JP2013202181A - ミシン - Google Patents

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Abstract

【課題】転送元の縫製データと転送先の縫製データを比較し、相違部分を転送するミシンを提供する。
【解決手段】CPUは、調査フラグがONで(S41:YES)、CT番の模様番号を有する縫製データをメモリカードが記憶し(S43:YES)、該縫製データを不揮発性メモリが記憶する場合(S45:YES)、CTの値をインクリメントする(S53)。CPUは、CTの値が最大値以下の内は、該調査を継続する(S55:NO)。CPUは、CT番の模様番号を有する縫製データをメモリカードが記憶し(S43:YES)、該縫製データを不揮発性メモリが記憶しない場合(S45:NO)、読込フラグをONにする(S47)。CPUは、読込フラグがONの場合(S61:YES)、読込ポインタに従い、CT番の模様番号を有する縫製データを規定バイト分、メモリカードから不揮発性メモリに転送する(S63)。
【選択図】図6

Description

本発明は、針落ち点を示す縫製データに従って縫製対象物に模様を縫製するミシンに関する。
針落ち点を示す縫製データに従って縫製対象物に模様を縫製するミシンがある。針落ち点は、ミシンの縫針が下降して縫製対象物(加工布等)に刺さる縫製対象物上の予定位置である。縫製データは膨大な数の針落ち点の情報を保持する。ミシンは縫製データを記憶する内部メモリを備える。ミシンは縫製対象物に形成する模様毎に異なる縫製データを外部メモリから取得し、内部メモリに記憶する。ミシンは内部メモリから所望する模様に応じた縫製データを読み出し、その模様を縫製する。
外部メモリが記憶する縫製データの数が多かったり、一つの縫製データの情報量が多かったりすると、ミシンは外部メモリの縫製データを内部メモリに転送するのに時間がかかる。そこで作業者が縫製する模様を決定する度に、その模様に対応する縫製データを外部メモリから内部メモリに転送して縫製できるミシンがある(例えば特許文献1参照)。
特開昭63−160694号公報
模様毎に縫製データを転送する場合でも、一つの縫製データの保持する情報量が多いと、ミシンは縫製データの転送に時間がかかる。故に作業者は、縫製データの転送を開始したら終了するまで待機しなければならなかった。
本発明の目的は、転送元の縫製データと転送先の縫製データを比較し、相違部分を転送するミシンを提供する事である。
請求項1のミシンは、縫針を下端に装着する針棒と、前記針棒の下方に設け、縫製対象物を保持する保持体を水平移動可能な移動機構と、前記縫製対象物に模様縫目を形成するための縫製データを読み込み、前記縫製データに基づき前記移動機構を制御して前記縫製対象物に前記模様縫目を縫製する制御手段と、を備えたミシンにおいて、一又は複数の縫製データである第一縫製データを記憶し、縫製時に、前記制御手段によって読み出し可能な第一記憶手段と、前記第一記憶手段とは異なる第二記憶手段が記憶する一又は複数の縫製データである第二縫製データと、前記第一記憶手段が記憶する前記第一縫製データとが異なる場合に、前記第二記憶手段が記憶する前記第二縫製データを前記第一記憶手段に転送し、前記第一縫製データを更新する転送手段と、を備えた事を特徴とする。
ミシンは、第一縫製データと第二縫製データを比較し、異なる場合に第二記憶手段が記憶する第二縫製データを第一記憶手段に転送するので、縫製データの相違部分のみ転送でき、更新の時間を短縮できる。
請求項2のミシンは、前記転送手段による前記第二縫製データの転送中にミシンの操作が行われた場合に、前記転送手段の転送を保留する保留手段を更に備えた事を特徴とする。ミシンは、作業者が第二縫製データの転送中にミシンを操作した場合、転送を保留し、ミシンの動作を優先的に行う事ができる。故に作業者は第二縫製データの転送終了まで待たずにミシンを操作できる。ミシンは、作業者がミシンを操作していない場合に第二縫製データの転送を継続し、第一縫製データを更新できる。
請求項3のミシンは、前記第二記憶手段が記憶する前記第二縫製データと、前記第一記憶手段が記憶する前記第一縫製データとが異なるか否かを比較可能な比較手段と、所定条件に基づいて、前記比較手段に、前記第一縫製データと前記第二縫製データとの比較の実行を指示する指示手段と、を更に備え、前記転送手段は、前記指示手段の指示に基づき前記比較手段が比較を行い前記第一縫製データと前記第二縫製データとが異なると判断した場合に、前記第二縫製データの転送を行う事を特徴とする。ミシンにおいて、比較手段は指示手段の指示に従い第一縫製データと第二縫製データを比較する。故にミシンは、例えば転送の終了後に再度新たな転送を開始し、該転送を繰り返すが如く、無闇な転送を行わない。
請求項4のミシンにおいて、前記指示手段は、所定時間毎に、前記比較手段に、前記第一縫製データと前記第二縫製データとの比較の実行を指示する事を特徴とする。ミシンは、第一縫製データを第二縫製データに同期して更新できるので、常に新しい縫製データを第一記憶手段に記憶できる。
請求項5のミシンは、前記第二記憶手段が抜き差し可能に差し込まれ、前記第二記憶手段から前記第二縫製データの少なくとも読み出しが可能な読出手段と、前記読出手段への前記第二記憶手段の差込み状態及び抜出し状態を検出する状態検出手段と、を更に備え、前記指示手段は、前記状態検出手段によって、前記読出手段への前記第二記憶手段の前記抜出し状態の検出後、前記第二記憶手段の前記差込み状態が検出された場合に、前記比較手段に前記第一縫製データと前記第二縫製データとの比較の実行を指示する事を特徴とする。ミシンは、第二縫製データを記憶するメディア等の抜き差しを検出して第一縫製データを更新できる。故に作業者は、ミシンを操作して転送を指示する必要がなく、縫製データを容易に更新できる。管理者は、メディア等を管理して縫製データを管理・保管でき、セキュリティ面で安心できる。
請求項6のミシンは、前記第二記憶手段に接続し、前記第二記憶手段から前記第二縫製データの少なくとも読み出しが可能な読出手段と、前記読出手段が接続する前記第二記憶手段の前記第二縫製データが更新されたか否かを検出する更新検出手段と、を更に備え、前記指示手段は、前記更新検出手段によって前記第二縫製データの更新が検出された場合に、前記比較手段に前記第一縫製データと前記第二縫製データとの比較の実行を指示する事を特徴とする。ミシンは、第二縫製データの更新を検出し、該検出に併せて第一縫製データを更新できる。故に作業者は更新の手間を省け、且つ更新に掛かる時間を短縮できる。
請求項7のミシンにおいて、前記読出手段は、無線回線又は有線回線を用いて前記第二記憶手段を備える外部装置に接続し、前記第二縫製データの送受信が可能な送受信手段であり、一つの前記第二記憶手段を備える外部装置には、少なくとも1以上の前記ミシンの前記送受信手段がそれぞれ接続される事を特徴とする。ミシンは、無線回線又は有線回線を用いて縫製データを転送し、更新できる。故に作業者は、複数のミシンを夫々巡回し、メディア等を抜き差しして更新せずとも済み、手間を省け、且つ更新に掛かる時間を短縮できる。
請求項8のミシンにおいて、前記ミシン及び前記第二記憶手段を備える外部装置の少なくとも一方に予め設定され、前記転送手段による前記第二縫製データの転送の可否を示す可否情報を取得する第一取得手段と、前記第一取得手段が取得した前記可否情報が転送不可を示す場合に、前記第一縫製データと前記第二縫製データとが異なっても前記転送手段による前記第二縫製データの転送を禁止する転送禁止手段と、を更に備える事を特徴とする。ミシンは、作業者が縫製データの転送を望まない場合、転送を禁止する事ができる。
請求項9のミシンは、前記転送手段による前記第二縫製データの転送が終了した場合に、転送の終了を示す終了信号を出力する出力手段を更に備え、前記出力手段は、前記終了信号に基づき転送の終了を報知する報知手段であって、前記ミシン及び前記第二記憶手段を備える外部装置の少なくとも一方が備える報知手段に対し、前記終了信号を出力する事を特徴とする。ミシンは、転送終了を報知できる。故に作業者は、転送の終了を確認する手間を省け、且つ更新後の第一縫製データに基づく縫製を直ちに開始できる。
請求項10のミシンは、複数の前記ミシンの中から一つのミシンを識別するための識別情報を更に備え、前記第二記憶手段は、前記識別情報を記憶する識別情報記憶手段と、前記識別情報記憶手段に記憶された前記識別情報に対応し、前記識別情報に識別される個々の前記ミシン毎に個別の前記第二縫製データを記憶する個別データ記憶手段と、を更に備え、前記転送手段は、前記識別情報に識別される前記ミシンの前記第一記憶手段に対し、前記識別情報に対応する前記個別データ記憶手段に記憶された前記第二縫製データを転送する事を特徴とする。管理者は、個々のミシン毎に用意すべき第二縫製データを、個々のミシンの識別情報に対応付けて第二記憶手段に記憶し、管理できる。管理者は、一つの第二記憶手段が複数のミシン用の第二縫製データを記憶する事で、個々のミシン毎に第二記憶手段を用意する手間を省き、コストを削減できる。
ミシン1の斜視図である。 ミシン1の電気的構成を示すブロック図である。 メモリカード108の記憶領域を模式的に示す図である。 不揮発性メモリ104の記憶領域を模式的に示す図である。 縫製データ転送処理のフローチャートである。 縫製データ転送処理のフローチャートである。 ミシン201の電気的構成を示すブロック図である。 縫製データ転送処理の変形例のフローチャートである。 縫製データ転送処理の変形例のフローチャートである。
以下、図面を参照し、本発明の実施形態のミシン1について説明する。図1の左斜め下側、右斜め上側、左斜め上側、右斜め下側は夫々ミシン1の前側、後側、左側、右側である。
図1を参照し、ミシン1の全体構造について説明する。図1に示す如く、ミシン1は、ベッド部2、脚柱部3、アーム部4を備える。ベッド部2はテーブル95に載置する。ベッド部2は前後方向に延び、内部に垂直釜(図示略)等を備える。脚柱部3はベッド部2後側から鉛直上方に延びる。脚柱部3は内部にミシンモータ112(図2参照)等を備える。アーム部4は脚柱部3上側からベッド部2の上面に対向して前方に延び、前端に頭部7を備える。アーム部4は内部に主軸、針棒駆動機構(図示略)等を備える。針棒10は、頭部7の下端から下方へ延びる。縫針11は針棒10の下端に装着する。
ミシン1は、ベッド部2の上方に作業台5と移送装置6を備える。作業台5は、針板55を備える。針板55は、針棒10に装着した縫針11の直下の位置に、縫針11が挿通可能な針穴(図示略)を有する。移送装置6は、移送板61、昇降部62、押え板63、移送板保持部64、X軸移動機構(図示略)、腕部65、Y軸移動機構(図示略)を備える。
移送板61は水平方向に配置した板部材であり、平面視矩形状の開口を有する。移送板保持部64は左右方向に延び、移送板61をX軸方向(左右方向)に移動可能に支持する。X軸移動機構は、ベッド部2の内部に設けてある。X軸移動機構は、X軸モータ114(図2参照)を駆動源として、移送板61をX軸方向(左右方向)へ移動する。移送板保持部64に連結する腕部65は、脚柱部3内に設けたY軸移動機構に接続する。Y軸移動機構は、Y軸モータ116(図2参照)を駆動源として、腕部65をY軸方向(前後方向)へ移動する。移送板保持部64は、腕部65の移動に伴ってY軸方向(前後方向)へ移動する。
移送板保持部64が支持する移送板61は、移送板保持部64と共に移動する。移送板保持部64は、昇降部62を昇降可能に支持する。押え板63は昇降部62下端に連結する矩形枠状の板部材である。押え板63の開口は、移送板61の開口と略同一形状である。作業者は縫製対象物(例えば加工布)を移送板61上に載置する。昇降部62が下方に移動すると、押え板63は下降する。押え板63と移送板61は、縫製対象物を上下から挟んで保持する。以下、移送板61と押え板63を総称して保持体60という。
ミシン1はテーブル95上に立てた支柱9の先端に操作パネル8を備える。操作パネル8は、各種情報、各種指示を入力する為の複数のキーと、情報表示用のディスプレイ81を備える。キーは後述の禁止スイッチ82を含む。作業者は情報又は指示を入力する場合、操作パネル8を使用する。ミシン1は、テーブル95の下方に制御装置100(図2参照)を収容する制御箱110を備える。操作パネル8は支柱9内に通したケーブル(図示略)を介して制御装置100に接続する。制御装置100はコンパクトフラッシュ(登録商標)等のメモリカード108にデータを読み書きするメモリドライブ107(図2参照)を備える。制御箱110はメモリドライブ107にメモリカード108を抜き差しする為の挿入口111を左側端部に備える。
ミシン1は、テーブル95下方にフットスイッチ90を備える。フットスイッチ90は制御装置100にコードで接続するペダル式のスイッチである。作業者は、ミシン1の各種動作(例えばミシンモータ112の駆動、押え板63の昇降等)を開始する時にフットスイッチ90を踏み込む。
図2を参照し、ミシン1の電気的構成について説明する。図2に示す如く、ミシン1の制御装置100は、CPU101、ROM102、RAM103、不揮発性メモリ104、入出力インターフェース(I/F)106、駆動回路113、115、117、メモリドライブ107を備える。CPU101、ROM102、RAM103、不揮発性メモリ104は、バス105を介して入出力I/F106に電気的に接続する。CPU101は、ミシン1の制御を司り、ROM102が記憶する各種プログラムに従って、縫製に関わる各種演算及び処理を実行する。ROM102は、ミシン1固有の識別番号、各種プログラム、各種初期設定パラメータ等を記憶する。RAM103は、CPU101の演算結果、フラグ、ポインタ、カウンタ等を一時的に記憶する。不揮発性メモリ104は、後述の縫製データ転送処理(図5、図6参照)でCPU101がメモリカード108から転送した縫製データ、作業者が入力した各種設定情報等を記憶する。縫製データについては後述する。
駆動回路113、115、117は、入出力I/F106に電気的に接続する。駆動回路113はミシンモータ112に電気的に接続する。CPU101は、駆動回路113を介してミシンモータ112を制御する。ミシンモータ112は主軸(図示略)を回転駆動する。駆動回路115はX軸モータ114に電気的に接続する。駆動回路117はY軸モータ116に電気的に接続する。CPU101は、駆動回路115、117を介してX軸モータ114、Y軸モータ116を制御する。X軸モータ114、Y軸モータ116は何れもパルスモータである。X軸モータ114、Y軸モータ116は夫々、X軸移動機構(図示略)、Y軸移動機構(図示略)を駆動することで、保持体60をX軸方向、Y軸方向に移動する。CPU101は、縫製時に、縫製データに基づきミシンモータ112を駆動して主軸を回転駆動することで、針棒10の上下動と垂直釜(図示略)の回転を制御する。CPU101は、ミシンモータ112の駆動と同時に、縫製データに基づきX軸モータ114、Y軸モータ116を駆動して、保持体60の位置を制御する。ミシン1は該動作で縫製対象物上に縫製を行う。
メモリドライブ107は入出力I/F106に電気的に接続する。メモリドライブ107は、メモリカード108からデータの読み出しと、メモリカード108にデータの書き込みを行う。尚、メモリドライブ107は、作業者がメモリカード108をメモリドライブ107に差込み、メモリカード108の読み書きが可能な状態である場合に差込信号を出力する。メモリカード108は縫製データ等を記憶する。CPU101は、後述の縫製データ転送処理で、メモリカード108が記憶する縫製データをメモリドライブ107で読み出し、不揮発性メモリ104に記憶する。
操作パネル8、フットスイッチ90は夫々、制御装置100の入出力I/F106に電気的に接続する。フットスイッチ90については前述の通りである。操作パネル8はディスプレイ81、禁止スイッチ82等を備える。ディスプレイ81は、後述の縫製データ転送処理において、縫製データ転送の終了を報知する表示等を行う。作業者は禁止スイッチ82を操作して、後述の縫製データ転送処理においてメモリカード108から縫製データの転送の許可又は禁止を設定する。
図1〜図4を参照し、本実施形態における縫製データについて説明する。縫製データは、模様を縫製する為の複数の針落ち点の位置を、縫針11の位置と保持体60の位置との相対位置で示す。針落ち点は、針棒10と共に縫針11が下方に移動した時、縫針11が刺さる縫製対象物上の予定位置である。針落ち点の位置は、保持体60に対して設定する座標系の座標データで示す。縫製データは、模様を縫製する為の多数の針落ち点の座標データを縫製順に並べたデータである。
CPU101は、縫製データに従って縫製を行う場合、縫製順に針落ち点の座標データを読み出す。CPU101は、座標データが示す位置が縫針11の直下に位置するように、X軸モータ114、Y軸モータ116の駆動を制御し、保持体60を移動する。縫針11は、ミシンモータ112が駆動する主軸の回転によって針棒10が上下動すると縫製対象物上の予定位置に刺さり、縫目を形成する。CPU101は、次の座標データが示す位置に保持体60を移動する。CPU101は、縫製データに従って該動作を繰り返し、縫製対象物上に模様を縫製する。
針落ち点の位置は、模様の種類毎に異なる。従って作業者は、模様の種類毎に異なる縫製データを用いる。不揮発性メモリ104は、縫製データの管理者が作成した独自の縫製データを記憶する。管理者は、該縫製データを例えばPC等で作成し、メモリカード108に記憶する。
図3に示す如く、メモリカード108は、所定の記憶領域に、一又は複数のフォルダ(ディレクトリ)181を記憶する。各フォルダ181は夫々、ミシン1の固有の識別番号を記憶可能な識別番号記憶領域182と、一又は複数の縫製データを記憶可能な縫製データ記憶領域183を備える。識別番号記憶領域182は、管理者が縫製データの管理を所望する対象となるミシン1が夫々のROM102に記憶する識別番号と同じ番号を記憶する。識別番号記憶領域182は、一つのミシン1に対して一つのフォルダ181を割り当てて、識別番号を記憶する。縫製データ記憶領域183は、識別番号で特定するミシン1が、管理者の所望する模様を縫製するように、所望の模様に応じた模様番号を有する一又は複数の縫製データを該ミシン1の識別番号に関連付けて記憶する。即ち、メモリカード108は、管理者が管理する複数のミシン1の夫々に対応するフォルダ181を記憶する。
管理者は、識別番号で特定するミシン1で所定の模様を縫製する場合、該ミシン1の識別番号を識別番号記憶領域182に記憶するフォルダ181が備える縫製データ記憶領域183に、所定の模様に応じた模様番号を有する縫製データを記憶する。一例として、識別番号記憶領域182に0001を記憶するフォルダ181は、縫製データ記憶領域183に模様番号001、011、012、013の四つの縫製データを記憶する。同様に、識別番号記憶領域182に0002を記憶するフォルダ181は、縫製データ記憶領域183に模様番号001、011、012の三つの縫製データを記憶する。
図4に示す如く、不揮発性メモリ104は、一又は複数の縫製データを記憶可能な縫製データ記憶領域141を備える。CPU101は、後述の縫製データ転送処理において、メモリカード108が記憶し、不揮発性メモリ104が記憶しない縫製データを、概略以下の如く転送する。例えばミシン1は、ROM102に記憶する識別番号が0001であるとする。CPU101は、メモリカード108のフォルダ181の内、識別番号記憶領域182が0001を記憶するフォルダ181の縫製データ記憶領域183を参照する(図3参照)。CPU101は、該縫製データ記憶領域183が記憶する縫製データの模様番号が、不揮発性メモリ104の縫製データ記憶領域141が記憶する縫製データの模様番号の内にあるか否か確認する。CPU101は、縫製データ記憶領域183が記憶し、縫製データ記憶領域141が記憶しない模様番号を有する縫製データを、メモリカード108から不揮発性メモリ104に転送する。本実施形態では、CPU101は、縫製データの転送中に作業者がミシン1の操作を行った場合、転送を保留する。
図5、図6を参照し、ミシン1の縫製データ転送処理について説明する。尚、CPU101は、縫製データ転送処理において、転送禁止フラグ、認識フラグ、調査フラグ、読込フラグ等のフラグと、模様番号カウンタ(CT)、読込ポインタ等の変数を使用する。転送禁止フラグは縫製データの転送の許可又は禁止の判定に用いるフラグである。CPU101は転送禁止フラグがONの場合に縫製データの転送を保留する。認識フラグは作業者がメモリドライブ107にメモリカード108を差し込んだ状態(差込み状態)であるか、抜き出した状態(抜出し状態)であるかの判定に用いるフラグである。CPU101は認識フラグがONの場合に作業者がメモリドライブ107にメモリカード108を差込み状態にあると判断する。調査フラグはメモリカード108が記憶する縫製データを不揮発性メモリ104が既に記憶するか否かについての調査実施の判定に用いるフラグである。CPU101は調査フラグがONの場合に縫製データの調査を実施する。読込フラグは縫製データの転送に係る処理を実行するか否かの判定に用いるフラグである。CPU101は読込フラグがONの場合に縫製データを転送する。
模様番号カウンタ(CT)は複数の縫製データの区別に用いる模様番号を縫製データ転送処理において指定する為に計数するカウンタである。CPU101は縫製データの転送をCTの値に基づいて行う。読込ポインタは縫製データを規定バイトずつ分割して転送する上で、分割した縫製データの読込開始位置(アドレス)を指定する為のポインタである。CPU101は読込ポインタが指定するアドレスから規定バイト分のデータを読み込み転送する。
図5、図6に示す縫製データ転送処理は、作業者がミシン1の電源スイッチ(図示略)をONにすると、CPU101がROM102からプログラムを読み出して実行する。CPU101は、ROM102が記憶する他の制御プログラムと並行しての縫製データ転送処理を実行する。CPU101は、作業者が電源スイッチをOFFにした場合、縫製データ転送処理を終了する。
図5に示す如く、CPU101は、作業者が禁止スイッチ82を操作して縫製データの転送を禁止する設定を行った場合(S11:YES)、転送禁止フラグをONにしてRAM103に記憶する(S13)。CPU101は処理をS15の処理に進める。CPU101は、作業者が縫製データの転送を禁止する設定を行わなかった場合(S11:NO)、そのまま処理をS15の処理に進める。
CPU101は、作業者が禁止スイッチ82を操作して縫製データの転送を許可する設定を行った場合(S15:YES)、転送禁止フラグをOFFにしてRAM103に記憶する(S17)。CPU101は処理をS19の処理に進める。CPU101は、作業者が縫製データの転送を許可する設定を行わなかった場合(S15:NO)、そのまま処理をS19の処理に進める。
CPU101は、作業者がフットスイッチ90又は操作パネル8を操作してミシン1の操作を行った場合(S19:YES)、操作に応じたミシン1の動作を実行する(S21)。CPU101は処理をS11の処理に戻す。CPU101は、作業者がミシン1の操作を行わなかった場合(S19:NO)、そのまま処理をS23の処理に進める。
CPU101は、転送禁止フラグがONの場合(S23:YES)、処理をS11の処理に戻し、後述のS61以降の処理を行わない事で、縫製データの転送を保留する。CPU101は、転送禁止フラグがOFFの場合(S23:NO)、そのまま処理をS25の処理に進める。
CPU101は、作業者がメモリカード108をメモリドライブ107に差込んだ状態であるか否かについて、メモリドライブ107が出力する差込信号に基づき確認する(S25)。CPU101は、メモリドライブ107が差込信号を出力していない場合(S25:NO)、メモリカード108が抜出し状態にあると判断し、処理をS27の処理に進める。CPU101は認識フラグがOFFである場合(S27:NO)、そのまま処理をS41の処理(図6参照)に進める。CPU101は認識フラグがONである場合(S27:YES)、認識フラグをOFFにしてRAM103に記憶し(S29)、処理をS41の処理に進める。
CPU101は、上記S25の処理において、メモリドライブ107が差込信号を出力中である場合(S25:YES)、メモリカード108が差込み状態にあると判断し、処理をS31の処理に進める。CPU101は、メモリカード108にアクセスし、メモリカード108が該ミシン1の識別番号に対応するフォルダ(ディレクトリ)を記憶していない場合(S31:NO)、メモリカード108に転送すべき縫製データはないと判断し、処理をS11の処理に戻す。
CPU101は、メモリカード108が該ミシン1の識別番号に対応するフォルダを記憶する場合(S31:YES)、処理をS33の処理に進める。CPU101は、認識フラグがOFFの場合(S33:NO)、作業者がメモリカード108をメモリドライブ107に差込んだ直後の状態であると判断し、処理をS35の処理に進める。CPU101は認識フラグをONにし(S35)、調査フラグをONにし(S37)、模様番号カウンタ(CT)に0を設定する(S39)。CPU101は、設定したフラグ、カウンタをRAM103に記憶し、処理をS11の処理に戻す。CPU101は、上記S33の処理において、認識フラグがONの場合(S33:YES)、メモリカード108の差込み直後に行う処理を既に実行したと判断し、そのまま処理をS41の処理(図6参照)に進める。
図6に示す如く、CPU101は、調査フラグがOFFであり(S41:NO)、且つ読込フラグがOFFである場合(S61:NO)、処理をS11の処理(図5参照)に戻す。CPU101は、調査フラグがONである場合(S41:YES)、処理をS43の処理に進める。CPU101は模様番号カウンタを確認し、転送対象の縫製データをCTの値に基づいて調査する為、メモリカード108が該ミシン1の識別番号に対応するフォルダ内に記憶する縫製データを確認する(S43)。CPU101は、メモリカード108がCT番の模様番号を有する縫製データを記憶していない場合(S43:NO)、処理をS53の処理に進める。CPU101はCTの値をインクリメントし(S53)、CTの値が最大値(例えば999)以下の場合(S55:NO)、処理をS11の処理(図5参照)に戻す。該場合、CPU101は、調査フラグがONのままであるので(S41:YES)、メモリカード108が該インクリメント後のCT番の模様番号を有する縫製データを記憶するか否か確認する(S43)。
CPU101は、メモリカード108がCT番の模様番号を有する縫製データを記憶する場合(S43:YES)、処理をS45の処理に進める。CPU101は、不揮発性メモリ104にアクセスし、不揮発性メモリ104が記憶する縫製データを確認する(S45)。CPU101は、不揮発性メモリ104がCT番の模様番号を有する縫製データを記憶する場合(S45:YES)、該CT番の模様番号を有する縫製データの転送は必要ないと判断し、処理をS53の処理に進める。CPU101は、不揮発性メモリ104がCT番の模様番号を有する縫製データを記憶していない場合(S45:NO)、処理をS47の処理に進める。CPU101は、読込フラグをONにし(S47)、読込ポインタをCT番の模様番号を有する縫製データの先頭アドレスにセットし(S49)、調査フラグをOFFにする(S51)。CPU101は、設定したフラグ、ポインタをRAM103に記憶し、処理をS11の処理(図5参照)に戻す。
CPU101は、上記S41の処理において、調査フラグがOFFであり(S41:NO)、且つ読込フラグがONである場合(S61:YES)、処理をS63の処理に進める。CPU101は、メモリカード108と不揮発性メモリ104にアクセスし、前記CT番の模様番号を有する縫製データをメモリカード108から不揮発性メモリ104に転送する(S63)。具体的にCPU101は、該縫製データを、S49の処理でセットした読込ポインタが示すアドレスから、予め規定したバイト分読み込んでRAM103に記憶する。CPU101は、RAM103に記憶した規定バイト分の該縫製データを不揮発性メモリ104に書き込む。
CPU101は、S63の処理で該縫製データの読み込みがデータエンドに達していない場合(S65:NO)、読込ポインタを該規定バイト分進め(S67)、次の読込開始アドレスを設定する。CPU101は処理をS11の処理(図5参照)に戻す。ここでCPU101は、作業者がミシン1の操作を行った場合(S19:YES)、上記の如く、操作に応じたミシン1の動作を実行し(S21)、処理をS11の処理に戻す。故にCPU101は、上記S61以降の処理を行わず、縫製データの転送を保留する。CPU101は、作業者がミシン1の操作を終了すると(S19:NO)、読込フラグがONであるので、上記S67で進めた読込ポインタから縫製データの規定バイト分の転送を再開する(S63)。
CPU101は、該縫製データの読み込みがデータエンドに達するまで、規定バイト分ずつ縫製データを転送する毎に、作業者がミシン1を操作したか否か確認する。CPU101は、該縫製データの読み込みがデータエンドに達した場合(S65:YES)、前記CT番の模様番号を有する縫製データの転送が終了したと判断し、読込フラグをOFFにしてRAM103に記憶する(S69)。CPU101はCTの値をインクリメントする(S71)。CPU101はCTの値が最大値以下の場合、S73:NO)、調査フラグをONにしてRAM103に記憶し(S79)、処理をS11の処理(図5参照)に戻す。CPU101は、上記同様、該インクリメント後のCTの値に基づく縫製データの調査と転送を行う。
CPU101は、上記S55の処理において、転送対象の縫製データの調査中のインクリメント処理でCTの値が最大値を超えた場合(S55:YES)、調査フラグをOFFにしてRAM103に記憶する(S57)。CPU101は、終了信号を出力する(S59)。本実施形態における終了信号は、操作パネル8のディスプレイ81に縫製データの転送終了を報せる情報(例えば7セグを用いた「End」表示等)を表示する信号である。作業者は、メモリカード108から不揮発性メモリ104内へ縫製データの転送が終了した事を直ちに知る事ができる。CPU101は処理をS11の処理に戻す。
CPU101は、上記S73の処理において、転送対象の縫製データの転送後のインクリメント処理でCTの値が最大値を超えた場合も(S73:YES)、同様に、調査フラグをOFFにしてRAM103に記憶する(S75)。CPU101は、終了信号を出力し(S77)、ディスプレイ81に縫製データの転送終了を報せる情報を表示する。CPU101は処理をS11の処理に戻す。
CPU101は、S61の処理で縫製データの転送を実施する条件とする読込フラグを上記S47の処理でONにする。CPU101は、S41の処理で縫製データの調査を実施する条件とする調査フラグを上記S37の処理でONにする。CPU101は、メモリカード108がメモリドライブ107に差込まれた直後の状態(S25:YES、S33:NO)において、S37の処理を実施して調査フラグをONにする。従ってCPU101は、縫製データの転送終了後において、メモリカード108の抜き差しが行われない限り、再度、縫製データの調査及び転送を実施しない。
以上説明した通り、本実施形態のミシン1のCPU101は、不揮発性メモリ104が記憶する縫製データと、メモリカード108が記憶する縫製データを比較する。CPU101は、該比較結果が異なる場合、メモリカード108が記憶する縫製データを不揮発性メモリ104に転送する。故にCPU101は、縫製データの相違部分のみ転送でき、更新の時間を短縮できる。
CPU101は、メモリカード108が記憶する縫製データの転送中に作業者がミシン1を操作した場合、転送を保留し、ミシン1の動作を優先的に行う事ができる。故に作業者は縫製データの転送終了まで待たずにミシン1を操作できる。CPU101は、作業者がミシン1を操作していない場合に縫製データの転送を継続し、縫製データを更新できる。CPU101は、調査フラグがONである場合に不揮発性メモリ104が記憶する縫製データと、メモリカード108が記憶する縫製データを比較する。故にCPU101は、例えば転送の終了後に再度新たな転送を開始し、該転送を繰り返すが如く、無闇な転送を行わない。
CPU101は、メモリカード108の抜き差しを検出して転送を行い、不揮発性メモリ104に記憶する縫製データを更新できる。故に作業者は、ミシン1を操作して転送を指示する必要がなく、縫製データを容易に更新できる。縫製データの管理者は、メモリカード108を管理して縫製データを管理・保管でき、セキュリティ面で安心できる。CPU101は、作業者が縫製データの転送を望まない場合、転送を禁止する事ができる。CPU101は、転送終了を報知できる。故に作業者は、転送の終了を確認する手間を省け、且つ更新後の縫製データに基づく縫製を直ちに開始できる。
管理者は、個々のミシン1毎に用意すべき縫製データを、個々のミシン1の識別番号に対応付けたフォルダ181に格納し、管理できる。管理者は、一つのメモリカード108が複数のミシン1用の縫製データを記憶する事で、個々のミシン1毎にメモリカード108を用意する手間を省き、コストを削減できる。
本実施形態では、移送装置6は、本発明の「移動機構」に相当する。ミシン1の制御を司るCPU101は、「制御手段」に相当する。不揮発性メモリ104は、「第一記憶手段」に相当する。不揮発性メモリ104の縫製データ記憶領域141が記憶する縫製データは、「第一縫製データ」に相当する。メモリカード108は、「第二記憶手段」に相当する。メモリカード108の縫製データ記憶領域183が記憶する縫製データは、「第二縫製データ」に相当する。S63で縫製データを転送する処理を行うCPU101は、「転送手段」に相当する。
S21で作業者の操作に応じてミシン1の動作を実行した後、処理をS11の処理に戻す処理を行うCPU101は、「保留手段」に相当する。S43及びS45でメモリカード108と不揮発性メモリ104がCT番の模様番号を有する縫製データを記憶するか否かを確認する処理を行うCPU101は、「比較手段」に相当する。メモリカード108と不揮発性メモリ104の記憶する縫製データの調査を行う為、S37で調査フラグをONにする処理を行うCPU101は、「指示手段」に相当する。メモリドライブ107は、請求項5における「読出手段」に相当する。S25でメモリカード108をメモリドライブ107に差込んだ状態であるか否かを検出する処理を行うCPU101は、「状態検出手段」に相当する。
S11及びS15で作業者が禁止スイッチ82を操作して行った転送の許可又は禁止の設定(可否情報)を取得する処理を行うCPU101は、「第一取得手段」に相当する。S23で転送禁止フラグがONの場合、処理をS11の処理に戻す処理を行うCPU101は、「転送禁止手段」に相当する。S59又はS77で終了信号を出力する処理を行い、ディスプレイ81に縫製データの転送終了を報せる情報を表示するCPU101は、「出力手段」に相当する。識別番号記憶領域182は、「識別情報記憶手段」に相当する。縫製データ記憶領域183は、「個別データ記憶手段」に相当する。
本発明は、前述の実施形態の他に種々の変更が可能である。本実施形態でCPU101は、S45の処理で、不揮発性メモリ104が転送対象の縫製データと同じ模様番号の縫製データを記憶するか否かを転送実施の判断基準としたが、該判断基準に限らない。例えばCPU101は、転送対象の縫製データと同じ模様番号の縫製データを不揮発性メモリ104が記憶し、且つ該縫製データの容量、更新日時等が一致しない場合、該縫製データの転送を実施してもよい。メモリカード108はコンパクトフラッシュ(登録商標)等に限らず、CD−ROM等のディスクROM、SDメモリカード、ハードディスク装置等、縫製データを記憶でき、読取装置で縫製データを読み取る事ができる記憶媒体であればよい。
図7〜図9を参照し、一変形例に係るミシン201について説明する。図7において、図2のミシン1と同じ構成は、同じ符号を付す。以下では、ミシン1と異なるミシン201の電気的な構成と処理についてのみ説明する。
図7に示す如く、ミシン201の制御装置200は、入出力I/F106に電気的に接続する通信I/F207を備える。通信I/F207は、例えばネットワーク通信用のインターフェースである。ミシン201は、通信I/F207を介してネットワーク209に接続する。ネットワーク209との接続は、有線回線でも無線回線でもよい。ミシン201はネットワーク209を介して外部機器に接続可能である。外部機器は、パーソナルコンピュータ(PC)、ネットワークアタッチトストレージ(NAS)等である。本変形例では、CPU101は、ネットワーク209を介してNAS208に接続する。
NAS208は、CPU101がアクセス可能な記憶領域(図示略)を、ネットワーク209を介して共有可能に公開する。NAS208の記憶領域は、メモリカード108の所定の記憶領域(図3参照)と同様に、ミシン201の固有の識別番号を記憶可能な識別番号記憶領域と、一又は複数の縫製データを記憶可能な縫製データ記憶領域を備えた一又は複数のフォルダを記憶する。
図8に示す如く、CPU101は、本変形例に係る縫製データ転送処理において、本実施形態のS25の判断処理の代わりにS225の判断処理を行う。更に図9に示す如く、CPU101は、本変形例に係る縫製データ転送処理において、本実施形態のS43及びS45の判断処理の代わりにS243、S245及びS246の判断処理を行う。
図8に示す如く、CPU101は、S23の処理において転送禁止フラグがOFFである場合(S23:NO)、前回の転送終了後、所定時間が経過したか否か判断する(S225)。CPU101は該所定時間が経過していない場合(S225:NO)、処理をS27の処理に進め、本実施形態においてメモリカード108が抜出し状態にある場合と同様の処理を行う。CPU101は該所定時間が経過した場合(S225:YES)、処理をS31の処理に進め、本実施形態においてメモリカード108が差込み状態にある場合と同様の処理を行う。CPU101は、該所定時間が経過するとNAS208にアクセスし、NAS208がミシン201の固有の識別番号に対応するフォルダを記憶する場合、調査フラグをONにする(図3のS31、S37参照)。
図9に示す如く、CPU101は、調査フラグがONである場合(S41:YES)、NAS208にアクセスし、NAS208がミシン201の識別番号に対応するフォルダ内に記憶する縫製データを確認する(S243)。CPU101は、NAS208がCT番の模様番号を有する縫製データを記憶していない場合(S243:NO)、処理をS53の処理に進める。CPU101は、NAS208がCT番の模様番号を有する縫製データを記憶する場合(S243:YES)、処理をS245の処理に進める。
CPU101は、不揮発性メモリ104にアクセスし、不揮発性メモリ104がCT番の模様番号を有する縫製データを記憶していない場合(S245:NO)、処理をS47の処理に進める。CPU101は、不揮発性メモリ104がCT番の模様番号を有する縫製データを記憶する場合(S245:YES)、処理をS246の処理に進める。CPU101は、不揮発性メモリ104が記憶するCT番の模様番号を有する縫製データの更新日時が、NAS208が記憶する該CT番の模様番号を有する縫製データの更新日時と同じ又は新しい場合(S246:NO)、該縫製データの転送は必要ないと判断し、処理をS53の処理に進める。CPU101は、不揮発性メモリ104が記憶するCT番の模様番号を有する縫製データの更新日時が、NAS208が記憶する該CT番の模様番号を有する縫製データの更新日時よりも古い場合(S246:YES)、処理をS47の処理に進める。CPU101は、以下、本実施形態と同様の処理を行う。斯くの如くCPU101は、NAS208が記憶する縫製データを不揮発性メモリ104が記憶していない場合、又はNAS208の記憶する縫製データの更新日時が不揮発性メモリ104の記憶する縫製データより更新日時が新しい場合、S47の処理で読込フラグをONにして、縫製データの転送を行う。
CPU101は、縫製データの転送終了後、上記S225の判断処理を行う事で、所定時間が経過するまで、再度、縫製データの調査及び転送を実施しない。換言すると、CPU101は所定時間毎に、NAS208が記憶する縫製データに対し、不揮発性メモリ104が記憶する縫製データを同期し、更新する。故にCPU101は、常に新しい縫製データを不揮発性メモリ104に記憶できる。NAS208はネットワーク209を介してミシン201と常時接続状態にある。作業者は、CPU101が縫製データの同期を行う事で更新の手間を省け、且つ更新に掛かる時間を短縮できる。更に作業者は、複数のミシン201を夫々巡回し、メモリカード108等を抜き差しして更新せずとも済む。
本変形例において、CPU101は、更新日時が異なり更新を行う縫製データの転送において、縫製データの全体ではなく、相違部分のデータのみを転送して更新してもよい。前述の如く、縫製データは針落ち点の座標データを縫製順に並べたデータである。故にCPU101は、CT番の模様番号を有する縫製データが含む個々の座標データを比較し、相違部分の座標データのみを転送して付加又は置換する更新を行えばよい。
本変形例では、通信I/F207は、請求項6における「読出手段」に相当し、請求項7における「送受信手段」に相当する。S246でNAS208の記憶する縫製データと不揮発性メモリ104の記憶する縫製データの更新日時を比較して更新の有無を検出するCPU101は、「更新検出手段」に相当する。
以下、前述の実施形態に加えうるその他の変更を例示する。終了信号に基づく転送終了の報知は、ディスプレイ81への表示に限らず、ブザーによる報知音発信又はランプの発光で行ってもよい。終了信号の出力は行わなくてもよい。縫製データは、コピー不可属性を設定可能としてもよい。該場合、CPU101はS11の処理でメモリカード108がコピー不可属性を設定した縫製データを記憶する場合、転送禁止フラグをONにすればよい。
ミシン1は、USB等のシリアルインターフェースを備え、USBケーブルを介してPC等に接続し、PC等が公開する記憶領域に記憶する縫製データを不揮発性メモリ104に転送する構成としてもよい。
1、201 ミシン
6 移送装置
10 針棒
11 縫針
60 保持体
101 CPU
104 不揮発性メモリ
107 メモリドライブ
108 メモリカード
182 識別番号記憶領域
183 縫製データ記憶領域
207 通信インターフェース
208 NAS

Claims (10)

  1. 縫針を下端に装着する針棒と、
    前記針棒の下方に設け、縫製対象物を保持する保持体を水平移動可能な移動機構と、
    前記縫製対象物に模様縫目を形成するための縫製データを読み込み、前記縫製データに基づき前記移動機構を制御して前記縫製対象物に前記模様縫目を縫製する制御手段と、
    を備えたミシンにおいて、
    一又は複数の縫製データである第一縫製データを記憶し、縫製時に、前記制御手段によって読み出し可能な第一記憶手段と、
    前記第一記憶手段とは異なる第二記憶手段が記憶する一又は複数の縫製データである第二縫製データと、前記第一記憶手段が記憶する前記第一縫製データとが異なる場合に、前記第二記憶手段が記憶する前記第二縫製データを前記第一記憶手段に転送し、前記第一縫製データを更新する転送手段と、
    を備えた事を特徴とするミシン。
  2. 前記転送手段による前記第二縫製データの転送中にミシンの操作が行われた場合に、前記転送手段の転送を保留する保留手段を更に備えた事を特徴とする請求項1に記載のミシン。
  3. 前記第二記憶手段が記憶する前記第二縫製データと、前記第一記憶手段が記憶する前記第一縫製データとが異なるか否かを比較可能な比較手段と、
    所定条件に基づいて、前記比較手段に、前記第一縫製データと前記第二縫製データとの比較の実行を指示する指示手段と、
    を更に備え、
    前記転送手段は、前記指示手段の指示に基づき前記比較手段が比較を行い前記第一縫製データと前記第二縫製データとが異なると判断した場合に、前記第二縫製データの転送を行う事を特徴とする請求項1又は2に記載のミシン。
  4. 前記指示手段は、所定時間毎に、前記比較手段に、前記第一縫製データと前記第二縫製データとの比較の実行を指示する事を特徴とする請求項3に記載のミシン。
  5. 前記第二記憶手段が抜き差し可能に差し込まれ、前記第二記憶手段から前記第二縫製データの少なくとも読み出しが可能な読出手段と、
    前記読出手段への前記第二記憶手段の差込み状態及び抜出し状態を検出する状態検出手段と、
    を更に備え、
    前記指示手段は、前記状態検出手段によって、前記読出手段への前記第二記憶手段の前記抜出し状態の検出後、前記第二記憶手段の前記差込み状態が検出された場合に、前記比較手段に前記第一縫製データと前記第二縫製データとの比較の実行を指示する事を特徴とする請求項3又は4に記載のミシン。
  6. 前記第二記憶手段に接続し、前記第二記憶手段から前記第二縫製データの少なくとも読み出しが可能な読出手段と、
    前記読出手段が接続する前記第二記憶手段の前記第二縫製データが更新されたか否かを検出する更新検出手段と、
    を更に備え、
    前記指示手段は、前記更新検出手段によって前記第二縫製データの更新が検出された場合に、前記比較手段に前記第一縫製データと前記第二縫製データとの比較の実行を指示する事を特徴とする請求項3又は4に記載のミシン。
  7. 前記読出手段は、無線回線又は有線回線を用いて前記第二記憶手段を備える外部装置に接続し、前記第二縫製データの送受信が可能な送受信手段であり、
    一つの前記第二記憶手段を備える外部装置には、少なくとも1以上の前記ミシンの前記送受信手段がそれぞれ接続される事を特徴とする請求項6に記載のミシン。
  8. 前記ミシン及び前記第二記憶手段を備える外部装置の少なくとも一方に予め設定され、前記転送手段による前記第二縫製データの転送の可否を示す可否情報を取得する第一取得手段と、
    前記第一取得手段が取得した前記可否情報が転送不可を示す場合に、前記第一縫製データと前記第二縫製データとが異なっても前記転送手段による前記第二縫製データの転送を禁止する転送禁止手段と、
    を更に備える事を特徴とする請求項1から7の何れかに記載のミシン。
  9. 前記転送手段による前記第二縫製データの転送が終了した場合に、転送の終了を示す終了信号を出力する出力手段を更に備え、
    前記出力手段は、前記終了信号に基づき転送の終了を報知する報知手段であって、前記ミシン及び前記第二記憶手段を備える外部装置の少なくとも一方が備える報知手段に対し、前記終了信号を出力する事を特徴とする請求項1から8の何れかに記載のミシン。
  10. 前記ミシンは、複数の前記ミシンの中から一つのミシンを識別するための識別情報を更に備え、
    前記第二記憶手段は、
    前記識別情報を記憶する識別情報記憶手段と、
    前記識別情報記憶手段に記憶された前記識別情報に対応し、前記識別情報に識別される個々の前記ミシン毎に個別の前記第二縫製データを記憶する個別データ記憶手段と、
    を更に備え、
    前記転送手段は、前記識別情報に識別される前記ミシンの前記第一記憶手段に対し、前記識別情報に対応する前記個別データ記憶手段に記憶された前記第二縫製データを転送する事を特徴とする請求項1から9の何れかに記載のミシン。
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