JP2013199435A - 脂肪性肝障害疾患の治療又は/及び予防剤 - Google Patents

脂肪性肝障害疾患の治療又は/及び予防剤 Download PDF

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Abstract

【課題】脂肪性肝障害疾患の治療又は/及び予防剤を提供すること。
【解決手段】コレステロールエステル転送タンパク阻害活性を有する化合物若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物を有効成分として含む、脂肪性肝障害疾患の予防及び/又は治療剤。
【選択図】なし

Description

本発明は、脂肪性肝障害疾患の治療又は/及び予防薬に関する。
脂肪性肝障害とは、肝細胞に中性脂肪が沈着し肝障害をきたす疾患で一般に脂肪肝と呼ばれる。一方、非アルコール性脂肪肝はNAFLD(non-alcoholic fatty liver disease)とも呼ばれ、飲酒歴はないがアルコール性肝障害に類似した肝組織所見を示し、大滴性肝脂肪沈着を特徴とする肝障害を認める症例を示す。さらにNAFLDが重症化し、肝組織で壊死や炎症、線維化を伴う脂肪性肝炎を認める症例を非アルコール性脂肪肝炎(non-alcoholic steatohepatitis、NASH)と呼ぶ。
脂肪肝の原因は、アルコール多飲や蛋白質不足、飢餓に代表される栄養性のもの、グルココルチコイドやタモキシフェン、抗ウイルス薬などに代表される薬剤性のもの、肥満や高脂血症、メタボリックシンドロームなどに代表される代謝性のものがある(非特許文献1)。この非アルコール性脂肪性肝炎は1980年代に提唱されていたものの、ウイルス性肝炎や肝癌に頻度が高い日本では注目を浴びずにいた。しかし、昨今の生活様式の欧米化に伴い日本のNAFLD患者は増加し、患者数は1000万人以上と言われるようになっている。
NAFLDの治療は、疾患の背景にあるメタボリックシンドロームを是正することが目指され、運動療法や食事療法が行われ、NASHへの進展に注意が払われる。しかし、NASHは肝硬変を経て肝癌を発症する可能性があるため、積極的な治療を必要とする。現在NASHに対する確立した治療法が存在しないため、NAFLDと同様、背景に存在するメタボリックシンドロームの是正を目指し、薬物療法が行われているのが現状である(非特許文献2)。このような状況において、脂肪性肝障害の治療薬の開発が望まれている。
CD1DはCD1D抗原をコードする遺伝子である(GenBank登録番号:NM_001766)。CD1D抗原は、脂質抗原を提示し、自己免疫性糖尿病や腫瘍除去の効果を示すNK-T細胞及び微生物感染の活性化を介して自然免疫と獲得免疫を仲介することが知られている。また、NAFLD患者の生検で得られる肝浸潤細胞の機能を解析したところ、CD1Dにより提示される脂質抗原を認識後、サイトカイン産生に続くNK-T細胞の応答で、NAFLDが増悪していることが示されている(非特許文献3)。従って、この遺伝子の発現抑制により、脂肪性肝障害の予防薬としての効果が期待される。
Patatin-like phospholipase domain-containing 3(PNPLA3)はadiponutrinをコードする遺伝子である(GenBank登録番号:NM_025225)。Adiponutrinは膜蛋白質でトリアシルグリセロールリパーゼとアシルグリセロールO-アシルトランスフェラーゼを持つ(非特許文献4)。Adiponutrinは肝脂肪量の増加と正相関することが知られており(非特許文献5)、さらに、脂肪肝患者にはadiponutrinの変異体が高発現し(非特許文献6)、炎症を誘発している脂肪肝患者やNAFLD患者ではPNPLA3の変異体が高発現していることが知られている(非特許文献7、非特許文献8)。従って、この遺伝子の発現抑制により、脂肪性肝障害の治療薬としての効果が期待される。
コレステロールエステル転送タンパク(CETP)は、コレステロールエステルをHDLコレステロールからLDLコレステロールや超低比重リポタンパク質(VLDL)コレステロール等に転送する極めて疎水性の高いタンパクであり、CETPによる転送を阻害することによりHDLコレステロールを増加させることが可能である。このため、CETP阻害剤は、脂質異常症(高脂血症)、動脈硬化症、アテローム性動脈硬化症、末梢血管疾患、高LDL血症、低HDL血症、高コレステロール血症、高トリグリセリド血症、家族性高コレステロール血症、心臓血管障害、狭心症、虚血、心虚血、血栓症、心筋梗塞、再灌流障害、血管形成性再狭窄、又は高血圧等の疾患の治療剤として期待されている。この様なCETP活性の阻害する化合物としては、例えば、トルセトラビブ(特許文献3)、アナセトラピブ(特許文献4)、ダルセトラピブ(特許文献5)が知られている。
一方で、CETP阻害剤が、CD1D及びPNPLA3 mRNAの発現を抑制することや、脂肪性肝障害疾患の予防、治療に有用であることは知られていない。
特表2004-505637号公報 国際公開第07/037299号パンフレット 国際公開第00/017164号パンフレット 国際公開第06/014357号パンフレット 国際公開第98/035937号パンフレット
New Engl. J. Med., 346, 1221 (2002) 社団法人日本肝臓学会(2006). NASH・NAFLDの診療ガイド 文光堂出版 Eur. J. Gastroenterol. Hepatol., 21(6): 673 (2009) J. Biol. Chem., 279, 48968 (2004) Diabetologia, 52:1056-1060 (2009) Hepatology, Apr;51(4):1209-17 (2010) Nat. Genet., 40(12): 1461(2008) Nat. Genet., 42(1): 21 (2010)
本発明の課題は、脂肪性肝障害疾患の予防及び/または治療剤を提供することにある。また、本発明の課題はCD1D及び/又はPNPLA3 mRNAの発現を抑制することに起因する脂肪性肝障害疾患の予防及び/または治療剤を提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意研究を続けた結果、CETP阻害剤として知られている、以下の一般式(I)又は(II)で表される化合物、若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物がCD1D及び/又はPNPLA3 mRNAに対し優れた発現抑制作用を有していること、並びにこの物質が、CD1D及び/又はPNPLA3の蛋白産生抑制作用を有することを見出し、その結果としてこの物質が脂肪性肝障害疾患の予防及び治療にも有用であることを見出し、本発明を完成した。
[式(I)中、R1は、C1-6アルキルチオC1-6アルキル基、C1-6アルキルスルフィニルC1-6アルキル基又はC1-6アルキルスルホニルC1-6アルキル基を示し、
R2は、水素原子、又はハロゲン原子で置換されていてもよいC1-6アルキル基を示し、
R3は、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1-6アルキル基を示し、
R4及びR5は、互いに同一又は異なって、水素原子、ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1-6アルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1-6アルコキシ基又はシアノ基を示し、
R6は、水素原子、ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1-6アルキル基又はハロゲン原子で置換されていてもよいC1-6アルコキシ基を示し、
式(II)中、R7、R8、R9、R10、R11、R12及びR13は、互いに同一又は異なって、水素原子、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1-6アルキル基又はハロゲン原子で置換されていてもよいC1-6アルコキシ基を示す。]
すなわち、本発明は、以下に示す発明に関する。
[1]コレステロールエステル転送タンパク阻害活性を有する化合物若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物を有効成分として含む、CD1D及び/又はPNPLA3 mRNAの発現抑制剤。
[2]コレステロールエステル転送タンパク阻害活性を有する化合物若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物が、次式(I)又は(II):
[式(I)及び(II)中、R1〜R13は前記と同じ。]
で表される化合物若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物である、[1]に記載の発現抑制剤。
[3]trans−{4−[({2−[({1−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}{5−[2−(メチルスルホニル)エトキシ]ピリミジン−2−イル}アミノ)メチル]−4−(トリフルオロメチル)フェニル}(エチル)アミノ)メチル]シクロヘキシル}酢酸、(S)-(-)-trans-{4−[({2−[({1−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}{5−[2−(メチルスルホニル)エトキシ]ピリミジン−2−イル}アミノ)メチル]−4−(トリフルオロメチル)フェニル}(エチル)アミノ)メチル]シクロヘキシル}酢酸及び(R)-(+)-trans-{4−[({2−[({1−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}{5−[2−(メチルスルホニル)エトキシ]ピリミジン−2−イル}アミノ)メチル]−4−(トリフルオロメチル)フェニル}(エチル)アミノ)メチル]シクロヘキシル}酢酸からなる群から選択される少なくとも1つの化合物若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物を有効成分として含む、[1]に記載の発現抑制剤。
[4](4S,5R)−5−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]−3−((4’−フルオロ−5’−イソプロピル−2’−メトキシ−4−(トリフルオロメチル)−[1,1’−ビフェニル]−2−イル)メチル)−4−メチルオキサゾリジンー2−オン若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物を有効成分として含む、[1]に記載の発現抑制剤。
[5]コレステロールエステル転送タンパク阻害活性を有する化合物若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物を有効成分として含む、CD1D及び/又はPNPLA3の蛋白産生抑制剤。
[6]コレステロールエステル転送タンパク阻害活性を有する化合物若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物が、前記式(I)又は(II)で表される化合物若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物である、[5]に記載の蛋白産生抑制剤。
[7]trans−{4−[({2−[({1−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}{5−[2−(メチルスルホニル)エトキシ]ピリミジン−2−イル}アミノ)メチル]−4−(トリフルオロメチル)フェニル}(エチル)アミノ)メチル]シクロヘキシル}酢酸、 (S)-(-)-trans-{4−[({2−[({1−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}{5−[2−(メチルスルホニル)エトキシ]ピリミジン−2−イル}アミノ)メチル]−4−(トリフルオロメチル)フェニル}(エチル)アミノ)メチル]シクロヘキシル}酢酸及び(R)-(+)-trans-{4−[({2−[({1−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}{5−[2−(メチルスルホニル)エトキシ]ピリミジン−2−イル}アミノ)メチル]−4−(トリフルオロメチル)フェニル}(エチル)アミノ)メチル]シクロヘキシル}酢酸からなる群から選択される少なくとも1つの化合物若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物を有効成分として含む、[5]に記載の蛋白産生抑制剤。
[8](4S,5R)−5−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]−3−((4’−フルオロ−5’−イソプロピル−2’−メトキシ−4−(トリフルオロメチル)−[1,1’−ビフェニル]−2−イル)メチル)−4−メチルオキサゾリジンー2−オン若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物を有効成分として含む、[5]に記載の蛋白産生抑制剤。
[9]コレステロールエステル転送タンパク阻害活性を有する化合物若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物を有効成分として含む、脂肪性肝障害疾患の予防及び/又は治療剤。
[10]コレステロールエステル転送タンパク阻害活性を有する化合物若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物が、前記式(I)又は(II)で表される化合物若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物である、[9]に記載の脂肪性肝障害疾患の予防及び/又は治療剤。
[11]trans−{4−[({2−[({1−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}{5−[2−(メチルスルホニル)エトキシ]ピリミジン−2−イル}アミノ)メチル]−4−(トリフルオロメチル)フェニル}(エチル)アミノ)メチル]シクロヘキシル}酢酸、(S)-(-)-trans-{4−[({2−[({1−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}{5−[2−(メチルスルホニル)エトキシ]ピリミジン−2−イル}アミノ)メチル]−4−(トリフルオロメチル)フェニル}(エチル)アミノ)メチル]シクロヘキシル}酢酸及び(R)-(+)-trans-{4−[({2−[({1−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}{5−[2−(メチルスルホニル)エトキシ]ピリミジン−2−イル}アミノ)メチル]−4−(トリフルオロメチル)フェニル}(エチル)アミノ)メチル]シクロヘキシル}酢酸からなる群から選択される少なくとも1つの化合物若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物を有効成分として含む、[9]に記載の脂肪性肝障害疾患の予防及び/又は治療剤。
[12](4S,5R)−5−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]−3−((4’−フルオロ−5’−イソプロピル−2’−メトキシ−4−(トリフルオロメチル)−[1,1’−ビフェニル]−2−イル)メチル)−4−メチルオキサゾリジンー2−オン若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物を有効成分として含む、[9]に記載の脂肪性肝障害疾患の予防及び/又は治療剤。
[13]脂肪性肝障害疾患が、アルコール性脂肪肝炎、肝脂肪変性、非アルコール性脂肪肝(NAFLD)、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)及びライ症候群からなる群から選ばれる少なくとも1種である、[9]に記載の予防及び/又は治療剤。
[14]CD1D及び/又はPNPLA3 mRNAの発現抑制のための、コレステロールエステル転送タンパク阻害活性を有する化合物若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物。
[15]コレステロールエステル転送タンパク阻害活性を有する化合物若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物が、前記式(I)又は(II)で表される化合物若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物である、[14]に記載の化合物若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物。
[16]CD1D及び/又はPNPLA3の蛋白産生抑制のための、コレステロールエステル転送タンパク阻害活性を有する化合物若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物。
[17]コレステロールエステル転送タンパク阻害活性を有する化合物若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物が、前記式(I)又は(II)で表される化合物若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物である、[16]に記載の化合物若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物。
[18]脂肪性肝障害疾患の予防及び/又は治療のための、コレステロールエステル転送タンパク阻害活性を有する化合物若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物。
[19]コレステロールエステル転送タンパク阻害活性を有する化合物若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物が、前記式(I)又は(II)で表される化合物若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物である、[18]に記載の化合物若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物。
[20]CD1D及び/又はPNPLA3 mRNAの発現抑制剤製造のための、コレステロールエステル転送タンパク阻害活性を有する化合物若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物の使用。
[21]コレステロールエステル転送タンパク阻害活性を有する化合物若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物が、前記式(I)又は(II)で表される化合物若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物である、[20]に記載の使用。
[22]CD1D及び/又はPNPLA3の蛋白産生抑制剤製造のための、コレステロールエステル転送タンパク阻害活性を有する化合物若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物の使用。
[23]コレステロールエステル転送タンパク阻害活性を有する化合物若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物が、前記式(I)又は(II)で表される化合物若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物である、[22]に記載の使用。
[24]脂肪性肝障害疾患の予防及び/又は治療剤製造のための、コレステロールエステル転送タンパク阻害活性を有する化合物若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物の使用。
[25]コレステロールエステル転送タンパク阻害活性を有する化合物若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物が、前記式(I)又は(II)で表される化合物若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物である、[24]に記載の使用。
[26]コレステロールエステル転送タンパク阻害活性を有する化合物若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物を投与することを特徴とする、CD1D及び/又はPNPLA3 mRNAの発現抑制方法。
[27]コレステロールエステル転送タンパク阻害活性を有する化合物若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物が、前記式(I)又は(II)で表される化合物若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物である、[26]に記載の発現抑制方法。
[28]コレステロールエステル転送タンパク阻害活性を有する化合物若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物を投与することを特徴とする、CD1D及び/又はPNPLA3の蛋白産生抑制方法。
[29]コレステロールエステル転送タンパク阻害活性を有する化合物若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物が、前記式(I)又は(II)で表される化合物若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物である、[28]に記載の蛋白産生抑制方法。
[30]コレステロールエステル転送タンパク阻害活性を有する化合物若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物を投与することを特徴とする、脂肪性肝障害疾患の予防及び/又は治療方法。
[31]コレステロールエステル転送タンパク阻害活性を有する化合物若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物が、前記式(I)又は(II)で表される化合物若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物である、[30]に記載の脂肪性肝障害疾患の予防及び/又は治療方法。
一般式(I)又は(II)で示される具体的な化合物として、化合物(III)[trans−{4−[({2−[({1−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}{5−[2−(メチルスルホニル)エトキシ]ピリミジン−2−イル}アミノ)メチル]−4−(トリフルオロメチル)フェニル}(エチル)アミノ)メチル]シクロヘキシル}酢酸]及び(IV)[(4S,5R)−5−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]−3−((4’−フルオロ−5’−イソプロピル−2’−メトキシ−4−(トリフルオロメチル)−[1,1’−ビフェニル]−2−イル)メチル)−4−メチルオキサゾリジン−2−オン]がより好ましい。
CETP阻害活性を有する化合物若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物は、後述する実施例に具体的に開示されているとおり、CD1D及びPNPLA3 mRNAに対して強い発現抑制作用を有している。また、これら化合物は、CD1D及びPNPLA3の蛋白産生抑制作用を有することにより、脂肪性肝障害疾患の予防及び/又は治療に有効に用いることができる。
化合物2及びアナセトラピブを添加した細胞のPNPLA3 mRNA発現量の相対値を示す図である[Mean±S.D. (n=3)、*:P<0.05(vs コントロール、Dunnettの多重検定)]。
本発明の医薬の有効成分は、CETPを阻害する活性を有する化合物である。この様な化合物としては、前記した特許文献3〜5に記載した化合物の他、WO99/041237号パンフレット、WO00/018721号パンフレット、WO05/097805号パンフレット、WO06/073973号パンフレット、WO08/079427号パンフレット、WO08/129951号パンフレット、WO08/156718号パンフレット、WO09/007259号パンフレット、Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters, 6, 1951-1954 (1996)、Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters, 15, 3611-3614 (2005)、Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters, 17, 2608-2613 (2007)等に記載されている化合物を挙げることができる。好ましくは、一般式(I)又は(II)で表され
る化合物若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物を挙げることができる。
一般式(I)で表される化合物は、WO08/129951号パンフレット(実施例45)に記載
されており、同文献に記載の方法により製造することができる。また、アナセトラピブは、WO06/014357号パンフレット(実施例73)に記載されており、同文献に記載の方法により製造することができる。
本明細書において、「C1-6アルキルチオC1-6アルキル基、C1-6アルキルスルフィニルC1-6アルキル基又はC1-6アルキルスルホニルC1-6アルキル基」における「C1-6アルキル」は、直鎖又は分岐鎖の炭素数1〜6のアルキルを意味し、好ましくは「C1-3アルキル」、より好ましくは「メチル又はエチル」である。「C1−C6アルキル」としては、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、2−メチルブチル、1−エチルプロピル、n−ヘキシル、イソヘキシル、3−メチルペンチル、2−メチルペンチル、1−メチルペンチル、3,3−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチル、1,1−ジメチルブチル、1,2−ジメチルブチル、1,3−ジメチルブチル、2,3−ジメチルブチル、1−エチルブチル、2−エチルブチル等が挙げられる。
本明細書において、「C1-6アルキルチオC1-6アルキル基」の「C1−C6アルキルチオ」としては、例えば、メチルチオ、エチルチオ、n−プロピルチオ、イソプロピルチオ、n−ブチルチオ、イソブチルチオ、sec−ブチルチオ、tert−ブチルチオ、n−ペンチルチオ、イソペンチルチオ、ネオペンチルチオ、2−メチルブチルチオ、1−エチルプロピルチオ、n−ヘキシルチオ、イソヘキシルチオ、3−メチルペンチルチオ、2−メチルペンチルチオ、1−メチルペンチルチオ、3,3−ジメチルブチルチオ、2,2−ジメチルブチルチオ、1,1−ジメチルブチルチオ、1,2−ジメチルブチルチオ、1,3−ジメチルブチルチオ、2,3−ジメチルブチルチオ、1−エチルブチルチオ、2−エチルブチルチオ等が挙げられる。
本明細書において、「C1-6アルキルスルフィニルC1-6アルキル基」の「C1−C6アルキルスルフィニル」としては、例えば、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、n−プロピルスルフィニル、イソプロピルスルフィニル、n−ブチルスルフィニル、イソブチルスルフィニル、sec−ブチルスルフィニル、tert−ブチルスルフィニル、n−ペンチルスルフィニル、イソペンチルスルフィニル、ネオペンチルスルフィニル、2−メチルブチルスルフィニル、1−エチルプロピルスルフィニル、n−ヘキシルスルフィニル、イソヘキシルスルフィニル、3−メチルペンチルスルフィニル、2−メチルペンチルスルフィニル、1−メチルペンチルスルフィニル、3,3−ジメチルブチルスルフィニル、2,2−ジメチルブチルスルフィニル、1,1−ジメチルブチルスルフィニル、1,2−ジメチルブチルスルフィニル、1,3−ジメチルブチルスルフィニル、2,3−ジメチルブチルスルフィニル、1−エチルブチルスルフィニル、2−エチルブチルスルフィニル等が挙げられる。
本明細書において、「C1-6アルキルスルホニルC1-6アルキル基」の「C1−C6アルキルスルホニル」としては、例えば、メチルスルホニル、エチルスルホニル、n−プロピルスルホニル、イソプロピルスルホニル、n−ブチルスルホニル、イソブチルスルホニル、sec−ブチルスルホニル、tert−ブチルスルホニル、n−ペンチルスルホニル、イソペンチルスルホニル、ネオペンチルスルホニル、2−メチルブチルスルホニル、1−エチルプロピルスルホニル、n−ヘキシルスルホニル、イソヘキシルスルホニル、3−メチルペンチルスルホニル、2−メチルペンチルスルホニル、1−メチルペンチルスルホニル、3,3−ジメチルブチルスルホニル、2,2−ジメチルブチルスルホニル、1,1−ジメチルブチルスルホニル、1,2−ジメチルブチルスルホニル、1,3−ジメチルブチルスルホニル、2,3−ジメチルブチルスルホニル、1−エチルブチルスルホニル、2−エチルブチルスルホニル等が挙げられる。
本明細書において、「ハロゲン原子」としては、例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられる。
本明細書において、「ハロゲン原子で置換されていてもよいC1-6アルキル基」は、ハロゲン原子で置換されていてもよい直鎖又は分岐鎖の炭素数1〜6のアルキル基を意味し、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、2−メチルブチル、1−エチルプロピル、n−ヘキシル、イソヘキシル、トリフルオロメチル、トリクロロメチル、トリフルオロエチル等が挙げられる。好ましくは「ハロゲン原子で置換されていてもよいC1-3アルキル基」、より好ましくは「ハロゲン原子で置換されていてもよいメチル又はエチル基」である。
本明細書において、「ハロゲン原子で置換されていてもよいC1-6アルコキシ基」は、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素原子数1〜6の直鎖状又は分岐鎖状のアルコキシ基を意味し、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロエトキシ等が挙げられる。好ましくは「ハロゲン原子で置換されていてもよいC1-3アルコキシ基」、より好ましくは「ハロゲン原子で置換されていてもよいメトキシ又はエトキシ基」である。
一般式(I)又は(II)で表される化合物として、光学的に純粋な異性体又は上記異性体の任意の混合物、ラセミ体、任意の幾何異性体又は幾何異性体の任意の混合物など、任意の立体異性体又はそれらの任意の混合物を使用することができる。
一般式(I)で表される化合物の立体異性体の例としては、次の一般式(I−1)及び(I−2)で表される化合物が挙げられる。
(式中、R1、R2、R3、R4、R5及びR6は前記と同じものを示す。)
一般式(I)又は(II)で表される化合物には、生体内において代謝されて一般式(I)又は(II)で表される化合物に変換される化合物、いわゆるプロドラッグもすべて包含される。一般式(I)又は(II)で表される化合物のプロドラッグを形成可能な基としては、例えば、「プログレス・イン・メディシン(Progress in Medicine)」、ライフサイエンス・メディカ社、1985年、5巻、2157-2161ページに記載されている基や、廣川書店1990年刊「医薬品の開発」第7巻 分子設計163-198ページに記載されている基が挙げられる。
本発明における好ましい化合物としては、例えば、
trans-{4−[({2−[({1−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}{5−[2−(メチルスルホニル)エトキシ]ピリミジン−2−イル}アミノ)メチル]−4−(トリフルオロメチル)フェニル}(エチル)アミノ)メチル]シクロヘキシル}酢酸(化合物1)、
(S)-(-)-trans-{4−[({2−[({1−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}{5−[2−(メチルスルホニル)エトキシ]ピリミジン−2−イル}アミノ)メチル]−4−(トリフルオロメチル)フェニル}(エチル)アミノ)メチル]シクロヘキシル}酢酸(化合物2)、
(R)-(+)-trans-{4−[({2−[({1−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}{5−[2−(メチルスルホニル)エトキシ]ピリミジン−2−イル}アミノ)メチル]−4−(トリフルオロメチル)フェニル}(エチル)アミノ)メチル]シクロヘキシル}酢酸(化合物3)、及び
(4S,5R)−5−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]−3−((4’−フルオロ−5’−イソプロピル−2’−メトキシ−4−(トリフルオロメチル)−[1,1’−ビフェニル]−2−イル)メチル)−4−メチルオキサゾリジンー2−オン(化合物4)
を挙げることができるが、本発明の範囲はこれらの化合物に限定されることはない。
一般式(I)又は(II)で表される化合物の塩としては、酸付加塩及び塩基付加塩等が挙げられ、医薬として許容される塩であれば特に制限されない。例えば、酸付加塩であれば塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩のような無機酸との酸付加塩;安息香酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、酢酸塩等の有機酸との酸付加塩が挙げられる。また、塩基付加塩であればナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩等の金属との塩基付加塩;アンモニア、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、コリジン、ルチジン等のアミン塩;リシン、アルギニン等の有機塩基との塩基付加塩等が挙げられる。
一般式(I)又は(II)で表される化合物又はその塩の溶媒和物を形成する溶媒としては、水のほか、生理学的に許容される有機溶媒、例えばエタノール、ヘキサン、酢酸エチルなどを挙げることができるが、これらに限定されることはない。本発明の医薬の有効成分としては、例えば、水和物等が挙げられるが、これに限定されるものではない。
一般式(I)で表される化合物(例:化合物1)の鏡像体である一般式(I−1)(例:化合物2)又は(I−2)(例:化合物3)の化合物は、一般式(I)で表される化合物(例:化合物1)からキラルカラムを用いる方法、あるいは一般式(I)で表される化合物(例:化合物1)の誘導体より優先晶析法等を用いて分取した後に一般式(I−1)(例:化合物2)又は(I−2)(例:化合物3)の化合物に誘導する方法等により製造することができる。
本発明のCETPを阻害する活性を有する化合物を含有する医薬は、CD1D及びPNPLA3 mRNAに対して強い発現抑制作用を有しており、脂肪性肝障害疾患の予防及び/又は治療に有効に用いることができる。CETPを阻害する活性を有する化合物、特に一般式(I)又は(II)の化合物を適用可能な脂肪性肝障害疾患としては、より好ましくは、アルコール性脂肪肝炎、肝脂肪変性、非アルコール性脂肪肝(NAFLD)、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)及びライ症候群等を挙げることができ、特に好ましくは、肝脂肪変性、非アルコール性脂肪肝(NAFLD)及び非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)を挙げることができる。
本発明の医薬は、CETPを阻害する活性を有する化合物、特に上記の一般式(I)又は(II)で表される化合物、若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物を有効成分として含む。本発明の医薬としては上記の有効成分自体を投与してもよいが、好ましくは、当業者に周知の方法によって製造可能な経口用あるいは非経口用の医薬組成物として投与することができる。経口投与に適する医薬用組成物としては、例えば、錠剤、カプセル剤、散剤、細粒剤、顆粒剤、液剤、及びシロップ剤等を挙げることができ、非経口投与に適する医薬組成物としては、例えば、静脈内注射剤や筋肉内注射剤などの注射剤、点滴剤、坐剤、吸入剤、点眼剤、点鼻剤、経皮吸収剤、経粘膜吸収剤などを挙げることができるが、これらに限定されることはない。
上記の医薬組成物は、薬理学的、製剤学的に許容しうる添加物を加えて製造することができる。薬理学的、製剤学的に許容しうる添加物の例としては、例えば、賦形剤、結合剤、増量剤、崩壊剤、界面活性剤、滑沢剤、分散剤、緩衝剤、保存剤、矯味剤、香料、被膜剤、希釈剤などを挙げることができるが、これらに限定されることはない。
本発明の医薬の投与量は特に限定されず、疾患の種類、予防又は治療の目的、有効成分の種類などに応じて適宜選択することができ、さらに患者の体重や年齢、症状、投与経路など通常考慮すべき種々の要因に応じて、適宜増減することができる。例えば、経口投与の場合には成人一日あたり本発明に係る化合物の重量として0.1 〜500 mg程度の範囲で用いることができるが、投与量は当業者に適宜選択可能であり、上記の範囲に限定されることはない。
次に、実施例を挙げて本発明を更に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお、下記実施例中で用いられている略号は下記の意味を示す。
s:シングレット(singlet)
d:ダブレット(doublet)
t:トリプレット(triplet)
q:クアルテット(quartet)
m:マルチプレット(multiplet)
br:ブロード(broad)
J:カップリング定数(coupling constant)
Hz:ヘルツ(Hertz)
CDCl3:重クロロホルム
1H-NMR:プロトン核磁気共鳴
製造例1
化合物1は、国際公開第2008/129951号パンフレットの実施例45に開示されている方法に従って製造したものを使用した。また、化合物1の両鏡像体である化合物2及び化合物3は、化合物1を下記条件のキラルカラムを用いる分取により単離したものを使用した。
Column: CHIRALCEL OD-H(4.6×250mm)
Flow rate: 1.0mL/min
Detector: UV242nm
Temp.: 40℃
Mobile phase: Hexane/EtOH/TFA=90/10/0.1
Retention time: (R)-(+)-form 21.3min, (S)-(-)-form 23.7min
化合物2
1H−NMR(CDCl3)δ:0.80−0.96(7H,m),1.38(1H,m),1.47(3H,d,J=7.1Hz),1.65−1.77(5H,m),2.19(2H,d,J=6.8Hz),2.72(1H,m),2.81−2.91(3H,m),3.08(3H,s),3.45(2H,t,J=5.4Hz),4.44(2H,t,J=5.4Hz),4.62(1H,d,J=17.1Hz),4.86(1H,d,J=17.1Hz),6.21(1H,q,J=7.1Hz),7.13(1H,d,J=8.3Hz),7.19(1H,s),7.38(1H,d,J=8.3Hz),7.71(1H,s),7.73(2H,s),8.15(2H,s).
[α]D 20=−46.68(c=1.0,CHCl3
化合物3
1H−NMR(CDCl3)δ:化合物2と同じ
[α]D 20=+48.92(c=1.0,CHCl3
製造例2:優先晶析法による、実質的に光学的に純粋な(S)体化合物2の製造
本発明者らが実施した、優先晶析法による実質的に光学的に純粋な(S)体化合物2の製造方法の概略をスキーム1として以下に示す。
なお、各化合物の絶対配置は、工程1で確認された(R)−1−ブロモ−1−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]エタンの絶対配置から判断した。
また、工程6で得られた(S)体化合物2((S)−trans−{4−[({2−[({1−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}{5−[2−(メチルスルホニル)エトキシ]ピリミジン−2−イル}アミノ)メチル]−4−(トリフルオロメチル)フェニル}(エチル)アミノ)メチル]シクロヘキシル}酢酸)の光学純度は、上記製造例1に記載の条件によるキラルHPLC分析により決定した。
さらに、工程1で得られた1−ブロモ−1−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]エタン、工程4及び5で得られたtrans−{4−[({2−[({1−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}{5−[2−(メチルスルホニル)エトキシ]ピリミジン−2−イル}アミノ)メチル]−4−(トリフルオロメチル)フェニル}(エチル)アミノ)メチル]シクロヘキシル}酢酸ベンジルエステルの光学純度は、それぞれ下記条件によるキラルHPLC分析により決定した。
1−ブロモ−1−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]エタンのキラルHPLC分析条件
カラム:CHIRALPAK AS−RH
移動相:エタノール/水=60/40
流速:0.5mL/min
カラム温度:25℃
検出波長:220nm
保持時間:第一ピーク/21.8min((R)体)、 第二ピーク/26.0min((S)体)
trans−{4−[({2−[({1−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}{5−[2−(メチルスルホニル)エトキシ]ピリミジン−2−イル}アミノ)メチル]−4−(トリフルオロメチル)フェニル}(エチル)アミノ)メチル]シクロヘキシル}酢酸ベンジルエステルのキラルHPLC分析条件
カラム:CHIRALCEL OD−H
移動相:ヘキサン/エタノール=80/20
流速:1.0mL/min
カラム温度:40℃
検出波長:242nm
保持時間:第一ピーク/11.3min((R)体)、第二ピーク/13.0min((S)体)


工程1:(R)−1−ブロモ−1−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]エタンの製造
(R)−1−ブロモ−1−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]エタンを下記1−(a)の方法により製造し、その絶対配置を以下の通り確認した。すなわち、得られた(R)−1−ブロモ−1−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]エタンを(S)−1−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]エチルアミンに導いたうえで、市販されている絶対配置既知の(S)−1−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]エチルアミンの標準品と比旋光度の実測値の符号を比較することで確認した。
また、(R)−1−ブロモ−1−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]エタンを別途下記1−(b)の方法によっても製造した。
1−(a):(R)−1−ブロモ−1−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]エタンの製造 その1
アルゴン雰囲気下、1,2−ジブロモ−1,1,2,2−テトラクロロエタン(7.57g、23.2mmol)をトルエン(12.5mL)に溶解し、0℃にてトリフェニルホスフィン(6.1g、23.2mmol)を加え30分間撹拌した。これに(S)−1−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]エタノール(1)(5.0g、19.4mmol、>99.5%ee)のトルエン溶液(12.5mL)を0℃で10分以上かけて滴下した後、室温まで昇温し、同温にて1時間撹拌した。反応液にn−ヘキサン(25mL)を加え、セライトろ過した。ろ液を水、飽和重曹水、飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧留去した。得られた残渣を減圧蒸留(56oC、0.7mmHg)することで、5.52gの(R)−1−ブロモ−1−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]エタン(2)を無色油状物として得た(収率:88.6%)。
キラルHPLC分析:光学純度>99.5%ee(メインピーク:第一ピーク)、転化率≧99%
[α]D 25+59.1(c=1.03,CHCl3
1H−NMR(CDCl3)δ:2.08(3H,d,J=7.1Hz),5.21(1H,q,J=7.1Hz),7.81(1H,s),7.87(2H,s)
(R)−1−ブロモ−1−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]エタンの絶対配置の確認
上記1−(a)で得られた(R)−1−ブロモ−1−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]エタン(2)(106mg、0.336mmol、99%ee)のN,N−ジメチルホルムアミド溶液(1mL)にアジ化ナトリウム(64.4mg、0.990mmol)を加え−18〜−15℃にて4時間撹拌した。反応溶液を酢酸エチル/n−ヘキサン(1:1)及び水より抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥後、減圧濃縮することで111.5mgの1−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]エチルアジド(粗生成物:111.5mg)を得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:1.61(3H,d,J=6.8Hz),4.79(1H,q,J=6.8Hz),7.78(2H,s),7.84(1H,s)
得られた1−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]エチルアジド(粗生成物:111.5mg)をメタノール(6mL)に溶解し、パラジウム−フィブロイン(18mg)を加え水素置換し、室温で1時間撹拌した。セライトろ過し、ろ液を減圧濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=50:1〜5:1)にて精製し、77.6mgの1−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]エチルアミンを無色油状物として得た(収率:91%、2工程)。
1H−NMR(CDCl3)δ:1.42(3H,d,J=6.8Hz),1.58(2H,br−s),4.30(1H,q,J=6.8Hz),7.75(1H,s),7.85(2H,s)
得られた1−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]エチルアミンの比旋光度は以下の通りであった。
[α]D 25−15.9(c=1.31,CHCl3
一方、市販の標準品((S)−1−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]エチルアミン(セントラル硝子社製:Lot.0102000:光学純度:99%ee))の比旋光度は以下の通りであった。
[α]D 25−−15.9(c=1.15,CHCl3
比旋光度の実測値の符号が、市販の標準品の符号と一致したことから、得られた1−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]エチルアミンは(S)体であることが確認された。そして、当該アミンはアジ化物イオンの求核置換反応を経て1−ブロモ−1−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]エタンから得られていることから、上記1−(a)で得られた1−ブロモ−1−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]エタンは(R)体であることが確認された。
1−(b):(R)−1−ブロモ−1−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]エタンの製造 その2
アルゴン雰囲気下、(S)−1−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]エタノール(1)(300g、1.16mol、96%ee)に水浴下、20℃以下で三臭化リン(157.3g、0.58mol)を滴下し、19〜22℃で30分撹拌した。反応液を冷却し、0℃以下で臭化水素(30%酢酸溶液)(228mL、1.16mol)を滴下し、13〜15℃で16時間撹拌した。反応液を氷水に注加し、n−ヘキサン(3L×2)で抽出した。有機層を合わせ、飽和重曹水(3L)、飽和食塩水(3L)で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下(90〜100mmHg)濃縮し、389.2gの粗体を得た。得られた粗体をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル900g、展開溶媒:n−ヘキサン)で精製することにより、349.8gの(R)−1−ブロモ−1−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]エタン(2)を無色油状物として得た(収率93.8%)。
なお、下記の通りキラルHPLC分析において、第一ピークがメインピークとして現れたことから、1−(b)で製造した1−ブロモ−1−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]エタンも1−(a)と同様に、(R)体であることが確認された。
キラルHPLC分析:光学純度>93.9%ee(メインピーク:第一ピーク)、転化率97.8%
1H−NMR(CDCl3)δ: 2.08(3H,d,J=7.1Hz),5.21(1H,q,J=7.1Hz),7.81(1H,s),7.87(2H,s)
工程2:trans−{4−[({2−[({1−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}{5−[2−(メチルチオ)エトキシ]ピリミジン−2−イル}アミノ)メチル]−4−(トリフルオロメチル)フェニル}(エチル)アミノ)メチル]シクロヘキシル}酢酸の、(S)体優位のセミキラル体の製造
アルゴン雰囲気下、特許文献2(国際公開第2008/129951号パンフレット)記載の方法により合成したtrans−[4−([(エチル){2−[({5−[2−(メチルチオ)エトキシ]ピリミジン−2−イル}アミノ)メチル]−4−(トリフルオロメチル)フェニル}アミノ]メチル)シクロヘキシル]酢酸エチル(3)(565.4g、0.99mol)の無水テトラヒドロフラン(THF、2.26L)溶液に氷冷下、NaH(60% in oil、119g、2.98mol)を加え、室温にて1時間撹拌した。反応液を−30℃に冷却し、工程1で得られた(R)−1−ブロモ−1−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]エタン(2)(682g、1.99mol、93.9%ee)の無水N,N−ジメチルホルムアミド(4.53L)溶液を反応系内が−15℃以下となるように滴下し、−15℃〜−1℃で5時間撹拌した。反応液を氷水(35L)とトルエン(30L)の混合溶液に注加し、pHが6.9になるまでクエン酸を加え、有機層を分離した。
水層をトルエン(20L)で2回抽出し、有機層を合わせ、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮し、粗体を得た。粗体をエタノール(8L)に溶解させ、氷冷下2M NaOH水溶液(1.24L、2.48mol)を加え、50℃にて3.5時間撹拌した。反応液に氷冷下、pH5.4になるまで1M HCl水溶液を加え、水(25L)に注ぎ、酢酸エチル(22L)で2回抽出した。有機層を飽和食塩水(12L)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮し、得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル 21g、展開溶媒:ヘプタン/アセトン=7/1→3/1)で精製することによりtrans−{4−[({2−[({1−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}{5−[2−(メチルチオ)エトキシ]ピリミジン−2−イル}アミノ)メチル]−4−(トリフルオロメチル)フェニル}(エチル)アミノ)メチル]シクロヘキシル}酢酸のセミキラル体(4)を得た(黄色油状物、744.1g、収率96%)。
なお、上記工程1に記載の通り絶対配置が確認された(R)−1−ブロモ−1−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]エタン(2)を原料として使用し、アミン(3)による求核置換反応が進行していることから、得られたセミキラル体(4)は(S)体が優位である。
1H−NMR(CDCl3)δ: 0.85−0.96(7H,m),1.35−1.45(4H,m),1.60−1.78(5H,m),2.18−2.21(5H,m),2.69(1H,m),2.81−2.91(5H,m),4.16(2H,q,J=6.8Hz),4.61(1H,d,J=17.1Hz),4.85(1H,d,J=17.1Hz),6.22(1H,q,J=6.8Hz),7.11(1H,d,J=8.6Hz),7.23(1H,s),7.37(1H,d,J=8.3Hz),7.70(1H,s),7.73(2H,s),8.14(2H,s)
工程3:trans−{4−[({2−[({1−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}{5−[2−(メチルチオ)エトキシ]ピリミジン−2−イル}アミノ)メチル]−4−(トリフルオロメチル)フェニル}(エチル)アミノ)メチル]シクロヘキシル}酢酸ベンジルエステルの、(S)体優位のセミキラル体の製造
アルゴン雰囲気下、工程2で得られたtrans−{4−[({2−[({1−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}{5−[2−(メチルチオ)エトキシ]ピリミジン−2−イル}アミノ)メチル]−4−(トリフルオロメチル)フェニル}(エチル)アミノ)メチル]シクロヘキシル}酢酸の、(S)体優位のセミキラル体(4)(744.1g、0.95mol)の無水ジクロロエタン(11.6L)溶液に、氷冷下、ベンジルアルコール(113.1g、1.05mol)、WSC・HCl(200.5g、1.05mol)及びDMAP(11.9g、98mmol)を加え、室温で終夜撹拌した。反応液に水(10L)を加え、クロロホルム(19L、14L)にて抽出し、有機層を飽和食塩水(12L)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮し、得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル 28g、展開溶媒:ヘプタン/酢酸エチル=6/1)で精製することにより、trans−{4−[({2−[({1−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}{5−[2−(メチルチオ)エトキシ]ピリミジン−2−イル}アミノ)メチル]−4−(トリフルオロメチル)フェニル}(エチル)アミノ)メチル]シクロヘキシル}酢酸ベンジルエステルのセミキラル体(5)を得た(黄色油状物、745.8g、収率90%)。
なお、得られたセミキラル体(5)は、セミキラル体(4)と同様(S)体が優位である。
1H−NMR(CDCl3)δ:0.87−0.95(7H,m),1.37(1H.m),1.43(3H,d,J=7.1Hz),1.65−1.77(5H,m),2.20(2H,d,J=6.8Hz),2.22(3H,s),2.66−2.71(2H,m),2.82‐2.91(4H,m),4.15(2H,t,J=6.6Hz),4.62(1H,d,J=17.1Hz),4.85(1H,d,J=17.1Hz),5.10(2H,s),6.21(1H,q,J=7.1Hz),7.10(1H,d,J=8.3Hz),7.22(1H,s),7.28‐7.38(6H,m),7.70(1H,s),7.73(2H,s),8.14(2H,s)
工程4:trans−{4−[({2−[({1−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}{5−[2−(メチルスルホニル)エトキシ]ピリミジン−2−イル}アミノ)メチル]−4−(トリフルオロメチル)フェニル}(エチル)アミノ)メチル]シクロヘキシル}酢酸ベンジルエステルの、(S)体優位のセミキラル体の製造
アルゴン雰囲気下、工程3で得られたtrans−{4−[({2−[({1−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}{5−[2−(メチルチオ)エトキシ]ピリミジン−2−イル}アミノ)メチル]−4−(トリフルオロメチル)フェニル}(エチル)アミノ)メチル]シクロヘキシル}酢酸ベンジルエステルの、(S)体優位のセミキラル体(5)(745.8g、0.87mol)の2−プロパノール(15.2L)溶液に、五塩化タンタル(31.3g、87.3mmol)及び30%過酸化水素水(496mL、4.38mol)を加え、室温にて5時間撹拌した。反応液を飽和亜硫酸水素ナトリウム水溶液(3.1L)でクエンチし、水(15L)を加え、クロロホルム(14L、12L)で抽出し、有機層を飽和食塩水(20L)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮し、得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル 26kg、展開溶媒:ヘプタン/酢酸エチル=3/1→2/1)で精製することにより、trans−{4−[({2−[({1−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}{5−[2−(メチルスルホニル)エトキシ]ピリミジン−2−イル}アミノ)メチル]−4−(トリフルオロメチル)フェニル}(エチル)アミノ)メチル]シクロヘキシル}酢酸ベンジルエステルのセミキラル体(6)を得た(黄色アモルファス、619.5g、収率79%)。
なお、得られたセミキラル体(6)は、セミキラル体(4)及びセミキラル体(5)と同様、(S)体が優位である。
キラルHPLC分析:光学純度67.7%ee(メインピーク:第二ピーク)
1H−NMR(CDCl3)δ:0.87−0.96(7H,m),1.38(1H.m),1.45(3H,d,J=7.1Hz),1.65−1.80(5H,m),2.21(2H,d,J=6.6Hz),2.69(1H,m),2.81−2.91(3H,m),3.08(3H,s),3.44(2H,t,J=5.4Hz),4.44(2H,t,J=5.4Hz),4.64(1H,d,J=17.1Hz),4.86(1H,d,J=17.3Hz),5.10(2H,s),6.19(1H,q,J=6.9Hz),7.12(1H,d,J=8.3Hz),7.19(1H,s),7.30−7.39(6H,m),7.71(1H,s),7.72(2H,s),8.16(2H,s)
工程5:実質的に光学的に純粋な(S)−trans−{4−[({2−[({1−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}{5−[2−(メチルスルホニル)エトキシ]ピリミジン−2−イル}アミノ)メチル]−4−(トリフルオロメチル)フェニル}(エチル)アミノ)メチル]シクロヘキシル}酢酸ベンジルエステルの製造
工程4で得られたtrans−{4−[({2−[({1−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}{5−[2−(メチルスルホニル)エトキシ]ピリミジン−2−イル}アミノ)メチル]−4−(トリフルオロメチル)フェニル}(エチル)アミノ)メチル]シクロヘキシル}酢酸ベンジルエステルの、(S)体優位のセミキラル体(6)(111.7g、123.7mmol、67.7%ee)をエタノール(825mL)に溶解し、別途調製した種晶(下記工程7で製造したラセミ体結晶)2.0mgを15℃〜20℃にて加え、同温にて21時間、0℃にて3時間撹拌した。析出物をろ別し、冷エタノール(165mL)で洗浄した後、母液を減圧濃縮することにより、実質的に光学的に純粋なtrans−{4−[({2−[({1−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}{5−[2−(メチルスルホニル)エトキシ]ピリミジン−2−イル}アミノ)メチル]−4−(トリフルオロメチル)フェニル}(エチル)アミノ)メチル]シクロヘキシル}酢酸ベンジルエステル(7)を得た(黄色アモルファス、66.38g、収率59%)。
なお、得られたtrans−{4−[({2−[({1−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}{5−[2−(メチルスルホニル)エトキシ]ピリミジン−2−イル}アミノ)メチル]−4−(トリフルオロメチル)フェニル}(エチル)アミノ)メチル]シクロヘキシル}酢酸ベンジルエステル(7)は、(S)体優位のセミキラル体(6)からラセミ体優位の結晶をろ別して得られていることから、(S)体である。
キラルHPLC分析:光学純度>99%ee(メインピーク:第二ピーク)
[α]D 20−42.36(c=1.0w/v%,CHCl3
なお、ろ別したラセミ体優位の結晶の光学純度は、キラルHPLC分析の結果、22%eeであった(43.39g、収率39%)。
工程6:実質的に光学的に純粋な(S)−trans−{4−[({2−[({1−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}{5−[2−(メチルスルホニル)エトキシ]ピリミジン−2−イル}アミノ)メチル]−4−(トリフルオロメチル)フェニル}(エチル)アミノ)メチル]シクロヘキシル}酢酸の製造
窒素雰囲気下、工程5で得られた(S)−trans−{4−[({2−[({1−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}{5−[2−(メチルスルホニル)エトキシ]ピリミジン−2−イル}アミノ)メチル]−4−(トリフルオロメチル)フェニル}(エチル)アミノ)メチル]シクロヘキシル}酢酸ベンジルエステル(7)(34.2g、37.88mmol、>99%ee)のエタノール(340mL)溶液に、10%Pd−C(wet)(3.4g)を加え、水素置換後、室温にて2時間撹拌した。反応懸濁液をセライトろ過し、エタノール(50mL)で洗浄し、洗液を減圧濃縮することにより、実質的に光学的に純粋なtrans−{4−[({2−[({1−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}{5−[2−(メチルスルホニル)エトキシ]ピリミジン−2−イル}アミノ)メチル]−4−(トリフルオロメチル)フェニル}(エチル)アミノ)メチル]シクロヘキシル}酢酸(化合物2)を得た(白色アモルファス、31.78g、収率100%)。
なお、得られた化合物は、下記比旋光度に示す通り、左旋性の化合物であった。また、得られた化合物は、(S)体であるベンジルエステル(7)よりエステルを脱保護して得られたことから、同様に(S)体である。
キラルHPLC分析:光学純度>99%ee(メインピーク:第二ピーク)
[α]D 20−46.68 (c=1.0,CHCl3)
IR(ATR)cm-1:2921,1706,1479,1279,1134
1H−NMR(CDCl3)δ:0.80−0.96(7H,m),1.38(1H.m),1.47(3H,d,J=7.1Hz),1.65−1.77(5H,m),2.19(2H,d,J=6.8Hz),2.72(1H,m),2.81−2.91(3H,m),3.08(3H,s),3.45(2H,t,J=5.2Hz),4.44(2H,q,J=5.4Hz),4.62(1H,d,J=17.1Hz),4.86(1H,d,J=17.4Hz),6.21(1H,q,J=7.1Hz),7.13(1H,d,J=8.3Hz),7.19(1H,s),7.38(1H,d,J=6.6Hz),7.71(1H,s),7.73(2H,s),8.15(2H,s)
工程7:trans−{4−[({2−[({1−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}{5−[2−(メチルスルホニル)エトキシ]ピリミジン−2−イル}アミノ)メチル]−4−(トリフルオロメチル)フェニル}(エチル)アミノ)メチル]シクロヘキシル}酢酸ベンジルエステルのラセミ体種晶の製造
特許文献2(国際公開第2008/129951号パンフレット) 実施例45記載の方法により合成したtrans−{4−[({2−[({1−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}{5−[2−(メチルスルホニル)エトキシ]ピリミジン−2−イル}アミノ)メチル]−4−(トリフルオロメチル)フェニル}(エチル)アミノ)メチル]シクロヘキシル}酢酸(ラセミ体化合物(I))(20g、24.61mmol)の無水ジクロロメタン(200mL)溶液に、氷冷下、ベンジルアルコール(2.93g、27.07mmol)、DMAP(300mg、2.46mmol)及びWSC・HCl(5.19g、27.07mmol)を加え、室温に昇温し、16時間撹拌した。反応液に水(100mL)を加え、クロロホルム(500mL)で抽出し、有機層を2M 塩酸水溶液(100mL)及び飽和食塩水(100mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮し、得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル 350g、展開溶媒:N−ヘキサン/酢酸エチル=3/1→1/1)で精製することにより、trans−{4−[({2−[({1−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}{5−[2−(メチルスルホニル)エトキシ]ピリミジン−2−イル}アミノ)メチル]−4−(トリフルオロメチル)フェニル}(エチル)アミノ)メチル]シクロヘキシル}酢酸ベンジルエステル(21.15g、収率95.2%)を白色アモルファスとして得た。
得られた白色アモルファスのtrans−{4−[({2−[({1−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}{5−[2−(メチルチオ)エトキシ]ピリミジン−2−イル}アミノ)メチル]−4−(トリフルオロメチル)フェニル}(エチル)アミノ)メチル]シクロヘキシル}酢酸ベンジルエステル(7.9g)をエタノール(40mL)に溶解し、室温で15時間撹拌することにより得られた析出物をろ取し、冷エタノール(20mL)で洗浄し、60℃で4時間減圧乾燥することにより、trans−{4−[({2−[({1−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}{5−[2−(メチルスルホニル)エトキシ]ピリミジン−2−イル}アミノ)メチル]−4−(トリフルオロメチル)フェニル}(エチル)アミノ)メチル]シクロヘキシル}酢酸ベンジルエステルのラセミ体結晶(白色結晶性粉末、6.98g、回収率88.4%)を得た。
本製造例2では、部分ラセミ化により光学純度が低下した結果得られる、中程度の光学純度を有する化合物(約50〜90%ee程度、好ましくは約70〜90%eeの光学純度を有する化合物を「セミキラル体」と称している。さらに、当該セミキラル体において、不斉炭素原子がS配置の化合物がR配置の化合物よりも過剰量存在する場合を、「(S)体優位のセミキラル体」と称している。
試験例1
ヒト肝癌細胞株であるHepG2細胞に被検化合物を添加し、24時間培養後のPNPLA3 mRNA発現量を定量リアルタイムPCR測定した。すなわち、HepG2細胞を24穴プレートに2×105cells/wellの濃度で播種し一晩培養後、ジメチルスルホキシド(DMSO)に被検化合物2を0.1mM、1mM、10mMになるように、アナセトラピブを1mM、10mMになるように溶解し、培養液に対して1000分の1倍量加えた(最終濃度は被検化合物2が0.1μM,1μM,10μM、アナセトラピブが,1μM,10μM)。CO2インキュベーターにて37℃で24時間培養後、ISOGEN(ニッポンジーン社、カタログ番号31−02501)を500μL加えてtotal RNAの抽出を行った。抽出したtotal RNAからHigh Capacity cDNA Reverse Transcription kit(アプライドバイオシステムズ社、カタログ番号4368813)を用いてcDNAを合成した。ヒトPNPLA3 mRNA発現量はヒトPNPLA3用のTaqMAn Gene Expression Assay(アプライドバイオシステムズ社、カタログ番号Hs00228747_m1)及びTaqMan Fast Universal PCR Master Mix(アプライドバイオシステムズ社、カタログ番号4367846)を用いて測定した。測定機器は7900HT Fast Realtime PCR systemを用いた。
測定値はβ−Actin mRNAの発現量で補正し、DMSOのみ添加した細胞のPNPLA3 mRNA発現量を1とし、被検化合物2を添加した細胞のPNPLA3 mRNA発現量をその相対値で算出した。結果を図1に示した。
試験例2
ヒト肝癌細胞株であるHepG2細胞に被検化合物を添加し、24時間培養後の遺伝子発現プロファイルをアジレント社のDNAマイクロアレイにより測定した。すなわち、HepG2細胞を24穴プレートに2×105cells/wellの濃度で播種し一晩培養後、ジメチルスルホキシド(DMSO)に被検化合物2を0.1mM、1mM、10mMになるように、アナセトラピブを1mM、10mMになるように溶解し、培養液に対して1000分の1倍量加えた(最終濃度は被検化合物2が0.1μM,1μM,10μM、アナセトラピブが,1μM,10μM)。CO2インキュベーターにて37℃で24時間培養後、ISOGEN(ニッポンジーン社、カタログ番号31−02501)を500μL加えてtotal RNAの抽出を行った。RNA 200ngからLow Input Quick Amp Labeling Kit(アジレント社、カタログ番号5190−2308)によりCy3標識cRNAを合成した。合成したCy3標識cRNAをGE Hybridazation Buffer HI-RPM(アジレント社、カタログ番号5190−0403)を用いてWhole Human Genome(4x44K)(アジレント社、カタログ番号G4110F)にハイブリダイゼーションした。ハイブリダイゼーション後、DNAマイクロアレイをGene Expression Wash Buffer(アジレント社、カタログ番号5188−5327)で洗浄後、スキャナー(アジレント社)でデータを読んだ。
解析はGeneSpring (アジレント社)を用いて行い、各遺伝子発現量の変化率を算出した。
(変化率)=(化合物処理細胞中の各遺伝子発現量)÷(化合物未処理細胞中の各遺伝子発現量)
以上の薬理試験結果より、一般式(I)又は(II)の化合物は、CD1D及びPNPLA3 mRNAの発現抑制作用を有することが明らかとなった。
CETP阻害剤またはそれを含有する医薬は、CD1D及びPNPLA3 mRNAに対して強い発現抑制作用を有し、脂肪性肝障害疾患の予防及び/又は治療に有用であることから、産業上の利用可能性を有している。

Claims (13)

  1. コレステロールエステル転送タンパク阻害活性を有する化合物若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物を有効成分として含む、CD1D及び/又はPNPLA3 mRNAの発現抑制剤。
  2. コレステロールエステル転送タンパク阻害活性を有する化合物若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物が、次式(I)又は(II):
    [式(I)中、R1は、C1-6アルキルチオC1-6アルキル基、C1-6アルキルスルフィニルC1-6アルキル基又はC1-6アルキルスルホニルC1-6アルキル基を示し、
    R2は、水素原子、又はハロゲン原子で置換されていてもよいC1-6アルキル基を示し、
    R3は、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1-6アルキル基を示し、
    R4及びR5は、互いに同一又は異なって、水素原子、ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1-6アルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1-6アルコキシ基又はシアノ基を示し、
    R6は、水素原子、ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1-6アルキル基又はハロゲン原子で置換されていてもよいC1-6アルコキシ基を示し、
    式(II)中、R7、R8、R9、R10、R11、R12及びR13は、互いに同一又は異なって、水素原子、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1-6アルキル基又はハロゲン原子で置換されていてもよいC1-6アルコキシ基を示す。]
    で表される化合物若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物である、請求項1に記載の発現抑制剤。
  3. trans−{4−[({2−[({1−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}{5−[2−(メチルスルホニル)エトキシ]ピリミジン−2−イル}アミノ)メチル]−4−(トリフルオロメチル)フェニル}(エチル)アミノ)メチル]シクロヘキシル}酢酸、 (S)-(-)-trans-{4−[({2−[({1−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}{5−[2−(メチルスルホニル)エトキシ]ピリミジン−2−イル}アミノ)メチル]−4−(トリフルオロメチル)フェニル}(エチル)アミノ)メチル]シクロヘキシル}酢酸及び(R)-(+)-trans-{4−[({2−[({1−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}{5−[2−(メチルスルホニル)エトキシ]ピリミジン−2−イル}アミノ)メチル]−4−(トリフルオロメチル)フェニル}(エチル)アミノ)メチル]シクロヘキシル}酢酸からなる群から選択される少なくとも1つの化合物若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物を有効成分として含む、請求項1に記載の発現抑制剤。
  4. (4S,5R)−5−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]−3−((4’−フルオロ−5’−イソプロピル−2’−メトキシ−4−(トリフルオロメチル)−[1,1’−ビフェニル]−2−イル)メチル)−4−メチルオキサゾリジンー2−オン若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物を有効成分として含む、請求項1に記載の発現抑制剤。
  5. コレステロールエステル転送タンパク阻害活性を有する化合物若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物を有効成分として含む、CD1D及び/又はPNPLA3の蛋白産生抑制剤。
  6. コレステロールエステル転送タンパク阻害活性を有する化合物若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物が、次式(I)又は(II):
    [式(I)中、R1は、C1-6アルキルチオC1-6アルキル基、C1-6アルキルスルフィニルC1-6アルキル基又はC1-6アルキルスルホニルC1-6アルキル基を示し、
    R2は、水素原子、又はハロゲン原子で置換されていてもよいC1-6アルキル基を示し、
    R3は、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1-6アルキル基を示し、
    R4及びR5は、互いに同一又は異なって、水素原子、ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1-6アルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1-6アルコキシ基又はシアノ基を示し、
    R6は、水素原子、ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1-6アルキル基又はハロゲン原子で置換されていてもよいC1-6アルコキシ基を示し、
    式(II)中、R7、R8、R9、R10、R11、R12及びR13は、互いに同一又は異なって、水素原子、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1-6アルキル基又はハロゲン原子で置換されていてもよいC1-6アルコキシ基を示す。]
    で表される化合物若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物である、請求項5に記載の蛋白産生抑制剤。
  7. trans−{4−[({2−[({1−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}{5−[2−(メチルスルホニル)エトキシ]ピリミジン−2−イル}アミノ)メチル]−4−(トリフルオロメチル)フェニル}(エチル)アミノ)メチル]シクロヘキシル}酢酸、 (S)-(-)-trans-{4−[({2−[({1−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}{5−[2−(メチルスルホニル)エトキシ]ピリミジン−2−イル}アミノ)メチル]−4−(トリフルオロメチル)フェニル}(エチル)アミノ)メチル]シクロヘキシル}酢酸及び(R)-(+)-trans-{4−[({2−[({1−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}{5−[2−(メチルスルホニル)エトキシ]ピリミジン−2−イル}アミノ)メチル]−4−(トリフルオロメチル)フェニル}(エチル)アミノ)メチル]シクロヘキシル}酢酸からなる群から選択される少なくとも1つの化合物若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物を有効成分として含む、請求項5に記載の蛋白産生抑制剤。
  8. (4S,5R)−5−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]−3−((4’−フルオロ−5’−イソプロピル−2’−メトキシ−4−(トリフルオロメチル)−[1,1’−ビフェニル]−2−イル)メチル)−4−メチルオキサゾリジンー2−オン若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物を有効成分として含む、請求項5に記載の蛋白産生抑制剤。
  9. コレステロールエステル転送タンパク阻害活性を有する化合物若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物を有効成分として含む、脂肪性肝障害疾患の予防及び/又は治療剤。
  10. コレステロールエステル転送タンパク阻害活性を有する化合物若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物が、次式(I)又は(II):
    [式(I)中、R1は、C1-6アルキルチオC1-6アルキル基、C1-6アルキルスルフィニルC1-6アルキル基又はC1-6アルキルスルホニルC1-6アルキル基を示し、
    R2は、水素原子、又はハロゲン原子で置換されていてもよいC1-6アルキル基を示し、
    R3は、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1-6アルキル基を示し、
    R4及びR5は、互いに同一又は異なって、水素原子、ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1-6アルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1-6アルコキシ基又はシアノ基を示し、
    R6は、水素原子、ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1-6アルキル基又はハロゲン原子で置換されていてもよいC1-6アルコキシ基を示し、
    式(II)中、R7、R8、R9、R10、R11、R12及びR13は、互いに同一又は異なって、水素原子、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1-6アルキル基又はハロゲン原子で置換されていてもよいC1-6アルコキシ基を示す。]
    で表される化合物若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物である、請求項9に記載の脂肪性肝障害疾患の予防及び/又は治療剤。
  11. trans−{4−[({2−[({1−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}{5−[2−(メチルスルホニル)エトキシ]ピリミジン−2−イル}アミノ)メチル]−4−(トリフルオロメチル)フェニル}(エチル)アミノ)メチル]シクロヘキシル}酢酸、 (S)-(-)-trans-{4−[({2−[({1−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}{5−[2−(メチルスルホニル)エトキシ]ピリミジン−2−イル}アミノ)メチル]−4−(トリフルオロメチル)フェニル}(エチル)アミノ)メチル]シクロヘキシル}酢酸及び(R)-(+)-trans-{4−[({2−[({1−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}{5−[2−(メチルスルホニル)エトキシ]ピリミジン−2−イル}アミノ)メチル]−4−(トリフルオロメチル)フェニル}(エチル)アミノ)メチル]シクロヘキシル}酢酸からなる群から選択される少なくとも1つの化合物若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物を有効成分として含む、請求項9に記載の脂肪性肝障害疾患の予防及び/又は治療剤。
  12. (4S,5R)−5−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]−3−((4’−フルオロ−5’−イソプロピル−2’−メトキシ−4−(トリフルオロメチル)−[1,1’−ビフェニル]−2−イル)メチル)−4−メチルオキサゾリジンー2−オン若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物を有効成分として含む、請求項9に記載の脂肪性肝障害疾患の予防及び/又は治療剤。
  13. 脂肪性肝障害疾患が、アルコール性脂肪肝炎、肝脂肪変性、非アルコール性脂肪肝(NAFLD)、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)及びライ症候群からなる群から選ばれる少なくとも1種である、請求項9〜12のいずれか1項に記載の予防及び/又は治療剤。
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