JP2013203468A - グルーラベル付き容器 - Google Patents
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Abstract
【課題】 ラベル基材に皺などが生じ難く、比較的安価に製造できるグルーラベル付き容器を提供する。
【解決手段】 本発明のグルーラベル付き容器1は、ラベル基材2と、水系接着剤3と、前記ラベル基材2が前記水系接着剤3を用いて貼付された容器4と、を有し、前記ラベル基材2が、ポリスチレン系の発泡層5と、前記発泡層5の第1面51に積層された表面平滑スキン層6と、を有し、前記ポリスチレン系の発泡層5の第2面52に前記水系接着剤が直接接し、前記発泡層5の第2面52を前記容器4側に向けて前記ラベル基材2が貼付されている。
【選択図】 図1
【解決手段】 本発明のグルーラベル付き容器1は、ラベル基材2と、水系接着剤3と、前記ラベル基材2が前記水系接着剤3を用いて貼付された容器4と、を有し、前記ラベル基材2が、ポリスチレン系の発泡層5と、前記発泡層5の第1面51に積層された表面平滑スキン層6と、を有し、前記ポリスチレン系の発泡層5の第2面52に前記水系接着剤が直接接し、前記発泡層5の第2面52を前記容器4側に向けて前記ラベル基材2が貼付されている。
【選択図】 図1
Description
本発明は、グルーラベルが容器に貼付されたグルーラベル付き容器に関する。
グルーラベルは、紙製のラベル基材と、ラベル基材の裏面の水系接着剤と、を有する。グルーラベル付き容器は、前記水系接着剤を介してラベル基材を容器に貼り付けたものである。
紙製のラベル基材は、安価であり、又、水系接着剤の乾燥を阻害しないないので、グルーラベル用の基材として、従来から広く使用されている。
しかしながら、前記紙製のラベル基材は、耐水性に劣り、ラベル基材に水が付着することによって、部分的に皺が生じるなどの問題が生じる。
紙製のラベル基材は、安価であり、又、水系接着剤の乾燥を阻害しないないので、グルーラベル用の基材として、従来から広く使用されている。
しかしながら、前記紙製のラベル基材は、耐水性に劣り、ラベル基材に水が付着することによって、部分的に皺が生じるなどの問題が生じる。
特許文献1には、結晶性ポリオレフィン系樹脂20〜80重量%及び表面処理剤により親水化された無機微細粉末80〜20重量%からなる樹脂組成物100重量部に対して、酸変性ポリオレフィン及び/又はシラノール変性ポリオレフィン0.01〜100重量部を含む樹脂延伸フィルムを、グルーラベルの基材として用いることが開示されている。
かかる樹脂延伸フィルムは、紙製の基材に比して、耐水性に優れている。
しかしながら、特許文献1の樹脂延伸フィルムは、比較的高価である。
一方、ラベル基材として比較的安価な合成樹脂フィルムを用いると、水系接着剤が乾燥し難い上、そのラベル基材を容器に巻き付けた際、ラベル基材が初期貼付位置からずれ易い。
かかる樹脂延伸フィルムは、紙製の基材に比して、耐水性に優れている。
しかしながら、特許文献1の樹脂延伸フィルムは、比較的高価である。
一方、ラベル基材として比較的安価な合成樹脂フィルムを用いると、水系接着剤が乾燥し難い上、そのラベル基材を容器に巻き付けた際、ラベル基材が初期貼付位置からずれ易い。
本発明の目的は、ラベル基材に皺などが生じ難く、ラベル基材が所定位置に貼付され、比較的安価に製造できるグルーラベル付き容器を提供することである。
本発明のグルーラベル付き容器は、ラベル基材と、水系接着剤と、前記ラベル基材が前記水系接着剤を用いて貼付された容器と、を有し、前記ラベル基材が、ポリスチレン系の発泡層と、前記発泡層の第1面に積層された表面平滑スキン層と、を有し、前記ポリスチレン系の発泡層の第2面に前記水系接着剤が直接接し、前記発泡層の第2面を前記容器側に向けて前記ラベル基材が貼付されている。
本発明の好ましいグルーラベル付き容器は、前記発泡層の第2面の算術平均粗さ(Ra)が、0.3μm〜5μmである。
本発明のさらに好ましいグルーラベル付き容器は、前記発泡層内に、複数の空隙が形成されており、前記発泡層の厚み方向に隣接する空隙を仕切る壁部の厚みが、1μm〜10μmである。
本発明のさらに好ましいグルーラベル付き容器は、前記ポリスチレン系の発泡層の発泡倍率が、2倍〜10倍である。
本発明のさらに好ましいグルーラベル付き容器は、前記発泡層内に、複数の空隙が形成されており、前記発泡層の厚み方向に隣接する空隙を仕切る壁部の厚みが、1μm〜10μmである。
本発明のさらに好ましいグルーラベル付き容器は、前記ポリスチレン系の発泡層の発泡倍率が、2倍〜10倍である。
本発明のグルーラベル付き容器は、ラベル基材がポリスチレン系の発泡層を有するので、耐水性に優れ、また、かかるラベル基材は比較的安価である。このため、ラベル基材に水滴などが付着してもラベル基材に皺が発生せず、装着外観に優れ且つ比較的安価なグルーラベル付き容器を提供できる。
また、前記発泡スチレン系の発泡層は柔軟であり且つその第2面は適度な凹凸を有するので、ラベル基材を容器に貼付するべくこれを容器に巻き付けた際にずれ難い。このため、容器の所定位置にラベル基材が貼付されたグルーラベル付き容器を提供できる。
また、前記発泡スチレン系の発泡層は柔軟であり且つその第2面は適度な凹凸を有するので、ラベル基材を容器に貼付するべくこれを容器に巻き付けた際にずれ難い。このため、容器の所定位置にラベル基材が貼付されたグルーラベル付き容器を提供できる。
以下、本発明の具体的な実施態様について適宜図面を参照しつつ説明する。
本明細書において、「PPP〜QQQ」という記載は、PPP以上QQQ以下を意味する。
なお、各図に表された部材及び部分の形状、寸法及び縮尺比は、実際のものとは異なっていることに留意されたい。
本明細書において、「PPP〜QQQ」という記載は、PPP以上QQQ以下を意味する。
なお、各図に表された部材及び部分の形状、寸法及び縮尺比は、実際のものとは異なっていることに留意されたい。
図1及び図3において、本発明のグルーラベル付き容器1は、ラベル基材2と、水系接着剤3と、容器4と、を有し、その容器4の周囲に、前記水系接着剤3を介してラベル基材2が貼付された構成からなる。
ラベル基材2は、ポリスチレン系の発泡層5と、前記発泡層5の第1面に積層された表面平滑スキン層6と、を有し、発泡層5の第2面52と容器4の外面の間に、水系接着剤3が介在されている。水系接着剤3は、発泡層5の第2面52及び容器4の外面にそれぞれ直接接している。つまり、発泡層5の第2面52と水系接着剤3の間には、任意の層が介在しておらず、第2面52と容器4の外面は水系接着剤3を介して直接接着されている。
表面平滑スキン層6の表面61がラベル基材2の表面を構成している。なお、図3の断面図においては、表面平滑スキン層の肉厚を表さず、表面平滑スキン層を単なる実線で表している。
ラベル基材2は、ポリスチレン系の発泡層5と、前記発泡層5の第1面に積層された表面平滑スキン層6と、を有し、発泡層5の第2面52と容器4の外面の間に、水系接着剤3が介在されている。水系接着剤3は、発泡層5の第2面52及び容器4の外面にそれぞれ直接接している。つまり、発泡層5の第2面52と水系接着剤3の間には、任意の層が介在しておらず、第2面52と容器4の外面は水系接着剤3を介して直接接着されている。
表面平滑スキン層6の表面61がラベル基材2の表面を構成している。なお、図3の断面図においては、表面平滑スキン層の肉厚を表さず、表面平滑スキン層を単なる実線で表している。
図1及び図3に示すグルーラベル付き容器1は、容器4の胴部の周方向にラベル基材2を巻付け且つラベル基材2の一方の側端部2aの上に他方の側端部2bを重ねて、ラベル基材2が容器4に接着されている。
もっとも、本発明のグルーラベル付き容器1は、上記のように、ラベル基材2の両側端部2a,2bが重なるようにラベル基材2が貼付される場合に限られず、例えば、図2に示すように、ラベル基材2の一方の側端部2aと他方の側端部2bが離れた状態でラベル基材2が容器4の胴部周りに貼付されていてもよい。また、特に図示しないが、(両側端部が重なっておらず)ラベル基材2の一方の側端部2aの縁と他方の側端部2bの縁が向かい合って接した状態でラベル基材2が容器4の胴部周りに貼付されていてもよい。
もっとも、本発明のグルーラベル付き容器1は、上記のように、ラベル基材2の両側端部2a,2bが重なるようにラベル基材2が貼付される場合に限られず、例えば、図2に示すように、ラベル基材2の一方の側端部2aと他方の側端部2bが離れた状態でラベル基材2が容器4の胴部周りに貼付されていてもよい。また、特に図示しないが、(両側端部が重なっておらず)ラベル基材2の一方の側端部2aの縁と他方の側端部2bの縁が向かい合って接した状態でラベル基材2が容器4の胴部周りに貼付されていてもよい。
水系接着剤3は、接着成分と水分を含んでいれば特に限定されず、例えば、デンプン、膠、カゼイン、セルロース、アルギン酸ナトリウム、グアーガム、ラテックス、ポリマレイン酸系重合物、ポリビニルアルコールなどを含む水溶液又はエマルジョンが挙げられる。
水系接着剤3は、例えば、図示したように、ラベル基材2の裏面全体(すなわち、発泡層5の第2面52全体)に設けられる。なお、水系接着剤3は、ラベル基材2の裏面全体に設けられる場合に限られず、例えば、水系接着剤3が、ラベル基材2の裏面に網状に設けられていてもよいし(図示せず)、或いは、ラベル基材2の裏面に、容器4の周方向、縦方向又は斜め方向に対応する縞状に設けられていてもよい(図示せず)。また、水系接着剤3が、ラベル基材2の一方の側端部2aの裏面及び他方の側端部2bの裏面にのみ設けられていてもよい(図示せず)。
水系接着剤3は、例えば、図示したように、ラベル基材2の裏面全体(すなわち、発泡層5の第2面52全体)に設けられる。なお、水系接着剤3は、ラベル基材2の裏面全体に設けられる場合に限られず、例えば、水系接着剤3が、ラベル基材2の裏面に網状に設けられていてもよいし(図示せず)、或いは、ラベル基材2の裏面に、容器4の周方向、縦方向又は斜め方向に対応する縞状に設けられていてもよい(図示せず)。また、水系接着剤3が、ラベル基材2の一方の側端部2aの裏面及び他方の側端部2bの裏面にのみ設けられていてもよい(図示せず)。
容器4の種類は、特に限定されず、例えば、調味料などの食品が入れられた容器、ジュースや酒などの飲料が入れられた容器、シャンプーなどの化粧品が入れられた容器、うがい薬などの医薬品又は医薬部外品が入れられた容器、ネジなどの機械部品が入れられた容器などが挙げられる。
容器4の材質は、特に限定されず、合成樹脂、ガラス、金属、陶器などの水分透過性がない材質が挙げられる。
容器4の材質は、特に限定されず、合成樹脂、ガラス、金属、陶器などの水分透過性がない材質が挙げられる。
本発明は、グルーラベルのラベル基材2として、図4乃至図6に示すように、ポリスチレン系の発泡層5と、前記発泡層5の第1面51に積層された表面平滑スキン層6と、を有するラベル基材2を用いたことを特徴とする。
具体的には、ラベル基材2は、内部に複数の空隙を有する発泡層5と、その発泡層5の第1面51に設けられ且つ内部に空隙を有さない表面平滑スキン層6と、を有し、発泡層5の第2面52(第2面52は、前記第1面51と反対側の面である)は露出している。
前記第1面51は、ラベル基材2の厚み方向の一方側の面を指す。以下、発泡層5の第1面51に近い側を「上側」と呼び、発泡層5の第2面52に近い側を「下側」と呼ぶ場合がある。
具体的には、ラベル基材2は、内部に複数の空隙を有する発泡層5と、その発泡層5の第1面51に設けられ且つ内部に空隙を有さない表面平滑スキン層6と、を有し、発泡層5の第2面52(第2面52は、前記第1面51と反対側の面である)は露出している。
前記第1面51は、ラベル基材2の厚み方向の一方側の面を指す。以下、発泡層5の第1面51に近い側を「上側」と呼び、発泡層5の第2面52に近い側を「下側」と呼ぶ場合がある。
発泡層5内に形成された複数の空隙53は、図6に示すように、ラベル基材2の面方向に拡がった略扁平状を成しており、各空隙53は、それぞれ独立し、ラベル基材2の厚み方向に重畳的に積み重なっている。各空隙53の形状及び配置は、規則的ではなく、各空隙53は無定形で且つ無秩序に存在している。
他方、発泡層5内には、各空隙53を仕切る壁部54が形成されている。換言すると、発泡層5の骨格を形成する壁部54の間に空気が含まれることによって、発泡層5内に空隙53が形成されている。
従って、ラベル基材2の厚み方向に隣接する2つの空隙53の間には、壁部54が介在されており、同様に、ラベル基材2の面方向に隣接する2つの空隙53の間にも、壁部54が介在されている。
この壁部54は、空隙を有さず(実質的に空気を含まず)、発泡層5の形成材料であるポリスチレン系樹脂から構成されている。
従って、ラベル基材2の厚み方向に隣接する2つの空隙53の間には、壁部54が介在されており、同様に、ラベル基材2の面方向に隣接する2つの空隙53の間にも、壁部54が介在されている。
この壁部54は、空隙を有さず(実質的に空気を含まず)、発泡層5の形成材料であるポリスチレン系樹脂から構成されている。
前記ラベル基材2の厚み方向に隣接する2つの空隙53の間における壁部54の厚みは、特に限定されないが、1μm〜10μmであることが好ましい。
前記壁部54の厚みが1μm未満であると、空隙53の形状(発泡層5の骨格)を維持できないおそれある。他方、前記壁部54の厚みが10μmを超えると、水系接着剤3からの水分が発泡層5内の空隙53へ入り込み難くなるおそれがある。さらに、前記壁部54の厚みが10μmを超えると、柔軟性に劣るので、発泡層5自体が適度に変形せず、ラベル基材2を容器4に巻き付けて貼り付ける際、ラベル基材2が位置ずれするおそれがある。
前記厚み方向における壁部54の厚みは、厚み方向に隣接する2つの空隙53を任意に選択し、その上側の空隙53の下端と下側の空隙53の上端との、厚み方向と平行な直線長さをいう。前記上側の空隙53の下端と下側の空隙53の上端との厚み方向と平行な直線長さが面方向において異なる場合には、前記厚み方向における壁部54の厚みは、前記上側の空隙53の下端と下側の空隙53の上端との厚み方向と平行な直線長さのうち最も小さい値をいう。
前記壁部54の厚みが1μm未満であると、空隙53の形状(発泡層5の骨格)を維持できないおそれある。他方、前記壁部54の厚みが10μmを超えると、水系接着剤3からの水分が発泡層5内の空隙53へ入り込み難くなるおそれがある。さらに、前記壁部54の厚みが10μmを超えると、柔軟性に劣るので、発泡層5自体が適度に変形せず、ラベル基材2を容器4に巻き付けて貼り付ける際、ラベル基材2が位置ずれするおそれがある。
前記厚み方向における壁部54の厚みは、厚み方向に隣接する2つの空隙53を任意に選択し、その上側の空隙53の下端と下側の空隙53の上端との、厚み方向と平行な直線長さをいう。前記上側の空隙53の下端と下側の空隙53の上端との厚み方向と平行な直線長さが面方向において異なる場合には、前記厚み方向における壁部54の厚みは、前記上側の空隙53の下端と下側の空隙53の上端との厚み方向と平行な直線長さのうち最も小さい値をいう。
発泡層5の第2面52側には、スキン層が形成されておらず、発泡層5の第2面52は、最も下側に存在する壁部54の表面から構成されている。
ポリスチレン系の発泡層5の第2面52は、図6に示すように、適度な凹凸を有する。発泡層5の第2面52が凹凸を有することにより、ラベル基材2を容器4に貼付する際にラベル基材2が位置ずれを生じ難く、さらに、貼り付け後のラベル基材2の第2面52と容器4との間に介在する水系接着剤3が乾燥し易くなる。
ポリスチレン系の発泡層5の第2面52は、図6に示すように、適度な凹凸を有する。発泡層5の第2面52が凹凸を有することにより、ラベル基材2を容器4に貼付する際にラベル基材2が位置ずれを生じ難く、さらに、貼り付け後のラベル基材2の第2面52と容器4との間に介在する水系接着剤3が乾燥し易くなる。
特に、前記発泡層5の第2面52の算術平均粗さ(Ra)が、0.3μm〜5μmであることが好ましく、さらに、0.5μm〜2μmであることがより好ましい。
ただし、前記算術平均粗さ(Ra)は、JIS B 0601−1994に準じて測定される表面粗さである。
前記発泡層5の第2面52のRaが0.3μm未満であると、実質的に平滑面と変わらず、殆ど凹凸による効果を奏しない。前記発泡層5の第2面52のRaが5μmを超えると、凹部の底面と凸部の突出面との高低差が必要以上に大きくなり、凹部に入り込む水系接着剤3の量も多くなるので、ラベル基材2を適切に貼付するために多量の水系接着剤3を使用しなければならなくなる。
発泡層5の第2面52のRaが前記範囲内であれば、ラベル基材2を容器4に巻き付けた際の剪断力により、凸部が適度に変形し、ラベル基材2が容器4に対して滑ることを防止できる。
ただし、前記算術平均粗さ(Ra)は、JIS B 0601−1994に準じて測定される表面粗さである。
前記発泡層5の第2面52のRaが0.3μm未満であると、実質的に平滑面と変わらず、殆ど凹凸による効果を奏しない。前記発泡層5の第2面52のRaが5μmを超えると、凹部の底面と凸部の突出面との高低差が必要以上に大きくなり、凹部に入り込む水系接着剤3の量も多くなるので、ラベル基材2を適切に貼付するために多量の水系接着剤3を使用しなければならなくなる。
発泡層5の第2面52のRaが前記範囲内であれば、ラベル基材2を容器4に巻き付けた際の剪断力により、凸部が適度に変形し、ラベル基材2が容器4に対して滑ることを防止できる。
なお、表面平滑スキン層6の表面61は、平滑であるが、その平滑度を前記算術平均粗さ(Ra)で表すと、0.3μm未満である。
前記発泡層5の形成材料は、ポリスチレン系樹脂を含んでいれば特に限定されない。
前記ポリスチレン系樹脂としては、汎用的なスチレンモノマーからなるポリマー(GPPS);ブタジエン、アクリロニトリル、アクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸またはメタクリル酸エステルなどとスチレンとの共重合体;などが挙げられる。前記スチレン系の共重合体は、その重合体中にスチレン成分を70質量%以上、さらに80質量%以上含んでいることが好ましい。スチレン成分を70質量%以上含んでいることにより、腰が強く、柔軟性及び耐水性に優れた発泡層5を形成できる。
前記ポリスチレン系樹脂としては、汎用的なスチレンモノマーからなるポリマー(GPPS);ブタジエン、アクリロニトリル、アクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸またはメタクリル酸エステルなどとスチレンとの共重合体;などが挙げられる。前記スチレン系の共重合体は、その重合体中にスチレン成分を70質量%以上、さらに80質量%以上含んでいることが好ましい。スチレン成分を70質量%以上含んでいることにより、腰が強く、柔軟性及び耐水性に優れた発泡層5を形成できる。
発泡層5の形成材料には、必要に応じて、発泡剤、各種フィラー、可塑剤、安定剤などの添加剤を適宜添加することができる。
発泡層5の形成材料中、前記ポリスチレン系樹脂が、80質量%以上、さらに90質量%以上含まれていることが好ましい。
発泡層5の形成材料中、前記ポリスチレン系樹脂が、80質量%以上、さらに90質量%以上含まれていることが好ましい。
発泡層5は、前記形成材料を、化学的発泡、物理的発泡などの公知の発泡方法で発泡させることにより得られる。特に、発泡層5は、ガス発泡により形成されたものが好ましい。
例えば、ポリスチレン系樹脂と発泡剤を含む形成材料を、約150℃〜230℃でTダイ法などでガス発泡させながら製膜することにより、必要に応じて、これを延伸処理することにより、発泡層5を得ることができる。
例えば、ポリスチレン系樹脂と発泡剤を含む形成材料を、約150℃〜230℃でTダイ法などでガス発泡させながら製膜することにより、必要に応じて、これを延伸処理することにより、発泡層5を得ることができる。
発泡層5の発泡倍率は、特に限定されないが、好ましくは2倍〜10倍である。
前記発泡倍率は、発泡倍率=発泡前の形成材料の密度/発泡後の形成材料の密度、によって求めることができる。
前記発泡層5の発泡倍率が2倍未満であると、空隙53が小さい又は/及び空隙53の数が少なくなり、ラベル基材2を巻き付けた際に位置ずれを生じるおそれがある上、水系接着剤3が乾燥し難くなるおそれがある。前記発泡層5の発泡倍率が10倍を超えると、空隙53の大きさが大きくなり過ぎて、発泡層5が柔らかくなり、発泡層自体が層間剥離(材料破壊)を生じるおそれがある。
前記発泡倍率は、発泡倍率=発泡前の形成材料の密度/発泡後の形成材料の密度、によって求めることができる。
前記発泡層5の発泡倍率が2倍未満であると、空隙53が小さい又は/及び空隙53の数が少なくなり、ラベル基材2を巻き付けた際に位置ずれを生じるおそれがある上、水系接着剤3が乾燥し難くなるおそれがある。前記発泡層5の発泡倍率が10倍を超えると、空隙53の大きさが大きくなり過ぎて、発泡層5が柔らかくなり、発泡層自体が層間剥離(材料破壊)を生じるおそれがある。
前記表面平滑スキン層6の形成材料は、特に限定されず、公知の樹脂成分を使用できる。
発泡層5との密着性に優れることから、表面平滑スキン層6の形成材料は、ポリスチレン系樹脂を含んでいることが好ましく、さらに、ポリスチレン系樹脂及びポリエチレン又はポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂を含んでいることがより好ましく、ポリスチレン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂及び熱可塑性エラストマーを含んでいることが特に好ましい。
前記表面平滑スキン層6を形成するポリスチレン系樹脂としては、汎用的なスチレンモノマーからなるポリマー(GPPS);ブタジエン、アクリロニトリル、アクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸またはメタクリル酸エステルなどとスチレンとの共重合体;などが挙げられる。前記スチレン系の共重合体は、その重合体中にスチレン成分を70質量%以上、さらに80質量%以上含んでいることが好ましい。
発泡層5との密着性に優れることから、表面平滑スキン層6の形成材料は、ポリスチレン系樹脂を含んでいることが好ましく、さらに、ポリスチレン系樹脂及びポリエチレン又はポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂を含んでいることがより好ましく、ポリスチレン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂及び熱可塑性エラストマーを含んでいることが特に好ましい。
前記表面平滑スキン層6を形成するポリスチレン系樹脂としては、汎用的なスチレンモノマーからなるポリマー(GPPS);ブタジエン、アクリロニトリル、アクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸またはメタクリル酸エステルなどとスチレンとの共重合体;などが挙げられる。前記スチレン系の共重合体は、その重合体中にスチレン成分を70質量%以上、さらに80質量%以上含んでいることが好ましい。
表面平滑スキン層6の形成材料には、必要に応じて、各種フィラー、可塑剤、安定剤などの添加剤を適宜添加することができる。ただし、表面平滑スキン層6は、無発泡の層なので、その形成材料には発泡剤を含まない。
表面平滑スキン層6の形成材料中、前記ポリスチレン系樹脂が、50質量%以上、さらに、60質量%以上含まれていることが好ましい。
表面平滑スキン層6の形成材料中、前記ポリスチレン系樹脂が、50質量%以上、さらに、60質量%以上含まれていることが好ましい。
発泡層5と表面平滑スキン層6を別々に製膜し、接着剤を介して両者を接着することにより、前記ラベル基材2を製造してもよいが、通常、発泡層5の形成材料と表面平滑スキン層6の形成材料を共押出し、両層を一体的に積層することにより、ラベル基材2が製造される。
ラベル基材2の厚みは、特に限定されないが、例えば、100μm〜500μmであり、好ましくは、150μm〜300μmである。
ラベル基材2の発泡層5の厚みは、特に限定されないが、例えば、80μm〜495μmが好ましい。
なお、表面平滑スキン層6の厚みは、5μm〜20μmが好ましい。
ラベル基材2の発泡層5の厚みは、特に限定されないが、例えば、80μm〜495μmが好ましい。
なお、表面平滑スキン層6の厚みは、5μm〜20μmが好ましい。
表面平滑スキン層6の表面61には、意匠印刷層が設けられている(図示せず)。
意匠印刷層は、グラビア印刷法、フレキソ印刷法、凸版印刷法、凸版輪転印刷法などの従来公知な印刷法によって表面平滑スキン層6に形成できる。
前記意匠印刷層の厚みは、特に限定されないが、例えば、0.1μm〜5μmであり、好ましくは0.3μm〜3μmである。
意匠印刷層は、グラビア印刷法、フレキソ印刷法、凸版印刷法、凸版輪転印刷法などの従来公知な印刷法によって表面平滑スキン層6に形成できる。
前記意匠印刷層の厚みは、特に限定されないが、例えば、0.1μm〜5μmであり、好ましくは0.3μm〜3μmである。
また、必要に応じて、ラベル基材2にエンボス加工を施してよい。エンボス加工を施すことにより、装飾性に優れたラベル基材2を提供できる。
エンボス加工は、表面平滑スキン層6側から実施される。図7は、エンボス加工を行った後のラベル基材2を、図4のV−V線と同様な箇所で切断し、その切断端面を表した図(端面図)である。
エンボス加工により、凹所71と凸所72とが形成される。凹所71は、エンボス加工によって押しつぶされた部分であり、凸所72は、エンボス加工によって実質的に押しつぶされていない部分である。凹所71に対応する発泡層5は、空隙53が圧縮され、その部分の厚みは小さくなる。
エンボス加工は、表面平滑スキン層6側から実施される。図7は、エンボス加工を行った後のラベル基材2を、図4のV−V線と同様な箇所で切断し、その切断端面を表した図(端面図)である。
エンボス加工により、凹所71と凸所72とが形成される。凹所71は、エンボス加工によって押しつぶされた部分であり、凸所72は、エンボス加工によって実質的に押しつぶされていない部分である。凹所71に対応する発泡層5は、空隙53が圧縮され、その部分の厚みは小さくなる。
凹所71が余りに広い範囲に形成されていると、相対的に、空隙53が圧縮された部分の占める割合が大きくなり、水系接着剤3が乾燥し難くなるおそれがある上、ラベル基材2を巻き付けた際に位置ずれを生じるおそれがある。このような観点から、凹所71の面積の占める割合は、ラベル基材2の面全体に対して0.2〜0.4が好ましい。
前記割合は、割合=凹所71の面積の総和/ラベル基材2の一方面の面積、により求められる。
前記割合は、割合=凹所71の面積の総和/ラベル基材2の一方面の面積、により求められる。
上記グルーラベル付き容器1は、ラベル基材2の裏面(発泡層5の第2面52)に水系接着剤3を塗布し、このラベル基材2を容器4の周方向に巻き付けることにより得ることができる。なお、容器4に水系接着剤3を塗布し、その水系接着剤3の上にラベル基材2の裏面を対応させてラベル基材2を容器4の周囲に巻き付けてもよい。
ラベル基材を容器に巻き付ける際には、ラベル基材の第2面が水系接着剤を介して容器に対して付着する一方で、ラベル基材の一方の側端部を貼付開始端とし且つ容器を回転させながらラベル基材を巻き付けるので、ラベル基材の面方向(容器の周方向)にずれようとする剪断力が発泡層に加わる。このため、ラベル基材を巻き付けた際には、ラベル基材2が初期貼付位置よりも巻き付け進行方向に僅かに位置ずれし易い。
本発明のラベル基材2においては、上記のような発泡層5を用いているので、ラベル基材2が初期貼付位置からずれ難く、容器4の設計上の所定位置にラベル基材2を貼付することができる。
ラベル基材2を貼り付け後、容器4とラベル基材2の間に介在する水系接着剤3の水分は、ラベル基材2の第2面52から壁部54を速やかに透過して空隙53に入り込んでいく。このため、水系接着剤3の乾燥が阻害されることなく、ラベル基材2は容器4に良好に接着する。
本発明のラベル基材2においては、上記のような発泡層5を用いているので、ラベル基材2が初期貼付位置からずれ難く、容器4の設計上の所定位置にラベル基材2を貼付することができる。
ラベル基材2を貼り付け後、容器4とラベル基材2の間に介在する水系接着剤3の水分は、ラベル基材2の第2面52から壁部54を速やかに透過して空隙53に入り込んでいく。このため、水系接着剤3の乾燥が阻害されることなく、ラベル基材2は容器4に良好に接着する。
機械的製造過程では、略矩形状のラベル基材2が複数連続的に繋がったラベル連続体を準備し、このラベル連続体から個々のラベル基材2を切り出し及び容器4への貼付を連続的に行っていく。
例えば、長尺帯状のラベル連続体のロール品をラベラー(ラベル貼付装置)に装填する。
ラベラーは、ロール品からラベル連続体を引き出し、ダイカットロールなどの切断刃を用いて、それを所定長さに切断して1つのラベル基材2を得、ラベル基材2の裏面に水系接着剤3を塗布した後、飲料容器4などの容器4の胴部の周方向に巻き付け、これを貼付する。この工程を繰り返し行うことにより、複数のグルーラベル付き容器1が連続的に効率良く製造されていく。
例えば、長尺帯状のラベル連続体のロール品をラベラー(ラベル貼付装置)に装填する。
ラベラーは、ロール品からラベル連続体を引き出し、ダイカットロールなどの切断刃を用いて、それを所定長さに切断して1つのラベル基材2を得、ラベル基材2の裏面に水系接着剤3を塗布した後、飲料容器4などの容器4の胴部の周方向に巻き付け、これを貼付する。この工程を繰り返し行うことにより、複数のグルーラベル付き容器1が連続的に効率良く製造されていく。
本発明のグルーラベル付き容器1は、ラベル基材2がポリスチレン系の発泡層5を有するので、耐水性に優れている。かかるグルーラベル付き容器1は、ラベル基材2に水滴などが付着してもラベル基材2に皺が発生せず、ラベル基材2が良好な装着外観を維持できる。
また、ポリスチレン系の発泡層5は、比較的安価に製造できるため、これをラベル基材2として用いたグルーラベル付き容器1は、比較的安価に提供できる。
さらに、本発明のグルーラベル付き容器1においては、柔軟性に優れたポリスチレン系の発泡層5を含むラベル基材2を用い、適度な凹凸を有する前記発泡層5の第2面52に水系接着剤3を直接接触させてラベル基材2を容器4に貼付している。かかるラベル基材2を巻き付ける際にはそれが初期貼付位置からずれ難いので、容器4の所定位置にラベル基材2が貼付されたグルーラベル付き容器1が得られる。
また、ポリスチレン系の発泡層5は、比較的安価に製造できるため、これをラベル基材2として用いたグルーラベル付き容器1は、比較的安価に提供できる。
さらに、本発明のグルーラベル付き容器1においては、柔軟性に優れたポリスチレン系の発泡層5を含むラベル基材2を用い、適度な凹凸を有する前記発泡層5の第2面52に水系接着剤3を直接接触させてラベル基材2を容器4に貼付している。かかるラベル基材2を巻き付ける際にはそれが初期貼付位置からずれ難いので、容器4の所定位置にラベル基材2が貼付されたグルーラベル付き容器1が得られる。
1…グルーラベル付き容器、2…ラベル基材、3…水系接着剤、4…容器、5…発泡層、51…発泡層の第1面、52…発泡層の第2面、53…発泡層の空隙、54…発泡層の壁部、6…表面平滑スキン層、
Claims (4)
- ラベル基材と、水系接着剤と、前記ラベル基材が前記水系接着剤を用いて貼付された容器と、を有し、
前記ラベル基材が、ポリスチレン系の発泡層と、前記発泡層の第1面に積層された表面平滑スキン層と、を有し、
前記ポリスチレン系の発泡層の第2面に前記水系接着剤が直接接し、
前記発泡層の第2面を前記容器側に向けて前記ラベル基材が貼付されている、グルーラベル付き容器。 - 前記発泡層の第2面の算術平均粗さ(Ra)が、0.3μm〜5μmである、請求項1に記載のグルーラベル付き容器。
- 前記発泡層内には、複数の空隙が形成されており、
前記発泡層の厚み方向に隣接する空隙を仕切る壁部の厚みが、1μm〜10μmである、請求項1または2に記載のグルーラベル付き容器。 - 前記ポリスチレン系の発泡層の発泡倍率が、2倍〜10倍である、請求項1〜3のいずれか一項に記載のグルーラベル付き容器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012076893A JP2013203468A (ja) | 2012-03-29 | 2012-03-29 | グルーラベル付き容器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2012076893A JP2013203468A (ja) | 2012-03-29 | 2012-03-29 | グルーラベル付き容器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2013203468A true JP2013203468A (ja) | 2013-10-07 |
Family
ID=49522998
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2012076893A Pending JP2013203468A (ja) | 2012-03-29 | 2012-03-29 | グルーラベル付き容器 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2013203468A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20170009864A (ko) * | 2014-04-17 | 2017-01-25 | 아이사팩 홀딩 에스에이 | 포장 튜브의 압출 및 라벨링 방법과 장치 |
JP2017056980A (ja) * | 2015-09-17 | 2017-03-23 | 大日本印刷株式会社 | 凍結保存容器、凍結保存容器用ラベル及びその製造方法 |
-
2012
- 2012-03-29 JP JP2012076893A patent/JP2013203468A/ja active Pending
Cited By (3)
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