JP2013207311A - スピーカーおよびデジタルスピーカー装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 複数のコイルの間に発生する相互誘導の影響が小さく、良好な音声再生が可能な全面駆動の平面薄型のスピーカー並びにデジタルスピーカー装置を実現する。
【解決手段】 スピーカーは、ボイスコイル組立体と、ボイスコイル組立体の矩形コイルが配置される磁気空隙を有する磁気回路と、それぞれの矩形コイルの両端が接続される複数のスピーカー端子と、を備え、磁気回路が、矩形平板状のプレートをそれぞれ冠した複数のマグネットと、マグネットと固着するヨークと、を備え、プレートとヨークの間に矩形の磁気空隙を形成し、隣接する一組のマグネットが、反対方向に異なる磁極性を有するように着磁され、ボイスコイル組立体の隣接する一組の矩形ボイスコイルが、それぞれ反対方向に電流が流れるようにスピーカー端子に接続される。
【選択図】 図12

Description

本発明は、複数のマグネットを含む磁気回路と、複数の矩形コイルを含むボイスコイル組立体が連結するスピーカー振動板と、を備えるスピーカー、ならびに、このスピーカーを含むデジタルスピーカー装置に関し、特に、全面駆動の平面薄型スピーカーを含むデジタルスピーカー装置に関する。
音声信号を音声に変換する動電型スピーカーに於いて、磁気回路を含むその全高を低く抑えるために、スピーカー振動板に平面型振動板を採用するスピーカーがある。平面型振動板は、コーン型振動板に比較してその全高が低くなるものの、分割振動せずに一体に振動するには剛性が不足しやすい。そこで、平面型振動板に固着するボビンが複数のボイスコイルを備え、複数のボイスコイルで平面型振動板を駆動することで、分割振動を抑制しようとするスピーカーがある。従来には、全高が薄い平面薄型スピーカーとして、複数のコイルを備えた平面振動板と、各コイルに対応した複数のマグネットを使用した磁気回路とを備えるスピーカーが使用されることがある。
例えば、出願人は、断面形状が矩形状に形成される矩形ボビンおよび矩形ボビンに固着される矩形コイルを含む矩形ボイスコイルと、複数の矩形ボイスコイルを格子状に連結する矩形鉢巻部材と、を備え、矩形鉢巻部材の内壁面の一部が、複数の矩形ボイスコイルの矩形ボビンのいずれかの外壁面に固着するとともに、矩形鉢巻部材の内壁面が固着しない矩形ボビンの外壁面と、矩形鉢巻部材の内壁面の矩形ボビンの外壁面と固着しない部分とが、隣り合う一組の矩形ボイスコイルの間に矩形空間を規定するボイスコイル組立体およびこれを用いたスピーカーに関して、特許登録している(特許文献1)。ボイスコイル組立体は、断面形状が矩形状に形成される補強矩形ボビンをさらに備え、補強矩形ボビンの外壁面が、矩形鉢巻部材の内壁面の一部と、格子状に隣り合う一組の矩形ボイスコイルの矩形鉢巻部材の内壁面が固着しない矩形ボビンの外壁面と、に固着して、補強矩形ボビンが矩形空間を規定する場合がある。
また、出願人は、底部を有するヨークと、略直方体状のプレートをそれぞれ冠してヨークの底部に載置される複数の第1マグネットと、第2マグネットをそれぞれ冠してヨークの底部に第1マグネットと隣り合うように載置される略直方体状の複数のポールと、を備え、それぞれの第2マグネットが、複数の第1マグネットと同一方向に揃えられた磁極性を有し、隣接するプレートの側端面とポールの側端面との間に、ボイスコイルが配置される磁気空隙を形成する磁気回路と、磁気回路の磁気空隙に配置されるボイスコイルと、ボイスコイルを磁気空隙に配置してスピーカー振動板に連結するボイスコイル組立体と、スピーカー振動板を振動可能に支持し、かつ、磁気回路を連結するフレームと、を備える、動電型スピーカーに関して特許出願している(特許文献2)。特許文献2の図2に示すように、隣り合う矩形コイル5aと矩形コイル5bは、後述する磁気回路10の磁気空隙での磁束の方向に対応して、それぞれに流れる音声信号電流IaまたはIbが、相互に反対回転の向きになるように接続されている。矩形のボビン6aおよび6bが連結したボイスコイル組立体4は、平面振動板2を全面駆動することができる。隣り合う矩形コイル5aと矩形コイル5bは、その矩形の一辺を接しているので、相互インダクタンスは相対的に大きくなる。
可聴音域の音波を再生するスピーカーでは、増幅器で電力増幅した音声信号を磁気回路の磁気空隙内に配置するボイスコイルに供給して、スピーカー振動板を振動させる直接放射型の動電型スピーカーが、一般的に使用される。また、一方で、複数のボイスコイルを含むスピーカーを用いて音声再生を行なうデジタルスピーカー装置が存在する。動電型スピーカーでは、アナログ信号あるいはPWM変調等が施されたデジタル信号を単一のボイスコイルに供給する場合が主流である一方で、デジタルスピーカー装置は、マルチビットデジタル信号のビットに対応するマルチボイスコイルを含むスピーカーならびに専用の駆動回路を用いて、音声再生を行う。デジタルスピーカー装置のスピーカー、および、その駆動回路の方式には様々なものが存在する。
例えば、従来には、並列デジタル音声信号の各ビットに対応する複数のボイスコイルを振動板に設け、前記複数のボイスコイルの巻線数が、前記並列デジタル音声信号の各ビットの重みにそれぞれ比例していることを特徴とするダイナミック・スピーカーがある(特許文献3)。特許文献2には、平面振動板の背面側に固定された複数のコイルボビンおよびボイスコイルを含むスピーカーであって、これらのボイスコイルにデジタル音声信号を供給して音声再生を図るものが開示されている。
また、従来には、s組のデジタル信号端子を有するデジタルスピーカーを駆動するデジタルスピーカシステムであって、デジタル入力信号を変調しnビットのデジタル信号を出力するΔΣ変調器と、前記ΔΣ変調器に接続され、前記nビットのデジタル信号をミスマッチシェーピングしたmビットのデジタル信号を出力する後置フィルタと、前記s組のデジタル信号端子に対応し、前記mビットのデジタル信号の一部がそれぞれ入力されデジタル信号を出力するs個の駆動回路と、を有し、前記s個の駆動回路それぞれは、それぞれに対応するデジタル信号端子の第1の入力端子に接続される第1の出力回路と、前記デジタル信号端子の前記第1の入力端子と対をなす第2の入力端子に接続される第2の出力回路を有し、前記駆動回路は、前記第1の出力回路に入力される第1のデジタル信号と前記第2の出力回路に入力される第2のデジタル信号との組み合わせに応じて少なくとも3つのデジタル信号出力の状態をとるデジタルスピーカー駆動装置がある(特許文献4)。
しかしながら、複数のボイスコイルを含むスピーカーでは、複数のコイルの間に相互誘導が発生する場合に、1つのコイルのみに音声信号を供給すると、意図しない他のコイルに音声信号が漏れることがある。ボイスコイル同士が近接している場合には、相互インダクタンスが大きくなるからである。一方のコイルで発生する磁束が他方のコイルを通過し、その結果、他方のコイルにはこの磁束を打消そうとする起電力が生じて、誘導電流が生じる。この複数のボイスコイルを含むスピーカーでは、複数のボイスコイルに作用する駆動力は、相互に独立であることが前提になっているので、相互誘導の影響が大きい場合には、良好な音声再生ができなくなるという問題がある。
また、複数のボイスコイルを含むスピーカーに対応する専用の駆動回路を用いるデジタルスピーカー装置においても、相互誘導の影響が大きい場合には、本来の動作が成り立たなくなるので歪音を発生する原因となるという問題がある。デジタル信号をアナログ信号に変換する過程において、複数のボイスコイルに作用する駆動力は、相互に独立であることが前提になっているので、相互誘導の影響が大きい場合には、歪成分が相対的に大きくなり、雑音が増加するという問題がある。特に、デジタルスピーカー装置の駆動回路は、音声信号よりも高い周波数帯域に変調されたデジタル信号を出力するので、ボイスコイル間の相互インダクタンスが大きくなると、複数の出力端子間で漏洩が発生し、良好な音声再生ができなくなるという問題が顕著になる。
特許第4581150号公報 特開2010−193125号公報 特開平4−280200号公報 特開2010−028784号公報
本発明は、上記の従来技術が有する問題を解決するためになされたものであり、その目的は、複数のコイルの間に発生する相互誘導の影響が小さく、良好な音声再生が可能な全面駆動の平面薄型のスピーカー並びにデジタルスピーカー装置を実現することにある。
本発明のスピーカーは、ボビンおよびボビンに固着されるコイルを含むボイスコイルと、複数のボイスコイルを連結する鉢巻部材と、を有するボイスコイル組立体と、ボイスコイル組立体のコイルが配置される磁気空隙を有する磁気回路と、それぞれのコイルの両端が接続される複数のスピーカー端子と、ボイスコイル組立体に固着されるスピーカー振動板と、スピーカー振動板の外周端を振動可能に支持するエッジと、エッジの外周端ならびに磁気回路が連結するフレームと、を備え、磁気回路が、平板状のプレートをそれぞれ冠した複数のマグネットと、マグネットと固着するヨークと、を備え、プレートとヨークの間に磁気空隙を形成し、隣接する一組のマグネットが、反対方向に異なる磁極性を有するように着磁され、ボイスコイル組立体の隣接する一組のボイスコイルが、それぞれ反対方向に電流が流れるようにスピーカー端子に接続される。
好ましくは、本発明のスピーカーは、ボイスコイル組立体のボビンが、断面形状が矩形状に形成される矩形ボビンであり、矩形ボビンに固着されるコイルが、断面形状が矩形状に形成される矩形コイルであり、ボイスコイルが、矩形ボビンおよび矩形ボビンに固着される矩形コイルを含む矩形ボイスコイルであり、鉢巻部材が、複数の矩形ボイスコイルを格子状に連結する矩形鉢巻部材であり、隣り合う一組の矩形ボイスコイルの間に規定されるボイスコイル組立体の空間が、断面形状が矩形状の矩形空間であり、磁気回路の磁気空隙が、矩形平板状のプレートとヨークの間で矩形状に形成される。
好ましくは、本発明のスピーカーは、ボイスコイル組立体が、矩形鉢巻部材の内壁面の一部が、複数の矩形ボイスコイルの矩形ボビンのいずれかの外壁面に固着するとともに、矩形鉢巻部材の内壁面が固着しない矩形ボビンの外壁面と、矩形鉢巻部材の内壁面の矩形ボビンの外壁面と固着しない部分とが、隣り合う一組の矩形ボイスコイルの間に矩形空間を規定し、磁気回路が、矩形の磁気空隙の角部にボイスコイル組立体の矩形鉢巻部材が配置される挿通溝を有する。
さらに好ましくは、本発明のスピーカーは、ボイスコイル組立体が、断面形状が矩形状に形成される補強矩形ボビンをさらに備え、補強矩形ボビンの外壁面が、矩形鉢巻部材の内壁面の一部と、格子状に隣り合う一組の矩形ボイスコイルの矩形鉢巻部材の内壁面が固着しない矩形ボビンの外壁面と、に固着して、補強矩形ボビンが矩形空間を規定する。
さらに好ましくは、本発明のスピーカーは、ボイスコイル組立体の矩形ボビン、矩形鉢巻部材、または、補強矩形ボビンが、クラフト紙、スパイラル紙の紙材料、もしくは、キャプトン、シルター、ティルの樹脂材料、もしくは、アルミ、または、チタンを含む金属材料、のいずれかの材料で形成されている。
また、好ましくは、本発明のスピーカーは、ボイスコイル組立体の矩形コイルが、矩形ボビンの外壁面に固定される外巻矩形コイルである。
また、好ましくは、本発明のスピーカーは、ボイスコイル組立体の矩形コイルが、矩形ボビンの内壁面に固定される内巻矩形コイルである。
また、好ましくは、本発明のスピーカーは、ボイスコイル組立体が、いずれかの矩形コイルの引出線の一端が接続する金属箔から形成される導通補強部材をさらに備え、導通補強部材が、矩形鉢巻部材の外壁面であって矩形ボイスコイルと矩形空間との境界部分に対応する部分に固定される。
さらに好ましくは、本発明のスピーカーは、ボイスコイル組立体の矩形空間を規定する矩形鉢巻部材または補強矩形ボビンと、磁気回路またはフレームと、を連結して、ボイスコイル組立体を振動可能に支持するダンパーをさらに備える。
さらに好ましくは、本発明のスピーカーは、ボイスコイル組立体の導通補強部材が、短冊状の基体から一体に延設されるダンパー可動部と、ダンパー可動部から延設されるダンパー固定部と、をさらに備え、ダンパー固定部が、フレームまたは磁気回路に連結され、接続線を介してスピーカー端子と導通するように接続される。
また、本発明のデジタルスピーカー装置は、ボイスコイル組立体を含む上記のスピーカーと、ボイスコイルの複数のコイルがそれぞれ接続するスピーカー端子に接続する複数の出力端子を有する駆動回路と、を備える。
以下、本発明の作用について説明する。
本発明のスピーカーは、ボビンおよびボビンに固着されるコイルを含むボイスコイルと、複数のボイスコイルを連結する鉢巻部材と、を有するボイスコイル組立体と、ボイスコイル組立体のコイルが配置される磁気空隙を有する磁気回路と、それぞれのコイルの両端が接続される複数のスピーカー端子と、ボイスコイル組立体に固着されるスピーカー振動板と、スピーカー振動板の外周端を振動可能に支持するエッジと、エッジの外周端ならびに磁気回路が連結するフレームと、を備える。本発明のスピーカーは、具体的には、断面形状が矩形状に形成される矩形ボビンおよび矩形ボビンに固着される矩形コイルを含む矩形ボイスコイルと、複数の矩形ボイスコイルを格子状に連結する矩形鉢巻部材と、を有するボイスコイル組立体と、ボイスコイル組立体の矩形コイルが配置される磁気空隙を有する磁気回路と、それぞれの矩形コイルの両端が接続される複数のスピーカー端子と、ボイスコイル組立体に固着されるスピーカー振動板と、スピーカー振動板の外周端を振動可能に支持するエッジと、エッジの外周端ならびに磁気回路が連結するフレームと、を備える。さらに、本発明のデジタルスピーカー装置は、ボイスコイル組立体を含む上記のスピーカーと、矩形ボイスコイルの複数の矩形コイルがそれぞれ接続するスピーカー端子に接続する複数の出力端子を有する駆動回路と、を備える。したがって、ボイスコイル組立体は、スピーカー振動板の背面側のほぼ全体を覆うように取り付けられて、全面駆動のスピーカー、ならびに、全面駆動のデジタルスピーカー装置を実現する。
このボイスコイル組立体では、矩形鉢巻部材の内壁面の一部が、複数の矩形ボイスコイルの矩形ボビンのいずれかの外壁面に固着するとともに、矩形鉢巻部材の内壁面が固着しない矩形ボビンの外壁面と、矩形鉢巻部材の内壁面の矩形ボビンの外壁面と固着しない部分とが、隣り合う一組の矩形ボイスコイルの間に矩形空間を規定する。ボイスコイル組立体は、断面形状が矩形状に形成される補強矩形ボビンをさらに備え、補強矩形ボビンの外壁面が、矩形鉢巻部材の内壁面の一部と、格子状に隣り合う一組の矩形ボイスコイルの矩形鉢巻部材の内壁面が固着しない矩形ボビンの外壁面と、に固着して、補強矩形ボビンが矩形空間を規定してもよい。このボイスコイル組立体では、隣り合う一組の矩形ボイスコイルの間に、矩形ボビンおよび矩形鉢巻部材、または、補強矩形ボビンからなる矩形空間が設けられて、矩形ボイスコイル同士が離間して略格子状に連結している。矩形鉢巻部材、または、補強矩形ボビンは、具体的には、クラフト紙、スパイラル紙の紙材料、もしくは、キャプトン、シルター、ティルの樹脂材料、もしくは、アルミ、または、チタンを含む金属材料、のいずれかの材料で形成されているので、ボイスコイル組立体は、矩形ボイスコイル同士を密着させる構造にしなくても、スピーカー振動板を全面駆動するのに十分な強度を確保することができる。
その結果、このボイスコイル組立体では、矩形コイルの数を従来よりも減らしても同じ面積を有するスピーカー振動板を全面駆動できるので、ボイスコイル組立体の重量を軽減して、スピーカーの再生能率が高く、分割振動が発生しにくくて平坦な周波数特性が得られる全面駆動の平面薄型のスピーカーを実現することができる。矩形ボビンの外壁面に固着する矩形鉢巻部材および補強矩形ボビンは、スピーカー振動板との間に狭持されないので、スピーカーの薄型化が図れるとともに、ボイスコイル組立体の複数の矩形ボイスコイルでの駆動力が、直接にスピーカー振動板に伝達される利点を有する。また、矩形鉢巻部材、または、補強矩形ボビンは、矩形ボビンと同一の材料を使うこともできるので、ボイスコイル組立体の製造コストを安価に抑制できる。
ここで、磁気回路は、平板状のプレートをそれぞれ冠した複数のマグネットと、マグネットと固着するヨークと、を備え、プレートとヨークの間に磁気空隙を形成し、隣接する一組のマグネットが、反対方向に異なる磁極性を有するように着磁され、ボイスコイル組立体の隣接する一組のボイスコイルが、それぞれ反対方向に電流が流れるようにスピーカー端子に接続される。具体的には、磁気回路は、矩形平板状のプレートをそれぞれ冠した複数のマグネットと、マグネットと固着するヨークと、を備え、プレートとヨークの間に矩形の磁気空隙を形成し、隣接する一組のマグネットが、反対方向に異なる磁極性を有するように着磁され、ボイスコイル組立体の隣接する一組の矩形ボイスコイルが、それぞれ反対方向に電流が流れるようにスピーカー端子に接続される。つまり、本発明のスピーカーでは、それぞれの矩形コイルに同じ音声信号を供給する場合に発生する駆動力の作用する方向が同じ方向に揃うようにするために、矩形コイルおよび磁気回路を一組とすると、隣接する組の間で磁気回路の磁石を反対方向に着磁するとともに矩形コイルに流れる電流の向きを逆にしている。
したがって、ボイスコイル組立体の隣接する矩形コイル同士にほぼ同じ信号が供給される場合は、発生する磁束が逆向きになり、相互に打消すような関係になるので、矩形コイルには誘導電流が流れにくくなる。つまり、矩形コイルの自己インダクタンスならびに相互インダクタンスが低下するので、矩形コイルの間に発生する相互誘導の影響を低くすることができる。その結果、通常のアナログ信号を再生する動電型のスピーカーにおいても、このスピーカーを用いるデジタルスピーカー装置においても、歪成分が相対的に小さくなり、雑音の発生を抑えて、良好な音声再生が可能になる。これらの矩形コイル同士で相互誘導が低下するので、特に、音声信号よりも高い周波数帯域に変調されたデジタル信号を矩形コイルに入力するデジタルスピーカー装置では、アナログ信号への変換精度を向上させることができる。
なお、本発明のスピーカーでは、ボイスコイル組立体の矩形コイルが配置される磁気空隙を有する磁気回路が、矩形平板状のプレートをそれぞれ冠した複数のマグネットと、マグネットと固着するヨークと、を備え、プレートとヨークの間に矩形の磁気空隙を形成する。そして、上記のボイスコイル組立体に対応して、磁気回路のヨークが、矩形の磁気空隙の角部にボイスコイル組立体の矩形鉢巻部材が配置される挿通溝を有する。したがって、ボイスコイル組立体が磁気回路に接触することはなく、動作不良を少なくして薄型化を図ることができる。
さらに、本発明のスピーカーは、ボイスコイル組立体を振動可能に支持するダンパーを備える場合には、ボイスコイル組立体の矩形空間を利用すればよく、ダンパーは、矩形鉢巻部材または補強矩形ボビンと磁気回路またはフレームとを連結することができ、その結果、スピーカーの薄型化を図ることができる。
また、スピーカーのボイスコイル組立体は、金属箔から形成される導通補強部材をさらに備えていてもよい。導通補強部材は、短冊状の基体の部分が、矩形鉢巻部材の外壁面であって矩形ボイスコイルと矩形空間との境界部分に対応する部分に固定されるので、矩形ボイスコイルと矩形空間との境界部分を補強する。導通補強部材の短冊状の基体が、少なくとも2箇所の矩形ボイスコイルと矩形空間との境界部分を補強するので、スピーカー振動板を全面駆動するボイスコイル組立体の強度をさらに高めることができる。
この導通補強部材を備えるボイスコイル組立体では、矩形ボイスコイルの引出線の一端が、導通補強部材に導通するように接続される。その結果、導通補強部材が、複数の矩形ボイスコイルを直列接続、または、並列接続することができ、ボイスコイル組立体の製造工程を簡略化することができる。ボイスコイル組立体の導通補強部材は、接続線または錦糸線を介してフレームに設けられるスピーカー端子と導通するように接続すればよい。
また、例えば、この導通補強部材が、リン青銅等の金属箔から形成される場合には、短冊状の基体から一体に延設されるダンパー可動部と、支持可動部から延設されるダンパー固定部と、をさらに備えていてもよい。ダンパーを一体に形成される導通補強部材を備えるボイスコイル組立体を含むスピーカーは、導通するダンパー部分を接続線または錦糸線に代えて利用して、フレームに設けられるスピーカー端子と、矩形ボイスコイルとを導通させることができる。接続線または錦糸線を省略することで、さらにスピーカーの薄型化を図ることができる。
また、ボイスコイル組立体が備える矩形コイルは、矩形ボビンの外壁面に固定される外巻矩形コイルであっても、矩形ボビンの内壁面に固定される内巻矩形コイルであってもよい。外巻矩形コイルの場合には、矩形ボイスコイルの製造が容易になるので、ボイスコイル組立体の製造コストを安価に抑制することができる。また、内巻矩形コイルの場合には、内巻矩形コイルが固着される矩形ボビンと、矩形鉢巻部材または補強矩形ボビンと、の固着面の面積を外巻矩形コイルの場合に比べて大きくできるので、ボイスコイル組立体の強度をさらに大きくすることができる。
本発明のスピーカー並びにデジタルスピーカー装置は、複数のコイルの間に発生する相互誘導の影響が小さく、良好な音声再生が可能な全面駆動の平面薄型のスピーカー並びにデジタルスピーカー装置を実現することができる。
本発明のスピーカーを説明する平面図及び断面図である。(実施例1) 本発明のスピーカーを説明する展開図である。(実施例1) 本発明のスピーカーの磁気回路を説明する展開図である。(実施例1) 本発明のボイスコイル組立体を説明する展開図である。(実施例1) 本発明のスピーカー振動板を説明する斜視図である。(実施例1) 本発明のスピーカーの軸上1mでの音圧特性の歪み特性を示すグラフである。(実施例1) 比較例のスピーカーの軸上1mでの音圧特性の歪み特性を示すグラフである。(比較例1) 本発明の他のボイスコイル組立体を説明する展開図である。(実施例2) 本発明の他のスピーカーを説明する展開図である。(実施例3) 本発明の他のボイスコイル組立体を説明する展開図である。(実施例3) 本発明の他のボイスコイル組立体を説明する展開図である。(実施例4) 本発明のデジタルスピーカー装置を説明するブロックダイアグラムである。(実施例5) 本発明のデジタルスピーカー装置のボイスコイル間の誘導を説明するグラフである。(実施例5) 本発明のデジタルスピーカー装置において、実施例のスピーカーの軸上1mでの音圧特性の歪み特性を示すグラフである。(実施例5) デジタルスピーカー装置において、比較例のスピーカーの軸上1mでの音圧特性の歪み特性を示すグラフである。(比較例2)
以下、本発明の好ましい実施形態によるスピーカー並びにデジタルスピーカー装置について説明するが、本発明はこれらの実施形態には限定されない。
図1および図2は、本発明の好ましい実施形態によるスピーカー1を説明する図である。具体的には、図1(a)は、スピーカー1の正面図であり、図1(b)は、A−A’断面の断面図であり、図1(c)は、B−B’断面の断面図である。また、図2は、スピーカー1の構成を説明する展開図であり、説明に不要な一部の部品を除いた斜視図である。スピーカー1は、長方形の平面振動板2と、ボイスコイル組立体10と、フレーム4と、マグネットを含む複数の磁気回路5と、を備え、全面駆動の平面薄型スピーカーを実現している。
本実施例の平面振動板2は、外形寸法が約115mm×30mmであって、発泡PP(ポリプロピレン)を材料として厚みを1.5mmに成形した平面状のスピーカー振動板であり、その外周端部をエッジ3で振動可能に自由支持されている。断面がロール状のエッジ3の外周端部は、3つの磁気回路5を連結するフレーム4に固定される。フレーム4は、磁気回路5の背面側から覆うように形成された略凹字形の断面を有する部材であり、鉄等の磁性材料であっても、アルミ、樹脂、等の非磁性材料であっても良い。また、平面振動板2の背面側である磁気回路5の側には、ボイスコイル組立体10が連結する。ボイスコイル組立体10は、2つのダンパー9により、振動可能に自由支持されている。なお、図1のフレーム4は、ボイスコイル組立体10のそれぞれの矩形ボイスコイル11a、11b、ならびに、11cにそれぞれ接続する(図示しない)スピーカー端子40A、40B、ならびに、40Cを背面側に有している。
図3は、本実施例の磁気回路5を説明する展開図である。磁気回路5は、プレート6と、マグネット7と、ヨーク8と、が接着剤で固着されて構成されている。プレート6およびヨーク8は、軟鉄、パーマロイ、等の磁性材料で形成されている。プレート6は、厚みが約2mmの略直方体状の部材である。また、マグネット7は、それぞれ略直方体状の磁石であって、ネオジウム等の希土類を含む磁石材料で形成されている。また、ヨーク8は、A−A’断面が略U字状であって、略矩形平面状の底部8aおよびこの底部8aから4方向に延設される側壁部8bを備え、側壁部8b同士の間には、挿通溝8cが形成されている。
磁気回路5は、矩形平板状のプレート6を冠したマグネット7が固着するヨーク8を備え、プレート6とヨーク8の側壁部8bとの間に矩形の磁気空隙を形成する。矩形の磁気空隙には、高い磁束密度を示す磁界が形成される。そして、磁気回路5は、後述するボイスコイル組立体10の矩形鉢巻部材14に対応して、矩形の磁気空隙の角部に、これに連通する挿通溝8cを有する。フレーム4は、矩形の磁気空隙を有する3つの磁気回路5(5a、5b、5c)を格子状に連結するので、それぞれの磁気回路5の矩形磁気空隙の一辺が、一直線上に配置され、また、磁気回路5の挿通溝8cも、一直線上に配置される。なお、後述するように、3つの磁気回路5は、隣接する一組のマグネット7が、反対方向に異なる磁極性を有するように着磁されて配置される。
図4は、本実施例のボイスコイル組立体10を説明する展開図である。ボイスコイル組立体10は、合計3個の矩形ボイスコイル11(11a、11b、11c)と、これらを縦1列横3列の格子状に連結する矩形鉢巻部材14と、を備える。矩形ボイスコイル11は、厚さが約0.08mmのアルミを基材として断面形状を約20.5mm×約20.5mmの矩形状に、そして、その全高を約8.5mmに形成される矩形ボビン12と、この矩形ボビン12に固着される矩形コイル13と、を含む。本実施例の矩形コイル13は、矩形ボビン12の外側壁面の一端側に固定されるその全高が約2.9mmの外巻矩形コイルであり、これらは接着剤で連結している。したがって、それぞれの矩形ボイスコイル11では、矩形ボビン12の外壁面が、矩形コイル13が固着しない他端側から約5.1mmに渡って、外面側に露出する。なお、後述するように、隣接する一組の矩形ボイスコイル11の矩形コイル13は、それぞれ反対方向に電流が流れるようにスピーカー端子40に接続される。
一方、矩形鉢巻部材14は、厚さが約0.05mmのアルミを基材として、その全高を約5.0mm、その断面形状を約104.1mm×約21.4mmの矩形状に形成した部材である。矩形鉢巻部材14は、内壁面に矩形ボビン12の外壁面を接着剤で固着して矩形ボイスコイル11を連結し、ボイスコイル組立体10を構成する。すなわち、ボイスコイル組立体10では、矩形鉢巻部材14の内壁面の一部が、複数の矩形ボイスコイル11の矩形ボビン12のいずれかの外壁面に固着する。また、ボイスコイル組立体10では、矩形鉢巻部材14の内壁面が固着しない矩形ボビン12の外壁面と、矩形鉢巻部材14の内壁面の矩形ボビン12の外壁面と固着しない部分とが、隣り合う一組の矩形ボイスコイル11の間に約20.8mm×約20.8mmの矩形空間15を規定し、矩形鉢巻部材14が、矩形ボイスコイル11同士を離間して略格子状に連結している。矩形鉢巻部材14は、矩形ボビン12と同一の材料を使うこともできるので、ボイスコイル組立体10の製造コストを安価に抑制できる。矩形ボビン12および矩形鉢巻部材14は、一端側と他端側とが電気的には接続しない状態で、機械的に環状に形成される。
また、ボイスコイル組立体10の矩形鉢巻部材14は、隣り合う一組の矩形ボイスコイル11の間に矩形空間15を規定するので、図2に示すように、この矩形空間15を利用して、スピーカー1の動作不良を少なくして薄型化を図ることができる。すなわち、矩形空間15を形成する矩形鉢巻部材14の一部が、磁気回路5の挿通溝8cに配置されるので、平面振動板2に連結するボイスコイル組立体10が上下に振動しても、磁気回路5に接触しにくくなる。スピーカー1は、ダンパーを備えることにより、平面振動板2およびボイスコイル組立体10を含む振動系の動作を安定させて、良好な音声再生を実現することができる。
また、ボイスコイル組立体10の矩形空間15を利用すれば、ボイスコイル組立体10を振動可能に支持するダンパー9を設けることができる。本実施例のダンパー9は、2カ所の矩形空間15に対応した略矩形状のダンパーであって、フレーム4に固定される固定部と、ボイスコイル組立体10の矩形鉢巻部材14に連結する連結部と、固定部と連結部との間に形成される支持可動部と、を有する。ダンパー9は、綿糸、アラミド繊維糸等の織布にフェノール樹脂、メラミン樹脂等の樹脂を含浸したプリプレグを基材として、金型で加熱成型することにより製造される。ダンパー9の固定部は、矩形空間15の内側に位置する内側固定部と、矩形空間15の外側に位置する外側固定部と、を含み、ダンパー9の連結部は、ボイスコイル組立体10の全高よりもその全高が低い矩形鉢巻部材14に連結するので、磁気回路5に接触するのを回避して、スピーカー1の薄型化を図ることができる。
図5は、本実施例の平面振動板2を説明する斜視図であり、平面振動板2の背面側を露出させた図である。平面振動板2は、厚みが約1.5mmの発泡PP(ポリプロピレン)の基材を材料として、プラグアシストを併用した真空成形法でその厚みをほぼ一定にして成形した平面状のスピーカー振動板であり、前面側に隆起する格子状凸面、および、背面側に窪む格子状凹面を形成し、背面側に複数の矩形コイルを含むボイスコイル組立体を連結する格子状連結部20と、格子状連結部20の内側に規定される5つの矩形振動面部21と、格子状連結部20の外側に規定される外周振動面部22と、を備える。
すなわち、平面振動板2の格子状連結部20は、背面側にボイスコイル組立体10を連結する深さ約1.0mmの背面側に窪む格子状凹面を形成する溝部であって、前面側に隆起する格子状凸面を形成する。したがって、格子状連結部20は、平面振動板2の全体の剛性を高めるリブとして作用するとともに、格子状連結部20の内側には5つの矩形振動面部21を、格子状連結部20の外側には外周振動面部22を、規定する。外周振動面部22には、エッジ3の内周端側が連結する。
また、平面振動板2のそれぞれの矩形振動面部21は、図示するように、その前面側に凸状の断面形状を有する。格子状連結部20の内側に規定されるこれらの矩形振動面部21が、平面振動板2の放射面積としては、最も広い面積を占めるので、複数の矩形振動面部のそれぞれが、前面側に凸状又は凹状の断面形状を有して十分な剛性を有しているのが好ましい。5つの矩形振動面部21のうち、両端および中央の矩形振動面部21では、その背面側の格子状連結部20にボイスコイル組立体10を構成する矩形ボビン12が固着する。一方、他の2つ矩形振動面部21では、その背面側の格子状連結部20にボイスコイル組立体10を構成する矩形鉢巻部材14が固着する。
本実施例の3つの磁気回路5は、隣接する一組のマグネット7が、反対方向に異なる磁極性を有するように着磁されて配置される。具体的には、両端の磁気回路5aおよび5cは、同一方向に着磁される磁気回路であり、磁気回路5aおよび5cに隣接する磁気回路5bは、反対方向に着磁される磁気回路である。また、ボイスコイル組立体10では、隣接する一組の矩形ボイスコイル11の矩形コイル13は、それぞれ反対方向に電流が流れるようにスピーカー端子に接続される。具体的には、両端に位置する矩形ボイスコイル11aの矩形コイル13および矩形ボイスコイル11cの矩形コイル13は、それぞれに流れる音声信号電流Iが、同一回転方向になるようにスピーカー端子40Aおよび40cにそれぞれ接続される。一方で、矩形ボイスコイル11aおよび11cに隣接する矩形ボイスコイル11bの矩形コイル13は、その反対の回転方向になるようにスピーカー端子40Bに接続される。
したがって、それぞれの矩形コイル13で発生する駆動力が、図示する上方向、あるいは下方向のいずれかの同一方向に揃うので、矩形ボビン12を矩形鉢巻部材14で連結したボイスコイル組立体10は、連結する平面振動板2の全面を上下に駆動することができる。本実施例のボイスコイル組立体10では、矩形ボビン12および矩形鉢巻部材14が、軽量で、かつ、矩形状に形成した場合に十分な剛性を有するアルミ材料で形成されているので、矩形ボイスコイル11同士を密着させる構造にしなくても、平面振動板2を全面駆動するのに十分な強度を確保することができる。スピーカー1は、平面振動板2を全面駆動することで、分割振動が発生しにくくて平坦な周波数特性が得られる。
また、本実施例のスピーカー1は、隣り合う一組の矩形ボイスコイル11の間に矩形空間15を設け、駆動力を発生する矩形コイル13の数を従来よりも減らしても、銅又はアルミを含む金属導線からなる矩形コイル13が減少する分だけ重量が軽くなるので、ボイスコイル組立体10の重量を軽減することができ、スピーカー1の再生能率を高くすることができる。さらに、本実施例のボイスコイル組立体10では、矩形鉢巻部材14が、矩形ボビン12の外壁面に固着して、平面振動板2との間に狭持されない。したがって、ボイスコイル組立体10の3つの矩形ボイスコイル11での駆動力が、矩形ボビン12から直接に平面振動板2に伝達される利点を有し、高域限界周波数が高くなり、広い再生周波数帯域を確保することができる。
なお、ボイスコイル組立体10の矩形ボビン12、または、矩形鉢巻部材14は、アルミ以外でも、クラフト紙、スパイラル紙の紙材料、もしくは、キャプトン、シルター、ティルの樹脂材料、もしくは、チタンを含む金属材料、のいずれかの材料で形成されていればよく、同じ材料でなく異なる材料をそれぞれ用いても良い。また、平面振動板2は、他の発泡樹脂材料によるものであっても良く、例えば、PSP(ポリスチレンペーパー)の成形板であればよい。また、平面振動板2は、抄紙成形された紙振動板であってもよい。エッジ3も、例えば、他の布、ゴム(材料:発泡ゴム)といった材料を含むコルゲーション形状のものであってもよい。
また、本実施例のボイスコイル組立体10が備える矩形コイル13は、矩形ボビン12の外壁面に固定される外巻矩形コイルであるが、矩形ボビン12の内壁面に固定される内巻矩形コイルであってもよい。外巻矩形コイルの場合には、矩形ボイスコイルの製造が容易になるので、ボイスコイル組立体10の製造コストを安価に抑制することができる。また、内巻矩形コイルの場合には、内巻矩形コイルが固着される矩形ボビン12と矩形鉢巻部材14との固着面の面積を外巻矩形コイル13の場合に比べて大きくできるので、ボイスコイル組立体10の強度をさらに大きくすることができる。
図6は、本実施例のスピーカー1の軸上1mでの音圧特性の歪み特性を示すグラフであり、具体的には、増幅器を介して200Hzの正弦波信号を直列接続した矩形ボイスコイル11に入力する場合に、横軸が周波数で、縦軸が音圧レベルである。コイルである矩形ボイスコイル11に音声信号が供給されると、磁束線が発生して磁気回路5を構成する磁石及び軟磁性材料を通過する結果、これらの非線形特性により電流信号には非線形歪み成分が発生し、高いレベルの高調波歪が生じる。本実施例のスピーカー1では上記のように、矩形ボイスコイル11および磁気回路5を一組とすると、隣接する矩形ボイスコイル11および磁気回路5の組の間で、磁気回路5の磁石を反対方向に着磁するとともに矩形コイル13に流れる電流の向きが逆になるようにしたうえで、3つの矩形コイル13を並列接続している。一方、図7は、(図示しない)比較例のスピーカー1zの場合である。比較例のスピーカー1zでは、3つの磁気回路5のマグネット7を同一方向に着磁してあり、対応するそれぞれの矩形ボイスコイル11に流れる音声信号電流Iが、同一回転方向になるようにスピーカー端子40にそれぞれ接続される。比較例のスピーカー1zは、他の部分は共通するので、説明及び図示を省略する。
本実施例のスピーカー1では、全ての矩形ボイスコイル11に流れる音声信号電流が同一方向である比較例に比較して、隣接する矩形ボイスコイル11同士(11aおよび11b、あるいは、11bおよび11c)にほぼ同じ信号が供給される場合は、発生する磁束が逆向きになり、相互に打消すような関係になるので、矩形コイル13には誘導電流が流れにくくなる。その結果、2次、3次といった低次の高調波歪が低下するだけでなく、5次以上の高次の高調波歪が著しく減少する。一列に並ぶ3つの矩形ボイスコイル11のうちで、中央の矩形ボイスコイル11bに流れる音声信号電流の向きを反対にすれば、それぞれの矩形コイル13の自己インダクタンスを低下させるだけでなく、複数の矩形コイル13の間に発生する相互誘導の影響を低くすることができる。本実施例のスピーカー1では、他の矩形コイル13に音声信号が漏れにくくなり、歪成分が相対的に小さくなり、雑音の発生を抑えて、良好な音声再生が可能になる。
また、本実施例のスピーカー1の場合には、ボイスコイル組立体10が、3つの矩形ボイスコイル11の間に2つの矩形空間15が配置されている縦1列の格子状であるが、ボイスコイル組立体は、これらの1列の場合に限定されるものではなく、縦方向および横方向が2列以上であっても良い。スピーカー1は、様々な設計変更の要求に対応が可能で、磁気効率の高いそれぞれの磁気回路5を連結するフレーム4を用意することで、様々な大きさを有する平面振動板2に対応して、これを全面駆動するスピーカーを構成することができる。
また、本実施例のスピーカー1の場合には、ボイスコイル組立体10の矩形鉢巻部材14が、3つの矩形ボイスコイル11を格子状に連結し、これらの間に2つの矩形空間15を規定しているが、複数のボイスコイルの間に規定される空間は、矩形の場合に限られるものではなく、複数のボイスコイルを連結する鉢巻部材を用いるものであれば、円形等の他の環状の形状であってもよい。また、ボイスコイルを構成するボビンならびにコイルも、矩形の場合に限られずに円形、楕円形、トラック形、等の形状であってもよい。
図8は、本発明の他の好ましい実施形態によるボイスコイル組立体10aを説明する展開図である。ボイスコイル組立体10aは、先の実施例のボイスコイル組立体10に代えて、(図示しない)スピーカー1aの振動系を構成する部材であり、合計3個の矩形ボイスコイル11と、これらを縦1列横3列の格子状に連結する矩形鉢巻部材14に加えて、断面形状が矩形状に形成される補強矩形ボビン16を2つさらに備える。本実施例のスピーカー1aと、先の実施例のスピーカー1とは、ボイスコイル組立体の構成以外は共通である。上記の通り、3つの磁気回路5は、隣接する一組のマグネット7が、反対方向に異なる磁極性を有するように着磁されて配置される。したがって、先の実施例と同一部分には、同一の符号を付し、説明を省略する。
ボイスコイル組立体10aを構成する補強矩形ボビン16は、厚さが約0.08mmのアルミを基材として断面形状を約20.5mm×約20.5mmの矩形状に、そして、その全高を約5.0mmに形成されている。2つの補強矩形ボビン16は、それぞれ離隔して配置された3つの矩形ボイスコイル11の間に挟み込まれるように接着剤で連結され、その外周側を矩形鉢巻部材14で巻回される。したがって、補強矩形ボビン16の外壁面は、矩形鉢巻部材14の内壁面の一部と、格子状に隣り合う一組の矩形ボイスコイル11の矩形鉢巻部材14の内壁面が固着しない矩形ボビン12の外壁面と、に固着する。また、ボイスコイル組立体10aでは、これら2つの補強矩形ボビン16が、それぞれ矩形空間15を規定する。なお、ボイスコイル組立体10aでは、先述の実施例の通り、隣接する一組の矩形ボイスコイル11の矩形コイル13は、それぞれ反対方向に電流が流れるようにスピーカー端子に接続される。具体的には、両端に位置する矩形ボイスコイル11aの矩形コイル13および矩形ボイスコイル11cの矩形コイル13は、それぞれに流れる音声信号電流Iが、同一回転方向になるようにスピーカー端子にそれぞれ接続される。一方で、矩形ボイスコイル11aおよび11cに隣接する矩形ボイスコイル11bの矩形コイル13は、その反対の回転方向になるようにスピーカー端子40に接続される。
すなわち、ボイスコイル組立体10aは、隣り合う一組の矩形ボイスコイル11(11aおよび11b、あるいは、11bおよび11c)の間に、矩形鉢巻部材14のみならず、補強矩形ボビン16からなる矩形空間15が設けられて、矩形ボイスコイル11同士が離間して略格子状に連結している。したがって、ボイスコイル組立体10aは、矩形ボイスコイル11同士を密着させる構造にしなくても、平面振動板2を全面駆動するのに十分な強度を確保することができる。また、本実施例のように、矩形鉢巻部材14および補強矩形ボビン16を、矩形ボビン12と同一の材料を使って構成すれば、ボイスコイル組立体10aの製造コストを安価に抑制できる。
一方で、先の実施例のボイスコイル組立体10の場合には、矩形鉢巻部材14を備えることで剛性が向上するので、比較例の場合よりもローリング振動が抑制される。また、本実施例のボイスコイル組立体10aの場合には、補強矩形ボビン16を備えてさらに剛性が向上するので、ローリング振動を最も抑制できる。すなわち、先の実施例のボイスコイル組立体10の場合、あるいは、本実施例のボイスコイル組立体10aの場合には、平面振動板2を全面駆動することで、分割振動が発生しにくくて平坦な音圧周波数特性が得られる。
なお、本実施例のスピーカー1の場合には、ボイスコイル組立体10または10aが、3つの矩形ボイスコイル11の間に2つの矩形空間15が配置されている縦1列の格子状であるが、ボイスコイル組立体は、これらの1列の場合に限定されるものではなく、縦方向および横方向が2列以上であっても良い。スピーカー1は、様々な設計変更の要求に対応が可能で、磁気効率の高いそれぞれの磁気回路5を連結するフレーム4を用意することで、様々な大きさを有する平面振動板2に対応して、これを全面駆動するスピーカーを構成することができる。
図9は、本発明の他の好ましい実施形態によるスピーカー1dの構成を説明する展開図であり、説明に不要な一部の部品を除いた斜視図である。スピーカー1dは、長方形の平面振動板2と、ボイスコイル組立体10dと、フレーム4と、マグネットを含む2つの磁気回路5d1および5d2と、を備え、先の実施例のスピーカー1と外形寸法が異なる細長形の全面駆動の平面薄型スピーカーを実現している。したがって、先の実施例と共通する部分には、同一の符号を付し、説明を省略する。なお、図9のフレーム4は、ボイスコイル組立体10dのそれぞれの矩形ボイスコイル11d1ならびに11d2にそれぞれ接続する(図示しない)スピーカー端子40Aならびに40Bを背面側に有している。
図10は、ボイスコイル組立体10dを説明する展開図である。ボイスコイル組立体10dは、先の実施例のボイスコイル組立体10と同様にスピーカー1dの振動系を構成する部材であり、合計2個の一組の矩形ボイスコイル11(具体的には、11d1および11d2)と、これらを縦1列に連結する矩形鉢巻部材14と、断面形状が矩形状に形成される1個の補強矩形ボビン16と、を備える。このボイスコイル組立体10dでは、矩形ボイスコイル11および補強矩形ボビン16が、長軸方向に長い長方形である。また、ボイスコイル組立体10dは、金属箔から形成されてダンパーおよび接続線を兼ねる4つの導通補強部材17を備える。
矩形ボイスコイル11は、厚さが約0.08mmのアルミを基材として断面形状を約23.0mm×約8.0mmの矩形状に、そして、その全高を約4.7mmに形成される矩形ボビン12と、この矩形ボビン12に固着される矩形コイル13と、を含む。本実施例の矩形コイル13は、矩形ボビン12の外側壁面の一端側に固定されるその全高が約2.3mmの外巻矩形コイルであり、これらは接着剤で連結している。したがって、それぞれの矩形ボイスコイル11では、矩形ボビン12の外壁面が、矩形コイル13が固着しない他端側から約2.1mmに渡って、外面側に露出する。
一方、矩形鉢巻部材14は、厚さが約0.05mmのクラフト紙を基材として、その全高を約1.5mm、その断面形状を約70.0mm×約8.0mmの矩形状に形成した部材である。矩形鉢巻部材14は、内壁面に矩形ボビン12の外壁面を接着剤で固着して矩形ボイスコイル11d1および11d2を連結し、ボイスコイル組立体10dを構成する。また、ボイスコイル組立体10dを構成する補強矩形ボビン16は、厚さが約0.08mmのアルミを基材として断面形状を約23.0mm×約8.0mmの矩形状に、そして、その全高を約2.0mmに形成されている。補強矩形ボビン16は、2つの矩形ボイスコイル11d1と11d2との間に挟み込まれるように接着剤で連結され、その外周側を矩形鉢巻部材14で巻回される。したがって、補強矩形ボビン16の外壁面は、矩形鉢巻部材14の内壁面の一部と、一組の矩形ボイスコイル11d1および11d2の矩形鉢巻部材14の内壁面が固着しない矩形ボビン12の外壁面と、に固着する。また、ボイスコイル組立体10dでは、この補強矩形ボビン16が矩形空間15を規定する。
導通補強部材17は、導電性および弾性力を有する厚さ約50μmのリン青銅の金属箔で形成されている。導通補強部材17の基体17aは、長軸方向の長さ約27.0mmで、全高が約1.5mmの短冊状の部分である。導通補強部材17の基体17aは、矩形鉢巻部材14の外壁面であって矩形ボイスコイル11と矩形空間15との境界部分に対応する部分に固定されると、これらの境界部分を補強する。矩形ボイスコイル11と矩形空間15との境界部分に対応する部分とは、本実施例の場合には、ボイスコイル組立体10dを短軸方向から側面視した場合に、矩形ボビン12の外壁面と補強矩形ボビン16の外壁面とが、固着する部分である。具体的には、矩形ボイスコイル11d1と補強矩形ボビン16との境界部分の2箇所、または、矩形ボイスコイル11d2と補強矩形ボビン16との境界部分の2箇所、である。
つまり、4つの導通補強部材17は、矩形鉢巻部材14に長軸を挟むように取り付けられて、矩形ボイスコイル11d1と補強矩形ボビン16との境界部分と、矩形空間15を規定する補強矩形ボビン16と、補強矩形ボビン16と矩形ボイスコイル11d2との境界部分と、を補強する。したがって、ボイスコイル組立体10dでは、平面振動板2を全面駆動するのに十分な強度を確保することができる。スピーカー1dは、平面振動板2を全面駆動することで、分割振動が発生しにくくて平坦な周波数特性が得られる。
また、導通補強部材17の基体17aには、矩形ボイスコイル11d1および11d2のそれぞれの引出線の一端が、導通するようにそれぞれ接続されている。コイルの引出線の一端は、導通補強部材17の基体17aの表面にハンダ付けされている。図9ないし図10に図示するボイスコイル組立体10dでは、矩形ボイスコイル11d1の手前側の導通補強部材17(+)には、矩形コイル13の引出線のうち、巻始めの一端が接続されている。一方、奥側の導通補強部材17(−)には、矩形コイル13の引出線のうち、巻終わりの一端が接続されている。さらに、矩形ボイスコイル11d2の手前側の導通補強部材17(−)には、矩形コイル13の引出線のうち、巻終わりの一端が接続されている。一方、奥側の導通補強部材17(−)には、矩形コイル13の引出線のうち、巻始めの一端が接続されている。したがって、矩形ボイスコイル11d1の矩形コイル13および矩形ボイスコイル11d2の矩形コイル13は、それぞれに流れる音声信号電流Iが、反対の回転方向になるように(図示しない)スピーカー端子40Aおよび40Bにそれぞれ接続される。
さらに、2つの磁気回路5d1および5d2は、お互いのマグネット7が、反対方向に異なる磁極性を有するように着磁されて配置される。また、このボイスコイル組立体10dでは、上記の通り、矩形ボイスコイル11d1および11d2のそれぞれの矩形コイル13は、それぞれ反対方向に電流が流れるようにスピーカー端子に接続される。したがって、それぞれの矩形コイル13で発生する駆動力が、図示する上方向、あるいは下方向のいずれかの同一方向に揃うので、それぞれの矩形ボビン12を矩形鉢巻部材14で連結したボイスコイル組立体10dは、連結する平面振動板2の全面を上下に駆動することができる。
さらに、導通補強部材17の基体17aは、その中央付近から一体に延設されて断面がロール形状に成形されるダンパー可動部17bと、ダンパー可動部17bから延設されて折り返した平板状のダンパー固定部17cと、をさらに備える。ダンパー固定部17cは、フレーム5に接着剤で固定される。したがって、2つの導通補強部材17は、ダンパー可動部17bがボイスコイル組立体10dの振動に伴って変形できるので、先の実施例でのダンパー9に代わるボイスコイル組立体10dを振動可能に支持するダンパーを構成する。このボイスコイル組立体10dを用いるスピーカー1dは、ダンパーを備えることにより、平面振動板2およびボイスコイル組立体10dを含む振動系の動作を安定させて、良好な音声再生を実現することができる。
また、導通補強部材17の基体17aから延設されるダンパー固定部17cは、フレーム4に固定されるとともに、フレーム4に設けられる(図示しない)スピーカー端子40と、(図示しない)接続線を介して導通するように接続されている。つまり、矩形ボイスコイル11d1については、図9ないし図10に図示する手前側の導通補強部材17にスピーカー端子40Aの(図示しない)正極端子が接続線を介して接続し、奥側の導通補強部材17にスピーカー端子40Aの(図示しない)負極端子が接続線を介して接続する。同様に、矩形ボイスコイル11d2については、図9ないし図10に図示する奥側の導通補強部材17にスピーカー端子40Bの(図示しない)正極端子が接続線を介して接続し、手前側の導通補強部材17にスピーカー端子40Aの(図示しない)負極端子が接続線を介して接続する。
なお、導通補強部材17のダンパー可動部17bと、ダンパー固定部17cの形状は、本実施例の場合のような形状に限られない。ダンパー可動部17bは、更に細いアーム状のロールであってもよく、また、蝶ダンパーのように湾曲するものであってもよい。また、導通補強部材17の基体17aから延設されるダンパー固定部17cは、フレーム4に固定される平板状の部分のみならず、フレーム4に設けられるスピーカー端子40に代わるスピーカー端子としての(図示しない)切片部分を、さらに延設して形成するものであってもよい。このように導通補強部材17を形成すれば、ダンパー固定部17cとスピーカー端子とを導通させる上記のような接続線を省略することができる。
スピーカー1dでは、ダンパーを構成する2つの導通補強部材17のダンパー可動部17bおよびダンパー固定部17cを介して矩形ボイスコイル11d1および11d2にそれぞれ音声信号を供給することができるので、音声信号を供給する錦糸線等の接続線を削減することができる。導通補強部材17のダンパー可動部17bおよびダンパー固定部17cは、ボイスコイル組立体10dの全高よりもその全高が低い矩形鉢巻部材14に連結するので、磁気回路5に接触するのを回避して、スピーカー1dの薄型化を図ることができる。また、錦糸線等の接続線を削減できるので、さらにスピーカー1dの薄型化を図ることができる。
図11は、本発明の他の好ましい実施形態によるボイスコイル組立体10eを説明する展開図である。ボイスコイル組立体10eは、先の実施例のボイスコイル組立体10dと同様にスピーカー1dの振動系を構成する部材であり、合計2個の一組の矩形ボイスコイル11(具体的には、11d1および11d2)と、これらを縦1列に連結する矩形鉢巻部材14と、断面形状が矩形状に形成される1個の補強矩形ボビン16と、を備え、2つの磁気回路5d1および5d2は、お互いのマグネット7が、反対方向に異なる磁極性を有するように着磁されて配置される点で共通する。したがって、先の実施例と共通する部分には、同一の符号を付し、説明を省略する。
本実施例のボイスコイル組立体10eは、先の実施例における導通補強部材17に代えて金属箔から形成されて接続線を兼ねる4個の導通補強部材18を備え、また、矩形ボイスコイル11d1および11d2の間に配置される断面形状が矩形状に形成される1個の補強矩形ボビン16を備える、という点で相違する。導通補強部材18には、それぞれ錦糸線19の一端側がハンダ付けされて固定されている。補強矩形ボビン16は、上記の他の実施例と同様であり、説明を省略する。なお、このボイスコイル組立体10eを用いるスピーカーは、良好な音声再生を実現するように、他に(図示しない)ダンパーを備えてもよい。
導通補強部材18は、導電性および弾性力を有する厚さ約50μmのリン青銅の金属箔で形成されている。導通補強部材18は、長軸方向の長さ約60.0mmで、全高が約1.5mmの短冊状の部分である。導通補強部材18は、隣り合う一組の矩形ボイスコイル11d1および11d2の間に規定される矩形空間15の長軸方向の一辺(約23.0mm)よりも長い全長を有するので、矩形鉢巻部材14の外壁面であって矩形ボイスコイル11と矩形空間15との境界部分に対応する部分に固定されると、これらの境界部分を補強する。したがって、ボイスコイル組立体10eでは、平面振動板2を全面駆動するのに十分な強度を確保することができる。スピーカー1eは、平面振動板2を全面駆動することで、分割振動が発生しにくくて平坦な周波数特性が得られる。
また、導通補強部材18には、矩形ボイスコイル11d1および11d2のそれぞれの引出線の一端が、導通補強部材に導通するように接続されている。図11に図示するボイスコイル組立体10eでは、手前側の導通補強部材18には、矩形ボイスコイル11d1の矩形コイル13の引出線のうち、巻始めの一端が接続されている。一方、奥側の導通補強部材18(−)には、矩形コイル13の引出線のうち、巻終わりの一端が接続されている。さらに、矩形ボイスコイル11d2の手前側の導通補強部材18(−)には、矩形コイル13の引出線のうち、巻終わりの一端が接続されている。一方、奥側の導通補強部材18(−)には、矩形コイル13の引出線のうち、巻始めの一端が接続されている。
また、それぞれの導通補強部材18は、錦糸線19を介してフレーム4に設けられる(図示しない)スピーカー端子40Aおよび40Bと導通するようにそれぞれ接続されている。したがって、矩形ボイスコイル11d1の矩形コイル13および矩形ボイスコイル11d2の矩形コイル13は、それぞれに流れる音声信号電流Iが、反対の回転方向になるように(図示しない)スピーカー端子40Aおよび40Bにそれぞれ接続される。それぞれの矩形コイル13で発生する駆動力が、図示する上方向、あるいは下方向のいずれかの同一方向に揃うので、それぞれの矩形ボビン12を矩形鉢巻部材14で連結したボイスコイル組立体10dは、連結する平面振動板2の全面を上下に駆動することができる。ボイスコイル組立体10eを用いるスピーカー1dでは、2組の導通補強部材18および錦糸線19を介して矩形ボイスコイル11d1および11d2に音声信号を供給することができる。先の実施例の導通補強部材17の場合に比較して、導通補強部材18を含むボイスコイル組立体10eが軽量化できるので、再生音圧レベルを高めるスピーカー1dを実現できる。
導通補強部材17または18は、例えば、ベリリウム銅等のリン青銅以外の他の金属箔から形成されるものであってもよい。導通補強部材17または18は、矩形鉢巻部材14の外壁面であって矩形ボイスコイル11と矩形空間15との境界部分に対応する部分を補強するように固定されるものであれば、短冊状に限らず、折曲部分を含む構成であっても良い。また、先の実施例の導通補強部材17または18は、矩形ボイスコイル11d1および11d2の引出線の一端が接続して、これらを導通させているが、他の手段により矩形ボイスコイル11d1および11d2が接続されている場合には、必ずしも引出線の一端を接続しなくてもよい。
上記実施例のスピーカー1dまたは1eでは、2つの磁気回路5d1および5d2の磁石を同一方向に着磁してあり、対応するそれぞれの矩形ボイスコイル11に流れる音声信号電流Iが、同一回転方向になる比較例の(図示しない)スピーカー1yに比較して、2次、3次といった低次の高調波歪が低下するだけでなく、5次以上の高次の高調波歪が減少する。一列に並ぶ2つの矩形ボイスコイル11の2つの矩形コイル13に流れる音声信号電流の向きを反対にすれば、それぞれの矩形コイル13の自己インダクタンスを低下させるだけでなく、2つ矩形コイル13の間に発生する相互誘導の影響を低くすることができる。本実施例のスピーカー1eでは、他の矩形コイル13に音声信号が漏れにくくなり、歪成分が相対的に小さくなり、雑音の発生を抑えて、良好な音声再生が可能になる。
図12は、本発明の他の好ましい実施形態によるデジタルスピーカー装置100を説明するブロックダイアグラムである。デジタルスピーカー装置100は、先の実施例のスピーカー1と、スピーカー1が取り付けられるキャビネット41と、デジタルスピーカーの駆動回路50と、から構成される。デジタルスピーカー装置100は、駆動回路50の入力端子Inputに入力されるデジタル音声信号を、D/A変換器を介してアナログ音声信号に変換することなくスピーカー1へ出力し、スピーカー1が音声信号を音波に変換して音声再生を行なう音響再生装置である。
具体的には、スピーカー1は、3つの矩形ボイスコイル11を含むボイスコイル組立体10を含み、それぞれの矩形ボイスコイル11のそれぞれの矩形コイル13は、キャビネット41のスピーカー端子42A、42Bおよび42Cにそれぞれ接続する。つまり、キャビネット41のスピーカー端子42A、42Bおよび42Cは、スピーカー1のスピーカー端子40A、40Bおよび40Cにそれぞれ接続する。また、駆動回路50は、入力される音声信号を、スピーカー1の3つの矩形ボイスコイル11へデジタル信号で出力して音声再生が可能なように、ΔΣ変調する。駆動回路50は、音声信号をデジタル変調する変調回路51と、変調回路51の3つの出力信号をそれぞれ増幅する増幅器52A、52Bおよび52Cと、増幅器52A、52Bおよび52Cがそれぞれ接続される出力端子53A、53B、53Cを有する。3つの出力端子53A、53B、53Cは、それぞれの矩形コイル13に対応するスピーカー端子42A、42Bおよび42Cにそれぞれ接続する。
図13は、デジタルスピーカー装置100のボイスコイル間の誘導を説明するグラフである。本実施例の駆動回路50の変調回路51における搬送波信号の周波数は、約6MHzである。したがって、6MHzの矩形波信号をボイスコイルスピーカー1の矩形コイル13の1つに接続するスピーカー端子40Aに入力する場合に、隣の矩形コイル13へ漏れる搬送波信号(Order=1)とその2次から4次の高調波成分(Order=2〜4)を測定する。図13では、隣接する一組の磁気回路5のマグネット7が、反対方向に異なる磁極性を有するように着磁され、ボイスコイル組立体10の隣接する一組の矩形ボイスコイル13が、それぞれ反対方向に電流が流れるようにスピーカー端子40に接続される実施例1のスピーカー1の場合(a)を右側に、3つの磁気回路5のマグネット7を同一方向に着磁してあり、対応するそれぞれの矩形ボイスコイル11に流れる音声信号電流Iが、同一回転方向になるようにスピーカー端子40にそれぞれ接続される比較例のスピーカー1zの場合(b)を左側に、棒グラフ表示している。
本実施例のデジタルスピーカー装置100では、比較例のスピーカー1zを用いる場合に比較して、搬送波信号の漏洩が数dB低下する。それだけでなく、搬送波信号の2次〜4次の高調波成分の漏洩もそれぞれ低下する。本実施例のデジタルスピーカー装置100を構成するスピーカー1のボイスコイル組立体10では、隣接する矩形ボイスコイル11同士(11aおよび11b、あるいは、11bおよび11c)にほぼ同じ信号が供給される場合は、発生する磁束が逆向きになり、相互に打消すような関係になるので、矩形コイル13にはさらに誘導電流が流れにくくなる。本実施例デジタルスピーカー装置100では、複数の矩形コイル13の間に発生する相互誘導の影響を実質的に低くすることができるので、他の矩形コイル13に音声信号が漏れにくくなり、アナログ信号への変換精度を向上させることができる。デジタルスピーカー装置100では、歪成分が相対的に小さくなり、雑音の発生を抑えて、良好な音声再生が可能になる。
図14は、本実施例のデジタルスピーカー装置100において、上記実施例のスピーカー1を用いる場合のスピーカーの軸上1mでの音圧特性の歪み特性を示すグラフである。また、図15は、デジタルスピーカー装置100において、スピーカー1を先の比較例のスピーカー1zに変更した場合のスピーカーの軸上1mでの音圧特性の歪み特性を示すグラフである。具体的には、それぞれ400Hzの正弦波信号を駆動回路50に入力する場合に、音波として再生される音圧波形に現れる高調波歪成分を、横軸が周波数で縦軸が音圧レベルで表示している。
図14および15に示すように、デジタルスピーカー装置100において実施例のスピーカー1を用いる場合は、比較例のスピーカー1zに比較して、2次、3次といった低次の高調波歪が低下するだけでなく、5次以上の高次の高調波歪が著しく減少する。本実施例デジタルスピーカー装置100では、隣接する矩形ボイスコイル11同士で発生する磁束が逆向きになり、相互に打消すような関係になるので、複数の矩形コイル13の間に発生する相互誘導の影響が低くなるからである。本実施例のデジタルスピーカー装置100では、歪成分が相対的に小さくなり、アナログ信号への変換精度を向上させて雑音の発生を抑え、良好な音声再生が可能になる。
なお、スピーカー1は、他の先述の実施例のスピーカー1a、1d、1eのいずれかでもよい。また、駆動回路50の変調回路51は、出力するコイルの数が3つである場合以外にも、出力数に応じた信号変換を施して信号を出力することができるものであればよい。また、駆動回路50の増幅器52は、音声信号を増幅する増幅器であればよく、D級増幅を行なうスイッチングアンプでもよく、変調回路51に含まれていてもよい。また、変調回路51ないし増幅器52は、PWM変調器、あるいは、ΔΣ変調器を含むデジタルスピーカー駆動回路であってもよい。
本発明のスピーカーならびにデジタルスピーカー装置は、平面振動板を備えるスピーカーのみならず、ヘッドホンにも適用が可能である。
1、1a、1d、1e スピーカー
2 スピーカー振動板
3 エッジ
4 フレーム
5 磁気回路
6 プレート
7 マグネット
8 ヨーク
9 ダンパー
10〜10e ボイスコイル組立体
11、11d1、11d2 矩形ボイスコイル
12 矩形ボビン
13 矩形コイル
14 矩形鉢巻部材
15 矩形空間
16 補強矩形ボビン
17、18 導通補強部材
20 格子状連結部
21 矩形振動面部
22 外周振動面部
40、40A〜40C スピーカー端子
41 キャビネット
42、42A〜42C スピーカー端子
50 駆動回路
51 変調回路
52 増幅器
53A〜53C 出力端子
100 デジタルスピーカー装置

Claims (11)

  1. ボビンおよび該ボビンに固着されるコイルを含むボイスコイルと、複数の該ボイスコイルを連結する鉢巻部材と、を有するボイスコイル組立体と、該ボイスコイル組立体の該コイルが配置される磁気空隙を有する磁気回路と、それぞれの該コイルの両端が接続される複数のスピーカー端子と、該ボイスコイル組立体に固着されるスピーカー振動板と、該スピーカー振動板の外周端を振動可能に支持するエッジと、該エッジの外周端ならびに該磁気回路が連結するフレームと、を備え、
    該磁気回路が、平板状のプレートをそれぞれ冠した複数のマグネットと、該マグネットと固着するヨークと、を備え、該プレートと該ヨークの間に該磁気空隙を形成し、隣接する一組の該マグネットが、反対方向に異なる磁極性を有するように着磁され、
    該ボイスコイル組立体の隣接する一組の該ボイスコイルが、それぞれ反対方向に電流が流れるように該スピーカー端子に接続される、
    スピーカー。
  2. 前記ボイスコイル組立体の前記ボビンが、断面形状が矩形状に形成される矩形ボビンであり、該矩形ボビンに固着される前記コイルが、断面形状が矩形状に形成される矩形コイルであり、前記ボイスコイルが、該矩形ボビンおよび該矩形ボビンに固着される該矩形コイルを含む矩形ボイスコイルであり、前記鉢巻部材が、複数の該矩形ボイスコイルを格子状に連結する矩形鉢巻部材であり、
    隣り合う一組の該矩形ボイスコイルの間に規定される該ボイスコイル組立体の前記空間が、断面形状が矩形状の矩形空間であり、
    前記磁気回路の前記該磁気空隙が、矩形平板状の前記プレートと前記ヨークとの間で矩形状に形成される、
    請求項1に記載のスピーカー。
  3. 前記ボイスコイル組立体が、前記矩形鉢巻部材の内壁面の一部が、複数の前記矩形ボイスコイルの前記矩形ボビンのいずれかの外壁面に固着するとともに、該矩形鉢巻部材の該内壁面が固着しない該矩形ボビンの外壁面と、該矩形鉢巻部材の内壁面の該矩形ボビンの外壁面と固着しない部分とが、隣り合う一組の該矩形ボイスコイルの間に矩形空間を規定し、
    前記磁気回路が、前記矩形の前記磁気空隙の角部に該ボイスコイル組立体の該矩形鉢巻部材が配置される挿通溝を有する、
    請求項2に記載のスピーカー。
  4. 前記ボイスコイル組立体が、断面形状が矩形状に形成される補強矩形ボビンをさらに備え、
    該補強矩形ボビンの外壁面が、前記矩形鉢巻部材の内壁面の一部と、格子状に隣り合う一組の前記矩形ボイスコイルの該矩形鉢巻部材の該内壁面が固着しない該矩形ボビンの外壁面と、に固着して、該補強矩形ボビンが前記矩形空間を規定する、
    請求項2または3に記載のスピーカー。
  5. 前記ボイスコイル組立体の前記矩形ボビン、前記矩形鉢巻部材、または、前記補強矩形ボビンが、クラフト紙、スパイラル紙の紙材料、もしくは、キャプトン、シルター、ティルの樹脂材料、もしくは、アルミ、または、チタンを含む金属材料、のいずれかの材料で形成されている、
    請求項2から4のいずれかに記載のスピーカー。
  6. 前記ボイスコイル組立体の前記矩形コイルが、前記矩形ボビンの外壁面に固定される外巻矩形コイルである、
    請求項2から5のいずれかに記載のスピーカー。
  7. 前記ボイスコイル組立体の前記矩形コイルが、前記矩形ボビンの内壁面に固定される内巻矩形コイルである、
    請求項2から5のいずれかに記載のスピーカー。
  8. 前記ボイスコイル組立体が、いずれかの前記矩形コイルの引出線の一端が接続する金属箔から形成される導通補強部材をさらに備え、
    該導通補強部材が、前記矩形鉢巻部材の外壁面であって前記矩形ボイスコイルと前記矩形空間との境界部分に対応する部分に固定される、
    請求項2から7のいずれかに記載のスピーカー。
  9. 前記ボイスコイル組立体の前記矩形空間を規定する前記矩形鉢巻部材または前記補強矩形ボビンと、前記磁気回路または前記フレームと、を連結して、該ボイスコイル組立体を振動可能に支持するダンパーをさらに備える、
    請求項2から8のいずれかに記載のスピーカー。
  10. 前記ボイスコイル組立体の前記導通補強部材が、短冊状の基体から一体に延設されるダンパー可動部と、該ダンパー可動部から延設されるダンパー固定部と、をさらに備え、
    該ダンパー固定部が、該フレームまたは前記磁気回路に連結され、接続線を介して前記スピーカー端子と導通するように接続される、
    請求項8に記載のスピーカー。
  11. 前記ボイスコイル組立体を含む請求項1から10のいずれかに記載のスピーカーと、前記ボイスコイルの複数の前記コイルがそれぞれ接続する前記スピーカー端子に接続する複数の出力端子を有する駆動回路と、を備える、
    デジタルスピーカー装置。





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