JP2013190579A - 表示装置及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】容量素子のショート不良に対し自由度の高いリペアが可能な表示装置を提供する。
【解決手段】第1電極層に設けられた第1電極51と、第1電極層の上方に第1絶縁層を介して配置された第2電極層に設けられ、第1電極と対向する第2電極52とで構成される保持容量素子33(第1容量部)を備え、第2電極層の上方に第2絶縁層を介して配置された第3電極層には電源配線116が設けられ、電源配線116は、第3電極層のうち表示画素と対向する領域で2以上の配線に分割され、分割された2以上の配線のそれぞれは、第2電極と積層方向において対向する第3電極53を備える。
【選択図】図2A

Description

本発明は、表示装置及びその製造方法に関し、特にリペア可能な画素構造を有する表示装置及びその製造方法に関する。
近年、液晶パネル、または有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、有機EL素子と記す)を用いた表示装置の開発が盛んに行われている。特に、電流駆動型の発光素子を用いた画像表示装置として、有機EL素子を用いた有機ELディスプレイは、視野角特性が良好で、消費電力が少ないという利点を有するため、次世代のFPD(Flat Panel Display)候補として注目されている。
上記液晶パネル、または有機EL素子を用いた表示装置において、表示画素が備える画素回路の容量素子のショート不良をリペアする方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平2−165125号公報
特許文献1に記載の容量素子のショート不良のリペアにおいては、レーザー照射により容量素子を構成する電極を切断(絶縁)する。しかしながら、表示装置の高精細化にともない、配線構造が複雑になるなどの理由で、容量素子のうちレーザー照射によって切断可能な部位が制限されることが課題である。
そこで本発明は、容量素子のショート不良に対し自由度の高いリペアが可能な表示装置、及び表示装置の製造方法を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る表示装置は、二次元状に配列された複数の表示画素を備える表示装置であって、前記複数の表示画素のそれぞれは、第1電極層に設けられた第1電極と、前記第1電極層の上方に第1絶縁層を介して積層された第2電極層に設けられ、前記第1電極と積層方向において対向する第2電極とで構成される第1容量部を備え、前記第2の電極層の上方であって第2絶縁層を介して積層された第3電極層には配線が設けられ、前記配線は、前記複数の表示画素のそれぞれにおいて2以上の配線に分割され、前記分割された2以上の配線のそれぞれは、当該分割された2以上の配線上に設けられた切断可能部と、前記第2電極と積層方向において対向し、前記切断可能部が切断されることにより前記配線から絶縁される第3電極とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、容量素子のショート不良に対し自由度の高いリペアが可能な表示装置、及び表示装置の製造方法が実現される。
図1は、実施の形態1に係る表示装置の構成を示す模式図である。 図2Aは、実施の形態1に係る表示画素の主要な回路構成図の一例である。 図2Bは、実施の形態1に係る表示装置の動作のタイミングチャートである。 図3は、実施の形態1に係る表示装置のゲート電極層の配線構造を示す上面図である。 図4は、実施の形態1に係る表示装置のソース・ドレイン電極層の配線構造を示す上面図である。 図5は、実施の形態1に係る表示装置の補助配線層の配線構造を示す上面図である。 図6は、本発明を適用しない場合の表示装置の補助配線層の配線構造を示す上面図である。 図7は、実施の形態1に係る容量素子の断面構造を模式的に示す図である。 図8は、実施の形態1に係る容量素子においてショート不良が発生した場合の断面構造を模式的に示す図である。 図9は、実施の形態1に係る表示装置の製造方法のフローチャートである。 図10は、本発明の表示装置を内蔵した薄型フラットTVの外観図である。
(本発明の基礎となった知見)
液晶パネル、または有機EL素子を用いた表示装置では、表示装置の高精細化と、表示装置の生産性とを両立させる必要がある。
例えば、アクティブマトリクス型の有機ELディスプレイでは、複数の走査線と複数のデータ線との交点に有機EL素子を発光させるための薄膜トランジスタ(TFT:Thin Film Transistor)が設けられる。
TFTを用いた画素回路においては、発光素子に電流を流して発光させるための駆動トランジスタを設け、駆動トランジスタのゲートに発光させたい輝度に応じた信号電圧を印加する構成が一般的である。駆動トランジスタのゲートには、上記信号電圧を保持するための容量素子(第1容量部)が設けられる。第1容量部は、一般的には、駆動トランジスタのゲートが設けられるゲート電極層に設けられた電極(第1電極)と、当該ゲート電極層の上方に設けられた、駆動トランジスタのソース及びドレインが設けられるソース・ドレイン電極層に設けられた電極(第2電極)とで構成される。
本発明者らは、まず、ソース・ドレイン電極層の上方に積層される補助配線層に設けられる配線を、電極としても用いることで、第1容量部に直列に第2の容量部を構成し、第2電極の電位を安定させることで第1容量部がより正確な信号電圧を保持することが可能な構成を考案した。これにより、表示装置の高精細化が可能となる。
上記のようなTFTを用いた画素回路においては、第2容量部を構成する第2電極及び配線の面積が比較的大きく、第2電極及び配線の間に導電性の異物が混入することで生じる第2容量部のショート不良が多い。
また、第2電極及び配線の間に導電性の異物が混入した場合、補助配線層に設けられる配線を、電極として用いない構成においても、第2電極及び配線とがショートすることにより、第1容量部が正常に動作しない場合がある。
このような容量部のショート不良は、レーザー照射や電流供給により、上記配線のうち第2容量部を構成する部分(第3電極)を配線から切断する(絶縁する)ことでリペアする方法が考えられる。これにより、表示装置の生産性を高めることができる。
しかしながら、上記配線は、表示画素に電源または信号を供給する配線本来の機能を維持する必要があり、切断可能な箇所が制限される。したがって、表示装置において、第2容量部(第1容量部)を自由にリペアすることが可能な表示装置が求められる。
そこで、本発明の一態様に係る表示装置は、二次元状に配列された複数の表示画素を備える表示装置であって、前記複数の表示画素のそれぞれは、第1電極層に設けられた第1電極と、前記第1電極層の上方に第1絶縁層を介して積層された第2電極層に設けられ、前記第1電極と積層方向において対向する第2電極とで構成される第1容量部を備え、前記第2の電極層の上方であって第2絶縁層を介して積層された第3電極層には配線が設けられ、前記配線は、前記複数の表示画素のそれぞれにおいて2以上の配線に分割され、前記分割された2以上の配線のそれぞれは、当該分割された2以上の配線上に設けられた切断可能部と、前記第2電極と積層方向において対向し、前記切断可能部が切断されることにより前記配線から絶縁される第3電極とを備えることを特徴とする。
また、前記第2電極と、前記第3電極とは、第2容量部を構成してもよい。
上記構成においては、2以上の分割された配線のうち、ショート不良が発生した第3電極を有する分割された配線のみを、切断可能部をレーザー照射することにより切断する。
これにより、2以上の分割された配線のうち、切断されなかった配線によって、配線本来の機能が維持される。したがって、第2容量部を自由にリペアすることが可能な表示装置が実現される。
また、前記第1容量部は、各々が電気的に接続された複数の前記第1電極と、前記複数の前記第1電極にそれぞれ対向し、各々が電気的に接続された複数の前記第2電極とで構成され、前記第2容量部は、前記複数の前記第2電極と、前記複数の前記第2電極のそれぞれと積層方向において対向する複数の前記第3電極とで構成される、であってもよい。
これにより、一部の第3電極でショート不良が発生し、リペアを行ったとしても、他の第3電極により第2容量部の容量値を維持することができる。
また、前記配線は、前記表示画素に電力、または信号を供給する配線であってもよい。
つまり、配線は、既存の電源配線または信号配線を利用することで構成される。これにより、表示画素の画素回路の省面積化を実現するとともに、容量部のリペアが容易な表示装置が実現される。
また、前記切断可能部は、前記分割された2以上の配線のうち、前記第3電極層以外の層に設けられた配線と積層方向において対向しない部分であってもよい。
これにより、切断可能部は他の配線と重ならないため、レーザー照射により切断可能部を切断することが容易となる。
また、前記第1容量部は、前記表示画素ごとに与えられた信号電圧に応じた電圧を保持する容量であり、前記第2容量部は、前記第1容量部が前記信号電圧に応じた電圧を安定して保持するために、前記第1容量部の前記第2電極の電位を安定させるための容量であってもよい。
また、前記表示画素は、前記第1電極とゲート電極とが接続され、前記ゲート電極に前記信号電圧に応じた電圧が印加されることにより、前記保持電圧をソース電極−ドレイン電極間電流である信号電流に変換する駆動トランジスタと、前記信号電流が流れることにより発光する発光素子とを備えてもよい。
つまり、本発明の一態様に係る表示装置は、信号電圧を印加するタイミングと発光タイミングとを独立に制御可能なアクティブマトリクス型の表示装置に適用できる。
また、前記第1電極層は、前記駆動トランジスタのゲート電極層またはソース・ドレイン電極層であり、前記第2電極層は、前記駆動トランジスタのソース・ドレイン電極層またはゲート電極層であり、前記第3電極層は、前記ゲート電極層または前記ソース・ドレイン電極層を補助するための補助電極層であってもよい。
つまり、第1容量部及び第2容量部を構成するにあたり、別途、電極層を積層する必要がなく、既存の構成要素である駆動トランジスタに使用されるソース・ドレイン電極層、ゲート電極層及び補助電極層が利用可能である。
また、本発明一態様に係る表示装置の製造方法は、前記第2電極と短絡した前記第3電極を特定し、前記切断可能部を切断することで、前記第2電極と短絡した前記第3電極を前記配線から絶縁する。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも本発明の一具体例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る表示装置の構成を示す模式図である。
表示装置1は、表示パネル10と、制御回路20とを備える。表示パネル10は、複数の表示画素11と、表示画素列ごとに配置された複数の信号線12と、表示画素行ごとに配置された複数の走査線13と、表示画素行ごとに配置された複数のマージ線18と、走査線駆動回路14と、信号線駆動回路15とを備える。
表示画素11は、表示パネル10上に、2次元状(マトリクス状)に配置される。なお、以下の実施の形態1において、表示画素11は、R(赤)、G(緑)、B(青)のそれぞれに対応する最小単位の画素として説明される。
走査線駆動回路14は、各走査線13及びマージ線18へ走査信号を出力することにより、表示画素の有する回路素子を駆動する。
信号線駆動回路15は、信号線12へ信号電圧及び基準電圧を出力することにより、輝度信号に対応した表示画素の発光を実現する。
制御回路20は、走査線駆動回路14から出力される走査信号の出力タイミングを制御する。また、制御回路20は、信号線駆動回路15から出力される信号電圧を出力するタイミングを制御する。
図2Aは、本発明の実施の形態1に係る表示画素の主要な回路構成の一例を示す図である。
表示画素11は、スイッチングトランジスタ37、スイッチングトランジスタ35、及びスイッチングトランジスタ36と、保持容量素子33(第1容量部)と、駆動トランジスタ32と、発光素子34と、容量素子23(第2容量部)と、走査線13と、信号線12と、マージ線18と、参照電源線17と、正電源線16と、負電源線19とを備える。
スイッチングトランジスタ37は、ゲートが接続点Eを介して走査線13に接続され、ソース及びドレインの一方が信号線12に接続され、ソース及びドレインの他方が保持容量素子33の第2電極52に接続される。スイッチングトランジスタ37は、信号線12の信号電圧を保持容量素子33の第2電極52に印加するタイミングを決定する機能を有する。
スイッチングトランジスタ35は、ゲートが接続点Eを介して走査線13に接続され、ソース及びドレインの一方が接続点Cを介して参照電源線17に接続され、ソース及びドレインの他方が接続点Fを介して保持容量素子33の第1電極51(駆動トランジスタ32のゲート)に接続される。スイッチングトランジスタ35は、参照電源線17の参照電圧VMを保持容量素子33の第1電極51に印加するタイミングを決定する機能を有する。スイッチングトランジスタ37及び35は、実施の形態1では、n型の薄膜トランジスタ(n型TFT)である。
保持容量素子33は、第1電極51が駆動トランジスタ32のゲートに接続され、第2電極52がスイッチングトランジスタ36を介して駆動トランジスタ32のソースに接続された平行平板型の容量部である。保持容量素子33は、信号線12から供給された信号電圧に対応した電圧を保持する。例えば、スイッチングトランジスタ37及び35がオフ状態となった後に、駆動トランジスタ32のゲート・ソース電極間電位を安定的に保持し、駆動トランジスタ32から発光素子34へ供給する電流を安定化する機能を有する。
駆動トランジスタ32は、ドレインが接続点Bを介して正電源線16に接続され、ソースが接続点Aを介して発光素子34のアノードに接続された駆動素子である。駆動トランジスタ32は、ゲート−ソース間に印加された信号電圧に対応した電圧を、当該信号電圧に対応したドレイン電流に変換する。そして、このドレイン電流を信号電流として発光素子34に供給する。駆動トランジスタ32は、実施の形態1では、n型の薄膜トランジスタ(n型TFT)である。
発光素子34は、カソードが負電源線19に接続され、駆動トランジスタ32により上記信号電流が流れることにより発光する。発光素子34は、実施の形態1では、有機EL素子であるが、無機EL素子やLEDなどであってもよい。
スイッチングトランジスタ36は、ゲートが接続点Dを介してマージ線18に接続され、ソース及びドレインの一方が駆動トランジスタ32のソースに接続され、ソース及びドレインの他方が保持容量素子33の第2電極52に接続される。スイッチングトランジスタ36は、保持容量素子33に保持された電位を駆動トランジスタ32のゲート・ソース電極間に印加するタイミングを決定する機能を有する。スイッチングトランジスタ36は、実施の形態1では、n型の薄膜トランジスタ(n型TFT)である。
容量素子23は、保持容量素子33の第2電極52と、正電源線16を構成する配線のうちの第3電極53とで構成される容量部である。ここで、第3電極53は、正電源線16を構成する配線のうちの一部の領域である。容量素子23は、保持容量素子33の第2電極52の電位を安定させ、保持容量素子33が、信号線12から供給された信号電圧に対応した電圧をさらに正確に保持する目的で設けられる平行平板型の容量部である。
信号線12は、信号線駆動回路15に接続され、表示画素11を含む画素列に属する各発光画素へ接続され、発光強度を決定する信号電圧を供給する機能を有する。
走査線13は、走査線駆動回路14に接続され、表示画素11を含む画素行に属する各発光画素に接続されている。これにより、走査線13は、表示画素11を含む画素行に属する各発光画素へ上記信号電圧を書き込むタイミングを供給する機能、及び当該発光画素の有する駆動トランジスタ32のゲートに参照電圧VMを印加するタイミングを供給する機能を有する。
マージ線18は、走査線駆動回路14に接続されている。これにより、マージ線18は、保持容量素子33の第2電極52の電位を駆動トランジスタ32のソースに印加するタイミングを供給する機能を有する。
なお、図2Aには記載されていないが、図1に示されるように、参照電源線17、正電源線16、及び負電源線19は、それぞれ、他の発光画素にも接続されている。
次に、実施の形態1に係る表示装置1の通常の動作について図2Bを用いて説明する。
図2Bは、実施の形態1に係る表示装置1の動作のタイミングチャートである。
図2Bにおいて、横軸は時間を表している。また縦方向には、上から順に、走査線13、マージ線18、及び信号線12に発生する電圧の波形図が示されている。
まず、時刻t0において、走査線駆動回路14は、マージ線18の電圧レベルをHIGHからLOWに変化させ、スイッチングトランジスタ36をオフ状態とする。これにより、駆動トランジスタ32のソースと保持容量素子33の第2電極52とは非導通となる。実施の形態1では、例えば、マージ線18の電圧レベルのHIGHは+20V、LOWは−10Vに設定されている。
次に、時刻t1において、走査線駆動回路14は、走査線13の電圧レベルをLOWからHIGHに変化させ、スイッチングトランジスタ37及び35をオン状態とする。このとき、保持容量素子33の第1電極51には参照電源線17の参照電圧VMが印加され、第2電極52には信号線12より信号電圧Vdataが印加される。つまり、表示画素11に印加すべき信号電圧に対応した電荷を保持容量素子33に保持させている。
また、このとき、駆動トランジスタ32のソースと保持容量素子33の第2電極52とは、非導通となっている。さらに、参照電源線17の参照電圧VMは、駆動トランジスタ32のゲートに印加されるが、駆動トランジスタ32がオフ状態となる電位に設定されている。よって、このとき、駆動トランジスタ32のソース−ドレイン電流は流れないので、発光素子34は発光しない。
時刻t1〜時刻t2の期間、走査線13の電圧レベルがHIGHであるので、表示画素11の第2電極52には信号線12から信号電圧Vdataが印加され、同様に、表示画素11を含む画素行に属する各発光画素に対し信号電圧が供給される。
この期間において、参照電源線17には容量性負荷のみが接続されているので、定常電流による電圧降下は発生しない。またスイッチングトランジスタ35のドレイン−ソース間に発生する電位差は、保持容量素子33の充電が完了した際は0Vとなる。信号線12とスイッチングトランジスタ37についても同様である。よって、保持容量素子33の第1電極51及び第2電極52には、それぞれ、信号電圧Vdata、及び参照電圧VMに対応した正確な電位が書き込まれる。
次に、時刻t2において、走査線駆動回路14は、走査線13の電圧レベルをHIGHからLOWに変化させ、スイッチングトランジスタ37及び35をオフ状態とする。これにより、保持容量素子33の第1電極51と参照電源線17とは非導通となり、かつ、保持容量素子33の第2電極52と信号線12とは非導通となる。
次に、時刻t3において、走査線駆動回路14は、マージ線18の電圧レベルをLOWからHIGHに変化させ、スイッチングトランジスタ36をオン状態とする。このとき、駆動トランジスタ32のソースと保持容量素子33の第2電極52とは導通する。また、保持容量素子33の第1電極51は、参照電源線17と遮断され、第2電極52は信号線12と遮断されている。よって、駆動トランジスタ32のゲート電位はソース電位の変動と共に変化し、かつ、ゲート−ソース間には、保持容量素子33の両端電圧である(VM−Vdata)が印加されるので、この(VM−Vdata)に対応した信号電流が発光素子34に流れる。なお、実施の形態1において、例えば、駆動トランジスタ32のソース電位はスイッチングトランジスタ36の導通により、0Vから10Vに変化する。また、正電源線の電圧VTは+20V、負電源線19の電圧VSSは0Vに設定されている。
時刻t3〜時刻t4の期間、ゲート−ソース間には、保持容量素子33の両端電圧である(VM−Vdata)が印加され続け、上記信号電流が流れることにより発光素子34は発光を持続する。
なお、表示画素11の構成は、上述した回路構成に限定されない。例えば、マージ線18、スイッチングトランジスタ36、及びスイッチングトランジスタ37は、省略可能である。
次に、実施の形態1に係る表示装置1の構造について説明する。
本発明の実施の形態1に係る表示装置1は、発光素子34が設けられた表示素子層と、画素回路(図2Aの発光素子34以外の回路部分)が設けられた駆動回路層とがガラス基板上に積層された構造である。なお、実施の形態1において、積層方向とはガラス基板に垂直な方向である。
表示素子層は、駆動素子層の上方に配置され、表示素子層には、発光素子34と負電源線19に対応する負電源配線が設けられる。
なお、表示装置1がトップエミッション構造である場合、表示素子層に電圧を印加すると、発光素子34で光が生じ、透明陰極及び封止膜を通じて光が上方に出射する。また、発光素子34で生じた光のうち下方に向かったものは、陽極で反射され、透明陰極及び封止膜を通じて光が上方に出射する。
駆動回路層は、3層構造であり、ゲート電極層(第1電極層)と、ゲート電極層の上方に層間絶縁膜(第1絶縁層)を介して設けられたソース・ドレイン電極層(第2電極層)と、ソース・ドレイン電極層の上方に層間絶縁膜(第2絶縁層)を介して設けられた補助電極層(第3電極層)とで構成される。
まず、ゲート電極層について説明する。
図3は、表示画素のゲート電極層の配線構造を示す上面図である。
なお、図3(及び後述する図4〜図6)では、赤色に対応する表示画素11R、緑色に対応する表示画素11G、及び青色に対応する表示画素11Bの3つの画素の配線について図示するが、いずれの画素においても配線構造は同様である。したがって、表示画素11Rのみに符号を付し、各構成について説明し、表示画素11G、及び表示画素11Bの構成については説明を省略する。また、表示画素11Rは、図2Aの表示画素11に対応するものとして説明される。
図3に示されるように、ゲート電極層には、駆動トランジスタ32、スイッチングトランジスタ35、36、及び37のゲート電極、及びこれらを接続する配線が設けられる。
また、ゲート電極層には、保持容量素子33を構成する第1電極51が設けられる。第1電極51は、実施の形態1では、複数の電極51a、51b、及び51cで構成される。
図3に示される接続点Dは、スイッチングトランジスタ36のゲート電極に接続され、かつ後述する補助電極層に設けられたマージ配線118(マージ線18)に接続される層間コンタクト部である。同様に、接続点Eは、スイッチングトランジスタ35、及び37のゲート電極に接続され、かつ後述する補助電極層に設けられた走査配線113(走査線13)に接続される層間コンタクト部である。
接続点Fは、駆動トランジスタ32のゲート電極と、ソース・ドレイン電極層に設けられたスイッチングトランジスタ35のソース電極またはドレイン電極とを接続する層間コンタクト部である。
切断可能部43aは、レーザー照射によって切断されることで、電極51aを駆動トランジスタ32のゲート、電極51b、及び電極51cから絶縁するための配線である。切断可能部43aは、ゲート電極層以外の配線と積層方向において対向しない。すなわち、補助電極層の側から見た場合に、切断可能部43aは、他の層(ソース・ドレイン電極層、及び補助電極層)に設けられた配線と重ならない。したがって、補助電極層の側から切断可能部43aをレーザー照射することにより切断することは容易である。なお、切断可能部43aの配線幅を他の配線よりも狭く形成することで、切断可能部43aをレーザー照射により切断しやすい構成としてもよい。
次に、ソース・ドレイン電極層について説明する。
図4は、表示画素のソース・ドレイン電極層の配線構造を示す上面図である。
なお、ソース・ドレイン電極層は、図3のゲート電極層の上方に設けられるが、説明のために、ゲート電極層の配線は、図4中では点線で示される。
図4に示されるように、ソース・ドレイン電極層には、駆動トランジスタ32、スイッチングトランジスタ35、36、及び37のソース電極、ゲート電極、信号配線112(信号線12)、及びこれらを接続する配線が設けられる。
また、ソース・ドレイン電極層には、保持容量素子33を構成する第2電極52が設けられる。第2電極52は、複数の電極52a、52b、及び52cで構成される。
第1電極と第2電極とは、積層方向において対向する。つまり、第1電極を構成する電極51aは、第2電極を構成する電極52aと積層方向において対向し、第1電極を構成する電極51bは、第2電極を構成する電極52bと積層方向において対向する。同様に、第1電極を構成する電極51cは、第2電極を構成する電極52cと積層方向において対向する。言い換えれば、ソース・ドレイン電極層と垂直な方向から上面視した場合に、第1電極51と第2電極52とは、重畳する領域を有する。
つまり、保持容量素子33(第1容量部)は、ゲート電極層(第1電極層)に設けられた第1電極51と、ゲート電極層の上方に層間絶縁膜(第1絶縁層)を介して配置されたソース・ドレイン電極層(第2電極層)に設けられ、第1電極51と積層方向において対向する第2電極とで構成される。
なお、保持容量素子33は、第1電極51と第2電極52とで構成される平行平板型の容量部である。
信号配線112は、図2Aの信号線12に対応し、信号線駆動回路15から信号電圧が印加される配線である。
図4に示される接続点Aは、駆動トランジスタ32のソース電極(スイッチングトランジスタ36のソース電極またはドレイン電極)と、前述の表示素子層に設けられた発光素子34のアノードとを接続する層間コンタクト部である。
接続点Bは、駆動トランジスタ32のドレイン電極と、後述する補助電極層に設けられた電源配線116(正電源線16)とを接続する層間コンタクト部である。同様に、接続点Cは、スイッチングトランジスタ35のソース電極またはドレイン電極と、補助電極層に設けられた参照電源配線117(参照電源線17)とを接続する層間コンタクト部である。
接続点Fは、スイッチングトランジスタ35のソース電極またはドレイン電極と、ゲート電極層に設けられた駆動トランジスタ32のゲート電極とを接続する層間コンタクト部である。
切断可能部44aは、レーザー照射によって切断されることで、電極52bを電極52a及び52cから絶縁するための配線である。また、切断可能部44aは、レーザー照射によって切断されることで、切断可能部44aが接続されているスイッチングトランジスタ36のソース及びドレインのいずれか一方から絶縁される。また、切断可能部44aは、レーザー照射によって切断されることで、切断可能部44aが接続されているスイッチングトランジスタ37のソース及びドレインのいずれか一方から絶縁される。
切断可能部44aは、ソース・ドレイン電極層以外の配線と積層方向において対向しない。すなわち、補助電極層の側から見た場合に、切断可能部44aは、他の層(ゲート電極層、及び補助配線層)に設けられた配線と重ならない。したがって、補助電極層の側から切断可能部44aをレーザー照射することにより切断することは容易である。なお、切断可能部44aの配線幅を他の配線よりも狭く形成することで、切断可能部44aをレーザー照射により切断しやすい構成としてもよい。
切断可能部44bは、レーザー照射によって切断されることで、電極52cを電極52a及び52bから絶縁するための配線である。また、切断可能部44bは、レーザー照射によって切断されることで、切断可能部44bが接続されているスイッチングトランジスタ36のソース及びドレインのいずれか一方から絶縁される。また、切断可能部44bは、レーザー照射によって切断されることで、切断可能部44bが接続されているスイッチングトランジスタ37のソース及びドレインのいずれか一方から絶縁される。
切断可能部44bは、ソース・ドレイン電極層以外の配線と積層方向において対向しない。すなわち、補助電極層の側から見た場合に、切断可能部44bは、他の層(ゲート電極層、及び補助配線層)に設けられた配線と重ならない。したがって、補助電極層の側から切断可能部44bをレーザー照射することにより切断することは容易である。なお、切断可能部44bの配線幅を他の配線よりも狭く形成することで、切断可能部44bをレーザー照射により切断しやすい構成としてもよい。
次に、補助電極層について説明する。
図5は、表示画素の補助電極層の配線構造を示す上面図である。
補助電極層は、図4のソース・ドレイン電極層の上方に設けられる。
図5に示されるように、補助電極層には、走査配線113と、電源配線116と、参照電源配線117と、マージ配線118が設けられる。つまり、補助電極層は、ゲート電極層及びソース・ドレイン電極層に電力または信号を共有するための配線が設けられる電極層である。また、補助電極層は、ゲート電極層とソース・ドレイン電極層とを電気的に接続するために介在する電極層としても機能する。すなわち、補助電極層は、ゲート電極層またはソース・ドレイン電極層を補助するための電極層である。
走査配線113は、走査線駆動回路14から走査信号が入力される配線である。走査配線113は、接続点E(層間コンタクト部)によってゲート電極層に設けられたスイッチングトランジスタ35及び37のゲート電極に接続される。
電源配線116は、表示画素11に正電源線の電圧VTを印加するための配線である。電源配線116は、接続点B(層間コンタクト部)によってソース・ドレイン電極層に設けられた駆動トランジスタ32のドレイン電極と接続される。
参照電源配線117は、表示画素11に参照電圧VMを印加するための配線である。参照電源配線117は、接続点C(層間コンタクト部)によってソース・ドレイン電極層に設けられたスイッチングトランジスタ35のソース電極またはドレイン電極に接続される。
マージ配線118は、走査線駆動回路14からスイッチングトランジスタ36を制御するための電圧が印加される配線である。マージ配線118は、接続点D(層間コンタクト部)によってゲート電極層に設けられたスイッチングトランジスタ36のゲート電極に接続される。
次に、電源配線116について、さらに詳細に説明する。
図6は、本発明を適用しない場合の補助電極層の配線構造を示す上面図である。
なお、図6において図5と異なるのは、電源配線116aの形状のみである。
図6では、複数の表示画素(表示画素11R、11G、及び11B)の上方に一の電源配線116aが設けられている。
これに対し、実施の形態1に係る電源配線116は、補助電極層のうち複数の表示画素のそれぞれにおいて2以上の配線に分割されることを特徴とする。換言すれば、表示装置1の表示画素に対応する領域において3つの配線に分割されることを特徴とする。分割された配線同士は電気的に接続され、及び分割された配線と電源配線116とは電気的に接続されている。なお、電源配線116は、表示画素外(表示画素に対応しない領域)では、一の配線である。
これにより、後述のように、容量素子23のショート不良に対する自由度の高いリペアが実現可能である。
なお、ここで分割とは、例えば、表示画素の行ごとに配線された電源配線を、レーザーリペアを前提として電源配線よりも配線幅の狭い複数の配線に分割する意味である。換言すれば、表示装置1は、表示画素の上方において、切断可能部によって電源配線116に接続された、電源配線116よりも配線幅の狭い複数の配線を備える。
まず、実施の形態1に係る電源配線116の構成について詳細に説明する。
上述のように、実施の形態1に係る電源配線116は、複数の表示画素の上方を複数の電源配線が横切る(横断する)構成になっている。言い換えれば、一の電源配線116が複数の表示画素の上方で2以上の配線に分岐している。
また、分岐した(分割された)3つの配線のそれぞれは、第2電極52と積層方向において対向する第3電極53(図5中の点線枠で示される第3電極53a、53b、及び53c)を備える。
具体的には、第2電極を構成する電極52aは、電源配線116における第3電極53aと積層方向において対向し、第2電極を構成する電極52bは、電源配線116における第3電極53bと積層方向において対向する。同様に、第2電極を構成する電極52cは、電源配線116における第3電極53cと積層方向において対向する。言い換えれば、補助電極層と垂直な方向から上面視した場合に、第2電極52と電源配線116の第3電極53とは、重畳する領域を有する。
ここで、第2電極52と電源配線116の第3電極53とは容量素子23(第2の容量部)を構成する。つまり、電極52aと第3電極53aとは一の容量素子を構成し、電極52bと第3電極53bとは、一の容量素子を構成する。同様に、電極52cと第3電極53cとは、一の容量素子を構成する。
以上のように、実施の形態1では、電源配線116は、複数の表示画素に電源を供給する配線としても、容量素子23を構成する電極としても機能する。
これにより、容量素子23を構成するにあたり、別途、電極層を積層する必要がなく、画素回路の省面積化及び製造工程の簡素化が実現できる。
次に、実施の形態1に係る表示装置1のリペア方法について、図7及び図8を用いて説明する。
図7及び図8は容量素子23の断面を模式的に示す図である。
図7は、容量素子23にショート不良がない場合を模式的に示した図であり、図8は容量素子23にショート不良が発生した場合を模式的に示した図である。
図7及び図8で示される表示装置1は、上述のように、積層構造である。具体的には、ゲート電極層109の上方には、層間絶縁膜120を介してソース・ドレイン電極層110が配置される。ソース・ドレイン電極層110の上方には、層間絶縁膜130を介して補助電極層111が配置される。
ゲート電極層109には、保持容量素子33を構成する第1電極51(電極51a、51b、及び51c)が設けられ、ソース・ドレイン電極層には、保持容量素子33を構成する第2電極52(電極52a、52b、及び52c)が設けられる。第2電極52(電極52a、52b、及び52c)は、さらに、補助電極層111に設けられる電源配線の第3電極53(第3電極53a、53b、及び53c)と容量素子23を構成している。
図7で示されるように、容量素子23にショート不良がない場合、容量素子23の容量は、電極52a及び第3電極53aで構成される容量と、電極52b及び第3電極53bで構成される容量と、電極52c及び第3電極53cで構成される容量との合成容量である。
ここで図8の(a)のように、電極52a及び第3電極53aが異物140によりショートした場合、表示画素11は正常動作しない。したがって、図8の(b)のようにレーザー照射により切断可能部41を切断して、第3電極53aのみを第3電極53b及び53cを含む電源配線から絶縁する。これにより、容量素子23の容量は、電極52b及び第3電極53bで構成される容量と、電極52c及び第3電極53cで構成される容量との合成容量となり、リペア前から容量値は減少するが、表示画素11の正常動作は確保される。
ここで、第3電極53aを電源配線から絶縁する場合、図6で示される電源配線116aでは切断可能部41d及び42dをレーザー照射により切断する必要がある。しかしながら、切断可能部41d及び42dをレーザー照射により切断したとしても、第3電極53aを第3電極53b及び第3電極53cから絶縁することができない。したがって、切断可能部41d及び42dをレーザー照射により切断したとしても、表示画素11における容量素子23の容量値を確保することができない。また、切断可能部41d及び42dをレーザー照射により切断した場合、電源配線116aは、配線の途中で切断されてしまうため、電源配線として機能しない。
一方、図5で示される電源配線116では、第3電極53aを電源配線116から絶縁する場合、切断可能部41a及び42aをレーザー照射によって切断することにより、第3電極53aのみを第3電極53b及び53cを含む電源配線116から絶縁することが可能である。この場合において、電源配線116と、表示画素11R、11G、及び11Bそれぞれの接続点Bとの電気的な接続は維持される。つまり、電源配線116を備える表示装置1によれば、電源配線116の表示画素に電源を供給する機能を維持したまま、容量素子23のショート不良をリペアすることが容易にできる。
電極52b及び第3電極53bが異物140によりショートした場合も同様である。切断可能部41b及び42bをレーザー照射によって切断することにより、第3電極53bのみを第3電極53a及び53cを含む電源配線116から絶縁することが可能である。
電極52c及び第3電極53cが異物140によりショートした場合も同様である。切断可能部41c及び42cをレーザー照射によって切断することにより、第3電極53cのみを第3電極53a及び53bを含む電源配線116から絶縁することが可能である。
以上のように、電源配線116を備える表示装置1は、自由度の高いリペアが可能である。また、電源配線が容量素子の電極として機能する場合においても、容量素子のショート不良を容易にリペアすることができる。
なお、電源配線116は、複数の表示画素の上方において複数の表示画素にまたがる形状の開口部を備えるというように考えることもできる。このように、配線に開口部を設けることで、ゲート電極層上の配線、及びソース・ドレイン電極層上の配線をレーザー照射によって切断することが容易となる。したがって、例えば、保持容量素子33のショート不良のリペアも容易となる。
保持容量素子33は、第1電極51と第2電極52とが異物によりショートした場合に、ショートが発生した電極51a、51b、及び51c、もしくは電極52a、52b、及び52cを絶縁することでリペア可能である。
例えば、電極51aと電極52aとがショートした場合、図3で示されるゲート電極層上の切断可能部43aをレーザー照射により切断することで、電極51aは駆動トランジスタ32のゲート、電極51b、及び電極51cから絶縁される。ここで、電源配線116に開口部が設けられていることにより、ゲート電極層に垂直な方向であって補助電極層の側から見た場合に、切断可能部43aは、電源配線116と重ならない。したがって、補助電極層の側から切断可能部43aをレーザー照射することにより切断することは容易である。つまり、電極51aと電極52aとのショート不良は容易にリペア可能である。
同様に、例えば、電極51bと電極52bとがショートした場合、図4で示されるソース・ドレイン電極層上の切断可能部44aをレーザー照射により切断することで、電極52bは、電極52a及び52cから絶縁される。電源配線116に開口部が設けられていることにより、補助電極層の側から見た場合に、切断可能部44aは、電源配線116と重ならない。したがって、補助電極層の側から切断可能部44aをレーザー照射することにより切断することは容易である。つまり、電極51bと電極52bとのショート不良は容易にリペア可能である。
また、同様に、例えば、電極51cと電極52cとがショートした場合、図4で示されるソース・ドレイン電極層上の切断可能部44bをレーザー照射により切断することで、電極52cは、電極52a及び52cから絶縁される。電源配線116に開口部が設けられていることにより、補助電極層の側から見た場合に、切断可能部44bは、電源配線116と重ならない。したがって、補助電極層の側から切断可能部44bをレーザー照射することにより切断することは容易である。つまり、電極51bと電極52bとのショート不良は容易にリペア可能である。
以上、説明したように、本発明の実施の形態1に係る表示装置1では、容量素子23を構成する電源配線116は、補助電極層のうち複数の表示画素と積層方向において対向する領域で2以上の配線に分割される。これにより、容量素子23のショート不良に対して自由度の高いリペアが可能な表示装置が実現される。また、上記構成により、保持容量素子33のショート不良に対してもリペアの自由度を高めることができる。
なお、実施の形態1では、電源配線116は、補助電極層のうち複数の表示画素と積層方向において対向する領域で3つの配線に分割されたが、3つ以上の配線に分割されてもよい。配線を細かく分割することで、レーザーリペアにより分割された配線の本数が減少した場合の配線の高抵抗化を防止することが可能である。
なお、ゲート電極層、ソース・ドレイン電極層及び補助電極層の材料は、例えば、モリブデン(Mo)とタングステン(W)との合金、または、MoとWとの合金/アルミニウム(Al)/MoとWとの合金の積層構造である。ゲート電極層、ソース・ドレイン電極層及び補助電極層の膜厚は、実施の形態1では、150nmである。
また、ゲート電極層と、ソース・ドレイン電極層との間、及びソース・ドレイン電極層と、補助電極層との間には、上述のように、層間絶縁膜が形成されている。層間絶縁膜は、例えば、シリコン酸化膜(SiOx)、または、シリコン窒化膜(SiN)などが挙げられる。なお、絶縁層は、所望の静電容量を確保するため、誘電体材料であってもよい。
(実施の形態2)
実施の形態2として、実施の形態1で説明した表示装置1の製造方法について説明する。本発明の表示装置の製造方法は、駆動回路層の形成工程、表示素子層の形成工程、及び画素回路の検査工程、及び容量素子23のリペア工程を含む。ここでは、従来の表示装置の製造方法と異なる工程、つまり、駆動回路層の有する容量素子23の形成工程及び画素回路の検査工程及びリペア工程を中心に説明する。したがって、以下の説明においてショート不良は、容量素子23のショート不良として説明される。
図9は、本発明の実施の形態2に係る表示装置の製造方法を示す動作フローチャートである。
まず、容量素子23、及びその周辺素子であるスイッチングトランジスタ35、36、及び37、駆動トランジスタ32、保持容量素子33、及び回路配線などを適宜配置させた駆動回路層を形成する(S901)。
具体的には、駆動回路層の一層として、メタルマスク製膜、リフトオフ及びエッチングなどの手法を用いて、例えば、MoとWとの合金からなるゲート電極層を、図3に記載された形状に形成する。
次に、ゲート電極層の上方に、例えば、SiOxまたはSiNなどからなる層間絶縁膜を、ゲート電極層を覆うように形成する。このとき、必要に応じて、上記層間絶縁膜の表面を平坦化することが好ましい。
次に、上記層間絶縁膜の上に、メタルマスク製膜、リフトオフ及びエッチングなどの手法を用いて、例えば、MoとWとの合金/Al/MoとWとの合金の積層構造からなるソース・ドレイン電極層を、図4に記載された形状に形成する。
次に、ソース・ドレイン電極層の上方に、例えば、SiOxまたはSiNなどからなる層間絶縁膜を、ソース・ドレイン電極層を覆うように形成する。このとき、必要に応じて、上記層間絶縁膜の表面を平坦化することが好ましい。
次に、上記層間絶縁膜の上に、メタルマスク製膜、リフトオフ及びエッチングなどの手法を用いて、例えば、MoとWとの合金からなる補助電極層を、図5に記載された形状に形成する。
次に、駆動回路層の上方に、駆動回路層の平坦化工程を経た後、発光素子34を有する表示素子層を形成する(S902)。
具体的には、表示素子層は、例えば、陽極、正孔注入層、正孔輸送層、有機発光層、バンク層、電子注入層、及び透明陰極を有する。
次に、全ての表示画素11について、容量素子23の電気特性を検査し、短絡状態にある容量素子23を有する表示画素11を特定する(S903)。
具体的には、例えば、信号線12にアレイテスタ(Agilent社:HS100)を接続し、信号線12を介して各表示画素11へ順次テスト電圧を出力して保持容量素子33に当該テスト電圧を書き込む。その後、アレイテスタは、保持容量素子33に書き込まれた電圧を、所定のタイミングにて、信号線12を介し読み込む。これにより、読み込まれた電圧が所定の電圧に満たない表示画素11を特定する。
次に、特定した表示画素11の容量素子23を観察し、短絡箇所を特定する(S904)。
具体的には、例えば、電源配線116のうち容量素子23を構成する第3電極53の表面凹凸形状を顕微鏡観察する。導電性パーティクルが偏在した領域は、凸形状となる場合が多い。なお、このようなステップS904は、検査員が実行してもよいし、また、画像認識機能を有する自動測定で実行してもよい。
以上のように、ステップS903及びS904により、第3電極53のうち第2電極52と短絡した箇所が特定される。
次に、特定した異常な容量素子23のうち短絡した箇所が含まれる第3電極53を、切断可能部を切断することにより、電源配線116から絶縁する(S905)。
絶縁される第3電極53a、53b、及び53cと切断すべき切断可能部41a、41b、41c、42a、42b、及び42cとの関係は、実施の形態1で説明した通りである。
最後に、上述したレーザー照射を実施した容量素子23を有する表示画素11の動作確認を行う(S906)。
なお、ステップS903、S904、及びステップS905は、ステップS902の前に実施してもよい。つまり、補助電極層が形成された段階、または、駆動回路層の平坦化処理がなされた段階で実施されてもよく、また、表示素子層及びその後の封止工程がなされた段階で実施されてもよい。
また、実施の形態1及び2では、ボトムゲート型のトランジスタを画素回路の構成要素とした場合の容量素子の構成を説明したが、本発明は、トップゲート型のトランジスタを画素回路の構成要素とした場合にも適用できる。つまり、第1電極51がソース・ドレイン電極層に設けられ、ソース・ドレイン電極層の上方に絶縁層を介して設けられたゲート電極層に第2電極52が設けられてもよい。
また、レーザーの照射方向は、表示装置1の上面からではなく、下部基板を介した下面からであってもよい。下面からのレーザー照射方式は、上面からのレーザー照射方式と比較して、表示素子層が駆動回路層の上に形成された後になされる容量素子のリペアにおいて有利である。なぜなら、下面からのレーザー照射方式は、表示素子層をレーザーが通過しないという点で、表示素子層を、レーザーの通過により損傷させる可能性を排除できるからである。
また、実施の形態1及び2では、容量素子の不良要因として、電極間に偏在するパーティクルなどによる電極間ショートを挙げたが、上記実施の形態におけるショートとは、完全短絡に限定されない。例えば、パーティクル同士の点接触のように微小な抵抗値及び容量値を有するものもショートに含まれる。
以上、本発明の一態様に係る表示装置について、実施の形態に基づいて説明した。
本発明の一態様に係る表示装置では、容量部を構成する配線は、補助電極層のうち複数の表示画素と積層方向において対向する領域で2以上の配線に分割される。これにより、容量部のショート不良に対して自由度の高いリペアが可能な表示装置が実現される。
また、例えば、本発明に係る表示装置1は、図10に記載されたような薄型フラットTVに内蔵される。これにより、正常発光タイミングで発光しない発光画素が修正され、表示パネルの品質が向上した高精細の薄型フラットTVが実現される。
なお、本発明は、これらの実施の形態またはその変形例に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施の形態またはその変形例に施したもの、あるいは異なる実施の形態またはその変形例における構成要素を組み合わせて構築される形態も、本発明の範囲内に含まれる。
本発明の表示装置及びそのリペア方法は、大画面及び高解像度が要望される、薄型テレビ、パーソナルコンピュータのディスプレイなどの技術分野に有用である。
1 表示装置
10 表示パネル
11、11R、11G、11B 表示画素
12 信号線
13 走査線
14 走査線駆動回路
15 信号線駆動回路
16 正電源線
17 参照電源線
18 マージ線
19 負電源線
20 制御回路
23 容量素子
32 駆動トランジスタ
33 保持容量素子
34 発光素子
35、36、37 スイッチングトランジスタ
41、41a、41b、41c、41d、42a、42b、42c、42d、43a、44a、44b 切断可能部
51 第1電極
51a、51b、51c 電極
52 第2電極
52a、52b、52c 電極
53、53a、53b、53c 第3電極
109 ゲート電極層
110 ソース・ドレイン電極層
111 補助電極層
112 信号配線
113 走査配線
116、116a 電源配線
117 参照電源配線
118 マージ配線
140 異物

Claims (9)

  1. 二次元状に配列された複数の表示画素を備える表示装置であって、
    前記複数の表示画素のそれぞれは、
    第1電極層に設けられた第1電極と、前記第1電極層の上方に第1絶縁層を介して積層された第2電極層に設けられ、前記第1電極と積層方向において対向する第2電極とで構成される第1容量部を備え、
    前記第2の電極層の上方であって第2絶縁層を介して積層された第3電極層には配線が設けられ、
    前記配線は、前記複数の表示画素のそれぞれにおいて2以上の配線に分割され、
    前記分割された2以上の配線のそれぞれは、
    当該分割された2以上の配線上に設けられた切断可能部と、
    前記第2電極と積層方向において対向し、前記切断可能部が切断されることにより前記配線から絶縁される第3電極とを備える
    表示装置。
  2. 前記第2電極と、前記第3電極とは、第2容量部を構成する
    請求項1に記載の表示装置。
  3. 前記第1容量部は、各々が電気的に接続された複数の前記第1電極と、前記複数の前記第1電極にそれぞれ対向し、各々が電気的に接続された複数の前記第2電極とで構成され、
    前記第2容量部は、前記複数の前記第2電極と、前記複数の前記第2電極のそれぞれと積層方向において対向する複数の前記第3電極とで構成される、
    請求項2に記載の表示装置。
  4. 前記配線は、前記表示画素に電力、または信号を供給する配線である
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の表示装置。
  5. 前記切断可能部は、前記分割された2以上の配線のうち、前記第3電極層以外の層に設けられた配線と積層方向において対向しない部分である
    請求項1〜4のいずれか1項に記載の表示装置。
  6. 前記第1容量部は、前記表示画素ごとに与えられた信号電圧に応じた電圧を保持する容量であり、
    前記第2容量部は、前記第1容量部が前記信号電圧に応じた電圧を安定して保持するために、前記第1容量部の前記第2電極の電位を安定させるための容量である
    請求項2〜4のいずれか1項に記載の表示装置。
  7. 前記表示画素は、
    前記第1電極とゲート電極とが接続され、前記ゲート電極に前記信号電圧に応じた電圧が印加されることにより、前記信号電圧をソース電極−ドレイン電極間電流である信号電流に変換する駆動トランジスタと、
    前記信号電流が流れることにより発光する発光素子とを備える
    請求項6に記載の表示装置。
  8. 前記第1電極層は、前記駆動トランジスタのゲート電極層またはソース・ドレイン電極層であり、
    前記第2電極層は、前記駆動トランジスタのソース・ドレイン電極層またはゲート電極層であり、
    前記第3電極層は、前記ゲート電極層または前記ソース・ドレイン電極層を補助するための補助電極層である、
    請求項7に記載の表示装置。
  9. 請求項1に記載の表示装置の製造方法であって、
    前記第2電極と短絡した前記第3電極を特定し、
    前記切断可能部を切断することで、前記第2電極と短絡した前記第3電極を前記配線から絶縁する
    製造方法。
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