JP2013194967A - 太陽光反射用装置及び太陽熱発電システム - Google Patents

太陽光反射用装置及び太陽熱発電システム Download PDF

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Abstract

【課題】タワー式太陽熱発電システムのように、反射鏡から集熱部までの距離が数十メー
トルから数百メートルと長距離となる太陽熱発電システムにおいても、高い正反射率を得ることができ、且つ、距離や周辺環境に応じて曲率を様々に調整可能な太陽光反射用装置及びそれを用いた太陽熱発電システムを提供する。
【解決手段】複数の弾性変形しない反射体1を結合部材2によって繋ぎ、それらの少なくとも周辺部を直接的または間接的に支持している支持構造体4に対してZ方向の力を加えることにより、反射体1同士の相対位置を変化させ、凹状の構造を有する太陽光反射用装置を得ることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、太陽光反射用装置及び太陽熱発電システムに関する。
近年、石油、天然ガス等の化石燃料エネルギーに代わるエネルギーとしては現在、バイオマスエネルギー、核エネルギー、風力エネルギー、太陽エネルギー等の自然エネルギーの検討がなされているが、化石燃料の代替エネルギーとして最も安定しており、且つ量の多い自然エネルギーとして、太陽エネルギーの利用が有望であると考えられている。しかしながら、太陽エネルギーは非常に有力な代替エネルギーであるものの、これを活用する観点からは、(1)太陽エネルギーのエネルギー密度が低いこと、(2)太陽エネルギーの貯蔵及び移送が困難であること等が問題となると考えられる。
太陽エネルギーの上記課題に対し、太陽エネルギーのエネルギー密度が低いという問題は、巨大な反射装置で太陽エネルギーを集めることによって解決する方法が提案されている。そのような太陽熱発電システムの一つとして、例えば特許文献1に記載されているようなタワー式太陽熱発電システムが挙げられる。このシステムは、略円状や略扇状に並べられた複数の反射鏡と、中央部に設置されたタワーとを有し、反射鏡でタワーにある集熱部に太陽光を反射させ、集まった太陽光の熱を利用して発電するものである。また、このタワー式太陽熱発電システムの派生型として、タワーにある二次反射鏡に太陽光を反射させ、二次反射鏡による反射により地上にある集熱部に太陽光を集中させ、その熱を利用して発電するビームダウン式と呼ばれるタワー式太陽熱発電システムも存在する。
ここで、タワー式太陽熱発電システムのように、反射鏡から集熱部までの距離が数十メートルから数百メートルと長距離となる太陽熱発電システムにおいては、正反射率において未だ充分ではなく、更なる正反射率の改善が求められている。その点について以下に詳述する。
太陽光線は完全な平行光ではなく、視野角0.52°〜0.54°に相当する角度範囲の傾きをもった光線である。反射鏡から集熱部までの距離が数メートルと短い場合、この太陽光の視野角はほとんど無視できる。しかしながら、タワー式太陽熱発電システムのように、反射鏡から集熱部までの距離が長くなる場合、反射鏡が平面鏡であると、太陽光線を反射した光線のうち視野角に相当する成分の光線が反射距離に比例して拡散するため、集熱部の限られた受光面積で反射光線全部を受け切れず、そのために正反射率が低下してしまう。また、空気の揺らぎによっても正反射率が低下してしまう。
特許文献1において上記問題は記載されてはいないが、特許文献1の図6に記載されているような、複数の平面鏡を組み合わせて疑似凹面鏡を構成することは上記問題を解消するための一助となることを本発明者は見出した。しかし、タワー式太陽熱発電システムに凹面鏡を用いて高い正反射率を得るには、集熱部から反射鏡までの距離に応じて凹面の曲率を変える必要があるため、凹面の曲率を自由に調整できない特許文献1の疑似凹面鏡では、正反射率の観点から不十分であった。また、各距離に応じた異なる曲率の製品を製造することは少量多品種の生産となりコストアップにつながってしまう。
更に、平面の組み合わせではなく曲面からなる凹面鏡を得るためには複雑な製造工程を必要とするため、簡便かつ安価に当該凹面鏡を得ることは困難であった。また、前述したようにタワー式太陽熱発電システムにおいては、集熱部から反射鏡までの距離に応じて凹面の曲率を変化させる必要があるため、そのような様々な曲率の凹面鏡を安価に製造することは更に困難であり、そのような様々な曲率の凹面鏡を複数有する太陽熱発電システムは必然的に高価なものとなってしまう。
特開2009−218383号公報
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、その目的は、タワー式太陽熱発電システムのように、反射鏡から集熱部までの距離が数十メートルから数百メートルと長距離となる太陽熱発電システムにおいても、高い正反射率を得ることができ、且つ、様々な曲率に調整可能な疑似凹面鏡を得ることができる太陽光反射用装置及びそれを用いた太陽熱発電システムを提供することにある。
請求項1に記載の太陽光反射用装置は、結合反射体と支持構造体とを有する太陽光反射用装置であって、前記結合反射体は弾性変形しない複数の反射体と結合部材とを有し、前記複数の反射体は前記結合部材によって繋がっており、前記支持構造体は前記結合反射体の少なくとも周辺部を直接的または間接的に支持しており、前記支持構造体に対してZ方向の力を加えることにより前記結合反射体の反射体同士の相対位置を変化させ、凹状の構造を得ることを特徴とする。
当該構成によれば、例えばガラスミラーなどの平面鏡のようなコストが安く弾性変形しない反射体を用いて凹状の構造を有する太陽光反射用装置を得ることができる。また、支持構造体に加えるZ方向の力の強さを調整することや、結合反射体の周辺部において支持構造体が直接的または間接的に支持する位置を調整することなどで凹面の曲率を自由かつ容易に調整することが可能となるため、太陽光の正反射率を距離に関わらず且つ太陽光線の広がり角や空気の揺らぎの存在下でも高く保つことが可能となる。これは、太陽光反射用装置の配置位置に対応した最適な正反射率を選択可能ということであり、事前に予想していた太陽光反射用装置の配置場所が変化する場合や、予め配置場所が確定していない場合や、周辺環境に対応させて凹面の曲率を微調整した方が正反射率が高くなる場合や、それぞれの太陽光反射用装置の配置に対応して高い正反射率を得るために凹面の曲率を変えた方が良い場合などに特に好適に用いることができる。例えば、タワー式太陽熱発電システムに用いる場合などには、集熱部とそれぞれの太陽光反射用装置の位置関係が複数存在することになるため、最適な凹面の曲率もそれぞれに存在する。そのような際に、本発明の太陽光反射用装置を用いれば、支持構造体に加わるZ方向の力の強さを調整するなどの簡便な操作のみで異なる凹面の曲率を持つ太陽光反射用装置を得ることができるため、予め何種類もの凹面鏡を揃える必要がなく、タワー式太陽熱発電システムのコストパフォーマンスに貢献することが可能となる。加えて、支持構造体が結合反射体の少なくとも周辺部を直接的または間接的に支持していることや、結合部材を弾性変形可能な剛性のあるものとした場合には支持構造体だけでなく結合部材自体も反射体を支持することになるため、反射体の予期しない変形を抑えることができ、正反射率の低下を招かずにすむ。
請求項2に記載の太陽光反射用装置は、請求項1に記載の発明であって、Z方向から見た際に、前記支持構造体は前記結合反射体の前記周辺部に対して3点以上あるいは周状で存在していることを特徴とする。
当該構成によれば、Z方向から見た際に、支持構造体が結合反射体の周辺部に対して3点以上あるいは周状に存在しているため、高い精度で凹状の構造を確保することができる。
請求項3に記載の太陽光反射用装置は、請求項1または2に記載の発明であって、前記反射体は六角形の形状をしており、1の前記反射体が前記結合反射体の中心に配設され、前記1の反射体の各辺に他の前記反射体の一辺が対向するように配設されていることを特徴とする。
当該構成においては、結合反射体の中心に1の反射体が配設されているため、高い正反射率を得るために重要な中央部での光のロスを防ぐことができ、太陽光反射用装置を凹状の構造にした際の正反射率が高くなる。さらに、1の反射体の周辺に六角形の形状をした反射体がそれぞれ配設される構成となっているため、フレームの形状がシンプルで少なく済む。例えば、板ばねのようなものを結合反射体に対して「*」のような形状や配置で用いれば結合反射体を十分支えることが可能となる。加えて複数の反射体を全て同一形状とできるので、製造も効率的に行うことができ、コストの低減に貢献可能である。
また、太陽光反射用装置を太陽光入射側から見た形状が図1に示すような略六角形状に近いため、この太陽光反射用装置をタワー式太陽熱発電システムに用いた場合には、周辺に存在する別の太陽光反射用装置による光線のブロッキングに起因した正反射率の低下を抑えることができる。上記ブロッキングの詳細について図3、4を参照しつつ以下に説明する。タワー式太陽熱発電システムでは太陽光反射用装置から集熱部までの距離を短くした方がエネルギー効率が高くなるため、複数の太陽光反射用装置ができるだけタワーに近くなるように、可能な限り密に複数の太陽光反射用装置を配置することが望まれる。加えて、太陽光反射用装置同士が光線の通り道を阻害するブロッキングという現象が生じないように図5に示すような「千鳥配置」という構成が好ましく用いられる。しかし、太陽光反射用装置の反射面の形状は普通四角形であることが一般的であるため、たとえ千鳥配置にしたとしても、図3Aに示すように太陽光が反射面102に当たった後の反射光101の一部101Aが、反射面102よりもタワー側にある別の太陽光反射用装置の結合反射体103によってブロッキングされてしまい、正反射率の低下を引き起こしてしまう。しかし、太陽光反射用装置の反射面の形状が略六角形状であれば図3Bに示すようにブロッキングされる面積を小さくすることが可能となる。また、図4A及び図4Bは図3とは異なる角度の光線、例えば太陽の位置が変化した場合などの四角形状及び六角形状でのブロッキング面積を示したものである。図4A及びBの図からも明白なように、仮に六角形の場合にブロッキングが起きたとしても反射面の形状が六角形であれば形状が四角形の場合よりもブロッキングによる正反射率の低下を抑えることが可能であることがわかる。なお、図3及び図4においては、比較のために反射面の面積は四角形の場合でも六角形の場合でも等しいものとして図示している。また、図中矢印は反射光の向きを表す。以上のことから、請求項3に記載の太陽光反射用装置をタワー式太陽熱発電システムに用いた場合には、太陽光反射用装置を太陽光入射側から見た形状が図1に示すような略六角形状に近いため、周辺に存在する別の太陽光反射用装置による光線のブロッキングに起因した正反射率の低下を抑えることができ、より高いエネルギー効率での発電が可能となる。
請求項4に記載の太陽光反射用装置は、請求項3に記載の太陽光反射用装置において、他の前記反射体に代えて台形の形状をした弾性変形しない反射体を備えていることを特徴とする。
当該構成においては、太陽光反射用装置を太陽光入射側から見た形状が図2のような六角形状となるため、この太陽光反射用装置を密に配置したとしても光線のブロッキングを抑えることが可能となる。これは高いエネルギー効率での発電が所望されるタワー式太陽熱発電システムなどにおいて、周辺に存在する別の太陽光反射用装置による光線のブロッキングに起因した正反射率の低下を抑えることができるため、特に有用となる。
請求項5に記載の太陽光反射用装置は、請求項1〜4のいずれか一項に記載の発明であって、前記反射体同士の間には空隙があることを特徴とする。
当該構成に置いては反射体同士の間に空隙があるため、風が反射体同士の間の空隙から逃げていくことが可能となるため、太陽光反射用装置が風圧の影響により変形してしまったり、損壊してしまうことを防止することができる。当然ながら、風圧による太陽光反射用装置の変形や損壊は特に風が強い地域において顕著なものとなる。また、太陽光反射用装置が凹状の形状をしている場合には風が凹状構造の中央に集まってしまい、太陽光反射用装置の変形や損壊が起こりやすくなってしまうが、反射体同士の間に空隙が存在することにより、そのような問題を好適に防止することができる。さらに、風によって運ばれてきた砂塵や埃などが反射体同士の間の空隙から飛散することが可能であるため、凹状の構造の中央に砂塵や埃などが密集しにくくなり、太陽光反射用装置の変形や損壊及び正反射率の低下を防止することができる。
請求項6に記載の太陽光反射用装置は、請求項1〜5のいずれか一項に記載の発明であって、前記反射体は、フィルムミラーを有することを特徴とする。
フィルムミラーは、通常のガラスミラーに比べて平面性が高くはないが、軽量で扱いやすく大量生産も容易であり安価であるため、太陽光反射用装置の軽量化及び輸送コストなどの低減が可能となる。当該構成においては、太陽光反射用装置が凹状の構造をしているため、フィルムミラーの平面性がガラスミラーほど高くないという欠点を補い高い正反射率を得ることができる。また、通常フィルムミラー単体では弾性変形をしてしまうため、フィルムミラーを弾性変形しない材料と接合することにより反射体として用いるが、フィルムミラーを用いているため反射体自体が軽量となり、太陽光反射用装置が駆動部を有する際などには駆動部に負荷がかかり難く、消費電力も抑えることができる。加えて、反射体が軽量となるため大型化することも可能となり、太陽光反射用装置が少ない数でも多量の光を反射することが可能となる。特にタワー式太陽熱発電システムのような数十〜数千の太陽光反射用装置を用いるシステムに置いては設置数の低減によって大幅なコストの削減が可能となり、また、設置数を減らすことにより、ほとんどの太陽光反射用装置をタワーから近距離に配置可能となるため、それぞれの太陽光反射用装置が高い正反射率を得ることができ、太陽熱発電システムとして高いエネルギー効率での発電が可能となる。さらに、フィルムミラーは扱いやすく、打ち抜き加工なども容易に行えるため、所望の形状に応じた作製が容易に行えるので、円形・楕円形・多角形などの形状に自由に加工できる。その中でも六角形の形状であると、打ち抜き加工によるロスが少なくなるため特に好ましい。
請求項7に記載の太陽光反射用装置は、請求項1〜5のいずれか一項に記載の発明であって、前記反射体は、ガラスミラーを有することを特徴とする。
ガラスミラーはそれ自体である程度の剛性を有するため、単体で弾性変形しない反射体となり得る。但し、ガラスミラーが薄く、弾性変形する場合には弾性変形しない材料と固着や接合させても良い。また、ガラスミラー単体で弾性変形しない反射体となりえる場合でも、他の材料と貼合などの既存の手法にて接合させても良い。ガラスミラーは、優れた平面性を持つため、反射面における太陽光の散乱が生じにくく、正反射率を高く維持することができる。
請求項8に記載の太陽光反射用装置は、請求項1〜7のいずれか一項に記載の発明であって、前記太陽光反射用装置は、太陽熱発電用であることを特徴とする。
請求項9に記載の太陽熱発電システムは、タワー式の太陽熱発電システムであって、少なくとも1つの集熱部と、請求項8に記載の太陽光反射用装置とを有し、前記太陽光反射用装置は、太陽光を反射して前記集熱部に照射することを特徴とする。これにより、安価な太陽熱発電システムを形成できる。
本発明によれば、タワー式太陽熱発電システムのように、反射鏡から集熱部までの距離が数十メートルから数百メートルと長距離となる太陽熱発電システムにおいても、高い正反射率を得ることができ、且つ、様々な曲率に調整可能な疑似凹面鏡を得ることができる太陽光反射用装置及びそれを用いた太陽熱発電システムを提供することができる
太陽光反射用ミラーを太陽光入射側から見た際の図。 別の態様における太陽光反射用ミラーを太陽光入射側から見た際の図。 太陽光反射用装置の反射面の形状の違いによるブロッキング面積の違いを表した図。(A)は四角形、(B)は六角形の際のブロッキング面積を表している。 別の角度から太陽光が入射した際の太陽光反射用装置の反射面の形状の違いによるブロッキング面積の違いを表した図。(A)は四角形、(B)は六角形の際のブロッキング面積を表している。 千鳥配置によるタワー式太陽熱発電システム。 好ましい態様における太陽光反射用装置の分解図。 好ましい態様における太陽光反射用装置の側面図。 タワー式太陽熱発電システムの斜視図。 タワー式太陽熱発電システムを側方から見た図。
以下、本発明に係る太陽光反射用装置及び太陽熱発電システムの詳細について説明する。但し、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、発明の範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。
<0.太陽光反射用装置>
太陽光反射用装置は、結合反射体と支持構造体とを有する。また、支持構造体は結合反射体の少なくとも周辺部を直接的または間接的に支持しており、支持構造体に対してZ方向の力を加えることにより結合反射体が有する反射体同士の相対位置を変化させ、凹状の構造の太陽光反射用装置を得ることができる。なお、「Z方向」とは、図6に示すように、凹状にしない状態での結合反射体の反射面に垂直な方向である。図6は本発明の好ましい態様の太陽光反射用装置の分解図である。この態様においては、六角形状の1の反射体を中央に、その周辺に空隙を介して他の反射体が6つ配設されている。各反射体は、結合部材のフレーム2Cを介して、結合部材2にネジによって締結されている。結合部材2は6つの板ばね2Aが「*」状に配設されていて、各板ばね2Aが不図示のネジによって中心円盤2Bに締結された構造を有しているため、各反射体は結合部材を介して繋がれ、結合反射体3が構成されている。そして、結合反射体3の反射面とは反対側に、リング状の構造をした支持構造体4が接しており、支持構造体4が直接的に結合反射体3の周辺部を支持している。また、支持構造体4の下には基材6があり、結合反射体3と基材6の中心が中心ネジ7によって締結されている。なお、この中心ネジ7は結合反射体3の一部(この場合は結合反射体3の中心あるいは中央にある1の反射体の中心)と基材6とのXY方向の相対位置を固定しているが、同時にネジ締め量を調整することで結合反射体3の中央部をZ方向の基材6側に引く機能も有している。加えて、支持構造体は不図示の可動部によってZ方向の反射体側に力が加えられ、太陽光反射用装置5がを凹状の構造を有することができる。
また、図7は図6の太陽光反射用装置に仰角調整シリンダー9を加え、組み立てた太陽光反射用装置を側方から見た図となっている。図7において、結合反射体3と支持構造体4及び基材6は保持部材8により地面に設置され、仰角調整シリンダー9と不図示の別の軸を持つ機構により太陽光を追尾可能な太陽光反射用装置5となっている。上記以外は図6の態様と同様である。
本発明によれば、例えばガラスミラーのように、弾性変形しない平面鏡などであっても高い正反射率を持つ太陽光反射用装置を作り出すことができる。弾性変形しない平面鏡は製造の容易さ、コストの低さ、運搬の容易さ、壊れにくさ、などにおいて利点がある一方、正反射率の低さや変形のし難さにおいて欠点を有する。しかし、本発明によれば、それらの欠点を克服し、利点を活かすことができる太陽光反射用装置を作製することが可能となる。
また、反射体同士の相対位置を変化させる場合には結合反射体の中央部をZ方向に引くことにより支持構造体にZ方向の力を加え結合反射体の反射面を内側とした凹状の構造を形成してもよいし、支持構造体にZ方向の力を加え結合反射体の周辺部の裏側をZ方向に押すことにより反射面を内側とした凹状の構造を形成しても良いし、両方を併用してもよい。好ましくは、支持構造体に対して力を加え、結合反射体の周辺部の裏側を主にZ方向に押すことにより凹状の構造の太陽光反射用装置を得ることである。なお、結合反射体の中央部とは、結合反射体をZ方向から見た際の中心点付近の部分、または、結合反射体が略円状の場合はその中心近辺、略四角形状の場合は対角線の交点近辺、六角形状の場合も対角線の交点近辺であることが好ましい。あるいは、結合反射体の重心近辺、または結合反射体が一様な素材で形成されていると仮定したときの重心近辺を指すこともある。また、中央部は、結合反射体表面の全面積の10%以下の面積であることが好ましい。また、結合反射体の周辺部とは中央部外の領域のことを指す。また、本発明の趣旨の範囲内において、太陽光反射用装置を構成するそれぞれの部品の役割を他の部品が担っても良い。
支持構造体に対して力を加え、結合反射体の周辺部を主にZ方向に押し、凹状の構造を得る方法としては、例えば、固定部材によって結合反射体の中央部を基材などに固定し、支持構造体を押す可動部によって反射体同士の相対位置を調節する方法などが好ましく挙げられる。固定部材の例としては、ネジ、スペーサー、磁石、接着剤などが挙げられる。なお、固定部材は、反射体の反射面を貫通して結合反射体を基材に固定してもよいが、反射体の反射面を貫通せずに結合反射体を基材に固定していることが好ましい。更に好ましくは、反射体の反射面には固定部材が一切露出していないことである。より具体的には、固定部材はネジやスペーサーや接着剤などであって、反射体の反射面よりも太陽光入射側の反対側にあり、結合反射体の一部と基材とを固定した状態となっていて、固定部材が反射体の反射面を貫通せず、固定部材(ネジのネジ頭や、スペーサの一部)が反射体の反射面上部に露出しないことが好ましい。固定部材が反射面を貫通しないことによって、反射体の貫通部端面が外気に触れ劣化する可能性を防止できると共に、反射体の貫通部付近の歪みも防止できる。更に、反射面の表面には固定部材が一切露出しないことにより、反射面の全面を太陽光の反射に用いることができ、正反射率を高く保つことができる。なお、当然ながら結合部材が固定部材によって繋がれる結合反射体の一部の役割を担ってもよい。
可動部としては、結合反射体の一部と基材との位置関係を調節できるようなものが好ましい。特に、支持構造体を押圧し結合反射体が有するそれぞれの反射体の相対位置を調整可能な機構であることが好ましい。可動部の可動手段としては例えば、支持構造体をZ方向に押圧するよう取り付けられたシリンダーやネジや圧電素子などを、手動またはアクチュエーターまたは電力などによってZ方向に動かす機構が考えられる。例えば、結合反射体の中央部と基材とが接着剤により固定された太陽光反射用装置において、ネジを締める量に応じて周状の支持構造体を押す機構を設け、その機構により支持構造体が結合反射体の周辺部をZ方向に押すことで、支持構造体の押圧力に応じた太陽光反射用装置の凹面の曲率を得ることが可能となる。そうすることにより、集熱部からの距離に応じた最適な正反射率を得ることができる。なお、支持構造体が可動部の役割を担っていても良い。
上述した手段などによれば、反射体同士の相対位置を変化させ、凹状の構造を有する太陽光反射用装置を得ることができる。また、支持構造体に加えるZ方向の力の強さを、例えばネジ締め量や電力などにより調整することや、結合反射体の周辺部において支持構造体が直接的または間接的に支持する位置を調整することなどで凹面の曲率を自由かつ容易に調整することが可能となるため、太陽光の正反射率を距離に関わらず且つ太陽光線の広がり角や空気の揺らぎの存在下でも高く保つことが可能となる。これは、太陽光反射用装置の配置位置に対応した最適な正反射率を選択可能ということであり、事前に予想していた太陽光反射用装置の配置場所が変化する場合や、予め配置場所が確定していない場合や、周辺環境に対応させて凹面の曲率を微調整した方が正反射率が高くなる場合や、それぞれの太陽光反射用装置の配置に対応して高い正反射率を得るために凹面の曲率を変えた方が良い場合などに特に好適に用いることができる。例えば、タワー式太陽熱発電システムに用いる場合などには、集熱部とそれぞれの太陽光反射用装置の位置関係が複数存在することになるため、最適な凹面の曲率もそれぞれに存在する。そのような際に、本発明の太陽光反射用装置を用いれば、支持構造体に加わるZ方向の力の強さを調整するなどの簡便な操作のみで異なる凹面の曲率を持つ太陽光反射用装置を得ることができるため、予め何種類もの凹面鏡を揃える必要がなく、タワー式太陽熱発電システムのコストパフォーマンスに貢献することが可能となる。
<1.支持構造体>
支持構造体は結合反射体の少なくとも周辺部を直接的または間接的に支持する役割を有する。また、支持構造体に対してZ方向の力を加えることにより結合反射体の反射体同士の相対位置を変化させて凹状の構造を得る際には、結合反射体の周辺部のZ方向の位置を制御する役割も有する。また、支持構造体が結合反射体の少なくとも周辺部を直接的または間接的に支持しているため、反射体も支持され、反射体の予期しない変形を抑えることができ、正反射率の低下を招かずにすむ。高い精度で凹状の構造を得るという観点から、支持構造体は太陽光反射用装置をZ方向から見た際に、結合反射体の周辺部に対して3点以上あるいは周状に存在していることが好ましい。点状に存在する場合には、複数の点のうち、隣り合う点間の距離が略等しいことが好ましい。また、周辺部に対して点状ではなく周状に存在する場合には、その周が略円状または円状になるよう選択することがさらに好ましい。さらに、支持構造体はZ方向から結合反射体を見た際の中央部から同心円状に存在することが特に好ましい。支持構造体をこのような構造とすることで、反射体同士の相対位置を変化させた際に、歪みの少ないきれいな凹面を形成することができ、高い正反射率を得ることができるため好ましい。また、支持構造体は基材と結合反射体の間にあることが好ましい。さらに基材と支持構造体との相対位置が可動部により制御可能であることが好ましい。
なお、支持構造体、並びに基材及び結合反射体とからなる空間は密閉されておらず、通気性がある事が好ましい。密閉されていると、屋外での温度変化による空気圧力の変化によって基材及び反射体が変形してしまう可能性があるため、通気性があることにより砂漠のような温度変化が激しいところに設置したとしても、空気圧力の変化によって支持構造体及び反射体が変形することがないため、好ましい。
支持構造体の素材としては、特に制限されないが、チタン、鉄、鋼、SUS、FRP、銅、黄銅又は青銅、アルミ、ガラス、ゴム、シリコン、テフロン(登録商標)、樹脂等を用いることができる。その中でも押圧した際に支持構造体がZ方向と垂直な平面方向に無理なく広がる素材であると、凹度の調整に幅を持たせることが可能且つ容易となるため好ましい。従って、最も好ましい支持構造体の形状のひとつは、Z方向から見た際に結合反射体の中央部の中心の同心円と重なる形状の弾性変形可能なリングである。また、支持構造体のヤング率としては、90GPa以下であることが好ましく、さらに好ましくは30GPa以下である。
<2.結合反射体>
結合反射体は弾性変形しない複数の反射体と結合部材とを有する。また、複数の反射体は結合部材によって繋がっている。結合部材によって、反射体同士の相対位置が変化可能であり、相対位置が変化することによって凹状の構造が得られるように、反射体同士が結合されている。複数の反射体の形状が全て同じである必要はないが、全て同じ形状とした場合には効率的な製造が可能となりコストの低減が可能となる。結合反射体の好ましい形状の一つとして、複数の反射体の形状が全て六角形の形状、その中でも特に好ましくは正六角形の形状をしていて、1の反射体が中心に配設され、その各辺に他の反射体の一辺が対向するように配設されている形状が挙げられる(図6参照)。この場合には、1の反射体が中心に配設されているため、高い正反射率を得るために重要な中央部での光のロスを防ぐことができ、太陽光反射用装置を凹状の構造にした際の正反射率が高くなる。さらに、1の反射体の周辺に六角形の形状をした反射体がそれぞれ配設される構成となっているため、フレームの形状がシンプルで少なく済む。例えば、板ばねのようなものを結合反射体に対して「*」のような形状や配置で用いれば結合反射体を十分支えることが可能となる。また、この形状の結合反射体を用いた場合には、太陽光反射用装置を太陽光入射側から見た形状が図1に示すように略六角形状に近くなるため、上述したようにこの太陽光反射用装置をタワー式太陽熱発電システムに用いた際の、周辺に存在する別の太陽光反射用装置による光線のブロッキングに起因した正反射率の低下を抑えることができる。つまり、複数の太陽光反射用装置を千鳥配置にしたとしてもブロッキングの影響を抑えることができるため、太陽光反射用装置をより密に配置することが可能となる。太陽光反射用装置を密に配置することにより、複数の太陽光反射用装置からタワーまでの距離が近くなるため太陽の広がり角の影響や大気の揺らぎなどの影響を受けにくく、高い効率での発電が可能となる。
また、結合反射体の別の好ましい形状として中心に1の六角形の形状をした反射体を配設し、その各辺に台形の形状をした他の反射体がそれぞれ配設されている形状が挙げられる。この場合には、太陽光反射用装置を太陽光入射側から見た形状が図2のような六角形状となるため、この太陽光反射用装置を密に配置したとしても、上述したように光線のブロッキングを抑えることが可能となる。これは高いエネルギー効率での発電が所望されるタワー式太陽熱発電システムなどにおいて、周辺に存在する別の太陽光反射用装置による光線のブロッキングに起因した正反射率の低下を抑えることができるため、特に有用となる。
結合反射体を構成する反射体同士の間に空隙がある場合には、その空隙から、風が逃げていくことが可能となるため、太陽光反射用装置が風圧の影響により変形してしまったり、損壊してしまうことを防止することができる。当然ながら、風圧による太陽光反射用装置の変形や損壊は特に風が強い地域において顕著なものとなる。また、太陽光反射用装置が凹状の構造をしている場合には風が凹状構造の中央に集まってしまい、太陽光反射用装置の変形や損壊が起こりやすくなってしまうが、反射体同士の間に空隙が存在することにより、そのような問題を好適に防止することができる。さらに、風によって運ばれてきた砂塵や埃などが反射体同士の間の空隙から飛散することが可能であるため、凹状の構造の中央に砂塵や埃などが密集しにくくなり、太陽光反射用装置の変形や損壊及び正反射率の低下を防止することができる。
なお、結合反射体の中央部とは、結合反射体をZ方向から見た際の中心点付近の部分、または、結合反射体が略円状の場合はその中心近辺、略四角形状の場合は対角線の交点近辺、六角形状の場合も対角線の交点近辺であることが好ましい。あるいは、結合反射体の重心近辺、または結合反射体が一様な素材で形成されていると仮定したときの重心近辺を指すこともある。また、中央部は、結合反射体表面の全面積の10%以下の面積であることが好ましい。また、結合反射体の周辺部とは中央部外の領域のことを指す。また、本発明の趣旨の範囲内において、太陽光反射用装置を構成するそれぞれの部品の役割を他の部品が担っても良い。
<2−1.反射体>
反射体は太陽光を反射する役割を有し、また、それ自体は弾性変形しない。弾性変形しない反射体としては、ガラスミラーのようにそれ自体で剛性を有する平面鏡やフィルムミラーを弾性変形しない材料に接合したものなどが挙げられる。反射体のヤング率としては、10GPa以上であることが好ましく、さらに好ましくは30GPa以上250GPa以下である。反射体の形状としては円形、略円形、楕円形、略楕円形、多角形などでよく、特に制限はされないが、製造・輸送コストや組み立ての容易性、正反射率などの観点から、反射面側から反射体を見た際の形状が正四角形、正五角形、正六角形状であることが好ましく、上述のように正六角形状であることが特に好ましい。また、複数の形状を組み合わせてもよい。
<2−1−1.フィルムミラー>
反射体が反射面としてフィルムミラーを有する構成としてもよい。フィルムミラーとはフィルム状樹脂または非常に薄いガラスからなる支持層と、反射率や耐食性に優れているアルミニウムまたは銀から成る反射層とを有するフィルム状のミラーをいう。特に銀反射層とすることが好ましい。フィルムミラーの厚さは20〜600μmであり、好ましくは80〜300μm、更に好ましくは80〜200μm、最も好ましくは80〜170μmである。フィルムミラーの厚さを20μm以上にすることにより、フィルムミラーを弾性変形しない材料などに接合させた時に、ミラーが撓むことなく、良好な反射率を得やすくなるため好ましい。また、フィルムミラーの厚さを600μm以下にすることにより、取り扱い性が良好になるため好ましい。また、フィルムミラーは、用いられる材料や、20〜600μm程度の厚さであることから、非常に軽量であるといえる。さらに、フィルムミラーは柔軟性を有するため、軽量で柔軟性があり、製造コストを抑え大面積化・大量生産することができるという特長を有している。
フィルムミラーは、通常のガラスミラーに比べて平面性が高くはないが、軽量で扱いやすく大量生産も容易であり安価であるため、太陽光反射用装置の軽量化及び輸送コストなどの低減が可能となる。当該構成においては、太陽光反射用装置が凹状の構造をしているため、フィルムミラーの平面性がガラスミラーほど高くなく、反射面表面で散乱光が生じてしまうという欠点を補い、高い正反射率を得ることができる。また、通常フィルムミラー単体では弾性変形をしてしまうため、フィルムミラーを弾性変形しない材料と接合することにより反射体として用いるが、フィルムミラーを用いているため反射体自体が軽量となり、太陽光反射用装置に対して駆動部を設けた際などには駆動部に負荷がかかり難く、消費電力も抑えることができる。加えて、反射体が軽量となるため大型化することも可能となり、太陽光反射用装置が少ない数でも多量の光を反射することが可能となる。特にタワー式太陽熱発電システムのような数十〜数千の太陽光反射用装置を用いるシステムに置いては設置数の低減によって大幅なコストの削減が可能となり、また、設置数を減らすことにより、ほとんどの太陽光反射用装置をタワーから近距離に配置可能となるため、それぞれの太陽光反射用装置が高い正反射率を得ることができ、太陽熱発電システムとして高いエネルギー効率での発電が可能となる。さらに、フィルムミラーは扱いやすく、打ち抜き加工なども容易に行えるため、所望の形状に応じた作製が容易に行えるので、円形・楕円形・多角形などの形状に自由に加工できる。その中でも六角形の形状であると、打ち抜き加工によるロスが少なくなるため特に好ましい。
なお、フィルムミラーの表面粗さRaは0.01μm以上0.1μm以下であるが、表面粗さRaが0.01μm以上であるため、平面性については良好ではないが、指紋などの汚れも付着しにくく、また、フィルムミラーの生産段階において、フィルムであることを活かして、連続的に製膜するロールトゥロール方式を用いた場合でも、フィルムミラーをロール状に巻いた際の貼りつきを防止することができ、大量生産性に優れるという特徴を持つ。表面粗さは三次元測定装置NH−3SP(三鷹光器)により測定する。その際の測定条件は、測定範囲を2mm、測定ピッチを2μm、対物レンズを100×とし、カットオフ値を0.250mmである。
<2−1−1−a.弾性変形しない材料>
通常、フィルムミラー単体では弾性変形をしてしまうため、そのような際には、フィルムミラーを弾性変形しない材料と接合することによって反射体として用いる。弾性変形しない材料の形状としてはフィルムミラーに即した形状であることが好ましい。また、フィルムミラーが軽量であるため、弾性変形しない材料を軽量化することが反射体全体としての軽量化となり、ひいては、太陽光反射用装置の軽量化や大型化に繋がるため好ましい。なお、弾性変形しない材料はヤング率が10GPa以上であることが好ましく、さらに好ましくは30GPa以上250GPa以下である。弾性変形しない材料としては、特に制限はされないが、<2−3.基材>と同様のものを好ましく用いることができる。また、支持構造体が弾性変形しない材料としての役割を担ってもよい。
<2−1−2.ガラスミラー>
反射体がガラスミラーを有する構成としてもよい。ガラスミラーはそれ自体である程度の剛性を有するため、単体で弾性変形しない反射体となり得る。但し、ガラスミラーが薄く、弾性変形する場合には弾性変形しない材料と固着などで接合させても良い。また、ガラスミラー単体で弾性変形しない反射体となりえる場合でも、他の材料と貼合などの既存の手法にて接合させても良い。ガラスミラーは、優れた平面性を持つため、反射面における太陽光の散乱が生じにくく、正反射率を高く維持することができる。
<2−2.結合部材>
結合部材は複数の反射体を繋ぎ結合反射体とする役割を有する。結合部材は弾性変形可能であることが好ましく、ヤング率が90GPa以下であることが好ましく、さらに好ましくは30GPa以下である。また、結合部材が結合反射体のフレームとしての役割を担っていてもよい。特に好ましくは結合部材を弾性変形可能な剛性のある板ばねのようなものとすることである。弾性変形可能であるため、結合反射体の凹面の曲率が変化したとしても割れることがなく、また、結合部材が剛性を有しているため、反射体を保持したまま好適な凹状の構造を作ることが可能となる。さらに、結合部材が剛性を有していることの利点として結合部材が反射体を支持することになるため、フレームとしての役割を担い、反射体の予期しない変形を抑えることができ、正反射率の低下を招かずに済む。また、結合部材は反射体同士の向かい合う辺を繋いでいてもよい。例えば、ゴムやシリコンのような伸縮性のある部材によって反射体同士の向かい合う辺を繋いだ場合には、反射体同士はゴムやシリコンによって繋がっているが、反射体同士の相対位置はゴムやシリコンの伸縮性に応じた自由度を持つため、支持構造体に対してZ方向の力を加えることにより結合反射体の反射体同士の相対位置を変化させた際の凹状の構造のフレキシビリティをあげることができる。さらに、そのゴムやシリコンからなる結合部材が貫通穴を有する場合には、反射体同士に空隙がある場合と同様に、太陽光反射用装置に対する風を逃がすことが可能となり、太陽光反射用装置が風圧の影響により変形してしまったり、損壊してしまうことを防止することができるため、好ましい。
結合部材の材料としては、特に制限はされないが、棒状、板状、放射状、など様々な形状の鉄鋼、銅、アルミニウム、アルミニウムめっき鋼、アルミニウム系合金めっき鋼、銅めっき鋼、錫めっき鋼、クロムめっき鋼、ステンレス鋼などの金属、ベニヤ(好ましくは防水処理がされたもの)などの木材、繊維強化プラスチック(FRP)、樹脂、ゴム、シリコンなどが挙げられる。
<2−3.基材>
基材は結合反射体の中央部を固定部材によって固定する固定先の役割を有する。基材の表面は平滑な平面であることが好ましい。また、基材はある程度の剛性があることが好ましく、例えば、基材は、結合部材の2倍以上のヤング率を有することが望ましい。基材の形状としては、Z方向からみた形状が、円状、楕円状、正方形や長方形等の四角形状、正六角形状、「*」状などの形状であることが好ましい。また、基材は、一枚の板形状であってもよいし、異なる材料の複数の板を組み合わせた形状であってもよいし、軽量化のために内部がハニカム構造や格子状枠を有し、表面を薄板で覆った形状であってもよい。また、複数の板形状や棒形状やリング形状などの素材を組み合わせて、図6に示す基材6のようなフレーム状にすることも好ましい。基材をフレーム状にすることにより、フレームとして結合反射体と支持構造体を支持するだけでなく、コストも低く抑えられ、さらに反射体同士の間に空隙があった場合には、風や砂塵が太陽光反射用装置の隙間からだけでなく、太陽光反射用装置の太陽光入射側からその反対側まで通り抜けることが容易となるため、強い風圧に晒されたとしても、太陽光反射用装置がそれらの影響により変形してしまったり、損壊してしまうことを防止することができるため好ましい。基材の素材としては、チタン、鉄、鋼、SUS、FRP、銅、黄銅又は青銅、アルミ、ガラス等を単体、または複合材として用いることができる。複合材として用いる場合、これらの素材を板材としてハニカム構造など中空の構造を挟むようにすると軽量化が促進され好ましい。ハニカム構造は、アルミ、樹脂、紙などを加工することで形成できる。基材のより具体的な例としては、2枚のアルミ合金板でハニカム構造を挟んだもの、2枚のアルミ合金板で発泡層を挟んだもの、2枚のFRPボードでハニカム構造を挟んだもの、アルミ合金板とFRPボードでハニカム構造を挟んだもの、SUS板でハニカム構造を挟んだものなどが挙げられる。
<2―4.保持部材>
太陽光反射用装置が結合反射体と支持構造体や基材などを保持する保持部材を有していても良い。保持部材は、太陽光反射用装置が太陽を追尾可能な状態で保持する機構であることが好ましい。保持部材の形態としては、特に制限はないが、例えば、太陽光反射用装置が所望の形状を保持できるように、複数個所を棒状の保持部材により保持する形態や、一つの棒状の保持部材を地面に立てる形態が好ましい。保持部材は太陽を追尾可能な状態で太陽光反射用装置を保持する構成を有することが好ましいが、太陽追尾に際しては、手動で駆動させてもよいし、別途駆動装置を設けて自動的に太陽を追尾する構成としてもよい。
<3.太陽熱発電システム>
太陽光反射用装置は異なる距離においても高い正反射率を得ることが可能であるため、太陽エネルギーのエネルギー密度を高くすることで効率的な発電を行う太陽熱発電などに特に好適に用いることができる。また、太陽光反射用装置を太陽熱発電に用いる場合には保持部材を設けることが好ましい。さらに好ましくは保持部材または太陽光反射用装置のいずれかの部品が太陽の位置を追尾可能な駆動部を有することである。
太陽熱発電の形態としては、内部に流体を有する筒状部材を集熱部として太陽光反射用装置の近傍に設け、筒状部材に太陽光を反射させることで内部の流体を加熱し、その熱エネルギーを変換して発電する、一般的にトラフ式と呼ばれる形態が一形態として挙げられる。また、その他の形態として、図8、図9に示すような本発明を特に好適に用いることができるタワー式と呼ばれる太陽熱発電システムも挙げられる。タワー式太陽熱発電システムは、トラフ式太陽光発電システムと同様に、少なくとも一つの集熱部と、太陽光を反射して集熱部に照射するための少なくとも一つの太陽光反射用装置を有しており、集熱部に集められた熱を用いて液体を加熱しタービンを回して発電するものがある。この際に、集熱部の周囲には、太陽光反射用装置が複数配置されていることが好ましい。また、それぞれの太陽光反射用装置が図8に示すように同心円状や、同心の扇状に複数配置されていることが好ましい。さらに好ましくは図5のような千鳥配置を採用することである。そのような配置を採用することにより、エネルギー効率の高い太陽熱発電システムとすることが可能となる。図8、9に示すタワー式の太陽光発電システムでは支持タワーの周囲に設置された太陽光反射用装置により、太陽光が集光鏡へと反射され、その後、集光鏡によりさらに反射し、集熱部へと送られ熱交換施設へ送られる。本発明は凹面の曲率を調整することにより、距離が離れていたとしても高い正反射率を得ることができるため、特に、太陽光反射用装置と集光部との間が10m以上離れているタワー式の太陽熱発電システムに好適に用いることが出来る。当然ながら、上述したビームダウン式のタワー式太陽熱発電システムだけでなくタワートップ式等の各種タワー式の太陽熱発電システムにも好適に用いることが出来る。太陽光反射用装置と集光部との距離が離れれば離れるほど、太陽の広がり角の影響や空気の揺らぎなどによって太陽光の正反射率が低下してしまうという問題が発生するが、本発明を用いれば遠距離においても高い正反射率を維持することが可能であるため、本発明の太陽光反射用装置や太陽熱発電システムはタワー式の太陽熱発電システムに好適に用いることが出来る。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態をさらに詳細に説明する。図8は、本発明にかかる太陽光反射用装置を用いた太陽熱発電システムの斜視図である。ここでは、ビームダウン式の太陽熱発電光システムを説明するが、タワートップ式の太陽熱発電システムにも適用できる。本発明において、太陽光反射用装置はできるだけ密に配置するという観点から図5に示すように千鳥状に配置することが好ましい。このように千鳥状に配置した場合、図6、7を用いて先に説明したように、図1や図2のように六角形の形状であるとブロッキングを低減できる。
図1は結合反射体の形状の一例をZ方向から見た状態を表しており、六角形状の1の反射体を中央に、その周辺に空隙を介して六角形状の他の反射体が6つ配設されており、各反射体は、結合部材2により繋がっている。また、リング状の構造をした支持構造体4が結合部材2に接しており、支持構造体4が直接的に結合反射体の周辺部を支持している。支持構造体4に力が加わることによりこの太陽光反射用装置は凹状の構造となる。なお、反射体はガラスミラーまたはフィルムミラーを弾性変形しない材料に貼合したものである。
図2は結合反射体の形状の他の例をZ方向から見た状態を表しており、六角形状の1の反射体を中央に、その周辺に空隙を介して台形状の他の反射体が6つ配設されており、各反射体は、結合部材2により繋がっている。また、リング状の構造をした支持構造体4が結合部材2に接しており、支持構造体4が直接的に結合反射体の周辺部を支持している。支持構造体4に力が加わることによりこの太陽光反射用装置は凹状の構造となる。
ここで、図6は本発明の好ましい態様の太陽光反射用装置の分解図である。この態様においては、六角形状の1の反射体を中央に、その周辺に空隙を介して他の反射体が6つ配設されている。各反射体は、結合部材のフレーム2Cを介して、結合部材2にネジによって締結されている。結合部材2は6つの板ばね2Aが「*」状に配設されていて、各板ばね2Aが不図示のネジによって中心円盤2Bに締結された構造を有しているため、各反射体は結合部材を介して繋がれ、結合反射体3が構成されている。そして、結合反射体3の反射面とは反対側に、リング状の構造をした支持構造体4が接しており、支持構造体4が直接的に結合反射体3の周辺部を支持している。また、支持構造体4の下には基材6があり、結合反射体3と基材6の中心が中心ネジ7によって締結されている。なお、この中心ネジ7は結合反射体3の一部(この場合は結合反射体3の中心あるいは中央にある1の反射体の中心)と基材6とのXY方向の相対位置を固定しているが、同時にネジ締め量を調整することで結合反射体3の中央部をZ方向の基材6側に引く機能も有している。加えて、支持構造体は不図示の可動部によってZ方向の反射体側に力が加えられ、太陽光反射用装置5が凹状の構造を有することができる。
図7は図6の太陽光反射用装置に仰角調整シリンダー9を加え、さらにガラスミラー、またはフィルムミラーを弾性変形しない材料と貼合したものを反射体1とし、組み立てた太陽光反射用装置を側方から見た図となっている。図7において、結合反射体3と支持構造体4及び基材6は保持部材8により地面に設置され、仰角調整シリンダー9と不図示の別の軸を持つ機構により太陽光を追尾可能な太陽光反射用装置5となっている。上記以外は図6の態様と同様である。
図8において、比較的大径の集光鏡11は、複数枚のミラーを楕円形状に沿って組み合わせてなり、3本の支持タワー12により所定の高さ位置に、反射面を下向き状態にして保持されている。集光鏡11の下方には、太陽光を熱エネルギーに変換するための集熱部14を有する熱交換施設13が建設されている。そして、支持タワー12の周囲の地上には、支持タワー12を取り囲んだ状態で、多数の太陽光反射用装置5が設けられている。集光鏡11には、最大入射放射照度5kW/m2以上の光が入射するようになっている。
尚、図9において、最も集光鏡に近い太陽光反射用装置の距離は、光路長で10m以上である。
本発明によれば、弾性変形しない複数の反射体を用いて様々な曲率に調整可能な疑似凹面鏡を得ることができるため、太陽光の正反射率を距離に関わらず、且つ、太陽光線の広がり角や空気の揺らぎの存在下においても高く保つことが可能な太陽光反射用装置及びそれを用いた太陽熱発電システムを得ることができる。
1 反射体
2 結合部材
2A 板ばね
2B 中心円盤
2C フレーム
3 結合反射体
4 支持構造体
5 太陽光反射用装置
6 基材
7 中心ネジ
8 保持部材
9 仰角調整シリンダー
11 集光鏡
12 支持タワー
13 熱交換施設
14 集熱部
101 太陽光が反射面102に当たった後の反射光
101A ブロッキングされる面積
102 太陽光反射用装置の反射面
103 102より前方にある太陽光反射用装置の結合反射体
SL 反射面
PL 保持部材
L 太陽光

Claims (9)

  1. 結合反射体と支持構造体とを有する太陽光反射用装置であって、
    前記結合反射体は弾性変形しない複数の反射体と結合部材とを有し、前記複数の反射体は前記結合部材によって繋がっており、
    前記支持構造体は前記結合反射体の少なくとも周辺部を直接的または間接的に支持しており、
    前記支持構造体に対してZ方向の力を加えることにより前記結合反射体の反射体同士の相対位置を変化させ、凹状の構造を得ることを特徴とする太陽光反射用装置。
  2. Z方向から見た際に、前記支持構造体は前記結合反射体の前記周辺部に対して3点以上あるいは周状で存在していることを特徴とする請求項1に記載の太陽光反射用装置。
  3. 前記反射体は六角形の形状をしており、
    1の前記反射体が前記結合反射体の中心に配設され、前記1の反射体の各辺に他の前記反射体の一辺が対向するように配設されていることを特徴とする請求項1または2に記載の太陽光反射用装置。
  4. 請求項3に記載の太陽光反射用装置において、他の前記反射体に代えて台形の形状をした弾性変形しない反射体を備えていることを特徴とする太陽光反射用装置。
  5. 前記反射体同士の間には空隙があることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の太陽光反射用装置。
  6. 前記反射体は、フィルムミラーを有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の太陽光反射用装置。
  7. 前記反射体は、ガラスミラーを有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の太陽光反射用装置。
  8. 前記太陽光反射用装置は、太陽熱発電用であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の太陽光反射用装置。
  9. タワー式の太陽熱発電システムであって、
    少なくとも1つの集熱部 と、請求項8に記載の太陽光反射用装置とを有し、前記太陽光反射用装置は、太陽光を反射して前記集熱部に照射することを特徴とする太陽熱発電システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP7386587B1 (ja) 2023-07-19 2023-11-27 優一郎 坂本 ソーラークッカー

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