JP2013210450A - コンタクトレンズ - Google Patents

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Abstract

【課題】眼球上で移動したり回転したりしたときでも、周囲の明るさの変化があったときでも安全なコンタクトレンズを提供する。
【解決手段】コンタクトレンズ30は、装用者の眼球表面に整合するように形成された第1の面、及び第1に関して装用者の眼球と反対側で光が入射する側の第2の面とを有する、光学的に透明なレンズ本体と、第2の面上に形成された遮光性の薄膜とを含む。薄膜は、第2の面の周辺から所定距離までの周辺領域40に形成された部分、及び周辺領域以外の中央領域42に形成された部分に区分されている。薄膜の中央領域423に形成された部分には、装用者の虹彩方向に光を透過させるための複数個のピンホール50〜58等が形成されている。
【選択図】図1

Description

この発明はコンタクトレンズに関し、特に、視力矯正用及び乱視矯正用のカラーコンタクトレンズに関する。
視力の矯正のためにコンタクトレンズを使用することが一般的になっている。視力矯正に有効と言われていながらなかなか普及しない技術に、ピンホールコンタクトレンズがある。例えば後掲の特許文献1には、中心部にピンホールを形成した、不透明な材質からなる乱視用コンタクトレンズが開示されている。
このようなピンホールを形成したコンタクトレンズには、以下のような効果がある。人の視力は、疲れ、ストレス、及びホルモン分泌量等により刻々と変化する。この変動は、目に調節力がある間は大して気にはならないが、老眼になったり、OA作業による眼精疲労が加わったりすると顕在化し、コンタクトレンズの度数決定を困難にする。ところが、ピンホールを通して見ると、カメラの絞りを絞るのと同じ理屈で、ピントが合う範囲が広くなる。これを「焦点深度が深くなる」とか「偽調節が働く」と呼ぶ。
一般のコンタクトレンズは、設定度数に対応した屈折矯正しかできないが、ピンホールを用いたコンタクトレンズでは、偽調節力が働くため、設定度数+αの屈折矯正能力を実現できる。この偽調節力により、日内の視力変動を吸収し、老眼の人はピントが合う範囲が広くなり、快適な視機能を得ることができる。コンタクトレンズメーカの立場からいうと、コンタクトレンズの度数を細かく区分する必要がなくなり、在庫を圧縮したり、製造設備を圧縮したりできるメリットがある。したがって、ピンホールを用いたコンタクトレンズが普及すれば、利用者にとっても、コンタクトレンズメーカにとっても利益が大きい筈である。
特開平8−29740号公報
しかし、特許文献1に開示されたコンタクトレンズには以下のような問題がある。第1に、特許文献1に開示された技術は、コンタクトレンズが装用された後、眼球表面に沿って移動することがあるという問題を考慮していない。特許文献1に開示されたコンタクトレンズが通常の位置から他の位置に移動した場合、装用者の眼に光が正常に入射しなくなり、視力が著しく低下するという問題がある。第2に、例えば自動車の運転中にトンネルに入ったりした場合、装用者の眼に入射する光量が急激に減少する上、装用者の瞳孔が開いたとしても、その光量が多くなることはなく、最悪の場合、ほとんど何も見えなくなってしまうという問題もある。
一般にコンタクトレンズは、単に屈折状態の矯正だけではなく、乱視の矯正のために使用することもある。しかし乱視の矯正のためには、多くの場合、レンズの厚みが大きくなり、装用者の装用感が低下するという問題がある。特に、乱視矯正用のコンタクトレンズの場合には次のような問題があり、装用時の問題の解決を困難にしている。すなわち、乱視は、角膜の湾曲に方向性があることにより生ずる。したがって、乱視を矯正するためには、この方向性を相殺するような方向性を持ったコンタクトレンズを装用する必要がある。したがって、乱視矯正用のコンタクトレンズでは、装用時にコンタクトレンズが眼球表面で回転するのを防止する必要がある。そのために、乱視矯正用コンタクトレンズでは、レンズの下部を厚くしたりすることで他の部分よりも重くし、常に正しい姿勢でコンタクトレンズが眼球に接するようにしている場合が多い。その結果、レンズの下部では、乱視矯正のためのレンズの厚みと、回転防止用のレンズの厚みとが重なって特にレンズが厚くなり、装用感が非常に悪くなるという問題もある。このような問題点が、ピンホールを用いたコンタクトレンズの普及を阻害している1つの要因ではないかと考えられる。
したがって本発明の目的は、ピンホールを用いた視力矯正用のコンタクトレンズであって、コンタクトレンズが眼球上で移動したり回転したりしたときでも、また周囲の明るさの変化があったときでも安全なコンタクトレンズを提供することである。
本発明の別の目的は、ピンホールを用いた視力矯正用のコンタクトレンズであって、コンタクトレンズが眼球上で移動したり回転したりしたときでも、また周囲の明るさの変化があったときでも安全で、かつ装用感が悪化しないコンタクトレンズを提供することである。
本発明に係るコンタクトレンズは、装用者の眼球表面に整合するように形成された第1の面、及び第1の面に関して装用者の眼球と反対側で、光が入射する側の第2の面とを有する、光学的に透明なレンズ本体と、第2の面上に形成された遮光性の薄膜とを含む。薄膜は、第2の面の周辺から所定距離までの周辺領域に形成された部分、及び周辺領域以外の中央領域に形成された部分に区分されている。薄膜の中央領域に形成された部分には、装用者の虹彩に向けて光を透過させるための複数個のピンホールが形成されている。
ピンホールを入射する光により装用者の網膜に形成される像は鮮明になる(偽調節力が得られる)ことが知られている。ピンホールが複数個形成されているので、眼球表面でコンタクトレンズが動くことがあっても眼球の中心付近にはピンホールのいずれかが存在することになる。その結果、コンタクトレンズが動いても装用者の視界に及ぼされる影響を小さくできる。さらに、ピンホールが複数個形成されているため、ピンホールが1つの場合よりも多くの光量が装用者の眼球内に達する。そのため、明るい所から暗い所に入った場合でも、装用者の虹彩による調整が効き、極端にものが見えなくなってしまう恐れは小さくて済む。しかもピンホールを用いることにより偽調節力が得られるので、視力変動の吸収、ピントの合う範囲の拡大等という効果が得られる。コンタクトレンズメーカにとってはレンズの度数区分を細かくする必要がなく、在庫の圧縮、製造設備の圧縮という経済的な効果が得られる。
好ましくは、複数個のピンホールは、中央領域の中心に形成された第1のピンホールと、中央領域に、各々離隔して形成された複数個の第2のピンホールとからなる。
中央領域の中心に第1のピンホールがあるため、通常の装用時には眼球に安定して光が入射する。コンタクトレンズが眼球上で回転しても第1のピンホールの位置は変わらず、安定した像を結ぶことができる。
より好ましくは、複数個のピンホールはいずれも円形である。
円形のピンホールを用いることにより、いわゆる像の「ボケ」が見づらいものになることが防止できる。
複数個のピンホールはいずれも同じ大きさでもよい。
さらに好ましくは、複数個のピンホールは、全てが所定間隔に配列された格子の格子点の位置にはならないように配置されている。
同じ格子の格子点位置にピンホールが配置されていると、対象の配置又は模様によってはモアレが生じ、見にくい像となることがあり得る。複数個のピンホールの位置を不規則にし、全て格子点の位置にはならないようにすることで、モアレの発生を防止できる。
より好ましい実施の形態では、レンズ本体の一部は、装用時にレンズが不必要に回転しないように、他の領域よりも厚く形成された領域であって、乱視軸に対する基準軸を規定する基準領域をなしている。複数個のピンホールは、楕円形又は角を丸めた長方形であり、かつ複数個のピンホールの長軸が基準領域により規定される基準軸に対して所定の関係(例えば両者が一致する、又は、ピンホールの長軸が、いずれも基準軸に平行な方向を中心にして所定範囲の角度にある、等)を満たすように配置されている。
複数個のピンホールを、乱視による像の乱れを防止するように、基準軸に対して一定の角度だけ傾かせることにより、乱視をある程度矯正できる。この場合、レンズをそれほど厚くする必要はない。通常、乱視矯正のコンタクトレンズの場合、基準領域を形成するために、基準領域の部分の厚みを大きくする必要があるが、レンズの厚さをそれほど大きくする必要がないため、レンズ全体での最大厚みを従来よりも小さくできる。その結果、装用感が向上するという効果が得られる。
本発明の第1の実施の形態に係るコンタクトレンズの平面図である。 図1の2−2線方向の矢視断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係るコンタクトレンズの平面図である。 本発明の第3の実施の形態に係るコンタクトレンズの平面図である。 本発明の第4の実施の形態に係るコンタクトレンズの平面図である。 本発明の第5の実施の形態に係るコンタクトレンズの平面図である。 本発明の第6の実施の形態に係るコンタクトレンズの平面図である。
以下の説明及び図面では、同一の部品には同一の参照番号を付してある。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。
<第1の実施の形態>
図1及び図2を参照して、本発明の第1の実施の形態に係るコンタクトレンズ30は、いわゆるカラーコンタクトレンズであって、透明なコンタクトレンズ本体60の表面に、フタロシアニン系着色剤、アントラキノン系着色剤、又は金属酸化物系着色剤等により着色されたポリマーからなる不透明膜62とを含む。不透明膜62の表面は中央領域42と周辺領域40とに区分けされている。周辺領域40の周囲と中央領域42の周囲とは同心円をなす。
中央領域42の内部領域には、複数のピンホール50、52、54、56及び58等が互いに離隔して形成されている。本実施の形態では、ピンホール50は中央領域42の中心付近に形成されている。ピンホール52、54、56及び58は、中央領域42の内部に配置されている。本実施の形態では、これらピンホール50以外のピンホールは、ピンホール50を中心とする同心円上に等間隔で配置されている。
コンタクトレンズ本体60の直径は、典型的には約8mm〜18mmの範囲である。本実施の形態ではコンタクトレンズ本体60の直径は約14mmである。中央領域42の直径は、4mm〜14mm程度の大きさが好ましい。本実施の形態では中央領域42の直径は9mm程度である。この例ではピンホールの大きさは全て等しく、0.1mm〜5mm程度までの大きさとする。本実施の形態では、ピンホールの大きさは1mm程度である。
コンタクトレンズ本体60の表面(不透明膜62側)及び裏面(眼球側)はいずれも基本的に球面の一部である。特に裏面は、ヒトの眼球表面の形状に沿う形に形成される。コンタクトレンズ本体60に光学的な度を付けるか否かは、装用者の状態に応じ、適宜定めれば良い。
不透明膜62はコンタクトレンズ本体60の表面に形成されるごく薄い膜である。不透明膜62は、少なくとも中央領域42の部分において不透明であればどのような色彩でもよい。通常は装用者の瞳の色に近い色を選ぶ。最近のようにいわゆるカラーコンタクトレンズが普及してくると、不透明膜62の色彩として様々なものを選ぶことも可能である。
このコンタクトレンズ30によれば、装用者の眼球上でコンタクトレンズ30が移動したりしても、その移動幅が極端に大きくない限り、眼球の正面付近にピンホールが位置することになる。そのピンホールを透過してくる光束が細いため、角膜の湾曲によって影響される焦点のずれが小さくて済む。そのため、網膜上に乱れが少なくぶれのない像が得られる。したがって、眼球表面で移動しても鮮明な像が得られるコンタクトレンズを得ることができる。さらに、ピンホールの形成されている範囲が従来技術と比較して広く、ピンホールの開口面積の合計も大きい。眼球内に入射する光量が多くなる。急に暗い場所に入ったときでも、ヒトの虹彩による入射光量の調整によって特許文献1にかかるコンタクトレンズよりも明るい像を得ることができる。
なお、上記実施の形態では、周辺領域40と中央領域42との境界は円形となっている。しかし、本発明はそのような実施の形態には限定されない。例えば、この境界の形は円以外の曲線でもよい。これは、これから説明する第2の実施の形態以下においても同様である。また、上記実施の形態では、ピンホール50以外のピンホールが同心円上に等間隔で配置されているが、この間隔は等間隔でなくてもよい。また、必ずしも全てのピンホールが同心円上になくてもよい。
<第2の実施の形態>
第1の実施の形態に係るコンタクトレンズ30では、ピンホールが同心円上に整然と配置されている。こうした配置では、見る対象によってモアレが生じることがあり得る。そうした問題を防ぐためには、ピンホールを不規則に配置すればよい。ここでいう「不規則」とは、モアレの発生を防ぐことが目的である。モアレは何らかの周期的な縞模様の干渉により生ずるので、周期的な配置にならないような位置にピンホールを形成すればよい。典型的には一定の周期で配置される格子の格子点位置にピンホールが配置されるようではモアレが発生するおそれが高い。そこで、ピンホールがそのような格子点位置にならないようにピンホールを配置する。
図3を参照して、本願発明の第2の実施の形態に係るコンタクトレンズ70では、コンタクトレンズ本体の表面に不透明膜が形成されている点と、その不透明膜の表面が、周辺領域40と中央領域42とに分割されている点とは第1の実施の形態と同様である。コンタクトレンズ70が第1の実施の形態にかかるコンタクトレンズ30と異なるのは、中央領域42内に、ピンホール90〜98等が不規則に配置されている点である。ただしこの実施の形態でも、中央領域42の中央付近にピンホール90が形成されている。その他の点では、この第2の実施の形態に係るコンタクトレンズ70は第1の実施の形態に係るコンタクトレンズ30と同じ構成を持つ。
この第2の実施の形態に係るコンタクトレンズ70においても、多数のピンホールが不透明膜に形成されているため、コンタクトレンズ70が眼球上で多少移動しても常に正面付近にピンホールが位置することなる。ピンホールの数が多いことは第1の実施の形態と同様であるため、眼球に入射する光量も多い。ピンホールの配置が不規則であるため、モアレを生ずる可能性も小さい。したがって、眼球表面で移動しても鮮明な像が得られ、かつモアレの少ないコンタクトレンズが得られる。装用者が急に暗い場所に入ったときでも、明るい像を得ることができる点は第1の実施の形態と同様である。
<第3の実施の形態>
図4を参照して、第3の実施の形態に係るコンタクトレンズ110が第2の実施の形態に係るコンタクトレンズ70と異なるのは、図3において中央領域42の中心部付近に形成されているピンホール90に代えて、図3のピンホール90よりも直径の大きなピンホール130が形成されている点、及び、ピンホール92〜98等の大きさが同一のピンホールに代えて、大きさが様々であるピンホール132〜138を持つ点である。本実施の形態では、これらピンホールの直径は0.5mm〜8mm程度の大きさである。その他の点では、コンタクトレンズ110はコンタクトレンズ70と同じ構成を持つ。なお、特に中心部には径が比較的大きなピンホールが集まっているが、周辺部にも比較的大きなピンホールが形成されている。
このコンタクトレンズ110によると、装用者がコンタクトレンズ110を正しい位置に装用していると、中央付近のピンホールを通った光束による像を得ることができる。中心部には、比較的径が大きなピンホールが多いため、暗いところに入ったときにも第2の実施の形態に係るコンタクトレンズ70よりもはっきりとした像を得ることができる。また、多数のピンホールが形成されていて、周辺部分にも比較的径の大きなピンホールがあるため、装用時、コンタクトレンズ110が眼球表面で移動しても、鮮明な像が得られる点は第1及び第2の実施の形態の場合と同様である。
<第4の実施の形態>
乱視には方向がある。乱視の方向を特定するために乱視軸と呼ばれるものが定義され、その乱視軸を特定した後に乱視矯正のためのレンズを調製する必要がある。コンタクトレンズの場合も例外ではない。そのため、コンタクトレンズを使用して乱視を矯正する場合には、コンタクトレンズが眼球表面で自由に回転しないようにする必要がある。そのための工夫の一つが、プリズムバラストと呼ばれるものである。プリズムバラストとは、コンタクトレンズにおいて装用時に下部に位置すべき部分の厚みを大きく重くする手法である。このような部分を作ることにより、この部分が常に眼球の下方に安定して位置することになり、コンタクトレンズの回転を防止できる。また、乱視の場合にはコンタクトレンズにより乱視を強制するための光学的度をコンタクトレンズに持たせることが多い。そのため、従来は、コンタクトレンズが部分的に厚くなり、プリズムバラストとあわせて装用者の装用感を悪くする。
第4の実施の形態に係るコンタクトレンズは、そうした問題を解決するためのものである。図5を参照して、第3の実施の形態に係るコンタクトレンズ150は、第1の実施の形態と同様のレンズ本体と、レンズ本体の表面に形成された不透明膜とを含む。不透明膜は、周辺領域40と中央領域42とに区分されている。
コンタクトレンズ150が第1の実施の形態に係るコンタクトレンズ30と異なるのは、プリズムバラストにより、図5の下部の領域164を中心とする部分のレンズ本体の厚みが大きくなっている点と、不透明膜の中央領域42の内部に形成されているピンホール170〜178等が、楕円形状である点である。楕円形状ピンホールの長軸は任意の自由な角度で設定できる。乱視眼には強主径線と弱主経線という2つの乱視軸があり、本コンタクトレンズの長軸は装用眼の強主径線となるべく直交する角度のものを選ぶ。本実施の形態では、全てのピンホールの軸方向が一致している。
この第4の実施の形態に係るコンタクトレンズ150を使用すると、レンズ自体で乱視を矯正する必要が小さくなり、乱視矯正のためのレンズの厚みを小さくできる。その結果、プリズムバラスト等のためにレンズ下部の厚みを大きくしてもレンズ全体の厚みが過大になることがなく、装用感を改善できる。
なお、このような楕円形のピンホールを用いた場合でも、乱視の矯正が可能である点を除き、他の効果は第1〜第3の実施の形態と同様である。
<第5の実施の形態>
第4の実施の形態では、ピンホールの形状は楕円形であった。通常、ピンホールの形状は瞳孔の形状(すなわち円形)に近い方が良いと思われる。これは、カメラレンズにおいて、光束が通る開口部(絞り)の形状が円形だと得られる像の「ボケ」が美しくなり、絞りの形状が角張っていると「ボケ」が好ましくなくなるという現象と同様である。ピンホール形状として楕円を用いれば、それによって網膜上に形成される像の印象が良くなるということである。しかし、ピンホールの形状が楕円形に限定されるというわけではない。例えば、図6に示すコンタクトレンズ190のように、不透明膜の中央領域42内に、角部を丸めた長方形のピンホール210〜218を多数形成してもよい。このようなピンホールを使用しても乱視の矯正が可能であり、かつ得られる像の印象は悪化しない。
なお、取り外し可能というコンタクトレンズの特性からいって、例えばピンホールの形状が上記した楕円形又は角を丸めた長方形に限定されるわけではない。例えば星形又は多角形等の形状のピンホールを用いると、普段と変わった印象の像を得ることができる。
<第6の実施の形態>
第4及び第5の実施の形態に係るコンタクトレンズでは、楕円形又は角を丸めた長方形のピンホールの長軸及び短軸の方向が、いずれのピンホールの場合にも同様であった。しかし本発明はそのような実施の形態には限定されない。乱視軸の方向は、測定者により多少異なる場合もあるし、白内障の初期等には2本以上の乱視軸が混在する場合もある。したがって、ピンホールの長軸及び短軸の方向を全て一致させる必要はないと考えることもできる。
図7を参照して、この第6の実施の形態に係るコンタクトレンズ230では、中央領域42に形成された角を丸めた長方形のピンホール250〜268等の軸方向が全て一致しているわけではなく、ピンホールによっては他のピンホールと異なる方向に形成されているものがある。例えばピンホール262とピンホール264とでは、互いの長軸が角度α(≠0)となるように形成されている。こうすることにより、乱視軸の測定値に多少の誤差があったり、複数の乱視軸が混在したりしても、見え方がそれほど大きく悪化しないコンタクトレンズを得ることができる。
もっとも、角度αが90度に近づくほど、乱視補正効果は0に近付く。したがって、ピンホールの軸のズレも一定範囲に抑えておくべきである。例えば、乱視軸の測定値を中心として、±5度程度の範囲でピンホールの軸方向を変化させることが考えられる。この場合、ピンホールの軸方向(短軸又は長軸の方向)を平均したものが、乱視軸の測定値と等しくなるようにすることも1つの考え方である。
なお、この実施の形態においても、様々な大きさのピンホールを用いるようにしても良いことはもちろんである。
<実施の形態の効果>
以上のように本発明によれば、視力矯正用のコンタクトレンズにおいて、眼球表面で移動してもその影響が小さく、急に暗いところに入っても明るい像を得ることができるコンタクトレンズを提供できる。さらに、乱視矯正用のコンタクトレンズの場合、装用感を改善できる。
なお、上記実施の形態では、コンタクトレンズの周辺領域を完全に不透明にしている。しかし本発明はそのような実施の形態には限定されない。例えば、周辺領域40の周囲を透光性にし、中央領域42に近くなるほど不透明となるようにすることもできる。又は周辺領域40の大きさを小さくし、周辺領域40の全体を透光性にすることもできる。
上記実施の形態では、不透明膜にピンホールを形成している。しかし本発明はそのような実施の形態には限定されない。不透明膜のうち、ピンホール部分のみを透光性とすることによっても同様の効果を得ることができる。
上記実施の形態に係るコンタクトレンズでは、中央領域42内に比較的多数(例えば20個以上)のピンホールを形成している。しかし本発明はそのような実施の形態には限定されない。例えばピンホールの数が2つあれば、コンタクトレンズが眼球表面で一定方向に移動した場合の問題を改善できる。ピンホールの数が5つ以上あれば、コンタクトレンズの移動方向にかかわらず、コンタクトレンズの移動時の問題を改善できる。
上記実施の形態に係るコンタクトレンズでは、ピンホールの形成される密度(又は不透明部分に対するピンホール部分の面積比)については特に問題としていない。すなわち、いずれの場合もピンホールは中央領域42内でほぼ一定の密度で形成されている。しかし本発明はそのような実施の形態には限定されない。例えば中心部ではピンホールの形成される密度を高くし、周辺に行くほど密度が低くなるようにしても良い。
今回開示された実施の形態は単に例示であって、本発明が上記した実施の形態のみに制限されるわけではない。本発明の範囲は、発明の詳細な説明の記載を参酌した上で、特許請求の範囲の各請求項によって示され、そこに記載された文言と均等の意味及び範囲内での全ての変更を含む。
30、70、110,150、190、230 コンタクトレンズ
40 周辺領域
42 中央領域
50、52、54、56、58、90、92、94、96、98、130、132、134、136、138、170、172、174、176、178、210、212、214、216、218、260、262、264、266、268 ピンホール
60 コンタクトレンズ本地
62 不透明膜

Claims (6)

  1. 装用者の眼球表面に整合するように形成された第1の面、及び前記第1に関して装用者の眼球と反対側で光が入射する側の第2の面とを有する、光学的に透明なレンズ本体と、
    前記第2の面上に形成された遮光性の薄膜とを含み、
    前記薄膜は、前記第2の面の周辺から所定距離までの周辺領域に形成された部分、及び前記周辺領域以外の中央領域に形成された部分に区分され、
    前記薄膜の前記中央領域に形成された部分には、装用者の虹彩方向に光を透過させるための複数個のピンホールが形成されている、コンタクトレンズ。
  2. 前記複数個のピンホールは、前記中央領域の中心に形成された第1のピンホールと、前記中央領域に、各々離隔して形成された複数個の第2のピンホールとからなる、請求項1に記載のコンタクトレンズ。
  3. 前記複数個のピンホールはいずれも円形である、請求項1に記載のコンタクトレンズ。
  4. 前記複数個のピンホールはいずれも同じ大きさである、請求項3に記載のコンタクトレンズ。
  5. 前記複数個のピンホールは、全てが所定間隔の格子の格子点の位置にはならないように配置されている、請求項1〜請求項4のいずれかに記載のコンタクトレンズ。
  6. 前記レンズ本体の一部は、装用時にレンズが不必要に回転しないように、他の領域よりも厚く形成された領域であって、乱視軸に対する基準軸を規定する基準領域をなしており、
    前記複数個のピンホールは、楕円形又は角を丸めた長方形であり、かつ前記複数個のピンホールの長軸が前記基準領域により規定される前記基準軸に対して所定の関係を満たすように配置されている、請求項1、請求項2、請求項4又は請求項5に記載のコンタクトレンズ。
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