JP2013198037A - 通信システム - Google Patents

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Abstract

【課題】ネットワーク内の伝送帯域を有効に確保しつつ、通信ノードの新設や除去を容易に行うことができる通信システムを提供する。
【解決手段】通信ノードは、ネットワーク外の通信に用いる外部ポートUと、ネットワーク内の通信に用いる複数の内部ポートX〜Zと、外部又は内部ポートU,X〜Zで受信した通信フレームに対して次の第1及び第2の転送処理を行うフレーム処理部33と、を有する。第1の転送処理:外部フレームにフレーム方向ごとに異なる値で子局を識別可能に定義された識別情報と、転送ごとに異なる値に置換されるシーケンス情報とを付加し、当該外部フレームをすべての内部ポートX〜Zからブロードキャストする。第2の転送処理:内部フレームを、その内部フレームに含まれるシーケンス情報の値に基づいて、受信ポート以外の他のすべての内部ポートX〜Zからブロードキャストするか、廃棄するかを決定する。
【選択図】図2

Description

本発明は、親局と子局との間の通信経路に冗長性を有するネットワークよりなる通信システムに関する。
冗長な通信経路(「冗長パス」或いは「プロテクションパス」ともいう。)を含む通信ネットワークとして、例えばメッシュネットワークがある。
このメッシュネットワークは、各々の通信ノードが隣接する複数の通信ノードと接続されることで、全体が網目状に構成された接続形態のネットワークである。この場合、メッシュネットワーク内の通信信号は、隣接する通信ノードへの転送を繰り返して伝送されるので、いずれかのノードがインターネット等の外部ネットワークと接続されていれば、メッシュネットワーク内のすべての通信ノードが外部ネットワークと通信可能となる。
かかるメッシュネットワークでは、あるノードが破損したり離脱したりしても、代替経路を確保し易いので、基地局が不通になるとネットワーク全体が停止するスター型ネットワークに比べて、障害に強いという利点がある。
もっとも、通信経路の探索や無限ループを防止する伝送制御を適切に行うために、高度なルーティング技術が必要であり、また、ユーザ認証などで通信ノードを限定しないと、第三者がメッシュに参加し易く情報漏洩のリスクが高いという欠点もある。
上記メッシュネットワークを用いた通信システムとして、メッシュネットワークをリングネットワークの複合体として定義し、リングネットワークのループ経路ごとに、そのリングネットワークのトポロジに対応したプロトコル(具体的には、IEEE802.17として標準化されたRPR(Resilient Packet Ring ))を採用することにより、障害発生時における復旧を短時間で行えるようにした通信システムが、既に提案されている(特許文献1参照)。
特開2009−212741号公報
しかし、上記特許文献1に記載の従来の通信システムでは、宛先の通信ノードに至るまでのリングをリングIDテーブルに基づいて決定するので、リングIDテーブルに、各通信ノードに対応するリング経路を予め設計して設定しておく必要がある。
このため、従来のメッシュネットワークよりなる通信システムでは、リングIDテーブルを各通信ノードに設定する作業が非常に煩雑であり、通信ノードの新設や除去を容易に行えないという欠点がある。
一方、各々の通信ノードが受信した通信フレームを隣接する他の通信ノードにブロードキャストすることにすれば、冗長パスを人為的に定めて通信ノードに設定しなくても、ネットワーク内のすべての通信ノードに通信フレームを行き渡らせることができる。
しかし、各々の通信ノードが受信フレームを単純にブロードキャストするだけでは、同じ通信フレームの数がネットワーク内で無制限に増加し、ネットワーク内の伝送帯域が無駄に消費されるおそれがある。
本発明は、かかる従来の問題点に鑑み、ネットワーク内の伝送帯域を有効に確保しつつ、通信ノードの新設や除去を容易に行うことができる通信システムを提供することを目的とする。
(1) 本発明の通信システムは、親局と複数の子局とを備え、前記親局と前記子局との間の通信経路に冗長性を有するネットワークよりなる通信システムであって、前記ネットワーク外の通信に用いる外部ポートと、前記ネットワーク内の通信に用いる複数の内部ポートと、前記外部又は内部ポートで受信した通信フレームに対して次の第1及び第2の転送処理を行うフレーム処理部と、を有する前記親局と前記子局が通信ノードとして含まれることを特徴とする。
第1の転送処理:外部ポートで受信した又は自局で生成した通信フレーム(以下、本明細書において「外部フレーム」ともいう。)に、フレーム方向ごとに異なる値で前記子局を識別可能に定義された識別情報と、転送ごとに異なる値に置換されるシーケンス情報とを付加し、当該外部フレームをすべての内部ポートからブロードキャストする処理
第2の転送処理:内部ポートで受信した通信フレーム(以下、本明細書において「内部フレーム」ともいう。)を、その内部フレームに含まれるシーケンス情報の値に基づいて、受信ポート以外の他のすべての内部ポートからブロードキャストするか、廃棄するかを決定する処理
本発明の通信システムによれば、ネットワークに新たに導入する外部フレームについては、識別情報とシーケンス情報が付加され、すべての内部ポートからブロードキャストされる(第1の転送処理)。
また、ネットワークに流通する内部フレームについては、シーケンス情報の値が所定条件を満たす場合に、受信ポート以外のすべての内部ポートからブロードキャストされる(第2の転送処理)。
従って、親局から任意の子局に至るまでの下り経路や、任意の子局から親局に至るまでの上り経路を各子局に予め設定しなくても、ネットワーク内の任意の子局宛の下りフレームを当該子局に伝送できるとともに、ネットワーク内の任意の子局が送信した上りフレームを親局に伝送することができる。
このため、既存の子局の設定を変更せずに、運用中のネットワークに子局を新設したり除去したりしても、上り及び下りフレームを適切に伝送でき、運用中のネットワークに対する通信ノードの新設や除去を容易に行うことができる。
また、本発明の通信システムによれば、内部フレームを無条件にブロードキャストするのではなく、内部フレームに含まれるシーケンス情報の値に基づいて、ブロードキャストするか廃棄するかを決定するので(第2の転送処理)、ネットワーク内で流通させる同じ通信フレームの数を制限することができる。
従って、同じ通信フレームがネットワーク内で無制限に増加することがなく、ネットワーク内の伝送帯域を有効に確保することができる。
(2) 本発明の通信システムにおいて、前記フレーム処理部は、今回受信した前記内部フレームに含まれるシーケンス情報の値が、過去に受信した前記識別情報の値が同じ前記内部フレームについて既に付与した過去値と異なることを条件として、今回受信した前記内部フレームを廃棄することにすればよい。
すなわち、フレーム処理部は、例えば、転送ごとにシーケンス情報の値を所定値だけ増加させる場合は、今回受信した内部フレームのシーケンス情報の値が過去値以下であることを条件としてその内部フレームを廃棄し、転送ごとにシーケンス情報の値を所定値だけ減少させる場合は、今回受信した内部フレームのシーケンス情報の値が過去値以上であることを条件としてその内部フレームを廃棄すればよい。
このようにすれば、ブロードキャストすべき内部フレームを単純なロジックで正確に絞ることができる。
(3) 本発明の通信システムにおいて、前記識別情報は、更にフレーム種別ごとに異なる値で前記子局を識別可能に定義されていることが好ましい。
その理由は、フレーム方向だけでなく、フレーム種別ごとに異なる値で子局を識別可能となるように識別情報の値を定義しておけば、例えば、後述の管理装置が冗長パスを制限する制御を行う場合に、データフレームに絞って当該制限を実行することができ、ネットワークの管理を柔軟に行えるようになるからである。
(4) 本発明の通信システムは、前記識別情報の値ごとに転送規則を決定し、決定した前記転送規則を含む管理フレームを前記親局にブロードキャストさせる管理装置を、更に備えていることが好ましい。
この場合、管理装置が識別情報の値ごとに決定した転送規則を含む管理フレームを親局がブロードキャストするので、子局の転送規則を容易に変更できるようになる。なお、管理装置は、上位網経由で親局と通信する通信装置であってもよいし、親局に直接接続された通信装置であってもよいし、親局そのものであってもよい。
(5) ところで、ネットワークの冗長パス(冗長な通信経路)の数と、ネットワーク内の無駄な伝送帯域や消費電力とは正の相関関係がある。従って、本発明を採用したネットワークを運用する上で、後者の伝送帯域の確保や省電力を重視する場合は、冗長パスの数をできるだけ減らすことが好ましい。
そこで、前記管理装置は、冗長な前記通信経路の数が削減されるように、冗長な当該通信経路に含まれる前記子局の転送規則を決定可能であることが好ましい。
(6) また、前記管理装置は、前記フレーム種別がデータ用である前記識別情報の値について、冗長な前記通信経路の数を削減する前記転送規則の決定を行い、前記フレーム種別が管理用である前記識別情報の値については、冗長な前記通信経路の数を削減する前記転送規則の決定を行わないことが好ましい。
このようにすれば、子局の管理に悪影響を及ぼすことなく、無駄な冗長パスを削減することができる。
(7) 本発明の通信システムにおいて、前記識別情報の値には、隣接する前記子局間の通信用として定義された専用値が含まれていることが好ましい。
かかる専用値を識別情報に定義しておけば、この専用値を用いた隣接する子局間での通信が可能となる。従って、親局と子局との間の通信を基本とする通信システムでありながら、周辺の子局の生存性確認などの制御通信を、子局が自律的に行うことができる。
(8) 本発明の通信システムにおいて、通信の安全性を強化するため、親局を1つだけでなく複数設けることにしてもよい。
例えば、前記ネットワーク内のすべての前記子局と通信可能な複数の前記親局を備える場合には、前記子局は、自局がブロードキャストした登録要求に対する登録応答を先に返信してきた前記親局を、自局の前記親局として登録すればよい。このようにすれば、複数の親局のうちのいずれか1つに各子局を適切にリンクさせることができる。
(9) また、本発明の通信システムにおいて、前記ネットワークを分割したエリアに含まれる前記子局とそれぞれ通信する複数の前記親局を備える場合には、前記子局は、自エリアの前記親局との通信が途絶えた場合に、他エリアの前記親局に登録要求を送信し、これに対応する登録応答を受信した場合に、他エリアの前記親局を自局の前記親局として登録すればよい。このようにすれば、自エリアの親局がダウンした場合でも、他エリアの親局を通じて上位網と通信可能となり、通信の安全性を確保することができる。
以上の通り、本発明によれば、ネットワーク内の伝送帯域を有効に確保しつつ、通信ノードの新設や除去を容易に行うことができる通信システムが得られる。
本発明の実施形態に係る通信システムの接続形態を示す図である。 通信ノードの構成を示すブロック図である。 ネットワーク内で用いる通信フレームのフォーマットを示す図である。 転送規則テーブルの一例を示す図である。 上りのデータフレームの伝送経路の一例を示す説明図である。 冗長パスの管理方法の一例を示す説明図である。 親局が2つある場合の通信システムの接続形態の一例を示す図である。
以下、図面に基づいて、本発明の実施形態を説明する。
〔通信システムの接続形態〕
図1は、本発明の実施形態に係る通信システムの接続形態を示す図である。
図1に示すように、本実施形態の通信システムは、複数の通信ノード(ノードエンド)NE1〜NE12を有するネットワークNWと、このネットワークNWの親局1と上位網3を介して通信する管理装置4とを備えている。
ネットワークNWは、1つの親局1と、複数の子局2と、これらのすべてを1又は複数の隣接ノードと通信可能に接続する複数の通信回線5とからなる。図1の例では、通信ノードNE1が「親局1」であり、通信ノードNE2〜NE12が「子局2」である。
また、ネットワークNWは、親局1を含むリング部分(図1ではNE1→NE2→NE5→NE10→NE6→NE3→NE1)を有しており、これにより、親局1と任意の子局2の間の通信経路に冗長性を有するネットワークとなっている。
親局1はインターネット等よりなる上位網3に通信可能に接続されており、子局2にはパーソナルコンピュータ等よりなる端末装置6がそれぞれ接続されている。
図1では、図示の簡略化のために、1つの子局2(通信ノードNE2)のみが端末装置6と接続されているが、実際には、すべての子局2が端末装置6と接続可能である。
なお、本実施形態では、ネットワークNW内の通信回線5として、1芯又は2芯の光ファイバを想定している。
管理装置4は、サーバコンピュータ又はパーソナルコンピュータなどのコンピュータ装置よりなり、上位網3と親局1を経由してネットワークNWの子局2と通信可能である。
本実施形態の管理装置4は、子局2が保持する転送規則を変更させるための管理フレームや、冗長パスを削減又は復旧させるための管理フレームを生成し、生成した管理フレームを親局1からネットワークNWの子局2に配付するなどの、種々の管理制御を実行することができる。
〔通信ノードの構成〕
図2は、通信ノードNE1〜NE12の構成を示すブロック図である。
なお、以下の説明において、複数の通信ノードNE1〜NE12の共通事項を説明する場合には、通信ノードNE1〜NE12の代表符号として「NE」を用いる。
図2に示すように、通信ノードNEは、ネットワークNW内の通信に使用する物理ポートである3つの内部ポートX〜Zと、ネットワークNW外の通信(下位網又は上位網のいずれでもよい。)に使用する物理ポートである1つの外部ポートUとを備える。図例では、内部ポートX〜Zは3つあるが、少なくとも2つあればよい。
通信ノードNEは、送受信部21〜24、送受信用バッファ25〜32、フレーム処理部33、制御部(CPU)34及び転送規則テーブル35を備えている。
送受信部21は、UNI(User Network Interface)用の外部ポートUに対応する送受信部であり、外部ポートUから入力される受信信号から所定フォーマットの受信フレームを生成し、生成した受信フレームを受信用バッファ26に入れる。
送受信部21は、送信用バッファ25から取り出した送信フレームを下位又は上位の外部ネットワークの規約に従う所定の送信信号に変換し、変換した送信信号を外部ポートUに出力する。
送受信部22は、内部ポートXに対応する送受信部であり、内部ポートXから入力される光信号を電気信号に変換して所定フォーマットの受信フレームを生成し、生成した受信フレームを受信用バッファ28に入れる。
送受信部22は、送信用バッファ27から取り出した送信フレームを所定波長帯の光信号に変換し、変換した送信信号を内部ポートXに出力する。
送受信部23は、内部ポートYに対応する送受信部であり、内部ポートYから入力される光信号を電気信号に変換して所定フォーマットの受信フレームを生成し、生成した受信フレームを受信用バッファ30に入れる。
送受信部23は、送信用バッファ29から取り出した送信フレームを所定波長帯の光信号に変換し、変換した送信信号を内部ポートYに出力する。
送受信部24は、内部ポートZに対応する送受信部であり、内部ポートZから入力される光信号を電気信号に変換して所定フォーマットの受信フレームを生成し、生成した受信フレームを受信用バッファ32に入れる。
送受信部24は、送信用バッファ31から取り出した送信フレームを所定波長帯の光信号に変換し、変換した送信信号を内部ポートZに出力する。
フレーム処理部33は、各受信用バッファ26,28,30,32から受信フレームを取り出し、取り出した受信フレームをどのポートU,X〜Zから送出するかを、転送規則テーブル35(テーブルの詳細内容は図4)に従って決定し、転送先のポートU,X〜Zに対応する送信用バッファ25,27,29,31に、受信フレームと同じデータ内容である送信フレームを入れる。
また、フレーム処理部33は、受信用バッファ26,28,30,32から取り出した受信フレームが管理フレームの場合には、その管理フレームを制御部34に渡す。制御部34は、管理フレームのデータを読み取り、その内容に従った所定の処理を実行する。
なお、フレーム処理部33が行う転送処理には、通信フレームに記されたシーケンス情報(図3のSID)に基づいて、既に転送した通信フレームと同じ通信フレームを廃棄して重複通過を許さない転送限定処理が含まれるが、その詳細は後述する。
〔通信フレームのフォーマット〕
図3は、ネットワークNW内で用いる通信フレームのフォーマットを示す図である。
図3中のハッチングなしのフィールドは、イーサネットフレーム(「イーサネット」は登録商標である。)のフィールドであり、「DA」は宛先アドレス、「SA」は送信元アドレス、「ET」はイーサタイプ、「PAYLOAD」は実データ部、FCSはフレームチェックシーケンスを示す。
図3中のハッチングありの2つのフィールドは、ネットワークNW内の通信のために新たに定義されたフィールドである。このうち、「LABEL」は、ネットワークNW内での子局2の識別情報(以下、「ラベル情報」ともいう。)であり、「SID」はネットワークNW内での同一の通信フレームの順序を示すシーケンス情報である。
これらのフィールドのカプセル化(ラベル情報とシーケンス情報の付加)は、いずれかの通信ノードNEが通信フレームをネットワークNW内に導入する際に行われる。
また、これらのフィールドのデカプセル化(ラベル情報とシーケンス情報の削除)は、いずれかの通信ノードNEが通信フレームをネットワークNW外に出す際に行われる。
ラベル情報には、「フレーム方向」、「フレーム種別」及び「ノードID」が含まれている。フレーム方向のフィールドには1ビットが割り当てられ、フレーム種別のフィールドにも1ビットが割り当てられ、ノードIDのフィールドには8ビットが割り当てられている。
「フレーム方向」は、親局1が送信元の「下りフレーム」と子局2が送信元の「上りフレーム」とを識別するフィールドであり、「0」が下りを示し「1」が上りを示す。
従って、親局1は、上位網3から取得した通信フレームをネットワークNEに導入する場合、フレーム方向のフィールドに「0」を記し、内部ポートX〜Zから送出する。また、子局2は、下位網や端末装置6から取得した通信フレームをネットワークNEに導入する場合、フレーム方向のフィールドに「1」を記し、内部ポートX〜Zから送出する。
このため、ネットワークNE内の通信ノードNEのフレーム処理部33は、いずれかの内部ポートX〜Zで受信した通信フレームのフレーム方向の値が「0」である場合は、受信した通信フレームが、親局1が任意の子局2に宛てて送信した「下りフレーム」であると判定することができ、そのフレーム方向の値が「1」である場合は、受信した通信フレームが、任意の子局2が親局1に宛てて送信した「上りフレーム」であると判定することができる。
「フレーム種別」は、通信フレームの種別を区別するためのフィールドであり、「0」がデータフレームを示し「1」が管理フレームを示す。
従って、通信ノードNE(親局1又は子局2のいずれでもよい。)は、データフレームをネットワークNEに導入する場合、フレーム種別のフィールドに「0」を記し、内部ポートX〜Zから送出する。逆に、通信ノードNE(親局1又は子局2のいずれでもよい。)は、管理フレームをネットワークNEに導入する場合、フレーム種別のフィールドに「1」を記し、内部ポートX〜Zから送出する。
このため、ネットワークNE内の通信ノードNEのフレーム処理部33は、いずれかの内部ポートX〜Zで受信した通信フレームのフレーム種別の値が「0」である場合は、受信した通信フレームが、「データフレーム」であると判定することができ、そのフレーム種別の値が「1」である場合は、受信した通信フレームが、「管理フレーム」であると判定することができる。
「ノードID」は、ネットワークNW内の子局2の識別情報である。本実施形態では、フレーム方向ごと及びフレーム種別ごとに異なる値がノードIDに定義されている。
従って、1つの子局2についてのノードIDの値は、上りのデータフレーム、上りの管理フレーム、下りのデータフレーム及び下りの管理フレームの場合の、合計4つ値が独立して割り当てられる。例えば図4の例では、通信ノードNE2のID値として、「0x02」、「0x12」、「0x22」及び「0x32」が割り当てられている。
また、図4の例では、ID値が「0x02」の場合が通信ノードNE2への下りのデータフレームであり、ID値が「0x12」の場合が通信ノードNE2への下りの管理フレームとなっている。
更に、図4の例では、ID値が「0x22」の場合が通信ノードNE2からの上りのデータフレームであり、ID値が「0x32」の場合が通信ノードNE2からの上りの管理フレームとなっている。
本実施形態では、ネットワークNWを構成するすべての通信ノードNE(親局1及び子局2)が、図4に示す転送規則テーブル35を保持しており、このテーブル35に各々の子局2のラベル情報(方向、種別及びノードID)が定義されている。
また、ネットワークNWを構成するすべての通信ノードNE(親局1及び子局2)は、他の通信ノードNEのMACアドレスとラベル情報のノードIDとを対応付けた、アドレス対応テーブル(図示せず)を保持している。
従って、親局1は、ネットワークNEに下りフレームを導入する場合は、上記アドレス対応テーブルを参照して、宛先MACアドレスに対応する2つのノードIDの値(図4の例では、0x02と0x12)を特定する。
また、親局1は、その下りフレームがデータフレームの場合は、宛先MACアドレスから特定した2つのID値のうち、データ用に割り当てられた値(図4の例では、0x02)を選択し、その選択した値をノードIDのフィールドに記す。
更に、親局1は、その下りフレームが管理フレームの場合は、宛先MACアドレスから特定した2つのID値のうち、管理用に割り当てられた値(図4の例では、0x12)を選択し、その選択した値をノードIDのフィールドに記す。
子局2は、ネットワークNEに上りフレームを導入する場合は、上記アドレス対応テーブルを参照して、送信元(自局)MACアドレスに対応する2つのノードIDの値(図4の例では、0x22と0x32)を特定する。
また、子局2は、その上りフレームがデータフレームの場合は、送信元(自局)MACアドレスから特定した2つのID値のうち、データ用に割り当てられた値(図4の例では、0x22)を選択し、その選択した値をノードIDのフィールドに記す。
更に、子局2は、その上りフレームが管理フレームの場合は、送信元(自局)MACアドレスから特定した2つのID値のうち、管理用に割り当てられた値(図4の例では、0x32)を選択し、その選択した値をノードIDのフィールドに記す。
「シーケンス情報」は、ノードIDの値が同じ通信フレームの順序を特定するための情報である。本実施形態では、ノードIDの値をフレーム方向とフレーム種別ごとに付与しているので、シーケンス情報も、フレーム方向及び種別によって異なるノードIDの値ごとに独立して付与される。
通信ノードNEは、所定のラベル情報の通信フレームを自局で転送するごとに、その通信フレームのシーケンス情報の値を異なる値に置換する。この置換は、インクリメント又はデクリメントのいずれでもよいが、本実施形態では前者を想定する。
このシーケンス情報は、既に転送済みの通信フレームと同じ通信フレームを廃棄して、重複通過を許さない転送限定処理に使用される。
例えば、通信ノードNE(親局1又は子局2)のフレーム処理部33は、今回受信した内部フレームに含まれるシーケンス情報の値が、過去に受信したノードIDの値が同じ内部フレームについて既に付与した過去値以下である場合は、今回受信した内部フレームを廃棄する。
なお、転送ごとにシーケンス情報をデクリメントする場合は、過去に受信したノードIDの値が同じ内部フレームについて既に付与した過去値以上である場合に、今回受信した内部フレームを廃棄することにすればよい。
シーケンス情報は、TTL(Time To Live)情報として利用することもできる。すなわち、通信フレームの転送可能回数を予め設定しておき、シーケンス情報の値が所定値に達した通信フレームを廃棄することにしてもよい。このようにすれば、ループフレームの発生を未然に防止することができる。
〔通信ノードの転送処理〕
図4は、転送規則テーブル35の一例を示す図である。
図4では、図の見やすさを考慮して通信ノードNE2のエントリを記載してあるが、他の子局NE3〜NE12についても同様に定義されている。すなわち、転送規則は自局宛てを除き、各子局NE2〜NE12において一律である。親局1を含む通信ノードNEは、起動時のデフォルトデータとして、図4に示す転送規則テーブル35を保持している。
図4に示すように、転送規則テーブル35は、ラベル情報のノードIDの値ごとのエントリが縦方向に並び、「Enable」、「CPU」、「UNI」、「Px」、「Py」及び「Pz」の項目が左から順に配列された構造になっている。
「LABEL」は前述のラベル情報のことであり、「フレーム方向」、「フレーム種別」及び「ノードID」の項目を有する。
「Enable」は、その値が「1」の場合に当該エントリで定義された動作を許容することを示し、「0」の場合に動作を禁止することを示す。
従って、管理フレームによる指令に従って制御部34が所定のノードIDの「Enable」の値を0に切り替えると、当該ノードIDのエントリで定義された転送処理が行われなくなる。
「CPU」に丸印がある場合は、当該エントリのID値の通信フレームが制御部34宛てであることを示し、「UNI」に丸印がある場合は、当該エントリのID値の通信フレームが外部ポートU宛てであることを示す。
また、「Px」、「Py」及び「Pz」の丸印は、当該エントリのID値の通信フレームの転送先が、内部ポートX〜Zに設定されていることを示している。
このため、通信ノードNE2のフレーム処理部33は、ノードIDが「0x02」の通信フレーム(自局NE2宛ての下りのデータフレーム)を受信すると、その受信フレームを外部ポートUから転送する。
また、通信ノードNE2のフレーム処理部33は、ノードIDが「0x12」の通信フレーム(自局NE2宛ての下りの管理フレーム)を受信すると、その受信フレームを自局の制御部34に取り込む。
更に、通信ノードNE2のフレーム処理部33は、ノードIDが「0x22」の通信フレーム(上りのデータフレーム)を送信する場合は、その送信フレームをすべての内部ポートX〜Zからブロードキャストする。
また、通信ノードNE2のフレーム処理部33は、ノードIDが「0x32」の通信フレーム(上りの管理フレーム)を送信する場合は、その送信フレームをすべての内部ポートX〜Zからブロードキャストする。
親局1は、それらの上りフレームを受信すると、自局の外部ポートUから当該上りフレームを送出する。
他の子局2である通信ノードNE3〜NE12は、自局のノードIDと異なる値の内部フレームを内部ポートX〜Zで受信すると、その受信ポート以外のすべての内部ポートX〜Xから、受信した内部フレームをブロードキャストする。なお、本実施形態では、シーケンス情報を用いた転送限定処理が行われるので、受信ポートからも通信フレームをブロードキャストすることにしてもよい。
通信ノードNEが行う上記の転送処理の内容を纏めると、次のようになる。
(第1の転送処理)
通信ノードNEのフレーム処理部33は、外部ポートUで受信した又は自局で生成した外部フレームに、フレーム方向ごと及びフレーム種別ごとに異なる値で子局2を識別可能に定義されたラベル情報と、転送ごとに異なる値に置換されるシーケンス情報とを付加して、当該外部フレームをすべての内部ポートX〜Zからブロードキャストする。
(第2の転送処理)
通信ノードNEのフレーム処理部33は、内部ポートUで受信した内部フレームを、その内部フレームに含まれるシーケンス情報の値に基づいて、受信ポート以外の他のすべての内部ポート(或いは、受信ポートを含んでいてもよい。)からブロードキャストするか、廃棄するかを決定する。
なお、通信ノードNE2〜NE12の制御部34は、管理装置4から親局1を経由して受信した管理フレームによる指令に従って、所定のエントリの「Enable」を「0」に変更したり、所定のエントリの出力ポートPx〜Pzを一部に削減したりすることができる。
従って、管理装置4は、子局2が保持する転送規則を、ネットワークNWの運用中に変更する制御を行うことができる。
〔子局間通信〕
図4において、ノードIDの最大値である「0xff」は、隣接する子局2,2間の通信用として定義された専用値である。もっとも、「0xff」は一例であり、その他の値を採用することにしてもよい。
子局2のフレーム処理部33は、ノードIDが「0xff」である通信フレームを受信すると、その通信フレームを自局の制御部34に取り込む。
かかる専用値をノードIDに定義しておけば、専用値を用いた隣接する子局2,2間での通信が可能となり、親局1と子局2との間の通信を基本とする通信システムでありながら、周辺の子局2の生存性確認などの制御通信を、子局2が自律的に行うことができる。
なお、子局2が上記制御通信を所定周期で行い、その結果を親局1に通知することにすれば、ネットワークNWに生じた電源ダウンなどの異常発生を、親局1が即座に察知することができる。
〔通信フレームの転送例〕
図5は、上りのデータフレームの伝送経路の一例を示す説明図である。
図5において、NEi〜NEkは、ネットワークNWに含まれる任意の通信ノードを示している。
図5に示すように、子局2である通信ノードNE2がデータフレームを受信すると、通信ノードNE2は、そのデータフレームにラベル情報とシーケンス情報を付加した通信フレームを、通信ノードNEi,NEjにブロードキャストキャストする。
この場合、上りのデータフレームに対応する通信ノードNE2のノードIDの値は「0x02」であるから(図4参照)、通信フレームのラベル情報には、方向=0、種別=0、ノードID=0x22)が記される。
また、通信ノードNE2は、上記通信フレームをブロードキャストする際に、シーケンス情報の値として「1」を記す。
通信ノードNE2からの通信フレーム(SID=1)を、隣接する通信ノードNEi,NEjがそれぞれ受信すると、それらの通信ノードNEi,NEjは、シーケンス情報の値をSID=2にインクリメントして、受信ポート以外の内部ポートからブロードキャストキャストする。
この場合、通信ノードNEi,NEjは、互いに後から受信し合ったSID=2の通信フレームをそれぞれ廃棄するので、通信ノードNEjが送信したSID=2の通信フレームが、親局1である通信ノードNE1に到達することになる。
その後、親局1である通信ノードNE1は、受信した通信フレームからラベル情報とシーケンス情報を削除し、削除後のデータフレーム(イーサネットフレーム)を自局から上位網3に送信する。
〔通信システムの効果〕
以上の通り、本実施形態の通信システムによれば、通信ノードNEのフレーム処理部33がネットワークNEに新たに導入する外部フレームについては、ラベル情報とシーケンス情報を付加して、すべての内部ポートX〜Zからブロードキャストする。
また、通信ノードNEのフレーム処理部33が、ネットワークNEに流通する内部フレームについては、シーケンス情報の値が過去値以下であることを条件として、少なくとも受信ポート以外のすべての内部ポートX〜Zからブロードキャストする。
従って、親局1から任意の子局2に至るまでの下り経路や、任意の子局2から親局1に至るまでの上り経路を各子局2に予め設定しなくても、ネットワークNW内の任意の子局2宛の下りフレームを当該子局2に伝送でき、ネットワークNW内の任意の子局2が送信した上りフレームを親局1に伝送することができる。
このため、既存の子局2の設定を変更せずに、運用中のネットワークNWに子局2を新設したり除去したりしても、通信フレームを適切に伝送でき、運用中のネットワークNWに対する通信ノードNEの新設や除去を容易に行うことができる。
また、本実施形態の通信システムによれば、通信ノードNEが内部フレームを無条件にブロードキャストするのではなく、内部フレームに含まれるシーケンス情報の値に基づいて、ブロードキャストするか廃棄するかを決定するので(第2の転送処理)、ネットワークNW内で流通させる同じ通信フレームの数を制限することができる。
従って、同じラベル情報の通信フレームがネットワーク内で無制限に増加することがなく、ネットワークNW内の伝送帯域を有効に確保することができる。
〔第1の変形例〕
図6は、冗長パスの管理方法の一例を示す説明図である。
図6に示すように、本実施形態の通信システムでは、親局1である通信ノードNE1が、管理装置4が送信した管理フレームの一種である「ルートリクエスト」を任意の子局2(図例では通信ノードNE9)宛てに送信し、これを受信した子局2が「ルートアック」を親局1に返すようになっている。
また、ネットワークNW内の各子局2は、ルートアックを転送する際に、自局の識別情報(図4のノードIDでもよいしMACアドレスでもよい。)をルートアックの実データ部に記す。
従って、例えば図6に示すように、通信ノードNE9にルートリクエストを送信した結果、3つの冗長パス1〜3が検出されたとすると、ルートアックの実データ部に記されたアドレスの履歴を解析することにより、冗長パス1〜3の経路を特定することができる。
図6の例では、冗長パス3の通信経路が最も長いので、伝送帯域の確保や省電力を重視して、冗長パスの数をできるだけ減らす運用を行う場合には、冗長パス3を閉鎖し冗長パス1,2を残すことが好ましい。
そこで、管理装置4は、冗長パス3を不通にする転送規則を決定し、決定した転送規則を冗長パス3に含まれる子局2(例えば、通信ノードNE7,NE11)宛てに送信し、その子局2に転送規則を変更させる。
具体的には、冗長パス1,2に影響を与えずに冗長パス3を不通にするには、NE3→NE7→NE11の経路を分断すればよい。
そこで、管理装置4は、ノードIDの値がNE9に対応する通信フレームについては、転送を禁止するように通信ノードNE7,NE11の転送規則を変更し、その変更内容を記した管理フレームを親局1にブロードキャストさせることにより、変更内容を通信ノードNE7,NE11に通知する。
このように、管理装置4が、ラベル情報のノードIDの値ごとに決定した転送規則を含む管理フレームを親局1にブロードキャストさせるようにすれば、子局2の転送規則を容易に変更することができる。
また、管理装置4が、冗長パス1〜3が削減されるように子局2の転送規則を決定し、決定した転送規則を管理フレームにて子局2に通知するので、ネットワークNWの運用中において伝送帯域を有効に確保できるという効果もある。
もっとも、冗長パス1〜3の数を削減する転送規則に変更する場合には、フレーム種別がデータ用であるノードIDの値についてのみ、冗長パス1〜3の数を削減する転送規則の決定を行い、フレーム種別が管理用であるノードIDの値については、そのままにしておくことが好ましい。
その理由は、管理フレームについては冗長パス1〜3を維持することにすれば、子局2の管理に影響を及ぼすことなく、データフレームについてのみ無駄な冗長パス1〜3を削減できるからである。
〔第2の変形例〕
図7は、親局1が2つある場合の通信システムの接続形態の一例を示す図である。
図7において、通信ノードNE1と通信ノードNEnが親局1である。これらの親局1は、いずれも上位網3を介して管理装置4と通信可能である。このように、管理装置4との通信の安全性を強化するため、親局を複数設けることにしてもよい。
もっとも、1つのネットワークNWに親局1が複数ある場合には、子局2をいずれかの親局1とリンクさせる必要がある。
そこで、例えば、複数の親局1(通信ノードNE1,NEn)が、いずれもネットワークNW内のすべての子局2と通信可能である場合は、子局2は、自局がブロードキャストした登録要求に対する登録応答を先に返信してきた親局1を、自局の親局1として登録することにすればよい。
このようにすれば、通信ノードNE1,NEnのいずれか1つを、各子局2が適切に自局の親局1としてリンクさせることができる。
一方、ネットワークNWが2つのエリアA,Bに分割され、各親局1がエリアA,Bに含まれる子局2とだけ通信する場合もある。すなわち、例えば、図7に仮想線で示すように、ネットワークNWのエリアA,Bが運用当初に分割され、通信ノードNE1と通信ノードNEnが管轄するエリアA,Bが予め定められている場合である。
この場合には、例えば子局NE10は、自エリアAの親局NE1との通信が途絶えた場合に、他エリアBの親局NEnに登録要求を送信し、これに対応する登録応答を受信した場合に、他エリアBの親局NEnを自局の親局として登録すればよい。
このようにすれば、自エリアAの親局NE1が何らかの原因で急にダウンしたような場合でも、他エリアBの親局NEnを通じて上位網3と通信可能となり、通信の安全性が確保される。
〔その他の変形例〕
今回開示した実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の権利範囲は、上述の実施形態ではなく、特許請求の範囲と均等の範囲内でのすべての変更が含まれる。
例えば、上述の実施形態では、管理装置4が、上位網3経由で親局1と通信する通信装置よりなるが、親局1に直接接続された通信装置であってもよい。また、管理装置4は、親局1そのものであってもよい。
上述の実施形態において、ネットワークNW内で通信ノードNEが行う転送処理は、ラベル情報やシーケンス情報をカプセル化したフィールド部分のみを読み取り、カットスルー方式で行うことが好ましい。この場合、遅延時間を短縮できる利点がある。
上述の実施形態において、通信フレームのフォーマット中のラベル情報とシーケンス情報のフィールドを区別しているが、1つのラベルフィールドに纏めることにしてもよい。
上述の実施形態では、親局1又は子局2よりなるすべての通信ノードNEが、第1及び第2の転送処理を行うネットワークNWよりなる通信システムを例示したが、そのネットワークNWを構成する一部の通信ノードに、第1及び第2の転送処理を実行しない或いは実行できないものが含まれていてもよい。
1 親局(通信ノードNE1,NEn)
2 子局(通信ノードNE2〜NE12)
3 上位網
4 管理装置
5 通信回線
6 端末装置
21〜24 送受信部
25,27,29,31 送信用バッファ
26,28,30,32 受信用バッファ
33 フレーム処理部
34 制御部
35 転送規則テーブル
U 外部ポート
X 内部ポート
Y 内部ポート
Z 内部ポート
NW ネットワーク

Claims (9)

  1. 親局と複数の子局とを備え、前記親局と前記子局との間の通信経路に冗長性を有するネットワークよりなる通信システムであって、
    前記ネットワーク外の通信に用いる外部ポートと、前記ネットワーク内の通信に用いる複数の内部ポートと、前記外部又は内部ポートで受信した通信フレームに対して次の第1及び第2の転送処理を行うフレーム処理部と、を有する前記親局と前記子局が通信ノードとして含まれることを特徴とする通信システム。
    第1の転送処理:外部ポートで受信した又は自局で生成した通信フレーム(以下、「外部フレーム」という。)に、フレーム方向ごとに異なる値で前記子局を識別可能に定義された識別情報と、転送ごとに異なる値に置換されるシーケンス情報とを付加し、当該外部フレームをすべての内部ポートからブロードキャストする処理
    第2の転送処理:内部ポートで受信した通信フレーム(以下、「内部フレーム」という。)を、その内部フレームに含まれるシーケンス情報の値に基づいて、受信ポート以外の他のすべての内部ポートからブロードキャストするか、廃棄するかを決定する処理
  2. 前記フレーム処理部は、今回受信した前記内部フレームに含まれるシーケンス情報の値が、過去に受信した前記識別情報の値が同じ前記内部フレームについて既に付与した過去値と異なることを条件として、今回受信した前記内部フレームを廃棄する請求項1に記載の通信システム。
  3. 前記識別情報は、更にフレーム種別ごとに異なる値で前記子局を識別可能に定義されている請求項1又は2に記載の通信システム。
  4. 前記識別情報の値ごとに転送規則を決定し、決定した前記転送規則を含む管理フレームを前記親局にブロードキャストさせる管理装置を、更に備えている請求項1〜3のいずれか1項に記載の通信システム。
  5. 前記管理装置は、冗長な前記通信経路の数が削減されるように、冗長な当該通信経路に含まれる前記子局の転送規則を決定可能である請求項4に記載の通信システム。
  6. 前記管理装置は、前記フレーム種別がデータ用である前記識別情報の値について、冗長な前記通信経路の数を削減する前記転送規則の決定を行い、前記フレーム種別が管理用である前記識別情報の値については、冗長な前記通信経路の数を削減する前記転送規則の決定を行わない請求項5に記載の通信システム。
  7. 前記識別情報の値には、隣接する前記子局間の通信用として定義された専用値が含まれている請求項1〜6のいずれか1項に記載の通信システム。
  8. 前記ネットワーク内のすべての前記子局と通信可能な複数の前記親局を備えており、
    前記子局は、自局がブロードキャストした登録要求に対する登録応答を先に返信してきた前記親局を、自局の前記親局として登録する請求項1〜7のいずれか1項に記載の通信システム。
  9. 前記ネットワークを分割したエリアに含まれる前記子局とそれぞれ通信する複数の前記親局を備えており、
    前記子局は、自エリアの前記親局との通信が途絶えた場合に、他エリアの前記親局に登録要求を送信し、これに対応する登録応答を受信した場合に、他エリアの前記親局を自局の前記親局として登録する請求項1〜7のいずれか1項に記載の通信システム。
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