JP2013192795A - 褥瘡予防用具 - Google Patents

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Abstract

【課題】足の動きを拘束せず下腿から足部に渡り支持して除圧し、骨突出部の褥瘡を予防することができる、かつ着脱が容易で軽量な褥瘡予防用具を提供する。
【解決手段】下腿部に接する下腿支持部5、足底に接する足底支持部4、足の両側壁に接する側面保護部2及び固定具1より構成され、固定具を除くこれら構成体が伸縮性を有する素材の複数に区分した袋状体からなっており、その各々に流動性の良好なビーズ状体を充填したもので、特に下腿支持部と足底支持部へのビーズ状体充填方法を当該用具を着用時に床面と下腿から踵にかけての間に形成される凹部を充足するようにおよび足底凹部を充足するように充填したもので、特に踵に近い部位の充填密度を特定し、踵を少なくとも浮かせるようにした褥瘡予防用具である。
【選択図】図1

Description

本発明は、下肢部に装着し、足部の骨突出部の褥瘡を予防する用具に関するものである。
従来、足部の褥瘡予防用具は踵に焦点を当てたものが多く、側臥位時になった場合、下腿や足部の骨突出部の褥瘡をも予防するものは入手困難で、多くの介護や看護のなかではエアマットやポジショニングのためのクッションを使用することが多い。このような状況下では使用者の体位の変化などに追従しにくいため十分褥瘡の予防効果が得られない、介護士や看護師による確認や体位を変える作業等の頻度が高まり、効果的な看護等ができにくい問題点がある。また、看護において手術や処置などで一定の体位を長時間とらざるを得ない場合持続的な圧迫により褥瘡発生しやすい問題や重篤患者において治療が優先され、足部の除圧が疎かになりやすい問題もある。そのために、クッション材を入れた足首までの側壁を一体的に設けたもの(特許文献1)、アーチ形のクッション材で足首より上の部分を保護するもの(特許文献2)、踵を含め両くるぶしまでを覆い保護するもの(特許文献3)が示されている。また、発明者により、介護や看護または長期療養等における使用を前提として、下腿から足部に渡り臥床時の自然体になるように支持し、足の動きを拘束せず除圧することにより骨突出部の褥瘡を予防し、かつ着脱が容易で軽量な褥瘡予防用具が提供されている(特許文献4)。
特開2007−283009号 公報 特開2006−34410号 公報 特開2002−102275号 公報 特願2011−176911号
本発明では、下腿から足部に渡り支持するとともに足の動きを拘束せず除圧し、骨突出部の褥瘡を予防することができる、かつ着脱が容易で軽量な褥瘡予防用具を提供することに加え、踵を床面近傍もしくは床に僅かに接触する程度に保持することにより好適な褥瘡予防のための除圧構造とすること、着用する時の汎用性を改善することを目的とした。
本発明は、下腿部に接する下腿支持部、足底に接する足底支持部、足の両側壁に接する側面保護部及び固定具より構成される褥瘡予防用具として、固定具を除くこれら構成体が伸縮性を有する素材からなる複数に区分した袋状体を形成し、その各々に流動性の良好なビーズ状体を充填したものである。特に下腿支持部と足底支持部は、その各々にビーズ状体を当該用具着用時に床面と下腿から踵にかけての間に形成される凹部を充足するようにおよび足底凹部を充足するように充填したものである。これら複数に区分した袋状の構成体におけるビーズ状体の充填密度がふくらはぎと踵の間の凹部に位置する袋状体で最も高く、次いで足部の土踏まずの位置の袋状体の充填密度が高く、両端に向かうほど充填密度が低くなるように構成し、踵を常態として床面近傍あるいは僅かに接触するように保持するために、これら袋状体へのビーズ状体の充填密度を最大拡幅時の体積を基準として、ふくらはぎと踵の間の凹部に位置する袋状体と、次いで足部の土踏まずの位置の袋状体との充填密度比が1対0.5ないし1対0.8となるようにし、そして両端に向かうほど充填密度が低くなるように構成している。このようにすることにより、踵の押圧の大部分をふくらはぎと踵の間の凹部に位置する袋状体で受け、足部の土踏まずの位置の袋状体で支え、踵を床面近傍あるいは僅かに接触する状態にバランスよく保持することができるようになる。
特に、これら袋状体へのビーズ状体の充填密度をふくらはぎと踵の間の凹部に位置する袋状体で最大拡幅時の体積に対し0.70から0.80とすると好適で、これより低い場合は素材の伸縮性が勝り、踵部の押圧を分散するのに移動するビーズ状体の移動域が大きすぎ人により踵部が床面に当たるケースを生じる。また、これより大きい場合は、ビーズ状体の移動代が少なくなり踵部の押圧の分散が困難となる。
すなわち、当該予防用具を着用したときに、足部の骨突出部がビーズ状体が充填された袋状体に当たることにより、袋状体で伸縮性を考慮し制限された範囲にビーズが移動し、受ける骨突出部の押圧を分散するように作用する。すなわち袋状体内のビーズ状体が下腿の形状に沿って流動し、踵からふくらはぎの形状と床との間にできる空間を充足するようにして下腿部が保持され、踵から受ける圧力を均等に分散授受することができるので除圧効果が得られることになる。よって、褥瘡の発症の予防や軽減を図ることができるようになる。
各構成体はそれぞれ2分割またはそれ以上の領域に縫合や接着等の方法により区分された袋状部材をさらに縫合などにより接合し提供することができる。袋状体の素材としては、用具を洗濯して清潔に保つことができ蒸れにくく伸縮性を有するものであれば利用可能である。このようなものとしてポリエステルなど合成繊維製の吸汗速乾素材やニットやトリコットなどの布があるがこれに限るものではない。また、ビーズ状体としては、発泡スチロール製の粒径0.2ミリメートルから1ミリメートル以下の範囲のビーズが好ましく、それらを界面活性剤などで処理しビーズ同士の摩擦係数の低下や帯電防止を図ったものは流動性、復元力の点で特に好ましい。また、合成繊維製のこれら布と発泡スチロール製のビーズを併用することにより軽量化と洗濯容易性を図ることができる。
下腿支持部は、踵からふくらはぎに向けてその形状に沿って幅広になるように形成し、踵よりふくらはぎ最太部の間で袋状体を複数に区分し、各々にビーズ状体を踵に近いほど充填密度が高くなるよう充填すると、当該用具を装着し臥床した場合に踵からふくらはぎにかけて受ける押圧に応じ、素材の伸縮性により袋状体の容積の拡張性が増し、ビーズ状体の移動できる自由度が高くなるので、踵からふくらはぎ部の空間を埋めるようにしてなされる体圧の分散の均等性がより良好となる。
両側面保護部における略三日月状の袋状体は、下腿支持部と足底支持部のそれぞれの側端に合わせ接合し、それにより下腿支持部を底面としたときに略L字型を形成し足底支持部が立ち上がるようにしている。さらに直線状の袋状体を下腿支持部と足底支持部の両端を結ぶラインに連結し、当該用具全体が足部の形状に沿うように、少なくとも踵の形状に沿うような構造とし、しっかりと固定しつつ素材の伸縮性をも利用して着用時の足首や足指の適度な自由度が得られるようにしている。また、特にふくらはぎと踵の間の凹部に位置する袋状体において、踵に近い側の端部の長さが反対側の端部より短い略台形の場合は、この略三日月状の袋状体と連結したときに踵部に絞りを与えることができ踵部のフィット感が増す。
また、各々の側面保護部を、下腿支持部と足底支持部に略三日月形をした布状体を連結し、略三日月形をした布状体の他端と下腿支持部から足底支持部の両端を結ぶラインに直線状の連結体を連接し踵の形状に沿うような構造とすることもできる。このとき、布状体は伸縮性を有する布製であれば良く、また直線状の連結体は伸縮性のひも状、帯状、袋帯状等のものを利用できる。そして、各々の側面保護部に下腿支持部と足底支持部に略三日月形をした布状体を連結し、略三日月形をした布状体の他端と下腿支持部から足底支持部の両端を結ぶラインに直線状の連結体を連接し、それらに着脱可能なビーズ状体を充填した袋状体を取り付け踵の形状に沿うような構造とすることにより着用時の汎用性を高めることができる。
以上の構成体を足部に固定する固定具は、面ファスナーや、バックル、ボタンなどの留め具を備え、着用者の足のサイズや締め具合を調節可能で、かつ少なくとも側面保護具の直線袋状部を覆うようにして複数対、取り付けられることが直接固定具の圧力が皮膚にかかりにくく、人の足の種々のサイズに適応でき取り外しも容易であることから好ましい。
流動性の良いビーズ状体を充填した当該褥瘡予防用具は足の動きを拘束せず足部に馴染み易く、骨突出部に対し大きな除圧効果を発揮し、それら部位の褥瘡の発症の予防やそれを軽減させることが可能となった。また、足部に静止荷重が継続してかかる大きな手術時など着用者が足部を数時間動かすことできない場合などもビーズ状体の易動性により足部に沿う形状になり均等に体圧を受けることになるので長時間の除圧効果を得ることが可能であった。特に、ふくらはぎと踵の間の凹部に位置する袋状体と、次いで足部の土踏まずの位置の袋状体との充填密度比が1対0.5ないし1対0.8となるように、かつふくらはぎと踵の間の凹部に位置する袋状体で最大拡幅時の体積に対し0.70から0.80となるようにし、そして両端に向かうほど充填密度が低くなるように構成することにより、好適な褥瘡予防のための除圧構造とすることができ、着脱可能な側面保護部により着用時の汎用性を改善が図られた。取り付け位置を考慮した固定具により着脱が容易であり、かつ全体の素材を軽量で伸縮性があるものとすることにより着用者にほとんど負担をかけず、看護者にとっては、作業時間や作業工数減など作業性向上につながり、取扱い性に優れた褥瘡予防用具となっている。また、当該品に配色を施すことにより、着用者の注意を促し、看護者の作業管理をも行い易くなる効果も得られる。
使用の状態を示す側面図 使用の状態を示す平面図 各構成要素の展開図の例 褥瘡予防用具を上面から見た図
本発明は、図3及び4の展開図に示したように下腿部に接する下腿支持部5、足底に接する足底支持部4、足の両側壁に接する側面保護部及び固定具より構成されている。各構成要素は縫製あるいは接着剤、熱接着等により接合され、固定具は、複数本の先端に面ファスナーやバックル、ボタンなどの留め具を有し、足底支持部4、側面保護部3、下腿支持部5の側面と直線状の側面保護部2の接合部の外側に接合され、図1及び2に示したように当該予防具全体で下腿部から足底までを一体的に包み込むように装着することにより足部の骨突出部の保護を図ろうとするものである。
側面保護部における三日月状側面保護部3は、下腿支持部5と足底支持部4に連接され、さらに略三日月状をした袋状体または布状体の他端と下腿支持部から足底支持部の両端を結ぶラインに直線状側面保護部2を連接し、当該用具全体が踵の通常自然体である略L字の形状に沿うように形成させている。側面保護部は、布状体または直線状側面保護部を介して着脱可能な伸縮性のある布製の袋状体にビーズ状体を充填したものを取付け可能なものとすることができる。その他この部位についてはそれほど押圧を受ける度合いが大きくはないので一般のクッション性のある材料も利用可能である。これらの構造により足首をしっかりと固定しつつ着用時の足首や足指の適度な自由度が得られるようにしている。
固定具を除く各構成体は、ポリエステルなど合成繊維製の吸汗速乾素材やニットやトリコットなどの布など伸縮性を有する素材を用い、それぞれ構成部ごとに縫製あるいは接着などにより袋状体として、その各々に発泡スチロール製などの粒径0.2ミリメートルから1.0ミリメートルの流動性良好なビーズ状体を充填し、その後各構成部を複数の袋状体に縫製等により区分して製作することができる。また、複数の袋状体に区分しながらビーズ状体を順次充填していくこともできる。なお、ビーズ状体としては、発泡スチロール製の1ミリメートル以下のものが好ましく、それらを界面活性剤などで処理し個体同士の摩擦係数の低下や帯電防止を図ったビーズが流動性、復元力の点で特に好ましい。
以上の構成体を足部に固定する固定具1は、一般的に面ファスナーや、バックル、ボタンなどの留め具などを備えた布製のものが着用者の蒸れの点で好ましい。これにより着用者の足のサイズに対応し、締め具合を調節できるので負担なく、また着脱の容易なものとしている。固定具1の取り付け位置は、少なくとも側面保護部の直線袋状部を覆うようにすると袋状体のクッション効果を常に利用することができるのでよい。
下腿支持部5の袋状の構成体は、通常、2から3に区分し、ふくらはぎに当たる部分が最も幅広になるような形状とすることができる。これにより、一定の押圧を受けた時に幅広の部位ほどビーズの移動がされ易く、より均等に押圧を分散するよう作用することになる。そして、ビーズ状体の充填密度が、ふくらはぎと踵の間の凹部に位置する袋状体で最も高く、次いでそこから離れる部位に対して充填密度が低くなるように構成し、特に袋状体へのビーズ状体の充填密度を最大拡幅時の体積を基準として、ふくらはぎと踵の間の凹部に位置する袋状体と、次いで足部の土踏まずの位置の袋状体との充填密度比が1対0.5ないし1対0.8となるようにし、さらにはこれら袋状体へのビーズ状体の充填密度をふくらはぎと踵の間の凹部に位置する袋状体で最大拡幅時の体積に対し0.70から0.80とするよう構成することで踵の位置を安定させ骨突出部の押圧をより均等に受けることができるようになり好ましいものとすることができる。
以下に、添付の図面を用いて本発明の好ましい実施例を説明する。なお、当該発明はこの実施例の範囲に限定されるものではない。
図3に示した各構成部品であるポリエステル製の吸汗速乾素材の袋状体に粒径として約0.5ミリメートルから1.0ミリメートルの範囲に分布を有する発泡スチロール製ビーズを充填し、袋状体に区分する位置で袋をミシンで縫製して閉じ、さらに同ビーズを充填し、縫製により閉じることを順次繰り返し、下腿支持部5と足底支持部4の連結体を作製した。別に、直線状側面保護部2となる細い円筒状の袋状体と三日月状側面保護部3となる略三日月状の袋状体それぞれ一対に同ビーズを充填したものを作製した。なお、下腿支持部5から足底支持部4にかけてのビーズの充填密度比は、ふくらはぎと踵の間の凹部に位置する袋状体を基準として0.14:0.38:1:0.70:0.35とし、直線状側面保護部2と三日月状側面保護部3はそれぞれ0.10:0.06とし、全ビーズの充填量は1100ミリリットルとした。このときのふくらはぎと踵の間の凹部に位置する袋状体の充填密度は、最大拡幅時の体積に対し0.80であった。固定ベルト1は、ポリプロン製メッシュ製の帯状体の先端付近に接合できるように面を揃えて面ファスナーを接着したものを4対準備した。本実施例の各部の袋状体のビーズ状体を充填する前の投影面積は、ふくらはぎ部より93.5/76.3/117/82.5/83.8各平方センチメートルで膨らみのない状態に製作してある。
まず、下腿支持部5と足底支持部4の接合部に三日月状側面保護部3を図4のように縫合し、固定具1は足底支持部4、側面保護部3、下腿支持部5の側面と直線状の側面保護部2の接合部の外側に接合し、これら固定具で直線状の側面保護部2の上部から固定することで固定具による局所的な圧迫なく予防具を着用できるようにした。外側に表れる縫い代はバイアスで袋綴じし見栄えをよくした。なお、このように接合することにより縫い代や固定ベルトが骨突出部に直接当たることがないものとした。このように作成した当該予防具は、大きさがおおよそ長さ300ミリメートル×幅100ミリメートル×高さ80ミリメートルで重量100グラムであった。これを通常の洗濯機に洗濯ネットを使用して10回洗浄、脱水、自然乾燥を繰り返しても、ヘタリはなく、復元力やビーズの流動性は良好であった。
これを寝たきり状態でまったく動けない者(A)3名、寝たきりでもわずかに足を動かせる者(B)5名にそれぞれ仰臥位で図1及び図2のように装着してもらい、10分おきに2時間に渡り踵部の体圧測定を行うとともに褥瘡形成の様子を観察した。その結果、(A)は足を動かさないため水銀柱で表した踵部の体圧はほぼ一定の14mmHgを示し、(B)は足を動かしたり、力を入れたりしたため一時的に体圧が32〜38mmHgと高値となるが静止したときには9〜18mmHgと低い値であった。一時的な高値を示す理由は、充填したビーズが袋体内で移動し応力を分散するまでのトランジェントと考えられる。このことから本発明は除圧に有効であるといえる。なお、当該褥瘡予防用具を被検者に装着した際のふくらはぎと踵の間の凹部に位置する袋状体の高さは2.1センチメートルから3.0センチメートルで平均値で2.3センチメートルであった。また、このとき踵はほぼ床面に接するかわずかに浮いた状態であった。
体圧が分散された状態では、各着用者の体圧は9〜18mmHgと低い値で良好な結果であった。なお、褥瘡は、一般に32mmHg以上の体圧が2時間以上かかると形成しやされやすいとされ、このように高い体圧を受ける状態が一時的なため褥瘡に至らないと考えられる。
実施例1の褥瘡予防具を寝たきりで自力体動困難な対象者30名に同様に着用し使用したところ褥瘡発生は見られず、また別に褥瘡発生者8名に使用したところ褥瘡の悪化はまったく無く、むしろ改善の方向にあった。よって、本発明は長期の足を動かせない状況にある場合にも予防効果があることが確認できた。
手術時などのように一定の体位を長時間とらざるを得ない場合を想定し、実施例1の褥瘡予防用具を健康な対象者2名に同様に着用し使用したところ褥瘡発生はまったく見られず、持続的圧迫が想定される場合でも効果的であることが確認できた。
実施例1に示した褥瘡予防具の直線状側面保護部2となる細い円筒状の袋状体と三日月状側面保護部3となる略三日月状の袋状体の替わりにそれぞれからビーズを取り除いたものを作製し、寝たきりでわずかに足を動かせる者(B)5名に対し実施例1と同様に装着してもらい、10分おきに2時間に渡り踵部の体圧測定を行うとともに褥瘡形成の様子を観察した。その結果、実施例とほぼ同様の効果が得られた。ただし、踝等、足側面への褥瘡発生の程度は不明であるが面ファスナー等を利用して着脱可能なビーズ状体を充填した袋状体を装着することにより同等の効果を得られると想定される。
実施例1に示した褥瘡予防具の下腿支持部5から足底支持部4にかけてのビーズの充填密度比を、ふくらはぎと踵の間の凹部に位置する袋状体を基準として0.17:0.46:1.0:0.80:0.42とし、直線状側面保護部2と三日月状側面保護部3はそれぞれ0.12:0.8とし、このときのふくらはぎと踵の間の凹部に位置する袋状体の充填密度を、最大拡幅時の体積に対し0.70とし、全ビーズの充填量は1050ミリリットルとしたものについて、寝たきりでもわずかに足を動かせる者(B)3名にそれぞれ仰臥位で図1及び図2のように装着してもらい実施例1と同様に踵部の体圧測定を行うとともに褥瘡形成の様子を観察した。その結果、(B)は15〜20mmHgと低い値であった。また、このとき踵はほぼ床面に接する状態であった。
実施例1に示した褥瘡予防具の下腿支持部5から足底支持部4にかけてのビーズの充填密度比を、ふくらはぎと踵の間の凹部に位置する袋状体を基準として0.17:0.46:1.0:0.50:0.42とし、直線状側面保護部2と三日月状側面保護部3はそれぞれ0.11:0.06とし、このときのふくらはぎと踵の間の凹部に位置する袋状体の充填密度を、最大拡幅時の体積に対し0.70とし、全ビーズの充填量は970ミリリットルとしたものについて、寝たきりでもわずかに足を動かせる者(B)3名にそれぞれ仰臥位で図1及び図2のように装着してもらい実施例1と同様に踵部の体圧測定を行うとともに褥瘡形成の様子を観察した。その結果、(B)は15〜28mmHgと低い値であった。また、このとき踵は床面に接する状態であったが褥瘡は観察されなかった。これは、袋状体内で押しのけられたビーズがまだ踵部を十分除圧できる範囲と推定される。
1:固定ベルト(固定具)
2:直線状側面保護部
3:三日月状側面保護部
4:足底支持部
5:下腿支持部

Claims (5)

  1. 下腿部に接する下腿支持部、足底に接する足底支持部、足の両側壁に接する側面保護部、それらを足に固定する固定具より構成される褥瘡予防具で、固定具を除くこれら構成体が伸縮性を有する素材からなるこれら複数に区分した袋状の構成体であって、これら袋状体へのビーズ状体の充填密度を最大拡幅時の体積を基準として、ふくらはぎと踵の間の凹部に位置する袋状体での充填密度が0.7から0.8とし、かつふくらはぎと踵の間の凹部に位置する袋状体と、次いで足部の土踏まずの位置の袋状体との充填密度比が1対0.5ないし1対0.8となるようにし、そして両端に向かうほど充填密度が低くなるように構成したことを特徴とする褥瘡予防用具。
  2. 請求項1に記載の褥瘡予防用具であって、各々の側面保護部が下腿支持部と足底支持部に略三日月形をした袋状体を連結し、略三日月形をした袋状体の他端と下腿支持部から足底支持部の両端を結ぶラインに直線状の袋状体を連接し踵の形状に沿うような構造としたことを特徴とする褥瘡予防用具。
  3. 下腿部に接する下腿支持部、足底に接する足底支持部、それらを足に固定する固定具より構成される褥瘡予防具で、足の両側壁に接する側面保護部と固定具を除くこれら構成体が伸縮性を有する素材からなるこれら複数に区分した袋状の構成体であって、これら袋状体へのビーズ状体の充填密度を最大拡幅時の体積を基準として、ふくらはぎと踵の間の凹部に位置する袋状体での充填密度が0.7から0.8とし、かつふくらはぎと踵の間の凹部に位置する袋状体と、次いで足部の土踏まずの位置の袋状体との充填密度比が1対0.5ないし1対0.8となるようにし、そして両端に向かうほど充填密度が低くなるように構成した褥瘡予防用具であって、各々の側面保護部が、下腿支持部と足底支持部に略三日月形をした布状体を連結し、略三日月形をした布状体の他端と下腿支持部から足底支持部の両端を結ぶラインに直線状の連結体を連接し、それらに着脱可能なビーズ状体を充填した袋状体を取り付け、踵の形状に沿うような構造としたことを特徴とする褥瘡予防用具。
  4. 請求項1ないし請求項3いずれかに記載の褥瘡予防用具であって、下腿支持部のこれら複数に区分した袋状の構成体が踵部からふくらはぎの最も太い部分に向けて幅広になるような形状としたことを特徴とする褥瘡予防用具。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の褥瘡予防用具であって、固定具が踵を挟んで下腿支持部、足底支持部、側面保護部のそれぞれを押さえ込むように、側面保護部の直線状の袋状体の連結部の外側に端を発し足部を固定するように設けた複数の固定具が固定ベルトよりなることを特徴とする褥瘡予防用具。
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