JP2013190669A - ガルバノスキャナ及びレーザ加工機 - Google Patents

ガルバノスキャナ及びレーザ加工機 Download PDF

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峰夫 樋口
悌史 ▲高▼橋
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Abstract

【課題】ムービングマグネット式のロータの磁石を効率よく冷却でき、磁石を空冷する際の高速の空気流がミラーの外乱とならないガルバノスキャナ及びこれを用いたレーザ加工機を得ること。
【解決手段】外筒面に軸方向に延びる溝を複数有する磁石、磁石に外接して流路を構成する筒状の非磁性体であり、各溝の両端部に対応する位置にカバー穴13が形成されたカバー5、カバー5の端面を塞ぐフレーム8、及び磁石の中心軸と同軸に設置された回転軸6で構成されたロータ22と、カバー穴13に対応してコア穴15が設けられた円筒状のコア11、及びコア11の内筒面にカバー5との間に隙間が形成されるように配置された複数のコイル10で構成されたステータ21と、回転軸6に設置されたミラー1と、回転軸6を軸支する軸受とを備え、一端側のコア穴15及びカバー穴13を介して流路に導入した空気流を、他端側のコア穴15及びカバー穴13から排出する。
【選択図】図3

Description

本発明は、ミラーを回転駆動して、入射したレーザビームを反射して走査するガルバノスキャナ及びこれを用いたレーザ加工機に関する。
電子機器の小型化を実現するためには、部品の高密度実装が必要である。このために、高密度の基板穴開け加工を高速で行う装置が求められている。このような加工を行うためにレーザビームを用いた加工装置としてレーザ加工機がある。このレーザ加工機では、面に平行な軸回りにミラーを高速で回動するガルバノミラーによって、入射したレーザビームを反射して走査する構成のガルバノスキャナが用いられている。
ガルバノスキャナには、ムービングコイル式とムービングマグネット式とがある。前者は回転子にコイルが配設され、固定子に永久磁石が配設される構成を備える。後者は回転子に永久磁石が配設され、固定子にコイルが配設された構成を備える。いずれもロータの回転軸にはミラーが取り付けられ、ステータはハウジングに固定される。ロータはコイルにより発生した駆動トルクを永久磁石で受けて回動駆動される。このロータの動作によりミラーが回動動作する。
ムービングコイル式で高速で回動する場合、大きな電流をコイルに流すため、コイルが発熱する問題がある。一方、ムービングマグネット式の場合、コイルに流れる駆動電流は、ロータを加速する場合と減速する場合とで逆方向に流れる。連続的に基板穴加工を行う場合、加減速を繰り返すことになり、高速動作させると駆動電流の周波数が高くなる。このとき永久磁石に渦電流が流れて渦損が発生し、永久磁石の温度が高くなる。永久磁石の温度が過度に高くなると、熱減磁が発生して磁石特性が劣化し、ガルバノスキャナの動作に支障が生じる問題がある。また回転角度を検出するのにエンコーダを用いている場合、永久磁石の熱がエンコーダに伝わり、エンコーダに悪影響を及ぼす可能性がある。
特許文献1に記載の発明は、永久磁石の吸引力を利用しているため、大ミラーの高速駆動に十分な大きいトルクを発生することができる。また、ミラーの曲げ変形やシャフトの捩れ変形による共振を抑え、ミラーを高速、安定に位置決めすることができる。さらに、コイルの発熱量が小さく、永久磁石の減磁が生じにくい。
また、特許文献2に記載の発明は、ビームを反射して走査するための可動ミラーを有するビームスキャナにおいて、可動ミラーに一端が固定された支持部材と、支持部材の他端近傍に配設されたトルク発生部と、支持部材又は可動ミラーを揺動自在に支持する軸受とを備えている。
特許文献2に記載の発明は、コイルが発熱した場合も、コイルが開放されているため放熱しやすく、気体冷却も容易である。このため、コイルの発熱による破損を防ぐことができる。さらに、コイルの発熱は、支持部材を通してのみ他の部品に伝達するため、他の部品の温度は上昇しにくい。これらの発熱に対する効果により、コイルが発熱した場合にも、ミラーを始めとする部品の変形やセンサドリフトが起きにくく、精度が向上する。
特開2007−333873号公報 特開2004−20956号公報
上記特許文献1に記載の発明は、ムービングマグネット式であり、ムービングコイル式のようにミラーにコイルを直接取り付ける構成ではないため、コイルで発生した熱がミラーに伝達することでミラーが熱変形するおそれがないという利点がある。しかし、ミラーを高速で回動動作させる場合、駆動電流の周波数が高くなるため、ロータの永久磁石に渦電流が流れて渦損が発生し、永久磁石の温度が高くなる。永久磁石の熱が過度に高くなると熱減磁が発生して磁石特性が劣化し、ガルバノスキャナの動作に支障が生じる。
また、ロータの温度が高くなると、ロータに取り付けられたミラーも高温になり、熱変形を生じて精度が低下する問題がある。また、ロータの温度が高くなると、ロータの軸に取り付けたロータリエンコーダの温度が高くなって故障の原因となりうる。
ロータを空冷する場合、高速の空気流を磁石だけに有効に当てることは困難である。冷却用の高速な空気流の一部がミラーに当たると、ミラー角度制御の外乱となる。
特許文献2に記載の発明は、ムービングコイル式であるが、ロータのコイルとミラーとが離れて配置されているため、ロータを空冷する際に、高速の空気流がミラーに当たりにくい。しかしロータのコイル及びミラーの両方が回転軸から離れているため、回転軸回りの慣性モーメントが大きくなる。慣性モーメントが大きいと、ミラーを高速で回動させる場合に大きなトルクが必要となるため、コイルに大きな電流を流す必要があり、結局、コイルの発熱が大きくなってしまう。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、ムービングマグネット式のロータの磁石を効率よく冷却でき、磁石を空冷する際の高速の空気流がミラーの外乱とならないガルバノスキャナ及びこれを用いたレーザ加工機を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、円筒状で外筒面に軸方向に延びる溝を複数有する磁石、磁石に外接して内筒面と溝との間に流路を構成する筒状の非磁性体であり、複数の溝の各々の両端部に対応する位置に穴が形成されたカバー、カバーの端面を塞ぐフレーム、及び磁石の中心軸と同軸に設置された回転軸で構成されたロータと、穴に対応する位置に周方向に延びる長穴が設けられた円筒状のコア、及びコアの内筒面にカバーの外筒面との間に隙間が形成されるように配置された複数のコイルで構成されたステータと、回転軸に設置されたミラーと、ロータが回動自在となるように回転軸を軸支する軸受とを備え、一端側の穴及び長穴を介して流路に導入した空気流を、他端側の穴及び長穴から排出することを特徴とする。
本発明によれば、コアの穴からカバーの穴を通して、磁石の溝とカバーとによって形成される線路に沿って空気を通すことで磁石を効率よく冷却でき、磁石を空冷する際の高速の空気流がミラー動作の外乱とならないという効果を奏する。
図1は、本発明にかかるガルバノスキャナの実施の形態1の構成を示す断面図である。 図2は、実施の形態1にかかるガルバノスキャナの磁石の斜視図である。 図3は、実施の形態1にかかるガルバノスキャナの斜視図である。 図4は、実施の形態1にかかるガルバノスキャナのミラーの設置状態を示す図である。 図5は、実施の形態1にかかるガルバノスキャナのロータ部分の斜視図である。 図6は、実施の形態1にかかるガルバノスキャナのロータの斜視図である。 図7は、ガルバノスキャナを用いたレーザ加工機の概略構成を示す図である。 図8は、本発明にかかるガルバノスキャナの実施の形態2の構成を示す断面図である。 図9は、実施の形態2にかかるガルバノスキャナの磁石の斜視図である。 図10は、実施の形態2にかかるガルバノスキャナの斜視図である。 図11は、実施の形態2にかかるガルバノスキャナのロータ部分の斜視図である。 図12は、図11に示したロータから回転軸及びフレームを除いた残りの部分を示す斜視図である。 図13は、回転軸及びフレームの斜視図である。
以下に、本発明にかかるガルバノスキャナ及びレーザ加工機の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、本発明にかかるガルバノスキャナの実施の形態1の構成を示す断面図である。図1は、ガルバノスキャナのモータ部分を回転軸6に垂直な面で切断して示している。図2は、実施の形態1にかかるガルバノスキャナの磁石の斜視図であり、図中に着磁状態を示している。磁石2は円筒形で、外周に軸方向の溝2aが複数(この例では4本)設けられている。カバー5は、非磁性体で形成されている。カバー5はロータ22の回転軸6を中心とする筒形であり、磁石2に外接する形状をなしている。磁石2とカバー5とは、例えば接着されることによって固定されている。磁石2の溝2aとカバー5とによって囲まれた空間は、冷却用の空気流が流れる流路7となる。
コイル10は、回転軸6を中心とする円筒形の半径方向を軸として、この軸回りに導線を巻いた形状で形成された平板状のコイルを、回転軸6を中心とする円筒形に沿って曲げた形状をなしている。コイル10は、回転軸6を中心とする円筒形の半径方向を軸として、この軸回りに導線を巻いた形状であるため、コイル10の導線は一部の区間では回転軸6と平行となっている。コア11は、コイル10とともにステータ21を構成する。コア11は、回転軸6を中心とする円筒形をなしている。
図3は、実施の形態1にかかるガルバノスキャナの斜視図である。ミラー1は、回転軸6の軸心がミラー1の重心を通るように回転軸1aが回転軸6に取り付けられている。フレーム8はロータ22の回転軸6の両端に取り付けられている。磁石2、カバー5、回転軸6及びフレーム8は、ロータ22を構成する。
カバー穴13はカバー5に複数(軸方向に2個ずつ)設けられている。コア11には、円周方向に長い長穴状にコア穴15が形成されている。カバー穴13とコア穴15とは、それぞれ対応する位置に設けられている。
図4は、実施の形態1にかかるガルバノスキャナのミラーの設置状態を示す図である。ロータ22は、ベース16に取り付けられた軸受17によって回転軸6の両端近傍の部分が軸支されて、回転自在になっている。コイル10及びコア11から構成されるステータ21は、ベース16に取り付けられている。
図5は、実施の形態1にかかるガルバノスキャナのロータ部分の斜視図である。図5に示す構成は、図3に示した構成からコア11及びコイル10を取り去った状態に相当する。カバー穴13は、カバー5の両端部それぞれに設けられており、カバー5の周方向にも複数並んでいる。
図6は、実施の形態1にかかるガルバノスキャナのロータの斜視図である。図6に示す構成は、図5に示した構成のうちの回転軸6及びフレーム8の図示を省略した状態に相当する。カバー穴13は、流路7の両端に開口している。流路7の両端は、図6では不図示のフレーム8によって塞がれている。
次に、ガルバノスキャナの動作について説明する。
磁石2の一つの極から出た磁束は、カバー5や、カバー5とコイル10との間の空隙を介して、コイル10の導線が回転軸6と平行になっている部分を通過してコア11に入り、コア11内を円周方向に流れ、コイル10の隣のコイルの導線が回転軸6と平行になっている部分を通過し、隣のコイル10とカバー5との間の空隙とカバー5とを介して、隣のコイル10に対応する磁石2の極に戻る磁気回路が形成されている。コイル10に電流を流すと、コイル10の回転軸6と平行になっている部分の電流の向きと磁束の向きとに直交する方向に力が発生する。コイル10と隣のコイル10とで電流の向きを逆にすることで、コイル10に電流を流すことによって発生する力は回転軸6回りの駆動トルクとなる。コイル10及び隣のコイル10に流す電流の向きを反対にすれば、トルクの方向も反対向きに変わる。この駆動トルクによってロータ22が回転する。
図7は、ガルバノスキャナを用いたレーザ加工機の概略構成を示す図である。ガルバノスキャナを用いたレーザ加工について説明する。上記のようなガルバノスキャナは、X軸方向用とY軸方向用とでレーザ加工機30に二つ用意される。これらは各々の回転軸6に取り付けられたロータリエンコーダ18の出力に基づき、制御装置19によって角度が制御される。これらのガルバノスキャナのミラー1は、レーザ発振器20が発するレーザ光線の経路に配置される。このような構成とすることにより、ガルバノスキャナによるレーザ光線の反射方向を制御装置19によって変え、レーザ光線の被加工物23への入射位置を制御することが可能となる。
高密度の基板穴開け加工を高速で行う場合、上記のミラー1の動作は例えば数kHzのオーダで行われる。ミラー1を取り付けたロータ22を加速するときと減速するときとでは、コイル10に流す電流を逆方向にする必要がある。基板穴加工では加速と減速とが繰り返されるため、コイル10に流す電流の方向を制御装置によって切り替える。ミラー1を高速で動作させる場合には、上記の駆動電流の周波数を高くすればよい。
次に、本実施の形態にかかるガルバノスキャナを冷却する方法について説明する。駆動電流の周波数を高くすると、磁石2に渦電流が流れて渦損が発生し、磁石の温度が高くなる。さらに、加工が連続的に行われる場合、動作デューティが高くなるため、磁石2の温度が高くなる傾向がある。このため、磁石2を冷却する必要があり、本実施の形態では空冷により磁石2を冷却する。
ベース16には、空冷用の空気流の流入ポート(不図示)と排出ポート(不図示)が設けられている。流入ポートと排出ポートとは、それぞれコア11の両端のコア穴15に繋がっている。一端側のコア穴15から流入した空気流は、カバー5の一端側のカバー穴13に流入し、流路7へ導かれる。流路7を通った空気流は、カバー5の他端側のカバー穴13を通って、コア11の他端側のコア穴15から出て、ベース16の排出ポートへ導かれる。流路7は磁石2に面しているため、流路7を空気流が通るときに磁石2が空冷される。
ベース16には、流入ポート及び排出ポートとは別個に、コア冷却用の流入ポート(不図示)及び流出ポート(不図示)を設け、これらに通じる流路をベース16内に穿つ。この流路には、空気又は水を通す。コイル10及びコア11の発する熱はベース16に伝導し、流路を流れる空気又は水によって冷却される。
空気流が一端側のコア穴15から一端側のカバー穴13に流入する際、及び他端側のカバー穴13から他端側のコア穴15へ排出される際に、コイル10とカバー5との間の空隙から空気流が外へ漏れることがある。この漏れに関しては、ベース16の流入ポートからの圧力を磁石2を冷却する上で十分な程度まで高くすることで対処できる。すなわち、十分に高い圧力でコア穴15から空気流を送り込めば、コイル10とカバー5との間の空隙から空気流が漏れたとしても、磁石2を冷却するのに十分な空気流を流路7に流すことができる。なお、コイル10とカバー5との間の空隙から漏れる空気流は、コイル10を冷却する働きをする。
ガルバノスキャナにおいてミラー1の回動する角度は±10度前後である。ミラー1を回動させるためにロータ22が回動することで、カバー穴13の位置は回転軸6を中心に円周上を揺動する。上記のように、長穴状であるコア穴15の長手方向の寸法は、カバー穴13が揺動したときの動作範囲を包含している。
実施の形態1にかかるガルバノスキャナは、外周に軸方向の複数の溝が設けられた円筒状の磁石2とカバー5とで囲まれた流路7を設け、カバー5及びコア11にそれぞれ設けたカバー穴13及びコア穴15を介して流路7に冷却用の空気流を導入するように構成したため、磁石2を空気流により冷却できる。
また、回動動作するロータ22とベース16側との間に空気流を導くための配管を設ける必要がないため、配管の機械的な抵抗によりロータ22の動作を妨げることがない。また、ミラー1に空気流が直接当たらないため、空気流がミラー1の動作の外乱になることがない。また、流路7はカバー5に接しているため、空気流によりカバー5も冷却される。
なお、以上の説明においては、流路7の数が四つの構成を例としたが、流路7の数は任意の偶数とすることができる。
実施の形態1にかかるガルバノスキャナは、磁石の溝とカバーとによって形成される線路に沿って空気を通すことで磁石を効率よく冷却でき、磁石を空冷する際の高速の空気流がミラー動作の外乱とならない。さらに、ミラーは、回転軸の軸心が重心を通るように取り付けられるため、慣性モーメントが最小となり、揺動させる際のエネルギー消費量を低減できる。よって、電子機器の生産設備の一つであり、高密度の基板穴開け加工を高速で行うレーザ加工機自体の環境負荷を低減できる。
実施の形態2.
図8は、本発明にかかるガルバノスキャナの実施の形態2の構成を示す断面図である。実施の形態1と同様の構成要素に関しては同じ符号で示し説明は省略する。実施の形態2においては、磁石2は、一方の面に溝状の凹みを有するU字型断面形状である。図9は、実施の形態2にかかるガルバノスキャナの磁石の斜視図である。磁石2は、断面がU字型の形状で、U字型の一端から他端に向かう着磁配向方向を持つ。図9には、着磁配向方向を矢印で示している。磁石2、カバー5及びフレーム8は、例えば接着されることによって互いに固定されている。また、ミラー1も、例えばフレーム8の接着面8cに接着されることによってフレーム8に固定されている。
磁石2、カバー5及びフレーム8はロータ22を構成する。カバー5はロータ22の回転中心軸12を中心とする円筒形をミラー1の裏面で切断した形状をなしている。磁石2の両端面はロータ22の回転中心軸12を中心とする円筒面をなして、カバー5の内壁に接している。フレーム8の両側面もロータ22の回転中心軸12を中心とする円盤面をなして、カバー5の内壁に接している。回転中心軸12はロータ22の重心を通っている。
コイル9、10は、ロータ22の回転中心軸12を中心とする円筒形の半径方向を軸として、この軸回りに導線を巻いた形状で製作された平板状コイルを、回転軸6を中心とする円筒形に沿って曲げた形状をなしている。上記のようにコイル9、10は、ロータ22の回転中心軸12を中心とする円筒形の半径方向を軸としてこの軸まわりに導線を巻いた形状であるため、コイル9、10の導線の一部はロータ22の回転中心軸12と平行な区間を含む。
コイル9、10及びコア11は、ステータ21を構成する。また、コア11も回転軸6を中心とする円筒形をなしている。コイル9、10及びコア11から構成されるステータ21は、不図示のベースに取り付けられている。
図10は、実施の形態2にかかるガルバノスキャナの斜視図である。回転軸6は不図示のベースに取り付けられた不図示の軸受によって回転自在に支持されている。磁石2、カバー5及びフレーム8から構成されるロータ22は、ベースの軸受によってベースに対して回転自在に支持されている。
カバー5には、両端部にカバー穴13が二つ設けられている。なお、図10においてはカバー穴13の一つはコア11の陰に隠れて不図示となっている。コア11には、コア穴15が二つ設けられている。コア穴15は、コア11の円周方向に長い長穴となっている。各2個のカバー穴13及びコア穴15は、それぞれ対応する位置に設けられている。
図11は、実施の形態2にかかるガルバノスキャナのロータ部分の斜視図である。図11に示す構成は、図10に示した構成からコア11及びコイル9、10を取り去った状態に相当する。図12は、説明のために図11に示したロータ22から回転軸6及びフレーム8を除いた残りの部分を示す斜視図である。二つのカバー穴13は、磁石2とカバー5とによって形成される流路7の両端に開口している。流路7の両端は、図12では不図示のフレーム8によって塞がれている。
図13は、回転軸及びフレームの斜視図である。フレーム8は、2本の柱8aの両端を2個のフランジ8bで支持した構造で、各フランジ8bには回転軸6が取り付けられている。図13では、回転軸6の一方の図示はフランジ8bの陰に隠れて不図示となっている。
次に、本実施の形態にかかるガルバノスキャナの動作について説明する。磁石2の片側端面から出た磁束は、カバー5、カバー5とコイル10との間の空隙を介して、コイル10の導線がロータ22の回転中心軸12と平行になっている区間を通過してコア11に入り、コア11内を円周方向に流れ、コイル9の導線がロータ22の回転中心軸12と平行になっている区間を通過し、コイル9とカバー5との間の空隙とカバー5とを介して、磁石2の反対側端面に戻る磁気回路が形成されている。
コイル9、10に電流を流すと、コイル9、10のロータ22の回転中心軸12と平行になっている区間の電流の向きと磁束の向きとに直交する方向に力が発生する。コイル9、10の電流の向きを逆にすることで、コイル9、10に電流を流すことによって発生する力は回転軸6回りの駆動トルクとなる。電流の向きを変えればトルクの方向が変わる。この駆動トルクによりロータ22が回転する。
ガルバノスキャナを用いたレーザ加工について説明する。実施の形態2にかかるガルバノスキャナを用いたレーザ加工機の構成は、実施の形態1と同様である。上記のガルバノスキャナは、X軸方向用とY軸方向用とに二つ用意される。これらは回転軸6に取り付けられたロータリエンコーダの出力に基づき、制御装置によって角度が制御される。これらのガルバノスキャナのミラー1は、レーザ加工機のレーザ光の経路に配置される。このような構成により、ガルバノスキャナによるレーザ光線の反射方向が制御装置によって変えられることにより、レーザ光線の被加工物への入射位置が制御される。
高密度の基板穴開け加工を高速で行う場合、上記のミラー1の動作は例えば数kHzのオーダで行われる。ミラー1を取り付けたロータ22を加速するときと減速するときとでは、コイル9、10に流す電流を逆方向にする必要がある。基板穴加工では加速と減速とが繰り返されるため、コイル9、10に流す電流の方向を制御装置によって切り替える。ミラー1を高速で動作させる場合には、上記の駆動電流の周波数を高くすればよい。
次に、本実施の形態にかかるガルバノスキャナを冷却する方法について説明する。駆動電流の周波数を高くすると、磁石2に渦電流が流れて渦損が発生し、磁石2の温度が高くなる。さらに、加工が連続的に行われる場合、動作デューティが高くなるため、磁石2の温度が高くなる傾向がある。このため、磁石2を冷却する必要があり、本実施の形態では空冷により磁石2を冷却する。
不図示のベースには、空冷用の空気流の流入ポート(不図示)と排出ポート(不図示)が設けられている。流入ポートと排出ポートとは、それぞれコア11の両端のコア穴15に繋がっている。一方のコア穴15から流入した空気流は、カバー5の一方のカバー穴13に流入し、流路7へ導かれる。流路7を通った空気流は、カバー5の他方のカバー穴13を通って、コア11の他方のコア穴15から出て、ベースの排出ポートへ導かれる。流路7は磁石2に面しているため、流路7を空気流が通るときに磁石2が空冷される。
ベースには、流入ポート及び排出ポートとは別個に、コア冷却用の流入ポート(不図示)及び流出ポート(不図示)を設け、これらに通じる流路をベース内に穿つ。この流路には、空気又は水を通す。コイル及びコアの発する熱はベースに伝導し、流路を流れる空気又は水によって冷却される。
空気流が一方のコア穴15から一方のカバー穴13に流入する際、及び他方のカバー穴13から他方のコア穴15へ排出される際に、コイル9、10とカバー5との間の空隙から外へ漏れることがある。この漏れに関しては、ベースの流入ポートからの圧力を磁石2を冷却する上で十分な程度まで高くすることで対処できる。なお、この漏れる空気流には、コイル9、10を冷却する効果がある。
ガルバノスキャナにおいてミラー1の回動する角度は±10度前後である。ミラー1を回動させるためにロータ22が回動することで、カバー穴13の位置は回転軸6を中心に円周上を揺動する。上記のように、長穴にしたコア穴15の長穴の寸法は、カバー穴13が揺動したときの動作範囲を包含している。
実施の形態2にかかるガルバノスキャナは、断面がU字型の磁石と、カバーとによって囲まれた流路を設け、カバーとコアとに設けた穴を介して流路に冷却用の空気流を導入するように構成したため、磁石を空気流によって冷却できる。また、回動動作するロータとベース側との間に空気流を導くための配管を設ける必要がないため、配管の機械的な抵抗によりロータの動作を妨げることがない。また、ミラーに空気流が直接当たらないため、空気流がミラーの動作の外乱になることがない。また、流路はカバーに接しているため、空気流によりカバーも冷却される。さらに、ミラーの背面に磁石を配置したため、ロータのトルクが回転軸を介さずにミラーにかかり、駆動系の剛性を向上でき、高速化を図りやすくなる。さらに、ミラーは、回転中心軸がロータの重心を通るため、慣性モーメントが最小となり、揺動させる際のエネルギー消費量を低減できる。よって、電子機器の生産設備の一つであり、高密度の基板穴開け加工を高速で行うレーザ加工機自体の環境負荷を低減できる。
なお、上記の説明においては、磁石の断面をU字型としたが、磁束がコイルを通り、かつ流路を形成できる形状であれば良く、例えばV字型などであっても良い。
以上のように、本発明にかかるガルバノスキャナは、ミラーの動作に外乱を生じさせずに磁石を冷却できる点で有用であり、特に、高密度の基板穴開け加工を高速で行うレーザ加工機で用いるのに適している。
1 ミラー
1a、6 回転軸
2 磁石
5 カバー
7 流路
8 フレーム
8a 柱部
8b フランジ
8c 接着面
9、10 コイル
11 コア
12 ロータの回転中心軸
13 カバー穴
15 コア穴
16 ベース
17 軸受
18 ロータリエンコーダ
19 制御装置
20 レーザ発振器
21 ステータ
22 ロータ
23 被加工物

Claims (3)

  1. 円筒状で外筒面に軸方向に延びる溝を複数有する磁石、該磁石に外接して内筒面と前記溝との間に流路を構成する筒状の非磁性体であり、前記複数の溝の各々の両端部に対応する位置に穴が形成されたカバー、該カバーの端面を塞ぐフレーム、及び前記磁石の中心軸と同軸に設置された回転軸で構成されたロータと、
    前記穴に対応する位置に周方向に延びる長穴が設けられた円筒状のコア、及び前記コアの内筒面に前記カバーの外筒面との間に隙間が形成されるように配置された複数のコイルで構成されたステータと、
    前記回転軸に設置されたミラーと、
    前記ロータが回動自在となるように前記回転軸を軸支する軸受とを備え、
    一端側の前記穴及び前記長穴を介して前記流路に導入した空気流を、他端側の前記穴及び前記長穴から排出することを特徴とするガルバノスキャナ。
  2. 一方の面に溝状の凹みを有するU字型断面の磁石、円筒を軸方向に沿って切断した半円筒状の非磁性体で、内筒面が前記磁石の前記凹みと向かい合って前記磁石に接して内筒面と前記溝との間に流路を構成し、前記磁石の前記凹みの両端部に対応する位置に穴が形成されたカバー、及び該カバーの端面を被うフレームとで構成されたロータと、
    前記穴に対応する位置に周方向に延びる長穴が設けられた半円筒状のコア、及び前記コアの内筒面に前記カバーの外筒面との間に隙間が形成されるように配置された複数のコイルとで構成されたステータと、
    前記ロータの重心を通るように設置された回転軸と、
    前記回転軸に設置されたミラーと、
    前記ロータが回動自在となるように前記回転軸を軸支する軸受とを備え、
    一端側の前記穴及び前記長穴を介して前記流路に導入した空気流を、他端側の前記穴及び前記長穴から排出することを特徴とするガルバノスキャナ。
  3. 請求項1又は2に記載のガルバノスキャナと、
    レーザ光線を発するレーザ発振器と、
    前記ガルバノスキャナの前記ミラーを回動させて、前記レーザ光の反射角度を変更し、前記レーザ光線の被加工物への入射位置を制御する制御装置とを備えることを特徴とするレーザ加工機。
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