JP2013200479A - 光学装置及び光学装置の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】
レンズ部材と中空光ファイバとを融着する際に中空光ファイバ側の一定領域には、加熱によってガラス化した遷移領域が形成されて光の導波特性が劣化する。この問題を解決した光学装置を提供する。
【解決手段】
光学装置20はレンズ部材1と中空の穴を有するPCF2を融着したものである。レンズ部材1とPCF2を加熱して融着する際に、PCF2に配設された空孔6が塞がれガラス化した遷移領域7の長さを考慮して、レンズ部材1は、遷移領域7を越えてPCF2の空孔端面9に焦点位置を設定する。これにより、レンズ部材1からPCF2に入射する光が遷移領域7によって導波特性が劣化されることを防ぐ。
【選択図】図1

Description

本発明は、フォトニック結晶ファイバ(Photonic Crystal Fiber、以下PCFとも略記する)に代表されるような、ファイバ断面内に単一または周期的な空孔を有する中空光ファイバと、レンズ部材との融着接合に関するものである。
近年、電磁気の影響を受けず、極細の信号線で高速信号が長距離に伝送できるため、光ファイバがデジタル通信を中心に多くの通信用途に使用されている。これらの光伝送システムにおいて、各種の光ファイバとレンズなどの光学部品との接合、又は光ファイバ同士の接合についての製造方法や光学装置の提案がなされている。又、新しいタイプの光ファイバとして、コアの周囲のクラッド部に周期的に配列された空孔を有し、コア部と周期的に配列された空孔により光を閉じ込めることで導波するPCFが注目されている。このPCFは広い周波数帯域においてシングルモードで動作すること、曲げに強いことなどの特性を有するため、レンズや光ファイバなど他の光学部品との結合技術の発展と応用開発が期待されている。
このような従来の光学装置の一例として特許文献1を挙げる。特許文献1の(図4)に示す従来技術には第1の光部品1と第2の光部品2を融着接合する製造方法とそれにより得られる光学装置が提案されている。特許文献1の(図4)に示された光学装置の断面図を図8に示す。以下、図8を参照して従来の光学装置の製造方法と光学装置について説明する。なお、理解し易いように発明の主旨を外さない範囲において、図面を一部簡略化し、又、部品名称も本願にそろえている。光学装置100はレンズ1とシングルモード光ファイバ3(以下、SMFと略記する)とからなり、SMF3はコア4とクラッド5から構成されており、レンズ1の中心にSMF3の中心がほぼ同軸上に融着接合されている。SMF3の軟化点はレンズ1の軟化点よりも高く設定されており、アーク放電による放電プラズマによりレンズ1が融解することでSMF3と融着する。
レンズ1が融解した状態で、レンズ1方向に押し込んでから引き戻すことで、融着接合面8がレンズ1の融解前の面よりも外側に位置した状態となるようにして冷却し固定させる。レンズ1の焦点位置は予めその外側位置(融着接合面8の近辺)に設定しておくことにより接合面8上で、SMF3のコア部4に焦点を結ぶようにする。そのため、融着により生じる光学的な歪にも影響し無い光学装置100とその製造方法が実現できると記載されている。
又、特許文献2にはPCFが光学素子の両端面に接合され、さらに第1のPCFと第2のPCFのそれぞれの他方の端面にSMFが光学的に接合されている光学装置が記載されている。
特許文献1において、段落0030に「光ファイバ12としては、この他に、高融点ガラスによって形成されたものを用いてもよく、マルチモード光ファイバ、偏波面保持ファイバ、フォトニッククリスタルファイバ(PCF)の内のいずれを用いても良い。」とあり、レンズ1に対してPCFを融着接続することが可能との内容が記載されている。又、特許文献2において、段落0021に「なお、第1、第2のPhCファイバ(PCF)2a、2bと第1、第2のSMファイバ(SMF)3a ,3b間は、鏡面加工した両者の接続端面をバーナやアーク放電などで加熱することにより融着接続することができ」とあり、PhCファイバとSMFを融着接続することが可能との内容が記載されている。
特許第4729394号公報 (図4) 特許第3888942号公報 (図1)
Low-Loss High-Strength Microstructured Fiber Fusion Splices Using GRIN Fiber Lenses(A. D. Yablon et al. IEEE Photonics Technology letters 17, p118-120 Jan. 2005)
しかしながら、特許文献1に記載された従来の融着接合構造ではレンズ1の軟化温度をSMF3の軟化温度より低くすることによってレンズ1側を融解させて結合させており、光学部品1及び光学部品2として軟化温度の異なる材質を準備する必要があるため、生産上の制約が有り、又、レンズ1側が融解するだけであるため、SMF3との十分な結合力を得られずに接合面での信頼性が不十分になるというに問題がある。又、特許文献2に記載された融着接合構造では融着条件についての詳細な記載はないものの、PCFとSMFの融着接合においてPCFとSMFの両方が融解して接合されているものと思われるため、接合領域での光学特性の乱れにより導波特性が低下する恐れがある。
ここで、本発明者らはレンズ部材と中空光ファイバとの融着実験を重ねた結果、両者の接続端面をバーナやアーク放電などで加熱する際に、空孔を有する中空光ファイバ側の一定領域には加熱によって空孔が内部で融解し、塞がれてしまう領域(以下、遷移領域と呼ぶ)が出現することを見出した。つまり、この遷移領域は中空部が消滅してガラス化した領域である。このような遷移領域においては、中空光ファイバが光を閉じ込める作用がなくなり、光の導波特性が劣化することが判明した。従って、特許文献2において、本願と同じ中空光ファイバであるPCFを融着接合させようとすると、上記の遷移領域が発生し光の導波特性を劣化させる問題が発生するのは明白である。
(発明の目的)
そこで本発明の目的は、レンズ部材と中空光ファイバを融着接合して光を導波する構成において、融着時に中空光ファイバの空孔部が融解し塞がれてしまう遷移領域があっても、導波特性を劣化させることのない光学装置を提供することである。
上記目的を達成するため、本発明における光学装置の構成は以下の通りである。
中空光ファイバとレンズ部材とを接合した光学装置において、レンズ部材は、中空光ファイバとの接合部に形成された遷移領域より遠方で合焦するような特性を有するように構成されたことを特徴としている。
上記構成によれば、レンズ部材と中空光ファイバの融着時に生じる中空光ファイバ側の遷移領域の長さを考慮して、遷移領域を越えて空孔端部にレンズの焦点位置を合致させることにより、光の導波特性の劣化を抑えることができる。
レンズ部材は、NA(開口数)の異なるレンズ部材が複数連なって構成されていてもよい。
上記構成によれば、レンズ部材を複数組み合わせることにより、レンズ系の焦点距離やNAなどの設計が容易になり、異なる種類の光ファイバ間において導波を効率良く行う光学装置を提供することができる。
レンズ部材の他端には、中空光ファイバとMFD(モードフィールド径)が異なる第2の光ファイバが接合されており、中空光ファイバと第2の光ファイバの各々のモードフィールド径に応じて、複数のレンズ部材の各屈折率とレンズ長が選択されるようにしてもよい。
上記構成によれば、異なるMFDを持つ光ファイバ間の光学結合が容易になり、導波を効率よく行う光学装置を提供することができる。
中空光ファイバは、PCF(フォトニック結晶ファイバ)であると良い。
上記構成によれば、中空光ファイバにPCFを用いることにより、PCFの優れた導波特性を劣化させることのない光学装置を提供することができる。
レンズ部材は、GIレンズ(屈折率分布型レンズ)であると良い。
上記構成によれば、GIレンズは屈折率分布型であるため、凸面や凹面を必要としない。そのため加工と量産が容易となり、安価で導波特性を劣化させることのない光学装置を提供することができる。
中空光ファイバと、レンズ部材の外径は、ほぼ同径であると良い。
上記構成によれば、GIレンズは屈折率分布型の特徴を生かして、中空光ファイバの外径に近いレンズ径を採用できるため、小型の光学装置を提供することができる。
中空光ファイバとレンズ部材とを接合する光学装置の製造方法であって、中空光ファイバの接合面側を予め融解して遷移領域を設ける工程と、遷移領域を所定の長さに形成する工程と、所定の長さに形成された遷移領域の端面を研磨する工程と、研磨された遷移領域の端面とレンズ部材とを融着する工程とからなり、遷移領域の長さは、レンズ部材が遷移領域より遠方で合焦するような特性を有する長さとなるように形成することを特徴としている。
上記製造方法によれば、レンズ部材と中空光ファイバを融着する前に、予め中空光ファイバの端面を融解し遷移領域の長さを所定の長さに研磨しカットしておくので、遷移領域の長さがよりに正確になり、高い精度でレンズ焦点位置と空孔端部を合致させることができ、導波特性の安定した光学装置の製造方法を提供することができる。
上記の如く、本発明の構成によれば、レンズ部材と中空光ファイバの融着時に生じる中空光ファイバ側の遷移領域の長さを考慮して、遷移領域を越えて空孔端部にレンズ部材の焦点位置を設定することにより、光の導波特性を劣化させることのない光学装置を提供することができる。
本発明の第1実施形態における光学装置20を示す断面図である。 第1実施形態における光学装置20を中空光ファイバ(PCF)側から見た斜視図である。 第1実施形態におけるGIレンズとPCFを融着する工程を示す断面図である。 PCFを融着する時の放電時間に対して遷移領域の長さの傾向をグラフ化した参考図である。 第2実施形態における光学装置30を示す断面図である。 第3実施形態における光学装置40を示す断面図である。 第4実施形態における光学装置21の製造方法を示す断面図である。 従来の光学装置100を示す断面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施の形態は、本発明の思想を具体化するための光学装置を例示するものであって、本発明は以下の構成に特定しない。特に実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は特定的な記載がない限りは本発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく単なる説明例に過ぎない。又、各図面が示す部材の大きさや位置関係等は説明を明確にするために誇張していることがある。又、以下の説明において同一部品、同一構成要素には同一の名称、符号を付し詳細説明を適宜省略することがある。
〔第1実施形態〕
以下、本発明の好適な実施形態として第1実施形態について、図1〜図3を参照して説明する。図1は本発明による光学装置20の断面構成を示し、図2はその斜視Aを示す。図3はレンズ部材と中空光ファイバの融着接合においてガラス化した遷移領域7ができる工程を示す。
(光学装置20の構成)
図1において、光学装置20は、レンズ部材1として本実施形態では屈折率分布型のGIレンズ(以下GIレンズ1とする)を使用し、GIレンズ1と中空光ファイバ2(以下、PCFと略記する)が接合面8で融着接合されている。遷移領域7はPCF2の接合部側においてそのクラッド部5が、融着時の加熱溶融によって空孔6が塞がれガラス化した領域である。GIレンズ1の焦点位置は予めGIレンズ1の外側に設定されており、GIレンズ1に入射した光はGIレンズ1によって屈折され、PCF2のガラス化した遷移領域7を越えてPCF2の空孔端部9に焦点が結ばれるように設計されている。次に、図2は図1の光学装置20の矢視Aを示す。光学装置20において、融着接合されたPCF2は中央部にコア部4を有し、その周囲のクラッド部5には複数の空孔6が周期的に配設されている。この中空構造において、コア部4と配設された空孔6により光を閉じ込めて導波できるようになっている。
(光学装置20の動作)
以上説明した図1に示す光学装置20の構成において、GIレンズ1側から入射した光はGIレンズ1によって屈折されPCF2側へ入る。そしてPCF2において長さが規定値に制御された遷移領域7を越えて空孔端部9に焦点を結ぶため、遷移領域7で拡散されること無くPCF2へ導波することができる。
(光学装置20の融着接合工程)
次に、図3は前述のガラス化した遷移領域7が形成される工程を示す。図3(a)において、GIレンズ1とPCF2が融着接合する初期の状態を示す。GIレンズ1とPCF2のそれぞれの接合端面を製造装置(図示なし)に配設された2つのアーク電極10の間に所定の間隔をもって配置し、2つの電極10間にアーク放電を開始することにより、放電プラズマ11を発生させる。次に、図3(b)において、所定の放電時間を経過したあとGIレンズ1とPCF2を互いに近づける方向に移動させ融着させる。この融着する過程で、PCF2は放電プラズマ11の熱により空孔6が融解して塞がり、ガラス化して遷移領域7が形成される。一方、GIレンズ1側は表面が融解してPCF2と接合面8で融着接合し、光学装置20が完成する。
融着接合の際に、PCFの遷移領域がどのように形成されていくのかを、予備実験を行なって参考データを得た。図4は、PCFの融着接合において、アーク放電の放電時間とガラス化した遷移領域7の長さの関係をグラフで表わしたものである。横軸はアーク放電の放電時間を示し、縦軸は遷移領域(ガラス変化領域)の長さを示す。融着界面で、PCFの空孔がつぶれ、遷移領域が形成できていることが見て取れる。さらには、融着時の放電により遷移領域が形成される際、放電時間と遷移領域の長さの関係は、ほぼ比例傾向にあり、放電時間によりその長さを制御できることがわかる。このことは、放電時の強度や放電時間、放電スポットの各条件を制御する工程を加えることで、遷移領域は所定の長さに制御可能であることを意味している。ここでは、GIレンズの代わりにSMFを用いているが、上記の遷移領域の制御は、PCFとGIファイバ等でも可能である。
(第1実施形態の効果)
上記光学装置20の構成によれば、所定の条件下でアーク放電の放電時間を管理することによりPCF2に形成される遷移領域7の長さを規定値に制御することが可能となった。これにより、GIレンズ1の焦点位置をPCF2の遷移領域7を越えてPCF2の空孔端部9に合致させることが可能になり、導波特性を劣化させることのない光学装置20を提供できる。
〔第2実施形態〕
次に、図5を参照して第2実施形態について説明する。図5に示す光学装置30は、図1に示す第1実施形態の光学装置20に対応しており、同一構成要素には同一番号を付している。図5において、光学装置30は第1実施形態の光学装置20に対して、GIレンズを2連のGIレンズ1aとGIレンズ1bにしたものであり又、別の光ファイバとの接続構成を図示したものである。
(光学装置30の構成)
図5に示す光学装置30において、PCF2とGIレンズ1aは接合面8で融着接合されている。遷移領域7はPCF2の接合部側におけるクラッド部5において、融着時の加熱溶融によって空孔6が塞がれガラス化した領域である。次に、レンズ部はGIレンズとして第1のGIレンズ1aと第2のGIレンズ1bを組合せて使用し、総合的なGIレンズとしての焦点距離を設定し、その焦点位置は予めGIレンズ1aの外側に設定されている。次に、SMF3はGIレンズ1bと光学結合されており、SMF3から入射した光は、総合的なGIレンズとしてGIレンズ1bとGIレンズ1aによって屈折され、PCF2のガラス化した遷移領域7を越えてPCF2の空孔端部9に焦点が結ばれるように設計されている。
尚、ここではGIレンズ1bのNA(開口数)をGIレンズ1aのNAより大きく設定してあり、SMF3からの光をNAの大きなGIレンズ1bで取り込みやすくし、次のNAの小さなGIレンズ1aではPCF2の空孔端部9へ焦点を合わせやすくして、SMF3とPCF2の間を接続する構成にしている。第1のGIレンズ1aと第2のGIレンズ1bとの接続は、アライメント精度をそれほど必要としないので空間結合でも良いし光学的な接着剤やマッチングオイルの塗布などによって接続してもよい。又、GIレンズ1bとSMF3との結合は同様にアライメント精度をそれほど必要としないので空間結合でも良いし光学的な接着剤やマッチングオイルの塗布などによって接続してもよい。これにより、SMF3とPCF2はGIレンズ1a及びGIレンズ1bにより接続された構成となり、SMF3とPCF2の間を効率よく導波ができる構成の光学装置30が完成する。
(光学装置30の動作)
以上説明した光学装置30の構成において、SMF3側から入射した光はGIレンズ1bにおいて屈折され、GIレンズ1aに入射する。次にGIレンズ1aにおいてさらに屈
折され、GIレンズ1aとPCF2の接合面8を通過し、PCF2のガラス化した遷移領域7を通過し、PCF2の空孔端部9に焦点を結ぶ。PCF2のガラス化した遷移領域7の長さを考慮してGIレンズ1bとGIレンズ1aを総合した焦点距離を設計しPCF2の空孔端部9に焦点を結ぶように設定してあるので、SMF3からPCF2へ効率よく導波することができる。
〔第2実施形態の効果〕
以上説明した第2実施形態によれば、2つのGIレンズ(GIレンズ1a、GIレンズ1b)を組み合わせることにより、レンズ系の焦点距離やNA(開口数)に関する設計の自由度が増し、異なる種類の光ファイバ間を接続することが容易になり、SMF3とPCF2の間の導波を効率良く行うことができる光学装置30を提供できる。
尚、本実施形態ではGIレンズを2連としたが、3連でもそれ以上の組合せでも良い。又、本実施形態ではSMF3とPCF2間の構成について説明したが、MMF(マルチモード光ファイバ)とPCF間の構成でも良いし、異なるMFD(モードフィールド径)を有する2つのPCF間の構成でも良い。
〔第3実施形態〕
次に、図6を参照して第3実施形態について説明する。図6は光学装置40を示し、図1に示す光学装置20に対応し、同一構成要素には同一番号を付し重複する説明は省略する。第3実施形態の光学装置40が第1実施形態の光学装置20と異なるところは、PCF2を挟んで両側にGIレンズ1が融着接合されている点である。図6においてPCF2の両側の接合面8近傍には第1実施形態の融着と同様に、ガラス化した遷移領域7が形成されている。第1実施形態の融着と同様にそれぞれの遷移領域7の長さを考慮してあり、それぞれのGIレンズ1の焦点位置を外側に設け、接合状態において遷移領域7を越えてそれぞれの空孔端部9に焦点位置を設定した構成になっている。これにより光学装置40が完成する。
〔第3実施形態の効果〕
以上説明した第3実施形態によれば、PCF2を挟んでGIレンズ1を融着接合した構成とすることにより、2つのレンズ1の外側端部に光ファイバを配設すれば、両光ファイバ間を結ぶ非接触コネクタとして利用できる光学装置40を提供できる。
尚、本発明の各実施形態においてはGIレンズを用いたが、通常の凸面や凹面を持ったレンズを用いても良く、その他いかなる光学構造体でも良い。又、GIレンズ1とPCF2の外径については、ほぼ同径のものを使ったが同径である必要はなく、レンズ側が大きい径でも良い。又、アーク放電による放電プラズマ11を利用しているが、その他にも様々な加熱手段を用いることができる。例えばレーザー光源や、バーナを用いてもよい。
〔第4実施形態〕
次に、図7(a)〜(d)を参照して、第4実施形態における光学装置21の製造方法について説明する。図7に示す光学装置21の製造方法が第1実施形態の図3に示す光学装置20の製造方法と異なるところは、PCF2の融着する端面を予め融解させて遷移領域7を作り出しておき、遷移領域7の端面を研磨してカットすることで空孔端部9までの距離を規定値にそろえて精度を高めておくことである。
(光学装置21の製造方法)
図7(a)はPCF2を単独で接合端面を融解させる工程を示す。単独でPCF2の接合端面を製造装置(図示なし)に配設された2つのアーク電極10の間に所定の位置に配置する。2つの電極10間にアーク放電を開始することにより、放電プラズマ11を発生し
PCF2の端部を加熱する。次に図7(b)は遷移領域7の形成工程を示す。この工程において、所定のアーク放電時間が経過するとPCF2の端部の空孔6が融解し塞がりガラス化して遷移領域7が形成される。このとき、遷移領域7の長さが規定値より少し長くなる様に放電条件を設定する。
次に図7(c)は遷移領域7の端面を研磨する工程を示す。この工程においてはPCF2が冷却した後、前述の製造装置からPCF2を研磨装置(図示なし)に移動し固定する。このとき、PCF2の遷移領域7において規定値より長い部分7aを砥石12で研磨しカットする。これによって、遷移領域7の長さが規定の長さに精度良く加工されたPCF2aを得る。次に図7(d)はGIレンズ1とPCF2aの融着接合工程を示す。この工程において、GIレンズ1とPCF2aを製造装置(図示なし)に配置する。この融着接合工程は第1実施形態の図3(b)に示す光学装置20の融着接合工程と同様の手順で行い詳細な説明は省略する。手順の異なるところはアーク放電の条件である。PCF2aにはすでに遷移領域7が形成されているためGIレンズ1とPCF2はそれぞれの端面の表面のみが融解すればよく、アーク放電を所定の条件に設定し融着接合を行う。これにより光学装置21が完成する。
(第4実施形態の効果)
以上説明した図7に示す形態の光学装置21の製造方法によれば、PCF2の融着端面を予め融解させて、遷移領域7を作り出しておき、端面を研磨することで空孔端部9までの距離を規定値にそろえることができる。これによりGIレンズ1と高い精度の遷移領域7の長さを持つPCF2aとを融着した光学装置21を得て、GIレンズ1の焦点位置を、より正確にPCF2の空孔端部9に合致させることができる。これにより安定した導波特性を有する光学装置21の製造方法を提供できる。
1 レンズ(部材)
1a、1b GIレンズ
2 PCF(中空光ファイバ)
2a 先端を研磨したPCF
3 SMF
4 コア(部)
5 クラッド(部)
6 空孔(部)
7 遷移領域(ガラス化)
7a 遷移領域の規定値より長い部分
8 接合面
9 空孔端部
10 アーク電極
11 放電プラズマ
12 砥石
20、21、30、40、100 光学装置

Claims (7)

  1. 中空光ファイバとレンズ部材とを接合した光学装置において、前記レンズ部材は、前記中空光ファイバとの接合部に形成された遷移領域より遠方で合焦するような特性を有するように構成されたことを特徴とする光学装置。
  2. 前記レンズ部材は、NA(開口数)の異なるレンズ部材が複数連なって構成されていることを特徴とする請求項1に記載の光学装置。
  3. 前記レンズ部材の他端には、前記中空光ファイバとMFD(モードフィールド径)が異なる第2の光ファイバが接合されており、前記中空光ファイバと前記第2の光ファイバの各々のモードフィールド径に応じて、前記複数のレンズ部材の各屈折率が選択されることを特徴とする請求項2に記載の光学装置。
  4. 前記中空光ファイバは、PCF(フォトニック結晶ファイバ)であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の光学装置。
  5. 前記レンズ部材は、GIレンズ(屈折率分布型レンズ)であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の光学装置。
  6. 前記中空光ファイバと、前記レンズ部材の外径は、ほぼ同径であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の光学装置。
  7. 中空光ファイバとレンズ部材とを接合する光学装置の製造方法であって、前記中空光ファイバの接合面側を予め融解して遷移領域を設ける工程と、前記遷移領域を所定の長さに形成する工程と、所定の長さに形成された前記遷移領域の端面を研磨する工程と、研磨された前記遷移領域の端面と前記レンズ部材とを融着する工程とからなり、前記遷移領域の長さは、前記レンズ部材が前記遷移領域より遠方で合焦するような特性を有する長さとなるように形成することを特徴とする光学装置の製造方法。


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