JP2013201706A - 摂動ベクトル選択装置、通信装置、摂動ベクトル選択方法、及びプログラム - Google Patents

摂動ベクトル選択装置、通信装置、摂動ベクトル選択方法、及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】ダイナミックレンジの広い高性能なRFアンプ等を用いなくても、信号の歪みを発生させないようにできる摂動ベクトルを選択できる摂動ベクトル選択装置を提供する。
【解決手段】送信信号を受け付ける送信信号受付部22と、送信信号のプリコーディングで用いる重みを受け付ける重み受付部21と、送信信号受付部22が受け付けた送信信号と、重み受付部21が受け付けた重みとを用いて、複数のアンテナを介してそれぞれ送信されるプリコーディング後の信号のレンジ幅が抑えられるように摂動ベクトルを選択する摂動ベクトル選択部23と、摂動ベクトル選択部23による選択結果を出力する出力部24と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、摂動ベクトルを選択する摂動ベクトル選択装置等に関する。
従来、複数のアンテナを介して空間多重により送信・受信を行う多入力多出力(MIMO:Multiple Input Multiple Output)方式の無線通信が行われている(例えば、特許文献1,2)。また、そのようなMIMO方式の無線通信における周波数領域での伝搬路推定(チャネル推定)に関する種々の方法も知られている(例えば、非特許文献1参照)。また、受信局側で推定された伝搬路推定結果を送信局側にフィードバックし、送信局側においてプリコーディングを行って送信することも行われている。そのプリコーディングの非線形アルゴリズムを用いた一方式として、ベクトル摂動(Vector Perturbation)を用いる方法も知られている(例えば、非特許文献2,3)。
特開2003−338779号公報 特開2005−328312号公報
M.K.Ozdemir,H.Arslan,「Channel estimation for wireless OFDM systems」、IEEE Communications Surveys&Tutorials,vol.9,no.2,p.18−48,2007年 Bertrand M.Hochbald,Christian B.Peel,A.Lee Swindlehurst,「A vector−perturbation for near−capacity multiantenna multiuser communication- Part II:Perturbation」、IEEE Trans.Commun.,vol.53,no.3,p.537−544,2005年3月 J.Ryan,I.B.Collings,I.V.L.Clarkson,R.W.Heath,Jr.,「Performance of Vector Perturbation Multiuser MIMO Systems with Limited Feedback」,IEEE Trans. on Communications,vol.57,no.9.,p.2633−2644,2009年9月
MIMO方式の無線通信におけるプリコーディングにおいて、プリコーダへの入力信号レベルは一定であったとしても、その入力信号にプリコーディング重み行列を掛けた後の信号レベルが上下することがあった。その結果、あるアンテナの送信信号電力が大きくなることもあった。そのような場合には、ダイナミックレンジの広い高性能なRFアンプやデジタル・アナログ変換器(DAC:Digital to Analog Converter)が必要となる。また、そのようなRFアンプやデジタル・アナログ変換器を用いなかった場合には、ダイナミックレンジを超えた信号が歪み、適切な受信ができなくなることがあった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、ダイナミックレンジの広い高性能なRFアンプ等を用いなくても、信号の歪みを発生させないようにすることができる通信装置等を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明による摂動ベクトル選択装置は、送信信号を受け付ける送信信号受付部と、送信信号のプリコーディングで用いる重みを受け付ける重み受付部と、送信信号受付部が受け付けた送信信号と、重み受付部が受け付けた重みとを用いて、複数のアンテナを介してそれぞれ送信されるプリコーディング後の信号のレンジ幅が抑えられるように摂動ベクトルを選択する摂動ベクトル選択部と、摂動ベクトル選択部による選択結果を出力する出力部と、を備えたものである。
このような構成により、選択された摂動ベクトルを用いることによって、プリコーディング後の信号のレンジ幅を抑えることができる。その結果、例えば、ダイナミックレンジの広い高性能なRFアンプ等を用いなくても、信号の歪みを発生させないようにすることができる。
また、本発明による摂動ベクトル選択装置では、摂動ベクトル選択部は、プリコーディング後の信号電力が最大であるアンテナの電力が小さくなるように摂動ベクトルを選択してもよい。
このような構成により、プリコーディング後の信号電力が最大であるアンテナの電力を抑えることができ、その結果、プリコーディング後の信号のレンジ幅を抑えることができる。
また、本発明による摂動ベクトル選択装置では、摂動ベクトル選択部は、プリコーディング後の信号電力が最大であるアンテナの電力が最小となるように摂動ベクトルを選択してもよい。
このような構成により、プリコーディング後の信号電力が最大であるアンテナの電力を最大限に抑えることができる。
また、本発明による摂動ベクトル選択装置では、摂動ベクトル選択部は、プリコーディング後の信号電力が最小であるアンテナの電力に対する、信号電力が最大であるアンテナの電力の電力比が小さくなるように摂動ベクトルを選択してもよい。
このような構成により、プリコーディング後の最大電力を最小電力で割った電力比を抑えることができ、その結果、プリコーディング後の信号のレンジ幅を抑えることができる。
また、本発明による摂動ベクトル選択装置では、摂動ベクトル選択部は、プリコーディング後の信号電力が最小であるアンテナの電力に対する、信号電力が最大であるアンテナの電力の電力比が最小となるように摂動ベクトルを選択してもよい。
このような構成により、プリコーディング後の最大電力を最小電力で割った電力比を最大限に抑えることができる。
また、本発明による通信装置は、摂動ベクトル選択装置と、送信信号と、プリコーディングで用いる重みと、出力部が出力した選択結果とを用いて、送信信号に対してプリコーディングを行うプリコーダと、プリコーディング後の送信信号を複数のアンテナを介して送信する送信部と、を備えたものである。
このような構成により、プリコーディング後の信号のレンジ幅を抑えた送信を行うことができるようになる。その結果、例えば、信号の歪みを発生させないようにすることができ、適切な受信ができるようになる。
本発明による摂動ベクトル選択装置等によれば、ダイナミックレンジの広い高性能なRFアンプ等を用いなくても、信号の歪みを発生させないようにできる摂動ベクトルを選択することができる。
本発明の実施の形態1による通信装置の構成を示すブロック図 同実施の形態における受信部及び送信部の構成を示すブロック図 同実施の形態による通信装置の動作を示すフローチャート 同実施の形態における摂動ベクトル選択部の構成の一例を示す図 同実施の形態における乗算器の一例を示す図 同実施の形態における摂動ベクトル選択部の構成の一例を示す図 同実施の形態における摂動ベクトル選択部の構成の一例を示す図 同実施の形態におけるコンピュータシステムの外観一例を示す模式図 同実施の形態におけるコンピュータシステムの構成の一例を示す図
以下、本発明による通信装置について、実施の形態を用いて説明する。なお、以下の実施の形態において、同じ符号を付した構成要素及びステップは同一または相当するものであり、再度の説明を省略することがある。
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1による通信装置について、図面を参照しながら説明する。本実施の形態による通信装置は、プリコーディング後の信号のレンジ幅が広くならないようにできるものである。
図1は、本実施の形態による通信装置1の構成を示すブロック図である。本実施の形態による通信装置1は、複数のアンテナに接続されており、MIMO方式の無線通信を行うものである。特に、本実施の形態では、通信装置1が複数のアンテナを介してMIMO−OFDM通信を行う場合について主に説明するが、通信装置1は、プリコーディング後の信号を送信するものであれば、それに限定されない。また、本実施の形態では、通信装置1が基地局(BS:Base Station)であり、通信装置1の通信相手の装置が移動局(UE:User Equipment)である場合について主に説明するが、そうでなくてもよい。また、通信装置1の通信相手の装置の個数は問わない。例えば、通信相手の装置が2個以上である場合には、マルチユーザMIMO通信が行われてもよく、通信相手の装置が1個である場合には、シングルユーザMIMO通信が行われてもよい。また、本実施の形態では、通信装置1が2個のアンテナ3,4を介して通信を行う場合について説明するが、そうでなくてもよい。通信装置1は、3個以上のアンテナを介して通信を行ってもよい。図1で示されるように、本実施の形態による通信装置1は、アンテナ3,4に接続されており、受信部11と、算出部12と、プリコーダ13と、送信部14と、摂動ベクトル選択装置2とを備える。
受信部11は、通信先の装置から送信された送信信号を受信する。受信部11は、その送信信号の受信により、通信先の装置から、伝搬路推定値に関する情報である伝搬路情報を受信するものとする。その伝搬路情報は、プリコーディングの重み算出に用いられるものである。ここで、伝搬路情報は、伝搬路推定値に関する情報であり、プリコーディングの重み算出に用いることができる情報であれば、その内容を問わない。例えば、伝搬路情報は、伝搬路推定値そのものであってもよく、MMSE空間フィルタリングによる重み算出を行う場合には、伝搬路推定値とノイズの分散とであってもよく、固有ビーム空間分割多重による重み算出を行う、シングルユーザMIMO方式である場合には、伝搬路推定値が各要素である伝搬路マトリックスを固有値分解した結果のユニタリ行列であってもよく、あるいは、プリコーディングの重み算出に用いるその他の情報であってもよい。その伝搬路情報は、通常、時間領域や、周波数領域、空間領域において離散的な情報である。例えば、伝搬路推定値は、h(t1)、h(t2)等のように時間領域において離散的な値である。また、マルチキャリア伝送方式による通信が行われる場合には、伝搬路推定値は、hF1、hF2等のように、マルチキャリア伝送方式におけるサブキャリアの周波数ごとの値、すなわち、周波数領域において離散的な値である。また、MIMO方式の無線通信が行われる場合には、伝搬路推定値は、h11、h12等のように伝搬路(送信側のアンテナと受信側のアンテナとの組)ごとの値、すなわち、空間領域において離散的な値である。したがって、伝搬路情報も、通常、時間領域や、周波数領域、空間領域において離散的な情報となり、受信部11は、それらの伝搬路情報を受信するものとする。
なお、受信部11は、伝搬路情報を受信する以外の処理を行ってもよい。例えば、伝搬路情報以外の情報を通信先の装置から受信してもよい。また、受信部11による受信は、OFDM通信のようにマルチキャリア伝送方式による受信であってもよく、あるいは、そうでなくてもよい。OFDMの送信信号を受信する場合における受信部11の詳細な構成は、図2(a)に示される通りである。図2(a)において、受信部11は、低雑音増幅部31と、局部発振部32と、周波数変換部33と、AD変換部34と、フーリエ変換部35と、等化器36と、復調部37と、P/S(パラレル/シリアル)変換部38とを備える。なお、図2(a)では、一の受信処理系列のみを示しているが、受信部11は、通信装置1の有するアンテナの個数に応じた受信処理系列を有してもよい。また、その場合には、P/S変換部38の後段等において、MIMOに関してアンテナごとの信号を抽出する処理部が存在してもよく(例えば、シングルユーザMIMOの場合等)、あるいは、存在しなくてもよい(例えば、プリコーディングの場合等)。
低雑音増幅部31は、アンテナ3,4で受信された受信信号を受信し、その受信した受信信号を増幅する。局部発振部32は、周波数変換のための信号を生成する。周波数変換部33は、局部発振部32によって生成された信号を用いて、受信信号を周波数変換し、AD変換部34で変換できる等価ベースバンド帯域受信信号に変換する。AD変換部34は、等価ベースバンド帯域受信信号であるアナログ信号をデジタル信号に変換する。なお、このデジタル信号は、複数のサブキャリアに応じた複数の並列した信号となる。フーリエ変換部35は、AD変換後のデジタル信号を受け付け、ガードインターバルを除去した上で、それらの複数の信号を並列して高速フーリエ変換することによって、時間領域の信号を周波数領域の信号に変換する。等化器36は、遅延プロファイルをフーリエ変換した周波数領域のチャネル推定値を用いて等化処理を行う。復調部37は、等化処理後の信号を復調する。P/S変換部38は、サブキャリアごとの並列配列の信号を直列配列に変換する。その結果、受信部11は、送信元の装置が送信した信号そのものを得ることができる。
なお、受信部11の構成は、これに限定されるものではなく、他の構成であってもよい。例えば、高速フーリエ変換に代えて、離散フーリエ変換を用いてもよい。このように、受信部11の構成には任意性が存在する。また、受信部11は、OFDM以外による受信を行ってもよい。すなわち、受信部11は、OFDM以外による受信を行うことができる構成を有していてもよい。受信部11は、ハードウェアによって実現されてもよく、あるいは、ソフトウェアにより実現可能な部分については、受信デバイスを駆動するドライバ等のソフトウェアによって実現されてもよい。また、受信部11が受信した伝搬路情報は、図示しない記録媒体で記憶されてもよい。
算出部12は、受信部11が受信した伝搬路情報を用いて、プリコーディングの重みを算出する。例えば、伝搬路情報が伝搬路推定値であり、送信側のアンテナが2個であり、受信側のアンテナも2個である2×2のMIMO方式の無線通信が行われている場合には、ある時点において、ある周波数の搬送波に対応する伝搬路情報は、2×2の伝搬路マトリックスとなる。その場合には、算出部12は、例えば、その伝搬路マトリックスの逆行列を算出することによって、プリコーディングの重み行列を算出してもよい。なお、マルチキャリア伝送方式による通信が行われる場合には、算出部12は、搬送波の周波数ごとに、プリコーディングの重み行列を算出してもよい。その伝搬路情報を用いたプリコーディングの重みの算出方法はすでに公知であり、その詳細な説明を省略する。また、算出部12が算出したプリコーディングの重みは、図示しない記録媒体で記憶されてもよい。
プリコーダ13は、送信信号と、プリコーディングで用いる重みと、出力部24が出力した選択結果とを用いて、送信信号に対してプリコーディングを行う。プリコーディングで用いる重みは、算出部12が算出したものである。また、プリコーダ13は、出力部24が出力した選択結果に応じた摂動ベクトルを用いたプリコーディングを行うものとする。すなわち、プリコーダ13は、その選択結果に応じた摂動ベクトルを送信信号に加算した結果に対して、プリコーディングの重み行列を掛けることによってプリコーディングを行う。なお、マルチキャリア伝送方式による通信が行われる場合には、プリコーダ13は、搬送波の周波数ごとに、摂動ベクトルを用いたプリコーディングを行ってもよい。そのような摂動ベクトルを用いたプリコーディングはすでに公知であり、その詳細な説明を省略する。なお、その摂動ベクトルを用いたプリコーディングであるベクトル摂動プリコーディングは、modulo vector precodingと呼ばれることもある。
送信部14は、プリコーディング後の送信信号を複数のアンテナ3,4を介して送信する。その結果、プリコーディングの重み行列が伝搬路マトリックスの逆行列等である場合には、受信側において、アンテナ3,4間の干渉の除去を行わなくてもよいことになる。また、例えば、ブロック対角化によるプレコーディングの重み生成を行った場合には、マルチユーザMIMOの移動局間の干渉を除去することができ、各移動局において干渉を除去できるようになる。なお、送信部14による送信は、OFDM通信のようにマルチキャリア伝送方式による送信であってもよく、あるいは、そうでなくてもよい。OFDMの送信信号を送信する場合における送信部14の詳細な構成は、図2(b)に示される通りである。図2(b)において、送信部14は、S/P(シリアル/パラレル)変換部41と、変調部42と、逆フーリエ変換部43と、DA変換部44と、局部発振部45と、周波数変換部46と、電力増幅部47とを備える。なお、図2(b)では、一の送信処理系列のみを示しているが、送信部14は、通信装置1の有するアンテナの個数に応じた送信処理系列を有してもよい。S/P変換部41は、送信信号を、OFDMの複数のサブキャリアに対応する複数の並列配列の信号に変換する。変調部42は、並列配列の各信号をデジタル変調する。本実施の形態では、送信信号に対してプリコーディングが行われるため、変調部42でデジタル変調された送信信号(シンボル系列)がプリコーダ13に渡され、プリコーディングされるものとする。また、デジタル変調後の送信信号は、後述する送信信号受付部22にも渡されるものとする。そして、プリコーディング後の送信信号(シンボル系列)が、後段の逆フーリエ変換部43に渡される。逆フーリエ変換部43は、プリコーディング後の並列配列の信号に対して、逆高速フーリエ変換を行い、時間領域の信号にする。また、逆フーリエ変換部43は、逆高速フーリエ変換後の直列配列のデジタル信号にガードインターバルを挿入する。DA変換部44は、ガードインターバルの挿入された直列配列のデジタル信号を受け付け、そのデジタル信号をアナログ信号に変換する。局部発振部45は、周波数変換のための信号を生成する。周波数変換部46は、局部発振部45が生成した周波数変換のための信号を用いて、DA変換部44で生成された等価ベースバンド帯域送信信号を、送信周波数帯に変換する。電力増幅部47は、周波数変換部46により周波数変換された送信信号を、所望の電力まで増幅する。その送信信号が、アンテナ3,4を介して送信される。
なお、送信部14の構成は、これに限定されるものではなく、MIMOによる送信を行うことができるのであれば、他の構成であってもよい。例えば、逆高速フーリエ変換に代えて、逆離散フーリエ変換を用いてもよい。このように、送信部14の構成には任意性が存在する。また、送信部14は、OFDM以外による送信を行うことができる構成を有していてもよい。また、送信部14は、ハードウェアによって実現されてもよく、あるいは、ソフトウェアにより実現可能な部分については、送信デバイスを駆動するドライバ等のソフトウェアによって実現されてもよい。
また、通信装置1において、送信時の周波数変換と、受信時の周波数変換で用いられる局部発振部は、送信の構成と、受信の構成とにおいて共用されてもよい。また、例えば、局部発振部32,45が生成する周波数が2.4GHzであり、周波数変換部46による周波数変換後の送信信号の周波数と、アンテナ3,4で受信された受信信号の周波数とが2.4GHzであり、等価ベースバンド帯域の送信信号、受信信号の周波数が0GHzであってもよい。なお、これらの周波数は一例であり、これらに限定されないことは言うまでもない。
ここで、通信装置1の送信相手の装置について簡単に説明する。その装置は、例えば、シングルユーザMIMOや、マルチユーザMIMOの通信を行う移動局であってもよく、あるいは、その他の通信を行う装置であってもよい。また、その装置は、通信装置1との間の各伝搬路について伝搬路推定を行い、その推定結果に応じた伝搬路情報を通信装置1に送信する。なお、その伝搬路推定は、時間領域や、周波数領域、空間領域のそれぞれにおいて行われることになる。
摂動ベクトル選択装置2は、プリコーディングで用いられる摂動ベクトルを選択するものであり、重み受付部21と、送信信号受付部22と、摂動ベクトル選択部23と、出力部24とを備える。
重み受付部21は、送信信号のプリコーディングで用いる重みを受け付ける。本実施の形態では、重み受付部21は、算出部12で算出された重みを受け付けるものとする。重み受付部21は、例えば、算出部12で算出され、図示しない記録媒体に蓄積された重みを読み出して、摂動ベクトル選択部23に渡すものであってもよい。
送信信号受付部22は、送信信号を受け付ける。本実施の形態では、送信信号受付部22は、送信部14においてデジタル変調された送信信号(シンボル系列)を受け付けるものとする。送信信号受付部22は、例えば、送信部14でデジタル変調され、図示しない記録媒体に蓄積された送信信号を読み出して、摂動ベクトル選択部23に渡すものであってもよい。
摂動ベクトル選択部23は、送信信号受付部22が受け付けた送信信号と、重み受付部21が受け付けた重みとを用いて、複数のアンテナを介してそれぞれ送信されるプリコーディング後の信号のレンジ幅が抑えられるように摂動ベクトルを選択する。なお、プリコーディング後の信号のレンジ幅が抑えられるように摂動ベクトルを選択する方法については後述する。また、マルチキャリア伝送方式による通信が行われる場合には、摂動ベクトル選択部23は、搬送波の周波数ごとに、摂動ベクトルを選択してもよい。
出力部24は、摂動ベクトル選択部23による選択結果を出力する。この選択結果は、摂動ベクトル選択部23が選択した摂動ベクトルを結果として特定することができるものであれば、どのようなものであってもよい。その選択結果は、例えば、摂動ベクトルそのものであってもよい。また、後述するように、摂動ベクトルは「τd」と示され、τは既知であるため、選択結果は、例えば、「d」のみであってもよい。また、後述するように、ベクトル「d」の各要素は、「a+ib」(a,bは、有限個の整数群から選択されるものである)と示されるため、選択結果は、例えば、各要素の実部と虚部の値を示すものであってもよい。
ここで、この出力は、例えば、記録媒体への蓄積でもよく、あるいは、プリコーダ13への引き渡しでもよい。なお、出力部24は、出力を行うデバイスを含んでもよく、あるいは含まなくてもよい。また、出力部24は、ハードウェアによって実現されてもよく、あるいは、そのデバイスを駆動するドライバ等のソフトウェアによって実現されてもよい。
ここで、摂動ベクトルを用いたプリコーディングや、摂動ベクトルの選択等について説明する。プリコーダへの入力ベクトルを^x(xのハット)とし、プリコーダからの出力ベクトルをuとし、プリコーディング重み行列をPとすると、プリコーディングは次式で表される。
Figure 2013201706
ここで、γは、次式で示されるものであり、それによって送信信号電力の総和は1に正規化されることになる。
Figure 2013201706
デジタル変調後の送信信号ベクトル(シンボルのベクトル)をxとすると、一般的なプリコーダでは^x=xであるが、摂動ベクトルを用いたプリコーダでは、次式のようにxに摂動ベクトルτdが加えられる。
Figure 2013201706
ここで、τは、modulo演算の境界となる正の実数である。通常、τは固定値であるが、適応的に変化させてもよい。なお、例えば、τ=2(xmax+Δ/2)であってもよい。ここで、xmaxは、実部と虚部別に原点から最も遠い変調シンボルと原点との距離であり、Δは、実部と虚部別に二つの変調シンボル間の最大距離である。また、dは、各要素が整数の実部と整数の虚部を有する整数の複素ベクトルである。なお、受信側において、次式のようなmodulo演算を行うことによって、摂動ベクトルτdを取り除けることが知られている。ここで、次式中のyは、受信信号の実部または虚部である。
Figure 2013201706
上記の摂動ベクトルτdのdは任意に選択することができるため、本実施の形態では、摂動ベクトル選択部23が、プリコーディング後の信号のレンジ幅が抑えられるように選択するものとする。以下、その選択方法として、(1)プリコーディング後の信号電力が最大であるアンテナの電力が小さくなるように摂動ベクトルを選択する方法、(2)プリコーディング後の信号電力が最小であるアンテナの電力に対する、信号電力が最大であるアンテナの電力の電力比が小さくなるように摂動ベクトルを選択する方法、(3)プリコーディング後の信号電力が最大であるアンテナの電力と、信号電力が最小であるアンテナの電力との差が小さくなるように摂動ベクトルを選択する方法について説明するが、それら以外の方法によってプリコーディング後の信号のレンジ幅が抑えられるように摂動ベクトルを選択してもよいことは言うまでもない。
(1)電力最大のアンテナの電力を小さくする方法
摂動ベクトル選択部23は、プリコーディング後の信号電力が最大であるアンテナの電力が最も小さくなるように摂動ベクトルを選択してもよい。そのようにすることで、信号電力の上限を抑えることができ、結果として、プリコーディング後の信号のレンジ幅が抑えられることになる。そのため、摂動ベクトル選択部23は、次式のようにして整数の複素ベクトルdを選択してもよい。なお、d'は、有限個の整数群から選択される整数の複素ベクトルである。その選択されたdとτとを掛けたτdが選択された摂動ベクトルとなる。ベクトルd'=[d',d',…,d'とし、d'=a+ibとすると(ただし、j∈{1,2,…,N}であり、Nはアンテナ数である)、a、b∈{有限個の整数群}となる。例えば、a、b∈{−M,−(M−1),…,−1,0,1,…,M−1,M}であってもよい。なお、Mは1以上の整数である。また、Nは2以上の整数である。また、s=P(x+τd')であり、s=[s,s,…,sであり、n,m∈{1,2,…,N}である。この場合には、摂動ベクトル選択部23は、有限個の摂動ベクトルτd'を用意し、各摂動ベクトルに対応する最大信号電力を算出し、その最大信号電力が最小となる摂動ベクトルを選択することになる。
Figure 2013201706
なお、上式においては、max{s }の最小値に対応する摂動ベクトルを選択する場合について説明したが、そうでなくてもよい。例えば、max{s }の2番目に小さい値に対応する摂動ベクトルを選択したとしても、信号電力最大のアンテナの電力を抑えることができると考えられるからである。したがって、摂動ベクトル選択部23は、プリコーディング後の信号電力が最大であるアンテナの電力が小さくなるように摂動ベクトルを選択してもよい。具体的には、摂動ベクトル選択部23は、各摂動ベクトルに対応するプリコーディング後の信号電力が最大であるアンテナの電力(この電力を「最大電力」とする)を小さい方から1以上特定する。そして、摂動ベクトル選択部23は、特定した1以上の最大電力から1個の最大電力を選択し、その選択した最大電力に対応する摂動ベクトルを、選択した摂動ベクトルとしてもよい。なお、最大電力に対応する摂動ベクトルとは、その最大電力を含むプリコーディング後の信号電力の算出で用いられた摂動ベクトルである。また、その最大電力の特定において、摂動ベクトル選択部23は、例えば、小さい方からあらかじめ決められた個数(例えば、2個や3個、5個等)の最大電力を特定してもよく、最大電力の最小値に所定の1より大きい数値(例えば、1.1や1.2、1.3等)を掛けた値より小さい最大電力を特定してもよい。また、1以上の特定された最大電力から1個の最大電力を選択する方法は、例えば、ランダムな選択でもよく、小さくなる方が好適な値(例えば、総送信信号電力や、後述する(2)の最大電力比等)が最小となる最大電力の選択であってもよく、大きくなる方が好適な値が最大となる最大電力の選択であってもよく、あるいは、その他の基準に応じた選択であってもよい。なお、総送信信号電力は、例えば、Σn=1 (s )により算出することができる。
(2)電力最小のアンテナに対する電力最大のアンテナの電力比を小さくする方法
摂動ベクトル選択部23は、プリコーディング後の信号電力が最小であるアンテナの電力に対する、信号電力が最大であるアンテナの電力の電力比が最も小さくなるように摂動ベクトルを選択してもよい。その電力比は、(最大の電力)/(最小の電力)であるとする。そのように摂動ベクトルを選択することで、信号電力の最大比を抑えることができ、結果として、プリコーディング後の信号のレンジ幅が抑えられることになる。そのため、摂動ベクトル選択部23は、次式のようにして整数の複素ベクトルdを選択してもよい。その選択されたdとτとを掛けたτdが選択された摂動ベクトルとなる。d'等については前述の通りである。この場合には、摂動ベクトル選択部23は、有限個の摂動ベクトルτd'を用意し、各摂動ベクトルに対応する最大の電力比を算出し、その最大の電力比が最小となる摂動ベクトルを選択することになる。
Figure 2013201706
なお、上記式の結果と同じになるのであれば、具体的な計算方法は問わない。例えば、最大電力に対する最小電力の電力比(=(最小の電力)/(最大の電力))が大きくなるように摂動ベクトルを選択してもよい。その場合にも、上記式と同じ結果となるからである。
また、上式においていは、max{s /s }の最小値に対応する摂動ベクトルを選択する場合について説明したが、そうでなくてもよい。例えば、max{s /s }の2番目に小さい値に対応する摂動ベクトルを選択したとしても、信号電力の最大比を抑えることができると考えられるからである。したがって、摂動ベクトル選択部23は、プリコーディング後の信号電力が最小であるアンテナの電力に対する、信号電力が最大であるアンテナの電力の電力比が小さくなるように摂動ベクトルを選択してもよい。具体的には、摂動ベクトル選択部23は、プリコーディング後の信号電力が最小であるアンテナの電力に対する、信号電力が最大であるアンテナの電力の電力比(この電力比を「最大電力比」とする)を小さい方から1以上特定する。そして、摂動ベクトル選択部23は、特定した1以上の最大電力比から1個の最大電力比を選択し、その選択した最大電力比に対応する摂動ベクトルを、選択した摂動ベクトルとしてもよい。なお、最大電力比に対応する摂動ベクトルとは、その最大電力比となるプリコーディング後の信号電力の算出で用いられた摂動ベクトルである。また、その最大電力比の特定は、最大電力が最大電力比となった以外、上記(1)の場合と同様に行ってもよい。また、1以上の特定された最大電力比から1個の最大電力比を選択する方法も、最大電力が最大電力比となった以外、上記(1)の場合と同様に行ってもよい。
(3)2個のアンテナ間の最大電力差を小さくする方法
摂動ベクトル選択部23は、プリコーディング後の信号電力が最小であるアンテナの電力と、信号電力が最大であるアンテナの電力との差の絶対値が最も小さくなるように摂動ベクトルを選択してもよい。そのようにすることで、信号電力の最大値と最小値との幅を抑えることができ、結果として、プリコーディング後の信号のレンジ幅が抑えられることになる。そのため、摂動ベクトル選択部23は、次式のようにして整数の複素ベクトルdを選択してもよい。その選択されたdとτとを掛けたτdが選択された摂動ベクトルとなる。d'等については前述の通りである。この場合には、摂動ベクトル選択部23は、有限個の摂動ベクトルτd'を用意し、各摂動ベクトルに対応する最大の電力差を算出し、その最大の電力差が最小となる摂動ベクトルを選択することになる。
Figure 2013201706
なお、上式においていは、max{s −s }の最小値に対応する摂動ベクトルを選択する場合について説明したが、そうでなくてもよい。例えば、max{s −s }の2番目に小さい値に対応する摂動ベクトルを選択したとしても、信号電力の最大電力差を抑えることができると考えられるからである。したがって、摂動ベクトル選択部23は、プリコーディング後の信号電力が最小であるアンテナの電力と、信号電力が最大であるアンテナの電力との差の絶対値が小さくなるように摂動ベクトルを選択してもよい。具体的には、摂動ベクトル選択部23は、プリコーディング後の信号電力における2個のアンテナ間の最大の電力差(この電力差を「最大電力差」とする)を小さい方から1以上特定する。そして、摂動ベクトル選択部23は、特定した1以上の最大電力差から1個の最大電力差を選択し、その選択した最大電力差に対応する摂動ベクトルを、選択した摂動ベクトルとしてもよい。なお、最大電力差に対応する摂動ベクトルとは、その最大電力差となるプリコーディング後の信号電力の算出で用いられた摂動ベクトルである。また、その最大電力差の特定は、最大電力が最大電力差となった以外、上記(1)の場合と同様に行ってもよい。また、1以上の特定された最大電力差から1個の最大電力差を選択する方法も、最大電力が最大電力差となった以外、上記(1)の場合と同様に行ってもよい。
次に、摂動ベクトル選択装置2の動作について図3のフローチャートを用いて説明する。
(ステップS101)重み受付部21は、プリコーディングの重みを受け付けたかどうか判断する。そして、重みを受け付けた場合には、ステップS102に進み、そうでない場合には、受け付けるまでステップS101の処理を繰り返す。なお、重み受付部21は、算出部12におけるプリコーディングの重みが算出された際に重みを受け付けてもよく、摂動ベクトル選択部23による重みを受け付ける制御が行われたタイミングで重みを受け付けてもよく、あるいは、その他のタイミングで重みを受け付けてもよい。
(ステップS102)送信信号受付部22は、送信信号を受け付けたかどうか判断する。そして、送信信号を受け付けた場合には、ステップS103に進み、そうでない場合には、受け付けるまでステップS102の処理を繰り返す。なお、送信信号受付部22は、送信部14におけるデジタル変調が行われた際にそのデジタル変調後の送信信号を受け付けてもよく、摂動ベクトル選択部23による送信信号を受け付ける制御が行われたタイミングで送信信号を受け付けてもよく、あるいは、その他のタイミングで送信信号を受け付けてもよい。
(ステップS103)摂動ベクトル選択部23は、カウンタiを1に設定する。
(ステップS104)摂動ベクトル選択部23は、i番目のd'に応じた計算を行う。その計算結果は、図示しない記録媒体で記憶されてもよい。その計算は、例えば、上記(1)の計算であってもよく、上記(2)の計算であってもよく、あるいは、上記(3)の計算であってもよい。
(ステップS105)摂動ベクトル選択部23は、ステップS104での計算結果が、それまでの計算結果において最小であるかどうか判断する。そして、最小である場合には、ステップS106に進み、そうでない場合には、ステップS108に進む。この判断は、後述するステップS106で蓄積した計算結果の最小値を用いて行ってもよい。
(ステップS106)摂動ベクトル選択部23は、i番目のd'に応じた計算結果である最小値を図示しない記録媒体に上書きで蓄積する。
(ステップS107)出力部24は、i番目のd'にτを掛けたτd'を蓄積する。
(ステップS108)摂動ベクトル選択部23は、カウンタiを1だけインクリメントする。
(ステップS109)摂動ベクトル選択部23は、i番目のd'が存在するかどうか判断する。そして、存在する場合には、ステップS104に戻り、そうでない場合には、ステップS110に進む。ここで、ステップS110に進む場合には、最後に蓄積されたτd'が、選択された摂動ベクトルτdとなる。
(ステップS110)出力部24は、選択結果である摂動ベクトル「τd」を出力する。なお、摂動ベクトルに代えて、その他の選択結果(例えば、d等)を出力してもよいことは言うまでもない。そして、ステップS101に戻る。
なお、図3のフローチャートにおいて、重みの受け付けの後に送信信号を受け付ける場合について説明したが、そうでなくてもよい。ステップS103以前に重みと送信信号とが受け付けられるのであれば、その順序は問わない。また、図3のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
次に、本実施の形態による通信装置1の動作について、具体例を用いて説明する。この具体例では、上記(1)に対応する図4と、上記(2)に対応する図6と、上記(3)に対応する図7とを用いて説明する。また、この具体例では、a、b∈{−3,−2,−1,0,1,2,3}とする。また、アンテナ数は「3」である(N=3)とする。
ここで、摂動ベクトルの選択までの処理について説明する。まず、受信部11が伝搬路情報を受信し、算出部12がその伝搬路情報を用いたプリコーディングの重み行列Pの算出を行ったとする。そして、その重み行列Pは、重み受付部21で受け付けられる(ステップS101)。また、送信部14において、送信信号がS/P変換され、デジタル変調されてプリコーダ13と、送信信号受付部22とに渡される(ステップS102)。その後、摂動ベクトルの選択が行われる。
図4は、最大電力を小さくするように摂動ベクトルを選択する摂動ベクトル選択部23、すなわち、上記(1)に対応する摂動ベクトル選択部23の構成を示す図である。まず、整数選択器51は、整数候補群から、d'、d'、d'のそれぞれの実部と虚部との1番目の組を選択する。すると、乗算器や加算器を介して、乗算器50に、x+τd'、x+τd'、x+τd'が入力される。乗算器50の構成は、図5で示される通りであり、前述のx+τd'等と、重み受付部21が受け付けた重み行列との乗算が行われ、s、s、sが出力される。その後、s 等が算出され、最大値選択器52に入力される。最大値選択器52は、入力されたs 等のうち、最大のものを選択して最小値選択器53に入力する(ステップS103,S104)。最小値選択器53では、バッファ54で記憶されている値と、最大値選択器52から入力された値とのうち、小さい方を選択し、バッファ54に上書きで蓄積する。なお、バッファ54の初期値は、バッファ54が保存できる最大値であるとする。したがって、最大値選択器52が選択した最大電力が最小である場合に、バッファ54の最小値が更新されることになる(ステップS105,S106)。また、最小値選択器53は、最小値を更新したタイミング、すなわち、最大値選択器52からの入力値を選択したタイミングでスイッチ55をオンにする。したがって、最小値が更新されたタイミングで、摂動ベクトルτd'が出力部24に渡されることになる。そして、出力部24は、その摂動ベクトルτd'を図示しない記録媒体に上書きで蓄積する(ステップS107)。なお、スイッチ55は、その最小値選択器53による制御時以外はオフとなっている。その後、整数候補群から、d'、d'、d'のそれぞれの実部と虚部との他の組が選択され、その組についても同様の処理が行われる(ステップS104〜S109)。そして、すべての組について処理が終わった後に、出力部24は、最後に蓄積した摂動ベクトルτd'である選択された摂動ベクトルτdをプリコーダ13に渡す(ステップS110)。そして、プリコーダ13において、送信信号xに摂動ベクトルτdが加算され、プリコーディングの重み行列を用いたプリコーディングが行われ、逆フーリエ変換部43に渡される。その後、逆フーリエ変換部43等において逆高速フーリエ変換等の処理が行われた上で、送信信号がアンテナ3,4を介して送信される。
図6は、最大電力比を小さくするように摂動ベクトルを選択する摂動ベクトル選択部23、すなわち、上記(2)に対応する摂動ベクトル選択部23の構成を示す図である。なお、s 等が算出さるまでの処理は、図4の場合と同様である。そのs 等は、最大値選択器52と、最小値選択器56とに入力される。そして、最大値選択器52で選択された最大値と、最小値選択器56で選択された最小値とを用いて、除算器57によって、最小値に対する最大値の比(=最大値/最小値)である最大電力比が算出され、最小値選択器53に入力される。その後の処理は、上述の図4の場合と同様であり、その説明を省略する。
図7は、最大電力から最小電力を減算した電力差を小さくするように摂動ベクトルを選択する摂動ベクトル選択部23、すなわち、上記(3)に対応する摂動ベクトル選択部23の構成を示す図である。なお、s 等が算出さるまでの処理は、図4の場合と同様である。そのs 等は、最大値選択器52と、最小値選択器56とに入力される。そして、最大値選択器52で選択された最大値と、最小値選択器56で選択された最小値との差である最大電力差が加算器によって算出され、最小値選択器53に入力される。その後の処理は、上述の図4の場合と同様であり、その説明を省略する。
なお、図4〜図7では、摂動ベクトル選択部23をハードウェア的に記載しているが、摂動ベクトル選択部23は、ハードウェアで実現してもよく、あるいは、ソフトウェアで実現してもよい。
以上のように、本実施の形態による通信装置1によれば、プリコーディング後の送信信号のレンジ幅を抑えられるように摂動ベクトルを選択することができる。その結果、例えば、ダイナミックレンジの広い高性能なRFアンプ等を用いなくても、信号の歪みを発生させないようにすることができ、適切な受信が行われるようにすることができる。
なお、本実施の形態では、通信装置1が伝搬路情報を受信する場合について説明したが、そうでなくてもよい。例えば、アップリンクとダウンリンクとに同じ伝搬路が用いられる場合には、伝搬路推定を通信装置1において行うことができる。その場合には、算出部12は、通信装置1において生成された伝搬路情報を用いて、プリコーディングの重みを算出してもよい。
また、MIMOは通常、OFDMにより行われるため、OFDMによる通信が行われる場合について主に説明したが、OFDMではないMIMOによる通信が行われてもよいことは言うまでもない。また、複数のアンテナを介したプリコーディングをともなう送信であれば、MIMOに限定されない。
また、上記実施の形態において、各処理または各機能は、単一の装置または単一のシステムによって集中処理されることによって実現されてもよく、あるいは、複数の装置または複数のシステムによって分散処理されることによって実現されてもよい。
また、上記実施の形態において、各構成要素間で行われる情報の受け渡しは、例えば、その情報の受け渡しを行う2個の構成要素が物理的に異なるものである場合には、一方の構成要素による情報の出力と、他方の構成要素による情報の受け付けとによって行われてもよく、あるいは、その情報の受け渡しを行う2個の構成要素が物理的に同じものである場合には、一方の構成要素に対応する処理のフェーズから、他方の構成要素に対応する処理のフェーズに移ることによって行われてもよい。
また、上記実施の形態において、各構成要素が実行する処理に関係する情報、例えば、各構成要素が受け付けたり、取得したり、選択したり、生成したり、送信したり、受信したりした情報や、各構成要素が処理で用いるしきい値や数式、アドレス等の情報等は、上記説明で明記していない場合であっても、図示しない記録媒体において、一時的に、あるいは長期にわたって保持されていてもよい。また、その図示しない記録媒体への情報の蓄積を、各構成要素、あるいは、図示しない蓄積部が行ってもよい。また、その図示しない記録媒体からの情報の読み出しを、各構成要素、あるいは、図示しない読み出し部が行ってもよい。
また、上記実施の形態において、各構成要素等で用いられる情報、例えば、各構成要素が処理で用いるしきい値やアドレス、各種の設定値等の情報がユーザによって変更されてもよい場合には、上記説明で明記していない場合であっても、ユーザが適宜、それらの情報を変更できるようにしてもよく、あるいは、そうでなくてもよい。それらの情報をユーザが変更可能な場合には、その変更は、例えば、ユーザからの変更指示を受け付ける図示しない受付部と、その変更指示に応じて情報を変更する図示しない変更部とによって実現されてもよい。その図示しない受付部による変更指示の受け付けは、例えば、入力デバイスからの受け付けでもよく、通信回線を介して送信された情報の受信でもよく、所定の記録媒体から読み出された情報の受け付けでもよい。
また、上記実施の形態において、通信装置1に含まれる2以上の構成要素が通信デバイスや入力デバイス等を有する場合に、2以上の構成要素が物理的に単一のデバイスを有してもよく、あるいは、別々のデバイスを有してもよい。
また、上記実施の形態において、各構成要素は専用のハードウェアにより構成されてもよく、あるいは、ソフトウェアにより実現可能な構成要素については、プログラムを実行することによって実現されてもよい。例えば、ハードディスクや半導体メモリ等の記録媒体に記録されたソフトウェア・プログラムをCPU等のプログラム実行部が読み出して実行することによって、各構成要素が実現され得る。その実行時に、プログラム実行部は、記憶部や記録媒体にアクセスしながらプログラムを実行してもよい。なお、上記実施の形態における通信装置1を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、送信信号を受け付ける送信信号受付部、送信信号のプリコーディングで用いる重みを受け付ける重み受付部、送信信号受付部が受け付けた送信信号と、重み受付部が受け付けた重みとを用いて、複数のアンテナを介してそれぞれ送信されるプリコーディング後の信号のレンジ幅が抑えられるように摂動ベクトルを選択する摂動ベクトル選択部、摂動ベクトル選択部による選択結果を出力する出力部として機能させるためのプログラムである。
なお、上記プログラムにおいて、上記プログラムが実現する機能には、ハードウェアでしか実現できない機能は含まれない。例えば、情報を受け付ける受付部や、情報を出力する出力部などにおけるモデムやインターフェースカードなどのハードウェアでしか実現できない機能は、上記プログラムが実現する機能には少なくとも含まれない。
また、このプログラムは、サーバなどからダウンロードされることによって実行されてもよく、所定の記録媒体(例えば、CD−ROMなどの光ディスクや磁気ディスク、半導体メモリなど)に記録されたプログラムが読み出されることによって実行されてもよい。また、このプログラムは、プログラムプロダクトを構成するプログラムとして用いられてもよい。
また、このプログラムを実行するコンピュータは、単数であってもよく、複数であってもよい。すなわち、集中処理を行ってもよく、あるいは分散処理を行ってもよい。
図8は、上記プログラムを実行して、上記実施の形態による通信装置1や摂動ベクトル選択装置2を実現するコンピュータの外観の一例を示す模式図である。上記実施の形態は、コンピュータハードウェア及びその上で実行されるコンピュータプログラムによって実現されうる。
図8において、コンピュータシステム900は、CD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)ドライブ905、FD(Floppy(登録商標) Disk)ドライブ906を含むコンピュータ901と、キーボード902と、マウス903と、モニタ904とを備える。
図9は、コンピュータシステム900の内部構成を示す図である。図9において、コンピュータ901は、CD−ROMドライブ905、FDドライブ906に加えて、MPU(Micro Processing Unit)911と、ブートアッププログラム等のプログラムを記憶するためのROM912と、MPU911に接続され、アプリケーションプログラムの命令を一時的に記憶すると共に、一時記憶空間を提供するRAM(Random Access Memory)913と、アプリケーションプログラム、システムプログラム、及びデータを記憶するハードディスク914と、MPU911、ROM912等を相互に接続するバス915とを備える。なお、コンピュータ901は、前述の送信や受信の処理を行うためのハードウェア、例えば、DA変換器やAD変換器、変調器や復調器等を含んでいてもよく、あるいは、それらのハードウェアに接続されていてもよい。また、コンピュータ901は、LANへの接続を提供する図示しないネットワークカードを含んでいてもよい。
コンピュータシステム900に、上記実施の形態による通信装置1や摂動ベクトル選択装置2の機能を実行させるプログラムは、CD−ROM921、またはFD922に記憶されて、CD−ROMドライブ905、またはFDドライブ906に挿入され、ハードディスク914に転送されてもよい。これに代えて、そのプログラムは、図示しないネットワークを介してコンピュータ901に送信され、ハードディスク914に記憶されてもよい。プログラムは実行の際にRAM913にロードされる。なお、プログラムは、CD−ROM921やFD922、またはネットワークから直接、ロードされてもよい。
プログラムは、コンピュータ901に、上記実施の形態による通信装置1や摂動ベクトル選択装置2の機能を実行させるオペレーティングシステム(OS)、またはサードパーティプログラム等を必ずしも含んでいなくてもよい。プログラムは、制御された態様で適切な機能(モジュール)を呼び出し、所望の結果が得られるようにする命令の部分のみを含んでいてもよい。コンピュータシステム900がどのように動作するのかについては周知であり、詳細な説明は省略する。
また、本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。
以上より、本発明による摂動ベクトル選択装置等によれば、プリコーディング後の送信信号のレンジ幅を抑えられるように摂動ベクトルを選択できるという効果が得られ、例えば、MIMO方式の無線通信を行う通信装置で用いられる摂動ベクトル選択装置等として有用である。
1 通信装置
2 摂動ベクトル選択装置
3、4 アンテナ
11 受信部
12 算出部
13 プリコーダ
14 送信部
21 受付部
22 送信信号受付部
23 摂動ベクトル選択部
24 出力部
31 低雑音増幅部
32、45 局部発振部
33、46 周波数変換部
34 AD変換部
35 フーリエ変換部
36 等化器
37 復調部
38 P/S変換部
41 S/P変換部
42 変調部
43 逆フーリエ変換部
44 DA変換部
47 電力増幅部

Claims (8)

  1. 送信信号を受け付ける送信信号受付部と、
    前記送信信号のプリコーディングで用いる重みを受け付ける重み受付部と、
    前記送信信号受付部が受け付けた送信信号と、前記重み受付部が受け付けた重みとを用いて、複数のアンテナを介してそれぞれ送信されるプリコーディング後の信号のレンジ幅が抑えられるように摂動ベクトルを選択する摂動ベクトル選択部と、
    前記摂動ベクトル選択部による選択結果を出力する出力部と、を備えた摂動ベクトル選択装置。
  2. 前記摂動ベクトル選択部は、プリコーディング後の信号電力が最大であるアンテナの電力が小さくなるように摂動ベクトルを選択する、請求項1記載の摂動ベクトル選択装置。
  3. 前記摂動ベクトル選択部は、プリコーディング後の信号電力が最大であるアンテナの電力が最小となるように摂動ベクトルを選択する、請求項2記載の摂動ベクトル選択装置。
  4. 前記摂動ベクトル選択部は、プリコーディング後の信号電力が最小であるアンテナの電力に対する、当該信号電力が最大であるアンテナの電力の電力比が小さくなるように摂動ベクトルを選択する、請求項1記載の摂動ベクトル選択装置。
  5. 前記摂動ベクトル選択部は、プリコーディング後の信号電力が最小であるアンテナの電力に対する、当該信号電力が最大であるアンテナの電力の電力比が最小となるように摂動ベクトルを選択する、請求項3記載の摂動ベクトル選択装置。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか記載の摂動ベクトル選択装置と、
    送信信号と、プリコーディングで用いる重みと、前記出力部が出力した選択結果とを用いて、当該送信信号に対してプリコーディングを行うプリコーダと、
    前記プリコーディング後の送信信号を複数のアンテナを介して送信する送信部と、を備えた通信装置。
  7. 送信信号を受け付ける送信信号受付ステップと、
    前記送信信号のプリコーディングで用いる重みを受け付ける重み受付ステップと、
    前記送信信号受付ステップで受け付けた送信信号と、前記重み受付ステップで受け付けた重みとを用いて、複数のアンテナを介してそれぞれ送信されるプリコーディング後の信号のレンジ幅が抑えられるように摂動ベクトルを選択する摂動ベクトル選択ステップと、
    前記摂動ベクトル選択ステップにおける選択結果を出力する出力ステップと、を備えた摂動ベクトル選択方法。
  8. 送信信号を受け付ける送信信号受付部、
    前記送信信号のプリコーディングで用いる重みを受け付ける重み受付部、
    前記送信信号受付部が受け付けた送信信号と、前記重み受付部が受け付けた重みとを用いて、複数のアンテナを介してそれぞれ送信されるプリコーディング後の信号のレンジ幅が抑えられるように摂動ベクトルを選択する摂動ベクトル選択部、
    前記摂動ベクトル選択部による選択結果を出力する出力部として機能させるためのプログラム。
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