JP2013199580A - ウエハ貼着用粘着テープ - Google Patents

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Abstract

【課題】100μm以下の極薄の肉厚のチップのピックアップ不良を防止したウエハ貼着用粘着テープを提供する。
【解決手段】基材表面上に、放射線硬化型粘着剤層が形成されてなるウエハ貼着用粘着テープであって、厚さ100μm以下のウエハに貼着して用い、該粘着剤層が、主鎖に対して、少なくとも放射線硬化性炭素−炭素二重結合含有基、水酸基、及びカルボキシル基を含有する基をそれぞれ有するアクリル系共重合体を主成分とし、前記アクリル系共重合体100質量部に対し架橋剤4〜9質量部を用いて少なくとも一部架橋させてなるエネルギー線硬化型共重合体からなり、かつゲル分率が60%以上であることを特徴とするウエハ貼着用粘着テープ。
【選択図】なし

Description

本発明は、基材フィルムの片面に粘着剤層を設けてなる粘着テープに関するものである。さらに詳しくはシリコンウエハ等の半導体装置を製造するにあたりウエハ等を固定し、ダイシングし、さらに基板や半導体チップと重ね合わせるための接着工程に使用される半導体ウエハ貼着用粘着テープに関するものである。
ICなどの半導体装置の組立工程においては、パターン形成後の半導体ウエハ等は個々のチップに切断分離(ダイシング)する工程と、チップを基板等にマウントする工程、さらに樹脂等で封止する工程からなっている。
ダイシング工程は、半導体ウエハをあらかじめ粘着テープに貼り付けて固定した後、チップ形状に沿ってダイシングを行い、マウント工程は、チップを粘着テープから剥離(ピックアップ)させ、接着固定用の接着剤で回路基板等に固定する。
上記目的に使用するテープとしては、通常の感圧接着タイプのものと紫外線、電子線など放射線により硬化して粘着力が低下する性質を有するテープがあり、いずれもダイシングする際にはウエハが剥離しないような十分な粘着力を必要とし、ピックアップの際には容易に剥離できる性質が要求される。
また、マウント工程においては、チップと基板等において十分な接着力が要求される。
上記工程に使用されるダイシング用粘着テープと基板等への接着剤の機能を兼ね備え、接着剤の塗布の作業性を改善し、プロセスを簡略化させた粘接着テープが種々提案されている(例えば、特許文献1〜2参照)。
これらの粘着テープは、ダイシング後、チップ裏面に粘着剤層を付けたままでピックアップし、基板等にマウントした後加熱などにより硬化接着させるいわゆるダイレクトダイボンディングを可能にし、接着剤の塗布工程を省略できるようにするものである。
しかしながら、これらの粘着テープに用いられている粘接着剤は、低粘度の塗布液であるためにテープ基材に対する濡れ性が低く歩留まりが悪い問題があった。また、既存のダイ接着用接着剤に比べて接着強度が低く信頼性が得られにくいという問題を抱えている。
接着信頼性を確保しながらダイシング性能を付与する手段としては、ダイ接着用接着剤層とダイシングテープを積層して使用することが考えられる。しかしながら、この積層型テープの問題点は、接着剤とダイシングテープ間の剥離力コントロールが難しくなることである。接着信頼性の高いダイ接着用接着剤はウエハへの仮止めに通常加熱貼合を必要とするが、積層型テープではこの加熱貼合によりダイシングテープとダイボンドシート接着剤層間の剥離力も高まりダイシング後のピックアップ不良率が上昇してしまうという問題を抱えている。
また、予めダイボンドシートをウエハに加熱貼合し、ウエハに貼合されたダイ接着用接着剤層にダイシングテープを積層して使用することも考えられる。その場合、ウエハのダイボンドシートもしくはダイシングテープが貼合されない面には、通常、裏面研磨用の表面保護テープが貼合される。そして表面保護テープの粘着力を低下させてウエハから剥離するために、一般的に加熱処理が施される。加熱温度は40℃以上、一般には60℃程度である。そのため上記の粘着テープと同様に、ダイ接着用接着剤層とダイシングテープの剥離力が上昇してしまうという問題を生ずる。
そこで、本発明者らは、いわゆるダイレクトダイボンディングを可能にするウエハ貼着用粘着テープを開発した(特許文献3)。この粘着テープは、ダイシング時には粘着剤層と接着剤層およびウエハと剥離しない十分な粘着力を有し、ピックアップの際には放射線硬化により粘着剤層と接着剤層付きチップが容易に剥離でき、マウント工程においては、チップと回路基板等において十分な接着力が得られる。
一方、モバイル機器のメモリ小型化・高容量化が近年要求され、これに伴うチップの薄化・積層による高集積化が進んでいる。特にチップの薄化要求は顕著であり、従来は加工が困難であった肉厚100μm以下は当然のこと、50μm、30μmが検討・製品化され、今後さらなる肉厚低減も予想される。これに伴い、ピックアップの際の衝撃によるチップ破損もしくは抗折強度の低下が避けられず、製品の歩留りを極度に悪化させる。これらの問題に対応する粘着テープの改良が要求されている。
特開平2−32181号公報 特開平8−53655号公報 特許第4002236号
そこで本発明の目的は、上記のような極薄の肉厚のチップのピックアップ不良の問題に対応したウエハ貼着用粘着テープを提供することである。
本発明者らは、前述した目的を達成するために鋭意検討した結果、粘着テープに使用される粘接着組成物として、主鎖に対して、少なくとも放射線硬化性炭素−炭素二重結合含有基、水酸基及びカルボキシル基を含有する基をそれぞれ有するアクリル系重合体を主成分とし、かつゲル分率が60%以上である粘着テープにおいて、アクリル系重合体100質量部に対し架橋剤を4〜9質量部配合し、架橋させることにより、十分な接着信頼性を維持しつつピックアップ不良を生じないことを見出し、この知見に基づき本発明をなすに至った。
すなわち、上記課題は以下の発明により解決された。
(1)基材表面上に、放射線硬化型粘着剤層が形成されてなるウエハ貼着用粘着テープであって、極薄のウエハに貼着して使用でき、該粘着剤層が、主鎖に対して、少なくとも放射線硬化性炭素−炭素二重結合含有基、水酸基、及びカルボキシル基を含有する基をそれぞれ有するアクリル系共重合体を主成分とし、前記アクリル系共重合体100質量部に対し架橋剤4〜9質量部を用いて少なくとも一部架橋させてなるエネルギー線硬化型共重合体からなり、かつゲル分率が60%以上であることを特徴とするウエハ貼着用粘着テープ。
(2)基材表面に順に、放射線硬化型粘着剤層及びダイ接着用接着剤層が形成されてなるウエハ貼着用粘着テープであって、極薄のウエハに貼着して使用でき、該粘着剤層が、主鎖に対して、少なくとも
放射線硬化性炭素−炭素二重結合含有基、水酸基及びカルボキシル基を含有する基をそれぞれ有するアクリル系共重合体を主成分とし、前記アクリル系共重合体100質量部に対し架橋剤4〜9質量部を用いて少なくとも一部架橋させてなるエネルギー線硬化型共重合体からなり、かつゲル分率が60%以上であることを特徴とするウエハ貼着用粘着テープ。
(3)前記粘着剤層に含まれる炭素−炭素二重結合の割合が0.2〜1.5meq/gであることを特徴とする(1)または(2)に記載のウエハ貼着用粘着テープ。
本発明のウエハ貼着用粘着テープは、ダイシングの際にはダイシングテープとして使用でき、マウントの際には接着剤層を容易に剥離して使用でき、ダイレクトダイボンディングを可能とし、かつ、保存安定性に優れる。また、本発明のウエハ貼着用粘着テープは、予めダイボンドシートをウエハに加熱貼合し、ウエハに貼合されたダイ接着用接着剤層にダイシングテープを積層して使用する場合にも、好適に使用することができる。さらに、延伸後の素子間隙を十分なものとしつつ、放射線硬化後の粘着力の低減効果を得ることができる。
本発明のウエハ貼着用粘着テープは、基材表面上に、放射線硬化型粘着剤層が形成されてなるウエハ貼着用粘着テープであって、該粘着剤層が、主鎖に対して、少なくとも放射線硬化性炭素−炭素二重結合含有基、水酸基、及びカルボキシル基を含有する基をそれぞれ有するアクリル系共重合体を主成分とし、アクリル系共重合体100質量部に対して架橋剤3〜12質量部を用いて少なくとも一部架橋させてなるエネルギー線硬化型共重合体からなり、かつゲル分率が60%以上である。また、基材表面には、放射線硬化型粘着剤層及びダイ接着用接着剤層が形成されていてもよく、基材表面に順に、放射線硬化型粘着剤層及びダイ接着用接着剤層が形成されていることが好ましい。
本発明に用いられる、主鎖に対して、少なくとも放射線硬化性炭素−炭素二重結合含有基、水酸基及びカルボキシル基を含有する基をそれぞれ有するアクリル系共重合体(以下「アクリル系共重合体(A)」と称する)はどのようにして製造されたものでもよいが、例えば、(メタ)アクリル酸エステル、ヒドロキシル基含有不飽和化合物、カルボキシル基含有不飽和化合物等からなる共重合体(A1)の炭素鎖を主鎖とし、共重合体(A1)が有する官能基に対して付加反応することが可能な官能基及び炭素−炭素二重結合を有する化合物(A2)を付加反応して得られる。
上記の(メタ)アクリル酸エステルとしては、炭素数6〜12のヘキシルアクリレート、n−オクチルアクリレート、イソオクチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、ドデシルアクリレート、デシルアクリレート、または炭素数5以下の単量体である、ペンチルアクリレート、n−ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、エチルアクリレート、メチルアクリレート、またはこれらと同様のメタクリレートなどを列挙することができる。この場合、単量体として、炭素数の大きな単量体を使用するほどガラス転移点は低くなるので、所望のガラス転移点のものを作製することができる。また、ガラス転移点の他、相溶性と各種性能を上げる目的で酢酸ビニル、スチレン、アクリロニトリルなどの炭素−炭素二重結合をもつ低分子化合物を配合することも5質量%以下の範囲内でできる。
また、ヒドロキシル基含有不飽和化合物の例としては、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート等が挙げられる。
カルボキシル基含有不飽和化合物の例としては、アクリル酸、メタクリル酸などが挙げられる。
前記の付加反応することが可能な官能基と炭素−炭素二重結合を有する化合物(A2)の官能基としては、共重合体(A1)の官能基が、カルボキシル基または環状酸無水基である場合には、水酸基、エポキシ基、イソシアネート基などを挙げることができ、水酸基である場合には、環状酸無水基、イソシアネート基などを挙げることができ、アミノ基である場合には、イソシアネート基などを挙げることができる。化合物(A2)の具体例としては、アクリル酸、メタクリル酸、けい皮酸、イタコン酸、フマル酸、フタル酸、2−ヒドロキシアルキルアクリレート類、2−ヒドロキシアルキルメタクリレート類、グリコールモノアクリレート類、グリコールモノメタクリレート類、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、アリルアルコール、N−アルキルアミノエチルアクリレート類、N−アルキルアミノエチルメタクリレート類、アクリルアミド類、メタクリルアミド類、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水フマル酸、無水フタル酸、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、アリルグリシジルエーテル、ポリイソシアネート化合物のイソシアネート基の一部を水酸基またはカルボキシル基および光重合性炭素−炭素二重結合を有する単量体でウレタン化したものなどを列挙することができる。
上記のアクリル系共重合体(A)の合成において、共重合を溶液重合で行う場合の有機溶剤としては、ケトン系、エステル系、アルコール系、芳香族系のものを使用することができるが、中でもトルエン、酢酸エチル、イソプロピルアルコール、ベンゼンメチルセロソルブ、エチルセロソルブ、アセトン、メチルエチルケトンなどの、一般にアクリル系ポリマーの良溶媒で、沸点60〜120℃の溶剤が好ましく、重合開始剤としては、α,α'−アゾビスイソブチルニトリルなどのアゾビス系、ベンゾベルペルオキシドなどの有機過酸化物系などのラジカル発生剤を通常用いる。この際、必要に応じて触媒、重合禁止剤を併用することができ、重合温度および重合時間を調節し、その後官能基における付加反応を行うことにより、所望の分子量のアクリル系共重合体(A)を得ることができる。また、分子量を調節することに関しては、メルカプタン、四塩化炭素系の溶剤を用いることが好ましい。なお、この共重合は溶液重合に限定されるものではなく、塊状重合、懸濁重合など別の方法でもさしつかえない。
以上のようにして、アクリル系共重合体(A)を得ることができるが、本発明において、アクリル系共重合体(A)の重量平均分子量は、30万〜100万程度が好ましい。30万未満では、放射線照射の凝集力が小さくなって、ウエハをダイシングする時に、素子のずれが生じやすくなり、画像認識が困難となることがある。また、この素子のずれを極力防止するためには、分子量が40万以上である方が好ましい。分子量が100万を越えると、合成時および塗工時にゲル化する可能性があるから好ましくない。なお、特性面からは、90万以下である方が好ましい。パターン状ではなく全体を放射線照射した場合、ガラス転移点が低いので、分子量が大きくても、放射線照射後の粘着剤の流動性は十分である。このため、延伸後の素子間隙が不十分であり、ピックアップ時の画像認識が困難であるといった問題が発生することはないが、それでも90万を超えるとこの問題が発生するおそれがあるためである。なお、本発明における分子量とは、ポリスチレン換算の重量平均分子量である。
また、本発明において、アクリル系共重合体(A)の光重合性炭素−炭素二重結合の導入量は、放射線硬化後に十分な粘着力の低減効果が得られる量であればよく、UV照射量等の使用条件などにより異なり一義的ではない。好ましくは0.2〜1.5meq/g、より好ましくは0.3〜1.0meq/gである。二重結合量が少なすぎると、放射線照射後の粘着力の低減効果が小さくなり、二重結合量が多すぎると、放射線照射後の粘着剤の流動性が十分ではなく、延伸後の素子間隙が不十分であり、ピックアップ時に各素子の画像認識が困難になることがある。
本発明において、粘着剤層のゲル分率は、アクリル系共重合体(A)の平均分子量、架橋剤配合量(架橋量)により調整することが可能であるが、ゲル分率は60%以上であり、80%以上であることが更に好ましい。ゲル分率が小さすぎる場合には、粘着剤表面のべたつきが大きく、ピックアップの際の衝撃によりチップ破損もしくは抗折強度が低下してしまい、製品の歩留りを極度に悪化させる。抗折強度が低下するとはチップ内部に微小なクラックが生じ、チップの曲げ応力が正常の場合に比べて著しく低下した状態をいう。
アクリル系共重合体100質量部に対する架橋剤は4〜9質量部であり、好ましくは5〜7質量部である。配合量が少ない場合には、粘着剤表面のべたつきが大きく、ピックアップの際の衝撃によりチップ破損もしくは抗折強度が低下してしまい、製品の歩留りを極度に悪化させる。配合量が多くなりすぎると、粘着剤塗工時に硬化が進むため、均一な粘着層を形成しなくなる。ゲル分率とともに架橋剤の量を規定することで、架橋度合いによるべたつきと、硬化スピードによる粘着層均一化の両方が制御され、良好な外観と耐破損が両立できる。
架橋剤はアクリル系重合体を少なくとも一部架橋させるものであれば特に制限はないが、例えばエポキシ系化合物、イソシアネート系化合物などがあげられる。市販されているものとしては、例えば、コロネートL(商品名、日本ポリウレタン社製、ポリイソシアネート化合物)、テトラッドX(商品名、三菱瓦斯化学(株)製、エポキシ架橋剤)などを用いることができる。
さらに、アクリル系共重合体(A)は、主鎖に対して、未反応の水酸基及びカルボキシル基を含有する基を有するものである。アクリル系共重合体(A)が、水酸基価5〜120となるのが好ましい。水酸基価は20〜100であることがさらに好ましい。アクリル系共重合体(A)の水酸基価が低すぎると、放射線照射後の粘着力の低減効果が十分でなくピックアップ性に不具合を示す。高すぎると、ウエハとの密着性が高まりピックアップが難となる。また、凝集力が高くなりすぎ、粘着剤の流動性を損なうため、粘着層の均一性を損なう。
また、アクリル系共重合体(A)が、酸価0.5〜30となるようなカルボキシル基を有すると粘着層中における、アクリル共重合体と架橋剤の反応が進み、比較的短時間にて養生が完了する。酸価は1〜15であることがさらに好ましい。高すぎると凝集力が高くなりすぎ、粘着剤の流動性を損なうため、粘着層の均一性を損なう。
なお、本発明に用いられる放射線硬化性粘着剤層を紫外線照射によって硬化させる場合には、必要に応じ副成分として、光重合開始剤、例えばイソプロピルベンゾインエーテル、イソブチルベンゾインエーテル、ベンゾフェノン、ミヒラーズケトン、クロロチオキサントン、ドデシルチオキサントン、ジメチルチオキサントン、ジエチルチオキサントン、ベンジルジメチルケタール、α−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキメチルフェニルプロパン等を使用することができる。これら光重合開始剤の配合量はアクリル系重合体100質量部に対して0.01〜5質量部が好ましい。
なお、本発明において「主成分とする」とは、粘着剤組成物の80質量%以上、好ましくは90質量%以上含有することをいう。
粘着剤層の厚さは、5〜50μmが好ましい。
本発明に用いられる基材は、フィルムとして、放射線透過性を有するものであれば公知のものを使用することができ、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、ポリブテン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、アイオノマーなどのα−オレフィンの単独重合体または共重合体、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリメタクリル酸メチル等のエンジニアリングプラスチック、またはポリウレタン、スチレン−エチレン−ブテンもしくはペンテン系共重合体等の熱可塑性エラストマーが挙げられる。またはこれらの群から選ばれる2種以上が混合されたものもしくは複層化されたものでもよい。
基材フィルムの厚みは50〜200μmが好ましく用いられる。
このようにして得られた粘着テープとダイ接着用接着剤を積層ラミネートすることにより高性能なウエハ貼着用粘着テープを作成することが可能である。ダイ接着用接着剤にはアクリル/エポキシ系ダイ接着用接着剤等が使用される。ウエハ貼着用粘着テープを半導体ウエハに加熱貼合することでダイシング時には接着剤層、ウエハ、粘着剤層および基材フィルムが剥離しない十分な粘着力を有し、ピックアップの際には放射線硬化により粘着剤層と接着剤層付きチップが容易に剥離できる。
また、ダイ接着用接着剤フィルムが貼合されたウエハのダイ接着用接着剤層側に、本発明の粘着テープを貼着しても同様の効果が得られる。
ダイシング時の接着剤層と粘着剤層の剥離力は、好ましくは0.5〜10N/25mm、放射線照射後の接着剤層付きチップと粘着剤層付きテープの剥離力は0.5〜0.05N/25mmが好ましい。
本発明では、基材面上に放射線硬化型粘着剤層とダイ接着用接着剤層がこの順に形成されている。本発明におけるダイ接着用接着剤層には、例えば、エポキシ樹脂を主成分とするフィルム状接着剤などのダイ接着用として通常用いられる接着剤を用いることができる。ダイ接着用接着剤層の厚さは5〜50μmであることが好ましい。
本発明のウエハ貼着用粘着テープは、極薄の半導体ウエハに貼着して用いるのに好適であり、その厚さは100μm以下が好ましいが、50μm以下のウエハにも好適に使用することができる。
次に、本発明を実施例に基づき、更に詳細に説明する。
実施例1〜11、比較例1〜5
(アクリル系共重合体Aの合成)
ブチルアクリレート65質量部、2−ヒドロキシエチルアクリレート25質量部、アクリル酸10質量部を原料として溶液ラジカル重合により共重合体を得た。
次にこの共重合体に2−イソシアネートエチルメタクリレートを滴下反応させることで共重合体Aを作成した。2−イソシアネートエチルメタクリレート滴下量と溶液ラジカル重合の反応時間を適宜調整して、炭素−炭素二重結合量および分子量の異なる共重合体A1〜A10を作成した。
(ウエハ貼着用粘着テープの作成)
共重合体A1〜A10に架橋剤としてポリイソシアネート化合物(日本ポリウレタン社製、商品名コロネートL)、光重合開始剤としてα−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンを下記表1の配合比で混合し、粘着剤を得た。
各々乾燥後の粘着剤厚さを10μmとし、高密度ポリエチレン樹脂フィルム(100μm)に塗工し、粘着テープを作成した。この粘着テープと厚さ25μmのエポキシ樹脂を主成分とするフィルム状接着剤を室温にて積層ラミネートすることで、表1に示した、実施例及び比較例のウエハ貼着用粘着テープを作成した。養生期間は表1に示した。
(特性試験)
上記のようにして作成したウエハ貼着用粘着テープの下記1〜6の特性について、それぞれ以下に記載のとおり試験を行った。試験結果を合わせて表1に示した。
1.ゲル分率
粘着剤層約0.05gを秤取し、キシレン50mlに120℃で24時間浸漬した後、200メッシュのステンレス製金網で濾過し、金網上の不溶解分を110℃にて120分間乾燥する。次に、乾燥した不溶解分の質量を秤量し、下記に示す式にてゲル分率を算出した。
ゲル分率(%)=(不溶解分の質量/秤取した粘着剤層の質量)×100
2.粘着剤二重結合量
加熱乾燥された粘着剤約10gに含まれる炭素−炭素二重結合量を真空中暗所における臭素付加反応による重量増加法により定量測定した。
3.エキスパンド性(素子間隔)
作成したウエハ貼着用粘着テープを80℃×10秒でウエハへ加熱貼合した後、直径5インチの大きさのシリコンウエハを3×3mmの大きさにフルカットし、紫外線硬化(パターン状でなく全体を照射)後、ウエハ拡張装置(エアー圧2.0kg/cm2 )にて延伸した際の縦方向、横方向の素子間隙量を測定し、平均値を算出した。素子間隙量は、ダイシング時のブレード厚さ40μmを含む。
素子間隙の大きさ(q)を指標に下記の通り評価した。
○:q≧100μm:素子の画像認識が良好に行える
△:100>q≧80μm:素子の画像認識が困難である
×:q<80μm:素子の画像認識が不可能である
4.ピックアップ成功率
作成したウエハ貼着用粘着テープを80℃×10秒でウエハへ加熱貼合した後、10mm×10mmにダイシングした(肉厚50μm)。その後、粘着剤層に紫外線を空冷式高圧水銀灯(80W/cm、照射距離10cm)により200mJ/cm2照射した後、ダイボンダー装置(NECマシナリー製、商品名CPS−100FM)によるピックアップ試験を行い、ピックアップチップ100個でのピックアップ成功率を求めた。
5.製造外観
粘着テープを粘着剤側から目視観察し、1mm以上長(ブツ)がなければ問題無しとした。
Figure 2013199580
表1に示されるように、実施例1〜11は問題はなく、良好な結果を示した。50μm厚のチップのピックアップは95%以上という高い成功率を示した。実施例8、9、11のエキスパンド性では素子間隙の大きさ(q)は80μm以上100μm未満であったが、素子の画像認識は良好ではないものの可能であった。
架橋剤の配合量が少なく、ゲル分率も低い比較例1ではピックアップ成功率が80%と低かった。架橋剤の配合量が多い比較例2では製造外観に問題があった。アクリル系重合体が水酸基またはカルボキシル基を有していない比較例3〜5ではアクリル系共重合体と架橋剤が反応せず、粘着性が発現しなかった。

Claims (3)

  1. 基材表面上に、放射線硬化型粘着剤層が形成されてなるウエハ貼着用粘着テープであって、極薄のウエハに貼着して使用でき、該粘着剤層が、主鎖に対して、少なくとも放射線硬化性炭素−炭素二重結合含有基、水酸基、及びカルボキシル基を含有する基をそれぞれ有するアクリル系共重合体を主成分とし、前記アクリル系共重合体100質量部に対し架橋剤4〜9質量部を用いて少なくとも一部架橋させてなるエネルギー線硬化型共重合体からなり、かつゲル分率が60%以上であることを特徴とするウエハ貼着用粘着テープ。
  2. 基材表面に順に、放射線硬化型粘着剤層及びダイ接着用接着剤層が形成されてなるウエハ貼着用粘着テープであって、極薄のウエハに貼着して使用でき、該粘着剤層が、主鎖に対して、少なくとも放射線硬化性炭素−炭素二重結合含有基、水酸基及びカルボキシル基を含有する基をそれぞれ有するアクリル系共重合体を主成分とし、前記アクリル系共重合体100質量部に対し架橋剤4〜9質量部を用いて少なくとも一部架橋させてなるエネルギー線硬化型共重合体からなり、かつゲル分率が60%以上であることを特徴とするウエハ貼着用粘着テープ。
  3. 前記粘着剤層に含まれる炭素−炭素二重結合の割合が0.2〜1.5meq/gであることを特徴とする請求項1または2に記載のウエハ貼着用粘着テープ。
JP2012068616A 2012-03-26 2012-03-26 ウエハ貼着用粘着テープ Pending JP2013199580A (ja)

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