JP2013195493A - 定着装置および画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】装置内に可撓性を有する無端状の定着部材とその内摺面に近接させた金属体からなるパイプ状の金属パイプ33と、定着部材に直接もしくは摺動シートを介して接する金属パイプ33に保持されたニップ形成部材34と、ニップ形成部材を受けるステー状の金属と熱源により該金属パイプ33を通して定着部材を加熱するとともに、定着部材を介してニップ形成部材34に対向する加圧体と、金属パイプ33内に配置され金属パイプの断面形状を保持する役割を持ち、且つニップ形成部材34を介して加圧体からの加圧力を受ける加圧ステーを保持するフランジを有する定着装置において、加熱パイプ33は、熱源からの熱吸収率が周方向の領域、軸方向の領域で異なっている。
【選択図】図1
Description
定着装置には、対向するローラもしくはベルトもしくはそれらの組み合わせにより構成された定着回転体が配置されており、記録紙を挟みこみ、熱および圧力を加え、上記トナー像を記録紙上に定着する。
上述したように、画像形成装置に用いられる定着装置においては、回転体の内面に摺接する固定部材を有している定着装置がある。
一般に、発熱体としてのセラミックヒータ200fと、加圧部材としての加圧ローラ200aとの間に耐熱性フィルム(定着フィルム)を挟ませて定着ニップ部を形成させ、定着ニップ部のフィルムと加圧ローラとの間に画像定着すべき未定着トナー画像を形成担持させた被記録材を導入して、フィルムと一緒に挟持搬送させる。これにより、ニップ部においてセラミックヒータの熱がフィルムを介して被記録材に与えられ、また、定着ニップ部の加圧力にて未定着トナー画像を被記録材面に熱圧定着させるものである。
この定着方式によれば、下のロールをベルトにし、用紙とロールの接触面積を広げることで熱伝導効率を大幅に向上させ、エネルギー消費を抑制すると同時に小型化を実現することが可能となる。
すなわち、熱源であるセラミックヒータとベルト内面の摺動による耐磨耗性が不十分であり、長時間運転すると連続摩擦を繰り返す面が荒れて摩擦抵抗が増大し、ベルトの走行が不安定になる、もしくは、定着装置の駆動トルクが増大する等の現象が生じるといった問題があった。(課題(1))
その結果、画像を形成する転写紙のスリップが生じ画像のずれが生じる、または、駆動ギヤに係る応力が増大し、ギヤの破損を引き起こすという、不具合が発生する。
そこで、特許文献4には、上述課題(1)〜(3)を同時に解決する手段が提案されている。
特許文献4では、無端ベルトの内部にパイプ状の金属熱伝導体を、無端ベルトの移動をガイドすることが可能に固定する。金属熱伝導体内の熱源により金属熱伝導体を介して無端ベルトを加熱する。さらに無端ベルトを介して金属熱伝導体に接してニップ部Nを形成する加圧ローラを備え、該加圧ローラの回転に連れ回りするようにして無端ベルトを周方向に移動させる。
しかしながら、高強度を得るためにはステーの質量を増やさざるを得ないが、熱源も同時に金属パイプ内に配置されているので、定着装置としては熱源配置のスペースおよび高い加熱効率も達成する必要がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたもので、その目的としては、金属パイプの加熱効率を周方向の領域・軸方向の領域に任意に設定した定着装置を提供することにある。
図1は、本発明の実施形態に係る定着装置および画像形成装置に適用可能なプリンタ全体の概略構成について説明するための図である。このプリンタは、潜像担持体としての感光体ドラム21を有している。感光体ドラム21は、図中矢印A方向に回転駆動されながら、感光体ドラム21に接触する一様帯電手段としての帯電ローラにより、その表面を一様に帯電される。
なお、一様帯電手段及び潜像形成手段としては、帯電ローラ及び光書込ユニット9とは異なるものを用いることもできる。感光体ドラム21上に形成された静電潜像は、後述する現像装置10により現像され、感光体ドラム21上にトナー像が形成される。
なお、転写されずに感光体ドラム21上に残留した転写残トナーは、クリーニング手段としてのクリーニングユニット12により感光体ドラム21の表面から除去される。また、感光体ドラム21上の残留電荷は、除電手段としての除電ランプで除去される。
定着装置内に加圧回転体(図2の場合は加圧ローラ31)と定着ベルト32とベルトの内摺面に近接させたパイプ状の金属パイプ33を有し、加熱源35(図の例ではハロゲンヒータ)により該金属パイプ33が加熱される定着装置がある。
加圧ローラ31は、中空の金属ローラにシリコーンゴム層があり、離型性を得るために表面に離型層(PFAまたはPTFE層)が設けてある。
シリコーンゴム層はソリッドゴムでもよいが、加圧ローラ31内部にヒータが無い場合は、スポンジゴムを用いてもよい。スポンジゴムの方が、断熱性が高まり定着ベルト32の熱が奪われにくくなるので、より望ましい。
上記のような構成により、安価で、ウォームアップが早く、(パイプ状の金属部材が熱を拡散し、ベルト全体に均質な熱を与えるので)ベルト全体の温度が安定する定着装置を実現することができる。
これによって、ハロゲンヒータを配置するスペースを確保することができるとともに、ハロゲンヒータからの輻射熱をより多く金属パイプ33に吸収させることができるので加熱効率が向上する。さらに金属パイプ33の加圧ステー36より上側領域(ヒータと反対の領域)内面40にはハロゲンヒータからの輻射熱を吸収しにくい材料にて鏡面コーティングがなされている。
これにより、ハロゲンヒータからの輻射熱は金属パイプ33の下側領域に集中的に吸収されるので、定着ベルトの熱効率を高めることができる。
これにより、金属パイプ33の集中的に加熱したい領域においては熱源からの輻射熱を吸収しにくい材料によってコーティングされており、それ以外の領域においては輻射熱を吸収しやすい材料によってコーティングされていることを特徴とすることで、定着部材への加熱効率を向上させた定着装置を提供することができる。
以上のような構成を取ることで、ハロゲンヒータからの輻射熱をより効率的に定着ベルトに伝達することができるので、図5、図6に示すように、コーティング比率が大きくなるに従って、ウォームアップタイム(WUT)の短縮や、消費エネルギーを削減した定着装置の提供が期待できる。
6 レジストローラ
7 給紙ローラ
8 給紙カセット
9 光書込ユニット
10 現像装置
11 転写ローラ
12 クリーニングユニット
21 感光体ドラム
30 定着装置
31 加圧ローラ
32 定着ベルト
33 金属パイプ
34 ニップ形成部材
35 加熱源
36 加圧ステー
37 段ねじ
38 反射板
39 浮き領域
40 上側領域の内面
41 下側領域の内面
42 パイプ固定版
45 スリット状の開口部
46 パンチングメタル状などの開口部
Claims (7)
- 装置内に可撓性を有する無端状の定着部材とその内摺面に近接させた金属体からなるパイプ状の金属パイプと、
定着部材に直接もしくは摺動シートを介して接する金属パイプに保持されたニップ形成部材と、
ニップ形成部材を受けるステー状の金属と熱源により該金属パイプを通して定着部材を加熱するとともに、定着部材を介して前記ニップ形成部材に対向する加圧体と、
金属パイプ内に配置され金属パイプの断面形状を保持する役割を持ち、且つニップ形成部材を介して加圧体からの加圧力を受ける加圧ステーを保持するフランジを有する定着装置において、
前記加熱パイプは、熱源からの熱吸収率が周方向の領域、軸方向の領域で異なっていることを特徴とする定着装置。 - 熱源は金属パイプ内の加圧ステーより下側に配置され、金属パイプの形状は加圧ステーの上側領域がせまく、加圧ステーの下側領域が広くなっており、さらに、加圧ステーより上側領域の金属パイプの熱吸収率が低く、加圧ステーより下側領域の熱吸収率が高くなっていることを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
- 金属パイプの集中的に加熱したい領域においては熱源からの輻射熱を吸収しにくい材料によってコーティングされており、それ以外の領域においては輻射熱を吸収しやすい材料によってコーティングされていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の定着装置。
- 金属パイプの集中的に加熱する領域は金属パイプ全体の50%以上であることを特徴とする請求項3記載の定着装置。
- 金属パイプの加圧ステーより上側領域はアルミや銀、金などの蒸着による鏡面コーティングがされており、加圧ステーより下側領域には輻射熱を吸収しやすい黒色樹脂コーティングがされていることを特徴とする請求項4に記載の定着装置。
- 金属パイプの加圧ステーより上側領域には定着部材と接触しない部分が存在し、その部分に開口部があることを特徴とする請求項5記載の定着装置。
- 請求項1乃至6の何れか1項に記載の定着装置を用いて、転写紙に転写されたトナー像を熱・圧力により定着させることを特徴とする画像形成装置。
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