JP2013198691A - 神経刺激電極および神経刺激システム - Google Patents

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Abstract

【課題】留置に伴って生じる血液凝固や血栓形成等を好適に検知することができる神経刺激電極を提供する。
【解決手段】生体内に留置されて神経に電気刺激を行う神経刺激電極は、組織に電気刺激を印加する刺激電極33A、33Bと、弾性変形可能な付勢部材31を有し、刺激電極を位置決めされた状態で生体内に保持する留置部30と、電気刺激を発生する刺激発生装置と留置部とを接続するリード部21と、留置部に設けられ、生体の血液凝固に関する情報を取得する検知電極34A、34Bとを備えることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、神経刺激電極、より詳しくは、血管内に留置されて神経刺激治療に使用される神経刺激電極およびこれを備えた神経刺激システムに関する。
従来、頻脈治療の一方法として、副交感神経の一つである迷走神経を刺激して心拍数を調節することが知られている。神経を刺激する神経刺激電極は、体表に形成した小切開等から血管内に導入され、所定期間留置される。
神経刺激電極やステント等の血管内に留置されるデバイスは、本来的には生体にとって異物であるため、血管内に留置されることで、血小板血栓や血液凝固等(以下、総称して「血栓等」と称する。)を惹起することがある。このような血栓等は、その場にとどまって血管を閉塞させたり、血流にのって他の部位に移動し、塞栓として血管を閉塞させたりすることで合併症を発生させるため、問題である。
この問題に関連して、特許文献1では、血液凝固に関連する疾患から患者を保護する装置が提案されている。この装置では、第1の移植手段で血液凝固時あるいは切迫した血液凝固またはその前兆に伴う少なくとも1つの生化学的パラメータを連続的または定期的に測定している。測定値が第2の移植手段で決定した閾値を超過していると、第3の移植手段が、所定量の血液凝集異常治療剤を循環系中に自動的に投与する。
特許第2786271号公報
しかしながら、特許文献1の保護装置では、患者の全身(whole body)としての血栓性リスク監視に主眼を置いており、デバイスの留置に伴う局所的な凝固能の亢進や血栓傾向等を検知するのには不向きであるという問題がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、留置に伴って生じる血液凝固や血栓形成等を好適に検知することができる神経刺激電極を提供することを目的とする。
本発明の他の目的は、神経刺激電極の留置に伴って生じる血液凝固や血栓形成等に対して迅速に対応することができる神経刺激システムを提供することである。
本発明の第一の態様は、生体内に留置されて神経に電気刺激を行う神経刺激電極であって、組織に前記電気刺激を印加する刺激電極と、弾性変形可能な付勢部材を有し、前記刺激電極を位置決めされた状態で前記生体内に保持する留置部と、前記電気刺激を発生する刺激発生装置と前記留置部とを接続するリード部と、前記留置部または前記リード部に設けられ、前記生体の血液凝固に関する情報を取得する検知部とを備えることを特徴とする。
前記検知部は、前記付勢部材と前記リード部との接続部位に設けられてもよい。
また、前記留置部が前記付勢部材を複数有し、複数の前記付勢部材の先端部は一つにまとめられ、前記検知部が前記付勢部材の先端部に設けられてもよい。
前記検知部は、一対の電極を有し、前記一対の電極間のインピーダンス値を前記情報として取得してもよい。
また、前記検知部は、前記一対の電極よりも電極間距離が長い、一対の第二検知電極をさらに備えてもよい。
本発明の神経刺激電極は、前記リード部に設けられて前記生体内に留置される参照情報取得部をさらに備えてもよい。
また、血液凝固により発生する凝固塊を捕捉可能なフィルター部を有する捕捉部をさらに備え、
前記フィルター部を前記生体内で開閉可能としてもよい。
本発明の第二の態様は、本発明の神経刺激電極と、前記刺激発生装置と、前記刺激発生装置に設けられ、前記検知部の取得した情報に基づいて前記生体内で血液凝固が発生しているか否かを判定する血液凝固判定部とを備えることを特徴とする神経刺激システムである。
本発明の神経刺激電極によれば、留置に伴って生じる血液凝固や血栓形成等を好適に検知することができる。
また、本発明の神経刺激システムによれば、神経刺激電極の留置に伴って生じる血液凝固や血栓形成等に対して迅速に対応することが可能となる。
本発明の第一実施形態に係る神経刺激システムの全体構成を示す模式図である。 同神経刺激システムの機能ブロック図である。 同神経刺激システムの神経刺激電極が血管内に留置された状態を示す図である。 本発明の第二実施形態における神経刺激電極が血管内に留置された状態を示す図である。 本発明の第三実施形態における神経刺激電極が血管内に留置された状態を示す図である。 同神経刺激電極の検知電極と血液凝固判定部とのつながりを示すブロック図である。 本発明の第四実施形態における神経刺激電極が血管内に留置された状態を示す図である。 本発明の第五実施形態における神経刺激電極が血管内に留置された状態を示す図である。 同神経刺激電極の捕捉部が展開された状態を示す図である。 同神経刺激電極の変形例を示す図である。 同変形例の捕捉部が展開された状態を示す図である。 同神経刺激電極の他の変形例を示す図である。 同変形例の捕捉部が展開された状態を示す図である。 (a)は、本発明の変形例の神経刺激電極の部分拡大図であり、(b)は、(a)のA−A線における断面図である。 本発明の他の変形例の神経刺激電極を示す図である。
本発明の第一実施形態について、図1から図3を参照して説明する。
図1は、本実施形態の神経刺激システム1の全体構成を示す模式図である。神経刺激システム1は、迷走神経を電気的に刺激して頻脈や慢性心不全等の治療を行うものであり、神経刺激信号を発生する刺激発生装置10と、刺激発生装置10に接続されて生体に取り付けられる神経刺激電極20とを備えている。刺激発生装置10の構成の詳細については後述する。
神経刺激電極20は本発明の神経刺激電極であり、患者等の血管内に留置されて、刺激発生装置10で発生された神経刺激信号を生体組織に印加し、神経への電気刺激を行う。
神経刺激電極20は、血管内に保持される留置部30と、留置部30と刺激発生装置10とを接続するリード部21とを備えている。
留置部30は、一対の付勢部材31を有する付勢部32と、付勢部材31に取り付けられた一対の刺激電極33A、33Bと、一対の検知電極(検知部)34A、34Bとを備えている。
付勢部材31は、留置される血管壁の変形に抗して一定の形状を保持可能な程度の剛性を有しており、外力が作用しない自然状態において、その最大開き幅が留置する血管径よりもわずかに大きくなるよう設定されている。付勢部材31は、例えばニッケルチタン製の超弾性ワイヤ等を用いて好適に形成することができる。必要に応じて付勢部材31の表面を生体適合性樹脂で被覆したり、血栓防止のためのコーティング等を表面に施したりしてもよい。一対の付勢部材31の基端は、リード部21の先端部に接続されている。
一対の刺激電極33Aおよび33Bは、一対の付勢部材のうち一方の長手方向中間部に配置されており、外周面の少なくとも一部に導電性の電極面を露出させている。刺激電極33A、33Bの材料としては、生体適合性に優れた金属材料が好ましく、例えば、白金イリジウム合金等の貴金属材料を挙げることができる。本実施形態では、刺激電極33Aが負極、刺激電極33Bが正極となっており、それぞれ図示しない配線によって刺激発生装置10と接続されている。刺激電極の数は一対に限られず、複数設けられてもよい。
一対の検知電極34A、34Bは、刺激電極33A、33Bと同様の構造を有し、一対の付勢部材31のそれぞれの基端部に配置されている。検知電極34A、34Bも一方が正極、他方が負極となっており、図示しない配線によって刺激発生装置10と接続されている。
リード部21は、絶縁性被覆22およびコネクタ23を備えた公知の構成を有し、長尺かつ可撓性を有するように構成されている。刺激電極33A、33Bおよび検知電極34A、34Bに接続された配線は、リード部21の絶縁性被覆22内を通り、コネクタ23を介して刺激発生装置10に接続されている。
図2は、神経刺激システム1の機能ブロック図である。刺激発生装置10は、神経刺激信号を発生する刺激生成部11と、血液凝固が生じているか否かを判定する血液凝固判定部12と、刺激生成部11および血液凝固判定部12の動作を制御する制御部13とを備えている。
上記の構成を備えた神経刺激システム1の使用時の動作について説明する。
術者は、患者の血管に小切開を加えて開口を形成し、筒状のイントロデューサー等を血管内に挿入する。そして、留置部30の付勢部材31を直線状に変形させてからイントロデューサーに挿入する。イントロデューサーの先端部を迷走神経に近い留置部位まで移動させ、イントロデューサーの先端から留置部30を突出させると、図3に示すように、付勢部材31が元の形状に復帰し、血管Bvの内壁に接触して、刺激電極33A、33Bが位置決めされた状態で血管内に保持される。イントロデューサーは、抜去するあるいは引き裂く等により取り除かれる。
これにより、神経刺激電極20が患者の血管Bv内の所定位置に留置される。このとき、刺激電極33A,33Bは、電極面を血管Bvの内壁に密着させるように保持され、リード部21および検知電極34A、34Bは、血管Bvの内腔の中心軸線付近に位置する。
神経刺激電極20の留置中、刺激生成部11は、制御部13の指令により神経刺激信号を発生して刺激電極33A、33Bに印加する。刺激電極33A、33Bから組織に印加される電気刺激により、迷走神経Vnが血管壁越しに刺激されて治療が行われる。神経刺激のタイミングは、様々な方法で設定できる。例えば、患者の操作入力時に行われる、あらかじめ設定した時間等に行われる、他に心拍数等の生体パラメータを監視する機構を設け、当該生体パラメータの値に応じて行われる等が挙げられる。
一方、血液凝固判定部12は、神経刺激電極20が留置されている間、所定間隔で検知電極34A、34Bにパルス電圧を印加し、検知電極34A、34B間のインピーダンスを計測し、インピーダンス値を取得する。
神経刺激電極20は本来生体にとって異物であるため、神経刺激電極20の留置がきっかけとなり血液の凝固が起こることがある。このような血液凝固は、血管壁に沿うように配置された付勢部材31や刺激電極33A、33Bよりも、血管内腔の中心軸線付近に位置するリード部21や検知電極34A、34Bの周囲で発生しやすい。これらの部位の方が血流を阻害する度合いが大きいからである。検知電極34A、34B間に血液凝固が発生すると、検知電極34A、34B間に存在する物質の物性が変化することになり、その結果、検知電極34A、34B間のインピーダンス値が変化する。
血液凝固判定部12は、検知電極34A、34Bで取得されたインピーダンス値にもとづいて、血液凝固が発生しているか否かを逐次判断する。この判断基準は様々に設定することができる。例えば、インピーダンス値が所定の閾値を超えた時に血液凝固が発生したと判断させてもよいし、インピーダンス値が直前の測定値よりも所定差分あるいは所定割合以上増加した時に血液凝固が発生したと判断させてもよい。さらに、留置直後のインピーダンス値を基準値として刺激発生装置内に記憶しておき、インピーダンス値が当該基準値よりも所定差分あるいは所定割合以上増加した時に血液凝固が発生したと判断させてもよい。
血液凝固が発生したと判断したら、血液凝固判定部12は、血液凝固が発生したことを示す情報を制御部13に送信する。制御部13は、所定の方法で血液凝固が発生したことを患者や医師(術者)が認識できるように表示する。表示の具体的方法には特に制限はなく、文字、映像等の表示、音声、振動など、各種手段を単独または組み合わせて用いることができ、必要な表示機構を刺激発生装置10に設けておけばよい。医師等は、当該表示を認識したら、神経刺激電極20を患者から抜去する、薬剤を投与する等の必要な処置を行って対応する。
以上説明したように、本実施形態の神経刺激システム1および神経刺激電極20によれば、神経刺激電極20の留置中、検知電極34A、34Bで取得された生体の血液凝固に関する情報に基づいて、血液凝固が発生しているか否かを血液凝固判定部12が逐次判断する。これにより、血液凝固の発生を速やかに検知でき、医師等が適切かつ迅速な対応をとることで、患者の安全性を高めることができる。
また、検知電極34A、34Bは、留置部30の付勢部材31とリード部21との接続部に近い部位に配置されている。この部分は、神経刺激電極20の留置によって血流の阻害が強くおこなわれるため、留置によって生じる血液凝固が発生しやすい。したがって、検知電極により血液凝固の発生を速やかに検知して、血液凝固が患者に与える不利益を好適に防止することができる。
なお、本発明における「血液凝固」とは、血液の液性成分が固形化する凝固のみならず、血小板が主体となって形成される血小板血栓をも包含する概念である。液性成分の凝固および血小板血栓のいずれが発生しても、検知電極間のインピーダンス値が変化するため、本発明の神経刺激システムおよび神経刺激電極においては、いずれについても好適に検知することが可能である。したがって、本発明の神経刺激システムおよび神経刺激電極は、神経刺激電極が静脈内に留置される場合、動脈内に留置される場合のいずれにおいても効果を奏する。
次に、本発明の第二実施形態について、図4を参照して説明する。本実施形態と第一実施形態との異なるところは、留置部の形状である。なお、以降の説明において、すでに説明したものと共通する構成等については、同一の符号を付して重複する説明を省略する。
図4は、本実施形態の神経刺激電極40が血管内に留置された状態を示す図である。留置部41は、4本の付勢部材42を有している。4本の付勢部材42の先端部は、チップ43により一つにまとめられており、基端部は、すべてリード部21の先端部に接続されている。4本の付勢部材42は、自然状態においてバスケット状を呈するように形状のくせ付けがされている。
一対の検知電極34A、34Bは、第一実施形態と異なり、複数の付勢部材42の先端部を一つにまとめるチップ43の付近に設置されている。本実施形態のように留置部が血管内でバスケット状になる場合、付勢部材とリード部との接続部位周辺に加えて、付勢部材の端部が一つにまとめられたチップ付近でも血流の阻害の程度が大きくなり、血液凝固が生じやすくなる。本実施形態では、チップ43付近に検知電極34A、34Bを配置することで、チップ43付近に生じる血液凝固を速やかに検知することができ、第一実施形態同様、血液凝固による不利益を好適に防止することができる。
本実施形態において、留置部が有する付勢部材の本数や配置間隔等には特に制限はなく、適宜決定されてよい。
また、一対の検知電極を、チップ43の付近に加えて、第一実施形態のように付勢部材とリード部との接続部位周辺にさらに設けてもよいことはもちろんである。このようにすることで、各部における血液凝固の発生を速やかにかつよりきめ細かく監視することができる。
次に、本発明の第三実施形態について、図5および図6を参照して説明する。本実施形態と上述の各実施形態との異なるところは、検知電極の態様である。
図5は、本実施形態の神経刺激電極50が血管内に留置された状態を示す図である。留置部51において、付勢部材42の形状や配置態様、ならびに刺激電極33A、33B、および検知電極34A、34Bの配置態様は、第二実施形態と同様である。本実施形態では、さらに、一対の第二検知電極54A、54Bが付勢部材42に取り付けられている。
第二検知電極54A、54Bは、検知電極34A、34Bよりも基端側に配置されている。付勢部材42は、血管内において略紡錘状の状態で留置されるため、一対の検知電極のそれぞれがたとえ同じ付勢部材に取り付けられていても、検知電極34A、34Bの距離L1よりも、第二検知電極54A、54B間の距離L2の方が長い。検知電極34A、34Bおよび第二検知電極54A、54Bは、図6に示すように、それぞれ独立して血液凝固判定部12と接続されており、測定値を血液凝固判定部12に逐次送信する。
本実施形態の神経刺激電極50においては、チップ43付近に生じた血液凝固が生じると、まず検知電極34A、34Bで取得されるインピーダンス値が変化する。その後、血液凝固塊あるいは血栓(以下、「凝固塊」と総称する。)が成長して大きくなり第二検知電極54A、54B間に達すると、第二検知電極54A、54Bで取得されるインピーダンス値が変化する。したがって、血液凝固判定部12は、検知電極34A、34Bおよび第二検知電極54A、54Bからの情報に基づき、血液凝固が生じたことだけでなく、凝固塊の大きさについても判定することができる。その結果、医師等がより適切な処置を行うことを助けて血液凝固による不利益を好適に防止することができる。
本実施形態においては、さらに電極間距離の長い検知電極の対を設けることにより、凝固塊の大きさをより多段階に判定できるように構成しても構わない。検知電極において、一対の電極間距離の最大値は、血管の径方向と同方向においては20mm程度とされるのが好ましい。
また、検知電極と第二検知電極とは、必ずしも同一の付勢部材に設けられる必要はなく、一部または全部が異なる付勢部材に設けられてもよい。
次に、本発明の第四実施形態について、図7を参照して説明する。本実施形態と上述の各実施形態との異なるところは、参照電極を備える点である。
図7は、本実施形態の神経刺激電極60が体内に留置された状態を示す模式図である。神経刺激電極60において、心臓Ht付近に留置された留置部41の構成は、第二実施形態と同一であるが、リード部21には、留置部41から離れた位置に一対の参照電極(参照情報取得部)61が設けられている。
参照電極61は、検知電極34A、34Bと同様の構造を有し、血管の内腔に向かって電極面(不図示)を露出している。参照電極61は、刺激発生装置10の血液凝固判定部12と接続されており、検知電極と同様に、所定間隔でパルス電圧が印加される。
本実施形態では、検知電極34A、34Bで取得されたインピーダンス値に加えて、一対の参照電極61で取得されたインピーダンス値も逐次血液凝固判定部12に送信される。したがって、血液凝固判定部12は、二つの測定値を考慮することにより、血液凝固能が局所的に高まっているのか、患者のwhole bodyとして高まっているのか等を判断することができ、血液凝固による患者のリスクをより詳細に判定することができる。
本実施形態において、参照電極は、留置部による血流阻害の影響を受けない程度に留置部から離れた位置に留置されるように設けるのが好ましい。また、留置部として、他の実施形態の留置部が組み合わされてもよいことはもちろんである。
次に、本発明の第五実施形態について、図8から図13を参照して説明する。本実施形態と上述の各実施形態との異なるところは、凝固塊を捕捉する捕捉部を備える点である。
図8は、本実施形態の神経刺激電極70が血管内に留置された状態を示す図である。神経刺激電極70において、留置部41およびリード部21の構造は、第二実施形態と同一である。リード部21は、管状のシース71に挿通されている。リード部21は、シース71に対して進退可能であってもよいし、進退できないように固定されていてもよい。前者の場合は、留置部41をシース71内に収容することができるため、神経刺激電極の体内導入や抜去等の操作が容易になるという利点がある。
シース71内には、リード部21に加えて、凝固塊を捕捉する捕捉部72が進退可能に挿通されている。捕捉部72は、長尺の本体73と、本体73の先端に取り付けられたフィルター部74とを備えている。フィルター部74は、弾性変形可能な複数のフィルター部材75を有している。フィルター部材75は、基端側が本体73に接続されており、自然状態において、図9に示すように先端側に向かって開く。
上記のように構成された神経刺激電極70の使用時の動作について説明する。
検知電極34A、34Bで取得された情報に基づいて、血液凝固が発生したと血液凝固判定部12が判断し、制御部13による表示を患者や医師等が認識した後、医師は、捕捉部72をシース71に対して前進させ、フィルター部74をシース71の外に移動させる。すると、フィルター部74は、シース71内で閉じられた状態から、図9に示すように開いた形状に変化(展開)する。これにより、フィルター部74は、発生した凝固塊を捕捉し、凝固塊が血流に乗って他の部位へ流れていくことを防止する。
本実施形態の神経刺激電極70は、捕捉部72を備えているため、血液凝固の程度によっては、捕捉部72を血管内で展開することにより、合併症等の発生を抑制しつつ、神経刺激電極を抜去せずに留置および治療を継続することができる。
また、フィルター部74が血管内で開閉可能であるため、通常時はフィルター部による無用な血流阻害を防止しつつ、必要なときのみフィルター部を開いて凝固塊を捕捉することができる。
なお、図9に示したフィルター部74の配置及び形状は、血液が神経刺激電極の先端側から基端側に向かって流れている場合のものである。神経刺激電極が図7に示すように配置される等の場合は、血液は神経刺激電極の基端側から先端側に向かって流れているため、チップ43よりも前方の、よりシースから離れた位置にフィルター部74を配置することで、凝固塊が血流に乗って他の部位へ流れていくことを防止することができる。
また、本実施形態において、捕捉部の形状や設置態様は様々に変更することができる。以下では、そのような変形例のいくつかについて説明する。
図10に示す変形例では、リード部81が中空状に形成され、捕捉部76が進退可能にリード部81に挿通されている。留置部82の形状は、概ね留置部41と同様であるが、4本の付勢部材42の先端部は、リード部81の先端部に接続され、基端部は、リード部81の中間部に接続されている。刺激電極33A、33B、および検知電極34A、34Bと刺激発生装置10(不図示)とを接続する図示しない配線は、リード部81の壁内を通って刺激発生装置10まで延びている。
この変形例では、図11に示すように捕捉部76を前進させる際に留置部82と干渉しないため、よりスムーズな操作が可能である。捕捉部76のフィルター部77は、リード部81の先端部よりも前方で展開されるため、リード部81の基端側から先端側に向かって血液が流れる場合に好適である。なお、フィルター部がリード部81の先端部よりも前方で展開される場合は、図11に示すように、フィルター部材75が本体73との接続部75Aから後方に向かって広がるようにフィルター部を形成すると、凝固塊をより好適に捕捉することができる。
図12に示す変形例では、図10に示した変形例に対して、さらにリード部81に沿うようにシース91が取り付けられ、シース91に捕捉部72が進退可能に挿通されている。シース91の先端開口91Aは、留置部82の後方に位置している。
この変形例では、留置部82の前方にフィルター部を展開する場合は捕捉部76を用い、留置部82の後方にフィルター部を展開する場合は、捕捉部72を用いる。したがって、使用する捕捉部を適宜選択することで、留置する血管や血流の向き等の制約をなくすことができる。さらに、図13に示すように、抜去時に捕捉部72および76の両方を展開すると、凝固塊がフィルター部74とフィルター部77との間に保持されるため、神経刺激電極を抜去する際に、凝固塊も安全に除去することができる。
以上、本発明の各実施形態を説明したが、本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において構成要素の組み合わせを変えたり、各構成要素に種々の変更を加えたり、削除したりすることが可能である。
まず、上述の各実施形態では、検知部が一対の電極で形成され、一対の電極間のインピーダンス値を生体の血液凝固に関する情報として取得する例を説明したが、検知部の構成及び取得する情報は、これには限られない。例えば、凝固塊は、凝固を起こしていない血液に比べて光透過度が低いため、検知部を発光部および受光部を有する構成とし、血液凝固に関する情報として光透過度を取得するようにしてもよい。
また、図14(a)および図14(b)に示すように、検知電極34A、34Bの電極面36を、対向するように周方向の一部にだけ露出させ、他の部位は絶縁層37で被覆してもよい。このようにすると、血液のインピーダンス値をより高精度に測定することができる。
さらに、図15に示すように、リード部21に沿って吸引シース96を取り付け、発生した凝固塊をシリンジ97等により吸引可能に構成してもよい。
また、検知部を一対の電極で形成する場合は、一対の電極の一方が刺激電極と兼用されてもよい。図5を例にとると、刺激電極33Aと、検知電極54Aあるいは54Bとの間でインピーダンスが計測されてもよい。このような構成とすることは、検知電極が1か所の場合および複数の場合のいずれでも可能である。
1 神経刺激システム
10 刺激発生装置
12 血液凝固判定部
20、40、50、60、70 神経刺激電極
21、81 リード部
30、41、51、82 留置部
31、42 付勢部材
33A、33B 刺激電極
34A、34B 検知電極(検知部)
54A、54B 第二検知電極
61 参照電極(参照情報取得部)
72、76 捕捉部
74、77 フィルター部

Claims (8)

  1. 生体内に留置されて神経に電気刺激を行う神経刺激電極であって、
    組織に前記電気刺激を印加する刺激電極と、
    弾性変形可能な付勢部材を有し、前記刺激電極を位置決めされた状態で前記生体内に保持する留置部と、
    前記電気刺激を発生する刺激発生装置と前記留置部とを接続するリード部と、
    前記留置部または前記リード部に設けられ、前記生体の血液凝固に関する情報を取得する検知部と、
    を備えることを特徴とする神経刺激電極。
  2. 前記検知部は、前記付勢部材と前記リード部との接続部位に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の神経刺激電極。
  3. 前記留置部は前記付勢部材を複数有し、
    複数の前記付勢部材の先端部は一つにまとめられており、
    前記検知部は、前記付勢部材の先端部に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の神経刺激電極。
  4. 前記検知部は、一対の電極を有し、前記一対の電極間のインピーダンス値を前記情報として取得することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の神経刺激電極。
  5. 前記検知部は、前記一対の電極よりも電極間距離が長い、一対の第二検知電極をさらに備えることを特徴とする請求項4に記載の神経刺激電極。
  6. 前記リード部に設けられて前記生体内に留置される参照情報取得部をさらに備えることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の神経刺激電極。
  7. 血液凝固により発生する凝固塊を捕捉可能なフィルター部を有する捕捉部をさらに備え、
    前記フィルター部は、前記生体内で開閉可能であることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の神経刺激電極。
  8. 前記1から7のいずれか一項に記載の神経刺激電極と、
    前記刺激発生装置と、
    前記刺激発生装置に設けられ、前記検知部の取得した情報に基づいて前記生体内で血液凝固が発生しているか否かを判定する血液凝固判定部と、
    を備えることを特徴とする神経刺激システム。
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