JP2013195650A - 偏向装置 - Google Patents

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Tokuo Fujitsuka
徳夫 藤塚
Takashi Ozaki
貴志 尾崎
Isao Aoyanagi
勲 青柳
Kanae Murata
香苗 村田
Keiichi Shimaoka
敬一 島岡
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Abstract

【課題】偏向装置において、応答性を損なうことなく、信頼性および耐久性を向上する技術を提供する。
【解決手段】本明細書では、偏向装置を開示する。その偏向装置は、基板と、基板から間隔を隔てて支持されており傾動軸周りに傾動可能な傾動板と、反射部支持柱を介して傾動板に固定された反射部を備えている。その偏向装置では、傾動板との接合部分における反射部支持柱の断面形状が、傾動軸に沿う方向の長さに比べて傾動軸に直交する方向の長さが長く形成されている。
【選択図】 図1

Description

本明細書は、偏向装置に関する。
特許文献1に、基板と、基板から間隔を隔てて支持されており、傾動軸周りに傾動可能な傾動板と、反射部支持柱を介して傾動板に固定された反射部を備える偏向装置が開示されている。この偏向装置では、駆動手段によって傾動板を基板に対して傾動させることで、反射部の角度を調整する。
特開2011−123363号公報
上記のような偏向装置では、傾動板を傾動させると、傾動板の外縁が基板に衝突して、傾動板、反射部支持柱および反射部に衝撃荷重が作用する。繰り返し衝撃荷重が作用すると、傾動板と反射部支持柱の接合部分に剥離が発生し、この剥離が傾動軸に直交する方向へ進展していく。傾動板と反射部支持柱の接合部分が完全に剥離してしまうと、反射膜が無くなってしまうので、反射のオン/オフ制御ができなくなってしまう。
上記のような剥離に起因する偏向装置の故障を抑制し、偏向装置の信頼性および耐久性を向上するためには、反射部支持柱の断面形状を太く形成して、反射部支持柱と傾動板の接合部分の面積を大きくすることが有効である。しかしながら、反射部支持柱の断面形状を太く形成すると、それだけ反射部支持柱の重量が増大する。傾動板と反射部支持柱と反射部は一体的に傾動するから、反射部支持柱の重量が増大すると、傾動板を傾動軸周りに傾動させる際の慣性モーメントが増大し、偏向装置の応答性を低下させてしまう。このような偏向装置では、オン/オフ制御だけでなく、オンとオフのデューティ比による階調制御が求められるので、応答性の低下は階調制御の階調数を制限してしまうというデメリットに繋がる。偏向装置において、応答性を損なうことなく、信頼性および耐久性を向上する技術が期待されている。
本明細書は上記課題を解決する技術を提供する。本明細書では、偏向装置において、応答性を損なうことなく、信頼性および耐久性を向上する技術を提供する。
本明細書では、偏向装置を開示する。その偏向装置は、基板と、基板から間隔を隔てて支持されており傾動軸周りに傾動可能な傾動板と、反射部支持柱を介して傾動板に固定された反射部を備えている。その偏向装置では、傾動板との接合部分における反射部支持柱の断面形状が、傾動軸に沿う方向の長さに比べて傾動軸に直交する方向の長さが長く形成されている。
上記の偏向装置では、反射部支持柱と傾動板との接合面が、傾動軸に直交する方向に長く形成されている。このような構成とすることによって、基板と傾動板が繰り返し衝突する場合でも、反射部支持柱と傾動板の接合部分を剥離しにくくすることができる。加えて、上記の偏向装置では、反射部支持柱と傾動板との接合面が、傾動軸に沿う方向に短く形成されている。このような構成とすることによって、反射部支持柱の重量増加を抑制することができる。上記の偏向装置によれば、応答性を損なうことなく、信頼性および耐久性を向上することができる。
上記の偏向装置では、反射部が、電磁波を反射可能なミラーであることが好ましい。
上記の偏向装置によれば、可視光等の電磁波を反射する光偏向装置を実現することができる。
上記の偏向装置は、傾動板の形状が、傾動軸に直交する方向の長さに比べて傾動軸に沿う方向の長さが長く形成されていることが好ましい。
傾動板の傾動軸に直交する方向の長さを短くすると、傾動板の傾動角度を大きく取ることができるという利点がある。また、傾動板の形状を、傾動軸に直交する方向の長さに比べて傾動軸に沿う方向の長さが長くなるように形成することで、傾動軸周りの慣性モーメントを低減して、傾動板を高速で駆動することが可能となる。しかしながら、傾動板が基板に衝突する際の衝撃荷重も大きくなってしまい、反射部支持柱と傾動板の接合部分が剥離しやすくなってしまう。上記の偏向装置によれば、反射部支持柱と傾動板との接合面が傾動軸に直交する方向に長く形成されているので、反射部支持柱と傾動板の接合部分の剥離を抑制しつつ、傾動板の傾動角度を大きく取り、かつ傾傾動板を高速で駆動することが可能となる。
上記の偏向装置では、反射部の形状が、傾動軸に直交する方向の長さに比べて傾動軸に沿う方向の長さが長く形成されていることが好ましい。
反射部の形状を、傾動軸に直交する方向の長さに比べて傾動軸に沿う方向の長さが長くなるように形成することで、傾動軸周りの慣性モーメントを低減して、傾動板を高速で駆動することが可能となる。しかしながら、傾動板が基板に衝突する際の衝撃荷重も大きくなってしまい、反射部支持柱と傾動板の接合部分が剥離しやすくなってしまう。上記の偏向装置によれば、反射部支持柱と傾動板との接合面が傾動軸に直交する方向に長く形成されているので、反射部支持柱と傾動板の接合部分の剥離を抑制しつつ、傾動板を高速で駆動することが可能となる。
上記の偏向装置では、傾動板に傾動軸に沿って並べて配置された一対の開口が形成されており、一対の開口に対応して配置された基板から伸びる一対の支持柱と、支持柱から傾動板の傾動軸に沿う方向の端部に向けて伸びており支持柱と傾動板の開口の縁を接続する一対の支持梁によって傾動板が支持されており、反射部支持柱が、傾動板の一対の開口の間に配置されていることが好ましい。
傾動板の開口の内側に配置された支持柱と支持梁によって傾動板を支持する構成とすると、限られたスペース内で傾動板、支持梁および支持柱を配置することができ、偏向装置を小型化することができる。加えて、一対の支持柱と一対の支持梁によって傾動板を支持する構成とすると、傾動板の残留歪に起因する支持梁の座屈を抑制することができ、設計時の想定通りに偏向装置を動作させることができる。しかしながら、このような構成とする場合、傾動板に一対の開口が形成されるため、反射部支持柱と傾動板の接合面を広く確保することが困難となる。上記の偏向装置では、傾動板との接合部分における反射部支持柱の断面形状が、傾動軸に沿う方向の長さに比べて傾動軸に直交する方向の長さが長く形成されているので、傾動軸に沿って並べて配置された一対の開口の間に無理なく反射部支持柱を配置することができる。反射部支持柱と傾動板の接合部分の剥離を抑制しつつ、傾動板を高速で駆動することが可能となる。
上記の偏向装置では、傾動板が、導電層を絶縁層で挟み込んだ三層構造を有することが好ましい。
傾動板が導電層を絶縁層で挟み込んだ三層構造を有する場合、傾動板に反りを生じやすい。しかしながら、上記の偏向装置では、反射部支持柱が、傾動板の傾動軸に直交する方向の反りを抑制する補強部材としての役割を果たす。このような構成とすることで、傾動板の傾動軸に沿う方向の反りを抑制することができる。
本明細書が開示する技術によれば、偏向装置において、応答性を損なうことなく、信頼性および耐久性を向上することができる。
光偏向装置10の平面図である。 光偏向装置10の可動構造体14を上方から平面視した横断面図である。 光偏向装置10について図2のA−A断面で見た縦断面図である。 光偏向装置10について図2のB−B断面で見た縦断面図である。 光偏向装置10の製造プロセスを示す図である。 光偏向装置10の製造プロセスを示す図である。 光偏向装置10の製造プロセスを示す図である。 光偏向装置10の製造プロセスを示す図である。 光偏向装置10の製造プロセスを示す図である。
好ましい実施例の特徴を最初に列記する。
(特徴1)基板に固定電極が形成されており、傾動板に可動電極が形成されている。
以下では図1−図4を参照しながら、実施例1に係る光偏向装置10について説明する。光偏向装置10は、基板12と、可動構造体14と、ミラー構造体16を備えている。光偏向装置10は半導体製造プロセスを利用して製造される、MEMSデバイスである。
基板12は、シリコンウェハ11に形成されている。基板12は、中継電極部18と、一対の固定電極部20、22を備えている。中継電極部18は、基板12の上面に形成されており、基板12の端部から中央に向けて伸びている。固定電極部20、22は、基板12の上面に形成されており、中継電極部18を間に挟んで配置されている。図4に示すように、中継電極部18は、周囲を絶縁膜24で覆われた中継電極18aを備えている。図3に示すように、固定電極部20は、周囲を絶縁膜24で覆われた固定電極20aを備えている。固定電極部22は、周囲を絶縁膜24で覆われた固定電極22aを備えている。図2に示すように、固定電極20a、22aは、基板12を上方から平面視したときに、長方形状となるように形成されている。中継電極18a、固定電極20a、22aは、いずれも導電性を付与されたポリシリコンからなる。絶縁膜24は酸化シリコンからなる。中継電極18a、固定電極20a、22aは、互いに絶縁されている。図1に示すように、中継電極18aは、基板12の上面に露出した可動電極端子18bと導通している。固定電極20aは、基板12の上面に露出した固定電極端子20bと導通している。固定電極22aは、基板12の上面に露出した固定電極端子22bと導通している。
図2に示すように、可動構造体14は、一対の支持柱26a、26bと、一対の支持梁28a、28bと、傾動板32を備えている。傾動板32は、可動構造体14を上方から平面視したときに、長方形状となるように形成されている。傾動板32には、支持柱26a、26bおよび支持梁28a、28bと干渉しないように、開口30a,30bが形成されている。傾動板32の長辺部には、可動電極部34,36が形成されている。傾動板32は、一方の可動電極部34が固定電極部20と対向し、他方の可動電極部36が固定電極部22と対向するように、配置されている。支持柱26a、26bは、基板12の上面から上方に向けて伸びており、傾動板32に形成された開口30a,30bに達している。支持梁28a,28bは、傾動板32の長手方向に沿って開口30a,30b内を伸びており、支持柱26a、26bの上端と傾動板32を連結している。支持柱26aおよび支持梁28aと、支持柱26bおよび支持梁28bは、傾動板32の中心を挟んで対称な位置に配置されている。傾動板32は、支持柱26a,26bと支持梁28a,28bによって、基板12から浮いた状態で支持されている。
支持梁28a,28bは、何れも細長い形状に形成されている。支持梁28a,28bに沿う方向の傾動軸X(図2参照)周りのトルクが傾動板32に作用すると、傾動板32を支持する支持梁28a,28bがねじれ変形して、傾動板32は傾動軸X周りに傾動する。
図3、図4に示すように、支持柱26a,26b、支持梁28a,28b、傾動板32は、何れも導電層38と、導電層38の周囲を覆う絶縁膜40を備えている。支持柱26a,26b、支持梁28a,28b、傾動板32において、導電層38は継ぎ目無く一体的に形成されており、それぞれの導電層38は略同電位に保たれている。導電層38は、導電性を付与されたポリシリコンからなる。絶縁膜40は酸化シリコンからなる。傾動板32の導電層38は、支持梁28aの導電層38と支持柱26aの導電層38を介して、基板12の中継電極18aと導通している。傾動板32の可動電極部34の導電層38によって、可動電極34aが構成されている。傾動板32の可動電極部36の導電層38によって、可動電極36aが構成されている。
図1−図3に示すように、傾動板32には、傾動板32の長手方向に沿って伸びるリブ46が形成されている。本実施例の光偏向装置10では、リブ46は、板厚がほぼ一様な傾動板32の一部を板厚方向に波状に屈曲させることで、形成されている。リブ46が形成されていることで、傾動板32の剛性が確保されて、傾動板32の長手方向の反りが抑制されている。
ミラー構造体16は、ミラー支持柱42と、ミラー44を備えている。ミラー支持柱42は、傾動板32から上方に向けて伸びている。図2に示すように、ミラー支持柱42は、傾動板32に形成された開口30a,30bの間に配置されている。ミラー支持柱42の断面形状は、長手方向が傾動板32の傾動軸Xに直交する長方形状である。ミラー44はミラー支持柱42によって支持されている。ミラー44は、傾動板32が傾動すると、傾動板32と一体的に傾動する。図1に示すように、ミラー44は、ミラー支持柱42、可動構造体14、中継電極部18、固定電極部20、22等を覆い隠す大きさの長方形状の平板状に形成されている。ミラー44の長手方向は、傾動板32の長手方向と一致している。
光偏向装置10は、静電駆動式であり、可動電極端子18b、固定電極端子20b、22bに印加する電圧を制御することによって、傾動板32を傾動軸X周りに傾動させて、ミラー44を傾動させる。可動電極端子18b、固定電極端子20b、22bを駆動信号生成器(図示せず)等に接続することによって、可動電極端子18b、固定電極端子20b、22bに印加する駆動電圧を制御することができる。
例えば、可動電極34a、36aに導通する可動電極端子18bを接地し、固定電極20a、22aに導通する固定電極端子20b、22bをそれぞれ駆動信号生成器(図示せず)に接続する。駆動信号生成器を用いて、固定電極端子20bに駆動電圧を印加すると、接地されている可動電極34aと固定電極20aの間に静電引力が発生し、可動電極部34が基板12に近づく方向に、傾動板32が傾動する。傾動板32は、可動電極部34が固定電極部20に当接する傾動角度まで傾動する。逆に、固定電極端子22bに駆動電圧を印加すると、接地されている可動電極36aと固定電極22aの間に静電引力が発生し、可動電極部36が基板12に近づく方向に、傾動板32が傾動する。傾動板32は、可動電極部36が固定電極部22に当接する傾動角度まで傾動する。上記のようにして、傾動板32を傾動軸X周りで傾動させることができる。傾動板32が傾動することで、ミラー支持柱42を介して傾動板32に固定されているミラー44も傾動する。ミラー44の傾動角度は、傾動板32の傾動角度に等しい。傾動板32の傾動角度は、駆動電圧を印加していない状態での基板12と傾動板32の間の間隔と、傾動板32の傾動軸Xに直交する方向の長さにより規定される。
本実施例の光偏向装置10では、傾動板32の傾動軸Xと、傾動板32の長手方向が一致している。言い換えると、傾動板32の傾動軸Xに直交する方向の長さは、傾動板32の傾動軸Xに沿った方向の長さよりも短い。このように、傾動板32の傾動軸Xに沿った方向の長さを短くすることで、ミラー44の傾動角度を大きくすることができる。
本実施例の光偏向装置10では、傾動板32とミラー44の双方とも、長手方向が傾動軸Xに沿う長方形状に形成されている。このような構成とすることで、傾動板32およびミラー構造体16の傾動軸X周りの慣性モーメントを小さくすることができる。制御電圧の印加時にミラー44を高速で駆動することができる。
光偏向装置10では、ミラー44を傾動させると、可動電極部34,36が固定電極部20,22に衝突して、可動構造体14およびミラー構造体16に衝撃荷重が作用する。繰り返し衝撃荷重が作用すると、傾動板32とミラー支持柱42の接合部分に剥離が発生し、この剥離が傾動軸Xに直交する方向へ進展していく。本実施例の光偏向装置10では、ミラー支持柱42と傾動板32の接合面が、傾動軸Xに直交する方向に長い長方形状となっている。このような構成とすることによって、可動構造体14およびミラー構造体16に繰り返し衝撃荷重が作用する場合でも、傾動板32とミラー支持柱42の接合部分が剥離しにくくすることができる。光偏向装置10の信頼性および耐久性を向上することができる。
傾動板32において、傾動軸Xに直交する方向に反りが生じると、可動電極部34,36と固定電極部20,22が当接する傾動角度が変化し、ミラー44の傾動角度にばらつきを生じることになる。本実施例の光偏向装置10では、ミラー支持柱42が、傾動板32の傾動軸Xに直交する方向の反りを抑制する補強部材としての役割を果たす。このような構成とすることで、傾動板32の傾動軸Xに沿う方向の反りを抑制し、ミラー44の傾動角度のばらつきを抑制することができる。
本実施例の光偏向装置10では、傾動板32を上方から平面視したときに、支持柱26a,26bと支持梁28a,28bが、傾動板32の内部に形成された開口30a,30bの中に配置されている。このような構成とすることによって、傾動板32の長手方向の長さを長くして、可動電極部34,36および固定電極部20,22の対向面積を広くすることができる。光偏向装置10の駆動電圧を小さくすることができる。
本実施例の光偏向装置10では、傾動板32を上方から平面視したときに、支持柱26a,26bと支持梁28a,28bが、傾動板32の内部に形成された開口30a,30bの中に配置されており、かつ傾動板32の長手方向と傾動板32の傾動軸Xの方向(すなわち支持梁28a,28bの長手方向)が一致している。このような構成とすることで、支持梁28a,28bを長く形成し、支持梁28a,28bをねじれやすくすることができる。これにより、光偏向装置10の駆動電圧を小さくすることができる。
仮に傾動板32の内側に配置された一対の支持梁28a,28bを単一の支持柱で支持する構成とすると、残留応力に起因して支持梁28a,28bに圧縮荷重が作用する。このような場合に、支持梁28a,28bの断面積を小さくすると、支持梁28a,28bが座屈するおそれがある。本実施例の光偏向装置10では、支持梁28aを支持する支持柱26aと、支持梁28bを支持する支持柱26bを別個に設けているので、残留応力に起因する支持梁28a,28bへの圧縮荷重の作用を抑制することができる。支持梁28a,28bの断面積を小さくした場合でも、傾動板32の残留応力に起因する支持梁28a,28bの座屈を防止することができる。
本実施例の光偏向装置10では、傾動板32が、導電層38を絶縁膜40で挟み込んだ積層構造を有している。このような構成とすることで、傾動板32の強度を確保しつつ、傾動板32の平坦性を上げることができる。また、導電層38の酸化による変質を防止することができる。
以下では図5−図9を参照しながら、本実施例の光偏向装置10の製造方法について説明する。図5−図9は、図4の断面に相当する。
まず、図5に示すように、シリコンウェハ11の上面を酸化して絶縁膜24を成膜し、その上にポリシリコン層を積層後、エッチングによってポリシリコン層をパターニングする。その後、イオン注入および活性化アニールによりポリシリコン層に導電性を付与する。これにより、基板12の中継電極18a、固定電極20a、22aが形成される。その後、ポリシリコン層の表面を酸化して絶縁膜24を成膜した後、エッチングにより絶縁膜24のうち支持柱26aに対応する箇所を除去する。これにより、基板12の中継電極部18、固定電極部20,22が形成される。
次いで、図6に示すように、ポリシリコン層を積層して第1犠牲層60を形成し、エッチングによって、第1犠牲層60の上面に傾動板32のリブ46に対応する窪み61を形成する。その後、支持柱26a,26bに対応する箇所のポリシリコン層に導電性を付与するために、イオン注入および活性化アニールを行う。そして、エッチングによって、支持柱26a,26bの外縁に対応する箇所をトリミングする。その後、第1犠牲層60の表面を酸化して絶縁膜40を成膜した後、エッチングにより絶縁膜40のうち支持柱26a,26bの上端に対応する箇所を除去する。
次いで、図7に示すように、絶縁膜40の上面にポリシリコン層を積層し、エッチングによりポリシリコン層をパターニングする。その後、イオン注入および活性化アニールによってポリシリコン層に導電性を付与して導電層38を形成する。その後、導電層38の表面を酸化して絶縁膜40を成膜し、エッチングにより絶縁膜40をパターニングする。これにより、支持柱26a,26bと、支持梁28a,28bと、傾動板32が形成される。なお、本実施例では、この後に形成されるミラー支持柱42と導電層38を導通させるために、上記した絶縁膜40のエッチングの際に、ミラー支持柱42が形成される箇所の絶縁膜40を除去している。ミラー支持柱42と導電層38を導通させない構成とする場合には、ミラー支持柱42が形成される箇所の絶縁膜40を除去する必要はない。
次いで、図8に示すように、ポリシリコン層を積層して第2犠牲層62を形成する。そして、エッチングによって、可動電極端子18bおよび固定電極端子20b、22bに対応する箇所の第1犠牲層60と第2犠牲層62をトリミングする。その後、可動電極端子18bおよび固定電極端子20b、22bに対応する箇所の絶縁膜24をエッチングにより除去する。その後、スパッタリング法で金属層を積層して、エッチングにより金属層をパターニングし、シンタリングを行って可動電極端子18bおよび固定電極端子20b、22bをそれぞれ形成する。本実施例では金属層はアルミからなる。その後、エッチングによってミラー支持柱42の外縁に対応する箇所の第2犠牲層62をトリミングし、スパッタリング法で金属層を積層して、エッチングにより金属層をパターニングする。これにより、ミラー支持柱42とミラー44が形成される。
次いで、図9に示すように、エッチングによって、第1犠牲層60と第2犠牲層62を除去する。以上により、図1〜図4に示す光偏向装置10を製造することができる。
以上、本発明の実施例について詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
上記の実施例では、可視光を反射する光偏向装置10について説明したが、ミラー44の代わりに、紫外線、赤外線、マイクロ波などの電磁波や、電子線などのエネルギー線を反射可能な部材を用いることで、任意のエネルギー線を反射する偏向装置を実現することができる。
上記の実施例では、基板に固定電極が形成されており、傾動板に可動電極が形成されている、いわゆる静電駆動方式によって傾動板を傾動させる場合について説明したが、傾動板を傾動させる駆動方式はこれに限られない。例えば基板および傾動板の一方に永久磁石を設置し、他方にコイルを設置して、コイルへの通電により生じる磁力を利用して傾動板を傾動させる構成としてもよい。
本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時の請求項に記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
10 光偏向装置;11 シリコンウェハ;12 基板;14 可動構造体;16 ミラー構造体;18 中継電極部;18a 中継電極;18b 可動電極端子;20 固定電極部;20,22 固定電極部;20a,22a 固定電極;20b,22b 固定電極端子;24 絶縁膜;26a,26b 支持柱;28a,28b 支持梁;30a,30b 開口;32 傾動板;34,36 可動電極部;34a,36a 可動電極;38 導電層;40 絶縁膜;42 ミラー支持柱;44 ミラー;46 リブ;60 第1犠牲層;62 第2犠牲層

Claims (6)

  1. 基板と、
    基板から間隔を隔てて支持されており、傾動軸周りに傾動可能な傾動板と、
    反射部支持柱を介して傾動板に固定された反射部を備える偏向装置であって、
    傾動板との接合部分における反射部支持柱の断面形状が、傾動軸に沿う方向の長さに比べて傾動軸に直交する方向の長さが長く形成されている偏向装置。
  2. 反射部が、電磁波を反射可能なミラーである請求項1の偏向装置。
  3. 傾動板の形状が、傾動軸に直交する方向の長さに比べて傾動軸に沿う方向の長さが長く形成されている請求項1または2の偏向装置。
  4. 反射部の形状が、傾動軸に直交する方向の長さに比べて傾動軸に沿う方向の長さが長く形成されている請求項1から3の何れか一項の偏向装置。
  5. 傾動板に、傾動軸に沿って並べて配置された一対の開口が形成されており、
    一対の開口に対応して配置された、基板から伸びる一対の支持柱と、支持柱から傾動板の傾動軸に沿う方向の端部に向けて伸びており、支持柱と傾動板の開口の縁を接続する一対の支持梁によって、傾動板が支持されており、
    反射部支持柱が、傾動板の一対の開口の間に配置されている請求項1から4の何れか一項の偏向装置。
  6. 傾動板が、導電層を絶縁層で挟み込んだ三層構造を有する請求項1から5の何れか一項の偏向装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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