JP2013202663A - プラズマ切断方法、プラズマ切断装置 - Google Patents

プラズマ切断方法、プラズマ切断装置 Download PDF

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Abstract

【課題】プラズマトーチに用いられる電極表面のハフニウムが充分に窒化されて、電極寿命が延長可能なプラズマ切断方法、プラズマ切断装置を提供すること。
【解決手段】プラズマ切断装置1であって、電極16と、作動ガスをノズル孔12Aに導く作動ガス流路12が形成されたノズル本体11とを有するプラズマトーチ10と、作動ガスを供給する酸素供給源31と、エンドガスを供給する窒素供給源32と、前記作動ガス供給源31又は前記エンドガス供給源32と、前記作動ガス流路12との接続を切換える切換弁V13と、制御部50とを備え、前記制御部50は、前記被加工材Wを切断する際の定常アーク電流を流しながら、前記切換弁V13により前記作動ガスを前記エンドガスに切換えてから所定時間経過後に前記定常アーク電流を停止することを特徴とする。
【選択図】図1

Description

この発明は、作動ガスとして酸素含有ガスを用いたプラズマ切断において、電極の寿命を延長可能なプラズマ切断方法、プラズマ切断装置に関する。
周知のように、プラズマ切断に用いる電極は、プラズマアークによる高温に曝されることからハフニウムが用いられている。しかしながら、ハフニウムで形成された電極であっても、プラズマアークの高温下では充分な寿命を確保するのは容易ではなく、特に酸素雰囲気で使用する場合には、短寿命となる。そこで、電極寿命を延ばすために、電極を窒素と接触させることで電極表面のハフニウムを窒化して、電極表面の融点を高くして酸素雰囲気で高温に曝されても寿命が短縮されるのを抑制しようとする技術が一般的に行なわれている。
しかしながら、プラズマ切断が終了した後に電極を窒素雰囲気下に置いても、電極の温度が低下して、電極表面のハフニウムが充分に窒化されないことから、電極寿命の延長が困難であるという問題がある。
そこで、電極寿命の延長を図るために、プラズマ切断を開始する際に窒素ガスを使用し、その後酸素に切換える技術や、プラズマ切断が終了した際に、作動ガスである酸素ガスを窒素ガスに切換えて、電極とノズル本体間にパイロットアークを所定時間生じさせて通電することにより、切断した製品へのスラグの付着及び切断面への窒化層の発生を抑制しつつ、電極表面のハフニウムを窒素と接触させて窒化を促進する技術が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開平7−60450号公報
しかしながら、上記従来の方法では、電極表面のハフニウムを窒化させるのに必要とされる温度を容易に確保することは困難であり、電極表面のハフニウムが充分に窒化され、プラズマ切断開始時に、アーク電流により発生する高温において、電極寿命が短くなるのを抑制するための技術に対して強い要請がある。
そこで、発明者らは、プラズマトーチの電極表面のハフニウムが効率的に窒化されるプラズマ切断方法について鋭意研究した結果、被加工材との間に切断時の定常アーク電流を流しながら、窒素濃度78%以上の窒素含有ガスを流すことで、電極表面のハフニウムが短時間で効率的に窒化されて電極寿命が大幅に伸びるとの知見を得た。このように、被加工材との間に定常アーク電流を流しながら窒素含有ガスを流すことで、ハフニウムの表面が定常アーク電流によって均一に溶融され、ハフニウムの表面が効率的に安定して窒化されるためであると推測される。
本発明は、このような事情を考慮してなされたもので、プラズマトーチの電極に用いられるハフニウムが効率的に窒化され、電極寿命が延長可能なプラズマ切断方法、プラズマ切断装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、この発明は以下の手段を提案している。
請求項1に記載の発明は、電極と、供給された作動ガスをノズル孔に導く作動ガス流路が形成されたノズル本体と、を備えたプラズマトーチから、前記電極とワーク間に生じさせたアークによってプラズマ化した酸素からなる作動ガスを前記ノズル孔から噴射して被加工材を切断するプラズマ切断方法であって、前記被加工材を切断する際の定常アーク電流を流しながら、前記作動ガスを窒素濃度78%以上の窒素含有ガスからなるエンドガスに切換え、所定時間経過後に前記定常アーク電流を停止することを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、電極と、供給された作動ガスをノズル孔に導く作動ガス流路が形成されたノズル本体とを有するプラズマトーチと、酸素からなる作動ガスを供給する作動ガス供給源と、窒素濃度78%以上の窒素含有ガスからなるエンドガスを供給するエンドガス供給源と、前記作動ガス供給源又は前記エンドガス供給源と、前記作動ガス流路との接続を選択的に切換えるガス切換部と、制御部と、を備え、前記制御部は、前記被加工材を切断する際の定常アーク電流を流しながら、前記ガス切換部により前記作動ガスを前記エンドガスに切換え、所定時間経過後に前記定常アーク電流を停止することを特徴とする。
この発明に係るプラズマ切断方法、プラズマ切断装置によれば、電極と被加工材の間に、被加工材を切断する際の定常アーク電流を流しながら、作動ガスを窒素含有ガスからなるエンドガスに切換えるので、作動ガス流路に流入した窒素含有ガスが定常アーク電流により高温に維持された電極と接触、反応して、電極表面のハフニウムが効率的に窒化される。その結果、電極の寿命を延長することができる。
この明細書において、作動ガスをエンドガスに切換えるタイミングは、プラズマトーチによる被加工材の切断中、被加工材の切断終了時、被加工材の切断終了後のいずれのタイミングでもよい。
また、「定常アーク電流を流しながら」とは、電極と被加工材の間にアークが安定して形成される程度のアーク電流が流れていることを意味しており、プラズマ切断する際のアーク電流値に対する多少の差異や、窒素含有ガスに切換わる際に生じる電流の変化は許容されるものとする。
また、エンドガスの流量は、電極と被加工材の間に定常アーク電流の電流が流れる程度の流量とされる。
また、「作動ガスをエンドガスに切換え、所定時間経過後に前記定常アーク電流を停止」とは、作動ガス流路内にエンドガスが流入して作動ガス流路内の窒素濃度が上昇し、定常アーク電流によるアークの熱によって、電極表面のハフニウムが窒化される程度の時間の経過を指す趣旨である。また、定常アーク電流を停止とは、アーク電源に対して定常アーク電流を停止する信号を出力することにより、電極と被加工材と間でアーク電流が流れなくなること、又はアーク電流を定常アーク電流から漸次低下させることをいう。
この場合、本明細書に記載した実施例における、作動ガスをエンドガスに切換えてからアーク電圧が変化(作動ガスがエンドガスに置換されたことを示すと推測される)するまでの時間を越える時間や、例えば、ガス切換部からノズル孔までの流路容積をエンドガスの流量で除して算出される作動ガス流路内が置換されたと推測される時間を越える時間を、所定時間とすることが好適である。
また、所定時間をガス切換部からノズル孔までの流路容積をエンドガスの流量により算出する場合、ガス切換部からプラズマトーチまでのエンドガス管路の形態によって補正してもよい。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のプラズマ切断方法であって、前記定常アーク電流を流しながら前記作動ガスをエンドガスに切換えてから前記定常アーク電流を停止するまでのアーク維持時間TDを、TD≦0.8秒 とすることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載のプラズマ切断装置であって、前記制御部は、前記切換部により前記作動ガスを前記エンドガスに切換えてから前記定常アーク電流を停止するまでのアーク維持時間TDを、TD≦0.8秒 とすることを特徴とする。
この発明に係るプラズマ切断方法、プラズマ切断装置によれば、アーク維持時間TDが、TD≦0.8秒 とされているので、被加工材が過剰に切断されることによる材料歩留まりの低下が抑制されるとともに、エンドガスのムダな供給に起因するコスト増大を抑制することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載のプラズマ切断方法であって、前記プラズマトーチが、前記被加工材に設定された切断軌跡の終点に到達する所定時間前に通過する前記切断軌跡の途中位置において、前記定常アーク電流を流しながら前記作動ガスを前記エンドガスに切換えるとともに、前記プラズマトーチが前記切断軌跡の終点に到達したときに前記定常アーク電流を停止することを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項4又は5に記載のプラズマ切断装置であって、前記プラズマトーチが、前記被加工材に設定された切断軌跡の終点に到達する所定時間前に通過する前記切断軌跡の途中位置において、前記定常アーク電流を流しながら前記作動ガスを前記エンドガスに切換えるとともに、前記プラズマトーチが前記切断軌跡の終点に到達したときに前記定常アーク電流を停止するように構成されていることを特徴とする。
この発明に係るプラズマ切断方法、プラズマ切断装置によれば、プラズマトーチが切断軌跡の終点に到達する所定時間前に通過する途中位置で、定常アーク電流を流しながら作動ガスをエンドガスに切換えるとともに、プラズマトーチが切断軌跡の終点に到達したときに定常アーク電流を停止するので、被加工材の過剰な切断が抑制されるとともにエンドガスのムダな供給を抑制することができる。
請求項7に記載の発明は、請求項4〜6のいずれか1項に記載のプラズマ切断装置であって、前記ガス切換部は、前記プラズマトーチの基端部近傍に接続されていることを特徴とする。
この発明に係るプラズマ切断装置によれば、ガス切換部がプラズマトーチの基端部近傍に配置されているので、ガス切換部により作動ガスをエンドガスに切換えてから作動ガス流路内に短時間でエンドガスが供給されて、電極の酸化が抑制されて電極寿命が延長されるとともに、被加工材の過剰な切断が抑制されて、材料歩留まりを向上することができる。
この明細書において、プラズマトーチの基端部近傍とは、プラズマトーチに作動ガスを供給する作動ガス供給管路とプラズマトーチを連結する部位の側部や、作動ガス供給管路とプラズマトーチの作動ガス流路の間をいう。
この発明に係るプラズマ切断方法、プラズマ切断装置によれば、電極表面のハフニウムと窒素含有ガスからなるエンドガスが高温で接触、反応するので、電極表面のハフニウムが効率的に窒化されて、電極の寿命を延長することができる。
本発明の第1の実施形態に係るプラズマ切断装置の概略構成を示す図である。 第1の実施形態に係るプラズマ切断の動作の一例を説明するブロック図である。 第1の実施形態に係るプラズマ切断の動作の一例を説明するタイムチャートである。 第2の実施形態に係るプラズマ切断の動作の一例を説明する図である。 第2の実施形態に係るプラズマ切断置の動作の一例を説明するブロック図である。 第2の実施形態に係るプラズマ切断装置の動作の一例を説明するタイムチャートである。 本発明の効果を説明する図であり、切換弁の位置を一定としてアーク維持時間を変化させた場合のタイムチャートを示す図である。 本発明において、切換弁の位置を一定としてアーク維持時間を変化させた場合の効果を説明する図であり、(A)はアーク維持時間と電極深さの関係を、(B)はアーク維持時間と電極の減少重量の関係を示す図である。 本発明の効果を説明する図であり、アーク維持時間を一定にして切換弁の位置を変化させた場合のタイムチャートを示す図である。 本発明において、アーク維持時間を一定にして切換弁の位置を変化させた場合の効果を説明する図であり、(A)はアーク維持時間と電極深さの関係を、(B)はアーク維持時間と電極の減少重量の関係を示す図である。
以下、図1〜図3を参照して本発明の第1の実施形態について説明する。
図1は、第1の実施形態に係るプラズマ切断装置の概略構成を示す図であり、符号1はプラズマ切断装置を、符号10プラズマトーチを示している。
プラズマ切断装置1は、プラズマトーチ10と、アーク電源20と、ガス供給回路30と、サーボ制御器40と、制御部50とを備え、プラズマトーチ10から噴射されるプラズマガスにより被加工材Wを切断するようになっている。
プラズマトーチ10は、例えば、ノズル本体11と、ノズル本体11に配置される電極16とを備え、プラズマトーチ10の基端側は、ガス供給回路30から伸びる作動ガス供給ホースと連結され、作動ガス供給ホースは、ガス供給回路30からのスタートガス、作動ガス、エンドガスをノズル本体11に供給するようになっている。
ズル本体11は、先端側が円錐状で基端側が円筒状とされた筒体からなる外形を有し、ノズル本体内部に配置され基端側から先端側に伸びる作動ガス流路12と、作動ガス流路12の周囲に配置されるアシストガス流路13とを備えている。
作動ガス流路12は、先端側に作動ガスを噴出するノズル孔12Aが形成されていて、ノズル本体11の基端側に形成された作動ガス導入口12Bから導入された作動ガスがノズル孔12Aに導かれるようになっている。
アシストガス流路13は、作動ガスのノズル孔12Aの周囲を囲むように形成されるアシストガスノズル孔13Aを有していて、ノズル本体11の側部に形成されたアシストガス導入口13Bから導入されたアシストガスがアシストガスノズル孔13Aに導かれ、作動ガスの周囲を被覆して噴出されるようになっている。
また、プラズマトーチ10は、導入した作動ガスを先端のノズル孔12Aに導く作動ガス流路12と、アシストガスをノズル孔12Aの周囲に導くためのアシストガス流路13とを備え、作動ガス流路12には、被加工材Wとの間でアークを形成するための電極16が配置されている。
アーク電源20は、電極16と被加工材W間に電圧を印加してアークを生成するとともに、電極16と被加工材W間に形成されたアークを維持するための定常アーク電流を供給するものであり、定常アーク電流の電流値及び供給タイミングは、制御部50からの指示に基づいて制御されるようになっている。また、制御部50から定常アーク電流を停止する信号が出力された場合に、アーク電流をダウンスロープ時間TS秒の間で漸次低下、電流を完全に停止するように構成されている。
ガス供給回路30は、酸素供給源(酸素含有ガスの供給源)31と、窒素供給源(窒素濃度78%以上の窒素含有ガスの供給源)32と、ガス制御部35とを備え、ガス制御部35は、作動ガス供給路G11と、スタートガス供給路G12と、エンドガス供給路G13と、アシストガス供給路G14とを有している。
酸素供給源31は、作動ガスとして用いられる酸素を貯留していて、作動ガス供給路G11を介してプラズマトーチ10と接続されている。
また、窒素供給源32は、スタートガス、エンドガス、アシストガスとして用いられる窒素を貯留していて、スタートガス供給路G12、エンドガス供給路G13、アシストガス供給路G14を介してプラズマトーチ10と接続されている。
作動ガス供給路G11は、酸素供給源31に接続されていて、酸素供給源31からプラズマトーチ10に酸素を作動ガスとして供給するようになっており、酸素供給源31から順に、圧力計P、流量調整弁M11、電磁弁V11、切換弁(ガス切換部)V13が配置されていて、流量調整弁M11により流量調整された作動ガスの供給タイミングを、電磁弁V11、切換弁V13により制御可能とされている。なお、切換弁V13は、例えば三方弁からなり、作動ガスとエンドガスとを選択的に切換えて、作動ガス流路12に供給するようになっている。
スタートガス供給路G12は、窒素供給源32に接続されていて、窒素供給源32からプラズマトーチ10に窒素をスタートガスとして供給するようになっており、窒素供給源32から順に、圧力計P、流量調整弁M12、電磁弁V12が配置されていて、流量調整弁M12により流量調整されたスタートガスの供給タイミングを、電磁弁V12により制御可能とされている。
エンドガス供給路G13は、窒素供給源32に接続されていて、窒素供給源32からプラズマトーチ10に窒素をエンドガスとして供給するようになっており、窒素供給源32から順に、圧力計P、流量調整弁M13、切換弁V13が配置されていて、流量調整弁M13により流量調整されたエンドガスの供給タイミングを、切換弁V13により制御可能とされている。また、切換弁V13は、例えば、プラズマトーチ10の基端部と作動ガス供給ホースの間に配置されている。なお、エンドガス供給路G13における流量調整弁M13の流量は、定常アーク電流により電極16と被加工材Wとの間にアークが安定して形成される程度とする。
アシストガス供給路G14は、窒素供給源32に接続されていて、窒素供給源32からプラズマトーチ10に窒素をアシストガスとして供給するようになっており、窒素供給源32から順に、圧力計P、流量調整弁M14、電磁弁V14が配置されていて、流量調整弁M14により流量調整したスタートガスの供給タイミングを、電磁弁V14により制御可能とされている。
サーボ制御器40は、制御部50からの指示に基づいて、図示しない定盤上で切断軌跡に従って、プラズマトーチ10をX軸方向(走行方向)、Y軸方向(横行方向)、Z軸方向(高さ方向)に移動させるようになっている。
制御部50は、信号ケーブル51を介して、アーク電源20、ガス供給回路30を構成する電磁弁V11、電磁弁V12、切換弁V13、電磁弁V14、サーボ制御器40、タイマー52と接続されており、予め入力されたNCデータに基づき、アーク電源20、電磁弁V11、電磁弁V12、切換弁V13、電磁弁V14、サーボ制御器40に信号を出力するとともに、プラズマトーチ10の移動が停止した後にタイマー52(設定時間(アーク維持時間)=TD1)からのカウントアップ信号が入力されたのを受けて、アーク電源20に定常アーク電流を停止する信号を出力するようになっている。
以下、図2、図3に基づいて、第1の実施形態に係るプラズマ切断の動作について説明する。
図2は、第1の実施形態に係る作動ガスをエンドガスに切換えてから定常アーク電流及びエンドガス供給を停止するまでの手順を含むプラズマ切断の動作の一例を説明するブロック図であり、図3は、第1の実施形態に係るプラズマ切断開始前からアーク電流及びエンドガス供給を停止までの動作を含むプラズマ切断の動作の一例を説明するタイムチャートである。
プラズマ切断装置1が停止している状態で、電磁弁V11、電磁弁V12、切換弁V13、電磁弁V14は、すべて「閉」とされている。
(1)まず、制御部50に切断軌跡のNCデータが入力される。
(2)制御部50は、電磁弁V12を「開」とする信号を出力し、スタートガス供給路G12を介して窒素供給源32からプラズマトーチ10の作動ガス流路12にスタートガスが供給される。
(3)制御部50は、スタートガスをプラズマトーチ10に所定時間供給した後、電磁弁V12を「閉」とする信号を出力してスタートガスを停止し、同時に電磁弁V11を「開」、切換弁V13を「作動ガス側」、電磁弁V14を「開」とする信号を出力して、プラズマトーチ10に作動ガス、アシストガスを供給するとともに、アーク電源20をONとする信号を出力する。
その結果、作動ガスが作動ガス流路12に供給されるとともに、ノズル本体11内において、電極16からパイロットアークが発生する。
(3)プラズマトーチ10は、パイロットアークにより作動ガス流路12内でプラズマ化されたプラズマガスをノズル孔12Aから噴射するとともに、電極16と被加工材Wの間でアークを形成する。
(4)プラズマトーチ10が噴射するプラズマガスにより被加工材Wが切断可能となったら、制御部50は、サーボ制御器40にNCデータに基づく信号を出力して、プラズマトーチ10を切断軌跡に従って移動して被加工材Wを切断する。
(5)制御部50は、プラズマトーチ10がNCデータで定義された終点に到達したらプラズマトーチ10の移動を停止し、プラズマ切断を終了する(S1)。
(6)制御部50は、プラズマトーチ10の移動を停止すると同時に、切換弁V13を「作動ガス側」から「エンドガス側」に切換える出力をして、作動ガス流路12に窒素供給源32からエンドガスとして窒素を供給する(S2)。
(7)また、制御部50は、プラズマトーチ10の移動を停止し、タイマー52にアーク維持時間TD1をカウントさせる出力をする。
(8)アーク維持時間TD1が経過したら、タイマー52がカウントアップする(S4)。
タイマー52は、カウントアップしたら、制御部50にカウントアップしたことを示す信号を出力する。
(9)制御部50は、タイマー52からカウントアップの信号が入力されたら、アーク電源20に定常アーク電流を停止する信号を出力(S5)し、アーク電源20は、アーク電流をダウンスロープ時間TSに漸次低下して、電極16と被加工材Wの間でアーク電流を流れなくなる。
(10)制御部50は、定常アーク電流停止を出力した後、切換弁V13を「作動ガス側」とする信号を出力して、プラズマトーチ10へのエンドガスの供給を停止する(S6)。
(11)また、制御部50は、電磁弁V14を「閉」とする信号を出力して、プラズマトーチ10へのアシストガスの供給を停止する。
なお、図3に示したTXは、切換弁V13を「作動ガス側」から「エンドガス側」に切換えてから電極16と被加工材W間の電圧が変化するまでの時間を示しており、この電圧の変化は、作動ガス流路12内が酸素の多くがエンドガスに置き換わって窒素濃度が高い状態に移行したか、エンドガスに置換された状態を示す時間と推測される。また、TPで示したのは、電極16と被加工材Wの間に定常アーク電流が流れる状態で、作動ガス流路12を窒素が流れると推測される時間を表している。
第1の実施形態に係るプラズマ切断装置1によれば、電極16と被加工材Wの間に、定常アーク電流を流しながら、作動ガスをエンドガスに切換えるので、アーク電流により高温に維持された電極16が作動ガス流路12内において窒素と接触、反応して、電極16の表面のハフニウムが効率的に窒化される。その結果、電極16の寿命を延長することができる。
また、アーク維持時間TD1が、TD1≦0.8秒 とすると、被加工材Wの過剰な切断に起因する材料歩留まり低下が抑制されるとともに、エンドガスのムダな供給に起因するコスト増大が抑制される点で好適である。
また、プラズマ切断装置1によれば、切換弁V13が、プラズマトーチ10の基端部と作動ガス供給ホースの間に配置され、切換弁V13により作動ガスをエンドガスに切換えてから作動ガス流路12内に短時間でエンドガスが供給されるので、電極16の酸化が抑制されて電極寿命が延長されるとともに、被加工材Wの過剰な切断が抑制されて材料歩留まりを向上することができる。
次に、図1、図4〜図6を参照して、この発明の第2の実施形態に係るプラズマ切断の動作の一例について説明する。
図4は、プラズマトーチ10が通過する切断軌跡を説明する概略図である。
図5は、第2の実施形態に係る作動ガスをエンドガスに切換えてから定常アーク電流及びエンドガス供給を停止するまでの手順を含むプラズマ切断の動作の一例を説明するブロック図であり、図6は、第2の実施形態に係るプラズマ切断開始前からアーク電流及びエンドガス供給を停止するまでの動作を含むプラズマ切断の動作の一例を説明するタイムチャートである。なお、第2の実施形態では、タイマー52は使用しない。
第2の実施形態が、第1の実施形態と異なるのは、第1の実施形態では、アーク維持時間TD1を、プラズマトーチ10が終点に到達してからカウントを開始するタイマー52により設定する場合について説明したが、第2の実施形態では、プラズマトーチ10が切断軌跡の切断終点P2(X2、Y2)に到達するまでの時間が、プラズマトーチ10の移動速度及び切断軌跡の道のりから算出してアーク維持時間TD2と対応する設定点(途中位置)P1(X1、Y1)に到達したときに、切換弁V13を「作動ガス側」から「エンドガス側」に切換え、プラズマトーチ10が切断終点P2に到達したらアーク電流を停止する点である。その他は、第1の実施形態と同様であるため説明を省略する。
プラズマ切断装置1が停止している状態で、電磁弁V11、電磁弁V12、切換弁V13、電磁弁V14は、すべて「閉」とされている。
(1)まず、制御部50に切断軌跡のNCデータが入力される。制御部50に入力するNCデータには、切断軌跡において切断起点P0(X0、Y0)と切断終点P2(X2、Y2)間に位置する設定点P1(X1、Y1)を設定する。
(2)制御部50は、切断起点P0(X0、Y0)において、電磁弁V12を「開」とする信号を出力し、スタートガス供給路G12を介して窒素供給源32からプラズマトーチ10の作動ガス流路12にスタートガスが供給される。
(3)制御部50は、スタートガスをプラズマトーチ10に所定時間供給した後、電磁弁V12を「閉」とする信号を出力してスタートガスを停止し、同時に電磁弁V11を「開」、切換弁V13を「作動ガス側」、電磁弁V14を「開」とする信号を出力して、プラズマトーチ10に作動ガス、アシストガスを供給するとともに、アーク電源20をONとする信号を出力する。
その結果、作動ガスが作動ガス流路12に供給されるとともに、ノズル本体11内において、電極16からパイロットアークが発生する。
(4)プラズマトーチ10は、パイロットアークにより作動ガス流路12内でプラズマ化されたプラズマガスをノズル孔12Aから噴射するとともに、電極16と被加工材Wの間でアークを形成する。
(5)プラズマトーチ10が噴射するプラズマガスにより被加工材Wが切断可能となったら、制御部50は、サーボ制御器40にNCデータに基づく信号を出力して、プラズマトーチ10を切断軌跡に従って移動して被加工材Wを切断する。
(6)プラズマトーチ10が、設定点P1(X1、Y1)に到達する(S11)。
プラズマトーチ10が設定点P1(X1、Y1)に到達したら、プラズマトーチ10の移動及び定常アーク電流は維持して、切換弁V13を「作動ガス側」から「エンドガス側」に切換える出力をし、窒素供給源32から作動ガス流路に窒素をエンドガスとして供給する(S12)。
(6)プラズマトーチ10が切断終点P2(X2、Y2)に到達する(S13)。
(7)制御部50は、プラズマトーチ10が切断終点P2(X2、Y2)に到達したらプラズマトーチ10の移動を停止し、プラズマ切断を終了する(S14)。
(8)制御部50は、アーク電源20に定常アーク電流を停止する信号を出力(S15)し、アーク電源20は、アーク電流をダウンスロープ時間TSに漸次低下して、電極16と被加工材Wの間でアーク電流を流れなくなる。
(9)制御部50は、定常アーク電流停止を出力した後、切換弁V13を「作動ガス側」とする信号を出力して、プラズマトーチ10へのエンドガスの供給を停止する(S16)。
(10)また、制御部50は、電磁弁V14を「閉」とする信号を出力して、プラズマトーチ10へのアシストガスの供給を停止する。
なお、上述のように、図4における設定点P1(X1、Y1)から切断終点P2(X2、Y2)までの移動時間は、切換弁V13を「作動ガス側」から「エンドガス側」に切換えてからアーク電流を停止するまでのアーク維持時間TD2に対応しており、図6に示したTX、TPは、第1の実施形態と同様である。
第2の実施形態に係るプラズマ切断装置1によれば、プラズマトーチ10が切断軌跡の切断終点P2に到達前の、アーク維持時間TD2と対応する時間前に通過する設定点P1(X1、Y1)で、定常アーク電流を流しながら作動ガスをエンドガスに切換えて、プラズマトーチ10が切断終点P2に到達したら、定常アーク電流及びエンドガス供給を停止する。したがって、作動ガスをエンドガスに切換時に切換弁V13〜作動ガス流路12(ノズル孔12A)に残留していた酸素により、設定点P1〜切断終点P2間のプラズマ切断を行うこととなる。その結果、作動ガス及びエンドガスのムダな消費及び被加工材の過剰な切断を抑制することができる。
<実施例>
次に、図7〜図10を参照して、本発明に係るプラズマ切断方法の効果について説明する。
まず、図7、図8を参照して、TXと対応する切換弁の位置を一定(TX=0.2)してアーク維持時間を変化させた場合について説明する。
図7は、TX=0.2秒として、アーク維持時間を2つの水準(TD=0.4秒、0.8秒)で変化させた場合のI(実施例1)、II(実施例2)、及び比較例(TD=0秒、TX>0.8秒)に関するタイムチャートを示している。また、図8はI(実施例1)、II(実施例2)に関する(A)アーク維持時間と電極深さの関係、(B)アーク維持時間と電極の減少重量の関係を示している。なお、図8(A)、(B)に示した破線は、従来の切断条件に基づく比較例を表しており、電極寿命は71分である。
実験は、以下の条件のもと、プラズマトーチと被加工材との間隔を4.0mmとし、1回あたりのアーク時間を2分として、電極が消耗して使用できなくなるまでの時間を測定した。
酸素含有ガス;純酸素、窒素含有ガス;空気(窒素濃度78%)
アーク電流;340A、作動ガス流量;50L/分(0.5MPa)、アシストガス流量;25L/分(0.5MPa)、スタートガス流量;9L/分(0.5MPa)、エンドガス流量;30l/分(0.5MPa)
なお、実施例では、ダウンスロープ時間TS=0.8秒とされているが、任意に設定してもよい。
(1)I(実施例1)は、TD=0.4秒、TX=0.2秒とされていて、電極と被加工材の間に定常アーク電流が流れる状態で、作動ガス流路を空気が流れると推測される時間TP=0.2秒である。
I(実施例1)は、図8に示すように、電極の寿命は160分となり、そのときの電極深さは2.13mm、電極の減少重量は0.122gである。
(2)II(実施例2)は、TD=0.8秒、TX=0.2秒とされていて、TP=0.6秒である。
II(実施例2)は、図8に示すように、電極の寿命は164分となり、そのときの電極深さは2.04mm、電極の減少重量は0.173gである。
(3)比較例は、TD=0秒、TX>0.8秒(TP=ゼロ)とされる従来の切断条件による電極寿命を示しており、図8に示すように、電極寿命は71分である。
以上のように、TX=0.2秒とした場合、TD=0.4で電極寿命は125.3%向上し、TD=0.8秒で電極寿命は131%向上することが確認された。
また、I(実施例1)とII(実施例2)について、電極と被加工材の間に定常アーク電流が流れる状態で、作動ガス流路を空気が流れると推測される時間は、それぞれTP=0.2秒とTP=0.6秒と3倍の差があるが、電極寿命は2.5%(164分/160分)しか向上しておらず、ハフニウムは、TX=0.2秒経過後極めて短時間で窒化されるものと推測される。
次に、図9、図10を参照して、アーク維持時間を一定にした場合の切換弁の位置による影響を説明する。
図9は、アーク維持時間を一定(TD=0.8秒)として、ノズル本体に対する切換弁の位置を変更することにより、TXを2つの水準(TX=0.2秒、0.5秒)で変化させた場合のII(実施例2)、実施例III(実施例3)、及び比較例(TD=0秒、TX>0.8秒)に関するタイムチャートを示している。また、図10はII(実施例2)、実施例III(実施例3)に関する(A)アーク維持時間と電極深さの関係、(B)アーク維持時間と電極の減少重量の関係を示している。なお、図10(A)、(B)に示した破線は、従来の切断条件に基づく比較例を表しており、電極寿命は71分である。
(1)II(実施例2)は、前述のようにTD=0.4秒、TX=0.2秒、TP=0.2秒とされ、比較例に対して電極寿命は131%向上して164分となり、図10に示すように、電極深さは、2.04mm、電極の減少重量は0.173gである。
(2)III(実施例3)は、TD=0.8秒、TX=0.5秒とされていて、TP=0.3秒である。
III(実施例3)は、図10に示すように、電極の寿命は97.1%向上して164分となり、2.33mm、電極の減少重量は0.094gである。
(3)比較例は、前述のように、TD=0秒、TX>0.8秒(TP=ゼロ)とされる従来の切断条件による電極寿命を示しており、図10に示すように、電極寿命は71分である。
以上のように、III(実施例3)では、電極寿命は比較例に対して97.1%向上したが、II(実施例2)(130.9%向上)に比較すると電極寿命の向上幅は小さく、この差は、切換弁の位置が、III(実施例3)ではノズル本体からTX=0.5秒であるのに対して、II(実施例2)ではTX=0.2秒であることに起因すると考えられる。したがって、切換弁をノズル本体の基端部近傍に配置してTXを短くすることが好適であるといえる。
なお、この発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の変更をすることが可能である。
例えば、上記実施の形態においては、スタートガス、エンドガス、アシストガスが窒素である場合について説明したが、例えば、空気等の窒素含有ガスを適用してもよい。
また、上記実施の形態においては、プラズマ切断装置1がプラズマ切断を終了してから定常アーク維持時間TD1だけ定常アーク電流を維持し又はプラズマ切断の切断軌跡を定常アーク維持時間TD2だけ遡って設定した切断軌跡上の設定点P1において、作動ガスからエンドガスへの切換えを行なう場合について説明したが、切断終点、切断終点から定常アーク維持時間TDだけ遡った位置以外で作動ガスをエンドガスに切換えてもよい。
また、上記実施例において、TX=0.2秒、TX=0.5秒である場合について説明したが、TX=0.2秒、TX=0.5秒以外の値となる位置に切換弁を配置してもよい。
また、上記実施の形態においては、アーク維持時間TDが≦0.8秒である場合について説明したが、0.8秒を超えてもよい。
また、例えば、切換弁V13が作動ガスからエンドガスに切換えた後、(作動ガス流路12内が窒素に置換等に基づくと推測される)電極16と被加工材W間の電圧変化が検出されたのを起点として、タイマー52による定常アーク維持時間TDのカウントを開始してもよいし、切換弁V13〜作動ガス流路12を介してノズル孔12Aに至るまでの容積に基づいてアーク維持時間TDを設定してもよく、かかる場合に、切換えてからの経過時間を補正する構成としてもよい。
本発明に係るプラズマ切断方法、プラズマ切断装置によれば、電極の寿命を延長することができるので産業上利用可能である。
W 被加工材
V13 切換弁(ガス切換部)
1 プラズマ切断装置
10 プラズマトーチ
11 ノズル本体
12 作動ガス流路
12A ノズル孔
16 電極
50 制御部
31 酸素供給源(作動ガス供給源)
32 窒素供給源(エンドガス供給源)
上記課題を解決するために、この発明は以下の手段を提案している。
請求項1に記載の発明は、電極と、供給された作動ガスをノズル孔に導く作動ガス流路が形成されたノズル本体と、を備えたプラズマトーチから、前記電極とワーク間に生じさせたアークによってプラズマ化した酸素からなる作動ガスを前記ノズル孔から噴射して被加工材を切断するプラズマ切断方法であって、前記被加工材を切断する際の定常アーク電流を維持して流しながら、前記作動ガスを窒素濃度78%以上の窒素含有ガスからなるエンドガスに切換え、前記作動ガス流路をエンドガスが流れた後に前記定常アーク電流を停止することを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、電極と、供給された作動ガスをノズル孔に導く作動ガス流路が形成されたノズル本体とを有するプラズマトーチと、酸素からなる作動ガスを供給する作動ガス供給源と、窒素濃度78%以上の窒素含有ガスからなるエンドガスを供給するエンドガス供給源と、前記作動ガス供給源又は前記エンドガス供給源と、前記作動ガス流路との接続を選択的に切換えるガス切換部と、制御部と、を備え、前記制御部は、前記被加工材を切断する際の定常アーク電流を維持して流しながら、前記ガス切換部により前記作動ガスを前記エンドガスに切換え、前記作動ガス流路をエンドガスが流れた後に前記定常アーク電流を停止することを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のプラズマ切断方法であって、前記定常アーク電流を流しながら前記作動ガスをエンドガスに切換えて前記作動ガス流路をエンドガスが流れてから前記定常アーク電流を停止するまでのアーク維持時間TPを、TP≧0.2秒 とすることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載のプラズマ切断装置であって、前記制御部は、前記切換部により前記作動ガスを前記エンドガスに切換えて前記作動ガス流路をエンドガスが流れてから前記定常アーク電流を停止するまでのアーク維持時間TPを、TP≧0.2秒 とすることを特徴とすることを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項4〜6のいずれか1項に記載のプラズマ切断装置であって、前記ガス切換部は、前記プラズマトーチの基端部近傍に配置され、作動ガス側からエンドガス側に切換えてエンドガスが前記作動ガス流路を流れるまでの時間TXを、TX≦0.5秒 と設定されていることを特徴とする。

Claims (7)

  1. 電極と、供給された作動ガスをノズル孔に導く作動ガス流路が形成されたノズル本体と、を備えたプラズマトーチから、前記電極とワーク間に生じさせたアークによってプラズマ化した酸素からなる作動ガスを前記ノズル孔から噴射して被加工材を切断するプラズマ切断方法であって、
    前記被加工材を切断する際の定常アーク電流を流しながら、前記作動ガスを窒素濃度78%以上の窒素含有ガスからなるエンドガスに切換え、所定時間経過後に前記定常アーク電流を停止することを特徴とするプラズマ切断方法。
  2. 請求項1に記載のプラズマ切断方法であって、
    前記定常アーク電流を流しながら前記作動ガスをエンドガスに切換えてから前記定常アーク電流を停止するまでのアーク維持時間TDを、TD≦0.8秒 とすることを特徴とするプラズマ切断方法。
  3. 請求項1又は2に記載のプラズマ切断方法であって、
    前記プラズマトーチが、前記被加工材に設定された切断軌跡の終点に到達する所定時間前に通過する前記切断軌跡の途中位置において、前記定常アーク電流を流しながら前記作動ガスを前記エンドガスに切換えるとともに、前記プラズマトーチが前記切断軌跡の終点に到達したときに前記定常アーク電流を停止することを特徴とするプラズマ切断方法。
  4. 電極と、供給された作動ガスをノズル孔に導く作動ガス流路が形成されたノズル本体とを有するプラズマトーチと、
    酸素からなる作動ガスを供給する作動ガス供給源と、
    窒素濃度78%以上の窒素含有ガスからなるエンドガスを供給するエンドガス供給源と、
    前記作動ガス供給源又は前記エンドガス供給源と、前記作動ガス流路との接続を選択的に切換えるガス切換部と、
    制御部と、を備え、
    前記制御部は、
    前記被加工材を切断する際の定常アーク電流を流しながら、前記ガス切換部により前記作動ガスを前記エンドガスに切換え、所定時間経過後に前記定常アーク電流を停止することを特徴とするプラズマ切断装置。
  5. 請求項4に記載のプラズマ切断装置であって、
    前記制御部は、
    前記切換部により前記作動ガスを前記エンドガスに切換えてから前記定常アーク電流を停止するまでのアーク維持時間TDを、TD≦0.8秒 とすることを特徴とすることを特徴とするプラズマ切断装置。
  6. 請求項4又は5に記載のプラズマ切断装置であって、
    前記プラズマトーチが、前記被加工材に設定された切断軌跡の終点に到達する所定時間前に通過する前記切断軌跡の途中位置において、前記定常アーク電流を流しながら前記作動ガスを前記エンドガスに切換えるとともに、前記プラズマトーチが前記切断軌跡の終点に到達したときに前記定常アーク電流を停止するように構成されていることを特徴とするプラズマ切断装置。
  7. 請求項4〜6のいずれか1項に記載のプラズマ切断装置であって、
    前記ガス切換部は、前記プラズマトーチの基端部近傍に配置されていることを特徴とするプラズマ切断装置。
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