JP2013195312A - センサチップ、測定装置、および測定方法 - Google Patents

センサチップ、測定装置、および測定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高感度の測定を行うことができるセンサチップ、測定装置、および測定方法を提供する。
【解決手段】センサチップ1は、第1の光導波路部3と、前記第1の光導波路部の主面に互いに距離をあけて設けられた一対の光学要素部4と、前記第1の光導波路部の前記光学要素部が設けられた側とは反対側の主面3aに設けられた第2の光導波路部8と、前記第1の光導波路部の前記光学要素部が設けられた側とは反対側の主面の表面と、前記第2の光導波路部の表面と、に設けられた検出部5と、を備えている。そして、実施形態に係るセンサチップは、前記第1の光導波路部の材料の屈折率をn1、前記第2の光導波路部の材料の屈折率をn2、前記検出部の外側に接する物質の屈折率をn3とした場合に、下記の式を満足する。
Figure 2013195312

Figure 2013195312

【選択図】図1

Description

後述する実施形態は、概ね、センサチップ、測定装置、および測定方法に関する。
検体溶液に含まれる物質の量を測定する測定装置に用いられるセンサチップには、光導波路型のセンサチップがある。この光導波路型のセンサチップを用いた測定方法においては、検出部の表面にある測定対象物質に起因する吸光度変化量に基づいて測定対象物質の量を測定している。
しかしながら、例えば、測定対象物質が生体の体液中に溶存している物質などである場合には、さらに高感度の測定を行うことができるセンサチップの開発が望まれていた。
特開2008−96454号公報 特開平3−72263号公報
本発明が解決しようとする課題は、高感度の測定を行うことができるセンサチップ、測定装置、および測定方法を提供することである。
実施形態に係るセンサチップは、第1の光導波路部と、前記第1の光導波路部の主面に互いに距離をあけて設けられた一対の光学要素部と、前記第1の光導波路部の前記光学要素部が設けられた側とは反対側の主面に設けられた第2の光導波路部と、前記第1の光導波路部の前記光学要素部が設けられた側とは反対側の主面の表面と、前記第2の光導波路部の表面と、に設けられた検出部と、を備えている。
そして、実施形態に係るセンサチップは、前記第1の光導波路部の材料の屈折率をn1、前記第2の光導波路部の材料の屈折率をn2、前記検出部の外側に接する物質の屈折率をn3とした場合に、下記の式を満足する。
Figure 2013195312
Figure 2013195312
第1の実施形態に係るセンサチップを例示するための模式断面図である。 第2の光導波路部8を例示するための模式断面図である。 他の実施形態に係る第2の光導波路部18を例示するための模式断面図である。 第2の実施形態に係るセンサチップを例示するための模式断面図である。 粒子9を例示するための模式図である。 第3の実施形態に係る測定装置100を例示するための模式図である。 第4の実施形態に係る測定方法について例示するためのフローチャートである。
以下、図面を参照しつつ、実施の形態について例示をする。なお、各図面中、同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
[第1の実施形態]
図1は、第1の実施形態に係るセンサチップを例示するための模式断面図である。
図2は、第2の光導波路部8を例示するための模式断面図である。
図1に示すように、センサチップ1には、第1の光導波路部3、光学要素部4、検出部5、保持部6、保護部7、第2の光導波路部8が設けられている。
第1の光導波路部3は、高分子樹脂などから形成され、3μm〜300μm程度のほぼ均一な厚みの膜状体とすることができる。なお、後述するように、第1の光導波路部3と第2の光導波路部8とを一体に形成することもできる。この場合、例えば、成形型を用いたり、インプリント法を用いたりすることで、第1の光導波路部3と第2の光導波路部8とを一体に形成することもできる。
光学要素部4は、第1の光導波路部3の主面の両端部付近に一対設けられている。すなわち、光学要素部4は、第1の光導波路部3の主面に互いに距離をあけて一対設けられている。図1に例示をした光学要素部4は、第1の光導波路部3に光を導入、出射させる際に回折格子として機能する。そのため、光学要素部4は、所定のピッチ寸法で格子状に設けられている。例えば、光学要素部4は、ピッチ寸法を1μmとし、格子状に設けられたものとすることができる。ただし、ピッチ寸法はこれに限定されるわけではなく適宜変更することができる。
光学要素部4は、例えば、第1の光導波路部3に形成された溝とすることができ、溝の内部にセンサチップ1の測定環境における気体(例えば、空気)が存在するものとすることができる。なお、溝状の光学要素部4は、例えば、成形型を用いたり、インプリント法を用いたりすることで、第1の光導波路部3と第2の光導波路部8とを一体に形成する際に同時に形成することもできる。
なお、溝の内部に酸化チタン(TiO)、酸化錫(SnO)、酸化亜鉛、ニオブ酸リチウム、ガリウム砒素(GaAs)、インジウム錫酸化物(ITO)、ポリイミドなどが充填されたものとすることもできる。なお、回折格子として機能する光学要素部4を例示したが、光を第1の光導波路部3内に導入させることができる光学要素を適宜選択することができる。例えば、光学要素部4は、第1の光導波路部3に光を導入、出射させる際にプリズムとして機能するものであってもよい。
検出部5は、膜状を呈し、保持部6の内側であって、第1の光導波路部3の表面、および、第2の光導波路部8の表面に設けられている。すなわち、検出部5は、第1の光導波路部3の光学要素部4が設けられた側とは反対側の主面3aの表面と、第2の光導波路部8の表面と、に設けられている。
検出部5は、例えば、発色剤、発色剤を保持する膜形成体、測定対象となる酵素に対する基質、素反応をさせる際に用いられる試薬類、発色反応促進剤などを有するものとすることができる。
膜形成体は、例えば、多孔質組織を有し、多孔質組織内の空孔に発色剤などを保持するものとすることができる。膜形成体の材料としては、例えば、カルボキシメチルセルロース(CMC)やポリエチレングリコール(PEG)などを例示することができる。
検出部5は、例えば、水と水溶性有機溶媒(例えば、アルコールなど)との混合溶媒に、発色剤、造膜用高分子などを均質に混合した前駆溶液を生成し、これを膜状に乾燥させることで形成することができる。
反応生成物として過酸化水素などの過酸化物が生成される場合には、発色剤は、例えば、ベンジジン系発色剤とすることができる。ベンジジン系発色剤としては、例えば、4−クロロ−1−ナフトール、3,3’−ジアミノベンジジン、3,3’,5,5’−テトラメチルベンジジン(以下、適宜、TMBZと称する)、TMBZの塩酸塩(3,3’,5,5’−テトラメチルベンジジン・2HCl・2H2O)などを例示することができる。この場合、発色剤としては、水への溶解度が低く、生体への有害性が極めて低いTMBZを用いるようにすることができる。
反応生成物としてNADH(還元型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)などが生成される場合には、発色剤は、例えば、テトラゾリウム塩などとすることができる。
また、測定対象となる酵素がALT(GPT)である場合には、基質は、例えば、L−アラニン、α-ケトグルタル酸などとすることができる。
測定対象となる酵素がALT(GPT)である場合には、試薬類は、例えば、ピルビン酸オキシダーゼなどとすることができる。
反応生成物として過酸化水素などの過酸化物が生成される場合には、発色反応促進剤は、例えば、ペルオキシダーゼ(POD)などとすることができる。
反応生成物としてNADH(還元型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)などが生成される場合には、発色反応促進剤は、例えば、ジアホラーゼなどとすることができる。 ただし、例示をした発色剤、膜形成体、基質、試薬類、発色反応促進剤などに限定されるわけではなく適宜変更することができる。
保持部6は、枠状を呈し、検出部5を囲むようにして設けられている。保持部6の一方の端部は第1の光導波路部3の主面3aに液密に設けられ、他方の端部は第1の光導波路部3の主面3aから突出するようにして設けられている。そのため、保持部6の内側の保持空間6aに検体溶液を保持することができる。
なお、後述する測定方法によっては、保持部6を設けないようにすることができる。
保護部7は、第1の光導波路部3の両端部であって光学要素部4が形成されている領域に対向する部分を覆うようにして設けられている。すなわち、保持部6の外側の第1の光導波路部3の主面3aを覆うようにして設けられている。
保護部7は、第1の光導波路部3を形成する材料よりも低い屈折率の材料から形成されている。また、保護部7は、保持部6に保持される検体溶液に対する耐性の高い材料から形成されている。保護部7は、例えば、フッ素樹脂などから形成することができる。
図2に示すように、第2の光導波路部8は、第1の光導波路部3の主面3aから突出するようにして設けられている。第2の光導波路部8の側面8a1(第1の側面の一例に相当する)と、第1の光導波路部3の主面3aとがなす角度は90°である。また、第2の光導波路部8の側面8a1と対向する側面8a2(第2の側面の一例に相当する)と、第1の光導波路部3の主面3aとがなす角度は90°である。そして、第2の光導波路部8の側面8a1、8a2と、第2の光導波路部8の頂面8bとがなす角度は90°である。すなわち、第2の光導波路部8の断面形状は、正方形または長方形となっている。
なお、第2の光導波路部8は、第1の光導波路部3の主面3aに接合されたものであってもよいし、第1の光導波路部3と一体に形成されたものであってもよい。この場合、第1の光導波路部3と第2の光導波路部8とを一体に形成すれば、界面がなくなるので界面における反射による損失をなくすことができる。
ここで、投光部21から出射し第1の光導波路部3の他方の主面3bに入射した光Lの出射角(屈折角)θ1は45°となっている。また、第1の光導波路部3の主面3aと主面3bとは平行となっている。
第1の光導波路部3に入射したことで屈折した光Lは、第2の光導波路部8の側面8a1(受光部22側の側面)に入射するようになっている。側面8a1に入射した光Lは全反射され、第2の光導波路部8の頂面8bに入射する。頂面8bに入射した光Lは全反射され、第2の光導波路部8の側面8a2(投光部21側の側面)に入射する。側面8a2に入射した光Lは全反射され、第1の光導波路部3の主面3bに入射する。第1の光導波路部3の主面3bに入射した光Lは全反射され、第1の光導波路部3の主面3aに入射する。その後、第1の光導波路部3の主面3bと主面3aとの間を全反射しながら進み、隣接する第2の光導波路部8の側面8a1に入射する。以降、これを繰り返し、センサチップ1から受光部22に向けて出射する。
この場合、全反射する箇所においてはエバネッセント波(evanescent wave)が生じる。エバネッセント波とは、光が界面において全反射する際に、その界面に発生して表面だけを伝わる電磁波をいう。このエバネッセント波が到達する距離は、界面から波長程度(1μm以下)の長さである。
そして、前述した検出部5の発色剤が発色することで生じる吸光度変化量に応じてエバネッセント波が吸収される。受光部22により受光される光の強度は、検出部5の発色剤が発色することで生じる吸光度変化量に応じて変化した値(エバネッセント波の吸収に応じて変化した値)となるので、その変化率などから測定対象物質の量を測定することができる。
本実施の形態に係るセンサチップ1においては、第1の光導波路部3の主面3aから突出する第2の光導波路部8を設けているので、全反射する箇所を増加させることができる。そのため、高感度の測定を行うことができる。
また、第2の光導波路部8の側面8a1、8a2と、第1の光導波路部3の主面3aとがなす角度は90°であり、第2の光導波路部8の側面8a1、8a2と第2の光導波路部8の頂面8bとがなす角度は90°である。そして、第1の光導波路部3の主面3aと主面3bとは平行である。そのため、全反射における入射角θ2は45°となり、出射角θ3も45°となる。
また、第2の光導波路部8は、第1の光導波路部3からの光Lが側面8a1に入射することができる位置に設けられている。
そのため、センサチップ1に入射した光Lをセンサチップ1から効率よく出射させることができる。
ここで、入射角θ2が45°の場合に全反射となるには、第1の光導波路部3の材料の屈折率n1、第2の光導波路部8の材料の屈折率n2、検出部5の外側に接する物質の屈折率n3、第1の光導波路部3の光学要素部4が設けられた側の主面に接する物質の屈折率n4が所定の関係にあればよい。
この場合、検出部5は多孔質組織を有し、厚みも薄いため、検出部5の屈折率ではなく検出部5の外側に接する物質の屈折率n3を考慮すればよい。
第1の光導波路部3の光学要素部4が設けられた側の主面に接する物質と第1の光導波路部3との間で全反射となるには以下の(1)式を満足すればよい。
なお、第1の光導波路部3の光学要素部4が設けられた側の主面に接する物質は、センサチップ1の測定環境における気体(例えば、空気)である。そのため、例えば、センサチップ1の測定環境が大気中である場合には、屈折率n4は1.00となる。
Figure 2013195312
また、第1の光導波路部3と、検出部5の外側に接する物質との間で全反射となるには以下の(2)式を満足すればよい。
Figure 2013195312
また、第2の光導波路部8と、検出部5の外側に接する物質との間で全反射となるには以下の(3)式を満足すればよい。
Figure 2013195312
なお、第1の光導波路部3と第2の光導波路部8との界面においては反射が抑制されるようになっている。例えば、第1の光導波路部3と第2の光導波路部8とは同じ材料から形成されている。この場合、第1の光導波路部3と第2の光導波路部8とが一体的に形成されることが好ましい。
なお、第1の光導波路部3の光学要素部4が設けられた側の主面には、例えば、図示しない反射膜などを設けることもできる。
センサチップ1を用いて測定を行う際には、保持空間6aが検体溶液で満たされているのが一般的である。そのため、一般的には、検出部5の外側に接する物質は検体溶液となる。検体溶液の屈折率は水の屈折率(n=1.33)と同等である。そのため、一般的には、検出部5の外側に接する物質の屈折率n3は「1.33」程度となる。
検出部5の外側に接する物質の屈折率n3を「1.33」とすると、(2)式、(3)式より、第1の光導波路部3の材料の屈折率n1と第2の光導波路部8の材料の屈折率n2は「1.881」以上となる必要がある。
そのため、入射角θ2が45°の場合に全反射となるには、屈折率が「1.881」以上の材料を用いて第1の光導波路部3と第2の光導波路部8を形成すればよい。
また、第1の光導波路部3と第2の光導波路部8の材料は、透光性を有するものとする必要もある。
そのため、第1の光導波路部3と第2の光導波路部8の材料は、透光性を有し、屈折率が「1.881」以上である必要がある。
しかしながら、透光性を有し、屈折率が「1.881」以上の材料とすれば、材料の選定が非常に困難となる。
そこで、センサチップ1を用いて測定を行う際には、保持空間6aにある検体溶液を排出し、検出部5の外側に接する物質が測定環境における気体(例えば、空気)となるようにする。
この場合、例えば、空気の屈折率は「1.00」であるので、屈折率が「1.414」以上の材料を用いて第1の光導波路部3と第2の光導波路部8を形成すればよいことになる。
透光性を有し、屈折率が「1.414」以上の材料とすれば、材料の選定が容易となる。この様な材料としては、例えば、ポリカーボネート樹脂(屈折率は1.59)、エポキシ樹脂(屈折率は1.55〜1.61)などを例示することができる。
なお、センサチップ1を用いた測定方法に関する詳細は後述する。
図3は、他の実施形態に係る第2の光導波路部18を例示するための模式断面図である。
前述したように、全反射する箇所が増えるほど、高感度の測定を行うことができる。
そのため、図3に例示をする第2の光導波路部18は、第1の光導波路部3の主面3aから突出する寸法を長くしている。この様にすれば、第2の光導波路部18の側面18a1、18a2において全反射する箇所を増加させることができる。そのため、さらに高感度の測定を行うことができるようになる。
本実施の形態に係るセンサチップ1によれば、第1の光導波路部3の主面3aから突出する第2の光導波路部8、18を設けているので、高感度の測定を行うことができる。
また、第2の光導波路部8、18の形状や配置により、全反射における入射角θ2は45°となり、出射角θ3も45°となる。また、第1の光導波路部3からの光Lが側面8a1に入射することができるようになっている。
そのため、センサチップ1に入射した光Lをセンサチップ1から効率よく出射させることができる。
[第2の実施形態]
図4は、第2の実施形態に係るセンサチップを例示するための模式断面図である。
図4に示すように、センサチップ1aには、第1の光導波路部3、光学要素部4、検出部15、保持部6、保護部7、第2の光導波路部8が設けられている。
前述したセンサチップ1には発色剤などを有する膜状の検出部5が設けられているが、本実施の形態に係る検出部15は、第1の光導波路部3の光学要素部4が設けられた側とは反対側の主面3aの表面と、第2の光導波路部8の表面と、に設けられた第1の物質から構成される。
第1の物質は、検体溶液中の測定対象物質と特異的に反応するものである。
第1の物質は、例えば、検体溶液中の測定対象物質が抗原の場合には、抗体(一次抗体)とすることができる。
第1の物質は、第1の光導波路部3の主面3aの表面、第2の光導波路部8の表面に固定される。第1の物質の固定は、例えば、第1の物質と、第1の光導波路部3の主面3aの表面および第2の光導波路部8の表面との疎水性相互作用や化学結合により行うことができる。例えば、第1の物質は、シランカップリング剤による疎水化処理を行うことで第1の光導波路部3の主面3aの表面および第2の光導波路部8の表面に固定することができる。また、第1の光導波路部3の主面3aの表面および第2の光導波路部8の表面に官能基を形成し、既知のリンカー分子を作用させて化学結合により第1の物質を固定してもよい。
また、センサチップ1aを用いて測定を行う場合には、粒子9を用いる。
図5は、粒子9を例示するための模式図である。
図5に示すように、粒子9は、粒状の基部12と、基部12の表面に固定された第2の物質を有する。
第2の物質は、例えば、検体溶液中の測定対象物質が抗原の場合、抗体(二次抗体)とすることができる。
第2の物質の固定は、例えば、物理吸着、あるいはカルボキシル基やアミノ基等を介した化学結合により行うことができる。
測定対象物質と、第1の物質あるいは第2の物質と、の組み合わせは、抗原と抗体の組み合わせに限られるものではない。
例えば、測定対象物質が糖である場合には、第1の物質及び第2の物質はレクチンとすることができる。測定対象物質がヌクレオチド鎖である場合には、第1の物質及び第2の物質はそれに相補的なヌクレオチド鎖とすることができる。測定対象物質がリガンドである場合には、第1の物質及び第2の物質はそれに対する受容体などとすることができる。
第1の光導波路部3の主面3aの表面および第2の光導波路部8の表面に固定された検出部15である第1の物質(例えば、一次抗体)と、基部12の表面に固定された第2の物質(例えば、二次抗体)とは、測定対象物質(例えば、抗原)を介して抗原抗体反応により結合する。これにより、複数の粒子9の一部が検出部15に結合されることになる。
基部12の直径寸法は、0.05μm以上、200μm以下とすることができる。この場合、基部12の直径寸法を0.2μm以上、20μm以下とすれば、光の散乱効率を高めることができる。そのため、高精度の測定を行うことが可能となる。
基部12は、例えば、高分子材料から形成することができる。
また、基部12は、磁性体材料を含むものとすることもできる。
例えば、基部12は、γ-Fe2O3等の各種フェライト類、超常磁性の材料などから形成されたものとすることができる。
この場合、基部12は、磁性体材料から形成された粒子の表面を高分子材料で被覆した形態のものや、高分子材料から形成された粒子の表面を磁性体材料で被覆した形態のものとすることもできる。
磁性体材料を含む基部12とすれば、磁場を印加することで検体溶液の攪拌などを行うことができる。そのため、測定対象物質と第2の物質との結合の機会や、測定対象物質を介した第1の物質と第2の物質との結合の機会を増加させることができる。
本実施の形態に係るセンサチップ1aにおいても全反射する箇所においてエバネッセント波が生じる。
そして、検出部15に結合された粒子9により、エバネッセント波の吸収や散乱が生じるので、その変化率などから測定対象物質の量を測定することができる。
また、検出部15である第1の物質は一次抗体などであるので、前述した(2)式、(3)式においては、検出部15の屈折率ではなく検出部15の外側に接する物質の屈折率n3を考慮すればよい。
そして、センサチップ1aにおいても前述した(1)式〜(3)式を満足することで、入射角θ2が45°の場合に全反射となる。
なお、図3において例示をしたように、第2の光導波路部8の代わりに、第1の光導波路部3の主面3aから突出する寸法が長い第2の光導波路部18を用いることもできる。 本実施の形態に係るセンサチップ1aにおいても、前述したセンサチップ1と同様の効果を享受することができる。
[第3の実施形態]
次に、第3の実施形態に係る測定装置100を例示する。
図6は、第3の実施形態に係る測定装置100を例示するための模式図である。
なお、図6は、一例として、センサチップ1を備えた測定装置100を例示するものである。
図6に示すように、測定装置100には、センサチップ1、投光部21、受光部22、制御部40が設けられている。
測定装置100は、センサチップ1を着脱できるようになっている。
この場合、センサチップ1は、使い捨てとすることができ、測定毎に交換されるものとすることができる。
投光部21は、センサチップ1に設けられた一方の光学要素部4に光を入射させる。
投光部21は、例えば、レーザダイオードなどとすることができる。
受光部22は、センサチップ1に設けられた他方の光学要素部4からの光を受光して、光の強度に応じた電気信号に変換する。
受光部22は、例えば、フォトダイオードなどとすることができる。
制御部40は、投光部21、受光部22の動作を制御する。また、制御部40は、受光部22から送られてきた電気信号に基づいて、測定対象物質の量を演算する。
なお、制御部40は、測定装置100と別に設けられていてもよい。この場合、制御部40が設けられていない複数の測定装置100に対して1つの制御部40を設けるようにすることもできる。
制御部40は、受光部22からの出力に基づいて、吸光度を演算する。
例えば、制御部40は、実験などを行うことで予め求められた受光部22からの出力と吸光度との関係と、受光部22からの出力とから吸光度を演算する。
そして、制御部40において吸光度変化量を演算する場合には、まず、検出部5、15に検体溶液を接触させる前の吸光度を演算する。次に、検出部5、15に検体溶液を接触させ、所定の時間経過後に接触させた検体溶液を排出し、排出した後における吸光度を演算する。次に、検体溶液を接触させる前の吸光度と、検体溶液を排出した後の吸光度との差から吸光度変化量を演算する。
そして、制御部40は、実験などを行うことで予め求められた測定対象物質の量と吸光度変化量との関係と、演算された吸光度変化量とから測定対象物質の量を演算する。
なお、センサチップ1aの場合であっても、制御部40は、受光部22から送られてきた電気信号に基づいて、測定対象物質の量を演算することができる。
ただし、センサチップ1aの場合には、検出部15に結合された粒子9によりエバネッセント波の吸収や散乱が生じるので、測定対象物質の量と吸光度変化量との関係はセンサチップ1の場合とは異なるものとなる。
そのため、センサチップ1aの場合における測定対象物質の量と吸光度変化量との関係を予め実験などで求めるようにする。
[第4の実施形態]
次に、第4の実施形態に係る測定方法について例示する。
第4の実施形態に係る測定方法は、前述した測定装置100を用いて行うことができる。
図7は、第4の実施形態に係る測定方法について例示するためのフローチャートである。
まず、検出部5、15に検体溶液を接触させる前の吸光度を求める(ステップS1)。
前述したように、検出部5、15に検体溶液を接触させる前の吸光度は受光部22からの出力に基づいて演算することができる。
次に、検出部5、15に検体溶液を接触させる(ステップS2)。
保持部6が設けられているものの場合には、保持部6の内側に検体溶液を供給する。
センサチップ1aの場合には、検体溶液とともに、あるいは、検体溶液とは別に複数の粒子9も供給する。
この場合、検体溶液中に第1の光導波路部3、第2の光導波路部8、18を浸漬させてもよい。
検体溶液中に第1の光導波路部3、第2の光導波路部8、18を浸漬させる場合には、保持部6が設けられていないセンサチップ1、1aを用いることができる。
また、センサチップ1aを用いる場合には、複数の粒子9を含む検体溶液中に第1の光導波路部3、第2の光導波路部8、18を浸漬させればよい。
次に、所定の時間経過後に接触させた検体溶液を排出する(ステップS3)。
検体溶液を排出すれば、検出部5、15の外側に接する物質が測定環境における気体(例えば、空気)となる。
そのため、前述した全反射が行われやすくなるので、高感度の測定を行うことができる。
この場合、検体溶液を完全に排出するために乾燥させることもできるが、検体溶液が部分的に残留している程度に排出すればよい。ただし、乾燥させればさらに高感度の測定を行うことができる。
次に、検体溶液を排出した後における吸光度を求める(ステップS4)。
前述したように、検体溶液を排出した後における吸光度は受光部22からの出力に基づいて演算することができる。
次に、検体溶液を接触させる前の吸光度と、検体溶液を排出した後の吸光度との差から吸光度変化量を求める(ステップS5)。
次に、求められた吸光度変化量に基づいて、測定対象物質の量を求める(ステップS6)。
例えば、予め求められた測定対象物質の量と吸光度変化量との関係と、求められた吸光度変化量とから測定対象物質の量を求める。
以上のようにして、検体溶液中における測定対象物質の量を測定することができる。
以上に例示をした実施形態によれば、高感度の測定を行うことができるセンサチップ、測定装置、および測定方法を実現することができる。
以上、本発明のいくつかの実施形態を例示したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更などを行うことができる。これら実施形態やその変形例は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。また、前述の各実施形態は、相互に組み合わせて実施することができる。
1 センサチップ、1a センサチップ、3 第1の光導波路部、3a 主面、3b 主面、4 光学要素部、5 検出部、6 保持部、7 保護部、8 第2の光導波路部、8a1 側面、8a2 側面、8b 頂面、9 粒子、15 検出部、18 第2の光導波路部、18a1 側面、18a2 側面、21 投光部、22 受光部、40 制御部、100 測定装置

Claims (5)

  1. 第1の光導波路部と、
    前記第1の光導波路部の主面に互いに距離をあけて設けられた一対の光学要素部と、
    前記第1の光導波路部の前記光学要素部が設けられた側とは反対側の主面に設けられた第2の光導波路部と、
    前記第1の光導波路部の前記光学要素部が設けられた側とは反対側の主面の表面と、前記第2の光導波路部の表面と、に設けられた検出部と、
    を備え、
    前記第1の光導波路部の材料の屈折率をn1、前記第2の光導波路部の材料の屈折率をn2、前記検出部の外側に接する物質の屈折率をn3とした場合に、下記の式を満足するセンサチップ。
    Figure 2013195312
    Figure 2013195312
  2. 前記第2の光導波路部の第1の側面と、前記第1の光導波路部の前記光学要素部が設けられた側とは反対側の主面と、がなす角度は90°であり、
    前記第2の光導波路部の前記第1の側面と対向する第2の側面と、前記第1の光導波路部の前記光学要素部が設けられた側とは反対側の主面と、がなす角度は90°である請求項1記載のセンサチップ。
  3. 前記第1の光導波路部の前記光学要素部が設けられた側の主面に入射した光の出射角は、45°である請求項1または2に記載のセンサチップ。
  4. 請求項1〜3のいずれか1つに記載のセンサチップと、
    前記センサチップに光を入射させる投光部と、
    前記センサチップからの光を受光して光の強度に応じた電気信号に変換する受光部と、
    を備えた測定装置。
  5. 請求項1〜3のいずれか1つに記載のセンサチップを用いた測定方法であって、
    検出部に検体溶液を接触させる前の吸光度を求める工程と、
    前記検出部に前記検体溶液を接触させる工程と、
    所定の時間経過後に接触させた前記検体溶液を排出する工程と、
    前記検体溶液を排出した後における吸光度を求める工程と、
    前記検体溶液を接触させる前の吸光度と、前記検体溶液を排出した後の吸光度との差から吸光度変化量を求める工程と、
    求められた前記吸光度変化量に基づいて、測定対象物質の量を求める工程と、
    を備えた測定方法。
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