JP2013208537A - 粉粒体処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ノズルを備えた粉粒体処理装置において、ノズルとノズルに接続された処理流体用管に対する定置洗浄の能力を向上させること。
【解決手段】粉粒体処理装置としてのコーティング装置は、回転ドラム1と、回転ドラム1内の粉粒体粒子の転動床Sにスプレー液を噴霧するスプレーノズル4と、スプレーノズル4に接続され、処理流体としてのスプレー液が流通する処理流体用管6とを備える。そして、このコーティング装置は、処理流体用管6に対して、スプレー液と、洗浄液、精製水、圧縮空気(水切り、乾燥用)、過熱蒸気とを切り替えて供給する切り替え供給手段として、バルブV2〜V6,Va〜Vd,Vnを有する。洗浄液として、マイクロバブルを含む精製水を使用する。
【選択図】図2
【解決手段】粉粒体処理装置としてのコーティング装置は、回転ドラム1と、回転ドラム1内の粉粒体粒子の転動床Sにスプレー液を噴霧するスプレーノズル4と、スプレーノズル4に接続され、処理流体としてのスプレー液が流通する処理流体用管6とを備える。そして、このコーティング装置は、処理流体用管6に対して、スプレー液と、洗浄液、精製水、圧縮空気(水切り、乾燥用)、過熱蒸気とを切り替えて供給する切り替え供給手段として、バルブV2〜V6,Va〜Vd,Vnを有する。洗浄液として、マイクロバブルを含む精製水を使用する。
【選択図】図2
Description
本発明は、医薬品、農薬、食品等の錠剤、ソフトカプセル、ペレット、顆粒、細粒等を製造する際に用いられる粉粒体処理装置に関する。
例えば、特許文献1に示されているように、錠剤、顆粒等の粉粒体粒子にフィルムコーティングや糖衣コーティング等を施すために、回転ドラムを備えたコーティング装置が使用されている。このコーティング装置は、一般に、パンコーティング装置と呼ばれ、回転ドラムの回転により、回転ドラム内に粉粒体粒子の転動床を形成しつつ、その粉粒体粒子の転動床に向けてスプレーノズルから膜剤液等のスプレー液を噴霧してコーティング処理を行なうものである。
また、細粒や顆粒等の粉粒体粒子の造粒又はコーティング処理に流動層装置が使用されている。流動層装置は、一般に、流動層容器の底部から導入した流動化空気によって、流動層容器内に粉粒体粒子の流動層を形成しつつ、スプレーノズルからスプレー液(結合液、膜剤液等)のミストを噴霧して造粒又はコーティング処理を行なうものである。
ところで、近年、これらのコーティング装置や流動層装置等の粉粒体処理装置において、ハザード物質、例えば医薬品等の生理活性物質を処理する場合がある。このような粉粒体処理装置では、ハザード物質の装置内への封じ込め、所謂コンテインメント、アイソレーションが求められる。この粉粒体処理装置で、仮に、コンテインメント、アイソレーションを無視して、装置内部を外部空間に開放すると、作業者がハザード物質に暴露されるリスクが発生する。従って、この粉粒体処理装置の内部を洗浄することを考えた場合、分解洗浄を採用することはできず、このため、装置内部を分解せずにそのまま洗浄するという所謂定置洗浄によってこの粉粒体処理装置が充分に洗浄が可能であることが要求される。
一方、この種のコーティング装置や流動層装置では、上述のように、回転ドラムや流動層容器等の処理容器内に粉粒体に対して膜剤液等の処理流体を供給するノズルを備えており、このノズルと、このノズルに接続され、処理流体が流通する処理流体用管とには、以下に説明するような定置洗浄に関する問題がある。
これらのノズルや処理流体用管では、粉粒体の処理に主眼を置いて設計やレイアウトが行なわれ、ノズルやその配管に対する洗浄の点では、設計やレイアウトは必ずしも適切ではなく、定置洗浄が容易とならない傾向がある。
特に、処理流体を噴霧するノズルは、微小なパーツと、微小な溝や穴で構成されるため、細部にわたって洗浄に十分な流速で洗浄液を供給することが難しいため、定置洗浄が難しかった。
また、処理流体用管では、ノズルに処理流体を供給するためのポンプ装置や、処理流体の送り速度や状態を管理するための例えば流量計、圧力計等の計測装置が取り付けられているが、これらの付帯装置内の処理流体に接触する部位は、複雑な形状を有していることが多く、細部にわたって洗浄に十分な流速で洗浄液を供給することが難しいので、定置洗浄が難しかった。
また、例えば、微粒子分散体を処理流体としてノズルに供給する場合には、ノズル内部や処理流体用管に、微粒子が沈降及び堆積して固着することがある。このような固着物質があると、コンタミネーションや雑菌の繁殖等の原因となるので、確実に除去する必要があるが、これを定置洗浄で除去することは難しかった。
本発明は、上記事情に鑑み、ノズルを備えた粉粒体処理装置において、ノズルとノズルに接続された処理流体用管に対する定置洗浄の能力を向上させることを課題とする。
前記課題を解決するための本発明の粉粒体処理装置は、内部で粉粒体粒子が運動する処理容器と、該処理容器内の粉粒体粒子に処理流体を供給するノズルと、該ノズルに接続され、前記処理流体が流通する処理流体用管とを備え、前記ノズルから供給された処理流体によって、前記処理容器内の粉粒体粒子が造粒又はコーティング処理される粉粒体処理装置において、前記処理流体用管に対して、前記処理流体と少なくとも洗浄液とを切り替えて供給する切り替え供給手段を有し、前記洗浄液が気泡を含むことを特徴とする。
この構成の装置では、洗浄液供給手段から供給された洗浄液は気泡を含む。ここで、気泡とは、所謂マイクロバブルと呼ばれる微細な気泡であり、その直径は約50μm以下である。また、洗浄液は、必ずしも洗浄剤のような薬剤を含んでいなくてもよく、真水(精製水)でもよい。このようなマイクロバブルを含んだ洗浄液は、マイクロバブルの表面に汚れ物質を吸着し、マイクロバブルの浮力によって汚れ物質を洗浄対象物から剥離するため、高い洗浄能力を有する。この構成の装置では、このような高い洗浄能力を有した洗浄液を、処理流体用管を介してノズルに供給することが可能である。これにより、ノズルと処理流体用管の内部を効率的に洗浄することができる。例えば、ノズル内部の微小な領域まで充分な洗浄が可能となる。また、処理流体用管の内部や、ポンプ装置、計測装置等の付帯装置内の複雑な形状部分に対しても充分な洗浄が可能となる。従って、上記構成の粉粒体処理装置では、ノズルと処理流体用管に対する定置洗浄の能力を向上させることができる。
上記の構成において、前記処理流体用管が、前記処理流体の流通方向に沿って複数の洗浄用領域に区画され、各洗浄用領域に前記洗浄液が流通するように構成されてもよい。
仮に、処理流体用管を洗浄用領域に区画せずに、マイクロバブルを含んだ洗浄液を処理流体用管の上流に供給した場合には、次のような問題が生じる。
ノズルにおける処理流体の噴出口は、処理流体用管の内径に比較して、口径が絞られている。このため、マイクロバブルを含んだ洗浄液を多く流すことができず、処理流体用管における滞留時間が長くなり、多くのマイクロバブルが処理流体用管の下流に到達する前に消失する。更に、ノズルの噴出口の口径が絞られているため、洗浄液量を多くすると、処理流体用管の内部で洗浄液にかかる圧力が上昇する。この圧力上昇により、マイクロバブルを構成する気体が洗浄液中に溶解するため、多くのマイクロバブルが短時間で消失する。このように、ノズルに起因して、洗浄液中のマイクロバブルの多くが処理流体用管の下流に到達する前に消失し、処理流体用管の下流やノズルにおける洗浄液中のマイクロバブル量が低下し、処理流体用管の下流やノズルに対して十分な洗浄が行なわれない可能性がある。
この問題に対して、上記構成であれば、洗浄用領域ごとに、マイクロバブルを含む洗浄液を供給するので、洗浄用領域に区画しない場合に比較して、各洗浄用領域でのマイクロバブルを含んだ洗浄液の滞留時間は短縮される。従って、ノズルに連通する洗浄用領域(処理流体用管の下流)でもマイクロバブルを含んだ洗浄液の滞留時間が短縮され、この洗浄領域やノズルにおける洗浄液中のマイクロバブル量の低下は抑制される。これにより、処理流体用管の下流やノズルに対して十分な洗浄が可能となる。
また、上記構成であれば、各洗浄用領域に供給されるマイクロバブルを含んだ洗浄液を常に新しい状態のものとすることができる。そして、洗浄用領域ごとにマイクロバブルを含んだ洗浄液が流通するため、マイクロバブルを含んだ洗浄液が洗浄する範囲が限定されるので、各洗浄用領域の下流側でマイクロバブルを含んだ洗浄液の洗浄力が低下することが抑制される。
これらの理由により、洗浄用領域に区画せずにマイクロバブルを含んだ洗浄液を流通させる場合に比較して、ノズルと処理流体用管の内部を効率的に洗浄することができる。
上記の構成において、前記処理容器として回転ドラムを備えることができ、また、前記処理容器として粉粒体粒子が流動層を形成する流動層容器を備えることができる。
本発明によれば、ノズルを備えた粉粒体処理装置において、ノズルとノズルに接続された処理流体用管に対する定置洗浄の能力を向上させることができる。
以下、本発明を実施するための形態について図面に基づき説明する。
図1は、粉粒体処理装置としてのコーティング装置、特にパンコーティング装置の一構成例を概念的に示している。
処理容器としての回転ドラム1は多角筒状(円筒状でも良い)の胴体部1aを有し、軸線回りに回転可能に配置される。胴体部1aの全周(周囲複数箇所でも良い)には通気用多孔部1a1が設けられ、各通気用多孔部1a1の外側を通気ジャケット1a3がそれぞれ覆って通気チャンネル1a2が構成される。各通気チャンネル1a2は、回転ドラム1の回転に伴って所定位置に来た時に給気ダクト2または排気ダクト3と連通し、これにより所定温度に温度制御された気体、例えば乾燥空気が給気ダクト2から通気チャンネル1a2および通気用多孔部1a1を通って回転ドラム1内に給気され、また、回転ドラム1内の乾燥空気が通気用多孔部1a1および通気チャンネル1a2を通って排気ダクト3に排気される。
回転ドラム1の内部には一又は複数のスプレーノズル4が配置され、スプレー距離h(スプレーノズル4の噴出口と粉粒体粒子の転動床Sとの間の距離)が所望値になるように、その向き及び高さが調整される。
回転ドラム1が所定方向に回転すると、回転ドラム1内に粉粒体粒子の転動床Sが形成される。そして、粉粒体粒子の転動床Sに向けてスプレーノズル4から膜剤液等のスプレー液が噴霧され、粉粒体に対してコーティング処理が成される。すなわち、粉粒体粒子の表面にスプレー液中の基材成分が付着して被複層が形成される(スプレー液により粉粒体粒子の表面を適当な湿潤状態にし、粉末を散布添加して粒子表面の被覆を行う、いわゆる粉末添加方式が採られることもある。)。
図2は、スプレーノズルとその配管の一構成例を模式的に示している。
スプレーノズル4のスプレー形式は、本実施形態では、スプレー液を圧縮空気で噴霧する二流体式であるが、これに限定されず、例えば、圧縮空気で噴霧されたスプレー液の周囲を更に圧縮空気で包む三流体式であってもよい。スプレーノズル4には、圧縮空気をスプレーノズル4に供給するための圧縮空気用管5と、処理流体としてのスプレー液をスプレーノズル4に供給するための処理流体用管6とが接続されている。
圧縮空気用管5の一端には、スプレーノズル4が接続され、他端には圧縮空気供給手段G1が設けられ、中間部にバルブV1が設けられている。圧縮空気用管5を介してスプレーノズル4に供給される圧縮空気は、スプレーノズル4で、スプレー液を噴霧するための噴霧用空気(アトマイズエア)として使用される。
処理流体用管6の一端部6aには、スプレーノズル4が接続されている。処理流体用管6における他端部6bの側には、処理流体供給手段として、処理流体タンクTdとポンプPdが設けられている。また、処理流体の流量を管理するための流量計7が、スプレーノズル4とポンプPdとの間に設けられている。流量計7とポンプPdの間にバルブVdが設けられ、スプレーノズル4と流量計7の間にバルブVnが設けられている。処理流体用管6を介してスプレーノズル4に供給されるスプレー液は、上述のように、スプレーノズル4の噴霧口4aから粉粒体粒子の転動床Sに向けて、圧縮空気によって噴霧される。
本実施形態では、処理流体用管6を洗浄するための配管として、処理流体用管6に洗浄液を供給するための複数の供給管8〜10と、供給管9と処理流体用管6とをつなぐ連絡管11と、洗浄液を処理流体用管6から排出するための複数の排出管12,13とを備える。
供給管8〜10には、洗浄液供給手段として、洗浄液タンクTa〜TcとポンプPa〜Pcが設けられている。また、供給管8〜10には、洗浄液供給手段からの洗浄液の供給を制御するためのバルブVa〜Vcが設けられている。
本発明で使用される洗浄液は、マイクロバブルを含む洗浄液であり、本実施形態では、マイクロバブルを含む精製水(以下、MB水と記す)である。マイクロバブルの直径は、例えば50μm以下、200nm以上とする。マイクロバブルの直径が50μmを超える場合には、マイクロバブルとしての特性が充分に得られない可能性があり、マイクロバブルの直径が200nm未満の場合には、生成するのにコストがかかる。マイクロバブル内の気体としては、例えば空気でもよいが、洗浄液に殺菌能力を付与するためにオゾンを使用してもよい。また、洗浄液の洗浄能力を向上させるために、洗浄剤等の薬剤や研磨剤等を添加してもよい。
洗浄液タンクTa〜Tcのそれぞれには、不図示のMB水製造手段が接続されている。洗浄処理時に、このMB水製造手段で精製水にマイクロバブルを発生させてMB水が製造され、この製造されたMB水がMB水製造手段から洗浄液タンクTa〜Tcに供給され貯留される。なお、MB水製造手段も本実施形態のコーティング装置の構成要素である。
供給管8は、処理流体タンクTdに取り付けられている。なお、処理流体タンクTdにはバルブV2を介して、精製水供給手段G2が取り付けられている。
供給管9の一端は、連絡管11の中間部の接続部11aに接続されている。連絡管11の一端が、処理流体用管6の中間部の接続部6cに接続されている。また、連絡管11における接続部11aより他端側には、バルブV3,V4を介して、圧縮空気供給手段G3と、過熱蒸気供給手段G4が接続されている。
供給管10は、その一端が処理流体用管6の中間部の接続部6dに接続されている。
排出管12,13は、それぞれ一端が処理流体用管6の接続部6c,6dに接続されている。排出管12,13のそれぞれの他端には不図示の排出口が設けられている。排出管12,13のそれぞれの中間部にはバルブV5,V6が設けられている。
以上のように構成された処理流体用管6と処理流体用管6を洗浄するための配管に対する処理流体とMB水の流し方を以下に説明する。
まず、回転ドラム1内で運動する粉粒体に対してコーティング処理を行なう場合について説明する。この場合には、バルブV1,Vd,Vnを開状態とし、その他のバルブは閉状態とする。圧縮空気供給手段G1を運転状態とする。ポンプPdを運転状態とし、その他のポンプは停止状態とする。すると、圧縮空気供給手段G1から圧縮空気用管5を介してスプレーノズル4に圧縮空気が供給される。一方で、ポンプPdの駆動力によって、処理流体タンクTdからスプレー液が処理流体用管6に供給される。この供給されたスプレー液が、処理流体用管6をポンプPd、バルブVd、流量計7、バルブVnを経由して流れた後、スプレーノズル4に供給される。スプレーノズル4で、スプレー液は、圧縮空気用管5からの圧縮空気によって、噴霧口4aから回転ドラム1内の粉粒体に対して噴霧される。これによって、回転ドラム1内で運動する粉粒体に対してコーティング処理が行なわれる。この状態で、所定の時間、スプレー液を流した後、圧縮空気供給手段G1、ポンプPdを停止状態とすると共にバルブV1,Vd,Vnを閉状態として、圧縮空気とスプレー液のスプレーノズル4への供給を停止する。
次に、スプレーノズル4と処理流体用管6に対して洗浄処理を行なう場合について説明する。この場合には、処理流体用管6を、スプレー液の流れた方向に沿って3つの洗浄用領域R1〜R3に区画し、各洗浄用領域R1〜R3にMB水を流すようにする。本実施形態では、洗浄用領域R1,R2,R3に、この順番で、MB水を流す。
処理流体用管6において、洗浄用領域R1は、他端部6bから接続部6cまでの領域で、洗浄用領域R2は、接続部6cから接続部6dまでの領域で、洗浄用領域R3は、接続部6dから一端部6aまでの領域である。
まず、洗浄用領域R1に、MB水を流すには、バルブVa,Vd,V5を開状態とし、その他のバルブを閉状態とする。そして、ポンプPa,Pdを運転状態とし、その他のポンプを停止状態とする。ポンプPaの駆動力により、洗浄液タンクTa内のMB水が、供給管8を流れた後、処理流体タンクTdに供給される。ポンプPdの駆動力により、この処理流体タンクTdに供給されたMB水が、洗浄用領域R1をポンプPd、バルブVdを経由して流れた後、排出管12を、バルブV5を経由して流れ、そして、排出口から排出される。これにより、処理流体タンクTd、洗浄用領域R1、排出管12がMB水によって洗浄される。この状態で、所定の時間、MB水を流した後、ポンプPaを停止状態とすると共にバルブVaを閉状態として、MB水の処理流体タンクTdへの供給を停止する。また、ポンプPdも停止状態とする。
次に、洗浄用領域R2に、MB水を流すには、バルブVb,V6を開状態とし、その他のバルブを閉状態とする。そして、ポンプPbを運転状態とし、その他のポンプを停止状態とする。ポンプPbの駆動力により、洗浄液タンクTb内のMB水が、供給管9を、バルブVbを経由して流れた後、連絡管11を流れ、次に、洗浄用領域R2を、流量計7を経由して流れた後、排出管13を、バルブV6を経由して流れ、そして、排出口から排出される。これにより、バルブVbより連絡管11側の供給管9、接続部11aより洗浄用領域R2側の連絡管11、洗浄用領域R2、排出管13がMB水によって洗浄される。この状態で、所定の時間、MB水を流した後、ポンプPbを停止状態とすると共にバルブVbを閉状態として、MB水の洗浄用領域R2への供給を停止する。
そして、洗浄用領域R3に、MB水を流すには、バルブVc,Vnを開状態とし、その他のバルブを閉状態とする。そして、ポンプPcを運転状態とし、その他のポンプを停止状態とする。ポンプPcの駆動力により、洗浄液タンクTc内のMB水が、供給管10を流れ、次に、洗浄用領域R3を、バルブVnを経由して流れた後、スプレーノズル4に流入する。スプレーノズル4に流入したMB水は、スプレーノズル4内を流れた後に、噴霧口4aから回転ドラム1内に排出される。この時には圧縮空気用管5から圧縮空気を供給(MB水を噴霧)してもよいし、しなくてもよい。これにより、バルブVcより洗浄用領域R3側の供給管10、洗浄用領域R3、スプレーノズル4がMB水によって洗浄される。この状態で、所定の時間、MB水を流した後、ポンプPcを停止状態とすると共にバルブVcを閉状態として、MB水の洗浄用領域R3への供給を停止する。
本実施形態では、仕上げ洗浄として、上述の洗浄用領域ごとのMB水による洗浄の合い間に、あるいは、一定時間ごとに、精製水による洗浄を行なう。
この精製水による仕上げ洗浄を行なう場合には、バルブV2,Vd,Vnを開状態とし、その他のバルブは閉状態とする。精製水供給手段G2を運転状態とする。バルブV2を開状態として、精製水を処理流体タンクTdに供給する。そして、ポンプPdを運転状態とし、その他のポンプは停止状態とする。すると、精製水供給手段G2からバルブV2を介して処理流体タンクTdに精製水が供給される。そして、ポンプPdの駆動力によって、処理流体タンクTdから精製水が、処理流体用管6に供給される。この供給された精製水が、処理流体用管6をポンプPd、バルブVd、流量計7、バルブVnを経由して流れた後、スプレーノズル4に供給される。この供給された精製水は、スプレーノズル4内を流れた後、スプレーノズルの噴霧口4aから排出される。この時には圧縮空気用管5から圧縮空気を供給(精製水を噴霧)してもよいし、しなくてもよい。これにより、処理流体タンクTdと処理流体用管6とスプレーノズル4が精製水によって洗浄される。この状態で、所定の時間、精製水を流した後、精製水供給手段G2を停止状態とすると共にバルブV2を閉状態として、精製水の処理流体タンクTdへの供給を停止する。また、ポンプPdも停止状態とする。
更に、本実施形態では、精製水による仕上げ洗浄の後に、圧縮空気による水切り及び乾燥を行なうか、又は、過熱蒸気による滅菌乾燥を行なう。
圧縮空気による水切り及び乾燥を行なう場合は、バルブV3,Vnを開状態とし、その他のバルブは閉状態とする。圧縮空気供給手段G3を運転状態として、ポンプを全て停止状態とする。すると、圧縮空気供給手段G3から圧縮空気が、連絡管11に供給される。この供給された圧縮空気は連絡管11を流れた後、洗浄用領域R2を、流量計7を経由して流れ、更に、洗浄用領域R3を、バルブVnを経由して流れた後、スプレーノズル4に供給される。供給された圧縮空気は、スプレーノズル4内を流れた後、スプレーノズルの噴霧口4aから排出される。これによって、連絡管11、洗浄用領域R2,R3、スプレーノズル4に対して圧縮空気による水切り及び乾燥が行なわれる。この状態で、所定の時間、圧縮空気を流した後、圧縮空気供給手段G3を停止状態とすると共にバルブV3を閉状態とする。
過熱蒸気による滅菌乾燥を行なう場合は、バルブV4,Vnを開状態とし、その他のバルブは閉状態とする。圧縮空気供給手段G4を運転状態として、ポンプを全て停止状態とする。すると、圧縮空気による水切り及び乾燥を行なう場合と同様の箇所を過熱蒸気が流れ、これによって、この箇所に対して過熱蒸気による滅菌乾燥が行なわれる。この状態で、所定の時間、過熱蒸気を流した後、過熱蒸気供給手段G4を停止状態とすると共にバルブV4を閉状態とする。
上記の説明から分かるように、本実施形態では、バルブV2〜V6,Va〜Vd,Vnが、処理流体用管6に対して、スプレー液と、MB水、精製水、圧縮空気(水切り、乾燥用)、過熱蒸気とを切り替えて供給する切り替え供給手段である。
以上のように構成された本実施形態のコーティング装置では、以下のような効果を享受できる。
本実施形態のコーティング装置では、マイクロバブルを含んだMB水を定置洗浄による洗浄処理に使用している。マイクロバブルを含んだMB水は、マイクロバブルの表面に汚れ物質を吸着し、マイクロバブルの浮力によって汚れ物質を洗浄対象物から剥離するため、高い洗浄能力を有する。このような高い洗浄能力を有したMB水を、定置洗浄による洗浄処理の際に、処理流体用管6における洗浄用領域R1,R2,R3に供給し、そして、洗浄用領域R3を介してスプレーノズル4に供給する。これにより、スプレーノズル4と処理流体用管6の内部を効率的に洗浄することができる。例えば、スプレーノズル4の内部の微小な領域まで充分な洗浄が可能となる。また、処理流体用管6の内部や、ポンプPd、流量計7、バルブVd,Vnの付帯装置内の複雑な形状部分に対しても充分な洗浄が可能となる。従って、本実施形態のコーティング装置において、スプレーノズル4と処理流体用管6に対する定置洗浄の能力を向上させることができる。
本実施形態のコーティング装置では、洗浄用領域R1〜R3に区画して各洗浄用領域R1〜R3にMB水を流通させる。このため、洗浄用領域R1〜R3に区画せずにMB水を流通させる場合に比較して、各洗浄用領域R1〜R3にMB水が流通する時間が短くなるので、マイクロバブルが消失してMB水の洗浄力が低下することが抑制される。また、各洗浄用領域R1〜R3に供給されるMB水は常に新しい状態のものである。また、洗浄用領域R1〜R3ごとにMB水が流通するため、MB水が洗浄する範囲が限定されるので、各洗浄用領域R1〜R3の下流側でMB水の洗浄力が低下することが抑制される。これらの理由により、本実施形態のコーティング装置では、洗浄用領域R1〜R3に区画せずにMB水を流通させる場合に比較して、スプレーノズル4と処理流体用管6の内部を、効率的に洗浄することができる。
上記実施形態で使用されるバルブは、開状態と閉状態を実現できるものであればよく、例えば二方弁を使用してもよい。しかし、バルブの種類、配置、個数は、上記実施形態に限定されるものではなく、例えば、接続部6c,6dに三方弁を設ければ、バルブの数を削減することができる。また、例えば、洗浄用領域R2の中間部にバルブを設けて、洗浄用領域R1の洗浄の際に閉じておけば、MB水がこのバルブより洗浄用領域R3側に流通することを阻止できるので、洗浄の効率を向上させることができる。
また、上記実施形態では、洗浄用領域R1を洗浄中には、バルブVb,Vcは閉状態であったが、バルブVb,Vcを少し開状態として、ポンプPb,Pcを運転状態として、少量のMB水を流してもよい。これによって、洗浄用領域R1を洗浄中に、連絡管11、洗浄用領域R3、スプレーノズル4を予備的に洗浄することが可能となる。
また、上記実施形態におけるスプレーノズル4又は処理流体用管6に、スプレーノズル4のスプレー液の噴霧を停止させている時に、処理流体タンクTdに処理流体を戻すためのリターン機構を設けてもよい。このリターン機構は、一端がスプレーノズル4又は処理流体用管6のスプレーノズル4側に接続され、他端が処理流体タンクTdに接続されたリターン配管を有しており、スプレーノズル4のスプレー液の噴霧を停止させている時に、処理流体は、このリターン配管を一端から他端に向かって流れる。このリターン配管を洗浄する時は、処理流体とは逆向きに、すなわち、リターン配管の他端から一端に向かってMB水が流れるようにするのが好ましい。このようにすれば、リターン配管の洗浄効率が向上することが可能である。
上記実施形態では、処理流体用管6に対して、スプレー液と、MB水、精製水、圧縮空気、過熱蒸気を切り替えて供給している。しかし、これに限定されず、処理流体用管6に対して、スプレー液と、その他の流体を切り替えて供給してもよい。その他の流体としては、例えばアルコール等の薬品、圧縮、乾燥、又は加熱された例えば窒素、アルゴン等の気体等が挙げられる。例えばアルコールを使用した場合には、洗浄、滅菌、及び乾燥が実施可能となり、圧縮された気体を使用した場合には、水切り及び乾燥が実施可能となる。また、乾燥された気体を使用した場合には乾燥が実施可能となり、加熱された気体を使用した場合には、滅菌乾燥が実施可能となる。
本発明は、上記実施形態に限定されず、その技術的思想の範囲内で様々な変形が可能である。例えば、上記実施形態では、コーティング装置に本発明を適用していたが、その他のノズルを備えた粉粒体処理装置、例えば図3に例示する流動層装置に本発明を適用してもよい。
図3は、粉粒体処理装置としての流動層装置、特にワースター式流動層装置の一構成例を概念的に示している。
この流動層装置は、処理容器としての流動層容器21の中央部にドラフトチューブ22を設置し、ドラフトチューブ22内を上昇する気流に乗せて粉粒体粒子に上向きの流れ(噴流)を起こさせると共に、流動層容器21の底部中央に設置したスプレーノズル24からドラフトチューブ22内の粉粒体粒子に向けて上向きに膜剤液、薬剤液等の処理流体としてのスプレー液を噴霧してコーティング処理を行なうものである(ボトムスプレー方式)。
流動層容器21の上部にはフィルター室25が設けられており、給気ダクト26から流動層容器21内に導入された流動化空気は、粉粒体粒子の流動及び噴流に寄与した後、流動層容器21内を上昇してフィルター室25に入り、さらにフィルター室25に設置されたフィルターシステム27を通って排気ダクト28に排気される。その際、排気中に混じった微粉粒子(原料粉末の摩損粉やスプレー液中の固形成分が乾燥固化して生成された微粉等)はフィルターシステム27によって捕獲され、外部への排出が防止される。
粉粒体粒子にスプレー液を噴霧するスプレーノズル24とその配管は、図2に示す上記実施形態のスプレーノズル4とその配管と同様の構造及び機能を有し、上記実施形態のコーティング装置と同様の定置洗浄を行なうことが可能である。従って、図3に示す流動層装置でも上記実施形態のコーティング装置と同様の効果を享受できる。
なお、流動層装置は、一般に、処理容器の底部から導入した流動化空気によって、処理容器内に粉粒体粒子の流動層を形成しつつ、スプレーノズルからスプレー液(結合液、膜剤液等)を噴霧して造粒又はコーティング処理を行なうものであるが、その中で、粉粒体粒子の転動、噴流、及び攪拌の1種以上を伴うものは複合型流動層装置と呼ばれている。また、スプレー方式としては、流動層の上方から下方向にスプレー液を噴霧する方式(トップスプレー方式)、処理容器の底部から上方向にスプレー液を噴霧する方式(ボトムスプレー方式)、処理容器の側部(底部に近い側)から接線方向にスプレー液を噴霧する方式(タンジェンシャルスプレー方式)がある。本発明は、何れの種類の流動層装置にも適用可能である。
また、本発明は、処理容器内で運動する粉粒体粒子にスプレーノズルからスプレー液を噴霧する粉粒体処理装置だけでなく、処理流体を噴霧せずに供給するノズルを備えた粉粒体処理装置にも広く適用可能である。
1 回転ドラム(処理容器)
4 スプレーノズル
6 処理流体用管
8〜10 供給管
21 流動層容器(処理容器)
24 スプレーノズル
Pa〜Pc ポンプ
R1〜R3 洗浄用領域
Ta〜Tc 洗浄液タンク
4 スプレーノズル
6 処理流体用管
8〜10 供給管
21 流動層容器(処理容器)
24 スプレーノズル
Pa〜Pc ポンプ
R1〜R3 洗浄用領域
Ta〜Tc 洗浄液タンク
Claims (4)
- 内部で粉粒体粒子が運動する処理容器と、該処理容器内の粉粒体粒子に処理流体を供給するノズルと、該ノズルに接続され、前記処理流体が流通する処理流体用管とを備え、前記ノズルから供給された処理流体によって、前記処理容器内の粉粒体粒子が造粒又はコーティング処理される粉粒体処理装置において、
前記処理流体用管に対して、前記処理流体と少なくとも洗浄液とを切り替えて供給する切り替え供給手段を有し、
前記洗浄液が気泡を含むことを特徴とする粉粒体処理装置。 - 前記処理流体用管が、前記処理流体の流通方向に沿って複数の洗浄用領域に区画され、各洗浄用領域に前記洗浄液が流通するように構成された請求項1に記載の粉粒体処理装置。
- 前記処理容器として回転ドラムを備えた請求項1又は2に記載の粉粒体処理装置。
- 前記処理容器として粉粒体粒子が流動層を形成する流動層容器を備えた請求項1又は2に記載の粉粒体処理装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012079991A JP2013208537A (ja) | 2012-03-30 | 2012-03-30 | 粉粒体処理装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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- 2012-03-30 JP JP2012079991A patent/JP2013208537A/ja active Pending
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