JP2013194273A - 耐食および耐摩耗コーティング構造 - Google Patents
耐食および耐摩耗コーティング構造 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】積層するDLC皮膜の皮膜成形条件又は膜質を変え、積層する各皮膜に発生するピンホールが連続しないようにして、耐食および耐摩耗性コーティング構造を提供することを目的とする。
【解決手段】基材1に耐食耐摩耗特性を有するDLC部材を複数層皮膜するコーティング構造であって、基材1の相手側の接触部材と接触する外周部に第2DLC層6が形成され、第2DLC層6の内周側に第2DLC層6とは異質の第1DLC層5と、該第1DLC層5の内周側に該該第1DLC層5と基材1との密着性を向上させる下地層2とを備えたことを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】基材1に耐食耐摩耗特性を有するDLC部材を複数層皮膜するコーティング構造であって、基材1の相手側の接触部材と接触する外周部に第2DLC層6が形成され、第2DLC層6の内周側に第2DLC層6とは異質の第1DLC層5と、該第1DLC層5の内周側に該該第1DLC層5と基材1との密着性を向上させる下地層2とを備えたことを特徴とする。
【選択図】図1
Description
本発明は基材の相手部材との接触面に耐食および耐摩耗性部材をコーティングするコーティング構造に関するものである。
薬液に曝される摺動部材は、耐摩耗性に加えて、耐食性を有する必要がある。
例えば、食品機械では、水酸化ナトリウム(NaO)、硝酸(NHO3)、次亜塩素酸ナトリウム(NaCLO)などの薬剤に曝されるためにステンレス材(SUS316)や硬質クロムメッキ(Cr)が使用されている。
耐摩耗性、耐食性を有するコーティング材である硬質クロムメッキ(Cr)は多くの機械部品に採用されているが、代表的なメッキ方法である湿式表面処理法に属する電気メッキ方法によって成膜されており、メッキ工程に多くの化学薬品類の使用に伴う廃液規制(環境対策)を受けている。
このため、廃液処理設備やその管理に莫大な投資が必要となり、特に硬質クロムメッキでは有害な六価クロムを含む電解液を使用することから、一段と厳しい環境汚染対策が必要とされ、近年の動向として国内企業では取り扱わない傾向にある。
例えば、食品機械では、水酸化ナトリウム(NaO)、硝酸(NHO3)、次亜塩素酸ナトリウム(NaCLO)などの薬剤に曝されるためにステンレス材(SUS316)や硬質クロムメッキ(Cr)が使用されている。
耐摩耗性、耐食性を有するコーティング材である硬質クロムメッキ(Cr)は多くの機械部品に採用されているが、代表的なメッキ方法である湿式表面処理法に属する電気メッキ方法によって成膜されており、メッキ工程に多くの化学薬品類の使用に伴う廃液規制(環境対策)を受けている。
このため、廃液処理設備やその管理に莫大な投資が必要となり、特に硬質クロムメッキでは有害な六価クロムを含む電解液を使用することから、一段と厳しい環境汚染対策が必要とされ、近年の動向として国内企業では取り扱わない傾向にある。
それらの対応策として、耐摩耗性及び耐食性に優れ、環境にも優しいコーティング材としてダイヤモンドライクカーボン(DLC;Diamond Like Carbon、以後「DLC」と略称する)が使用されるようになっている。
ところが、DLC自体は耐食性に優れているがDLC膜中に微細なピンホールを含み、薬液に接触した場合、ピンホールを通して基材が腐食される可能性があった。
このピンホールの発生メカニズムは、例えば放電によって成膜を生成する方法を用いた場合、膜形成面の凹凸により、凸部と凹部とに電位差が生じ、凸部の方が凹部より膜形成速度が速く、凹部は局部的に膜形成速度が遅く、場合によっては膜が形成されない場合が生じ、この部分がピンホールになると考えられている。
PVDにおいては、異常放電によるターゲットのスプラッシュがピンホールの一因となっており、プラズマCVDにおいても異常放電により生成されるラジカルが変わり、分子の重合により粗な膜が形成されることがピンホールの一因となっていると考えられている。
また、別の方法で成膜する場合でも、膜形成される表面の状況又は、被覆材に混入されている不純物等によってもピンホールが発生することが確認されている。
ところが、DLC自体は耐食性に優れているがDLC膜中に微細なピンホールを含み、薬液に接触した場合、ピンホールを通して基材が腐食される可能性があった。
このピンホールの発生メカニズムは、例えば放電によって成膜を生成する方法を用いた場合、膜形成面の凹凸により、凸部と凹部とに電位差が生じ、凸部の方が凹部より膜形成速度が速く、凹部は局部的に膜形成速度が遅く、場合によっては膜が形成されない場合が生じ、この部分がピンホールになると考えられている。
PVDにおいては、異常放電によるターゲットのスプラッシュがピンホールの一因となっており、プラズマCVDにおいても異常放電により生成されるラジカルが変わり、分子の重合により粗な膜が形成されることがピンホールの一因となっていると考えられている。
また、別の方法で成膜する場合でも、膜形成される表面の状況又は、被覆材に混入されている不純物等によってもピンホールが発生することが確認されている。
このようなピンホールに関連する先行技術として、特開2003−85714号公報(特許文献1)が存在している。
特許文献1によると、ピンホールを無くすために、一度成膜した皮膜部に、同一条件で再度積層皮膜を成形する工法が行われている。
特許文献1によると、ピンホールを無くすために、一度成膜した皮膜部に、同一条件で再度積層皮膜を成形する工法が行われている。
ところが、特許文献1によると、凹部の膜厚が薄い、又はピンホールを無くすために、1層目と同じ条件で実施するため、膜厚形成が薄い部分(ピンホール部)を必要膜厚に形成するには成形時間が長くなると共に、膜厚形成が速い凸部は必要以上に膜厚が厚くなるため、加工時間が長くなると共に、材料費が嵩みコスト的に高くなる不具合が考えられる。
そこで、本発明はこのような不具合に鑑み成されたもので、積層するDLC皮膜の皮膜成形条件又は、膜質を変え、積層する各皮膜に発生するピンホールが膜厚方向に連続しないようにして、耐食耐摩耗性コーティング構造を提供することを目的とする。
本発明はかかる目的を達成するもので、基材に耐食耐摩耗特性を有する部材を複数層皮膜するコーティング構造であって、
前記基材の相手側の接触部材と接触する外周部にDLC皮膜が形成された外層と、
前記外層の内周側に前記DLCとは異質のDLC皮膜又は、金属皮膜の少なくとも何れか一方で形成される中間層と、
該中間層の内周側に該中間層と前記基材との密着性を向上させる下地層と、を備え、前記外層及び、中間層夫々の内部に生起するピンホールが膜厚方向に連続しないようにしたことを特徴とする。
前記基材の相手側の接触部材と接触する外周部にDLC皮膜が形成された外層と、
前記外層の内周側に前記DLCとは異質のDLC皮膜又は、金属皮膜の少なくとも何れか一方で形成される中間層と、
該中間層の内周側に該中間層と前記基材との密着性を向上させる下地層と、を備え、前記外層及び、中間層夫々の内部に生起するピンホールが膜厚方向に連続しないようにしたことを特徴とする。
また、本願発明において好ましくは、前記中間層は複数の皮膜層から形成され、隣接する各皮膜層は異質材にて形成されるとよい。
かかる発明において、外層及び中間層夫々との皮膜材を異質材にするか又は、皮膜形成条件を変化させることにより夫々の皮膜を形成する際に、各層に発生するピンホールの形成状況が異なるようにして、外層と中間層の同一位置にピンホールが発生しないようにして、ピンホールの連続形成を防止することにより、基材に侵食薬剤が到達しないようにすると共に、外層のDLCコーティングによる耐摩耗性を確保することができる。
また、本願発明において好ましくは、前記外層のDLC皮膜は前記中間層のDLC皮膜より高密度とするとよい。
このような構成にすることにより、外層の膜質を高密度DLC皮膜とし、中間層の膜質を低密度DLC皮膜としたので、外層の耐摩耗性を向上させると共に、外層皮膜と中間皮膜とにおけるピンホールの連続形成を防止して、基材に侵食薬剤が到達しないようにすると共に、外層のDLCコーティングによる耐摩耗性を確保することができる。
また、本願発明において好ましくは、前記中間層は前記下地側がDLC部材で、前記外層側が耐食性を有した金属材とで構成するとよい。
このような構成にすることにより、DLCとDLCとの間に耐食性を有したDLCとは異質の金属材の皮膜層を形成するようにしたので、薬剤がピンホールを介して基材まで貫通するのを防止でき、耐食性を向上させることができる。
また、本願発明において好ましくは、前記外層のDLC皮膜は、中間層のDLC皮膜より低密度に形成するとよい。
このような構成にすることにより、外層を低密度DLC皮膜(摺動性に優れている)としたので、相手部材の摩耗を考慮した耐摩耗性部材とすることができる。
また、本願発明において好ましくは、前記基材と前記皮膜材との密着性を向上させる下地層の材質として、クロム(Cr)、窒化クロム(CrN)、チタン(Ti)、窒化チタン(TiN)、炭化タングステン(WC)、タングステン(W)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、鉄(Fe)、窒化鉄(FeN)、珪素(Si)及び、炭化シリコン(SiC)のうち少なくとも何れか1成分を含む材質にするとよい。
このような構成にすることにより、DLC皮膜は物性が脆く密着性が弱いので、クロム(Cr)、窒化クロム(CrN)、チタン(Ti)、窒化チタン(TiN)、炭化タングステン(WC)、タングステン(W)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、鉄(Fe)、窒化鉄(FeN)、珪素(Si)及び、炭化シリコン(SiC)等を単層もしくは複数層含んだ下地層を基材表面に生成させてDLC皮膜を施すことにより、基材とDLC皮膜との密着性がよくなり、耐摩耗性及び、耐食性に優れ、品質の信頼性を向上させることができる。
本発明によれば、外層及び中間層夫との皮膜材を異質材にするか又は、皮膜形成条件を変化させることにより夫々の皮膜を形成する際に、各層に発生するピンホールの形成状況が異なるようにして、外層と中間層の同一位置にピンホールが発生しないようにして、ピンホールの連続形成を防止して、基材に侵食材が到達しないようにすると共に、外層のDLCコーティングによる耐摩耗性を確保することができる。
以下、本発明を図に示した実施形態を用いて詳細に説明する。
但し、この実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは特に特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
但し、この実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは特に特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
(第1実施形態)
図1は本発明の第1実施形態にかかるDLCコーティングの概略構成図を示す。
1はDLCコーティングが皮覆される基材である。該基材1の表面には下地材にて下地層2が形成される。
下地層2はDLC皮膜が硬く脆いため、基材との密着性をよくするために施す層である。
下地層2の材質としては、Cr(クロム)、CrN(窒化クロム)、チタン(Ti)、窒化チタン(TiN)、炭化タングステン(WC)、タングステン(W)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、鉄(Fe)、窒化鉄(FeN)、珪素(Si)及び、炭化シリコン(SiC)などを単層もしくは複数層組合せて用いるとよい。
また基材自体を窒化して下地材として用いてもよい。
図1は本発明の第1実施形態にかかるDLCコーティングの概略構成図を示す。
1はDLCコーティングが皮覆される基材である。該基材1の表面には下地材にて下地層2が形成される。
下地層2はDLC皮膜が硬く脆いため、基材との密着性をよくするために施す層である。
下地層2の材質としては、Cr(クロム)、CrN(窒化クロム)、チタン(Ti)、窒化チタン(TiN)、炭化タングステン(WC)、タングステン(W)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、鉄(Fe)、窒化鉄(FeN)、珪素(Si)及び、炭化シリコン(SiC)などを単層もしくは複数層組合せて用いるとよい。
また基材自体を窒化して下地材として用いてもよい。
下地層2の外表面には、中間層である第1DLC層5が成膜される。該第1DLC層5の表面には外層である第2DLC層6が成膜される。
第1DLC層5と第2DLC層6は膜質(密度)を変えて成膜してあり、第2DLC層6の密度を第1DLC層5より密になるように成膜してある。
成膜の膜質(密度)を変えることにより、第1DLC層5と第2DLC層6の成膜時に膜内部に生起されるピンホールPnの形成される条件が変わり、形成されるピンホールPnの位相(間隔)が第1DLC層5と第2DLC層6とでずれる。
第1DLC層5と第2DLC層6は膜質(密度)を変えて成膜してあり、第2DLC層6の密度を第1DLC層5より密になるように成膜してある。
成膜の膜質(密度)を変えることにより、第1DLC層5と第2DLC層6の成膜時に膜内部に生起されるピンホールPnの形成される条件が変わり、形成されるピンホールPnの位相(間隔)が第1DLC層5と第2DLC層6とでずれる。
ピンホールPnの生起メカニズムは、前述の通り、例えば放電によって成膜を生成する方法を用いた場合、膜形成面の凹凸により、凸部と凹部とに電位差が生じ、凸部の方が凹部より膜形成速度が速く、凹部は局部的に膜形成速度が遅く、場合によっては膜が形成されない場合が生じ、この部分がピンホールになると考えられている。
PVDにおいては、異常放電によるターゲットのスプラッシュがピンホールの一因となっており、プラズマCVDにおいても異常放電により生成されるラジカルが変わり、気相中での分子の重合により粗な膜が形成されることがピンホールの一因となっていると考えられている。
また、別の方法で成膜する場合でも、膜形成される表面の状況又は、被覆材に混入している不純物等によってもピンホールが発生する。
PVDにおいては、異常放電によるターゲットのスプラッシュがピンホールの一因となっており、プラズマCVDにおいても異常放電により生成されるラジカルが変わり、気相中での分子の重合により粗な膜が形成されることがピンホールの一因となっていると考えられている。
また、別の方法で成膜する場合でも、膜形成される表面の状況又は、被覆材に混入している不純物等によってもピンホールが発生する。
従って、本実施形態において、一例として、第1DLC層5の成膜方法は水素H2含有DLCを公知のプラズマCVD法にて実施した。その際に使用される成膜ガスとしては、CH4、C2H2、H2および、Ar等が用いられる。
尚、今後、水素H2は「H2」と略称する。
そして、第2DLC層6の成膜方法は水素フリーDLCを公知のアークイオンプレーティング法にて成膜を実施した。
このように、水素含有DLCと水素フリーDLCとの成膜方法を変更したり、成膜ガスの種類を変えることにより密度の異なるDLC膜の形成を行った。
アークイオンプレーティングや水素フリーDLCが形成される。
また、Ar+CH4や、Ar+C2H2を使用することで、水素含有DLCを形成することができる。
その結果、水素フリーDLCをコーティングした第2DLC層6の成膜密度は水素含有DLCをコーティングした第1DLC層5の成膜密度より高くなり、ピンホールPnの形成も位相(基材1の面方向に対し)がずれており、第2DLC層6と第1DLC層5のピンホールPnが膜厚方向において、下地層2まで貫通するように連続することを防止できることが、薬液を接触させる耐食性試験の結果から確認できた。
尚、今後、水素H2は「H2」と略称する。
そして、第2DLC層6の成膜方法は水素フリーDLCを公知のアークイオンプレーティング法にて成膜を実施した。
このように、水素含有DLCと水素フリーDLCとの成膜方法を変更したり、成膜ガスの種類を変えることにより密度の異なるDLC膜の形成を行った。
アークイオンプレーティングや水素フリーDLCが形成される。
また、Ar+CH4や、Ar+C2H2を使用することで、水素含有DLCを形成することができる。
その結果、水素フリーDLCをコーティングした第2DLC層6の成膜密度は水素含有DLCをコーティングした第1DLC層5の成膜密度より高くなり、ピンホールPnの形成も位相(基材1の面方向に対し)がずれており、第2DLC層6と第1DLC層5のピンホールPnが膜厚方向において、下地層2まで貫通するように連続することを防止できることが、薬液を接触させる耐食性試験の結果から確認できた。
第2DLC層6と第1DLC層5のピンホールPnが連続するのを防止することにより、食品機械にて使用される水酸化ナトリウム(NaO)、硝酸(NHO3)、次亜塩素酸ナトリウム(NaCLO)などの薬剤がピンホールPnを通して基材1に到達するのを防止して、基材1の侵食を防ぐことができる。
このように、外層(第2DLC層6)の膜質が緻密で耐摩耗性及び、耐食性が高いので、例えば、食品用の容器(ビン、ペットボトル等)の洗浄機械における容器保持部及び、容器を保持した部分を移動させるヒンジ部等の潤滑油を使用できない部分に利用でき、衛生的で且つ、信頼性の高い食品用又は、薬剤製造用機械の摺動摩耗部位に利用することができる。
このように、外層(第2DLC層6)の膜質が緻密で耐摩耗性及び、耐食性が高いので、例えば、食品用の容器(ビン、ペットボトル等)の洗浄機械における容器保持部及び、容器を保持した部分を移動させるヒンジ部等の潤滑油を使用できない部分に利用でき、衛生的で且つ、信頼性の高い食品用又は、薬剤製造用機械の摺動摩耗部位に利用することができる。
(第2実施形態)
本実施形態は第1実施形態に対し、中間層を複数層(2層)にした以外は同じなので、同一部材は同一符号を付して、説明は省略する。
図2に示すように、基材1の外表面には下地部材にて下地層2が成膜されている。下地層2の外表面には複数層からなる中間層7が成膜され、中間層7の外表面には外層である第2DLC層6が成膜されている。
本実施形態は第1実施形態に対し、中間層を複数層(2層)にした以外は同じなので、同一部材は同一符号を付して、説明は省略する。
図2に示すように、基材1の外表面には下地部材にて下地層2が成膜されている。下地層2の外表面には複数層からなる中間層7が成膜され、中間層7の外表面には外層である第2DLC層6が成膜されている。
中間層7は下地層側がDLC材で成膜された第3DLC層72、第2DLC層6側が金属材料のクロム(Cr)で成膜されたCr層71からなる2層構造となっている。
これは、クロム(Cr)は耐食性があり、下地層2にクロム(Cr)を使用した場合に、同質材料で第3DLC層72を挟み込むので、第3DLC層72とのなじみがよくなる。
但し、クロム(Cr)に限定するものではなく、耐食性のある材料ならばよく、例えば窒化クロム、窒化チタン等の窒化性材料などが考えられる。
従って、基材1の表面は、下地層2+第3DLC層72+Cr層71+第2DLC層6の構造となり、第2DLC層に形成されたピンホールPnから薬液が滲入しても、第2DLCよりピンホールPnが形成され難いCr層71によって阻止できる。
これは、膜質が大きく異なることによるピンホールPnの形成される条件が変わり、Cr層71を挟んで第3DLC層72と、第2DLC層6側とでピンホールの連続性(ピンホールPn)が無くなることによる。
これは、クロム(Cr)は耐食性があり、下地層2にクロム(Cr)を使用した場合に、同質材料で第3DLC層72を挟み込むので、第3DLC層72とのなじみがよくなる。
但し、クロム(Cr)に限定するものではなく、耐食性のある材料ならばよく、例えば窒化クロム、窒化チタン等の窒化性材料などが考えられる。
従って、基材1の表面は、下地層2+第3DLC層72+Cr層71+第2DLC層6の構造となり、第2DLC層に形成されたピンホールPnから薬液が滲入しても、第2DLCよりピンホールPnが形成され難いCr層71によって阻止できる。
これは、膜質が大きく異なることによるピンホールPnの形成される条件が変わり、Cr層71を挟んで第3DLC層72と、第2DLC層6側とでピンホールの連続性(ピンホールPn)が無くなることによる。
本実施形態の場合、第3DLC層72と第2DLC層6との間にCr層71を設けた構造としたので、ピンホールPnの連続性を断つことができるので、第3DLC層72と、第2DLC層6の材質は同じものを使用してもよい。
製法として、例えば、クロム(Cr)の成膜は既存技術のスパッタ法を用いて実施することができる。
また、第2、第3DLC層6,7の成膜は、プラズマCVD法、スパッタ法、アークイオンプレーティング法、イオン化蒸着法等の既存技術によって実施することができる。
また、本実施形態のように、第3DLC層72と第2DLC層6を同質DLCにすることにより、DLC成膜に同一装置が使用できるので、コスト的にも有利になる。
尚、第2DLC層6の膜質については、相手方の材料によって、水素フリー(膜質が緻密で耐摩耗性が優れている)にするか、水素含有DLC(膜質が水素フリーに対して粗密で、相手部材の摩耗を低減出来る)にするかをきめればよい。
製法として、例えば、クロム(Cr)の成膜は既存技術のスパッタ法を用いて実施することができる。
また、第2、第3DLC層6,7の成膜は、プラズマCVD法、スパッタ法、アークイオンプレーティング法、イオン化蒸着法等の既存技術によって実施することができる。
また、本実施形態のように、第3DLC層72と第2DLC層6を同質DLCにすることにより、DLC成膜に同一装置が使用できるので、コスト的にも有利になる。
尚、第2DLC層6の膜質については、相手方の材料によって、水素フリー(膜質が緻密で耐摩耗性が優れている)にするか、水素含有DLC(膜質が水素フリーに対して粗密で、相手部材の摩耗を低減出来る)にするかをきめればよい。
(第3実施形態)
本実施形態は第1実施形態に対し、中間層を複数層に(2層)にした以外は同じなので、同一部材は同一符号を付して、説明は省略する。
図3に示すように、基材1の外表面には下地部材にて下地層2が成膜されている。下地層2の外表面には複数層からなる中間層8が成膜され、中間層8の外表面には外層である第2DLC層6が成膜されている。
本実施形態は第1実施形態に対し、中間層を複数層に(2層)にした以外は同じなので、同一部材は同一符号を付して、説明は省略する。
図3に示すように、基材1の外表面には下地部材にて下地層2が成膜されている。下地層2の外表面には複数層からなる中間層8が成膜され、中間層8の外表面には外層である第2DLC層6が成膜されている。
中間層8は下地層側がDLC材で成膜された第4DLC層82、第2DLC層6側が金属含有DLCで成膜された第1金属含有DLC層81からなる2層構造となっている。
これは、第1金属含有DLC層81で成膜することにより、耐摩耗性を重視したものである。
第1金属含有DLC81の金属としては、シリコン(Si)、タングステン(W)及びチタン(Ti)等がある。
従って、基材1の表面は、下地層2+第4DLC層82+第1金属含有DLC層81+第2DLC層6の構造となり、第2DLC層(外層)に生起したピンホールPnから薬剤が滲入しても、第2DLC層6と膜質が異なる第1金属含有DLC層81を配設することにより、ピンホールPnの形成状況を変えることにより、ピンホールPnが形成される生起する位相(基材1の面方向に対し)を変え、第2DLC層6と第4DLC層82側との連続性(貫通するピンホールPn)を無くすことができる。
これは、第1金属含有DLC層81で成膜することにより、耐摩耗性を重視したものである。
第1金属含有DLC81の金属としては、シリコン(Si)、タングステン(W)及びチタン(Ti)等がある。
従って、基材1の表面は、下地層2+第4DLC層82+第1金属含有DLC層81+第2DLC層6の構造となり、第2DLC層(外層)に生起したピンホールPnから薬剤が滲入しても、第2DLC層6と膜質が異なる第1金属含有DLC層81を配設することにより、ピンホールPnの形成状況を変えることにより、ピンホールPnが形成される生起する位相(基材1の面方向に対し)を変え、第2DLC層6と第4DLC層82側との連続性(貫通するピンホールPn)を無くすことができる。
本実施形態の場合、第4DLC層82と第2DLC層6との間に+第1金属含有DLC層81を設けた構造にすることで、ピンホールPnの連続性を断つことができるので、第3DLC層72と、第2DLC層6の材質は同じものを使用することも可能である。
また、第4DLC層82と第2DLC層6との間に第1金属含有DLC層81を設けた構造とすることにより、外層6(第2DLC層6)及び中間層8の全層をDLC層とすることで、耐摩耗性の増大を図ったものである。
尚、第4DLC層82と第2DLC層6の膜質については、相手方の材料によって、水素フリー(膜質が緻密で耐摩耗性が優れている)にするか、水素含有DLC(膜質が水素フリーに対して粗密で、相手部材の摩耗を低減出来る)にするかをきめればよい。
また、第4DLC層82と第2DLC層6との間に第1金属含有DLC層81を設けた構造とすることにより、外層6(第2DLC層6)及び中間層8の全層をDLC層とすることで、耐摩耗性の増大を図ったものである。
尚、第4DLC層82と第2DLC層6の膜質については、相手方の材料によって、水素フリー(膜質が緻密で耐摩耗性が優れている)にするか、水素含有DLC(膜質が水素フリーに対して粗密で、相手部材の摩耗を低減出来る)にするかをきめればよい。
製法として、例えば、第1金属含有DLCの成膜方法としては、既存技術のスパッタ法及び、プラズマCVD法が利用できる。
そして、水素含有DLC、もしくは水素フリーDLCの成膜方法としては、プラズマCVD法、スパッタ法、アークイオンプレーティング法、イオン化蒸着法等の既存技術によって実施することができる。
また、本実施形態のように、第4DLC層82と第2DLC層6を同質DLCにすることにより、DLC成膜に同一装置が使用できるので、コスト的にも有利(コスト低減)になる。
そして、水素含有DLC、もしくは水素フリーDLCの成膜方法としては、プラズマCVD法、スパッタ法、アークイオンプレーティング法、イオン化蒸着法等の既存技術によって実施することができる。
また、本実施形態のように、第4DLC層82と第2DLC層6を同質DLCにすることにより、DLC成膜に同一装置が使用できるので、コスト的にも有利(コスト低減)になる。
(第4実施形態)
本実施形態は第3実施形態に対し、金属含有DLCと、金属含有DLCの間にDLCを成膜した以外は同じである。
従って、同一部材は同一符号を付して、説明は省略する。
図4に示すように、基材1の外表面には下地部材にて下地層2が成膜されている。下地層2の外表面には複数層からなる中間層10が成膜され、中間層10の外表面には外層である第3金属含有DLC層9が成膜されている。
本実施形態は第3実施形態に対し、金属含有DLCと、金属含有DLCの間にDLCを成膜した以外は同じである。
従って、同一部材は同一符号を付して、説明は省略する。
図4に示すように、基材1の外表面には下地部材にて下地層2が成膜されている。下地層2の外表面には複数層からなる中間層10が成膜され、中間層10の外表面には外層である第3金属含有DLC層9が成膜されている。
中間層10は下地層側が金属含有DLC材で成膜された第2金属含有DLC102、第3金属含有DLC層9(外層)側がDLC材で成膜された第5DLC層101からなる2層構造となっている。
これは、外層(第3金属含有DLC層9)と中間層10との膜質を異ならせることによる、ピンホールPnが形成される状況を変え、ピンホールPnが形成される位相(基材1の面方向に対し)を変え、成膜時に生起されるピンホールPnの連続性を防止すると共に、耐摩耗性を確保する。
第2、第3金属含有DLC層102、9の金属としては、シリコン(Si)、タングステン(W)及びチタン(Ti)等がある。
従って、基材1の表面は、下地層2+第2金属含有DLC層102+第5DLC層101+第3金属含有DLC層9の構造となり、第3金属含有DLC層9に生起したピンホールPnから薬液が滲入しても、第3金属含有DLC層9と膜質が異なる第5DLC層101を配設して、ピンホールPnの形成状況を変えることにより、ピンホールPnの連続性を無くす。
尚、成膜方法については、第3実施形態と同じなので説明を省略する。
これは、外層(第3金属含有DLC層9)と中間層10との膜質を異ならせることによる、ピンホールPnが形成される状況を変え、ピンホールPnが形成される位相(基材1の面方向に対し)を変え、成膜時に生起されるピンホールPnの連続性を防止すると共に、耐摩耗性を確保する。
第2、第3金属含有DLC層102、9の金属としては、シリコン(Si)、タングステン(W)及びチタン(Ti)等がある。
従って、基材1の表面は、下地層2+第2金属含有DLC層102+第5DLC層101+第3金属含有DLC層9の構造となり、第3金属含有DLC層9に生起したピンホールPnから薬液が滲入しても、第3金属含有DLC層9と膜質が異なる第5DLC層101を配設して、ピンホールPnの形成状況を変えることにより、ピンホールPnの連続性を無くす。
尚、成膜方法については、第3実施形態と同じなので説明を省略する。
(第5実施形態)
本実施形態は第1実施形態に対し、中間層を複数層に(3層)にした以外は同じなので、同一部材は同一符号を付して、説明は省略する。
図5に示すように、基材1の外表面には下地部材にて下地層2が成膜されている。下地層2の外表面には複数層からなる中間層12が成膜され、中間層12の外表面には外層である水素含有DLC材にて成膜された第6水素含有DLC層11が配設されている。
本実施形態は第1実施形態に対し、中間層を複数層に(3層)にした以外は同じなので、同一部材は同一符号を付して、説明は省略する。
図5に示すように、基材1の外表面には下地部材にて下地層2が成膜されている。下地層2の外表面には複数層からなる中間層12が成膜され、中間層12の外表面には外層である水素含有DLC材にて成膜された第6水素含有DLC層11が配設されている。
中間層12は3層から構成されており、下地層側が水素フリーDLC材で成膜された第7水素フリーDLC層121、該第7水素フリーDLC層121の下地層と反対側には水素含有DLC材で成膜された第8水素含有DLC層122、該第8水素含有DLC層122のさらに外側には水素フリーDLC材で成膜された第9水素フリーDLC層123からなる3層構造となっている。
従って、基材1の表面は、下地層2+第7水素フリーDLC層121+第8水素含有DLC層122+第9水素フリーDLC層123+第6水素含有DLC11の構造となり、外層から中間層までが水素フリーDLC材(膜質が緻密で耐摩耗性が優れている)と水素含有DLC(膜質が水素フリーに対して疎密で耐摩耗性が若干劣る)とを交互に積層させたものである。
密度が異なる成膜を交互に積層して、ピンホールPn形成状況を変え、成膜時に形成されるピンホールPnの生起位相(基材1の面方向に対し)を変えることにより、ピンホールPnの連続性を防止すると共に、耐摩耗性を確保する。
皮膜の製法としては、第1実施形態で説明したので省略する。
従って、基材1の表面は、下地層2+第7水素フリーDLC層121+第8水素含有DLC層122+第9水素フリーDLC層123+第6水素含有DLC11の構造となり、外層から中間層までが水素フリーDLC材(膜質が緻密で耐摩耗性が優れている)と水素含有DLC(膜質が水素フリーに対して疎密で耐摩耗性が若干劣る)とを交互に積層させたものである。
密度が異なる成膜を交互に積層して、ピンホールPn形成状況を変え、成膜時に形成されるピンホールPnの生起位相(基材1の面方向に対し)を変えることにより、ピンホールPnの連続性を防止すると共に、耐摩耗性を確保する。
皮膜の製法としては、第1実施形態で説明したので省略する。
また、本実施形態では、外層を水素含有DLC層として、食品等の容器を取扱う機械で、潤滑油が使用できず、相手側(材質)に対して摩耗を促進させるような事態が発生しないように考慮が必要な部位に使用されるとよい。
即ち、耐摩耗性が高く、相手材への攻撃性が低い適正な高度を有するDLC表層となるようにしてある。
そして、外層(水素含有DLC層)を厚く(例えば膜厚;500nm〜数μm)とし、中間層の水素フリーDLC層を薄く(例えば膜厚;<100nm)とすることにより、摺動性を向上させると共に、耐食性、耐摩耗性を向上させることができる。
更に、高硬度及び、高密度の水素フリーDLC層の厚さを薄くすることにより成膜時間の短縮成膜が図れ、コスト低減が可能となる。(H2含有DLC層は成膜速度が速い)
即ち、耐摩耗性が高く、相手材への攻撃性が低い適正な高度を有するDLC表層となるようにしてある。
そして、外層(水素含有DLC層)を厚く(例えば膜厚;500nm〜数μm)とし、中間層の水素フリーDLC層を薄く(例えば膜厚;<100nm)とすることにより、摺動性を向上させると共に、耐食性、耐摩耗性を向上させることができる。
更に、高硬度及び、高密度の水素フリーDLC層の厚さを薄くすることにより成膜時間の短縮成膜が図れ、コスト低減が可能となる。(H2含有DLC層は成膜速度が速い)
基材の相手部材との接触面に耐食耐摩耗性部材をコーティングするコーティング構造に適用することができる。
1 基材
2 下地層
5、7,8,10,12 中間層
6,9,11 外層
71 Cr層
72 第3DLC層
81 第1金属含有DLC層
82 第4DLC層
101 第5DLC層
102 第2金属含有DLC層
122 第8水素含有DLC層
123 第9水素フリーDLC層
2 下地層
5、7,8,10,12 中間層
6,9,11 外層
71 Cr層
72 第3DLC層
81 第1金属含有DLC層
82 第4DLC層
101 第5DLC層
102 第2金属含有DLC層
122 第8水素含有DLC層
123 第9水素フリーDLC層
Claims (6)
- 基材に耐食耐摩耗特性を有する部材を複数層皮膜するコーティング構造であって、
前記基材の相手側の接触部材と接触する外周部にDLC皮膜が形成された外層と、
前記外層の内周側に前記DLCとは異質のDLC皮膜又は、金属皮膜の少なくとも何れか一方で形成される中間層と、
該中間層の内周側に該中間層と前記基材との密着性を向上させる下地層と、を備え、前記外層及び、中間層夫々の内部に生起するピンホールが膜厚方向に連続しないようにしたことを特徴とする耐食および耐摩耗コーティング構造。 - 前記中間層は複数の皮膜層から形成され、隣接する各皮膜層は異質材にて形成されていることを特徴とする請求項1記載の耐食および耐摩耗コーティング構造。
- 前記外層のDLC皮膜は前記中間層のDLC皮膜より高密度としたことを特徴とする請求項1又は2記載の耐食および耐摩耗コーティング構造。
- 前記中間層は前記下地側がDLC部材で、前記外層側が耐食性を有した金属材とで構成したことを特徴とする請求項1又は2記載の耐食および耐摩耗コーティング構造。
- 前記外層のDLC皮膜は、中間層のDLC皮膜より低密度に形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載の耐食および耐摩耗コーティング構造。
- 前記基材と前記皮膜材との密着性を向上させる下地層の材質として、クロム(Cr)、窒化クロム(CrN)、チタン(Ti)、窒化チタン(TiN)、炭化タングステン(WC)、タングステン(W)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、鉄(Fe)、窒化鉄(FeN)、珪素(Si)及び、炭化シリコン(SiC)のうち少なくとも何れか1成分を含む材質としたことを特徴とする請求項1乃至5にいずれかに記載の耐食および耐摩耗コーティング構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012061718A JP2013194273A (ja) | 2012-03-19 | 2012-03-19 | 耐食および耐摩耗コーティング構造 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2012061718A JP2013194273A (ja) | 2012-03-19 | 2012-03-19 | 耐食および耐摩耗コーティング構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2013194273A true JP2013194273A (ja) | 2013-09-30 |
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ID=49393596
Family Applications (1)
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JP2012061718A Pending JP2013194273A (ja) | 2012-03-19 | 2012-03-19 | 耐食および耐摩耗コーティング構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2013194273A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20160077497A (ko) * | 2014-12-23 | 2016-07-04 | 한국광기술원 | 다성분계 복합 dlc 제조방법 |
WO2017043022A1 (ja) * | 2015-09-09 | 2017-03-16 | 株式会社リケン | 摺動部材及びピストンリング |
JP2020199013A (ja) * | 2019-06-07 | 2020-12-17 | サーモス株式会社 | 断熱容器及びその製造方法 |
CN115198241A (zh) * | 2022-06-27 | 2022-10-18 | 岭南师范学院 | 一种纳米类金刚石非晶碳膜及其制备方法与应用 |
-
2012
- 2012-03-19 JP JP2012061718A patent/JP2013194273A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US10655208B2 (en) | 2015-09-09 | 2020-05-19 | Kabushiki Kaisha Riken | Sliding member and piston ring |
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JP7360821B2 (ja) | 2019-06-07 | 2023-10-13 | サーモス株式会社 | 断熱容器及びその製造方法 |
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