JP2013195482A - 画像処理回路、電子機器、および画像処理方法 - Google Patents

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淳一 若林
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Abstract

【課題】補正を行う階調値と行わない階調値の境界における補正後の階調値の不連続性を低減する。
【解決手段】画像処理回路は、複数の画素のうち入力映像信号に応じて液晶素子に印加される印加電圧が第1電圧を下回る第1画素と、印加電圧が第1電圧よりも大きい第2電圧を上回る第2画素との境界の一部であるリスク境界を検出するリスク境界検出部と、第1画素の階調値に応じた係数に基づいて第1画素の補正量を決定する補正量決定部と、第1画素の階調値が第1しきい値から第1所定値小さい値以上の場合、補正量決定部により決定された第1画素の補正量を用いて、第1画素の階調値を補正する補正部とを有し、係数は、第1画素の階調値が第1しきい値から第1所定値以上小さい値において最小値であり、第1画素の階調値が第1しきい値以上の値において最大値であり、最小値から最大値までの間において連続的に増加することを特徴とする。
【選択図】図9

Description

本発明は、ディスクリネーションを低減する技術に関する。
液晶パネルは本来、画素内における画素電極と対向電極との間の電界により液晶分子の配向状態を制御するものである。しかし、例えば液晶パネルが高精細化され、隣り合う画素間の距離が短くなると、2つの画素の画素電極間の電界(横電界)が発生し、液晶分子が意図しない向きに配向してしまう、いわゆるディスクリネーションが発生する場合がある。ディスクリネーションの発生は、液晶パネルの表示品位を低下させる原因となる。特許文献1から特許文献5は、ディスクリネーションの発生を抑えるための技術を開示している。
特開2009−25417号公報 特開2009−104053号公報 特開2009−104055号公報 特開2009−237366号公報 特開2009−237524号公報
階調値に応じて補正を行う場合、補正を行う階調値と行わない階調値の境界において、補正後の階調値が不連続になり、補正された部分が視認されやすくなることがあるという問題があった。
これに対し本発明は、補正を行う階調値と行わない階調値の境界における補正後の階調値の不連続性を低減する技術を提供する。
本発明は、複数の画素の各々の階調値を示す入力映像信号において、前記複数の画素のうち前記入力映像信号に応じて液晶素子に印加される印加電圧が第1電圧を下回る第1画素と、前記印加電圧が前記第1電圧よりも大きい第2電圧を上回る第2画素との境界の一部であるリスク境界を検出するリスク境界検出部と、前記第1画素の階調値に応じた係数に基づいて前記第1画素の補正量を決定する補正量決定部と、前記第1画素の階調値が第1しきい値から第1所定値小さい値以上の場合、前記補正量決定部により決定された前記第1画素の補正量を用いて、前記第1画素の印加電圧と前記第2画素の印加電圧との差が小さくなるように前記第1画素の階調値を補正する補正部とを有し、前記係数は、前記第1画素の階調値が前記第1しきい値から前記第1所定値以上小さい値において最小値であり、前記第1画素の階調値が前記第1しきい値以上の値において最大値であり、前記最小値から前記最大値までの間において連続的に増加することを特徴とする画像処理回路を提供する。
この画像処理回路によれば、係数が非連続的に変化する場合と比較して、第1しきい値における補正後の階調値の不連続性を低減することができる。
好ましい態様において、前記補正量決定部は、前記第1画素の階調値に応じた係数を用いて前記第2画素の補正量を決定し、前記補正部は、前記補正量決定部により決定された前記第2画素の補正量を用いて、前記第1画素の階調値と前記第2画素の階調値との差が小さくなるように前記第2画素の階調値の補正をしてもよい。
この画像処理回路によれば、リスク境界の両側の画素を補正する場合において、係数が非連続的に変化する場合と比較して、第1しきい値における補正後の階調値の不連続性を低減することができる。
別の好ましい態様において、前記第2画素の補正量の決定に用いられる係数は、前記第1画素の補正量の決定に用いられる係数と等しくてもよい。
この画像処理回路によれば、異なる係数をそれぞれ計算する場合と比較して、係数の演算負荷を低減することができる。
さらに別の好ましい態様において、前記補正量決定部は、前記第1画素の階調値に応じた係数と前記第2画素の階調値に応じた係数のうち一方を用いて前記第1画素の補正量を決定し、前記補正部は、前記第1画素の階調値に応じた係数を用いて前記第1画素の補正量が決定された場合かつ前記第1画素の階調値が前記第1しきい値から第1所定値小さい値以上の場合、または前記第2画素の階調値に応じた係数を用いて前記第1画素の補正量が決定された場合かつ前記第2画素の階調値が第2しきい値から第2所定値以上小さい値以上の場合、前記補正をし、前記第2画素の階調値に応じた係数は、前記第2画素の階調値が前記第2しきい値から前記第2所定値以上小さい値において最小値であり、前記第2画素の階調値が前記第2しきい値以上の値において最大値であり、前記最小値から前記最大値までの間において連続的に増加してもよい。
この画像処理回路によれば、前記第1画素の階調値に応じた係数のみが用いられる場合と比較して、補正量の連続性を向上させることができる。
また、本発明は、複数の画素の各々の階調値を示す入力映像信号において、前記複数の画素のうち前記入力映像信号に応じて液晶素子に印加される印加電圧が第1電圧を下回る第1画素と、前記印加電圧が前記第1電圧よりも大きい第2電圧を上回る第2画素との境界の一部であるリスク境界を検出するリスク境界検出部と、前記第2画素の階調値に応じた係数に基づいて前記第2画素の補正量を決定する補正量決定部と、前記第2画素の階調値が第2しきい値から第2所定値以上小さい値以上の場合、前記補正量決定部により決定された前記第2画素の補正量を用いて、前記第1画素の階調値と前記第2画素の階調値との差が小さくなるように前記第2画素の階調値を補正する補正部とを有し、前記係数は、前記第2画素の階調値が前記第2しきい値から前記第2所定値以上小さい値において最小値であり、前記第2画素の階調値が前記第2しきい値以上の値において最大値であり、前記最小値から前記最大値までの間において連続的に増加することを特徴とする画像処理回路を提供する。
この画像処理回路によれば、係数が非連続的に変化する場合と比較して、第2しきい値における補正後の階調値の不連続性を低減することができる。
好ましい態様において、前記補正量決定部は、前記第2画素の階調値に応じた係数を用いて前記第1画素の補正量を決定し、前記補正部は、前記補正量決定部により決定された前記第1画素の補正量を用いて、前記第1画素の階調値と前記第2画素の階調値との差が小さくなるように前記第1画素の階調値を補正をしてもよい。
この画像処理回路によれば、リスク境界の両側の画素を補正する場合において、係数が非連続的に変化する場合と比較して、第2しきい値における補正後の階調値の不連続性を低減することができる。
別の好ましい態様において、前記第1画素の補正量の決定に用いられる係数は、前記第2画素の補正量の決定に用いられる係数と等しくてもよい。
この画像処理回路によれば、異なる係数をそれぞれ計算する場合と比較して、係数の演算負荷を低減することができる。
さらに別の好ましい態様において、前記補正量決定部は、前記第1画素の階調値に応じた係数と前記第2画素の階調値に応じた係数のうち一方を用いて前記第2画素の補正量を決定し、前記補正部は、前記第1画素の階調値に応じた係数を用いて前記第1画素の補正量が決定された場合かつ前記第1画素の階調値が第1しきい値から第1所定値以上小さい値以上の場合、または前記第2画素の階調値に応じた係数を用いて前記第1画素の補正量が決定された場合かつ前記第2画素の階調値が第2しきい値から第2所定値以上小さい値以上の場合、前記補正をし、前記第1画素の階調値に応じた係数は、前記第1画素の階調値が前記第1しきい値から第1所定値以上小さい値において最小値であり、前記第1画素の階調値が前記第1しきい値以上の値において最大値であり、前記最小値から前記最大値までの間において連続的に増加してもよい。
この画像処理回路によれば、前記第1画素の階調値に応じた係数のみが用いられる場合と比較して、補正量の連続性を向上させることができる。
さらに別の好ましい態様において、前記第2所定値が前記第1所定値と等しくてもよい。
この画像処理回路によれば、第2所定値が第1所定値と異なる場合と比較して、演算負荷を低減することができる。
さらに別の好ましい態様において、(Thk−xk)<(Thw−xw)の場合(ただし、Thkは前記第1しきい値であり、xkは前記第1画素の階調値であり、Thwは前記第2しきい値であり、xwは前記第2画素の階調値である)、前記第2画素の階調値に応じた係数を用いて前記第1画素および前記第2画素の補正量が決定され、(Thk−xk)>(Thw−xw)の場合、前記第1画素の階調値に応じた係数を用いて前記第1画素および前記第2画素の補正量が決定されてもよい。
この画像処理回路によれば、第1画素の階調値に応じた係数と第2画素の階調値に応じた係数が両方計算される場合と比較して、演算負荷を低減することができる。
さらに、本発明は、上記いずれかの画像処理回路を有する電子機器を提供する。
この電子機器によれば、係数が非連続的に変化する場合と比較して、第1しきい値または第2しきい値における補正後の階調値の不連続性を低減することができる。
さらに、本発明は、複数の画素の各々の階調値を示す入力映像信号において、前記複数の画素のうち前記入力映像信号に応じて液晶素子に印加される印加電圧が第1電圧を下回る第1画素と、前記印加電圧が前記第1電圧よりも大きい第2電圧を上回る第2画素との境界の一部であるリスク境界を検出するステップと、前記第1画素の階調値に応じた係数に基づいて前記第1画素の補正量を決定するステップと、前記第1画素の階調値が第1しきい値から第1所定値以上小さい値以上の場合、前記決定された前記第1画素の補正量を用いて、前記第1画素の階調値と前記第2画素の階調値との差が小さくなるように前記第1画素の階調値を補正するステップとを有し、前記係数は、前記第1画素の階調値が前記第1しきい値から前記第1所定値以上小さい値において最小値であり、前記第1画素の階調値が前記第1しきい値以上の値において最大値であり、前記最小値から前記最大値までの間において連続的に増加することを特徴とする画像処理方法を提供する。
この画像処理方法によれば、係数が非連続的に変化する場合と比較して、第1しきい値における補正後の階調値の不連続性を低減することができる。
さらに、本発明は、複数の画素の各々の階調値を示す入力映像信号において、前記複数の画素のうち前記入力映像信号に応じて液晶素子に印加される印加電圧が第1電圧を下回る第1画素と、前記印加電圧が前記第1電圧よりも大きい第2電圧を上回る第2画素との境界の一部であるリスク境界を検出するステップと、前記第2画素の階調値に応じた係数に基づいて前記第2画素の補正量を決定するステップと、前記第2画素の階調値が第2しきい値から第2所定値以上小さい値以上の場合、前記決定された前記第2画素の補正量を用いて、前記第1画素の階調値と前記第2画素の階調値との差が小さくなるように前記第2画素の階調値を補正するステップとを有し、前記係数は、前記第2画素の階調値が前記第2しきい値から前記第2所定値以上小さい値において最小値であり、前記第2画素の階調値が前記第2しきい値以上の値において最大値であり、前記最小値から前記最大値までの間において連続的に増加することを特徴とする画像処理方法を提供する。
この画像処理方法によれば、係数が非連続的に変化する場合と比較して、第2しきい値における補正後の階調値の不連続性を低減することができる。
液晶表示装置の概略構成を示す図。 画素111の等価回路を示す図。 ディスクリネーションによる表示不具合を例示する図。 液晶素子120におけるV−T特性を例示する図。 ディスクリネーション発生時の液晶分子の配向状態を例示する模式図。 従来の補正を例示する図。 図6の補正による問題点を説明する図。 第1実施形態に係る液晶表示装置1の構成を示すブロック図。 画像処理回路30の構成を示すブロック図。 係数Wkの階調値依存性を例示する図。 補正量Cの階調値依存性を例示する図。 補正量Cckの階調値依存性を例示する図。 液晶表示装置1の動作を示すタイミングチャート。 画像処理回路30の動作を示すフローチャート。 係数Wによる補正量の変化を説明する図。 リスク境界近傍の4画素の画素電極の階調値を模式的に示す図。 係数Wwの階調値依存性を例示する図。 第2本実施形態による補正を例示する図。 係数Wkと係数Wwのいずれを採用するか説明する図。
<1.第1実施形態>
(1−1.液晶表示装置の構成と問題点)
実施形態に係る装置の構成およびその動作の説明に先立ち、液晶表示装置の構成および問題点について説明する。
(1−1−1.液晶表示装置の概略)
図1は、液晶表示装置の概略構成を示す図である。この液晶表示装置は、液晶パネル100と、走査線駆動回路130と、データ線駆動回路140とを有する。
液晶パネル100は、供給される信号に応じて画像を表示する装置である。液晶パネル100は、m行n列のマトリクス状に配置された画素111を有する。画素111は、走査線駆動回路130及びデータ線駆動回路140から供給される信号に応じた光学状態を示す。液晶パネル100は、複数の画素111の光学状態を制御することにより画像を表示する。
液晶パネル100は、素子基板100aと、対向基板100bと、液晶105とを有する。素子基板100aと対向基板100bとは、一定の間隙を保って貼り合わせられている。この間隙に、液晶105が挟まれている。
素子基板100aは、対向基板100bとの対向面において、m行の走査線112およびn列のデータ線114を有する。走査線112はX(横)方向に沿って、データ線114はY(縦)方向に沿って、それぞれ設けられており、互いに絶縁されている。一の走査線112を他の走査線112と区別するときは、図において上から順に第1、第2、第3、…、第(m−1)、および第m行の走査線112という。同様に、一のデータ線114を他のデータ線114と区別するときは、図において左から順に第1、第2、第3、…、第(n−1)、第n列のデータ線114という。画素111は、X軸およびY軸に垂直な位置にある視点からみたときに、走査線112およびデータ線114の交差に対応して設けられている。
図2は、画素111の等価回路を示す図である。画素111は、TFT116と、液晶素子120と、保持容量125とを有する。液晶素子120は、画素電極118と、液晶105と、コモン電極108とを有する。画素電極118は、画素111毎に個別に設けられた電極である。コモン電極108は、すべての画素111に共通の電極である。画素電極118は素子基板100aに、コモン電極108は対向基板100bに、それぞれ設けられている。液晶105は、画素電極118およびコモン電極108に挟まれている。コモン電極108には、コモン電圧LCcomが印加される。
TFT116は、画素電極118への電圧の印加を制御するスイッチング素子であり、この例では、nチャネル型の電界効果トランジスターである。TFT116は、画素111毎に個別に設けられている。第i行第j列のTFT116のゲートは第i行の走査線112に、ソースは第j列のデータ線114に、ドレインは画素電極118に、それぞれ接続されている。保持容量125は、一端が画素電極118に、他端が容量線115に、それぞれ接続されている。容量線115には、時間的に一定の電圧が印加される。
第i行の走査線112にH(High)レベルの電圧(以下「選択電圧」という)が印加されると、第i行第j列のTFT116はオン状態となり、ソースとドレインが導通する。このとき、第j列のデータ線114に、第i行第j列の画素111の階調値(データ)に応じた電圧(以下「データ電圧」という)が印加されると、データ電圧は、TFT116を介して第i行第j列の画素電極118に印加される。
その後、第i行の走査線112にL(Low)レベルの電圧(以下「非選択電圧」という)が印加されると、TFT116はオフ状態になり、ソースとドレインは高インピーダンス状態となる。TFT116がオン状態のとき画素電極118に印加された電圧は、液晶素子120の容量性および保持容量125によって、TFT116がオフ状態になった後も保持される。
液晶素子120には、データ電圧とコモン電圧との電位差に相当する電圧が印加される。液晶105の分子配向状態は、液晶素子120に印加される電圧に応じて変化する。画素111の光学状態は、液晶105の分子配向状態に応じて変化する。例えば、液晶パネル100が透過型のパネルである場合、変化する光学状態は透過率である。
再び図1を参照する。走査線駆動回路130は、m本の走査線112の中から一の走査線112を順次排他的に選択する(すなわち走査線112を走査する)回路である。具体的には、走査線駆動回路130は、制御信号Yctrに従って、第i行の走査線112に、走査信号Yiを供給する。この例で、走査信号Yiは、選択される走査線112に対しては選択電圧となり、選択されない走査線112に対しては非選択電圧となる信号である。
データ線駆動回路140は、n本のデータ線114にデータ電圧を示す信号(以下「データ信号」という)を出力する回路である。具体的には、データ線駆動回路140は、画像処理回路30から供給されるデータ信号Vxを、制御信号Xctrに従ってサンプリングし、第1〜第n列のデータ線114にデータ信号X1〜Xnとして出力する。なお、本説明において電圧については、液晶素子120の印加電圧を除き、特に明記しない限り図示省略した接地電位を基準(ゼロV)として表す。
液晶パネル100に表示される画像は、所定の周期で書き換えられる。以下、この書き換えの周期を「フレーム」という。例えば、画像が60Hzで書き換えられる場合、1フレームは約16.7msecである。走査線駆動回路130が1フレームに1回、m本の走査線112を走査し、データ線駆動回路140がデータ信号を出力することにより、液晶パネル100に表示される画像が書き換えられる。
(1−1−2.ディスクリネーションによる表示不具合)
図3は、ディスクリネーションによる表示不具合を例示する図である。図3は、映像信号Vid−inにより示される画像が、白画素の背景上にグレー画素が連続するパターンとして描かれている例を示している。この場合、背景領域のうちパターンと隣接する部分(境界部分)において階調が白にならず中間階調になってしまうという現象が顕在化する。
この表示不具合は、液晶素子120において、横電界の影響により、印加電圧に応じた配向状態になりにくくなることが原因の一つであると考えられている。ここで、「横電界」とは、素子基板100aの面に沿った方向(XY平面に沿った方向)の電界をいう。これに対し画素電極118とコモン電極108との間に印加される電圧による電界を「縦電界」という。液晶分子の配向状態について説明する前に、まず、液晶素子120における印加電圧と透過率との関係を説明する。
図4は、液晶素子120における印加電圧と透過率との関係(V−T特性)を例示する図である。この例で、液晶105はVA方式であり、電圧無印加時において液晶素子120は黒状態(透過率ゼロ)となるノーマリーブラックモードである。印加電圧VがVbk≦V≦Vth1の範囲(以下この範囲を「電圧範囲A」という。この例ではVbk=0V)にある場合、相対透過率τは0%≦τ≦10%の範囲にある(以下この範囲を「階調範囲a」という)。印加電圧VがVth1≦V≦Vth2の範囲(以下この範囲を「電圧範囲D」という)にある場合、相対透過率τは10%≦τ≦90%の範囲にある(以下この範囲を「階調範囲d」という)。印加電圧VがVth2≦V≦Vwtの範囲(以下この範囲を「電圧範囲B」という)にある場合、相対透過率τは90%≦τ≦100%の範囲にある(以下この範囲を「階調範囲b」という)。ここでは、しきい値電圧Vth1が透過率10%相当の電圧であり、しきい値電圧Vth2が透過率20%相当の電圧である例を説明したが、しきい値電圧Vth1およびVth2はこれに限定されるものではない。
このように、液晶素子120は、縦電界すなわち画素電極118とコモン電極108との間に印加される電圧によりその透過率を制御するものであるが、液晶パネル100が小型化または高精細化されると、隣接する2つの液晶素子120間の距離が短くなり、横電界すなわち2つの画素電極118間の電界の影響が無視できなくなる。すなわち、横電界の影響により、液晶分子の配向状態が本来あるべき状態(縦電界で制御された状態)と異なった状態(ディスクリネーション)となってしまう領域が発生する。
図5は、ディスクリネーション発生時の液晶分子の配向状態を例示する模式図である。図5は、液晶パネル100を、垂直面で破断したときの断面模式図である。液晶分子は、電界に対して垂直な方向に向くように配向状態が変化する。この例では、白画素の画素電極118(Wt)と黒画素の画素電極118(Bk)との間隙で生じる電位差が、白画素の画素電極118(Wt)とコモン電極108との間で生じる電位差と同程度である上に、画素電極同士の間隙が画素電極118とコモン電極108との間隙よりも狭い。したがって、白画素の画素電極118(Wt)と黒画素の画素電極118(Bk)との間隙で生じる横電界は、白画素の画素電極118(Wt)とコモン電極108との間隙で生じる縦電界よりも強い。このような状況では、白画素の画素電極118(Wt)のうち黒画素との境界部分においては、ディスクリネーションが発生する。黒画素と白画素とが隣接する領域において、横電界の影響によって、ディスクリネーションが発生しやすい状況にあるということができる。
以上の説明から、ディスクリネーションが発生する条件は以下のとおりである。
・隣接する2つの画素の印加電圧の差がしきい値より大きい。なお、これら隣接する2つの画素のうち、より暗い階調の画素を「暗画素」(第1画素の一例)といい、より明るい階調の画素を「明画素」(第2画素の一例)という。黒画素および白画素は、暗画素および明画素の一例である。ノーマリーブラックの場合、暗画素の印加電圧が低く、明画素の印加電圧が高い。
上記の条件が満たされると、印加電圧が高い画素においてディスクリネーションが発生する。
(1−1−3.ディスクリネーションの抑制)
ディスクリネーションの発生を抑制するには、上記の条件が満たされなくなる補正処理を行えばよい。例えば、映像信号Vid−inが、上記の条件を満たす、隣接する2つの画素があることを示していた場合、これら2つの画素の印加電圧の差を小さくするように、印加電圧が補正される。ここで、映像信号Vid−inにより上記の条件を満たすことが示される暗画素と明画素との境界を「リスク境界」という。より具体的には、暗画素が階調範囲a(電圧範囲A)にあり、明画素が階調範囲b(電圧範囲B)にある場合、すなわち、暗画素と明画素の電圧差が(Vth2−Vth1)以上である場合、その境界はリスク境界と判断される。また、リスク境界ではない境界を「非リスク境界」という。
印加電圧の補正は、暗画素および明画素の少なくとも一方に対して行われる。すなわち、暗画素の印加電圧を上げるように補正してもよいし、明画素の電圧を下げるように補正してもよいし、その両方を行ってもよい。補正によって暗画素と明画素との印加電圧の差がしきい値を下回れば、ディスクリネーションは発生しない。しかし、この補正には、次のような問題点がある。
図6は、従来の補正を例示する図である。横軸は暗画素の階調値を、縦軸は補正後の階調値を示している。実線は暗画素の補正後の階調値を、破線は明画素の補正後の階調値を、それぞれ示している。この例では、画像データは0〜255の256階調で表され、明画素の補正前の階調値は255(白に相当)である。ここでは、以下の補正が行われる。
(1)リスク境界に隣接する暗画素の階調値がしきい値Thk(第1しきい値の一例)以上である(図6の例では、Thk=100)場合に、補正が行われる。
(2)暗画素は、補正前の階調値に補正量を加算することにより補正される。
(3)明画素は、補正前の階調値から補正量を減算することにより補正される。
(4)補正量は、暗画素の補正前の階調値の関数であり、階調値がしきい値Thk未満では最小値(ゼロ)である。
なお、補正を行う階調値をしきい値Thk以上のものに限る理由は以下のとおりである。例えば、暗画素の階調値がゼロ(黒に相当)に近い場合、明画素の境界部分においてディスクリネーションが発生したとしても、暗画素とディスクリネーション発生領域とが連続した領域を構成しているように視認される。したがって、ディスクリネーション発生領域はユーザーに知覚されにくい。一方で、暗画素の階調値がしきい値Thk以上である場合(すなわち比較的明るい場合)、明画素は暗画素よりさらに明るい。この場合、ディスクリネーション発生領域は、暗画素と明画素との間で局所的に暗くなる領域となり、その存在がユーザーに知覚されやすい。このため、補正を行う階調値が、ディスクリネーション発生領域が知覚されやすい範囲に限定されている。
しきい値Thkの値は、人間の視覚特性を考慮して経験的に決められる。一例として、しきい値Thkは、図4のV−T特性における変曲点に相当する階調値である。
図7は、図6の補正による問題点を説明する図である。図7は、階調値99の領域と階調値100の領域とから構成される背景(グレーの背景)領域上に、階調値255の線(白線)が描かれた画像を示している。この画像において、白線と背景領域との境界がリスク境界となる。リスク境界のうち、白線において階調値99の背景領域と隣接する画素においては補正が行われず、階調値は255のままである。一方、階調値100の背景領域と隣接する画素においては補正が行われ、階調値は255から減少する。すなわち、補正前のデータにおいては均一の階調値255の領域であったものが、補正により、背景との境界部分において階調値が他と異なる部分が発生してしまう。このような階調値の差が境界部分を目立たせてしまい、表示品位の低下を招く場合がある。本実施形態は、補正による表示品位の低下を抑制する技術を提供する。
(1−2.装置構成)
図8は、第1実施形態に係る液晶表示装置1の構成を示すブロック図である。液晶表示装置1は、カラー画像を表示する装置であり、例えばプロジェクター(電子機器の一例)に用いられる。液晶表示装置1は、液晶パネル100、走査線駆動回路130、およびデータ線駆動回路140を3組と、制御回路10とを有する。各組は、それぞれ、色成分R、色成分G、および色成分Bに対応している。ここでは、図面が煩雑になるのを避けるため、1組の液晶パネル100、走査線駆動回路130、およびデータ線駆動回路140のみを図示している。
制御回路10は、上位装置から供給される映像信号Vid−inおよび同期信号Syncに応じて走査線駆動回路130およびデータ線駆動回路140を制御する信号を出力する。映像信号Vid−inは、液晶パネル100における各画素の階調値をそれぞれ指定するデジタルデータである。映像信号Vid−inは、同期信号Syncと同期して供給される。同期信号は、垂直走査信号、水平走査信号およびドットクロック信号(いずれも図示省略)を含んでいる。この例で、映像信号Vid−inの周波数は60Hzである。すなわち、映像信号Vid−inにより示される画像は、16.67ミリ秒毎に書き換えられる。
なお、映像信号Vid−inは直接的には階調値を指定するが、階調値に応じて液晶素子に印加される電圧(以下「印加電圧」という)が定まるので、映像信号Vid−inは液晶素子の印加電圧を指定するものといえる。
制御回路10は、走査制御回路20と画像処理回路30とを有する。走査制御回路20は、制御信号Xctr、制御信号Yctr、制御信号Ictr等、各種の制御信号を生成して、同期信号Syncに同期して各部を制御する。画像処理回路30は、デジタルの映像信号Vid−inを処理して、各色成分毎にアナログのデータ信号Vxを出力する。映像信号Vid−inは、(m×n)個の画素の各々について、複数の色成分の階調値を示す入力映像信号の一例である。
図9は、画像処理回路30の構成を示すブロック図である。この例で、画像処理回路30は、リスク境界に隣接する画素の階調値を、ディスクリネーションを抑制するように補正する。階調値は、補正量を加算することにより補正される。本実施形態においては、補正量自体も、元の階調値に応じた係数を用いて補正される。画像処理回路30は、フレームメモリー31と、境界検出部32と、係数算出部33と、補正量算出部34と、補正量決定部35と、補正部36と、出力バッファー37と、D/A変換器38とを有する。
フレームメモリー31は、m行n列の画素111に対応した記憶領域を有し、各画素の1フレーム分の階調値を指定するデータを記憶する。なお、このデータは、入力映像信号Vid−inをアナログ/デジタル変換することにより得られる。
境界検出部32(リスク境界検出部の一例)は、フレームメモリー31から読み出されたデータを解析して、リスク境界を検出する。具体的には、境界検出部32は、m行n列の画素111の中から、処理対象となる画素(以下「対象画素」という)を一つずつ順番に特定し、対象画素がリスク境界に隣接する暗画素であるか判断する。さらに具体的には、境界検出部32は、第i行第j列の画素111が対象画素であった場合、第(i−1)行第j列の画素111(対象画素の上の画素)、第i行第(j+1)列の画素111(対象画素の上の画素)、第(i+1)行第j列の画素111(対象画素の下の画素)、および第i行第(j−1)列の画素111(対象画素の左の画素)の4つの隣接画素のそれぞれについて、以下の条件が満たされているか判断する。
(a)対象画素との階調値の差が、決められたしきい値より大きい。なお、この例で、しきい値は、図4の階調範囲dの階調幅より広い値に設定される。すなわち、このとき、対象画素の印加電圧がVth1(第1電圧の一例)を下回り、かつ第2画素の印加電圧がVth2(第2電圧の一例)を上回っている。
(b)対象画素よりも階調値が大きい。
(c)対象画素の階調値がしきい値ThkよりPk小さい値以上である。なお、Pkは後述するパラメーターであり、第1所定値の一例である。
上記(1)〜(3)のすべてが満たされている場合、境界検出部32は、対象画素がリスク境界に隣接する暗画素であると判断する。境界検出部32は、リスク境界の検出結果を示すフラグ信号Qを出力する。フラグ信号Qは、例えば、対象画素がリスク境界に隣接する暗画素である場合は「01」であり、対象画素がリスク境界に隣接する明画素である場合は「10」であり、それ以外の場合は「00」である。フラグ信号Qは、対象画素がリスク境界に隣接する暗画素であるか否かを示す情報に加え、対象画素から見たリスク境界の向き(上、下、左、または右)を示す情報を含む。すなわち、リスク境界とは、階調値の異なる2つの画素(階調値がより大きい(明るい)ものを「明画素」といい、階調値がより小さい(暗い)ものを「暗画素」という)の境界の少なくとも一部であって、上記の条件を満たす2つの画素の境界をいう。
係数算出部33は、対象画素がリスク境界に隣接する暗画素である場合に、係数W(重み係数)を算出する。この例で、係数Wは暗画素の階調値の関数であるので、特に係数Wkと表す。
図10は、係数Wkの階調値依存性を例示する図である。縦軸は係数Wkを、横軸は暗画素の階調値xkを、それぞれ示している。係数Wkは、暗画素の階調値xkに応じて以下のように算出される。
Wk=1 (xk≧Thkの場合)
Wk=1/Pk*{xk−(Thk−Pk)} ((Thk−Pk)≦xk≦Thkの場合)
Wk=0 (xk≦(Thk−Pk)の場合) …(1)
なお、Pkは、係数Wkが0(最小値)から1(最大値)まで変化するのに要する階調幅を示すパラメーターであり、あらかじめ決められている。Pkは、例えば、Thkの1/4程度の大きさを有する。暗画素の階調値がしきい値Thk以上の範囲ではWk=1であり、階調値がしきい値Thkから所定値Pk低い値以下の範囲ではWk=0であり、これらの範囲の間は1次関数で連続的に変化する。なお、「連続的に」とは、微分係数の最大値が所定のしきい値(例えば、係数Wkの最大値の10倍程度)よりも小さいことをいう。例えば、階調値が離散的なデジタル値で表される場合、「連続的に増加」とは、微分係数が所定のしきい値より小さい限りにおいて、係数Wkがステップ状に増加する場合も含む。
再び図9を参照する。補正量算出部34は、対象画素がリスク境界に隣接する暗画素である場合に、補正量Cを算出する。補正量Cには、暗画素の補正に用いられる補正量Ckと、明画素の補正に用いられる補正量Cwとがある。両者を区別しないときは、単に補正量Cと表す。この例で、補正量Ckおよび補正量Cwはそれぞれ暗画素の階調値の関数である。すなわち、明画素の補正に用いられる補正量も、暗画素の階調値により決まる。
図11は、補正量Cの階調値依存性を例示する図である。縦軸は補正量Cを、横軸は暗画素の階調値xkを、それぞれ示している。階調値の補正が行われる範囲はxk≧Thkであるが、補正量Cはxk<Thkにおいても定義されている。補正量Cは、xk=255においてゼロであり、かつC(xk1)≧C(xk2)である(ただし、xk1<xk2)。なお、C(xk)は、暗画素の階調値がxkであるときの補正量を示す。図11の例では、補正量Cは階調値xkの1次関数である。
再び図9を参照する。補正量決定部35は、係数Wkに基づいて補正量Cを補正する。補正後の補正量をCcと表す。なお、対象画素が暗画素である場合の補正後の補正量をCck、明画素である場合の補正後の補正量をCcwと表す。この例では、補正量算出部34において算出された補正量Cに係数算出部33において算出された係数Wkを乗算することにより、補正量を補正する。例えば、暗画素の補正後の補正量Cckおよび明画素の補正後の補正量Ccwは、次式(2)および(3)で算出される。なお、この例では、暗画素の補正量および明画素の補正量の決定に用いられる係数は等しくWkである。
Cck=Wk・Ck …(2)
Ccw=Wk・Cw …(3)
図12は、補正後の補正量Cckの階調値依存性を例示する図である。縦軸は補正量Cckを、横軸は暗画素の階調値xkを、それぞれ示している。補正量Cckは、xk=Thkのときに最大値をとり、xk<(Thk−Pk)のときに最小値をとる。補正量Cckは、(Thk−Pk)≦xk≦Thkの範囲では、階調値xkの増加に伴って連続的に増加する。なお、「連続的に」とは、微分係数の最大値が所定のしきい値(例えば、補正量Ccの最大値の10倍程度)よりも小さいことをいう。
再び図9を参照する。補正部36は、補正量Ccを用いて各画素の階調値を補正する。階調値は、ディスクリネーションの発生を抑制するように、すなわち、暗画素の印加電圧と明画素の印加電圧の差が小さくなるように補正される。具体的には、補正部36は、次式(4)のように、対象画素(暗画素)の階調値Dkに、補正量決定部35により決定された補正量Cckを加算することにより、暗画素の階調値を補正する。
Dck=Dk+Cck …(4)
ここで、Dckは暗画素の補正後の階調値を示す。
補正部36は、補正量決定部35により決定された補正量Ccwを用いて、明画素の階調値の補正をする。具体的には、補正部36は、次式(5)のように、対象画素とリスク境界を挟んで隣り合う画素(明画素)の階調値Dwに、補正量決定部35により決定された補正量Ccwを加算することにより、明画素の階調値を補正する。
Dcw=Dw+Ccw …(5)
なお、この例で、式(4)および(5)の計算自体は階調値xkによらずに行われるが、係数Wが1になるのはしきい値Thk以上であるので、補正は暗画素の階調値がThk以上で行われるということもできる。
補正部36は、対象画素がリスク境界に隣接する暗画素である場合、対象画素の補正された階調値を示すデータを、出力バッファー37の対象画素に対応する領域に書き込む。この場合、補正部36は、さらに、明画素の補正された階調値を示すデータを、出力バッファー37の、対象画素と隣接する画素に対応する領域に書き込む。明画素が対象画素とどの方向において隣接する画素であるかは、フラグ信号Qにより示される。対象画素がリスク境界に隣接する明画素である場合、補正部36は、出力バッファー37にデータを書き込まない。対象画素がリスク画素に隣接する暗画素でも明画素でもない場合、補正部36は、対象画素の補正されていない階調値を示すデータを、出力バッファー37の、対象画素と隣接する画素に対応する領域に書き込む。
出力バッファー37は、あらかじめ決められた画素数、例えば3行分の画素の補正後の階調値を記憶するメモリーである。出力バッファー37は、第i行の画素が対象画素であった場合に、第(i−1)行、第i行、および第(i+1)行の3行分の画素のデータを記憶する。
D/A変換器38は、出力バッファー37に記憶されているデータを読み出し、読み出したデータをアナログのデータ信号Vxに変換する。D/A変換器38は、液晶パネル100に対して、データ信号Vxを出力する。この例では、面反転方式が用いられており、データ信号Vxの極性は、液晶パネル100で1フレーム毎に切り替えられる。
(1−3.動作)
図13は、液晶表示装置1の動作を示すタイミングチャートである。この例では、1フレームが4つのフィールドに分割される、いわゆる4倍速駆動が行われる。例えば、映像信号Vid−inにより示される画像が60Hzで更新される場合、1フレームは約16.7ミリ秒である。この場合、データ信号Vxは240Hzの信号であり、1フィールドは約4.17ミリ秒である。
各フィールドにおいて、走査線駆動回路130は、m本の走査線112を順次排他的に選択する走査信号Yiを出力する。データ線駆動回路140は、第i行の走査線112が選択されているときに、第i行第1〜n列の画素のデータ信号Vxをサンプリングし、データ信号X1〜Xnとして出力する。データ信号Vxの電圧は、奇数フィールドにおいて正極性であり、偶数フィールドにおいて負極性である。データ信号Vxの振幅の中間電位は電位Vcntである。いわゆるプッシュダウン(フィードスルー)の影響を考慮し、コモン電圧LCcomは、中間電位Vcntよりも低い値に設定されている。
図14は、画像処理回路30の動作を示すフローチャートである。図14のフローは、例えば画像処理回路30への電力の供給が開始されたことを契機として、所定の間隔で繰り返し実行される。図14のフローは単一の画素についての処理のみを示しており、実際には、複数の画素の中から対象画素が一つずつ順番に特定され、対象画素について図14のフローが実行される。処理例1において、係数Wおよび補正量Cは暗画素の階調値の関数である。
ステップS100において、画像処理回路30の境界検出部32は、リスク境界を検出する。境界検出部32は、リスク境界の検出結果を示すフラグ信号Qを出力する。ステップS110において、係数算出部33は、係数Wkを算出する。ステップS120において、補正量算出部34は、補正量Cを算出する。ステップS130において、補正量決定部35は、補正量Cを補正し、補正の補正量Ccを算出する。ステップS140において、補正部36は、階調値Cを補正する補正処理を行う。ステップS150において、D/A変換器38は、補正された階調値Ccに応じたデータ信号Vxを出力する。
図15は、係数Wによる補正量の変化を説明する図である。図16は、リスク境界近傍の4画素の画素電極の階調値を模式的に示している。縦軸は補正後の階調値を、横軸は空間的な位置を、それぞれ示している。実線はWk=1の例を、破線はWk=0.3の例を示している。このように、係数Wを制御することにより、リスク境界に隣接する暗画素と明画素との階調値の差すなわち印加電圧の差を制御することができる。
図16は、本実施形態による補正を例示する図である。縦軸は補正後の階調値を、横軸は暗画素の階調値を、それぞれ示している。実線は暗画素の特性を、破線は明画素の特性を、それぞれ示している。この例において、補正前の明画素の階調値は255で一定である。xk≧Thkの範囲の特性は、図6の例と同じである。図6の例では、xk≧Thkで補正が行われ、xk<Thkでは補正が行われないので、xk=Thkにおいて補正後の階調値が非連続的に変化している。これに対し、本実施形態においては、xk≦Thkの範囲においても、補正後の階調値は連続的に変化している。このように本実施形態においては、図6の補正と比較すると、しきい値Thk前後における階調値の急激な変化が抑制されている。したがって、図6の補正と比較すると境界部分の補正が目立ちにくく、表示品位の低下が抑制される。
上述の実施形態においては、説明を簡単にするため色成分については言及しなかったが、例えば、R、G、B3つの色成分のうち一の色成分について図7で説明したような補正が行われると、境界部分の色が他の部分と異なってしまう(色付き)という問題が起こる場合がある。このような例に対しても、本実施形態の補正によれば、色付きを低減することができる。
<2.第2実施形態>
第1実施形態において、補正量Cは暗画素の階調値の関数であった。第2実施形態において、補正量Cは、明画素の階調値の関数である。以下、第1実施形態と共通する事項については説明を省略する。
図9を参照して、第2実施形態における画像処理回路30の機能を説明する。境界検出部32は、第i行第j列の画素111が対象画素であった場合、第(i−1)行第j列の画素111(対象画素の上の画素)、第i行第(j+1)列の画素111(対象画素の上の画素)、第(i+1)行第j列の画素111(対象画素の下の画素)、および第i行第(j−1)列の画素111(対象画素の左の画素)の4つの隣接画素のそれぞれについて、以下の条件が満たされているか判断する。
(d)対象画素との階調値の差が、決められたしきい値より大きい。
(e)対象画素よりも階調値が小さい。
(f)対象画素の階調値がしきい値Thw(第2しきい値の一例)よりPw小さい値以上である。なお、Pwは後述するパラメーターであり、第2所定値の一例である。
上記(d)〜(f)のすべてが満たされている場合、境界検出部32は、対象画素がリスク境界に隣接する明画素であると判断する。境界検出部32は、リスク境界の検出結果を示すフラグ信号Qを出力する。フラグ信号Qは、例えば、対象画素がリスク境界に隣接する暗画素である場合は「01」であり、対象画素がリスク境界に隣接する明画素である場合は「10」であり、それ以外の場合は「00」である。フラグ信号Qは、対象画素がリスク境界に隣接する明画素であるか否かを示す情報に加え、対象画素から見たリスク境界の向き(上、下、左、または右)を示す情報を含む。
係数算出部33は、対象画素がリスク境界に隣接する明画素である場合に、係数Wを算出する。この例で、係数Wは明画素の階調値の関数であるので、特に係数Wwと表す。
図17は、係数Wwの階調値依存性を例示する図である。縦軸は係数Wwを、横軸は明画素の階調値xwを、それぞれ示している。係数Wwは、明画素の階調値xwに応じて以下のように算出される。
Ww=1 (xw≧Thwの場合)
Ww=1/Pw*{xw−(Thw−Pw)} ((Thw−Pw)≦xw≦Thwの場合)
Ww=0 (xw≦(Thw−Pw)の場合) …(6)
なお、Pwは、係数Wwが0(最小値)から1(最大値)まで変化するのに要する階調幅を示すパラメーターであり、あらかじめ決められている。Pwは、例えば、Thwの1/4程度の大きさを有する。暗画素の階調値がしきい値Thw以上の範囲ではWw=1であり、階調値がしきい値Thwから所定値Pw低い値以下の範囲ではWw=0であり、これらの範囲の間は1次関数で連続的に変化する。なお、「連続的に」とは、微分係数の最大値が所定のしきい値(例えば、係数Wwの最大値の10倍程度)よりも小さいことをいう。例えば、階調値が離散的なデジタル値で表される場合、「連続的に増加」とは、微分係数が所定のしきい値より小さい限りにおいて、係数Wwがステップ状に増加する場合も含む。
再び図9を参照する。補正量算出部34は、対象画素がリスク境界に隣接する明画素である場合に、補正量Cを算出する。この例で、補正量Ckおよび補正量Cwはそれぞれ明画素の階調値の関数である。すなわち、暗画素の補正に用いられる補正量も、明画素の階調値により決まる。
補正量決定部35は、係数Wwに基づいて補正量Cを補正する。暗画素の補正後の補正量Cckおよび明画素の補正後の補正量Ccwは、次式(7)および(8)で算出される。なお、この例では、暗画素の補正量および明画素の補正量の決定に用いられる係数は等しくWwである。
Cck=Ww・Ck …(7)
Ccw=Ww・Cw …(8)
補正部36は、補正量Ccを用いて各画素の階調値を補正する。具体的には、補正部36は、上述の式(5)のように、明画素(対象画素)の階調値を補正する。さらに、補正部36は、上述の式(4)のように、暗画素(対象画素とリスク境界を挟んで隣り合う画素)の階調値を補正する。なお、この例で、式(4)および(5)の計算自体は階調値xwによらずに行われるが、係数Wが1になるのはしきい値Thw以上であるので、補正は暗画素の階調値がThw以上で行われるということもできる。
図18は、第2本実施形態による補正を例示する図である。縦軸は補正後の階調値を、横軸は暗画素の階調値を、それぞれ示している。実線は暗画素の特性を、破線は明画素の特性を、それぞれ示している。この例において、補正前の暗画素の階調値は100で一定である。従来は、xw≧Thwで補正が行われ、xw<Thwでは補正が行われないので、xw=Thwにおいて補正後の階調値が非連続的に変化する。これに対し、本実施形態においては、xw≦Thwの範囲においても、補正後の階調値は連続的に変化している。このように本実施形態においては、従来と比較すると、しきい値Thw前後における階調値の急激な変化が抑制されている。したがって、境界部分の補正が目立ちにくく、表示品位の低下が抑制される。
<3.変形例>
本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、種々の変形実施が可能である。以下、変形例をいくつか説明する。以下の変形例のうち2つ以上のものが組み合わせて用いられてもよい。
(3−1.変形例1)
第1実施形態においては係数Wkが補正に用いられる例を、第2実施形態において係数Wwが補正に用いられる例を、それぞれ説明した。変形例1においては、係数Wkおよび係数Wwが両方計算され、これら2つの係数Wのうちいずれか一方(例えば階調値の小さい方)が補正に用いられる。
図19は、係数Wkと係数Wwのいずれを採用するか説明する図である。縦軸は明画素の階調値を、横軸は暗画素の階調値を、それぞれ示している。この図は、暗画素の階調値xkと明画素の階調値xwとが与えられたときに、係数Wkと係数Wwのいずれを採用すべきであるかを示している。この図のうち、xk>xwの領域(ハッチングをかけた領域)は、暗画素の階調値が明画素の階調値よりも大きいという矛盾した状態を示しているので、この領域に相当する状態はとり得ない。暗画素の階調値でみると、階調値xkと明画素の階調値xwとは、以下の6つの領域に分類される。
(ア)領域1
xk≦(Thk−Pk)の領域(xwは任意)
この領域ではWk=0であるので、係数Wkが採用される。
(イ)領域2
xw≦(Thw−Pw) かつ
xk>(Thk−Pk) の領域
この領域ではWw=0であるので、係数Wwが採用される。
(ウ)領域3
(Thk−Pk)<xk<Thk かつ
(Thw−Pw)<xw<Thw の領域
この領域では係数Wkと係数Wwの大小関係はケースバイケースなので、両者を計算して値の小さい方が採用される。
(エ)領域4
(Thk−Pk)<xk<Thk かつ
xw≧Thw の領域
この領域ではWw=1なので、係数Wkが採用される。
(オ)領域5
xk≧Thk かつ
(Thw−Pw)<xw<Thw の領域
この領域ではWk=1なので、係数Wwが採用される。
(カ)領域6
xk≧Thk かつ
xw≧Thw の領域
この領域ではWk=1かつWw=1なので、係数Wkおよび係数Wwのどちらが採用されてもよい。
なお、領域3以外の領域に属する場合は、階調値xkと階調値xwとの組み合わせにより係数Wkと係数Wwのいずれを採用すべきであるか決まるので、係数Wkと係数Wwとを両方計算する必要はなく、採用される一方の係数だけを計算すればよい。
(3−2.変形例2)
変形例1において、階調値xkと階調値xwとが領域3に属する場合、係数Wkと係数Wwとが両方計算され、値の小さい方が採用された。しかし、画像処理回路30において係数Wkと係数Wwとを両方計算すると、回路規模が大きくなってしまう場合がある。変形例2においては、領域3においても、以下のとおり階調値xkと階調値xwと応じて、係数Wkと係数Wwのうちどちらを採用すべきであるかが決められる。
(キ)(Thk−xk)<(Thw−xw)の場合、係数Wwが採用される。
(ク)(Thk−xk)>(Thw−xw)の場合、係数Wkが採用される。
(ケ)(Thk−xk)=(Thw−xw)の場合、係数Wkと係数Wwのどちらが採用されてもよい。
(3−3.変形例3)
補正の対象となる画素は、リスク境界に隣接する暗画素および明画素の両方に限られない。暗画素および明画素のうちいずれか一方に対してのみ補正が行われてもよい。また、補正の対象となる画素は、リスク境界を挟む1つの暗画素および1つの明画素に限定されない。リスク境界の近傍の複数の暗画素および複数の明画素に対して補正が行われてもよい。この場合、暗画素と明画素の数は同一でなくてもよい。例えば、リスク境界の近傍において2つの暗画素(リスク境界に隣接する暗画素と、その暗画素に隣接する別の暗画素)と1つの明画素(リスク境界に隣接する明画素)とが補正の対象となってもよい。
(3−4.変形例4)
第1実施形態においては係数Wkおよび係数Ww、並びに補正量Ckおよび補正量Cwがいずれも暗画素の階調値xkの関数である例を説明した。しかし、係数Wkおよび補正量Ckが暗画素の階調値xkの関数であり、係数Wwおよび補正量Cwが明画素の関数であってもよい。第2実施形態についても同様である。
(3−5.変形例5)
第1実施形態および第2実施形態においては暗画素および明画素の補正量の算出に共通の係数(第1実施形態においては係数Wk、第2実施形態においては係数Ww)が用いられる例を説明した。しかし、暗画素と明画素とで、補正量の算出に用いられる係数は異なっていてもよい。
(3−6.変形例6)
第1実施形態においては、(Thk−Pk)<xk<Thkの範囲で係数Wkが階調値xkの1次関数であり、第2実施形態においては、(Thw−Pw)<xw<Thwの範囲で係数Wwが階調値xwの1次関数である例を説明した。しかし、係数W(係数Wkおよび係数Wwの総称)は階調値x(階調値xkおよび階調値xwの総称)の1次関数であるものに限定されない。係数Wは、最大値から最小値まで連続的に変化するものであればどのような関数でもよい。例えば、係数Wは、階調値xの3次関数やシグモイド関数であってもよい。
(3−7.変形例7)
補正量Cを補正する手法は、第1実施形態および第2実施形態で説明した、補正量Cに係数Wを乗算するものに限定されない。例えば、補正量Cに係数Wを加算することにより、補正量Cを補正してもよい(この場合、係数Wの特性は、図10および図17で説明したものとは異なる)。要するに、補正後の補正量Ccが、最大値から最小値の間において連続的に変化するような補正であれば、補正量Ccを算出する具体的な式は、実施形態で説明した式(2)および式(6)以外のものであってもよい。
(3−8.変形例8)
階調値を補正する手法は、第1実施形態および第2実施形態で説明した、階調値Dに補正量Ccを加算するものに限定されない。例えば、階調値Dに補正量Ccを乗算することにより、階調値Dを補正してもよい(この場合、補正量Ccの特性は、図12で説明したものとは異なる)。要するに、補正後の階調値が、全階調範囲において連続的に変化するような補正であれば、階調値の補正方法は実施形態で説明した式(3)および式(4)以外のものであってもよい。
また、実施形態においては、リスク境界の検出や補正処理は階調値のデータを用いて行われたが、これらの処理の前または途中において階調値が印加電圧に変換され、印加電圧のデータを用いてこれらの処理が行われてもよい。
(3−9.変形例9)
係数Wkおよび係数Wwが用いられる場合において、パラメーターPkとパラメーターPwとは等しくてもよい。
(3−10.変形例10)
画像処理回路30の具体的構成は、図9で説明したものに限定されない。特に、リスク境界を検出する具体的手法および検出したリスク境界に応じて階調値を補正する具体的手法は、実施形態で説明したものに限定されない。例えば、画像処理回路30は、検出されたリスク境界の位置を記憶するフレームメモリーを有していてもよい。この場合、画像処理回路30は、まず処理対象のフレームのデータを用いてリスク境界を検出し、検出したリスク境界の位置をこのフレームメモリーに書き込む。フレームメモリーには、リスク境界の位置に加え、リスク境界のどちら側が暗画素でどちら側が明画素であるかの情報も書き込まれる。画像処理回路30は、フレームメモリーに記憶されているデータを参照して、リスク境界周辺の画素の階調値を補正する。
(3−11.変形例11)
境界検出部32がリスク境界を判断する条件は実施形態で説明したものに限定されない。実施形態で説明した以外の条件、例えば、実施形態で説明した条件に加え、液晶分子のチルト方位を考慮して以下の条件が追加されてもよい。
・リスク境界を挟む2つの隣接する画素のうち、印加電圧が高い画素が、印加電圧の低い画素に対して、チルト方位の上流側に位置する。
なお、チルト方位とは、液晶素子120にゼロVの電圧を印加した状態(初期配向状態)における、画素電極118の側から平面視したときの、Y軸(データ線114)からの液晶分子の傾きの方向をいう。また、液晶分子は、初期配向状態において画素電極118(素子基板100a)に対しても傾いている。素子基板100aの基板法線を基準にした液晶分子の傾きをチルト角という。チルト方位について、液晶分子の素子基板100aに近い方を上流側、素子基板100aから遠い方を下流側という。例えば、チルト方位が45°であり、画素電極118の側から平面視したとき素子基板100aの法線に対して液晶分子が右上方向(X軸正方向かつY軸負方向)に傾いている場合、左下がチルト方位の上流側であり、右上がチルト方位の下流側である。
(3−12.他の変形例)
液晶105は、VA液晶に限定されない。TN液晶等、VA液晶以外の液晶が用いられてもよい。また、液晶105は、ノーマリーホワイトモードの液晶であってもよい。
液晶表示装置1を用いた電子機器としては、プロジェクターの他にも、テレビジョンや、ビューファインダー型・モニター直視型のビデオテープレコーダー、カーナビゲーション装置、ページャー、電子手帳、電卓、ワードプロセッサー、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、デジタルスチルカメラ、携帯電話機、タブレット端末等などが挙げられる。そして、これらの各種の電子機器に対して、上記液晶表示装置が適用されてもよい。
実施形態で説明したパラメーター(例えば、階調数、フレーム周波数、画素数など)および信号の極性やレベルはあくまで例示であり、本発明はこれに限定されない。
1…液晶表示装置、10…制御回路、20…走査制御回路、30…画像処理回路、31…フレームメモリー、32…境界検出部、33…係数算出部、34…補正量算出部、35…補正量決定部、36…補正部、37…出力バッファー、38…D/A変換器、100…液晶パネル、105…液晶、108…コモン電極、111…画素、112…走査線、114…データ線、115…容量線、116…TFT、118…画素電極、120…液晶素子、125…保持容量、130…走査線駆動回路、140…データ線駆動回路

Claims (13)

  1. 複数の画素の各々の階調値を示す入力映像信号において、前記複数の画素のうち前記入力映像信号に応じて液晶素子に印加される印加電圧が第1電圧を下回る第1画素と、前記印加電圧が前記第1電圧よりも大きい第2電圧を上回る第2画素との境界の一部であるリスク境界を検出するリスク境界検出部と、
    前記第1画素の階調値に応じた係数に基づいて前記第1画素の補正量を決定する補正量決定部と、
    前記第1画素の階調値が第1しきい値から第1所定値小さい値以上の場合、前記補正量決定部により決定された前記第1画素の補正量を用いて、前記第1画素の印加電圧と前記第2画素の印加電圧との差が小さくなるように前記第1画素の階調値を補正する補正部と
    を有し、
    前記係数は、
    前記第1画素の階調値が前記第1しきい値から前記第1所定値以上小さい値において最小値であり、
    前記第1画素の階調値が前記第1しきい値以上の値において最大値であり、
    前記最小値から前記最大値までの間において連続的に増加する
    ことを特徴とする画像処理回路。
  2. 前記補正量決定部は、前記第1画素の階調値に応じた係数を用いて前記第2画素の補正量を決定し、
    前記補正部は、前記補正量決定部により決定された前記第2画素の補正量を用いて、前記第1画素の階調値と前記第2画素の階調値との差が小さくなるように前記第2画素の階調値の補正をする
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理回路。
  3. 前記第2画素の補正量の決定に用いられる係数は、前記第1画素の補正量の決定に用いられる係数と等しい
    ことを特徴とする請求項2に記載の画像処理回路。
  4. 前記補正量決定部は、前記第1画素の階調値に応じた係数と前記第2画素の階調値に応じた係数のうち一方を用いて前記第1画素の補正量を決定し、
    前記補正部は、
    前記第1画素の階調値に応じた係数を用いて前記第1画素の補正量が決定された場合かつ前記第1画素の階調値が前記第1しきい値から第1所定値小さい値以上の場合、または前記第2画素の階調値に応じた係数を用いて前記第1画素の補正量が決定された場合かつ前記第2画素の階調値が第2しきい値から第2所定値以上小さい値以上の場合、前記補正をし、
    前記第2画素の階調値に応じた係数は、
    前記第2画素の階調値が前記第2しきい値から前記第2所定値以上小さい値において最小値であり、
    前記第2画素の階調値が前記第2しきい値以上の値において最大値であり、
    前記最小値から前記最大値までの間において連続的に増加する
    ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一項に記載の画像処理回路。
  5. 複数の画素の各々の階調値を示す入力映像信号において、前記複数の画素のうち前記入力映像信号に応じて液晶素子に印加される印加電圧が第1電圧を下回る第1画素と、前記印加電圧が前記第1電圧よりも大きい第2電圧を上回る第2画素との境界の一部であるリスク境界を検出するリスク境界検出部と、
    前記第2画素の階調値に応じた係数に基づいて前記第2画素の補正量を決定する補正量決定部と、
    前記第2画素の階調値が第2しきい値から第2所定値以上小さい値以上の場合、前記補正量決定部により決定された前記第2画素の補正量を用いて、前記第1画素の階調値と前記第2画素の階調値との差が小さくなるように前記第2画素の階調値を補正する補正部と
    を有し、
    前記係数は、
    前記第2画素の階調値が前記第2しきい値から前記第2所定値以上小さい値において最小値であり、
    前記第2画素の階調値が前記第2しきい値以上の値において最大値であり、
    前記最小値から前記最大値までの間において連続的に増加する
    ことを特徴とする画像処理回路。
  6. 前記補正量決定部は、前記第2画素の階調値に応じた係数を用いて前記第1画素の補正量を決定し、
    前記補正部は、前記補正量決定部により決定された前記第1画素の補正量を用いて、前記第1画素の階調値と前記第2画素の階調値との差が小さくなるように前記第1画素の階調値を補正する
    ことを特徴とする請求項5に記載の画像処理回路。
  7. 前記第1画素の補正量の決定に用いられる係数は、前記第2画素の補正量の決定に用いられる係数と等しい
    ことを特徴とする請求項6に記載の画像処理回路。
  8. 前記補正量決定部は、前記第1画素の階調値に応じた係数と前記第2画素の階調値に応じた係数のうち一方を用いて前記第2画素の補正量を決定し、
    前記補正部は、
    前記第1画素の階調値に応じた係数を用いて前記第1画素の補正量が決定された場合かつ前記第1画素の階調値が第1しきい値から第1所定値以上小さい値以上の場合、または前記第2画素の階調値に応じた係数を用いて前記第1画素の補正量が決定された場合かつ前記第2画素の階調値が第2しきい値から第2所定値以上小さい値以上の場合、前記補正をし、
    前記第1画素の階調値に応じた係数は、
    前記第1画素の階調値が前記第1しきい値から第1所定値以上小さい値において最小値であり、
    前記第1画素の階調値が前記第1しきい値以上の値において最大値であり、
    前記最小値から前記最大値までの間において連続的に増加する
    ことを特徴とする請求項5ないし7のいずれか一項に記載の画像処理回路。
  9. 前記第2所定値が前記第1所定値と等しい
    ことを特徴とする請求項4または8に記載の画像処理回路。
  10. (Thk−xk)<(Thw−xw)の場合(ただし、Thkは前記第1しきい値であり、xkは前記第1画素の階調値であり、Thwは前記第2しきい値であり、xwは前記第2画素の階調値である)、前記第2画素の階調値に応じた係数を用いて前記第1画素および前記第2画素の補正量が決定され、
    (Thk−xk)>(Thw−xw)の場合、前記第1画素の階調値に応じた係数を用いて前記第1画素および前記第2画素の補正量が決定される
    ことを特徴とする請求項4または8に記載の画像処理回路。
  11. 請求項1ないし10のいずれか一項に記載の画像処理回路を有する電子機器
    を有する電子機器。
  12. 複数の画素の各々の階調値を示す入力映像信号において、前記複数の画素のうち前記入力映像信号に応じて液晶素子に印加される印加電圧が第1電圧を下回る第1画素と、前記印加電圧が前記第1電圧よりも大きい第2電圧を上回る第2画素との境界の一部であるリスク境界を検出するステップと、
    前記第1画素の階調値に応じた係数に基づいて前記第1画素の補正量を決定するステップと、
    前記第1画素の階調値が第1しきい値から第1所定値以上小さい値以上の場合、前記決定された前記第1画素の補正量を用いて、前記第1画素の階調値と前記第2画素の階調値との差が小さくなるように前記第1画素の階調値を補正するステップと
    を有し、
    前記係数は、
    前記第1画素の階調値が前記第1しきい値から前記第1所定値以上小さい値において最小値であり、
    前記第1画素の階調値が前記第1しきい値以上の値において最大値であり、
    前記最小値から前記最大値までの間において連続的に増加する
    ことを特徴とする画像処理方法。
  13. 複数の画素の各々の階調値を示す入力映像信号において、前記複数の画素のうち前記入力映像信号に応じて液晶素子に印加される印加電圧が第1電圧を下回る第1画素と、前記印加電圧が前記第1電圧よりも大きい第2電圧を上回る第2画素との境界の一部であるリスク境界を検出するステップと、
    前記第2画素の階調値に応じた係数に基づいて前記第2画素の補正量を決定するステップと、
    前記第2画素の階調値が第2しきい値から第2所定値以上小さい値以上の場合、前記決定された前記第2画素の補正量を用いて、前記第1画素の階調値と前記第2画素の階調値との差が小さくなるように前記第2画素の階調値を補正するステップと
    を有し、
    前記係数は、
    前記第2画素の階調値が前記第2しきい値から前記第2所定値以上小さい値において最小値であり、
    前記第2画素の階調値が前記第2しきい値以上の値において最大値であり、
    前記最小値から前記最大値までの間において連続的に増加する
    ことを特徴とする画像処理方法。
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