JP2013193655A - 冷却装置およびそれを備える車両 - Google Patents

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Abstract

【課題】冷却システムを簡素化してコストを低減することができる冷却装置およびそれを備える車両を提供する。
【解決手段】冷却装置1は、熱交換器18と、圧縮機12と、第1凝縮器14と、第2凝縮器15と、膨張弁16と、冷却部30と、第1分岐管23と、第2分岐管24aと、切替装置とを備える。切替装置は、第1流路を第2流路に切替可能に構成される。第1流路は、第3分岐管24bと第2分岐管24aとの間に形成される。第2流路は、第4分岐管51と第2分岐管24aとの間に形成される。
【選択図】図1

Description

本発明は、冷却装置およびそれを備える車両に関し、特に、蒸気圧縮式冷凍サイクルを利用して発熱源を冷却する冷却装置およびそれを備える車両に関する。
近年、環境問題対策の一つとして、モータの駆動力により走行するハイブリッド車、燃料電池車、電気自動車などが注目されている。このような車両において、モータ、ジェネレータ、インバータ、コンバータおよびバッテリなどの電気機器は、電力の授受によって発熱する。そのため、これらの電気機器を冷却する必要がある。
特開2000−73763号公報(特許文献1)は、ハイブリッド車用冷却装置を開示している。この冷却装置は、第1冷却回路と、第2冷却回路と、第3冷却回路とを備える。第1冷却回路は、駆動用モータの駆動制御を行なう強電系コントロールユニットと、エンジンシリンダヘッドと、駆動用モータとを選択的または同時に冷却する。第2冷却回路は、エンジンシリンダブロックを冷却する。第3冷却回路は、強電系コントロールユニットを冷却する。この冷却装置は、エンジン、モータおよび空調の稼働状態に基づいて、上記冷却回路における冷却水の循環経路を切り替える(特許文献1参照)。
特開2000−73763号公報 特開2005−90862号公報 特開平11−223406号公報 特開2007−69733号公報
上記のような冷却装置では、エンジン系の冷却システムと強電系コントロールユニットなどを冷却するハイブリッド系の冷却システムとがそれぞれ設けられ、制御弁によりこれら冷却システム間の流路が切替えられる。このため、冷却装置の構成が複雑になりコストが高くなるという問題がある。
それゆえに、この発明の目的は、冷却システムを簡素化してコストを低減することができる冷却装置およびそれを備える車両を提供することである。
この発明によれば、冷却装置は、熱交換器と、圧縮機と、第1凝縮器と、第2凝縮器と、膨張弁と、冷却部と、第1分岐管と、第2分岐管と、切替装置とを備える。熱交換器は、冷媒を用いて空調を行なうための熱交換器である。圧縮機は、熱交換器から出力される冷媒を圧縮する。第1凝縮器は、圧縮機の吐出側に設けられる。第2凝縮器は、第1凝縮器と第1配管を介して接続される。膨張弁は、第2凝縮器と熱交換器との間に設けられ、第2凝縮器と第2配管を介して接続される。冷却部は、冷媒を用いて発熱源を冷却する。第1分岐管は、第1配管から分岐して冷却部の一端に接続される。第2分岐管は、冷却部の他端に接続される。切替装置は、第2分岐管と第2凝縮器との間に設けられ、第2分岐管および第2凝縮器間の冷媒通路を切替可能に構成される。切替装置は、第1流路を第2流路に切替可能に構成される。第1流路は、第3分岐管と第2分岐管との間に形成される。第3分岐管は、第1配管における第1分岐管の分岐点と第2凝縮器との間において第1配管から分岐される。第2流路は、第4分岐管と第2分岐管との間に形成される。第4分岐管は、第2配管から分岐される。
好ましくは、空調が停止するときに、切替装置は、第1流路を第2流路に切り替える。空調が停止するときに、膨張弁は、閉成される。
好ましくは、切替装置は、第1弁と、第2弁とを含む。第1弁は、第3分岐管に設けられる。第2弁は、第4分岐管に設けられる。空調が停止するときに、第1弁は閉成され、第2弁は開放され、膨張弁は閉成される。
好ましくは、切替装置は、三方弁を含む。三方弁は、第2分岐管と第3分岐管と第4分岐管とに接続される。空調が停止するときに、三方弁は、第2分岐管と第3分岐管との間の流路を、第2分岐管と第4分岐管との間の流路に切り替える。空調が停止するときに、膨張弁は、閉成される。
好ましくは、冷却装置は、逆止弁をさらに備える。逆止弁は、第1凝縮器から圧縮機への冷媒の流れを遮断する。
好ましくは、冷却装置は、気液分離器をさらに備える。気液分離器は、第1配管における第1分岐管の分岐点に設けられる。気液分離器は、第1凝縮器で冷却された冷媒を気体と液体とに分離し、気体を第2凝縮器へ流し、液体を冷却部へ流すためのものである。
好ましくは、冷却装置は、第3弁をさらに備える。第3弁は、第1配管における第1分岐管の分岐点と第3分岐管の分岐点との間に設けられる。
好ましくは、冷却部は、第2凝縮器よりも鉛直方向下側に配置される。
好ましくは、第1凝縮器の放熱能力は、第2凝縮器の放熱能力よりも高い。
好ましくは、発熱源は、車両に搭載される電気機器である。
また、この発明によれば、車両は、上述したいずれかの冷却装置を備える。
この発明においては、冷却装置は、熱交換器を用いて空調を行なうために設けられた蒸気圧縮式冷凍サイクルを利用して発熱源を冷却するので、発熱源の冷却のために、専用の水循環ポンプまたは冷却ファンなどの機器を設ける必要はない。これにより、発熱源を冷却するために必要な構成を簡素化できる。したがって、この発明によれば、冷却システムを簡素化してコストを低減することができる冷却装置およびそれを備える車両を提供することができる。
この発明の実施の形態1による冷却装置の構成を示す模式図である。 蒸気圧縮式冷凍サイクルの冷媒の状態を示すモリエル線図である。 蒸気圧縮式冷凍サイクルの運転中の、HV機器を冷却する冷媒の流れを示す模式図である。 蒸気圧縮式冷凍サイクルの停止中の、HV機器を冷却する冷媒の流れを示す模式図である。 冷却装置の運転モード毎の弁の開度を示す図である。 冷却装置の制御方法の一例を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態1の変形例による冷却装置の構成を示す模式図である。 この発明の実施の形態2による冷却装置の構成を示す模式図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
[実施の形態1]
図1は、この発明の実施の形態1による冷却装置の構成を示す模式図である。本実施の形態に係る冷却装置は、内燃機関であるエンジンと、電動機である駆動ユニットとを動力源とするハイブリッド車両に適用され、ハイブリッド車両に搭載される電気機器の冷却に用いられる。
図1を参照して、冷却装置1は、蒸気圧縮式冷凍サイクル10(以下、単に「冷凍サイクル10」とも称する。)を備える。冷凍サイクル10は、例えば、ハイブリッド車両の車内の冷房を行なうために、ハイブリッド車両に搭載される。冷凍サイクル10を用いた冷房は、例えば、冷房を行なうためのスイッチがオンされた場合、または、自動的にハイブリッド車両の室内の温度を設定温度になるように調整する自動制御モードが選択されており、かつ、車室内の温度が設定温度よりも高い場合に行なわれる。
冷凍サイクル10は、圧縮機12と、第1凝縮器14と、第2凝縮器15と、膨張弁16と、熱交換器18とを含む。冷凍サイクル10は、第1凝縮器14と第2凝縮器15との間の冷媒の経路上に配置された気液分離器40を含む。
圧縮機12は、ハイブリッド車両に搭載されたモータまたはエンジンを動力源として作動し、冷媒ガスを断熱的に圧縮して過熱状態冷媒ガスとする。圧縮機12は、冷凍サイクル10の作動時に熱交換器18から流通する冷媒を吸入圧縮して、冷媒通路21に高温高圧の気相冷媒を吐出する。圧縮機12は、冷媒通路21に冷媒を吐出することで、冷凍サイクル10に冷媒を循環させる。
第1凝縮器14および第2凝縮器15は、圧縮機12において圧縮された過熱状態冷媒ガスを、外部媒体へ等圧的に放熱させて冷媒液とする。圧縮機12から吐出された高圧の気相冷媒は、第1凝縮器14および第2凝縮器15において周囲に放熱し冷却されることによって凝縮(液化)する。第1凝縮器14および第2凝縮器15の各々は、冷媒を流通するチューブと、チューブ内を流通する冷媒と凝縮器周囲の空気との間で熱交換するためのフィンとを含む。
第1凝縮器14および第2凝縮器15は、冷却風と冷媒との間で熱交換を行なう。冷却風は、エンジンを冷却するための冷却回路に設けられたラジエータファンからの強制送風によって第1凝縮器14および第2凝縮器15に供給されてもよい。なお、冷却風は、ハイブリッド車両の走行によって発生する自然の通風によって第1凝縮器14および第2凝縮器15に供給されてもよい。第1凝縮器14および第2凝縮器15における熱交換によって、冷媒の温度は低下し、冷媒は液化する。
膨張弁16は、冷媒通路25を流通する高圧の液相冷媒を小さな孔から噴射させることにより膨張させて、低温かつ低圧の霧状冷媒に変化させる。膨張弁16は、第1凝縮器14および第2凝縮器15によって凝縮された冷媒液を減圧して、気液混合状態の湿り蒸気とする。なお、冷媒液を減圧するための減圧器は、絞り膨張する膨張弁16に限られず、毛細管であってもよい。また、膨張弁16は、その弁開度を調整することにより、熱交換器18へ流す冷媒の流量を調整することができる。ここで、膨張弁16は、熱交換器18の出口の冷媒温度に応じて開度が調整される。これにより、空調用空気を冷却するために熱交換器18が必要とする冷却能力に応じた冷媒量を熱交換器18に供給することができる。
熱交換器18は、その内部を流通する霧状冷媒が気化することによって、熱交換器18に接触するように導入された周囲の空気の熱を吸収する。空調機器は、膨張弁16によって減圧された冷媒を用いて、冷媒の湿り蒸気が蒸発して冷媒ガスとなる際の気化熱を、ハイブリッド車両の室内へ流通する空調用空気から吸収して、ハイブリッド車両の室内の冷房を行なう。熱が熱交換器18に吸収されることによって温度が低下した空調用空気がハイブリッド車両の室内に再び戻されることによって、ハイブリッド車両の室内の冷房が行なわれる。冷媒は、熱交換器18において周囲から吸熱し加熱される。
熱交換器18は、冷媒を流通するチューブと、フィンとを含む。フィンは、チューブ内を流通する冷媒と熱交換器18の周囲の空気との間で熱交換するためのフィンである。チューブ内には、湿り蒸気状態の冷媒が流通する。冷媒は、チューブ内を流通する際に、フィンを経由してハイブリッド車両の室内の空気の熱を蒸発潜熱として吸収することによって蒸発し、さらに顕熱によって過熱蒸気になる。気化した冷媒は、冷媒通路27を経由して圧縮機12へ流通する。圧縮機12は、熱交換器18から流通する冷媒を圧縮する。
冷凍サイクル10は、圧縮機12と第1凝縮器14とを連通する冷媒通路21と、第1凝縮器14と第2凝縮器15とを連通する冷媒通路22,23,24と、第2凝縮器15と膨張弁16とを連通する冷媒通路25と、膨張弁16と熱交換器18とを連通する冷媒通路26と、熱交換器18と圧縮機12とを連通する冷媒通路27とをさらに含む。
冷媒通路21は、冷媒を圧縮機12から第1凝縮器14に流通させるための通路である。冷媒は、冷媒通路21を経由して、圧縮機12と第1凝縮器14との間を、圧縮機12の出口から第1凝縮器14の入口へ向かって流れる。冷媒通路22〜25は、冷媒を第1凝縮器14から膨張弁16に流通させるための通路である。冷媒は、冷媒通路22および冷媒通路23,24を経由して、第1凝縮器14から第2凝縮器15へ流れる。冷媒通路22は、第1凝縮器14から気液分離器40までの冷媒通路22aと、気液分離器40から冷媒通路24との分岐点までの冷媒通路22bと、冷媒通路24との分岐点から第2凝縮器15までの冷媒通路22cとに分割される。
冷媒通路23は、気液分離器40と冷却部30との間に設けられる。冷媒通路24は、冷却部30と冷媒通路22との間に設けられる。冷媒通路25は、第2凝縮器15と膨張弁16との間に設けられる。
冷媒通路26は、冷媒を膨張弁16から熱交換器18に流通させるための通路である。冷媒は、冷媒通路26を経由して、膨張弁16と熱交換器18との間を、膨張弁16の出口から熱交換器18の入口へ向かって流れる。冷媒通路27は、冷媒を熱交換器18から圧縮機12に流通させるための通路である。冷媒は、冷媒通路27を経由して、熱交換器18と圧縮機12との間を、熱交換器18の出口から圧縮機12の入口へ向かって流れる。
圧縮機12、第1凝縮器14、冷却部30、第2凝縮器15、膨張弁16および熱交換器18が、冷媒通路21〜27によって連結されることにより、冷凍サイクル10が構成される。なお、冷凍サイクル10の冷媒としては、例えば、二酸化炭素、プロパンやイソブタンなどの炭化水素、アンモニア、フロン類または水などを用いることができる。
気液分離器40は、第1凝縮器14から流入する冷媒が気液二相状態である場合、冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離する。気液分離器40の内部には、液相冷媒である冷媒液と、気相冷媒である冷媒蒸気とが蓄蔵されている。気液分離器40には、冷媒通路22aと冷媒通路22bと冷媒通路23とが連結されている。
第1凝縮器14の出口側において冷媒は、飽和液と飽和蒸気とが混合した気液二相状態の湿り蒸気の状態にある。第1凝縮器14から流出した冷媒は、冷媒通路22aを通って気液分離器40へ供給される。冷媒通路22aから気液分離器40へ流入する気液二相状態の冷媒は、気液分離器40の内部において気相と液相とに分離される。気液分離器40は、第1凝縮器14によって凝縮された冷媒を液体状の冷媒液とガス状の冷媒蒸気とに分離して、一時的に蓄える。
分離された冷媒液は、冷媒通路23を経由して、気液分離器40の外部へ流出する。気液分離器40内の液相中に配置された冷媒通路23の端部は、液相冷媒の気液分離器40からの流出口を形成する。分離された冷媒蒸気は、冷媒通路22bを経由して、気液分離器40の外部へ流出する。気液分離器40内の気相中に配置された冷媒通路22bの端部は、気相冷媒の気液分離器40からの流出口を形成する。気液分離器40から導出された気相の冷媒蒸気は、第2凝縮器15において周囲に放熱し冷却されることによって、凝縮する。
気液分離器40の内部では、冷媒液が下側、冷媒蒸気が上側に溜まる。気液分離器40から冷媒液を導出する冷媒通路23の端部は、気液分離器40の底部に連結されている。冷媒通路23を経由して、気液分離器40の底側から冷媒液のみが気液分離器40の外部へ送り出される。気液分離器40から冷媒蒸気を導出する冷媒通路22bの端部は、気液分離器40の天井部に連結されている。冷媒通路22bを経由して、気液分離器40の天井側から冷媒蒸気のみが気液分離器40の外部へ送り出される。これにより、気液分離器40は、気相冷媒と液相冷媒との分離を確実に行なうことができる。
第1凝縮器14と第2凝縮器15との間を流通する冷媒の経路は、第1経路と、第1経路に並列に設けられた第2経路とを含む。第1経路は、第1凝縮器14から気液分離器40を経由して第2凝縮器15へ連結される冷媒通路22を含む。第2経路は、気液分離器40から冷却部30を経由して冷媒通路22に連結される冷媒通路23,24を含む。
気液分離器40の液冷媒は、冷媒通路23を経由して、冷却部30へ流れる。冷却部30を通過した冷媒は、冷媒通路24を経由して、冷媒通路22へ戻る。冷却部30は、第1凝縮器14から第2凝縮器15へ向けて流れる冷媒の第2経路上に設けられている。
図1に示すD点は、冷媒通路22と冷媒通路24との連結点、すなわち、冷媒通路24の下流側の端部を示す。
冷却部30は、ハイブリッド車両に搭載される電気機器であるHV(Hybrid Vehicle)機器31と、冷媒が流通する配管である冷媒通路32とを含む。HV機器31は、発熱源の一例である。冷媒通路32の一方の端部は、冷媒通路23に接続される。冷媒通路32の他方の端部は、冷媒通路24に接続される。
冷媒通路22bと並列に接続された冷媒の経路は、冷却部30よりも上流側(気液分離器40に近接する側)の冷媒通路23と、冷却部30に含まれる冷媒通路32と、冷却部30よりも下流側(第2凝縮器15に近接する側)の冷媒通路24とを含む。冷媒通路23は、気液分離器40から冷却部30に液相の冷媒を流通させるための通路である。冷媒通路24は、冷却部30からD点に冷媒を流通させるための通路である。
気液分離器40から流出した冷媒液は、冷媒通路23を経由して、冷却部30へ向かって流通する。冷却部30へ流通し、冷媒通路32を経由して流れる冷媒は、発熱源としてのHV機器31から熱を奪う。冷却部30は、気液分離器40において分離され冷媒通路23を経由して冷媒通路32へ流れる液相の冷媒を用いて、HV機器31を冷却する。冷却部30において、冷媒通路32内を流通する冷媒と、HV機器31とが熱交換することにより、HV機器31は冷却され、冷媒は加熱される。冷媒は、冷媒通路24を経由して冷却部30からD点へ向かって流通し、冷媒通路22cを経由して第2凝縮器15へ至る。
冷却部30は、冷媒通路32においてHV機器31と冷媒との間で熱交換が可能な構造を有するように設けられる。本実施の形態においては、冷却部30は、例えば、HV機器31の筐体に冷媒通路32の外周面が直接接触するように形成された冷媒通路32を有する。冷媒通路32は、HV機器31の筐体と隣接する部分を有する。当該部分において、冷媒通路32を流通する冷媒と、HV機器31との間で、熱交換が可能となる。
HV機器31は、冷凍サイクル10の第1凝縮器14から第2凝縮器15に至る冷媒の経路の一部を形成する冷媒通路32の外周面に直接接続されて、冷却される。冷媒通路32の外部にHV機器31が配置されるので、冷媒通路32の内部を流通する冷媒の流れにHV機器31が干渉することはない。そのため、冷凍サイクル10の圧力損失は増大しないので、圧縮機12の動力を増大させることなく、HV機器31を冷却することができる。
代替的には、冷却部30は、HV機器31と冷媒通路32との間に介在して配置された任意の公知のヒートパイプを備えてもよい。この場合、HV機器31は、冷媒通路32の外周面にヒートパイプを介して接続され、HV機器31から冷媒通路32へヒートパイプを経由して熱伝達することにより、冷却される。HV機器31をヒートパイプの加熱部とし冷媒通路32をヒートパイプの冷却部とすることで、冷媒通路32とHV機器31との間の熱伝達効率が高められるので、HV機器31の冷却効率を向上できる。例えば、ウィック式のヒートパイプを使用することができる。
ヒートパイプによってHV機器31から冷媒通路32へ確実に熱伝達することができるので、HV機器31と冷媒通路32との間に距離があってもよく、HV機器31に冷媒通路32を接触させるために冷媒通路32を複雑に配置する必要がない。その結果、HV機器31の配置の自由度を向上することができる。
HV機器31は、電力の授受によって発熱する電気機器を含む。電気機器は、例えば、直流電力を交流電力に変換するためのインバータ、回転電機であるモータジェネレータ、蓄電装置であるバッテリ、バッテリの電圧を昇圧させるための昇圧コンバータ、バッテリの電圧を降圧するためのDC/DCコンバータなどの、少なくともいずれか一つを含む。バッテリは、リチウムイオン電池あるいはニッケル水素電池等の二次電池である。バッテリに代えてキャパシタが用いられてもよい。
熱交換器18は、空気が流通するダクト90の内部に配置されている。熱交換器18は、冷媒とダクト90内を流通する空調用空気との間で熱交換して、空調用空気の温度を調節する。ダクト90は、ダクト90に空調用空気が流入する入口であるダクト入口91と、ダクト90から空調用空気が流出する出口であるダクト出口92とを有する。ダクト90の内部の、ダクト入口91の近傍には、ファン93が配置されている。
ファン93が駆動することにより、ダクト90内に空気が流通する。ファン93が稼働すると、ダクト入口91を経由してダクト90の内部へ空調用空気が流入する。ダクト90へ流入する空気は、外気であってもよく、ハイブリッド車両の室内の空気であってもよい。図1中の矢印95は、熱交換器18を経由して流通し、冷凍サイクル10の冷媒と熱交換する空調用空気の流れを示す。冷房運転時には、熱交換器18において空調用空気が冷却され、冷媒は空調用空気からの熱伝達を受けて加熱される。矢印96は、熱交換器18で温度調節され、ダクト出口92を経由してダクト90から流出する、空調用空気の流れを示す。
冷媒は、圧縮機12と第1凝縮器14と冷却部30と第2凝縮器15と膨張弁16と熱交換器18とが冷媒通路21〜27によって順次接続された冷媒循環流路を通って、冷凍サイクル10内を循環する。冷凍サイクル10内を、図1に示すA点、B点、C点、D点、E点およびF点を順に通過するように冷媒が流れ、圧縮機12と第1凝縮器14と冷却部30と第2凝縮器15と膨張弁16と熱交換器18とに冷媒が循環する。
図2は、冷凍サイクル10の冷媒の状態を示すモリエル線図である。図2中の横軸は、冷媒の比エンタルピーを示し、縦軸は、冷媒の絶対圧力を示す。比エンタルピーの単位はkJ/kgであり、絶対圧力の単位はMPaである。図中の曲線は、冷媒の飽和蒸気線および飽和液線である。
図2中には、第1凝縮器14の出口の冷媒通路22から気液分離器40を経由して冷媒通路23へ流入し、HV機器31を冷却し、冷媒通路24からD点を経由して第2凝縮器15の入口へ戻る、冷凍サイクル10中の各点(すなわちA,B,C,D,EおよびF点)における冷媒の熱力学状態が示される。このときの冷媒が流れる経路、すなわち冷媒通路21〜27は、第1通路を形成する。
図2に示すように、圧縮機12に吸入された過熱蒸気状態の冷媒(A点)は、圧縮機12において等比エントロピー線に沿って断熱圧縮される。圧縮するに従って冷媒の圧力と温度とが上昇し、高温高圧の過熱度の大きい過熱蒸気になって(B点)、冷媒は第1凝縮器14へと流れる。圧縮機12から吐出された気相冷媒は、第1凝縮器14において周囲に放熱し冷却されることによって凝縮(液化)する。第1凝縮器14における外気との熱交換によって、冷媒の温度は低下し、冷媒は液化する。第1凝縮器14へ入った高圧の冷媒蒸気は、第1凝縮器14において等圧のまま過熱蒸気から乾き飽和蒸気になり、凝縮潜熱を放出し徐々に液化して気液混合状態の湿り蒸気になる。気液二相状態である冷媒のうち、凝縮した冷媒は飽和液の状態である(C点)。
冷媒は、気液分離器40において気相冷媒と液相冷媒とに分離される。気液分離された冷媒のうち、液相の冷媒液が、気液分離器40から冷媒通路23を経由して冷却部30の冷媒通路32へ流れ、HV機器31を冷却する。冷却部30において、第1凝縮器14を通過して凝縮された飽和液状態の液冷媒に熱を放出することで、HV機器31が冷却される。HV機器31との熱交換により、冷媒が加熱され、冷媒の乾き度が増大する。冷媒は、HV機器31から潜熱を受け取って一部気化することにより、飽和液と飽和蒸気とが混合した湿り蒸気となる(D点)。
その後冷媒は、第2凝縮器15に流入する。冷媒の湿り蒸気は、第2凝縮器15において外気と熱交換して冷却されることにより再度凝縮され、冷媒の全部が凝縮すると飽和液になり、さらに顕熱を放出して過冷却された過冷却液になる(E点)。その後冷媒は、冷媒通路25を経由して膨張弁16に流入する。膨張弁16において、過冷却液状態の冷媒は絞り膨張され、比エンタルピーは変化せず温度と圧力とが低下して、低温低圧の気液混合状態の湿り蒸気となる(F点)。
膨張弁16から出た湿り蒸気状態の冷媒は、冷媒通路26を経由して熱交換器18へ流入する。熱交換器18のチューブ内には、湿り蒸気状態の冷媒が流入する。冷媒は、熱交換器18のチューブ内を流通する際に、フィンを経由してハイブリッド車両の室内の空気の熱を蒸発潜熱として吸収することによって、等圧のまま蒸発する。全ての冷媒が乾き飽和蒸気になると、さらに顕熱によって冷媒蒸気は温度上昇して、過熱蒸気となる(A点)。その後冷媒は、冷媒通路27を経由して圧縮機12に吸入される。圧縮機12は、熱交換器18から流通する冷媒を圧縮する。
冷媒はこのようなサイクルに従って、圧縮、凝縮、絞り膨張、蒸発の状態変化を連続的に繰り返す。なお、上述した蒸気圧縮式冷凍サイクルの説明では、理論冷凍サイクルについて説明しているが、実際の冷凍サイクル10では、圧縮機12における損失、冷媒の圧力損失および熱損失を考慮する必要があるのは勿論である。
冷凍サイクル10の運転中に、冷媒は、蒸発器として作用する熱交換器18において蒸発する際に気化熱をハイブリッド車両の室内の空気から吸収して、車室内の冷房を行なう。加えて、第1凝縮器14から流出し気液分離器40で気液分離された高圧の液冷媒が冷却部30へ流通し、HV機器31と熱交換することでHV機器31を冷却する。冷却装置1は、ハイブリッド車両に搭載された発熱源であるHV機器31を、ハイブリッド車両の室内の空調用の冷凍サイクル10を利用して、冷却する。なお、HV機器31を冷却するために必要とされる温度は、少なくともHV機器31の温度範囲として目標となる温度範囲の上限値よりも低い温度であることが望ましい。
熱交換器18において被冷却部を冷却するために設けられた冷凍サイクル10を利用して、HV機器31の冷却が行なわれるので、HV機器31の冷却のために、専用の水循環ポンプまたは冷却ファンなどの機器を設ける必要はない。そのため、HV機器31の冷却装置1のために必要な構成を低減でき、装置構成を単純にできるので、冷却装置1の製造コストを低減することができる。加えて、HV機器31の冷却のためにポンプや冷却ファンなどの動力源を運転する必要がなく、動力源を運転するための消費動力を必要としない。したがって、HV機器31の冷却のための消費動力を低減することができる。
第1凝縮器14では、冷媒を湿り蒸気の状態にまで冷却すればよく、気液混合状態の冷媒は気液分離器40により分離され、飽和液状態の冷媒液のみが冷却部30へ供給される。HV機器31から蒸発潜熱を受け取り一部気化した湿り蒸気の状態の冷媒は、第2凝縮器15で再度冷却される。湿り蒸気状態の冷媒を凝縮させ完全に飽和液にするまで、冷媒は一定の温度で状態変化する。第2凝縮器15は、ハイブリッド車両の室内の冷房のために必要な程度の過冷却度にまで、液相冷媒をさらに過冷却する。冷媒の過冷却度を過度に大きくする必要がないので、第1凝縮器14および第2凝縮器15の容量を低減することができる。したがって、車室用の冷房能力を確保でき、かつ、第1凝縮器14および第2凝縮器15のサイズを低減することができるので小型化され車載用に有利な、冷却装置1を得ることができる。
気液分離器40から膨張弁16へ向かう冷媒が流通する経路として、冷却部30を通過しない経路である冷媒通路22と、冷却部30を経由してHV機器31を冷却する冷媒の経路である冷媒通路23,24とが並列に設けられる。そのため、第1凝縮器14から流出した冷媒の一部のみが、冷却部30へ流れる。HV機器31の冷却のために必要な量の冷媒を冷却部30へ流通させ、HV機器31は適切に冷却される。したがって、HV機器31が過冷却されることを防止できる。
第1凝縮器14から直接第2凝縮器15へ流れる冷媒の経路と、第1凝縮器14から冷却部30を経由して第2凝縮器15へ流れる冷媒の経路とを並列に設け、一部の冷媒のみを冷媒通路23,24へ流通させることで、HV機器31の冷却系に冷媒が流れる際の圧力損失を低減することができる。全ての冷媒が冷却部30に流れないので、冷却部30を経由する冷媒の流通に係る圧力損失を低減することができ、それに伴い、冷媒を循環させるための圧縮機12の運転に必要な消費電力を低減することができる。
膨張弁16を通過した後の低温低圧の冷媒をHV機器31の冷却に使用すると、熱交換器18における車室内の空気の冷却能力が減少して、車室用の冷房能力が低下する。これに対し、本実施の形態の冷却装置1では、冷凍サイクル10において、圧縮機12から吐出された高圧の冷媒は、第1凝縮器14と、第2凝縮器15と、の両方によって凝縮される。圧縮機12と膨張弁16との間に第1凝縮器14および第2凝縮器15を配置し、HV機器31を冷却する冷却部30は、第1凝縮器14と第2凝縮器15との間に設けられている。第2凝縮器15は、冷却部30から膨張弁16に向けて流れる冷媒の経路上に設けられている。
HV機器31から蒸発潜熱を受けて加熱された冷媒を第2凝縮器15において十分に冷却することにより、膨張弁16の出口において、冷媒は、ハイブリッド車両の室内の冷房のために本来必要とされる温度および圧力を有する。そのため、熱交換器18において冷媒が蒸発するときに外部から受け取る熱量を十分に大きくすることができる。このように、冷媒を十分に冷却できる第2凝縮器15の放熱能力を定めることにより、車室内の空気を冷却する冷房の能力に影響を与えることなく、HV機器31を冷却することができる。したがって、HV機器31の冷却能力と、車室用の冷房能力との両方を、確実に確保することができる。
第1凝縮器14から冷却部30へ流れる冷媒は、HV機器31を冷却するときに、HV機器31から熱を受け取り加熱される。冷却部30において冷媒が飽和蒸気温度以上に加熱され冷媒の全量が気化すると、冷媒とHV機器31との熱交換量が減少してHV機器31を効率よく冷却できなくなり、また冷媒が配管内を流れる際の圧力損失が増大する。そのため、HV機器31を冷却した後に冷媒の全量が気化しない程度に、第1凝縮器14において十分に冷媒を冷却するのが望ましい。
具体的には、第1凝縮器14の出口における冷媒の状態を飽和液に近づけ、典型的には第1凝縮器14の出口において冷媒が飽和液線上にある状態にする。このように冷媒を十分に冷却できる能力を第1凝縮器14が有する結果、第1凝縮器14の冷媒から熱を放出させる放熱能力は、第2凝縮器15の放熱能力よりも高くなる。放熱能力が相対的に大きい第1凝縮器14において冷媒を十分に冷却することにより、HV機器31から熱を受け取った冷媒を湿り蒸気の状態に留めることができ、冷媒とHV機器31との熱交換量の減少を回避できるので、HV機器31を十分に効率よく冷却することができる。HV機器31を冷却した後の湿り蒸気の状態の冷媒は、第2凝縮器15において効率よく再度冷却され、飽和温度を下回る過冷却液の状態にまで冷却される。したがって、車室用の冷房能力とHV機器31の冷却能力との両方を確保した、冷却装置1を提供することができる。
第1凝縮器14の出口において気液二相状態にある冷媒は、気液分離器40内において、気相と液相とに分離される。気液分離器40で分離された気相冷媒は、冷媒通路22を経由して流れ直接第2凝縮器15に供給される。気液分離器40で分離された液相冷媒は、冷媒通路23を経由して流れ、冷却部30に供給されてHV機器31を冷却する。この液相冷媒は、過不足の全くない真に飽和液状態の冷媒である。気液分離器40から液相の冷媒のみを取り出し冷却部30へ流すことにより、冷媒の潜熱を利用した効率的な冷却が可能となり、第1凝縮器14の能力を最大限に活用してHV機器31を冷却することができる。よって、HV機器31の冷却能力を向上させた冷却装置1を提供することができる。
気液分離器40の出口で飽和液の状態にある冷媒をHV機器31を冷却する冷媒通路32に導入することにより、冷媒通路23,24および冷媒通路32を含むHV機器31の冷却系を流れる冷媒のうち、気相状態の冷媒を最小限に抑えることができる。そのため、HV機器31の冷却系を流れる冷媒蒸気の流速が早くなり圧力損失が増大することを抑制でき、冷媒を流通させるための圧縮機12の消費電力を低減できるので、冷凍サイクル10の性能の悪化を回避することができる。
気液分離器40の内部には、飽和液状態の冷媒液が貯留されている。気液分離器40は、その内部に液状の冷媒である冷媒液を一時的に貯留する蓄液器として機能する。気液分離器40内に所定量の冷媒液が溜められることにより、負荷変動時にも気液分離器40から冷却部30へ流れる冷媒の流量を維持できる。気液分離器40が液だめ機能を有し、負荷変動に対するバッファとなり負荷変動を吸収できるので、HV機器31の冷却性能を安定させることができる。
再び図1を参照して、冷却装置1は、連通路51と、膨張弁16および切替弁53によって構成される切替装置とを備える。連通路51は、冷媒通路24と、冷媒通路25とを連通する。冷媒通路24は、冷却部30から連通路51との分岐点までの冷媒通路24aと、連通路51との分岐点から冷媒通路22b側までの冷媒通路24bとに分割される。
切替弁53は、弁57と弁58とを有する。弁57は、冷媒通路24bに設けられ、冷媒通路24bにおける冷媒の流れを規制する。弁58は、連通路51に設けられ、連通路51における冷媒の流れを規制する。弁57,58の開閉によって、HV機器31を冷却した後の冷媒が流れる経路を、冷媒通路24b,22cを経由して第2凝縮器15へ至る経路と、連通路51および冷媒通路25を経由して第2凝縮器15へ至る経路とのいずれかに切り替えることができる。
より具体的には、冷凍サイクル10の冷房運転中には、弁58を全閉(弁開度0%)とし、弁57を全開とし、膨張弁16の弁開度を熱交換器18の出口の冷媒温度に応じて調整する。これにより、HV機器31を冷却した後の冷媒通路24を流通する冷媒を、冷媒通路22を経由させて、確実に第2凝縮器15へ流通させることができる。
一方、冷凍サイクル10の停止中には、弁58を全開とし、膨張弁16および弁57を全閉とする。これにより、HV機器31を冷却した後の冷媒通路24aを流通する冷媒を、連通路51を経由させて第2凝縮器15へ流通させ、圧縮機12を経由せずに冷却部30と第2凝縮器15との間に冷媒を循環させる環状の経路を形成することができる。
図3は、冷凍サイクル10の運転中の、HV機器31を冷却する冷媒の流れを示す模式図である。図4は、冷凍サイクル10の停止中の、HV機器31を冷却する冷媒の流れを示す模式図である。図5は、冷却装置1の運転モード毎の切替装置(膨張弁16、弁57,58)の開度を示す図である。図5中に示す運転モードのうち「エアコン運転モード」とは、図3に示す冷凍サイクル10を運転させる場合、すなわち圧縮機12を運転させて冷凍サイクル10の全体に冷媒を流通させる場合を示す。一方「ヒートパイプ運転モード」とは、図4に示す冷凍サイクル10を停止させる場合、すなわち、圧縮機12を停止させ、冷却部30と第2凝縮器15とを結ぶ環状の経路を経由させて冷媒を循環させる場合を示す。なお、ヒートパイプ運転モードにおいて、ドライアウトが発生する場合に、圧縮機12が一時的に動作する場合がある。これにより、ヒートパイプサイクル内の冷媒量を増加させてドライアウトを抑制することができる。
図3および図5に示すように、圧縮機12を駆動させ冷凍サイクル10が運転している「エアコン運転モード」のときには、膨張弁16は、熱交換器18の出口の冷媒温度に応じて弁開度が調整される。弁57は全開にされ、弁58は全閉にされる。このように、切替装置は、冷媒を冷却部30から第2凝縮器15を経由して膨張弁16へ流通させるように操作される。これにより、冷媒が冷却装置1の全体を流れるように冷媒の経路が選択される。そのため、冷凍サイクル10の冷却能力を確保できるとともに、HV機器31を効率よく冷却することができる。
図4および図5に示すように、圧縮機12を停止させ冷凍サイクル10が停止している「ヒートパイプ運転モード」のときには、冷却部30と第2凝縮器15との間で冷媒が循環するように切替装置を操作する。すなわち、膨張弁16および弁57を全閉にし弁58を全開にすることで、冷媒は冷媒通路24aから冷媒通路24bへは流れず連通路51を経由して流通する。これにより、第2凝縮器15から、冷媒通路25と連通路51と冷媒通路24aとを順に経由して冷却部30へ至り、さらに冷媒通路23と気液分離器40と冷媒通路22とを順に経由して第2凝縮器15へ戻る、閉じられた環状の経路が形成される。このときの冷媒が流れる経路、すなわち冷媒通路22、冷媒通路23、冷媒通路24a、冷媒通路25および連通路51は、第2通路を形成する。
この環状の経路を経由して、圧縮機12が動作することなく、第2凝縮器15と冷却部30との間に冷媒を循環させることができる。冷却部30において熱交換により気化された冷媒蒸気は、冷媒通路23、気液分離器40、冷媒通路22を順に経由して、第2凝縮器15へ流れる。第2凝縮器15において、ハイブリッド車両の走行風、または、ラジエータファンからの通風により、冷媒蒸気は冷却されて凝縮する。第2凝縮器15で液化した冷媒液は、冷媒通路25、連通路51、冷媒通路24aを経由して、冷却部30へ戻る。
このように、冷却部30と第2凝縮器15とを経由する環状の経路によって、HV機器31を加熱部とし第2凝縮器15を冷却部とする、ヒートパイプが形成される。したがって、冷凍サイクル10が停止しているとき、すなわちハイブリッド車両用の冷房が停止しているときにも、圧縮機12を常時起動する必要なく、HV機器31を冷却することができる。HV機器31の冷却のために圧縮機12を常時運転する必要がないことにより、圧縮機12の消費動力を低減してハイブリッド車両の燃費を向上することができ、加えて、圧縮機12を長寿命化できるので圧縮機12の信頼性を向上することができる。
図3および図4には、地面60が図示されている。地面60に対して垂直な鉛直方向において、冷却部30は、第2凝縮器15よりも下方に配置されている。
この場合、冷却部30で加熱され気化した冷媒蒸気は、環状の経路内を上昇して第2凝縮器15へ到達し、第2凝縮器15において冷却され、凝縮されて液冷媒となり、重力の作用により環状の経路内を下降して冷却部30へ戻る。つまり、冷却部30と、第2凝縮器15と、これらを連結する冷媒の経路(すなわち第2通路)とによって、サーモサイフォン式のヒートパイプが形成される。ヒートパイプを形成することでHV機器31から第2凝縮器15への熱伝達効率を向上することができるので、冷凍サイクル10が停止しているときにも、動力を加えることなく、HV機器31をより効率よく冷却することができる。
ヒートパイプ運転モードのとき、HV機器31を保護するために必要とする放熱量に対し、第2通路内の冷媒量が不足すると冷媒のすべてが乾いてしまうドライアウトという現象が発生する場合がある。ドライアウトが発生すると、HV機器31を冷却する能力が低下してしまい、HV機器31の温度が上昇してしまうおそれがある。そこで、圧縮機12を一時的に運転することで、冷媒通路21および第1凝縮器14を経由して第2通路内に冷媒を供給する。これにより、第2通路内の冷媒量を増加させることができる。
冷却装置1は、逆止弁54をさらに備える。逆止弁54は、冷媒通路21に配置されている。逆止弁54は、圧縮機12から第1凝縮器14へ向かう冷媒の流れを許容するとともに、その逆向きの冷媒の流れを禁止する。このようにすれば、図4に示すヒートパイプ運転モードのとき、第2凝縮器15と冷却部30との間に冷媒を循環させる閉ループ状の冷媒の経路を、確実に形成することができる。
逆止弁54を備えることによって、第1凝縮器14から圧縮機12側へ向かう冷媒の流れを確実に禁止できるので、環状の冷媒経路で形成するヒートパイプを使用した、冷凍サイクル10の停止時のHV機器31の冷却能力の低下を防止できる。したがって、ハイブリッド車両の車室用の冷房が停止しているときにも、HV機器31を効率よく冷却することができる。
図6は、冷却装置1の制御方法の一例を示すフローチャートである。なお、その制御については、ソフトウェアによる処理に限られず、専用のハードウェア(電子回路)で処理することも可能である。
図6に示すように、まずステップ(S10)において、エアコンがオンにされているか否かが判断される。エアコンのオン/オフの切替は、ハイブリッド車両の車内前方の計器盤に設けられた空調用のコントロールパネルを乗員が操作することによって行なわれる。
ステップ(S10)でエアコンがオンであると判断された場合は、ステップ(S20)に進み、冷却装置1は、エアコン運転モードにてHV機器31を冷却する。すなわち、切替装置の開閉を指令する信号を膨張弁16、弁57,58へ伝送して、弁57を全開し、弁58を全閉し、膨張弁16の開度を調整する。これにより、第1凝縮器14で外気と熱交換し冷却された後の冷媒のうち、気液分離器40で分離された液冷媒を、冷却部30へ流通させる。そして、冷媒通路32を流れる冷媒とHV機器31との間で熱交換することにより、HV機器31を冷却する。その後、冷媒は第2凝縮器15で再び冷却され、空調用空気を冷却するのに十分な量の冷媒が熱交換器18へ流通される。
なお、ハイブリッド車両の乗員がコントロールパネルを操作してエアコンをオンにする場合のほか、エアコン運転モードでのHV機器31の冷却が必要であると判断された場合に、エアコン運転モードにてHV機器31を冷却してもよい。例えば、外気温度が所定の温度(例えば25℃)よりも高いとき、空調用空気が所定の温度(例えば20℃)よりも高いとき、または、気液分離器40内の冷媒液の量が所定の量よりも少ないとき、圧縮機12を起動してもよい。
または、例えば登坂走行時などのHV機器31の発熱量が大きくなるような状況でハイブリッド車両が走行する場合にも、エアコン運転モードにてHV機器31を冷却してもよい。冷却装置1がHV機器31を冷却する冷却能力は、圧縮機12を運転させるエアコン運転モードの方が、ヒートパイプ運転モードに比較して相対的に大きい。そのため、HV機器31の発熱量が大きい場合には、エアコン運転モードで冷却装置1を運転してHV機器31を冷却することにより、HV機器31の過熱を確実に防止することができる。
ステップ(S10)でエアコンがオフであると判断された場合は、ステップ(S30)に進み、冷却装置1は、ヒートパイプ運転モードにてHV機器31を冷却する。すなわち、切替装置の開閉を指令する信号を膨張弁16、弁57,58へ伝送して、膨張弁16および弁57を全閉にし、弁58を全開にする。これにより、冷却部30と第2凝縮器15との間に冷媒を循環させる環状の経路を形成して、サーモサイフォン式のヒートパイプを形成する。第2凝縮器15において冷却された液相の冷媒を重力の作用により冷却部30へ流通させ、冷媒通路32を流れる冷媒とHV機器31との間で熱交換することにより、HV機器31を冷却する。冷却部30で加熱され気化した冷媒蒸気は、環状の経路内を上昇して再度第2凝縮器15へ到達する。
続いてステップ(S40)において、ドライアウトの発生が検出されたか否かが判断される。例えば、冷却装置1は、HV機器31の発熱部品の温度を検出するセンサが検出した温度が上限値を超えた場合に、ドライアウトが発生したと判断する。また、冷却装置1は、冷却部30に流れ込む冷媒の温度と、冷却部30から流れ出る冷媒の温度との差に基づいて、ドライアウトの発生を判断してもよい。さらに、冷却装置1は、冷却部30の表面温度を検出するセンサが検出した温度が上限値を超えた場合に、ドライアウトが発生したと判断してもよい。この場合、温度センサは、冷媒流路と発熱部品との近傍に設置してもよい。
ステップ(S40)でドライアウトが発生したと判断された場合は、ステップ(S50)に進み、冷却装置1は、圧縮機12を一時的に運転する。これにより、圧縮機12で圧縮された冷媒が第1凝縮器14を経由して第2通路内に供給される。これにより、第2通路内を流れる冷媒の量が増加する。したがって、HV機器31の温度上昇を抑制することができる。
ステップ(S40)でドライアウトが発生していないと判断された場合は、ステップ(S60)に進み、冷却装置1は、圧縮機12を停止する。
以上のように、この実施の形態1においては、熱交換器18を用いて空調を行なうために設けられた冷凍サイクル10を利用して、HV機器31を冷却するので、HV機器31の冷却のために、専用の水循環ポンプまたは冷却ファンなどの機器を設ける必要はない。これにより、HV機器31を冷却するために必要な構成を簡素化できる。したがって、この実施の形態1によれば、冷却システムを簡素化してコストを低減することができる。
また、この実施の形態1においては、冷却装置1は、空調が行われる「エアコン運転モード」と空調が停止する「ヒートパイプ運転モード」との両方の運転モードで、発熱源であるHV機器31を冷却できる。ヒートパイプ運転モードでは、HV機器31の冷却のために圧縮機12を常時運転する必要はない。そのため、圧縮機12の消費動力を低減してハイブリッド車両の燃費を向上することができ、加えて、圧縮機12を長寿命化できるので圧縮機12の信頼性を向上することができる。
また、この実施の形態1おいては、冷却装置1は、空調の作動または停止に合わせて、切替装置を制御する。これにより、エアコン運転モードとヒートパイプ運転モードとの切り換えをさらに確実に行なうことができ、各運転モード毎の適切な経路に冷媒を流通させることができる。
また、この実施の形態1においては、第1凝縮器14の放熱能力は、第2凝縮器15の放熱能力よりも高い。これにより、放熱能力が相対的に大きい第1凝縮器14において冷媒を十分に冷却することにより、HV機器31から熱を受け取った冷媒を湿り蒸気の状態に留めることができ、冷媒とHV機器31との熱交換量の減少を回避できるので、HV機器31を十分に効率よく冷却することができる。HV機器31を冷却した後の湿り蒸気の状態の冷媒は、第2凝縮器15において効率よく再度冷却され、飽和温度を下回る過冷却液の状態にまで冷却される。したがって、この実施の形態1によれば、車室用の冷房能力とHV機器31の冷却能力との両方を確保することができる。
また、この実施の形態1においては、ヒートパイプ運転モードのときに、第2凝縮器15と冷却部30との間でヒートパイプサイクルが形成される。この構成は、第1凝縮器14と冷却部30との間でヒートパイプサイクルが形成される構成よりも少ない数の弁で構成することができる。よって、コストを低減することができる。
また、この実施の形態1においては、エアコン運転モードからヒートパイプ運転モードに切り替わると、第2凝縮器で過冷却状態となった冷媒が冷却部30に流れる経路を構成する。これにより、温度が低い状態の冷媒でHV機器31を冷却することができる。よって、ヒートパイプサイクルの作動が開始するまでの間にHV機器31が高温になることを抑制することができる。
また、この実施の形態1においては、冷却装置1は、第1凝縮器14から流入する冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離する気液分離器40を備える。これにより、気液分離器40から液相の冷媒のみを取り出し冷却部30へ流すことができる。このため、第1凝縮器14の能力を最大限に活用してHV機器31を冷却することができるので、HV機器31の冷却能力を向上させた冷却装置1を提供することができる。
また、この実施の形態1においては、冷却装置1は、第1凝縮器14から圧縮機12への冷媒の流れを遮断する逆止弁をさらに備える。これにより、ヒートパイプ運転モードのとき、第2凝縮器15と冷却部30との間に冷媒を循環させる閉ループ状の冷媒の経路を、確実に形成することができる。
また、この実施の形態1においては、冷却部30は、第2凝縮器15よりも鉛直方向下側に配置される。これにより、冷却部30で加熱され気化した冷媒蒸気は、環状の経路内を上昇して第2凝縮器15へ到達し、第2凝縮器15において冷却され、凝縮されて液冷媒となり、重力の作用により環状の経路内を下降して冷却部30へ戻る。このため、ヒートパイプを形成することでHV機器31から第2凝縮器15への熱伝達効率を向上することができるので、冷凍サイクル10が停止しているときにも、動力を加えることなく、HV機器31をより効率よく冷却することができる。
[変形例]
この発明の実施の形態1の変形例は、実施の形態1と比較して、気液分離器40に代えて、冷媒通路22bに弁59が設けられる点が異なる。これにより、気液分離器40を設けることなく、エアコン運転モードのときに、冷却部30に確実に冷媒を流すことができる。
図7は、この発明の実施の形態1の変形例による冷却装置の構成を示す模式図である。図7を参照して、冷却装置1は、弁59を備える。弁59は、冷媒通路22bに設けられる。
冷却装置1は、エアコン運転モードのときに、弁59の開度を調整することにより、HV機器31を冷却するために必要な量の冷媒を第1凝縮器14から冷却部30へ流すことができる。これにより、冷媒を冷却部30に確実に流すことができるので、第1凝縮器14の能力を最大限に活用してHV機器31を冷却することができる。よって、HV機器31の冷却能力を向上させた冷却装置1を提供することができる。一方、冷却装置1は、ヒートパイプ運転モードのときに、弁59を全開にする。これにより、ヒートパイプサイクルを確実に形成することができる。
以上のように、この実施の形態1の変形例においても、エアコン運転モードのときに、冷却部30に確実に冷媒を流して、HV機器31を冷却することができる。
[実施の形態2]
この発明の実施の形態2は、実施の形態1と比較して、弁57,58に代えて、三方弁55が設けられる点が異なる。これにより、冷媒の通路を切り替えるための弁の数を減らすことができる。
図8は、この発明の実施の形態2による冷却装置の構成を示す模式図である。図8を参照して、冷却装置1Aは、三方弁55を備える。三方弁55は、冷媒通路36と連通路51との分岐点に設けられる。
冷却装置1Aは、エアコン運転モードのときに、冷媒通路24aと冷媒通路24bとの間に冷媒が流れるように三方弁55を操作する。これにより、冷凍サイクル10が形成される。一方、冷却装置1Aは、ヒートパイプ運転モードのときに、冷媒通路24aと連通路51との間に冷媒が流れるように三方弁55を操作する。これにより、ヒートパイプサイクルが形成される。
以上のように、この実施の形態2においては、実施の形態1に比べてエアコン運転モードとヒートパイプ運転モードとを切り替えるための弁の数を減らすことができる。したがって、この実施の形態2によれば、冷却装置のコストをさらに低減することができる。
なお、本発明の冷却装置は、エンジンと電動機とを動力源とするハイブリッド車両のみならず、電動機のみを動力源とする電気自動車や燃料電池車にも適用可能である。
なお、これまでの実施の形態においては、HV機器31を例としてハイブリッド車両に搭載された電気機器を冷却する冷却装置1,1Aについて説明した。電気機器としては、少なくとも作動によって熱を発生させる電気機器であれば、インバータ、モータジェネレータなどの例示された電気機器に限定されるものではなく、任意の電気機器であってもよい。
なお、これまでの実施の形態においては、逆止弁54を備える冷却装置1,1Aについて説明したが、逆止弁54を備えない構成であってもよい。
なお、上記において、HV機器31は、この発明における「発熱源」の一実施例に対応する。また、弁57は、この発明における「第1弁」の一実施例に対応し、弁58は、この発明における「第2弁」の一実施例に対応し、弁59は、この発明における「第3弁」の一実施例に対応する。また、冷媒通路22は、この発明における「第1配管」の一実施例に対応し、冷媒通路25は、この発明における「第2配管」の一実施例に対応する。また、冷媒通路23は、この発明における「第1分岐管」の一実施例に対応し、冷媒通路24aは、この発明における「第2分岐管」の一実施例に対応する。また、冷媒通路24bは、この発明における「第3分岐管」の一実施例に対応し、連通路51は、この発明における「第4分岐管」の一実施例に対応する。
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1,1A 冷却装置、10 蒸気圧縮式冷凍サイクル、12 圧縮機、14 第1凝縮器、15 第2凝縮器、16 膨張弁、18 熱交換器、30 冷却部、31 HV機器、40 気液分離器、51 連通路、53 切替弁、54 逆止弁、55 三方弁、57,58,59 弁、60 地面。

Claims (11)

  1. 冷媒を用いて空調を行なうための熱交換器と、
    前記熱交換器から出力される冷媒を圧縮する圧縮機と、
    前記圧縮機の吐出側に設けられる第1凝縮器と、
    前記第1凝縮器と第1配管を介して接続される第2凝縮器と、
    前記第2凝縮器と前記熱交換器との間に設けられ、前記第2凝縮器と第2配管を介して接続される膨張弁と、
    前記冷媒を用いて発熱源を冷却する冷却部と、
    前記第1配管から分岐して前記冷却部の一端に接続される第1分岐管と、
    前記冷却部の他端に接続される第2分岐管と、
    前記第2分岐管と前記第2凝縮器との間に設けられ、前記第2分岐管および前記第2凝縮器間の冷媒通路を切替可能に構成された切替装置とを備え、
    前記切替装置は、前記第1配管における前記第1分岐管の分岐点と前記第2凝縮器との間において前記第1配管から分岐される第3分岐管と前記第2分岐管との間に形成される第1流路を、前記第2配管から分岐される第4分岐管と前記第2分岐管との間に形成される第2流路に切替可能に構成される、冷却装置。
  2. 前記空調が停止するときに、
    前記切替装置は、前記第1流路を前記第2流路に切り替え、
    前記膨張弁は、閉成される、請求項1に記載の冷却装置。
  3. 前記切替装置は、
    前記第3分岐管に設けられた第1弁と、
    前記第4分岐管に設けられた第2弁とを含み、
    前記空調が停止するときに、
    前記第1弁は、閉成され、
    前記第2弁は、開放され、
    前記膨張弁は、閉成される、請求項1に記載の冷却装置。
  4. 前記切替装置は、前記第2分岐管と前記第3分岐管と前記第4分岐管とに接続される三方弁を含み、
    前記空調が停止するときに、
    前記三方弁は、前記第2分岐管と前記第3分岐管との間の流路を、前記第2分岐管と前記第4分岐管との間の流路に切り替え、
    前記膨張弁は、閉成される、請求項1に記載の冷却装置。
  5. 前記第1凝縮器から前記圧縮機への前記冷媒の流れを遮断する逆止弁をさらに備える、請求項1〜4のいずれか一項に記載の冷却装置。
  6. 前記第1配管における前記第1分岐管の分岐点に設けられ、前記第1凝縮器で冷却された前記冷媒を気体と液体とに分離し、前記気体を前記第2凝縮器へ流し、前記液体を前記冷却部へ流すための気液分離器をさらに備える、請求項1〜5のいずれか一項に記載の冷却装置。
  7. 前記第1配管における前記第1分岐管の分岐点と前記第3分岐管の分岐点との間に設けられた第3弁をさらに備える、請求項1〜5のいずれか一項に記載の冷却装置。
  8. 前記冷却部は、前記第2凝縮器よりも鉛直方向下側に配置される、請求項1〜7のいずれか一項に記載の冷却装置。
  9. 前記第1凝縮器の放熱能力は、前記第2凝縮器の放熱能力よりも高い、請求項1〜8のいずれか一項に記載の冷却装置。
  10. 前記発熱源は、車両に搭載される電気機器である、請求項1〜9のいずれか一項に記載の冷却装置。
  11. 請求項1に記載の冷却装置を備える車両。
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