JP2013205232A - 携帯用動作チェッカー - Google Patents
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Abstract
【解決手段】電源部と、電池を電源とした交流発生回路を有する交流発生器と、交流発生回路から発生した電圧を昇圧し、高電圧により作動する電気回路またはデバイスのチェック電圧を得る昇圧回路とを、携帯可能な外装ケーシングに収納して携帯用動作チェッカーを作製する。使用時には、電池を電源として交流発生回路から発生した電圧を、昇圧回路により昇圧してチェック電圧を得る。このチェック電圧を、高電圧により作動する電気回路またはデバイスに印加することで、電気回路またはデバイスの動作チェックを行うことができる。
【選択図】図1
Description
また、充電中にも、充電表示回路の短絡などにより液晶表示部から充電状態の表示が消えてしまう場合がある。そのため、停電状態を示す表示に対する信頼性は低く、その後に行われる停電復旧作業の安全性に疑問が残った。
携帯用動作チェッカーの大きさは、カバンまたは検査員のポケットに収納可能な大きさが好ましい。また、携帯用動作チェッカーの重さは、電池を含めて成人男性が片手で持ち運べる重さ(例えば2kg以下)が好ましい。
電池としては、各種の一次電池(マンガン乾電池、アルカリ乾電池、リチウム一次電池、酸化銀電池、空気亜鉛電池など)の他、各種の二次電池(ニカド電池、ニッケル水素電池、リチウム二次電池、リチウムイオン電池など)を採用することができる。
ここでいう「高電圧」とは、600V〜2.5kVである。直流電圧でも交流電圧でもよい。600V未満では充電電流が十分ではなく動作チェックができない。また、2.5kVを超えれば、電気絶縁が維持できず検査員の感電の恐れがある。特に、2.0kV〜2.2kVとした方が、電気素子の定格を超えないという理由により好ましい。
高電圧により作動する電気回路またはデバイスを搭載した対象物としては、例えば、交流用のものとして、蛍光灯用安定器,オゾナイザーなどが挙げられる。また、直流用のものとしては、スパッタリング電源,複写機用電源などが挙げられる。その他、高電圧用(直流または交流)のメタルケーブルまたはメタルバイパスケーブルの端末またはそれらの接続材、開閉器ブッシングなどが挙げられる。
ただし、この発明における「電気回路またはデバイス」としては、メタルケーブルまたはメタルバイパスケーブルの端末またはそれらの接続材の中心導体と、中心導体の外周面から離間して設けられた電極との間で誘起された電圧によって動作され、かつメタルケーブルまたはメタルバイパスケーブルの状態を報知するものを採用した方が望ましい。この場合、チェック電圧は中心導体に印加するようにした方が望ましい。
メタルケーブルの端末またはメタルケーブルの接続材と、メタルバイパスケーブルの端末またはメタルバイパスケーブルの接続材としては、例えば直線接続筒、T分岐接続筒、絶縁栓、コネクタ、π分岐アダプタなどを採用することができる。
電極の形状は任意である。例えば板形状、リング形状、ハーフリング状(C形状)などを採用することができる。
「中心導体の外周面から離間した状態」とは、メタルケーブルまたはメタルバイパスケーブルの端末またはそれらの接続材において、中心導体の外周面からこの外周面より外方へ所定の長さ離間した電気的な絶縁状態をいう。
携帯用動作チェッカーの出力端子が接続されるのは、メタルケーブルまたはメタルバイパスケーブルが接続される前の端末内の導体接続端子(中心導体)、または、メタルケーブルまたはメタルバイパスケーブルが接続される前の接続材に内蔵された中心導体などである。
ここでいう「報知」とは、人間の視覚、聴覚などを利用し、メタルケーブルまたはメタルバイパスケーブルの所定の状態を第三者に知らせる(警報を含む)ことをいう。ここでの電気回路は報知回路である。報知回路とは、その報知を行う報知器を作動させる回路である。
ここでいう電気光学素子としては、例えば、発光ダイオード(LED)の他、EL素子、発光ランプ、液晶ディスプレイを採用することができる。
発光ダイオードとして高輝度発光ダイオードを採用してもよい。高輝度発光ダイオードとは、例えば1000mcdの輝度を有した発光素子である。高輝度発光ダイオードを採用することで、一般的な発光ダイオードに比べて、より明るく点灯または点滅させることができる。高輝度発光ダイオードを10mcd以上で点灯または点滅させるために必要な電流は、20μA以上である。発光素子の点滅間隔は任意である。例えば、0.1〜3秒間隔である。
電気光学素子の使用数は任意である。例えば、液晶ディスプレイのみ、発光ダイオードのみ、または液晶ディスプレイが1つと、発光ダイオードが1つとの合計2つ以上などである。
メタルケーブルまたはメタルバイパスケーブルには交流電圧が充電されるため、報知回路は整流回路を有している。報知回路は各種の基板に設けられる。
ここでのデバイスとは、メタルケーブルまたはメタルバイパスケーブルの状態を報知するデバイスをいう。具体的には、液晶モジュール、圧電素子、各種のセンサなどを採用することができる。デバイスの使用数は任意である。1つまたは2つ以上でもよい。
スリーブ金具の素材としては、例えばアルミニウム合金などの導電性を有した金属を採用することができる。スリーブ金具は、その軸線上に中心導体を配置した状態で、中心導体の外周に配置される。中心導体とスリーブ金具との間には、絶縁素材からなる絶縁層が介在され、スリーブ金具の絶縁状態が維持されている。スリーブ金具には、例えば外周面などに接地(アース)線が接続される。
出力端子の形状は任意である。例えば、丸棒、角棒などの棒形状の他、円筒、角筒などの筒形状を採用することができる。
アース端子は、出力端子から離間し、かつ出力端子を中心とした半径方向に長い端子であれば、その大きさ、形状は任意である。例えば、アース端子が板片の場合、その外観形状としては円形、楕円形、三角形または四角形以上の多角形などを採用することができる。
また、外装ケーシングのうち、出力端子とアース端子とが設けられる位置もそれぞれ任意である。例えば、外装ケーシングが直方体の筐体の場合には、外装ケーシングの長さ方向の一端面における離間した2つの位置(一端部と他端部など)でもよい。
ただし、これらのアース端子の大きさや形状、外装ケーシング上での出力端子とアース端子との形成位置は、出力端子を中心導体に当接した状態で、スリーブ金具の外周縁にアース端子が当接(接地)する条件を満足しなければならない。
交流発生回路としては、例えば、タイマーIC/555発信回路などを採用することができる。その他、LC発信器やCR発信器および水晶発振器などでもよい。このうち、回路構成の簡便性、安定度、コストの観点からタイマーIC/555発振回路が好ましい。
このうち、整流回路としては、例えば(多段式)コッククロフトウォルトン回路、ダイオード型半波,全波整流回路などを採用することができる。
また、トランスとしては、例えば圧電トランスなどを採用することができる。圧電トランスとは、電圧の印加により形状が変化する圧電セラミックスを本体とし、圧電セラミックスに入力側から電圧を印加し、圧電逆効果により圧電セラミックスを機械的に大きく振動させるものである。これにより、出力側で機械的歪みを発生させ、これを圧電効果により電荷として出力することで、入力側より高い電圧を出力側から得られる。
外装ケーシングの外観形状は任意である。例えば直方体、楕円体などが挙げられる。
ここでいう「携帯可能な大きさ」とは、成人男性が片手で持ち運べる大きさである。外装ケーシングが筐体である場合の一例を挙げれば、長さ5〜30cm、幅3〜20cm、厚さ1〜5cmなどである。
携帯用動作チェッカーは、持ち運びできる大きさの外装ケーシングの内部空間に、電源部、交流発生器および昇圧回路が収納された電子検査機器としたため、携帯が可能でかつ必要に応じて、高電圧により作動する電気回路またはデバイスの動作チェックを行うことができる。
電気回路またはデバイスの動作チェック時には、例えば、現場において、メタルケーブルまたはメタルバイパスケーブルの配線の前に、外装ケーシングを握り、チェック電圧を中心導体に印加することで、携帯用動作チェッカーを使用し、高電圧により動作する電気回路またはデバイスが正常に動作しているか否かのチェックを行うことができる。
インバータ86は、電源部89からの4.5Vの直流電圧を、最大値が600Vの交流電圧として出力可能なものである。具体的には、インバータ86として、2個のBJTを一定の周期で交互にオンオフすることにより、変圧器の1次側の励磁電流の方向を切り換え、2次側に交流電圧を発生させることで、DC4.5VからAC600Vが得られるものを採用している。
BJT96は、トリガ信号発生部95からのトリガ信号を使用し、多段式整流回路72により発生した2400Vの直流のチェック電圧を、50Hzまたは60Hzの交流電圧に変換する。BJT96の出力部は、出力端子91に電気的に接続されている。
アース端子94は、内部で高電圧が発生する携帯用動作チェッカー10において、漏電電流による感電事故および機器破損を防止するもので、スリーブ金具18に電気的に接続された接地線を利用し、携帯用動作チェッカー10の接地アースを得る導電性材料からなる部材である。アース端子94は出力端子91から離間し、かつ出力端子91を中心とした半径方向に長い矩形状の板片である。出力端子91からアース端子94までの離間距離は、複数の口径が存在する直線接続筒12において、最小口径の直線接続筒12における略中心導体13からスリーブ金具18までの離間距離で、アース端子94の長さは、その最小口径の直線接続筒12と最大口径の直線接続筒12との外径の差と略同一である。
充電表示器Aは、高圧バイパスケーブル(メタルバイパスケーブル)11の一端部に接続された直線接続筒(接続材)12に設けられ、直線接続筒12の中心導体13の外周面から離間して設けられた埋め込み電極14と、直線接続筒12の外周面に設けられ、中心導体13と埋め込み電極14との間で誘起された電圧によって、高圧バイパスケーブル11が充電状態であることを表示する反射型の液晶ディスプレイ60と、赤色に発光する2対の高輝度発光ダイオード15と、液晶ディスプレイ60および高輝度発光ダイオード15用の充電表示回路(報知回路)が形成された回路基板16とを備えている。
高圧バイパスケーブル11は、6.6kVの高圧送電用のもので、ケーブル中心に配置される導体と、導体を覆う架橋ポリエチレンの絶縁層と、絶縁層の外周面を覆う銅編組である遮蔽層と、遮蔽層の外周面を覆う塩化ビニルからなる被覆(シース)とにより構成された架橋ポリエチレン絶縁ビニルシースケーブルである。
各ロック用スライド金具19は、各スリーブ金具18の長さ方向の中間部に外挿されるアルミニウム合金製の厚肉な円筒体である。各ロック用スライド金具19の先部は、内径を一定にして、先方向へ向かって徐々に薄肉化されている。また、各ロック用スライド金具19の内周面のうち、元側の略半分の領域には、幅が広い環状溝19aが形成されている。環状溝19aの奥面と前記スリーブ金具18の厚肉な元部の先側の端面との間には、各ロック用スライド金具19を、対応するストッパリング50の方向へ付勢するロック用コイルばね27が挿入されている。
前記外部金具20は、上下部が後述する中間金具65となった厚肉なアルミニウム合金製の円筒体で、両端の開口部を両スリーブ金具18の元部に外挿させることで、両スリーブ金具18を連結させる部材である。
両光学素子固定金具30の中央部の表側には、前記反射型の液晶ディスプレイ60が設けられている。各液晶ディスプレイ60は、太陽光などの外光を反射することで、充電を略した「充」という文字を液晶表示する。
両光学素子固定金具30の長さ方向の両端部の表側には、1対ずつ前記高輝度発光ダイオード15が配設されている。各高輝度発光ダイオード15は10mcdで発光する。
中心導体13は、その軸線が外部半導電層17の軸線と合致した銅合金製の直線的な細長いスリーブである。中心導体13には、両高圧バイパスケーブル11を接続した際、内部空気が外部へ漏れるように空気抜き孔が形成されている。前記中心導体13の空気抜き孔の両端には、前記大径部13aが配設されている。中心導体13の両大径部13aには、2本の高圧バイパスケーブル11の端部が電気的に接続されるように構成されている。
また、埋め込み電極14の上部および下部には、短尺な一対の突起14aが一体形成されている。両突起14aの先端面には、埋め込み電極14の製造時に用いられる電極固定用の孔14bが形成されている。
この動作チェック時には、外装ケーシング90を握り、外装ケーシング90から突出した出力端子91を中心導体13の一方の大径部13aに挿入するとともに、アース端子94をスリーブ金具18の外周縁に押し当てる。このとき、出力端子91からアース端子94までの離間距離は、複数の口径が存在する直線接続筒12において、最小口径の直線接続筒12における略中心導体13からスリーブ金具18までの離間距離とし、かつアース端子94の長さ(出力端子91を中心とした半径方向における長さ)を、それぞれ市販品の最小口径の直線接続筒12と最大口径の直線接続筒12との外径の差と略同一としている。そのため、口径が異なる全ての市販の直線接続筒12に搭載された充電表示回路の動作チェックを行うことができる。
また、充電表示回路の動作チェック時には、アース端子94をスリーブ金具18の外周縁に当接して動作チェックを行うため、仮に漏電電流が発生しても、漏電電流をアース端子94からスリーブ金具18を経て大地に流すことができ、感電事故および機器破損を防止することができる。
11 高圧バイパスケーブル(メタルバイパスケーブル)、
12 直線接続筒(接続材)、
13 中心導体、
14 埋め込み電極(電極)、
16 回路基板(電気回路)、
18 スリーブ金具
72 多段式整流回路(昇圧回路)、
86 インバータ(交流発生回路)、
88 電池、
89 電源部、
90 外装ケーシング、
91 出力端子、
94 アース端子。
Claims (3)
- 電池が収納される電源部と、
前記電池を電源とした交流発生回路と、
該交流発生回路により発生した電圧を昇圧し、高電圧により作動する電気回路またはデバイスのチェック電圧を得る昇圧回路と、
前記電源部、前記交流発生器および前記昇圧回路を収納する携帯可能な大きさの外装ケーシングとを備え、
このチェック電圧を前記電気回路または前記デバイスに印加することで、前記電気回路または前記デバイスの動作チェックを行う携帯用動作チェッカー。 - 前記電気回路または前記デバイスは、メタルケーブルまたはメタルバイパスケーブルの端末またはそれらの接続材の中心導体と、該中心導体の外周面から離間して設けられた電極との間で誘起された電圧によって動作され、かつ前記メタルケーブルまたはメタルバイパスケーブルの状態を報知するもので、
前記チェック電圧は、通電停止状態の前記中心導体に印加される請求項1に記載の携帯用動作チェッカー。 - 前記メタルケーブルまたはメタルバイパスケーブルの端末またはそれらの接続材は、前記中心導体を中心として該中心導体の外周に配置され、かつ接地される導電性のスリーブ金具を有し、
前記外装ケーシングに元部が固定され、かつ先部が前記中心導体に当接される前記チェック電圧用の出力端子を有し、
前記外装ケーシングのうち、前記出力端子の元部の固定位置から離間した位置に、該出力端子を中心とした半径方向に長く、かつ前記スリーブ金具の外周縁に当接されるアース端子を設けた請求項2に記載の携帯用動作チェッカー。
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