JP2013197604A - 無線通信システム、ユーザ装置、基地局、サーバ装置および通信制御方法 - Google Patents

無線通信システム、ユーザ装置、基地局、サーバ装置および通信制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】複数のアプリケーションを並列的に実行可能なユーザ装置を備える無線通信システムにおいて、適切な状態遷移動作を実行可能とする。
【解決手段】ユーザ装置10は、複数のアプリケーションAを並列的に実行可能である。ユーザ装置10は、複数のアプリケーションAの各々が送受信するパケットPに関連するパケット統計情報IをアプリケーションA毎に取得して基地局20に報告する。基地局20は、ユーザ装置10から受信したパケット統計情報Iに基づいて、ユーザ装置10と基地局20との状態遷移の制御に用いられる状態遷移パラメータCPを算定する。基地局20は、算定された状態遷移パラメータCPに基づいて状態遷移制御を実行する。
【選択図】図8

Description

本発明は、無線通信システム、ユーザ装置、基地局、サーバ装置および通信制御方法に関する。
無線通信システムで用いられるユーザ装置(User Equipment,UE)において、無線通信が実行されない期間が継続した場合に、間欠受信(Discontinuous Reception,DRX)を実行する技術が知られている。以上の技術においては、下りパケットがユーザ装置に受信される度に、間欠受信状態に遷移すべきことを判定するための間欠受信遷移タイマ(DRX inactivity timer)が起動される。間欠受信遷移タイマが満了するまでに下りパケットが受信されない場合、ユーザ装置は間欠受信状態に遷移して下りパケット受信を間欠的に(断続的に)行うようになるので、常に下りパケットを受信可能とする(常に連続受信状態が継続する)構成と比較して、ユーザ装置の消費電力を削減することが可能である。
例えば、非特許文献1には、基地局がユーザ装置へ間欠受信状態への遷移を指示する技術が開示されている。非特許文献1の技術では、ユーザ装置が下りパケットを受信しない時間が長くなる程、間欠受信状態中のスリープ期間(受信動作を実行しない期間)の長さを長く設定することで、ユーザ装置の消費電力削減が図られている。
また、ユーザ装置において無線通信が実行されない期間が継続した場合に、ユーザ装置と基地局との間の無線接続を解放(切断)してアイドル状態に遷移する技術が知られている。アイドル状態のユーザ装置は下りパケットの受信を実行しないので、消費電力の削減が図られる。以上の技術においては、下りパケットがユーザ装置に受信される度に、アイドル状態に遷移すべきことを判定するためのアイドル状態遷移タイマが起動される。
IEEE Standard 802.16e-2005
従来の間欠受信状態遷移およびアイドル状態遷移の技術では、一般的に、状態遷移のためのタイマ等のパラメータが基地局単位またはユーザ装置単位で設定される。他方、近年のユーザ装置の高機能・高性能化により、ユーザ装置上で複数のアプリケーション(例えば、ウェブブラウジング用アプリケーション、ソーシャルネットワーキングサービス用アプリケーション等)を並列的に実行することが可能となっている。また、ユーザ装置上で動作するアプリケーションの各々は、それぞれの機能に応じてネットワーク通信(パケットの送受信)を実行することから、それぞれ固有のトラヒック特性を有する。そのため、実行されるアプリケーション(または、アプリケーションの組合せ)によっては、状態遷移のためのタイマ等のパラメータが適切でない可能性があり、ひいては実行される状態遷移が適切でない可能性がある。
以上の事情に鑑み、本発明は、複数のアプリケーションを並列的に実行可能なユーザ装置を備える無線通信システムにおいて、適切な状態遷移動作を実行可能とすることを目的とする。
本発明の無線通信システムは、相互に無線通信可能なユーザ装置および基地局を備える無線通信システムであって、前記ユーザ装置は、複数のアプリケーションを並列的に実行可能なアプリケーション実行部と、前記基地局と無線通信を実行する無線通信部と、複数の前記アプリケーションの各々が前記無線通信部を介して送受信するパケットに関連する情報を前記アプリケーション毎に取得し、前記情報に基づいてパケット統計情報を算定するパケット統計情報算定部と、前記パケット統計情報を前記基地局に報告するパケット統計情報報告部とを備え、前記基地局は、前記ユーザ装置と無線通信を実行する無線通信部と、前記ユーザ装置からの前記パケット統計情報を受信するパケット統計情報受信部と、前記パケット統計情報受信部が受信した前記パケット統計情報に基づいて、当該ユーザ装置と当該基地局との状態遷移の制御に用いられる状態遷移パラメータを算定する状態遷移パラメータ算定部と、前記状態遷移パラメータ算定部が算定した前記状態遷移パラメータに基づいて、当該基地局の前記無線通信部の状態遷移制御を実行する状態遷移制御部とを備える。
また、本発明の別の無線通信システムは、相互に無線通信可能なユーザ装置および基地局、並びにサーバ装置を備える無線通信システムであって、前記ユーザ装置は、複数のアプリケーションを並列的に実行可能なアプリケーション実行部と、前記基地局と無線通信を実行する無線通信部と、複数の前記アプリケーションの各々が前記無線通信部を介して送受信するパケットに関連する情報を前記アプリケーション毎に取得し、前記情報に基づいてパケット統計情報を算定するパケット統計情報算定部と、前記パケット統計情報を前記基地局を介して前記サーバ装置に報告するパケット統計情報報告部とを備え、前記サーバ装置は、前記ユーザ装置からの前記パケット統計情報を受信するパケット統計情報受信部と、前記パケット統計情報受信部が受信した前記パケット統計情報に基づいて、当該ユーザ装置と前記基地局との状態遷移の制御に用いられる状態遷移パラメータを算定する状態遷移パラメータ算定部と、前記状態遷移パラメータ算定部が算定した前記状態遷移パラメータを前記基地局に通知する状態遷移パラメータ通知部とを備え、前記基地局は、前記ユーザ装置と無線通信を実行する無線通信部と、前記ユーザ装置からの前記パケット統計情報を転送するパケット統計情報転送部と、前記サーバ装置から通知された前記状態遷移パラメータに基づいて、当該基地局の前記無線通信部の状態遷移制御を実行する状態遷移制御部とを備える。
以上の構成によれば、ユーザ装置内の複数のアプリケーションが送受信するパケットに関するパケット統計情報に基づいて状態遷移パラメータが設定され、状態遷移パラメータに基づいて基地局の状態遷移制御が実行される。したがって、ユーザ装置で実行されるアプリケーションとは無関係に基地局の状態遷移制御が実行される構成と比較して、より適切な状態遷移制御が実行され得る。
本発明の好適な態様において、前記基地局の前記無線通信部は、前記ユーザ装置との間に確立されたRRCコネクション(無線接続)を用いて当該ユーザ装置と無線通信を実行するアクティブ状態と、前記RRCコネクションが解放され当該ユーザ装置と無線通信を実行しないアイドル状態とのいずれかの送信状態にて動作可能であり、前記状態遷移パラメータ算定部は、前記アクティブ状態において当該基地局が下りパケットを送信しなくなってから前記アイドル状態に遷移するまでの所要時間であるアイドル遷移タイマ値を、前記状態遷移パラメータとして算定する。
以上の構成によれば、複数のアプリケーションに関するパケット統計情報に基づいてアイドル遷移タイマ値が設定されるので、無線接続の確立および解放の繰り返しが抑制され得る。したがって、再度の無線接続を待つことによるパケット送受信の遅延、及び状態遷移の制御に伴う制御信号の送受信量の増大が抑制され得る。
本発明の好適な態様において、前記状態遷移パラメータ算定部は、前記アイドル遷移タイマ値を前記ユーザ装置ごとに算定する。
以上の構成によれば、各ユーザ装置が実行するアプリケーションのパケット統計情報に基づいて、ユーザ装置ごとにアイドル遷移タイマ値が算定され設定されるので、各ユーザ装置に対する基地局からの状態遷移制御がより適切に実行され得る。
本発明の好適な態様において、前記基地局は、さらに前記状態遷移パラメータ算定部が算定した前記状態遷移パラメータを前記ユーザ装置に送信する状態遷移パラメータ送信部とを備え、前記ユーザ装置は、さらに前記状態遷移パラメータ送信部が送信した前記状態遷移パラメータに基づいて、当該ユーザ装置の前記無線通信部の状態遷移制御を実行する状態遷移制御部とを備える。
以上の構成によれば、基地局からユーザ装置へ送信された状態遷移パラメータがユーザ装置の状態遷移制御にも用いられるので、基地局とユーザ装置との間で協調した状態遷移制御を実行することが可能となる。
本発明の好適な態様において、前記ユーザ装置の前記無線通信部は、前記基地局からの無線受信に関し、前記基地局から送信される下りパケットを連続的に受信可能な連続受信状態、前記下りパケットを間欠的に受信可能な間欠受信状態、および前記下りパケットを受信しないアイドル状態のいずれかの受信状態にて動作可能であり、前記状態遷移パラメータ算定部は、前記ユーザ装置ごとに、前記連続受信状態において当該ユーザ装置が下りパケットを受信しなくなってから前記間欠受信状態に遷移するまでの所要時間である間欠受信遷移タイマ値、前記間欠受信状態において当該ユーザ装置が下りパケット受信を実行する周期である間欠受信周期、および前記間欠受信状態において1回の下りパケット受信動作が継続する時間である間欠受信継続時間の少なくともいずれかを、前記状態遷移パラメータとして算定する。
以上の構成によれば、複数のアプリケーションに関するパケット統計情報に基づいて間欠受信に関する状態遷移パラメータ(間欠受信遷移タイマ値、間欠受信周期、間欠受信継続時間)が設定されるので、連続受信状態と間欠受信状態との間の遷移回数が抑制され得る。したがって、間欠受信の実行を待つことによるパケット送受信の遅延、及び間欠受信状態から連続受信状態への遷移に伴う消費電力の増大が抑制され得る。
本発明のユーザ装置は、複数のアプリケーションを並列的に実行可能なアプリケーション実行部と、基地局と無線通信を実行する無線通信部と、複数の前記アプリケーションの各々が前記無線通信部を介して送受信するパケットに関連する情報を前記アプリケーション毎に取得し、前記情報に基づいてパケット統計情報を算定するパケット統計情報算定部と、前記パケット統計情報を前記基地局に報告するパケット統計情報報告部とを備える。
本発明の好適な態様において、ユーザ装置は、報告された前記パケット統計情報に基づいて算定され、前記基地局が前記ユーザ装置に送信した、当該ユーザ装置と当該基地局との状態遷移の制御に用いられる状態遷移パラメータに基づいて、当該ユーザ装置の前記無線通信部の状態遷移制御を実行する状態遷移制御部とをさらに備える。
本発明の基地局は、相互に無線通信可能なユーザ装置および基地局を備える無線通信システムにおける基地局であって、前記ユーザ装置と無線通信を実行する無線通信部と、前記ユーザ装置が実行する複数のアプリケーションの各々が送受信するパケットに関する情報に基づいて算定され、前記ユーザ装置から報告されるパケット統計情報を受信するパケット統計情報受信部と、前記パケット統計情報受信部が受信した前記パケット統計情報に基づいて、当該ユーザ装置と当該基地局との状態遷移の制御に用いられる状態遷移パラメータを算定する状態遷移パラメータ算定部と、前記状態遷移パラメータ算定部が算定した前記状態遷移パラメータに基づいて、当該基地局の前記無線通信部の状態遷移制御を実行する状態遷移制御部とを備える。
本発明の別の基地局は、相互に無線通信可能なユーザ装置および基地局、並びにサーバ装置を備える無線通信システムにおける基地局であって、前記ユーザ装置と無線通信を実行する無線通信部と、前記ユーザ装置が実行する複数のアプリケーションの各々が送受信するパケットに関する情報に基づいて算定され、前記ユーザ装置から報告されるパケット統計情報を前記サーバ装置に転送するパケット統計情報転送部と、前記パケット統計情報に基づいて前記サーバ装置が算定し前記基地局へ通知した、当該ユーザ装置と当該基地局との状態遷移の制御に用いられる状態遷移パラメータに基づいて、前記無線通信部の状態遷移制御を実行する状態遷移制御部とを備える。
本発明のサーバ装置は、ユーザ装置と無線通信可能な基地局と通信するネットワーク通信部と、前記ユーザ装置が実行する複数のアプリケーションの各々が送受信するパケットに関する情報に基づいて算定され、前記ユーザ装置から報告されるパケット統計情報を受信するパケット統計情報受信部と、前記パケット統計情報受信部が受信した前記パケット統計情報に基づいて、当該ユーザ装置と前記基地局との状態遷移の制御に用いられる状態遷移パラメータを算定する状態遷移パラメータ算定部と、前記状態遷移パラメータ算定部が算定した前記状態遷移パラメータを前記基地局に通知する状態遷移パラメータ通知部とを備える。
本発明の通信制御方法は、相互に無線通信可能なユーザ装置および基地局を備える無線通信システムにおける通信制御方法であって、前記ユーザ装置において、複数のアプリケーションを並列的に実行することと、複数の前記アプリケーションの各々が送受信するパケットに関連する情報を前記アプリケーション毎に取得し、前記情報に基づいてパケット統計情報を算定することと、前記パケット統計情報を前記基地局に報告することと、前記基地局において、前記ユーザ装置からの前記パケット統計情報を受信することと、受信された前記パケット統計情報に基づいて、当該ユーザ装置と当該基地局との状態遷移の制御に用いられる状態遷移パラメータを算定することと、算定された前記状態遷移パラメータに基づいて、当該基地局の状態遷移制御を実行することとを備える。
本発明の通信制御方法は、相互に無線通信可能なユーザ装置および基地局、並びにサーバ装置を備える無線通信システムであって、前記ユーザ装置において、複数のアプリケーションを並列的に実行することと、複数の前記アプリケーションの各々が送受信するパケットに関連する情報を前記アプリケーション毎に取得し、前記情報に基づいてパケット統計情報を算定することと、前記パケット統計情報を前記基地局を介して前記サーバ装置に報告することと、前記サーバ装置において、前記ユーザ装置からの前記パケット統計情報を受信することと、受信された前記パケット統計情報に基づいて、当該ユーザ装置と前記基地局との状態遷移の制御に用いられる状態遷移パラメータを算定することと、算定された前記状態遷移パラメータを前記基地局に通知することと、前記基地局において、前記ユーザ装置からの前記パケット統計情報を転送することと、前記サーバ装置から通知された前記状態遷移パラメータに基づいて、当該基地局の状態遷移制御を実行することとを備える。
本発明の第1実施形態に係る無線通信システムを示すブロック図である。 本発明の第1実施形態に係る無線通信システム内の各要素の論理的な接続関係およびプロトコル構成を示すブロック図である。 アクティブ状態からアイドル状態へ遷移する際のユーザ装置および基地局の動作の説明図である。 連続受信状態から間欠受信状態へ遷移する際のユーザ装置および基地局の動作の説明図である。 ユーザ装置が実行する複数のアプリケーションによるパケットの受信と、ユーザ装置−基地局間の無線接続状態との関係を例示する説明図である。 第1実施形態のユーザ装置の構成を示すブロック図である。 第1実施形態の基地局の構成を示すブロック図である。 第1実施形態のアイドル状態遷移に関する状態遷移パラメータ(アイドル遷移タイマ値)を設定する動作シーケンスである。 平均パケット発生間隔の量子化に用いられる対応テーブルを示す図である。 パケット統計情報の一例を示す図である。 第1実施形態の間欠状態受信遷移に関する状態遷移パラメータ(間欠受信遷移タイマ値、間欠受信周期、間欠受信継続時間)を設定する動作シーケンスである。 第2実施形態の基地局の構成を示すブロック図である。 第2実施形態の交換局の構成を示すブロック図である。 第2実施形態のアイドル状態遷移に関する状態遷移パラメータ(アイドル遷移タイマ値)を設定する動作シーケンスである。 第2実施形態の間欠状態受信遷移に関する状態遷移パラメータ(間欠受信遷移タイマ値、間欠受信周期、間欠受信継続時間)を設定する動作シーケンスである。
第1実施形態
1−1. 無線通信システムの概要
図1は、本発明の第1実施形態に係る無線通信システム1のブロック図である。無線通信システム1は、ユーザ装置10とネットワークNWとを備える。ネットワークNWは、基地局20、交換局30、及びゲートウェイ40をノードとして備える。ユーザ装置10は、基地局20と無線で接続する。基地局20は、交換局30及びゲートウェイ40と有線で接続される。交換局30は、基地局20に加えゲートウェイ40と有線で接続される。なお、ネットワークNW内のノード同士が無線で接続される構成も採用可能である。
ネットワークNWは、ゲートウェイ40を接続点として外部ネットワークであるインターネットINに接続される。インターネットINには、ネットワークNW内の各ノードを制御可能な制御サーバ50が接続される。図1では、1つのユーザ装置10、1つの基地局20、1つの交換局30、および1つのゲートウェイ40が例示されるが、無線通信システム1が、複数のユーザ装置10、複数の基地局20、複数の交換局30、および複数のゲートウェイ40を含み得ることは当然に理解される。なお、制御サーバ50がネットワークNW内に配置される構成も採用可能である。
無線通信システム1内の各要素は、所定のアクセス技術(Access Technology)、例えば3GPP規格(Third Generation Partnership Project)に規定されるLTE/SAE(Long Term Evolution / System Architecture Evolution)に従って通信を実行する。本実施形態では、無線通信システム1がLTE/SAEに従って動作する形態を例示して説明するが、本発明の技術的範囲を限定する趣旨ではない。本発明は、必要な設計上の変更を施した上で、他のアクセス技術にも適用可能である。なお、基地局20とユーザ装置10との間の無線通信の方式は任意である。例えば、下りリンクではOFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)が採用され得、上りリンクではSC−FDMA(Single-Carrier Frequency Division Multiple Access)が採用され得る。
図2は、本実施形態の無線通信システム1内の各要素の論理的な接続関係およびプロトコル構成を示すブロック図である。ユーザ装置10と基地局20は、3GPP規格に規定されるUuインタフェースによって接続され、基地局20で終端するアクセス層(Access Stratum)の信号を互いに送受信する。アクセス層の信号としては、ユーザ装置10における受信品質等を基地局20に報告するMeasurement Report(例えば、3GPP TS 36.331 V10.3.0 (2011-09)に規定)が例示される。また、基地局20と交換局30は、3GPP規格に規定されるS1インタフェースによって接続され、制御信号を相互に送受信する。
ユーザ装置10と交換局30は、3GPP規格に規定される非アクセス層(Non Access Stratum)インタフェースによって接続され、交換局30で終端する(すなわち、基地局20で終端しない)非アクセス層の信号を互いに送受信する。非アクセス層の信号としては、NAS Signaling(例えば、3GPP TS 24.301 V10.5.0 (2011-12)に規定)が例示される。また、交換局30とゲートウェイ40は、3GPP規格に規定されるS11インタフェースによって接続され、制御信号を相互に送受信する。
ユーザ装置10とゲートウェイ40は、インターネットプロトコル(Internet Protocol,IP)によって接続され、IP層のパケットを互いに送受信する。以上のパケットの送受信により、ユーザ装置10とゲートウェイ40との間でICMPプロトコル、HTTPプロトコル等による通信が実現される。ネットワークNW内のゲートウェイ40とネットワークNW外の制御サーバ50も、インターネットプロトコルによって接続され、以上と同様の通信が実行される。
1−2. 状態遷移の制御
1−2(1). アイドル状態への遷移
図3を参照して、アクティブ状態からアイドル状態へ遷移する際のユーザ装置10および基地局20の動作を説明する。アクティブ状態とは、ユーザ装置10と基地局20との間に無線接続(RRCコネクション)が確立され、パケットの送受信が可能な状態を意味する。また、アイドル状態とは、ユーザ装置10と基地局20との無線接続が解放(切断)され、パケットの送受信が実行されない状態を意味する。図3では、右に進むほど時間が経過する。図3の開始時点(左端)では、ユーザ装置10および基地局20がアクティブ状態であると想定する。
基地局20は無線接続中のユーザ装置10に対して下りパケットPを送信する。基地局20からユーザ装置10へのパケットPの送信(下り送信)が完了すると、基地局20はアイドル遷移タイマITTを起動する(t01〜t05の各時刻)。アイドル遷移タイマITTは、ユーザ装置10に設定された所定のアイドル遷移タイマ値VIが経過すると満了する。また、基地局20は、アイドル遷移タイマITTが満了する前にユーザ装置10に対して下りパケットPを送信した場合、再度アイドル遷移タイマITTを起動する(t02〜t05の各時刻)。すなわち、下りパケット送信によりアイドル遷移タイマITTがリセットされる。アイドル遷移タイマITTが満了すると、基地局20は、ユーザ装置10との無線接続(RRCコネクション)を解放してアイドル状態に遷移する(時刻t06)。すなわち、アイドル遷移タイマ値VIは、アクティブ状態において基地局20が下りパケットを送信しなくなってからアイドル状態に遷移するまでの所要時間である。
1−2(2). 間欠受信状態への遷移
図4を参照して、連続受信(Continuous Reception)状態から間欠受信(Discontinuous Reception,DRX)状態へ遷移する際のユーザ装置10および基地局20の動作を説明する。連続受信状態とは、基地局20から送信される下りパケットPをユーザ装置10が連続的に受信可能な状態(受信動作が連続的に実行される状態)を意味し、より具体的には、下りパケット送信のスケジュール情報を示す下り制御チャネル(Physical Downlink Control Channel,PDCCH)をユーザ装置10が連続的に監視する状態を意味する。間欠受信状態とは、ユーザ装置10が下りパケットPを間欠的に受信可能な状態(受信動作が間欠的に実行される状態)を意味し、より具体的には、ユーザ装置10が下り制御チャネルを間欠的に監視する状態を意味する。なお、連続受信状態および間欠受信状態はアクティブ状態に含まれる。
基地局20は無線接続中のユーザ装置10に対して下りパケットPを送信する。基地局20からユーザ装置10へのパケットPの送信(下り送信)が完了すると、基地局20は間欠受信遷移タイマ(DRX Inactivity Timer)DITを起動する(t01〜t05の各時刻)。間欠受信遷移タイマDITは、ユーザ装置10に設定された所定の間欠受信遷移タイマ値VDが経過すると満了する(時刻t07)。また、基地局20は、間欠受信遷移タイマDITが満了する前にユーザ装置10にパケットを送信した場合、再度間欠受信遷移タイマDITを起動する(t02〜t05の各時刻)。すなわち、パケット送信により間欠受信遷移タイマDITがリセットされる。間欠受信遷移タイマDITが満了すると、基地局20およびユーザ装置10は、間欠受信状態(DRX状態)へと遷移する。すなわち、間欠受信遷移タイマ値VDは、連続受信状態においてユーザ装置10が下りパケットを受信しなくなってから間欠受信状態に遷移するまでの所要時間である。
間欠受信状態に遷移すると、ユーザ装置10は、間欠受信周期DC毎に1回、間欠受信継続時間(On Duration)ODにわたって受信動作(下り制御チャネルの監視)を実行する(時刻t08〜時刻t09、時刻t10〜時刻t11)。基地局20の下りパケット送信動作は任意に実行され得るが、ユーザ装置10が受信動作を実行している期間に下りパケットを送信すると好適であると理解される。間欠受信状態においてアイドル遷移タイマITTが満了した場合、基地局20はアイドル状態へと遷移し、間欠受信状態が終了する。
1−3. 本実施形態における状態遷移の問題点
ユーザ装置10が複数のアプリケーションを実行可能である場合を考える。前述のように、複数のアプリケーションは、それぞれの機能に応じて、それぞれの頻度でネットワーク通信(パケットの送受信)を実行する。以下、例を挙げて具体的に説明する。
図5は、ユーザ装置10が実行する複数のアプリケーションによるパケットPの受信と、ユーザ装置10−基地局20間の無線接続状態との関係を例示する説明図である。図5では、右に進むほど時間が経過する。
図5の上段は、パケットP(Pa,Pb,Pc)が基地局20から送信されユーザ装置10に受信される様子を示す。アプリケーションAaがパケットPaを受信し、アプリケーションAbがパケットPbを受信し、アプリケーションAcがパケットPcを受信する。より具体的には、図5に示すように、アプリケーションAaは、パケットPaを定期的に受信する。アプリケーションAaは、例えば、他ユーザからのフィードを定期的に受信するソーシャルネットワーキングサービス用アプリケーションである。アプリケーションAbは、不規則にパケットPbを受信する。アプリケーションAbは、例えば、ユーザの求めに応じてウェブサイトの情報を取得するウェブブラウジング用アプリケーションである。アプリケーションAcは、バースト的に大量のパケットPcを受信する。アプリケーションAcは、例えば、画像ダウンロード用アプリケーションである。以上のように、各アプリケーションA(Aa,Ab,Ac)は固有のトラヒック特性(例えば、パケット発生頻度等)を有する。
図5の下段は、ユーザ装置10と基地局20との無線接続状態(アクティブ状態またはアイドル状態)を示す。上矢印は無線接続の確立を示し、下矢印は無線接続の解放(すなわち、アイドル遷移タイマITTの満了)を示す。
左端から時間を追って説明すると、まず、パケットPaの下り送信のために、基地局20とユーザ装置10とが無線接続される。基地局20からユーザ装置10へのパケットPaの送信の完了を契機として起動されたアイドル遷移タイマITTは、ユーザ装置10に設定されたアイドル遷移タイマ値VIが経過すると満了し、基地局20とユーザ装置10との無線接続が解放される。無線接続の確立時および解放時には、ユーザ装置10と基地局20との間、基地局20と交換局30との間等で制御信号の送受信が実行されるため、ネットワークNWに負荷が生じる。
続いて、パケットPcの下り送信のために、再度基地局20とユーザ装置10とが無線接続される。前述と同様に、バースト的に発生したパケットPcの送受信後、アイドル遷移タイマITTが満了して無線接続が解放される。以下、同様にして、パケットP(Pa,Pb,Pc)の送受信に応じて無線接続の確立および解放(状態遷移)が繰り返される。
以上から理解されるように、ユーザ装置10ごとにアイドル遷移タイマ値VIが設定される場合、ユーザ装置10上で動作するアプリケーションAのトラヒック特性によっては、ユーザ装置10と基地局20との間で無線接続の確立および解放(状態遷移)が繰り返されるので、接続確立に要する時間だけパケットの送受信が遅延したり、無線接続の制御に伴う制御信号の送受信が増加したりする問題がある。
なお、以上ではアイドル状態遷移を例示して問題点を説明したが、間欠受信状態遷移においても同様の問題が存在することは明らかである。双方とも所定のタイマ値に応じて状態遷移が実行されるからである。
以上の事情に鑑み、本実施形態では、ユーザ装置10上で実行可能なアプリケーションA(Aa,Ab,Ac,…)に関するパケット統計情報(例えば、パケット発生間隔)に基づいて、状態遷移(アイドル状態遷移および間欠受信状態遷移)に用いられるパラメータが制御される。
1−4. 無線通信システムの要素の構成
1−4(1). ユーザ装置の構成
図6は、第1実施形態のユーザ装置10の構成を示すブロック図である。ユーザ装置10は、無線通信部110と制御部120とを備える。なお、音声・映像等を出力する出力装置およびユーザからの指示を受け付ける入力装置等の図示は便宜的に省略されている。
無線通信部110は、基地局20と無線通信を実行するための要素であり、送受信アンテナと、基地局20から電波を受信して電気信号に変換する変換回路と、音声信号等の電気信号を電波に変換して送信する送信回路とを含む。無線通信部110は、基地局20から送信される下りパケットPを連続的に受信可能な連続受信状態、下りパケットPを間欠的に受信可能な間欠受信状態、および下りパケットPを受信しないアイドル状態のいずれかにて動作することが可能である。
制御部120は、アプリケーション実行部122と、パケット統計情報算定部124と、パケット統計情報報告部126と、状態遷移制御部128とを備える。アプリケーション実行部122は、複数のアプリケーションA(Aa,Ab,Ac,…)を並列的に実行することが可能である(なお、図面における「アプリ」は、「アプリケーション」の省略表記である)。パケット統計情報算定部124は、複数のアプリケーションA(Aa,Ab,Ac,…)の各々が無線通信部110を介して送受信するパケットに関する情報をアプリケーションA毎に取得し、取得した情報に基づいてパケット統計情報Iを算定する。パケット統計情報報告部126は、パケット統計情報Iを無線通信部110を介して基地局20に報告する。状態遷移制御部128は、ユーザ装置10の無線通信部110の状態遷移制御を実行する。以上の動作の詳細については後述される。
制御部120および制御部120に含まれる各要素(アプリケーション実行部122、パケット統計情報算定部124、パケット統計情報報告部126、状態遷移制御部128)は、ユーザ装置10内の図示しないCPU(Central Processing Unit)が、図示しない記憶部に記憶されたコンピュータプログラムを実行し、そのコンピュータプログラムに従って機能することにより実現される機能ブロックである。また、アプリケーション実行部122にて実行される各アプリケーションA(Aa,Ab,Ac,…)も同様である。アプリケーションAは、ユーザ装置10の製造時に記憶部に記憶されてもよいし、インターネット等からユーザ装置10にダウンロードされて記憶部に記憶されてもよい。
1−4(2). 基地局の構成
図7は、第1実施形態の基地局20の構成を示すブロック図である。基地局20は、無線通信部210とネットワーク通信部220と制御部230とを備える。
無線通信部210は、ユーザ装置10と無線通信を実行するための要素であり、送受信アンテナと、ユーザ装置10から電波を受信して電気信号に変換する受信回路と、音声信号等の電気信号を電波に変換して送信する送信回路とを含む。無線通信部210は、ユーザ装置10との間に設定された無線接続(RRCコネクション)を用いてそのユーザ装置10と無線通信を実行するアクティブ状態と、無線接続(RRCコネクション)が解放されそのユーザ装置10と無線通信を実行しないアイドル状態とのいずれかにて動作可能である。前述したように、アクティブ状態には連続受信状態および間欠受信状態が含まれる。
ネットワーク通信部220は、ネットワークNW内の各ノードおよびネットワークNW外のノード(例えば、制御サーバ50)と通信を実行するための要素であり、他のノードとの間で電気信号を送受信する。基地局20が他のノードと無線にて通信を実行する場合は、無線通信部210がネットワーク通信部220を兼ねる構成も採用可能である。
制御部230は、パケット統計情報受信部232と、状態遷移パラメータ算定部234と、状態遷移制御部236と、状態遷移パラメータ送信部238とを備える。パケット統計情報受信部232は、ユーザ装置10のパケット統計情報報告部126から報告されたパケット統計情報Iを受信して状態遷移パラメータ算定部234に供給する。状態遷移パラメータ算定部234は、供給されたパケット統計情報Iに基づいて、ユーザ装置10と基地局20との状態遷移の制御に用いられる状態遷移パラメータCP(アイドル遷移タイマ値VI、間欠受信遷移タイマ値VD、間欠受信周期DC、間欠受信継続時間OD等)を算定する。状態遷移制御部236は、算定された状態遷移パラメータCPに基づいて、基地局20の無線通信部210の状態遷移制御を実行する。状態遷移パラメータ送信部238は、状態遷移パラメータ算定部234が算定した状態遷移パラメータCPを、無線通信部210を介してユーザ装置10に送信する。以上の動作の詳細については後述される。
制御部230および制御部230に含まれる各要素(パケット統計情報受信部232、状態遷移パラメータ算定部234、状態遷移制御部236、状態遷移パラメータ送信部238)は、基地局20内の図示しないCPUが、図示しない記憶部に記憶されたコンピュータプログラムを実行し、そのコンピュータプログラムに従って機能することにより実現される機能ブロックである。
1−5. 動作シーケンス
1−5(1). アイドル状態遷移に関するパラメータ設定のシーケンス
図8は、第1実施形態のアイドル状態遷移に関する状態遷移パラメータCP(アイドル遷移タイマ値VI等)を設定する動作シーケンスを示す。なお、以下の状態遷移パラメータCP(アイドル遷移タイマ値VI)の設定は、ユーザ装置10毎に実行され得る。
ユーザ装置10(パケット統計情報算定部124)は、アプリケーションA(Aa,Ab,Ac,…)の各々が送受信するパケットに関する情報をアプリケーションA毎に取得し、取得した情報に基づいてパケット統計情報Iを算定する(S100)。パケット統計情報Iは、任意に算定され得るが、例えば、所定の時間にわたるアプリケーションA毎の平均パケット発生間隔Xを、所定の対応テーブルT(図9)に従って量子化することにより得られる値である(図10)。以上の例では、平均パケット発生間隔Xが0 ms以上100 ms未満にある場合には量子化値として「1」が算定され、平均パケット発生間隔Xが100 ms以上200 ms未満にある場合には量子化値として「2」が算定され、平均パケット発生間隔Xが200 ms以上500 ms未満にある場合には量子化値として「3」が算定される。従って、平均パケット発生間隔Xが450 msであるアプリケーションAaの量子化値は「3」、平均パケット発生間隔Xが350 msであるアプリケーションAbの量子化値は「3」、平均パケット発生間隔Xが20 msであるアプリケーションAcの量子化値は「1」である。
算定されたパケット統計情報Iは、ユーザ装置10(パケット統計情報報告部126)から基地局20(パケット統計情報受信部232)へ報告される(S110)。基地局20の状態遷移パラメータ算定部234は、パケット統計情報Iに基づいてアイドル遷移タイマ値VIを算定する(S120)。アイドル遷移タイマ値VIは、任意に算定され得るが、報告されたパケット統計情報Iのうち最も大きい量子化値に基づいて算定されると好適である。例えば、上記の例では、最も大きい量子化値である「3」(アプリケーションAaおよびAbに対応する値)に基づいて、その量子化値が属する区分の最大値(すなわち、400 ms)の倍数(例えば、10倍した値である4000 ms)がアイドル遷移タイマ値VIとして算定され得る。
基地局20(状態遷移制御部236)は、算定されたアイドル遷移タイマ値VIを基地局20の無線通信部210に設定する。無線通信部210は、設定されたアイドル遷移タイマ値VIに基づいて状態遷移する(S150)。すなわち、1−2(1)で図3を参照して説明したのと同様に、基地局20(無線通信部210)は、ユーザ装置10にパケットPを送信する度にアイドル遷移タイマITTを起動し、アイドル遷移タイマITTが満了した場合にはそのユーザ装置10との無線接続(RRCコネクション)を解放する。
1−5(2). 間欠受信状態遷移に関するパラメータ設定のシーケンス
図11は、第1実施形態の間欠状態受信遷移に関する状態遷移パラメータCP(間欠受信遷移タイマ値VD、間欠受信周期DC、間欠受信継続時間OD等)を設定する動作シーケンスを示す。
ユーザ装置10は、1−5(1)と同様に、パケット統計情報Iを算定して基地局20へ報告する(S100,S110)。基地局20の状態遷移パラメータ算定部234は、報告されたパケット統計情報Iに基づいて状態遷移パラメータCP(間欠受信遷移タイマ値VD、間欠受信周期DC、および間欠受信継続時間OD)を算定する(S120)。各状態遷移パラメータCPは任意に算定され得るが、1−5(1)と同様、報告されたパケット統計情報Iのうち最も大きい量子化値に基づいて算定されると好適である。例えば、上記の例では、最も大きい量子化値である「3」に基づいて、その量子化値が属する区分の最大値(すなわち、400 ms)が間欠受信遷移タイマ値VDおよび間欠受信周期DCとして算定され得る。また、前記最大値を所定値で除算した値(例えば、10で除算した値である40 ms)が間欠受信継続時間ODとして算定され得る。なお、間欠受信遷移タイマ値VD、間欠受信周期DC、および間欠受信継続時間ODの一部がパケット統計情報Iに基づいて算定され、他の一部が所定値に定められる構成等も採用可能である。
基地局20(状態遷移制御部236)は、算定された状態遷移パラメータCP(間欠受信遷移タイマ値VD、間欠受信周期DC、および間欠受信継続時間OD)を基地局20の無線通信部210に設定する。また、基地局20(状態遷移パラメータ送信部238)は、算定された状態遷移パラメータCPをユーザ装置10に送信する(S130)。ユーザ装置10(状態遷移制御部128)は、受信した状態遷移パラメータCPをユーザ装置10の無線通信部110に設定する(S140)。
基地局20(無線通信部210)およびユーザ装置10(無線通信部110)は、設定された状態遷移パラメータCP(間欠受信遷移タイマ値VD、間欠受信周期DC、および間欠受信継続時間OD)に基づいて状態遷移する(S150)。すなわち、1−2(2)で図4を参照して説明したのと同様に、基地局20(無線通信部210)は、ユーザ装置10にパケットPを送信する度に間欠受信遷移タイマDITを起動し、間欠受信遷移タイマDITが満了した場合には間欠受信状態(DRX状態)へと遷移する。ユーザ装置10(無線通信部110)も同様に、基地局20からパケットPを受信する度に間欠受信遷移タイマDITを起動し、間欠受信遷移タイマDITが満了した場合には間欠受信状態(DRX状態)へと遷移する。間欠受信状態に遷移した後の動作も前述と同様である。
1−6. 本実施形態の作用効果
以上に説明した実施の形態によれば、ユーザ装置10内の複数のアプリケーションが送受信するパケットに関するパケット統計情報Iに基づいて状態遷移パラメータCPが設定され、状態遷移パラメータCPに基づいてユーザ装置10および基地局20の状態遷移(アイドル状態遷移および間欠受信状態遷移)が制御されるので、無線接続の確立および解放の繰り返しが抑制され得る。したがって、再度の無線接続を待つことによるパケット送受信の遅延、及び状態遷移の制御に伴う制御信号の送受信量の増大が抑制され得る。
第2実施形態
本発明の第2実施形態を以下に説明する。以下に例示する各実施形態において、作用、機能が第1実施形態と同等である要素については、以上の説明で参照した符号を流用して各々の説明を適宜に省略する。
2−1. 各要素の構成
2−1(1). 基地局の構成
図12は、第2実施形態の基地局20の構成を示すブロック図である。第1実施形態の基地局20と比較して、第2実施形態の基地局20は、パケット統計情報受信部232および状態遷移パラメータ算定部234を備えず、パケット統計情報転送部240を備える。パケット統計情報転送部240は、ユーザ装置10のパケット統計情報報告部126から報告されたパケット統計情報Iを受信し、ネットワーク通信部220を介して交換局30へ転送する。また、状態遷移制御部236および状態遷移パラメータ送信部238は、後述する交換局30から状態遷移パラメータCPを通知される。
2−1(2). 交換局の構成
図13は、第2実施形態の交換局30の構成を示すブロック図である。交換局30は、ネットワーク通信部310と制御部320とを備えるサーバ装置である。
ネットワーク通信部310は、ネットワークNW内の各ノードおよびネットワークNW外のノード(例えば、制御サーバ50)と通信を実行するための要素であり、他のノードとの間で有線または無線で電気信号を送受信する。
制御部320は、パケット統計情報受信部322と、状態遷移パラメータ算定部324と、状態遷移パラメータ通知部326とを備える。パケット統計情報受信部322は、基地局20のパケット統計情報転送部240から転送された、ユーザ装置10からのパケット統計情報Iを受信して状態遷移パラメータ算定部324に供給する。状態遷移パラメータ算定部324は、供給されたパケット統計情報Iに基づいて、ユーザ装置10と基地局20との状態遷移の制御に用いられる状態遷移パラメータCPを算定する。状態遷移パラメータ通知部326は、状態遷移パラメータ算定部324が算定した状態遷移パラメータCPを、ネットワーク通信部310を介して基地局20に送信(通知)する。
2−2. 動作シーケンス
2−2(1). アイドル状態遷移に関する動作シーケンス
図14は、第2実施形態のアイドル状態遷移に関する状態遷移パラメータCP(アイドル遷移タイマ値VI等)を設定する動作シーケンスを示す。なお、以下の状態遷移パラメータCP(アイドル遷移タイマ値VI)の設定は、ユーザ装置10毎に実行され得る。
ユーザ装置10(パケット統計情報算定部124)は、情報をアプリケーションA毎に取得し、取得した情報に基づいてパケット統計情報Iを算定する(S200)。パケット統計情報Iの算定手法については、第1実施形態と同様である。算定されたパケット統計情報Iは、ユーザ装置10(パケット統計情報報告部126)から、基地局20(パケット統計情報転送部240)を介して、交換局30(パケット統計情報受信部322)へ報告される(S210)。交換局30は、報告されたパケット統計情報Iを交換局30内の記憶部に記憶し得る。なお、パケット統計情報Iは、非アクセス層のメッセージとして送信されると好適である。以上の場合、非アクセス層においては、ユーザ装置10が交換局30へ直接的にメッセージを送信(報告)することとなる。
交換局30(状態遷移パラメータ算定部324)は、パケット統計情報Iに基づいてアイドル遷移タイマ値VIを算定する(S220)。アイドル遷移タイマ値VIの算定手法については、第1実施形態と同様であってもよいし、交換局30が有する情報(例えば、複数の基地局20におけるパケットに関する情報)に基づいてアイドル遷移タイマ値VIが算定されてもよい。また、交換局30(状態遷移パラメータ通知部326)は、アイドル遷移タイマ値VIを基地局20へ通知する(S230)。基地局20(状態遷移制御部236)は、通知されたアイドル遷移タイマ値VIを基地局20の無線通信部210に設定する(S240)。無線通信部210は、設定されたアイドル遷移タイマ値VIに基づいて状態遷移する(S270)。具体的な動作は1−5(1)で説明した通りである。
2−2(2). 間欠受信状態遷移に関する動作シーケンス
図15は、第2実施形態の間欠状態受信遷移に関する状態遷移パラメータCP(間欠受信遷移タイマ値VD、間欠受信周期DC、間欠受信継続時間OD等)を設定する動作シーケンスを示す。
ユーザ装置10は、2−2(1)と同様に、パケット統計情報Iを算定して交換局30へ報告する(S200,S210)。交換局30は、報告されたパケット統計情報Iを交換局30内の記憶部に記憶し得る。交換局30(状態遷移パラメータ算定部324)は、報告されたパケット統計情報Iに基づいて状態遷移パラメータCP(間欠受信遷移タイマ値VD、間欠受信周期DC、および間欠受信継続時間OD)を算定する(S220)。各状態遷移パラメータCPの算定手法については、第1実施形態と同様であってもよいし、交換局30が有する情報(例えば、複数の基地局20におけるパケットに関する情報)に基づいて各状態遷移パラメータCPが算定されてもよい。
交換局30(状態遷移パラメータ通知部326)は、算定された状態遷移パラメータCPを基地局20に送信する(S230)。基地局20(状態遷移制御部236)は、通知された状態遷移パラメータCPを基地局20の無線通信部210に設定する(S240)。また、基地局20(状態遷移パラメータ送信部238)は、算定された状態遷移パラメータCPをユーザ装置10に送信する(S250)。ユーザ装置10(状態遷移制御部128)は、受信した状態遷移パラメータCPをユーザ装置10の無線通信部110に設定する(S260)。基地局20(無線通信部210)およびユーザ装置10(無線通信部110)は、設定された状態遷移パラメータCP(間欠受信遷移タイマ値VD、間欠受信周期DC、および間欠受信継続時間OD)に基づいて状態遷移する(S270)。具体的な動作は1−5(2)で説明した通りである。
2−3. 本実施形態の作用効果
以上に説明した実施の形態によれば、第1実施形態と同様の作用及び効果が奏される。特に、基地局20がその基地局20自身に設定できない情報を設定する際に有効な構成である。また、基地局20から上位のサーバ装置(交換局30)へパケット統計情報Iが送信されるので、より多くの情報(例えば、ユーザ装置10からパケット統計情報Iを受信した基地局20以外の複数の基地局20が有する情報)に基づいた状態遷移パラメータCPの算出が可能となる。
3. 変形例
以上の実施の形態は多様に変形される。具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択された2以上の態様は相互に矛盾しない限り適宜に併合され得る。
(1)変形例1
以上の実施形態において、アイドル状態への遷移(RRCコネクションの解放)は、基地局20におけるアイドル遷移タイマITTの満了を契機として実行され、ユーザ装置10は基地局20からの指示に基づいて動作する。そのため、基地局20はユーザ装置10に状態遷移パラメータCPを送信しなくてよい。したがって、無線通信システム1において間欠受信状態への遷移が実行されない構成においては、基地局20が状態遷移パラメータ送信部238を備えなくてもよく、ユーザ装置10が状態遷移制御部128を備えなくてもよい。
(2)変形例2
ユーザ装置10がパケット統計情報Iを算定し報告する契機は任意である。ユーザデータを送信するための論理的なパスであるベアラが確立される際にパケット統計情報Iの算定及び送信が実行されてもよいし、随時に(例えば、所定の周期で)パケット統計情報Iの算定及び送信が実行されてもよい。
(3)変形例3
以上の実施形態では、パケット統計情報IとしてアプリケーションA毎の平均パケット発生間隔Xが例示されたが、パケットに関する任意の値がパケット統計情報Iとして採用され得る。例えば、アプリケーションA毎の平均パケットサイズYがパケット統計情報Iとして採用され得る。平均値(平均パケット発生間隔、平均パケットサイズ)の他に、最頻値、中央値、分散、標準偏差等の統計値がパケット統計情報Iとして採用されてもよい。複数の情報の組合せがパケット統計情報Iとして採用されてもよい。複数のアプリケーションA(Aa,Ab,Ac,…)について得られた情報(例えば、平均パケット発生間隔X)を統計処理した値(例えば、平均値)がパケット統計情報Iとして採用されてもよい。
パケット統計情報Iは、実施形態のように対応テーブルTを用いて量子化されて得られた値でもよいし、他の方法によって変換されて得られた値でもよい。例えば、平均パケット発生間隔Xを100倍した値と、平均パケットサイズYとを加算することにより算術変換された値Z(Z=100X+Y)をパケット統計情報Iとして採用してもよい。受信側である基地局20は、値Zを逆演算することで元の情報(平均パケット発生間隔X、平均パケットサイズY)を復元できる。
(4)変形例4
第2実施形態では、交換局30が状態遷移パラメータCPを算定したが、他のサーバ装置(ゲートウェイ40、制御サーバ50)が状態遷移パラメータCPを算定してもよい。以上の場合、他のサーバ装置(ゲートウェイ40、制御サーバ50)は第2実施形態の交換局30と同等の構成を備える。換言すると、第2実施形態においては、任意のサーバ装置が、状態遷移パラメータCPを算定する主体として採用され得る。
(5)変形例5
第1実施形態において、基地局20が、パケット統計情報Iと、他のサーバ装置(交換局30、ゲートウェイ40、制御サーバ50)から得た情報とに基づいて、状態遷移パラメータCPを算定してもよい。また、第2実施形態において、交換局30が、パケット統計情報Iと、他のサーバ装置(基地局20、ゲートウェイ40、制御サーバ50)から得た情報とに基づいて、状態遷移パラメータCPを算定してもよい。
(6)変形例6
ユーザ装置10は、基地局20と無線通信が可能な任意の装置である。すなわち、ユーザ装置10は、例えばフィーチャーフォンまたはスマートフォン等の携帯電話端末でもよく、デスクトップ型パーソナルコンピュータでもよく、ノート型パーソナルコンピュータでもよく、UMPC(Ultra-Mobile Personal Computer)でもよく、携帯用ゲーム機でもよく、その他の無線端末でもよい。
(7)変形例7
無線通信システム1内の各要素(ユーザ装置10、基地局20、交換局30、ゲートウェイ40、制御サーバ50)においてCPUが実行する各機能は、CPUの代わりに、ハードウェアで実行してもよいし、例えばFPGA(Field Programmable Gate Array)、DSP(Digital Signal Processor)等のプログラマブルロジックデバイスで実行してもよい。
1……無線通信システム、10……ユーザ装置、110……無線通信部、120……制御部、122……アプリケーション実行部、124……パケット統計情報算定部、126……パケット統計情報報告部、128……状態遷移制御部、20……基地局、210……無線通信部、220……ネットワーク通信部、230……制御部、232……パケット統計情報受信部、234……状態遷移パラメータ算定部、236……状態遷移制御部、238……状態遷移パラメータ送信部、240……パケット統計情報転送部、30……交換局、310……ネットワーク通信部、320……制御部、322……パケット統計情報受信部、324……状態遷移パラメータ算定部、326……状態遷移パラメータ通知部、40……ゲートウェイ、50……制御サーバ、A(Aa,Ab,Ac)……アプリケーション、CP……状態遷移パラメータ、DC……間欠受信周期、DIT……間欠受信遷移タイマ、I……パケット統計情報、IN……インターネット、ITT……アイドル遷移タイマ、NW……ネットワーク、OD……間欠受信継続時間、P(Pa,Pb,Pc)……パケット、T……対応テーブル、UE……ユーザ装置、VD……間欠受信遷移タイマ値、VI……アイドル遷移タイマ値、t……時刻。

Claims (13)

  1. 相互に無線通信可能なユーザ装置および基地局を備える無線通信システムであって、
    前記ユーザ装置は、
    複数のアプリケーションを並列的に実行可能なアプリケーション実行部と、
    前記基地局と無線通信を実行する無線通信部と、
    複数の前記アプリケーションの各々が前記無線通信部を介して送受信するパケットに関連する情報を前記アプリケーション毎に取得し、前記情報に基づいてパケット統計情報を算定するパケット統計情報算定部と、
    前記パケット統計情報を前記基地局に報告するパケット統計情報報告部とを備え、
    前記基地局は、
    前記ユーザ装置と無線通信を実行する無線通信部と、
    前記ユーザ装置からの前記パケット統計情報を受信するパケット統計情報受信部と、
    前記パケット統計情報受信部が受信した前記パケット統計情報に基づいて、当該ユーザ装置と当該基地局との状態遷移の制御に用いられる状態遷移パラメータを算定する状態遷移パラメータ算定部と、
    前記状態遷移パラメータ算定部が算定した前記状態遷移パラメータに基づいて、当該基地局の前記無線通信部の状態遷移制御を実行する状態遷移制御部とを備える
    無線通信システム。
  2. 相互に無線通信可能なユーザ装置および基地局、並びにサーバ装置を備える無線通信システムであって、
    前記ユーザ装置は、
    複数のアプリケーションを並列的に実行可能なアプリケーション実行部と、
    前記基地局と無線通信を実行する無線通信部と、
    複数の前記アプリケーションの各々が前記無線通信部を介して送受信するパケットに関連する情報を前記アプリケーション毎に取得し、前記情報に基づいてパケット統計情報を算定するパケット統計情報算定部と、
    前記パケット統計情報を前記基地局を介して前記サーバ装置に報告するパケット統計情報報告部とを備え、
    前記サーバ装置は、
    前記ユーザ装置からの前記パケット統計情報を受信するパケット統計情報受信部と、
    前記パケット統計情報受信部が受信した前記パケット統計情報に基づいて、当該ユーザ装置と前記基地局との状態遷移の制御に用いられる状態遷移パラメータを算定する状態遷移パラメータ算定部と、
    前記状態遷移パラメータ算定部が算定した前記状態遷移パラメータを前記基地局に通知する状態遷移パラメータ通知部とを備え、
    前記基地局は、
    前記ユーザ装置と無線通信を実行する無線通信部と、
    前記ユーザ装置からの前記パケット統計情報を転送するパケット統計情報転送部と、
    前記サーバ装置から通知された前記状態遷移パラメータに基づいて、当該基地局の前記無線通信部の状態遷移制御を実行する状態遷移制御部とを備える
    無線通信システム。
  3. 前記基地局の前記無線通信部は、前記ユーザ装置との間に確立されたRRCコネクションを用いて当該ユーザ装置と無線通信を実行するアクティブ状態と、前記RRCコネクションが解放され当該ユーザ装置と無線通信を実行しないアイドル状態とのいずれかの送信状態にて動作可能であり、
    前記状態遷移パラメータ算定部は、前記アクティブ状態において当該基地局が下りパケットを送信しなくなってから前記アイドル状態に遷移するまでの所要時間であるアイドル遷移タイマ値を、前記状態遷移パラメータとして算定する
    請求項1または請求項2に記載の無線通信システム。
  4. 前記状態遷移パラメータ算定部は、前記アイドル遷移タイマ値を前記ユーザ装置ごとに算定する
    請求項3に記載の無線通信システム。
  5. 前記基地局は、さらに
    前記状態遷移パラメータ算定部が算定した前記状態遷移パラメータを前記ユーザ装置に送信する状態遷移パラメータ送信部とを備え、
    前記ユーザ装置は、さらに
    前記状態遷移パラメータ送信部が送信した前記状態遷移パラメータに基づいて、当該ユーザ装置の前記無線通信部の状態遷移制御を実行する状態遷移制御部とを備える
    請求項1または請求項2に記載の無線通信システム。
  6. 前記ユーザ装置の前記無線通信部は、前記基地局からの無線受信に関し、前記基地局から送信される下りパケットを連続的に受信可能な連続受信状態、前記下りパケットを間欠的に受信可能な間欠受信状態、および前記下りパケットを受信しないアイドル状態のいずれかの受信状態にて動作可能であり、
    前記状態遷移パラメータ算定部は、前記ユーザ装置ごとに、前記連続受信状態において当該ユーザ装置が下りパケットを受信しなくなってから前記間欠受信状態に遷移するまでの所要時間である間欠受信遷移タイマ値、前記間欠受信状態において当該ユーザ装置が下りパケット受信を実行する周期である間欠受信周期、および前記間欠受信状態において1回の下りパケット受信動作が継続する時間である間欠受信継続時間の少なくともいずれかを、前記状態遷移パラメータとして算定する
    請求項5の無線通信システム。
  7. 複数のアプリケーションを並列的に実行可能なアプリケーション実行部と、
    基地局と無線通信を実行する無線通信部と、
    複数の前記アプリケーションの各々が前記無線通信部を介して送受信するパケットに関連する情報を前記アプリケーション毎に取得し、前記情報に基づいてパケット統計情報を算定するパケット統計情報算定部と、
    前記パケット統計情報を前記基地局に報告するパケット統計情報報告部とを備える
    ユーザ装置。
  8. 報告された前記パケット統計情報に基づいて算定され、前記基地局が前記ユーザ装置に送信した、当該ユーザ装置と当該基地局との状態遷移の制御に用いられる状態遷移パラメータに基づいて、当該ユーザ装置の前記無線通信部の状態遷移制御を実行する状態遷移制御部とをさらに備える
    請求項7のユーザ装置。
  9. 相互に無線通信可能なユーザ装置および基地局を備える無線通信システムにおける基地局であって、
    前記ユーザ装置と無線通信を実行する無線通信部と、
    前記ユーザ装置が実行する複数のアプリケーションの各々が送受信するパケットに関する情報に基づいて算定され、前記ユーザ装置から報告されるパケット統計情報を受信するパケット統計情報受信部と、
    前記パケット統計情報受信部が受信した前記パケット統計情報に基づいて、当該ユーザ装置と当該基地局との状態遷移の制御に用いられる状態遷移パラメータを算定する状態遷移パラメータ算定部と、
    前記状態遷移パラメータ算定部が算定した前記状態遷移パラメータに基づいて、当該基地局の前記無線通信部の状態遷移制御を実行する状態遷移制御部とを備える
    基地局。
  10. 相互に無線通信可能なユーザ装置および基地局、並びにサーバ装置を備える無線通信システムにおける基地局であって、
    前記ユーザ装置と無線通信を実行する無線通信部と、
    前記ユーザ装置が実行する複数のアプリケーションの各々が送受信するパケットに関する情報に基づいて算定され、前記ユーザ装置から報告されるパケット統計情報を前記サーバ装置に転送するパケット統計情報転送部と、
    前記パケット統計情報に基づいて前記サーバ装置が算定し前記基地局へ通知した、当該ユーザ装置と当該基地局との状態遷移の制御に用いられる状態遷移パラメータに基づいて、前記無線通信部の状態遷移制御を実行する状態遷移制御部とを備える
    基地局。
  11. ユーザ装置と無線通信可能な基地局と通信するネットワーク通信部と、
    前記ユーザ装置が実行する複数のアプリケーションの各々が送受信するパケットに関する情報に基づいて算定され、前記ユーザ装置から報告されるパケット統計情報を受信するパケット統計情報受信部と、
    前記パケット統計情報受信部が受信した前記パケット統計情報に基づいて、当該ユーザ装置と前記基地局との状態遷移の制御に用いられる状態遷移パラメータを算定する状態遷移パラメータ算定部と、
    前記状態遷移パラメータ算定部が算定した前記状態遷移パラメータを前記基地局に通知する状態遷移パラメータ通知部とを備える
    サーバ装置。
  12. 相互に無線通信可能なユーザ装置および基地局を備える無線通信システムにおける通信制御方法であって、
    前記ユーザ装置において、
    複数のアプリケーションを並列的に実行することと、
    複数の前記アプリケーションの各々が送受信するパケットに関連する情報を前記アプリケーション毎に取得し、前記情報に基づいてパケット統計情報を算定することと、
    前記パケット統計情報を前記基地局に報告することと、
    前記基地局において、
    前記ユーザ装置からの前記パケット統計情報を受信することと、
    受信された前記パケット統計情報に基づいて、当該ユーザ装置と当該基地局との状態遷移の制御に用いられる状態遷移パラメータを算定することと、
    算定された前記状態遷移パラメータに基づいて、当該基地局の状態遷移制御を実行することとを備える
    通信制御方法。
  13. 相互に無線通信可能なユーザ装置および基地局、並びにサーバ装置を備える無線通信システムであって、
    前記ユーザ装置において、
    複数のアプリケーションを並列的に実行することと、
    複数の前記アプリケーションの各々が送受信するパケットに関連する情報を前記アプリケーション毎に取得し、前記情報に基づいてパケット統計情報を算定することと、
    前記パケット統計情報を前記基地局を介して前記サーバ装置に報告することと、
    前記サーバ装置において、
    前記ユーザ装置からの前記パケット統計情報を受信することと、
    受信された前記パケット統計情報に基づいて、当該ユーザ装置と前記基地局との状態遷移の制御に用いられる状態遷移パラメータを算定することと、
    算定された前記状態遷移パラメータを前記基地局に通知することと、
    前記基地局において、
    前記ユーザ装置からの前記パケット統計情報を転送することと、
    前記サーバ装置から通知された前記状態遷移パラメータに基づいて、当該基地局の状態遷移制御を実行することとを備える
    通信制御方法。
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