JP2013196151A - 地形画像処理装置、地形画像処理方法、地形画像処理プログラム及びそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体、並びに地形画像データ及び地形図データ - Google Patents

地形画像処理装置、地形画像処理方法、地形画像処理プログラム及びそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体、並びに地形画像データ及び地形図データ Download PDF

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Taro Yajima
太郎 矢島
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Abstract

【課題】 リモートセンシング技術により作成されたDEMデータ等の地形画像データから、原画像データが本来有する地形成分の情報を失うことなくノイズ成分のみを有効に除去することのできる地形画像処理装置を提供する。
【解決手段】 地形画像処理装置100は、DEMデータをラスタデータに変換し(S200)、得られたDEMラスタデータに対して、まず、面的フィルタ処理を行い(S300)、次いで、線形フィルタ処理を行う(ステップS400)。そして、得られたノイズ除去済みのDEMラスタデータを利用して地形解析データを生成する(ステップS500)。
【選択図】図2

Description

本発明は、地形画像処理装置及び地形画像処理方法に関する。詳しくは、リモートセンシング技術により作成されたDEMデータ等の地形画像データから、原画像データが本来有する地形成分の情報を失うことなくノイズ成分のみを有効に除去することのできる地形画像処理装置及び地形画像処理方法に関する。
DEM(Digital Elevation Model:数値標高モデル)は、一定の格子間隔で標高を表示したデジタル地形情報であり、GIS(Geographic Information System:地理情報システム)等において、コンピュータ上で立体地図を作成する際の基礎データ等として利用されてきた。DEMは測量によっても作成されるが、近年、人工衛星の進歩とともにリモートセンシング技術により作成されたDEMデータが地球規模で提供されるようになり、地球上の任意地点の高精度な地形解析が可能になった。これに伴い、DEMを利用した地質解析も行われるようになり、DEMデータから作成した傾斜量図を用いた地質構造解析や金属鉱床探査、更には地滑り防災や火山災害予測等への応用も期待されている(例えば、非特許文献1参照)。
しかし、リモートセンシング技術により作成されたDEMデータには、衛星軌道の揺らぎやジオイドによる揺らぎ、衛星姿勢の乱れによる揺らぎ等により生じた標高の揺らぎが各種のノイズ(例えば、揺らぎノイズ、スパイクノイズ、画像継ぎ目ノイズ等)として含まれており、これらのノイズ成分が除去できなければ正確な地形情報や地質情報を得ることができない。DEMデータのノイズ成分除去法としては、面的フィルタを利用して面的に平滑化する方法が一般的であるが、面的に平滑化することにより必要なデータまでが平滑化されてしまうという欠点がある。そこで、先に本発明者等は、DEMデータを行と列に分け線形フィルタを適用してDEMのノイズ部分のみを除去する方法を提案した(例えば、非特許文献2参照)。
井上誠、矢島太郎、「リモートセンシングデータによるDEMから作成した傾斜量図と地質図との対比について」、資源素材学会春季大会講演集、2010年、(I)資源編、3308 井上誠、矢島太郎、「SRTM90mDEMに対してのフィルター効果について−利点と欠点−」、資源素材学会春季大会講演集、2011、(I)資源編、A12−1
かかる線形フィルタによるノイズ成分除去法によれば、例えばSRTM(Shuttle Radar Topography Mission)により取得されたDEMデータ等のように比較的ノイズ波長の大きいDEMデータについては、ある程度良好なノイズ除去効果を得ることができるが、例えばASTER(Advanced Spaceborne Thermal Emission and Reflection radiometer)により取得されたDEMデータ等のように比較的ノイズ波長が小さく微細なノイズ成分を含むDEMデータについては、ノイズ成分を有効に除去することができないという問題があった。
本発明は、上記従来技術の有する問題点に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、リモートセンシング技術により作成されたDEMデータ等の地形画像データから、原画像データが本来有する地形成分の情報を失うことなくノイズ成分のみを有効に除去することのできる地形画像処理装置及び地形画像処理方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、ASTERにより取得されたDEMデータ等の比較的ノイズ波長が小さく微細なノイズを含む地形画像データのノイズ成分を有効に除去することのできる地形画像処理装置及び地形画像処理方法を提供することにある。
本発明の上記目的は、下記の手段によって達成される。
(1)即ち、本発明は、地形画像データに面的フィルタ処理及び線形フィルタ処理を施してノイズ成分を除去するノイズ除去手段を有することを特徴とする、地形画像処理装置である。
(2)本発明はまた、前記ノイズ除去手段は、前記地形画像データに対して、まず前記面的フィルタ処理を施し、次いで前記線形フィルタ処理を施すことを特徴とする、(1)に記載の地形画像処理装置である。
(3)本発明はまた、前記面的フィルタ処理は、中央値フィルタ又は加重移動平均フィルタを用いることを特徴とする、(1)又は(2)に記載の地形画像処理装置である。
(4)前記面的フィルタ処理は、中央データの加重係数が周辺データの加重係数より小さい加重係数を利用した加重移動平均フィルタを用いることを特徴とする、(1)〜(3)のいずれか1つに記載の地形画像処理装置である。
(5)本発明はまた、前記線形フィルタ処理は、地形画像データに行単位及び列単位で線形フィルタ処理を施して得られた結果を平均するものである、(1)〜(4)のいずれか1つに記載の地形画像処理装置である。
(6)本発明はまた、前記線形フィルタ処理は、適応化平滑化フィルタ(Kawata−Minami法)又は2次・3次多項式適合平滑化フィルタ(Savitzky−Golay法)を用いることを特徴とする、(1)〜(5)のいずれか1つに記載の地形画像処理装置である。
(7)本発明はまた、前記ノイズ除去手段により得られた地形画像データを用いて地形解析データを生成する地形解析データ生成手段を更に有する、(1)〜(6)のいずれか1つに記載の地形画像処理装置である。
(8)本発明はまた、前記地形画像データは、DEM(DigitalElevationModel)データである、(1)〜(7)のいずれか1つに記載の地形画像処理装置である。
(9)本発明はまた、前記地形画像データは、ASTER(Advanced Spaceborne Thermal Emission and Reflection radiometer)により取得されたDEM(Digital Elevation Model)データである、(1)〜(8)のいずれか1つに記載の地形画像処理装置である。
(10)更に、本発明は、地形画像データに面的フィルタ処理及び線形フィルタ処理を施してノイズ成分を除去するノイズ除去ステップを有することを特徴とする、地形画像処理方法である。
(11)更に、本発明は、地形画像データに面的フィルタ処理及び線形フィルタ処理を施してノイズ成分を除去するノイズ除去ステップを地形画像処理装置に実行させることを特徴とする、地形画像処理プログラムである。
(12)更に、本発明は、地形画像データに面的フィルタ処理及び線形フィルタ処理を施してノイズ成分を除去するノイズ除去ステップを地形画像処理装置に実行させることを特徴とする地形画像処理プログラムを記録した、コンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
(13)更に、本発明は、面的フィルタ処理及び線形フィルタ処理によりノイズ成分が除去されてなる、地形画像データである。
(14)更に、本発明は、面的フィルタ処理及び線形フィルタ処理によりノイズ成分が除去された地形画像データを用いて生成された、地形図データである。
本発明の地形画像処理装置及び地形画像処理方法によれば、地形画像データに面的フィルタ処理及び線形フィルタ処理を施してノイズ成分を除去するので、原画像データが本来有する地形成分の情報を全く失うことなく、ノイズ成分のみを顕著に軽減させることができる。
また、発明の地形画像処理装置及び地形画像処理方法によれば、前記地形画像データに対して、まず前記面的フィルタ処理を施し、次いで前記線形フィルタ処理を施すので、SRTMにより取得されたDEMデータ等の比較的ノイズ波長の大きい地形画像データばかりでなく、従来ノイズ除去が困難であったASTERにより取得されたDEMデータ等の比較的ノイズ波長が小さく微細なノイズを含む地形画像データのノイズ成分を有効に除去することができる。
本発明の実施形態にかかる地形画像処理装置100の構成の一例を示すブロック図である。 本実施形態における地形画像処理装置100の画像処理の手順を示すフローチャートである。 本実施形態における地形画像処理装置100の面的フィルタ処理に好適な、3×3データ範囲の加重移動平均フィルタに使用する加重係数の一例を示している。 SRTMDEMデータから作成した陰影図である。 ASTERDEMデータから作成した陰影図である。 フィルタ処理を施していないSRTMDEMデータから作成した傾斜量図ネガ画像の一例を示す図である。 SRTMDEMデータに適応化平滑化フィルタ(Kawata−Minami法)処理を施して得られたDEMデータから作成した傾斜量図ネガ画像の一例を示す図である。 SRTMDEMデータに加重移動平均フィルタ処理を施した後適応化平滑化フィルタ(Kawata−Minami法)処理を施して得られたDEMデータから作成した傾斜量図ネガ画像の一例を示す図である。 図6〜8と同じ地区の地質図である。 ASTERDEMデータに適応化平滑化フィルタ(Kawata−Minami法)処理を施して得られたDEMデータから作成した傾斜量図ネガ画像の一例を示す図である。 ASTERDEMデータに加重移動平均フィルタ処理を施して得られたDEMデータから作成した傾斜量図ネガ画像の一例を示す図である。 ASTERDEMデータに適応化平滑化フィルタ(Kawata−Minami法)処理を施した後加重移動平均フィルタ処理を施して得られたDEMデータから作成した傾斜量図ネガ画像の一例を示す図である。 ASTERDEMデータに加重移動平均フィルタ処理を施した後適応化平滑化フィルタ(Kawata−Minami法)処理を施して得られたDEMデータから作成した傾斜量図ネガ画像の一例を示す図である。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態にかかる地形画像処理装置100の構成の一例を示すブロック図である。
本実施形態に係る地形画像処理装置100は、パーソナルコンピュータ等の汎用のコンピュータであり、図1に示すように、地形画像処理装置100は、CPU110、ROM120、RAM130、ハードディスク140、入力装置150、ディスプレイ160、データ入出力インタフェース170、およびバス180を有する。
CPU110は、制御と演算の各種処理を行う。ROM120は各種プログラムを記憶し、RAM130は作業領域として一時的にデータを記憶し、ハードディスク140は各種プログラムやデータを記憶する。ディスプレイ150は、各種の表示を行う。入力装置160は、キーボードやマウス等であり、各種の入力を行うために使用される。データ入出力インタフェース170は、直接又はネットワーク等を介して他の機器と通信するためのインタフェースである。上記各部は、信号をやり取りするためのバス18で相互に接続されている。
本実施形態において、地形画像処理装置100は後述する所定の動作を行うが、このための地形画像処理装置100の動作を制御するプログラムは、ROM120またはハードディスク140に格納されており、動作開始の際にCPU110によりRAM130に読み出されて実行される。
次に、本実施形態に係る地形画像処理装置100の作動について説明する。図2は、本実施形態における地形画像処理装置100の画像処理の手順を示すフローチャートである。
図2において、地形画像処理装置100は、まず、ステップS100において、データ入出力インタフェース170を介してDEMデータの入力があるまで待機し(S100のNO)、DEMデータの入力があると(S100のYES)、ステップS200に進み、DEMデータをラスタデータに変換する。
そして、ステップS300に進んで、得られたDEMラスタデータに対して面的フィルタ処理を行う。本実施形態の面的フィルタ処理において利用可能な面的フィルタとしては、中央値フィルタ、加重移動平均フィルタ等が挙げられ、地形条件やノイズの状態等によりこれらの1つ又は2以上を適宜選択して利用することができるが、これらの中では、特に加重移動平均フィルタが好適に利用される。また、データ範囲についても、地形条件等により適宜変化させて適用することができる。
図3は、本実施形態における地形画像処理装置100の面的フィルタ処理に好適な、3×3データ範囲の加重移動平均フィルタに使用する加重係数の一例を示している。ASTERDEMデータのように細かい起伏ノイズを有するデータに対しては、図3に示すように中央データの加重係数が周辺データの加重係数より小さい加重係数を利用する面的フィルタが有効である。
次に、地形画像処理装置100は、ステップS400に進んで、ステップS300で面的フィルタ処理がなされたDEMラスタデータに対して線形フィルタ処理を行う。ここで、線形フィルタは、通常時系列データに対して利用されるノイズフィルタであり、本実施形態の線形フィルタ処理においては、DEMデータの行または列単位を時系列データと見なして線形フィルタ処理を行い、行単位及び列単位の処理により作成されたDEMデータから同じ地点のデータを平均してその地点の処理データとするものである。本実施形態の線形フィルタ処理において利用される線形フィルタとしては、適応化平滑化フィルタ(Kawata−Minami法)、2次・3次多項式適合平滑化フィルタ(Savitzky−Golay法)等が挙げられ、地形条件等によりこれらの1つ又は2以上を適宜選択して利用することができるが、これらの中では、特に、適応化平滑化フィルタ(Kawata−Minami法)及び2次・3次多項式適合平滑化フィルタ(Savitzky−Golay法)が好適に利用される。適応化平滑化フィルタ(Kawata−Minami法)は、移動平均法の1つであり、サンプリング区間を設定し、区間内の分散値で区間平均を用いるか原データを用いるかを判断しながら計算するもので、ピークの値を変化させることなくノイズ成分のみを除去することができる。また、2次・3次多項式適合平滑化フィルタ(Savitzky−Golay法)もまた、移動平均法の1つであるが、全データが不確かである場合(誤差の認定が困難な場合)に利用されるコンボルーションフィルタ(正規化フィルタ)であり、データ区間を設定して区間内のデータに重み付けした後、最小2乗法で多項式を近似して求める点の最適な値を近似多項式から求める方法である。
なお、本実施形態におけるノイズ除去処理は、DEMデータに対して面的フィルタ処理(S300)と線形フィルタ処理(S400)を何れの順序で処理するものであってもよいし、何れか一方又は両方を複数回処理するものであってもよい。面的フィルタ処理と線形フィルタ処理の順序や処理回数は、地形条件やノイズの状態等により適宜選択されるが、特に、ASTERDEMデータのような比較的ノイズ波長が小さく微細なノイズ成分を含むDEMデータに対しては、好ましくは、両処理を少なくとも1回ずつ、最初に面的フィルタ処理、次に線形フィルタ処理の順序で行うのがよい。
図4及び図5は、同じ範囲(東経38°00'−38°15'、南緯15°45'−16°00')のSRTMDEMデータ及びASTERDEMデータからそれぞれ作成した陰影図である。図4及び図5から明らかなとおり、両者のDEMデータにはノイズ特性に大きな違いがあり、図4のSRTMDEMデータによる陰影図では、大きな起伏以外は平滑な曲面で表現されているが、図5のASTERDEMデータによる陰影図では、大きな起伏以外にも小さな凸凹が多数見られる。このように、SRTMDEMデータのような比較的ノイズ波長の大きいDEMデータでは、線形フィルタを施すことにより、原画像データが本来有する地形成分の情報を全く失うことなく、ノイズ成分のみを効果的に除去することができる。これに対して、ASTERDEMデータのような比較的ノイズ波長が小さく微細なノイズ成分を含むDEMデータでは、線形フィルタを施しても線形フィルタによっては微細なノイズが除去されないため、まず面的フィルタを施して微細なノイズを除去した後で、線形フィルタを施して全体のノイズを除去することにより、比較的ノイズ波長の大きいDEMデータと同じように、原画像データ本来の地形成分を失わずに効果的にノイズ成分を除去するという線形付フィルタの利点を生かしたノイズ除去処理を実現することが可能となるものである。
次いで、地形画像処理装置100は、ステップS500に進み、ステップS300〜S400でノイズが除去されたDEMラスタデータを利用して地形解析データを生成する。本実施形態で適用の可能な地形解析データとしては、起伏量、開析度、平均高度、標準編纂、分散、接峰面高度、接谷面高等が挙げられる。
そして、ステップS600に進んで、得られた地形解析データをディスプレイ160に表示し、又はデータ入出力インタフェースを介して外部機器に出力して、当該画像処理を終了する。
図6〜図8は、同じ範囲(東経22°−24°、南緯26°−28°)のSRTM90mDEMデータに対して、本実施形態にかかる地形画像処理により各種条件でフィルタ処理を施して得られたDEMデータから作成した傾斜量図ネガ画像であり、図9は、同じ地区の地質図である。
図6は、フィルタ処理を施していない上記SRTMDEMデータから作成した傾斜量図である。図6から明らかなとおり、フィルタ処理なしの画像では、北西−南東及び北東−南西方向の衛星軌道の違いによるノイズが明瞭に見られ、左下の範囲においては等高線を確認することができない。
図7は、上記SRTMDEMデータに15データ区間で適応化平滑化フィルタ(Kawata−Minami法)処理を施して得られたDEMデータから作成した傾斜量図である。図7から明らかなとおり、線形フィルタを施した画像では、衛星軌道の違いによる濃度差は消え、左下の平坦部において等高線を確認することができるが、右下に見られる湖Aの形状が平滑化されて変形していることが分かる。
図8は、上記SRTMDEMデータに図3に示した3×3の加重係数による加重移動平均フィルタ処理を施した後、15データ区間で適応化平滑化フィルタ(Kawata−Minami法)処理を施して得られたDEMデータから作成した傾斜量図である。図8から明らかなとおり、面的フィルタと線形フィルタを併用して処理したDEMデータを用いて作成した傾斜量図では、衛星軌道の違いによるノイズはほぼ完全に消えており、左下から左上にかけての平地部において綺麗な等高線を確認することができる。また、図6に見られる湖Aの形状は、図8ではフィルタ処理後もほとんど変形することなくその形状を確認することができる。これは、ノイズ成分の除去はできているが、地形情報を変形させることなくノイズ除去ができたことを示している。さらに、図9の地質図に見られる西北西−東南東方向の線状に見られる岩脈の構造も図8で判読することができ、地質岩体の分布も傾斜量図の色及び文様の違いから判読することができる。
図10〜図13は、図6〜図8と同じ範囲(東経22°−24°、南緯26°−28°)のASTER10mDEMデータに対して、本実施形態にかかる地形画像処理により各種条件でフィルタ処理を施して得られたDEMデータから作成した傾斜量図ネガ画像である。
図10は、上記ASTERDEMデータに15データ区間で適応化平滑化フィルタ(Kawata−Minami法)処理を施して得られたDEMデータから作成した傾斜量図である。図10から明らかなとおり、線形フィルタ処理のみでは、ASTERDEMのノイズ除去が十分ではなく、軌道ノイズが残り、全体的に明瞭さがかけている。
図11は、上記ASTERDEMデータに図3に示した3×3の加重係数による加重移動平均フィルタ処理を施して得られたDEMデータから作成した傾斜量図である。図11から明らかなとおり、面的フィルタ処理のみの画像でも図10と同様にノイズ除去が十分に行われていない。
図12は、上記ASTERDEMデータに15データ区間で適応化平滑化フィルタ(Kawata−Minami法)処理を施した後、図3に示した3×3の加重係数による加重移動平均フィルタ処理を施して得られたDEMデータから作成した傾斜量図である。図12から明らかなとおり、線形フィルタ処理後に面的フィルタ処理したものでは、まだ軌道ノイズが残り、明瞭さに欠けた画像が得られる。
図13は、上記ASTERDEMデータに図3に示した3×3の加重係数による加重移動平均フィルタ処理を施した後、15データ区間で適応化平滑化フィルタ(Kawata−Minami法)処理を施して得られたDEMデータから作成した傾斜量図である。図13から明らかなとおり、面的フィルタ処理後に線形フィルタ処理したものでは、ほぼ軌道ノイズは消えて全体的にコントラストのついた明瞭な画像が得られる。
上記のとおり、SRTMDEMデータでは、図7及び図8に示すように、線形フィルタのみでもある程度のノイズ除去ができるが、細かい起伏のノイズを有するASTERDEMデータでは、面フィルタ処理により細かい起伏ノイズを除去した後に線形フィルタ処理を行わなければ、細かい起伏ノイズ及び軌道ノイズの除去はできない。
尚、本発明の地形画像処理装置および地形画像処理方法は、上記した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
本発明による地形画像処理装置および地形画像処理方法は、上記各手順を実行するための専用のハードウエア回路によっても、また、上記各手順を記述したプログラムをCPUが実行することによっても実現することができる。後者により本発明を実現する場合、地形画像処理装置を動作させる上記プログラムは、CD−ROMやDVD−ROM等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体によって提供されてもよいし、インターネット等のネットワークを介してオンラインで提供されてもよい。この場合、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されたプログラムは、通常、ROMやハードディスク等に転送され記憶される。また、このプログラムは、たとえば、単独のアプリケーションソフトとして提供されてもよいし、地形画像処理装置の一機能としてその装置のソフトウエアに組み込んでもよい。
上述したように、本発明の地形画像処理装置及び地形画像処理方法は、原画像データが本来有する地形成分情報を失うことなくノイズ成分のみを顕著に軽減させることができるので、傾斜量、起伏量、開析度、平均高度、標準編纂、分散、接峰面高度、接谷面高等の地形解析や地質解析等に利用した場合極めて有用である。
100 地形画像処理装置
110 CPU
120 ROM
130 RAM
140 ハードディスク
150 入力装置
160 ディスプレイ
170 データ入出力インタフェース
180 バス

Claims (14)

  1. 地形画像データに面的フィルタ処理及び線形フィルタ処理を施してノイズ成分を除去するノイズ除去手段を有することを特徴とする、地形画像処理装置。
  2. 前記ノイズ除去手段は、前記地形画像データに対して、まず前記面的フィルタ処理を施し、次いで前記線形フィルタ処理を施すことを特徴とする、請求項1に記載の地形画像処理装置。
  3. 前記面的フィルタ処理は、中央値フィルタ又は加重移動平均フィルタを用いることを特徴とする、請求項1又は2に記載の地形画像処理装置。
  4. 前記面的フィルタ処理は、中央データの加重係数が周辺データの加重係数より小さい加重係数を利用した加重移動平均フィルタを用いることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の地形画像処理装置。
  5. 前記線形フィルタ処理は、地形画像データに行単位及び列単位で線形フィルタ処理を施して得られた結果を平均するものである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の地形画像処理装置。
  6. 前記線形フィルタ処理は、適応化平滑化フィルタ(Kawata−Minami法)又は2次・3次多項式適合平滑化フィルタ(Savitzky−Golay法)を用いることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の地形画像処理装置。
  7. 前記ノイズ除去手段により得られた地形画像データを用いて地形解析データを生成する地形解析データ生成手段を更に有する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の地形画像処理装置。
  8. 前記地形画像データは、DEM(Digital Elevation Model)データである、請求項1〜7のいずれか1項に記載の地形画像処理装置。
  9. 前記地形画像データは、ASTER(Advanced Spaceborne Thermal Emission and Reflection radiometer)により取得されたDEM(Digital Elevation Model)データである、請求項1〜8のいずれか1項に記載の地形画像処理装置。
  10. 地形画像データに面的フィルタ処理及び線形フィルタ処理を施してノイズ成分を除去するノイズ除去ステップを有することを特徴とする、地形画像処理方法。
  11. 地形画像データに面的フィルタ処理及び線形フィルタ処理を施してノイズ成分を除去するノイズ除去ステップを地形画像処理装置に実行させることを特徴とする、地形画像処理プログラム。
  12. 地形画像データに面的フィルタ処理及び線形フィルタ処理を施してノイズ成分を除去するノイズ除去ステップを地形画像処理装置に実行させることを特徴とする地形画像処理プログラムを記録した、コンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  13. 面的フィルタ処理及び線形フィルタ処理によりノイズ成分が除去されてなる、地形画像データ。
  14. 面的フィルタ処理及び線形フィルタ処理によりノイズ成分が除去された地形画像データを用いて生成された、地形図データ。
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