上)における特図2状態更新処理では、第2特別図柄表示装置214を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。この制御を行うことで、第2特別図柄表示装置214は特図2の変動表示(特図2変動遊技)を行う。
また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で一般コマンド回転開始設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶してから処理を終了する。
また、主制御部300のRAM308には、15R大当りフラグ、2R大当たりフラグ、第1小当たりフラグ、第2小当たりフラグ、第1ハズレフラグ、第2ハズレフラグ、確変フラグ、および時短フラグそれぞれのフラグが用意されている。特図2変動表示時間が経過したタイミング(特図2表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、後述する特図関連抽選処理における特図決定結果(特図の停止図柄態様)に基づいて第2特図表示装置214を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行い、RAM308の設定領域に特図2停止表示中であることを表す設定を行う。この制御を行うことで、第2特別図柄表示装置214は、15R特別大当たり図柄(特図A)、15R大当たり図柄(特図B)、2R特別大当たり図柄(特図C)、突然時短図柄(特図D)、隠れ確変図柄(特図E)、突然通常図柄(特図F)、第1小当たり図柄(特図G)、第2小当たり図柄(特図H)、第1ハズレ図柄(特図I)、および第1ハズレ図柄(特図J)のいずれか一つの図柄の確定表示を行う。さらにその後、所定の停止表示期間(例えば500m秒間)その表示を維持するためにRAM308に設けた特図2停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により、確定表示された特図2が所定期間停止表示され、特図2変動遊技の結果が遊技者に報知される。また、RAM308に設けられた電サポ回数記憶部に値がセットされている場合には、その値が1以上であれば、その時短回数から1を減算し、減算結果が1から0となった場合は、特図確率変動中でなければ、時短フラグをオフする。さらに、大当り遊技中や小当り遊技中にも、時短フラグをオフする。すなわち、主制御部300のCPU304は、大当り遊技状態中および小当り遊技状態中(第二の制御状態中)である場合に、非電サポ状態(第一の進入率制御状態)に移行させる。
また、後述するコマンド設定送信処理(ステップS233)で一般コマンド回転停止設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶するとともに、変動表示を停止する図柄が特図2であることを示す特図2識別情報を、後述するコマンドデータに含める情報としてRAM308に追加記憶してから処理を終了する。
また、特図2変動遊技の結果が大当りであれば、大当りフラグがオンされる。この大当りフラグがオンの場合には、所定の停止表示期間が終了したタイミング(特図2停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における特図2状態更新処理では、RAM308の設定領域に特図2作動中を設定するとともに、所定の入賞演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置208による大当りを開始することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するためにRAM308に設けた特図2待機時間管理用タイマの記憶領域に入賞演出期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で一般コマンド入賞演出設定送信処理を実行させるために上述の送信情報記憶領域に5Hを送信情報(コマンド種別)として追加記憶する。
また、所定の入賞演出期間が終了したタイミング(特図2待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、所定の開放期間(例えば29秒間、または可変入賞口234に所定球数(例えば10球)の遊技球の入賞を検出するまで)可変入賞口234の扉部材2341の開閉駆動用のソレノイド(332)に、扉部材2341を開放状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた扉開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で一般コマンド大入賞口開放設定送信処理を実行させるために上述の送信情報記憶領域に7Hを送信情報(コマンド種別)として追加記憶する。
また、所定の開放期間が終了したタイミング(扉開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、所定の閉鎖期間(例えば1.5秒間)可変入賞口234の扉部材2341の開閉駆動用のソレノイド(332)に、扉部材2341を閉鎖状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた扉閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で大入賞口閉鎖設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、この扉部材の開放・閉鎖制御を所定回数(本実施例では15ラウンドか2ラウンド)繰り返し、終了したタイミングで開始する特図2状態更新処理では、所定の終了演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置208による大当りを終了することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するように設定するためにRAM308に設けた演出待機時間管理用タイマの記憶領域に演出待機期間を示す情報を設定する。
以上説明したように、主制御部300のCPU304は、大当り遊技状態中に、可変入賞口234の扉部材2341の開閉状態の変化制御を行う可変入賞制御手段の一例に相当する。なお、主制御部300のROM306には、可変入賞口234の扉部材2341の開閉パターンが記憶されており、主制御部300のCPU304は、そのROM306から、特図変動遊技の当否判定に応じた開閉パターンを取得する。
また、主制御部300のCPU304は、特図決定結果が表す停止図柄態様に基づいて、大当り遊技の終了と同時に、RAM308に設けられた確変フラグや時短フラグをオンに設定する。すなわち、主制御部300のCPU304は、後述する特図抽選処理で特図決定結果が「特図A」や「特図C」である場合には確変フラグと時短フラグの双方をオンに設定する。また、特図決定結果が「特図E」である場合には確変フラグと時短フラグのうち確変フラグのみをオンに設定する。さらに、特図決定結果が「特図B」や「特図D」である場合には確変フラグと時短フラグのうち時短フラグのみをオンに設定するとともにRAM308に設けられた電サポ回数記憶部に電サポ回数100回をセットする。確変フラグがオンに設定されていると、特図高確率状態(確率変動中)であり、大当り遊技終了後に大当りに当選する確率が高くなっている状態(特図高確率状態)である。一方、確変フラグがオンに設定されていない(オフに設定されている)と、特図低確率状態である。したがって、確変フラグの設定状態は、当否判定(特図の抽選)の結果に影響を与える。また、時短フラグがオンに設定されていると電サポ状態であり、電チューが開きやすい(例えば当りやすい)、一回の当りに基づく開放時間が長い、一回の当りに基づく開放回数が多いなど可変始動領域制御が遊技者に有利になるように行われる。反対に、時短フラグがオフに設定されていると非電サポ状態であり、可変始動領域制御が遊技者に不利になるように行われる。したがって、時短フラグの設定状態は、可変始動領域制御にも影響を与える。よって、確変フラグおよび/または時短フラグの設定状態を表す情報は、遊技制御情報の一例に相当し、主制御部300のCPU304は遊技制御情報決定手段の一例に相当する。
さらに、コマンド設定送信処理(ステップS233)で一般コマンド終了演出設定送信処理を実行させるために上述の送信情報記憶領域に6Hを送信情報(コマンド種別)として追加記憶する。
また、所定の終了演出期間が終了したタイミング(演出待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、RAM308の設定領域に特図2非作動中を設定する。さらに、特図2変動遊技の結果がハズレであれば、ハズレフラグがオンされる。このハズレフラグがオンの場合には、上述した所定の停止表示期間が終了したタイミング(特図2停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における特図2状態更新処理でも、RAM308の設定領域に特図2非作動中を設定する。特図2非作動中の場合における特図2状態更新処理では、何もせずに次の処理に移行するようにしている。
特図2状態更新処理が終了すると、特図1状態更新処理を行う。この特図1状態更新処理では、特図1の状態に応じて、上述の特図2状態更新処理で説明した各処理を行う。この特図1状態更新処理で行う各処理は、上述の特図2状態更新処理で説明した内容の「特図2」を「特図1」と読み替えた処理と同一であるため、その説明は省略する。なお、特図2状態更新処理と特図1状態更新処理の順番は逆でもよい。
ステップS225およびステップS227における特図状態更新処理が終了すると、今度は、特図1および特図2それぞれについての特図関連抽選処理を行う。この特図関連抽選処理を実行する主制御部300のCPU304が当否判定手段の一例に相当する。主制御部300は、最初に特図2についての処理(特図2関連抽選処理)を行い、その後、特図1についての処理(特図1関連抽選処理)を行う。このように、主制御部300が特図2関連抽選処理を特図1関連抽選処理よりも先に行うことで、同じタイミングで、第1特図始動口230に遊技球が進入したことに基づいて始動情報を取得し、かつ第2特図始動口232に遊技球が進入したことに基づいて始動情報を取得した場合や、特図2変動遊技の開始条件と、特図1変動遊技の開始条件が同時に成立した場合や、特図2変動遊技の開始条件と特図1変動遊技の開始条件の両方が成立している場合でも、特図2変動遊技が先に変動中となるため、特図1変動遊技は変動を開始しない。すなわち、図1に示すパチンコ機100は、特図2優先変動を行うものであり、第2特図始動口232への入賞に基づく抽選(特図2の当否判定)を、第1特図始動口230への入賞に基づく抽選(特図1の当否判定)よりも優先して行う。言い換えれば、図1に示すパチンコ機100では、第1の特別始動領域に遊技球が進入した場合に第1の乱数値記憶領域に乱数値を最大保留数まで格納し、第2の特別始動領域に遊技球が入賞した場合に第2の乱数値記憶領域に乱数値を最大保留数まで格納する入賞記憶部と、前記第1の乱数値記憶領域および前記第2の乱数値記憶領域の両方に乱数値が記憶されている場合に、前記第1の乱数値記憶領域に前記乱数値が記憶された時期および前記第2の乱数値記憶領域に前記乱数値が記憶された時期とは無関係に該第2の乱数値記憶領域に記憶されている乱数値に基づいて当否判定を行うとともに、前記第1の乱数値記憶領域に乱数値が記憶されておらず、かつ前記第2の乱数値記憶領域に乱数値が記憶されている場合には、該第2の乱数値記憶領域に記憶されている乱数値に基づいて当否判定を行い、前記第2の乱数値記憶領域に乱数値が記憶されておらず、かつ前記第1の乱数値記憶領域に乱数値が記憶されている場合には、該第1の乱数値記憶領域に記憶されている乱数値に基づいて当否判定を行う当否判定手段を備えている。また、第1特図表示装置212あるいは第2特図表示装置214による特図変動遊技の大当り判定の結果の報知は、主制御部300で行われ、第2特図始動口232への入賞に基づく当否判定の結果報知が、第1特図始動口230への入賞に基づく当否判定の結果報知よりも優先して行われ、当否判定が行われていない始動情報として、特図1の始動情報と特図2の始動情報のうちの特図1の始動情報のみが残っている状態で、特図2の始動情報が新たに記憶された場合には、新たに記憶された特図2の始動情報に基づく当否判定の結果の報知が、既に記憶されていた特図1の始動情報に基づく当否判定の結果の報知よりも先に行われる。また、始動情報を取得する始動情報取得手段は、第1の始動情報記憶手段および第2の始動情報記憶手段のうちの両方に始動情報が記憶されている場合には、該第2の始動情報記憶手段から始動情報を取得し、該第1の始動情報記憶手段および該第2の始動情報記憶手段のうちの一方に始動情報が記憶されている場合には、始動情報が記憶されている始動情報記憶手段から始動情報を取得するものである。なお、ステップS225の特図2状態更新処理に続いて先に特図2関連抽選処理を行い、それから、ステップS227の特図1状態更新処理を行い、その後、特図1関連抽選処理を行うようにしてもよい。
特図2関連抽選処理では、特図2についての、当否判定(抽選)の実行、停止表示する特図の決定、ならびに変動時間および装飾図柄表示装置208における演出態様の決定を行う。特図関連抽選処理を実行する主制御部300のCPU304が当否判定手段の一例に相当する。特図2関連抽選処理では、最初に、所定条件を充足したか否かを判定する。ここでの判定では、まず、所定の当否判定禁止条件が不成立であるか否かの判定を行う。ここでの当否判定禁止条件が成立したことは、保留条件が成立した一例に相当し、反対に当否判定禁止条件が不成立であることは、図柄変動条件が成立した一例に相当する。第2特図表示装置214が特図変動表示中であるか、または停止表示中であるか否かを判定し、いずれかの表示中である場合には主制御部タイマ割込処理に戻り、いずれの表示中でもない場合には、特図作動中に設定されているか特図非作動中に設定されているかを判定し、特図作動中に設定されていれば主制御部タイマ割込処理に戻り、特図非作動中に設定されていれば、当否判定禁止条件が不成立であったことになり、今度は、所定の当否判定条件が成立しているか否かの判定を行う。当否判定条件についての判定は、RAM308に設けた特図2の保留記憶部を参照し、特図2変動遊技の保留数が0より大きいか否かを判定する。保留数が0であれば、主制御部タイマ割込処理に戻る。反対に、保留数が1以上であれば、所定の当否判定条件が成立していることになり、RAM308に設けられた特図2の保留記憶部から、最も過去に格納した始動情報である1セット分の乱数値(特図2当選乱数値、大当り用特図2乱数値、小当り用特図2乱数値、ハズレ用特図2乱数値、および特図2変動時間決定用乱数値)を取り出し、その保留記憶部にまだ格納されている始動情報(乱数値のセット)を、今記憶されている領域から隣の領域に移し替える。すなわち、最も過去に格納した始動情報を特図2の保留記憶部から取り出し、さらに特図2の保留記憶部に始動情報が格納されていれば、N番目に古い始動情報を特図2の保留記憶部におけるN−1番目に古い始動情報として設定したことになる。また、RAM308に記憶している保留数を1減算する。RAM308の特図2の保留記憶部から1セット分の乱数値(特図2当選乱数値、大当り用特図2乱数値、小当り用特図2乱数値、ハズレ用特図2乱数値、および特図2変動時間決定用乱数値)を取り出す処理を行う主制御部300のCPU304が、第2の始動情報取得手段の一例に相当する。
図8(a)は当否判定用高確率テーブルを示す図であり、同図(b)は当否判定用低確率テーブルを示す図である。これらのテーブルは、主制御部300のROM306に記憶されている。
主制御部300のCPU304は、RAM308の保留記憶部から始動情報を取り出すと、確変フラグを参照し、確変フラグがオンであれば特図高確率状態であるため、特図2当選乱数値(取り得る数値範囲は0〜65535)が同図(a)に示す当否判定用高確率テーブル内のいずれの乱数範囲に属するかに基づいて、特図2当否判定結果として「大当り」、「小当り」または「ハズレ」を導出する。特図高確率状態では、大当り確率は1/30であり、小当り確率は1/399である。一方、確変フラグがオフであれば特図低確率状態であるため、特図2当選乱数値が同図(b)に示す当否判定用高確率テーブル内のいずれの乱数範囲に属するかに基づいて、特図2当否判定結果として「大当り」、「小当り」または「ハズレ」を導出する。特図低確率状態では、大当り確率は1/299であり、小当り確率は特図高確率状態と同じ1/399である。「大当り」、「小当り」または「ハズレ」を導出することが当否判定に相当する。
次いで、特図2当否判定結果に基づいて特図2の図柄を決定する。
図8(c)は、特図決定用テーブルを示す図である。このテーブルも、主制御部300のROM306に記憶されている。この特図決定用テーブルは、当否判定結果ごとに特図の停止図柄態様(図5(a)参照)に対応した乱数範囲が規定されている。
主制御部300のCPU304は、特図2当否判定結果が大当りの場合であれば、RAM308の保留記憶部から先に取得した1セット分の乱数値のうちの大当り用特図2乱数値(取り得る数値範囲は0〜99)が、同図(c)に示す特図決定用テーブル中の、当否判定結果が大当りのうちのいずれの乱数範囲に属するかを判定し、特図2決定結果として「特図A」〜「特図F」を決定する。また、特図2当否判定結果が小当りの場合であれば、RAM308の保留記憶部から先に取得した1セット分の乱数値のうちの小当り用特図2乱数値(取り得る数値範囲は0〜99)が、同図(c)に示す特図決定用テーブル中の、当否判定結果が小当りのうちのいずれの乱数範囲に属するかを判定し、特図2決定結果として「特図G」または「特図H」を決定する。さらに、特図2当否判定結果がハズレの場合であれば、RAM308の保留記憶部から先に取得した1セット分の乱数値のうちのハズレ用特図2乱数値(取り得る数値範囲は0〜99)が、同図(c)に示す特図決定用テーブル中の、当否判定結果がハズレのうちのいずれの乱数範囲に属するかを判定し、特図2決定結果として「特図I」または「特図J」を決定する。ここで決定した特図2決定結果は、第2特図表示装置214によって停止表示されることになる特図2の図柄態様を表す情報である。
続いて、特図2決定結果に基づいて特図2の図柄変動表示における図柄変動時間(特図2変動時間)を決定する。
図9(a)は、特図2変動時間決定用テーブルを示す図である。このテーブルも、主制御部300のROM306に記憶されている。この特図2変動時間決定用テーブルは、テーブル1〜5で構成されており、テーブル1は特図2決定結果が15Rの大当り図柄(特図A,B)であったときに用いられるテーブルであり、テーブル2は特図2決定結果が2R大当り図柄(特図C〜特図F)や小当り図柄(特図G,H)であった場合に用いられるテーブルであり、テーブル3〜5は特図2決定結果がハズレ図柄(特図I,J)であったときに用いられるテーブルである。
テーブル1〜5の各テーブルは、変動時間と、装飾図柄表示装置208における演出態様と、乱数範囲が規定されている。ここでの決定では、RAM308の保留記憶部から先に取得した1セット分の乱数値のうちの特図2変動時間決定用乱数値(取り得る数値範囲は0〜65535)を用いて特図2変動時間が決定される。
特図決定結果が特図Aあるいは特図Bであった場合(テーブル1参照)には、ともに電サポ付きの15Rの大当り図柄であり、装飾図柄表示装置208ではリーチ演出が行われる。図1に示すパチンコ機100では、リーチ演出として、ノーマルリーチ、リーチA、およびリーチBが用意されている。ノーマルリーチとは、一般に2つの図柄表示領域(例えば、図3に示す左右図柄表示領域208a、208c)が等しい装飾図柄を停止表示し、残りの1つの図柄表示領域(例えば中図柄表示領域208b)が変動表示している状態(リーチ状態)のこと、すなわち、変動表示している図柄表示領域が特定の図柄(停止表示している図柄表示領域と等しい図柄)を停止表示すれば所定の大当り図柄の組合せ(図5(b)に示す“装飾図柄の組合せ1”や“装飾図柄の組合せ2”)を停止表示することとなる状態のことである。
リーチAやリーチBは、ノーマルリーチにさらに特殊な変動表示等を加味して演出効果を向上させた、いわゆるスーパーリーチの一種であり、特定キャラクタが登場する。
図9(b)はリーチAで登場するキャラクタを示す図であり、同図(c)はリーチBで登場するキャラクタを示す図である。
詳しくは後述するようにリーチ状態で中図柄表示領域208bに、リーチAでは図9(b)に示すパンダのキャラクタが登場し、リーチBでは同図(c)に示すサボテン型の埴輪のキャラクタが登場する。
なお、スーパーリーチとしては、ロングリーチ、ノーマル逆転リーチ、ダブルラインリーチ等が知られており、さらには、特別マルチラインリーチ、全回転リーチ、特別全回転リーチ等のスペシャルリーチも知られている。本明細書で単にリーチというときには、ノーマルリーチとスーパーリーチとスペシャルリーチを含んだ装飾図柄の変動態様を意味する。このリーチは、特図の当否判定(抽選)の結果が特定の当否判定結果(大当りの判定結果)になることを、その当否判定を行った後であってその当否判定の結果を報知する前に遊技者に事前に報知する予告演出であり、リーチを行うか否かは、その当否判定を行った後に決定される。リーチなしは、特図の変動時間が相対的に短く、スーパーリーチは特図の変動時間が相対的に長く、ノーマルリーチは特図の変動時間がリーチなしとスーパーリーチの間の時間になる。特図2決定結果が15Rの大当り図柄(特図A,B)であった場合には、テーブル1に示すように、65秒の最長変動時間が最も選ばれやすく、15秒の変動時間が最も選ばれにくい。
特図2決定結果が2R大当り図柄(特図C〜特図F)や、小当り図柄(特図G,H)であった場合(テーブル2参照)には、装飾図柄表示装置208ではリーチなしの変動後に停止表示された装飾図柄の組合せ(装飾図柄の組合せ3,装飾図柄の組合せ4)を一旦消灯させる、いわゆるチャンス目全消灯が行われる。この場合には、テーブル2に示すように、一律に12秒の変動時間が選ばれ、装飾図柄表示装置208ではチャンス目全消灯の演出が行われる。
特図2決定結果がハズレ図柄(特図I,J)であった場合には、電サポ状態であるか否かと、特図2の保留数とに応じて使用されるテーブルが異なる。主制御部300のCPU304は、時短フラグと、RAM308に記憶されている特図2の保留数を参照して、使用するテーブルを決定する。
特図2決定結果がハズレ図柄(特図I,J)であって、電サポ状態かつ特図2の保留数が1〜3である場合には、テーブル3を使用する。この場合には、電サポ状態であり、特図2の消化を早めるため、1.5秒の最短変動時間が一律に選ばれ、装飾図柄表示装置208では、リーチ演出が行われず、超短縮変動が行われることになる。
特図2決定結果がハズレ図柄(特図I,J)であって、電サポ状態かつ特図2の保留数が0である場合には、テーブル4を使用する。この場合には、特図2の保留を貯めるため、ある程度長めの8秒の変動時間が一律に選ばれ、装飾図柄表示装置208では、リーチ演出が行われない。
特図2決定結果がハズレ図柄(特図I,J)であって、非電サポ状態である場合には、特図2の保留数に関わらず、テーブル5を使用する。非電サポ状態で第2特図始動口232への入賞があった場合は、普図低確率状態のもと普図変動遊技に当選したという稀なケースであり、特図2優先変動機では、特図1変動遊技が連続して行われている状態で特図2変動遊技が割り込んで優先消化されるケースになる。この場合には、特図2の変動時間を短縮したり超短縮することなく、テーブル5に示すように、8秒の変動時間(リーチなしのハズレ)が高確率で選択され、低確率ではあるがリーチ演出が選択されることがある。
以上説明したようにして、特図2変動時間と装飾図柄表示装置208の演出態様を決定し、特図2関連抽選処理(ステップS229)は終了する。
続いて、特図1関連抽選処理(ステップS231)を行う。この特図1関連抽選処理で行う各処理は、上述の特図2関連抽選処理で説明した内容の「特図2」を「特図1」と読み替えた処理と同一である。すなわち、特図1関連抽選処理では、RAM308の特図1の保留記憶部から1セット分の乱数値(特図1当選乱数値、大当り用特図1乱数値、小当り用特図1乱数値、ハズレ用特図1乱数値、および特図1変動時間決定用乱数値)を取り出し、1セット分の乱数値(始動情報)に基づいて、特図1についての、当否判定(抽選)の実行、停止表示する特図の決定、ならびに変動時間および装飾図柄表示装置208における演出態様の決定を行う。当否判定の実行では、図8(a)および同図(b)に示す当否判定用テーブルが用いられ、特図の決定には、同図(c)に示す特図決定用テーブルが用いられる。変動時間および装飾図柄表示装置208における演出態様の決定には、図10に示す変動時間決定用テーブルが用いられる。
図10は、特図1変動時間決定用テーブルを示す図である。このテーブルも、主制御部300のROM306に記憶されている。この特図1変動時間決定用テーブルは、テーブル6〜9で構成されており、テーブル6は、特図1決定結果が15Rの大当り図柄(特図A,B)であったときに用いられるテーブルであり、図9(a)に示すテーブル1の内容と同じ内容である。テーブル7は、特図1決定結果が2R大当り図柄(特図C〜特図F)や小当り図柄(特図G,H)であった場合に用いられるテーブルであり、図9(a)に示すテーブル2の内容と同じ内容である。
テーブル8および9は、特図1決定結果がハズレ図柄(特図I,J)であったときに用いられるテーブルである。特図1決定結果がハズレ図柄(特図I,J)であった場合にも、電サポ状態であるか否かと、特図1の保留数とに応じて使用されるテーブルが異なる。
特図1決定結果がハズレ図柄(特図I,J)であって、非電サポ状態かつ特図1の保留数が3である場合には、テーブル8を使用する。この場合には、特図1の消化を早めるため、3秒の短い変動時間が選択される確率が高く、3秒の変動時間が選択されると、装飾図柄表示装置208では、リーチ演出が行われず、短縮変動が行われることになる。
特図1決定結果がハズレ図柄(特図I,J)であって、非電サポ状態かつ特図1の保留数が0〜2である場合あるいは電サポ状態である場合(保留数は無関係)には、テーブル9を使用する。このテーブル9は、図9(a)に示すテーブル5の内容と同じ内容である。
なお、図1に示すパチンコ機100では、特図の変動時間と装飾図柄表示装置208の演出態様は、1対1に対応付けられているため、いずれか一方を決定すれば他方も必然的に決定されたことになる。以下の説明において、装飾図柄表示装置208の演出態様と記した場合であっても、特図の変動時間と読み替えることができる場合がある。
ステップS231の特図1関連抽選処理に続いて行われるステップS233では、コマンド設定送信処理を行い、各種のコマンドが第1副制御部400に送信される。なお、第1副制御部400に送信する出力予定情報は図1に示すパチンコ機100では16ビットで構成しており、ビット15はストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット11〜14はコマンド種別(例えば、基本コマンド、図柄変動開始コマンド、図柄変動停止コマンド、入賞演出開始コマンド、終了演出開始コマンド、当りラウンド数指定コマンド、復電コマンド、RAMクリアコマンド、特図保留増加コマンド、普図保留増加コマンドなどコマンドの種類を特定可能な情報)、ビット0〜10はコマンドデータ(コマンド種別に対応する所定の情報)で構成している。
具体的には、ストローブ情報は上述のコマンド送信処理でオン、オフするようにしている。また、コマンド種別が図柄変動開始コマンドの場合であればコマンドデータに、特図停止図柄を表す情報、制御状態を表す情報(時短フラグおよび確変フラグの設定状態を表す情報)、後述する装飾図柄表示装置208の演出態様などを示す情報を含み、図柄変動停止コマンドの場合であれば、特図停止図柄を表す情報(特図決定結果)、制御状態を表す情報などを含み、入賞演出開始コマンドおよび終了演出開始コマンドの場合であれば、制御状態を表す情報などを含み、当りラウンド数指定コマンドの場合であれば制御状態を表す情報、当りラウンド数などを含むようにしている。コマンド種別が基本コマンドを示す場合は、コマンドデータにデバイス情報、第1特図始動口230への入賞の有無、第2特図始動口232への入賞の有無、可変入賞口234への入賞の有無などを含む。
また、上述の一般コマンド回転開始設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している、特図停止図柄を表す情報(特図決定結果)、制御状態を表す情報、後述する装飾図柄表示装置208の演出態様(特図変動時間を表す情報に相当)、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。
上述の一般コマンド回転停止設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している、特図停止図柄を表す情報(特図決定結果)、制御状態を表す情報などを示す情報を設定する。
上述の一般コマンド入賞演出開始設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している、入賞演出期間中に装飾図柄表示装置208・各種ランプ418・スピーカ120に出力する演出制御情報、制御状態を表す情報、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。入演出開始コマンドを受信した第1副制御部400は、その入演出開始コマンドに基づいて第2副制御部500に入賞演出制御コマンドを送信する。入賞演出制御コマンドを受信した第2副制御部500は、装飾図柄表示装置208に、大当り遊技が開始されることを遊技者に報知する画像を所定のオープニング演出期間(例えば3秒間)表示させ、大当り遊技が開始する。
上述の一般コマンド終了演出開始設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している、演出待機期間中に装飾図柄表示装置208・各種ランプ418・スピーカ120に出力する演出制御情報、制御状態を表す情報、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。終了演出開始コマンドを受信した第1副制御部400は、その終了演出開始コマンドに基づいて第2副制御部500に終了演出制御コマンドを送信する。終了演出制御コマンドを受信した第2副制御部500は、装飾図柄表示装置208に大当りを終了することを遊技者に報知する画像を所定の終了演出期間(例えば3秒間)表示させ、大当り遊技が終了する。
上述の一般コマンド大入賞口開放設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している当りラウンド数、現在のラウンド数、制御状態を表す情報などを示す情報を設定する。上述の一般コマンド大入賞口閉鎖設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している現在のラウンド数、制御状態を表す情報、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。
また、このステップS215では一般コマンド特図保留増加処理も行われる。この一般コマンド特図保留増加処理では、特図保留増加コマンドのコマンドデータにRAM308の送信用情報記憶領域に記憶している特図識別情報(特図1または特図2を示す情報)、制御状態を表す情報、事前判定した特図1あるいは特図2の情報を設定する。
さらに、このステップS215では一般コマンド普図保留増加処理も行われる。この一般コマンド普図保留増加処理では、普図保留増加コマンドのコマンドデータに、制御状態を表す情報等を設定する。また、主制御部300から第1副制御部400には、普図絡みのコマンドとして、普図の変動表示が開始した(する)ことを表す普図変動開始コマンドも送信される。なお、主制御部300から第1副制御部400には、普図の変動表示が停止した(する)ことを表す普図変動停止コマンドや、一対の羽根部材2321が開放を開始した(する)ことを表す電チュー開放開始コマンドや、一対の羽根部材2321が閉鎖した(する)ことを表す電チュー閉鎖コマンドを送信するようにしてもよい。
第1副制御部400では、受信した出力予定情報に含まれるコマンド種別により、主制御部300における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になるとともに、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することができるようになる。また、第1副制御部400では、コマンドに含まれている当りラウンド数と現在のラウンド数に基づき、当り全ラウンドが終了するまでの残りラウンド数を取得する。
また、このコマンド設定送信処理では、図4に示す払出制御部600にもコマンドを送信する。払出制御部600に出力する出力予定情報および払出要求情報は1バイトで構成しており、ビット7にストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット6に電源投入情報(オンの場合、電源投入後一回目のコマンド送信であることを示す)、ビット4〜5に暗号化のための今回加工種別(0〜3)、およびビット0〜3に暗号化加工後の払出要求数を示すようにしている。
次に、図7に示す主制御部タイマ割込処理では、外部出力信号設定処理(ステップS235)を行う。この外部出力信号設定処理では、RAM308に記憶している遊技情報を、情報出力回路336を介してパチンコ機100とは別体の情報入力回路350に出力する。
ステップS237では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理では、上述のステップ205において信号状態記憶領域に記憶した各種センサの信号状態を読み出して、ガラス枠開放エラーの有無または下皿満タンエラーの有無などを監視し、ガラス枠開放エラーまたは下皿満タンエラーを検出した場合に、第1副制御部400に送信すべき送信情報に、ガラス枠開放エラーの有無または下皿満タンエラーの有無を示すデバイス情報を設定する。また、図4に示す各種ソレノイド332を駆動して第2特図始動口232や、可変入賞口234の開閉を制御したり、駆動回路324、326、330を介して普通図柄表示装置210、第1特図表示装置212、第2特図表示装置214、各種状態表示部328などに出力する表示データを、I/O310の出力ポートに設定する。また、払出要求数送信処理(ステップS219)で設定した出力予定情報をI/O310の出力ポートを介して第1副制御部400に出力する。
ステップS239では、電源の遮断(電断)を検出したか否かを判定するために、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップS241に進み、低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップS243に進む。
ステップS241では、タイマ割込終了処理を行う。このタイマ割込終了処理では、ステップS201で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定したり、割り込み許可の設定などを行い、その後、図6に示す主制御部メイン処理に復帰する。
一方、ステップS243では、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタを復帰データとしてRAM308の所定の領域に退避し、入出力ポートの初期化等の電断時処理を行い、その後、図6に示す主制御部メイン処理に復帰する。
<第1副制御部400の処理>
図11を用いて、第1副制御部400の処理について説明する。なお、同図(a)は、第1副制御部400のCPU404が実行するメイン処理のフローチャートである。
まず、同図(a)のステップS301では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、ステップS301の初期設定が実行される。この初期設定では、図4に示すI/Oポート410の初期設定や、RAM408内の記憶領域の初期化処理等を行う。
ステップS303では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS305の処理に移行する。
ステップS305では、タイマ変数に0を代入する。
ステップS307では、コマンド処理を行う。第1副制御部400のCPU404は、主制御部300からコマンドを受信したか否かを判別する。このコマンド処理では、復電時サブ側フラグ設定処理等が行われるが、詳細については後述する。
ステップS309では、演出制御処理を行う。例えば、S307で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する演出データをROM406から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行う。また、この演出制御処理では、始動入賞時サブ側先読み予告実行処理、変動開示時サブ側予告実行処理、および復電時サブ側フラグ設定処理も行われる。これらの各処理については詳しくは後述する。
ステップS311では、図1に示すチャンスボタン136の押下を検出していた場合、ステップS309で更新した演出データをチャンスボタン136の押下に応じた演出データに変更する処理を行う。
ステップS313では、S309で読み出した演出データの中に音源IC416への命令がある場合には、この命令を音源IC416に出力する。
ステップS315では、S309で読み出した演出データの中に各種ランプ418の駆動回路420への命令がある場合には、この命令を駆動回路420に出力する。
ステップS317では、S309で読み出した演出データの中に腕役物の演出可動体A224の駆動回路A422への命令がある場合には、この命令を駆動回路A422に出力し、S309で読み出した演出データの中に家紋役物の演出可動体B225の駆動回路B423への命令がある場合には、この命令を駆動回路B423に出力する。
ステップS319では、S309で読み出した演出データの中に第2副制御部500に送信する制御コマンドがある場合には、この制御コマンドを出力する設定を行い、S303へ戻る。
次に、図11(b)を用いて、第1副制御部400のコマンド受信割込処理について説明する。図11(b)は、第1副制御部400のコマンド受信割込処理のフローチャートである。このコマンド受信割込処理は、第1副制御部400が、主制御部300が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS331では、主制御部300が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM408に設けたコマンド記憶領域に記憶し、このコマンド受信割込処理が終了する。
次に、図11(c)を用いて、第1副制御部400のCPU404によって実行する第1副制御部タイマ割込処理について説明する。図11(c)は、第1副制御部400のタイマ割込処理のフローチャートである。第1副制御部400は、所定の周期(例えば、2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
第1副制御部タイマ割込処理のステップS341では、図11(a)に示す第1副制御部メイン処理におけるステップS303において説明したRAM408のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS303において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
第1副制御部タイマ割込処理のステップS343では、ステップS319で設定された第2副制御部500への制御コマンドの送信や、演出用乱数値の更新処理等を行い、このタイマ割込処理が終了する。
<第2副制御部500の処理>
第2副制御部500では、第1副制御部400から送信されてきた制御コマンドに基づいて、装飾図柄表示装置208の制御を実行する。第2副制御部500には、装飾図柄表示装置208に画像を表示する画像制御部が接続されている。この画像制御部は、VRAM(ビデオRAM)およびGPU(グラフィックス プロセッシング ユニット)を有する。GPUは、第2副制御部500のROMに記憶された絵柄情報等を第2副制御部500のCPUからの信号に基づいて読み出してVRAMの表示領域(ワークエリア)を使用して表示画像を生成し装飾図柄表示装置208に画像を表示する。
より具体的に説明すると、第2副制御部500のCPUは、最初に、画像データの転送指示を行う。ここでは、まず、VRAMの表示領域Aと表示領域Bの描画領域の指定をスワップする。これにより、描画領域に指定されていない表示領域に記憶された1フレームの画像が装飾図柄表示装置208に表示される。次に、CPUは、GPUのアトリビュートレジスタに、位置情報等テーブルに基づいてROM座標(ROMの転送元アドレス)、VRAM座標(VRAMの転送先アドレス)などを設定した後、ROMからVRAMへの画像データの転送開始を指示する命令を設定する。GPUは、アトリビュートレジスタに設定された命令に基づいて画像データをROMからVRAMに転送する。その後、GPUは、転送終了割込信号をCPUに対して出力する。
次いで、GPUからの転送終了割込信号が入力されたか否かを判定し、転送終了割込信号が入力された場合は、演出シナリオ構成テーブルおよびアトリビュートデータなどに基づいて、パラメータ設定を行う。ここでは、CPUは、VRAMに転送した画像データに基づいてVRAMの表示領域AまたはBに表示画像を形成するために、表示画像を構成する画像データの情報(VRAMの座標軸、画像サイズ、VRAM座標(配置座標)など)をGPUに指示する。GPUはアトリビュートレジスタに格納された命令に基づいてアトリビュートに従ったパラメータ設定を行う。一方、GPUからの転送終了割込信号が未入力の場合は、転送終了割込信号が入力されるのを待つ。
続いて、描画指示を行う。この描画指示では、CPUは、GPUに画像の描画開始を指示する。GPUは、CPUの指示に従ってフレームバッファにおける画像描画を開始する。
描画指示が行われると、画像の描画終了に基づくGPUからの生成終了割込み信号が入力されたか否かを判定し、生成終了割込み信号が未入力の場合には、生成終了割込み信号が入力されるのを待ち、生成終了割込み信号が入力された場合には、RAMの所定の領域に設定され、何シーンの画像を生成したかをカウントするシーン表示カウンタを、インクリメント(+1)して処理を終了する。
また、第2副制御部500では、第1副制御部400から送信されてきた制御コマンドに基づいて、遮蔽装置246の制御も実行する。
<特図先読み処理>
次いで、図7に示す主制御部タイマ割込処理における特図先読み処理(ステップS224)について詳述する。
図12は、特図先読み処理のうち特図2に関する処理の流れを示すフローチャートである。
主制御部300のCPU304は、RAM308の時短フラグを参照し、電サポ中か否かを判定する(ステップS224a)。時短フラグがオフ状態にあり非電サポ中であった場合には、特図1に関する処理のステップS224iに進み、時短フラグがオン状態にあり電サポ中であった場合には、ステップS224bに進む。ステップS224bでは、第2特図始動口232に入賞があったか否かを判定する。ここでの判定では、RAM308の特図2の保留記憶部における保留が増加したか否かを判定することによって実行される。すなわち、特図2の保留記憶の上限数(ここでは4個)以内になる第2特図始動口232への入賞があったか否かを判定する。ステップS224bにおける判定で入賞があった(特図2の保留数増加)と判定されればステップS224cへ進み、入賞がなかったと判定されれば特図先読み処理は終了になる。
ステップS224cでは、まず、RAM308に設けられた特図2の保留記憶部から、先の入賞受付処理(ステップS217)で取得した1セットの始動情報を先読みする。すなわち、第2特図始動口232への入賞を契機にして、その入賞に基づいて生成された始動情報を先読みする。したがって、最も新しい始動情報が、当該始動情報に基づく当否判定(特図2関連抽選処理)が行われる前に先読みされる。この先読みを行う主制御部300のCPU304が始動情報先読み手段の一例に相当する。ここでの先読みは、入賞分(保留増加分)だけを先読みしたが総てを先読みしてもよい。なお、ここでの先読みとは始動情報を当否判定(本抽選)の前に先に読むことを意味するが、以降の説明では、先読みという言葉を、先(当否判定(本抽選)の結果)を読むという意味で使用することがある。
主制御部300のROM306には、図8(a)に示す当否判定用高確率テーブルの内容と同じ内容の事前判定用高確率テーブルや、同図(b)に示す当否判定用低確率テーブルの内容と同じ内容の事前判定用低確率テーブルが用意されている。ステップS224cでは、確変フラグを参照し、事前判定用高確率テーブルと事前判定用低確率テーブルのうちのいずれか一方のテーブルを選択し、選択したテーブルを用いて、先読みした始動情報のうちの特図2当選乱数値に基づいて当否判定の結果が大当りの当否判定結果(特定の当否判定結果)になるか否かを事前判定する。すなわち、第2特図始動口232への入賞を契機にして、その入賞に基づいて生成された始動情報に基づく当否判定結果が大当りの当否判定結果になるか否かを事前判定する。したがって、この事前判定は、当該始動情報に基づく当否判定(特図2関連抽選処理)が行われる前に実行され、この事前判定を行う主制御部300のCPU304が事前判定手段の一例に相当し、ここで事前判定した結果は特図2当否事前判定結果として扱われる。
事前判定の結果が大当りの当否判定結果であれば、ステップS224eに進む。一方、大当りの当否判定結果でなければ、選択したテーブルを用いて、今度は、当否判定の結果が小当りの当否判定結果になるか否かを事前判定し(ステップS224d)、ここでの事前判定の結果が小当りの当否判定結果であればステップS224fに進み、そうでなければステップS224gに進む。
主制御部300のROM306には、図8(c)に示す特図決定用テーブルの内容と同じ内容の特図事前判定用テーブルも用意されている。その特図事前判定用テーブルを用いて、ステップS224eでは、先読みした始動情報のうちの大当り用特図2乱数値に基づいて大当り図柄の事前判定を行い、ステップS224fでは、小当り用特図2乱数値に基づいて小当り図柄の事前判定を行い、ステップS224gでは、ハズレ用特図2乱数値に基づいてハズレ図柄の事前判定を行う。ステップS224e〜gにおける特図の事前判定も、先読みした始動情報に基づく当否判定(特図2関連抽選処理)が行われる前に実行され、ここで事前判定した結果は特図2事前判定結果として扱われる。
ステップS224e〜gに続いて、ステップS224hが実行される。主制御部300のROM306には、図9(a)に示す特図2変動時間決定用テーブルの内容と同じ内容の特図2変動時間事前判定用テーブルも用意されている。この特図2変動時間事前判定用テーブルを用いて、ステップS224hでは、先読みした始動情報のうちの特図2変動時間決定用乱数値に基づいて装飾図柄表示装置208における演出態様の事前判定を行う。なお、図1に示すパチンコ機100では、演出態様の事前判定を行うにあたり変動時間まで必然的に事前判定することになる。ステップS224hにおける演出態様の事前判定も、先読みした始動情報に基づく当否判定(特図2関連抽選処理)が行われる前に実行され、ここで事前判定した結果は特図2演出態様事前判定結果として扱われる。
ステップS224hの実行が完了すると、特図2に関する処理は終了になり、特図1に関する処理へ進む。
図13は、特図先読み処理のうち特図1に関する処理の流れを示すフローチャートである。
特図1に関する処理(ステップS224i〜ステップS224o)は、特図2に関する処理(ステップS224b〜ステップS224h)と同じ処理であるため説明は省略するが、この特図1に関する処理では、特図1の保留記憶部から、先の入賞受付処理(ステップS217)で取得した1セットの始動情報を先読みし、特図1当否事前判定結果、特図1事前判定結果、および特図1演出態様事前判定結果を得る。
ここで得られた、特図1又は2当否事前判定結果(特図当否事前判定結果)、特図1又は2事前判定結果(特図事前判定結果)、および特図1又は2演出態様事前判定結果(演出態様事前判定結果)は、RAM308の所定領域に事前判定情報として特図1と特図2とに分けて上記所定の上限数だけ保留順に記憶される。そして、新たに記憶された事前判定情報(特図当否事前判定結果,特図事前判定結果,演出態様事前判定結果)は、事前判定した特図1あるいは特図2の情報として特図保留増加コマンドのコマンドデータに含められ、主制御部300から第1副制御部400に送信される。
主制御部300は、以上説明した特図先読み処理を実行した後、特図関連抽選処理を実行し、特図先読み処理で対象になった先読みした始動情報と同じ始動情報に基づいて、特図当否判定結果、特図決定結果、特図の変動時間、および演出態様を改めて得る。
なお、図1に示すパチンコ機100では、主制御部300は特図事前判定結果や特図演出態様事前判定結果まで得ているが、主制御部300ではこれらの事前判定結果を得ずに、先読みした始動情報を特図保留増加コマンドのコマンドデータに含めて第1副制御部400に送信し、第1副制御部400が、必要に応じて、特図事前判定結果や演出態様事前判定結果を得る態様であってもよい。また、主制御部300は、ステップS224hやステップS224oにおいて、演出態様事前判定結果として具体的な演出態様まで得なくてもよい。例えば、演出態様は所定の演出態様か否かを事前判定するにとどめてもよい。例えば、演出態様は、ノーマルリーチ当り、ノーマルリーチハズレ、リーチA当り、リーチB当り、リーチA当り、リーチB当りのリーチ演出のグループに属するか、超短縮ハズレ、短縮ハズレ、ハズレ、チャンス目全消灯のリーチなしのグループに属するかを事前判定するにとどめてもよい。
<復電時サブ側フラグ設定処理>
次に、図11(a)に示す第1副制御部メイン処理におけるコマンド設定処理(ステップS307)で実行される復電時サブ側フラグ設定処理について詳述する。
図14は、復電時サブ側フラグ設定処理の流れを示すフローチャートである。
まず、第1副制御部400のCPU404は、主制御部300から復電コマンドを受信したか否かを判定し(ステップS307a)、受信していなければ、この復電時サブ側フラグ設定処理は終了になり、受信していればステップS307bに進む。第1副制御部400のRAM408には、復電フラグが用意されており、ステップS307bでは、その復電フラグをオンに設定する。
また、第1副制御部400は復電コマンドを受信した場合には、復電コマンドに含まれている情報に基づいて、第1副制御部400のCPU404は演出データを設定する。この例では、復電コマンドに、電断直前まで主制御部300のRAM308に記憶されていた情報のうち、遊技制御に関する所定の情報として、例えば、特図停止図柄を表す情報(特図決定結果を表す情報)、制御状態を表す情報、装飾図柄表示装置208の演出態様(特図変動時間を表す情報に相当)、特図の保留数を表す情報、およびRAM308の所定領域に記憶されていた事前判定情報のうちの演出態様事前判定結果等が含まれている。第1副制御部400は、これらのデータに基づいて、電断時の演出状態に復帰させる。すなわち、第1副制御部400は、復電コマンドを受信してその復電コマンドに含まれている遊技制御に関する情報に基づいて、電断時の制御状態に復帰させるものであり、制御状態復帰手段の一例に相当する。
また、第1副制御部400のRAM408には、第2テーブル使用回数設定領域が設けられている。第2テーブルについては後述する。ステップS307bに続くステップS307cでは、その第2テーブル使用回数設定領域に4回を設定し、この復電時サブ側フラグ設定処理を終了する。
さらに、第1副制御部400のRAM408には、大当り後フラグも用意されている。第1副制御部400のCPU404は、主制御部300から受信した図柄変動停止コマンドに、15Rの大当りである特図Aまたは特図Bを表す特図決定結果が含まれていた場合には、その大当り後フラグもオンに設定する。
<始動入賞時サブ側先読予告実行処理>
次いで、図11(a)に示す第1副制御部メイン処理における演出制御処理(ステップS309)で実行される始動入賞時サブ側先読予告実行処理について詳述する。
図15は、始動入賞時サブ側先読予告実行処理の流れを示すフローチャートである。
図15に示す始動入賞時サブ側先読予告実行処理は、コマンド設定処理(ステップS307)において特図保留増加コマンドを受信したと判定された第1副制御部メイン処理における演出制御処理(ステップS309)で実行される。ステップS3091aでは、上述の大当り後フラグあるいは復電フラグがオンに設定されているか否かを判定し、いずれか一方のフラグでもオンに設定されていればステップS3091hへ進み、いずれのフラグもオフのままであればステップS3091bに進む。
第1副制御部400のRAM408には、先読み実行中フラグも用意されており、ステップS3091bでは、その先読み実行中フラグがオンに設定されているか否かを判定し、オンに設定されていればステップS3091hへ進み、オフのままであればステップS3091cに進む。
上述のごとく、特図保留増加コマンドのコマンドデータには、事前判定した特図1あるいは特図2の情報として、特図当否事前判定結果、特図事前判定結果、および演出態様事前判定結果が含められている。ステップS3091cでは、先のコマンド設定処理(ステップS307)において受信したと判定した特図保留増加コマンドに含まれている演出態様事前判定結果が所定の演出態様か否かを判定し、所定の演出態様でなければステップS3091hへ進み、所定の演出態様であればステップS3091dに進む。特図保留増加コマンドに含まれていた演出態様事前判定結果は、RAM408に用意された事前判定結果記憶領域に事前判定情報として特図1と特図2とに分けて上記所定の上限数だけ保留順に記憶される。
図16(a)は、第1副制御部400のROM406に記憶されている予告報知抽選第1テーブルを示す図である。
ここにいう所定の演出態様は、この図16(a)に示す第1テーブルに規定されている演出態様であり、図1に示すパチンコ機100ではリーチ演出(ノーマルリーチ当り、ノーマルリーチハズレ、リーチA当り、リーチB当り、リーチA当り、リーチB当り)が相当する。なお、この第1テーブルには特図の変動時間も示されている。
図1に示すパチンコ機100では、装飾図柄表示装置208の演出表示領域208dの左側に特図1保留表示を行い、その右側に特図2保留表示を行う。これらの保留表示は、主制御部300におけるRAM308に設けられた特図の保留記憶部に記憶されている1セットの始動情報に対応する表示であり、保留表示の数が保留数に相当する。この保留表示における所定の表示態様は、図1に示すパチンコ機100では、丸い図形を無模様かつ一色で表示する態様になる。装飾図柄表示装置208は、始動保留表示手段の一例に相当する。第1副制御部400は、特図保留増加コマンドを受信する度に、第2副制御部500に、後述するステップS3091hにおいて保留増加信号を送信し、第2副制御部500は、その保留増加信号に基づいて、装飾図柄表示装置208を制御し、保留表示の数を1つ増加させる。一方、第1副制御部400は、図柄変動開始コマンドを受信する度に第2副制御部500に保留減少信号を送信し、第2副制御部500は、その保留減少信号に基づいて、装飾図柄表示装置208を制御し、保留表示の数を1つ減少させる。保留表示は始動保留表示の一例に相当し、第1副制御部400と第2副制御部500と装飾図柄表示装置208を併せたものが始動保留数報知手段の一例に相当する。
また、図16(a)に示す第1テーブルには、予告なし、保留予告A、保留予告B、腕役物の可動体予告ごとに乱数範囲が規定されている。図1に示すパチンコ機100では、主制御部300の行った事前判定結果に基づいて予告報知を行う。この予告報知は、始動情報を、当否判定の際に読む(取得する)よりも先に読んで(取得して)、先読みした始動情報に基づく先読み予告である。言い方を変えれば、予告報知(先読み予告)は、予告対象になる当否判定の結果に対応した図柄態様を停止表示する対象図柄変動表示が開始される前に行われる事前報知であってもよい。あるいは、上記対象図柄変動表示が行われる前に開始される事前報知であってもよく、この場合には、その事前報知は、上記対象図柄変動表示が開始された後も継続して行われるものであってもよい。図7に示す特図関連抽選処理(ステップS229,S231)が実行される前、すなわち当否判定が行われる前に、当該特図関連抽選処理で行われる当否判定の結果が大当り(ここではより限定して15Rの大当り(15R特別大当りか15R大当り))になることを予告する報知である。図16(a)に示す“予告なし”とは、この予告報知を実行しないことを表す。また、図16(a)に示す“保留予告A”および“保留予告B”は、保留表示の表示態様を上記所定の表示態様(丸い図形を無模様かつ一色で表示する態様)から特別な表示態様に変更し、保留表示を、その特別な表示態様で表示することで行う予告報知(先読み予告)である。なお、図16(a)に示すテーブルでは、全ての変動時間において予告なし・予告Aが選択されるようなテーブルとしたが、これに限るものではなく、例えば一部の変動時間においては予告なしが選択されないように設定し、必ず予告が行われるような構成であっても良い。また、特定の変動時間が選択された場合には、必ず特定の予告が行われるようなテーブル構成としても良い。
図16(b)は保留予告Aの表示態様を示す図であり、同図(c)は保留予告Bの表示態様を示す図である。
保留予告Aの表示態様は悪商人のキャラクタであり、保留予告Bの表示態様は主人公の殿様のキャラクタである。
また、図16(a)に示す“可動体(腕役物)予告”は、図3に示す腕役物の演出可動体A224を可動させることによって行う予告報知(先読み予告)である。なお、この可動物予告が行われているときには、保留表示の表示態様を変更して行う予告報知は行われない。
ステップS3091dでは、予告報知の、図16(a)に示す第1テーブルを用いた抽選処理を行う。第1副制御部400のCPU404は、ステップS3091dを実行するタイミングで、RAM408から専用乱数(取り得る範囲は0〜99)を取得し、取得した専用乱数に基づき抽選を行う。この第1テーブルを用いた抽選は、特図始動口(230,232)への入賞を契機にした抽選であって、予告報知実行可否の抽選、および予告報知を行う場合には複数種類の予告態様の中から1種類の予告態様を選択するための抽選になる。
上述の説明では、予告報知は、当否判定の結果が大当り(ここではより限定して15Rの大当り)になることを予告する報知であると説明したが、この予告報知には、当否判定の結果が大当りにならなくても、大当りになるかのように偽りで予告する偽の予告報知も含まれる。すなわち、予告報知は、当否判定の結果が大当りになる可能性があることを表したり、遊技者に示唆する事前報知、あるいは当否判定の結果が大当りになることを遊技者に期待させる事前報知であるといえる。図16(a)に示す第1テーブルにおいて、偽の予告報知となる部分は灰色で表している。
図16(a)に示す第1テーブルの傾向としては、特図の変動時間が長くなればなるほど予告報知が行われやすく、出現率としては、保留予告Aが最も高く、腕役物の可動体予告が最も低い。なお、図16(a)に示す第1テーブルは保留数に無関係なテーブルであるが、保留数に応じて予告実行確率や、予告態様選択確率を変えてもよい。
ステップS3091dに続いて実行されるステップS3091eでは、ステップS3091dにおける予告報知の抽選に当選したか否かを判定する。ここにいう当選とは、予告実行可否の抽選の当選であり、予告報知を行うことに当選したことを意味する。不当選(予告報知を行わない)であればステップS3091hへ進み、当選(予告報知を行う)であれば、予告報知の実行回数の設定を行い(ステップS3091f)、ステップS3091gに進む。図16(a)に示す第1テーブルを用いた抽選に基づく予告報知が第一の予告報知の一例に相当する。この第1テーブルを用いた抽選に基づく予告報知は、所定の始動情報に基づく当否判定の結果が15Rの大当りになることを予告するための事前報知である。図1に示すパチンコ機100では、1回の特図の図柄変動表示単位で予告報知の実行回数を設定し、ここでは、RAM408に用意された実行回数設定領域に、保留数と同じ数を実行回数として設定する。より具体的には、電サポ状態であれば特図2の保留数が実行回数として設定され、非電サポ状態であれば特図1の保留数が実行回数として設定される。
ステップS3091gでは、RAM408に用意された先読み実行中フラグをオンに設定する。先読み実行中フラグは、第1テーブルを用いた抽選に基づく予告報知の実行可否を定めるフラグであり、この先読み実行中フラグがオンに設定された状態は、第1テーブルを用いた抽選に基づく予告報知が行われる状態である。また、先読み実行中フラグがオフに設定されたことに基づいて、第1テーブルを用いた抽選に基づく予告報知は中止され、先読み実行中フラグがオフに設定されたままの状態では、第1テーブルを用いた抽選に基づく予告報知は行われない。次いで、保留増加信号を第2副制御部500に送信し(ステップS3091h)、この始動入賞時サブ側先読み予告実行処理は終了になる。
<変動開始時サブ側予告実行処理>
次いで、図11(a)に示す第1副制御部メイン処理における演出制御処理(ステップS309)で実行される変動開始時サブ側予告実行処理について詳述する。
図17は、変動開始時サブ側予告実行処理の前半部分の流れを示すフローチャートである。
図17に示す変動開始時サブ側予告実行処理は、コマンド設定処理(ステップS307)において図柄変動開始コマンドを受信したと判定された第1副制御部メイン処理における演出制御処理(ステップS309)で実行される。ステップS3092aでは、上述の復電フラグがオフに設定されているか否かを判定し、オンに設定されていればステップS3092cへ進む。復電フラグがオンに設定されている状態では、電源断が生じた後、電源断時の状態に復帰したことになる。この復電が生じたこと、すなわち第1副制御部400が復電コマンドを受信したことが、本発明にいう所定の契機が成立したことの一例に相当する。
一方、復電フラグがオフのままであればステップS3092bに進む。ステップS3092bでは、上述の大当り後フラグがオンに設定されているか否かを判定し、オフのままであればステップS3092mへ進む、オンに設定されていればステップS3092cに進む。大当り後フラグがオンに設定されている状態では、第1特図表示装置212あるいは第2特図表示装置214が、15R大当り図柄(特図Aまたは特図B)を停止表示したことになる。この特図表示装置(212,214)が、15R大当り図柄を停止表示したこと、すなわち、第1副制御部400が、15R大当り図柄の特図決定結果を含む図柄変動停止コマンドを受信したことも、本発明にいう所定の契機が成立したことの一例に相当する。なお、第1副制御部400が大当り後フラグをオンするタイミングを、入賞演出開始コマンドを受信したタイミングにしてもよく、こうする場合には、第1副制御部400が、入賞演出開始コマンドを受信したことが、本発明にいう所定の契機が成立したことの一例に相当することになる。
図柄変動開始コマンドには制御状態を表す情報(電サポ状態であるか否か等)が含まれており、ステップS3092cでは、その情報に基づいて電サポ中であるか否かを判定し、電サポ中であればステップS3092dへ進み、非電サポ中であればステップS3092hに進む。上述のごとく、RAM408に用意された事前判定結果記憶領域には、これまで受信した特図保留増加コマンドに含まれていた演出態様事前判定結果のうち上記所定の上限数だけ、事前判定情報として特図1と特図2とに分けて保留順に記憶されている。また、電源断した場合であっても、復電コマンドには、RAM308の所定領域に記憶されていた事前判定情報のうちの演出態様事前判定結果が含まれているため、復電時には、RAM408の事前判定結果記憶領域に、電源断時における保留分の演出態様事前判定結果が再現される。ステップS3092dでは、RAM408の事前判定結果記憶領域を参照し、特図2の保留内に所定の演出態様が記憶されているか否かを判定し、記憶されていなければステップS3092gへ進み、記憶されていればステップS3092eに進む。
図18は、第1副制御部400のROM406に記憶されている予告報知抽選第2テーブルを示す図である。
ここにいう所定の演出態様も、先に説明した所定の態様と同じくリーチ演出(ノーマルリーチ当り、ノーマルリーチハズレ、リーチA当り、リーチB当り、リーチA当り、リーチB当り)であり、図18に示す第2テーブルにも、この所定の態様ごとに、予告なし、保留予告A、保留予告B、腕役物の可動体予告それぞれの乱数範囲が規定されている。
ステップS3092eでは、予告報知の、図18に示す第2テーブルを用いた抽選処理を行う。第1副制御部400のCPU404は、ここでもRAM408から専用乱数(取り得る範囲は0〜99)を取得し、取得した専用乱数に基づき抽選を行う。この第2テーブルを用いた抽選は、所定の契機が成立した後の抽選であり、第1テーブルを用いた抽選とは抽選タイミングおよび抽選の契機が異なるが、第1テーブルを用いた抽選と同じく、予告報知実行可否の抽選、および予告報知を行う場合には複数種類の予告態様の中から1種類の予告態様を選択するための抽選になる。図18に示す第2テーブルを用いた抽選に基づく予告報知は第二の予告報知の一例に相当する。なお、第2テーブルを用いた抽選では、保留予告Aが選択されることはない。
所定の契機が成立した場合には、図16(a)に示す第1テーブルを用いた抽選に基づいて行われていた予告報知は中止され、図18に示す第2テーブルを用いた抽選に基づく予告報知が所定確率で代わりに実行される。すなわち、RAM408における事前判定結果記憶領域に所定の演出態様を表す演出態様事前判定結果が記憶されている場合には、この演出態様事前判定結果は、図16(a)に示す第1テーブルを用いた抽選を行う前に判定(ステップS3091c)されたときの演出態様事前判定結果と同じものである。演出態様事前判定結果は、先読みされた始動情報に基づいて事前判定された結果であるため、始動情報が同じことになる。言い換えれば、第2テーブルを用いた抽選では、第1テーブルを用いた抽選に基づく予告報知の予告態様を、予告報知するか否かを含めて再決定することになる。
第2テーブルを用いた抽選では、第1テーブルを用いた抽選に比べて、予告報知実行可否に当選(予告報知を行う)する確率は低い。また、第2テーブルにおいても、偽の予告報知となる部分は灰色で表している。第2テーブルを用いた抽選では、偽の予告報知の実行確率は、第1テーブルを用いた抽選に比べて低く、予告報知が偽の予告報知ではなく真の予告報知であることの信頼度が高い。したがって、これらのことを知っている遊技者の遊技に対する興趣は、予告報知が一旦中止され、その後、予告報知が開始されると、一気に向上する。また、第2テーブルを用いた抽選では、腕役物の可動体予告は、当りの演出態様である場合にしか選択されず、所定の契機成立後に行われる予告報知で腕役物の可動体予告が行われると、15R大当りが確定になる。
保留予告Aを第一の予告報知の一例とした場合に、保留予告Bが第二の予告報知の一例に相当する場合がある。また、保留予告Bを第一の予告報知の一例とした場合に、可動体予告も第二の予告報知の一例に相当する場合もある。さらに、図1に示すパチンコ機100では、図16(a)に示す第1テーブルを用いた抽選に基づく予告報知でも保留予告Bが実行されることがあり、図18に示す第2テーブルを用いた抽選に基づく予告報知でも保留予告Bが実行されることがある。この保留予告Bは、第一の予告報知の一例にも第二の予告報知の一例にも相当するとみることもできる。また、第1テーブルを用いた抽選に基づく予告報知でも可動体予告が実行されることがあり、第2テーブルを用いた抽選に基づく予告報知でも可動体予告が実行されることがあることから、可動体予告も、第一の予告報知の一例にも第二の予告報知の一例にも相当するとみることができる。なお、第一の予告報知の予告態様と第2の予告報知の予告態様は異ならせてもよく、こうする場合には、例えば、図16(a)に示す第1テーブルを用いた抽選では、保留予告Bや可動体予告が選択されないようにすればよい。
なお、図18に示す第2テーブルも保留数に無関係なテーブルであるが、保留数に応じて予告実行確率や、予告態様選択確率を変えてもよい。
ステップS3092eに続いて実行されるステップS3092fでは、ステップS3092eにおける予告報知の抽選(予告実行可否抽選)に当選(予告報知を行う)し、かつ当選した場合には、この変動開始時サブ側予告実行処理を行う契機になった、第1副制御部400が受信した図柄変動開始コマンドによって開始される特図の図柄変動表示が特図2の図柄変動表示か否かを判定する。第1副制御部400は、受信した図柄変動開始コマンドに含まれている特図決定結果が特図2のものか否かで判定を行い、特図1であればステップS3092mへ進み、特図2であればステップS3092gに進む。
図14に示すステップS307cの説明で述べたように、第1副制御部400のRAM408には第2テーブル使用回数設定領域が設けられている。第2テーブル使用回数設定領域は、第2テーブルの使用回数を管理するためのものであり、特図1の保留数および特図2の保留数それぞれの上限値である4が、この第2テーブル使用回数設定領域に後述するステップS3092rで設定される。第2テーブル使用回数設定領域の最大値は、この上限数である4である。第2テーブル使用回数設定領域に1以上の値が設定されている場合は、第2テーブルを用いた予告報知の抽選が行われるが、図16(a)に示す第1テーブルの使用が禁止される。すなわち、第1テーブルを用いた予告報知の抽選は規制された状態になる。ただし、第2テーブル使用回数設定領域の値が0になった以降は、上記所定の契機が成立するまで、第1テーブルを用いた予告報知の抽選が行われ、第2テーブルを用いた予告報知の抽選は行われない。
一方、ステップS3092cにおける電サポ中であるか否かの判定で、非電サポ中と判定されたことによって実行されるステップS3092h〜ステップS3092jは、上述したステップS3092d〜ステップS3092fにおける説明中の「特図2」を「特図1」と読み替えた処理と同じであるため、ここでの説明は省略する。
ステップS3092gでは、RAM408に設けられた上記第2テーブル使用回数設定領域の値を1減算する。続いて、その第2テーブル使用回数設定領域の値が0になったか否かを判定し(ステップS3092k)、0でなければステップS3092mへ進み、0であれば、大当り後フラグと復電フラグのうちのオンに設定されているフラグをオフにし(ステップS3092l)、ステップS3092mへ進む。
以上説明したように、ステップS3092fにおける判定で、今回の特図変動遊技が特図1のものであることによって、上記第2テーブル使用回数設定領域の値を1減算するステップS3092gを実行させずに、ステップS3092mへ進むことになる。上述のごとく、第2テーブル使用回数設定領域には特図2の保留数の上限値である4が最大値として設定され、電サポ状態中には、第2特図始動口232への入賞(特図2の入賞)を想定しているため、特図1の入賞があった場合には第2テーブル使用回数設定領域の値を1減算しない。また、ステップS3092jにおける判定で、今回の特図変動遊技が特図2のものであることによっても、上記第2テーブル使用回数設定領域の値を1減算するステップS3092gを実行させずに、ステップS3092mへ進むことになるが、これも同様であり、非電サポ状態中には、第1特図始動口230への入賞(特図1の入賞)を想定しているため、特図2の入賞があった場合にも、特図1の保留数の上限値である4が最大値として設定された第2テーブル使用回数設定領域の値を1減算しない。
図19は、変動開始時サブ側予告実行処理の後半部分の流れを示すフローチャートである。
ステップS3092mでは、RAM408に用意された先読み実行中フラグがオンに設定されているか否か判定する。ここでは、先読み実行中フラグがオンに設定された状態は、第2テーブルを用いた抽選に基づく予告報知が行われている状態である。先読み実行中フラグがオフのままであればステップS3092tへ進み、先読み実行中フラグがオンに設定されていればステップS3092nに進む。ステップS3092nでは、RAM408に用意された実行回数設定領域の値を1減算し、次いで、実行回数設定領域の値が0になったか否かを判定する(ステップS3092o)。実行回数設定領域の値が0になっていればステップS3092pへ進み、0になっていなければステップS3092qに進む。
ステップS3092qでは、この変動開始時サブ側予告実行処理を行う契機になった、第1副制御部400が受信した図柄変動開始コマンドに含まれている特図決定結果が大当りの図柄であるか否かを判定し、大当りの図柄でなければステップS3092sへ進む。一方、大当りの図柄であれば、ステップS3092rにおいて、第2テーブル使用回数設定領域に最大値である4を設定し、さらに実行回数設定領域の値を0にクリアし、ステップS3092pに進む。
ステップS3092pでは、第1テーブルを用いた抽選に基づく予告報知の実行可否を定める先読み実行中フラグをオフする。この変動開始時サブ側予告実行処理を行う契機になった、第1副制御部400が受信した図柄変動開始コマンドに含まれている特図決定結果が、大当りの図柄でなかった場合には、先読み実行中フラグはオフされないが、大当りの図柄であった場合には、先読み実行中フラグはオフされることなる。なお、ここでは15Rと2Rを区別することなく特図決定結果が大当りの図柄であった場合には先読み実行中フラグをオフするが、特図決定結果が小当りの図柄であた場合にも先読み実行中フラグをオフするようにしてもよい。第1テーブルを用いた抽選に基づく予告報知は、後述するように、この場合の先読み実行中フラグのオフに基づいて中止される。また、実行回数設定領域の値が0になると、第1テーブルを用いた抽選に基づく予告報知は行われないことになる。なお、復電時には、先読み実行中フラグはオフ状態で復帰するため、第1テーブルを用いた抽選に基づく予告報知は中止される。
次いで、通常共通予告の抽選処理を行う(ステップS3092s)。ここにいう通常共通予告には、例えば、装飾図柄表示装置208における図柄変動表示中に実行されるリーチ演出前に、特定のキャラクタを登場させ、この後リーチ演出に発展することを予告する演出が相当する。この通常共通予告の抽選処理では、不図示の抽選テーブルを用いて所定の専用乱数に基づいた抽選処理が行われ、当否判定結果、および装飾図柄表示装置208における演出態様に応じて、通常共通予告実行の可否、および通常共通予告を行う場合には複数種類の予告態様の中から1種類の予告態様を選択するための抽選が行われる。
ステップS3092sに続いて実行されるステップS3092tでは、予告関連信号を第2副制御部500に送信する。例えば、保留予告A又はBについては、第1副制御部400のCPU404は、先読み実行中フラグがオンに設定されている場合には、保留予告A又はBを装飾図柄表示装置208に継続して行わせることを指示する予告関連信号を第2副制御部500に送信する。また、上述のステップS3092pで先読み実行中フラグがオフに設定された場合には、保留予告A又はBを装飾図柄表示装置208に所定タイミングまで行わせる予告関連信号を第2副制御部500に送信し、それ以降は保留予告A又はBを装飾図柄表示装置208に行わせる予告関連信号は送信されなくなる。あるいは、上述のステップS3092pで先読み実行中フラグがオフに設定された場合には、予告関連信号を第2副制御部500に送信せず、図柄変動開始の最初から保留予告A又はBを装飾図柄表示装置208に行わせないようにしてもよい。この場合には、図柄変動開始の最初から保留予告A又はBが中止されることになる。図1に示すパチンコ機100では、先読み実行中フラグがオフに設定されたことに基づいて、保留予告A又はBの実行が中止される。
また、可動体予告については、第1副制御部400のCPU404は、先読み実行中フラグがオンに設定されている場合には、制御信号を図4に示す駆動回路A422に所定のタイミングで出力する。
さらに、第2テーブル使用回数設定領域に1以上の値が設定されている場合に実行される第2テーブルを用いた予告報知の抽選に基づく保留予告A又はBについても、第1副制御部400のCPU404は、保留予告A又はBを装飾図柄表示装置208に継続して行わせることを指示する予告関連信号を第2副制御部500に送信する。また、第2テーブル使用回数設定領域に1以上の値が設定されている場合に実行される第2テーブルを用いた予告報知の抽選に基づく可動体予告についても、第1副制御部400のCPU404は、制御信号を図4に示す駆動回路A422に所定のタイミングで出力する。
ステップS3092tの実行が完了すると、この変動開始時サブ側予告実行処理は終了になる。
以上説明した、図15に示す始動入賞時サブ側先読予告実行処理、図17および図19に示す変動開始時サブ側予告実行処理を実行する第1副制御部400、第2副制御部500、装飾図柄表示装置208、および演出可動体A224を併せたものが、予告手段の一例に相当する。
以上説明したように、15R大当り図柄の停止表示する特定図柄変動表示の開始を指示する図柄変動開始コマンドを第1副制御部400が受信したことに基づいて実行される変動開始時サブ側予告実行処理では、図19に示す変動開始時サブ側予告実行処理のステップS3092rにおいて第2テーブル使用回数が4回に設定され、ステップS3092pに基づいて、図16(a)に示す第1テーブルを用いた抽選に基づく第一の予告報知が中止されることになる。その後、主制御部300が出力する、上記特定図柄変動表示の図柄変動停止コマンドを第1副制御部400が受信したことに基づいて、大当り後フラグがオンされる。大当り遊技終了後に送信された後、図柄変動開始コマンドを第1副制御部400が受信したことに基づいて実行される変動開始時サブ側予告実行処理では、大当り後フラグがオンに設定されているため、図18に示す第2テーブルを用いた抽選に基づく第二の予告報知が開始されることになる。中止された第一の予告報知と新たに開始された第二の予告報知は、同一の始動情報に基づく当否判定が特定の当否判定結果になることを予告するものである。
また、第1副制御部400が復電コマンドを受信したことに基づいて実行される図14に示す復電時サブ側フラグ設定処理では、復電フラグがオンされる(ステップS307b)とともに、第2テーブル使用回数が4回に設定される(ステップS307c)。復電後に図柄変動開始コマンドを第1副制御部400が受信したことに基づいて実行される変動開始時サブ側予告実行処理では、復電フラグがオンに設定されているため、図18に示す第2テーブルを用いた抽選に基づく第二の予告報知が開始されることになる。復電時には先読み実行中フラグはオフ状態で復帰することによって中止された第一の予告報知と、ここで新たに開始された第二の予告報知も、同一の始動情報に基づく当否判定が特定の当否判定結果になることを予告するものである。
続いて、予告報知の具体例について説明する。
図20は、電サポ中に保留予告Aが行われている状態で特図2表示装置214が15R特別大当り図柄を停止表示し、その後、腕役物の可動体予告が開始された例を示す図である。図1に示すパチンコ機100は、特図2優先変動機であり、電サポ中の一例を示した図20から図25までの説明では、図面の煩雑さを避けるために、特図1の保留表示は図示省略し、装飾図柄表示装置208における演出表示領域208dのうち、本来、特図1の保留表示が示される領域に、特図2の保留表示220hとその保留表示220hが変化した保留予告220aを示している。特図2の保留表示220hは、左に示されているものほど古い保留になる。
この図20に示す例では、特図2について15R特別大当りに2回当選するが、1回目の15R特別大当り(図20(f))については予告報知は行われず、2回目の15R大当り(図20(n))についてのみ予告報知が行われる。
図20(a)には、特図2の保留が4つある不図示の状態から特図2の図柄変動表示が開始された様子が示されており、図20(a)に示す状態では特図2の保留数は3つになる。この図20(a)に示す装飾図柄表示装置208の演出領域208dには、特図2の保留表示220hが2つ示され、最も新しい入賞に基づく特図2保留表示(3つ目の保留表示)は、保留予告A220aに変更され、予告報知が行われている。すなわち、図20(a)に示す状態では、図16(a)に示す第1テーブルを用いた抽選に基づく予告報知(保留予告A)が行われている。この保留予告A220aは、この後の説明で特に断りのない限り、装飾図柄表示装置208に表示され続け、第1テーブルを用いた抽選に基づく予告報知の実行は継続して行われる。なお、可動体予告に用いられる腕役物の演出可動体A224は前腕部224bが折り曲げられた初期姿勢にあり、可動体予告は実行されていない。特図2の3つの保留のうち、2番目に古い保留は、特図2事前判定結果が15R大当りの図柄であったが、第1テーブルを用いた予告実行可否の抽選にはずれて、予告報知は実行されていない。
同図(b)では、不図示の特図2表示装置214が停止表示を行い、装飾図柄表示装置208には装飾図柄のハズレの組合せが停止表示されている。同図(c)では、特図2事前判定結果が15R大当り図柄であるが予告報知が実行されていない保留についての特図変動遊技が開始され、装飾図柄表示装置208では装飾図柄の図柄変動表示が開始される。同(d)ではリーチAの演出態様が開始され、左図柄表示領域208aおよび右図柄表示領域208cそれぞれには、「装飾7」が停止表示され、中図柄表示領域208bが変動表示している。同図(e)では、中図柄表示領域208bにパンダのキャラクタが登場し、同図(f)では、不図示の特図2表示装置214が15R特別大当り図柄(特図A)の停止表示を行い、中図柄表示領域208bに「装飾7」が表示され、“装飾図柄の組合せ2”である「装飾7−装飾7−装飾7」が停止表示されている。ここでもまだ保留予告A220aは表示されており、第1テーブルを用いた抽選に基づく予告報知の実行は継続して行われている。
同図(g)では、第1副制御部400に入賞演出開始コマンドが送信され、同図(g)に示す装飾図柄表示装置208には、大当り遊技の開始を報知するオープニング画像が表示されている。大当り遊技中も、第1テーブルを用いた抽選に基づく予告報知の実行は継続して行われ、保留予告A220aは表示される。同図(h)では、第1副制御部400に終了演出開始コマンドが送信され、同図(h)に示す装飾図柄表示装置208には、大当り遊技の終了を報知する終了画像が表示されている。今まで継続されていた第1テーブルを用いた抽選に基づく予告報知は、この終了画像が表示されるタイミングで中止され、保留予告A220aは保留表示220hに切り替わる。すなわち、保留表示220hが変更された保留予告A220aは、もとの保留表示220hに戻る。大当り遊技終了時には、特図2の保留数は2つであり、同図(h)では、新しい方の保留に対応した保留表示(右側の保留表示)220hが、保留予告A220aから切り替わったものである。なお、第1テーブルを用いた抽選に基づく予告報知の中止は、所定の契機の成立後であればいつでもよく、例えば、同図(g)のタイミングであってもよい。
図20(i)は、2つある特図2の保留のうち古い方の保留に基づく特図2の図柄変動表示が開始された様子が示されており、同図(i)に示す状態では特図2の保留数は1つになる。この図20(i)に示す演出可動体A224は、前腕部224bが折り曲げられた初期姿勢から前腕部224bが下方へ回動した姿勢に変化している。前腕部224bが下方へ回動した姿勢は予告姿勢であり、図18に示す可動体(腕役物)予告に相当する。すなわち、図18に示す第2テーブルを用いた抽選に基づく予告報知(可動体予告)が開始された状態である。ここでの可動体予告による予告報知は、図20(h)で保留予告A220aから保留表示220hに切り替わった保留(最後に一つ残った保留)に基づく当否判定の結果に対する予告である。なお、図20(i)に示す装飾図柄表示装置208の演出領域208dには保留表示220hが一つ表示されている。
同図(j)では、不図示の特図2表示装置214が停止表示を行い、装飾図柄表示装置208には装飾図柄のハズレの組合せが停止表示されている。同図(k)では、最後に一つ残った特図2の保留に基づく特図変動遊技が開始され、装飾図柄表示装置208では装飾図柄の図柄変動表示が開始される。同図(l)ではリーチBの演出態様が開始される。同図(l)に示す装飾図柄表示装置208では、左図柄表示領域208aおよび右図柄表示領域208cそれぞれに、「装飾7」が停止表示され、中図柄表示領域208bには、リーチ状態になったことを報知する「リーチ」という文字が表示されている。同図(m)では、中図柄表示領域208bにサボテン型の埴輪のキャラクタが登場し、同図(n)では、最後に一つ残った保留に基づく当否判定が15R特別大当りに当選したことを報知している。すなわち、同図(n)では、不図示の特図2表示装置214が特図Aの停止表示を行い、中図柄表示領域208bに「装飾7」が表示され、同図(n)に示す装飾図柄表示装置208には、“装飾図柄の組合せ2”になる装飾7−装飾7−装飾7が停止表示されている。
図20に示す例では、同一の始動情報に対して異なる予告報知を行うことで遊技の興趣を向上できる場合がある。ただし、第一の予告報知と第二の予告報知で予告態様は同じであってもよい。しかしながら、第一の予告報知と第二の予告報知で予告態様が異なる方が遊技の興趣をより向上できる場合がある。
図21は、電サポ中に保留予告Aが行われている状態で特図2表示装置214が15R特別大当り図柄を停止表示し、その後、保留予告Bが開始された例を示す図である。
以下、図20に示す例と異なる点について説明する。図21に示す例では、図18に示す第2テーブルを用いた抽選に基づく予告報知として保留予告Bが実行される。図21(i)に示す装飾図柄表示装置208の演出領域208dには、同図(h)で保留予告A220aから保留表示220hに切り替わったものが、保留予告B220bに変更され、予告報知が再び開始されている。すなわち、図21(i)に示す状態は、図18に示す第2テーブルを用いた抽選に基づく予告報知(保留予告B)が開始された状態である。なお、この例では、可動体予告に用いられる腕役物の演出可動体A224は、前腕部224bが折り曲げられた初期姿勢を維持したままである。
同図(n)では、不図示の特図2表示装置214がハズレ図柄の停止表示を行い、中図柄表示領域208bに「装飾6」が表示され、同図(n)に示す装飾図柄表示装置208には、装飾図柄のハズレの組合せになる「装飾7−装飾6−装飾7」が停止表示されている。結局、この例では、図18に示す第2テーブルを用いた抽選に基づく予告報知(保留予告B)は偽の予告報知であったことになる。
図22は、電サポ中に保留予告Aが行われている状態で特図2表示装置214が15R特別大当り図柄を停止表示し、その後、予告報知が再開されなかった例を示す図である。
ここでも図20に示す例と異なる点について説明する。図22に示す例では、図18に示す第2テーブルを用いた抽選にはずれ、保留予告も可動体予告も行われない。このため、図21(i)に示す装飾図柄表示装置208の演出領域208dには保留表示220hが一つ表示され、演出可動体A224は、前腕部224bが折り曲げられた初期姿勢を維持したままである。
しかしながら、同図(n)では、不図示の特図2表示装置214が15R特別大当り図柄である特図Aの停止表示を行い、中図柄表示領域208bに「装飾7」が表示され、同図(n)に示す装飾図柄表示装置208には、“装飾図柄の組合せ2”になる装飾7−装飾7−装飾7が停止表示されている。このように、15R大当り図柄が停止表示される場合であっても、第2テーブルを用いた抽選に基づく予告報知が行われないこともある。また、ここでは、第1テーブルを用いた抽選に基づく予告報知である保留表示Aは行われているが、第1テーブルを用いた抽選にもはずれれば、その予告報知も行われないことになる。
図23は、電サポ中に保留予告Aが行われている状態で特図2表示装置214が15R特別大当り図柄を停止表示し、大当り遊技中に、図18に示す第2テーブルとは異なるテーブルを用いた抽選に基づく予告報知が行われる例を示す図である。
ここでも図20に示す例と異なる点について説明する。図23に示す例では、図18に示す第2テーブルとは異なる、一発告知のキャラクタ予告の予告態様が追加されたテーブルを用いて図17に示すステップS3092eにおける予告報知の抽選処理が行われる。この例では、一発告知のキャラクタ予告を行うことに当選し、図19に示すステップS3092tでは、第2副制御部500に、停止図柄表示後の大当り遊技中(図23(g)〜(j)の間)の所定タイミング(ここでは7ラウンド突入時)に一発告知のキャラクタ予告を装飾図柄表示装置208に行わせることを指示する予告関連信号を送信する。ここにいう一発告知とは、当りの演出態様である場合にしか選択されず、15R大当りが確定になる予告態様である。図23(i)は、大当り遊技で7ラウンド目に突入した直後の様子を示す図であり、この図23(i)に示す装飾図柄表示装置208には、一発告知のキャラクタ予告として姫のキャラクタが表示されている。また同時に、第1テーブルを用いた抽選に基づく予告報知としての保留表示Bも継続して表示されており、2種類の予告報知が同時に行われている。すなわち、図23に示す例では、第1テーブルを用いた抽選に基づく予告報知を開始した後、予告対象の当否判定結果を導出する当否判定よりも前に行われた当否判定において大当りに当選する。そして、その当選を報知するために大当り図柄が停止表示されて大当り遊技が開始される(所定の契機が成立)。その大当り遊技の開始後も、第1テーブルを用いた抽選に基づく予告報知は継続して実行され、大当り遊技の開始後であって第1テーブルを用いた抽選に基づく予告報知の中止前に、第2テーブルを用いた抽選に基づく予告報知が開始される。このように、大当り遊技中に保留内の大当りを報知する演出では、第一の予告報知(保留予告)が残っている状態で、第二の予告報知が実行される場合がある。しかしながら、第一の予告報知がデフォルト(ここでは保留表示)に戻るタイミングが大当り遊技終了後であっても、その契機は大当り図柄の導出にある。
一発告知のキャラクタ予告は一瞬にして終了し、第1テーブルを用いた抽選に基づく予告報知は、大当り遊技の終了演出が開始されるまで継続して行われ、大当り遊技の終了演出が開始されると、中止される(図23(j)参照)。
なお、一発告知は、装飾図柄表示装置208における表示の他に、スピーカ120からの音出力や各種ランプ418等の発光手段の点灯や点滅によって行ってもよい。また、一発告知は、この例では一瞬にして終了するが、継続して行われるものであってもよい。
図24は、電サポ中に、図16(a)に示す第1テーブルとは異なるテーブルを用いた抽選に基づく予告報知が行われている状態で特図2表示装置214が15R特別大当り図柄を停止表示し、その後、腕役物の可動体予告が開始された例を示す図である。
ここでも図20に示す例と異なる点について説明する。図24に示す例では、図16(a)に示す第1テーブルとは異なる、カウントダウン予告の予告態様が追加されたテーブルを用いて図15に示すステップS3091dにおける予告報知の抽選処理が行われる。
カウントダウン予告は、何ゲーム先に大当りになるかを遊技者が特定可能な予告態様によるものに相当する。すなわち、当否判定結果が特定の当否判定結果になる始動情報が特定可能となる態様で実行するものである。
この例では、カウントダウン予告を行うことに当選し、1回目の15R特別大当り図柄を停止表示する図柄の変動開始時における図19に示すステップS3092tでは、当該変動ではカウントダウン予告を装飾図柄表示装置208に行わせる予告関連信号を第2副制御部500に送信し、それ以降はカウントダウン予告を装飾図柄表示装置208に行わせる予告関連信号は送信されなくなる。
図24(a)では、特図2の図柄変動表示が開始され、装飾図柄表示装置208では、装飾図柄の変動表示が行われており、その演出領域208dには、3個の特図2の保留表示220hが表示されている。また、この装飾図柄表示装置208には、カウントダウン予告を表す、丸で囲まれた数字の3が大きく表示されている。この特図2の図柄変動表示では、装飾図柄のはずれの組合せが停止表示され(同図(b)参照)、特図2の図柄変動表示が再び開始される(同図(c)参照)。同図(c)に示す装飾図柄表示装置208には、カウントダウン予告を表す、丸で囲まれた数字の2が大きく表示されている。この図柄変動表示ではリーチAのリーチ演出が行われ(同図(d)〜(e)参照)、同図(f)に示す装飾図柄表示装置208には、“装飾図柄の組合せ2”になる装飾7−装飾7−装飾7が停止表示されて15R特別大当りに当選したことが報知される。続いて、装飾図柄表示装置208には、大当り遊技の開始を報知するオープニング画像が表示されて(同図(g)参照)大当り遊技が開始される。同図(h)では、第1副制御部400に終了演出開始コマンドが送信され、同図(h)に示す装飾図柄表示装置208には、大当り遊技の終了を報知する終了画像が表示されている。大当り遊技中には、カウントダウン予告を表す、丸で囲まれた数字の表示(ここでは数字の1の表示)は行われず、大当り図柄の停止、あるいは大当り遊技の開始という所定の契機が成立したことによって、カウントダウン予告は中止されている。しかしながら、このような、図柄変動表示毎に3→2→1→ゼロとカウントダウンする予告形態であれば、ゼロと対応する図柄変動表示が所定の始動情報となることは遊技者にとって容易に認識できる。
大当り遊技終了後に、特図2の図柄変動表示が開始されると、図24(i)に示すように、演出可動体A224は、前腕部224bが折り曲げられた初期姿勢から前腕部224bが下方へ回動した予告姿勢に変化し、図18に示す第2テーブルを用いた抽選に基づく予告報知(腕役物の可動体予告)が開始される。図24(i)で開始した特図2の図柄変動表示では、装飾図柄のはずれの組合せが停止表示され(同図(j)参照)、続いて、残った最後の1個の保留に基づく特図2の図柄変動表示が開始される(同図(k)参照)。この図柄変動表示でもリーチAのリーチ演出が行われ(同図(l)〜(m)参照)、同図(n)に示す装飾図柄表示装置208には、“装飾図柄の組合せ2”になる装飾7−装飾7−装飾7が停止表示されて15R特別大当りに当選したことが報知される。同図(i)で開始した可動体予告は、予告対象になった当否判定結果を報知する図柄変動が停止表示するまで(同図(n)まで)継続して行われている。
この例では、カウントダウン予告が中止されたとしても、遊技者はどの始動情報に期待をもてるのかを認識することができ、すでに一度行われた第一の予告報知を行うよりも第二の予告報知を行う方がより遊技の興趣が向上する場合がある。
図25は、電サポ中に保留予告Bが行われている状態で電源断が生じ、復電した後に、腕役物の可動体予告が開始された例を示す図である。
図25(a)に示す装飾図柄表示装置208では、装飾図柄の変動表示が行われており、その演出領域208dには、1個の特図2の保留表示220hと、図16(a)に示す第1テーブルを用いた抽選に基づく予告報知としての保留予告B220bが表示されている。この変動表示中に電源断が生じ(図25(b)参照)、図25(c)には、瞬時に復電した後の装飾図柄表示装置208が示されている。図25(c)に示す装飾図柄表示装置208には、「復旧中」という文字表示がなされている。復電という所定の契機が成立したことによって、保留予告B220bの継続表示は中止され、保留表示220hに戻る。同図(d)に示すように、装飾図柄の組合せ3である「装飾1−装飾2−装飾3」が停止表示された装飾図柄表示装置208の演出領域208dには、特図2の保留表示220hが2個示されている。
続いて、特図2の図柄変動表示が開始されると、図25(e)に示すように、演出可動体A224は、前腕部224bが折り曲げられた初期姿勢から前腕部224bが下方へ回動した予告姿勢に変化し、図18に示す第2テーブルを用いた抽選に基づく予告報知(腕役物の可動体予告)が開始される。図25(e)で開始した特図2の図柄変動表示では、装飾図柄のはずれの組合せが停止表示され(同図(f)参照)、続いて、残った最後の1個の保留に基づく特図2の図柄変動表示が開始される(同図(g)参照)。この図柄変動表示ではノーマルリーチのリーチ演出が行われ(同図(h)参照)、同図(i)に示す装飾図柄表示装置208には、“装飾図柄の組合せ2”になる装飾7−装飾7−装飾7が停止表示されて15R特別大当りに当選したことが報知される。同図(e)で開始した可動体予告は、予告対象になった当否判定結果を報知する図柄変動が停止表示するまで(同図(i)まで)継続して行われている。
これまでの具体例の説明では、特図1の保留表示は図示省略したが、図26を用いた説明では、特図1の保留表示を加えて説明する。
図26は、最初に特図2で15R大当り(特図B)に当選し、2回目は特図1で15R特別大当りに当選する場合の、特図1の15R特別大当りについての予告報知の例を示す図である。
図26では、装飾図柄表示装置208における演出表示領域208dのうち、左側の領域に特図1の保留表示が示され、右側の領域に特図2の保留表示が示される。
図26(a)では、非電サポ状態であり、特図1の図柄変動表示が開始され、装飾図柄表示装置208では、装飾図柄の変動表示が行われており、その演出領域208dには、1個の特図1の保留表示218hと、図16(a)に示す第1テーブルを用いた抽選に基づく特図1の予告報知としての保留予告A218aが表示されている。なお、特図2の保留数は0個である。
図26(b)では、非電サポ状態(普図低確率状態)でありながら普図変動遊技に当選し、第2特図始動口232に1回入賞し、特図2の保留数が1個になる。特図1の図柄変動表示では、装飾図柄のはずれの組合せが停止表示され(同図(c)参照)、特図2優先変動機であるために、特図2の図柄変動表示が割り込むかたちとなって、特図2の図柄変動表示が開始される(同図(d)参照)。この特図2の図柄変動表示ではリーチAのリーチ演出が行われ(同図(e)〜(f)参照)、同図(g)に示す装飾図柄表示装置208には、“装飾図柄の組合せ1”になる装飾4−装飾4−装飾4が停止表示されて15R大当りに当選したことが報知される。続いて、装飾図柄表示装置208には、大当り遊技の開始を報知するオープニング画像が表示されて(同図(h)参照)大当り遊技が開始される。大当り遊技中も、第1テーブルを用いた抽選に基づく特図1の予告報知の実行は継続して行われ、保留予告A218aは表示される。大当り遊技中は非電サポ状態であるが、この大当り遊技中にも、普図変動遊技に当選し、第2特図始動口232に1回入賞し、特図2の保留数が1個になる。同図(j)では、第1副制御部400に終了演出開始コマンドが送信され、同図(j)に示す装飾図柄表示装置208には、大当り遊技の終了を報知する終了画像が表示されている。今まで継続されていた第1テーブルを用いた抽選に基づく特図1の予告報知は、この終了画像が表示されるタイミングで中止され、保留予告A218aは保留表示218hに切り替わる。大当り遊技終了時には、特図1の保留は2つあり、特図1の保留は1つである。大当り遊技が終了すると、電サポ状態へ移行し、特図2優先変動機であるためにここでも、特図2の図柄変動表示が開始される(同図(j)参照)。特図2の図柄変動表示中には、電サポ状態に移行したことから、第2特図始動口232への入賞が連続し、特図2の保留数は3個になる。大当り遊技終了後、特図変動遊技が100回行われる間、電サポ状態は維持され、電サポ状態である間は、第2特図始動口232への入賞と、特図2の図柄変動表示を繰り返し、特図1の保留数に変化は生じない(例えば、同図(k)参照)。大当り遊技終了後、特図変動遊技が100回行われると、非電サポ状態に移行し、特図1の図柄変動表示が開始される(同図(l)参照)。先の、特図2の大当り図柄の停止、あるいは大当り遊技の開始によって所定の契機は成立しており、図26(l)では、演出可動体A224は、前腕部224bが折り曲げられた初期姿勢から前腕部224bが下方へ回動した予告姿勢に変化し、図18に示す第2テーブルを用いた抽選に基づく特図1の予告報知(腕役物の可動体予告)が開始される。図26(l)で開始した特図1の図柄変動表示では、装飾図柄のはずれの組合せが停止表示され(同図(m)参照)、続いて、残った最後の1個の保留に基づく特図1の図柄変動表示が開始される(同図(n)参照)。この図柄変動表示ではノーマルリーチのリーチ演出が行われ(同図(o)参照)、同図(p)に示す装飾図柄表示装置208には、“装飾図柄の組合せ2”になる装飾7−装飾7−装飾7が停止表示されて15R特別大当りに当選したことが報知される。同図(l)で開始した可動体予告は、予告対象になった当否判定結果を報知する図柄変動が停止表示するまで(同図(p)まで)継続して行われている。
このように、通常状態中(非電サポ状態中である非大当り遊技中)に特図1で第一の予告報知を行い、その保留が消化される前に大当りし、その後、電サポ状態で特図2の図柄変動表示を規程回数(100回)消化した後、通常状態に戻り特図1で第二の予告報知を行うものであってもよい。途中で図柄変動表示を相当数跨いでいるが、同一の始動情報に対して異なる予告報知を行っている点では他の例同様の効果を奏することが可能である。
以上説明した各具体例では、同一の始動情報に対して異なる予告報知を行うことで遊技の興趣を向上できる場合がある。ただし、第一の予告報知と第二の予告報知で予告態様は同じであってもよい。しかしながら、第一の予告報知と第二の予告報知で予告態様が異なる方が遊技の興趣をより向上できる場合がある。また、第一の予告報知が中止されたとしても、遊技者はどの始動情報に期待をもてるのかを認識することができる場合があり、すでに一度行われた第一の予告報知を行うよりも第二の予告報知を行う方がより遊技の興趣が向上する場合がある。
なお、これまでの説明では、装飾図柄表示装置208と演出可動体A224を用いた予告報知の例を説明したが、スピーカ120からの音出力や各種ランプ418等の発光手段の点灯や点滅によって予告報知を行ってもよい。
また、第一の予告報知および第二の予告報知はいずれも保留変化である保留予告であってもよい。つまり、保留変化の変化態様が異なっていれば第一の予告報知とは異なる第二の予告報知の構成を充足する。この場合、第二の予告報知が第一の予告報知に比べて大当りの信頼度の高い保留予告を行うことが好ましい。すなわち、同一の始動情報に対して行う予告報知であるため、後から出現する第二の予告報知のほうが期待できる構成であることが望まれる。
さらに、大当り遊技後や復電時については一律に4回は第2テーブルから予告態様を選択するようにしている。つまり、大当り遊技前、あるいは電源遮断前に第一の予告報知が行われていたか否かに関わらずに第2テーブルから予告態様を選択している。こうすることで、大当り遊技前や電源遮断前に第一の予告報知が行われていたか否かを判定する必要がない。
図1に示すパチンコ機100では、電サポ状態中は特図2の図柄変動が行われることを想定しており、非電サポ状態では特図1の図柄変動が行われることを想定している。図1に示すパチンコ機100は特図2の優先変動機であるため、電サポ状態中では仮に第1特図始動口230に入賞があっても、特図2の図柄変動が優先して行われる。したがって、電サポ状態中は特図2の当否判定結果が特定の当否判定結果になることを対象に予告報知を行い、非電サポ状態中は特図1の当否判定結果が特定の当否判定結果になることを対象に予告報知を行う。このため、所定の契機の成立後の第2テーブルの選択期間を、図柄変動表示が4回行われる期間(4ゲームの期間)にし、電サポ中は特図2のみを、非電サポ中は特図1のみをカウントしている(ステップS3092f,S3092j)。このように、予告報知を、実行可能な特図の状態と同じにしており、最大4回分カウントすれば、大当り遊技前や電源遮断前に第一の予告報知が行われていた(保留記憶していた)保留をすべてフォローすることができる。
なお、以上説明した図1に示すパチンコ機100は、特図が2種類あるものであったが、特図が1種類のものであってもよい。この場合には、上述の説明において「特図2」を単なる「特図」と読み替えて、特図2に関する処理と同じ処理が行われる。さらに、図1に示すパチンコ機100では、特図2優先変動機を例にあげて説明したが、入賞順変動機や同時変動機であってもよい。また、特図1に関する処理を、特図2に関する処理と同様に行うようにしてもよい。さらに、入賞順変動の場合は、電サポ状態中であっても特図1の図柄変動が行われることを想定しなければならず、非電サポ状態中でも特図2の図柄変動が行われることを想定しなければならないため、第2テーブルの使用回数の最大値を、特図1の保留数と特図2の保留数の合計数としてもよい。
続いて、本発明の実施形態について説明する。以下の説明では、これまで説明したことと重複する点については説明を省略し、これまで説明した構成要素の名称と同じ名称の構成要素には、これまで用いた符号と同じ符号を付して説明する。
本実施形態では、図7に示す特図2関連抽選処理(ステップS229)や特図1関連抽選処理(ステップS231)において始動情報を取得するよりも前に、図12および図13に示す特図先読み処理で先読みした当該始動情報に基づく当否判定の結果を予告対象にした先読み予告には、複数の種別(先読み種別)が用意されており、各種別ごとに一または複数の態様(報知態様)も用意されている。
図27は、複数の種別(先読み種別)と、各種別ごとに用意された一または複数の態様(報知態様)を示す図である。
本実施形態では、先読み種別として5種類の種別が用意されている。ここでの先読み種別としては、保留表示の表示態様をデフォルトの表示態様(丸い図形を無模様かつ一色で表示する態様)から変化させて予告を行う保留アイコン変化と、装飾図柄表示装置208の背景画像を変化させて予告を行う背景変化(討伐モード)と、腕役物の演出可動体A224を動作させて予告を行う役物動作と、保留内に大当りがあることを家紋役物の演出可動体B225を動作させて予告を行う保留内連荘報知と、予告対象の当否判定の結果に対応した図柄態様を停止表示する対象図柄変動表示が開始されるタイミングを報知することで予告を行うカウントダウンが用意されている。保留アイコン変化、背景変化、カウントダウンによる先読み予告では、装飾図柄表示装置208が先読み手段あるいは予告手段の一例に相当する。また、役物動作による先読み予告では、腕役物の演出可動体A224が先読み手段あるいは予告手段の一例に相当し、保留内連荘報知による先読み予告では、家紋役物の演出可動体B225が先読み手段あるいは予告手段の一例に相当する。
各先読み種別の実行契機は、保留アイコン変化では特図始動口入球時(第1副制御部400が保留増加コマンドを受信した時)であり、背景変化では特図の図柄変動開始時(第1副制御部400が図柄変動開始コマンドを受信した時)であり、役物動作では特図の図柄変動停止時(第1副制御部400が図柄変動停止コマンドを受信した時)であり、保留内連荘報知では大当り中の所定ランド(ここでは7ラウンド)開始時(第1副制御部400が所定回目(7回目)の大入賞口開放コマンドを受信した時)であり、カウントダウンでは特図の図柄変動開始時(第1副制御部400が図柄変動開始コマンドを受信した時)である。また、対象図柄変動表示が行われるタイミング、すなわち、予告対象になる当否判定の結果を導出する当否判定の実行が保留された始動情報についての保留(簡単に言えば、予告対象の始動情報)を特定可能な先読み予告は、保留アイコン変化と、カウントダウンの2種類であり、残りの種別の先読み予告では、特定不能である。先読み予告の対象は、あくまで当否判定の結果であるが、以下の説明では、便宜上、その当否判定の結果に対応した図柄態様を停止表示する図柄変動表示(対象図柄変動表示)を予告対象と称したり、その当否判定の結果を導出する際に用いられる始動情報を予告対象と称したり、特図の保留を予告対象と称したりすることがある。なお、保留内連荘報知は、ラウンドが開始されるたび、すなわち、第1副制御部400が大入賞口開放コマンドを受信するたびに行ってもよい。
また、各種別ごとに用意された報知態様は、信頼度を表すものになっている。ここにいう信頼度は、先読み予告が偽の先読み予告ではなく真の先読み予告であることの信頼度である。すなわち、当否判定の結果が特定の当否判定結果(ここでは15Rの大当り(図5(a)に示す特図A又は特図B))になることがどれだけ正しいかを表す程度(%)である(以下、同じ)。なお、信頼度は、大当り確率×表示態様の選択率/(大当り確率×表示態様の選択率+ハズレ確率×表示態様の選択率)で求めることができる。保留アイコン変化における悪商人の報知態様は、上述の保留予告Aの表示態様と同じであるが、ここでは、信頼度が3%である先読み予告になり、殿様の報知態様は、上述の保留予告Bの表示態様と同じであるが、ここでは、信頼度が30%である先読み予告になる。一方、家紋の表示態様は、信頼度が100%の先読み予告になる。また、保留内連荘予告では、信頼度が100%の態様しか用意されておらず、カウントダウンでは、4つの態様が用意されているが、いずれの態様でも信頼度は100%である。なお、カウントダウンにおける残「1」とは、対象図柄変動表示が次の図柄変動表示で開始されることを意味する。
さらに、各先読み予告は、実行するか否かを第1副制御部400における、専用乱数を用いた抽選(先読み予告実行抽選)によって決定される。ここでの抽選は、実行契機に応じたタイミングで行われる。したがって、先読みした同一の始動情報について、特図入賞時にも、特図の図柄変動開始時にも、図柄変動停止時にも、各先読み予告の抽選が行われる。また、信頼度に応じた報知態様も、第1副制御部400における、専用乱数を用いた抽選(報知態様抽選)によって決定される。なお、先読み予告実行抽選と報知態様抽選は一回の抽選で行うことが可能である。報知態様抽選では、主制御部300から送信されてくる先読み結果に応じて、選択確率が異なるように設定されており、例えば、先読み結果が大当りである場合には、信頼度が高い報知態様が選択されやすく、先読み結果がハズレである場合には、信頼度が低い報知態様が選択されやすくなっている。なお、先読み予告実行抽選にしても、報知態様抽選にしても、総て特図入賞時に行ってもよく、この場合には、保留アイコン変化を除いて、先読み予告の開始が遅延させられていることになる。また、先読み予告実行抽選は総て特図入賞時に行い、当選した場合の報知態様抽選を、実行契機に応じたタイミングで行うようにしてもよい。
なお、カウントダウンの先読み予告が実行されている状態では、背景変化の先読み予告が行われないように、種別間で優先順位を定めておいてもよい。
以下、具体例を用いて説明する。
図28は、第一の先読み予告の実行中に特定の予告条件が成立したことに基づいて、第一の先読み予告とは態様の異なる第二の先読み予告が開始される例を示す図である。
図28に示す例では、保留アイコン変化が第一の先読み予告に相当し、保留内連荘報知および役物動作それぞれが第二の先読み予告に相当する。
この例におけるパチンコ機100も、特図2優先変動機であり、図28に示す例では制御状態は非電サポ中である。ここでは、図面の煩雑さを避けるために、特図2の保留表示は図示省略し、特図1の保留表示のみを示している。特図1の保留表示は、左に示されているものほど古い保留になる。
図28(a)には、特図1の保留が4つある不図示の状態から特図1の図柄変動表示が開始された様子が示されており、図28(a)に示す状態では特図1の保留数は3つになる。この図28(a)に示す装飾図柄表示装置208の演出領域208dには、特図1のデフォルトの保留表示220hが1つ示され、それよりも新しい2番目の入賞に基づく特図1保留表示(2つ目の保留表示)は、悪商人の報知態様である保留予告220aに変更され、最も新しい3番目の入賞に基づく特図1保留表示(3つ目の保留表示)は、殿様の報知態様である保留予告220bに変更され、異なる始動情報について複数の先読み予告が行われている。なお、以降の説明では、最も古い保留表示を第1保留と称し、次に古い保留表示を第2保留と称し、3番目に古い保留表示を第3保留と称し、最も新しい保留表示を第4保留と称することがある。
同図(b)では、不図示の特図1表示装置212が停止表示を行い、装飾図柄表示装置208には装飾図柄のハズレの組合せが停止表示されている。同図(c)では、デフォルトの保留表示220hで示された第1保留についての特図変動遊技が開始され、装飾図柄表示装置208では装飾図柄の図柄変動表示が開始される。同(d)ではリーチAの演出態様が開始され、左図柄表示領域208aおよび右図柄表示領域208cそれぞれには、「装飾7」が停止表示され、中図柄表示領域208bが変動表示している。同図(e)では、中図柄表示領域208bにパンダのキャラクタが登場し、同図(f)では、不図示の特図1表示装置212が15R特別大当り図柄(特図A)の停止表示を行い、中図柄表示領域208bに「装飾7」が表示され、“装飾図柄の組合せ2”である「装飾7−装飾7−装飾7」が停止表示されている。ここでもまだ2つの保留予告220a,220bは表示されており、第一の先読み予告は継続して行われている。
同図(g)では、第1副制御部400に入賞演出開始コマンドが送信され、同図(g)に示す装飾図柄表示装置208には、大当り遊技の開始を報知するオープニング画像(「大当り」の文字表示画像)が表示されている。大当り遊技中も、第1保留と第2保留の2つの保留予告220a,220bは表示されており、第一の先読み予告は継続して行われている。同図(h)では、1ラウンド目が開始され、第1特図始動口230に1球入球がある。ここでの入賞に基づく保留アイコン変化は行われず、デフォルトの保留表示220hが追加される。すなわち、第3保留は、デフォルトの保留表示220hによって表示される。その後、6ランド目まで消化され、この間も、2つの保留予告220a,220bは表示されており、第一の先読み予告は継続して行われている。また、第1特図始動口230にさらに1球入球があり、特図1の保留は満タンになる。すなわち、4つ目の保留(第4保留)が貯まる。第4保留についても保留アイコン変化は行われず、デフォルトの保留表示が追加される。なお、大当り遊技中であっても、保留アイコン変化を行ってもよい。
同図(i)では、7ラウンド目が開始される。この7ラウンド目の開始に合わせて、第二の先読み予告である保留内連荘報知が開始され、装飾図柄表示装置208の上部から家紋役物の演出可動体B225が装飾図柄表示装置208の表示画面手前に下降してくる。図27に示すように、家紋役物の演出可動体B225による先読み予告の信頼度は100%であり、これまで継続されていた2つの保留予告220a,220bの信頼度よりも高い。すなわち、ここでの第二の先読み予告は、信頼度が第一の先読み予告よりも高い予告に相当する。また、装飾図柄表示装置208の画像は、下降してきた家紋役物の演出可動体B225に合わせて変化し、これまで継続されていた2つの保留予告220a,220bは視認不能あるいは視認困難になっている。すなわち、第二の先読み予告の開始によって第一の先読み予告の実行が中止されている。なお、本明細書における予告の中止や先読み予告の中止とは、当該先読み予告の対象となる当否判定の結果に対応した図柄態様を停止表示する図柄変動表示が開始されるまで、あるいはその図柄態様が停止表示されるまでの間に、当該先読み予告が行われるべきタイミングで行われないことを意味し、終了の意味も含む。このように、第一の先読み予告よりも後に行われる第二の先読み予告の方の大当り信頼度が高いため、第一の先読み予告の実行により遊技者の期待感が低下してしまった場合であっても、その後で第二の先読み予告の実行により期待感を上昇させることができると共に、信頼度の上がり幅が大きいことで遊技者の期待感をより上昇させることができる場合がある。また、第一の先読み予告が中止されることで、対象となる始動情報に基づいて行われる図柄変動表示に遊技者の過度な期待がかかることを抑止することができる場合がある。さらに、第一の先読み予告の大当り信頼度が低く期待を持ちづらい場合であっても、予告対象となる始動情報に基づく図柄変動表示が行われる前に、第一の先読み予告に代わって第二の先読み予告が行われることで、一の始動情報に対する期待感を長時間維持させることができる場合がある。また、大当りかハズレか分からない第一の先読み予告に代わって大当り確定となる第二の先読み予告が行われるため、予告種別の変更により遊技者に生じる違和感をより軽減することができる場合がある。また、第二の先読み予告の実行条件(特定の予告条件)の成立がここでは遊技者にとって不利なものではないが、仮に不利なものであっても、該条件の成立に基づいて、第二の先読み予告の対象となる始動情報に基づく変動表示において大当りとなることが分かるため、遊技者に不満を抱かせにくい。
保留内連荘報知は、8ラウンドに突入する時には終了しており、装飾図柄表示装置208には保留表示が復活している。この例では、上述のごとく、第二の先読み予告の開始によって第一の先読み予告の実行が中止されるため、第2保留と第3保留の保留表示は、デフォルトの表示態様で表示される。すなわち、第1保留〜第4保留の総ての保留表示は、デフォルトの表示態様で表示される。なお、保留内連荘報知が終了すると再び、第2保留と第3保留については保留予告220a,220bの表示態様で表示してもよい。
同図(j)では、第1副制御部400に終了演出開始コマンドが送信され、同図(j)に示す装飾図柄表示装置208には、大当り遊技の終了を報知する「装飾7−装飾7−装飾7」の終了画像が表示されている。この装飾図柄表示装置208には、大当り遊技開始前に保留された、第1保留と第2保留それぞれを表すデフォルトの保留表示220hと、大当り遊技中に保留された、第3保留と第4保留それぞれを表すデフォルトの保留表示220hが表示されている。
大当り遊技が終了すると、同図(k)に示すように、第1保留に基づく図柄変動表示が開始される。
図29は、図28に示す例の続きを示す図である。
図29(a)では、図28(k)で開始された図柄変動表示が終了し、装飾図柄表示装置208には装飾図柄のハズレの組合せが停止表示されている。この図柄変動が終了するタイミングで、もう一つの第二の先読み予告である役物動作が開始され、腕役物の演出可動体A224が動き出す。ここでの腕役物の動作は「中」であり、前腕部224bが折り曲げられた初期姿勢から点線で示すように前腕部224bが下方へ回動した予告姿勢に変化した後、前腕部224bが「中」の位置まで上昇する。この腕役物による先読み予告にしても、家紋役物による先読み予告にしても、予告対象が特定不能な先読み予告であるが、第一の先読み予告の保留アイコン変化は、予告対象が特定可能な先読み予告である。このように、対象となる始動情報を特定可能な第一の先読み予告が行われた後に、新たに行われる第二の先読み予告については対象となる始動情報を特定不能な態様で行うことで、該第二の先読み予告の対象が、第一の先読み予告と同一なのか、それとも他の始動情報に基づく新たな先読み予告なのかを遊技者に推測させることでき、遊技台の興趣を向上させることができる場合がある。特に、後から行われる第二の先読み予告の予告対象を不明瞭とすることで、例えば第二の先読み予告における信頼度が実行中の第一の先読み予告よりも信頼度が高い場合、第二の先読み予告の対象となる始動情報が第一の先読み予告の対象となる始動情報とは異なっていても、期待感を維持または上昇させることができる場合がある。また、第一の先読み予告が行われていない始動情報に対する期待感を復活させることができる場合もある。
ここで、同図(i)に示す家紋役物による先読み予告は、同図(a)〜同図(h)に示す殿様の報知態様である保留予告220bと予告対象を共通にし、同図(k)に示す腕役物による先読み予告も、殿様の報知態様である保留予告220bと予告対象を共通にしてもよい。すなわち、いずれの先読み予告も、同図(h)の段階における第2保留を予告対象にする先読み予告であってもよい。こうすることで、先読み予告による演出によって遊技の興趣を高めることができる場合がある。また、第二の先読み予告は第一の先読み予告と種別および態様が異なるため、第二の先読み予告条件が成立したことを遊技者に容易に伝えることができる場合がある。さらに、単一の当否判定結果に対して、それぞれで異なる種別および異なる態様からなる複数の先読み予告を実行することで、該始動情報に基づいて行われる図柄変動表示に遊技者に注目を集めつつ、先読み予告が継続しているその他の図柄変動表示についても遊技者の注目を集めることができる場合がある。
また、実行契機を特図入賞時とする保留アイコン変化による第一の先読み予告は、実行契機を大当り中の所定ランド(ここでは7ラウンド)開始時とする保留内連荘報知による第二の先読み予告よりも前に開始されているが、特図入賞時に保留アイコン変化による先読み予告実行抽選にハズレ、大当り中の所定ランド(ここでは7ラウンド)開始時に保留内連荘報知による先読み予告実行抽選に当選する場合もあり得る。この場合には、保留アイコン変化による第一の先読み予告が開始されるよりも前に、先読み予告として、信頼度100%の保留内連荘報知による第二の先読み予告の実行が開始されることになる。こうすることで、第一の先読み予告よりも大当たり信頼度の高い第二の先読み予告が行われ、対象となる始動情報に基づく図柄変動表示により遊技者を注目させることができる場合がある。また、第二の先読み予告の実行条件(特定の予告条件)の成立に基づいて、遊技状態が遊技者にとって有利な状態に移行したと思わせることができる場合、すなわち、実際に有利な状態に移行していなくとも勘違いさせることができる場合があり、遊技者の遊技意欲を向上させることができることがある。
一方、第二の先読み予告は、第一の先読み予告と予告対象を異ならせてもよい。すなわち、同図(i)に示す家紋役物による先読み予告は、大当り遊技中に保留された、第3保留あるいは第4保留を予告対象にする先読み予告であってもよく、同図(k)に示す腕役物による先読み予告も同様である。あるいは、同図(i)に示す家紋役物による先読み予告は、殿様の報知態様である保留予告220bと予告対象を共通にし、同図(k)に示す腕役物による先読み予告は、大当り遊技中に保留された、第3保留あるいは第4保留を予告対象にする先読み予告であってもよい。こうすることでも、先読み予告による演出によって遊技の興趣を高めることができる場合がある。また、第二の先読み予告の実行条件(特定の予告条件)が成立したことが遊技者に伝わり易い。さらに、大当り遊技中に保留された始動情報(第二の始動情報)に基づく第二の先読み予告が新たに行われたことが分かりやすい。また、第一の始動情報に基づく第一の先読み予告に代わって第二の始動情報に基づく第二の先読み予告が実行されることで、遊技者を混乱させることなく遊技台の興趣を向上させることができる場合がある。また、第二の先読み予告にのみ遊技者を注目させることができる場合がある。さらに、第一の先読み予告が中止されたことにより生じた違和感を第二の先読み予告が開始されることで緩和することができる場合がある。
また、同図(i)に示す家紋役物による先読み予告は、大当り遊技中に保留された、第3保留あるいは第4保留を予告対象にする先読み予告であり、同図(k)に示す腕役物による先読み予告は、殿様の報知態様である保留予告220bと予告対象を共通にする先読み予告であってもよい。この場合、家紋役物による先読み予告が第二の先読み予告に相当し、例えば、1ラウンド目の入球に基づく第3保留を第二の先読み予告の予告対象にした場合、家紋役物による先読み予告の実行可否抽選は、1ラウンド目の入球時に行われる。この実行可否抽選に当選することで第二の先読み予告条件が成立する。ここで、第一の先読み予告と予告対象を共通にしながらも、種別を異ならせた先読み予告が復活する条件も同時に整う。この例では、実行契機が特図の図柄変動停止時となる役物動作が第一の先読み予告が復活した第三の先読み予告の一例に相当する。なお、第三の先読み予告は、第一の先読み予告と種別は同じであっても態様が異なっていればよい。第一の先読み予告と種別も態様も同じ場合には、第一の先読み予告がそのまま復活したものになる。このように、第2保留の始動情報(第一の始動情報)に基づく第一の先読み予告に代わって、大当り遊技中に保留された始動情報(第二の始動情報)に基づく第二の先読み予告を実行しつつ、更に上記第一の始動情報に基づく第三の先読み予告を行うことで、第二の先読み予告の実行条件(特定の予告条件)が成立したことがより分かりやすい。また、特定の予告条件が成立したことに基づいて、同一の始動情報に基づく先読み予告としてそれぞれで種別の異なる先読み予告を実行することで、特定の予告条件の成立前の先読み予告が遊技者にとって期待できないものであったとしても、該特定の予告条件の成立に応じて期待を持つことができる内容に変更される可能性があり、内容が変更された第三の先読み予告に遊技者をより注目させることができる場合がある。
なお、先読み予告実行抽選にしても、報知態様抽選にしても、総て特図入賞時に行ってもよく、この場合には、保留アイコン変化を除いて、先読み予告の開始が遅延させられていることになる。また、先読み予告実行抽選は総て特図入賞時に行い、当選した場合の報知態様抽選を、実行契機に応じたタイミングで行うようにしてもよい。
図29(b)では、図28(h)の段階で殿様の報知態様で表示されていた保留表示220hに基づく図柄変動表示が開始され、図29(c)では、腕役物の演出可動体A224による役物動作の先読み予告が再び行われる。ここでの腕役物の動作は「大」であり、前腕部224bが「大」の位置まで上昇する。ここでの先読み予告の予告対象は、第一の先読み予告の予告対象とは異なり、図28(g)〜図28(j)に示す大当り遊技中に保留された、第3保留(図29(c)では第1保留に相当)か、あるいは第4保留(図29(c)では第2保留に相当)を予告対象にする先読み予告に相当する。
図29(d)では、同図(c)の段階で第1保留であった保留に基づく図柄変動表示が開始され、同(e)ではリーチBの演出態様が開始され、左図柄表示領域208aおよび右図柄表示領域208cそれぞれには、「装飾7」が停止表示され、中図柄表示領域208bが変動表示している。同図(f)では、中図柄表示領域208bにサボテン型の埴輪のキャラクタが登場し、同図(g)では、不図示の特図1表示装置212が15R特別大当り図柄(特図A)の停止表示を行い、中図柄表示領域208bに「装飾7」が表示され、“装飾図柄の組合せ2”である「装飾7−装飾7−装飾7」が停止表示されている。したがって、図29(c)における腕役物の演出可動体A224による役物動作の先読み予告は、図28(g)〜図28(j)に示す大当り遊技中に保留された第3保留(図29(c)では第1保留に相当)を予告対象にした先読み予告であったことになる。
図30は、複数の第一の先読み予告が実行されている状態で、それらの第一の先読み予告のうちの一つに代わって第二の先読み予告が実行される例を示す図である。
図30に示す例では、保留アイコン変化が第一の先読み予告に相当し、背景変化が第二の先読み予告に相当する。
図30(a)には、特図1の保留が4つある不図示の状態から特図1の図柄変動表示が開始された様子が示されており、図30(a)に示す状態では特図1の保留数は3つになる。この図28(a)に示す装飾図柄表示装置208の演出領域208dには、第1保留の特図1保留表示が、悪商人の報知態様である保留予告220aに変更され、第3保留の特図1保留表示が、信頼度100%の家紋の報知態様である保留予告220cに変更されている。このように、複数の第一の先読み予告を実行することで遊技台の興趣を向上させつつも、一方の第一の先読み予告に遊技者の期待感が集中することを防ぐことができる場合がある。なお、第2保留の特図1保留表示220hは、デフォルトの報知態様で表示されている。
図30(b)では、同図(a)で開始された図柄変動表示の途中でリーチ演出に発展し、同図(c)では、装飾図柄表装置208に、15R特別大当り図柄(特図A)に対応した「装飾7−装飾7−装飾7」が停止表示されている。
同図(d)では、大当り遊技状態に移行し、1ラウンド目が開始される。1ラウンド目が開始されても、第1保留の保留予告220aと第3保留の保留予告220cは表示されており、第一の先読み予告は継続して行われている。
同図(e)では、第1副制御部400に終了演出開始コマンドが送信され、同図(e)に示す装飾図柄表示装置208には、大当り遊技の終了を報知する「装飾7−装飾7−装飾7」の終了画像が表示されている。この装飾図柄表示装置208には、第3保留の保留予告220cは表示されているが、第1保留の保留予告220aは中止され、第1保留はデフォルトの保留表示220hに切り替わっている。代わりに、第1保留を予告対象にする先読み予告として背景変化による第二の先読み予告が開始されている。ここでは、装飾図柄表示装置208の表示画面における背景が白討伐の表示態様で表示されている。こうすることで、中止されずに継続して行われている第3保留の第一の先読み予告を遊技者により注目させることができる場合があったり、中止された第1保留の第一の先読み予告によって想起された期待感を一度リセットすることができる場合があったりする。また、継続している第3保留の第一の先読み予告に遊技者を注目させつつ、中止された第1保留の第一の先読み予告に対する遊技者の期待感を第二の先読み予告が引き継ぐことで違和感を軽減することができる場合がある。さらに、同一の始動情報に対し複数の先読み予告を行うと共に、先に行われる先読み予告により対象となる始動情報を特定させつつ、後に行われる先読み予告については対象となる始動情報を特定不能に行うことで、第二の先読み予告の実行条件(特定の予告条件)の成立前後で始動記憶手段に記憶されている始動情報の数に変化が無くとも第二の予告を行うことができる。例えば保留が1つしかなくとも第一の先読み予告および第二の先読み予告を実行可能であり、特に保留数を気にしていない遊技者に有効な先読み予告を行うことができる場合がある。
なお、第一の先読み予告(保留予告220a)の予告対象(第1保留)と同一の予告対象につき第二の先読み予告(背景変化による先読み予告)を、該第一の先読み予告と同時に開始すれば、先読み予告によって生じた期待感を維持する期間(先読み予告開始から予告の対象となる始動情報に基づく図柄変動が開始されるまで)の長さを第一の先読み予告と第二の先読み予告で同一とすることができ、遊技者に違和感を生じさせないとともに、遊技意欲も減退させない場合がある。
図27を用いた説明では、背景変化の先読み予告の実行契機は、第1副制御部400が図柄変動開始コマンドを受信した時として説明したが、この例では、保留が残っているため、大当り遊技が終了すれば図柄変動表示がすぐに開始される。このため、図柄変動開始コマンドを待たずに、終了演出開始コマンドを受信した段階で、背景変化の先読み予告を開始する。この例では、対象となる保留を特定可能な保留予告220aに代わって、対象となる保留を特定不能な背景変化の先読み予告が開始されている。ここで開始された背景変化の先読み予告は、図柄変動が開始されると終了する。なお、この例では、第3保留の保留予告220cは継続されているが、この第3保留の保留予告220cも中止して、第一の先読み予告全部を中止するようにしてもよい。
図31は、大当り遊技状態へ遊技状態が移行した後に新たに行われる先読み予告は別の種別であって、かつ信頼度が低下した態様で行われる例を示す図である。
この図31に示す例でも、保留アイコン変化が第一の先読み予告に相当し、背景変化が第二の先読み予告に相当する。
図31(a)には、特図1の保留が4つある不図示の状態から特図1の図柄変動表示が開始された様子が示されており、図31(a)に示す状態では特図1の保留数は3つになる。この図31(a)に示す装飾図柄表示装置208の演出領域208dには、第3保留の特図1保留表示が、信頼度が30%の殿様の報知態様である保留予告220bに変更され、第一の先読み予告が行われている。なお、第1保留および第2保留の特図1保留表示220hは、デフォルトの報知態様で表示されている。
同図(b)では、不図示の特図1表示装置212が停止表示を行い、装飾図柄表示装置208には装飾図柄のハズレの組合せが停止表示されている。同図(c)では、デフォルトの保留表示220hで示された第1保留についての図柄変動表示が開始される。同図(c)で開始された図柄変動表示では、同図(d)〜同図(e)に示すようにリーチ演出に発展し、この図柄変動表示に対して先読み予告は行われていなかったが、同図(f)に示すように、装飾図柄表装置208には、15R特別大当り図柄(特図A)に対応した「装飾7−装飾7−装飾7」が停止表示される。この段階で特図1の保留数は2個である。
同図(g)に示すように、装飾図柄表示装置208に大当り遊技の開始を報知するオープニング画像(「大当り」の文字表示画像)が表示された後、同図(h)に示すように、1ラウンド目が開始される。オープニング画像が表示されるまでは、保留予告による第一の先読み予告は継続されていたが、この例では、1ラウンド目が開始されるタイミングで第一の先読み予告は中止される。なお、該第一の先読み予告は、同図(j)に示すように表示を復活(再開)させなくとも良いし、予め定められた条件が成立した場合には、表示を復活(再開)させても良い。また、同図(j)に示すように第一の先読み予告に代わって実行された第二の先読み予告と共に表示されても良い。1ラウンド目が開始されてから同図(i)に示すように7ラウンド目を経て15ラウンド目が終了し、第1副制御部400に終了演出開始コマンドが送信される直前までの間に、第1特図始動口230への入球があり、特図1の保留数は満タンの4個まで貯まる。すなわち、大当り遊技中に特図1の保留数は2個から4個へ増加したことになる。第1副制御部400に終了演出開始コマンドが送信され、同図(j)に示す装飾図柄表示装置208には、大当り遊技の終了を報知する「装飾7−装飾7−装飾7」の終了画像が表示されている。このタイミングにおける装飾図柄表示装置208では、保留表示が復活しているが、いずれの保留表示220hも、デフォルトの表示態様で表示され、保留予告による先読み予告は行われていない。すなわち、第2保留の保留予告220bはデフォルトの保留表示220hに切り替わっている。代わりに、ここでも図30に示す例と同様に、第二の先読み予告として、装飾図柄表示装置208の表示画面における背景が白討伐の表示態様で表示され、背景変化の先読み予告が開始されている。図27に示すように、背景が白討伐の表示態様による背景変化の先読み予告では、信頼度は25%であり、同図(g)まで行われていた、信頼度が30%の殿様の報知態様による保留予告220bよりも信頼度が低下している。この背景変化の先読み予告の対象は、特定不能であるが、ここでは、大当り遊技中に保留された第3保留か、あるいは第4保留を予告対象にする先読み予告に相当する。すなわち、大当り遊技状態へ遊技状態が移行した後に新たに開始される先読み予告は、大当り遊技状態へ遊技状態が移行する前から行われていた第一の先読み予告(ここでは信頼度が30%の殿様の報知態様である保留予告220b)とは異なる種別であって、かつ信頼度が低下した態様で行われる。
なお、図31に示す例では、第一の先読み予告の予告対象は第2保留であり、第二の先読み予告の予告対象は、大当り遊技中に新たに入賞があった第3保留か第4保留であり、第一の先読み予告と第二の先読み予告とでは予告対象が異なっていたが、第二の先読み予告の予告対象も第2保留とし、第一の先読み予告と第二の先読み予告で予告対象を共通にしてもよい。ただし、第二の先読み予告の種別は、予告対象を特定不能な種別である。ここで、第二の先読み予告の種別も、予告対象を特定可能な種別(例えば、保留アイコン変化やカウントダウン)にしてもよい。
図32は、予告対象を特定不能な先読み予告の実行中に所定の条件が成立したことに基づいて、予告対象を特定可能な先読み予告が実行される例を示す図である。
この図32に示す例でも、保留アイコン変化が第一の先読み予告に相当し、背景変化が第二の先読み予告に相当する。
図32には、第1特図表示装置212および第2特図表示装置214が図示されている。図32(a)に示す停止図柄が表示された状態は、特図1の保留が3個あり、特図2の保留が0個である状態である。この例では、複数の図柄変動表示にまたがって背景変化による第一の先読み予告が行われており、装飾図柄表示装置208の背景画面は、白討伐の表示態様である。ここでの第二の先読み予告は、特図1の第2保留を予告対象にした先読み予告であるが、遊技者からは、いずれの保留が予告対象である先読み予告か不明である。なお、第二の先読み予告は、特図2の所定の保留を予告対象にした先読み予告であってもよい。
また、この例では、ST態様が用意されている。ここでのST態様は、大当り遊技終了後、特図高確率普図高確率状態(確率変動状態かつ進入容易状態)を所定回数(例えば、70回)の図柄変動表示が行われる間維持してから、特図低確率普図低確率状態(いわゆる通常状態)に移行する態様である。図32(a)に示す状態は、ST残り回数が2回の状態であり、特図高確率普図高確率状態である。なお、ST態様として、大当り遊技終了後、特図高確率普図高確率状態(確率変動状態かつ進入容易状態)を所定の第1の回数(例えば、70回)の図柄変動表示が行われる間維持し、次いで、特図高確率普図低確率状態(確率変動状態かつ進入困難状態)を所定の第2の回数(例えば、4回)の図柄変動表示が行われる間維持してから、特図低確率普図低確率状態(いわゆる通常状態)に移行する態様を採用してもよい。
図32(b)では、特図の第1保留についての図柄変動表示が開始され、ST残り回数が1回になる。図32(b)に示す装飾図柄表示装置208の背景画面は、依然として白討伐の表示態様であり、第二の先読み予告が継続されている。また、同図(b)で開始された図柄変動表示中に、第2特図始動口232に1球入球があり、これまで0個だった特図の保留数が1個になる(同図(c)参照)。同図(d)では、特図1表示装置212が停止表示を行い、装飾図柄表示装置208には装飾図柄のハズレの組合せが停止表示されている。この例におけるパチンコ機100も特2優先変動機であるため、同図(e)では、特図2の保留が消化され、特図2の図柄変動表示が開始される。ここで開始された図柄変動表示が、特図高確率普図低確率状態を維持する最後の図柄変動表示に相当する。また、同図(e)に示す装飾図柄表示装置208の背景画面も、依然として白討伐の表示態様であり、第二の先読み予告が継続されている。同図(e)で開始された特図2の図柄変動表示では、同図(f)〜同図(g)に示すようにリーチ演出に発展し、この図柄変動表示に対して先読み予告は行われていなかったが、同図(h)に示す装飾図柄表装置208の、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、および右図柄表示領域208cには「装飾7」が揃い、同図(i)に示す装飾図柄表示装置208には、15R特別大当り図柄(特図A)に対応した「装飾7−装飾7−装飾7」が停止表示される。すなわち、同図(c)で第2特図始動口232に入賞し、同図(e)で割り込んで開始された特図2の図柄変動表示で大当りが発生する。遊技者は、予告対象が不明な背景変化による第二の先読み予告が行われている状態で大当りしたことで、その第二の先読み予告の対象の保留(ここでは特図1の第2保留)で大当りしたかのように錯覚する。なお、同図(e)で開始された特図2の図柄変動表示が終了するタイミングで、特図低確率普図低確率状態(いわゆる通常状態)に移行する。
やがて、大当り遊技により1ラウンド目が開始され(同図(j)参照)、7ラウンド目を経て(同図(k)参照)15ラウンド目が終了し、第1副制御部400に終了演出開始コマンドが送信される。この例では、説明を簡単にするため、大当り遊技の間、特図始動口への入賞はなかったものとする。同図(l)に示す装飾図柄表示装置208には、大当り遊技の終了を報知する終了画像が表示されている。このタイミングにおける装飾図柄表示装置208では、保留表示が復活し、特図1の第2保留については、爺の報知態様である保留予告220dに変更され、第一の先読み予告が行われている。すなわち、第二の先読み予告の予告対象と共通の予告対象につき、第一の先読み予告が開始されている。この第一の先読み予告では、遊技者は、予告対象を特定可能である。なお、この保留アイコン変化による第一の先読み予告は、特図2の保留について行うことも可能である。
続いて、制御状態(遊技状態)ごとに保留表示のデフォルト態様(所定表示態様の一例に相当)が用意されている例について説明する。
図33は、制御状態ごとに用意された保留表示のデフォルト態様を示す図である。
ここでのパチンコ機100には、特図低確率普図低確率状態(いわゆる通常状態であって第一の制御状態の一例に相当)、特図高確率普図低確率状態(いわゆる潜伏状態)、特図低確率普図高確率状態(いわゆる時短(電サポ)状態)、特図高確率普図高確率状態(いわゆる電サポ確変状態)が用意されている。なお、特図高確率普図低確率状態(いわゆる潜伏状態)、特図低確率普図高確率状態(いわゆる時短(電サポ)状態)、特図高確率普図高確率状態(いわゆる電サポ確変状態)のいずれかの状態が第二の制御状態の一例に相当する。すなわち、確変状態あるいは電サポ状態が第二の制御状態の一例に相当する。
また、ここでのパチンコ機100も、特図2優先変動機であり、特図には、特図1と特図2が用意されている。この例では、特図ごとにも保留表示のデフォルト態様が用意されている。
パチンコ機100が時短状態にある場合には、装飾図柄表示装置208の演出領域208dに表示される、特図1保留表示のデフォルト態様は四角の図形を無模様かつ白一色で表示する態様であり、特図2保留表示のデフォルト態様は四角の図形を無模様かつ灰色一色で表示する態様である。また、パチンコ機100が電サポ確変状態にある場合には、特図1保留表示のデフォルト態様は三角の図形を無模様かつ白一色で表示する態様であり、特図2保留表示のデフォルト態様は三角の図形を無模様かつ灰色一色で表示する態様である。さらに、制御状態が異なっても、デフォルト態様を共通にしてもよく、パチンコ機100が通常状態あるいは潜伏状態にある場合には、特図1保留表示のデフォルト態様は丸い図形を無模様かつ白一色で表示する態様であり、特図2保留表示のデフォルト態様は丸い図形を無模様かつ灰色一色で表示する態様である。
こうすることで、異なるデフォルト態様から変化して先読み予告が実行されるため、遊技状態が変更されたことが遊技者に分かりやすい場合がある。また、デフォルト態様が変更された後であっても対象となる始動情報を特定しやすい場合がある。さらに、遊技状態の変更前後で保留表示のデフォルト態様の変更が行われるため、遊技者は、視点を移動させることなく遊技状態の変更を知ることができる場合がある。
図34は、特図ごとに保留表示のデフォルト態様が異なる例を示す図である。
この図34に示す例では、保留アイコン変化が、第一の先読み予告にも第二の先読み予告にも相当し、第一の先読み予告の種別と第二の先読み予告の種別は同じであるが、報知態様が第一の先読み予告と第二の先読み予告とでは異なる。
図34(a)には、特図1の保留が3つある不図示の状態から特図1の図柄変動表示が開始された様子が示されており、図34(a)に示す状態では特図1の保留数は2つになる。この図34(a)に示す装飾図柄表示装置208の演出領域208dの左側には、第2保留の特図1保留表示が、悪商人の報知態様である保留予告220aに変更され、第一の先読み予告が行われている。また、図34(a)における制御状態は通常状態であり、第1保留の特図1保留表示220hは、演出領域208dの左側に、無模様かつ白一色の丸い図形の表示態様で表示されている。
同図(b)では、特図1表示装置212が停止表示を行い、装飾図柄表示装置208には装飾図柄のハズレの組合せが停止表示されている。同図(c)では、無模様かつ白一色の丸い図形の特図1保留表示220hで示された第1保留についての図柄変動表示が開始される。この段階でも、悪商人の報知態様である保留予告220aは表示されており、第一の先読み予告は継続して行われている。同図(c)で開始された図柄変動表示では、同図(d)〜同図(e)に示すようにリーチ演出に発展し、この図柄変動表示に対して先読み予告は行われていなかったが、同図(f)に示すように、装飾図柄表装置208には、15R特別大当り図柄(特図A)に対応した「装飾7−装飾7−装飾7」が停止表示される。この段階では特図1の保留数は1個であり、先読み予告が行われているものだけである。また、特図2の保留数は0個である。
やがて、大当り遊技が開始され、同図(g)に示すように7ラウンド目まで継続する。大当り遊技が開始されると、悪商人の報知態様である保留予告220aによって行われていた第一の先読み予告は中止される。また、大当り遊技が開始されて7ラウンド目までの間に、第1特図始動口230へ1球入球があり、この例では、第2特図始動口232へは3球入球がある。やがて、第1副制御部400に終了演出開始コマンドが送信され、同図(h)に示す装飾図柄表示装置208には、大当り遊技の終了を報知する「装飾7−装飾7−装飾7」の終了画像が表示されている。この段階では、特図1の保留数は2個であり、特図2の保留数は3個である。第1副制御部400に終了演出開始コマンドが送信されてくると、図30に示す例と同様に図柄変動開始コマンドを待たずに、第二の先読み予告が開始される。この例では、これまで演出領域208dの左側に表示されていた特図1の保留表示220h1が、演出領域208dの右側に移動し、演出領域208dの左側には特図2の保留表示220h2が表示される。すなわち、特図1の保留表示220h1の表示位置と特図2の保留表示220h2の表示位置が入れ替わる。また、特図2の保留表示220h2は特図1の保留表示220h1に比べて大きく表示される。これらの位置変更や大きさ変更は、このパチンコ機100が特図2優先変動機であって、大当り遊技が終了すると、電サポ状態(時短状態)に移行するからである。大当り遊技中の制御状態は、射幸性を抑えるために特図低確率普図低確率状態であるが、同図(h)に示す段階では、この直後の特図高確率普図高確率状態(電サポ確変)への制御状態の移行を見越して、保留表示のデフォルト表示は既に、電サポ確変の状態の態様で表示されている。すなわち、特図2保留表示220h2については、無模様かつ灰色一色の三角形の表示態様で表示されており、特図1保留表示220h1については、無模様かつ白色一色の三角形の表示態様で表示されている。また、特図1の保留表示を用いた第一の先読み予告は中止されたままであるのに対して、特図2の保留表示を用いた第二の先読み予告が開始されている。したがって、第一の先読み予告と第二の先読み予告とで、予告対象とする特図の種類(特図1か特図2かの違い)が異なるともいえる。なお、特図1の保留表示を用いた第一の先読み予告は、電サポ状態に移行されることを理由に中止されたままであることにしてもよいし、第二の先読み予告が開始されたことを理由に中止されたままであることにしてもよい。さらに、第二先読み予告として保留変化した特図2の第2保留を表す保留表示は、特図2専用の報知態様を用いて表示されている。すなわち、図27を用いた説明では、姫の報知態様である保留予告は、信頼度が70%であり、特図1でも特図2でも出現する報知態様であったが、ここでは、姫の報知態様である保留予告220eは、特図1の保留表示では出現せず、特図2の保留表示に限って出現する特定の信頼度に対応した態様である。このように、第一の先読み予告と第二の先読み予告とで種別が同じであると、第二の先読み予告が新たに行われた場合であっても、遊技者に違和感を与えることなく、遊技を妨げることが無い。また、先読み予告実行中に遊技状態が移行する場合に第一の先読み予告が行われていると、遊技状態の変更に対応して先読み予告の対象となる始動情報に基づく抽選結果が変更する可能性があったり、第一の先読み予告に予め設定されている信頼度から外れてしまう恐れがあったり、第一の先読み予告は遊技状態移行後の遊技状態と対応していない恐れがあったりするが、遊技状態の移行に基づいて、第一の先読み予告は中止され、移行後の遊技状態に応じた第二の先読み予告が開始されることで、違和感無く先読み予告を行うことができる場合がある。さらに、遊技状態の変更前に行われていた先読み予告をあえて中止することで、遊技状態が切り替わったことが遊技者に伝わりやすい。
大当り遊技が終了すると、同図(i)に示すように、特図2優先変動が行われ、特図2の第1保留に基づく図柄変動表示が開始される。ここでは、同図(i)で開始された図柄変動表示で再び15R特別大当り図柄(特図A)に当選し、装飾図柄表示装置208には「装飾7−装飾7−装飾7」が停止表示される(同図(j)参照)。大当り遊技が開始されると、第二の先読み予告も、先の第一の先読み予告と同様、中止される。なお、ここでは説明を簡単にするため、2回目の大当り遊技中(同図(k)参照)には、特図始動口への入賞はなかったものとする。第1副制御部400に終了演出開始コマンドが送信されてくると、図柄変動開始コマンドを待たずに、第二の先読み予告(姫の報知態様である保留予告220e)が再開される(同図(l)参照)。ここでは、大当り遊技が終了すると、第二の先読み予告が開始された制御状態と同じ制御状態(電サポ確変)に復帰するため、第二の先読み予告を再開するようにしているが、第二の先読み予告が開始された制御状態とは異なる制御状態に移行する場合には、第二の先読み予告を中止したままにしてもよい。
図35は、複数種類の第二の先読み予告が重複して実行される例を示す図であり、図36は、図35に示す例の続きを示す図である。
図35から図36にかけて示す例でも、固定(非可変)特図始動口とその下に可変特図始動口が設けられているが、この例では、両特図始動口はともに特図1の始動口であり、特図2は用意されていない。したがって、図35および図36では、特図2表示装置は示されず、特図1表示装置212のみが示されている。また、図35および図36に示す例では、保留アイコン変化による先読み予告が第一の先読み予告に相当し、背景変化による先読み予告と役物動作による先読み予告とが第二の先読み予告に相当する。
図35(a)には、特図1の保留が4つある不図示の状態から特図1の図柄変動表示が開始された様子が示されており、図35(a)に示す状態では特図1の保留数は3つになる。この図35(a)に示す装飾図柄表示装置208の演出領域208dには、第3保留の特図1保留表示が、爺の報知態様である保留予告220dに変更され、第一の先読み予告が行われている。また、図35(a)における制御状態は通常状態であり、第1保留および第2保留の特図1保留表示220hは、演出領域208dに、無模様かつ白一色の丸い図形の表示態様で表示されている。
同図(b)では、特図1表示装置212が停止表示を行い、装飾図柄表示装置208には装飾図柄のハズレの組合せが停止表示されている。同図(c)では、無模様かつ白一色の丸い図形の特図1保留表示220hで示された第1保留についての図柄変動表示が開始される。この段階でも、爺の報知態様である保留予告220d(この段階では第2保留の保留表示に相当)は表示されており、第一の先読み予告は継続して行われている。同図(c)で開始された図柄変動表示では、同図(d)〜同図(e)に示すようにリーチ演出に発展し、この図柄変動表示に対して先読み予告は行われていなかったが、同図(f)に示すように、装飾図柄表装置208には、15R特別大当り図柄(特図A)に対応した「装飾7−装飾7−装飾7」が停止表示される。この段階では特図1の保留数は2個である。
同図(g)では、第1副制御部400に入賞演出開始コマンドが送信され、同図(g)に示す装飾図柄表示装置208には、大当り遊技の開始を報知するオープニング画像(「大当り」の文字表示画像)が表示されている。このオープニング画像が表示された瞬間も、第2保留の保留予告220dは表示されており、第一の先読み予告は行われているが、すぐに、第2保留の保留予告220dは消え、第一の先読み予告は中止される。そして、1ラウンド目が開始され(同図(h)参照)、7ラウンド目までの間に、特図始動口へ2球入球があり、特図1の保留数は満タンになる(同図(i)参照)。やがて、第1副制御部400に終了演出開始コマンドが送信され、同図(j)に示す装飾図柄表示装置208には、大当り遊技の終了を報知する「装飾7−装飾7−装飾7」の終了画像が表示されている。この段階では、特図1の保留数は4個である。このタイミングにおける装飾図柄表示装置208では、保留表示が復活するが、第一先読み予告は実行されず、中止されたままである。すなわち、この直後の特図高確率普図高確率状態(電サポ確変)への制御状態の移行を見越して、特図1の保留表示220hはいずれも、無模様かつ白色一色の三角形の表示態様で表示されており、このタイミングにおける第2保留の保留表示は爺の報知態様である保留予告220dに変化していない。すなわち、保留アイコンによる先読み予告は行われていない。
大当り遊技が終了すると、制御状態は特図高確率普図高確率状態(電サポ確変)へ移行し、同図(k)に示すように、特図1の第1保留に基づく図柄変動表示が開始される。この図柄変動表示の開始と同時に、第二の先読み予告として背景変化による先読み予告が開始され、装飾図柄表示装置208の背景画面が白討伐の表示態様に切り替わる。なお、この段階の第1保留が、第一の先読み予告で爺の報知態様で表示された保留表示、すなわち中止された第一の先読み予告の予告対象に相当し、第2保留が、遊技者からは特定不能であるが、第二先読み予告の予告対象に相当する。
やがて、図36(a)に示すように、特図1表示装置212が停止表示を行い、装飾図柄表示装置208には装飾図柄のハズレの組合せが停止表示される。この図柄変動が終了するタイミングで、もう一つの第二の先読み予告である役物動作が開始され、腕役物の演出可動体A224が動き出す。ここでの腕役物の動作は「大」であり、前腕部224bが折り曲げられた初期姿勢から点線で示すように前腕部224bが下方へ回動した予告姿勢に変化した後、前腕部224bが「大」の位置まで上昇する。この腕役物による先読み予告の予告対象は、背景変化による第二の先読み予告の予告対象とは異なり、中止された第一の先読み予告の予告対象と共通である。すなわち、この段階の第1保留が予告対象になる。ただし、役物動作による第二の先読み予告では、第一の先読み予告とは異なり遊技者からは予告対象が特定不能である。このように、予告対象は異なるものの、背景変化による第二の先読み予告と役物動作による第二の先読み予告が同時に行われる。なお、背景変化による第二の先読み予告の予告対象と役物動作による第二の先読み予告の予告対象を共通にしてもよい。
次いで、役物動作による第二の先読み予告の予告対象であった第1保留についての図柄変動表示が開始され(図36(b)参照)、同図(c)〜同図(d)に示すようにリーチ演出に発展するが、装飾図柄のハズレの組合せが停止表示される(同図(e))。したがって、爺の報知態様である保留予告220dによる第一の先読み予告や、役物動作による第二の先読み予告は偽の先読み予告であったことになる。同図(b)で開始された図柄変動表示中にも、未だ消化されていない保留(この段階では第1の保留)を予告対象にする背景変化による第二の先読み予告は継続されるが、この図柄変動が終了するタイミングでは、当該図柄変動を予告対象にしていた、もう一つの第二の先読み予告である役物動作による先読み予告は行われない(同図(e)参照)。すなわち、役物動作による第二の先読み予告は、当該図柄変動が開始される直前に終了したことになる。
さらに、背景変化による第二の先読み予告の予告対象であった保留についての図柄変動表示が開始される(図36(f)参照)。背景変化による第二の先読み予告は、予告対象である当該図柄変動が開始されても継続され、当該図柄変動が終了する直前まで継続する。同図(f)で開始された図柄変動表示は、同図(g)に示すようにリーチ演出に発展し、同図(h)では、「装飾7」が3つ揃い、同図(i)に示す装飾図柄表示装置208には、15R特別大当り図柄(特図A)に対応した「装飾7−装飾7−装飾7」が停止表示される。したがって、背景変化による第二の先読み予告は真の先読み予告であったことになる。
図37は、大当り遊技状態への移行以外によって制御状態が切り替わる例を示す図である。
この例でもST態様が採用されており、ここでは大当り遊技終了後、100回の図柄変動表示が行われる間、特図高確率普図高確率状態(電サポ確変状態:第二の制御状態の一例に相当)が維持された後、特図低確率普図低確率状態(いわゆる通常状態:第一の制御状態の一例に相当)に移行するものとして説明する。すなわち、大当り遊技終了後、100回の図柄変動表示が行われたこと、あるいは101回目の図柄変動表示が開始されることが、所定の移行条件の一例に相当する。
図37(a)に示す制御状態は電サポ確変状態であって、大当り遊技終了後、98回目の図柄変動表示が終了した状態にある。したがって、ST残り回数は2回である。また、図34に示す例と同じく、相対的に小さな特図1の保留表示が演出領域208dの右側に移動し、演出領域208dの左側には相対的に大きな特図2の保留表示が表示されている。また、電サポ確変状態という制御状態に応じて、特図2保留表示220h2については、無模様かつ灰色一色の三角形の表示態様で表示されており、特図1保留表示220h1については、無模様かつ白色一色の三角形の表示態様で表示されている。さらに、特図2の第3保留を表す保留表示は、第一の先読み予告として、特図2専用の報知態様である姫の報知態様の保留予告220eに変化している。一方、電サポ状態では特図1についての先読み予告は中止あるいは禁止しており、特図1についての先読み予告は行われていない。
図37(b)では、特図2優先変動によって、特図2の第1保留についての図柄変動表示が開始され、ST残り回数が1回になる。特図2の第3保留であった保留表示は第2保留の保留表示になり、依然として姫の報知態様の保留予告220eで表示され、第一の先読み予告は継続している。やがて、図37(c)に示すように、特図2表示装置214が停止表示を行い、装飾図柄表示装置208には装飾図柄のハズレの組合せが停止表示される。
続いて、特図2の図柄変動表示が再び開始され(同図(d))、ここで開始された図柄変動表示は、大当り遊技終了後、100回目の図柄変動表示になり、特図高確率普図高確率状態を維持する最後の図柄変動表示に相当する。やがて、図37(e)に示すように、特図2表示装置214が停止表示を行い、装飾図柄表示装置208には装飾図柄のハズレの組合せが再び停止表示され、特図高確率普図高確率状態が終了する。この例では、大当り遊技終了後、100回目の図柄変動を停止表示することを指示する図柄変動停止コマンドが第1副制御部400に送信されてくると、制御状態は、特図高確率普図高確率状態から特図低確率普図低確率状態へ移行し、第二の先読み予告条件が成立する。なお、大当り遊技を終了してから101回目の図柄変動開始コマンドが送信されてくると特図低確率普図低確率状態へ移行するようにしてもよい。
図37(f)は、大当り遊技終了後、101回目の図柄変動表示が開始される直前の装飾図柄表示装置208の画面を示す図である。電サポ状態から非電サポ状態に移行したことに伴い、これまで演出領域208dの左側に表示されていた特図2の保留表示が、演出領域208dの右側に移動し、演出領域208dの左側には特図1の保留表示が表示される。すなわち、特図1の保留表示220h1の表示位置と特図2の保留表示220h2の表示位置が入れ替わる。また、特図1の保留表示220h1は特図2の保留表示220h2に比べて大きく表示される。演出領域208dの左側に表示された特図1の保留表示のうち、第2保留を表す保留表示が、殿の報知態様の保留予告220bに変化し、第二の先読み予告が開始されている。すなわち、第1副制御部400が、非電サポ状態へ移行してからの最初の図柄変動開始コマンドを受信すると、これまで電サポ状態であったことで中止していた特図1についての先読み予告が再開される。なお、これまで電サポ状態であったことで禁止されていた特図1についての先読み予告が開始されるとも見ることができる。また、特図1についての第二の先読み予告は、同図(e)に示す特図高確率普図高確率状態が終了した時点から開始してもよい。ここで開始された特図1についての第二の先読み予告は第一の先読み予告の一種とも見ることができる。一方、演出領域208dの右側に表示された特図2の第1保留を表す保留表示は、依然として姫の報知態様の保留予告220eで表示され、制御状態移行前に開始された第一の先読み予告が制御状態移行後も継続されている。
特図1についての第二の先読み予告(殿の報知態様の保留予告220b)も第一の先読み予告と見た場合、信頼度がそれぞれで異なる複数の第一の先読み予告(保留予告220b,保留予告220e)の実行により混乱してしまった遊技者に対し、予告対象が特定不能な態様による先読み予告(第二の先読み予告)を開始すれば、遊技者の混乱を収めることができる場合がある。また、報知された信頼度の低い始動情報に対する期待感を復活させることができる場合もある。
図38は、図27に示す先読み種別とは異なる種別の先読み予告が実行される例を示す図である。
まず、図38に示す例も、図35および図36に示す例と同じく、特図2は用意されておらず、特図1のみが用意された例である。この例でも、第一の先読み予告として保留アイコン変化による先読み予告が行われている。すなわち、図38(a)に示す装飾図柄表示装置208の演出領域208dには、第2保留の特図1保留表示が、殿の報知態様である保留予告220bに変更されている。なお、図38(a)の制御状態は、通常状態であり、第1保留の特図1保留表示220hは、丸い図形を無模様かつ白一色で表示するデフォルトの報知態様で表示されている。
さらに、この例では、装飾図柄表示装置208とは別に設けられた4つのLEDランプ2091〜2094を用いた先読み予告も行われる。これら4つのLEDランプ2091〜2094は、これまで説明してきた装飾図柄表示装置208における保留表示と同じ機能を有し、主制御部300におけるRAM308に設けられた特図1の保留記憶部に記憶されている1セットの始動情報に対応して点灯する。図38(a)に示す状態では、4つのLEDランプ2091〜2094のうち左側の2つのLEDランプ2091,2092が所定の色に点灯しており、第1保留と第2保留が貯まっていることを遊技者に報知している。4つのLEDランプ2091〜2094は、所定の色に点灯している点灯態様(駆動態様)がデフォルトの点灯態様であり、図38(a)に示す状態では、LEDランプ2091〜2094を用いた先読み予告は行われていない。同図(a)で特図の図柄変動表示が開始され、同図(b)に示すようにリーチ演出を経て、同図(c)に示す装飾図柄表示装置208には、15R特別大当り図柄(特図A)に対応した「装飾7−装飾7−装飾7」が停止表示される。
続いて、大当り遊技により1ラウンド目が開始される(同図(d)参照)。保留アイコン変化による第一の先読み予告は、大当り遊技が開始されると中止される。やがて、15ラウンド目が終了し、第1副制御部400に終了演出開始コマンドが送信される。この例では、大当り遊技中に特図始動口に2球の入球があり、特図の保留は満タンになる。同図(e)に示す装飾図柄表示装置208には、大当り遊技の終了を報知する「装飾7−装飾7−装飾7」の終了画像が表示されている。このタイミングにおける装飾図柄表示装置208では、保留表示が復活しているが、いずれの保留表示220hも、デフォルトの表示態様で表示され、保留アイコン変化による先読み予告は行われていない。すなわち、第2保留の保留予告220bはデフォルトの保留表示220hに切り替わり、第一の先読み予告は中止されている。代わりに、第二の先読み予告として、LEDランプ2091〜2094を用いた先読み予告が開始されている。図38(e)に示す4つのLEDランプは総て点灯しており、左から2つめの第2保留を表すLEDランプ2092は、点灯態様が他のLEDランプ2091,2093、2094とは異なっている。すなわち、第2保留を表すLEDランプ2092は、デフォルトの点灯態様とは異なる点灯態様で点灯し、第二の先読み予告が行われている。この第二の先読み予告は、中止された第一の先読み予告と予告対象を共通にするものであり、遊技者が予告対象を特定可能な先読み予告である。なお、LEDランプ2092を用いた先読み予告を、中止された保留アイコン変化による第一の先読み予告とは別の第一の先読み予告とも見ることができる。
なお、以上説明したことと重複する点もあるが、ここで説明した全体に通じることについて、以下、補足する。
第一の先読み予告は、予告対象の保留を特定可能な態様で行われ、第二の先読み予告は、予告対象の保留を特定不能な態様で行われてもよい。こうすることで、第一の先読み予告への注目度を上昇させつつ、第一の先読み予告を見逃した場合であっても、第二の先読み予告の実行により救済することができる場合がある。先読み予告の態様については、該先読み予告の予告対象の保留を特定できる態様であれば良く、上で説明した画像の表示やランプの表示の他、サウンド・音声の出力や振動の伝達等の視覚以外の五感を用いた態様であっても良い。また、先んじて行われる第一の先読み予告を予告の対象となる始動情報を特定不能な態様で行うことで、例えば、図32(c)のような特図2の割り込みによる大当りが発生し、第一の先読み予告の対象となる期待できる保留が未だ残っている場合であってもそのことを遊技者に悟られることが無い。特に、第一の先読み予告が特定不能で、第二の先読み予告が特定可能な態様からなる場合には、第二の先読み予告の開始時点で遊技者を驚かせることができる場合がある。さらに、先んじて行われる第一の先読み予告を予告の対象となる始動情報を特定可能な態様で行うことで、第二の先読み予告条件(特定の予告条件)の成立に基づいて予告態様を変更する場合に、より遊技者の注目を集めることができる場合がある。特に第二の先読み予告が始動情報を特定不能な態様で行われる場合には、第二の先読み予告の対象が第一の先読み予告と同じなのか、それ以外にも期待を持てる保留が記憶されているのか判別不能な態様で遊技者を期待させることができ、より効果的に遊技台の興趣を向上させることができる場合がある。また、図25(i)のうような予告対象を特定不能な予告態様で大当り確定の先読み予告を実行した後、大当り確定ではない第二の先読み予告(予告対象を特定できてもできなくてもよい先読み予告)を実行してもよい。
なお、第二の先読み予告条件(特定の予告条件)の成立前後で行われている第一の先読み予告と第二の先読み予告の大当り信頼度はほぼ同じであってもよい。
また、第一の先読み予告および第二の先読み予告の少なくともいずれか一方は、特定の遊技状態でのみ開始可能な専用の先読み予告であってもよい。突発的な遊技状態の変更により該専用の先読み予告を実行することが出来なくなったとしても代わりの先読み予告を開始可能な設計とすることで、遊技者に違和感を与えることが無くなる場合がある。
また、第一の先読み予告を終了した後で、少なくとも第二の先読み予告を終了するまでの間に同じ当否判定に関する第一の先読み予告を行うことはないものとしても良い。すなわち、同じ当否判定に関する第一の先読み予告の実行を禁止してもよい。
また、第一の先読み予告を終了した後で、該第一の先読み予告の対象となる当否判定結果に対する先読み予告のうち、実行の可能性があるものは、第二の先読み予告のみであっても良い。
また、第二の先読み予告は、大当り中にのみ行われるものであってもよく、電サポ中にのみ行われるものであってもよい。
また、第一の先読み予告は、大当り信頼度が100%(いわゆる、鉄板予告や大当り確定予告)であってもよい。また、第一の先読み予告を終了した後で、非優先側の当否判定に関する先読み予告を行うことはないものとしても良い。すなわち、非優先側の当否判定に関する先読み予告の実行を禁止してもよい。さらに、第一の先読み予告の中止から第二の先読み予告の開始までの間に、先読み予告(始動情報に基づく予告)が行われない期間があるものとしてもよい。すなわち、先読み予告禁止期間を設けてもよい。第1の先読み予告により期待感を完全にフラットにした状態で改めて第二の先読み予告を行うことで、第二の先読み予告により生じる期待感が他の先読み予告に影響を受けない。
また、特2優先変動機において、第一の先読み予告は特図1の始動情報に基づいて行われるものであって、第二の先読み予告は特図2の始動情報に基づいて行われるものであってもよい。特図1の保留に有利な当たりをストックすることを防ぎつつも、特図2の保留に対する先読み予告は実行することで、遊技の公平性を担保しつつ、遊技台の興趣を低下させることが無い場合がある。
また、第二の先読み予告の対象となる第二の始動情報が始動情報記憶手段に記憶されるタイミングは、第二の先読み予告条件(特定の予告条件)の成立前であってもよいし、後であってもよい。
また、遊技状態の移行は、通常状態→大当り遊技状態→高確率状態等の「大当り」を挟んで遊技者の有利度の異なる遊技状態に移行するものであってもよいし、「大当り」を挟まずに遊技者の有利度の異なる遊技状態に移行するものであってもよい。
また、第二の先読み予告の実行と同時に第一の先読み予告が中止される態様であってもよい。
また、第一の先読み予告が行われている時点で、第二の先読み予告の対象となる第2の始動情報が始動情報記憶手段に記憶されているものの、第一の先読み予告が行われているため、該第2の始動情報に基づく先読み予告の実行が規制されており、その状態において、第二の先読み予告条件(特定の予告条件)が成立したことに基づいて、前記規制が解除され、第二の始動情報に基づく第二の先読み予告を開始可能となる態様であってもよい。
また、第一の先読み予告および第二の先読み予告は、始動情報記憶手段に記憶されている始動情報を対象とする先読み予告でありつつ、対象となる始動情報に基づく図柄変動において前記先読み予告と同じ態様で行われる予告であってもよい。
また、予告対象が特定不能な先読み予告(第二の先読み予告)の対象となる始動情報に基づいて行われる図柄変動表示において、少なくともリーチ(ノーマルリーチ以上のスーパーリーチ等)が発生する態様であってもよい。特定不能になった後であってもリーチが発生することで、先読み予告により発生した遊技者の期待感を空回りさせることが無い場合がある。
また、予告対象が特定可能な先読み予告(第一の先読み予告)の対象となる始動情報に基づいて行われる図柄変動表示において、リーチが発生しない態様であってもよいが、先読み予告の対象であるにも関わらずリーチすら発生しないと遊技者が不満を感じることがあるため、第二の先読み予告では対象を特定不能とすることで、該不満を抑えることができる場合がある。
さらにここでは、本発明をパチンコ機に適用した例を説明したが、本発明は、回動遊技機(スロットマシン)にも適用することが可能である。
以上の説明では、『所定の当否判定条件が成立した場合(例えば、保留数が0より大きい場合)には、当否判定(例えば、特図関連抽選処理)を少なくとも実行可能な当否判定手段(例えば、主制御部300のCPU304)と、
所定の図柄変動条件が成立した場合(例えば、特図変動表示中でもなく停止表示中でもなく、かつ特図非作動中である場合)には、図柄変動を行った後、前記当否判定の結果に対応した図柄態様(例えば、図5(a)に示す図柄態様)を停止表示する図柄変動表示を少なくとも実行可能な図柄表示手段(例えば、第1特図表示装置212,第2特図表示装置214)と、
所定の先読み予告条件が成立した場合(例えば、先読み予告の実行可否条件、あるいは先読み予告の開始可否条件に当選した場合)には、先読み予告(例えば、図27に示す先読み種別)を少なくとも開始可能な先読み予告手段(例えば、装飾図柄表示装置208、演出可動体A224、演出可動体B225)と、
を備えた遊技台であって、
前記遊技台はパチンコ機であり、
第一の先読み予告条件が成立した場合(例えば、始動入球時における第一の先読み予告実行抽選に当選した場合)に、前記所定の先読み予告条件は成立するものであり、
前記第一の先読み予告条件とは別の第二の先読み予告条件が成立した場合(例えば、図柄変動停止時における第二の先読み予告実行抽選に当選した場合)にも、前記所定の先読み予告条件は成立するものであり、
前記先読み予告手段は、前記第一の先読み予告条件が成立した場合(例えば、始動入球時における第一の先読み予告実行抽選に当選した場合)には、前記先読み予告として、第一の先読み予告(例えば、保留予告:図27に示す保留アイコン変化による先読み予告)を実行可能なものであり、
前記先読み予告手段は、前記第一の先読み予告が開始された後で、前記第二の先読み予告条件が成立した場合(例えば、図柄変動停止時における第二の先読み予告実行抽選に当選した場合)には、前記先読み予告として、第二の先読み予告(例えば、腕役物による可動体予告:図27に示す役物動作による先読み予告)を実行可能なものであり、
前記第二の先読み予告の態様は、前記第一の先読み予告の態様とは異なるものであり、
前記第一の先読み予告および前記第二の先読み予告は、同一の当否判定の結果に関する(同一の予告対象についての)先読み予告であること
を特徴とする遊技台。』について説明がなされている。
ここにいう先読み予告には、複数の種別が用意されていてもよい(以下、同じ)。この場合、先読み予告の種別が異なれば、態様は必然的に異なることになる。したがって、第二の先読み予告は、第一の先読み予告とは種別が異なることになる。なお、ここにいう態様とは、一種類の種別の中に複数用意されているものである。ここにいう種別とは、同一の種別の先読み予告が行われていることが遊技者に識別できるものであれば良い。例えば類似の画像であったり、時系列的に関連した態様であることが好ましい。ただし、遊技者が識別できなくとも(識別困難であっても)遊技台に同一の種別として設定されているものであっても良い。
また、異なる態様には、信頼度が異なることも含んでもよい(以下、同じ)。例えば、第二の先読み予告は第一の先読み予告よりも信頼度が低くてもよい。第二の先読み予告条件(特定の予告条件)の成立に基づいて、信頼度を上昇させると、遊技者を過度に煽る恐れがあるため、射幸性を低下させるためにあえて信頼度の低い第二の先読み予告を行っもよい。
ここで、第二の先読み予告条件(特定の予告条件)は、大当り遊技(特別遊技状態)の開始または終了、あるいは確変大当り遊技の開始または終了であってもよい(以下、同じ)。例えば、第一の先読み予告の実行中の大当り発生に基づいて該第一の先読み予告を中止し、且つ該大当り中に第二の始動情報に基づく第二の先読み予告を開始する態様であってもよい。また、前回の大当りから所定回数の図柄変動表示が行われたことに基づいて抽選確率が高から低に下がることであってもよいし、前回の大当りから所定回数の図柄変動表示が行われたことに基づいて電サポが終了することであってもよいし、所定の転落抽選に当選し、抽選確率が高から低に下がることであってもよい(以下、同じ)。こうすることで、遊技状態の変更に応じて先読み予告の態様が異なり、遊技状態が変化したことが遊技者に伝わり易い。また、遊技者にとって有利な大当りの発生と同時に先読み予告の態様を変更することで、遊技者に違和感を与え難い。さらに、確変大当りの発生と同時に先読み予告の態様を変更することで、大当り終了後の遊技状態が通常よりも有利な状態であることが遊技者に伝わり易い。また、大当り前に信頼度の高い態様で先読み予告を実行するよりも手前の図柄変動表示に対する期待感を維持させやすい。また、上記条件の成立が遊技者にとって不利なものであっても、該特定の予告条件の成立に基づいて第一の先読み予告よりも期待感を持ちやすい第二の先読み予告が実行されるため、遊技者が不満を抱きにくい。また、始動情報に基づくタイマ抽選により特定のタイマが選択されたことであってもよい(以下、同じ)。
また、第一の先読み予告は、対象となる始動情報を特定可能な態様からなり、第二の先読み予告も、対象となる始動情報を特定可能な態様からなるものであってもよい。始動情報を特定可能な態様で行われる複数の先読み予告において、それぞれの先読み予告で信頼度が異なるため、特定の予告条件の成立によって、他の始動情報に対する期待感を変更せずに予告対象となる始動情報に対する遊技者の期待感のみを変更することができる。
また、第一の先読み予告は、対象となる始動情報を特定可能な態様からなり、第二の先読み予告は、対象となる始動情報を特定不能な態様からなるものであってもよい。予告対象となる始動情報にのみ集中させていた遊技者の期待感を始動情報記憶手段に記憶されている複数の始動情報に分散させることができる。
また、第一の先読み予告は、対象となる始動情報を特定不能な態様からなり、第二の先読み予告は、対象となる始動情報を特定可能な態様からなるものであってもよい。始動情報記憶手段に記憶されている複数の始動情報に分散されていた遊技者の期待感を特定の始動情報に集中させることができる場合がある。
また、第一の先読み予告は、対象となる始動情報を特定不能な態様からなり、第二の先読み予告も、対象となる始動情報を特定不能な態様からなるものであってもよい。予告の態様が変更される前後において、予告対象となる始動情報を特定することができないため、第二の先読み予告が行われた場合に、第一の先読み予告の対象となる始動情報とは異なる始動情報に対し新たに先読み予告が開始されたかのように遊技者を錯覚させることができ、これにより遊技台の興趣を向上させることができる場合がある。
また、これまでの説明においては『前記先読み予告手段は、前記第一の先読み予告(例えば、保留アイコン変化による先読み予告)が開始されるよりも前に、前記第二の先読み予告条件が成立した場合(例えば、第二の先読み予告実行抽選に当選した場合)にも、前記先読み予告として、前記第二の先読み予告(例えば、保留内連荘報知による先読み予告)を実行可能なものであり、
前記第二の先読み予告は、該先読み予告の対象となる当否判定の結果として特定の当否判定結果が導出される確率が前記第一の先読み予告よりも高い先読み予告(例えば、信頼度30%に対して100%)であることを特徴とする遊技台。』についても説明がなされている。
また、これまでの説明においては『前記先読み予告手段は、前記第一の先読み予告(例えば、保留アイコン変化による先読み予告)の終了前(例えば、第一の先読み予告の対象となる当否判定の結果に対応した図柄態様を停止表示する図柄変動表示が開始されるまで)に、前記第二の先読み予告条件が成立した場合(例えば、第二の先読み予告実行抽選に当選した場合)には、該第一の先読み予告を中止可能なものであり(例えば、図28(i)参照)、
前記先読み予告手段は、前記第一の先読み予告が開始された後で、前記第二の先読み予告条件が成立した場合には、前記第一の先読み予告が少なくとも中止された後で、前記第二の先読み予告(例えば、役物動作による先読み予告であったり、保留内連荘報知による先読み予告)を開始可能なものであることを特徴とする遊技台。』についても説明がなされている。
例えば、前記先読み予告手段は、前記第一の先読み予告の予告対象である当否判定の結果に対応した図柄態様を停止表示する図柄変動表示が開始される前に、前記第二の先読み予告条件が成立した場合には、当該第一の先読み予告を中止可能なものであってもよい。
また、これまでの説明においては『前記第二の先読み予告は、該先読み予告の対象となる当否判定の結果として特定の当否判定結果(例えば、大当り)が必ず導出される先読み予告(例えば、信頼度100%である保留内連荘報知による先読み予告)であり、
前記第一の先読み予告は、該先読み予告の対象となる当否判定の結果として特定の当否判定結果または該特定の当否判定結果とは別の当否判定結果(例えば、ハズレ)が導出される先読み予告(例えば、信頼度が3%〜100%である保留アイコン変化による先読み予告)であることを特徴とする遊技台。』についても説明がなされている。
また、これまでの説明においては『第一の始動領域(例えば、第1特図始動口230)と、
前記第一の始動領域とは異なる第二の始動領域(例えば、第2特図始動口232)と、
遊技球が前記第一の始動領域あるいは前記第二の始動領域に進入したことを少なくとも含む始動情報記憶条件が成立した場合(例えば、保留数が所定の上限数未満である場合)には、所定の始動情報を記憶可能な始動情報記憶手段(例えば、主制御部300のRAM308)と、
前記始動情報記憶手段に記憶されている始動情報ごとに所定表示態様(例えば、デフォルト態様)で始動保留表示を行うことが可能な始動保留表示手段手段(例えば、装飾図柄表示装置208)とを備え、
前記始動保留表示手段は、
第一の制御状態(例えば、通常状態)と、該第一の制御状態とは異なる第二の制御状態(例えば、確変状態あるいは電サポ状態)との間で前記所定表示態様を異にして前記始動保留表示を行うことが可能であって(例えば、図33参照)、
前記先読み予告手段を兼ね、前記始動保留表示を前記所定表示態様とは異なる第一表示態様(例えば、悪商人の報知態様)で表示することで前記第一の予告報知を実行可能であって、
前記始動保留表示を前記所定表示態様とは異なる第二表示態様(例えば、図34(h)等に示す姫の報知態様)で表示することで前記第二の予告報知を実行可能なものであることを特徴とする遊技台。』についても説明がなされている。
なお、前記始動情報記憶手段(例えば、主制御部300のRAM308)は、遊技球が前記第一の始動領域あるいは前記第二の始動領域に進入したことに基づいて生成された始動情報を記憶可能なものであってもよい。
また、前記始動保留表示手段は、前記第一の始動領域に進入したことに基づいて生成された始動情報と、前記第二の始動領域に進入したことに基づいて生成された始動情報との間でも前記所定表示態様を異にして前記始動保留表示を行うことが可能なもの(例えば、図33参照)であってもよい。
ここにいう第一の制御状態は非確変状態や非電サポ状態であってもよく、第二の制御状態は確変状態や電サポ状態であってもよい。すなわち、遊技球が前記第二の始動領域に進入し難い進入困難制御状態と、該進入困難制御状態よりも遊技球が該第二の始動領域に進入し易い進入容易制御状態との間で制御状態を移行させる進入状態移行制御手段を備えた態様であれば、第一の制御状態は進入困難制御状態であり、第二の制御状態は進入容易制御状態であってもよい。あるいは、確率非変動状態と、該確率非変動状態よりも前記当否判定手段による特定の当否判定結果の導出確率が高められた確率変動状態との間で制御状態を移行させる確率状態移行制御手段を備えた態様であれば、第一の制御状態は確率非変動状態であり、第二の制御状態は確率変動状態であってもよい。
また、以上の説明では、『所定の当否判定条件が成立した場合(例えば、保留数が0より大きい場合)には、当否判定(例えば、特図関連抽選処理)を少なくとも実行可能な当否判定手段(例えば、主制御部300のCPU304)と、
所定の図柄変動条件が成立した場合(例えば、特図変動表示中でもなく停止表示中でもなく、かつ特図非作動中である場合)には、図柄変動を行った後、前記当否判定の結果に対応した図柄態様(例えば、図5(a)に示す図柄態様)を停止表示する図柄変動表示を少なくとも実行可能な図柄表示手段(例えば、第1特図表示装置212,第2特図表示装置214)と、
所定の先読み予告条件が成立した場合(例えば、先読み予告の実行可否条件、あるいは先読み予告の開始可否条件に当選した場合)には、先読み予告(例えば、図27に示す先読み種別)を少なくとも開始可能な先読み予告手段(例えば、装飾図柄表示装置208、演出可動体A224、演出可動体B225)と、
を備えた遊技台であって、
前記遊技台はパチンコ機であり、
第一の先読み予告条件が成立した場合(例えば、始動入球時における第一の先読み予告実行抽選に当選した場合)に、前記所定の先読み予告条件は成立するものであり、
前記第一の先読み予告条件とは別の第二の先読み予告条件が成立した場合(例えば、図柄変動停止時における第二の先読み予告実行抽選に当選した場合)にも、前記所定の先読み予告条件は成立するものであり、
前記先読み予告手段は、前記第一の先読み予告条件が成立した場合(例えば、始動入球時における第一の先読み予告実行抽選に当選した場合)には、前記先読み予告として、第一の先読み予告(例えば、保留予告:図27に示す保留アイコン変化による先読み予告)を実行可能なものであり、
前記先読み予告手段は、前記第一の先読み予告が開始された後で、前記第二の先読み予告条件が成立した場合(例えば、図柄変動停止時における第二の先読み予告実行抽選に当選した場合)には、前記先読み予告として、第二の先読み予告(例えば、腕役物による可動体予告:図27に示す役物動作による先読み予告)を実行可能なものであり、
前記第二の先読み予告の態様は、前記第一の先読み予告の態様とは異なるものであり、
前記第一の先読み予告は、第一の当否判定の結果に関する先読み予告であり、
前記第二の先読み予告は、前記第一の当否判定の結果とは別の第二の当否判定の結果に関する(異なる予告対象についての)先読み予告であることを特徴とする遊技台。』について説明がなされている。
ここで、先読み予告手段は、複数の先読み予告を実行可能に構成され、該複数の先読み予告はそれぞれで予告の種別が異なっていてもよい。また、先読み予告手段は、複数の先読み予告を実行可能に構成され、該複数の先読み予告はそれぞれで先読み予告の態様が異なっていてもよい。加えて、一の種別において、さらに一または複数の先読み予告が含まれ、該複数の先読み予告はそれぞれで予告の態様が異なっていてもよい。また、先読み予告手段は、対象の始動情報を特定可能な態様で先読み予告を開始するものであってもよいし、対象の始動情報を特定不能な態様で先読み予告を開始するものであってもよい。
また、これまでの説明においては『前記先読み予告手段は、前記第一の先読み予告(例えば、保留アイコン変化による先読み予告)の終了前に、前記第二の先読み予告条件が成立した場合(例えば、第二の先読み予告実行抽選に当選した場合)には、前記第一の先読み予告を中止可能なものであり(例えば、図28(i)参照)、
前記先読み予告手段は、前記第一の先読み予告(例えば、保留アイコン変化による先読み予告)が開始された後で、前記第二の先読み予告条件が成立した場合には、前記第一の先読み予告が少なくとも中止された後で、前記第二の先読み予告(例えば、役物動作による先読み予告)を開始可能(例えば、図29(a)参照)なものであることを特徴とする遊技台。』についても説明がなされている。
例えば、前記先読み予告手段は、前記第一の先読み予告の予告対象である当否判定の結果に対応した図柄態様を停止表示する図柄変動表示が開始される前に、前記第二の先読み予告条件が成立した場合には、当該第一の先読み予告を中止可能なものであってもよい。
また、これまでの説明においては『前記先読み予告手段は、種別の異なる複数の先読み予告(例えば、図27に示す先読み種別)を実行可能なものであり、
前記第二の先読み予告は、前記第一の先読み予告と同一の種別からなる(例えば、図34に示す例)ものであることを特徴とする遊技台。』についても説明がなされている。
すなわち、先読み予告には、種別ごとに複数の態様が用意されている。
また、これまでの説明においては『前記先読み予告手段は、前記第二の先読み予告(例えば、図28(i)に示す家紋役物による先読み予告)条件が成立した場合には、第三の先読み予告(例えば、図29(a)に示す腕役物による先読み予告)を開始可能なものであり、
前記第三の先読み予告は、第一の当否判定結果に関する先読み予告であり、
前記第三の先読み予告は、前記第一の先読み予告と態様および種別のいずれか一方または両方が異なるものであることを特徴とする遊技台。』についても説明がなされている。
また、これまでの説明においては『所定の移行条件が成立した場合(例えば、大当り遊技終了後、100回の図柄変動表示が行われた場合)には、第一の遊技状態(例えば、通常状態)および該第一の遊技状態とは別の第二の遊技状態(例えば、電サポ確変状態)のうちの一方から他方へと遊技状態を少なくとも移行可能な遊技状態移行手段を備え、
遊技状態が移行した場合に、前記第二の先読み予告条件は成立する(例えば、図37に示す例参照)ものであることを特徴とする遊技台。』についても説明がなされている。
また、以上の説明では、『所定の記憶条件が成立する(例えば、特図始動口への入賞があり、且つ、保留数が所定数未満である場合)たびに、始動情報を記憶可能な始動情報記憶手段と、
所定の当否判定条件が成立した場合(例えば、保留数が0より大きい場合)には、前記始動情報に基づいて当否判定を少なくとも実行可能であって、所定の保留条件が成立した場合(例えば、特図変動表示中、特図停止表示中、特図作動中のいずれかである場合)には、該当否判定の実行を保留可能な当否判定手段と、
所定の図柄変動条件が成立した場合(例えば、特図変動表示中でもなく停止表示中でもなく、かつ特図非作動中である場合)には、図柄変動を行った後、前記当否判定の結果に対応した図柄態様(例えば、図5(a)に示す図柄態様)を停止表示する図柄変動表示を少なくとも実行可能な図柄表示手段(例えば、第1特図表示装置212,第2特図表示装置214)と、
所定の予告条件が成立した場合には、前記当否判定の実行が保留された始動情報に基づく当否判定の結果に対応した図柄態様が停止表示される図柄変動表示の実行よりも前に、予告対象の当否判定の結果についての予告を少なくとも開始可能な予告手段(例えば、装飾図柄表示装置208、演出可動体A224、演出可動体B225)と、
を備えた遊技台であって
前記所定の予告条件は、特定の予告条件を含み、
前記予告手段は、第一の予告(例えば、保留予告:図27に示す保留アイコン変化による先読み予告)を開始した後であって、且つ前記特定の予告条件が成立(例えば、図柄変動停止時における第二の先読み予告実行抽選に当選した場合)した後に、該第一の予告の予告対象と同一の予告対象または該第一の予告の予告対象とは異なる予告対象につき第二の予告(例えば、腕役物による可動体予告:図27に示す役物動作による先読み予告)を開始可能なものであり、
前記第一の予告は、該第一の予告の予告対象になる当否判定の結果を導出する当否判定の実行が保留された始動情報についての保留を特定可能な態様(例えば、保留アイコン変化)からなるものであり、
前記第二の予告は、該第二の予告の予告対象になる当否判定の結果を導出する当否判定の実行が保留された始動情報についての保留を特定不能な態様(例えば、役物動作)からなるものであることを特徴とする遊技台。』について説明がなされている
なお、予告対象の当否判定の結果は、前記当否判定の実行が保留された始動情報に基づく当否判定の結果であってもよい。
また、これまでの説明においては『前記始動情報記憶手段は、第一の始動情報(例えば、第1特図始動口230への入球に基づいて生成された始動情報)と、該第一の始動情報とは異なる第二の始動情報(例えば、第2特図始動口232への入球に基づいて生成された始動情報)を少なくとも記憶可能なものであり、
前記予告手段は、前記第一の始動情報に基づいて前記第一の予告(例えば、保留アイコン変化による先読み予告)を開始可能なものであり、前記第二の始動情報に基づいても前記第一の予告を開始可能なものであり、
前記予告手段は、少なくとも前記第一の始動情報および前記第二の始動情報のいずれか一方の始動情報に基づいて前記第二の予告(図32(a)に示す特図1の第2保留を予告対象にした背景変化による先読み予告)を開始可能なものであることを特徴とする遊技台。』についても説明がなされている。
また、これまでの説明においては『前記予告手段は、一または複数の前記第一の予告が開始されている状態(例えば、図30(d)に示す状態)で前記特定の予告条件が成立した場合(例えば、図柄変動開始時における第二の先読み予告実行抽選に当選した場合)には、開始されている一または複数の前記第一の予告のうち少なくとも一つの前記第一の予告を中止可能なものである(例えば、図30(e)参照)ことを特徴とする遊技台。』についても説明がなされている。
また、これまでの説明においては『前記第一の始動情報に基づいて開始される前記第一の予告は、第一の態様(例えば、図37(f)に示す殿の報知態様)からなり、
前記第二の始動情報に基づいて開始される前記第一の予告は、前記第一の態様とは異なる第二の態様(例えば、図37(a)に示す姫の報知態様)からなり、
前記第一の始動情報に基づいて開始される前記第一の予告は、該予告の対象となる当否判定の結果に対応する図柄態様が停止表示される図柄変動において前記特定の当否判定結果に対応する図柄態様が停止表示される確率(例えば、信頼度)が、前記第二の始動情報に基づいて開始される前記第一の予告とは異なる(例えば、第一の態様よりも第二の態様態様の方が高い)ことを特徴とする遊技台。』についても説明がなされている。
ここで、所定の移行条件が成立した場合(例えば、大当り遊技終了後、100回の図柄変動表示が行われた場合)には、第一の遊技状態(例えば、通常状態)および該第一の遊技状態よりも有利な第二の遊技状態(例えば、電サポ確変状態)のうちの一方から他方へと遊技状態を少なくとも移行可能な遊技状態移行手段を備え、
前記遊技状態移行手段は、前記図柄表示手段に特定の当否判定結果(例えば、15R特別大当り)に対応する図柄態様(例えば、図5(a)に示す特図A)が停止表示されたことに基づいて、前記第一の遊技状態から前記第二の遊技状態へと遊技状態を移行可能(例えば、第一の遊技状態における大当り遊技終了後に第二の遊技状態に移行可能)なものであってもよい。
また、これまでの説明においては『前記予告手段は、前記第一の予告の予告対象と同一の予告対象につき前記第二の予告を開始可能なもの(例えば、図30(e)等参照)であることを特徴とする遊技台。』についても説明がなされている。
また、以上の説明では『遊技球が始動領域に進入したことに基づいて生成した始動情報を所定の上限数まで記憶可能な始動情報記憶手段(例えば、主制御部300のRAM308)と、前記始動情報記憶手段から始動情報を取得する始動情報取得手段(例えば、主制御部300のCPU304)と、前記始動情報取得手段が取得した始動情報に基づいて当否判定を行い当否判定結果を導出する当否判定手段(例えば、特図関連抽選処理を実行する主制御部300のCPU304)と、前記当否判定の結果が特定の当否判定結果(例えば、大当り)であることに基づいて、遊技者に対する有利度が第一の有利度である第一の制御状態(例えば、非大当り遊技状態)から該第一の有利度とは有利度が異なる第二の有利度である第二の制御状態(例えば、大当り遊技状態)に制御状態を移行させる制御状態移行手段(例えば、主制御部300のCPU304)と、図柄変動を開始してから前記当否判定の結果に対応した図柄態様を停止表示するまでの図柄変動表示を行う図柄表示手段(例えば、第1特図表示装置212および第2特図表示装置214)と、前記当否判定手段が前記始動情報記憶手段に記憶されている所定の始動情報に基づく当否判定を行うよりも前に、該所定の始動情報に基づく当否判定の結果が前記特定の当否判定結果になることを予告するための予告報知を、前記当否判定手段が該所定の始動情報に基づく当否判定を行うよりも前に開始する予告手段(例えば、第1副制御部400、第2副制御部500、装飾図柄表示装置208、および演出可動体A224を併せたもの)と、を備えた遊技台であって、前記予告手段は、前記所定の始動情報に基づく当否判定の結果が前記特定の当否判定結果になることを予告するための第一の予告報知(例えば、図16(a)に示す第1テーブルを用いた抽選に基づく予告報知)が開始された後であって当該当否判定の結果に対応した図柄態様を停止表示する図柄変動表示が開始される前に、所定の契機が成立したこと(例えば、復電コマンドを受信したこと、あるいは15R大当り図柄の特図決定結果を含む図柄変動停止コマンドを受信したこと)に基づいて該第一の予告報知の実行を中止し、該所定の始動情報と同一の始動情報に基づく当否判定の結果が前記特定の当否判定結果になることを予告するための第二の予告報知(例えば、図18に示す第2テーブルを用いた抽選に基づく予告報知)を該所定の契機が成立した後に所定確率で開始するものであることを特徴とする遊技台。』について説明がなされている。
ここで、前記予告手段は、前記所定の始動情報に基づく当否判定の結果が前記特定の当否判定結果になることを予告するための第一の予告報知を実行中であって当該当否判定の結果に対応した図柄態様を停止表示するための図柄変動表示が開始される前に、所定の契機が成立したことに基づいて該第一の予告報知の実行を所定タイミングで中止し、該所定の始動情報と同一の始動情報に基づく当否判定の結果が前記特定の当否判定結果になることを予告するための第二の予告報知を、該所定タイミングよりも前のタイミング、該所定タイミングよりも後のタイミング、および該所定タイミングと同じタイミングのうちのいずれかのタイミングにおいて所定確率で開始するものであってもよい。すなわち、第二の予告報知は、前記所定の契機が成立した後に開始されるものであり、第一の予告報知の中止後に開始されるものであってもよいし、第一の予告報知の中止前に開始されるものであってもよいし、第一の予告報知の中止と同時に開始されるものであってもよい。
また、前記予告手段は、前記所定の始動情報に基づく当否判定の結果が前記特定の当否判定結果になることを予告するための第一の予告報知を実行中であって当該当否判定の結果に対応した図柄態様を停止表示するための図柄変動表示が開始される前に、所定の契機が成立したことに基づいて該第一の予告報知の実行を中止し、該所定の始動情報と同一の始動情報に基づく当否判定の結果が前記特定の当否判定結果になることを予告するための第二の予告報知を所定確率で行うものであってもよい。
さらに前記当否判定の結果が前記特定の当否判定結果になることを予告するための予告報知における予告態様を決定する予告態様決定手段を備え、前記予告手段は、前記予告報知を前記予告態様決定手段によって決定された予告態様で行うものであり、前記予告態様決定手段は、第一の予告態様で所定の予告報知が開始された後であって当該当否判定の結果に対応した図柄態様を停止表示するための図柄変動表示が開始される前に、所定の契機が成立したことに基づいて該所定の予告報知における予告態様を再決定するものであってもよい。上記予告態様決定手段は、抽選によって予告態様を決定するものであってもよい。例えば、複数種類用意された予告態様の中から一種類の予告態様を抽選によって決定する態様であってもよいし、所定の契機が成立したことに基づいて予告態様を変更するか否かを抽選することで予告態様を再決定するものであってもよい。
また、前記予告手段は、前記予告報知を開始すると、継続して該予告報知を行うものであってもよいし、所定のタイミングで断続的に該予告報知を行うものであってもよい。
ここで、前記当否判定手段が前記特定の当否決定結果を導出した場合に、遊技球が進入困難な第1の可変状態から遊技球が進入容易な第2の可変状態に入り口の大きさを変化させる可変入賞装置を備えた態様であってもよい。言い換えれば、前記可変入賞装置は、前記図柄表示手段が前記特定の当否判定の結果に対応した図柄態様を停止表示した後に開放するものであってもよい。上記態様によれば、前記可変入賞装置は、遊技球の入賞が困難な第一状態と遊技球の入賞が該第一状態よりも容易となる第二状態とに状態変化可能なものであり、前記制御状態移行手段は、前記当否判定の結果が前記特定の当否判定結果であったことに基づいて、前記可変入賞装置が前記第一状態を維持する第一の制御状態から該可変入賞装置が前記第一状態と前記第二状態との間で状態変化を繰り返す第二の制御状態に制御状態を移行させる遊技状態移行手段(大当り遊技移行手段)を備えたものであってもよい。
また、前記制御状態移行手段は、遊技球が所定の始動領域に進入し難い進入困難制御状態(例えば、非電サポ状態)と、該進入困難制御状態よりも遊技球が該所定の始動領域に進入し易い進入容易制御状態(例えば、電サポ状態)との間で制御状態を前記当否判定結果に基づいて移行させる進入状態移行制御手段(電サポ状態移行手段)を備えた態様であってもよい。
さらに、前記制御状態移行手段は、確率非変動状態(例えば、非確変状態)と、該確率非変動状態よりも前記当否判定手段による特定の当否判定結果の導出確率が高められた確率変動状態(例えば、確変状態)との間で制御状態を前記当否判定結果に基づいて移行させる確変状態移行制御手段を備えた態様であってもよい。特に、確率状態移行制御手段による確率非変動状態から確率変動状態への移行は、前記当否判定手段により特定の当否判定結果が導出された場合にのみ行われるものとしても良い。確率変動状態から確率非変動状態への移行は、前記当否判定手段により特定の当否判定結果が導出されていない場合に行われても良い。例えば、確率変動状態において、予め定められた回数の特図変動が行われた場合に、確率非変動状態へと状態を移行させるような構成であっても良い。
また、前記予告手段は、前記所定の始動情報に基づく当否判定の結果が前記特定の当否判定結果になることを予告するための第一の予告報知を実行中であって当該当否判定の結果に対応した図柄態様を停止表示するための図柄変動表示が開始される前に、所定の契機が成立したことに基づいて該第一の予告報知の実行を中止し、該所定の始動情報と同一の始動情報に基づく当否判定の結果が前記特定の当否判定結果になることを予告するための第二の予告報知を該所定の契機が成立した後に所定確率で開始するものであってもよい。ここにいう第一の予告報知を実行中とは、第一の予告報知を行う制御が継続している状態であればよく、第一の予告報知が実際に報知されているかを問わない。例えば、図柄変動を開始してから前記図柄態様を停止表示するまでの一連の図柄変動表示を行う図柄表示手段を備え、所定の発光手段が、図柄変動の開始タイミングで所定時間点灯し、その後の図柄変動表示中には消灯したままである予告態様の前記第一の予告報知の場合には、図柄変動の開始タイミングで該発光手段が点灯しているときの他、その後の図柄変動表示中に該発光手段が消灯したままの状態であるときも第一の予告報知を実行中に相当する。
また、遊技球が始動領域に進入したことに基づいて始動情報を導出する始動情報導出手段と、前記始動情報導出手段が導出した始動情報を所定の上限数まで記憶可能な始動情報記憶手段と、を備えた態様であってもよい。
また、前記当否判定手段が当否判定を行うよりも前に、前記始動情報記憶手段に記憶されている始動情報を先読みする始動情報先読手段と、前記始動情報記憶手段に記憶されている所定の始動情報に基づく当否判定が前記当否判定手段によって行われるよりも前に、該当否判定手段が前記特定の当否判定結果を導出するか否かを前記始動情報先読手段によって先読みされた該所定の始動情報に基づいて事前判定する事前判定手段と、前記当否判定の結果が前記特定の当否判定結果になることを予告するための予告報知を、前記当否判定手段が当否判定を行うよりも前に開始する予告手段と、を備えた態様であってもよく、さらには、前記当否判定手段が当否判定を行うよりも前に、前記始動情報記憶手段に記憶されている所定の始動情報を先読みし、該所定の始動情報に基づく当否判定が前記特定の当否判定結果になるか否かを先読みした該所定の始動情報に基づいて事前判定する事前判定手段と、前記当否判定の結果が前記特定の当否判定結果になることを予告するための予告報知を、前記当否判定手段が前記所定の始動情報に基づいて当否判定を行うよりも前に所定確率で開始する予告手段と、を備えた態様であってもよい。
さらに、前記当否判定の結果に対応した図柄態様を停止表示可能な図柄表示手段と、前記図柄態様の停止表示前に図柄変動表示を前記図柄表示手段に行わせる図柄表示制御手段と、を備えた態様であってもよい。
また、これまでの説明においては『前記予告手段は、前記第一の予告報知を、前記所定の始動情報が特定可能となる態様(例えば、カウントダウン予告)で実行するものであることを特徴とする遊技台。』についても説明がなされている。
また、これまでの説明においては『前記始動情報記憶手段に記憶されている始動情報ごとに所定表示態様で始動保留表示(例えば、保留表示220h,218h)を行い、該始動情報記憶手段に記憶されている始動情報の数を該始動保留表示の数によって表す始動保留数報知手段(例えば、第1副制御部400と第2副制御部500と装飾図柄表示装置208を併せたもの)を備え、前記予告手段は、前記始動保留表示を前記所定表示態様とは異なる特別表示態様で表示させることで前記第一の予告報知を行い、該特別表示態様で表示させている始動保留表示の表示態様を前記所定の契機が成立したことに基づいて該所定表示態様に戻すことで該第一の予告報知の実行を中止するものであることを特徴とする遊技台。』についても説明がなされている。
また、これまでの説明においては『前記予告手段は、前記第二の予告報知を、前記第一の予告報知を開始するタイミング(例えば、始動口入賞時)とは異なるタイミング(例えば、所定の契機の成立後)で開始するものであることを特徴とする遊技台。』についても説明がなされている。
例えば、第一の予告報知である保留変化は保留表示のタイミング、つまり、遊技球が始動入賞口へ入賞するタイミングであるが、第二の予告報知はすでに保留表示されている始動情報に対する予告となるため、第一の予告報知のタイミングと同じタイミングでは行うことができず、あえて異なるタイミングで第二の予告報知を行うことで予告報知のバリエーションを付与できる。
ここで、前記予告手段は、前記所定の始動情報が導出されることになった前記始動領域への遊技球の進入を契機にして前記第一の予告報知を開始し、該第一の予告報知を開始することになった契機とは異なる契機を前記所定の契機にして前記第二の予告報知を開始するものであってもよい。
また、前記予告手段は、前記所定の始動情報が導出されることになった前記始動領域への遊技球の進入のタイミングに基づく開始タイミングで前記第一の予告報知を開始するものであってもよい。
また、これまでの説明においては『遊技球の入賞が困難な第一状態と遊技球の入賞が該第一状態よりも容易となる第二状態とに状態変化可能であり、前記第一の制御状態(例えば、ハズレ制御状態)では該第一状態を維持し、前記第二の制御状態(例えば、当り制御状態)では前記第一状態と前記第二状態との間で状態変化を繰り返す可変入賞装置(例えば、可変始動口234)を備え、
前記予告手段は、前記第二の制御状態中(例えば、大足り遊技中)に前記第二の予告報知(例えば、図23(i)に示す一発告知のキャラクタ予告)を所定確率で行うものであることを特徴とする遊技台。』についても説明がなされている。
さらに、これまでの説明においては『前記第二の事前予告報知は、前記第一の事前予告報知に比して前記特定の当否判定結果を導出する信頼度が高く設定されている(例えば、偽の可能性が低い)ことを特徴とする遊技台。』についても説明がなされている。
以上述べた予告報知は、前記当否判定の結果が前記特定の当否判定結果になる可能性があることを表すものであってもよく、その可能性があることを遊技者に示唆するものであってもよい。さらには、前記当否判定の結果が前記特定の当否判定結果になることを遊技者に期待させる事前報知であってもよい。“可能性があることを表す”や“可能性があることを遊技者に示唆する”や“遊技者に期待させる”ものには、前記当否判定の結果が前記特定の当否判定結果になるか否かに関わらず、該当否判定の結果が該特定の当否判定結果になるかのように報知するものが含まれ、その態様は前記予告報知の態様と同じであってもよい。例えば、前記当否判定の結果が前記特定の当否判定結果にならない事前判定結果であった場合にも該特定の当否判定結果になるかのように偽りで予告する偽の予告報知であってもよい。また、前記当否判定の結果が前記特定の当否判定結果になるか否かを事前判定せずに、該特定の当否判定結果になるかのように報知するものであってもよい。また、これまで述べたいずれの予告手段も、前記事前報知を開始すると、継続して該事前報知を行うものであってもよいし、所定のタイミングで断続的に該事前報知を行うものであってもよい。さらに、これまで述べた“予告報知を開始する”という表現は“予告報知を行う”という表現に置き換えてもよく、あるいはその逆に、“予告報知を行う”という表現は“予告報知を開始する”という表現に置き換えてもよい。
加えて、『遊技球が始動領域(例えば、第1特図始動口230,第2特図始動口232)に進入した場合に、始動情報を導出する始動情報導出手段(例えば、乱数値生成回路318、RAM308に設けられた大当り時特図判定用乱数カウンタ、および乱数加工を施す主制御部300を併せたもの)と、前記始動情報導出手段が導出した始動情報を所定の上限数まで記憶可能な始動情報記憶手段(例えば、RAM308に設けられた特図の保留記憶部)と、前記始動情報記憶手段から始動情報を取得する始動情報取得手段(例えば、主制御部300のCPU304)と、前記始動情報取得手段が取得した始動情報に基づいて当否判定を行なう当否判定手段(例えば、特図関連抽選処理を実行する主制御部300)と、所定の起動信号(例えば、起動信号出力回路(リセット信号出力回路)340から出力される起動信号(リセット信号))が入力され、該所定の起動信号が入力されたことに基づいて遊技制御を開始する遊技制御手段(例えば、主制御部300)と、前記遊技制御手段を動作させるための電気系統に異常があることを表す電気系統異常信号(例えば、低電圧信号)を出力する電気系統異常信号出力手段(例えば、電圧監視回路338)と、前記電気系統異常信号が出力された場合に、遊技制御に関する情報を記憶する遊技制御情報記憶手段(例えば、主制御部300のRAM308)と、前記電気系統異常信号が出力された後に前記所定の起動信号が前記遊技制御手段に入力されたことに基づいて、当該電気系統異常信号が出力された際の制御状態に、前記遊技制御情報記憶手段に記憶されている遊技制御に関する情報に基づいて復帰させる制御状態復帰手段(例えば、第1副制御部400)と、前記当否判定手段が当否判定を行なうよりも前に、前記始動情報記憶手段に記憶されている始動情報を先読みする始動情報先読手段(例えば、主制御部300のCPU304)と、前記始動情報記憶手段に記憶されている所定の始動情報に基づく当否判定が前記当否判定手段によって行なわれるよりも前に、前記始動情報先読手段によって先読みされた該所定の始動情報に基づいて該当否判定手段が特定の当否決定結果(例えば、大当りの当否決定結果)を導出するかどうかを事前判定する事前判定手段(例えば、主制御部300のCPU304)と、前記事前判定手段による事前判定の結果に基づいて、前記当否判定手段が前記特定の当否決定結果を導出することを事前予告するための事前予告報知を、前記当否判定手段が当否判定を行なうよりも前に行なう事前予告手段(例えば、第1副制御部400、第2副制御部500、および装飾図柄表示装置208を併せたもの)と、前記始動情報記憶手段に前記始動情報を記憶していることを表す保留情報報知(例えば、保留表示)を行う演出表示手段(例えば、装飾図柄表示装置208)と、を備えた遊技台であって、前記事前予告手段は、前記事前判定手段による事前判定の結果が前記当否判定手段により前記特定の当否決定結果が導出されることを示す特定の事前判定結果である場合には、前記保留情報報知の態様を所定の第一の確率で第一の態様(例えば、縦縞の態様)にすることで前記事前予告報知を行うものであり、前記演出表示手段は、前記事前判定手段による事前判定の結果が前記特定の事前判定結果とは異なる事前判定結果である場合、あるいは該事前判定手段による事前判定の結果が該特定の事前判定結果であっても前記第一の確率に従い前記第一の態様による事前予告報知を行わない場合には、該第一の態様とは異なる第三の態様(例えば、無模様の態様)による前記保留情報報知を行い、前記制御状態復帰手段が、前記演出表示手段を用いて前記第一の態様による前記保留情報報知が行われている状態で前記電気系統異常信号が出力され、その後に前記所定の起動信号が前記遊技制御手段に入力されると、該電気系統異常信号が出力されるまで該演出表示手段を用いて行われていた該第一の態様による前記保留情報報知を、前記第三の態様による前記保留情報報知に切り替えて該演出表示手段に表示させるものであることを特徴とする遊技台。』であってもよい。
また、『特定の起動信号(例えば、システムリセット信号)が入力され、該特定の起動信号が入力されたことに基づいて、前記演出表示手段(例えば、装飾図柄表示装置208)に演出表示をさせるための演出制御を開始する副制御手段(例えば、第1副制御部400)を備え、前記遊技制御手段(例えば、主制御部300)は、前記当否判定手段、前記始動情報先読手段、および前記事前判定手段を有し、前記副制御手段は、前記事前予告手段、および前記制御状態復帰手段を有するものであって、前記遊技制御手段からの指令信号(例えば、コマンド)を受信し、受信した指令信号に基づいて、前記保留情報報知を前記演出表示手段に行なわせるものであり、前記制御状態復帰手段が、前記演出表示手段(例えば、装飾図柄表示装置208)を用いて前記第一の態様(例えば、縦縞の態様)による前記保留情報報知(例えば、保留表示)が行われている状態で前記遊技制御手段(例えば、主制御部300)には前記所定の起動信号が入力されず、前記副制御手段(例えば、第1副制御部400)には前記特定の起動信号(例えば、システムリセット信号)が入力された場合も、該演出表示手段を用いて行われていた該第一の態様による前記保留情報報知を、前記第三の態様(例えば、無模様の態様)による前記保留情報報知に切り替えて該演出表示手段に表示させるものであることを特徴とする遊技台。』であってもよい。
また、『遊技球が始動領域に進入した場合に、始動情報を導出する始動情報導出手段(例えば、乱数値生成回路318、RAM308に設けられた大当り時特図判定用乱数カウンタ、および乱数加工を施す主制御部300を併せたもの)と、前記始動情報導出手段が導出した始動情報を所定の上限数まで記憶可能な始動情報記憶手段(例えば、RAM308に設けられた特図の保留記憶部)と、前記始動情報記憶手段から始動情報を取得する始動情報取得手段(例えば、主制御部300のCPU304)と、前記始動情報取得手段が取得した始動情報に基づいて当否判定を行なう当否判定手段(例えば、特図関連抽選処理を実行する主制御部300)と、所定の起動信号(例えば、起動信号出力回路(リセット信号出力回路)340から出力される起動信号(リセット信号))が入力され、該所定の起動信号が入力されたことに基づいて遊技制御を開始する遊技制御手段(例えば、主制御部300)と、前記遊技制御手段を動作させるための電気系統に異常があることを表す電気系統異常信号(例えば、低電圧信号)を出力する電気系統異常信号出力手段(例えば、電圧監視回路338)と、前記電気系統異常信号が出力された場合に、遊技制御に関する情報を記憶する遊技制御情報記憶手段(例えば、主制御部300のRAM308)と、前記電気系統異常信号が出力された後に前記所定の起動信号が前記遊技制御手段に入力されたことに基づいて、当該電気系統異常信号が出力された際の制御状態に、前記遊技制御情報記憶手段に記憶されている遊技制御に関する情報に基づいて復帰させる制御状態復帰手段(例えば、第1副制御部400)と、前記当否判定手段が当否判定を行なうよりも前に、前記始動情報記憶手段に記憶されている始動情報を先読みする始動情報先読手段(例えば、主制御部300のCPU304)と、前記始動情報記憶手段に記憶されている所定の始動情報に基づく当否判定が前記当否判定手段によって行なわれるよりも前に、前記始動情報先読手段によって先読みされた該所定の始動情報に基づいて該当否判定手段が特定の当否決定結果(例えば、大当りの当否決定結果)を導出するかどうかを事前判定する事前判定手段(例えば、主制御部300のCPU304)と、前記事前判定手段による事前判定の結果に基づいて、前記当否判定手段が前記特定の当否決定結果を導出することを事前予告するための事前予告報知を、前記当否判定手段が当否判定を行なうよりも前に行なう事前予告手段(例えば、第1副制御部400、第2副制御部500、および装飾図柄表示装置208を併せたもの)と、前記始動情報記憶手段に前記始動情報を記憶していることを表す保留情報報知(例えば、保留表示)を行う演出表示手段(例えば、装飾図柄表示装置208)と、前記遊技制御手段とは別の副制御手段(例えば、第1副制御部400)と、を備えた遊技台であって、前記遊技制御手段は、前記当否判定手段、前記始動情報先読手段、および前記事前判定手段を有し、前記副制御手段は、前記事前予告手段、および前記制御状態復帰手段を有するものであって、前記遊技制御手段からの指令信号(例えば、コマンド)を受信し、受信した指令信号に基づいて、前記保留情報報知を前記演出表示手段に行なわせるものであり、前記事前予告手段は、前記事前判定手段による事前判定の結果が前記当否判定手段により前記特定の当否決定結果が導出されることを示す特定の事前判定結果である場合には、前記保留情報報知の態様を所定の第一の確率で第一の態様(例えば、縦縞の態様)にすることで前記事前予告報知を行うものであり、前記演出表示手段は、前記事前判定手段による事前判定の結果が前記特定の事前判定結果とは異なる事前判定結果である場合、あるいは該事前判定手段による事前判定の結果が該特定の事前判定結果であっても前記第一の確率に従い前記第一の態様による事前予告報知を行わない場合には、該第一の態様とは異なる第三の態様(例えば、無模様の態様)による前記保留情報報知を行い、前記制御状態復帰手段が、前記演出表示手段(例えば、装飾図柄表示装置208)を用いて前記第一の態様(例えば、縦縞の態様)による前記保留情報報知(例えば、保留表示)が行われている状態で前記電気系統異常信号(例えば、低電圧信号)が出力され、その後に前記所定の起動信号が前記遊技制御手段(例えば、主制御部300)に入力されると、該電気系統異常信号が出力されるまで該演出表示手段を用いて行われていた該第一の態様による前記保留情報報知を、前記副制御手段(例えば、第1副制御部400)を動作させるための電気系統に異常が発生していない状態であっても、前記第三の態様(例えば、無模様の態様)による前記保留情報報知に切り替えて該演出表示手段に表示させるものであることを特徴とする遊技台。』であってもよい。すなわち、『前記遊技制御手段とは別の副制御手段を備え、前記遊技制御手段は、前記当否判定手段、前記始動情報先読手段、および前記事前判定手段を有し、前記副制御手段は、前記事前予告手段、および前記制御状態復帰手段を有するものであって、前記遊技制御手段からの指令信号を受信し、受信した指令信号に基づいて、前記保留情報報知を前記演出表示手段に行なわせるものであり、前記制御状態復帰手段が、前記演出表示手段を用いて前記第一の態様による前記保留情報報知が行われている状態で前記電気系統異常信号が出力され、その後に前記所定の起動信号が前記遊技制御手段に入力されると、該電気系統異常信号が出力されるまで該演出表示手段を用いて行われていた該第一の態様による前記保留情報報知を、前記副制御手段を動作させるための電気系統に異常が発生していない状態であっても、前記第三の態様による前記保留情報報知に切り替えて該演出表示手段に表示させるものであることを特徴とする遊技台。』であってもよい。
また、『前記遊技制御手段(例えば、主制御部300)とは別の副制御手段(例えば、第1副制御部400)を備え、前記副制御手段は、前記遊技制御手段からの指令信号(例えば、コマンド)を受信し、受信した指令信号(例えば、コマンド)に基づいて、前記保留情報報知を前記演出表示手段に行なわせるための演出制御を実行するものであり、前記事前予告手段、前記制御状態復帰手段、および前記演出制御を行うためのプログラムが正常に動作しているか否かを監視し該プログラムが異常に動作している場合に異常信号を出力する異常信号出力手段(例えば、WDT454)を有するものであり、前記制御状態復帰手段が、前記演出表示手段(例えば、装飾図柄表示装置208)を用いて前記第一の態様(例えば、縦縞の態様)による前記保留情報報知(例えば、保留表示)が行われている状態で前記遊技制御手段(例えば、主制御部300)には前記所定の起動信号が入力されず、前記異常信号出力手段(例えば、WDT454)から前記異常信号が出力された場合も、該演出表示手段を用いて行われていた該第一の態様による前記保留情報報知を、前記第三の態様(例えば、無模様の態様)による前記保留情報報知に切り替えて該演出表示手段に表示させるものであることを特徴とする遊技台。』であってもよい。
また、『前記遊技制御手段(例えば、主制御部300)とは別の副制御手段(例えば、第1副制御部400)を備え、前記遊技制御手段は、前記当否判定手段、前記始動情報先読手段、および前記事前判定手段を有し、前記副制御手段は、前記事前予告手段、および前記制御状態復帰手段を有するものであって、前記遊技制御手段からの指令信号(例えば、コマンド)を受信し、受信した指令信号に基づいて、前記保留情報報知(例えば、保留表示)を前記演出表示手段(例えば、装飾図柄表示装置208)に行なわせるものであり、前記遊技制御手段(例えば、主制御部300)は、前記始動情報記憶手段(例えば、RAM308)に記憶されている前記始動情報の数を表す保留情報数の報知を、前記保留情報報知とは別に行うことを特徴とする遊技台。』であってもよい。
また、『前記始動領域は遊技球が転動可能な遊技領域に設けられた第一の始動領域(例えば、第1特図始動口230)および第二の始動領域(例えば、第2特図始動口232)を含み、前記始動情報記憶手段(例えば、RAM308)は、前記第一の始動領域に遊技球が進入した場合に、前記始動情報導出手段が導出した始動情報を所定の上限数まで記憶可能な第一の始動情報記憶手段(例えば、特図1の保留記憶部)と、前記第二の始動領域に遊技球が進入した場合に、前記始動情報導出手段が導出した始動情報を所定の上限数まで記憶可能な第二の始動情報記憶手段(例えば、特図2の保留記憶部)と、を含み、前記始動情報先読手段が、前記第一の始動情報記憶手段および前記第二の始動情報記憶手段のうちの少なくとも一方に記憶されている始動情報を前記当否判定手段が当否判定を行なうよりも前に先読みすることを特徴とする遊技台。』であってもよい。
また、『前記当否判定手段による当否判定の結果の報知を、図柄の変動表示を行った後に該当否判定の結果に対応した図柄態様を停止表示することで行う図柄表示手段(例えば、装飾図柄表示装置208)と、前記当否判定手段による当否判定の結果が前記特定の当否決定結果(例えば、大当りの当否決定結果)である場合に、前記図柄表示手段に該特定の当否決定結果に対応した特定の図柄態様(例えば、図5(b)に示す装飾図柄の組合せ1,2)が停止表示された後で、遊技者に有利な特別遊技状態(例えば、大当り遊技状態)を開始する特別遊技状態開始手段と、を備え、前記図柄表示手段は、前記当否判定手段による当否判定の結果が前記特定の当否決定結果である場合と、前記当否判定手段による当否判定の結果が前記特定の当否決定結果とは別の当否決定結果(例えば、ハズレの当否決定結果)である場合と、の両方で、前記図柄の変動表示中にリーチ演出表示を実行可能に構成されており、前記事前予告手段は、前記事前判定手段による事前判定の結果が前記特定の事前判定結果とは別の事前判定結果(例えば、ハズレの事前判定結果)であっても、該事前判定に用いた始動情報に基づく当否判定の結果の報知の際の図柄の変動表示中にリーチ演出表示が行われる場合には、前記保留情報報知(例えば、保留表示)の態様を所定の確率で第一の態様(例えば、縦縞の態様)にすることで前記事前予告報知を行うことを特徴とする遊技台。』であってもよい。なお、図柄表示手段は演出表示手段であってもよい。
また、『前記当否判定手段による当否判定の結果の報知を、図柄の変動表示を行った後に該当否判定の結果に対応した図柄態様を停止表示することで行う図柄表示手段(例えば、装飾図柄表示装置208)と、前記当否判定手段による当否判定の結果が前記特定の当否決定結果(例えば、大当りの当否決定結果)である場合に、前記図柄表示手段に該特定の当否決定結果に対応した特定の図柄態様(例えば、図5(b)に示す装飾図柄の組合せ1,2)が停止表示された後で、遊技者に有利な特別遊技状態(例えば、大当り遊技状態)を開始する特別遊技状態開始手段と、を備え、前記図柄表示手段は、前記当否判定手段による当否判定の結果が前記特定の当否決定結果である場合と、前記当否判定手段による当否判定の結果が前記特定の当否決定結果とは別の当否決定結果(例えば、ハズレの当否決定結果)である場合と、の両方で、前記図柄の変動表示中に第一のリーチ態様(例えば、通常リーチ態様)のリーチ演出表示を実行可能に構成されるとともに、図柄の変動表示を開始してから前記当否判定の結果に対応した図柄態様を停止表示するまでの間に、前記第一のリーチ態様のリーチ演出表示に続いて第二のリーチ態様(例えば、マルチラインリーチ態様)のリーチ演出表示を実行可能に構成されており、前記図柄表示手段が前記第二のリーチ態様のリーチ演出表示を実行する確率は、前記当否判定手段による当否判定の結果が前記特定の当否決定結果とは別の当否決定結果(例えば、ハズレの当否決定結果)である場合よりも前記当否判定手段による当否判定の結果が前記特定の当否決定結果(例えば、大当りの当否決定結果)である場合の方が高くなるように設定されており(例えば、図10に示すタイマ番号決定用テーブル)、前記事前予告手段は、前記事前判定手段による事前判定の結果が前記特定の事前判定結果(例えば、大当りの事前判定結果)とは別の事前判定結果(例えば、ハズレの事前判定結果)であっても、該事前判定に用いた始動情報に基づく当否判定の結果の報知の際の図柄の変動表示中(例えば、装飾図柄の変動停止表示中)に前記第二のリーチ態様(例えば、マルチラインリーチ態様)のリーチ演出表示が行われる場合には、前記保留情報報知(例えば、保留表示)の態様を所定の確率で第一の態様(例えば、縦縞の態様)にすることで前記事前予告報知を行うことを特徴とする遊技台。』であってもよい。
また、『前記始動領域は遊技球が転動可能な遊技領域に設けられた副始動領域(例えば、普図始動口228)、および遊技球が進入する入り口の開放状態が変化する第二の始動領域(例えば、第2特図始動口232)を含み、前記始動情報記憶手段は、前記副始動領域に遊技球が進入した場合に、前記始動情報導出手段が導出した始動情報を所定の上限数(例えば2個)まで記憶可能な副始動情報記憶手段(例えば、普図の保留記憶部)と、前記第二の始動領域に遊技球が進入した場合に、前記始動情報導出手段が導出した始動情報を所定の上限数(例えば4個)まで記憶可能な第二の始動情報記憶手段(特図2の保留記憶部)とを含み、前記始動情報取得手段によって前記副始動情報記憶手段から取得した始動情報に基づいて前記当否判定手段が前記特定の当否決定結果(普図当りの当否決定結果)を導出した場合に、前記第二の始動領域の入り口の開放状態を遊技球が進入困難な第一の開放状態(例えば、一対の羽根部材2321が閉じた状態)から遊技球が進入容易な第二の開放状態(例えば、一対の羽根部材2321が開いた状態)に変化させる始動領域変化手段(例えば、主制御部300のCPU304)と、前記始動情報取得手段によって前記第二の始動情報記憶手段から取得した始動情報に基づいて前記当否判定手段が前記特定の当否決定結果を導出した場合に、遊技球が進入困難な第一の可変状態から遊技球が進入容易な第二の可変状態に遊技球の進入のし易さを変化させる可変入賞手段(例えば、可変入賞口234)と、を含み、前記始動情報先読手段が、前記第二の始動情報記憶手段および前記副始動情報記憶手段のうちの少なくとも一方に記憶されている始動情報を前記当否判定手段が当否判定を行なうよりも前に先読みすることを特徴とする遊技台。』であってもよい。
また、『前記演出表示手段は、前記始動情報記憶手段に記憶されている全ての始動情報のそれぞれについて、前記第一の態様(例えば、縦縞の態様)および前記第三の態様(例えば、無模様の態様)を含む複数種類の態様のうちの一つの態様による前記保留情報報知を行うことを特徴とする遊技台。』であってもよい。
さらに、『前記事前予告手段は、前記電気系統異常信号(例えば、低電圧信号)が出力され、その後に前記所定の起動信号が前記遊技制御手段(例えば、主制御部300)に入力された後で、遊技球が前記始動領域(例えば、第1特図始動口230,第2特図始動口232)に新たに進入した場合に導出された始動情報に基づく事前判定の結果が前記特定の事前判定結果(例えば、大当りの事前判定結果)である場合には、前記保留情報報知(例えば、保留表示)の態様を所定の第一の確率で第一の態様((例えば、縦縞の態様)にすることで前記事前予告報知を行うことを特徴とする遊技台。』であってもよい。
また『所定の当否判定条件が成立した場合に当否判定を行う当否判定手段(例えば、主制御部300)と、前記当否判定手段による当否判定の結果が特定の当否判定結果(例えば、大当り)である場合に、遊技者に対する有利度が第一の有利度である通常遊技状態(例えば、非大当り遊技状態)から該第一の有利度よりも前記有利度が高い第二の有利度である特別遊技状態(例えば、大当り遊技状態)に制御状態を移行させる制御状態移行手段(例えば、主制御部300)と、演出を実行可能な演出部(例えば、装飾図柄表示装置208)と、前記特別遊技状態に係る特別遊技状態情報(例えば、連荘回数)を記憶する特別遊技状態情報記憶手段(例えば、第1副制御部400のRAM408)と、前記特別遊技状態情報記憶手段に記憶されている特別遊技状態情報に基づき、第一の演出(例えば、演出B)、および第二の演出(例えば、演出C)を含む複数種類の演出の中からいずれか一種類の演出を前記演出部に実行させる制御を行う演出制御手段(例えば、第1副制御部400)と、所定の起動信号(例えば、リセット信号)が入力され、該所定の起動信号が入力されたことに基づいて遊技制御を開始する遊技制御手段(例えば、主制御部300)と、前記遊技制御手段を動作させるための電気系統に異常があることを表す電気系統異常信号(例えば、低電圧信号)を出力する電気系統異常信号出力手段(例えば、電圧監視回路338)と、前記電気系統異常信号が出力された場合に、遊技制御に関する情報を記憶する遊技制御情報記憶手段(例えば、主制御部300のRAM308)と、前記電気系統異常信号が出力された後に前記所定の起動信号が前記遊技制御手段に入力されたことに基づいて、当該電気系統異常信号が出力された際の制御状態に、前記遊技制御情報記憶手段に記憶されている遊技制御に関する情報に基づいて復帰させる制御状態復帰手段(例えば、第1副制御部400)と、備え、前記演出制御手段(例えば、第1副制御部400)は、前記特別遊技状態情報記憶手段に記憶されている特別遊技状態情報(例えば、連荘回数)が所定条件(例えば、2回以上)を充足していることに基づいて前記第二の演出(例えば、演出C)を前記演出部(例えば、装飾図柄表示装置208)に実行させる制御を行い、かつ該第二の演出が前記演出部で実行されている状態で前記電気系統異常信号が出力され、その後に前記所定の起動信号が前記遊技制御手段に入力されたことに基づいて、該電気系統異常信号が出力されるまで前記演出部で実行されていた該第二の演出(例えば、演出C)を、前記第一の演出(例えば、演出B)に切り替えて該演出部(例えば、装飾図柄表示装置208)に実行させるものである、ことを特徴とする遊技台。』であってもよい。
ここで、『演出を開始する際のスタート演出から第一の演出を経て第二の演出へと所定条件を充足することで段階的に発展していく演出が実行される遊技台において、所定の当否判定条件が成立した場合に当否判定を行う当否判定手段と、前記当否判定手段による当否判定の結果が特定の当否判定結果である場合に、遊技者に対する有利度が第一の有利度である通常遊技状態から該第一の有利度よりも前記有利度が高い第二の有利度である特別遊技状態に制御状態を移行させる制御状態移行手段と、演出を実行可能な演出部と、前記特別遊技状態に係る特別遊技状態情報を記憶する特別遊技状態情報記憶手段と、前記特別遊技状態情報記憶手段に記憶されている特別遊技状態情報に基づき、前記スタート演出、前記第一の演出、および前記第二の演出を含む複数種類の演出の中からいずれか一種類の演出を前記演出部に実行させる制御を行う演出制御手段と、所定の起動信号が入力され、該所定の起動信号が入力されたことに基づいて遊技制御を開始する遊技制御手段と、前記遊技制御手段を動作させるための電気系統に異常があることを表す電気系統異常信号を出力する電気系統異常信号出力手段と、前記電気系統異常信号が出力された場合に、遊技制御に関する情報を記憶する遊技制御情報記憶手段と、前記電気系統異常信号が出力された後に前記所定の起動信号が前記遊技制御手段に入力されたことに基づいて、当該電気系統異常信号が出力された際の制御状態に、前記遊技制御情報記憶手段に記憶されている遊技制御に関する情報に基づいて復帰させる制御状態復帰手段と、を備え、前記演出制御手段は、前記スタート演出から発展した所定の演出が前記演出部で実行されている状態で前記電気系統異常信号が出力され、その後に前記所定の起動信号が前記遊技制御手段に入力されたことに基づいて、該電気系統異常信号が出力されるまで前記演出部で実行されていた該所定の演出を、該所定の演出に発展する前段階以前の段階の演出に切り替えて該演出部に実行させるものである、ことを特徴とする遊技台。』であってもよい。
また、前記当否判定手段による当否判定の結果が特定の当否判定結果であることに基づいて入賞困難状態から入賞容易状態へ移行する可変入賞手段を備えるものであってもよい。この可変入賞手段は、前記特別遊技状態中に、入賞困難状態から入賞容易状態へ移行することを繰り返すものであってもよい。
また、前記第一の演出および前記第二の演出は、ストーリー性のある演出であり、該第二の演出は、前記第一の演出のストーリーの続きの演出であってもよい。
また、前記第二の演出は、前記第一の演出を、見ない場合に比べて見た場合の方が、演出内容を理解しやすい演出であってもよい。
また、前記演出部は、画像表示手段であって、前記第一の演出および前記第二の演出は、画像による演出であってもよい。
さらに、前記特別遊技状態情報は、一又は複数の情報からなり、遊技者の利益に関する情報であってもよいし、遊技者の利益とは無関係の情報であってもよい。遊技者の利益に関する情報としては、例えば、前記当否判定手段による前記特定の当否判定結果の導出回数や、前記可変入賞手段における、入賞困難状態から入賞容易状態への移行回数であってもよい。より詳細には、確率非変動状態(通常状態、例えば、非確変状態)よりも前記当否判定手段による前記特定の当否判定結果の導出確率が高められた確率変動状態(例えば、確変状態)、または/および遊技球が始動領域に進入した場合に取得する始動情報に基づいて前記当否判定を行う遊技台にあっては、進入困難状態(通常状態、例えば、非電サポ状態)よりも遊技球が前記始動領域に進入しやすい進入容易状態(例えば、電サポ状態)における前記特定の当否判定結果の導出回数(例えば、連荘数)や、前記特定の当否判定結果が複数種類ある場合には、その複数種類の中で遊技者に有利なものの導出回数(例えば、15R大当り)や、前記特別遊技状態に移行してからの経過期間(例えば、累積ラウンド数)や、賞球数や、アタッカー開放回数等があげられる。すなわち、前記特別遊技状態情報は、前記特定の当否判定結果の導出履歴(大当り履歴)の情報であってもよい。一方、遊技者の利益とは無関係の情報としては、例えば、現在の演出から発展した演出へ昇格するための昇格条件を充足したか否か(昇格演出の成否)の情報や、現在の演出の前段階の演出へ降格してしまう降格条件を充足してしまったか否か(降格演出の成否)の情報や、演出選択(選択したモード、曲)の情報や、演出上で、倒した敵、登場した味方、進んだ場所に関する情報等があげられる。
また、前記所定条件は、前記当否判定手段による前記特定の当否判定結果の導出回数や、前記可変入賞手段における、入賞困難状態から入賞容易状態への移行回数が、所定数以上であることや、所定数に達したことであってもよい。より詳細には、上記確率変動状態(例えば、確変状態)、または/および上記進入容易状態(例えば、電サポ状態)における前記特定の当否判定結果の導出回数(例えば、連荘数)や、前記特定の当否判定結果が複数種類ある場合には、その複数種類の中で遊技者に有利なものの導出回数(例えば、15R大当り)や、賞球数や、アタッカー開放回数が、所定数以上であることや、所定数に達したことであってもよい。また、前記特別遊技状態に移行してからの経過期間(例えば、累積ラウンド数)が、所定期間以上であることや、所定期間に達したことであってもよい。
また、『前記演出制御手段(例えば、第1副制御部400)は、前記特別遊技状態情報記憶手段に記憶されている特別遊技状態情報(例えば、連荘回数)が所定条件(例えば、2回以上)を充足していることに基づいて、前記特別遊技状態(例えば、大当り遊技状態)中の所定期間に前記第二の演出(例えば、演出C)を前記演出部(例えば、装飾図柄表示装置208)に実行させる制御を行う、ことを特徴とする遊技台。』であってもよい。
前記特別遊技状態中の所定期間とは、例えば、大当り開始演出、大当り終了演出、ラウンド開始演出、所定ラウンド中の演出等のうちの一部期間であってもよいし全期間であってもよい。
また、『前記制御状態移行手段(例えば、主制御部300)は、前記当否判定手段による当否判定の結果が特定の当否判定結果(例えば、大当り)である場合に、第一の特別遊技状態(例えば、2R大当りの大当り遊技状態)と、該第一の特別遊技状態よりも遊技者にとって有利度が高い第二の特別遊技状態(例えば、15R大当りの大当り遊技状態)を含む複数種類の特別遊技状態のうちの1種類の特別遊技状態に制御状態を移行させるものであり、前記演出制御手段(例えば、第1副制御部400)は、前記特別遊技状態情報記憶手段に記憶されている特別遊技状態情報が所定条件を充足していることに基づいて、前記第二の特別遊技状態(例えば、15R大当りの大当り遊技状態)中の所定期間(例えば、2連荘目以降の期間)に、前記第二の演出(例えば、演出C)を前記演出部(例えば、装飾図柄表示装置208)に実行させる制御を行う、ことを特徴とする遊技台。』であってもよい。
前記第二の特別遊技状態とは、確変大当りによる大当り遊技状態や15R大当りによる大当り遊技状態であってもよく、所定条件としては、例えば、5連荘目の大当りを獲得という条件があげられる。
また、『前記演出制御手段(例えば、第1副制御部400)は、前記特別遊技状態情報記憶手段に記憶されている特別遊技状態情報(例えば、連荘回数)が、所定条件(例えば、2回以上)を充足している場合は該所定条件を充足していない場合よりも高い確率で前記第二の演出(例えば、演出C)を前記演出部(例えば、装飾図柄表示装置208)に実行させる制御を行う、ことを特徴とする遊技台。』であってもよい。
例えば、5連荘以降の大当りでは第二の演出が実行される確率が高くなる。
ここにいう高い確率とは、0%より大きな確率であればよく、例えば、0.1%であってもよく、100%であってもよい。
また、『前記演出制御手段(例えば、第1副制御部400)は、前記特別遊技状態情報記憶手段に記憶されている特別遊技状態情報(例えば、連荘回数)に基づかない第三の演出(例えば、復電時用デフォルト画面を表示する演出)を前記演出部に実行させる制御も行い、かつ、前記第二の演出(例えば、演出C)が前記演出部で実行されている状態で前記電気系統異常信号が出力され、その後に前記所定の起動信号が前記遊技制御手段に入力されたことに基づいて、該電気系統異常信号が出力されるまで前記演出部で実行されていた前記第二の演出(例えば、演出C)を、前記第三の演出(例えば、復電時用デフォルト画面を表示する演出)に切り替えて該演出部(例えば、装飾図柄表示装置208)に実行させるものである、ことを特徴とする遊技台。』であってもよい。
前記第三の演出としては、例えば「準備中」の画像表示や、単一色の画像表示等があげられる。また、この第三の演出は、前記特別遊技状態情報(例えば大当たり履歴)に基づかない、上記スタート演出と同じ内容の演出であってもよい。
前記制御状態復帰手段は、前記スタート演出から発展した所定の演出が前記演出部で実行されている状態で前記電気系統異常信号が出力され、その後に前記所定の起動信号が前記遊技制御手段に入力されたことに基づいて、該電気系統異常信号が出力されるまで前記演出部で実行されていた該所定の演出を、前記第三の演出に切り替えて、その後に該所定の演出に発展する前段階以前の段階の演出に切り替えて該演出部に実行させるものであってもよい。
また、『前記特別遊技状態情報記憶手段(例えば、第1副制御部400のRAM408)は、前記特別遊技状態情報として、前記当否判定手段(例えば、主制御部300)が前記特定の当否判定結果(例えば、大当り)を導出した導出回数(例えば、連荘回数)を記憶するものであり、前記演出制御手段(例えば、第1副制御部400)は、前記特別遊技状態情報記憶手段に記憶されている前記導出回数を表す回数表示を前記演出部に表示させる制御を行い、かつ第一の回数(例えば、5回)を表す前記回数表示(例えば、「5連荘目」という文字表示)が前記演出部(例えば、装飾図柄表示装置208)に表示されている状態で前記電気系統異常信号が出力され、その後に前記所定の起動信号が前記遊技制御手段に入力されたことに基づいて、該電気系統異常信号が出力されるまで該演出部に表示されていた該回数表示(例えば、「5連荘目」という文字表示)を、該第一の回数(例えば、5回)よりも少ない第二の回数(例えば、1回)を表す回数表示(例えば、「1連荘目」という文字表示)に切り替えて該演出部(例えば、装飾図柄表示装置208)に表示させるものである、ことを特徴とする遊技台。』であってもよい。
前記回数表示は、文字による表示であってもよいし、記号や図形の数による表示であってもよい。また、前記第二の回数は0回であってもよい。
さらに、『前記演出部とは別の、前記回数表示を行う回数表示部(例えば、7セグメント表示装置)を備え、前記演出制御手段(例えば、第1副制御部400)は、該回数表示を該回数表示部(例えば、7セグメント表示装置)に表示させる制御を行い、かつ第一の回数(例えば、5回)を表す前記回数表示(例えば、「5連荘目」という文字表示)が前記回数表示部(例えば、7セグメント表示装置)に表示されている状態で前記電気系統異常信号が出力され、その後に前記所定の起動信号が前記遊技制御手段に入力されたことに基づいて、該電気系統異常信号が出力されるまで該回数表示部に表示されていた該回数表示(例えば、「5連荘目」という文字表示)を、該第一の回数(例えば、5回)よりも少ない第二の回数(例えば、1回)を表す回数表示(例えば、「1連荘目」という文字表示)に切り替えて該回数表示部(例えば、7セグメント表示装置)に表示させるものである、ことを特徴とする遊技台。』であってもよい。
ここで、『所定の当否判定条件が成立した場合に当否判定を行う当否判定手段と、前記当否判定手段による当否判定の結果が特定の当否判定結果である場合に、遊技者に対する有利度が第一の有利度である通常遊技状態から該第一の有利度よりも前記有利度が高い第二の有利度である特別遊技状態に制御状態を移行させる制御状態移行手段と、演出を実行可能な演出部と、前記特別遊技状態に係る特別遊技状態情報を記憶する特別遊技状態情報記憶手段と、前記特別遊技状態情報記憶手段に記憶されている特別遊技状態情報が第一の条件を充足している場合には第一の演出を前記演出部に実行させ、該特別遊技状態情報が該第一の条件を充足しかつ第二の条件も充足している場合には第二の演出を該演出部に実行させる制御を行う演出制御手段と、所定の起動信号が入力され、該所定の起動信号が入力されたことに基づいて遊技制御を開始する遊技制御手段と、前記遊技制御手段を動作させるための電気系統に異常があることを表す電気系統異常信号を出力する電気系統異常信号出力手段と、前記電気系統異常信号が出力された場合に、遊技制御に関する情報を記憶する遊技制御情報記憶手段と、前記電気系統異常信号が出力された後に前記所定の起動信号が前記遊技制御手段に入力されたことに基づいて、当該電気系統異常信号が出力された際の制御状態に、前記遊技制御情報記憶手段に記憶されている遊技制御に関する情報に基づいて復帰させる制御状態復帰手段と、を備えた遊技台であって、前記演出制御手段は、前記第二の演出が前記演出部で実行されている状態で前記電気系統異常信号が出力され、その後に前記所定の起動信号が前記遊技制御手段に入力されたことに基づいて、該電気系統異常信号が出力されるまで前記演出部で実行されていた前記第二の演出を前記第一の演出に切り替えて該演出部に実行させるものである、ことを特徴とする遊技台。』であってもよい。
前記第二の条件は、前記第一の条件を充足すると課せられる条件であってもよい。
また、『遊技球が転動可能な遊技領域(例えば、遊技領域124)に含まれる、遊技者が狙うべき目標領域が、変わる遊技台において、遊技者による操作に基づいて遊技球を前記遊技領域に向けて発射する発射手段(例えば、発射装置110)と、前記目標領域に関する情報の示唆になる領域示唆(例えば、打ち方示唆)を実行する示唆手段(例えば、装飾図柄表示装置208)と、第一の目標領域(例えば、左側領域)に向けて遊技球を発射することを遊技者に示唆する第一示唆態様(例えば、「左打ちしてください」)、および第二の目標領域(例えば、右側領域)に向けて遊技球を発射することを遊技者に示唆する第二示唆態様(例えば、「右打ちしてください」)を含む複数種類の示唆態様のうちのいずれか一種類の示唆態様で、前記示唆手段に前記領域示唆を実行させる制御を行う示唆制御手段(例えば、第1副制御部400)と、所定の起動信号(例えば、リセット信号)が入力され、該所定の起動信号が入力されたことに基づいて遊技制御を開始する遊技制御手段(例えば、主制御部300)と、前記遊技制御手段を動作させるための電気系統に異常があることを表す電気系統異常信号(例えば、低電圧信号)を出力する電気系統異常信号出力手段(例えば、電圧監視回路338)と、前記電気系統異常信号が出力された場合に、遊技制御に関する情報を記憶する遊技制御情報記憶手段(例えば、主制御部300のRAM308)と、前記電気系統異常信号が出力された後に前記所定の起動信号が前記遊技制御手段に入力されたことに基づいて、当該電気系統異常信号が出力された際の制御状態に、前記遊技制御情報記憶手段に記憶されている遊技制御に関する情報に基づいて復帰させる制御状態復帰手段(例えば、第1副制御部400)と、を備え、前記示唆制御手段(例えば、第1副制御部400)は、前記領域示唆(例えば、打ち方示唆)が所定の示唆態様(例えば、「左打ちしてください」)によって前記示唆手段(例えば、装飾図柄表示装置208)で実行されている状態で前記電気系統異常信号が出力され、その後に前記所定の起動信号が前記遊技制御手段に入力されたことに基づいて、該電気系統異常信号が出力されるまで前記示唆手段で実行されていた前記所定の示唆態様(例えば、「左打ちしてください」)による領域示唆を、前記複数種類の示唆態様のうち該所定の示唆態様とは異なる示唆態様(例えば、「右打ちしてください」)に切り替えて該示唆手段に実行させるものである、ことを特徴とする遊技台。』であってもよい。
前記目標領域は、遊技領域のうちの右側領域であってもよいし、左側領域であってもよいし、あるいは全領域であってもよい。前記第二の目標領域は、該第一の目標領域を含む領域であってもよいし、該第一の目標領域を含まない領域であってもよい。
前記示唆制御手段は、前記領域示唆が前記第二示唆態様によって前記示唆手段で実行されている状態で前記電気系統異常信号が出力され、その後に前記所定の起動信号が前記遊技制御手段に入力されたことに基づいて、該電気系統異常信号が出力されるまで前記示唆手段で実行されていた該第二示唆態様による領域示唆を、前記第一示唆態様による領域示唆に切り替えて該示唆手段に実行させるものであてもよい。
ここにいう第一の目標領域は、前記第二の目標領域よりも大きな領域(例えば、全領域)であってもよいし、前記第二の目標領域(例えば、右側領域)から離れた該第二の目標領域と同程度の大きさの領域(例えば、左側領域)であってもよい。
この遊技台は、遊技の進行状況や、制御状態(遊技状態)に応じて前記目標領域が変わるものであってもよい。
前記発射手段は、ハンドル等であってもよい。
前記目標領域は、センター役物の右側の領域であってもよいし、左側の領域等であってもよいし、特定の始動口が配置された領域であってもよいし、特定の大入賞口が配置された領域であってもよい。
前記示唆手段は、液晶表示パネルや、ランプ等の表示手段であってもよいし、スピーカ等の音出力手段であってもよい。
第一示唆態様は、例えば、左打ちしてくださいという文字表示の態様であり、第二示唆態様は、右打ちしてくださいという文字表示の態様であってもよい。また、第一示唆態様は、全領域を狙うことを何も表示しないことで示唆する態様や、通常狙う領域である左領域を狙うことを何も表示せずに示唆する態様であってもよく、第二示唆態様は、左領域を狙うことを文字表示で示唆する態様あってもよい。
また、『前記示唆制御手段(例えば、第1副制御部400)は、第一の目標領域(例えば、左側領域)に向けて遊技球を発射する第一目標領域狙いを遊技者に示唆する第一示唆態様(例えば、「左打ちしてください」という文字表示)の他に、該第一目標領域狙いを該第一示唆態様とは異なる第三示唆態様(例えば、デフォルト示唆態様)で遊技者に示唆する前記領域示唆(例えば、打ち方示唆)を前記示唆手段(例えば、装飾図柄表示装置208)に実行させる制御を行うことを特徴とする遊技台。』であってもよい。
ここにいう第一目標領域狙いを、例えば、左領域を狙うこと、すなわち左打ちを行うことにすると、前記第一示唆態様は、左打ちに戻してくださいという文字表示の態様であり、第三示唆態様は、左打ちすることを何も表示せずに示唆する態様であってもよい。
また、『前記示唆制御手段(例えば、第1副制御部400)は、現在の制御状態(例えば、大当り遊技状態、電サポ状態、非電サポ状態)に応じた目標領域に向けて遊技球を発射することを遊技者に示唆する示唆態様を含む複数種類の示唆態様のうちのいずれか一種類の示唆態様で、前記示唆手段に前記領域示唆を実行させる制御を行うことを特徴とする遊技台。』であってもよい。
例えば、通常遊技状態では左打ちで遊技を進行させる遊技台にあっては、前記複数種類の示唆は、左打ちを示唆する示唆態様(例えば、第一示唆態様)を含むものであってもよい。
また、『遊技球が第一始動領域(例えば、第1特図始動口230)に進入した場合および第二始動領域(例えば、第2特図始動口232)に進入した場合に取得する始動情報に基づいて当否判定を行う当否判定手段(例えば、主制御部300)と、遊技球が前記第二始動領域に進入し難い進入困難制御状態(例えば、非電サポ状態)と、該進入困難制御状態よりも遊技球が該第二始動領域に進入し易い進入容易制御状態(例えば、電サポ状態)との間で制御状態を移行させる進入状態移行制御手段(例えば、主制御部300)と、を備え、前記示唆制御手段(例えば、第1副制御部400)は、前記進入容易制御状態(例えば、電サポ状態)から前記進入困難制御状態(例えば、非電サポ状態)へ移行してから所定期間(例えば、図柄変動表示が4回行われる期間)は、前記第一の目標領域として前記第一始動領域(例えば、第1特図始動口230)に向けて遊技球を発射することを遊技者に示唆する第一示唆態様(例えば、「左打ちしてください」という文字表示)で前記示唆手段(例えば、装飾図柄表示装置208)に前記領域示唆(例えば、打ち方示唆)を実行させる制御を行う、ことを特徴とする遊技台。』であってもよい。
前記示唆制御手段は、前記進入容易制御状態では前記第二の目標領域として前記第二始動領域に向けて遊技球を発射することを遊技者に示唆する第二示唆態様で、前記示唆手段に前記領域示唆を実行させる制御を行うものであってもよい。
ここで、『確率非変動状態(例えば、非確変状態)と、該確率非変動状態よりも前記当否判定手段による特定の当否判定結果の導出確率が高められた確率変動状態(例えば、確変状態)との間で制御状態を移行させる状態移行制御手段を備え、前記示唆制御手段は、前記進入容易制御状態(例えば、電サポ状態)から前記進入困難制御状態(例えば、非電サポ状態)へ移行し、前記確率変動状態である期間は、前記第一の目標領域として前記第一始動領域に向けて遊技球を発射する第一始動領域狙いを遊技者に示唆する第一示唆態様で、前記示唆手段に前記領域示唆を実行させる制御を行い、前記進入困難制御状態かつ前記確率非変動状態では、該第一示唆態様とは異なる、該第一始動領域狙いを遊技者に示唆する第三示唆態様で、前記示唆手段に前記領域示唆を実行させる制御を行うものであることを特徴とする遊技台。』であってもよい。
ここにいう第一始動領域狙いは、例えば、左領域を狙うこと、すなわち左打ちを行うことであり、例えば、第一示唆態様は、左打ちに戻してくださいという文字表示の態様であり、第三示唆態様は、左打ちすることを何も表示せずに示唆する態様であってもよい。
前記示唆制御手段は、前記進入困難制御状態では、前記第一の目標領域として前記第一始動領域に向けて遊技球を発射することを遊技者に示唆する第一示唆態様で、前記示唆手段に前記領域示唆を実行させる制御を行い、前記進入容易制御状態では前記第二の目標領域として前記第二始動領域に向けて遊技球を発射することを遊技者に示唆する第二示唆態様で、該示唆手段に該領域示唆を実行させる制御を行うものであってもよい。
さらに、『遊技球が第一始動領域に進入した場合に第一始動情報を所定の上限数まで記憶可能な第一の始動情報記憶手段と、遊技球が第二始動領域に進入した場合に第二始動情報を所定の上限数まで記憶可能な第二の始動情報記憶手段とを備え、前記当否判定手段は、前記第一の始動情報記憶手段および前記第二の始動情報記憶手段のうちの両方に始動情報が記憶されている場合には、該第二の始動情報記憶手段に記憶されている始動情報に基づいて当否判定を行い、該第一の始動情報記憶手段および該第二の始動情報記憶手段のうちの一方に始動情報が記憶されている場合には、始動情報が記憶されている始動情報記憶手段に記憶されている始動情報に基づいて当否判定を行うものであることを特徴とする遊技台。』であってもよい。
このような第二始動領域優先機に適用することができ、第二始動領域優先機に適用した場合には、前記所定の期間は、優先側の始動情報の消化を行う期間であってもよい。
また、前記所定の期間は、予め定められた期間長のものであってもよいが、制御状態(遊技状態)に応じて変化する期間長のものであってもよい。
また、『前記示唆制御手段(例えば、第1副制御部400)は、前記遊技領域(例えば、遊技領域124)のうち、現在の制御状態(例えば、非電サポ状態)に対応していない領域に遊技球が進入したこと(例えば、普図始動口228に遊技球が進入したこと)に基づいて、現在の制御状態に応じた目標領域(例えば、左側領域)に向けて遊技球を発射することを遊技者に示唆する示唆態様(例えば、第一示唆態様)で、前記示唆手段(例えば、装飾図柄表示装置208)に前記領域示唆(例えば、打ち方示唆)を実行させる制御を行うことを特徴とする遊技台。』であってもよい。
前記遊技領域のうち、現在の制御状態に対応していない領域とは、例えば、左打ちすべき制御状態の場合は右側領域になる。
遊技球が進入した場合とは、例えば、普図ゲートなどのセンサが遊技球を検知した場合等があげられる。
また、『所定の当否判定条件が成立した場合に当否判定を行う当否判定手段(例えば、主制御部300)と、前記当否判定手段による当否判定の結果が特定の当否判定結果(例えば、大当り)である場合に、遊技者に対する有利度が第一の有利度である通常遊技状態(例えば、非大当り遊技状態)から該第一の有利度よりも前記有利度が高い第二の有利度である特別遊技状態(例えば、大当り遊技状態)に制御状態を移行させる制御状態移行手段(例えば、主制御部300)と、を備え、前記示唆制御手段(例えば、第1副制御部400)は、前記制御状態移行手段(例えば、主制御部300)が前記特別遊技状態(例えば、大当り遊技状態)から前記通常遊技状態(例えば、非大当り遊技状態)に移行させてから所定の期間(例えば、図柄変動表示が4回行われる期間)は、前記第一の目標領域として前記第一始動領域(例えば、第1特図始動口230)に向けて遊技球を発射することを遊技者に示唆する第一示唆態様(例えば、「左打ちしてください」という文字表示)で前記示唆手段(例えば、装飾図柄表示装置208)に前記領域示唆(例えば、打ち方示唆)を実行させる制御を行う、ことを特徴とする遊技台。』であってもよい。
ここで、『前記当否判定手段による当否判定の結果が特定の当否判定結果であることに基づいて入賞困難状態から入賞容易状態へ移行する可変入賞手段を備え、前記可変入賞手段は、前記特別遊技状態中に、入賞困難状態から入賞容易状態へ移行することを繰り返すものであることを特徴とする遊技台。』であってもよい。
例えば、特別遊技状態中(例えば、大当り遊技中)は右打ち、通常遊技状態中(例えば、非大当り遊技中)は左打ちする遊技台や、あるいは大当り遊技中は右打ち、電サポなし大当り遊技終了後(非電サポ状態が一例になる進入困難制御状態)では即左打ちの遊技台であってもよい。
ここにいう所定の期間は、例えば、特図の図柄変動表示が所定回行われる間、あるいは予め定められた所定の期間長の間であってもよい。
また、『前記示唆制御手段(例えば、第1副制御部400)は、前記制御状態移行手段(例えば、主制御部300)が前記通常遊技状態(例えば、非大当り遊技状態)から前記特別遊技状態(例えば、大当り遊技状態)に移行させてから所定の期間(例えば、大当り遊技を開始してから大当り遊技の終了演出が行われる直前までの期間)は、前記第二の目標領域として前記第二始動領域(例えば、第2特図始動口232)に向けて遊技球を発射することを遊技者に示唆する第二示唆態様(例えば、「右打ちしてください」という文字表示)で前記示唆手段(例えば、装飾図柄表示装置208)に前記領域示唆(例えば、打ち方示唆)を実行させる制御を行う、ことを特徴とする遊技台。』であってもよい。
ここにいう所定の期間とは、例えば、大当り開始演出の一部の期間であってもよい。
前記示唆制御手段は、前記制御状態移行手段が前記通常遊技状態から前記特別遊技状態に移行する直前期間も、前記第二の目標領域として前記第二始動領域に向けて遊技球を発射することを遊技者に示唆する第二示唆態様で前記示唆手段に前記目標領域に関する情報の示唆を実行させる制御を行うものであってもよい。
また、『前記示唆手段(例えば、装飾図柄表示装置208)は、前記領域示唆を表示する表示手段であることを特徴とする遊技台。』であってもよい。
また、『複数の演出部それぞれによって種類の異なる演出が行われる遊技台において、
所定の当否判定条件が成立した場合に当否判定を行う当否判定手段(例えば、主制御部300)と、前記当否判定手段による当否判定の結果が特定の当否判定結果(例えば、大当り)である場合に、遊技者に対する有利度が第一の有利度である通常遊技状態(例えば、非大当り遊技状態)から該第一の有利度よりも前記有利度が高い第二の有利度である特別遊技状態(例えば、大当り遊技状態)に制御状態を移行させる制御状態移行手段(例えば、主制御部300)と、遊技球を用いた球演出を実行可能な第一演出部(例えば、球演出装置207)と、前記球演出の種類とは異なる所定種類の演出(例えば、画像表示の演出)を実行可能な第二演出部(例えば、装飾図柄表示装置208)と、前記所定種類の演出を前記第二演出部で実行させる制御、および所定条件が成立した場合(例えば、8ラウンド目に突入した場合)に所定の球演出を前記第一演出部で実行させる制御を行う演出制御手段(例えば、第1副制御部400)と、所定の起動信号(例えば、リセット信号)が入力され、該所定の起動信号が入力されたことに基づいて遊技制御を開始する遊技制御手段(例えば、主制御部300)と、前記遊技制御手段を動作させるための電気系統に異常があることを表す電気系統異常信号(例えば、低電圧信号)を出力する電気系統異常信号出力手段(例えば、電圧監視回路338)と、前記電気系統異常信号が出力された場合に、遊技制御に関する情報を記憶する遊技制御情報記憶手段(例えば、主制御部300のRAM308)と、前記電気系統異常信号が出力された後に前記所定の起動信号が前記遊技制御手段に入力されたことに基づいて、当該電気系統異常信号が出力された際の制御状態に、前記遊技制御情報記憶手段に記憶されている遊技制御に関する情報に基づいて復帰させる制御状態復帰手段(例えば、第1副制御部400)と、を備え、前記演出制御手段(例えば、第1副制御部400)は、前記所定の球演出が前記第一演出部(例えば、球演出装置207)で実行されている状態で前記電気系統異常信号が出力され、その後に前記所定の起動信号が前記遊技制御手段に入力されたことに基づいて、該電気系統異常信号が出力されるまで該第一演出部(例えば、球演出装置207)で実行されていた該所定の球演出を、前記第二演出部(例えば、装飾図柄表示装置208)での前記所定種類の演出(例えば、画像表示の演出)に切り替えて該第二演出部に実行させるものである、ことを特徴とする遊技台。』であってもよい。
前記演出制御手段は、前記所定の球演出が前記第一演出部で実行されている状態で前記電気系統異常信号が出力され、その後に前記所定の起動信号が前記遊技制御手段に入力されたことに基づいて、該電気系統異常信号が出力されるまで該第一演出部で実行されていた該所定の球演出を中止することになるが、前記第二演出部での前記所定種類の演出に切り替わった後に、第一演出部に遊技球が残っていてもよい。
ここにいう遊技球を用いた球演出とは、いわゆるアウト球(死に球)を使った演出であってもよいし、遊技台内部で循環する球や、特定の領域に進入した遊技球を用いた演出であってもよい。
前記第二演出部は、液晶表示パネルや、ランプ等の表示手段であってもよいし、スピーカ等の音出力手段であってもよい。すなわち、遊技球を用いない種類の演出を実行可能なものである。
前記所定条件は、例えば、特別遊技状態中(例えば、大当り遊技中)の所定タイミングの到来(例えば、所定ラウンド開始時)があげられる。第一演出部は、遊技球が進入可能な特定領域(例えば、Vゾーン)を有し、所定の球演出では、遊技球が特定領域に進入したら所定の利益が付与されることが確定(例えば、確変確定や15R確定)したことを示唆する演出が行われる。
ここで、『図柄の変動表示を行ってから前記当否判定の結果に対応した図柄を停止表示する図柄表示手段と、前記図柄表示手段における図柄の変動表示の期間になる図柄変動期間を決定する図柄変動期間決定手段とを備えたことを特徴とする遊技台。』であってもよい。
この遊技台によれば、前記所定条件は、前記図柄変動期間中の所定タイミングの到来(例えば、図柄変動開始時)があげられる。所定の球演出では、遊技球が上記特定領域(例えば、Vゾーン)に進入したら所定の演出(例えば、SPリーチ発展)が行われることが確定したことを示唆する演出や、遊技球が上記特定領域(Vゾーン)に進入したら所定の利益が付与されることが確定(例えば、大当り確定、確変大当り確定)したことを示唆する演出が行われる。
また、『前記第一演出部(例えば、球演出装置207)は、遊技球が進入可能な特定領域(例えば、Vゾーン2071v)を有し、前記演出制御手段は、前記所定の球演出中に遊技球が前記特定領域に進入した場合に、特定演出(例えば、演出D)を前記第二演出部で実行させる制御を行い、前記演出制御手段(例えば、第1副制御部400)は、前記所定の球演出が前記第一演出部で実行されている状態で前記電気系統異常信号が出力され、その後に前記所定の起動信号が前記遊技制御手段に入力されたことに基づいて、該電気系統異常信号が出力されるまで該第一演出部(例えば、球演出装置207)で実行されていた該所定の球演出を、前記第二演出部における、前記特定演出(例えば、演出D)とは異なる非特定演出(例えば、演出B)に切り替えて該第二演出部に実行させるものである、ことを特徴とする遊技台。』であってもよい。
前記特定演出として、例えば、確変確定を示唆する演出や、当該大当りが15Rである旨を示唆する演出や、大当りを示唆する演出があげられる。
また、『前記演出制御手段(例えば、第1副制御部400)は、前記非特定演出として、前記所定の球演出とは関連しない内容の演出(例えば、演出Aのデフォルト演出と同じ演出)を前記第二演出部(例えば、装飾図柄表示装置208)で実行させる制御を行う、
ことを特徴とする遊技台。』であってもよい。
ここにいう所定の球演出とは関連しない内容の演出とは、例えば所定の演出専用の演出があげられる。
また、『前記演出制御手段(例えば、第1副制御部400)は、前記所定条件が成立した場合(例えば、8ラウンド目に突入した場合)に、前記所定の球演出を前記第一演出部(例えば、球演出装置207)で実行させる制御を行うと共に、該所定の球演出と関連する内容の演出(例えば、球演出対応演出)を前記第二演出部(例えば、装飾図柄表示装置208)で実行させる制御を行う、ことを特徴とする遊技台。』であってもよい。
ここにいう所定の球演出と関連する内容の演出とは、例えば、遊技球が上記特定領域に進入したら、確変が確定する旨を示唆する演出、当該大当りが15ラウンドである旨を示唆する演出、大当りを示唆する演出等があげられる。
また、『前記第二演出部(例えば、装飾図柄表示装置208)は、前記球演出とは異なる演出を表示する表示手段であることを特徴とする遊技台。』であってもよい。
ここで、『複数の演出部それぞれによって種類の異なる演出が行われる遊技台において、所定の当否判定条件が成立した場合に当否判定を行う当否判定手段と、前記当否判定手段による当否判定の結果が特定の当否判定結果である場合に、遊技者に対する有利度が第一の有利度である通常遊技状態から該第一の有利度よりも前記有利度が高い第二の有利度である特別遊技状態に制御状態を移行させる制御状態移行手段と、遊技球を用いた球演出を実行可能な第一演出部と、前記球演出の種類とは異なる所定種類の演出を実行可能な第二演出部と、所定種類の演出を前記第一演出部で実行させる制御、および所定条件が成立した場合に所定の球演出を前記第二演出部で実行させる制御を行う演出制御手段と、所定の起動信号が入力され、該所定の起動信号が入力されたことに基づいて遊技制御を開始する遊技制御手段と、前記遊技制御手段を動作させるための電気系統に異常があることを表す電気系統異常信号を出力する電気系統異常信号出力手段と、前記電気系統異常信号が出力された場合に、遊技制御に関する情報を記憶する遊技制御情報記憶手段と、前記電気系統異常信号が出力された後に前記所定の起動信号が前記遊技制御手段に入力されたことに基づいて、当該電気系統異常信号が出力された際の制御状態に、前記遊技制御情報記憶手段に記憶されている遊技制御に関する情報に基づいて復帰させる制御状態復帰手段と、を備え、前記第二演出部は、演出を開始する際のスタート演出から段階的に進んでいく段階演出を実行し、前記所定の球演出の状況に応じた球演出対応演出を、該段階演出における途中の所定段階の演出として実行するものであり、前記演出制御手段は、前記球演出対応演出が前記第二演出部で実行されている状態で前記電気系統異常信号が出力され、その後に前記所定の起動信号が前記遊技制御手段に入力されたことに基づいて、該電気系統異常信号が出力されるまで該第二演出部で実行されていた該球演出対応演出を、前記所定段階よりも前の段階の演出に切り替えて該第二演出部に実行させるものである、ことを特徴とする遊技台。』であってもよい。
前記演出制御手段は、前記所定の起動信号が前記遊技制御手段に入力されたことに基づいて、前記電気系統異常信号が出力されるまで行われていた前記第一演出部における所定の球演出を中止してもよいし、継続してもよい。また、第一演出部には、それまで行われていた所定の球演出で使用していた球が所定期間残留する態様であってもよい。
また、『所定の当否判定条件が成立した場合に当否判定を行う当否判定手段(例えば、主制御部300)と、図柄を変動表示させた後、前記当否判定の結果に対応した図柄態様を停止表示する、図柄変動表示の開始から停止表示までの一連の図柄変動表示を行う図柄表示部(例えば、第1特図表示装置212あるいは第2特図表示装置214)と、前記当否判定手段による当否判定の結果が特定の当否判定結果(例えば、大当り)である場合に、遊技者に対する有利度が第一の有利度である通常遊技状態(例えば、非大当り遊技状態)から該第一の有利度より前記有利度が高い第二の有利度である特別遊技状態(例えば、大当り遊技状態)に制御状態を移行させる制御状態移行手段(例えば、主制御部300)と、演出を表示可能な演出表示部(例えば、装飾図柄表示装置208)と、前記演出表示部が所定回数(例えば、4回)の前記図柄変動表示を行う期間中に実行可能な第一の特定演出表示(例えば、演出A)、および該第一の特定演出表示とは異なる第二の特定演出表示(例えば、演出B)を含む複数種類の演出表示の中からいずれか一種類の演出表示を、所定条件(例えば、保留内に大当りがある、乱数抽選に当選)が成立した場合に前記演出表示部に実行させる制御を行う演出表示制御手段(例えば、第1副制御部400)と、所定の起動信号(例えば、リセット信号)が入力され、該所定の起動信号が入力されたことに基づいて遊技制御を開始する遊技制御手段(例えば、主制御部300)と、前記遊技制御手段を動作させるための電気系統に異常があることを表す電気系統異常信号(例えば、低電圧信号)を出力する電気系統異常信号出力手段(例えば、電圧監視回路338)と、前記電気系統異常信号が出力された場合に、遊技制御に関する情報を記憶する遊技制御情報記憶手段(例えば、主制御部300のRAM308)と、前記電気系統異常信号が出力された後に前記所定の起動信号が前記遊技制御手段に入力されたことに基づいて、当該電気系統異常信号が出力された際の制御状態に、前記遊技制御情報記憶手段に記憶されている遊技制御に関する情報に基づいて復帰させる制御状態復帰手段(例えば、第1副制御部400)と、を備えた遊技台であって、前記演出表示制御手段(例えば、第1副制御部400)は、前記演出表示部(例えば、装飾図柄表示装置208)で前記第一の特定演出表示(例えば、演出A)が行われている状態で前記電気系統異常信号(例えば、低電圧信号)が出力され、その後に前記所定の起動信号(例えば、リセット信号)が前記遊技制御手段に入力されたことに基づいて、該電気系統異常信号が出力されるまで前記演出表示部で行われていた該第一の特定演出表示を前記第二の特定演出表示(例えば、演出B)に切り替えて前記演出表示部に実行させるものである、ことを特徴とする遊技台。』であってもよい。
前記所定回数は1回であっても複数回であってもよい。
前記演出表示制御手段は、複数回の図柄変動表示に跨って演出が行われる第一の特定演出表示、および1回の図柄変動表示中に演出が終了する第二の特定演出表示を含む複数種類の演出表示の中からいずれか一種類の演出表示を、所定条件が成立した場合に前記演出表示部に実行させる制御を行うものであってもよい。
また、遊技球が始動領域に進入した場合に、始動情報を導出する始動情報導出手段と、前記始動情報導出手段が導出した始動情報を所定の上限数まで記憶可能な始動情報記憶手段と、前記始動情報記憶手段から始動情報を取得する始動情報取得手段と、前記始動情報取得手段が取得した始動情報に基づいて当否判定を行なう当否判定手段と、前記当否判定手段が当否判定を行なうよりも前に、前記始動情報記憶手段に記憶されている始動情報を先読みする始動情報先読手段と、前記始動情報記憶手段に記憶されている所定の始動情報に基づく当否判定が前記当否判定手段によって行なわれるよりも前に、前記始動情報先読手段によって先読みされた該所定の始動情報に基づいて該当否判定手段が特定の当否決定結果を導出するかどうかを事前判定する事前判定手段と、を備えた遊技台の場合には、前記第一の特定演出表示は、前記事前判定手段による事前判定結果に基づく演出が行われるものであってもよい。
さらに、前記事前判定手段による事前判定の結果に基づいて、前記当否判定手段が前記特定の当否決定結果を導出することを事前予告するための事前予告報知を、前記当否判定手段が当否判定を行なうよりも前に行なう事前予告手段と、を備えた遊技台の場合には、前記第一の特定演出表示は、前記事前予告報知であってもよい。
前記所定回数は、上記所定の上限数(最大保留数)であってもよい。
また、遊技球が所定の始動領域に進入し難い進入困難制御状態と、該進入困難制御状態よりも遊技球が該所定の始動領域に進入し易い進入容易制御状態との間で制御状態を移行させる進入状態移行制御手段と、確率非変動状態(例えば、非確変状態)と、該確率非変動状態よりも前記当否判定手段による特定の当否判定結果の導出確率が高められた確率変動状態(例えば、確変状態)との間で制御状態を移行させる状態移行制御手段と、を備え、前記確率変動状態かつ前記進入容易状態で前記図柄変動表示が第1の回数実行された後、該確率変動状態かつ前記進入困難状態で該図柄変動表示が第2の回数実行されると、前記確率非変動状態かつ前記進入困難状態へ移行するST態様を有する場合には、前記所定回数は、該第1の回数と該第2の回数を合算した回数(例えば、ST回数)であってもよい。
また、前記所定回数は、制御状態(遊技状態)に関係した回数であってもよい。例えば、前記進入容易状態で実行される前記図柄変動表示の回数(例えば、電サポ回数)であってもよく、前記確率変動状態かつ前記進入困難状態で実行される前記図柄変動表示の回数であってもよい。反対に、前記所定回数は、制御状態(遊技状態)に関係ない回数であってもよく、例えば10回であってもよい。
前記第一の特定演出表示は、一連のまたは関連する演出表示であってもよい。ここにいう一連のまたは関連する演出表示とは、例えば、特別遊技状態(例えば、大当り遊技状態)終了直後の保留内に特定の当否判定結果(例えば、大当り)が含まれていることを示唆する演出(例えば、保留連チャン演出)や、上記ST態様における、前記第2の回数(例えば、4回)の図柄変動表示のうちの最後の図柄変動表示における演出(特図高確率普図低確率状態における泣きの1回の演出)や、前記始動情報先読手段によって先読みされた始動情報に基づいた演出(前記事前判定の結果に基づいた演出)や、制御状態に関係ない、例えば、前記図柄変動表示10回分の時間で行う演出や、現在の真の遊技状態を示唆または報知するジャッジ演出(特別遊技状態が終了してから所定回目の図柄変動表示における演出)であってもよい。演出内容としては、演出が段階的に進んでいく演出内容(例えば、一または複数回の図柄変動表示が行われるたびに進んでいく演出内容)や、略同一の演出を繰り返す演出内容(例えば、4回の図柄変動表示において繰り返される演出内容)であってもよい。
前記第二の特定演出表示は、前記第一の特定演出表示とは異なる演出表示であればよく、例えば、該第一の特定演出表示が一連のまたは関連する演出表示の場合には、第二の特定演出表示は、遊技状態に対応したデフォルトの態様で演出表示を行うもの(より具体的には、第一の特定演出表示が終わった後の演出と同じ演出)であってもよい。
また、『前記演出表示制御手段(例えば、第1副制御部400)は、前記第一の特定演出表示(例えば、演出A)として、遊技者の利益に係る情報を示唆する結果表示(例えば、現在の制御状態が確変状態であること)を含む演出表示を前記演出表示部(例えば、装飾図柄表示装置208)に実行させる制御を行い、前記第二の特定演出表示(例えば、演出B)として、該第一の特定演出表示による該結果表示(例えば、現在の制御状態が確変状態であること)を含まない演出表示を該演出表示部に実行させる制御を行うものである、
ことを特徴とする遊技台。』であってもよい。
上記遊技者の利益に係る情報を示唆する結果表示は、例えば、前記当否判定手段が前記特定の当否判定結果を導出することが確定していることを示唆する表示や、前記前記確率変動状態に移行することが確定していることを示唆する表示や、あるいは現在、前記確率変動状態であることを保証することを示唆する表示であってもよい。
例えば、前記第一の特定演出表示が、現在、前記確率変動状態であることを保証することを示唆する表示であり、前記第二の特定演出表示が、前記当否判定手段が前記特定の当否判定結果を導出することが確定していることを示唆する表示であった場合に、該第一の特定演出表示中に電断復電すると、現在の制御状態に関する情報が得られなくなることになる。
また、『前記演出表示制御手段(例えば、第1副制御部400)は、前記第一の特定演出表示(例えば、演出A)を前記演出表示部(例えば、装飾図柄表示装置208)で行わせる際、前記図柄変動表示における所定のタイミング(例えば、図柄変動表示の開始タイミング)でカウント値が変更される所定の数情報(例えば、カウントダウン表示)を前記演出表示部(例えば、装飾図柄表示装置208)または該演出表示部とは異なる表示部(例えば、専用の7セグメント表示装置)に表示させ、かつ、前記演出表示部(例えば、装飾図柄表示装置208)で前記第一の特定演出表示(例えば、演出A)が行われている状態で前記電気系統異常信号が出力され、その後に前記所定の起動信号が前記遊技制御手段に入力されたことに基づいて、該電気系統異常信号が出力されるまで該演出表示部または該演出表示部とは異なる表示部に表示されていた数情報の表示(例えば、2回)を、該数情報の表示とは異なる表示(例えば、4回)に切り替える、ことを特徴とする遊技台。』であってもよい。
前記演出表示制御手段は、前記第一の特定演出表示を前記演出表示部で行わせる際、前記図柄変動表示の開始時あるいは終了時に減算または加算させる所定の数情報を前記演出表示部または該演出表示部とは異なる表示部に表示させる態様であってもよい。
ここにいう所定の数情報は、所定の制御状態が終了するまでに行われる前記図柄変動表示の回数(例えば、上記ST態様における残りの図柄変動表示の回数)や、図柄変動表示を跨って行われる連続演出における残りの図柄変動表示の回数であってもよい。また、数字そのもの以外である図形や記号なども含む、数を表す概念(例えば所定の記号が4個表示されていれば、残り4回を示すなど)であればよい。
前記演出表示部とは異なる表示部は、例えば、7セグメント表示装置であってもよい。
前記数情報の表示とは異なる表示としては、例えば「−」と「 」の点滅表示や、常に「 」や「−」の表示や、電断復電前よりも大きな数字情報あるいは小さな数字情報の表示であってもよい。すなわち、上記数情報の表示とは異なる表示には、無模様かつ一色の表示や、何も表されていない表示も含まれる。
前記演出表示制御手段は、前記第一の特定演出表示として、所定の数情報の表示を前記演出表示部に実行させる制御を行い、前記第二の特定演出表示として、該数情報の表示とは異なる表示を該演出表示部に実行させる制御を行う態様であってもよい。この態様では、前記演出表示部が7セグメント表示装置であってもよい。
また、『前記演出表示制御手段(例えば、第1副制御部400)は、前記図柄表示部(例えば、第1特図表示装置212あるいは第2特図表示装置214)おける図柄変動表示の開始に合わせて装飾図柄の変動表示を開始し、該図柄表示部おける図柄変動表示の停止表示に合わせて、前記当否判定結果に対応した装飾図柄の図柄態様を停止表示する装飾図柄の図柄変動表示を前記演出表示部(例えば、装飾図柄表示装置208)に実行させる制御を行い、前記演出表示部で前記第一の特定演出表示(例えば、演出A)が行われている間は、第一の表示態様(例えば、右上の小さな領域における表示態様)による装飾図柄の図柄変動表示を該演出表示部に実行させる制御を行い、該演出表示部で前記第二の特定演出表示(例えば、演出C)が行われている間は、該第一の表示態様とは異なる第二の表示態様(例えば、中央領域における表示態様)による装飾図柄の図柄変動表示を該演出表示部に実行させる制御を行う、ことを特徴とする遊技台。』であってもよい。
なお、前記図柄表示部と前記演出表示部は共通の表示手段であってもよい。
また、第一の表示態様とは異なる第二の表示態様としては、例えば、第一の表示態様における装飾図柄に比べて、サイズが異なる(例えば、小さい)態様、色の濃淡が異なる(例えば、薄い)態様、表示される位置が異なる(例えば、第一の表示態様では中央に表示されるのに対して第二の表示態様では右上に表示される)態様であってもよい。
前記第一の表示態様は、装飾図柄の、表示色の濃淡、大きさ、表示位置の少なくともいずれか一つの表示要件の内容が定まった態様であり、前記第二の表示態様は、該第一の表示態様で定まっている表示要件の内容を変更した態様であってもよい。
また、『遊技球が始動領域に進入した場合に、始動情報を導出する始動情報導出手段(例えば、乱数値生成回路318、RAM308に設けられた大当り時特図判定用乱数カウンタ、および乱数加工を施す主制御部300を併せたもの)と、前記始動情報導出手段が導出した始動情報を所定の上限数(例えば、4個)まで記憶可能な始動情報記憶手段(例えば、RAM308に設けた特図の保留記憶部)と、前記始動情報記憶手段から始動情報を取得する始動情報取得手段(例えば、主制御部300)と、前記始動情報取得手段が取得した始動情報に基づいて当否判定を行なう当否判定手段(例えば、主制御部300)と、を備え、前記演出表示制御手段(例えば、第1副制御部400)は、前記始動情報記憶手段に記憶されている始動情報数を表す始動情報数表示(例えば、保留数の表示2180,2200)を前記演出表示部(例えば、装飾図柄表示装置208)に表示させたり非表示にする始動情報数表示制御を行い、前記演出表示部で前記第一の特定演出表示(例えば、演出A)が行われている間は、第一の制御態様(例えば、非表示にする制御態様)による始動情報数表示制御を行い、該演出表示部で前記第二の特定演出表示(例えば、演出B)が行われている間は、該第一の制御態様とは異なる第二の制御態様(例えば、保留数の表示2180,2200を行う制御態様)による始動情報数表示制御を行う、ことを特徴とする遊技台。』であってもよい。
例えば、前記第一の制御態様は、前記始動情報数表示を非表示にする態様であるのに対して、前記第二の制御態様は、該始動情報数表示を表示する態様であってもよい。
あるいは、前記第一の制御態様に比べて前記第二の制御態様は、前記始動情報数表示を長期間にわたって表示させる態様であってもよい。すなわち、前記第一の制御態様を、所定のタイミング(例えば、前記図柄表示部が図柄を停止表示したタイミング)に合わせて前記始動情報数表示を非表示から表示に切り替える態様にし、前記第二の制御態様を、前記図柄表示部が前記図柄変動表示を行っている間、該始動情報数表示を表示させ続ける態様にしてもよい。なお、前記第一の制御態様は、前記始動情報数表示を非表示にし続ける態様であってもよい。
なお、前記図柄表示部と前記始動情報数表示を行う前記演出表示部は共通の表示手段であってもよい。
また、『前記演出表示制御手段(例えば、第1副制御部400)は、前記制御状態移行手段(例えば、主制御部300)が前記特別遊技状態(例えば、大当り遊技状態)から前記通常遊技状態(例えば、非大当り遊技状態)に制御状態を移行させた後の第一の所定タイミング(例えば、1G連演出における最初の図柄変動表示が開始されるタイミング)に前記所定条件が成立したとして、前記第一の特定演出表示(例えば、演出A)を前記演出表示部(例えば、装飾図柄表示装置208)に実行させる制御を行う、ことを特徴とする遊技台。』であってもよい。
前記第一の所定タイミングは、例えば、前記特別遊技状態から前記通常遊技状態に制御状態を移行させた後、最初の図柄の変動表示開始時のタイミングであってもよい。また、現在の遊技状態を秘匿している状況下で行われる現在の遊技状態を示唆する演出(例えば、ジャッジ演出)が実行されるタイミング(例えば30回目の図柄の変動表示開始時)であってもよい。さらに、任意のタイミングであってもよい。
所定の複数回(例えば、上記所定の上限数)の図柄変動表示が実行される期間長を所定期間に定め、前記特定の当否判定結果を報知する図柄変動表示を最後に含む1又は複数回の特定図柄変動表示が実行される期間長を前記所定期間とする演出(例えば、1G連演出)を行うにあたっては、前記第一の所定タイミングを、該1又は複数回の特定図柄変動表示のうちの最初の図柄変動表示中の所定のタイミング(例えば、該最初の図柄変動表示が開始されるタイミング)にしてもよい。
また、『前記通常遊技状態(例えば、非大当り遊技状態)は、第一の通常遊技状態(例えば、特図低確率普図低確率状態)と、該第一の通常遊技状態とは異なる第二の通常遊技状態(例えば、特図高確率普図高確率状態)と、を含み、前記制御状態移行手段は、前記特別遊技状態(例えば、大当り遊技状態)、前記第二の通常遊技状態(例えば、特図高確率普図高確率状態)および前記第一の通常遊技状態(例えば、特図低確率普図低確率状態)の順に制御状態を移行させ、前記演出表示制御手段(例えば、第1副制御部400)は、前記制御状態移行手段(例えば、主制御部300)が前記第二の通常遊技状態(例えば、特図高確率普図高確率状態)に制御状態を移行させた後であって、前記第一の通常遊技状態(例えば、特図低確率普図低確率状態)に制御状態を移行させる前の第二の所定タイミング(例えば、特図高確率普図高確率状態から特図高確率普図低確率状態へ移行し最初の図柄変動表示が開始されるタイミング)に前記所定条件が成立したとして、前記第一の特定演出表示(例えば、演出A)を前記演出表示部(例えば、装飾図柄表示装置208)に実行させる制御を行う、ことを特徴とする遊技台。』であってもよい。
例えば、前記演出表示制御手段は、前記ST態様における、前記第2の回数(例えば、4回)の図柄変動表示が実行されている間の所定タイミング(前記第二の所定タイミングが相当)に前記所定条件が成立したとして、前記第一の特定演出表示を前記演出表示部に実行させる制御を行ってもよい。この場合、前記第一の通常遊技状態は、前記確率非変動状態かつ前記進入困難状態(例えば、特図低確率普図低確率状態)であり、前記第二の通常遊技状態は、前記確率変動状態かつ前記進入容易状態(例えば、特図高確率普図高確率状態)と前記確率変動状態かつ前記進入困難状態(例えば、特図高確率普図低確率状態)を含み、前記第二の所定タイミングは、前記確率変動状態かつ前記進入容易状態から前記確率変動状態かつ前記進入困難状態へ移行したタイミングになる。
以下、これまで説明したことも含めて付記する。
(付記A)
遊技球が始動領域に進入したことに基づいて始動情報を導出する始動情報導出手段と、
前記始動情報導出手段が導出した始動情報を所定の上限数まで記憶可能な始動情報記憶手段と、
前記始動情報記憶手段から始動情報を取得する始動情報取得手段と、
前記始動情報取得手段が取得した始動情報に基づいて当否判定を行う当否判定手段と、
前記当否判定手段による前記当否判定の結果が特定の当否判定結果である場合に、遊技者に対する有利度が第一の有利度である第一の制御状態から該第一の有利度と有利度が異なる第二の有利度である第二の制御状態に制御状態を移行させる制御状態移行手段と、
前記当否判定の結果に対応した図柄態様を停止表示するための図柄変動表示を行なう図柄表示手段と、
前記当否判定手段が当否判定を行うよりも前に、前記始動情報記憶手段に記憶されている始動情報を先読みする始動情報先読手段と、
前記始動情報記憶手段に記憶されている所定の始動情報に基づく当否判定が前記当否判定手段によって行なわれるよりも前に、前記始動情報先読手段によって先読みされた該所定の始動情報に基づいて該当否判定手段が前記特定の当否判定結果を導出するかどうかを事前判定する事前判定手段と、
前記事前判定手段による事前判定結果に基づいて、前記当否判定手段が前記特定の当否判定結果を導出するかどうかを事前予告するための事前予告報知を、前記当否判定手段が当否判定を行うよりも前に行う事前予告手段と、
を備えた遊技台であって、
前記事前予告手段は前記所定の始動情報に対して第一の事前予告報知を実行中であって、当該所定の始動情報に基づく前記図柄変動表示の実行前に所定の契機が成立したことに基づいて前記第一の事前予告報知の実行を中止し、同一の前記所定の始動情報に対して前記第一の事前予告報知とは異なる第二の事前予告報知を実行可能に構成したことを特徴とする遊技台。
同一の始動情報に対して異なる事前予告報知を行うことで遊技の興趣を向上できる。また、第一の事前予告報知が中止されたとしても、遊技者はどの始動情報に期待をもてるのかは認識できるため、すでに一度行われた第一の事前予告報知を行うよりも第二の事前予告報知を行う方がより遊技の興趣が向上する場合がある。
(付記B)
付記Bに記載の遊技台であって、
前記第一の事前予告報知は、前記所定の始動情報が特定可能となるように事前予告報知を実行することを特徴とする遊技台。
第一の事前予告報知が中止されたとしても、遊技者はどの始動情報に期待をもてるのかは認識できるため、すでに一度行われた第一の事前予告報知を行うよりも第二の事前予告報知を行う方がより遊技の興趣が向上する場合がある。
(付記C)
付記A、Bに記載の遊技台であって、
前記始動情報記憶手段に記憶されている前記始動情報の数を始動保留数として報知するとともに一の始動情報に対して一の始動保留表示を行う始動保留数報知手段を備え、前記第一の事前予告報知は、前記所定の始動情報に対応する前記始動保留表示を通常の表示態様とは異なる特別表示態様とする一方、前記所定の契機の成立に基づき、前記特別表示態様となっていた始動保留表示を前記通常の表示態様に戻すことを特徴とする遊技台。
保留表示は遊技者が期待する図柄変動表示を容易に認識可能であるため、同一の始動情報に対して異なる事前予告報知を行うことでより遊技の興趣が向上する場合がある。
(付記D)
付記A〜Cに記載の遊技台であって、
前記第二の事前予告報知の開始タイミングは、前記第一の事前予告報知の開始タイミングと異なるタイミングで実行可能に構成したことを特徴とする遊技台。
事前予告報知の態様を異ならせるだけでなく、事前予告報知のタイミングも異ならせることで遊技の興趣が向上する場合がある。
例えば、第一の事前予告報知である保留変化は保留表示のタイミング、つまり、遊技球が始動入賞口へ入賞するタイミングであるが、第二の事前予告報知はすでに保留表示されている始動情報に対する予告となるため、第一の事前予告報知のタイミングと同じタイミングでは行うことが難しく、あえて異なるタイミングで第二の事前予告を行うことで事前予告のバリエーションを付与できる。
(付記E)
付記A〜Dに記載の遊技台であって、
前記特定の当否判定結果の導出に基づく前記第二の制御状態中に前記第二の事前予告報知を実行可能に構成したことを特徴とする遊技台。
(付記F)
付記A〜Eに記載の遊技台であって、
前記第二の事前予告報知は、前記第一の事前予告報知に比して前記特定の当否判定結果を導出する信頼度が高く設定されていることを特徴とする遊技台。
単に事前予告報知が変化するだけでなく、大当りへの期待度も高くなるため遊技者の期待を高めることができる場合がある。
ここで、前記事前予告手段は、前記第一の事前予告報知の実行を中止した後、同一の前記所定の始動情報に対して前記第一の事前予告報知の実行を規制することを特徴とする遊技台であってもよい。
また、前記事前予告手段は、前記第一の事前予告報知の実行中に遊技台への電源供給が遮断されたことに基づき、遊技台への電源供給再開後に前記第二の事前予告報知を実行可能に構成したことを特徴とする遊技台。であってもよい。
(付記1)
遊技球が始動領域に進入したことに基づいて生成された始動情報を記憶可能な遊技台において、
記憶されている前記始動情報を取得し、取得した始動情報に基づいて当否判定を行う当否判定手段と、
前記当否判定手段が始動情報を取得するよりも前に先読みした当該始動情報に基づく当否判定の結果を予告対象にした先読み予告を実行する先読み予告手段と、
を備え、
前記先読み予告手段は、第一の先読み予告条件が成立した場合には第一の先読み予告を実行し、該第一の先読み予告条件とは異なる第二の先読み予告条件が成立した場合には、該第一の先読み予告の予告対象と同一の予告対象につき、該第一の先読み予告の態様とは異なる態様で第二の先読み予告を実行するものであることを特徴とする遊技台。
ここにいう先読み予告は、予告対象になる当否判定の結果が特定の当否判定結果(例えば、当り、あるいは大当り)であることを予告するものであってもよく、さらには、図柄変動を行ってから前記当否判定の結果に対応した図柄態様を停止表示する図柄変動表示を行う図柄表示手段を備えた態様では、予告対象になる当否判定の結果に対応した図柄態様を停止表示する対象図柄変動表示が開始される前に行われる予告であってもよい(以下、同じ)。あるいは、上記対象図柄変動表示が行われる前に開始される事前報知であってもよく、この場合には、その事前報知は、上記対象図柄変動表示が開始された後も継続して行われるものであってもよい(以下、同じ)。
(付記2)
付記1記載の遊技台において、
前記先読み予告手段は、前記第一の先読み予告条件が成立した後に前記第二の先読み予告条件が成立した場合であっても、該第一の先読み予告条件が成立する前に該第二の先読み予告条件が成立した場合であっても、前記第二の先読み予告を実行するものであることを特徴とする遊技台。
また、付記1記載の遊技台において、
前記先読み予告手段は、先読みした始動情報に基づく当否判定の結果が特定の当否判定結果である場合であっても、当該当否判定の結果が特定の当否判定結果でない場合であっても、当該当否判定の結果が該特定の当否判定結果であることを遊技者に期待させる先読み予告を実行するものであり、予告対象である当否判定の結果が該特定の当否判定結果である信頼度(期待度)が前記第一の先読み予告よりも高い先読み予告として前記第二の先読み予告を実行するものであることを特徴とする遊技台。
(付記3)
付記1または2記載の遊技台において、
前記先読み予告手段は、前記第一の先読み予告が開始された後で、前記第二の先読み予告条件が成立した場合には、前記第一の先読み予告を中止し、その後、前記第二の先読み予告を開始するものであることを特徴とする遊技台。
(付記4)
付記1に記載の遊技台において、
前記先読み予告手段は、先読みした始動情報に基づく当否判定の結果が特定の当否判定結果である場合に限って、前記第二の先読み予告条件が成立した場合に前記第二の先読み予告を実行し、先読みした始動情報に基づく当否判定の結果が特定の当否判定結果である場合であっても該特定の当否判定結果とは異なる当否判定結果であっても、前記第一の先読み予告条件が成立した場合に前記第一の先読み予告を実行するものであってもよい。
(付記5)
前記始動領域は、第一の始動領域と、該第一の始動領域とは異なる第二の始動領域を含み、
記憶されている前記始動情報ごとに所定表示態様で始動保留表示を行うことが可能な始動保留表示手段を備え、
前記始動保留表示手段は、
遊技者に対する有利度が第一の有利度である第一の制御状態と、該第一の有利度とは有利度が異なる第二の有利度である第二の制御状態との間で前記所定表示態様を異にして前記始動保留表示を行うことが可能であって、
前記第一の始動領域に進入したことに基づいて生成された始動情報と、前記第二の始動領域に進入したことに基づいて生成された始動情報との間でも前記所定表示態様を異にして前記始動保留表示を行うことが可能なものであり、
前記先読み予告手段を兼ね、前記始動保留表示を前記所定表示態様とは異なる第一表示態様で表示することで前記第一の先読み予告を実行可能であって、
前記始動保留表示を前記所定表示態様とは異なる第二表示態様で表示することで前記第二の先読み予告を実行可能なものであることを特徴とする遊技台。
なお、前記第二の始動領域は、遊技球の入賞が可能な大サイズと遊技球の入賞が不能な小サイズとの間で入賞開口の大きさを変えることが可能な可変始動領域であってもよい。
また、遊技球の入賞が困難な第一状態と遊技球の入賞が該第一状態よりも容易となる第二状態とに状態変化可能な可変入賞手段と、
前記当否判定の結果が特定の当否判定結果である場合には、前記可変入賞手段が前記第一状態を維持する通常遊技状態から該可変入賞手段が前記第一状態と前記第二状態との間で状態変化を繰り返す特別遊技状態に制御状態を移行させる遊技状態移行手段を備えた態様であってもよい。
ここで、前記可変入賞手段は、前記図柄表示手段が特定の当否判定の結果(特図確変付き大当り)に対応した図柄を停止表示した後に開放する入賞手段(例えば、可変入賞口234)であってもよく、違う言い方をすれば、前記第二の始動領域に進入したことに基づいて生成された始動情報に基づいて前記当否判定手段が前記特定の当否決定結果を導出した場合に、遊技球が進入困難な第1の可変状態から遊技球が進入容易な第2の可変状態に入り口の大きさを変化させる入賞手段であってもよい。
(付記6)
遊技球が始動領域に進入したことに基づいて生成された始動情報を記憶可能な遊技台において、
記憶されている前記始動情報を取得し、取得した始動情報に基づいて当否判定を行う当否判定手段と、
前記当否判定手段が始動情報を取得するよりも前に先読みした当該始動情報に基づく当否判定の結果を予告対象にした先読み予告を実行する先読み予告手段と、
を備え、
前記先読み予告手段は、第一の先読み予告条件が成立した場合には第一の先読み予告を実行し、該第一の先読み予告条件とは異なる第二の先読み予告条件が成立した場合には、該第一の先読み予告の予告対象とは異なる予告対象につき、該第一の先読み予告の態様とは異なる態様で第二の先読み予告を実行するものであることを特徴とする遊技台。
ここで、図柄変動を行ってから前記当否判定の結果に対応した図柄態様を停止表示する図柄変動表示を行う図柄表示手段を備えた態様であってもよい。
(付記7)
付記6記載の遊技台において、
前記先読み予告手段は、前記第一の先読み予告が開始された後で、前記第二の先読み予告条件が成立した場合には、前記第一の先読み予告を中止し、その後、前記第二の先読み予告を開始するものであることを特徴とする遊技台。
(付記8)
付記6又は7に記載の遊技台において、
前記先読み予告手段は、種別の異なる複数種類の先読み予告を実行可能であって、前記第二の先読み予告として、前記第一の先読み予告の種別と同一の種別であって態様が異なる先読み予告を実行するものであることを特徴とする遊技台。
(付記9)
付記6から付記8のいずれかに記載の遊技台において、
前記先読み予告手段は、前記第二の先読み予告条件が成立した場合には、前記第一の先読み予告の予告対象と同一の予告対象につき、該第一の先読み予告と態様および種別のいずれか一方または両方が異なる第三の先読み予告を実行するものであることを特徴とする遊技台。
(付記10)
付記6から9のいずれか1項記載の遊技台において、
前記先読み予告手段は、第一の遊技状態および該第一の遊技状態とは別の第二の遊技状態のうちの一方から他方への遊技状態の移行を前記第二の先読み予告条件の成立にして、前記第二の先読み予告を実行するものであることを特徴とする遊技台。
(付記11)
遊技球が始動領域に進入したことに基づいて生成された始動情報を記憶可能な遊技台において、
記憶されている前記始動情報を取得し、取得した始動情報に基づいて当否判定を行う当否判定手段と、
図柄変動を行ってから前記当否判定の結果に対応した図柄態様を停止表示する図柄変動表示を行う図柄表示手段と、
記憶されている前記始動情報ごとに所定表示態様で始動保留表示を行うことが可能な始動保留表示手段と、
所定の予告条件が成立した場合には、予告対象の当否判定の結果に対応した図柄態様を停止表示する図柄変動表示の実行よりも前に、予告対象の当否判定の結果についての予告を開始する予告手段と、
を備え、
前記予告手段は、第一の予告が開始された後であって、且つ特定の予告条件が成立した後に、該第一の予告の予告対象と同一の予告対象または該第一の予告の予告対象とは異なる予告対象につき第二の予告を開始可能なものであり、
前記始動保留表示手段は、所定の予告条件が成立した場合には、前記予告手段を兼ね、前記始動保留表示を前記所定表示態様とは異なる表示態様で表示することで前記第一の予告を実行するものであって、
前記予告手段は、前記第二の予告として、前記始動保留表示を用いた予告種別とは異なる予告種別の予告を実行するものであることを特徴とする遊技台。
(付記12)
付記11に記載の遊技台において、
遊技球が第一の始動領域に進入したことに基づいて生成された第一の始動情報を記憶する第一の始動情報記憶手段と、
遊技球が第二の始動領域に進入したことに基づいて生成された第二の始動情報を記憶する第二の始動情報記憶手段と、
を備え、
前記始動保留表示手段は、第一の予告条件が成立した場合には、前記第一の始動情報に基づいて前記第一の予告を開始し、第二の予告条件が成立した場合には、前記第二の始動情報に基づいて該第一の予告を開始し、
前記予告手段は、少なくとも前記第一の始動情報および前記第二の始動情報のいずれか一方の始動情報に基づいて前記第二の予告を開始可能なものであることを特徴とする遊技台。
(付記13)
付記12に記載の遊技台において、
前記始動保留表示手段は、一または複数の前記始動保留表示を前記所定表示態様とは異なる表示態様で表示することで一又は複数の前記第一の予告を実行可能であって、一又は複数の前記第一の予告を開始した状態で前記特定の予告条件が成立した場合には、開始している一または複数の前記第一の予告のうち少なくとも一つの前記第一の予告を中止可能なものであることを特徴とする遊技台。
(付記14)
付記13に記載の遊技台において、
前記予告手段は、予告対象の当否判定の結果が特定の当否判定結果である場合であっても、当該当否判定の結果が特定の当否判定結果でない場合であっても、当該当否判定の結果が該特定の当否判定結果であることを遊技者に期待させる予告を実行するものであり、
予告対象の当否判定の結果が前記特定の当否判定結果である信頼度(期待度)が、前記第一の始動情報に基づく前記第一の予告と、前記第二の始動情報に基づく前記第二の予告とて異なることを特徴とする遊技台。
(付記15)
付記11から13のうちいずれかに記載の遊技台において、
前記予告手段は、前記第一の予告の予告対象と同一の予告対象につき前記第二の予告を開始可能なものであることを特徴とする遊技台。
なお、以上説明した実施形態や付記の記載それぞれにのみ含まれている構成要件であっても、その構成要件を他の、実施形態や付記に適用してもよい。