JP2013196406A - 設計支援装置及び設計支援方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】設計情報から構造物の立体モデルを作成する公差解析モデル作成手段10と、前記立体モデルから、バラツキを解析する部位の構成部品情報を取得し条件設定する構成部品情報取得手段11と、前記バラツキを解析する部位の組み付けに用いる設備情報を取得し条件設定する設備情報取得手段13と、前記バラツキを解析する部位の構成部品の組み付け順序を含む工程を条件設定する工程条件設定手段14と、前記バラツキを測定する基準となる基準点を条件設定する測定点情報設定手段15と、前記条件設定された情報に基づき複数回の公差解析を行い、最大のバラツキ量を有する部位及びそのバラツキ量に寄与する各部位の寄与率を算出する公差解析手段17とが機能する。
【選択図】図2
Description
このため、組み付け後のバラツキを低減することは従来からの課題であり、その対策として、例えば、治具の基準ピンと係合する部品の基準孔の径を小さくする対策、或いは摩耗した治具の基準ピンを新たなものに交換する対策などで対応していた。
先ず、バラツキの要因を特定するため、実際の製造ラインにおいて、バラツキが大きい部品に係る複数の組み付け工程を実施し、バラツキに対し最も寄与度の大きい工程を推定する(図13のステップSt1)。
即ち、実際の製造ラインにおける各工程でバラツキの確認を行い、繰り返し組み付けを行う必要があるため、多大な工数及び時間を必要とするという課題があった。
尚、前記CPUが前記記憶装置に格納されたプログラムを実行することにより、前記公差解析手段が算出した最大のバラツキ量が許容範囲内であるか否かを判断する建付適正判断手段が機能することが望ましい。
また、前記CPUが前記記憶装置に格納されたプログラムを実行することにより、前記公差解析手段が算出したバラツキ量に対する各部位の寄与率に基づき要対策部位を決定すると共に、前記要対策部位の修正量を算出する修正部位判断手段が機能し、さらに前記公差解析手段が機能して、前記算出された修正量に基づく条件設定に基づき、最大のバラツキ量を有する部位と、そのバラツキ量に寄与する各部位の寄与率を算出することが望ましい。
このため、最大バラツキ量が許容値を超えている場合、前記寄与度に基づき、対策が必要な部位を容易に特定することができ、また対策が必要な部位に対する修正量を条件設定した上で、再度、公差解析を用いて多数回の仮想製造を行うことにより、最大バラツキ量が許容内に収まる修正量を容易に求めることができる。その結果、最も効果的な対策を求めるまでの工数及び時間を従来よりも大幅に低減することができる。
このように対策案が複数考えられる場合には、各対策案について対策部位と修正量を条件設定し、公差解析を用いて多数回の仮想製造を行うことにより、どの対策案が最も効果的にバラツキを低減することができるかを容易に知ることができる。
尚、前記条件設定された情報に基づき複数回の公差解析を行い、最大のバラツキ量を有する部位と、そのバラツキ量に寄与する各部位の寄与率を算出するステップの後、前記算出した最大のバラツキ量が許容範囲内であるか否かを判断するステップを実行することが望ましい。
また、前記条件設定された情報に基づき複数回の公差解析を行い、最大のバラツキ量を有する部位と、そのバラツキ量に寄与する各部位の寄与率を算出するステップの後、前記算出したバラツキ量に対する各部位の寄与率に基づき要対策部位を決定すると共に、前記要対策部位の修正量を算出するステップと、前記算出された修正量に基づく条件設定に基づき、最大のバラツキ量を有する部位と、そのバラツキ量に寄与する各部位の寄与率を算出するステップとを実行することが望ましい。
このため、最大バラツキ量が許容値を超えている場合、前記寄与度に基づき、対策が必要な部位を容易に特定することができ、また対策が必要な部位に対する修正量を条件設定した上で、再度、公差解析を用いて多数回の仮想製造を行うことにより、最大バラツキ量が許容内に収まる修正量を容易に求めることができる。その結果、最も効果的な対策を求めるまでの工数及び時間を従来よりも大幅に低減することができる。
このように対策案が複数考えられる場合には、各対策案について対策部位と修正量を条件設定し、公差解析を用いて多数回の仮想製造を行うことにより、どの対策案が最も効果的にバラツキを低減することができるかを容易に知ることができる。
図示する設計支援装置1は、公差解析を用いて製造バラツキの対策を特定するための処理を行う情報処理装置2と、ユーザからの各種要求を受け付ける入力装置3と、情報処理装置2が行った処理結果を出力する出力装置4とを備える。また、情報処理装置2は、LAN(Local Area Network)等のネットワークNWを介して、CAD装置5に接続されている。
また、補助記憶装置104には、設計支援に係る各機能を実現するためのプログラムが記憶されている。そして、前記各機能は、CPU100が補助記憶装置104に格納されている前記プログラムを主記憶装置101にロードして実行することにより実現される。
また、出力装置4は、液晶ディスプレイ等により構成され、情報処理装置2が出力する画像情報を出力するものである。
図2は、情報処理装置2により順に実施される各機能を示す機能ブロック図である。図2に示すように情報処理装置2においては、公差解析を行うための構造物(例えば車体)の立体モデル(3Dモデル)を作成する公差解析モデル作成手段10と、解析を行う対象部位(ユニットと称呼する)の構成部品情報を取得する構成部品情報取得手段11と、ユニットを構成する各部品情報を確認する部品情報設定手段12とを有する。
また、バラツキを測定する上で基準となる基準点および計測条件を設定する測定点情報設定手段15と、入力装置3から入力された構造物の実測値(精度)を取得する実測値取得手段16と、公差解析を多数回(例えば5000回以上)実施し、バラツキ量を算出する公差解析手段17とを有する。
このガタ量が、構造物を製造した際に発生するバラツキの一要因であり、公差解析手段17は、公差解析のモンテカルロ法を用いて数千回から数万回の仮想評価を行うことにより、前記ガタ量から発生しうる最大量のバラツキ(R1・R2)を算出するようになっている。
先ず、CPU100が補助記憶装置104に格納されているプログラムを主記憶装置101にロードして実行することにより、公差解析モデル作成手段10が機能し、ネットワークNWを介してCAD装置5から設計情報を取得し、構造物(例えば車両全体)の立体モデルを作成する(図6のステップS1)。
また、部品構成設定手段12が機能し、図7に示すユニット50を構成する部品である4枚のプレート24,25,26,27(の形状)を確認する(図6のステップS3)。
具体的には、図8(a)、図8(b)に示すように、プレート24,25は、同形状の小形プレートであり、それぞれ基準孔24a、24bと基準孔25a、25bが設けられている。また、図8(c)に示すようにプレート26は、前記プレート24,25よりも大きい中形プレートであり、基準孔26a,26bが設けられている。また、図7(d)に示すようにプレート27は、前記プレート26よりも大きい大形プレートであり、基準孔27a,27bが設けられている。
具体的には、例えば、図9に示すようにプレート24は、その基準孔24a,24bが治具の基準ピン33、34に係合され、プレート25はその基準孔25a,25bが治具の基準ピン35,36に係合されて位置合わせされる。図9において、黒丸で示す基準ピン33,36は断面円形の丸ピンであり、黒い四角で示す基準ピン34,35は断面菱形のダイヤピンである。設備情報取得手段13は、このような治具側の情報(ピン形状、直径、ピン間ピッチなど)を取得する。
具体的には、4枚のプレート24,25,26,27は、図10(a)〜10(d)に示す順番に組み付けが行われる。
即ち、先ず、図10(a)に示すようにプレート24,25を、治具を用いて重ねて配置し、打点40を接合する。プレート24,25が組み付けられると、図10(b)に示すように、その上に別の治具を用いてプレート26を配置し、打点40を接合する。
工程条件設定手段14は、このような組み付け順序を含む工程条件を設定する。
また、実測値取得手段16が機能し、プレートの基準孔の径の実測値、治具の基準ピンの摩耗量、治具の基準ピンの位置精度などの実測値が入力装置3から入力されると、それを取得し条件設定する(図6のステップS7)。
より具体的に説明すると、図11に数値で示すように各基準孔のバラツキ量が求められ、また、その中で最も大きいバラツキ量を持つ基準孔が特定される。図11に示す例では、プレート25の基準孔25aにおいて最大のバラツキ量(1.4mm)が生じていることがわかる。
具体的に例を挙げて説明すると、対策案1では、基準ピン間のピッチ、及び基準孔間のピッチをより長く形成するものとし、対策案2では、大きい部品(プレート26、27)から先に組み付けるものとし、対策案3では、寄与度が最も大きい基準ピンと次に大きい基準ピンの径を所定量だけ現行より太く形成するものとする。
修正部位判断手段19は、前記対策案1〜3ごとに要対策部位を決定し、その修正量を条件設定する。
そして、最大のバラツキ量を有する基準孔と、及びそのバラツキ量に寄与する各基準孔のバラツキの寄与率が求められると(図6のステップS9)、建付適正判断手段18が機能し、前記最大のバラツキ量が許容値を超えているか否かが再度判定される(図6のステップS10)。
また、最初のステップS10の判定において、最大のバラツキ量が許容値を超えていない場合(修正部位判断手段19が機能しなくてもよい場合)には、対策の必要がない旨の情報を出力装置4に出力する。
これにより、ディスプレイ装置などの出力装置4に、ガタツキ量を許容値内に収めるために有効な対策案が表示され、ユーザはバラツキを小さくするための対策を容易に特定することができる(図6のステップS12)。
このため、最大バラツキ量が許容値を超えている場合、前記寄与度に基づき、対策が必要な部位を容易に特定することができ、また対策が必要な部位に対する修正量を条件設定した上で、再度、公差解析を用いて多数回の仮想製造を行うことにより、最大バラツキ量が許容内に収まる修正量を容易に求めることができる。その結果、最も効果的な対策を求めるまでの工数及び時間を従来よりも大幅に低減することができる。
また、対策案が複数考えられる場合には、各対策案について対策部位と修正量を条件設定し、公差解析を用いて多数回の仮想製造を行うことにより、どの対策案が最も効果的にバラツキを低減することができるかを容易に知ることができる。
2 情報処理装置
3 入力装置
4 出力装置
5 CAD装置
10 公差解析モデル作成手段
11 構成部品情報取得手段
12 部品構成設定手段
13 設備情報取得手段
14 工程条件設定手段
15 測定点情報設定手段
16 実測値取得手段
17 公差解析手段
18 建付適正判断手段
19 修正部位判断手段
20 対策案指示手段
24 プレート(部品)
25 プレート(部品)
26 プレート(部品)
27 プレート(部品)
50 ユニット(構造物)
100 CPU
101 主記憶装置(記憶装置)
102 I/Oインタフェース
103 NWインタフェース
104 補助記憶装置(記憶装置)
Claims (8)
- 演算処理を行うCPUと、前記CPUにより実行可能なプログラムが格納される記憶装置とが具備され、前記CPUが前記記憶装置に格納されたプログラムを実行することにより、構造物を構成する部品が組み付けられた際のバラツキを低減するための対策案を特定する設計支援装置であって、
前記CPUが前記記憶装置に格納されたプログラムを実行することにより、
設計情報から前記構造物の立体モデルを作成する公差解析モデル作成手段と、前記立体モデルから、バラツキを解析する部位の構成部品情報を取得し条件設定する構成部品情報取得手段と、前記バラツキを解析する部位の組み付けに用いる設備情報を取得し条件設定する設備情報取得手段と、前記バラツキを解析する部位の構成部品の組み付け順序を含む工程を条件設定する工程条件設定手段と、前記バラツキを測定する基準となる基準点を条件設定する測定点情報設定手段と、前記条件設定された情報に基づき複数回の公差解析を行い、最大のバラツキ量を有する部位及びそのバラツキ量に寄与する各部位の寄与率を算出する公差解析手段とが機能することを特徴とする設計支援装置。 - 前記CPUが前記記憶装置に格納されたプログラムを実行することにより、
前記公差解析手段が算出した最大のバラツキ量が許容範囲内であるか否かを判断する建付適正判断手段が機能することを特徴とする請求項1に記載された設計支援装置。 - 前記CPUが前記記憶装置に格納されたプログラムを実行することにより、
前記公差解析手段が算出したバラツキ量に対する各部位の寄与率に基づき要対策部位を決定すると共に、前記要対策部位の修正量を算出する修正部位判断手段が機能し、
さらに前記公差解析手段が機能して、前記算出された修正量に基づく条件設定に基づき、最大のバラツキ量を有する部位と、そのバラツキ量に寄与する各部位の寄与率を算出することを特徴とする請求項1または請求項2に記載された設計支援装置。 - 前記修正部位判断手段は、
前記公差解析手段が算出したバラツキ量に対する各部位の寄与率に基づき、複数の対策案ごとに要対策部位を決定すると共に、前記複数の対策案ごとに要対策部位の修正量を算出し、
前記公差解析手段は、前記複数の対策案ごとに、前記算出された修正量に基づく条件設定に基づき、最大のバラツキ量を有する部位と、そのバラツキ量に寄与する各部位の寄与率を算出することを特徴とする請求項3に記載された設計支援装置。 - 演算処理を行うCPUと、前記CPUにより実行可能なプログラムが格納される記憶装置とが具備された設計支援装置において、前記CPUが前記記憶装置に格納されたプログラムを実行することにより、構造物を構成する部品が組み付けられた際のバラツキを低減するための対策案を特定する設計支援方法であって、
前記CPUが前記記憶装置に格納されたプログラムを実行することにより、
設計情報から前記構造物の立体モデルを作成するステップと、
前記立体モデルから、バラツキを解析する部位の構成部品情報を取得し条件設定するステップと、
前記バラツキを解析する部位の組み付けに用いる設備情報を取得し条件設定するステップと、
前記バラツキを解析する部位の構成部品の組み付け順序を含む工程を条件設定するステップと、
前記バラツキを測定する基準となる基準点を条件設定するステップと、
前記条件設定された情報に基づき複数回の公差解析を行い、最大のバラツキ量を有する部位と、そのバラツキ量に寄与する各部位の寄与率を算出するステップとを実行することを特徴とする設計支援方法。 - 前記条件設定された情報に基づき複数回の公差解析を行い、最大のバラツキ量を有する部位と、そのバラツキ量に寄与する各部位の寄与率を算出するステップの後、
前記算出した最大のバラツキ量が許容範囲内であるか否かを判断するステップを実行することを特徴とする請求項5に記載された設計支援方法。 - 前記条件設定された情報に基づき複数回の公差解析を行い、最大のバラツキ量を有する部位と、そのバラツキ量に寄与する各部位の寄与率を算出するステップの後、
前記算出したバラツキ量に対する各部位の寄与率に基づき要対策部位を決定すると共に、前記要対策部位の修正量を算出するステップと、
前記算出された修正量に基づく条件設定に基づき、最大のバラツキ量を有する部位と、そのバラツキ量に寄与する各部位の寄与率を算出するステップとを実行することを特徴とする請求項5または請求項6に記載された設計支援方法。 - 前記算出したバラツキ量に対する各部位の寄与率に基づき要対策部位を決定すると共に、前記要対策部位の修正量を算出するステップにおいて、
前記算出したバラツキ量に対する各部位の寄与率に基づき、複数の対策案ごとに要対策部位を決定すると共に、前記複数の対策案ごとに要対策部位の修正量を算出し、
前記算出された修正量に基づく条件設定に基づき、最大のバラツキ量を有する部位と、そのバラツキ量に寄与する各部位の寄与率を算出するステップにおいて、
前記複数の対策案ごとに、前記算出された修正量に基づく条件設定に基づき、最大のバラツキ量を有する部位と、そのバラツキ量に寄与する各部位の寄与率を算出することを特徴とする請求項7に記載された設計支援方法。
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