JP2013190788A - 光学素子及び照明装置 - Google Patents

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【課題】所定の拡がりを有する光源に使用した場合に、光の進行方向の角度に対する光の強度分布が滑らかになり、照射面における輝度にムラを生じさせない光学素子を提供する。
【解決手段】光源からの光の方向を変える光学素子であって、該光学素子の中心の周りの屈折レンズ部とその外側の反射体部を備え、該屈折レンズ部は該光源からの光を屈折させて前方に照射し、該反射体部は、該光源からの光を全反射させて前方に照射させるように構成されている。該光学素子の中心と該光源の中心を結ぶ線を光軸として、該屈折レンズ部の該中心付近の焦点距離は、該光源の中心位置までの光軸上の距離よりも小さく、該屈折レンズ部の周縁部分の焦点距離は、該光源の中心位置までの光軸上の距離よりも大きくなるように構成されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、光源からの光の方向を変える光学素子であって、該光学素子の中心の周りの屈折レンズ部とその外側の反射体部を備えた光学素子及び該光学素子を含む照明装置に関する。
光源からの光を効率的に前方に照射するために、その中心の周りの屈折レンズ部とその外側の反射体部を備えた光学素子が開発されている(たとえば、特許文献1乃至3など)。このような光学素子は、屈折レンズ部のみからなるものと比較して、薄さを保持したままで光を効率的に前方に照射することができる点で有利である。
上記のような光学素子は、光学素子の中心に対応する場所に位置する点光源からの光をほぼ平行な光束として前方に照射するように構成されている(特許文献1の要約、図1、特許文献2の要約、図2、特許文献3の図4など)。
近年、光源が発光ダイオード素子(以下、LED素子とも呼称する)から構成されることが多くなっている。より具体的に、面上に配置された複数のLED素子によって光源が形成されることも多い。従来の点光源用に開発された光学素子を、面上に配置された複数のLED素子によって形成された光源に使用すると、面上において光学素子の中心に対応する位置から離れた場所に位置する光源からの光の作用により、光の進行方向の角度に対する光の強度分布が滑らかにならずに、所定の照射面における輝度分布にムラが生じてしまう。
このように、その中心の周りの屈折レンズ部とその外側の反射体部を備えた光学素子であって、面上に配置されたLED素子によって形成された光源のように所定の拡がりを有する光源に使用した場合に、光の進行方向の角度に対する光の強度分布が滑らかになり、所定の照射面における輝度分布にムラを生じさせない光学素子は開発されていない。
特開平5−281402号公報 特開平11−133208号公報 特開2010−262187号公報
したがって、その中心の周りの屈折レンズ部とその外側の反射体部を備えた光学素子であって、所定の拡がりを有する光源に使用した場合に、光の進行方向の角度に対する光の強度分布が滑らかになり、所定の照射面における輝度にムラを生じさせない光学素子に対するニーズがある。
本発明の第1の態様による光学素子は、光源からの光の方向を変える光学素子であって、該光学素子の中心の周りの屈折レンズ部とその外側の反射体部を備え、該屈折レンズ部は該光源からの光を屈折させて前方に照射し、該反射体部は、該光源からの光を全反射させて前方に照射させるように構成されている。該光学素子の中心と該光源の中心を結ぶ線を光軸として、該屈折レンズ部の該中心付近の焦点距離は、該光源の中心位置までの光軸上の距離よりも小さく、該屈折レンズ部の周縁部分の焦点距離は、該光源の中心位置までの光軸上の距離よりも大きくなるように構成されている。ここで、焦点距離の定義については後で説明する。
本態様によれば、所定の拡がりを有する光源に使用した場合に、光の進行方向の角度に対する光の強度分布が滑らかになり、照射面における輝度にムラを生じさせない光学素子が得られる。
本発明の第1の態様の第1の実施形態の光学素子は、該屈折レンズ部がフレネルレンズである。
フレネルレンズを使用することにより、屈折レンズ部の厚さを薄くすることができる。
本発明の第1の態様の第2の実施形態の光学素子は、該屈折レンズ部の該中心付近の焦点距離は、該光源の中心位置までの光軸上の距離の0.5倍よりも小さく、該屈折レンズ部の周縁部分の焦点距離は、該光源の中心位置までの光軸上の距離の1.2倍よりも大きくなるように構成されている。
本発明の第1の態様の第3の実施形態の光学素子は、該反射体部の、該屈折レンズ部に隣接する部分の焦点距離が、該光源の中心位置までの光軸上の距離の0.8倍よりも小さくなるように構成されている。
本発明の第2の態様の照明装置は、本発明の光学素子と、該光軸に垂直な面に配置された発光素子からなる光源と、を含む。
本態様によれば、光の進行方向の角度に対する光の強度分布が滑らかになり、照射面における輝度にムラを生じさせない照明装置が得られる。
本発明の第2の態様の第1の実施形態の照明装置は、該光源の発光領域の該光軸からの距離の最大値をRとし、該光学素子から該光源との間の該光軸上の距離をLとして、
≦L≦3R
である。
本発明の第2の態様の第2の実施形態の照明装置は、該屈折レンズの該光軸に垂直な断面が円形であり、その半径をDaとして、
+L/2≦Da≦R+L
である。
本発明による光学素子の設計方法を説明するための流れ図である。 本発明の実施例による光学素子と光源とを含む照明装置の断面図である。 実施例の屈折レンズ部に、光源と反対の側から光軸に平行な光線を照射した場合の光路図である。 実施例の反射体部に、光源と反対の側から光軸に平行な光線を照射した場合の光路図である。 比較例による光学素子と光源を含む照明装置の断面図である。 比較例の屈折レンズ部に、光源と反対の側から光軸に平行な光線を照射した場合の光路図である。 比較例の反射体部に、光源と反対の側から光軸に平行な光線を照射した場合の光路図である 本発明の実施例の光学素子を使用した照明装置の配光分布を示す図である。 中心からの距離がd1のLED素子及び実施例の光学素子による光度分布を示す図である。 中心からの距離がd2のLED素子及び実施例の光学素子による光度分布を示す図である。 比較例の光学素子を使用した照明装置の配光分布を示す図である。 中心からの距離がd1のLED素子及び比較例の光学素子による光度分布を示す図である。 中心からの距離がd2のLED素子及び比較例の光学素子による光度分布を示す図である。 図8における実線及び図11における実線の、角度と曲率との関係を示す図である。 実施例の光源の平面図である。 光学素子の焦点距離を説明するための図である。 実施例の光学素子の屈折レンズ部の光軸からの距離と焦点距離との関係を示す図である。 比較例の光学素子の屈折レンズ部の光軸からの距離と焦点距離との関係を示す図である。 実施例の光学素子の反射体部の光軸からの距離と焦点距離との関係を示す図である。 比較例の光学素子の反射体部の光軸からの距離と焦点距離との関係を示す図である。
図2は、本発明の実施例の光学素子100と光源201とを含む照明装置の断面図である。光学素子100及び光源201の中心を通る光軸Aを定める。図2の断面図は、光軸Aを含む断面図である。
光学素子100は、光軸Aに関して回転対称な形状を有する。光学素子100は、光軸Aの周囲の屈折レンズ部101、及びその外側の反射体部103から形成される。屈折レンズ部101は、光源201からの光線を屈折させて前方、すなわち図2における上方へ向ける。反射体部103は、光源201からの光線を全反射させて同様に前方へ向ける。屈折レンズ部101の光軸Aに垂直な断面の半径をDaとし、反射体部103の光軸Aに垂直な断面の半径をDbとする。また、光源201の発光部分の光軸Aからの最大距離をRとする。
光源201の周囲には、リフレクター203が備わる。光源201と光学素子100との間の光軸Aに沿った距離をLとする。
最初に、本発明による光学素子100の設計方法を説明する。
図1は、本発明による光学素子100の設計方法を説明するための流れ図である。
図1のステップS010において、光学素子100と光源201との間の光軸Aに沿った距離L、及び屈折レンズ部101の光軸Aに垂直な断面の半径Daを定める。距離L及び半径Daは、以下の式を満たすように定める。
≦L≦3R (1)
+L/2≦Da≦R+L (2)
上記のように定めることにより、所定の大きさの発光領域からの光を適切に前方に照射させることが可能となる。
Lが下限値Rを下回ると、光源の光軸から離れた部分からの光線を、適切な角度でレンズに入射させることが困難となるため、光源からの光を適切に前方に照射させることが困難となり都合が悪い。また、Lが上限値3Rを上回ると照明装置が大きくなり、小型化という点から都合が悪い。
Daが下限値R+L/2を下回ると、反射体部103の屈折レンズ部101付近のプリズムが光軸に近づくので、光源の光軸から離れた部分からの光線を適切に前方に偏向することが困難となり都合が悪い。また、Daが上限値R+Lを上回ると、屈折レンズ部101の周縁部分において、フレネルレンズの垂直面に入射する光線が多くなるため、光源からの光を適切に前方に照射させることが困難となり都合が悪い。
図1のステップS020において、反射体部103の光軸Aに垂直な断面の半径Dbを定める。発光領域において光軸からの距離がRである点からの光線のうち、光軸Aとなす角度が80°以下である光線を取り込むことができるように、半径Dbを定める。図1に示すように、リフレクター203を使用することにより、リフレクターを使用しない場合よりも半径Dbを小さくすることができる。
図1のステップS030において、屈折レンズ部101の光学面の形状を定める。屈折レンズ部101の光学面の形状は、光源と反対の側(図1における上方)から光軸に平行な光線を照射した場合の焦点距離が、光軸Aの周りの中心部分では、距離Lよりも短く、周縁部分では、距離Lよりも長くなるように構成する。具体的に屈折レンズ部101の焦点距離は、0.5Lから1.2Lを含む範囲に、光軸A付近では、0.5Lよりも小さく、屈折レンズ部101の周縁部では1.2Lよりも大きくなるように分布させるのが好ましい。
ここで、光軸との距離をrとしたとき、rにおける焦点距離とは、光軸に平行であり光軸からの距離がrである光線を、光源とは反対側から該光学素子に入射したとき、該光学素子の内部で0回または1回全反射したのちに出射した光線が光軸と交わる点と、該屈折レンズ部の光源側での光軸と交わる点との距離を示す。ただし、出射した光線が該光学素子に再び入射する場合や、出射した光線が光軸と交わらない場合は焦点距離を算出しない。
図16は、光学素子の焦点距離を説明するための図である。
図17は、実施例の光学素子の屈折レンズ部101の光軸からの距離と焦点距離との関係を示す図である。図17の横軸は、光軸からの距離を示し、縦軸は焦点距離を距離Lで除した値を示す。焦点距離は、0.020Lから1.60Lの範囲に分布している。さらに詳細に、焦点距離は光軸付近で0.02Lであり、光軸から所定の距離(8ミリメータ)までは単調に増加し、1.4Lを超える。光軸からの距離が該所定の距離よりも大きい領域では、焦点距離は、ほぼ1.4L乃至1.6Lの範囲である。
図3は、実施例の屈折レンズ部101に、光源と反対の側から光軸に平行な光線を照射した場合の光路図である。図3において光源201の発光面をPで示した。
図1のステップS040において、反射体部103の光学面の形状を定める。反射体部103の光学面の形状は、光源と反対の側(図1における上方)から光軸に平行な光線を照射した場合の焦点距離が、光軸Aに近い、屈折レンズ部101に隣接する部分では、距離Lよりも短く、周縁部分では、距離L以上となるように構成する。具体的に反射体部103の焦点距離は、0.8Lから1.1Lを含む範囲に、屈折レンズ部101の周縁部分では0.8Lよりも小さくなるように分布させるのが好ましい。
図19は、実施例の光学素子の反射体部103の光軸からの距離と焦点距離との関係を示す図である。図19の横軸は、光軸からの距離を示し、縦軸は焦点距離を距離Lで除した値を示す。図中の縦軸に平行な実線はプリズムの分割位置を示す。焦点距離は、0.58Lから1.12Lの範囲に分布している。なお、焦点距離のデータが無い部分は、全反射面で全反射した後、他のプリズムに入射している場合や、プリズムの垂直側の面で反射している場合など正しい焦点距離を算出できない部分である。
図4は、実施例の反射体部103に、光源と反対の側から光軸に平行な光線を照射した場合の光路図である。図4において光源201の発光面をPで示した。
図1のステップS050において、屈折レンズ部101及び反射体部103の光学面の形状を調整する。最初に、ステップS030及びS040で定めた光学面の形状に基づいたシミュレーションによって配光分布を求める。つぎに、配光分布が所望のものとなるように光学面の形状を調整する。配光分布の調整の仕方については後で詳細に説明する。
ここで、本発明の実施例の照明装置について説明する。実施例の照明装置は、図1に示したように構成される
図15は、実施例の光源201の平面図である。本実施例では、9個のLED素子が正方形の中心、4個の頂点及び4個の辺の中心の位置に配置されている。LED素子には、中心からの距離がd1のものとd1より長いd2のものとが存在する。ここで、d1=3.85mm、d2=5.44mmである。各LED素子の光束は、222.2[lm]である。[lm]は、ルーメンを意味する。
光源には、LED素子以外の素子を使用してもよい。また、素子は、単一の円上に配置しても、同心円状に配置してもよい。
光学素子100と光源201との間の光軸Aに沿った距離L、屈折レンズ部101の光軸Aに垂直な断面の半径Da、及び反射体部103の光軸Aに垂直な断面の半径Dbは、以下のとおりである。
L =12.0mm
Da =15.0mm
Db =42.5mm
ここで、Rは、光源201の発光部分の光軸Aからの最大距離であるので、
=d2=5.44mm
である。したがって、上述の式(1)及び式(2)は満たされている。
リフレクター203の材料は、表面の反射率が95%、散乱特性がランバーシアン散乱である白色樹脂である。
光学素子100の材料は、屈折率n=1.4935のアクリル樹脂である。
反射体部103のプリズムにおける全反射面の面定義式は以下のとおりである。
Figure 2013190788
ここで、Rは曲率半径、cは曲率、kは円錐係数、rは光軸からの距離を示す。αは定数であり、nは整数である。
表1は、S1からS21の21個のプリズムの上記の面定義式の係数及び定数の値を示す表である。rinはプリズムの内側部分の光軸からの距離を示し、routはプリズムの外側部分の光軸からの距離を示す。表における長さの単位はミリメータである。
Figure 2013190788
屈折レンズ部101のフレネルレンズを形成する入射面の面定義式は以下のとおりである。フレネルレンズの溝の深さは、0.94mmである。
Figure 2013190788
ここで、Rは曲率半径、cは曲率、kは円錐係数、rは光軸からの距離を示す。αは定数であり、nは整数である。
表2は、上記の定義式の係数及び定数の値を示す表である。表における長さの単位はミリメータである。
Figure 2013190788
光学素子100の出射面の面定義式は以下のとおりである。
Figure 2013190788
ここで、Rは曲率半径、cは曲率、kは円錐係数、rは光軸からの距離を示す。αは定数である。
表3は、上記の定義式の係数及び定数の値を示す表である。表における長さの単位はミリメータである。
Figure 2013190788
リフレクター203の反射面の定義式は以下の通りである。
Figure 2013190788
ここで、Rは曲率半径、cは曲率、kは円錐係数、rは光軸からの距離を示す。αは定数である。
表4は、上記の定義式の係数及び定数の値を示す表である。表における長さの単位はミリメータである。
Figure 2013190788
ここで、従来技術による比較例について説明する。
図5は、比較例による光学素子150と光源251を含む照明装置の断面図である。ここで、実施例の光源201と比較例の光源251は同じものである。光学素子150及び光源251の中心を通る光軸Aを定める。図5の断面図は、光軸Aを含む断面図である。
光学素子150は、光軸Aに関して回転対称な形状を有する。光学素子150は、光軸Aの周囲の屈折レンズ部151、及びその外側の反射体部153から形成される。屈折レンズ部151は、光源201からの光線を屈折させて前方、すなわち図5における上方へ向ける。反射体部153は、光源251からの光線を全反射させて同様に前方へ向ける。光源251の周囲には、リフレクター253が備わる。
光学素子150と光源251との間の光軸Aに沿った距離L、屈折レンズ部151の光軸Aに垂直な断面の半径Da、及び反射体部153の光軸Aに垂直な断面の半径Dbは、実施例と同じであり、以下のとおりである。
L =12.0mm
Da =15.0mm
Db =42.5mm
光学素子150の材料は、実施例の光学素子101の材料と同じである。また、光源251及びリフレクター253の構成及び材料は、実施例の光源151及びリフレクター153の構成及び材料と同じである。
図18は、比較例の光学素子の屈折レンズ部151の光軸からの距離と焦点距離との関係を示す図である。図18の横軸は、光軸からの距離を示し、縦軸は焦点距離を距離Lで除した値を示す。焦点距離は、周縁部を除いて0.9Lから1.0Lの範囲に分布している。
図6は、比較例の屈折レンズ部151に、光源と反対の側から光軸に平行な光線を照射した場合の光路図である。図6において光源251の発光面をPで示した。
図20は、比較例の光学素子の反射体部153の光軸からの距離と焦点距離との関係を示す図である。図20の横軸は、光軸からの距離を示し、縦軸は焦点距離を距離Lで除した値を示す。図中の縦軸に平行な実線はプリズムの分割位置を示す。焦点距離は、横軸の全範囲でほぼLである。なお、焦点距離のデータが無い部分は、全反射面で全反射した後、他のプリズムに入射している場合や、プリズムの垂直側の面で反射している場合など正しい焦点距離を算出できない部分である。
図7は、比較例の反射体部153に、光源と反対の側から光軸に平行な光線を照射した場合の光路図である。図7において光源251の発光面をPで示した。
図6及び図7を参照すると、光軸に平行な光線は、発光面と光軸との交点に集光している。その理由は、従来の光学素子は、点光源からの光を光軸に平行な平行光線とするように設計されているからである。このように、従来技術の光学素子の形状は、上述した本発明による光学素子の形状と全く異なる。
つぎに、本発明の実施例の光学素子100を使用した照明装置の配光分布と比較例の光学素子150を使用した照明装置の配光分布とを互いに比較しながら説明する。
図8は、本発明の実施例の光学素子100を使用した照明装置の配光分布を示す図である。図8の横軸は光軸に対する角度を示し、縦軸は、所定の角度の方向における光の相対強度を示す。図8の実線は、光学素子100の全体を通過した光の分布を示す。太い点線は、屈折レンズ部101を通過した光の分布を示し、細い点線は、反射体部103を通過した光の分布を示す。
図11は、比較例の光学素子150を使用した照明装置の配光分布を示す図である。図11の横軸は光軸に対する角度を示し、縦軸は、所定の角度の方向における光の相対強度を示す。図11の実線は、光学素子150の全体を通過した光の分布を示す。太い点線は、屈折レンズ部151を通過した光の分布を示し、細い点線は、反射体部153を通過した光の分布を示す。
図8における実線の形状と図11における実線の形状を比較すると、図8においては、光の強度がピークから滑らかに低下しているのに対し、図11においては、光の強度の低下が急激な部分と緩慢な部分とが存在している。
図14は、図8における実線及び図11における実線の、角度と曲率との関係を示す図である。図14の横軸は、光軸に対する角度を示し、縦軸は、所定の角度における実線の曲率を示す。曲率は以下の式で求めた。
Figure 2013190788
ここで、αは角度を表し、P(α)は、角度αにおける光の相対強度を表す。P’(α)及びP”(α)は、角度に関する1次及び2次の導関数を表し、以下の式で求めた。
Figure 2013190788
図14の実線で示す実施例の曲率は、ほぼ−0.2から0.2の範囲であるが、破線で示す比較例の曲率は、5度付近で0.6を上回り、この部分は暗く見える。また、比較例の曲率は、7度付近で−0.4を下回り、この部分で明るく見える。このように、比較例の曲率の変化は照射面において、好ましくない輝度のムラを生じる。
図9は、中心からの距離がd1のLED素子及び実施例の光学素子100による光度分布を示す図である。図9の横軸は光軸に対する角度を示し、縦軸は、所定の角度の方向における光度(ルーメン/ステラジアン)を示す。図9において太い実線は、屈折レンズ部101による光度分布を示し、細い点線は、反射体部103による光度分布を示す。
図10は、中心からの距離がd2のLED素子及び実施例の光学素子100による光度分布を示す図である。図10の横軸は光軸に対する角度を示し、縦軸は、所定の角度の方向における光度(ルーメン/ステラジアン)を示す。図10において太い実線は、屈折レンズ部101による光度分布を示し、細い点線は、反射体部103による光度分布を示す。
図12は、中心からの距離がd1のLED素子及び比較例の光学素子150による光度分布を示す図である。図12の横軸は光軸に対する角度を示し、縦軸は、所定の角度の方向における光度(ルーメン/ステラジアン)を示す。図12において太い実線は、屈折レンズ部151による光度分布を示し、細い点線は、反射体部153による光度分布を示す。
図13は、中心からの距離がd2のLED素子及び比較例の光学素子150による光度分布を示す図である。図13の横軸は光軸に対する角度を示し、縦軸は、所定の角度の方向における光度(ルーメン/ステラジアン)を示す。図13において太い実線は、屈折レンズ部151による光度分布を示し、細い点線は、反射体部153による光度分布を示す。
実施例の光度分布を示す図9及び図10と比較例の光度分布を示す図12及び図13とを比較すると、実施例における、太い実線で示す屈折レンズ部による光度のピークは、比較例における、太い実線で示す屈折レンズ部による光度のピークよりも小さくなっていることがわかる。これは、上述のように、実施例の屈折レンズ部101の焦点距離を発光面からシフトさせたためである。
さらに、種々の形状の光学素子について検討した結果、光源の中心から離れたLED素子による光度分布が以下の条件を満たすときに、光学素子全体によって適切な光強度分布が得られることが分かった。
1.4≦Ibd/Iad≦2.0 (3)
1.4≦θad/θbd≦2.0 (4)
ここで、Iadは屈折レンズ部101を通った光線による光度のピーク値であり、Ibdは反射体部103を通った光線による光度のピーク値である。また、θadは屈折レンズ部101を通った光線による光度のピーク値が生じる角度であり、θbdは反射体部103を通った光線による光度のピーク値が生じる角度である。
式(3)の項が下限値を下回った場合には、図9及び図10において小さな角度の光線の強度が小さくなりすぎるので、図8の実線の曲率が大きくなる部分が生じる。また、式(3)の項が上限値を上回った場合には、図9及び図10において小さな角度の光線の強度が大きくなりすぎるので、同様に、図8の実線の曲率が大きくなる部分が生じる。
式(4)の項が上限値を上回った場合には、図9及び図10においてθadとθbdが離れすぎてしまうので、実線の光度と点線の光度の合計値が、θadとθbdの中間において小さくなり、図8の実線の曲率が大きくなる部分が生じる。式(4)の項の下限値は、通常は、1でよいが、薄型にする場合には1.4とするのが好ましい。
光学素子全体によって適切な光強度分布を得るには、特に、式(3)を満たすことが重要である。
実施例の光度分布を表す図9において、Iad=1024[cd]、Ibd=1809[cd]、θad=7.0[°]、θbd=13.0[°]であるので、Ibd/Iad=1.77、θad/θbd=1.86となる。したがって、式(3)及び式(4)が満たされる。ここで、[cd]は、カンデラを意味する。
実施例の光度分布を表す図10において、Iad=711[cd]、Ibd=1049[cd]、θad=11.0[°]、θbd=22.0[°]であるので、Ibd/Iad=1.48、θad/θbd=2.00となる。したがって、式(3)及び式(4)が満たされる。
比較例の光度分布を表す図12において、Iad=2000[cd]、Ibd=1570[cd]、θad=7.0[°]、θbd=13.0[°]であるので、Ibd/Iad=0.79、θad/θbd=1.75となる。したがって、式(3)は満たされない。
比較例の光度分布を表す図13において、Iad=1387[cd]、Ibd=1054[cd]、θad=10.0[°]、θbd=22.0[°]であるので、Ibd/Iad=0.76、θad/θbd=2.20となる。したがって、式(3)及び式(4)は満たされない。
上述した図1のステップS050において、配光分布が所望のものとなるように屈折レンズ部101及び反射体部103の光学面の形状を調整する際に、光源の中心からの距離が最大であるLED素子について式(3)が満たされるように光学面の形状を調整する。

Claims (7)

  1. 光源からの光の方向を変える光学素子であって、該光学素子の中心の周りの屈折レンズ部とその外側の反射体部を備え、該屈折レンズ部は該光源からの光を屈折させて前方に照射し、該反射体部は、該光源からの光を全反射させて前方に照射させるように構成され、該光学素子の中心と該光源の中心を結ぶ線を光軸として、該屈折レンズ部の該中心付近の焦点距離は、該光源の中心位置までの光軸上の距離よりも小さく、該屈折レンズ部の周縁部分の焦点距離は、該光源の中心位置までの光軸上の距離よりも大きくなるように構成された光学素子。
  2. 該屈折レンズ部がフレネルレンズである請求項1に記載の光学素子。
  3. 該屈折レンズ部の該中心付近の焦点距離は、該光源の中心位置までの光軸上の距離の0.5倍よりも小さく、該屈折レンズ部の周縁部分の焦点距離は、該光源の中心位置までの光軸上の距離の1.2倍よりも大きくなるように構成された請求項1または2に記載の光学素子。
  4. 該反射体部の、該屈折レンズ部に隣接する部分の焦点距離が、該光源の中心位置までの光軸上の距離の0.8倍よりも小さくなるように構成された請求項1から3のいずれかに記載の光学素子。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載の光学素子と、該光軸に垂直な面に配置された発光素子からなる光源と、を含む照明装置。
  6. 該光源の発光領域の該光軸からの距離の最大値をRとし、該光学素子から該光源との間の該光軸上の距離をLとして、
    ≦L≦3R
    である請求項5に記載の照明装置。
  7. 該屈折レンズの該光軸に垂直な断面が円形であり、その半径をDaとして、
    +L/2≦Da≦R+L
    である請求項6に記載の照明装置。
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