JP2013193356A - 印刷装置、印刷物生産方法および印刷プログラム - Google Patents

印刷装置、印刷物生産方法および印刷プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】ラインヘッドの性能低下を抑制すること。
【解決手段】ラインプリンターによって、ドットデータ通りにドットを形成した場合に、第1のノズルに形成が割り当てられたドットが第2の密度を有するときは(ステップS540,YES)、第1のノズルに形成が割り当てられたドットの一部を、第1のノズルとは異なる第2のノズルによって形成する(ステップS560)。
【選択図】図3

Description

本発明は、印刷に関する。
ラインヘッドを備えたプリンターであるラインプリンターが知られている。ラインヘッドとは、記録幅の全幅に渡ってインク吐出用ノズルが配置されたプリントヘッドである。この構成によって、印刷媒体の搬送方向に直交する方向にプリントヘッドを走査することが不要になる。
ラインプリンターは、高速印刷が可能となる反面、ラインヘッドの性能低下が問題となりやすい。ラインヘッドの性能低下が生じた場合に対処するための技術としては、特許文献1〜3に開示されたものが知られている。
特開2004−276387号公報 特許第2731003号公報 特開平9−193372号公報
上記先行技術が有する課題は、ラインヘッドの性能低下を抑制することはできない点である。ラインヘッドの性能低下は、例えば、インクを吐出するノズルが性能低下することによって引き起こされる。ノズルの性能低下とは、例えば、適切にインクを吐出することが一時的にできなくなることである。この原因としては、例えば、短時間に高頻度でインクを吐出することによって生じる発熱が挙げられる。性能低下したノズルが発生すると、例えば、印刷速度や画質が一時的に低下するという形で、ラインヘッドの性能低下が表れる。
適用例1:画素毎のドット形成の有無を示すドットデータによって、複数のノズルを備えたラインヘッドを用いて印刷媒体にドットを形成することによって印刷を行う印刷装置であって、
ドットデータ通りにドットを形成した場合に、前記複数のノズルに含まれる第1のノズルに形成が割り当てられたドットが第1の密度を有するときはドットデータ通りにドットを形成する一方、前記第1の密度よりも大きい第2の密度を有するときは、前記第1のノズルに形成が割り当てられたドットの一部を、前記第1のノズルとは異なる第2のノズルによって形成する。
この適用例によれば、ラインヘッドの性能低下を抑制できる。第1のノズルに形成が割り当てられたドットが第2の密度を有する場合、第1の密度を有する場合よりも、第1のノズルに負荷が掛かり、第1のノズルの性能低下につながる。このような場合に、第1のノズルに形成が割り当てられたドットの一部を、第2のノズルが形成することによって、第1のノズルの負荷が減少する。この結果、ラインヘッドの性能低下が抑制される。
ここで言う「ドットの密度」とは、印刷媒体の搬送方向の単位距離当たりに形成されるドットの数のことである。この「単位距離」は、単位画素数と考えても良い。
ここで言う「ドットデータ」とは、ハーフトーン処理の結果として生成されるデータであり、「ドットデータ」を加工することによってドット形成の有無が変更されたデータとは区別される。
適用例2:適用例1に記載の印刷装置であって、
ドットデータ通りにドットを形成すると、前記第1のノズルに形成が割り当てられたドットが、前記第1の密度よりも大きく、前記第2の密度よりも小さい第3の密度を有する場合、第1の印刷速度のときはドットデータ通りにドットを形成する一方、前記第1の印刷速度よりも速い第2の印刷速度のときは、前記第1のノズルに形成が割り当てられたドットの一部を、前記第1のノズルとは異なる第2のノズルによって形成する。
この適用例によれば、ドットデータ通り印刷するか否かの判定を、各印刷速度に適したものにできる。画質の低下を抑制するという観点からは、ドットデータ通りにドットを形成するのが好ましい。第1の印刷速度の場合は印刷速度が遅いので、第2の印刷速度の場合に比べて、同じ密度でドットを形成しても、より負荷が小さい。そこで、第3の密度の場合に第1の印刷速度のときは、ドットデータ通り印刷することによって、画質低下の抑制を優先する。一方、第2の印刷速度のときは、第1のノズルの負荷を低減することを優先する。このように、ドットデータ通り印刷するか否かの判定をより適切に行うことができる。
適用例3:適用例1又は適用例2に記載の印刷装置であって、
印刷媒体の搬送方向との直交方向における前記第1のノズルと前記第2のノズルとの距離であるノズル距離は、所定長さ以下である。
この適用例によれば、第1のノズルに形成が割り当てられたドットの一部を第2のノズルが形成しても、ドット形成位置のズレは所定長さ以下なので、画質の低下を抑制できる。
適用例4:適用例3に記載の印刷装置であって、
前記第1のノズルに割り当てられたドットの一部を前記第2のノズルによって形成する場合、全ノズルそれぞれについて、形成が割り当てられたドットを、前記直交方向に前記ノズル距離だけ位置が異なるノズルによって形成する。
この適用例によれば、画質の低下とラインヘッドの性能低下とを抑制できる。上記のように割り当てを変更することによって、第2のノズル、さらにはその他ノズルについて、ドットデータにおいて元々割り当てられていたドットと、割り当てが変更されたドットとを重複して形成することがなくなる。このような重複を避けることによって、ドットデータによって指定されていないドットの重複が生じることを防止できる。この結果、画質の低下が抑制される。さらに、特定のノズルに負荷が集中することを回避されるので、ノズルの性能低下が抑制される。
適用例5:適用例1から適用例4の何れか一つに記載の印刷装置であって、
前記第1のノズルから前記第2のノズルに割り当てが変更されるドットは、1つの印刷媒体に形成されるドットの集合を1単位とする。
この適用例によれば、1つの印刷媒体に形成されるドットの集合を1単位として割り当ての変更を行うことによって、上記境界が1つの印刷媒体中には表れず、視認されにくくなる。この結果、画質の低下が抑制される。
適用例6:適用例1から適用例5の何れか一つに記載の印刷装置であって、
複数の印刷媒体に同じ画像を続けて印刷する場合に、ドットデータ通りにドットを形成すると、前記第1のノズルに形成が割り当てられたドットが前記第2の密度を有するときは、前記第1のノズルに形成が割り当てられたドットの一部を、前記第2のノズルによって形成する。
この適用例によれば、印刷速度が向上する。複数の印刷媒体に同じ画像を続けて印刷しない場合でも、つまり複数の印刷媒体それぞれに異なる画像を印刷する場合、異なる画像それぞれにおいて、第1のノズルに密度の高いドットが割り当てられる可能性は低い。よって、複数の印刷媒体それぞれに異なる画像を印刷する場合は、「異なる画像それぞれにおいて、第1のノズルに密度の高いドットが割り当てられない」と見なすことができる。そこで、この適用例においては、上記割り当ての変更を、複数の印刷媒体に同じ画像を続けて印刷する場合に限定する。これによって、複数の印刷媒体それぞれに異なる画像を印刷する場合には、ドットの密度に関する判定を省略できる。この結果、その判定に要する時間の分、印刷に掛かる時間が短くなり、印刷速度が向上する。
なお「続けて印刷する」とは、或る画像を印刷してから次の画像を印刷するまでの間に、他の画像を印刷しないことを意味し、或る画像を印刷してから次の画像を印刷するまでの時間を規定する等の趣旨ではない。さらに、ここで言う「画像の印刷」は、画像の形成を目的としないインク吐出、例えばフラッシングは含まない。
適用例7:画素毎のドット形成の有無を示すドットデータによって、複数のノズルを備えたラインヘッドを用いて印刷媒体にドットを形成することによって印刷物を生産する方法であって、
ドットデータ通りにドットを形成した場合に、前記複数のノズルに含まれる第1のノズルに形成が割り当てられたドットが第1の密度を有するときはドットデータ通りにドットを形成する一方、前記第1の密度よりも大きい第2の密度を有するときは、前記第1のノズルに形成が割り当てられたドットの一部を、前記第1のノズルとは異なる第2のノズルによって形成する。
この適用例によれば、適用例1と同等の効果を得ることができる。
適用例8:画素毎のドット形成の有無を示すドットデータによって、複数のノズルを備えたラインヘッドを用いて印刷媒体にドットを形成することによって印刷を行う印刷装置に、
ドットデータ通りにドットを形成した場合に、前記複数のノズルに含まれる第1のノズルに形成が割り当てられたドットが第1の密度を有するときはドットデータ通りにドットを形成する一方、前記第1の密度よりも大きい第2の密度を有するときは、前記第1のノズルに形成が割り当てられたドットの一部を、前記第1のノズルとは異なる第2のノズルによって形成することを実現させるための印刷プログラム。
この適用例によれば、適用例1と同等の効果を得ることができる。
印刷システム10の構成図。 印刷データ生成処理を示すフローチャート。 印刷処理を示すフローチャート。
1.印刷システム10(図1):
図1は、印刷システム10の構成を示す。印刷システム10は、ホストコンピューター200とプリンター300とを備える。ホストコンピューター200及びプリンター300は、USBケーブル120によって互いに接続されている。ホストコンピューター200は、印刷のためのデータ(以下「印刷データ」と言う。)をプリンター300に転送する。プリンター300は、ホストコンピューター200から転送された印刷データに基づいて用紙に画像を印刷する。この印刷データは、表示用画像データがプリンタードライバーによって変換されたドットデータを含む。ドットデータとは、ハーフトーン処理の結果として生成されるデータであり、各画素について各色のドット形成の有無を示すデータである。表示用画像データは、ホストコンピューター200に備えられたディスプレイ装置215に画像を表示させるためのものである。
ホストコンピューター200は、CPU201、RAM203、ROM205、ディスプレイ装置コントローラー207、キーボードコントローラー209、メモリーコントローラー211、ハードディスクドライブ(HDD)213、通信インターフェイス(I/F)220を備える。これらの構成要素はバス230を介して互いに接続されている。ディスプレイ装置コントローラー207には、ディスプレイ装置215が接続される。キーボードコントローラー209にはキーボード217が接続され、メモリーコントローラー211には外部メモリー219が接続されている。通信I/F220にはUSBケーブル120が接続されている。CPU201は、ホストコンピューター200全体の動作を制御するために、HDD213に記憶されているプログラムをRAM203に読み出して実行する。
一方、プリンター300は、プリントヘッドとしてラインヘッドを採用し、A4用紙を縦向きに搬送して、解像度720×720dpiで印刷するラインプリンターである。プリンター300は、CPU301、RAM303、ROM305、印刷部インターフェイス(I/F)307、メモリーコントローラー309、操作パネル313、通信インターフェイス(I/F)320を備える。これらの構成要素はバス330によって互いに接続されている。印刷部I/F307には印刷部311が接続され、メモリーコントローラー309には外部メモリー315が接続されている。
CPU301は、プリンター300全体の動作を制御するために、ROM305に記憶されているプログラムをRAM303に読み出して実行する。印刷部311は、インクを蓄えるインクカートリッジ、ラインヘッド、プラテンなど、用紙にインクを吐出して印刷を行うためのハードウェアである。このラインヘッドには、A4の横幅よりもやや長い距離に渡って多数のノズルが配列されている。このラインヘッドに搭載されるインクの色相は、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K(ブラック)、Lc(ライトシアン)、Lm(ライトマゼンタ)である。
上記ノズルは、サーマル方式によってインクを吐出する。ここで言うサーマル方式とは、加熱によってインクに気泡を発生させてインクを吐出する方式である。このノズルは、上記色相のドットを各カラムに形成できるように配置される。カラムとは、1画素分の幅によって搬送方向に直列した画素の集合のことである。各色相を吐出するノズルは、ジグザグ(千鳥足)に配列されている。このジグザグの配列を採用することによって、隣接するノズル間の距離を長く取ることができるので、ラインヘッドの製造が容易になる。
操作パネル313は、ユーザーが、印刷中止などの印刷に関わる指示などを行うためのユーザーインターフェイスである。このユーザーインターフェイスは、情報入力のための各種ボタンと、情報出力のためのディスプレイとを備える。
2.印刷データ生成処理(図2):
図2は、印刷データ生成処理を示すフローチャートである。この処理の実行主体は、ホストコンピューター200に備えられたCPU201である。この処理の開始の契機は、キーボード217を通じて印刷指示が入力されることである。
まずCPU201は、印刷画像を示すRGB形式の表示用画像データを取得する(ステップS410)。続いて、ソート順序を示すソート情報と、印刷速度を示す速度情報とを取得する(ステップS415)。ソート順序とは、各用紙に印刷する画像が複数種類ある場合における画像の印刷順序のことである。ソート順序の具体例としては、周知の「部単位」および「ページ単位」が挙げられる。印刷速度としては、高速(120ppm)、中速(86.6ppm,バランス印刷モード)および低速(60ppm,高画質印刷モード)が用意されている。ppmとは、1分当たりの印刷枚数のことである。ソート順序および印刷速度の情報は、キーボード217への入力に基づき取得される。
次に、ROM205に記憶されたルックアップテーブルを参照して、表示用画像データをRGB形式からCMYKLcLm形式に色変換する(ステップS420)。続いて、ROM205に記憶されたディザマスクを用いて、ハーフトーン処理を実行する(ステップS430)。このハーフトーン処理の結果、ドットデータが生成される。
次に、生成したドットデータを対象にインターレース処理を実行する(ステップS440)。最後に、インターレース処理の結果として生成されたデータと、ソート情報と、速度情報とを印刷データとしてプリンター300に転送し(ステップS450)、印刷データ生成処理を終える。
3.印刷処理(図3):
図3は、印刷処理を示すフローチャートである。この処理の実行主体は、プリンター300に備えられたCPU301である。この処理の開始の契機は、プリンター300が印刷データの転送を受けたことである。
まずCPU301は、印刷データにおいて、次に印刷する画像が続けて複数枚、印刷されるように指定されているかを判定する(ステップS510)。例えば、1ページ分のみの画像を複数枚印刷する場合、或いは複数ページ分の画像を複数部印刷する場合に「ページ単位」が指定されているとき、1枚目を印刷する前のステップS510においてYESと判定する。このような場合とは違い、次に印刷する画像が、続けて複数枚、印刷するようには指定されていない場合(ステップS510,NO)、その画像をドットデータ通り印刷する(ステップS520)。
上記印刷後、印刷する画像が残っているかを判定する(ステップS570)。「印刷する画像が残っている」とは、一つの印刷ジョブに含まれているか否かを問わず、未印刷の印刷データがプリンター300のRAM303に記憶されていることを意味する。印刷する画像が残っている場合(ステップS570,YES)、ステップS510に戻る。
一方、印刷する画像が、続けて複数枚、印刷するように指定されている場合(ステップS510,YES)、印刷データにおいて指定された印刷速度が何れであるかを判定する(ステップS530)。低速の場合(ステップS530,低速)、ドット密度が80%以上になるカラムがあるかを判定する(ステップS540)。この「ドット密度」とは、用紙1枚の印刷領域(余白を除いた領域)において、各カラムに占めるドット有りの画素数の割合を示す値であり、インク色毎に算出される値である。つまり、何れのカラムとインク色との組み合わせについてもドット有りの画素数の割合が80%未満であれば、「ドット密度が80%以上になるカラムは無い」と判定する。逆に、何れかのカラムとインク色との組み合わせについてドット有りの画素数の割合が80%以上となれば、「ドット密度が80%以上になるカラムがある」と判定する。
ステップS540の目的は、ノズルの性能低下が引き起こされる可能性の高低を判定することである。つまり「ドット密度が80%以上を実現するインク吐出は、ノズルへの負荷が大きく、性能低下を引き起こす可能性が高い」と見なし、負荷を平準化するためのステップ(後述するステップS560)を実行する。
ドット密度が80%以上になるカラムが無い場合(ステップS540,NO)、ステップS520に進み、ドットデータ通りの印刷を指定された枚数について実行した後、ステップS570に進む。このように印刷する理由は、ステップS540において「ドットデータ通りの印刷をしても、ノズルの性能低下を引き起こす可能性が低い」と見なしたからである。
一方、ドット密度が80%以上になるカラムがある場合(ステップS540,YES)、先述したように負荷を平準化するために、ドットデータを加工することによって、1枚ずつ1ドット左右にずらして印刷する(ステップS560)。具体的には、1枚目はドットデータ通り印刷、2枚目は全ドットについて1ドット分、左右の何れかにずらして印刷、3枚目は全ドットについて1ドット分、2枚目と逆向きにずらして印刷、4枚目はドットデータ通り印刷、という具合に3枚周期で全ドットを左右にずらす。ここで言う左右の方向は、用紙の搬送方向と直交する方向である。
一方、印刷速度が中速の場合(ステップS530,中速)、ドット密度が60%以上になるカラムがあるかを判定する(ステップS550)。中速の場合、ドット密度の基準値を低速の場合よりも低く設定する理由は、印刷速度が速ければ速い程、ノズルへの負荷が大きくなるからである。そこで、ドット密度の基準値が低くすることによって、「性能低下を引き起こす可能性が高い」と見なす場合を増やす。
ステップS550は、ステップS540に対し、ドット密度の基準値以外は同じである。つまり、ドット密度が60%以上になるカラムが無い場合(ステップS550,NO)、ステップS520に進む。ドット密度が60%以上になるカラムがある場合(ステップS550,YES)、ステップS560に進む。
一方、印刷速度が高速の場合(ステップS530,高速)、ドット密度に関わらず、ステップS560に進み、1枚ずつ1ドット左右にずらして印刷する。ここでドット密度を考慮しない目的は、印刷速度の高速化を優先するためである。ドット密度を判定するステップを省略すれば、その分、印刷速度は向上する。加えて、「印刷速度が高速であるので、ドット密度が低目であったとしても、ノズルの性能低下を引き起こす可能性が高い」と見なすことができるので、ドット密度を考慮せずにステップS570を実行するのは合理的である。
上記のステップを繰り返し、印刷を全て終えたら(ステップS570,NO)、印刷処理を終える。
4.作用効果:
本実施形態の印刷処理によって、画質を大きく低下させることなく、ノズルの性能低下を抑制できる。ここで言う性能低下とは、一時的な性能の低下に加えて、一時的でない性能の低下、つまり製品寿命に近づくことによる性能の低下を含む。性能低下の具体例としては、a)短時間に高頻度でインク吐出することに伴う発熱によって適切なインク吐出ができなくなり、印刷速度及び/又は画質が低下すること、b)長期間にわたり高頻度でインク吐出することによって、他のノズルよりも早く寿命が尽きること、c)インク吐出が低頻度であることによって、インクが乾いてインクの粘度が増大し、適切なインク吐出ができなくなること、の少なくとも何れか1つである。サーマル方式は加熱を伴うので、特に上記a)はサーマル方式において顕著である。
既に説明したように「ドットデータ通りの印刷をすると、ノズルの性能低下を引き起こす可能性が高い」と見なした場合、1枚ずつ1ドット左右にずらした印刷が実行される。この印刷によって、ノズルの使用頻度の偏りが分散されることになる。よって、特定のノズルが性能低下することを防止できる。加えて、720dpiにおいては1画素の幅は1/720インチ=35.3μmなので、1ドットの左右へのズレというのは殆ど視認されない。よって、画質の低下を最低限に留めることができる。
上記の効果は、自然画像ではない画像、例えば、文字や直線(例えば罫線)を印刷する場合に特に発揮される。とりわけ、直線の方向が用紙搬送方向と一致している場合、ノズルの偏った使用が顕著になるので、上記効果が発揮されることになる。
ただし、1ドットであっても、ズレは無い方が好ましい。そこで「ドットデータ通りの印刷をしても、ノズルの性能低下を引き起こす可能性が低い」と見なした場合、1ドット左右にずらさずに、ドットデータ通りに印刷を実行する。
加えて「ノズルの性能低下を引き起こす可能性が高いのか低いのか」という判定の基準を、印刷モードに応じて変化させることによって、印刷速度および画質について、よりユーザーの要求に沿った印刷が実現できる。
5.他の実施形態:
発明の実施形態は、先述した実施形態になんら限定されるものではなく、発明の技術的範囲内における種々の形態を採用できる。例えば、実施形態の構成要素の中で付加的なものは、実施形態から省略できる。ここで言う付加的な構成要素とは、実質的に独立している適用例においては特定されていない事項に対応する要素のことである。また、例えば、以下のような実施形態でも良い。
先述したように、用紙搬送方向と同じ方向の直線を印刷する場合、その直線の幅に応じて、ドットのずらし方を変更しても良い。例えば、直線の幅の分だけドットをずらしても良い。つまり、2ドットの幅を有する直線であれば2ドット分ずらし、3ドットの幅を有する直線であれば3ドット分ずらすという具合である。このような手法によって、ノズルの偏った使用をより低減できる。
上記のように、直線の幅に応じた距離でドットをずらす場合、直線が太いと、ズレが視認されやすく、画質の低下につながることが考えられる。そこで、所定以上の幅、例えば5ドット分以上の幅を有する直線を印刷する場合は、直線の幅よりも短い距離分のドット数を、例えば1ドットをずらすようにしても良い。
印刷処理の一部を、ホストコンピューター200が実行しても良い。例えば、ホストコンピューター200が、インターレース処理(ステップS440)の後、ステップS510及びステップS530〜ステップS550に相当する判定を行う。その判定の結果が、印刷処理におけるステップS530又はステップS540でYESに相当する場合、ハーフトーン処理の結果として生成されるドットデータを加工して、その加工の結果として生成されるデータをプリンター300に転送しても良い。このようにすれば、プリンター300は、転送されたデータ通りにドットを形成すれば良くなる。
専用のハードウェアRIPを用いても良い。このハードウェアRIPは、例えば、コンピューターから転送されたデータを対象にハーフトーン処理を実行し、これによって生成したドットデータをプリンターに転送する。この転送の際に、変形例として先述した「印刷処理の一部」を実行しても良い。
ドット密度の定義は、実施形態とは異なるものであっても良い。例えば、ドット密度の分母となるカラムの長さは、用紙1枚の印刷領域分でなくても、もっと長くても短くても良い。例えば、用紙1枚の印刷領域の半分の長さでも良い。この場合、例えば、半分に分割された領域それぞれについてドット密度を算出し、両方の領域共に基準値未満なのか、少なくとも一方が基準値以上なのかを判定しても良い。或いは、上記半分の長さの領域を固定するのではなく、上記半分の長さの領域を一端から他端まで1画素ずつ移動させ、ドット密度が基準値以上となる場合の有無を判定しても良い。
実施形態に例示した数値は、変更しても良い。その数値とは、例えば、ドット密度の基準値や印刷速度である。この他、ドットを左右にずらす際に、1枚ずつずらさなくても、複数枚ずつずらしても良い。
続けて印刷する画像が異なる場合においても、左右にずらした印刷を実行しても良い。例えば、それぞれの画像について各カラムのドット密度を算出し、両画像に共通してドット密度が基準値以上となるカラムが存在する場合に、左右にずらした印刷を実行しても良い。
印刷データ生成処理の全部または一部を、プリンター300が実行しても良い。例えば、色変換処理及び/又はハーフトーン処理をプリンター300が実行しても良い。
印刷速度に関わらず、ドット密度に関する判定を同一にしても良い。
印刷速度は、何種類でも良い。例えば、1種類でも良い。
ディザ法に代えて、誤差拡散法によってドットデータを生成しても良い。
インク吐出の方式は、サーマル方式でなくても、例えば、ピエゾ方式でも良い。
10…印刷システム
120…USBケーブル
200…ホストコンピューター
201…CPU
203…RAM
205…ROM
207…ディスプレイ装置コントローラー
209…キーボードコントローラー
211…メモリーコントローラー
213…HDD
215…ディスプレイ装置
217…キーボード
219…外部メモリー
220…通信I/F
230…バス
300…プリンター
301…CPU
303…RAM
305…ROM
307…印刷部I/F
309…メモリーコントローラー
311…印刷部
313…操作パネル
315…外部メモリー
330…バス

Claims (8)

  1. 画素毎のドット形成の有無を示すドットデータによって、複数のノズルを備えたラインヘッドを用いて印刷媒体にドットを形成することによって印刷を行う印刷装置であって、
    ドットデータ通りにドットを形成した場合に、前記複数のノズルに含まれる第1のノズルに形成が割り当てられたドットが第1の密度を有するときはドットデータ通りにドットを形成する一方、前記第1の密度よりも大きい第2の密度を有するときは、前記第1のノズルに形成が割り当てられたドットの一部を、前記第1のノズルとは異なる第2のノズルによって形成する
    印刷装置。
  2. 請求項1に記載の印刷装置であって、
    ドットデータ通りにドットを形成すると、前記第1のノズルに形成が割り当てられたドットが、前記第1の密度よりも大きく、前記第2の密度よりも小さい第3の密度を有する場合、第1の印刷速度のときはドットデータ通りにドットを形成する一方、前記第1の印刷速度よりも速い第2の印刷速度のときは、前記第1のノズルに形成が割り当てられたドットの一部を、前記第1のノズルとは異なる第2のノズルによって形成する
    印刷装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の印刷装置であって、
    印刷媒体の搬送方向との直交方向における前記第1のノズルと前記第2のノズルとの距離であるノズル距離は、所定長さ以下である
    印刷装置。
  4. 請求項3に記載の印刷装置であって、
    前記第1のノズルに割り当てられたドットの一部を前記第2のノズルによって形成する場合、全ノズルそれぞれについて、形成が割り当てられたドットを、前記直交方向に前記ノズル距離だけ位置が異なるノズルによって形成する
    印刷装置。
  5. 請求項1から請求項4の何れか一つに記載の印刷装置であって、
    前記第1のノズルから前記第2のノズルに割り当てが変更されるドットは、1つの印刷媒体に形成されるドットの集合を1単位とする
    印刷装置。
  6. 請求項1から請求項5の何れか一つに記載の印刷装置であって、
    複数の印刷媒体に同じ画像を続けて印刷する場合に、ドットデータ通りにドットを形成すると、前記第1のノズルに形成が割り当てられたドットが前記第2の密度を有するときは、前記第1のノズルに形成が割り当てられたドットの一部を、前記第2のノズルによって形成する
    印刷装置。
  7. 画素毎のドット形成の有無を示すドットデータによって、複数のノズルを備えたラインヘッドを用いて印刷媒体にドットを形成することによって印刷物を生産する方法であって、
    ドットデータ通りにドットを形成した場合に、前記複数のノズルに含まれる第1のノズルに形成が割り当てられたドットが第1の密度を有するときはドットデータ通りにドットを形成する一方、前記第1の密度よりも大きい第2の密度を有するときは、前記第1のノズルに形成が割り当てられたドットの一部を、前記第1のノズルとは異なる第2のノズルによって形成する
    印刷物生産方法。
  8. 画素毎のドット形成の有無を示すドットデータによって、複数のノズルを備えたラインヘッドを用いて印刷媒体にドットを形成することによって印刷を行う印刷装置に、
    ドットデータ通りにドットを形成した場合に、前記複数のノズルに含まれる第1のノズルに形成が割り当てられたドットが第1の密度を有するときはドットデータ通りにドットを形成する一方、前記第1の密度よりも大きい第2の密度を有するときは、前記第1のノズルに形成が割り当てられたドットの一部を、前記第1のノズルとは異なる第2のノズルによって形成する
    ことを実現させるための印刷プログラム。
JP2012063798A 2012-03-21 2012-03-21 印刷装置、印刷物生産方法および印刷プログラム Expired - Fee Related JP6115016B2 (ja)

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