以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態を詳細に説明する。図1は、パチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、第1特別図柄表示装置4Aと、第2特別図柄表示装置4Bとが設けられている。第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED(発光ダイオード)等から構成され、可変表示ゲームの一例となる特図ゲームにおいて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(特別識別情報)である特別図柄(「特図」ともいう)が、変動可能に表示(可変表示)される。例えば、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の特別図柄を可変表示する。
なお、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて表示される特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成されるものに限定されず、例えば7セグメントのLEDにおいて点灯させるものと消灯させるものとの組合せを異ならせた複数種類の点灯パターンが、複数種類の特別図柄として予め設定されていればよい。以下では、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。
第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bとはそれぞれ、特別図柄の可変表示終了時に、上記の可変表示の結果として、確定特別図柄を導出表示(ここでは、停止表示)する。可変表示中に表示される特別図柄と、確定特別図柄(つまり、導出表示される可変表示結果)とは同じであっても良いし、異なるものであってもよい。つまり、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bとのうちの少なくとも一方は、可変表示する複数の特別図柄のうちのいずれかの特別図柄を確定特別図柄(つまり、可変表示結果)として導出表示してもよいし(例えば、「0」〜「9」を可変表示して、「1」を確定特別図柄として表示する。)、可変表示する複数の特別図柄以外の特別図柄を確定特別図柄(つまり、可変表示結果)として導出表示してもよい(例えば、「0」〜「9」を可変表示して、「−」を確定特別図柄として表示する。)。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には、画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。画像表示装置5の表示領域では、特図ゲームにおける第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図の可変表示や第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図の可変表示のそれぞれに対応して、例えば3つといった複数の可変表示部となる飾り図柄表示エリアにて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(装飾識別情報)である飾り図柄が可変表示される。この飾り図柄の可変表示も、可変表示ゲームに含まれる。
一例として、画像表示装置5の表示領域には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rが配置されている。そして、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図の変動と第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図の変動のうち、いずれかの特図ゲームが開始されることに対応して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは飾り図柄の変動(例えば上下方向のスクロール表示、飾り図柄の拡大・縮小など)が開始される。その後、特図ゲームにおける可変表示結果として確定特別図柄が停止表示されるときに、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄(最終停止図柄)が停止表示される。このように、画像表示装置5の表示領域では、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム、または、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームと同期して、各々が識別可能な複数種類の飾り図柄の可変表示を行い、可変表示の終了時に可変表示結果となる確定飾り図柄を導出表示(あるいは単に「導出」ともいう)する。なお、識別可能な複数種類の飾り図柄の可変表示には、可変表示の開始時には表示されていなかった新たな飾り図柄が登場して変動する態様があってもよい。
なお、特別図柄と同様に、可変表示中に表示される飾り図柄と、確定飾り図柄(つまり、導出表示される可変表示結果)を構成する飾り図柄とは同じであっても良いし、異なるものであってもよい。各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて、例えば、「0」〜「9」を可変表示して、「1」を確定飾り図柄として表示してもよいし、例えば、「0」〜「9」を可変表示して、「0」〜「9」以外の飾り図柄を確定飾り図柄として表示してもよい。
図1に示すパチンコ遊技機1の構成例では、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bの上部に、特図保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、第1特図保留記憶数を特定可能に表示する。第2保留表示器25Bは、第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。
第1特図保留記憶数は、例えば第1始動入賞口に遊技球が進入(例えば、通過)する第1始動入賞の発生により、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームの始動条件(第1始動条件)が成立したときに、当該第1始動条件の成立に基づく第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立しなければ1つ加算(インクリメント)される。これにより、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留される。
第2特図保留記憶数は、例えば第2始動入賞口に遊技球が進入(例えば、通過)する第2始動入賞の発生により、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームの始動条件(第2始動条件)が成立したときに、当該第2始動条件の成立に基づく第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立しなければ1つ加算(インクリメント)される。これにより、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留される。
第1特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときには、第1特図保留記憶数が1つ減算(デクリメント)される。第2特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときには、第2特図保留記憶数が1つ減算(デクリメント)される。
このように、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口や普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が進入(始動入賞)したことに基づき、特図ゲームや飾り図柄の可変表示といった可変表示ゲームを実行するための始動条件(「実行条件」ともいう)は成立したが、先に成立した開始条件に基づく可変表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されていることなどにより、可変表示ゲームを開始するための開始条件は成立していないときには、可変表示の保留が発生する。
第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを加算した可変表示の保留記憶数は、特に、合計保留記憶数ともいう。単に「特図保留記憶数」というときには、通常、第1特図保留記憶数、第2特図保留記憶数及び合計保留記憶数のいずれも含む概念を指すが、特に、これらの一部(例えば第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数を含む一方で合計保留記憶数は除く概念)を指すこともあるものとする。第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bはそれぞれ、例えば第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数のそれぞれにおける上限値(例えば「4」)に対応した個数(例えば4個)のLEDを含んで構成されている。
画像表示装置5の表示領域には、始動入賞記憶表示エリア5Hが配置されている。始動入賞記憶表示エリア5Hでは、特図ゲームに対応した可変表示の保留数(特図保留記憶数)を特定可能に表示する保留記憶表示(適宜、保留表示ともいう。)が行われる。この実施の形態では、特図保留記憶数と同じ数の所定図柄(ここでは、丸印の画像である。以下、保留表示図柄という。)を始動入賞記憶表示エリア5Hに表示することによって、特図保留記憶数が表示される。この実施の形態では、第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とが別々に表示される。第1特図保留記憶数は、始動入賞記憶表示エリア5Hにおける左側の領域に第1特図保留記憶数と同じ数の保留表示図柄が表示されることによって表示され(第1保留表示)、第2特図保留記憶数は、始動入賞記憶表示エリア5Hにおける右側の領域に第2特図保留記憶数と同じ数の保留表示図柄が表示されることによって表示される(第2保留表示)。保留表示図柄は、各領域において、左詰めで表示される。このような表示によって、保留された可変表示と、この保留された可変表示を表示する保留表示図柄の対応関係と、が明確になっている。
画像表示装置5の下方には、普通入賞球装置6Aと、普通可変入賞球装置6Bとが設けられている。普通入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる始動領域(第1始動領域)としての第1始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置6Bは、図2に示す普通電動役物用のソレノイド81によって垂直位置となる閉鎖状態と傾動位置となる開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物(普通電動役物)を備え、第2始動入賞口を形成する。
一例として、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入しない閉鎖状態にする。その一方で、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入できる開放状態にする。なお、普通可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81がオフ状態であるときに通常開放状態となり、第2始動入賞口に遊技球が進入できる一方、ソレノイド81がオン状態であるときの拡大開放状態よりも遊技球が進入しにくいように構成してもよい。このように、普通可変入賞球装置6Bは、第2始動入賞口に遊技球が進入可能な開放状態または拡大開放状態といった第1可変状態と、遊技球が進入不可能な閉鎖状態または進入困難な通常開放状態といった第2可変状態とに、変化できるように構成されている。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に進入した遊技球は、例えば図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出される。普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に進入した遊技球は、例えば図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出される。第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球(景品遊技媒体)として払い出され、第1保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第1始動条件が成立する。第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第2保留記憶数が所定の上限値以下であれば、第2始動条件が成立する。
なお、第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数と、第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数は、互いに同一の個数であってもよいし、異なる個数であってもよい。パチンコ遊技機1は、賞球となる遊技球を直接に払い出すものであってもよいし、賞球となる遊技球の個数に対応した得点を付与するものであってもよい。
普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bの下方には、特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、図2に示す大入賞口扉用となるソレノイド82によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口に進入(例えば、通過)できなくする。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口に進入しやすくする。このように、特定領域としての大入賞口は、遊技球が進入しやすく遊技者にとって有利な開放状態と、遊技球が進入できず遊技者にとって不利な閉鎖状態とに変化する。なお、遊技球が大入賞口に進入できない閉鎖状態に代えて、あるいは閉鎖状態の他に、遊技球が大入賞口に進入しにくい一部開放状態を設けてもよい。
大入賞口に進入した遊技球は、例えば図2に示すカウントスイッチ23によって検出される。カウントスイッチ23によって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。こうして、特別可変入賞球装置7において開放状態となった大入賞口に遊技球が進入したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口といった、他の入賞口に遊技球が進入したときよりも多くの賞球が払い出される。したがって、特別可変入賞球装置7において大入賞口が開放状態となれば、その大入賞口に遊技球が進入可能となり、遊技者にとって有利な第1状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置7において大入賞口が閉鎖状態(又は一部開放状態)となれば、大入賞口に遊技球を進入させて賞球を得ることが不可能または困難になり、遊技者にとって不利な第2状態となる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bと同様に7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、特別図柄とは異なる複数種類の識別情報である普通図柄(「普図」あるいは「普通図」ともいう)を変動可能に表示(可変表示)する。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲーム(「普通図ゲーム」ともいう)と称される。普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、通過ゲート41を通過した有効通過球数としての普図保留記憶数を表示する。通過ゲート41を通過した遊技球は、例えば図2に示すゲートスイッチ21によって検出される。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。また、第1始動入賞口、第2始動入賞口及び大入賞口とは異なる入賞口として、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる単一または複数の一般入賞口が設けられてもよい。この場合には、一般入賞口のいずれかに進入した遊技球が所定の一般入賞球スイッチによって検出されたことに基づき、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出されればよい。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果ランプ9が設けられている。パチンコ遊技機1の遊技領域における各構造物(例えば普通入賞球装置6A、普通可変入賞球装置6B、特別可変入賞球装置7等)の周囲には、装飾用LEDが配置されていてもよい。遊技機用枠3の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)が設けられている。例えば、打球操作ハンドルは、遊技者等による操作量(回転量)に応じて遊技球の弾発力を調整する。打球操作ハンドルには、例えば、打球発射装置が備える発射モータの駆動を停止させるための単発発射スイッチや、タッチリング(タッチセンサ)が設けられていればよい。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する上皿(打球供給皿)が設けられている。遊技機用枠3の下部には、上皿から溢れた余剰球などを、パチンコ遊技機1の外部へと排出可能に保持(貯留)する下皿が設けられている。
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15なども搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1における遊技盤などの背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板、タッチセンサ基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号を受信する機能、演出制御基板12などからなるサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能などを備えている。また、主基板11は、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bを構成する各LED(例えばセグメントLED)などの点灯/消灯制御を行って第1特図や第2特図の可変表示を制御することや、普通図柄表示器20の点灯/消灯/発色制御などを行って普通図柄表示器20による普通図柄の可変表示を制御することといった、所定の表示図柄の可変表示を制御する機能も備えている。
主基板11には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100やスイッチ回路110、ソレノイド回路111などが搭載されている。スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板15を介して主基板11から伝送された制御信号を受信して、画像表示装置5、スピーカ8L、8R及び遊技効果ランプ9や装飾用LEDといった演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種回路が搭載されている。例えば、演出制御基板12は、画像表示装置5における表示動作や、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作の全部または一部、遊技効果ランプ9や装飾用LEDなどにおける点灯/消灯動作の全部または一部といった、演出用の電気部品に所定の演出動作を実行させるための制御を行う機能を備えている。
音声制御基板13は、演出制御基板12とは別個に設けられた音声出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、スピーカ8L、8Rから音声を出力させるための音声信号処理を実行する処理回路などが搭載されている。ランプ制御基板14は、演出制御基板12とは別個に設けられたランプ出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、遊技効果ランプ9や装飾用LEDなどにおける点灯/消灯駆動を行うランプドライバ回路などが搭載されている。
図2に示すように、主基板11には、ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ23といった、各種スイッチからの検出信号を伝送する配線が接続されている。なお、各種スイッチは、例えばセンサと称されるものなどのように、遊技媒体としての遊技球を検出できる任意の構成を有するものであればよい。また、主基板11には、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20などの表示制御を行うための指令信号を伝送する配線が接続されている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号(制御コマンド)は、中継基板15によって中継される。中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM(Read Only Memory)101と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM(Random Access Memory)102と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU(Central Processing Unit)103と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備えて構成される。
一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU103がROM101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU103がRAM102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU103がRAM102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ100を構成する1チップのマイクロコンピュータは、少なくともCPU103の他にRAM102が内蔵されていればよく、ROM101や乱数回路104、I/O105などは外付けされてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ100では、例えば乱数回路104などにより、遊技の進行を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。遊技用乱数は、乱数回路104などのハードウェアによって更新されるものであってもよいし、遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することでソフトウェアによって更新されるものであってもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるRAM102の所定領域に設けられたランダムカウンタや、RAM102とは別個の内部レジスタに設けられたランダムカウンタに、所定の乱数値を示す数値データを格納し、CPU103が定期的または不定期的に格納値を更新することで、乱数値の更新が行われるようにしてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種の選択用データ、テーブルデータなどが格納されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、設定テーブルなどを構成するデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンドテーブルを構成するテーブルデータや、変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルを構成するテーブルデータなどが、記憶されている。
遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102は、その一部または全部が所定の電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMであればよい。すなわち、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM102の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特図プロセスフラグなど)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存されるようにすればよい。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータに基づいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。こうしたRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するために用いられる各種のデータが記憶される。
演出制御基板12には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM121と、演出制御用CPU120のワークエリアを提供するRAM122と、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行する表示制御部123と、演出制御用CPU120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
一例として、演出制御基板12では、演出制御用CPU120がROM121から読み出した演出制御用のプログラムを実行することにより、演出用の電気部品による演出動作を制御するための処理が実行される。このときには、演出制御用CPU120がROM121から固定データを読み出す固定データ読出動作や、演出制御用CPU120がRAM122に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、演出制御用CPU120が表示制御指令(表示制御信号)を表示制御部123に供給し表示制御部123を制御する表示制御動作、演出制御用CPU120がRAM122に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
演出制御用CPU120、ROM121、RAM122は、演出制御基板12に搭載された1チップの演出制御用マイクロコンピュータに含まれてもよい。演出制御基板12には、画像表示装置5に対して映像信号を伝送するための配線や、音声制御基板13に対して音番号データを示す情報信号としての効果音信号を伝送するための配線、ランプ制御基板14に対してランプデータを示す情報信号としての電飾信号を伝送するための配線などが接続されている。
演出制御基板12では、例えば乱数回路124などにより、演出動作を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。こうした演出動作を制御するために用いられる乱数は、演出用乱数ともいう。演出用乱数は、演出制御用CPU120が所定のコンピュータプログラムを実行することでソフトウェアによって更新されるものであってもよい。例えば、RAM122の所定領域に設けられたランダムカウンタや、RAM122とは別個の内部レジスタに設けられたランダムカウンタに、所定の乱数値を示す数値データを格納し、演出制御用CPU120が定期的または不定期的に格納値を更新することで、乱数値の更新が行われるようにしてもよい。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたROM121には、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のデータテーブルなどが格納されている。例えば、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブルを構成するテーブルデータ、各種の演出制御パターンを構成するパターンデータなどが記憶されている。演出制御基板12に搭載されたRAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データが記憶される。
演出制御基板12に搭載された表示制御部123は、演出制御用CPU120からの表示制御指令(表示制御信号)などに基づき、画像表示装置5における表示動作を制御する。例えば、表示制御部123は、画像表示装置5の表示領域内に表示させる演出画像の切換タイミングを決定することなどにより、飾り図柄の可変表示や各種の演出表示を実行させるための制御を行う。一例として、表示制御部121には、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)、LCD駆動回路などが搭載されていればよい。なお、VDPは、GPU(Graphics Processing Unit)、GCL(Graphics Controller LSI)、あるいは、より一般的にDSP(Digital Signal Processor)と称される画像処理用のマイクロプロセッサであってもよい。CGROMは、例えば書換不能な半導体メモリであってもよいし、フラッシュメモリなどの書換可能な半導体メモリであってもよく、あるいは、磁気メモリ、光学メモリといった、不揮発性記録媒体のいずれかを用いて構成されたものであればよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドなどを取り込むための入力ポートと、演出制御基板12の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。例えば、I/O125の出力ポートからは、画像表示装置5へと伝送される映像信号や、音声制御基板13へと伝送される指令(効果音信号)、ランプ制御基板14へと伝送される指令(電飾信号)などが出力される。
上記のような構成によって、演出制御用CPU120は、音声制御基板13を介してスピーカ8L、8Rを制御して音声を出力させたり、ランプ制御基板14を介して遊技効果ランプ9や装飾用LEDなどにおける点灯/消灯駆動を行わせたり、表示制御部123を介して画像表示装置5の表示領域に演出画像を表示させたりして、各種の演出(リーチ演出など、遊技の盛り上げるための演出など)を実行する。
パチンコ遊技機1においては、遊技媒体としての遊技球を用いた所定の遊技が行われ、その遊技結果に基づいて所定の遊技価値が付与可能となる。遊技球を用いた遊技の一例として、パチンコ遊技機1における筐体前面の右下方に設置された打球操作ハンドルが遊技者によって所定操作(例えば回転操作)されたことに基づいて、所定の打球発射装置が備える発射モータなどにより、遊技媒体としての遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技領域を流下した遊技球が、普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口(第1始動領域)を進入する始動入賞(第1始動入賞)が発生したときに、図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことなどにより、第1始動条件が成立する。その後、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第1開始条件が成立したことに基づいて、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームが開始される。
また、遊技球が普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口(第2始動領域)を進入する始動入賞(第2始動入賞)が発生したときに、図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことなどにより第2始動条件が成立する。その後、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第2開始条件が成立したことに基づいて、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームが開始される。ただし、普通可変入賞球装置6Bが第2可変状態としての通常開放状態や閉鎖状態であるときには、第2始動入賞口を遊技球が進入困難または進入不可能である。
通過ゲート41を通過した遊技球が図2に示すゲートスイッチ21によって検出されたことに基づいて、普通図柄表示器20にて普通図柄の可変表示を実行するための普図始動条件が成立する。その後、例えば前回の普図ゲームが終了したことといった、普通図柄の可変表示を開始するための普図開始条件が成立したことに基づいて、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。この普図ゲームでは、普通図柄の変動を開始させた後(可変表示の開始後)、所定時間が経過すると、普通図柄の可変表示結果となる確定普通図柄を停止表示(導出表示)する。このとき、確定普通図柄として特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として普図当り図柄以外の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図ハズレ」となる。普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となったことに対応して、普通可変入賞球装置6Bを構成する電動チューリップの可動翼片が傾動位置となる開放制御や拡大開放制御が行われ、所定時間が経過すると垂直位置に戻る閉鎖制御や通常開放制御が行われる。
第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームが開始されるときや、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームが開始されるときには、特別図柄の可変表示結果(特図表示結果)を予め定められた特定表示結果としての「大当り」にするか否かが、その可変表示結果を導出表示する以前に決定(事前決定)される。そして、可変表示結果の決定に基づく所定割合で、変動パターンの決定などが行われ、可変表示結果や変動パターンを指定する演出制御コマンドが、図2に示す主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から演出制御基板12に向けて伝送される。
こうした可変表示結果や変動パターンの決定に基づいて特図ゲームが開始された後、例えば変動パターンに対応して予め定められた可変表示時間が経過したときには、可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される。第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特別図柄の可変表示に対応して、画像表示装置5の表示領域に配置された「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、特別図柄とは異なる飾り図柄(演出図柄)の可変表示が行われる。第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームや、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームにおいて、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示されるときには、画像表示装置5において飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示される。
特別図柄の可変表示結果として予め定められた大当り図柄が導出表示されたときには、可変表示結果(特図表示結果)が「大当り」(特定表示結果)となり、遊技者にとって有利な特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。すなわち、大当り遊技状態に制御されるか否かは、可変表示結果が「大当り」となるか否かに対応しており、その可変表示結果を導出表示する以前に決定(事前決定)される。特別図柄の可変表示結果として、大当り図柄が導出表示されず、ハズレ図柄が導出表示されたときには、可変表示結果(特図表示結果)が「ハズレ」となる。
一例として、「1」、「3」、「5」、「7」の数字を示す特別図柄を大当り図柄とし、「−」の記号を示す特別図柄をハズレ図柄とする。なお、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームにおける大当り図柄やハズレ図柄といった各図柄は、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける各図柄とは異なる特別図柄となるようにしてもよいし、双方の特図ゲームにおいて共通の特別図柄が大当り図柄やハズレ図柄となるようにしてもよい。
大当り遊技状態では、大入賞口が開放状態となって特別可変入賞球装置7が遊技者にとって有利な第1状態となる。そして、所定期間(例えば29秒間)あるいは所定個数(例えば9個)の遊技球が大入賞口に進入して入賞球が発生するまでの期間にて、大入賞口を継続して開放状態とするラウンド遊技(単に「ラウンド」ともいう)が実行される。こうしたラウンド遊技の実行期間以外の期間では、大入賞口が閉鎖状態(又は一部開放状態)となり、入賞球が発生不可能(又は発生困難)となる。大入賞口に遊技球が進入したときには、カウントスイッチ23により入賞球が検出され、その検出ごとに所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。大当り遊技状態におけるラウンド遊技は、所定の上限回数(例えば「5」又は「15」、後述の大当り種別によって決まる。)に達するまで繰返し実行される。
特図表示結果が「大当り」となる場合には、大当り種別が「5R(非確変)」、「5R(確変)」、「15R(非確変)」、「15R(確変)」のいずれかとなる場合が含まれている。例えば、特別図柄の可変表示結果として、「1」の数字を示す大当り図柄が導出表示されたときには大当り種別が「5R(非確変)」となり、「3」の数字を示す大当り図柄が導出表示されたときには大当り種別が「5R(確変)」となり、「5」の数字を示す大当り図柄が導出表示されたときには大当り種別が「15R(非確変)」となり、「7」の数字を示す大当り図柄が導出表示されたときには大当り種別が「15R(確変)」となる。
可変表示結果(特図表示結果)が、大当り種別が「5R(非確変)」又は「5R(確変)」である「大当り」となった場合には、繰り返し実行されるラウンド遊技の上限実行回数が5回(5R(ラウンド))になる。可変表示結果(特図表示結果)が、大当り種別が「15R(非確変)」又は「15R(確変)」である「大当り」となった場合には、繰り返し実行されるラウンド遊技の上限実行回数が15回(15R(ラウンド))になる。この実施の形態では、いずれの大当り種別であっても、大当り遊技状態におけるラウンド遊技として、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態(大入賞口を開放状態)とする上限時間が比較的に長い時間(例えば29秒など)となる通常開放ラウンドが実行される。
大当り遊技状態が終了した後には、所定の確変制御条件が成立したことに基づいて、可変表示結果が「大当り」となる確率(大当り確率)が通常状態よりも高くなる確変状態に制御されることがある。確変状態は、次回の大当り遊技状態が開始されることといった、所定の確変終了条件が成立するまで、継続するように制御される。また、大当り遊技状態が終了した後には、平均的な可変表示時間が通常状態よりも短くなる時短状態に制御されることがある。時短状態は、所定回数(例えば、100回)の可変表示が実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたことのうち、いずれか一方の時短終了条件が先に成立するまで、継続するように制御される。
一例として、大当り種別が「15R(非確変)」である場合に大当り遊技状態が終了した後には、遊技状態が確変状態とはならずに時短状態となる(図16参照)。一方、大当り種別が「15R(確変)」である場合に大当り遊技状態が終了した後には、遊技状態が確変状態及び時短状態となる(図16参照)。さらに、大当り種別が「5R(確変)」である場合に大当り遊技状態が終了した後には、遊技状態が時短状態とはならずに確変状態となる(図16参照)。大当り種別が「5R(非確変)」である場合に大当り遊技状態が終了した後には、遊技状態が通常状態となり、時短状態にもならないし、確変状態にもならない(図16参照)。
時短状態では、通常状態よりも第2始動入賞口を遊技球が進入しやすい有利変化態様で、普通可変入賞球装置6Bを第1可変状態(開放状態または拡大開放状態)と第2可変状態(閉鎖状態または通常開放状態)とに変化させる。例えば、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける普通図柄の変動時間(普図変動時間)を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、可変表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動制御を行う傾動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御により、普通可変入賞球装置6Bを有利変化態様で第1可変状態と第2可変状態とに変化させればよい。なお、これらの制御のいずれか1つが行われるようにしてもよいし、複数の制御が組み合わせられて行われるようにしてもよい。このように、普通可変入賞球装置6Bを有利変化態様で第1可変状態と第2可変状態とに変化させる制御は、高開放制御(「高ベース制御」ともいう)と称される。こうした時短状態に制御されることにより、次に可変表示結果が「大当り」となるまでの所要時間が短縮され、通常状態よりも遊技者にとって有利な特別遊技状態となる。
なお、確変状態かつ時短状態のときを、「高確高ベース」、「高確高ベース状態」などといい、時短状態のみのときを、「低確高ベース」、「低確高ベース状態」などということがある。確変状態のみのときを「高確低ベース」、「高確低ベース状態」などといい、通常状態を「低確低ベース」、「低確低ベース状態」などということもある。
また、大当り種別が「5R(非確変)」である「大当り」のことを、「5R(非確変)大当り」といい、大当り種別が「5R(確変)」である「大当り」のことを「5R(確変)大当り」といい、大当り種別が「15R(非確変)」である「大当り」のことを「15R(非確変)大当り」といい、大当り種別が「15R(確変)」である「大当り」のことを「15R(確変)大当り」ということがある。
また、「5R(非確変)大当り」及び「5R(確変)大当り」をまとめて、「5R大当り」ということがある。「15R(非確変)大当り」及び「15R(確変)大当り」をまとめて、「15R大当り」ということがある。
さらに、特図表示結果が「5R(非確変)大当り」となった場合の大当り遊技状態を「5R(非確変)大当り遊技状態」といい、特図表示結果が「5R(確変)大当り」となった場合の大当り遊技状態を「5R(確変)大当り遊技状態」といい、特図表示結果が「15R(非確変)大当り」となった場合の大当り遊技状態を「15R(非確変)大当り遊技状態」といい、特図表示結果が「15R(確変)大当り」となった場合の大当り遊技状態を「15R(確変)大当り遊技状態」ということがある。
さらに、「5R(非確変)大当り遊技状態」及び「5R(確変)大当り遊技状態」をまとめて、「5R大当り遊技状態」といい、「15R(非確変)大当り遊技状態」及び「15R(確変)大当り遊技状態」をまとめて、「15R大当り遊技状態」ということがある。
画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームとのうち、いずれかの特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。そして、飾り図柄の可変表示が開始されてから「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける確定飾り図柄の停止表示により可変表示が終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示態様が所定のリーチ態様となることがある。
ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の表示領域にて停止表示された飾り図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄(「リーチ変動図柄」ともいう)については変動が継続している表示態様、あるいは、全部または一部の飾り図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示態様のことである。具体的には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける一部(例えば「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rなど)では予め定められた大当り組合せを構成する飾り図柄(例えば「7」の英数字を示す飾り図柄)が停止表示されているときに未だ停止表示していない残りの飾り図柄表示エリア(例えば「中」の飾り図柄表示エリア5Cなど)では飾り図柄が変動している表示態様、あるいは、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部または一部で飾り図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示態様である。
リーチ態様となったこと(以下では、「リーチが成立した」、「リーチ成立」などということがある。)に対応して、飾り図柄の変動速度を低下させたり、画像表示装置5の表示領域に飾り図柄とは異なるキャラクター画像(人物等を模した演出画像)を表示させたり、背景画像の表示態様を変化させたり、飾り図柄とは異なる動画像を再生表示させたり、飾り図柄の変動態様を変化させたりすることで、リーチ態様となる以前とは異なる演出動作が実行される場合がある。このような、飾り図柄の変動速度の低下、キャラクター画像の表示や背景画像の表示態様の変化、動画像の再生表示、飾り図柄の変動態様の変化といった演出動作を、リーチ演出表示(あるいは単にリーチ演出)という。なお、リーチ演出には、画像表示装置5における表示動作のみならず、スピーカ8L、8Rによる音声出力動作や、遊技効果ランプ9などの発光体における点灯動作(点滅動作)などを、リーチ態様となる以前の動作態様とは異なる動作態様とすることが、含まれていてもよい。
リーチ演出における演出動作としては、互いに動作態様(演出態様)が異なる複数種類の演出パターン(「リーチパターン」ともいう)が、予め用意されていればよい。そして、それぞれのリーチ演出における演出態様に応じて、「大当り」となる可能性(「期待度」あるいは「大当り期待度」ともいう)が異なる。すなわち、複数種類のリーチ演出のいずれが実行されるかに応じて、可変表示結果が「大当り」となる可能性を異ならせることができる。
この実施の形態では、一例として、ノーマル、スーパーA、スーパーBといったリーチ演出が予め設定されている(図12参照)。そして、スーパーAからBといったスーパーリーチのリーチ演出が実行された場合には、ノーマルのリーチ演出のみが実行された場合に比べて、可変表示結果が「大当り」となる可能性(大当り期待度)が高くなる。また、スーパーリーチのリーチ演出のうちでも、スーパーB、スーパーAの順に、リーチ演出が実行された場合の大当り期待度が高い(つまり、スーパーBが実行された場合の方が、スーパーBが実行された場合よりも大当り期待度が高い。)。
なお、この実施の形態では、ノーマルのリーチ演出が実行された後に、スーパーA、スーパーBといったスーパーリーチのリーチ演出が実行されることになる。なお、ノーマルが実行されたあとにスーパーA、スーパーBが実行されることを、ノーマルのリーチ演出から各スーパーリーチのリーチ演出に「発展」したなどと表現することがある。なお、以下では、ノーマルからスーパーAに発展するリーチ演出をまとめてスーパーリーチAといい、ノーマルからスーパーBに発展するリーチ演出をまとめてスーパーリーチBといい、ノーマルのリーチ演出(発展無し)をノーマルリーチということもある。
大当り期待度は、例えば、(大当り時にその演出が実行される確率)×(大当りになる確率)/{(大当り時にその演出が実行される確率)×(大当りになる確率)+(大当り時以外にその演出が実行される確率)×(大当りにならない確率)}によって算出される(大当り期待度が「1」になる場合には、可変表示結果は必ず「大当り」になる。以下、大当り期待度について同じ。)。
また、この実施の形態では、一例として、バトルA、バトルBといったリーチ演出も予め用意されている(図12参照)。バトルA、バトルBといったリーチ演出(所謂バトル演出)では、画像表示装置5の表示領域に、例えば、2つのキャラクターが表示され、両者が戦う(バトルする)演出が行われる。バトルA、バトルBといったバトル演出は、高確高ベース状態のときにのみ実行され、2つのキャラクターのうちの一方のキャラクターが勝てば、特図表示結果が5R(確変)大当り又は15R(確変)大当りになり、前記一方のキャラクターが負ければ、特図表示結果が5R(非確変)大当り又は15R(非確変)大当りになる。バトルAとバトルBとでは、例えば、登場キャラクターが異なるなどして、演出態様が異なるようになっている。この実施の形態では、ノーマルのリーチ演出が実行された後に、バトルA、バトルBといったバトル演出が実行されることになる。以下では、ノーマルのリーチ演出が実行された後に、バトルAといったバトル演出が実行されることをバトル演出Aといい、ノーマルのリーチ演出が実行された後に、バトルBといったバトル演出が実行されることをバトル演出Bという。
また、この実施の形態では、始動条件は成立したが開始条件が成立していない可変表示について、始動条件の成立時に、この可変表示(所謂ターゲット)の表示結果(特図表示結果)が「大当り」になるか否かと、「大当り」になる場合の大当り種別と、を判定する、所謂「先読み」が行われる。そして、先読みの結果に基づいて、この先読み対象の可変表示(ターゲット)の表示結果の導出後に、5R大当り遊技状態が実行されるか、15R大当り遊技状態が実行されるか、を予告する先読み演出を、先読みの判定結果に基づいて実行されるようになっている。
この実施の形態では、先読み演出は、始動入賞記憶表示エリア5Hにおける保留表示の表示態様を変更することによって行われる。この実施の形態は、先読み演出として、5R大当り遊技状態に実行される可能性が高いことを予告する5R先読み演出と、15R大当り遊技状態に実行される可能性が高いことを予告する15R先読み演出と、が用意されている。5R先読み演出は、先読み対象の可変表示に対応する保留表示図柄(丸印の画像)を、5Rを表す「5」の数字を含む画像(丸印の中に「5」の数字を含む画像)に変更する演出であり(図26参照)、15R先読み演出は、先読み対象の可変表示に対応する保留表示図柄(丸印の画像)を、15Rを表す「15」の数字を含む画像(丸印の中に「15」の数字を含む画像)に変更する演出である(図27参照)。
特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果である特図表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の表示領域において、予め定められた大当り組合せ(特定表示結果)となる確定飾り図柄が導出表示される。一例として、特図表示結果が「大当り」となるときには、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄が揃って停止表示されることにより、大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出表示されればよい。
大当り種別が「5R(非確変)」又は「5R(確変)」となる場合には、例えば、5R大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される。5R大当り組合せとなる確定飾り図柄は、例えば画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて可変表示される図柄番号が「1」〜「8」の飾り図柄のうち、図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である飾り図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであり、大当り組合せとなる確定飾り図柄の一類型であればよい。このように、この実施の形態では、「5R(非確変)大当り」と、「5R(確変)大当り」とで、共通の、大当り組合せとなる確定飾り図柄が用意されている。つまり、確定飾り図柄を見ただけでは、その「大当り」の大当り種別が、「5R(非確変)」と、「5R(確変)」とのいずれのものであるかが分からないようになっている。つまり、遊技者は、確定飾り図柄を見たときに、その後の大当り遊技状態が5R大当り遊技状態であることは分かるが、大当り遊技状態後の遊技状態が、低確低ベース状態なのか、高確低ベース状態なのかは分からないようになっている。
大当り種別が「15R(非確変)」となる場合には、15R(非確変)大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される。15R(非確変)大当り組合せとなる確定飾り図柄は、例えば画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて可変表示される図柄番号が「1」〜「8」の飾り図柄のうち、図柄番号が「1」、「3」、「5」である飾り図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであり、大当り組合せとなる確定飾り図柄の一類型であればよい。この実施の形態では、遊技者は、15R(非確変)大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出表示された場合には、その後の大当り遊技状態が15R大当り遊技状態であり、さらに、15R大当り遊技状態後の遊技状態が低確高ベースであることを、認識できる。
大当り種別が「15R(確変)」となる場合には、15R(確変)大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される。15R(確変)大当り組合せとなる確定飾り図柄は、例えば画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて可変表示される図柄番号が「1」〜「8」の飾り図柄のうち、図柄番号が「7」である飾り図柄が、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであり、大当り組合せとなる確定飾り図柄の一類型であればよい。この実施の形態では、遊技者は、15R(確変)大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出表示された場合には、その後の大当り遊技状態が15R大当り遊技状態であり、さらに、15R大当り遊技状態後の遊技状態が高確高ベースであることを、認識できる。
上記バトル演出の実行時では、例えば、3つの飾り図柄のうち、2つの飾り図柄について「7」などの飾り図柄が「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rのうちの2つのエリアにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されたあと(リーチが成立したあと)、ノーマルのリーチ演出が実行され、その後にバトル演出に発展し、特図表示結果が5R(確変)大当り又は15R(確変)大当りになる場合には、一方のキャラクターが最終的に勝ち、特図表示結果が5R(非確変)大当り又は15R(非確変)大当りになる場合には、一方のキャラクターが最終的に負け、確定飾り図柄として、各大当り種別に応じた大当り組合せの確定飾り図柄が導出表示される。
なお、導出表示された大当り組合せの確定飾り図柄が、リーチ成立時に停止する飾り図柄の「7」など以外である場合、例えば、大当り組合せの確定飾り図柄の導出表示時に、全ての飾り図柄を大当り組合せの確定飾り図柄に差し替えて導出表示する。例えば、大当り組合せの確定飾り図柄が「6」である場合、飾り図柄「7」でリーチ成立後、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて所定の有効ライン上に「7」が揃いそうになった時点で、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの所定の有効ライン上に表示される飾り図柄を「6」に変更し、大当り組合せの確定飾り図柄として「6」を「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示させることによって、大当り組合せの確定飾り図柄として「6」を導出表示する。
この実施の形態では、15R(確変)大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出されて15R(確変)大当り遊技状態に制御された後の遊技状態は、高確高ベース状態になる。この実施の形態では、この高確高ベース状態下において画像表示装置5の表示領域に表示される画像の背景は、遊技状態が通常状態のときの背景とは異なるものになっている(図28参照)。これによって、遊技者は、現在の遊技状態が高確高ベース状態であることを認識できる。
この実施の形態では、15R(非確変)大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出されて15R(非確変)大当り遊技状態に制御された後の遊技状態は、低確高ベース状態になる。この実施の形態では、この低確高ベース状態下において画像表示装置5の表示領域に表示される画像の背景は、遊技状態が通常状態のものと同じものとなる。低確高ベース状態下において画像表示装置5の表示領域に表示される画像の背景は、遊技状態が通常状態のもの(さらに、遊技状態が高確高ベース状態と、高確低ベース状態と、低確低ベース状態とのうちのいずれかである場合の背景)と異なるようにしてもよい。
この実施の形態では、5R(確変)大当り組合せ又は5R(非確変)大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出されて5R大当り遊技状態に制御された後の遊技状態は、高確低ベース状態と、低確低ベース状態とのうちのいずれかになる。このときに画像表示装置5の表示領域に表示される画像の背景は、この実施の形態では、遊技状態が2つの状態のうちのいずれになるかに関わらず共通の背景、かつ、通常状態のときの背景及び高確高ベース状態のときの背景とは異なる背景になる(図29参照)。これによって、5R大当り遊技状態に制御されたあとの遊技状態が確変状態になっているかが、画像表示装置5の表示領域を見ただけでは分からないようになっている(所謂潜伏モード)。この実施の形態では、5R大当り遊技状態の後、30回の可変表示が終わるまで、通常とは異なる背景(図29参照)が表示され、その後、通常の背景が表示されるようになっている。
特図表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様とならずに、所定の非リーチ組合せを構成する飾り図柄が停止表示されることにより、非特定表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されることがある。また、特図表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様となった後に、所定のリーチ組合せ(「リーチハズレ組合せ」ともいう)を構成する飾り図柄が停止表示されることにより、非特定表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されることもある。
次に、本実施の形態におけるパチンコ遊技機1の主要な動作(作用)を説明する。
主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理を開始すると、CPU103は、割込み禁止に設定した後、必要な初期設定を行う。この初期設定では、例えばRAM101がクリアされる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定を行う。これにより、以後、所定時間(例えば、2ミリ秒)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。初期設定が終了すると、割込みを許可した後、ループ処理に入る。なお、遊技制御メイン処理では、パチンコ遊技機1の内部状態を前回の電力供給停止時における状態に復帰させるための処理を実行してから、ループ処理に入るようにしてもよい。
このような遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、割込み禁止状態に設定して、所定の遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。遊技制御用タイマ割込処理には、例えばスイッチ処理やメイン側エラー処理、情報出力処理、遊技用乱数更新処理、特別図柄プロセス処理、普通図柄プロセス処理、コマンド制御処理といった、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するための処理が含まれている。
スイッチ処理は、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチから入力される検出信号の状態を判定する処理である。メイン側エラー処理は、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする処理である。情報出力処理は、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する処理である。
遊技用乱数更新処理は、主基板11の側で用いられる複数種類の遊技用乱数のうち、少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための処理である。一例として、主基板11の側で用いられる遊技用乱数には、特図表示結果決定用の乱数値MR1と、変動パターン決定用の乱数値MR2とが含まれていればよい。特図表示結果決定用の乱数値MR1は、特図ゲームにおける特別図柄などの可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの決定に用いられる乱数値である。なお、乱数値MR1は、大当り種別の決定にも用いられ、大当り種別決定用の乱数値でもある。なお、特図表示結果決定用の乱数値と、大当り種別決定用の乱数値とを異なるものとしてもよい。変動パターン決定用の乱数値MR2は、特別図柄や飾り図柄の可変表示における変動パターンを、予め用意された複数パターンのいずれかに決定するために用いられる乱数値である。
遊技制御用タイマ割込処理に含まれる特別図柄プロセス処理では、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値をパチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて更新し、特別図柄表示装置4における表示動作の制御や、特別可変入賞球装置7における大入賞口の開閉動作設定などを、所定の手順で行うために、各種の処理が選択されて実行される。普通図柄プロセス処理は、普通図柄表示器20や普図保留表示器25Cにおける表示動作(例えばセグメントLEDの点灯、消灯など)を制御して、普通図柄の可変表示や普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動動作設定、普図保留記憶数の表示などを可能にする処理である。
コマンド制御処理は、主基板11から演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して制御コマンド(特に、下記で送信設定される各種の制御コマンド)を伝送させる処理である。一例として、コマンド制御処理では、RAM102に設けられた送信コマンドバッファの値によって指定されたコマンド送信テーブルにおける設定に対応して、I/O105に含まれる出力ポートのうち、演出制御基板12に対して演出制御コマンドを送信するための出力ポートに制御データをセットした後、演出制御INT信号の出力ポートに所定の制御データをセットして演出制御INT信号を所定時間にわたりオン状態としてからオフ状態とすることなどにより、コマンド送信テーブルでの設定に基づく演出制御コマンドの伝送を可能にする。コマンド制御処理を実行した後には、割込み許可状態に設定してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図3は、特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。図4は、始動入賞判定処理として、図3のステップS101にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。
図4に示す始動入賞判定処理において、CPU103は、まず、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に対応して設けられた第1始動口スイッチ22Aからの検出信号に基づき、第1始動口スイッチ22Aがオンであるか否かを判定する(ステップS201)。このとき、第1始動口スイッチ22Aがオンであれば(ステップS201;Yes)、第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第1特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば上限記憶数としての「4」)となっているか否かを判定する(ステップS202)。CPU103は、例えばRAM102の所定領域(例えば、遊技制御カウンタ設定部)に設けられた、第1特図保留記憶数をカウントする第1保留記憶数カウンタの格納値(初期値は「0」である。)である第1保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第1特図保留記憶数を特定できればよい。
ステップS202にて第1特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップS202;No)、例えばRAM102の所定領域(遊技制御バッファ設定部)に設けられた始動口バッファの格納値を、「1」に設定する(ステップS203)。始動口バッファの格納値は、「1」が第1始動口を表し、「2」が第2始動口を表す。
ステップS201にて第1始動口スイッチ22Aがオフであるときや(ステップS201;No)、ステップS202にて第1特図保留記憶数が上限値に達しているときには(ステップS202;Yes)、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に対応して設けられた第2始動口スイッチ22Bからの検出信号に基づき、第2始動口スイッチ22Bがオンであるか否かを判定する(ステップS204)。このとき、第2始動口スイッチ22Bがオンであれば(ステップS204;Yes)、第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第2特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば上限記憶数としての「4」)となっているか否かを判定する(ステップS205)。CPU103は、例えばRAM102の所定領域(例えば、遊技制御カウンタ設定部)に設けられた、第2特図保留記憶数をカウントする第2保留記憶数カウンタの格納値(初期値は「0」である。)である第2保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第2特図保留記憶数を特定できればよい。
ステップS205にて第2特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップS205;No)、例えばRAM102の所定領域(遊技制御バッファ設定部)に設けられた始動口バッファの格納値を、「2」に設定する(ステップS206)。
第2始動口スイッチ22Bがオンでなかったり(ステップS204;No)、第2特図保留記憶数が上限値ではあったり(ステップS205;Yes)した場合には、始動入賞判定処理を終了する。
ステップS203、S206の処理のいずれかを実行した後には、始動口バッファの格納値である始動口バッファ値に応じた特図保留記憶数を1つ加算するように更新する(ステップS207)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには第1保留記憶数カウント値を1つ加算する一方で、始動口バッファ値が「2」であるときには第2保留記憶数カウント値を1つ加算する。CPU103は、第1保留記憶数カウント値を1つ加算した場合には、第1保留表示器25Aを制御して、1つ加算された第1特図保留記憶数を特定可能な表示を第1保留表示器25Aに行わせる(例えば、LEDの点灯個数を1つ増やす)。CPU103は、第2保留記憶数カウント値を1つ加算した場合には、第2保留表示器25Bを制御して、1つ加算された第2特図保留記憶数を特定可能な表示を第2保留表示器25Bに行わせる(例えば、LEDの点灯個数を1つ増やす)。
こうして、第1保留記憶数カウント値は、第1始動入賞口を遊技球が進入して第1特図を用いた特図ゲームに対応した第1始動条件が成立したときに、1つ増加するように更新される。また、第2保留記憶数カウント値は、第2始動入賞口を遊技球が進入して第2特図を用いた特図ゲームに対応した第2始動条件が成立したときに、1つ増加するように更新される。このときには、合計保留記憶数も1つ加算するように更新する(ステップS208)。例えば、RAM102の所定領域(例えば、遊技制御カウンタ設定部)に設けられた、合計保留記憶数をカウントする合計保留記憶数カウンタの格納値である合計保留記憶数カウント値を、1つ加算するように更新すればよい。
ステップS208の処理を実行した後に、CPU103は、乱数回路104などによって更新されている数値データのうちから、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン決定用の乱数値MR3それぞれを示す各数値データ(図5参照)を、抽出する(ステップS209)。こうして抽出した各乱数値を示す数値データは、始動口バッファ値に応じた特図保留記憶部(例えば、RAM102の所定領域に設けられる。)における空きエントリの先頭に、保留データとしてセットされることで記憶される(ステップS210)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには、RAM102の所定領域に設けられた第1特図保留記憶部に乱数値MR1〜MR3を示す数値データがセットされる一方、始動口バッファ値が「2」であるときには、RAM102の所定領域に設けられた第2特図保留記憶部に乱数値MR1〜MR3を示す数値データがセットされる。
図6に第1特図保留記憶部と第2特図保留記憶部とに記憶された乱数値MR1〜MR3の一例を示す。図6の第1特図保留記憶部では、乱数値MR1〜MR3が、保留記憶3つ分記憶されている。保留番号は、記憶された順番を示す。保留番号1のエントリに記憶された乱数値MR1(「20980」)、MR2(「39」)、MR3(「240」)、が、図3の第1特図保留記憶部において最も古く記憶されたものである。図3の第2特図保留記憶部では、乱数値MR1〜MR3が、保留記憶2つ分記憶されている。保留番号は、記憶された順番を示す。保留番号1のエントリに記憶された乱数値MR1(「151」)、MR2(「99」)、MR3(「61」)が、図3の第2特図保留記憶部において最も古く記憶されたものである。
乱数値MR1は、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を「大当り」とするか否かを決定するために用いられる乱数値である。乱数値MR1は、「1」〜「65535」の範囲にある値を取り得る。乱数値MR2は、可変表示結果を「大当り」とする場合の大当り種別を決定するために用いられる乱数値である。乱数値MR2は、「1」〜「100」の範囲にある値を取り得る。乱数値MR3は、特別図柄や飾り図柄の可変表示時間を含む変動パターンが属する変動パターンを決定するために用いられる。乱数値MR3は、乱数値MR3は、「1」〜「251」の範囲にある値を取り得る。CPU103は、ステップS209の処理を実行することにより、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果や可変表示時間を含む可変表示態様の決定に用いられる乱数値のうち、一部または全部を示す数値データを抽出する。
ステップS210の処理に続いて、始動口バッファ値に応じた始動口入賞指定コマンドの送信設定が行われる(ステップS211)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときにはROM101における第1始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタにより指定されたバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して第1始動口入賞指定コマンド(第1始動口に始動入賞があったことを指定するコマンド)を送信するための設定を行う。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときにはROM101における第2始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファのバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して第2始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行う。こうして設定された始動口入賞指定コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、上述のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップS211の処理に続いて、入賞時乱数値判定処理(詳しくは後述)を実行する(ステップS212)。その後、例えばROM101における保留記憶数通知コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して保留記憶数通知コマンドを送信するための設定を行う(ステップS213)。こうして設定された保留記憶数通知コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、上述のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。保留記憶数通知コマンドは、第1保留記憶数通知コマンド及び第2保留記憶数通知コマンドを含み、各コマンドは、第1特図保留記憶数や第2特図保留記憶数を通知する演出制御コマンドである。なお、演出制御基板12に対して送信する保留記憶数通知コマンドは、第1保留記憶数通知コマンド及び第2保留記憶数通知コマンドのうち、始動入賞があった方のコマンドのみを含むものであってもよい。例えば、保留記憶数通知コマンドは、始動口バッファ値が「1」であれば、第1保留記憶数通知コマンドのみを含み、始動口バッファ値が「2」であれば、第2保留記憶数通知コマンドのみを含むようにしてもよい。
ステップS213の処理を実行した後には、始動口バッファ値が「1」であるか「2」であるかを判定する(ステップS214)。このとき、始動口バッファ値が「1」であれば(ステップS214;「1」)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS215)、ステップS204の処理に進む。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときには(ステップS214;「2」)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS216)、始動入賞判定処理を終了する。これにより、第1始動口スイッチ22Aと第2始動口スイッチ22Bの双方が同時に有効な遊技球の始動入賞を検出した場合でも、確実に双方の有効な始動入賞の検出に基づく処理を完了できる。
図7は、入賞時乱数値判定処理として、図4のステップS212にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この実施の形態において、特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されるときには、後述する特別図柄通常処理により、特図表示結果(特別図柄の可変表示結果)を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの決定及び大当り種別の決定が行われる。また、後述する変動パターン設定処理において、飾り図柄の可変表示態様を規定する変動パターンの決定などが行われる。他方、これらの決定とは別に、遊技球が始動入賞口(第1始動入賞口または第2始動入賞口)にて検出されたタイミングで、CPU103がステップS212の入賞時乱数値判定処理を実行することにより、ステップS209で抽出された各乱数値が、特図表示結果を「大当り」と決定する乱数値MR1であるか否かの判定や、大当り種別がどれになるかの判定などを行う(所謂「先読み」)。これにより、始動入賞口に進入した遊技球の検出に基づく特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されるより前に、特図表示結果が「大当り」となることや、大当り種別を予測し、この予測結果に基づいて、演出制御基板12の側で先読み演出を実行するか否かなどを、決定することができる。なお、この先読み対象の保留データ及び可変表示を適宜先読みターゲットの保留データ、ターゲットの可変表示などと呼ぶことがある。また、入賞時乱数値判定処理は、乱数値MR1〜MR3を第1又は第2特図保留記憶部に記憶する前にステップS212の処理(先読み)を行い、その後に乱数値MR1〜MR3を第1又は第2特図保留記憶部に記憶するようにしてもよい。
図7の入賞時乱数値判定処理において、CPU103は、まず、例えばRAM102の所定領域(遊技制御フラグ設定部など)に設けられた時短フラグ(時短状態のときにオン状態になるフラグ)や確変フラグ(確変状態のときにオン状態になるフラグ)の状態を確認することなどにより、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を特定する(ステップS401)。より具体的には、確変フラグがオン状態であるときには遊技状態が確変状態であること、時短フラグがオン状態であるときには遊技状態が時短状態であること、確変フラグと時短フラグがともにオフ状態であるときには通常状態であることを、それぞれ特定すればよい。
ステップS401の処理に続いて、大当り判定範囲を設定する(ステップS402)。例えば、大当り判定範囲としては、確変状態用(確変用)の大当り判定範囲と、確変状態以外の遊技状態用(非確変用)の大当り判定範囲と、が用意され、現在の遊技状態が確変状態であれば、確変用の大当り判定範囲を設定し、現在の遊技状態が確変状態でなければ(非確変状態であれば)、非確変用の大当り判定範囲を設定する。
確変用の大当り判定範囲は、後述のステップS239で確変状態のときに、可変表示結果を「大当り」にすると決定することができる乱数値MR1の範囲として、予め定められていればよい。確変用の大当り判定範囲は、ここでは、ステップS239で参照される特図表示結果の決定テーブルにおいて確変状態(確変制御有り)に応じて「大当り」に割り当てられた決定値の範囲(「8000」〜「9899」)と同じである。つまり、乱数値MR1が確変用の大当り判定範囲内の値である場合には、その後、この乱数値MR1に基づいてステップS239で決定される特図表示結果は、確変状態が終了しない限り、「大当り」になる。
例えば、非確変用の大当り判定範囲は、後述のステップS239で確変状態以外の遊技状態のときに、可変表示結果を「大当り」にすると決定することができる乱数値MR2の範囲として、予め定められていればよい。非確変用の大当り判定範囲は、ここでは、ステップS239で参照される特図表示結果の決定テーブルにおいて非確変状態(確変制御無し)に応じて「大当り」に割り当てられた決定値の範囲(「8000」〜「8189」)と同じである。つまり、乱数値MR1が非確変用の大当り判定範囲内の値である場合には、その後、この乱数値MR1に基づいてステップS239で決定される特図表示結果は「大当り」になる。
その後、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データと、ステップS402の処理により設定された大当り判定範囲とを比較する(ステップS403)。そして、乱数値MR1が大当り判定範囲内であるか否かを判定する(ステップS404)。大当り判定範囲内であると判定された場合(つまり、特図表示結果が「大当り」と判定された場合)には(ステップS404;Yes)、始動口バッファ値が「1」であるか「2」であるかを判定する(ステップS405)。このとき、始動口バッファ値が「1」であれば(ステップS405;「1」)、第1特図用の大当り種別判定範囲を設定し(ステップS406)、始動口バッファ値が「2」であるときには(ステップS405;「2」)、第2特図用の大当り種別判定範囲を設定する(ステップS407)。大当り判定範囲内でないと判定された場合(つまり、特図表示結果が「ハズレ」と判定された場合)には(ステップS404;No)、ステップS409の処理が行われる。
第1特図用の大当り種別判定範囲としては、第1特図用の5R(非確変)判定範囲、第1特図用の5R(確変)判定範囲、第1特図用の15R(確変)判定範囲が設定される。
第1特図用の5R(非確変)判定範囲は、後述のステップS242で大当り種別として、発生した始動入賞が第1始動入賞である場合(可変表示が第1特図の可変表示であること)に、5R(非確変)を選択することができる乱数値MR2の範囲として、予め定められていればよい。第1特図用の5R(非確変)判定範囲は、ここでは、ステップS242で参照される大当り種別の決定テーブルにおいて、始動入賞が第1始動入賞であることに応じて5R(非確変)に割り当てられた決定値の範囲(「1」〜「30」)と同じである。つまり、乱数値MR2が第1特図用の5R(非確変)判定範囲内の値である場合には、その後、この乱数値MR2に基づいてステップS242で決定される大当り種別は、「5R(非確変)」になる。
第1特図用の5R(確変)判定範囲は、後述のステップS242で大当り種別として、発生した始動入賞が第1始動入賞である場合(可変表示が第1特図の可変表示であること)に、5R(確変)を選択することができる乱数値MR2の範囲として、予め定められていればよい。第1特図用の5R(確変)判定範囲は、ここでは、ステップS242で参照される大当り種別の決定テーブルにおいて、始動入賞が第1始動入賞であることに応じて5R(確変)に割り当てられた決定値の範囲(「31」〜「50」)と同じである。つまり、乱数値MR2が第1特図用の5R(確変)判定範囲内の値である場合には、その後、この乱数値MR2に基づいてステップS242で決定される大当り種別は、「5R(確変)」になる。
第1特図用の15R(確変)判定範囲は、後述のステップS242で大当り種別として、発生した始動入賞が第1始動入賞である場合(可変表示が第1特図の可変表示であること)に、15R(確変)を選択することができる乱数値MR2の範囲として、予め定められていればよい。第1特図用の15R(確変)判定範囲は、ここでは、ステップS242で参照される大当り種別の決定テーブルにおいて、始動入賞が第1始動入賞であることに応じて15R(確変)に割り当てられた決定値の範囲(「51」〜「100」)と同じである。つまり、乱数値MR2が第1特図用の15R(確変)判定範囲内の値である場合には、その後、この乱数値MR2に基づいてステップS242で決定される大当り種別は、「15R(確変)」になる。
第2特図用の大当り種別判定範囲としては、第2特図用の5R(非確変)判定範囲、第2特図用の15R(非確変)判定範囲、第2特図用の5R(確変)判定範囲、第2特図用の15R(確変)判定範囲が設定される。
第2特図用の5R(非確変)判定範囲は、後述のステップS242で大当り種別として、発生した始動入賞が第2始動入賞である場合(可変表示が第2特図の可変表示であること)に、5R(非確変)を選択することができる乱数値MR2の範囲として、予め定められていればよい。第2特図用の5R(非確変)判定範囲は、ここでは、ステップS242で参照される大当り種別の決定テーブルにおいて、始動入賞が第2始動入賞であることに応じて5R(非確変)に割り当てられた決定値の範囲(「1」〜「20」)と同じである。つまり、乱数値MR2が第2特図用の5R(非確変)判定範囲内の値である場合には、その後、この乱数値MR2に基づいてステップS242で決定される大当り種別は、「5R(非確変)」になる。
第2特図用の15R(非確変)判定範囲は、後述のステップS242で大当り種別として、発生した始動入賞が第2始動入賞である場合(可変表示が第2特図の可変表示であること)に、15R(非確変)を選択することができる乱数値MR2の範囲として、予め定められていればよい。第2特図用の15R(非確変)判定範囲は、ここでは、ステップS242で参照される大当り種別の決定テーブルにおいて、始動入賞が第2始動入賞であることに応じて15R(非確変)に割り当てられた決定値の範囲(「21」〜「30」)と同じである。つまり、乱数値MR2が第2特図用の15R(非確変)判定範囲内の値である場合には、その後、この乱数値MR2に基づいてステップS242で決定される大当り種別は、「15R(非確変)」になる。
第2特図用の5R(確変)判定範囲は、後述のステップS242で大当り種別として、発生した始動入賞が第2始動入賞である場合(可変表示が第2特図の可変表示であること)に、5R(確変)を選択することができる乱数値MR2の範囲として、予め定められていればよい。第2特図用の5R(確変)判定範囲は、ここでは、ステップS242で参照される大当り種別の決定テーブルにおいて、始動入賞が第2始動入賞であることに応じて5R(確変)に割り当てられた決定値の範囲(「31」〜「40」)と同じである。つまり、乱数値MR2が第2特図用の5R(確変)判定範囲内の値である場合には、その後、この乱数値MR2に基づいてステップS242で決定される大当り種別は、「5R(確変)」になる。
第2特図用の15R(確変)判定範囲は、後述のステップS242で大当り種別として、発生した始動入賞が第2始動入賞である場合(可変表示が第2特図の可変表示であること)に、15R(確変)を選択することができる乱数値MR2の範囲として、予め定められていればよい。第2特図用の15R(確変)判定範囲は、ここでは、ステップS242で参照される大当り種別の決定テーブルにおいて、始動入賞が第2始動入賞であることに応じて15R(確変)に割り当てられた決定値の範囲(「41」〜「100」)と同じである。つまり、乱数値MR2が第2特図用の15R(確変)判定範囲内の値である場合には、その後、この乱数値MR2に基づいてステップS242で決定される大当り種別は、「15R(確変)」になる。
その後、変動パターン決定用の乱数値MR2を示す数値データと、ステップS406またはステップS407の処理により設定された各種の大当り種別判定範囲とを比較する(ステップS408)。これにより、乱数値MR2がどの大当り種別の判定範囲内であるか否かが判定される。
ステップS408の処理に続き、ステップS404の判定結果やステップS408の処理による比較結果に応じて、入賞時判定結果指定コマンドを送信するための送信設定を行ってから(ステップS409)、入賞時乱数値判定処理を終了する。例えば、ROM101における入賞時判定結果指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタにより指定されたバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して入賞時判定結果指定コマンドを送信するための設定を行う。入賞時判定結果指定コマンドは、次のコマンド制御処理で演出制御基板12に対して伝送される。
入賞時判定結果指定コマンドとして、入賞時判定結果に応じた複数種類の演出制御コマンドが、予め用意されている。例えば、図8に示すように、コマンド1から5が用意されている。CPU103は、ステップS404やステップS408の処理による判定結果や比較結果を入賞時判定結果として指定する下記のコマンドのいずれかをステップS408で送信設定する。
コマンド1は、特図表示結果が「ハズレ」になるとの判定結果を通知する演出制御コマンド(入賞時判定結果として「ハズレ」を通知する演出制御コマンド)である。
コマンド2は、特図表示結果が「大当り」になるとの判定結果と、乱数値MR2が第1特図用の5R(非確変)判定範囲又は第2特図用の5R(非確変)判定範囲内である(つまり、その乱数値MR2についてのステップS242において「5R(非確変)」の大当り種別が選択される)という比較結果と、を通知する演出制御コマンド(入賞時判定結果として「5R(非確変)大当り」を通知する演出制御コマンド)である。
コマンド3は、特図表示結果が「大当り」になるとの判定結果と、乱数値MR2が第2特図用の15R(非確変)判定範囲内である(つまり、その乱数値MR2についてのステップS242において「15R(非確変)」の大当り種別が選択される)という比較結果と、を通知する演出制御コマンド(入賞時判定結果として「15R(非確変)大当り」を通知する演出制御コマンド)である。
コマンド4は、特図表示結果が「大当り」になるとの判定結果と、乱数値MR2が第1特図用の5R(確変)判定範囲又は第2特図用の5R(確変)判定範囲内である(つまり、その乱数値MR2についてのステップS242において「5R(確変)」の大当り種別が選択される)という比較結果と、を通知する演出制御コマンド(入賞時判定結果として「5R(確変)大当り」を通知する演出制御コマンド)である。
コマンド5は、特図表示結果が「大当り」になるとの判定結果と、乱数値MR2が第1特図用の15R(確変)判定範囲又は第2特図用の15R(確変)判定範囲内である(つまり、その乱数値MR2についてのステップS242において「15R(確変)」の大当り種別が選択される)という比較結果と、を通知する演出制御コマンド(入賞時判定結果として「15R(確変)大当り」を通知する演出制御コマンド)である。
なお、この実施の形態では、現在の遊技状態に応じた大当り判定範囲内に乱数値MR1があるか否かを判定するので、乱数値MR1が大当り判定範囲内にあるからといって、実際の可変表示の表示結果が「大当り」になるとは限らない。ターゲットの可変表示の前に、確変終了条件が成立するなどして、遊技状態が変更される場合があるからである。そこで、ステップS402において設定する大当り判定範囲を、確変用の大当り判定範囲(「8000」〜「9899」)と、非確変用の大当り判定範囲(「8000」〜「8189」)と、が重複する範囲(「8000」〜「8189」)にしてもよい。これによって、乱数値MR1がその範囲内にあれば、その乱数値MR1についてのステップS239において必ず特図表示結果が「大当り」に決定される。つまり、先読みの精度が向上する。なお、この場合、ステップS401の処理は省略してもよい。なお、この場合、乱数値MR1がその範囲内でない場合であっても、そのMR1についてのステップS239では、可変表示結果が「大当り」に決定される場合もある。
後述のステップS242の大当り種別の決定割合は、ステップS242の処理を行う時点での遊技状態が確変状態であるか、ステップS242の処理を行う時点での保留記憶数がいくつか、などの状況に応じて異なるようにしてもよい。この場合には、上記各種の大当り種別判定範囲は、各状況において大当り種別に割り当てられた決定値の範囲の重複部分(共通範囲)にしてもよい。これによって先読みの精度が向上する。例えば、ステップS242において第1特図の大当り種別を決定する場合、遊技状態が確変状態のときに15R(確変)に割り当てられた決定値の範囲が「41」〜「100」で、遊技状態が非確変状態のときに15R(確変)に割り当てられた決定値の範囲が「31」〜「100」である場合、第1特図用の15R(確変)判定範囲は、「41」〜「100」にする。
図4に示す始動入賞判定処理や図7に示す入賞時乱数値判定処理では、第1始動入賞口や第2始動入賞口を遊技球が進入して第1始動条件や第2始動条件が成立したときには、始動口入賞指定コマンド(第1始動口入賞指定コマンドまたは第2始動口入賞指定コマンド)、入賞時判定結果指定コマンド、保留記憶数通知コマンド(第1保留記憶数通知コマンド及び/又は第2保留記憶数通知コマンド)という3つのコマンドが1セットとして、1タイマ割込内に一括して送信される。なお、1タイマ割込内に一括して送信されるものに限定されず、タイマ割込毎に上記コマンド制御処理により1つずつコマンドが順次に所定の順序で送信されてもよい。なお、第1始動条件及び第2始動条件の両者が同時に成立した場合には、前記3つのコマンドの組が分かるように送信する。例えば、第1始動条件の成立及び第2始動条件の成立それぞれについて、3つのコマンドを1セットとして、1タイマ割込内に一括して送信することを2回行う。または、例えば、第1始動条件の成立についての3つのコマンドをタイマ割込毎に上記コマンド制御処理により1つずつ所定の順序で順次送信し、その後に、第2始動条件の成立についての3つのコマンドをタイマ割込毎に上記コマンド制御処理により1つずつ所定の順序で順次送信する。
図4に示すステップS101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102の所定領域(例えば遊技制御フラグ設定部)に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S120の処理のいずれかを選択して実行する(図3参照)。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”(最初は“0”である。)のときに実行される。図9は、特別図柄通常処理として、図3のステップS110にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図9に示す特別図柄通常処理において、CPU103は、まず、第2特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS231)。第2特図保留記憶数は、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。CPU103は、第2保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。
ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS231;No)、例えば第2特図保留記憶部の先頭領域(例えば保留番号「1」に対応する記憶領域)といった、RAM102の所定領域に記憶されている保留データ(最も過去に記憶された保留データ)を読み出す(ステップS232)。これにより、図4に示すステップS101の始動入賞判定処理で第2始動入賞口における始動入賞(第2始動入賞)の発生に対応して抽出された遊技用乱数が読み出される。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファ(例えば、RAM102の所定領域に設けられる。)などに格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS232の処理に続いて、例えば第2保留記憶数カウント値を1つ減算して更新することなどにより、第2特図保留記憶数を1つ減算させるように更新するとともに、第2特図保留記憶部における記憶内容をシフトさせる(ステップS233)。例えば、第2特図保留記憶部にて保留番号「1」より下位の記憶領域(保留番号「2」〜「4」に対応する記憶領域)に記憶された保留データを、1エントリずつ上位にシフトする(保留番号「1」〜「3」に対応する記憶領域に移動させる。)。また、ステップS233の処理では、合計保留記憶数を1つ減算するように更新してもよい。そして、RAM102の所定領域(例えば遊技制御バッファ設定部)に設けられた変動特図指定バッファの格納値である変動特図指定バッファ値を、「2」に更新する(ステップS234)。
ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」であるときには(ステップS231;Yes)、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS235)。第1特図保留記憶数は、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。CPU103は、第1保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。このように、ステップS235の処理は、ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」であると判定されたときに実行されて、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する。これにより、第2特図を用いた特図ゲームは、第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行が開始されることになる。
なお、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるものに限定されない。すなわち、第1始動入賞口であるか第2始動入賞口であるかにかかわらず、遊技球が始動入賞口を通過(進入)した順番で、特図ゲームが実行されるようにしてもよい。この場合には、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれを遊技球が通過(進入)したかを示す始動口データを、保留データとともに、あるいは保留データとは別個に、保留番号と対応付けてRAM102の所定領域に記憶させておき、それぞれの保留データに対応する特図ゲームについて、始動条件が成立した順番を特定可能にすればよい。
ステップS235にて第1特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS235;No)、例えば第1特図保留記憶部の先頭領域(例えば保留番号「1」に対応する記憶領域)といった、RAM102の所定領域に記憶されている保留データ(最も過去に記憶された保留データ)を読み出す(ステップS236)。これにより、図6に示すステップS101の始動入賞判定処理で第1始動入賞口における始動入賞(第1始動入賞)の発生に対応して抽出された遊技用乱数が読み出される。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS236の処理に続いて、例えば第1保留記憶数カウント値を1つ減算して更新することなどにより、第1特図保留記憶数を1つ減算させるように更新するとともに、第1特図保留記憶部における記憶内容をシフトさせる(ステップS237)。例えば、第1特図保留記憶部にて保留番号「1」より下位の記憶領域(保留番号「2」〜「4」に対応する記憶領域)に記憶された保留データを、1エントリずつ上位にシフトする(保留番号「1」〜「3」に対応する記憶領域に移動させる。)。また、ステップS237の処理では、合計保留記憶数を1つ減算するように更新してもよい。そして、変動特図指定バッファ値を「1」に更新する(ステップS238)。
ステップS234、S238の処理のいずれかを実行した後には、特別図柄の可変表示結果である特図表示結果を、「大当り」と「ハズレ」のいずれかに決定する(ステップS239)。一例として、ステップS239の処理では、予めROM101の所定領域に記憶するなどして用意された特図表示結果の決定テーブル(図10(A)参照)を選択し、特図表示結果を決定するための使用テーブルに設定する。特図表示結果の決定テーブルでは、例えば、図10に示すように、特図表示結果決定用の乱数値MR1と比較される数値(決定値)が、特図表示結果を「大当り」と「ハズレ」のいずれとするかの決定結果に、確変状態における確変制御の有無(遊技状態が確変状態であるか否か)に応じて割り当てられていればよい。CPU103は、ステップS232又はS236で変動用乱数バッファに一時格納した遊技用乱数に含まれる特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データを変動用乱数バッファから読み出し、遊技状態が確変状態であるか否かと、乱数値MR1を示す数値データと、に基づいて、使用テーブルに設定された特図表示結果の決定テーブルを参照することにより、遊技状態が確変状態であるか否かに応じて乱数値MR1に該当する決定値に割り当てられた「大当り」と「ハズレ」のいずれかの決定結果を特図表示結果として決定すればよい。CPU103は、RAM102の所定領域(例えば遊技制御フラグ設定部)に設けられた後述の確変フラグがオン状態である場合に、確変制御が行われていると判定すればよい。例えば、乱数値MR1が「9000」であるとき、CPU103は、確変フラグがオン状態である場合(確変制御有りの場合)には、特図表示結果を「大当り」にすると決定し、確変フラグがオフ状態である場合(確変制御無しの場合)には、特図表示結果を「ハズレ」にすると決定する。
図10(A)に示すように、確変状態にて確変制御が行われているときには、通常状態や時短状態にて確変制御が行われていないときよりも高い割合で、特図表示結果が「大当り」に決定される。したがって、例えば図3に示すステップS117の大当り終了処理により(詳しくは後述する。)、大当り種別が「確変」であった場合に対応して確変フラグがオン状態にセットされたことなどに基づいて、現在が確変制御が行われる確変状態であるときには、通常状態や時短状態にて確変制御が行われていないときよりも、特図表示結果が「大当り」になりやすく、大当り遊技状態になりやすい。
その後、CPU103は、ステップS239の処理により決定された特図表示結果が「大当り」であるか否かを判定する(ステップS240)。特図表示結果が「大当り」に決定された場合には(ステップS240;Yes)、RAM102の所定領域(例えば遊技制御フラグ設定部)に設けられた大当りフラグをオン状態にセットする(ステップS241)。また、大当り種別を複数種類のいずれかに決定する(ステップS242)。
一例として、ステップS242の処理では、予めROM101の所定領域に記憶するなどして用意された大当り種別の決定テーブルを選択し、大当り種別を決定するための使用テーブルに設定する。大当り種別の決定テーブルでは、大当り種別決定用の乱数値MR2と比較される数値(決定値)が、今回の特図ゲーム(可変表示)が第1特図を用いたものであるか第2特図を用いたものであるかに応じて(例えば、乱数値を第1特図保留記憶部から読み出したか、第2特図保留記憶部から読み出したかに応じて)、大当り種別を複数種類(第1特図の場合は、「5R(非確変)」、「5R(確変)」、「15R(確変)」、第2特図の場合は、「5R(非確変)」、「5R(確変)」、「15R(非確変)」、「15R(確変)」)のいずれとするかの決定結果に割り当てられていればよい(図10(B)参照)。CPU103は、ステップS232又はS236で変動用乱数バッファに一時格納した遊技用乱数に含まれる大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データを変動用乱数バッファから読み出し、今回の特図ゲームが第1特図を用いたものであるか第2特図を用いたものであるかと、変動用乱数バッファから読み出した大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データと、に基づいて、使用テーブルに設定された大当り種別の決定テーブルを参照することにより、今回の特図ゲーム(可変表示)が第1特図を用いたものであるか第2特図を用いたものであるかに応じて乱数値MR2に該当する決定値に割り当てられた大当り種別のいずれかを選択すればよい。例えば、乱数値MR2が「50」である場合、CPU103は、今回の特図ゲームが第1特図を用いたものであるか第2特図を用いたものであるかを判定し(例えば、ステップS232、S236のいずれの処理を行ったかで判定できる。)、今回の特図ゲームが第1特図を用いたものである場合(ステップS232の処理を行っている場合)には、「5R(確変)」を大当り種別として決定(選択)し、今回の特図ゲームが第2特図を用いたものである場合(ステップS236の処理を行っている場合)には、「15R(確変)」を大当り種別として決定(選択)する。
ステップS242の処理を実行した後には、大当り種別を記憶させる(ステップS243)。CPU103は、RAM102の所定領域(例えば遊技制御バッファ設定部)に設けられた大当り種別バッファに、大当り種別の決定結果を示すデータ(つまり、「5R(非確変)」、「5R(確変)」、「15R(非確変)」、「15R(確変)」のいずれかを示すデータ)を格納することにより、大当り種別を記憶させればよい。
ステップS240にて特図表示結果が「大当り」ではない場合(ステップS240;No)、ステップS243の処理のいずれかを実行した後には、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を決定する(ステップS246)。一例として、ステップS240にて特図表示結果が「大当り」ではないと判定された場合には、ハズレ図柄として予め定められた特別図柄を確定特別図柄に決定する。一方、ステップS240にて特図表示結果が「大当り」であると判定された場合には、ステップS242における大当り種別の決定結果に応じて、複数種類の大当り図柄として予め定められた特別図柄のいずれかを確定特別図柄に決定すればよい。
ステップS246の処理を実行した後には、特図プロセスフラグの値を“1”に更新してから(ステップS247)、特別図柄通常処理を終了する。ステップS247にて特図プロセスフラグの値が“1”に更新されることにより、次回のタイマ割込みが発生したときには、図3に示すステップS111の変動パターン設定処理が実行される。
ステップS235にて第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数が「0」である場合には(ステップS235;Yes)、所定のデモ表示設定を行ってから(ステップS248)、特別図柄通常処理を終了する。このデモ表示設定では、例えば画像表示装置5において所定の演出画像を表示することなどによるデモンストレーション表示(デモ画面表示)を指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)が、主基板11から演出制御基板12に対して送信済みであるか否かを判定する。このとき、送信済みであれば、そのままデモ表示設定を終了する。これに対して、未送信であれば、客待ちデモ指定コマンドを送信するための設定を行ってから、デモ表示設定を終了する。客待ちデモ指定コマンドは、コマンド制御処理において演出制御基板12に対して送信される。
上述の処理では、乱数値MR1及びMR2に基づいて、可変表示結果を「大当り」とするか否か(大当り遊技状態に制御するか否か)と、大当り種別とが、ステップS239及びS242において、可変表示の表示結果の導出表示前に事前決定されていることになる。
図3のステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。変動パターン設定処理は、この後開始される可変表示の態様を指定する変動パターンを設定する処理であり、これによって、この後開始される飾り図柄の可変表示の内容や、可変表示の期間(特図変動時間)が決定されることになる。
図11は、変動パターン設定処理として、図3のステップS111にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。
図11の変動パターン設定処理で、選択され設定される変動パターンとしては、例えば、図12に示す変動パターンがある。
図12の変動パターンPA1−1〜PA1−3、PB1ー1〜PB1−2は、特図表示結果が「ハズレ」となる場合に選択されるものであって、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様とならずに、所定の非リーチ組合せを構成する飾り図柄が停止表示(導出)される態様の可変表示を指定するもの(非リーチのハズレ変動パターン)である。変動パターンPA1−1〜PA1−3、PB1ー1〜PB1−2における「短縮」とは、保留記憶数が多い場合に可変表示を効率的に消化するために特図変動時間を短縮することをいう。
図12の変動パターンPA2−1〜PA2−3は、特図表示結果が「ハズレ」となる場合に選択されるものであって、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様となり、所定のリーチ組合せ(リーチハズレ組合せ)を構成する飾り図柄が停止表示(導出)される態様の可変表示を指定するものである。
図12の変動パターンPA3−1〜PA3−3は、特図表示結果が「大当り」となる場合に選択されるものであって、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様となり、所定の大当り組合せを構成する飾り図柄が停止表示(導出)される態様の可変表示を指定するものである。
変動パターンPA2−1及びPA3−1は、特図表示結果が異なるが、ノーマルリーチの実行を指定する点で共通している。変動パターンPA2−2及びPA3−2は、特図表示結果が異なるが、スーパーリーチAの実行を指定する点で共通している。変動パターンPA2−3及びPA3−3は、特図表示結果が異なるが、スーパーリーチBの実行を指定する点で共通している。図12に示すように、各変動パターンPA2−1からPA2−3と、各変動パターンPA3−1〜PA3−3とでは、内容が対応する変動パターン(例えば、PA2−1とPA3−1、PA2−2とPA3−2)それぞれの特図変動時間が共通している一方で、可変表示結果が「ハズレ」となるか「大当り」となるかが異なっている。
なお、変動パターンPA3−2は、高確高ベース時には、バトル演出Aの実行を指定するものとなる。変動パターンPA3−3は、高確高ベース時には、バトル演出Bの実行を指定するものとなる。
図11に示す変動パターン設定処理において、CPU103は、まず、現在が高確高ベース状態であるかを判定する(ステップS261)。確変フラグ及び時短フラグがともにオン状態になっているなどによって、現在が高確高ベース状態である場合(ステップS261;Yes)、大当りフラグがオン状態であるか否かを判定する(ステップS262)。そして、大当りフラグがオン状態である場合には(ステップS262;Yes)、今回の特図ゲームにおける特図表示結果が「大当り」であるので、CPU103は、ステップS242で決定した大当り種別(大当り種別バッファに格納された大当り種別)が5R(確変)か15R(確変)のいずれかであるか(つまり、今回の大当りが確変大当りであるか)を判定する(ステップS263)。
今回の大当りが確変大当りである場合、つまり、大当り種別バッファに格納された大当り種別が5R(確変)か15R(確変)である場合(ステップS263;Yes)、CPU103は、変動パターン決定テーブルAを参照して、今回の可変表示の変動パターンを決定(選択)する(ステップS264)。例えば、CPU103は、予めROM101の所定領域に記憶するなどして用意された変動パターン決定テーブルA(図13(A)参照)を選択し、変動パターンを決定するための使用テーブルに設定する。変動パターン決定テーブルAでは、例えば、図13(A)に示すように、変動パターン決定用の乱数値MR3と比較される数値(決定値)が、変動パターンPA3−2、PA3−3それぞれに割り当てられていればよい。CPU103は、ステップS232又はS236で変動用乱数バッファに一時格納した遊技用乱数に含まれる変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データを変動用乱数バッファから読み出し、読み出した乱数値MR3を示す数値データに基づいて、使用テーブルに設定された変動パターン決定テーブルAを参照することにより、乱数値MR3に該当する決定値に割り当てられた変動パターンを選択すればよい。例えば、乱数値MR3が「100」である場合、CPU103は、変動パターンPA3−3を今回の可変表示の変動パターンとして決定(選択)する。
今回の大当りが確変大当りでない場合、つまり、大当り種別バッファに格納された大当り種別が5R(非確変)か15R(非確変)である場合(ステップS263;No)、CPU103は、変動パターン決定テーブルBを参照して、今回の可変表示の変動パターンを決定(選択)する(ステップS265)。例えば、CPU103は、予めROM101の所定領域に記憶するなどして用意された変動パターン決定テーブルB(図13(B)参照)を選択し、変動パターンを決定するための使用テーブルに設定する。変動パターン決定テーブルBでは、例えば、図13(B)に示すように、変動パターン決定用の乱数値MR3と比較される数値(決定値)が、変動パターンPA3−2、PA3−3それぞれに割り当てられていればよい。CPU103は、ステップS232又はS236で変動用乱数バッファに一時格納した遊技用乱数に含まれる変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データを変動用乱数バッファから読み出し、読み出した乱数値MR3を示す数値データに基づいて、使用テーブルに設定された変動パターン決定テーブルBを参照することにより、乱数値MR3に該当する決定値に割り当てられた変動パターンを選択すればよい。例えば、乱数値MR3が「100」である場合、CPU103は、変動パターンPA3−2を今回の可変表示の変動パターンとして決定(選択)する。
大当りフラグがオフ状態である場合には(ステップS262;No)、現在の保留記憶数、遊技状態に応じた変動パターンに応じた非リーチのハズレ変動パターン(PA1−1〜PA1−3、PB1ー1〜PB1−2のいずれか)を今回の可変表示の変動パターンをして決定(選択)する(ステップS266)。例えば、CPU103は、現在の合計保留記憶数(第1保留記憶数カウント値と第2保留記憶数カウント値の合計値又は合計保留記憶数カウント値などによって特定すればよい)や時短制御中(時短フラグがオン状態のとき)であるか否かなどに応じて、変動パターンPB1−1〜PB1ー2、変動パターンPA1−1〜PA1−3のいずれかを非リーチのハズレ時における変動パターンとして選択(決定)すればよい。例えば、合計保留記憶数が8個で、時短制御中である場合には、変動パターンPB1−2が選択される。
確変フラグ及び時短フラグがともにオン状態になっていないなどによって、現在が高確高ベース状態でない場合(ステップS261;No)、大当りフラグがオン状態であるか否かを判定する(ステップS267)。
大当りフラグがオン状態である場合には(ステップS267;Yes)、CPU103は、変動パターン決定テーブルCを参照して、今回の可変表示の変動パターンを決定(選択)する(ステップS268)。例えば、CPU103は、予めROM101の所定領域に記憶するなどして用意された変動パターン決定テーブルC(図13(C)参照)を選択し、変動パターンを決定するための使用テーブルに設定する。変動パターン決定テーブルCでは、例えば、図13(C)に示すように、変動パターン決定用の乱数値MR3と比較される数値(決定値)が、変動パターンPA3−1〜PA3−3それぞれに割り当てられていればよい。CPU103は、ステップS232又はS236で変動用乱数バッファに一時格納した遊技用乱数に含まれる変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データを変動用乱数バッファから読み出し、読み出した乱数値MR3を示す数値データに基づいて、使用テーブルに設定された変動パターン決定テーブルCを参照することにより、乱数値MR3に該当する決定値に割り当てられた変動パターンを選択すればよい。例えば、乱数値MR3が「100」である場合、CPU103は、変動パターンPA3−2を今回の可変表示の変動パターンとして決定(選択)する。
大当りフラグがオフ状態である場合には(ステップS267;No)、CPU103は、変動パターン決定テーブルDを参照して、今回の可変表示の変動パターンを決定(選択)する(ステップS269)。例えば、CPU103は、予めROM101の所定領域に記憶するなどして用意された変動パターン決定テーブルD(図13(D)参照)を選択し、変動パターンを決定するための使用テーブルに設定する。変動パターン決定テーブルDでは、例えば、図13(D)に示すように、変動パターン決定用の乱数値MR3と比較される数値(決定値)が、変動パターンPA2−1〜PA2−3、及び、非リーチのハズレ変動パターンのそれぞれに割り当てられていればよい。CPU103は、ステップS232又はS236で変動用乱数バッファに一時格納した遊技用乱数に含まれる変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データを変動用乱数バッファから読み出し、読み出した乱数値MR3を示す数値データに基づいて、使用テーブルに設定された変動パターン決定テーブルDを参照することにより、乱数値MR3に該当する決定値に割り当てられた変動パターンを選択すればよい。例えば、乱数値MR3が「100」である場合、CPU103は、非リーチのハズレ変動パターンを今回の可変表示の変動パターンとして決定(選択)する。CPU103は、非リーチのハズレ変動パターンを選択した場合、ステップS266と同様に、現在の合計保留記憶数や時短制御中であるか否かなどに応じて、変動パターンPB1−1〜PB1ー2、変動パターンPA1−1〜PA1−3のいずれかを選択(決定)すればよい。例えば、合計保留記憶数が8個で、時短制御中である場合には、変動パターンPB1−2が選択される。
ステップS264〜S266、ステップS268〜S269が実行されることによって、変動パターンが選択される。つまり、飾り図柄の可変表示の態様(演出内容)が決定される。
この実施の形態では、高確高ベース状態のときに特図表示結果が「大当り」の場合、変動パターンPA3−2又はPA3−3が選択される(ステップS264又はS265)。また、高確高ベース状態のときに特図表示結果が「ハズレ」であると、非リーチのハズレ変動パターンが選択される(ステップS266)。ここで、高確高ベース状態のときに変動パターンPA3−2又はPA3−3が選択されると、バトル演出A又はBが実行されることになるので、高確高ベース状態のときにリーチが成立すると、バトル演出A又はBが実行され、特図表示結果は「大当り」確定になる。また、図13(A)及び(B)のように、大当りが確変大当りの場合には(ステップS263;Yes)、変動パターンPA3−3が選択されやすく、大当りが確変大当りでない場合には(ステップS263;No)、変動パターンPA3−2が選択されやすくなっている。つまり、バトル演出Bが実行された場合には、バトル演出Aが実行された場合よりも、特図表示結果が「5R(確変)大当り」又は「15R(確変)大当り」になる割合が高くなっている。
また、図13(C)のように、特図表示結果が「大当り」の場合には(ステップS267;Yes)、ノーマルリーチが実行される変動パターンPA3−1、スーパーリーチAが実行される変動パターンPA3−2、スーパーリーチBが実行される変動パターンPA3−3の順で変動パターンの決定割合(選択割合)が高くなっている(PA3−1が最も低く、PA3−3が最も高い)。一方、図13(D)のように、特図表示結果が「ハズレ」の場合には(ステップS267;No)、ノーマルリーチが実行される変動パターンPA2−1、スーパーリーチAが実行される変動パターンPA2−2、スーパーリーチBが実行される変動パターンPA2−3の順で変動パターンの決定割合(選択割合)が低くなっている(PA2−1が最も高く、PA2−3が最も低い)。これらにより、可変表示結果が「大当り」となる可能性(大当り期待度)は、ノーマルリーチが実行される場合が最も低く、スーパーリーチAが実行される場合がその次に低く、スーパーリーチBが実行される場合が一番高いことが分かる。
ステップS264〜S266、ステップS268〜S269の処理のいずれかを実行した後には、特別図柄の可変表示時間である特図変動時間を設定する(ステップS272)。特別図柄の可変表示時間となる特図変動時間は、特図ゲームにおいて特別図柄の変動を開始してから可変表示結果(特図表示結果)となる確定特別図柄が導出表示されるまでの所要時間である。特図変動時間は、図12に示すように、予め用意された複数の変動パターンに対応して、予め定められている。CPU103は、ステップS264〜S266、ステップS268〜S269のうちの実行されたステップの処理で選択した変動パターンに応じた特図変動時間を設定することにより、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果が導出されるタイミングを設定できる。
ステップS272の処理に続いて、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームのうち、開始条件が成立したいずれかの特図ゲームを開始させるように、特別図柄の変動を開始させる(ステップS273)。一例として、変動特図指定バッファ値が「1」であれば、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の表示を更新させる駆動信号を送信する。一方、変動特図指定バッファ値が「2」であれば、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の表示を更新させる駆動信号を送信する。なお、このとき、CPU103は、第1特図を用いた可変表示を開始するときには、第1保留表示器25Aを制御して、1つ減算された第1特図保留記憶数を特定可能な表示を第1保留表示器25Aに行わせる(例えば、LEDの点灯個数を1つ減らす)ようにしてもよい。なお、このとき、CPU103は、第2特図を用いた可変表示を開始するときには、第2保留表示器25Bを制御して、1つ減算された第2特図保留記憶数を特定可能な表示を第2保留表示器25Bに行わせる(例えば、LEDの点灯個数を1つ減らす)ようにしてもよい。
ステップS273の処理を実行した後には、特別図柄の変動開始時におけるコマンドの送信設定が行われる(ステップS274)。例えば、変動特図指定バッファ値が「1」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して第1変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド、第1保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第1変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレス(先頭アドレス)を指定する。他方、変動特図指定バッファ値が「2」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド、第2保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第2変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを指定する。設定されたコマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、上述のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
第1変動開始コマンドや第2変動開始コマンドは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームにおける変動開始や、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を、指定する演出制御コマンドである。変動パターン指定コマンドは、ステップS264〜S266、ステップS268〜S269のうちの実行されたステップの処理において選択された変動パターンの内容を指定する演出制御コマンドであり、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rで可変表示される飾り図柄などの変動パターンを指定する演出制御コマンドである。可変表示結果通知コマンドは、ステップS246において決定された確定特別図柄に基づいて、特別図柄の可変表示結果(「大当り」、「ハズレ」のいずれであるかや、大当り種別が何であるかなど)を指定する演出制御コマンドである。第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドは、第1特図保留記憶数や第2特図保留記憶数を通知する演出制御コマンドである。
ステップS268の処理を実行した後には、特図プロセスフラグの値を“2”に更新してから(ステップS275)、変動パターン設定処理を終了する。ステップS275にて特図プロセスフラグの値が“2”に更新されることにより、次回のタイマ割込みが発生したときには、図6に示すステップS112の特別図柄変動処理が実行される。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、特別図柄表示装置4において特別図柄を変動させる処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特別図柄表示装置4にて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄(ステップS110で設定された確定特別図柄)を停止表示(導出表示)させ、また、停止表示されるときに特別図柄が停止表示されたこと(導出表示されたこと)を通知する制御コマンドである図柄確定コマンドの送信設定も行い、特図プロセスフラグの値が“3”に更新される。CPU103は、図柄確定コマンドの送信設定では、主基板11から演出制御基板12に対して図柄確定コマンドを送信するために、予め用意された図柄確定コマンドテーブルのROM101における記憶アドレス(先頭アドレス)を指定する。設定された図柄確定コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、上述のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。そして、RAM102の所定領域(例えば遊技制御フラグ設定部)に設けられた大当りフラグがオン状態となっているか否かの判定などが行われる。
図14は、特別図柄停止処理として、図3のステップS113にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図14に示す特別図柄停止処理において、CPU103は、大当りフラグがオン状態であるか否かを判定する(ステップS351)。大当りフラグがオン状態である場合(ステップS351;Yes)、時短フラグ及び確変フラグをオフ状態にし、時短回数カウンタのカウント値を「0」にすることなどによって、時短フラグ及び確変フラグ、時短回数カウンタをリセットする(ステップS352)。時短回数カウンタは、RAM102の所定領域(遊技制御カウンタ設定部など)に設けられた、時短制御中に実行される可変表示の残り回数をカウントするカウンタである。
その後、RAM102の所定領域(例えば遊技制御タイマ設定部)に設けられた大入賞口制御タイマ(タイマ値を示すデータが記憶される)に大当り表示時間(大当りが発生したことを、例えば、画像表示装置5において報知する時間であり、予め定められた時間である。)を設定し(ステップS353)、RAM102の所定領域(例えば遊技制御カウンタ設定部)に設けられたラウンド数計数用カウンタ(大当り遊技状態で実行される残りのラウンド数をカウントするためのもの、ラウンド数カウンタともいう。)にカウント初期値(大当り種別バッファに格納された大当り種別に応じた上限ラウンド数であり、大当り種別が5R(確変)又は5R(非確変)である場合には「5」、15R(確変)又は15R(非確変)である場合には「15」)を設定し(ステップS354)、当り開始指定コマンド及び遊技状態指定コマンドの送信設定を行い(ステップS356)、特図プロセスフラグを「4」に更新し(ステップS356)、特別図柄停止処理を終了する。
当り開始指定コマンドは、特図表示結果が「大当り」であることに基づく大当り遊技状態の開始を指定する制御コマンドである。CPU103は、当り開始指定コマンドの送信設定では、主基板11から演出制御基板12に対して当り開始指定コマンドを送信するために、予め用意された当り開始指定コマンドテーブルのROM101における記憶アドレス(先頭アドレス)を指定する。設定された当り開始指定コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、上述のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
遊技状態指定コマンドは、現在の遊技状態(ステップS356では、通常状態を指定するコマンド)を指定する制御コマンドである(例えば、確変フラグのオン状態・オフ状態と、時短フラグのオン状態・オフ状態とを指定することによって遊技状態を指定するコマンド)。CPU103は、遊技状態指定コマンドの送信設定では、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンドを送信するために、予め用意された遊技状態指定コマンドテーブルのROM101における記憶アドレス(先頭アドレス)を指定する。設定された遊技状態指定コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、上述のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
CPU103は、大当りフラグがオン状態でない(オフ状態である)場合(ステップS351;No)、時短フラグがオンであるかを判定する(ステップS364)。CPU103は、時短フラグがオンである場合には(ステップS364;Yes)、時短回数カウンタのカウント値を「1」減らし(ステップS365)、減らした後のカウント値が「0」であるかを判定する(ステップS366)。CPU103は、カウント値が「0」である場合(ステップS366;Yes)、時短フラグをオフ状態にし(ステップS367)、時短状態を終了させる。CPU103は、ステップS367の処理を行った後には、ステップS355と同様に、現在の遊技状態(時短が終了した遊技状態)を指定する遊技状態指定コマンドの送信設定を行い(ステップS368)、特図プロセスフラグの値を「0」に更新して(ステップS369)、特別図柄停止処理を終了する。CPU103は、時短フラグがオンでない場合(ステップS364;No)、カウント値が「0」でない場合(ステップS366;No)も、特別図柄停止処理を終了する。
これら一連の処理によって、大当り時には、一旦時短状態や確変状態が終了し、ハズレ時には、時短中において実行可能な残りの可変表示が「1回」減らされる。時短中において実行可能な残りの可変表示が「0」回になると、時短フラグがオフになり時短状態が終了する。つまり、時短状態(時短制御)は、その開始から可変表示結果が「大当り」になる前に予め定められた所定回数(下記の初期カウント値)だけ可変表示が実行された場合に終了する。また、遊技状態の変更があった場合には、変更後の遊技状態の通知が演出制御基板12側になされる。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、可変表示結果が「大当り」となったこと、ラウンド遊技の開始タイミングになったこと(例えば、大入賞口制御タイマに設定されたタイマ値が「0」になることなどによって、大入賞口制御タイマで計測される大当り表示時間が経過したことを含む。)などに基づき、大当り遊技状態においてラウンド遊技の実行を開始して大入賞口を開放状態とする処理などが含まれている。この処理では、例えば大入賞口を開放状態とする期間の上限(ラウンド遊技が実行され得る上限期間)を設定する(例えば、29秒間)。大当り開放前処理が実行されたときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態(又は一部開放状態であってもよい。)に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理や、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミング(前記遊技球の個数が所定個数(例えば9個)に達するか、ステップS114で設定した上限期間に経過時間が達するか、のいずれかがあったタイミング)と判別した場合に大入賞口を閉鎖状態に戻す処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻したときには、ラウンド数計数用カウンタの値が「1」減らされ、特図プロセスフラグの値が“6”に更新される。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンド遊技の実行回数が所定の上限回数に達したか否か(ラウンド数計数用カウンタの値が「0」であるか否か)を判定する処理や、上限回数に達していない場合(ラウンド数計数用カウンタの値が「0」でない場合)に大入賞口を閉鎖状態に戻してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。そして、計測した経過時間が次回のラウンド遊技が開始される時間になるなどして次回のラウンド遊技が開始されるときには、特図プロセスフラグの値が“4”に更新される一方、ラウンド遊技の実行回数が上限回数に達したとき(ラウンド数計数用カウンタの値が「0」になったとき)には、大当り遊技状態が終了したことを通知する制御コマンドである大当り遊技状態終了コマンドを送信する設定を行い、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。CPU103は、大当り遊技状態終了コマンドの送信設定では、例えば、主基板11から演出制御基板12に対して大当り遊技状態終了コマンドを送信するために、予め用意されたコマンドテーブルのROM101における記憶アドレス(先頭アドレス)を指定する。
ステップS114からS116が繰り返し実行されることによって、大当り遊技状態における各ラウンド遊技が実行される。特に、5R大当り遊技状態では、5回のラウンド遊技が実行され、15R大当り遊技状態では、15回のラウンド遊技が実行される。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。図15は、図3のステップS117にて実行される大当り終了処理の一例を示すフローチャートである。図13に示す大当り終了処理において、CPU103は、まず、大当り終了時演出(エンディング演出)待ち時間(大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としての後述のエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間)が経過したか否かを判定する(ステップS321)。一例として、図3に示すステップS116の大当り開放後処理では、特図プロセスフラグの値を“7”に更新するときに、大当り終了時演出待ち時間に対応して予め定められたタイマ初期値がRAM102の所定領域に設けられた遊技制御プロセスタイマにセットされる。この場合、ステップS321の処理では、例えば遊技制御プロセスタイマ値を1減算することなどにより更新し、更新後の遊技制御プロセスタイマ値が所定の待ち時間経過判定値(例えば「0」など)と合致したか否かに応じて、大当り終了時演出待ち時間が経過したか否かを判定すればよい。ステップS321にて大当り終了時演出待ち時間が経過していなければ(ステップS321;No)、そのまま大当り終了処理を終了する。
これに対して、ステップS321にて大当り終了時演出待ち時間が経過した場合には(ステップS321;Yes)、CPU103は、大当り種別バッファに格納された大当り種別に応じて、時短フラグ及び確変フラグを切り替える(ステップS323)。大当り種別が「5R(非確変)」であれば、時短フラグ及び確変フラグは、オフ状態のままにし、大当り種別が「5R(確変)」であれば、時短フラグはオフ状態のままにし、確変フラグをオン状態に切り替える。大当り種別が「15R(非確変)」であれば、時短フラグをオン状態に切り替え、確変フラグをオフ状態のままにし、大当り種別が「15R(確変)」であれば、時短フラグ及び確変フラグをオン状態に切り替える。このようにして、5R(非確変)大当り遊技状態の終了後の遊技状態は、確変制御も時短制御もない低確低ベース(通常状態)になり、15R(非確変)大当り遊技状態の終了後の遊技状態は、時短制御のみがある低確高ベースになり、15R(確変)大当り遊技状態の終了後の遊技状態は、確変制御及び時短制御がある高確高ベースになる(図16参照)。
その後、CPU103は、ステップS323で時短フラグをオンにした場合には、時短回数カウンタにカウント初期値(例えば、100回)を設定する(ステップS324)。CPU103は、ステップS323で時短フラグをオンにしていない場合には、ステップS325の処理を行う。そして、CPU103は、ステップS355と同様に、現在の遊技状態(ステップS323の処理内容に応じた遊技状態)を指定する遊技状態指定コマンドの送信設定を行い(ステップS325)、特図プロセスフラグの値を「0」に更新して(ステップS326)、大当り終了処理を終了する。
時短状態(時短制御)は、所定回数の可変表示が実行されることと、次回の大当り遊技状態が開始されることとのうち、次回の大当り遊技状態が開始されるのみで終了するようにしてもよい。この場合、カウント初期値の設定や、時短回数カウンタ自体が不要である。また、15R(確変)大当り遊技状態後に開始される時短状態は、所定回数(例えば、100回)の可変表示が実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたことのうち、次回の大当り遊技状態が開始されたことがあったときにのみ終了するようにしてもよい。このような場合、例えば、図15のステップS324において、CPU103は、大当り種別が「15R(確変)」である場合に、時短回数カウンタに初期値として「0」をセットしておき、図14のステップS366において時短回数カウンタのカウント値がマイナスの値になるようにしておけばよい(つまり、ステップS366においてカウント値が「0」でなく、Noと判定されるようにすればよい)。
次に、演出制御基板12における主要な動作を説明する。
演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、所定の演出制御メイン処理を実行する。図17は、演出制御メイン処理の一例のフローチャートである。演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。その後、RAM122の所定領域(例えば演出制御フラグ設定部)に設けられたタイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS72)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば、待機する(ステップS72;No)。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11から演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドとなる制御信号を取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
タイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS72;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに、コマンド解析処理を実行する(ステップS74)。コマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。
コマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS75)。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9及び装飾用LEDといった発光体における点灯動作などといった各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS76)、演出制御に用いる各種の乱数値として、RAM122のランダムカウンタによってカウントされる演出用乱数を示す数値データを、ソフトウェアにより更新する。その後、ステップS72の処理が再度実行される。
図18は、コマンド解析処理の一例を示すフローチャートである。図18のコマンド解析処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から伝送された始動口入賞指定コマンド、入賞時判定結果指定コマンド、保留記憶数通知コマンドの3つのコマンドの一括受信又は連続受信があったか否かを判定する(ステップS681)。
3つのコマンドの受信があった場合(ステップS681;Yes)、これによって、第1始動条件又は第2始動条件が成立したことが分かるので、演出制御用CPU120は、3つの受信コマンドに応じて入賞時判定結果を第1保留情報バッファ又は第2保留情報バッファのうちの始動条件に対応する方に格納する(ステップS682)。第1保留情報バッファ及び第2保留情報バッファは、それぞれ、RAM122の所定領域に設けられる。第1保留情報バッファは、第1始動条件の開始に基づいて先読みが行われた入賞時判定結果を保留情報(先読み結果)として格納していくものである。第1保留情報バッファに格納される保留情報と、第1特図保留記憶部に格納される保留データとは、互いに対応している。第2保留情報バッファは、第2始動条件の開始に基づいて先読みが行われた入賞時判定結果を保留情報(先読み結果)として格納していくものである。第2保留情報バッファに格納される保留情報と、第2特図保留記憶部に格納される保留データとは、互いに対応している。
一例として、ステップS682では、演出制御用CPU120は、3つの受信コマンドのうち、始動口入賞指定コマンドが第1始動口入賞指定コマンドである場合には、3つの受信コマンドのうちの入賞時判定結果指定コマンドがコマンド1から5のいずれであるかを特定し、そのコマンドが通知する入賞時判定結果を、保留情報として、第1保留情報バッファにおける空き領域のうちで、保留番号が最も小さい格納領域(3つの受信コマンドのうちの第1保留記憶数通知コマンドで通知された第1特図保留記憶数と同一の保留番号に対応した格納領域)に格納する(図19(A)参照)。
一方、ステップS682では、演出制御用CPU120は、3つの受信コマンドのうち、始動口入賞指定コマンドが第2始動口入賞指定コマンドである場合には、3つの受信コマンドのうちの入賞時判定結果指定コマンドがコマンド1から5のいずれであるかを特定し、そのコマンドが通知する入賞時判定結果を、保留情報として、第2保留情報バッファにおける空き領域のうちで、保留番号が最も小さい格納領域(3つの受信コマンドのうちの第2保留記憶数通知コマンドで通知された第2特図保留記憶数と同一の保留番号に対応した格納領域)に格納する(図19(B)参照)。
図19(A)及び(B)は、第1保留情報バッファ及び第2保留情報バッファそれぞれの記憶内容の一例を示す図である。図19(A)に示す第1保留情報バッファでは、保留番号「1」から「3」に対応する格納領域に、入賞時判定結果を示すデータ(保留情報)が記憶されている。図19(B)に示す第2保留情報バッファでは、保留番号「1」から「2」に対応する格納領域に、入賞時判定結果を示すデータ(保留情報)が記憶されている。
ステップS682の処理のあと、保留記憶の数が1増えているので、演出制御用CPU120は、例えば表示制御部123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送させることといった制御を行うことで、画像表示装置5の始動入賞記憶表示エリア5Hの所定領域の色を変更させるなどして、始動入賞記憶表示エリア5Hの保留記憶表示を変化させ、保留表示図柄を1つ増やし、保留記憶表示によって特定可能となる可変表示の保留数を1つ増やす(ステップS683)。始動口入賞指定コマンドが第1始動口入賞指定コマンドである場合には、始動入賞記憶表示エリア5Hの左側に表示される保留表示図柄を1つ増やして、第1保留表示によって特定可能となっている第1特図保留記憶数を1つ増加させる。始動口入賞指定コマンドが第2始動口入賞指定コマンドである場合には、始動入賞記憶表示エリア5Hの右側に表示される保留表示図柄を1つ増やして、第2保留表示によって特定可能となっている第2特図保留記憶数を1つ増加させる。
ステップS683の処理のあと、又は、ステップS681で上記コマンドの受信がないと判定された場合(ステップS681;No)、演出制御用CPU120は、主基板11から伝送される、変動開始コマンドを含む特別図柄の変動開始時におけるコマンドの受信があったかを判定し(ステップS684)、受信があった場合には(ステップS684;Yes)、受信した変動開始コマンドに応じて、第1保留情報バッファ又は第2保留情報バッファに格納された保留情報を消化する(ステップS685)。
ステップS685では、一例として、演出制御用CPU120は、第1変動開始コマンドを受信した場合には、第1保留情報バッファの1つ目の格納領域(保留番号「1」に対応した領域)に格納された保留情報を読み出して消去し、以降の記憶内容をシフトさせる。これによって、保留番号「1」に対応した領域に格納された保留情報が消化され、保留番号「2」から「4」に対応した領域に格納された保留情報が、保留番号「1」から「3」に対応した領域に移される。
また、第2変動開始コマンドを受信した場合には、演出制御用CPU120は、第2保留情報バッファの1つ目の格納領域(保留番号「1」に対応した領域)に格納された保留情報を読み出して消去し、以降の記憶内容をシフトさせる。これによって、保留番号「1」に対応した領域に格納された保留情報が消化され、保留番号「2」から「4」に対応した領域に格納された保留情報が、保留番号「1」から「3」に対応した領域に移される。
このような処理によって、特別図柄の可変表示の開始に応じて開始される可変表示に対応する保留情報を消化することができる。
その後、演出制御用CPU120は、例えば、表示制御部123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送させることといった制御を行うことで、画像表示装置5の始動入賞記憶表示エリア5Hの所定領域の色を変更させるなどして、始動入賞記憶表示エリア5Hの保留記憶表示を変化させ、保留表示図柄を1つ減らし、保留記憶表示によって特定可能となる可変表示の保留数を1つ減らす(ステップS686)。演出制御用CPU120は、第1保留情報バッファの保留情報を消去した場合、例えば、始動入賞記憶表示エリア5Hの所定領域の色を変更させるなどして、始動入賞記憶表示エリア5Hの左側に表示される保留表示図柄を1つ減らし(左側の保留表示図柄における一番右の保留表示図柄を消去し)、始動入賞記憶表示エリア5Hの第1保留記憶表示を変化させ、第1保留表示によって特定可能となっている第1特図保留記憶数を1つ減らす。演出制御用CPU120は、第2保留情報バッファの保留情報を消去した場合、例えば、始動入賞記憶表示エリア5Hの所定領域の色を変更させるなどして、始動入賞記憶表示エリア5Hの右側に表示される保留表示図柄を1つ減らし(右側の保留表示図柄における一番右の保留表示図柄を消去し)、始動入賞記憶表示エリア5Hの第2保留記憶表示を変化させ、第2保留表示によって特定可能となっている第2特図保留記憶数を1つ減らす。
これら処理によって、保留記憶表示によって特定可能となる可変表示の保留数が1つ減らされる。なお、このような、保留記憶表示によって特定可能となる可変表示の保留数を1つ減らす処理は、飾り図柄の可変表示の開始に応じて行われても良い(例えば、後述のステップS511などで行われても良い)。
ステップS686の処理のあと、又は、ステップS684で上記コマンドの受信がないと判定された場合(ステップS684;No)、演出制御用CPU120は、主基板11から伝送される遊技状態指定コマンドの受信があったか否かを判定し(ステップS687)、受信があった場合には(ステップS687;Yes)、受信した遊技状態指定コマンドの内容に基づいて、高確フラグ及び高ベースフラグのオン状態・オフ状態を切り替える(ステップS688)。
高確フラグは、例えば、RAM122の所定領域(例えば演出制御フラグ設定部)に設けられ、確変状態になったことに対応してオン状態になるものであり、主基板11側の確変フラグのオン状態・オフ状態の切り替えに対応して、オン状態・オフ状態が切り替わる。高ベースフラグは、例えば、RAM122の所定領域(例えば演出制御フラグ設定部)に設けられ、時短状態になったことに対応してオン状態になるものであり、主基板11側の時短フラグのオン状態・オフ状態の切り替えに対応して、オン状態・オフ状態が切り替わる。
ステップS688において、演出制御用CPU120は、遊技状態指定コマンドが高確高ベース状態を指定するものである場合(例えば、確変フラグ及び時短フラグがオン状態であることを指定する場合)、高確フラグ及び高ベースフラグの両者をオン状態にする(すでにオン状態である場合には、オン状態を維持する。以下、両フラグについてのオン状態、オフ状態について同じ)。遊技状態指定コマンドが高確低ベース状態を指定するものである場合(例えば、確変フラグがオン状態で時短フラグがオフ状態であることを指定する場合)、高確フラグをオン状態とし、高ベースフラグをオフ状態にする。遊技状態指定コマンドが低確高ベース状態を指定するものである場合(例えば、確変フラグがオフ状態で時短フラグがオン状態であることを指定する場合)、高確フラグをオフ状態とし、高ベースフラグをオン状態にする。遊技状態指定コマンドが低確低ベース状態(通常状態)を指定するものである場合(例えば、確変フラグ及び時短フラグがオフ状態であることを指定する場合)、高確フラグ及び高ベースフラグをともにオフ状態にする。
ステップS688の処理のあと、又は、ステップS687で上記コマンドの受信がないと判定された場合(ステップS687;No)、演出制御用CPU120は、その他のコマンド解析処理を実行してから(ステップS686)、コマンド解析処理を終了する。
図20は、演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。図20に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、まず、先読み演出決定処理を行う(ステップS161)。図21は、先読み演出決定処理の一例を示すフローチャートである。先読み演出決定処理において、演出制御用CPU120は、まず、例えば第1保留情報バッファや第2保留情報バッファといった、保留情報バッファにおける記憶内容をチェックする(ステップS651)。
ステップS651の処理によるチェック結果に基づいて、演出制御用CPU120は、新たな始動入賞があったか否かを判定する(ステップS652)。例えば、第1保留情報バッファや第2保留情報バッファにおいて、新たな保留情報が記憶されたかによって前記判定を行う(新たな保留情報が記憶されていれば、新たな始動入賞があったことなる。)。なお、新たな保留情報や、この新たな保留情報に対応して実行される可変表示を、適宜先読みターゲットの保留情報又は可変表示ということもある。
ステップS652にて新たな始動入賞がないと判定された場合には(ステップS652;No)、先読み演出決定処理を終了する。一方、新たな始動入賞があったと判定された場合には(ステップS652;Yes)、演出制御用CPU120は、先読みターゲットの保留情報(入賞時判定結果)が「大当り」(5R(非確変)大当り、5R(確変)大当り、15R(非確変)大当り、15R(確変)大当りのいずれか)を表すものであるか否かを判定する(ステップS653)。
先読みターゲットの保留情報が大当りを表す場合には(ステップS653;Yes)、演出制御用CPU120は、現在の遊技状態が高確高ベースであるか(つまり、上述のように、主基板11から伝送される遊技状態指定コマンドの内容に基づいてオン状態・オフ状態が切り替わる、高確フラグ及び高ベースフラグが共にオン状態であるか)を判定し(ステップS654)、高確高ベースでない場合(両フラグの少なくともいずれかがオフ状態である場合、ステップS654;No)、図22(A)の先読み演出決定テーブルAを参照して、先読み演出の実行内容を決定する(ステップS655)。
例えば、演出制御用CPU120は、ステップS655において、予めROM121の所定領域に記憶するなどして用意された先読み演出決定テーブルA(図22(A)参照)を選択し、先読み演出の実行内容を決定するための使用テーブルに設定する。さらに、演出制御用CPU120は、乱数回路124またはRAM122の所定領域(例えば演出制御カウンタ設定部)に設けられた演出用ランダムカウンタ等により演出用乱数更新処理で更新される先読み演出の実行内容決定用の乱数値SR1を示す数値データを抽出する(以下、乱数値SR1について同じ)。乱数値SR1は、例えば、「1」〜「100」の範囲の値をとる(以下、乱数値SR1について同じ)。先読み演出決定テーブルAでは、例えば、図22(A)に示すように、乱数値SR1と比較される数値(決定値)が、先読みターゲットの保留情報が「15R大当り」を表すか「5R大当り」を表すかに応じて、先読み演出の実行内容それぞれに割り当てられていればよい。図22(A)における、「無し」は先読み演出を実行しないことを示し、「15R先読み演出」は15R先読み演出を実行することを示し、「5R先読み演出」は5R先読み演出を実行することを示す(以下、図22(B)〜(C)などについても同じ)。演出制御用CPU120は、前記で抽出した乱数値SR1を示す数値データに基づいて、使用テーブルに設定された先読み演出決定テーブルAを参照することにより、保留情報が「15R大当り」を表すか「5R大当り」を表すかに応じて乱数値SR1に該当する決定値に割り当てられた実行内容を選択すればよい。例えば、乱数値SR1が「50」である場合、演出制御用CPU120は、保留情報が「15R大当り」を表すとき(つまり、先読みターゲットの可変表示の表示結果が「15R大当り」になる場合)には、「15R先読み演出」を実行すると決定し、保留情報が「5R大当り」を表すとき(つまり、先読みターゲットの可変表示の表示結果が「5R大当り」になる場合)には、「先読み演出を実行しない」と決定する。
演出制御用CPU120は、現在の遊技状態が高確高ベースである場合(両フラグがオン状態である場合、ステップS654;Yes)、図22(B)の先読み演出決定テーブルBを参照して、先読み演出の実行内容を決定する(ステップS656)。
例えば、演出制御用CPU120は、ステップS656において、予めROM121の所定領域に記憶するなどして用意された先読み演出決定テーブルB(図22(B)参照)を選択し、先読み演出の実行内容を決定するための使用テーブルに設定する。さらに、演出制御用CPU120は、乱数値SR1を示す数値データを抽出する。先読み演出決定テーブルBでは、例えば、図22(B)に示すように、乱数値SR1と比較される数値(決定値)が、先読みターゲットの保留情報が「15R大当り」を表すか「5R大当り」を表すかに応じて、先読み演出の実行内容それぞれに割り当てられていればよい。演出制御用CPU120は、前記で抽出した乱数値SR1を示す数値データに基づいて、使用テーブルに設定された先読み演出決定テーブルBを参照することにより、保留情報が「15R大当り」を表すか「5R大当り」を表すかに応じて乱数値SR1に該当する決定値に割り当てられた実行内容を選択すればよい。例えば、乱数値SR1が「50」である場合、演出制御用CPU120は、保留情報が「15R大当り」を表すとき(つまり、先読みターゲットの可変表示の表示結果が「15R大当り」になる場合)には、「先読み演出を実行しない」と決定し、保留情報が「5R大当り」を表すとき(つまり、先読みターゲットの可変表示の表示結果が「5R大当り」になる場合)には、「5R先読み演出」を実行すると決定する。
先読みターゲットの保留情報が大当りを表さない場合(「ハズレ」を表す場合)には(ステップS653;No)、演出制御用CPU120は、図22(C)の先読み演出決定テーブルCを参照して、先読み演出の実行内容を決定する(ステップS657)。
例えば、演出制御用CPU120は、ステップS657において、予めROM121の所定領域に記憶するなどして用意された先読み演出決定テーブルC(図22(C)参照)を選択し、先読み演出の実行内容を決定するための使用テーブルに設定する。さらに、演出制御用CPU120は、乱数値SR1を示す数値データを抽出する。先読み演出決定テーブルCでは、例えば、図22(C)に示すように、乱数値SR1と比較される数値(決定値)が、先読み演出の実行内容それぞれに割り当てられていればよい。演出制御用CPU120は、前記で抽出した乱数値SR1を示す数値データに基づいて、使用テーブルに設定された先読み演出決定テーブルCを参照することにより、乱数値SR1に該当する決定値に割り当てられた実行内容を選択すればよい。例えば、乱数値SR1が「50」である場合、演出制御用CPU120は、「先読み演出を実行しない」と決定する。
ステップS655、S656、S657のいずれかの処理のあと、演出制御用CPU120は、ステップS655、S656、S657のいずれかで決定した先読み演出の実行内容に基づいて、先読み演出の演出動作制御を行い(S658)、先読み演出決定処理を終了する。演出制御用CPU120は、例えば、5R先読み演出を実行すると決定した場合には、表示制御部123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送させることといった制御を行うことで、画像表示装置5の始動入賞記憶表示エリア5Hの先読みターゲットの可変表示に対応する保留表示図柄を、5Rを表す「5」の数字を含む画像(丸印の中に「5」の数字を含む画像)に変更する。演出制御用CPU120は、例えば、15R先読み演出を実行すると決定した場合には、表示制御部123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送させることといった制御を行うことで、画像表示装置5の始動入賞記憶表示エリア5Hの先読みターゲットの可変表示に対応する保留表示図柄を、15Rを表す「5」の数字を含む画像(丸印の中に「5」の数字を含む画像)に変更する。なお、先読みターゲットの可変表示に対応する保留表示図柄は、先読みターゲットの保留情報が第1保留情報バッファに記憶されたものであれば、その時点での始動入賞記憶表示エリア5Hの左側の領域における一番右の保留表示図柄であり、先読みターゲットの保留情報が第2保留情報バッファに記憶されたものであれば、その時点での始動入賞記憶表示エリア5Hの右側の領域における一番右の保留表示図柄である。
なお、ステップS658以降、5Rを表す「5」の数字を含む画像又は15Rを表す「15」の数字を含む画像の表示は、その保留表示図柄に対応する可変表示が開始されるまで行われる。また、保留表示図柄が1つ減らされるごとに、5Rを表す「5」の数字を含む画像又は15Rを表す「15」の数字を含む画像は、左方向にシフトするようにする。これによって、先読みターゲットの可変表示がいつ実行されるかが分かりやすくなる。また、ステップS658において、演出制御用CPU120は、例えば、先読み演出を実行しないと決定した場合には、画像表示装置5の始動入賞記憶表示エリア5Hの先読みターゲットの可変表示に対応する保留表示図柄を変化させないことによって、先読み演出を実行しないようにする。
図22(A)から(C)を参照すると、ターゲットの保留情報が「5R大当り」を表す場合には、5R先読み演出と15R先読み演出とのうちの5R先読み演出のみが実行される可能性があり、ターゲットの保留情報が「15R大当り」を表す場合には、5R先読み演出と15R先読み演出とのうちの15R先読み演出のみが実行される可能性がある。また、先読みターゲットの保留情報がハズレを表す場合には、15R先読み演出と5R先読み演出とが同じ実行割合で実行され、先読みターゲットの保留情報が大当りを表す場合には、高確高ベース時以外のときに15R先読み演出が5R先読み演出よりも高い割合で実行され、高確高ベース時のときに5R先読み演出が15R先読み演出よりも高い割合で実行されることが分かる。つまり、高確高ベース時以外のときには、15R先読み演出が5R先読み演出よりも高い割合で実行され、高確高ベース時のときには、5R先読み演出が15R先読み演出よりも高い割合で実行されることになる。また、高確高ベース時以外のときに5R先読み演出が実行される割合は、高確高ベース時のときに15R先読み演出が実行される割合よりも低くなっている。
演出制御用CPU120は、ステップS161の先読み演出決定処理を実行したあと、RAM122の所定領域(例えば演出制御フラグ設定部)に設けられた演出プロセスフラグの値(最初は、“0”である。)に応じて、以下のようなステップS170〜S177の処理のいずれかを選択して実行する(図20参照)。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11からの第1変動開始コマンドあるいは第2変動開始コマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。第1変動開始コマンドあるいは第2変動開始コマンドなどを受信し、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始すると判定した場合には、演出プロセスフラグの値が“1”に更新される。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおいて特別図柄の可変表示が開始されることに対応して、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示や、その他の各種演出動作を行うために、特別図柄の変動パターンや表示結果の種類などに応じた確定飾り図柄や各種の演出制御パターンを決定する処理などを含んでいる。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、RAM122の所定領域(例えば演出制御タイマ設定部)に設けられた演出制御プロセスタイマにおけるタイマ値に対応して、ステップS171で決定された演出制御パターンから各種の制御データを読み出し、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を行う。こうした演出制御を行った後、例えば特図変動時演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から伝送される図柄確定コマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の可変表示結果となる最終停止図柄としての確定飾り図柄を完全停止表示させる。確定飾り図柄を完全停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から伝送された当り開始指定コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、当り開始指定コマンドを受信したきに、その当り開始指定コマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を大当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。また、当り開始指定コマンドを受信せずに、演出制御プロセスタイマがタイムアウトしたときには、特図ゲームにおける特図表示結果が「ハズレ」であったと判断して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。
ステップS176の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の表示領域に表示させることや、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、大当り遊技状態における各種の演出制御(大当りが発生したことを、例えば、画像表示装置5において報知する演出制御も含む。)を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11からの大当り遊技状態終了コマンドを受信したことに対応して、演出制御プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“5”に更新する。
ステップS177のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の表示領域に表示させることや、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、大当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。
図23は、可変表示開始設定処理として、図19のステップS171にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図23に示す可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、例えば主基板11から伝送された可変表示結果通知コマンドなどに基づいて、特図表示結果が「ハズレ」となるか否かを判定する(ステップS501)。特図表示結果が「ハズレ」となる旨の判定がなされたときには(ステップS501;Yes)、例えば主基板11から伝送された変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンが、飾り図柄の可変表示態様をリーチ態様としない「非リーチ」の場合に対応した非リーチのハズレ変動パターン(例えば、PA1−1〜PA1−3、PB1−1〜PB1−2)であるか否かを判定する(ステップS502)。
ステップS502にて非リーチのハズレ変動パターンであると判定された場合には(ステップS502;Yes)、非リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS503)。一例として、ステップS503の処理では、まず、乱数回路124またはRAM122の所定領域(例えば演出制御カウンタ設定部)に設けられた演出用ランダムカウンタ等により更新される左確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された左確定図柄決定テーブル(左確定図柄決定用の乱数値と比較される数値(決定値)が各左確定図柄に割り当てられたもの(以下、他の確定図柄決定テーブルなどについても適宜同様。))を参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「左」の飾り図柄表示エリア5Lに停止表示される左確定飾り図柄を決定する(例えば、左確定図柄決定用の乱数値に該当する決定値に割り当てられた飾り図柄を左確定図柄として決定(選択)する(以下、他の確定図柄の決定についても適宜同様。))。
次に、乱数回路124または演出用ランダムカウンタ等により更新される右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された右確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「右」の飾り図柄表示エリア5Rに停止表示される右確定飾り図柄を決定する。このときには、右確定図柄決定テーブルにおける設定などにより、右確定飾り図柄の図柄番号が左確定飾り図柄の図柄番号とは異なるように、決定されるとよい。続いて、乱数回路124または演出用ランダムカウンタ等により更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された中確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「中」の飾り図柄表示エリア5Cに停止表示される中確定飾り図柄を決定する。
ステップS502にて非リーチのハズレ変動パターンではないと判定された場合(例えば、変動パターンがPA2−1からPA2−3である場合)には(ステップS502;No)、リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS504)。一例として、ステップS504の処理では、まず、乱数回路124または演出用ランダムカウンタ等により更新される左右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された左右確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「左」と「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定する。さらに、乱数回路124または演出用ランダムカウンタ等により更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された中確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて停止表示される中確定飾り図柄を決定する。ここで、例えば中確定飾り図柄の図柄番号が左確定飾り図柄及び右確定飾り図柄の図柄番号と同一になる場合のように、確定飾り図柄が大当り組合せとなってしまう場合には、任意の値(例えば「1」)を中確定飾り図柄の図柄番号に加算または減算することなどにより、確定飾り図柄が大当り組合せとはならずにリーチ組合せとなるようにすればよい。あるいは、中確定飾り図柄を決定するときには、左確定飾り図柄及び右確定飾り図柄の図柄番号との差分(図柄差)を決定し、その図柄差に対応する中確定飾り図柄を設定してもよい。
ステップS501にて特図表示結果が「ハズレ」ではないと判定されたときには(ステップS501;No)、例えば主基板11から伝送された可変表示結果通知コマンドなどに基づいて、特図表示結果が「大当り」となることがわかるので、大当り組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS506)。一例として、ステップS506の処理では、まず、乱数回路124または演出用ランダムカウンタ等により更新される大当り確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出する。続いて、ROM121に予め記憶されて用意された大当り確定図柄決定テーブル(大当り種別に応じて、大当り確定図柄決定用の乱数値と比較される数値(決定値)が、大当り確定図柄に割り当てられたもの)を参照することなどにより、大当り確定図柄決定用の乱数値に該当する決定値が大当り種別(可変表示結果通知コマンドなどに基づいて特定される。)に応じて割り当てられている図柄を、画像表示装置5の表示領域における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄(大当り確定図柄)として決定する。
ステップS503、S504、S506の処理のいずれかを実行した後には、演出制御用CPU120は、使用パターンとなる演出制御パターンを、予め用意された複数パターンのうちから選択する演出制御パターン選択処理を実行する(ステップS509)。図21は、演出制御パターン選択処理の一例を示すフローチャートである。演出制御パターン選択処理において、演出制御用CPU120は、まず、現在の遊技状態が高確高ベースであるか(つまり、高確フラグ及び高ベースフラグが共にオン状態であるか)を判定し(ステップS701)、高確高ベースである場合(両フラグが共にオン状態である場合、ステップS701;Yes)、例えば、ROM121に予め記憶されて用意されたバトルモード用の複数の演出制御パターンのうち、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに応じた演出制御パターンを選択し、使用パターンとしてセットする(ステップS702)。バトルモードは、高確高ベース時のモードである。変動パターンがPA3−2又はPA3−3の場合には、バトル演出A又はBが実行される演出制御パターンが選択される。変動パターンがPA3−2又はPA3−3の場合、特図表示結果が「大当り」になるので、可変表示結果通知コマンドなどに基づいて特定される大当り種別がどのようなものであるかによって、バトル演出A又はBの結果(どちらのキャラクターが勝か)が異なるバトル演出A又はBの演出制御パターンが選択されるようにする。大当り種別が5R(確変)又は15R(確変)である場合には、2つのキャラクターのうちの一方のキャラクター(例えば、味方のキャラクター)が勝つバトル演出A又はBの演出制御パターンが選択される。大当り種別が5R(非確変)又は15R(非確変)である場合には、2つのキャラクターのうちの一方のキャラクター(例えば、敵方のキャラクター)が勝つバトル演出A又はBの演出制御パターンが選択される。その他の変動パターンでは、通常のとき(通常モード)とは背景が変更された画像(バトルモードの画像)を画像表示装置5に表示する演出制御パターンが選択される。
ステップS702の処理のあと、又は、現在の遊技状態が高確高ベースでない場合(ステップS701;No)、潜伏モードのときにオン状態となる潜伏フラグがオン状態であるかを判定する(ステップS703)。潜伏フラグは、RAM122の所定領域(例えば演出制御フラグ設定部)に設けられる。潜伏フラグがオンである場合(ステップS703;Yes)、例えば、ROM121に予め記憶されて用意された潜伏モード用の複数の演出制御パターンのうち、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに応じた演出制御パターンを選択し、使用パターンとしてセットする(ステップS702)。潜伏モードは、5R大当り遊技状態終了後の一定期間のモードである。このモードでは、通常のとき(通常モード)とは背景が変更された画像(バトルモードの画像)を画像表示装置5に表示する演出制御パターンが変動パターンに応じて選択される。
ステップS704の処理のあと、又は、潜伏フラグがオン状態でない場合(ステップS703;No)、現在が通常モードであるかを判定する(ステップS705)。通常モードは、潜伏フラグがオフ状態であり、かつ、高確フラグ及び高ベースフラグの両者がオン状態になっていない状態の時のモードである。通常モードである場合(ステップS705;Yes)、例えば、ROM121に予め記憶されて用意された通常モード用の複数の演出制御パターンのうち、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに応じた演出制御パターンを選択し、使用パターンとしてセットする(ステップS706)。通常モードでは、背景が通常のものになる。
ステップS706の処理のあと、又は、通常モードでない場合(ステップS705;No)、演出制御用CPU120は、演出制御パターン選択処理を終了する。
ステップS509のあと、演出制御用CPU120は、例えば変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応して、RAM122の所定領域(演出制御タイマ設定部)に設けられた演出制御プロセスタイマの初期値(その変動パターンの特図変動時間に応じた値)を設定する(ステップS510)。
そして、画像表示装置5における飾り図柄などの変動を開始させる設定を行う(ステップS511)。このときには、例えばステップS510にて使用パターンとして決定された演出制御パターンに含まれる表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部123のVDP等に対して伝送させることなどにより、画像表示装置5の表示領域に設けられた「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄の変動を開始させればよい。その後、演出プロセスフラグの値を可変表示中演出処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS512)、可変表示開始設定処理を終了する。
図25は、可変表示中演出処理として、図20のステップS172にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図25に示す可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、まず、例えば演出制御パターンの演出制御プロセスタイマ値などに基づいて、変動パターンに対応した可変表示時間が経過したか否かを判定する(ステップS521)。一例として、ステップS521の処理では、演出制御プロセスタイマ値を更新(例えば1つ減算)し、更新後の演出制御プロセスタイマ値に対応して演出制御パターンから終了コードが読み出されたときなどに、可変表示時間が経過したと判定すればよい。
ステップS521にて可変表示時間が経過していない場合には(ステップS521;No)、演出制御用CPU120は、例えば変動パターンに対応してステップS509で選択された演出制御パターンにおける設定などに基づいて、飾り図柄の可変表示動作を含めた演出動作制御(リーチ演出、バトル演出なども含む)を行ってから(ステップS522)、可変表示中演出処理を終了する。ステップS522では、例えば、演出制御パターンなどから読み出した演出制御実行データ(例えば表示制御データなど)に応じて、所定の演出態様による演出(リーチ演出なども含む。)を実行するために、各種指令を作成して表示制御部123などに対して伝送させる。
一方、可変表示時間が経過した場合には(ステップS521;Yes)、演出制御用CPU120は、主基板11から伝送される図柄確定コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップS530)。このとき、図柄確定コマンドの受信がなければ(ステップS530;No)、可変表示中演出処理を終了する。なお、可変表示時間が経過した後、図柄確定コマンドを受信することなく所定時間が経過した場合には、図柄確定コマンドを正常に受信できなかったことに対応して、所定のエラー処理が実行されるようにしてもよい。
ステップS529にて図柄確定コマンドの受信があった場合には(ステップS530;Yes)、演出制御用CPU120は、例えば表示制御部123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送させることといった、飾り図柄の可変表示において表示結果となる最終停止図柄(確定飾り図柄)を導出表示させる制御を行う(ステップS538)。その後、演出制御用CPU120は、RAM122の所定領域(例えば演出制御カウンタ設定部)に設けられた潜伏カウンタのカウント値を1つ減らし(ステップS532)、潜伏カウンタのカウント値が「0」になったかを判定する(ステップS533)。潜伏カウンタは、潜伏モード中に実行可能な可変表示の回数をカウントするものである。
潜伏カウンタのカウント値が「0」になった場合(ステップS533;Yes)、潜伏フラグをオフ状態にする(ステップS534)。ステップS534の後、又は、潜伏カウンタのカウント値が「0」でない場合(ステップS533;No)、今回の可変表示の表示結果が「大当り」であるか否かを可変表示結果通知コマンドなどに基づいて判定し(ステップS535)、可変表示の表示結果が「大当り」の場合(ステップS535;Yes)、この「大当り」の大当り種別が「5R(確変)」又は「5R(非確変)」であるかを可変表示結果通知コマンドなどに基づいて判定する(ステップS536)。
大当り種別が「5R(確変)」又は「5R(非確変)」である場合(ステップS536;Yes)、潜伏フラグをオン状態とし(ステップS537)、潜伏カウンタにカウント初期値として「30」を設定する(ステップS538)。大当り種別が「5R(確変)」及び「5R(非確変)」でない場合(ステップS536;No)、潜伏フラグをオフ状態とする(ステップS539)。潜伏カウンタにカウント初期値として「30」が設定されるので、ここでは、潜伏モードにおいて実行可能な可変表示の上限回数が30回になる。
可変表示の表示結果が「大当り」でない場合(ステップS535;No)、ステップS538、ステップS539の処理のあと、演出制御用CPU120は、当り開始指定コマンド受信待ち時間として予め定められた一定時間を設定する(ステップS540)。そして、演出プロセスフラグの値を特図当り待ち処理に対応した値である“3”に更新してから(ステップS541)、可変表示中演出処理を終了する。
上記一連の処理によって飾り図柄の可変表示などが実行されることになる。ここで、画像表示装置5の表示領域に表示される画像の例を図26から図29に示す。各画像において、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける矢印は、飾り図柄が可変表示中であることを示す。また、始動入賞記憶表示エリア5Hにおける実線の丸印は保留表示図柄であり、点線の丸印は、実際には表示されていない保留表示図柄を仮想的に表す。
各図に示すように、保留表示図柄は、始動入賞記憶表示エリア5Hの左側の領域5HA及び右側の領域5HBにそれぞれ表示され、領域5HAに表示された保留表示図柄の数によって、第1特図保留記憶数を表示し(図26では、第1特図保留記憶数は3つである)、領域5HBに表示された保留表示図柄の数によって、第2特図保留記憶数を表示する(図26では、第2特図保留記憶数は「0」である)。また、保留表示図柄は、各領域で左詰めで表示される。例えば、図26の状態から第1特図を用いた可変表示が実行されると、領域5HBに表示された保留表示図柄のうち、右側の保留表示図柄が消去される。
図26に5R先読み演出が実行された画像(通常モードにおける画像)を示す。図26のように、5R先読み演出は、先読みターゲットの可変表示に対応する保留表示図柄(ここでは、領域5HAに表示された最も右側の保留表示図柄)内に、「5」を表示することによって実行される。なお、図26の状態から第1特図を用いた可変表示が実行されると、領域5HAに表示された保留表示図柄のうち、最も右側の保留表示図柄が消去され、領域5HAに表示された真ん中の保留表示図柄内に、「5」が表示される。これによって、保留記憶の消化があっても、先読みターゲットの可変表示に対応する保留表示図柄内に、「5」を表示することができ、遊技者は先読みターゲットの可変表示を容易に把握できる。
図27に15R先読み演出が実行された画像(通常モードにおける画像)を示す。図27のように、15R先読み演出は、先読みターゲットの可変表示に対応する保留表示図柄(ここでは、領域5HAに表示された最も右側の保留表示図柄)内に、「15」を表示することによって実行される。なお、図27の状態から第2特図を用いた可変表示が実行されると、領域5HAに表示された保留表示図柄のうち、最も右側の保留表示図柄が消去され、領域5HAに表示された真ん中の保留表示図柄内に、「15」が表示される。これによって、保留記憶の消化があっても、先読みターゲットの可変表示に対応する保留表示図柄内に、「15」を表示することができ、遊技者は先読みターゲットの可変表示を容易に把握できる。
図28にバトルモードのときの可変表示の画像を示す。図28のように、バトルモードでは、画像の背景が通常モードとは異なる。これによって、現在の遊技状態が高確高ベースであることが遊技者に報知される。また、図29に潜伏モードのときの可変表示の画像を示す。図29のように、潜伏モードでは、画像の背景が通常モード及びバトルモードとは異なる。潜伏モードは、5R大当り状態が終了してから30回の可変表示が終了するまで(又は、次回の大当り遊技状態まで)、続行される。潜伏モードでは、現在が確変状態になっているか否かが画像表示装置5の表示領域に表示された画像から分からないようになっている。
この実施の形態では、上記の構成によって、始動入賞が発生したときに、特定遊技状態(ここでは、大当り遊技状態)に制御するか否かと、特定遊技状態に制御する場合に遊技者にとっての有利度が異なる複数種の特定遊技状態のいずれに制御するか(ここでは、大当り種別)と、を決定するために用いる決定用情報(ここでは、乱数値MR1及びMR2)を抽出する抽出手段と、始動入賞が発生したにもかかわらず未だ開始されていない特別図柄や可変表示の可変表示について、抽出手段が抽出した決定用情報を所定の上限数の範囲内で保留記憶する保留記憶手段(ここでは、第1及び第2特図保留記憶部)と、前記の可変表示を開始するときに、当該開始する可変表示の決定用情報を保留記憶手段から読み出し、読み出した決定用情報に基づいて、特定遊技状態に制御するか否かと、特定遊技状態に制御する場合に複数種の特定遊技状態のいずれに制御するかと、を決定する決定手段と、前記決定手段による決定前に、前記決定用情報を用いて、前記特定遊技状態に制御されるか否かと、前記複数種の特定遊技状態のいずれに制御されるかと、を判定する判定手段と、前記判定手段の判定結果に基づいて、当該判定結果の対象となる前記決定用情報の前記識別情報の可変表示が開始される前に、前記複数種の特定遊技状態のいずれかに制御される可能性を予告する予告演出(ここでは、先読み演出)を実行する予告演出実行手段と、特定遊技状態に制御された後に、決定手段が特定遊技状態に制御すると決定する割合が通常状態よりも高い特別遊技状態(例えば、確変状態など)に制御可能な特別遊技状態制御手段と、が構成される。
ここで、上記の実施形態では、15R大当り遊技状態は、15R(確変)大当り遊技状態を含むため、特別遊技状態制御手段が特別遊技状態(ここでは、確変状態)に制御することを開始する可能性がある第1の特定遊技状態の一例となる。5R大当り遊技状態は、5R(非確変)大当り遊技状態を含むため、特別遊技状態制御手段が特別遊技状態に制御することを開始しない可能性がある第2の特定遊技状態の一例となる。
そして、前記の予告演出実行手段は、第1の特定遊技状態に制御する可能性を予告する第1の予告演出(ここでは、15R先読み演出)と、第2の特定遊技状態に制御する可能性を予告する第2の予告演出(ここでは、5R先読み演出)と、を実行可能であり、特別遊技状態を含む所定の遊技状態(ここでは、高確高ベース状態)に制御されているときには(パチンコ遊技機1が所定の遊技状態になっているときには)、第2の予告演出を第1の予告演出よりも高い割合で実行し、特別遊技状態を含む所定の遊技状態に制御されていないときには(パチンコ遊技機1が所定の遊技状態になっていないときには)、第1の予告演出を第2の予告演出よりも高い割合で実行するようになっている。
遊技者は、確変状態に制御されているときには確変状態が終了してしまうこと(つまり、5R先読み演出が実行されること)に注目し、確変状態に制御されていないときには確変状態が開始されること(つまり、15R先読み演出が実行されること)に注目すると考えられる。本実施形態によれば、確変状態を含む高確高ベース状態に制御されているときには5R先読み演出が実行されやすく、確変状態を含む高確高ベース状態に制御されていないときには15R先読み演出が実行されやすいので、遊技者が注目する予告演出を効果的に実行することができ、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、この実施の形態のように、第1の特定遊技状態(ここでは、15R大当り遊技状態)を、特別遊技状態制御手段が特別遊技状態(ここでは、確変状態)に制御することを開始する可能性が開始しない可能性よりも高いものとし、第2の特定遊技状態(ここでは、5R大当り遊技状態)を、特別遊技状態制御手段が特別遊技状態に制御することを開始しない可能性が開始する可能性よりも高いものとすると、遊技者は、より、どちらの予告演出(ここでは、先読み演出)が実行されるかを注目する。本実施形態によれば、確変状態を含む高確高ベース状態に制御されているときには5R先読み演出が実行されやすく、確変状態を含む高確高ベース状態に制御されていないときには15R先読み演出が実行されやすいので、遊技者が注目する予告演出をより効果的に実行することができ、遊技の興趣をより向上させることができる。
また、本実施形態では、上記の構成によって、15R大当り遊技状態における有利度が、5R大当り遊技状態における有利度よりも高くなるようになっているので(ここでは、15Rと5Rの違い)、遊技者の注目する先読み演出を効果的に実行することで遊技の興趣を向上させることができる。15R大当り遊技状態における有利度が、5R大当り遊技状態における有利度よりも高いと、確変状態を含む高確高ベース状態に制御されているときには、5R大当り遊技状態に制御されることを遊技者は望まないので、遊技者は5R先読み演出に注目するからである。なお、有利度は、例えば、その後に特別遊技状態に制御される割合であってもよい。有利度が高い場合には、特別遊技状態に制御される割合が高くなる。第1の特定遊技状態の後に特別遊技状態に制御される割合が、第2の特定遊技状態の後に特別遊技状態に制御される割合よりも高くなるようにすることで、第1の特定遊技状態における有利度が、第2の特定遊技状態における有利度よりも高くなるようにするとよい。なお、このような場合には、第1の特定遊技状態と第2の特定遊技状態のラウンド遊技のラウンド数は同じであってもよい。
また、高確高ベース状態に制御されているときに15R大当り遊技状態に制御されて確変状態に制御されること(つまり、15R先読み演出が実行されること)よりも、高確高ベース状態に制御されていないときに5R大当り遊技状態に制御されること(つまり、5R先読み演出が実行されること)の方が遊技者にとって好ましく無い。本実施形態では、上記の構成によって、予告演出実行手段は、高確高ベース状態に制御されているときに15R先読み演出を実行する実行割合が、高確高ベース状態に制御されていないときに5R先読み演出を実行する実行割合よりも高くなるように、先読み演出を実行するので、実行されることを遊技者が望まない5R先読み演出の、高確高ベース状態中の実行割合を低くすることで、5R先読み演出が実行されたときに遊技者が落胆するといった機会を少なくすることができるので、遊技の興趣が向上する。
また、本実施形態では、可変表示の実行期間が短い時短状態に制御されることがあり、先読み演出は、保留記憶の保留表示の表示態様を変更することによって行うので、本実施形態では、保留表示の部分で先読み演出を実行することができるので、可変表示の実行時間が短くなったとしても、演出が煩雑になることが防止され、遊技者がどこに注目すれば分かりやすく、遊技の興趣が向上する。
また、本実施形態では、高確高ベース状態のときに、画像表示装置5の表示領域に表示される画像の背景を変更することなどにより、高確高ベース状態に制御されていることを報知する。高確高ベース状態に制御されていることを報知すると、遊技者は、現在が確変状態になっていることを認識するので、5R先読み演出が実行されて、確変状態が終了してしまうことに注目する。本実施形態では、高確高ベース状態のときに5R先読み予告が実行されやすくなっているので、遊技者が注目する先読み演出を効果的に実行することができ、遊技の興趣を向上させることができる。
この発明は、上記実施の形態などに限定されず、上記実施の形態などについて様々な変形及び応用が可能である。例えばパチンコ遊技機1は、上記実施の形態で示した全ての技術的特徴を備えるものでなくてもよく、従来技術における少なくとも1つの課題を解決できるように、上記実施の形態で説明した一部の構成を備えたものであってもよい。以下に上記実施の形態の変形例を例示するが、各変形例は適宜組み合わせることができる。
(変形例1)
先読み演出は、15R大当り遊技状態、5R大当り遊技状態などの複数種の特定遊技状態のいずれかに制御される可能性を予告する予告演出であればよく、その演出態様はどのようなものであってもよい。例えば、先読み演出は、先読みターゲットの可変表示よりも前に実行される1以上の可変表示において、所定の画像を表示するなどして、複数種の特定遊技状態のいずれかに制御される可能性を予告するものであってもよい。また、先読み演出は、例えば、図示しない可動部材を動作させることによって実行されるものであってもよい。例えば、パチンコ遊技機1の所定箇所に移動可能に設けられた可動部材を、画像表示装置5の表示領域に進出させ、当該表示領域の少なくとも一部を覆わせるような演出を、先読み演出の一態様としてもよい。また、先読み演出は、上記画像表示や可動部材などに加えて又は代えて、スピーカ8L、8R及び遊技効果ランプ9や装飾用LEDといった演出用の電気部品による効果音の出力や発光体の点灯を行うものであってもよい。
(変形例2)
例えば、15R(確変)大当り遊技状態における15回(15R)のラウンド遊技を全て通常開放ラウンド(長期開放ラウンド)とする一方、15R(非確変)大当り遊技状態における15回のラウンド遊技のうち、最初の2回(2R(ラウンド))のラウンド遊技を通常開放ラウンド(長期開放ラウンド)とし、3回目から15回目まで(3R〜15R)のラウンド遊技を通常開放ラウンドよりも特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態(大入賞口を開放状態)とする上限時間が短い(例えば0.5秒など)短期開放ラウンドとしてもよい(図30参照)。このように、同じ大当り遊技状態であっても、大当り遊技状態中の有利度が異なる複数の大当り遊技状態(特定遊技状態)を用意することにより、遊技者は、大当り遊技状態がどのようなものになるか興味を持つので遊技の興趣が向上する。また、このときに、最初の2回のラウンド遊技が終了する前に、現在の大当り遊技状態が、15R(確変)大当り遊技状態であるか15R(非確変)大当り遊技状態であるか(つまり、その後の遊技状態が確変状態になるか否か)を報知するような演出を実行しもてよい。
(変形例3)
上記変形例では、実行されるラウンド遊技(大入賞口の開放時間など)によって、15R大当り遊技状態が、15R(非確変)大当り遊技状態であるか、15R(確変)大当り遊技状態であるか、を大当り遊技状態に制御されている期間中に遊技者に報知可能としている(なお、このような報知は、画像表示装置5の表示領域に表示される画像、可動部材、効果音の出力、発光体の点灯などによって報知されてもよい。)。このようにして、大当り遊技状態中などの特定遊技状態中において、現在の大当り遊技状態が、その後に確変状態などの特別遊技状態に制御されるものであるか否かを報知してもよい。また、始動入賞判定結果がその後に特別遊技状態に制御される大当りであるか否か(例えば、15R(確変)大当り又は15R(非確変)大当りのいずれであるか)に応じて予告演出(例えば、15R先読み演出)の実行割合を変えるようにしてもよい。この場合、例えば、図31のような決定割合で先読み演出の実行内容を決定してもよい。具体的には、図31(A)の先読み演出決定テーブルDを、図22(A)の先読み演出決定テーブルAの代わりに参照し、図31(B)の先読み演出決定テーブルEを、図22(B)の先読み演出決定テーブルBの代わりに参照することによって、図31に示すように、始動入賞判定結果がその後に確変状態(又は特別遊技状態)に制御される大当り(例えば、15R(確変)大当り)である場合の方が、始動入賞判定結果がその後に確変状態に制御されない大当り(例えば、15R(非確変)大当り)である場合よりも高い割合で先読み演出を実行するようにしてもよい。このように、15R先読み演出が実行された場合には、15R(確変)大当り遊技状態よりも15R(非確変)大当り遊技状態が実行され難いので、15R先読み演出が実行されたときに15R(非確変)大当り遊技状態が実行されたことによる遊技者の落胆を少なくすることができ、遊技の興趣が向上する。なお、このような変形は、5R先読み演出や5R大当り遊技状態に適用してもよい。
(変形例4)
さらに、図32(A)の先読み演出決定テーブルFを、図22(A)の先読み演出決定テーブルAの代わりに参照し、図32(B)の先読み演出決定テーブルGを、図22(B)の先読み演出決定テーブルBの代わりに参照することによって、5R先読み演出が実行されたときに、15R大当り遊技状態に制御されることがあってもよい。15R先読み演出が実行されたときに、5R大当り遊技状態に制御されることがあってもよい。このように、先読み演出などの予告演出の種類と、大当り遊技状態などの特定遊技状態の種類と、が異なる場合があってもよい。これによって、予告演出の実行バリエーションが増えるので、遊技の興趣が向上する。特に、有利度の低い特定遊技状態のものに対する予告演出(例えば、5R先読み演出)が実行されたあとに、有利度の高い特定遊技状態(例えば、15R大当り遊技状態)を実行可能とするによって、遊技者はお得感を感じることができ、遊技の興趣が向上する。
(変形例5)
所定の遊技状態としての高確高ベース状態に制御されているときには、5R先読み演出などの第2の予告演出を15R先読み演出などの第1の予告演出よりも高い割合で実行し、所定の遊技状態としての高確高ベース状態に制御されていないときには、第1の予告演出を第2の予告演出よりも高い割合で実行する場合における、前記所定の遊技状態は、確変状態などの特別遊技状態を含む遊技状態(パチンコ遊技機1の遊技状態)であればよく、特別遊技状態そのものであってもよい。パチンコ遊技機1は、特別遊技状態を含む前記所定の遊技状態に制御する所定遊技状態制御手段(この場合、所定遊技状態制御手段は、適宜、特別遊技状態に制御する特別遊技状態制御手段を含む)を有すればよい。また、上記のように、所定の遊技状態を、遊技者に現在の遊技状態が少なくとも特別遊技状態に制御されていることを報知する遊技状態としてもよい。このような場合には、遊技者は、特に5R先読み演出などの第2の予告演出の実行(つまり、特別遊技状態の終了)に注目するので、上記のような割合で予告演出を実行することにより、遊技者が注目する予告演出を効果的に実行することができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(変形例6)
上記実施形態のように、15R先読み演出など予告演出の実行内容の決定割合を、始動入賞判定結果が、15R(非確変)大当り遊技状態であるか、15R(確変)大当り遊技状態であるかに関わらず(つまり、特定遊技状態が特別遊技状態を開始させるものであるか否かに関わらず)同じにする場合には、主基板11から演出制御基板12に伝送される上記コマンド2及び3、コマンド4及び5は共通としてもよい。例えば、15R大当りを通知するコマンドと、5R大当りを通知するコマンドと、を用意すればよい。
(変形例7)
時短状態は、所定回数(例えば、100回)の可変表示が実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたことのうち、いずれか一方の時短終了条件が先に成立するまで、継続するように制御されるのではなく、次回の大当り遊技状態が開始されたことによってのみ終了してもよい。この場合、時短回数カウンタなどは不要である。また、確変状態は、所定回数(例えば、100回)の可変表示が実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたことのうち、いずれか一方の終了条件が先に成立するまで、継続するように制御されるようにしてもよい。この場合、時短回数カウンタと同様の確変回数カウンタを用意するとよい。
(変形例8)
上記の実施形態は、保留表示図柄の表示を一度行ってから先読み演出を実行していたが、先読み演出と保留表示図柄の表示とを同時に行うようにしてもよい。例えば、図21のステップS161のステップS658において図18のステップS683の処理も行うようにし、先読み演出の実行がない場合には、そのまま保留表示図柄の表示を行い、先読み演出の実行がある場合には、実行する先読み演出に応じた数字(「5」又は「15」)を含む保留表示図柄の表示を行うようにしてもよい。
(変形例9)
特図可変表示結果などが「5R大当り」になったときに、潜伏フラグをオン状態にする処理は、確定飾り図柄の導出時ではなく、その後の5R大当り遊技状態の実行時又は終了時に行われても良い。
(変形例10)
また、先読み演出は、低ベース状態(時短状態でない状態)のときに発生した新たな始動入賞が第1始動入賞であるとき(先読みターゲットの可変表示が第1特図によるものである場合)に実行内容を決定するようにしてもよい。
(変形例11)
低ベース状態時には、第1と第2のうち第1始動入賞に基づく可変表示のみを先読みターゲットとし、高ベース状態時には、第1と第2のうち第2始動入賞に基づく可変表示のみを先読みターゲットとするようにしてもよい。第2特図の可変表示が、第1特図の可変表示よりも優先して消化される場合、高ベース中には、第2始動入賞口に遊技球を容易に進入させて、優先的に実行される第2特図の可変表示を実行し続けることが可能になる。仮に、高ベース中にて第1特図の可変表示を先読みターゲットとする先読み予告を実行すると、例えば可変表示結果が「大当り」となる保留データなどを保持した状態で、第2特図の可変表示を多数回にわたり容易に繰り返し実行することができる。このとき、第2特図の可変表示における可変表示結果が「大当り」になれば、先読み予告による先読みターゲットとなっている第1特図の可変表示における可変表示結果が「大当り」になることもあわせて、遊技状態を繰り返し大当り遊技状態とすることが可能になり、パチンコ遊技機1の射幸性が著しく高められるおそれがある。また、仮に、高ベース中にて第1特図の可変表示を予告対象とする先読み予告を実行すると、この先読み予告により可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを認識した遊技者は、第2始動入賞口に遊技球を繰り返し進入させて第2特図の可変表示を繰り返し実行するか、第2始動入賞口に遊技球を進入させずに第1特図を用いた特図ゲームを実行するかを、自己の技量により選択することができる。そのため、可変表示結果が「大当り」となり大当り遊技状態へと制御されるタイミングが、遊技者の技量によって大きく変化させられるおそれがある。そこで、この変形例11のように、高ベース中には、第1始動入賞の発生に基づく先読み予告の実行を制限する先読み制限条件を成立させる。これにより、第1特図の可変表示に対応して可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを遊技者が認識できないようにして、健全な遊技性を確保することができる。なお、遊技状態が大当り遊技状態であるときにも、その大当り遊技状態が終了した後には高ベースとなる高開放制御が行われることから、同様に先読み制限条件を成立させるとよい。
(変形例12)
第1特図保留記憶部といったRAM102の所定領域に記憶されている保留データと、第2特図保留記憶部といったRAM102の所定領域に記憶されている保留データと、を保留データの記憶順で使用して特図ゲームを行うようにしてもよい。この場合、例えば、保留情報や保留データは、第1と第2の区別なく共通の保留番号(保留情報の格納順序を表す番号でもあり、例えば、「1」から「8」)に対応させて保留情報バッファや保留記憶部に格納順に格納するようにする。この場合、保留表示も第1特図と第2特図とで分けなくてよい。
(変形例13)
これらの他にも、パチンコ遊技機1といった遊技機の装置構成、データ構成、フローチャートで示した処理、所定の入賞装置に進入した遊技球の個数に対応して異なる遊技価値を付与するための遊技制御または演出制御を含めた各種の制御内容などは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更及び修正が可能である。
(変形例14)
パチンコ遊技機1は、遊技者に賞球となる遊技球が払い出され、払い出された遊技球(貸し球の場合もある)を遊技領域に発射して遊技が行われる遊技機であってもよいし、遊技に使用するための得点が付与されて、この得点を使用してパチンコ遊技機1の内部に封入された遊技球を遊技領域に打ち込んで遊技が行われる遊技機であってもよい。すなわち、遊技領域に設けられた始動領域を遊技媒体が通過したことに基づいて、各々が識別可能な複数種類の識別情報の可変表示を行い表示結果を導出する可変表示手段に予め定められた特定表示結果が導出されたときに、遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御する遊技機において、所定の遊技に用いられる得点が0でないときに、この得点を使用して遊技機内に封入された遊技媒体を遊技領域に打ち込んで遊技が行われ、遊技媒体の打ち込みに応じて得点が減算され、遊技領域に設けられた入賞領域を遊技媒体が通過(進入)することに応じて得点を加算する遊技機にも本発明を適用できる。こうした遊技機は、得点の加算に使用可能な遊技用価値の大きさを特定可能な情報が記録された遊技用記録媒体を挿入するための遊技用記録媒体挿入口と、遊技用記録媒体挿入口に挿入された遊技用記録媒体の記録情報を読み出す遊技用記録媒体処理手段を備えてもよい。
(変形例15)
第1又は第2始動口入賞指定コマンドのつぎに、入賞時判定結果指定コマンドが送信され、第1又は第2保留記憶数通知コマンドが最後に送信されるものとされている場合などには、第1又は第2始動口入賞指定コマンドの受信後、予め定められた受信待ち時間が経過するより前に、保留記憶数通知コマンドを演出制御基板12側で受信できた場合には、始動口入賞指定コマンドに対応するコマンドとして正常な受信期間内に受信できたものとなる。一方、受信待ち時間が経過してから保留記憶数通知コマンドを受信した場合や、経過時間の計測が行われていないのに保留記憶数通知コマンドを受信した場合には、正常な受信期間内に受信できなかったとして、あるいは、始動口入賞指定コマンド、入賞時判定結果指定コマンドが欠落しているとして、コマンドの受信時点における特図保留記憶数と保留情報の記憶数の相違は矛盾(不整合)となり得る。入賞時判定結果指定コマンドは、第1又は第2始動口入賞指定コマンドそれぞれに含まれてもよい(上記実施形態などでも同様。)。
このように、主基板11から演出制御基板12に伝送される第1又は第2保留記憶数通知コマンドが通知する保留記憶数と、第1又は第2保留情報バッファに格納された保留情報の記憶数が不整合である場合がある。例えば、第1保留記憶数通知コマンドで通知された第1特図保留記憶数よりも保留表示番号の方が大きな値になっており、主基板11から通知された第1特図保留記憶数が第1保留情報バッファの記憶内容から特定される保留情報の数と矛盾(不整合)する場合がある。なお、飾り図柄の可変表示が開始されるときには各保留情報のシフトが行われることから、保留記憶数通知コマンドで通知された保留記憶数よりも保留情報の記憶数が小さくなっても直ちに矛盾(不整合)とはならない。ただし、コマンドの受信時点における特図保留記憶数と保留情報の記憶数の相違は矛盾(不整合)となり得る。
演出制御用CPU120は、図18のコマンド解析処理などにおいて、始動入賞の発生に基づく受信コマンド(始動口入賞指定コマンド、入賞時判定結果指定コマンド、保留記憶数通知コマンド)の順序と内容をチェックし、各コマンドが正常に受信できたか否か(例えば、各コマンドの少なくとも1つが正常に受信できないかなど)を判定するとよい。この判定処理では、例えば始動口入賞指定コマンドと保留記憶数通知コマンドの受信が順番通りであるか否か、いずれも欠落なく受信できたか否か、受信コマンドの内容に矛盾(不整合)がないか(特図保留記憶数と保留情報の記憶数の相違は矛盾(不整合)となりうるか)などの確認を行い、いずれか1つでも否定された場合には、正常に受信できなかったと判定すればよい。
具体的な一例として、第1保留情報バッファにおける保留表示番号「2」の格納領域に保留情報が格納されており、第1特図保留記憶数が「1」であることを通知する第1保留記憶数通知コマンドが受信された場合には、第1保留情報バッファの保留情報の記憶数と、第1保留記憶数通知コマンドにより通知された第1特図保留記憶数との相違が許容されない場合であるとして、保留記憶数通知コマンドの内容に矛盾(不整合)があると判断すればよい。
各コマンドの受信が順番通りであること、いずれも欠落なく受信できたこと、受信コマンドの内容に矛盾(不整合)がないことのうち、いずれか1つでも否定された場合に異常が発生したと判定するものに限定されず、例えばいずれか2つが否定された場合に異常が発生したと判定するようにしてもよい。あるいは、すべてが否定された場合に異常が発生したと判定するようにしてもよい。演出制御用CPU120は、各コマンドを正常に受信できなかった場合には、異常が発生したとして、図21の先読み演出設定処理を行わないようにしてもよい。なお、演出制御用CPU120は、異常が発生したと判定した時点で、第1保留情報バッファ及び第2保留情報バッファに記憶されている保留情報全てにフラグを立てるなどしてチェックを入れ、これら保留情報が全て消化されるまでの期間において、図21の先読み演出設定処理を行わないようにしてもよい。
上記で例示したように、パチンコ遊技機1において、可変表示手段は、始動領域のうち第1始動領域(例えば普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口など)を遊技媒体が通過したことに基づいて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(例えば第1特図となる特別図柄など)の可変表示を行い表示結果を導出する第1可変表示手段(例えば第1特別図柄表示装置4Aなど)と、始動領域のうち第2始動領域(例えば普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口など)を遊技媒体が通過したことに基づいて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(例えば第2特図となる特別図柄など)の可変表示を行い表示結果を導出する第2可変表示手段(例えば第2特別図柄表示装置4Bなど)と、を含み(なお、可変表示手段や、始動領域は、1つであってもよい。以下、同じ。)、さらにパチンコ遊技機1は、少なくとも保留記憶手段を含み、第1可変表示手段及び第2可変表示手段を制御し、遊技の進行を制御する遊技制御手段(例えば主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100など)と、少なくとも予告演出実行手段(例えば、先読み演出を実行する手段)を含み、前記遊技制御手段からの情報(例えば演出制御コマンドなど)に基づいて前記可変表示手段における可変表示に対応した演出(例えば飾り図柄の可変表示など)を実行する演出装置(例えば画像表示装置5など)を制御する演出制御手段(例えば演出制御基板12に搭載された演出制御用CPU120など)とを備え、前記遊技制御手段は、前記保留記憶手段が記憶する決定用情報が増加したことを認識可能に保留記憶情報(例えば第1保留記憶数通知コマンド、第2保留記憶数通知コマンドなど)を送信する保留記憶情報送信手段(例えばコマンドの送信設定や送信処理を行うCPU103など)と、前記判定手段の判定結果を示す判定結果情報(例えば、入賞時判定結果指定コマンドなど)を送信する判定結果情報送信手段(例えば入賞時判定結果指定コマンドの送信設定や送信処理を行うCPU103など)とを含み、前記予告演出実行手段は、判定結果情報送信手段が送信した判定結果に基づいて予告演出を実行可能であり、前記演出制御手段は、前記始動領域のうち前記第1始動領域と前記第2始動領域のいずれを遊技媒体が通過したことに基づき決定用情報が増加したかを特定可能な保留記憶情報を正常に受信することができなかった場合(例えば、上記説明参照)に、前記予告演出実行手段が予告演出を実行することを制限(例えば、禁止)する演出制限手段(例えば、上記説明参照)を含んでもよい。このような構成によって、コマンド異常があった場合には、予告演出(例えば、先読み演出)の実行が制限されるので、間違った予告演出が実行されにくくなり(又は実行されなくなり)、遊技者の予告演出への信頼感が向上し、遊技の興趣が向上する。
また、上記で例示したように、演出制限手段は、保留記憶情報送信手段により送信される保留記憶情報に基づいて、保留記憶手段が記憶する決定用情報に対応する対応情報(例えば、保留情報)を所定の記憶手段(RAM122の第1保留情報バッファ及び第2保留情報バッファなど)に格納しておき、前記所定の記憶手段に格納された対応情報及び保留記憶手段に格納された決定用情報は、これらに対応する可変表示が実行されたときに消化され、演出制限手段は、保留記憶情報を正常に受信することができなかったときに前記所定の記憶手段に格納された対応情報がすべて消化されるまで、前記予告演出実行手段が予告演出を実行することを制限するようにするとよい。これによって、適切な期間において、予告演出(例えば、先読み演出)の実行が制限されるので、遊技者の予告演出への信頼感が向上し、遊技の興趣が向上する。
(変形例16)
上記実施の形態では、5R大当り遊技状態後の遊技状態が時短状態になることはないが、高ベース中や高確中に実行された可変表示の特図可変表示結果が「5R大当り」になった場合の5R大当り遊技状態の後の遊技状態を、少なくとも時短状態を含むものとしてもよい。例えば、CPU103は、高ベース中や高確中に実行された可変表示の特図可変表示結果が「5R大当り」になった場合には、5R大当り遊技状態後について時短フラグをオン状態とればよい。なお、遊技状態を時短状態とするのでは、「5R(確変)大当り」又は「5R(非確変)大当り」の少なくとも一方についてであればよい。これによって、高ベース中や高確中に5R大当りになって時短状態に制御されないことによる遊技者の落胆を無くすことができる。
(変形例17)
上記実施の形態では、バトル演出A及びバトル演出Bが実行された場合の可変表示の表示結果は、「5R(確変)大当り」、「15R(確変)大当り」、「5R(非確変)大当り」、「15R(非確変)大当り」のいずれにもなる可能性があるが、例えば、バトル演出Bが実行された場合、バトル演出Bに登場する2つのキャラクターのうちの一方のキャラクター(例えば、味方のキャラクター)が勝てば、可変表示の表示結果が「15R(確変)大当り」になり、他方のキャラクター(例えば、敵方のキャラクター)が勝てば、可変表示の表示結果が「15R(非確変)大当り」になるようにしてもよい。そして、バトル演出Aが実行された場合、バトル演出Aに登場する2つのキャラクターのうちの一方のキャラクター(例えば、味方のキャラクター)が勝てば、可変表示の表示結果が「5R(確変)大当り」になり、他方のキャラクター(例えば、敵方のキャラクター)が勝てば、可変表示の表示結果が「5R(非確変)大当り」になるようにしてもよい。このように、可変表示中においてどのような演出が実行されるかで、特別遊技状態制御手段が特別遊技状態に制御することを開始する可能性がある第1の特定遊技状態(15R大当り遊技状態)と、特別遊技状態制御手段が特別遊技状態に制御することを開始する可能性がある第2の特定遊技状態(5R大当り遊技状態)と、のいずれかに制御されるかを分けても良い。そして、このような場合、予告演出の一例である先読み演出は、どちらのバトル演出が実行されるかを、例えば、先読みターゲットの可変表示についての保留表示図柄内に「A」を表示すること(バトル演出Aが実行される場合)又は「B」を表示すること(バトル演出Bが実行される場合)によって、予告するものであってもよい。このように、予告演出は、バトル演出Aが実行されること又はバトル演出Bが実行されることを予告することで(つまり、どのようなリーチ演出が実行されるかを予告することで)、第1の特定遊技状態(15R大当り遊技状態)と、第2の特定遊技状態(5R大当り遊技状態)と、のいずれかに制御されるかを予告してもよい。
(変形例18)
なお、リーチ成立時に停止表示されている飾り図柄(リーチ図柄)によって、その後の可変表示結果が「大当り」になった場合の大当り種別が予測できないように、リーチ図柄は全ての場合で共通としてもよい。例えば、リーチ図柄を「5R大当り」に対応する「2」、「4」、「6」、「8」のいずれかにし、例えば、大当り組合せの確定飾り図柄の導出表示時に、全ての飾り図柄を大当り種別に応じた大当り組合せの確定飾り図柄に差し替えて導出表示するようにすると良い。例えば、上記リーチ図柄を「4」とし、大当り組合せの確定飾り図柄が「7」である場合、飾り図柄「4」でリーチ成立後、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて所定の有効ライン上に「4」が揃いそうになった時点で、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの所定の有効ライン上に表示される飾り図柄を「7」に変更し、大当り組合せの確定飾り図柄として「7」を「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示させることによって、大当り組合せの確定飾り図柄として「7」を導出表示するようにしてもよい。また、変形例17のように、可変表示結果が「5R(確変)」又は「5R(非確変)」になるか、「15R(確変)」又は「15R(非確変)」になるかなど、大当り遊技状態がいずれであるか(第1の特定遊技状態、第2の特定遊技状態のいずれであるか、ラウンド数がいくつであるかなど)によって、リーチ演出(特にバトル演出)などの可変表示中の演出の態様を異ならせる場合であっても、共通の大当り遊技状態については、リーチ図柄を共通とすると良い。
また、再抽選演出などを実行して、最終的な確定飾り図柄を導出表示してもよい。再抽選演出では、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに所定の大当り組合せとなる飾り図柄を仮停止表示させた後に、例えば「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて同一の飾り図柄が揃った状態で再び変動させ、最終的を確定飾り図柄を停止表示(最終停止表示)させる。特に、大当り種別が「15R(確変)」や「15R(非確変)」のときには、リーチ図柄や、仮停止表示される飾り図柄を「5R大当り」に対応する飾り図柄(「2」、「4」、「6」、「8」)として、最終的に「15R(確変)」に対応する「7」の大当り組合せの確定飾り図柄や、最終的に「15R(非確変)」に対応する「1」、「3」、「5」の大当り組合せの確定飾り図柄などを導出表示してもよい。このようにすることで、リーチ図柄が「15R大当り」の大当り組合せの確定飾り図柄を構成する飾り図柄である場合に、実際には「5R大当り」になってしまうことによる遊技者の落胆を防止できる。
(変形例19)
確定特別図柄や、大当り組合せの確定飾り図柄は、大当り種別によらず共通としてもよい(例えば、全て「7」など)。また、大当り種別の一部について同じとしてもよい(例えば、「5R大当り」で共通、「15R大当り」で共通など)。
(変形例20)
また、上記実施の形態では、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における、15R先読み演出の実行割合と5R先読み演出の実行割合とを同じにしていたが、各実行割合を異なるものとしてもよい(例えば、図22(C)の先読み演出決定テーブルCの決定値の割合を変更する)。また、可変表示結果が「ハズレ」となる場合において、高確高ベース状態であるか否かによって、15R先読み演出の実行割合と5R先読み演出の実行割合とを異ならせても良い。具体的には、高確高ベース状態であるときには、5R先読み演出の実行割合を高くするようにし、高確高ベース状態でないときには、15R先読み演出の実行割合を高くするようにするとよい。この場合、特別遊技状態を含む所定の遊技状態(ここでは、高確高ベース状態)に制御されているときには、第2の予告演出(ここでは、5R先読み演出)を第1の予告演出(ここでは、15R先読み演出)よりもより高い割合で実行し、前記の所定の遊技状態に制御されていないときには、第1の予告演出を第2の予告演出よりもより高い割合で実行するようになり、遊技者が注目する予告演出をより効果的に実行することができ、遊技の興趣を向上させることができる。なお、この場合、例えば、高確高ベース状態であるときと、高確高ベース状態でないときとで決定割合が異なるテーブルを用意し、図21のステップS657で現在が高確高ベース状態であるか否かを判定して判定結果に応じたテーブルを参照することで実現される。